JP2008253426A - 分離式入浴キャリー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
前輪と後輪を備えたキャリー部と、背部及び腰部を一体的に構成してなるシート部とからなる分離式の入浴キャリーにおいて、前記キャリー部の上縁部は前後方向に平行なフレーム構成とするとともに、キャリー部の後部側には側面視において略y字状の受部を設ける一方、前記シート部の下部には前後に離間して略逆山型状のガイドパイプを固着するとともに、キャリー部に設けたロック部により前記前側のガイドパイプを保持可能に構成した。
【選択図】図1
Description
このような分離式の入浴キャリーは、主として床走行に適したキャリー部とこのキャリー部上にセットされるシート部とからなり、必要に応じて分離できるように構成されたものである。
また、別の分離式入浴キャリーとして、キャリー部を、後側に支持枠体を有する略方形状に枠組みした本体部と、本体部の前側に設けるブラケットと、本体部及びブラケットの下側に設けた車輪とで構成し、またシート部を、座部と、座部より立設し、かつ支持枠体の上方に至る背凭れ部と、連結杆と、脚体部と、足載部とで構成し、本体部の架承部と、連結杆、又は本体部と座部等とを介してキャリー部とシート部を一体化する構造としたものがある(特許文献2参照)。
また、後者の入浴キャリーでは、キャリー部とシート部との結合には、本体部の架承部にシート部の連結杆を架承し、本体部のL型鋼を利用して座部の側枠を載架するだけの構成となっている。したがって、キャリー部とシート部間にロック機構がないものであるので、車椅子として使用する際に分離する恐れがあったり、がたつきが大きかったりするなど、安心して使用するには不安の残るものであった。
請求項2の発明では、上記ロック部を、上方開放の切欠孔を設けたロックシジプレートをキャリー部の前上部に固着しするとともに、このロックシジプレートにロックツメと復帰部を備えたロックプレートを回動自在に支承するとともに、このロックプレートをロック状態及びロック解除状態となる方向にそれぞれ付勢するようスプリングを取り付けることにより構成し、上記前側のガイドパイプに固着したロックバーが前記切欠孔に嵌ると自動的にロックプレートがロック状態となるよう構成したことを特徴とする。
請求項2の発明によれば、ロック部は前記前ガイドパイプに固着したロックバーがロックシジプレートに設けた切欠孔に嵌ると自動的にロックされるようにロックプレートが作動するので、キャリー部にシート部をセットする際にはシート部の下降動作のみで良く、非常に簡単であるとともに、ロックを掛け忘れることもないので安全である。
本発明に係る分離式の入浴キャリー1は、主としてキャリー部2とシート部3及びキャリー部2にシート部3を固定するためのロック部4とからなる。なお、本実施例では、入浴者Mがこの入浴キャリー1に着座した状態を基準として前後左右としている。
なお、前記バックパイプ7cは、側面視において上部側及び下部側を後方に向けて傾斜した状態となるように曲折している。そして、このバックパイプ7cの上側の曲折部近傍には、補強パイプ7dが固着されている。この補強パイプ7dとバックパイプ7cの間には、シートシジプレート8が固着されている。このシートシジプレート8の形状は、図6に示すように側面視においてy字状となる受部を備えるよう構成し、シート部3のガイド部が広い受部により受け取ることができるようにするともに、シート部3の下方移動に伴い前後位置も自動的に設定されるような形状としている。
この足受部9は、コ字状のフットパイプ9aの後端部にブラケットプレート9b,9bを固着して、これらのブラケットプレート9b,9bを前記前輪支持パイプ7aの下方部に上下回動自在となるように支承している。そして、このフットパイプ9aの上面に足受マット9cを止着して足受部9を構成している。
なお、この足受部9は後述するシート部3をキャリー部2に固定して車椅子(図3及び図7に示す状態)の状態で入浴者Mを移動する際には、下方回動させた状態で使用して、浴室まで移動する。そして、入浴者Mの身体を洗う際には適宜上方回動させて使用するなど、使用状況にあわせて変更できるように構成したものである。
そして、このシートフレーム10には座部マット11と背部マット12が止着されている。
また、シート部3の背部及び腰部の背面あるいは裏面側の適所にはフック13,13,・・・が固着されており、このフック13,13,・・・にベルトB等を掛止してリフト等により移動あるいは昇降できるようになっている。
さらに、シート部3の背部の下部及び座部の前方寄りの位置には上記シート部3の受部として略逆山型状に屈曲した後ガイドパイプ14と前ガイドパイプ15を固着している。 そして、座部側の前ガイドパイプ15の中央部にはコ字状のロックバー16を固着している。
まず、車体フレーム7の前輪支持パイプ7aの上側水平部の中央には平面視において略コ字状のロックシジプレート17が固着されている。このロックシジプレート17には上方開放の略U字状の切欠孔17aが設けられており、この切欠孔17aに上記シート部3のロックバー16が嵌脱する。また、ロックシジプレート17内には、鉤状に形成されたロックプレート18が回動自在な状態で軸着されており、このロックプレート18により前記切欠孔17a内でロックバー16を保持拘束できるよう構成している。なお、このロックプレート18はスプリング19によってロック状態(図8(a)の状態)またはロック解除状態(図8(b)の状態)となる方向にそれぞれ回動されるよう付勢されている。
このロック部4について詳述すると、ロックプレート18をロック状態から解除状態までの回動範囲の略中間位置としたときに、ロックプレート18の回動中心とスプリング19の一端部を掛止するロックシジプレート17に穿設した空孔部17bを結ぶ線上に、スプリング19の他端部を掛止するロックプレート18の空孔部18aを位置させている。
したがって、この状態から何れか一方に回動させるとその方向側に回動されてロックプレート18が保持されるように構成されている。
これは、上部の逆三角形状の開口部8aでシート部3に配されている後ガイドパイプ14を受け易くするための形状であるとともに、開口部8bに上記後ガイドパイプ14が嵌ると一方向のみ抜ける状態となり、その他の方向には相対的な移動ができないよう拘束された状態とするための形状である。
まず始めに、キャリー部2とシート部3の分離手順について説明する。
キャリー部2とシート部3が一体となった車椅子の状態では、図7及び図8(a)に示す状態となっている。この状態では、シート部3の後ガイドパイプ14と前ガイドパイプ15の傾斜部がそれぞれキャリー部2の上縁部に接当した状態で支持されている。また、前ガイドパイプ15に固着されているロックバー16がロック部4でロックされた状態にある。そのため、後ガイドパイプ14は前上方への移動ができない状態にある。したがって、キャリー部2とシート部3が分離できない状態であるとともに、がたつきもほとんど無い状態となっている。
この状態から、シート部3を分離するには、ロック部4のロックプレート18を上方回動させる(図8(b)参照)。このとき、ロックプレート18のロックツメ18bがロックシジプレート17の切欠孔17aから離間してロックプレート18の復帰部18cが前記溝部7aにかかる状態となる。この状態から、キャリー部3のフック13,13,13,・・・にベルトb,b,b,・・・等を掛止してリフトで吊り上げると、キャリー部3は後ガイドパイプ14を基端として前ガイドパイプ15側が上方回動されるとともに、ロックバー16が切欠孔17aから抜け出る。このとき、ロックバー16は前記復帰部18cに接触するのでロックプレート18が自動的にロック状態まで回動される(図8(c)参照)。さらに、キャリー部3を上昇させるとガイドプレート8の開口部8bから後ガイドパイプ14が抜け出て、キャリー部3と分離される。この状態からさらに上昇させたり、旋回させたりして浴槽B内へ移動させるなど入浴介助を行うことができる。
まず、リフト等によって吊り上げられた状態のシート部3をキャリー部2の上部に位置するように配置する。この状態からシート部3を下降させると、シート部3の後ガイドパイプ14がキャリー部のガイドプレート8に接触する。このとき、ガイドプレート8に設けた上方開口の広い開口部8aによりガイドパイプ14が案内されて(図6中の矢印参照)、シート部3を下降させるだけで狭い開口部8b内へとキャリー部2を相対的に移動させることで、キャリー部2とシート部3の前後方向の位置が自動的に調節される。また、キャリー部を下降するときには、キャリー部3の後ガイドパイプ14及び前ガイドパイプ15の傾斜部がキャリー部2の車体フレーム7の上縁部に接触することによって、左右方向の位置も自動的に最適な位置に調節される。すなわち、キャリー部2上部とシート部3下部全体で凹凸の関係となっており、最適な位置に調節されるように構成されている。
まず、前記ブレーキ装置20は、ペダル部22とブレーキ部材23と、これらペダル部22とブレーキ部材23を連結する作用杆24とから主に構成されている。
前記ペダル部材22は、キャリー部2のバックパイプ7cの後輪6,6の支承部に回動自在となる状態で取り付けられている。また、ブレーキ部材23はキャリー部2に止着された左右一対のブラケット7e,7eに回動自在となるように支承されており、このブレーキ部材23と前記ペダル部22が連結杆24で連結されている。なお、このブレーキ部材23とキャリー部2間には、スプリング25が張設されており、ペダル部22を解除したときに、ブレーキ部材23が後輪6,6に接触しないように回動させる方向に付勢する状態にある。
まず、テスリ21の回動軸受26,26をシート部3の背受部両側部に位置するシートフレーム10に固着している。なお、この回動軸受26,26は左右方向に対してやや前方向きとなるように傾斜した状態で固着してある。そして、この回動軸受26,26にはL字状に曲折したテスリパイプ27,27がそれぞれ支承されている。
なお、回動軸受26,26及びテスリパイプ27,27にはそれぞれツメ部(図示省略)が設けられており、一定の範囲内で回動自在となっている。すなわち、図1に示す使用状態と後方に向けて回動させ、側方を開放した状態とすることができるように構成したものである。
また、このテスリ21,21は傾斜した状態の回動軸受26,26に支承されているので、入浴者Mが座っていても使用状態から開放状態へとテスリ21,21を跳ね上げるだけの操作で斜め後方に回動され、入浴者Mの身体を避けて回動するよう構成している。
さらに、シート部3の背部の上側に頭受28を取り付けて入浴者Mの頭部を保持できるよう構成してもよい。
上述したように構成することで、より快適に安全に使用することができる。
2 キャリー部
3 シート部
4 ロック部
5 前輪
6 後輪
7 車体フレーム
10 シートフレーム
18 ロックプレート
Claims (2)
- 前輪と後輪を備えたキャリー部と、背部及び腰部を一体的に構成してなるシート部とからなる分離式の入浴キャリーにおいて、前記キャリー部の上縁部は前後方向に平行なフレーム構成とするとともに、キャリー部の後部側には側面視において略y字状の受部を設ける一方、前記シート部の下部には前後に離間して略逆山型状のガイドパイプを固着するとともに、キャリー部に設けたロック部により前記前側のガイドパイプを保持可能に構成したことを特徴とする分離式の入浴キャリー。
- 上記ロック部を、上方開放の切欠孔を設けたロックシジプレートをキャリー部の前上部に固着しするとともに、このロックシジプレートにロックツメと復帰部を備えたロックプレートを回動自在に支承するとともに、このロックプレートをロック状態及びロック解除状態となる方向にそれぞれ付勢するようスプリングを取り付けることにより構成し、上記前側のガイドパイプに固着したロックバーが前記切欠孔に嵌ると自動的にロックプレートがロック状態となるよう構成したことを特徴とするロック部を備えた請求項1に記載の分離式の入浴キャリー。
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