JP3553917B2 - 車椅子装置 - Google Patents

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JP3553917B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、座位姿勢の改善と共に、上肢下肢に障害を有する使用者向けに低座面化を図り、さらには、ベッド等からの移乗を容易化した、車椅子装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車椅子装置は、高齢者、重傷病患者、歩行障害者にとっては不可欠の備品であり、それぞれ使用状況に応じた機構のものが製品化されてきた。
かかる車椅子装置において、大多数の使用者が使いやすい規格寸法があり、この規格寸法に基づいて設計がなされている。
例えば、座面の寸法で座幅、座面高がある。前記座幅は臀部より3〜5cm広めがよく、広すぎても、座位での側方安定性が悪く、ハンドリムの位置が遠く、高くなる。また、座面高は、足着き性に関係するので、重要である。
また、座奥行も重要な要素のうちの一つである。すなわち、座奥行が短すぎると、大腿部を支持する面積が減り、圧力集中をもたらす。一方長すぎると座面前端が膝裏に当たり、痛みや血行障害の原因となる。
またアーム高さ(アームレストの高さ)も留意しなければならない。すなわち、アーム高さは低すぎると姿勢の崩れの原因となる。一方、高すぎると肩の凝りや痛みを招く原因となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、以上のような規格を満たすように製造しても、広汎な対象者、さまざまな使用環境に対応させるには、まだまだ改善の余地がある。
例えば、一般テーブルに接近しようとすると、アームレストが障害となり接近することが困難な事態が起こる。また、重度の下肢障害を有する使用にとっては、なかなか満足のいくものとはいえなかった。
本発明は、かかる課題を総合的に改善するために提案されたものであって、座位姿勢の改善と共に、上肢下肢に障害を有する使用者向けに低座面化を図り、さらには、様々な備品との間の移乗を容易化した、車椅子装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記した課題を解決するために、本発明では、請求項1において、前輪と前輪に比較して大径な後輪とを装着したベースフレームに、前記前輪前方に突出するフットレストを保持してなるフットフレームと、ベースフレームから後輪上方に延在する背フレームと、ベースフレームにおける背フレーム取付箇所近傍から、前記フットフレーム取付箇所にかけて配置してなる座部と、この座部両側面に配置してなるアームレスト装置とを備え、前記座部を支える双方のベースフレームを、略中間で互いに交叉させて水平方向に回動可能に軸止めした一対のリンクと、これらリンクの回動動作を拘束する拘束手段とで構成する折畳み機構により折畳み可能に連結する構成とし、前記フットフレームは、ベースフレーム幅方向内側から外側に展開可能に構成し、前記座部は、前記ベースフレームに着脱可能に装着した座板とこの座板上に載置したクッション部とを有し、前記座板は、膝裏から大腿部にかけて支える前座部と、この前座部に比較して低位置に段差形成して、腰部を支える後座部とを有し、前記クッション部は、底面に、座板における後座部に対応する突出部を設ける一方、上面を、前座部に対応する箇所から後座部に対応する箇所にかけて、若干の俯角をなすように傾斜形成し、前記アームレスト装置は、ベースフレーム上の、背フレーム取付箇所近傍から、前記フットフレーム取付箇所にかけて配置してなる支持部材と、支持部材に支柱部を介し、高さ調節機構により高さ調節可能に支持する構成とした肘当部材とを備え、前記支持部材は、前記ベースフレームの、背フレーム側の端部を回動着脱支持機構を介して枢支する一方、フットフレーム取付箇所側の端部をロック機構を介して着脱可能に支持する構成とした車椅子装置を提案する
また本発明では、請求項2において、前記拘束手段は、前記一対のリンクの回動可能に軸止めした箇所から移動端部にかけての等位置に、それぞれのリンクの一端側近傍を座幅調節手段を介して連結した等長の第1の拘束リンクと、第2の拘束リンクとで構成し、これら第1、第2拘束リンクは、前記リンクの回動可能に軸止めした箇所から移動端部にかけての等位置に、一端側を軸止めし、前記第1、第2拘束リンクの他端側を、互いに屈曲可能に操作軸を介して連結し、前記第1、第2拘束リンクのうちの一方の他端側に、一対のリンクの移動端部の移動方向と逆側に第1、第2拘束リンクを微小角度折れ曲がり状態で保持するための、保持縁を形成すると共に、前記操作軸に、操作軸を前記リンクの移動端部の移動方向と平行に引き込み操作することで、前記第1、第2拘束リンクの保持状態を解除する握り部を設ける車椅子装置を提案する
また本発明では、請求項3において、前記座幅調節手段は、前記それぞれのリンクの回動軸から移動端部にかけての箇所に突設したピン部材と、前記第1、2拘束リンクの一端側近傍に、それぞれ第1、第2拘束リンクの軸方向に沿って、前記ピン部材を選択的に係脱可能に係止する複数の係止穴を連設してなる調節長穴とによって構成した車椅子装置を提案する
また本発明では、請求項4において、前記クッション部は、表地の適所に、開閉可能に開口した開口部を構成して、使用者に応じて詰物を交換可能に構成した車椅子装置を提案する
また本発明では、請求項5において、前記座部を構成する座板と座板を載置するベースフレーム間に、前記クッション部の腰部を支える箇所から、膝裏に対応する箇所にかけての支持角度を変更可能とするスペーサ部材を介在させた車椅子装置を提案する
また本発明では、請求項6において、前記アームレスト装置における回動着脱支持機構は、前記支持部材における座部背側下端部の中継部材を、回動可能に支持する嵌入溝を備えた受ケースを前記ベースフレームの背側端部に設け、前記中継部材を前記受ケースにおける嵌入溝に対し着脱可能とする着脱操作機構を備えた車椅子装置を提案する
また本発明では、請求項7において、前記着脱操作機構は、前記受ケースにおける嵌入溝に直交状に連通形成したピン穴を有し、このピン穴に着脱ピンを挿通して前記嵌入溝に支持した中継部材の挿通穴にコイルスプリングにより、前記着脱ピンを嵌入して中継部材を拘束する構成とし、前記受ケースに、前記着脱ピンを、コイルスプリングの付勢力に抗 して、前記中継部材の挿通穴から退動させた状態で保持する着脱レバーを設けてなる車椅子装置を提案する
また本発明では、請求項8において、前記ロック機構は、前記支持部材における座部前方側下端部を、前方側下端部に軸止めした円錐軸を介して受け入れるロック筐体と、前記円錐軸に対し、円錐軸に設けた係止穴に、ロック筐体を貫いて付勢手段により、常時係止するように保持したロックピンと、このロックピンを前記円錐軸の係止穴から付勢手段の付勢力に抗して係脱させるための解除レバーとによって構成し、前記ロック筐体は、上面に前記円錐軸を受け入れる保持穴を有し、前記解除レバーとロックピンとは、解除レバーをロックピンに対して直交方向に操作した際に、ロックピンの先端側が保持穴に向かって突出する一方、解除レバーをロックピンに対して一直線状となるように操作した際に、ロックピンの先端側が保持穴から退動するように枢支されている車椅子装置を提案する
また本発明では、請求項9において、前記肘当部材における高さ調節機構は、前記支持部材中間に設けた保持体を構成する下保持体に形成した挿通穴に直交するように横穴を貫いて形成し、この横穴から、前記保持体の挿通穴に挿通した支柱部における複数の調節穴のうちの一つの調節穴に高さ保持棒を差し込んで、前記支柱部をその位置に保持して前記肘当部材を所望の高さ位置に保持する構成とした車椅子装置を提案する
また本発明では、請求項10において、前記肘当部材は、背フレーム側に向く後端側から、椅子前方側に向いた先端側にかけて漸次細くなる形状とすると共に、前記背フレーム側に向く後端側から中間箇所にかけて、上肢の肘の部分から手首近傍までを乗せやすくするために、上面を比較的幅広に構成した肘乗部とし、且つ前記肘当部材の使用者の手の位置に対応する箇所にくびれ部を形成すると共に手のひらに対応した突面部を形成し、前記くびれ部裏面側に、くびれ部を握った際の凹面状の指掛部を形成した車椅子装置を提案する
さらに本発明では、請求項11において、前記肘当部材の先端側は、座位箇所前方に向かって外側寄りが円弧状に展開するように前記くびれ部に比較して幅広く構成した先端握部とし、この先端握部には、上面に手のひらを当てやすいようにするための突面部を形成すると共に、裏面側に、先端握部を握った際の凹面状の指かけ部を形成した車椅子装置を提案する
【0005】
請求項1によれば、非使用時、拘束手段を解除して双方のフレームを近接するように押し込めば、一対のリンクが水平方向に互いに閉じるように変位して折畳み状態とすることができる。なお、前記一対のリンクは作動方向が水平方向であるので、座部の高さを低く設定することができ、足着き性はよい。従って、使用者は、座位箇所において、クッション部材を介し、座板によって安定姿勢を保つことができる。この時、臀部における座骨の箇所は、低位置構成の後座部において支えられるので、座骨にかかる体圧を分散させることができる。しかも使用者は、座位箇所において、側面に沿って配置した支持部材に装着した肘当部材を使用しやすい高さ位置に調節することで、前記肘当部材を支えとして安定姿勢を保つことができる。
さらに、座部から他の場所へ移動するときは、前記支持部材における座部前方側下端部をロック機構を操作して解除し、前記支持部材における座部前方側下端部を前記ベースフレームから離脱させて、前記支持部材を、支持部材における座部背側下端部を回動着脱支持機構において回動させて前記座部側面を開放するようにする。
また、必要ならば前記回動着脱支持機構を操作して、前記支持部材を取り外すことができる。
【0006】
請求項2によれば、第1、第2拘束リンクのうちの一方の他端側における保持縁により、一対のリンクの移動端部の移動方向と逆側に第1、第2拘束リンクを微小角度折れ曲がり状態で保持して、双方のフレームを拘束し、座位箇所を維持することができる。
そして、操作軸の握り部を持って一対のリンクの移動端部の移動方向と平行に引き込み操作すれば、第1、第2拘束リンクの保持状態が解除され、一対のリンクが水平方向に互いに閉じるように変位することができる。
【0007】
請求項3によれば、使用者に応じて、リンクの回動動作を拘束する拘束手段の座幅調節手段により、一対のリンクの開閉度合を調節して座幅を調節することができる。すなわち、リンク側に突設したピン部材を、第1、第2拘束リンクの調節長穴における係止穴のいずれかに選択的に係止させて、拘束手段の操作軸における握り部を持って移動端部の移動方向と反対方向に押し込んで、前記第1、第2拘束リンクを再び、リンクの移動端部の移動方向と逆側に微小角度折れ曲がった状態にもたらすことで、一対のリンクの動作を拘束して、前記双方のベースフレーム間の距離、すなわち座幅を所望の幅に保持することができる。
【0008】
請求項4によれば、クッション部は開口部を通じ、使用者に応じて詰物を交換することで、反発性を変えることができる。
【0009】
請求項5によれば、クッション部の腰部を支える箇所から、膝裏に対応する箇所にかけての支持角度を変更することができる。
【0010】
請求項6によれば、肘当部材を支える支持部材は、ベースフレームの、背側端部に設けた受ケースの嵌入溝において、前記支持部材における座部背側に対応した下端部の中継部材を介して回動可能であり、着脱操作機構によって前記中継部材を前記受ケースにおける嵌入溝から離脱させることができる。
【0011】
請求項7によれば、支持部材をベースフレームから取り外すには、前記支持部材における座部前方側に対応した下端部を前記ベースフレームから離脱させた状態で、前記ベースフレームの背側端部における受ケースの嵌入溝に支持した中継部材の挿通穴に挿通した着脱ピンを、着脱レバーを操作することでコイルスプリングの付勢力に抗して、中継部材の挿通穴から退動させた状態で着脱レバーをその位置に維持することができ、前記支持部材を持ち上げることで、アームレスト装置を、容易に取り外すことができる。
【0012】
請求項8によれば、支持部材における座部前方側に対応した下端部をベースフレームから開放するときは、解除レバーをロックピンに対して一直線状となるように操作し、ロックピンを前方側端部の係止穴から付勢手段の付勢力に抗して係脱させる。
【0013】
請求項9によれば、肘当部材の高さが高すぎたり、低すぎたりした場合、高さ調節機構を操作して肘当部材の高さ調節を行うことができる。
すなわち、肘当部材を所望の高さにもたらして、高さ保持棒の頭部を持って押込み、下保持体における横穴から、高さ保持棒を支柱部における別の調節穴に差し込んで、前記支柱部をその位置に保持することで、前記肘当部材を所望の高さ位置に保持することができる。
【0014】
請求項10によれば、使用者は、座位箇所において、肘当部材を支えとして安定姿勢を保つことができるだけでなく、座位姿勢の際に、肘当部材に肘から手首にかけて乗せ、先端側の突面部に手のひらを当てた状態で違和感なく握ることができ、肘当部材先端側のくびれ部を掴んだりすることができるなど、手になじみやすいものとなる
【0015】
請求項11によれば、座位姿勢の際に、肘当部材に肘から手首にかけて乗せ、先端側のくびれ部を掴んだり、突面部に手のひらを当てた状態で違和感なく握ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に、本発明にかかる車椅子装置について、一つの実施の形態を示すと共に、添付の図面に基づいて、以下説明する。
図1に車椅子1を示し、この車椅子1では、前輪2と、前輪2に比較して大径な後輪3を装着したベースフレーム4と、ベースフレーム4に前記前輪2前方に突出するフットレスト5を保持してなるフットフレーム6と、ベースフレーム4から後輪3上方に延在する背フレーム7と背フレーム7に連なるハンドル部8と、ベースフレーム4における背フレーム取付箇所近傍から、前記フットフレーム6取付箇所にかけて配置してなる座部9と背フレーム7に沿って配置した背部10とを備え、前記座部9両側面にアームレスト装置11を配置するようにしている。
【0017】
前記ベースフレーム4は、座部9における座板12直下において、幅方向に相対する双方のベースフレーム4を、座部9の幅寸法を保持したり、幅方向に前記双方のベースフレーム4を近接させて車椅子1を折畳み状態とする折畳み機構13によって連結している(図2参照)。
この折畳み機構13は、略中間で互いに交叉させて回動軸aを中心に水平方向に回動可能に軸止めした一対のリンク14,14を備えている(図3参照)。
これらリンク14は、双方のフレーム4と、それぞれ回動固定端部E1と双方のフレーム4の相対する側に設けたガイドレール(後述)に移動可能に装着した移動端部E2とを介して連結している。
前記回動固定端部E1は、双方のベースフレーム4の前記フットフレーム6取付箇所近傍に、ベースフレーム4下部および上部に突設した突片15に、鉛直方向に取り付けた固定軸Asに回動自在に装着している。
一方、前記移動端部E2は、前記双方のベースフレーム4上部、下部の内側辺に中間側から背フレーム7取り付け側に向かって付設したガイドレール16に沿って、適宜な移動子(図示省略)を介し移動自在に装着している。
【0018】
また、前記折畳み機構13におけるリンク14の前記回動軸aから移動端部E2にかけての箇所に、一対のリンク14,14の回動動作を拘束して、車椅子1の幅寸法を保持すると共に変更する拘束手段17を設けている。
この拘束手段17は、前記それぞれのリンク14の回動軸aから移動端部E2にかけての等位置に、それぞれのリンク14の一端側近傍を座幅調節手段18を介して連結した等長の第1の拘束リンク19aと、第2の拘束リンク19bとで構成している。
またこれら第1、第2拘束リンク19a,19bの他端側は、互いに操作軸20によって連結している。この操作軸20には、握って第1、第2拘束リンク19a,19bの他端側の操作軸20を中心に屈曲変位を促す握り部20hを有している。
さらに第1、第2拘束リンク19a,19bのうちの一方の他端側には、一対のリンク14の移動端部E2の移動方向と逆側に第1、第2拘束リンク19a,19bを微小角度折れ曲がり状態で保持するための、保持縁21を起曲形成している(図5参照)。
【0019】
そして、前記座幅調節手段18は、前記それぞれのリンク14の回動軸aから移動端部E2にかけての箇所に突設したピン部材22と、前記第1、2拘束リンク19a,19bの一端側近傍に、それぞれ第1、第2拘束リンク19a,19bの軸方向に沿って、前記ピン部材22を選択的に係脱可能に係止する複数の係止穴23pを連設してなる調節長穴23とによって構成している。なお、かかる座幅調節手段18は、操作することによって、車椅子1の座幅を、例えば、417mm,400mm,380mmとすることができる設定である。
【0020】
前記フットレスト5を保持してなる双方のフットフレーム6は、詳細は説明しないが、図6に示すようにベースフレーム4における座部9前方側の前記フットフレーム6取付箇所において、ベースフレーム4幅方向内側から外側に展開可能に軸止めされている。また、フットレスト5においてもフットフレーム6先端側に回動可能に軸止めしている。
【0021】
次に前記座部9について説明する。
前記座部9は、前記ベースフレーム4上に、ボルトなどの固定手段により、着脱可能に装着した座板12とこの座板12上に載置したクッション部24とによって構成している(図7参照)。
前記座板12は、例えば鋼板をプレス加工、溶接して形成したもので、双方のベースフレーム4上に載置して、ボルト止めする側縁部12sと、フットフレーム6取付箇所寄りに位置させて、膝裏から大腿部にかけて支える前座部12fと、この前座部12fに比較して低位置に段差形成し、腰部を支える後座部12bとを有している。
これら前座部12fおよび後座部12bには、複数の通気用穴h’を形成している。また、前座部12fおよび側縁部12s、後座部12bには、それぞれクッション部24のずれ止め用リブRを形成している。
さらに、前座部12fの後座部12b寄り中央と、側縁部12sの背フレーム寄り、そして後座部12bの後縁部に、クッション部24を滑られないように保持するラバーRuを付設している。
【0022】
なお、前記座板12における側縁部12sとベースフレーム4間には、座板12における前座部12fから後座部12bにかけて肉厚に形成した楔形の短冊状部材である、クッション部24(後述)の上面傾斜度合を切り換えるスペーサ部材25を介在することもできる。
【0023】
そして前記クッション部24は、周知の適度な反発性を有する詰物(後述)をビニールレザーなどの表地で覆ったもので、底面に、座板12に隙間なく係合するように、後座部12bに対応する突出部24aを設けている。一方、上面は、前座部12fに対応する箇所から後座部12bに対応する箇所にかけて、若干の俯角をなすように傾斜している(図8参照)。
前記クッション部24の前座部12fに対応する箇所の底面には、所定長さの開口部Oを構成し、この開口部Oに例えば、ファスナF1を付設して開閉可能に構成している(図9参照)。
さらに、前記突出部24aの、背部10側に向く端面に沿って開口部Oを構成して、この開口部OにファスナF2を付設して開閉可能に構成している(図10参照)。
【0024】
ここで、前述のクッション部24の詰物を具体的に例示する。すなわち、詰物としては、例えばウレタンフォーム、チップウレタン、低反発フォームウレタン、さらには圧力分散ゲル等を挙げることができる。
【0025】
さらに前記アームレスト装置11について説明する。
アームレスト装置11は、図11に示すように前記ベースフレーム4上の、背フレーム7取付箇所近傍から、前記フットフレーム6取付箇所にかけて配置してなる支持部材26と、支持部材26に装着した肘当部材27とを備え、前記支持部材26は、前記ベースフレーム4の、背フレーム7側の端部を回動着脱支持機構28を介して枢支する一方、フットフレーム6取付箇所側の端部をロック機構29を介して着脱可能に支持する構成としている。
【0026】
前記支持部材26は、ここではパイプ材を使用して両端側を屈曲させて略コ型形状に形成し、これら両端近傍間に保持してなるガードパネル30と、前記支持部材26中間に設けた保持体31からガードパネル30中心部にかけて、前記肘当部材27を支柱部32を介し、高さ調節機構33により高さ調節可能に支持している。なお前記支持部材26は、勿論、パイプ材に限らず、棒状のものを前記コ型形状に成形したものでもよい。またガードパネルを用いず、全体の板状のものであってもよい。
【0027】
前記肘当部材27は、周知の合成樹脂成形体により構成しており、詳細は後述するが、車椅子1前方側、すなわちフットフレーム6取付箇所側に向いた先端近傍を、使用者が握りやすいように成形している。
【0028】
次に前記回動着脱支持機構28は、前述のように、ベースフレーム4の、背フレーム7寄りの端部に設けられるものであるが、支持部材26の、背フレーム7側に位置する端部K1に中継部材34を軸止めし、この中継部材34を前記ベースフレーム4端部側に装着した受ケース35に、着脱操作機構36により、着脱可能に支持する構成している(図12、図13参照)。
着脱操作機構36は、前記受ケース35に前記中継部材34を受け入れる嵌入溝37を有し、嵌入溝37に直交するように形成したピン穴38を有し、このピン穴38に着脱ピン39を挿通して前記嵌入溝37に支持した中継部材34の挿通穴34hにコイルスプリング40により、前記着脱ピン39を嵌入して中継部材34を拘束する構成とし、前記受ケース35に、前記着脱ピン39を、コイルスプリング40の付勢力に抗して、中継部材34の挿通穴34hから退動せしめる着脱レバー41を設けている。
【0029】
また前記ロック機構29は、ベースフレーム4のフットフレーム6取付箇所側の端部に固設して前記支持部材26の前方側端部K2を、前方側端部K2に軸止めした円錐軸42を介して受け入れるロック筐体43と、ロック筐体43に付勢手段(図示省略)により前記円錐軸42に設けた係止穴44に、常時係止するように保持したロックピン45と、このロックピン45を円錐軸42の係止穴44から付勢手段の付勢力に抗して係脱させるための解除レバー46とによって構成している(図14参照)。
【0030】
前記ロック筐体43は、上面に前記円錐軸42を受け入れる保持穴47を有し、この保持穴47に向かって前記ロックピン45の先端側が付勢手段により臨入している。前記保持穴47の内面形状は、前記円錐軸42に対応している。
【0031】
そして前記解除レバー46とロックピン45とは、解除レバー46をロックピン45に対して直交方向に操作した際に、ロックピン45の先端側が保持穴47に向かって突出するように、一方、解除レバー46をロックピン45に対して一直線状となるように操作した際に、ロックピン45の先端側が保持穴47から退動するように枢支されている(図11参照)。
【0032】
次に、前記肘当部材27の高さ調節機構33について説明する。
前記高さ調節機構33は、前記保持体31を構成する下保持体31aに形成した挿通穴48に直交するように横穴49を貫いて形成し、この横穴49から、保持体31の挿通穴48に挿通した支柱部32における複数の調節穴hのうちの一つの調節穴hに高さ保持棒50を差し込んで、前記支柱部32をその位置に保持して前記肘当部材27を所望の高さ位置に保持する構成としている(図15参照)。
なお、保持体31は、前述のように支持部材26を構成する2つのパイプ材を中間で一体化する結合手段であり、下保持体31aと、上保持体31bとによって構成し、これら下保持体31aと上保持体31bとの間にパイプ材を挟持して、結合ボルト51,51によって固定するようにしている(図18参照)。
またこれら下保持体31aと、上保持体31bとに設けられる挿通穴48は、下保持体31a直下に位置するガードパネル30における支柱部格納部52にも形成している。
【0033】
前記高さ保持棒50は、下保持体31aにおける横穴49から、前記下保持体31aの挿通穴48に挿通した支柱部32における複数の調節穴h(図16、図17参照)のうちの一つの調節穴hに嵌入可能な軸部50aと、前記横穴49から支柱部32における調節穴hに軸部50aを嵌入した際に、弾性によって前記下保持体31aに係止させてなる頭部50bとを有している。
この場合、頭部50bは、図19に示すように、弾性に富む周知の合成樹脂体によって略キャップ形状に成形したもので、軸部50a先端を取り付けてなる中心部53と、中心部53から一体的に変形可能に延在する一対の係止片54,54とによって構成している。前記中心部53の軸部50a取付箇所から双方の係止片54,54にかけて、所定曲率の円弧状に形成した係合面55を有している。
一方、前記下保持体31aにおける横穴49形成表面には、前記頭部50bにおける係合面55の曲率半径より、若干大きな曲率半径の球状面56を形成している。
【0034】
そして前記肘当部材27は、背フレーム7側に向く後端側から、車椅子1前方側であるフットフレーム6取付箇所側に向いた先端側にかけて漸次細くなる形状としている。すなわち、前記背フレーム7側に向く後端側から中間箇所にかけて、上肢の肘の部分から手首あたりまでを乗せやすくするために、上面Uを比較的幅広に構成した肘乗部27aとしている(図20参照)。
【0035】
また前記中間箇所からフットフレーム6取付箇所側に向いた先端側にかけて特に上から握りやすくするために、扁平な上面Uの幅を狭くすると共に(図21参照)、肘当部材27自体を比較的幅狭としたくびれ部27bとしている。このくびれ部27bは、例えば、肘当部材27全体を握る場合や、ベッドから車椅子へ乗り移る際における掴まり箇所としている。このため、くびれ部27b裏面側には、くびれ部27bを握った際の凹面状の指掛部27cを形成している(図22参照)。勿論、前記くびれ部27bは、単に肘当部材27自体を比較的幅狭とした形状でもよい。
【0036】
そして、前記肘当部材27の先端側は、車椅子前方に向かって外側寄りが円弧状に展開するように前記くびれ部27bに比較して幅広く構成した先端握部27dとしている。かかる先端握部27dには、上面に手のひらを当てやすいようにするための突面部27eを形成している。さらに先端握部27dには、裏面側に、先端握部27dを握った際の凹面状の指かけ部27fを形成している(図23参照)。
【0037】
以上、本発明にかかる車椅子装置1について、全般にわたり、説明したが、次に、各機能について、以下、順次説明する。
車椅子1を使用していないとき、保管するときは、先ず座部9における座板12を、双方のベースフレーム4上から取り外す。すると、座部9直下に配設した折畳み機構14における一対のリンク14,14が露出する。
次いで介護者は、前記一対のリンク14,14に併設した拘束手段17を操作して、第1、第2拘束リンク19a,19bの屈曲動作を介助する。すなわち、介護者は、拘束手段17の操作軸20における握り部20hを持って、保持縁21で保持された状態から、一対のリンク14の移動端部E2の移動方向に力を加える。
これによって、一対のリンク14,14は、回動軸aを中心に変位し始め、、移動端部E2が双方のベースフレーム4上部、下部の内側辺の中間側から背フレーム7取り付け側にかけてのガイドレール16に沿って移動し、これと同時に、双方のベースフレーム4を、互いに寄せるように押し込んで、車椅子1を、幅方向に折畳むことができ(図4参照)、保管の際に省スペース化を図ることができる(図24参照)。
【0038】
ところで、使用者の体格が座部9の座幅が合わないようなときは、折畳み機構14における拘束手段17を解除操作して、座幅調節手段18を操作する。
先ず、拘束手段17の操作軸20における握り部20hを持って、保持縁21で保持された状態、すなわち一対のリンク14の移動端部E2の移動方向と逆側に微小角度折れ曲がった状態から、一対のリンク14の移動端部E2の移動方向に力を加える。
これによって、一対のリンク14,14は、回動軸aを中心に変位し始め、、移動端部E2が双方のベースフレーム4上部、下部の内側辺の中間側から背フレーム7取り付け側にかけてのガイドレール16に沿って移動可能となる。
【0039】
かかる状態で、座幅調節手段18における、リンク14側に突設したピン部材22を、第1、第2拘束リンク19a,19bの調節長穴23における係止穴23pのいずれかに選択的に係止させて(図5参照)、拘束手段17の操作軸20における握り部20hを持って移動端部E2の移動方向と反対方向に押し込んで、前記第1、第2拘束リンク19a,19bを再び、リンク14の移動端部E2の移動方向と逆側に微小角度折れ曲がった状態にもたらすことで、一対のリンク14,14の動作を拘束して、前記双方のフレーム4間の距離、すなわち座幅を所望の幅に保持することができる。
そして、座板12を双方のフレーム4上に取り付けるに当たり、座幅に対応した取付穴Hvを選択して、ボルト止めすることとなる(図3参照)。
【0040】
一方、車椅子1を使用するに当たり、座板12は、側縁部12sを、双方のベースフレーム4上に載置して、ボルト止めすることで固定することができる。次いで、クッション部24を座板12の後座部12bに突出部24aを満たすように合わせて座板12に載置する。この時、前座部12fの後座部12b寄り中央と、側縁部12sの背フレーム寄り、後座部12bの後縁部に付設したラバーRuによってクッション部24を滑らないように保持することができる(図7参照)。
【0041】
以上のようにして装着した座部9に座ると、適度な反発性を有するクッション部24を介し、座板12によって沈み込むことなくアームレスト装置11における肘当部材27の支えによって安定姿勢を保つことができる。この時、臀部における座骨の箇所は後座部12bにもたらされるが、後座部12bは前座部12fに比較して低位置に段差形成しているので、クッション部24の突出部24aにおけるクッション性によって、座骨にかかる体圧を効果的に分散させることができ、長時間座っていても疲れを少なくすることができる(図25参照)。
【0042】
ところで、クッション部24のクッション度合が柔らかすぎたり、堅すぎたりして、適切なクッション性が得られないときは、座板12における前座部12fに対応する箇所のクッション部24の底面の開口部OをファスナF1によって開口し、中の詰物の素材を変える(図9参照)。
また、座板12の後座部12bに係合するクッション部24の突出部24aのクッション性も、突出部24aの、背部9側に向く端面の開口部OにおけるファスナF2を開き操作し、詰物を詰め替えことで所望のクッション性を得ることができる(図10参照)。
【0043】
なお、前記座部9のクッション部24は、上面が、前座部12fに対応する箇所から後座部12bに対応する箇所にかけて、若干の俯角をなすように傾斜しているので、座ると、背部9側と後座部12b側に体圧がかかり、安定性が増す。
【0044】
もし、使用者が下肢の疾患を有するものであった場合、前記座板12下にスペーサ部材25を配置すれば、クッション部24の上面の傾斜角度を変更することができ、座部9からより立ち上がりやすくすることができる(図26参照)。
【0045】
また使用者は、車椅子1の座部9において、アームレスト装置11における肘当部材27に肘から手首にかけて乗せることで、この肘当部材27を支えとして安定姿勢を保つことができるが、この際、前記肘当部材27は、前記背フレーム7側に向く後端側から中間箇所にかけて上面Uを比較的幅広に構成した肘乗部27aとしているので、使用者は、上肢の肘の部分から手首あたりまでを容易に乗せておくことができる。またこの際、手は、肘当部材27先端側の先端握部27dにもたらされ、手のひらを先端握部27d上面の突面部27eに当てると共に、裏側の指かけ部27fに指をかけるようにして容易に握ることができる(図6参照)。
【0046】
そのとき、前記肘当部材27の高さが高すぎたり、低すぎたりした場合、高さ調節機構33を操作して肘当部材27の高さ調節を行うことができる。 先ず、高さ保持棒50の頭部50bを持って、下保持体31aにおける横穴49形成表面の球状面56から引き離し、軸部50aを支柱部32における調節穴hから引き抜く。この際、肘当部材27を片手で支えて前記軸部50aが抜きやすいようにする(図19参照)。
これによって、肘当部材27の支柱部32は、拘束が解かれ、保持体31からガードパネル30における支柱部格納部52にかけての挿通穴48を自在に昇降させることができる。
そして、肘当部材27を所望の高さにもたらして、再び高さ保持棒50の頭部50bを持って押込み、下保持体31aにおける横穴49から、軸部50aを支柱部32における別の調節穴h差し込んで固定することができる(図28参照)。
【0047】
このようにして、使用者に合わせて、肘当部材27の高さを調節することができるので、使用者の体格、身体状況如何に関わらず、快適に座位姿勢を保つことができる。
【0048】
そして、使用者がその場で立ち上がるときは、前記肘当部材27のくびれ部27bを握ることで、肘当部材27を支えに容易に立ち上がることができる(図29参照)。この時、くびれ部27bの扁平な上面Uの幅を狭くしてあり、しかも使用者の指はくびれ部27b裏面の指掛部27cに当たるので容易にくびれ部27bを握ることができる(図27参照)。
【0049】
また、前記車椅子1の座部から他の場所へ移動するときは、前記支持部材26の前方側端部K2をロック機構29の解除レバー46を操作して解除し(図14参照)、前記支持部材26を肘当部材27と共に、背フレーム7側の端部の受ケース35の受ケース35において支持した受ケース35の挿通穴34hに、ピン穴38を介してコイルスプリング40により挿通した着脱ピン39を中心に傾斜変位させて跳ね上げ状態とし、前記座部側面を開放するようにする(図30参照)。
なお、フットレスト5を保持してなる双方のフットフレーム6は、ベースフレーム4における座部9前方側の前記フットフレーム6取付箇所において、ベースフレーム4幅方向内側から外側に展開可能に軸止めされ、フットレスト5においてもフットフレーム6先端側に回動可能に軸止めされているので、足元の床面は広く開放され、その場で立上り移動する際に、何ら、フットフレーム6およびフットレスト5が邪魔になるということはない(図6参照)。
【0050】
そして、必要とあれば、前記受ケース35に支持した受ケース35の挿通穴34hに挿通した着脱ピン39を、着脱レバー25を操作することで(図12参照)コイルスプリング40の付勢力に抗して、受ケース35の挿通穴34hから退動せしめて、アームレスト装置11を、座部側面から取り外すことができる(図30参照)。
【0051】
【発明の効果】
本発明によれば、
(1)ベースフレームに着脱可能に装着した座板とこの座板上に載置したクッション部、また、高さ調節可能に支持する構成とした肘当部材を有するアームレスト装置によって座位姿勢の改善を図ることができる
(2)座部を支える双方のベースフレームを、略中間で互いに交叉させて水平方向に回動可能に軸止めした一対のリンクと、これらリンクの回動動作を拘束する拘束手段とで構成する折畳み機構により、上肢下肢に障害を有する使用者向けに低座面化を図ることができる。
(3)フットフレームを、ベースフレーム幅方向内側から外側に展開可能に構成したこと、また、アームレスト装置を、側面の支持部材の前方側下端部をロック機構を操作して解除し、支持部材を肘当部材と共に傾斜変位させて、椅子座部側面を開放したり、必要に応じて座部側面から取り外し可能に構成したことで、介助者の大いなる手助けとなり、使用者にとっても前記車椅子装置を使いやすいものとすることができる。
【0052】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる車椅子の一例を示した、側面説明図である。
【図2】図1に示す椅子の平面図である。
【図3】図1に示す椅子の折畳み機構の構成を示すと共に、座幅を最大とした状態を示す、要部平面図である。
【図4】図3に示す折畳み機構の作用を説明する要部平面図である。
【図5】図3に示す折畳み機構を構成する、一対リンクおよび拘束手段の拡大平面図である。
【図6】図1に示す車椅子装置のフットフレームからフットレストにかけての機能を説明するための、要部平面図である。
【図7】図1に示す椅子において、座部の取付位置を示すと共に、座部の座板、クッション部およびスペーサ部材の外観斜視図である。
【図8】図7に示すクッション部の側面図である。
【図9】図7に示すクッション部の底面図である。
【図10】図7に示すクッション部の別側面図である。
【図11】図1に示す車椅子装置におけるアームレスト装置の取り付け構成を示した、要部拡大側面図である。
【図12】図11に示すアームレスト装置の背フレーム寄り側の回動着脱支持機構の機能構成を示した、要部説明図である。
【図13】図12に示す回動着脱支持機構の平面図である。
【図14】図1に示す車椅子装置におけるアームレスト装置のフットフレーム取付箇所側の端部におけるロック機構の外観斜視図である。
【図15】図12に示すアームレスト装置の機能を説明するための、側面説明図である。
【図16】図12に示すアームレスト装置の肘当部材の、側面図である。
【図17】図16に示す肘当部材の、正面図である。
【図18】図15に示すアームレスト装置の高さ調節機構の構造を示した、断面説明図である。
【図19】図18に示す高さ調節機構の平面図である。
【図20】図15に示すアームレスト装置の肘当部材の側面図である。
【図21】図20に示す肘当部材を上から見た、平面図である。
【図22】図21に示す肘当部材において、A−A線に沿って切断して見た、切断矢視図である。
【図23】図22に示す肘当部材を下から見た、下面図である。
【図24】図1に示す椅子の折畳み機構を作動させて折畳み状態とした平面図である。
【図25】図1に示す車椅子の座部を拡大して示した、要部側面説明図である。
【図26】本発明にかかる座部の変更後の座面の状態を示す、要部側面説明図である。
【図27】本発明にかかる肘当部材の使用を説明するための斜視図である。
【図28】本発明にかかるアームレスト装置の作用を説明するための要部斜視図である。
【図29】本発明にかかる肘当部材の使用を説明するための斜視図である。
【図30】本発明にかかるアームレスト装置を取り外すまでの経緯を示した、側面説明図である。
【符号の説明】
1 車椅子
2 前輪
3 後輪
4 ベースフレーム
5 フットレスト
6 フットフレーム
7 背フレーム
8 ハンドル部
9 座部
10 背部
11 アームレスト装置
12 座板
12f 前座部
12b 後座部
12s 側縁部
13 折畳み機構
14 リンク
15 突片
16 ガイドレール
17 拘束手段
18 座幅調節手段
19a 第1拘束リンク
19b 第2拘束リンク
20 操作軸
20h 握り部
21 保持縁
22 ピン部材
23 調節長穴
23p 係止穴
24 クッション部
24a 突出部
25 スペーサ部材
26 支持部材
27 肘当部材
27a 肘乗部
27b くびれ部
27c 指掛部
27d 先端握部
27e 突面部
27f 指かけ部
28 回動着脱支持機構
29 ロック機構
30 ガードパネル
31 保持体
31a 下保持体
31b 上保持体
32 支柱部
33 高さ調節機構
34 中継部材
34h 挿通穴
35 受ケース
36 着脱操作機構
37 嵌入溝
38 ピン穴
39 着脱ピン
40 コイルスプリング
41 着脱レバー
42 円錐軸
43 ロック筐体
44 係止穴
45 ロックピン
46 解除レバー
47 保持穴
48 挿通穴
49 横穴
50 高さ保持棒
50a 軸部
50b 頭部
51 結合ボルト
52 支柱部格納部
53 中心部
54 係止片
55 係合面
56 球状面
a 回動軸
E1 回動固定端部
E2 移動端部
As 固定軸
Hv 取付穴
h’ 通気用穴
R リブ
Ru ラバー
O 開口部
F1,F2 ファスナ
K1,K2 端部
h 調節穴
U 上面

Claims (11)

  1. 前輪と前輪に比較して大径な後輪とを装着したベースフレームに、前記前輪前方に突出するフットレストを保持してなるフットフレームと、ベースフレームから後輪上方に延在する背フレームと、ベースフレームにおける背フレーム取付箇所近傍から、前記フットフレーム取付箇所にかけて配置してなる座部と、この座部両側面に配置してなるアームレスト装置とを備え、前記座部を支える双方のベースフレームを、略中間で互いに交叉させて水平方向に回動可能に軸止めした一対のリンクと、これらリンクの回動動作を拘束する拘束手段とで構成する折畳み機構により折畳み可能に連結する構成とし、前記フットフレームは、ベースフレーム幅方向内側から外側に展開可能に構成し、前記座部は、前記ベースフレームに着脱可能に装着した座板とこの座板上に載置したクッション部とを有し、前記座板は、膝裏から大腿部にかけて支える前座部と、この前座部に比較して低位置に段差形成して、腰部を支える後座部とを有し、前記クッション部は、底面に、座板における後座部に対応する突出部を設ける一方、上面を、前座部に対応する箇所から後座部に対応する箇所にかけて、若干の俯角をなすように傾斜形成し、前記アームレスト装置は、ベースフレーム上の、背フレーム取付箇所近傍から、前記フットフレーム取付箇所にかけて配置してなる支持部材と、支持部材に支柱部を介し、高さ調節機構により高さ調節可能に支持する構成とした肘当部材とを備え、前記支持部材は、前記ベースフレームの、背フレーム側の端部を回動着脱支持機構を介して枢支する一方、フットフレーム取付箇所側の端部をロック機構を介して着脱可能に支持する構成としたことを特徴とする車椅子装置。
  2. 前記拘束手段は、前記一対のリンクの回動可能に軸止めした箇所から移動端部にかけての等位置に、それぞれのリンクの一端側近傍を座幅調節手段を介して連結した等長の第1の拘束リンクと、第2の拘束リンクとで構成し、これら第1、第2拘束リンクは、前記リンクの回動可能に軸止めした箇所から移動端部にかけての等位置に、一端側を軸止めし、前記第1、第2拘束リンクの他端側を、互いに屈曲可能に操作軸を介して連結し、前記第1、第2拘束リンクのうちの一方の他端側に、一対のリンクの移動端部の移動方向と逆側に第1、第2拘束リンクを微小角度折れ曲がり状態で保持するための、保持縁を形成すると共に、前記操作軸に、操作軸を前記リンクの移動端部の移動方向と平行に引き込み操作することで、前記第1、第2拘束リンクの保持状態を解除する握り部を設けることを特徴とする請求項1記載の車椅子装置。
  3. 前記座幅調節手段は、前記それぞれのリンクの回動軸から移動端部にかけての箇所に突設したピン部材と、前記第1、2拘束リンクの一端側近傍に、それぞれ第1、第2拘束リンクの軸方向に沿って、前記ピン部材を選択的に係脱可能に係止する複数の係止穴を連設してなる調節長穴とによって構成したことを特徴とする請求項2記載の車椅子装置。
  4. 前記クッション部は、表地の適所に、開閉可能に開口した開口部を構成して、使用者に応じて詰物を交換可能に構成したことを特徴とする請求項1記載の車椅子装置。
  5. 前記座部を構成する座板と座板を載置するベースフレーム間に、前記クッション部の腰部を支える箇所から、膝裏に対応する箇所にかけての支持角度を変更可能とするスペーサ部材を介在させたことを特徴とする請求項1記載の車椅子装置。
  6. 前記アームレスト装置における回動着脱支持機構は、前記支持部材における座部背側下端部の中継部材を、回動可能に支持する嵌入溝を備えた受ケースを前記ベースフレームの背側端部に設け、前記中継部材を前記受ケースにおける嵌入溝に対し着脱可能とする着脱操作機構を備えたことを特徴とする請求項1記載の車椅子装置。
  7. 前記着脱操作機構は、前記受ケースにおける嵌入溝に直交状に連通形成したピン穴を有し、このピン穴に着脱ピンを挿通して前記嵌入溝に支持した中継部材の挿通穴にコイルスプリングにより、前記着脱ピンを嵌入して中継部材を拘束する構成とし、前記受ケースに、前記着脱ピンを、コイルスプリングの付勢力に抗して、前記中継部材の挿通穴から退動させた状態で保持する着脱レバーを設けてなることを特徴とする請求項6記載の車椅子装置。
  8. 前記ロック機構は、前記支持部材における座部前方側下端部を、前方側下端部に軸止めした円錐軸を介して受け入れるロック筐体と、前記円錐軸に対し、円錐軸に設けた係止穴に、ロック筐体を貫いて付勢手段により、常時係止するように保持したロックピンと、このロックピンを前記円錐軸の係止穴から付勢手段の付勢力に抗して係脱させるための解除レバーとによって構成し、前記ロック筐体は、上面に前記円錐軸を受け入れる保持穴を有し、前記解除レバーとロックピンとは、解除レバーをロックピンに対して直交方向に操作した際に、ロックピンの先端側が保持穴に向かって突出する一方、解除レバーをロックピンに対して一直線状となるように操作した際に、ロックピンの先端側が保持穴から退動するように枢支されていることを特徴とする請求項1記載の車椅子装置。
  9. 前記肘当部材における高さ調節機構は、前記支持部材中間に設けた保持体を構成する下保持体に形成した挿通穴に直交するように横穴を貫いて形成し、この横穴から、前記保持体の挿通穴に挿通した支柱部における複数の調節穴のうちの一つの調節穴に高さ保持棒を差し込んで、前記支柱部をその位置に保持して前記肘当部材を所望の高さ位置に保持する構成としたことを特徴とする請求項1記載の車椅子装置。
  10. 前記肘当部材は、背フレーム側に向く後端側から、椅子前方側に向いた先端側にかけて漸次細くなる形状とすると共に、前記背フレーム側に向く後端側から中間箇所にかけて、上肢の肘の部分から手首近傍までを乗せやすくするために、上面を比較的幅広に構成した肘乗部とし、且つ前記肘当部材の使用者の手の位置に対応する箇所にくびれ部を形成すると共に手のひらに対応した突面部を形成し、前記くびれ部裏面側に、くびれ部を握った際の凹面状の指掛部を形成したことを特徴とする請求項1記載の車椅子装置。
  11. 前記肘当部材の先端側は、座位箇所前方に向かって外側寄りが円弧状に展開するように前記くびれ部に比較して幅広く構成した先端握部とし、この先端握部には、上面に手のひらを当てやすいようにするための突面部を形成すると共に、裏面側に、先端握部を握った際の凹面状の指かけ部を形成したことを特徴とする請求項10記載の車椅子装置。
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