JP2006167314A - 入浴用の車椅子 - Google Patents

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Abstract

【課題】第1に、使用者が十分に湯に浸かれ、第2に、後方作動領域が小さく、使用者に不安感や恐怖感を与えず、第3に、姿勢変更に際し介護者の操作力が低減され、使用者のショックも緩和され、第4に、使用者の下半身のリラックス感が促進され、第5に、従来例の入浴装置にも使用でき、第6に、上部フレーム単独でもチルト可能である等、各種バリエーションで広く使用可能な、入浴用の車椅子を提案する。
【解決手段】この車椅子1は、椅子部2付の上部フレーム3と、車輪4付の下部フレーム5とを備えており、椅子部2が、上部フレーム3上でスライドチルト機構6により、スライド移動しつつ回動して、通常姿勢Cと前進チルト姿勢とに姿勢変更可能である。そして更に、所定のアシスト機構9,姿勢ストッパ,足置き台8を備え、かつ、上部フレーム3が下部フレーム5に対し、合体状態Eと分離状態とに状態変更可能となっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、入浴用の車椅子に関する。すなわち、高齢者や身体障害者等を乗せたまま、浴槽に入れて入浴させる、入浴用の車椅子に関するものである。
《従来技術について》
高齢者や身体障害者等(以下単に使用者という)を入浴させる際、車椅子から浴槽に付設された入浴設備の専用椅子に乗り移らせることなく、車椅子に乗せたまま浴槽に入れることができれば、使用者も楽であり、介護者の負担も軽減される。
そこで従来、次のような車椅子と入浴装置が開発されていた。すなわち、背シートと座シートを備えた椅子に使用者を乗せた車椅子を、浴室の浴槽近くまで運んで、椅子のみを使用者を乗せたまま車椅子から分離して、浴槽に付設された入浴装置のリフターに保持,合体させ、もってリフターにて、使用者が乗った椅子を浴槽内に降下させて入浴させる、入浴装置が開発されていた。
《先行技術文献情報》
このような従来例としては、例えば、次の特許文献1に示されたものが挙げられる。
実公平7−51051号公報
ところで、このような従来例については、次の問題が指摘されていた。
《第1の問題点について》
第1に、十分に湯に浸かることができず、リラックス感も得られない、という問題が指摘されていた。
すなわち、この種従来例の入浴装置では、使用者は、背シートと座シートが固定された椅子(車椅子から分離されリフターにて降下された椅子)に、着座腰掛け姿勢・通常姿勢で座ったまま、入浴していた。そこで、浴槽内で肩まで十分に湯に浸かることができないことが多く、又、姿勢的にもリラックス感が得られなかった。
特に、この種の浴槽は、入浴者である使用者の安全性や健康面、更には介護者の労力軽減等のため、水深が浅いことが多く、上述した問題が顕著化していた。
《第2の問題点について》
第2に、このような問題に対処するため、従来、リクライニング方式やチルト方式の併用も検討されたが、これらの方式については、後方への作動領域が大きく、不安感や恐怖感を与え、体力負担も大きい、等々の問題が指摘されていた。
すなわち、この種従来例の入浴装置で使用される車椅子の椅子について、固定された座シートに対し背シートのみを後方に傾斜させるリクライニング方式や、相互固定された座シートと背シートを、一体的に後方に傾斜すべく回動させるチルト方式の採用も、検討された。
つまり、このような後方への傾斜により、使用者を仰臥に近い姿勢として、浴槽内で肩まで湯に浸からせると共に、リラックス感も与えんとすることも、検討されていた。
(なお、車椅子の分野では、油圧,ガスダンパ,スプリング等は、安全面その他の配慮から、多くの場合利用されておらず、上述したリクライニング方式やチルト方式においても、リンクが主に利用されていた。)
しかしながら、リクライニング方式やチルト方式を採用すると、椅子の後方への作動領域が大きくなり、椅子の背シートが浴槽の内壁に干渉してしまうので、その対策として、リフターや入浴装置全体を大型化する必要が生じる、という問題が指摘されていた。つまり、椅子の後方傾斜ストローク分だけ作動領域が拡大し、もって、椅子を後から保持するリフターそして入浴装置を、大型化せざるを得なかった。
又、椅子の後方へのリクライニングやチルトに伴い、使用者の頭部も大きく移動するので、使用者に不安感や恐怖感を与えてしまう、という問題も指摘されていた。つまり、後方への傾斜動作に伴い、使用者の頭も後方へと大きく移動し、使用者にショックを与え入浴時のリラックス感を妨げ易かった。
更に、リクライニング方式については、体力の乏しい使用者にとって体力負担が大きい、という問題も指摘されていた。つまり、背シートのみの後方への傾倒に際し、使用者が自らの体重を支え、体重移動をコントロールしなければならず、体力的にきついケースが多かった。
又、このようなリクライニングをサポートする介護者にとっても、体力負担が大きい、という問題が指摘されていた。つまり介護者は、背シートのみを後方へ傾倒させつつ、使用者の上述した体重移動をサポートするケースが多く、体力的負担が大きかった。
《本発明について》
本発明の入浴用の車椅子は、このような実情に鑑み、上記従来例の課題を解決すべくなされたものである。
そして、この種の椅子部において初めて、スライドチルト機構を採用すると共に、所定のアシスト機構,姿勢ストッパ,足置き台等を備え、更に、上部フレームと下部フレームを合体,分離自在としたこと、を特徴とする。
もって本発明は、第1に、使用者が十分に湯に浸かれ、リラックス感も深まり、第2に、後方作動領域が小さく、使用者に不安感や恐怖感を与えず、第3に、姿勢変更に際し、介護者の操作力が低減され、使用者のショックも緩和され、第4に、使用者の下半身のリラクックス感が促進され、第5に、この種従来例の入浴装置にも使用でき、第6に、上部フレーム単独でもチルト可能である等、各種バリエーションで広く使用可能な、入浴用の車椅子を提案することを目的とする。
《各請求項について》
このような課題を解決する本発明の技術的手段は、次のとおりである。まず、請求項1については次のとおり。
請求項1の入浴用の車椅子は、椅子部付の上部フレームと、車輪付の下部フレームとを、備えている。そして該椅子部が、該上部フレーム上でスライドチルト機構により、通常姿勢と前進チルト姿勢とに姿勢変更可能となっていること、を特徴とする。
請求項2については次のとおり。請求項2の入浴用の車椅子は、請求項1において、使用者を乗せたまま、浴槽に入れて入浴させるために使用される。
そして該椅子部は、一定固定角度で一体化された背シートと座シートを、備えている。該上部フレームは、該椅子部が載せられ、該下部フレームは、該上部フレームを保持する。該スライドチルト機構は、該椅子部と該上部フレーム間に、介装されている。そして、該椅子部背シートと該上部フレーム間に枢着,介装されたリンクロッドと、該椅子部座シートと該上部フレーム間に介装された第1ローラおよびガイドレールと、を備えている。
そして該椅子部は、該スライドチルト機構により、使用者の腹部前方近傍を見かけ上の回転中心として、該通常姿勢と該チルト姿勢との間を、該上部フレーム上でスライド移動しつつ回動可能となっている。該通常姿勢では、後退位置において、該椅子部座シートが略水平で、該椅子部背シートが直立に近い姿勢を取る。該チルト姿勢では、前進位置において、該椅子部座シートが後方に傾斜し、該椅子部背シートも後方に傾斜した姿勢を取ること、を特徴とする。
請求項3については次のとおり。請求項3の入浴用の車椅子は、請求項2において、更に、操作ハンドル,第2ローラ,アシスト機構を、備えている。
そして該操作ハンドルは、該椅子部背シートに固設されている。該第2ローラは、該椅子部座シートに付設されている。該アシスト機構は、該下部フレームに付設され、リンクを介した操作に基づき、アシストレバーにて該第2ローラを押動可能であり、該椅子部のスライド移動や回動をアシスト可能となっていること、を特徴とする。
請求項4については次のとおり。請求項4の入浴用の車椅子は、請求項2において、更に、ストッパフレーム,姿勢ストッパを備えている。
そして該ストッパフレームは、該上部フレームに固設されると共に、該椅子部の該通常姿勢に見合った係止穴と、該チルト姿勢に見合った係止穴とが、形成されている。該姿勢ストッパは、該椅子部座シートにブラケットを介し枢着されると共に、操作に基づき、該ストッパフレームの両該係止穴に対し、選択的に係止可能となっていること、を特徴とする。
請求項5については次のとおり。請求項5の入浴用の車椅子は、請求項2において、更に足置き台を備えており、該足置き台は、先端ブラケットに固定されている。
そして該先端ブラケットは、該椅子部座シートの先端部に固定された基端ブラケットに対し、フットフレームおよびリンク棒を介して取付けられている。そして該基端ブラケット,該フットフレーム,該リンク棒,該先端ブラケットは、相互間が順次枢着されて平行リンクを形成している。
そして、該椅子部座シートと該フットフレーム間、および該フットフレームと該足置き台間は、それぞれ、該椅子部の該通常姿勢では、ほぼ直角程度又は必要に応じ鈍角に角度設定され、該チルト姿勢では、鈍角に角度設定されること、を特徴とする。
請求項6については次のとおり。請求項6の入浴用の車椅子は、請求項2において、更に、合体分離機構を備えており、該椅子部を載せた該上部フレームが、該下部フレーム上に保持された合体状態と、該下部フレームから分離された分離状態とに、状態変更可能となっている。
そして該上部フレームには、合体ローラおよび合体ストッパが付設され、該下部フレームには、合体ガイドレールおよび対応する合体ストッパが付設されている。もって該合体ローラが、該合体ガイドレールに転動可能に保持されると共に、該合体ガイドレールから離脱可能であり、かつ、該合体状態において両該合体ストッパが係止すると共に、付設された合体解除部の操作に基づき係止解除されること、を特徴とする。
請求項7については次のとおり。請求項7の入浴用の車椅子は、請求項6において、更に、該椅子部を載せた該上部フレームは、該下部フレームとの分離状態において、該浴槽内で昇降動可能な入浴装置のリフターに保持,合体可能であること、を特徴とする。
《作用について》
本発明の入浴用の車椅子は、このようになっているので、次のようになる。
(1)この車椅子は、椅子部付の上部フレームと、車輪付の下部フレームとからなる。
(2)そして、椅子部と上部フレーム間に、スライドチルト機構が介装されており、椅子部側の操作ハンドルや下部フレーム側のアシスト機構を操作すると、スライドチルト機構のリンクロッドが揺動すると共に、第1ローラがガイドレール内を移動し、もって椅子部が、上部フレーム上でスライド移動しつつ回動する。
(3)そこで、椅子部が姿勢変更され、後退位置の通常姿勢では、座シートが略水平で背シートが直立に近く、前進位置のチルト姿勢では、座シートが後方に傾斜し背シートも後方に傾斜する。
(4)このような姿勢変更に伴い、まず、下部フレームにアシスト機構が設けられており、チルト姿勢とする際は、リンクを介し押し込み操作すると、アシストレバーが椅子部の第2ローラを押動してアシストする。通常姿勢とする際は、荷重をアシストレバーやリンクにて支えて、徐々に実施させる。
(5)上述した姿勢変更に伴い、更に、椅子部側に姿勢ストッパが設けられており、通常姿勢とチルト姿勢に見合った上部フレーム側の両係止穴に、選択的に係止操作することにより、安定的に姿勢保持される。
(6)上述した姿勢変更に伴い、更に、椅子部とフットフレーム間、およびフットフレームと足置き台間が、通常姿勢の場合ほぼ直角程度に、チルト姿勢の場合鈍角に角度設定される。通常姿勢の場合、必要に応じ鈍角に角度設定されることもある。
(7)又、上部フレームは合体分離機構により、下部フレーム上に保持された合体状態と、下部フレームから分離された分離状態とに、状態変更可能である。すなわち、上部フレームの合体ローラが、下部フレームの合体ガイドレールに転動可能,離脱可能に保持され、合体状態で両合体ストッパが係止され、合体解除部にて係止解除されて分離状態とされる。
(8)分離状態において、使用者の乗った椅子部付の上部フレームは、例えば、入浴装置のリフターと合体されて浴槽内に降下され、チルト姿勢に姿勢変更されて、入浴に供される。
(9)さてそこで、本発明の入浴用の車椅子によると、次のようになる。
第1に、a.上部フレームは、スライドチルト機構が付設されているだけなので、高さ寸法を小さくでき、b.スライドチルト機構も簡単であり、c.アシスト機構は下部フレーム側に設けられ、d.上部フレームは分離可能である。
これらにより、分離状態で椅子部を載せた上部フレームは、コンパクトでスペースを取らず、入浴時に椅子部を、浴槽底面近くまで降下させることができる。もって、チルト姿勢とすることにより、使用者は肩の位置が低くなり十分に湯に浸かれ、リラックス感も深まる。
第2に、椅子部はスライドチルト機構により、使用者の腹部前方近傍を見かけ上の回転中心として、スライド移動しつつ回動されるので、チルト姿勢への姿勢変更時の後方への作動領域が小さい。そこで、入浴時に椅子部が浴槽周壁と干渉せず、使用者頭部の後方移動量が少なく、又、使用者が体重移動をコントロールする必要もなく、介護者の体重移動サポート等も不要である。
第3に、チルト姿勢とする際、アシスト機構を利用することにより、使用者の乗った重い椅子部の操作力が低減される。通常姿勢とする際は、アシスト機構を利用して荷重を支えつつ徐々に実施すると、使用者のショックが緩和される。
第4に、椅子部の座シートとフットフレーム間、および、フットフレームと足置き台間が、通常姿勢ではほぼ直角程度に、チルト姿勢では鈍角に角度設定されるので、使用者は、通常姿勢では足を曲げチルト姿勢では足を伸ばす等、楽な下半身姿勢を取ることができる。
第5に、使用者が乗った椅子部付の上部フレームを、合体分離機構により下部フレームから分離し、入浴装置のリフターに合体して入浴させることができる。
第6に、a.上部フレームが状態変更可能で、b.椅子部も姿勢変更可能であり、c.スライドチルト機構は上部フレームに設けられている。これらの組み合わせにより、合体状態での通常姿勢、合体状態でのチルト姿勢、分離状態での通常姿勢、分離状態でのチルト姿勢、等々の各種使用パターンで広く使用可能であり、しかも、分離状態でも単独で姿勢変更可能である。
《本発明の特徴》
本発明に係る入浴用の車椅子は、このように、この種の椅子部において初めて、スライドチルト機構を採用すると共に、所定のアシスト機構,姿勢ストッパ,足置き台等を備え、更に、上部フレームと下部フレームを合体,分離自在としたこと、を特徴とする。
そこで本発明は、次の効果を発揮する。
《第1の効果》
第1に、使用者が十分に湯に浸かれると共に、リラックス感も深まる。すなわち、本発明の車椅子は、上部フレームがコンパクトでスペースを取らないので、分離状態において椅子部そして使用者を、入浴時に浴槽底面近くまで降下させることができ、更にチルト姿勢とすることにより、使用者は肩の位置が低くなり、肩まで十分に湯に浸かることができる。又、仰臥に近い姿勢となることもあり、リラックス感が深まる。
前述したこの種従来例のように、着座腰掛け姿勢・通常姿勢のまま入浴するのに比し、より十分に湯に浸かることができ、リラックス感も得られる。
《第2の効果》
第2に、後方作動領域が小さく、使用者に不安感や恐怖感を与えず、体力負担も小さい。すなわち、本発明の車椅子において、椅子部は、使用者の腹部前方近傍を見かけ上の回転中心として、チルト姿勢へと姿勢変更され、後方への作動領域が小さい。
もって例えば、入浴時に浴槽内壁に干渉する虞がなく、入浴装置にて使用する場合に、前述したこの種従来例のように、リフターや入浴装置全体を大型化する必要も生じない。又、前述したこの種従来例に比し、使用者の頭部の後方への移動量も少なく、使用者の不安感や恐怖感が軽減される。
更に、姿勢変更に際し、前述したこの種従来例のリクライニング方式のように、使用者が自らの体重を支えて、体重移動をコントロールする必要もなく、使用者の体力負担が小さい。又、介護者も、背シートを傾倒させる必要がなく、このような使用者の体重移動をサポートする必要もない等、従来例のリクライニング方式に比べ、介護者の体力負担が軽減される。
《第3の効果》
第3に、姿勢変更に際し、介護者の操作力が低減され、使用者のショックも緩和される。すなわち、本発明の車椅子では、チルト姿勢へ姿勢変更させる際、介護者は、アシスト機構を利用することにより、操作に必要な力を軽減でき少ない操作力で操作できる等、負担が軽減される。
又、元の通常姿勢へ姿勢変更する際、介護者がアシスト機構を利用して荷重を支えつつ、徐々に姿勢変更することにより、使用者へのショックを緩和できる。使用者は、急激な姿勢変更によるショックを回避できる。
《第4の効果》
第4に、使用者の下半身のリラックス感が促進される。すなわち、本発明の車椅子では、フットフレームや足置き台が、通常姿勢ではほぼ直角程度に、チルト姿勢では鈍角に角度設定されるので、使用者は、通常姿勢やチルト姿勢にマッチした、楽な下半身姿勢を取ることができる。
《第5の効果》
第5に、この車椅子は、この種従来例のリフター付の入浴装置にも、適用,使用可能である。すなわち、本発明の車椅子では、使用者の乗った椅子部付の上部フレームを、下部フレームから分離し、この種従来例の入浴装置のリフターに合体して、入浴させることができる。
《第6の効果》
第6に、この車椅子は、上部フレーム単独でもチルトが可能である等、各種バリエーションで広く使用可能である。
すなわち、本発明の車椅子は、合体状態での通常姿勢、合体状態でのチルト姿勢、分離状態での通常姿勢、分離状態でのチルト姿勢等が可能であり、しかも分離状態でも単独で、通常姿勢とチルト姿勢間で姿勢変更可能である。
このように、各種バリエーションで広く使用可能であり、汎用性が高く、使用者の身体条件程度,要介護程度,その他の各種状況,ニーズ等に、適確かつ容易に対応することができる。又、入浴用としてのみならず、浴槽以外でも広く各種介護用に使用可能である。
このように、この種従来例に存した課題がすべて解決される等、本発明の発揮する効果は、顕著にして大なるものがある。
《図面について》
以下、本発明の入浴用の車椅子を、図面に示した発明を実施するための最良の形態に基づいて、詳細に説明する。図1〜図10は、本発明を実施するための最良の形態の説明に供する。
そして図1は、合体状態,通常姿勢の側面図、図2は、合体状態,チルト姿勢の側面図である。図3は、分離状態,通常姿勢の側面図、図4は、分離状態,チルト姿勢の側面図、図5は、分離状態,チルト姿勢での入浴時の側面図である。
図6は、分離状態,チルト姿勢における、スライドチルト機構,姿勢ストッパ等の説明に供する、側断面図である。図7は、合体状態,通常姿勢における、アシスト機構等の説明に供する、側断面図である。図8は、合体状態,通常姿勢における、合体分離機構等の説明に供する、側断面図である。図9は、下部フレームの側面図である。図10は、浴槽等の概略斜視図である。
《車椅子1の概要について》
この入浴用の車椅子1は、使用者Aを乗せたまま浴槽Bに入れて、入浴させるために使用される。すなわち、この車椅子1は、高齢者,身体障害者,その他の体の不自由な人,特に脚の不自由な人,その他の使用者Aを、入浴設備の専用椅子に乗り移らせることなく、そのまま乗せたまま座らせたまま、浴槽Bに入れて入浴させるために使用される。
そして、椅子部2付の上部フレーム3と、車輪4付の下部フレーム5とを備えており、椅子部2は、上部フレーム3上でスライドチルト機構6により、通常姿勢Cとチルト姿勢Dとに、姿勢変更可能となっている。そして更に、所定の姿勢ストッパ7,足置き台8,アシスト機構9,合体分離機構10等を、備えている。
車椅子1は、概略このようになっている。以下、これらについて、詳述する。
《椅子部2,上部フレーム3,下部フレーム5等について》
この車椅子1は、上から順に、椅子部2,上部フレーム3,下部フレーム5を、備えている。
まず、図1〜図8を参照して、車椅子1の椅子部2について説明する。椅子部2は、例えば樹脂製よりなり、一定固定角度で一体化された背シート11と座シート12を備えており、背シート11は1枚板状をなし、背もたれ,背受け用として機能し、座シート12は1枚板状をなすが、中央前部に介護用穴等が形成されることも多く、座部,腰受け用として機能する。
そして、背シート11と座シート12は、一体的な椅子状に形成され、相互間が、直角から若干鈍角程度の一定角度にて固定されている。例えば90度〜125度程度、代表的には105度〜110度前後の一定角度にて、固定されている。図中Lは肘掛けであり、背シート11の左右に、前後に回動可能に基端がピンにて枢着されている。
次に、図1〜図8を参照して、車椅子1の上部フレーム3について説明する。上部フレーム3は、例えばステンレス製で左右1対のフレーム構造をなし、前後に水平配置され、その上に椅子部2の座シート12が載せられている。左右の上部フレーム3間は、例えば後述する左右の合体ローラ13間の連結シャフトで繋がれているが、専用の左右フレームにて連結するようにしてもよい。
次に、図1,図2,図7,図8,図9を参照して、車椅子1の下部フレーム5について、説明する。下部フレーム5は、上部フレーム3を保持すると共に、車輪4が付設されている。すなわち下部フレーム5は、前後,上下,左右に折曲,接合,組み付け配置された、例えばステンレス製のパイプの集合体よりなり、四隅下にキャスター等の車輪4が取付けられている。
椅子部2,上部フレーム3,下部フレーム5等は、このようになっている。
《スライドチルト機構6について》
次に、図1〜図6特に図6を参照して、車椅子1のスライドチルト機構6について、説明する。
スライドチルト機構6は、椅子部2と上部フレーム3間に、介装されている。そして、椅子部2の背シート11と上部フレーム3間に枢着,介装されたリンクロッド14と、椅子部2の座シート12と上部フレーム3間に介装された第1ローラ15およびガイドレール16と、を備えている。
すなわち、スライドチルト機構6のリンクロッド14は、例えば左右1対で2個設けられている。そして上端が、背シート11の下部左右に、回動自在にピンにて枢着され、中央部が折曲され、下端が、左右の上部フレーム3の後端に、回動自在にピンにて枢着されている。もって、下端側のピンを支点として、垂直面に沿って前後に揺動可能に立設されている。
又、スライドチルト機構6の第1ローラ15とガイドレール16も、例えば左右1対設けられている。図示例では、座シート12の中央部付近の左右下にブラケット17が垂下固設され、この左右のブラケット17に、それぞれ第1ローラ15が、横軸にて回動自在に軸着されている。ガイドレール16は、左右の上部フレーム3の前端部内側に、前側を高く傾斜して固定されている。そして第1ローラ15が、ガイドレール16内を案内されて、略前後に移動可能となっている。
そこで椅子部2は、このようなスライドチルト機構6により、使用者A(図5を参照)の腹部前方近傍を見かけ上の回転中心として、ほぼ直立した通常姿勢Cと、後方に倒れ込んだチルト姿勢Dとの間を、上部フレーム3上でスライド移動しつつ回動可能となっている。
すなわち椅子部2は、外部から押動操作されることにより、その上に乗せられた使用者Aの腹部前方近傍を、仮想された見かけ上の回転中心とし、使用者Aの重心位置がほとんど移動せず、重心移動がほとんどない状態で、上部フレーム3上を、前後に滑りながらスライド移動しつつ揺動回動する。
そして椅子部2は、図1,図3,図7,図8に示した通常姿勢Cでは、上部フレーム3上の後退位置において、椅子部2の座シート12が略水平で、背シート11が直立に近い姿勢を取る。この場合、リンクロッド14はほぼ直立し、第1ローラ15は、ガイドレール16を移動してその後端に位置する。
そして座シート12は、水平に対し上方に向け例えば3度〜5度程度、後側を下に僅かに傾斜し、背シート11は、垂直に対し後方に向け例えば30度程度を限界に、代表的には20度前後若干傾斜して、位置決め保持される。
これに対し、図2,図4,図5,図6に示したチルト姿勢Dでは、上部フレーム3上の前進位置において、椅子部2の座シート12が後方に傾斜し、背シート11も後方に傾斜した姿勢を取る。この場合、リンクロッド14は前方に倒れ込み、第1ローラ15は、ガイドレール16を移動してその前端に位置する。
そして座シート12は、水平に対し上方に向け例えば10度〜20度程度(更には45度程度まで)、後側を下に傾斜し、代表的には15度前後程度傾斜して、位置決め保持される。背シート11は、垂直に対し後方に向け20度〜45度程度、代表的には30度前後程度大きく後側に倒れ込んで傾斜して、位置決め保持される。
スライドチルト機構6は、このようになっている。
《姿勢ストッパ7について》
次に、図6を参照して、車椅子1の姿勢ストッパ7について、説明する。この車椅子1は、椅子部2を通常姿勢Cとチルト姿勢Dで位置決め保持する、姿勢ストッパとストッパフレーム18を備えている。
ストッパフレーム18は、上部フレーム3に固設されており、椅子部2の通常姿勢Cの後退位置に見合った係止穴19と、チルト姿勢Dの前進位置に見合った係止穴20とが、形成されている。
姿勢ストッパ7は、椅子部2の座シート12にブラケット21を介し枢着されると共に、操作に基づき、ストッパフレーム18の両係止穴19,20に対し、選択的に係止可能となっている。
このようなストッパフレーム18と姿勢ストッパ7について、図示例により、更に詳述する。
ストッパフレーム18は、例えば左右1対設けられており、左右の上部フレーム3の中央部内側にそれぞれ固定されている。そしてそれぞれ、水平な上縁の前後位置に、上面が開放された略半円凹穴状の係止穴19,20が形成されており、前側の係止穴20がチルト姿勢Dに対応し、後側の係止穴19が通常姿勢Cに対応している。
又、座シート12の後部下左右には、それぞれブラケット21の前端部が、垂直面に沿って回動自在にピンにて枢着されている。そして、ブラケット21の略中央部内側に、姿勢ストッパ7が固設され、左右いずれか一方のブラケット21の後端部に、ストッパハンドル22の下端部が、垂直面に沿って回動自在にピンにて枢着されている。ストッパハンドル22の上端部は、背シート11の背面上部後方まで延出されている。
姿勢ストッパ7は、左右方向に配されたロッド状をなし、左右のブラケット21間に固設されており、ストッパハンドル22の操作により、ブラケット21を介し、左右のストッパフレーム18の係止穴19,20に対し選択的に係止可能,係止解除可能となっている。
すなわち、ストッパハンドル22を引き上げ操作することにより、姿勢ストッパ7も引き上げられて、係止穴19,20に対する係止が解除される。そして、スライドチルト機構6にて椅子部2が移動されて通常姿勢C又はチルト姿勢Dを取ると、姿勢ストッパ7もこれに伴う動作軌跡にて、対応した係止穴19又は20上へと移動する。
そしてストッパハンドル22を離すと、姿勢ストッパ7は、自重その他の重量に基づき(引張スプリングを介装するようにしてもよい)、ブラケット21前端部のピンを中心に下方に揺動して、対応する係止穴19又は20に係止される。つまり姿勢ストッパ7が、通常姿勢C用の係止穴19又はチルト姿勢D用の係止穴20に係止され、もって椅子部2が、その姿勢にて位置決め保持される。
なお、ストッパフレーム18について、図示の係止穴19,20の中間位置に、更に係止穴を形成して、姿勢ストッパ7にて係止可能としておくと、椅子部2を、通常姿勢Cとチルト姿勢Dの中間姿勢にて位置決め保持可能となり、椅子部2の姿勢のバリエーションが広がる。
姿勢ストッパ7は、このようになっている。
《足置き台8等について》
次に、図1〜図5を参照して、この車椅子1の足置き台8について説明する。この足置き台8は、先端ブラケット23に固定されており、先端ブラケット23は、椅子部2の座シート12の先端部に固定された基端ブラケット24に対し、フットフレーム25およびリンク棒26を介して取付けられている。
そして、基端ブラケット24,フットフレーム25,リンク棒26,先端ブラケット23は、相互間が枢着された平行リンクを形成している。
このような足置き台8について、更に詳述する。座シート12の先端部下には、基端ブラケット24が垂下固設されており、基端ブラケット24の先端上下に、フットフレーム25およびリンク棒26の基端が、それぞれ、垂直面に沿って回動自在にピンにて枢着されている。平行なフットフレーム25およびリンク棒26の先端は、先端ブラケット23の両端に、それぞれ、垂直面の沿って回動自在にピンにて枢着されている。
もって、基端ブラケット24,フットフレーム25,リンク棒26,先端ブラケット23は、平行リンクを形成し、このように平行リンクを形成する先端ブラケット23の中央部に、足置き台8が前方に向け突設固設されている。
そして、椅子部2の座シート12とフットフレーム25間、およびフットフレーム25と足置き台8間は、椅子部2の通常姿勢Cでは、多くの場合ほぼ直角程度に角度設定され、チルト姿勢Dでは鈍角に角度設定される。
すなわち、まず通常姿勢Cでは、多くの場合図1に示したように、フットフレーム25とリンク棒26は垂下状態とされる。もって、基端ブラケット24が固定された座シート12とフットフレーム25との間、およびフットフレーム25と先端ブラケット23そして足置き台8との間が、それぞれ内角がほぼ直角に角度設定され、この状態は、付設された各位置決めストッパ(図示せず)にて保持される。
これに対し、チルト姿勢Dでは図2,図4,図5に示したように、更に通常姿勢Cでも必要に応じ図3に示したように、フットフレーム25を、リンク動作を利用しつつ、付設されたハンドル27にて上方に持ち上げ回動させて、位置決めする。すると、足置き台8が、先端ブラケット23を介した自重に基づくリンク動作により、連動してフットフレーム25に対し前方に拡開回動されつつ、引かれて上方に持ち上がる。
このようにして、座シート12とフットフレーム25との間、およびフットフレーム25と足置き台8との間が、それぞれ内角が鈍角に角度設定され、この状態は、付設された位置決めストッパ(図示せず)にて保持される。
足置き台8等は、このようになっている。
《アシスト機構9等について》
次に、図7,図9を参照して、車椅子1のアシスト機構9等について、説明する。この車椅子1は、操作用の操作ハンドル28や操作補助用のアシスト機構9を、備えている。
操作ハンドル28は、椅子部2の背シート11の背面上部に、後方に向け突設されている。アシスト機構9は、下部フレーム5に付設され、リンク29を介した操作に基づき、アシストレバー30にて、椅子部2の座シート12に付設された第2ローラ31を押動可能であり、椅子部2のスライド移動や回動をアシスト可能となっている。
アシスト機構9について、図示例により更に詳述する。椅子部2の座シート12の中央部付近の左右下には、ブラケット32が垂下固設され、この左右のブラケット32に、それぞれ第2ローラ31が、横軸にて回動自在に軸着されている。
又、下部フレーム5の左右には、それぞれ、アシスト機構9のリンク29が、ピンにて垂直面に沿って回動自在に枢着されており、左右のいずれか一方のリンク29の後端・下端には、アシストペダル33が付設され、左右のリンク29の前端・上端は、アシストレバー30となっている。両リンク29は、連動すべく連結されている。
そして、左右のアシストレバー30が、左右の第2ローラ31に、それぞれ後側から当接されている。下部フレーム5とリンク29間には、アシストペダル33復帰用のスプリング34が介装されている。35は、下部フレーム5の左右に立設された、第2ローラ31ガイド用のガイドレールである。
そこで、アシストペダル33を押下することにより、リンク29を介し、アシストレバー30が、椅子部2側の第2ローラ31を前方へと押動し、もって椅子部2がチルト姿勢Dへと押動される。又、椅子部2が通常姿勢Cへと向かう際、アシストペダル33に足を掛けておくと、第2ローラ31側からアシストレバー30,リンク29に加わる荷重を、急激な衝撃荷重ではなく、時間的経過を伴なった静荷重に緩和できる。
なお図示例では、第2ローラ31やアシスト機構9は、左右に設けられていたが、左右いずれか一方のみに設けるようにしてもよい。又、図示例によらず、前述したスライドチルト機構6の第1ローラ15を、第2ローラ31の代用として兼用使用することも考えられる。
スライドチルト機構6等は、このようになっている。
《合体分離機構10について》
次に、図1,図2,図8,図9特に図8を参照して、車椅子1の合体分離機構10について、説明する。この車椅子1は、合体分離機構10により、上部フレーム3が下部フレーム5に対し、着脱自在となっており、椅子部2を載せた上部フレーム3が、下部フレーム5上に保持された合体状態Eと、下部フレーム5から分離された分離状態Fとに、状態変更可能となっている。
すなわち上部フレーム3には、合体分離機構10の合体ローラ13および合体ストッパ36が付設され、下部フレーム5には、合体分離機構10の合体ガイドレール37、および合体ストッパ36に対応する合体ストッパ38が、付設されている。もって合体ローラ13が、合体ガイドレール37に転動可能に保持されると共に、合体ガイドレール37から離脱可能となっている。
又、合体状態Eにおいて、両合体ストッパ36,38間が係止されると共に、合体解除部39の操作に基づき係止解除される。
このような合体分離機構10について、図示例により更に詳述する。左右の上部フレーム3の外側には、それぞれ、前後位置に合体ローラ13が横軸で配設され、左右の対応する合体ローラ13は、それぞれ、上部フレーム3に遊貫挿された左右方向の連結シャフト(図示せず)で、連結されている。
対応して、下部フレーム5の上部左右には、合体ガイドレール37が固設されている。左右の合体ガイドレール37は、それぞれ、上下間隔を存して水平設された上下ロッド40,41を備えており、上下ロッド40,41間は、前方が開放され後方が連結されている。もって合体ガイドレール37は、横長の横向き略U字形状をなす。
そして合体ローラ13が、合体ガイドレール37の上下ロッド40,41間に位置しており、合体ローラ13の外周面に形成された断面半円状の凹溝に、上下ロッド40,41が嵌合し、もって合体ローラ13が、上下ロッド40,41間を転動移動可能となっている。このようにして、上部フレーム3側の合体ローラ13が、下部フレーム5側の合体ガイドレール37にて、転動走行可能に保持されると共に、前方への走行移動により、合体ガイドレール37から離脱可能となっている。
上部フレーム3は、このような合体分離機構10の合体ローラ13と合体ガイドレール37により、下部フレーム5上に保持された合体状態Eと、下部フレーム5から分離された分離状態Fとに、状態変更可能となっている。図1,図2,図7,図8には、合体状態Eが示され、図3,図4,図5,図6には、分離状態Fが示されている。
合体分離機構10は、このようになっている。
《合体分離機構10のストッパ構成について》
更に合体分離機構10は、図8等に示したように、合体状態Eのストッパ構成を備えており、上部フレーム3下部に、合体ストッパ36が設けられ、下部フレーム5に、対応した合体ストッパ38が設けられ、両者が係止可能となっている。
図示例では、上部フレーム3側の合体ストッパ36として、断面略三角形状の逆凹字状をなすストッパ受けが用いられ、下部フレーム5側の合体ストッパ38として、下部フレーム5に固設されたブラケット42に垂直面に沿って回動可能に中央がピンにて枢着された、レバー状のストッパが用いられている。そして、このような上部フレーム3側の合体ストッパ36に、下部フレーム5側の合体ストッパ38の一端が、嵌入,係止可能となっている。
更に、このような合体ストッパ36,38間を、上部フレーム3の合体状態Eで自動係止されるスプリング43と、分離状態Fとするために係止解除させる合体解除部39が設けられている。
まずスプリング43は、下部フレーム5と合体ストッパ38の他端との間に引張り状態で介装されており、合体ストッパ38を係止方向に付勢している。又、合体解除部39は、図示例では、上部フレーム3の内側に垂直面に沿って回動自在に中央がピンにて枢着された、合体解除レバー44を備えている。そして、合体解除レバー44の前端が、合体ストッパ38を下方の係止解除方向に押動可能となっている。合体解除レバー44の後端は、解除操作レバー45の下端にピンにて枢着連結されており、解除操作レバー45の上端は、椅子部2の背面上部後方まで延出されている。
そこで、上部フレーム3を下部フレーム5に対し合体状態Eとする際は、前方から挿入される上部フレーム3の後端そして下面が、下部フレーム5側の合体ストッパ38を押し下げながら移動し、上部フレーム3側の合体ストッパ36が、下部フレーム5側の合体ストッパ38上に重なると、下位の合体ストッパ38が、スプリング43の付勢力にて上位の合体ストッパ36に嵌入,係止される。
これに対し、上部フレーム3を下部フレーム5に対し分離状態Fとする際は、合体解除部39の解除操作レバー45を引き上げることにより、合体解除レバー44にて、上位の合体ストッパ36に係止されていた下位の合体ストッパ38を、下方の係止解除方向にスプリング43の付勢力に抗して押し下げる。そして、このように係止解除された状態で、上部フレーム3を、下部フレーム5に対し前方に移動させて離脱させ、もって分離状態Fとする。
なお、合体ストッパ36,38は、左右にそれぞれ設けられると共に共通の合体解除部39にて操作されるが、左右いずれか一方のみに設けてもよい。
合体分離機構10のストッパ構成は、このようになっている。
《入浴装置Gとの関係について》
次に、図10を参照して、車椅子1と入浴装置Gとの関係について、説明する。車椅子1の椅子部2を載せた上部フレーム3は、下部フレーム5との分離状態Fにおいて、浴槽B内で昇降動可能な入浴装置GのリフターHにて、保持,合体可能である。
これらについて更に詳述する。対象となる浴槽Bには入浴装置Gが付設されており、入浴装置Gは、浴槽B内へのスロープフレームJと、スロープフレームJに組み込まれたリフターHと、スロープフレームJの浴槽B外の台部Kと、を備えており、台部K内に、リフターHのモーター,ウインチ等の駆動部が内臓されている。
そして上部フレーム3側には、分離状態Fにおいて、リフターHに保持,合体させる構成が付加されている。図8の例では、合体分離機構10の解除操作レバー45に、リフターHに係止,保持されるための合体ピン46が付設されており、合体ピン46は、内臓されたスプリングの付勢力にて、リフターH側の合体受け(図示せず)に係止,保持可能となっている。
又、上部フレーム3をリフターHに保持,合体させる際、まだ上部フレーム3と合体状態Eの下部フレーム5が、移動しないように位置決め保持する構成が、下部フレーム5に付加されている。図9その他に示した例では、下部フレーム5下にリンク47が垂直面に沿って回動自在にピンにて枢着されており、リンク47の後端側に、べダル48が付設され、リンク47の前端側に、係止ツメ49が前方に突出付設されている。
そこで、ペダル48を押下することにより、リンク47を介し、係止ツメ49が上方に持ち上げられて、浴槽Bの縁部や入浴装置Gの台部K等の不動部に付設された受部に、挿入,係止され、もって下部フレーム5が不動に位置決め保持される。図中50は、ペダル48復帰用のスプリングである。なお係止ツメ49は、左右いずれか一方又は双方に設けられる。
入浴装置Gとの関係は、このようになっている。
《作用等》
本発明の車椅子1は、以上説明したように構成されている。そこで以下のようになる。
(1)この車椅子1は、椅子部2が載せられた上部フレーム3と、上部フレーム3を保持し車輪4が付設された下部フレーム5とを、備えている。椅子部2は、固定一体化された背シート11と座シート12を、備えている(図1等を参照)。
もって使用者Aが、車椅子1の椅子部2に乗せられ、介護者が、車椅子1周りで介助し、椅子部2の背シート11の操作ハンドル28を用いて、車椅子1を動かす。
(2)そして、この車椅子1は、椅子部2と上部フレーム3間に、スライドチルト機構6が介装されている(図1,図6等を参照)。
すなわち、椅子部2の背シート11と上部フレーム3間にはリンクロッド14が、座シート12と上部フレーム3間には第1ローラ15とガイドレール16が、それぞれ介装されている。→そこで、背シート11の操作ハンドル28又は下部フレーム5のアシスト機構9を、介護者が操作すると、→リンクロッド14が揺動し、第1ローラ15がガイドレール16内を前後に移動して、→使用者Aを乗せた椅子部2が、使用者Aの腹部前方近傍を見かけ上の回転中心として、上部フレーム3上でスライド移動しつつ回動する。
(3)車椅子1は、このようなスライドチルト機構6により、椅子部2が、上部フレーム3上で通常姿勢Cとチルト姿勢Dに、姿勢変更可能である。
通常姿勢Cにおいて椅子部2は、後退位置を取ると共に、座シート12が略水平で、背シート11が直立に近い姿勢を取る。通常姿勢Cの椅子部2に乗せられた使用者Aは、着座腰掛け姿勢を取る(図1,図3,図7,図8を参照)。
これに対し、チルト姿勢Dにおいて椅子部2は、前進位置を取ると共に、座シート12が後方に傾斜し、背シート11も後方に傾斜した姿勢を取る。チルト姿勢Dの椅子部2に乗せられた使用者Aは、仰臥に近い姿勢を取る(図2,図4,図5,図6を参照)。
(4)この車椅子1には、このようなスライドチルト機構6による姿勢変更に伴い、まず、アシスト機構9が設けられている(図7等を参照)。
アシスト機構9は、下部フレーム5側に付設されており、椅子部2や上部フレーム3との結合部はない。→そして、椅子部2を通常姿勢Cからチルト姿勢Dへと姿勢変更する際は、→介護者が、アシストペダル33を押下することにより、リンク29を介して押し込み操作すると、→アシストレバー30が、椅子部2側の第2ローラ31を押動し、→もって、椅子部2のチルト姿勢Dへのスライド移動や回動がアシストされる。
これに対し、椅子部2をチルト姿勢Dから元の通常姿勢Cへと姿勢変更する際、→介護者は、第2ローラ31を介して椅子部2側から受ける重い荷重を、アシストレバー30やリンク29を介して支えることにより、→通常姿勢Cへの椅子部2のスライド移動や回動が、徐々に実施される。
(5)この車椅子1には、スライドチルト機構6による姿勢変更に伴い、更に、姿勢ストッパ7が設けられている(図6等を参照)。
すなわち姿勢ストッパ7が、椅子部2の座シート12側に枢着され、係止穴19,20付のストッパフレーム18が、上部フレーム3側に固設されている。→そして、椅子部2が通常姿勢Cを取る場合、介護者は、通常姿勢C用の係止穴19に、姿勢ストッパ7を係止操作する。→これに対し、チルト姿勢Dを取る場合、介護者は、チルト姿勢D用の係止穴19に、姿勢ストッパ7を係止操作する。
→このように係止穴19又は20に、姿勢ストッパ7を係止することにより、使用者Aを乗せた椅子部2が、通常姿勢C又はチルト姿勢Dにて安定的に姿勢保持される。
(6)この車椅子1では、スライドチルト機構6による姿勢変更に伴い、更に、足置き台8等が角度可変となっている(図1〜図5を参照)。
すなわち、足置き台8付の先端ブラケット23と、椅子部2の座シート12先端部の基端ブラケット24と、フットフレーム25と、リンク棒26とが、平行リンクを形成している。→そして、椅子部2が通常姿勢Cを取る場合、座シート12とフットフレーム25間、およびフットフレーム25と足置き台8間が、それぞれ、ほぼ直角程度に角度設定,ポジション設定される。
→これに対し、椅子部2がチルト姿勢Dを取る場合、→介護者がフットフレーム25を持ち上げて位置決めすると、足置き台8が連動して引かれて揺動し、→もって、座シート12とフットフレーム25間、およびフットフレーム25と足置き台8間が、それぞれ、鈍角に角度設定,ポジション設定される。
なお通常姿勢Cにおいても、必要に応じ、鈍角に角度設定,ポジション設定される場合もある。例えば、椅子部2が通常姿勢Cの上部フレーム3を、分離状態Fとして、浴槽B内へと運び入れる際は、浴槽B周壁を高さ的に越え易くするため、使用者Aの足等が上げられる鈍角に角度設定するとよい(図3を参照)。
(7)他方、この車椅子1は、合体分離機構10により、上部フレーム3が下部フレーム5に対し、合体,分離可能となっている(図1,図2,図8を参照)。
すなわち、使用者Aを乗せた椅子部2付の上部フレーム3を、合体分離機構10により、下部フレーム5上の合体状態E(図1,図2,図7,図8を参照)と、下部フレーム5からの分離状態F(図3,図4,図5,図6を参照)とに、状態変更可能である。
そこで、上部フレーム3側の合体ローラ13が、下部フレーム5側の合体ガイドレール37に転動可能,離脱可能に保持されると共に、合体状態Eでは、両合体ストッパ36,38間が係止操作されて、安定的に状態保持され、又、合体解除部39の操作により係止解除されて、分離状態Fとされる。
(8)そして、分離状態Fにおいて、この車椅子1の上部フレーム3は、例えば入浴装置9のリフターHに保持,合体可能である。
すなわち、この車椅子1の代表的使用例としては、合体状態E(図1を参照)で搬送された浴室内において、→使用者Aの乗った椅子部2付の上部フレーム3が、下部フレーム5から分離状態F(図3を参照)とされ、→下部フレーム5に代わって、入浴装置GのリフターH(図10を参照)に保持,合体される。→そして、リフターHにて浴槽B内に降下され、→もって使用者Aが入浴する。
→入浴後は、使用者Aの乗った椅子部2付の上部フレーム3は、通常姿勢Cに戻された後(図3を参照)、→リフターHにて浴槽B内から上昇されて、浴槽B外へと出され、→リフターHと分離されて、元の下部フレーム5に保持,合体され(図1を参照)、→もって、浴室外へと搬出される。
なお、浴槽B内での入浴に際し、使用者Aの乗った椅子部2は、スライドチルト機構6にて、使用者Aが着座腰掛姿勢を取る通常姿勢Cから、使用者Aが仰臥に近い姿勢を取るチルト姿勢Dに、姿勢変更される(図4,図5を参)。
(9)さてそこで、本発明の入浴用の車椅子1によると、次の第1,第2,第3,第4,第5,第6のようになる。
第1に、この車椅子1では、a.椅子部2が載せられる上部フレーム3は、スライドチルト機構6が付設されているだけの簡単な構造よりなり、上下高さ寸法を小さく薄く、コンパクト化が容易である。b.付設されたスライドチルト機構6も、リンクロッド14,第1ローラ15,ガイドレール16等の簡単な構造よりなり、上部フレーム3下にスペースを取ることもない。c.アシスト機構9も、上部フレーム3側ではなく、下部フレーム5側のみに設けられている。d.そして上部フレーム3は、下部フレーム5に対し分離可能である。
これらa,b,c,dにより、椅子部2を載せた上部フレーム3は、コンパクトで薄くスペースを取らず、→椅子部2下において占める場所・空間・上下寸法が少ないので、→分離状態Fでの入浴時に、使用者Aを乗せた椅子部2を、浴槽B底面近くまで降下させることができる。→そして椅子部2を、後方に傾斜したチルト姿勢Dとすることにより、→使用者Aは仰臥に近い姿勢を取って、肩の位置が低くなり、→浴槽B内で肩まで十分に、湯に浸かることができる。又、仰臥に近い姿勢となるので、姿勢的にもリラックス感が深まる。
第2に、この車椅子1では、椅子部2がスライドチルト機構6により、使用者Aの腹部前方近傍を見かけ上の回転中心として、スライド移動しつつ回動され、→もって、チルト姿勢Dへと姿勢変更される。→このような回転中心のもとに姿勢変更されるので、チルト姿勢Dへの姿勢変更に際して、椅子部2の後方への作動領域は小さい。
→このように作動領域が小さいので、例えば次のようになる。→まず、入浴時にチルト姿勢Dとした際、椅子部2の背シート11が、浴槽Bの周壁と干渉する虞はない。又、姿勢変更に際して、椅子部2上の使用者Aの頭部の後方への移動量も少ない。更に、姿勢変更により使用者Aは、着座腰掛け姿勢から仰臥に近い姿勢を取るが、その際、自らの体重を支え体重移動をコントロールする必要はない。介護者も、使用者Aのこのような体重移動をサポート等する必要がない。
第3に、この車椅子1では、使用者Aの乗った重い椅子部2を、通常姿勢Cからチルト姿勢Dへと姿勢変更させる際、→介護者は、アシスト機構9を利用して椅子部2を押動操作し、もって椅子部2のスライド移動や回動を、アシスト可能である。→そこで、介護者の姿勢変更操作に必要な操作力が、低減される。
又、使用者Aの乗った重い椅子部2を、チルト姿勢Dから元の通常姿勢Cへと姿勢変更させる際、→介護者は、アシスト機構9を利用して荷重を支える操作をしつつ、徐々に姿勢変更させる。→そこで椅子部2が、衝撃的に急激にスライド移動や回動することはなく、→使用者Aのショックが緩和される。
第4に、この車椅子1では、椅子部2の座シート12とフットフレーム25間、およびフットフレーム25と足置き台8間が、椅子部2の通常姿勢Cでは、ほぼ直角程度に角度設定され、チルト姿勢Dでは、鈍角に角度設定される。
→そこで使用者Aは、このようなフットフレーム25や足置き台8でサポートされ、→通常姿勢Cやチルト姿勢Dにマッチした、下半身姿勢を取ることができる。→すなわち通常姿勢Cでは、着座腰掛け姿勢を取って足を下げて折り曲げ、チルト姿勢Dでは、仰臥に近い姿勢を取って足を上げて伸ばすことができる。
第5に、この車椅子1では、上部フレーム3が下部フレーム5に対し、合体状態Eと分離状態Fとに状態変更である。
→そこで、使用者Aが乗った椅子部2付の上部フレーム3を、下部フレーム5に対し分離状態Fとして、→浴槽Bの入浴装置GのリフターHに対し、保持,合体させ、→もって、使用者Aを入浴させることができる。→このように、この車椅子1の椅子部2付の上部フレーム3は、これまで利用されていた入浴装置Gにおいて、使用可能である。
第6に、この車椅子1では、a.上部フレーム3が、合体状態Eと分離状態Fに状態変更であり、b.椅子部2が、通常姿勢Cとチルト姿勢Dに姿勢変更可能であり、c.姿勢変更用のスライドチルト機構6は、椅子部2や上部フレーム3側のみに設けられている。
そこで車椅子1は、これらa,b,cの組み合わせにより、各種パターンの広いバリエーションで使用可能である。
すなわち、合体状態Eでの通常姿勢Cのパターン、合体状態Eでのチルト姿勢Dのパターン、分離状態Fでの通常姿勢Cのパターン、分離状態Fでのチルト姿勢Dのパターン等々の使用パターンが考えられる。しかも、時間的に分離状態Fとなった後でも(例えば、入浴装置GのリフターHに合体された後でも)、椅子部2や上部フレーム3単独で、通常姿勢Cとチルト姿勢D間で姿勢変更可能である。
本発明に係る入浴用の車椅子について、発明を実施するための最良の形態の説明に供し、合体状態,通常姿勢の側面図である。 同発明を実施するための最良の形態の説明に供し、合体状態,チルト姿勢の側面図である。 同発明を実施するための最良の形態の説明に供し、分離状態,通常姿勢の側面図である。 同発明を実施するための最良の形態の説明に供し、分離状態,チルト姿勢の側面図である。 同発明を実施するための最良の形態の説明に供し、分離状態,チルト姿勢での入浴時の側面図である。 同発明を実施するための最良の形態の説明に供し、分離状態,チルト姿勢等におけるスライドチルト機構,姿勢ストッパ等を示し、側断面図である。 同発明を実施するための最良の形態の説明に供し、合体状態,通常姿勢におけるアシスト機構等を示し、側断面図である。 同発明を実施するための最良の形態の説明に供し、合体状態,通常姿勢における合体分離機構等を示し、側断面図である。 同発明を実施するための最良の形態の説明に供し、下部フレームの側面図である。 同発明を実施するための最良の形態の説明に供し、浴槽等の概略斜視図である。
符号の説明
1 車椅子
2 椅子部
3 上部フレーム
4 車輪
5 下部フレーム
6 スライドチルト機構
7 姿勢ストッパ
8 足置き台
9 アシスト機構
10 合体分離機構
11 背シート
12 座シート
13 合体ローラ
14 リンクロッド
15 第1ローラ
16 ガイドレール
18 ストッパフレーム
19 係止穴
20 係止穴
21 ブラケット
23 先端ブラケット
24 基端ブラケット
25 フットフレーム
26 リンク棒
28 操作ハンドル
29 リンク
30 アシストレバー
31 第2ローラ
36 合体ストッパ
37 合体ガイドレール
38 合体ストッパ
39 合体解除部
A 使用者
B 浴槽
G 入浴装置
H リフター

Claims (7)

  1. 椅子部付の上部フレームと、車輪付の下部フレームとを備えており、該椅子部は、該上部フレーム上でスライドチルト機構により、通常姿勢と前進チルト姿勢とに姿勢変更可能となっていること、を特徴とする入浴用の車椅子。
  2. 請求項1に記載した入浴用の車椅子であって、使用者を乗せたまま浴槽に入れて入浴させるために使用され、
    該椅子部は、一定固定角度で一体化された背シートと座シートを備えており、該上部フレームは、該椅子部が載せられ、該下部フレームは、該上部フレームを保持しており、
    該スライドチルト機構は、該椅子部と該上部フレーム間に介装され、該椅子部背シートと該上部フレーム間に枢着,介装されたリンクロッドと、該椅子部座シートと該上部フレーム間に介装された第1ローラおよびガイドレールと、を備えており、
    該椅子部は、該スライドチルト機構により、使用者の腹部前方近傍を見かけ上の回転中心として、該通常姿勢と該チルト姿勢との間を、該上部フレーム上でスライド移動しつつ回動可能となっており、該通常姿勢では、後退位置において該椅子部座シートが略水平で、該椅子部背シートが直立に近い姿勢を取り、該チルト姿勢では、前進位置において該椅子部座シートが後方に傾斜し、該椅子部背シートも後方に傾斜した姿勢を取ること、を特徴とする入浴用の車椅子。
  3. 請求項2に記載した入浴用の車椅子において、更に、操作ハンドル,第2ローラ,アシスト機構を備えており、
    該操作ハンドルは、該椅子部背シートに固設され、該第2ローラは、該椅子部座シートに付設されており、該アシスト機構は、該下部フレームに付設され、リンクを介した操作に基づき、アシストレバーにて該第2ローラを押動可能であり、該椅子部のスライド移動や回動をアシスト可能となっていること、を特徴とする入浴用の車椅子。
  4. 請求項2に記載した入浴用の車椅子において、更に、ストッパフレーム,姿勢ストッパを備えており、
    該ストッパフレームは、該上部フレームに固設されると共に、該椅子部の該通常姿勢に見合った係止穴と該チルト姿勢に見合った係止穴とが、形成されており、該姿勢ストッパは、該椅子部座シートにブラケットを介し枢着されると共に、操作に基づき、該ストッパフレームの両該係止穴に対し選択的に係止可能となっていること、を特徴とする入浴用の車椅子。
  5. 請求項2に記載した入浴用の車椅子において、更に、足置き台を備え、該足置き台は、先端ブラケットに固定されており、
    該先端ブラケットは、該椅子部座シートの先端部に固定された基端ブラケットに対し、フットフレームおよびリンク棒を介して取付けられており、該基端ブラケット,該フットフレーム,該リンク棒,該先端ブラケットは、相互間が順次枢着されて平行リンクを形成しており、
    該椅子部座シートと該フットフレーム間、および該フットフレームと該足置き台間は、それぞれ、該椅子部の該通常姿勢では、ほぼ直角程度又は必要に応じ鈍角に角度設定され、該チルト姿勢では、鈍角に角度設定されること、を特徴とする入浴用の車椅子。
  6. 請求項2に記載した入浴用の車椅子において、更に、合体分離機構を備えており、該椅子部を載せた該上部フレームが、該下部フレーム上に保持された合体状態と、該下部フレームから分離された分離状態とに、状態変更可能となっており、
    該上部フレームには、合体ローラおよび合体ストッパが付設され、該下部フレームには、合体ガイドレールおよび対応する合体ストッパが付設されており、もって該合体ローラが、該合体ガイドレールに転動可能に保持されると共に該合体ガイドレールから離脱可能であり、かつ、該合体状態において両該合体ストッパが係止すると共に、付設された合体解除部の操作に基づき係止解除されること、を特徴とする入浴用の車椅子。
  7. 請求項6に記載した入浴用の車椅子において、更に、該椅子部を載せた該上部フレームは、該下部フレームとの分離状態において、該浴槽内で昇降動可能な入浴装置のリフターに保持,合体可能であること、を特徴とする入浴用の車椅子。
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