JP2003299699A - 介護ベッドと介護システム - Google Patents

介護ベッドと介護システム

Info

Publication number
JP2003299699A
JP2003299699A JP2002130101A JP2002130101A JP2003299699A JP 2003299699 A JP2003299699 A JP 2003299699A JP 2002130101 A JP2002130101 A JP 2002130101A JP 2002130101 A JP2002130101 A JP 2002130101A JP 2003299699 A JP2003299699 A JP 2003299699A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bed
care
unit
bathtub
body support
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002130101A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Kondo
近藤  猛
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2002130101A priority Critical patent/JP2003299699A/ja
Publication of JP2003299699A publication Critical patent/JP2003299699A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Invalid Beds And Related Equipment (AREA)
  • Devices For Medical Bathing And Washing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 介護者の肉体的負担を大幅に軽減し、1人介
護も可能で、安価でスペース的にも有利な、被介護者に
対する精神的ストレスも少ない介護ベッドと介護システ
ムを提供する。 【解決手段】 ベッド1に組み込まれた車椅子ユニット
30がベッド1を離れ、背凭れ部33をやや後傾し、座
部32及び足置部34を水平状態にした状態で浴槽ユニ
ット40の切除部43を封止し合体するようにしたこと
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被介護者自身のみ
でなく介護者も大きな負担を負うことなく、ベッド上で
横になっている被介護者の入浴等の作業を行ない、元の
ベッドに戻すことができる介護システムと、この介護シ
ステムで使用される介護ベッドに関する。
【0002】
【従来の技術】病院や介護施設等において、寝たきりの
老人や肢体が不自由な人等の被介護者を入浴させる作業
は、本人のみでなく介護者にとっても肉体的精神的に大
きな負担となる。
【0003】したがって、最近では、被介護者が乗って
いる車椅子とベッドとを合体し、載せ替えすることなく
移動できるようにした介護ベッドが提案されている(例
えば、特開平7−241317号公報、特開2000−
166981号公報、特開2001−218797号公
報、特開2001−258954号公報等参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような介
護ベッドは、被介護者が体勢を変えることすら困難な場
合には、被介護者を車椅子からベッドに移載した後も、
介護者がベッドの側部から身を乗り出してベッド上の被
介護者を移動させなければならないことがある。これも
重労働である。
【0005】また、体をある程度動かすことが可能な被
介護者は、ベッドから車椅子に移動し、自ら自由に所望
の場所へ行きたい場合もあるが、体調によってはベッド
から車椅子までの移動が難しく、我慢することもある。
【0006】さらに、入浴看護に関しても、被介護者が
車椅子に乗ったまま浴槽内に入ることができる入浴装置
もあるが、極めて高価で、大きなスペースを要するもの
であり、しかも、被介護者が裸で移動しなければならな
い場合には、被介護者に精神的ストレスとなる。少しで
も体を動かすことができる被介護者は、自分で入浴した
いものである。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、介護者の肉体的負担を大幅に軽減し、1人介護
も可能で、安価でスペース的にも有利な、被介護者に対
する精神的ストレスも少ない介護ベッドと介護システム
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記の手段によって達成される。
【0009】(1) 被介護者が着座する座部、該座部
に対し傾動自在に取付けられた背凭れ部及び足置部を有
する体支持部を移動用の台車部上に載置してなる車椅子
ユニットと、側壁の一部に開閉部が設けられた浴槽及び
該浴槽を所定の高さに保持する脚部を有し、前記開閉部
の開放により前記体支持部を挿入又は取出し可能とな
り、前記開閉部の閉鎖により入浴可能状態となる浴槽ユ
ニットと、内部に形成された中空部に前記車椅子ユニッ
トを組み込み、前記体支持部をフラットにすることによ
り平坦な寝床面が形成されるようにした介護ベッドと、
を有し、前記介護ベッドに組み込まれた車椅子ユニット
を当該介護ベッドから離し、背凭れ部を垂直位置からや
や後傾し足置部を座部と水平にセットした状態の前記体
支持部を前記台車部より前記浴槽ユニット内にスライド
挿入し、入浴後前記開閉部を開放することにより前記体
支持部を台車部上に移載するようにしたことを特徴とす
る介護システム。
【0010】(2) 被介護者が着座する座部、該座部
に対し傾動自在に取付けられた背凭れ部及び足置部を有
する体支持部を移動用の台車部上に載置してなる車椅子
ユニットと、側壁の一部に開閉部が設けられた浴槽及び
該浴槽を所定の高さに保持する脚部を有し、前記開閉部
の開放により前記体支持部を挿入又は取出し可能とな
り、前記開閉部の閉鎖により入浴可能状態となる浴槽ユ
ニットと、前記台車部上から体支持部のみをスライドし
て移載し、前記体支持部をフラットにすることにより平
坦な寝床面が形成される介護ベッドと、を有し、前記介
護ベッドに組み込まれた体支持部を、スライドして前記
台車部上に移載し、背凭れ部を垂直位置からやや後傾す
るとともに足置部を座部と水平にセットした状態で前記
浴槽ユニット内にスライド挿入し、入浴後前記開閉部を
開放することにより前記体支持部を台車部上に移載する
ようにしたことを特徴とする介護システム。
【0011】(3) 被介護者が着座する座部、該座部
に対し傾動自在に取付けられた背凭れ部及び足置部を有
する体支持部を移動用の台車部上に載置してなる車椅子
ユニットと、底面及び該底面の周囲に立設する側壁の一
部に切除部が形成された浴槽及び該浴槽を所定の高さに
保持する脚部を有し、前記車椅子ユニット自体により前
記切除部に封止するようにした浴槽ユニットと、内部に
形成された中空部に前記車椅子ユニットを組み込み、前
記体支持部をフラットにすることにより平坦な寝床面が
形成されるようにした介護ベッドと、を有し、前記介護
ベッドに組み込まれた車椅子ユニットを当該介護ベッド
から離し、背凭れ部を垂直位置からやや後傾し足置部を
座部と水平にセットした状態で前記車椅子ユニットを浴
槽ユニットと合体し切除部を封止することにより入浴可
能状態としたことを特徴とする介護システム。
【0012】(4) 被介護者が着座する座部、該座部
に対し傾動自在に取付けられた背凭れ部及び足置部を有
する体支持部を、移動用の台車部上に載置してなる車椅
子ユニットが合体され、該体支持部をフラットにするこ
とにより平坦な寝床面が形成されるようにした介護ベッ
ドにおいて、幅方向の中央部から長手方向に伸延するよ
うに中空部が形成され、該中空部の両側にそれぞれ側部
ベッドが設けられ、当該側部ベッドの一方が前記車椅子
ユニットの通過を許容し得るように開閉可能とされたベ
ッド本体と、前記体支持部に設けられ、前記背凭れ部を
水平位置と垂直位置よりやや後傾した位置で停止し、前
記足置部を水平位置と当該水平位置より垂下した位置で
停止する第1角度設定装置と、前記ベッド本体に設けら
れ、前記車椅子ユニットの背凭れ部を水平位置と垂直位
置よりやや後傾した位置の間で、また前記足置部を水平
位置と該水平位置より垂下した位置の間で所望の角度に
セットする第2角度設定装置と、を有する介護ベッド。
【0013】(5) 車椅子ユニットの移動用の台車部
上にローラを介して載置され、被介護者が着座する座
部、該座部に対し傾動自在に取付けられた背凭れ部及び
足置部を有する体支持部を、ベッド本体上でフラットに
することにより平坦な寝床面が形成されるようにした介
護ベッドであって、前記体支持部は、前記背凭れ部を水
平位置と垂直位置よりやや後傾した位置で停止し、前記
足置部を水平位置と当該水平位置より垂下した位置で停
止する第1角度設定装置を有し、前記ベッド本体は、所
定幅の側部ベッドと、側端から前記側部ベッドまで伸延
され上面を前記ローラが転動するように形成されたレー
ル部材と、前記背凭れ部を水平位置と垂直位置よりやや
後傾した位置の間で、前記足置部を水平位置と当該水平
位置より垂下した位置の間で所望の角度にセットする第
2角度設定装置と、を有する介護ベッド。
【0014】(6) 前記ベッド本体は、一側端部に設
けられた所定幅の側部ベッドと、他側端部に設けられた
支持プレートと、当該支持プレートから前記側部ベッド
間で伸延されたレール部材とを有し、前記支持プレート
上にクッション部材を載置したことを特徴とする前記
(5)に記載の介護ベッド。
【0015】(7) 前記ベッド本体は、前記車椅子ユ
ニットが乗り降り可能なプラットホームを有し、該プラ
ットホームをベッド側部から所定位置まで往復移動可能
とした移動機構を有する前記(4)〜(6)に記載の介護ベッ
ド。
【0016】(8) 前記プラットホームは、前記車椅
子ユニットを定位置で停止する車止め手段を有すること
を特徴とする前記(6)に記載の介護ベッド。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
につき説明する。 <第1の介護システム>図1は本発明に係る第1の介護
システムの全体を示す概略斜視図である。本介護システ
ムは、概して、図1に示すように、介護ベッド1と、車
椅子ユニット30と、浴槽ユニット40とを有し、車椅
子ユニット30と浴槽ユニット40又はベッド1が容易
に合体し得るように高さを同じくしてあり、介護ベッド
1に組み込まれた車椅子ユニット30が当該ベッド1を
離れ、浴槽ユニット40と合体し、浴槽の一部として機
能するようにしている。
【0018】例えば、介護では、入浴が最も問題となる
が、被介護者が乗っている車椅子ユニット30を介護ベ
ッド1の一部として利用する一方、この介護ベッド1か
ら分離した後に、浴槽ユニット40と合体し、浴槽の一
部として利用すれば、被介護者自身は、体を動かすこと
なく入浴介護を受けることができる。
【0019】この場合、車椅子ユニット30やベッド1
の上面及び浴槽ユニット40の底面41aの高さを同じ
くすれば、合体時に被介護者が車椅子ユニット30に乗
ったままで、大きく体を移動させることなく、所定の介
護を受けることが可能となる。
【0020】また、入浴後は、車椅子ユニット30を浴
槽ユニット40から分離し、介護ベッド1と再度合体す
れば、被介護者自身は車椅子ユニット30の上に乗った
ままで、体を大きく動かすことなく元の介護ベッド1に
戻ることができる。
【0021】勿論、介護ベッド1に戻ることなく、その
まま所定の位置あるいは場所に移動することもでき、そ
の他種々の介護あるいは所定の治療を受けたり、買い物
などをすることもできる。
【0022】この介護システムの介護ベッド1は、車椅
子ユニット30のみに設けられた背凭れ部33や足置部
34の角度設定装置とは独立に、合体時に、当該車椅子
ユニット30の背凭れ部33や足置部34の角度を調整
する装置が設けられているので、車椅子ユニット30を
ベッド1の一部として何等問題なく使用でき、長時間に
わたり居場所となる介護ベッド1上での被介護者は、楽
な姿勢を選択し、生活することができる。
【0023】また、介護者にとっても、被介護者の起床
から就寝まで被介護者の体を持ち上げる動作、持ち上げ
て移動する動作が極めて少なくなり、その労力は大幅に
軽減されることになる。一方、被介護者にとっても、自
らベッド1から容易に離れることもでき、行動の自由も
増し、寝たきりの場合掛かりやすい床ずれなども低減
し、肉体的不自由さによる精神的ストレスも解消され
る。
【0024】以下、各ユニットを個別に説明するが、車
椅子ユニット30と浴槽ユニット40に関しては、本願
出願人の先の出願である特願2001−281791号
で、既に提案済みであるので、簡単に説明し、ベッド1
などに関し詳述する。
【0025】<車椅子ユニット>図2は車椅子ユニット
の側面図、図3は体支持部を水平にした車椅子ユニット
を示す側面図である。
【0026】車椅子ユニット30は、図2、3に示すよ
うに、台車部36と、この台車部36上に設けられ、被
介護者を直接支える体支持部31とから構成されてい
る。
【0027】体支持部31は、座部32、背凭れ部33
及び足置部34から構成されているが、座部32は座面
板32a、背凭れ部33は背面板33a、足置部34は
足置板34aと、これら各板部材の上部に載置されたシ
ート部材35とから構成されている。
【0028】この体支持部31では、背面板33a及び
足置板34aが水平の座面板32aに対し回動可能とな
るように第1角度設定装置K1を介して取付けられてい
る。ここにおいて、背面板33aと足置板34aは、水
平の座面板32aに対し図示の起立位置と水平位置のみ
の選択を可能とすれば、機能的には十分である。
【0029】したがって、第1角度設定装置K1は、座
面板32aに対し背面板33a及び足置板34aが連結
部分で所定範囲のみ回動できる構成としている。
【0030】より具体的にいえば、例えば、支持軸の外
部に設けた座面板32a側のスリーブの端部に所定の角
度範囲に切欠を設け、他方の背面板33a又は足置板3
4a側のスリーブの端部に設けた突部が前記切欠内に位
置するようにすればよい。これにより背面板33が水平
位置と垂直位置よりやや後傾した位置で停止し、足置板
34aが水平位置と当該水平位置より垂下した位置で停
止できるようになる。
【0031】なお、足置板34aと先端部分34bと
は、角度調整できるように角度調整継手Jを介して連結
されている。
【0032】前記シート部材35は、後述の浴槽ユニッ
ト40の浴槽を構成する一部となるため、表面を超撥水
仕上げしたもの、速乾性の材料を所定形状に成形したも
のなど、適宜選択できるが、いずれにしても水分を速や
かに除去できるもので構成することが好ましい。また、
このシート部材35は、前記体支持部31の座面板32
a、背面板33a及び足置板34aの上面にベルクロフ
ァスナ等の固定部材により位置固定的に載置されてい
る。
【0033】台車部36は、主輪W1と、補助輪W2と、
これらを保持するフレーム37とから構成されている。
フレーム37は、座面板32aを支持する座面サポート
部材37a、背面板33aを支持する背面サポート部材
37bと、上端部が座面サポート部材37a及び背面サ
ポート部材37bと回動可能に連結されかつ主輪W1
車軸とも連結された平行リンク機構37cと、上端部が
座面サポート部材37aに連結されかつ補助輪W2を支
持する固定リンク機構37dとを有している。
【0034】座面サポート部材37aと背面サポート部
材37bも、起立位置と水平位置との選択のみ可能とな
るように構成されている。
【0035】平行リンク機構37cは、主輪W1を振り
子式に支持されており、背面サポート部材37bに設け
られたハンドルHをもって持ち上げれば、前位置(図3
の2点鎖線で示す状態)と後位置(図3の実線で示す状
態)との間で揺動し、下げると、前位置又は後位置がス
トッパSにより決定されるように構成されている。
【0036】通常、図2に示すように体支持部31を折
り曲げた状態の着座時には、主輪W 1を前位置に、図3
に示す水平時には、安定性のために後位置とする。な
お、主輪W1には被介護者が自ら手動操作可能な手押し
輪(図示せず)を設けてもよい。
【0037】座面サポート部材37aの左右両側部に
は、下面に収納された状態の水平位置から引出した状態
の起立位置まで傾動可能なズレ防止部材Zが設けられ、
背面サポート部材37bの左右両側部にも同様のズレ防
止部材Zがあり、これらによりシート部材35の横ズレ
を防止している。
【0038】座面板32a、背面板33a及び足置板3
4aの側部には、後述する浴槽ユニット40の底面上を
円滑に移動するための複数のローラRが設けられてい
る。
【0039】<浴槽ユニット>図4は車椅子ユニットと
合体した状態の浴槽ユニットの概略斜視図、図5は浴槽
の平面図、図6は車椅子ユニットと合体した状態の浴槽
ユニットの断面図である。
【0040】図4において、浴槽ユニット40は、浴槽
41と、浴槽41を支持する脚部42とから構成されて
いるが、この浴槽41は、底面41aの一部と、この底
面41aより立設された側壁41bの一部が切除され、
この切除部43(図5参照)に前記車椅子ユニット30
の座面サポート部材37a及び背面サポート部材37b
が合致され、両ユニット30及び40が合体される。
【0041】したがって、切除部43には、図中に黒塗
りで示すシール材Seが設けられ、合体時の浴槽41と
車椅子ユニット30との間からの水漏れを防止してい
る。
【0042】なお、両ユニット30及び40の合体状態
を保持するために、切除部43近傍に係止部材、締付金
具あるいは連結具(いずれも図示せず)が設けられてい
る。
【0043】浴槽41の内部には、図5に示すように、
車椅子ユニット30をガイドする一対のガイドレール4
4、給排湯口45、汚水排出口46が設けられ、浴槽4
1の外部には、図6に示すように、温水供給タンク47
及び汚水貯蔵タンク48が設けられている。
【0044】温水供給タンク47は、内部に水の温度を
調節する温度調節器49と、当該温水供給タンク47内
を上下に仕切りかつ温度調節された温水を浴槽41に供
給するポンプとして機能する膜体50が設けられ、側壁
に空気導入管51、空気排出管52、給水管53及び排
水管54が連通され、上壁に浴槽41の給排湯口45と
着脱自在に連通された温水供給管(図示せず)が設けら
れている。
【0045】前記膜体50は、コンプレッサ55から空
気導入管51を介して供給された空気の圧力により温度
調節器49と共に上動し、上部空間内の温水を浴槽41
に供給する。
【0046】<介護ベッド>図7は車椅子ユニットと合
体した状態の介護ベッドの斜視図、図8は同断面図、図
9はベッドのみの平面図、図10は第2角度設定装置の
概略図、図11は介護ベッドに合体した車椅子ユニット
を傾斜した状態を示す側面図である。
【0047】図7において、介護ベッド1は、幅方向の
中央部に長手方向に伸延する所定幅の中空部2が形成さ
れ、中空部2の両側には側部ベッド3,4が設けられ、
中空部2に車椅子ユニット30を合体し、該車椅子ユニ
ット30をフラットにすることにより平坦な寝床面Nと
なるように構成している。なお、図中の符号「B1」は
ヘッドボード、「B2」はフットボードである。
【0048】車椅子ユニット30を円滑に収納するため
に、本実施形態では、図1,7〜9に示すように、側部
ベッド4を折り曲げ可能として開放状態を形成する開閉
機構6と、車椅子ユニット30を中空部2とベッド側部
との間で往復移動可能とする移動機構10とを有してい
る。
【0049】開閉機構6は、図7,8に示すように、一
方の側部ベッド4の基端部をベッドに対し回動可能に支
持する第1ヒンジ部7と、切断された中央部分を回動可
能に連結する第2ヒンジ部8と、当該側部ベッド4の先
端部を支持する支持台車9とを有し、側部ベッド4の中
央部分を折れ曲げると、図8に示すように、支持台車9
が先端部を支持しつつ基端部に近づき、側部ベッド4全
体が折れ曲がり、中空部2への車椅子ユニット30の通
過を許容する。
【0050】移動機構10は、図8,9に示すように、
車椅子ユニット30が乗り降り可能なプラットホーム1
1と、このプラットホーム11の下面に設けられたロー
ラ12と、このプラットホーム11から突出されたアー
ム13と、このアーム13の移動をガイドするガイド部
材14とを有し、このプラットホーム11上に載置され
た車椅子ユニット30を手動により中間部分、つまり中
空部2の位置まで移動し、セットするようにしたもので
ある。なお、図中「St」はストッパである。
【0051】このプラットホーム11には、車止めペダ
ル15により昇降自在とされた複数個の車止め部材16
を有する車止め手段17が設けられ、この車止め部材1
6に車輪W1を当接することにより車椅子ユニット30
を定位置で停止するようにしている。
【0052】また、本実施形態の車椅子ユニット30
は、図9,10に示すように、収納後の車椅子ユニット
30の座面板32a、背面板33a及び足置板34aの
回動角を調整する第2角度設定装置K2を有している。
【0053】車椅子ユニット30は、座部32、背凭れ
部33及び足置部34が中空部2に合体されて水平にさ
れるが、この水平状態になると、外部から背凭れ部33
及び足置部34を折り曲げ操作できないことになる。
【0054】このため、本実施形態では、車椅子ユニッ
ト30がベッドにセットされると、第2角度設定装置K
2により座部32に対する背凭れ部33及び足置部34
の角度調整を可能にしている。
【0055】第2角度設定装置K2は、図8〜10に示
すように、全体としては側部ベッド3の下部に位置して
いるが、その構成は、介護ベッド1の支持桟19に設け
られた背凭れ部33の角度調整用の第1モータMaと、
足置部34の角度調整用の第2モータMbとを有してい
る。
【0056】これら各モータMa,Mbは、ネジ軸20
a,20bを回動し、ここに噛合されたスライダ21
a,21bを軸線方向に移動し、各スライダ21a,2
1bに貫通されたクランク部材22a,22bを回動軸
23a,23bの周りで揺動し、これら各回動軸23
a,23bに固着された作動桿24a,24bを起立状
態(図11に示す状態)あるいは水平状態(図8に示す
状態)とするものである。
【0057】ここにおいて、各回動軸23a,23b
は、端部が中空部2に突出しないように側部ベッド3の
上面に位置固定に保持されており、作動桿24a,24
bの先端が前記中空部2に突出されている。
【0058】したがって、車椅子ユニット30が中空部
2内に停止すると、作動桿24a,24bの先端が車椅
子ユニット30の背面板33aと足置板34aの下部に
位置することになり、この作動桿24a,24bの回動
により座面板32aに対する背面板33aと足置板34
aの角度を調整することになる。
【0059】この第2角度設定装置K2と第1角度設定
装置K1とは、相互に干渉を起こさない関係となってい
る。第1角度設定装置K1は、車椅子ユニット30に設
けられているが、その作動範囲は背凭れ部33や足置部
34を水平位置と後傾位置あるいは垂下した位置という
2点で停止させるように作動し、この間の角度では一切
作用しないものであり、第2角度設定装置K2は、前記
両位置の間の角度を設定するように機能するからであ
る。
【0060】次に、作用を説明する。 <入浴>まず、温水供給タンク47内に供給した水を温
度調節器49により加熱し、所定温度の温水を作る。温
水ができると、介護ベッド1の開閉機構6を動作し、側
部ベッド4を折り曲げ、車椅子ユニット30を介護ベッ
ド1から引出し得る状態にする。
【0061】このとき、介護者は、第2角度設定装置K
2のモータMa,Mbを動作し、背凭れ部33を座部3
2に対し起こし、足置部34を座部32より垂下した位
置とする。これにより車椅子ユニット30は全長が短く
引出し易くなり、また被介護者は車椅子ユニット30に
座った状態となる。なお、背凭れ部33及び足置部34
が終端位置に移動した時点で、車椅子ユニット30は、
第2角度設定装置K2との係合状態から離れ、第1角度
設定装置K1により所定位置が保持される。
【0062】ここでは、車椅子ユニット30はプラット
ホーム11の上に乗っている状態であるため、移動機構
10を動作すると、被介護者が乗ったままの車椅子ユニ
ット30をプラットホーム11とともに中空部2から介
護ベッド1の側部に引出すことができる。この引出し
は、手動により行なうが、プラットホーム11の下面に
ローラ12が設けられているので、労力は少ない。
【0063】介護ベッド1から引出された車椅子ユニッ
ト30に対し介護者は、足置部34を座部32とほぼ同
じ高さになるように持ち上げ、被介護者が脚を伸ばし上
半身を起こした半臥状態にし、この状態で足置部34の
先端を浴槽41の切除部43に向けて車椅子ユニット3
0を移動する。
【0064】足置部34の先端が浴槽41の底面41a
上に載ると、ローラRをガイドレール44に沿って移動
し、車椅子ユニット30が浴槽41に合体するまで押し
込む。車椅子ユニット30の座面サポート部材37a及
び背面サポート部材37bが切除部43に合致すると、
車椅子ユニット30と浴槽41を連結し、この車椅子ユ
ニット30自体により切除部43を封止する。このよう
にして被介護者を浴槽41内に位置させることができる
が、被介護者自身は、ここまで大きな労力も体の変位あ
るいは移動もない。
【0065】次に、被介護者を脱衣させ、体を洗浄する
が、まず、シャワー等で被介護者の下半身を洗う。ここ
で生じた汚水は、汚水貯蔵タンク48に貯溜する。
【0066】そして、コンプレッサ55を作動すること
により空気を膜体50の下部領域に送り込み、膨出さ
せ、温水供給タンク47内の温水を浴槽41内に注入す
る。
【0067】温水注入後、被介護者は温水に浸ったり、
体の洗浄を行なったりして、ゆったたりとした入浴時間
を過ごす。
【0068】入浴が完了すると、膜体50の下部領域の
空気を外部に排出すると共に浴槽41内の温水を温水供
給タンク47に戻し、再度、シャワーにより全身を洗い
流し、この汚水も温水供給タンク47に戻した後、被介
護者の全身をバスタオルで拭き着衣を施す。この場合、
車椅子ユニット30の座部32、背凭れ部33及び足置
部34等や浴槽41内の水分も、拭き取るか温風により
除去し乾燥させることが好ましい。
【0069】そして、車椅子ユニット30を浴槽41か
ら離し、足置部34を座部32から垂下した状態に戻
し、介護ベッド1と再度合体すれば、被介護者自身は車
椅子ユニット30の上に乗ったままで、体を大きく動か
すことなく浴槽41から離れることができる。 <ベッドへの戻り>入浴後、ベッドへ戻る場合には、浴
槽41から分離された車椅子ユニット30を、被介護者
が乗ったまま介護ベッド1の近傍まで移動する。
【0070】介護ベッド1は、側部ベッド4が折り曲げ
られた状態であれば、プラットホーム11も引出された
状態であるため、このプラットホーム11に車椅子ユニ
ット30を乗り上げる。この乗り上げはプラットホーム
11に斜面が形成されているので、容易に行なうことが
できる。
【0071】この乗り上げ時には、車止めペダル15に
より車止め部材16を下げておき、車椅子ユニット30
が車止め部材16を通過すると、車止め部材16を上昇
し、車椅子ユニット30の車輪Wが移動できない状態と
する。
【0072】そして、車椅子ユニット30とともにプラ
ットホーム11を移動し、介護ベッド1の中空部2内に
車椅子ユニット30を停止する。
【0073】この場合、第2角度設定装置K2の作動桿
24a,24bは、車椅子ユニット30が介護ベッド1
から出発した状態のまま、つまり、作動桿24a,24
bの先端が車椅子ユニット30の背面板33aと足置板
34aの下部に位置する状態であるため、第1モータM
aと第2モータMbを作動すると、ネジ軸20a,20
bが回動し、スライダ21a,21bの軸線方向移動に
よりクランク部材22a,22bを介して作動桿桿24
a,24bが回動し、背凭れ部33及び足置部34が座
部32と同一の水平状態にすることができる。
【0074】これにより車椅子ユニット30は、介護ベ
ッド1の両側にある側部ベッド3,4と同一平面とな
り、全体として広い面積の寝床面Nとなる。
【0075】この状態から被介護者自身が体を動かすこ
とを希望すると、再度前記第1モータMaあるいは第2
モータMbにより作動桿24a,24bを作動すれば、
介護ベッド1の背凭れ部33及び足置部34を起立状態
あるいは所定の角度に傾斜させることができる。
【0076】勿論、車椅子ユニット30を浴槽ユニット
40やベッドから分離した後、車椅子ユニット30に乗
ったままの被介護者を所定の位置あるいは場所に移動し
てもよく、これにより種々の介護あるいは所定の治療を
受けたり、買い物などもでき、被介護者の気分転換を図
ることもできる。 <第2の介護システム>図12は本発明の第2の介護シ
ステムを示す全体概略斜視図である。なお、図1〜11
に示す部材と共通する部材には同一符号を付し、一部説
明を省略する。
【0077】第2の介護システムは、概して、図12に
示すように、介護ベッド1に組み込まれた車椅子ユニッ
ト30を当該介護ベッド1から離し、入浴時には車椅子
ユニット30の台車部36上から体支持部31を離して
浴槽ユニット40内にスライド挿入する。この場合、浴
槽ユニット40の側部に開閉部43aが形成されている
ので、この開閉部43aを開放し体支持部31をスライ
ドして挿入する。
【0078】このようにして体支持部31をセットした
後に湯張りし、入浴する。入浴後は、体支持部31を浴
槽ユニット40内からスライドして引出し、車椅子ユニ
ット30の台車部36上に載置し、開閉部43aを閉鎖
する。そして、再度、介護ベッド1に戻る場合は、車椅
子ユニット30を介護ベッド1の中空部2に移送し、体
支持部31を平坦あるいは傾斜状態として当該ベッド1
2にセットする。
【0079】この第2の介護システムと前記第1の介護
システムとでは、浴槽ユニット40の部分が相違してい
る。
【0080】つまり、この第2の介護システムの浴槽ユ
ニット40では、座部32と足置部34が水平で背凭れ
部33が垂直位置よりやや後傾した位置とされた体支持
部31をスライドして挿入できる程度の大きさの開閉部
43aが側壁の一部に形成され、この開閉部43aが開
閉可能となっている。
【0081】したがって、この開閉部43aから体支持
部31を台車部36上から分離し、浴槽41の底面41
aに設けられたガイドレール44aに沿ってローラRを
転動させると、体支持部31を浴槽ユニット40内にス
ライド挿入し、設置できる。
【0082】ただし、この体支持部31の下部に設けら
れたローラRは、前記第1の介護システムの場合と相違
し、当該体支持部31を軸線に対し直交する方向に移動
できるように、つまり横移動できるように構成する必要
がある。
【0083】第2の介護システムは、車椅子ユニット3
0を介護ベッド1の一部として利用する点で第1の介護
システムと同様であるが、入浴時に、浴槽内に体支持部
31全体を入れて入浴する点が相違している。
【0084】第2の介護システムの場合も、入浴時の体
支持部31の形態は、背凭れ部33を垂直位置からやや
後傾した位置で、座部32及び足置部34は水平位置で
あり、これにより被介護者自身が、安楽な状態で入浴介
護を受けることができるが、この体支持部31の形態
は、前記第1角度設定装置K1にセットでき、座部32
に対する足置部34は、浴槽41の底面41aにより水
平とされる。
【0085】この体支持部31の車椅子ユニット30か
ら浴槽ユニット40内への挿入作業も介護者に労力を負
わせることなく行なうには、前記開閉部43aが垂直下
方まで回動するようにし、ガイドレール44aと車椅子
ユニット30側の台車部36とを補助レール(図示せず)
により連絡してもよい。なお、この補助レールは、車椅
子ユニット30の側部に回動可能に常設してもよい。
【0086】入浴後は、体支持部31を浴槽41上でス
ライドし、台車部36上に移載すれば、被介護者自身は
体支持部31の上に乗ったままで、体を大きく動かすこ
となく車椅子ユニット30に戻ることができ、この車椅
子ユニット30を元の介護ベッド1にセットすれば、簡
単に介護ベッド1にも戻ることができる。
【0087】第2の介護システムでは、車椅子ユニット
30と介護ベッド1は、前記第1の介護システムと同様
であるため、浴槽ユニット40について、前記第1の介
護システムの浴槽ユニット40との相違を説明する。
【0088】<浴槽ユニット>図13は第2の介護シス
テムで使用される浴槽ユニットの斜視図である。この図
において、浴槽ユニット40は、浴槽41と、浴槽41
を支持する脚部42とを有し、この浴槽41の側壁41
bには、開閉部43aが設けられている。
【0089】この開閉部43aは、長尺側の一方の側壁
41bに設けられ、開放時に体支持部31を受入れるこ
とができる程度の大きさの一対の開閉板からなり、この
開閉板が、例えば、PPヒンジのような薄肉部分あるい
は支持軸とシール材を用いた常法により浴槽41に連結
されている。
【0090】ただし、これら開閉板を閉鎖した場合に水
漏れ防止するために、当該開閉板と浴槽41の側壁41
bとはシール材(図示せず)によりシールされている。
また、開閉板と浴槽41の側壁41bとの間には、開閉
板が妄りに開放しないように止め具(図示せず)を設
け、ロックーアンロック可能としている。
【0091】前記浴槽41の底面41aには、体支持部
31のローラRをガイドする複数本のガイドレール44
aが軸直角方向に伸延して設けられ、このガイドレール
44aに沿って体支持部31側のローラを転動させる
と、体支持部31を浴槽ユニット40内に簡単に挿入
し、設置できるようにしている。 <第3の介護システム>図14は本発明の第3の介護シ
ステムを示す全体概略斜視図、図15は同第3の介護シ
ステムで使用するベッドの平面図である。なお、図1〜
13に示す部材と共通する部材には同一符号を付し、一
部説明を省略する。
【0092】第3の介護システムは、概して、図14に
示すように、台車部36上の体支持部31を浴槽ユニッ
ト40や介護ベッド1に設置する場合に、台車部36上
から体支持部31を離し、スライドすることにより組み
込むようにしたものである。
【0093】したがって、車椅子ユニット30及び浴槽
ユニット40の構成は、前記第2の介護システムと同様
であるが、介護ベッド1の構成が相違する。
【0094】つまり、第1の介護システムのように、介
護ベッド1に車椅子ユニット30全体をセットする場合
は、側部を跳ね上げ式としなければならず、介護ベッド
1の構成自体が大掛かりなものとなるが、スライド式に
体支持部31を介護ベッド1にセットすれば、介護ベッ
ド1の構成を簡素化し、コスト低減できる。
【0095】ただし、この体支持部31の下部に設けら
れたローラRは、前記第2の介護システムの場合と同様
に、当該体支持部31を軸線に対し直交する方向に移動
できるように、つまり横移動できるように構成する必要
がある。また、体支持部31を介護ベッド1に移載する
とき、補助レールを使用してもよいことは前記第2の介
護システムと同様である。
【0096】第3の介護システムでは、車椅子ユニット
30と浴槽ユニット40は、前記第2の介護システムと
同様であるため、以下、介護ベッド1について説明す
る。
【0097】<介護ベッド>図14,15において、介
護ベッド1は、上部にクッションパッド50が設けられ
た通常のベッドである側部ベッド3が一側に設けられ、
他側に前記側部ベッド3と略同様の幅を有する支持プレ
ート4aが設けられているが、この支持プレート4aか
ら側部ベッド3まではレールRrが横架され、この上を
前記体支持部31の下部に設けられたローラRがガイド
されつつ転動するようになっている。
【0098】体支持部31は、下部に横移動可能とされ
たローラRを有しているために、前記補助レール等を使
用すれば、台車部36上から支持プレート4a上に簡単
に乗り移ることができ、横架されたレールRrに沿って
移動すれば、シート部材35が側部ベッド3のクッショ
ンパッド50上面と同一の寝床面Nを形成することにな
る。
【0099】そして、体支持部31を介護ベッド1上に
セットした後に、前記支持プレート4a上に、別途装備
しているクッションパッド(図示せず)を設けると、両
サイドに側部ベッドを有する広くて平坦な寝床面Nを有
する介護ベッド1となる。
【0100】したがって、第3の介護システムでは、前
述した側部ベッド4を折り曲げ可能としたり、開閉機構
6を設けたりする必要がないので、構成が簡素でコスト
的に有利となる。ただし、第3の介護システムでも、車
椅子ユニット30が乗り降り可能なプラットホーム11
を介護ベッド1の側部に設け、移動機構10によりプラ
ットホーム11をベッド側と中間部分の間で往復移動可
能とすることが好ましい。
【0101】なお、第3の介護システムでは、第2角度
設定装置K2による背凭れ部33及び足置部34の角度
調整に邪魔にならないように前記レールRrが横架され
ていることは言うまでもない。
【0102】本発明は、上述した実施の形態のみに限定
されるものではなく、特許請求の範囲内で種々変更使用
することができる。例えば、第2及び第3の介護システ
ムでは、体支持部31を浴槽41に移載するようになっ
ているが、ここには、第1の介護システムのようなプラ
ットホーム11が設けられていない。しかし、より安全
により簡単に移載するには、ここにおいてもプラットホ
ーム11を設けてもよいことはいうまでもない。
【0103】
【発明の効果】請求項1に記載の発明は、ベッドと車椅
子が合体し、車椅子の体支持部のみを浴槽にスライド式
に設置できるようにしたので、介護者及び被介護者の肉
体的精神的な負担を軽減し、大掛かりな装置を必要とせ
ず、入浴等の介護ができる。また、浴槽とベッドが設置
できる空間さえあればよいため、個人的家庭的使用にも
適し、スペース的にもコスト的にも有利となる。さら
に、浴槽も定形のものが使用できるので、コスト的にも
有利となる。
【0104】請求項2に記載の発明は、ベッドと浴槽に
体支持部をそれぞれスライド式に設置できるようにした
ので、さらに大掛かりな装置を必要とせず、入浴等の介
護ができる。また、浴槽とベッドが設置できる空間さえ
あればよく、浴槽も定形のものが使用できるので、個人
的家庭的使用にも適し、スペース的にもコスト的にも極
めて有利となる。
【0105】請求項3に記載の発明は、ベッド、浴槽及
び車椅子の三者を適宜選択的に合体することができるの
で、被介護者は車椅子ユニットに乗ったまま入浴し、元
のベッドに戻ることができ、介護者の肉体的な負担のみ
でなく被介護者自身の肉体的負担あるいは精神的ストレ
スを軽減できる。また、従来使用されているリフターな
どの大掛かりな装置を必要とせず、浴槽とベッドが設置
できる空間さえあればよいため、個人的家庭的使用にも
適し、スペース的にもコスト的にも有利となる。さら
に、ベッド、浴槽及び車椅子の三者が同じ高さとすれ
ば、被介護者の体重を支える作業を大幅に解消でき、楽
な姿勢で介護を行なうことができる。
【0106】請求項4に記載の発明は、車椅子ユニット
をベッドに合体したとき、車椅子ユニット側に設けられ
た角度設定装置とは無関係にベッド側の角度設定装置で
車椅子ユニットの座部に対する背凭れ部及び足置部の角
度を調整できるようにしたので、車椅子ユニットをベッ
ドの一部として利用しても、長時間過ごすベッド上にお
いて被介護者は楽な姿勢を選択することができる。
【0107】請求項5に記載の発明は、ベッド本体が、
側部ベッドと、側端から側部ベッドまで伸延され上面を
ローラが転動するレール部材と、背凭れ部及び足置部を
所望の角度にセットする第2角度設定装置とを有してい
るので、被介護者は体支持部に乗ったままベッドに戻る
ことができ、介護者の肉体的な負担のみでなく被介護者
自身の肉体的精神的ストレスを軽減できる。また、大掛
かりな装置を必要とせず、個人的家庭的使用にも適し、
スペース的にもコスト的にも有利となる。
【0108】請求項6に記載の発明は、側部ベッドと支
持プレートとの間にレール部材を設け、支持プレート上
にクッション材を設けたので、広くて平坦なベッドとす
ることができ、快適な生活が可能となる。
【0109】請求項7に記載の発明は、ベッド側部に車
椅子ユニット搬入搬出可能なプラットホームを有してい
るので、車椅子ユニット側とベッド側とを容易に高さ合
せ、位置合せでき、介護者の肉体的な負担なく被介護者
をベッドに戻すことができ、また、被介護者は体を大幅
に移動変位することなく、快適な移動が可能となる。
【0110】請求項8に記載の発明は、プラットホーム
が車椅子ユニットを定位置で停止する車止め手段を有し
ているので、ベッドと車椅子ユニットとの合体が極めて
容易にでき、しかも、安心してベッドから離れたり戻っ
たりすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の介護システムを示す概略斜視
図である。
【図2】 車椅子ユニットの側面図である。
【図3】 体支持部を水平にした車椅子ユニットを示す
側面図である。
【図4】 車椅子ユニットと合体した状態の浴槽ユニッ
トの概略斜視図である。
【図5】 浴槽の平面図である。
【図6】 車椅子ユニットと合体した状態の浴槽ユニッ
トの断面図である。
【図7】 車椅子ユニットと合体した状態の介護ベッド
の斜視図である。
【図8】 同断面図である。
【図9】 ベッドのみの平面図である。
【図10】 角度調整機構の概略図である。
【図11】 介護ベッドに合体した車椅子ユニットを傾
斜した状態を示す側面図である。
【図12】 本発明の第2の介護システムを示す概略斜
視図である。
【図13】 同第2の介護システムで使用する浴槽の斜
視図である。
【図14】 本発明の第3の介護システムを示す概略斜
視図である。
【図15】 同第3の介護システムで使用するベッドの
平面図である。
【符号の説明】
1…介護ベッド、 1a…ベッド本体、 2…中空部、 3,4…側部ベッド、 4a…支持プレート、 11…プラットホーム、 17…車止め手段、 30…車椅子ユニット、 31…体支持部、 32…座部、 33…背もたれ部、 34…足置部、 36…台車部、 40…浴槽ユニット、 41…浴槽、 41a…浴槽の底面、 41b…浴槽の側壁、 42…脚部、 43…切除部、 43a…開閉部、 50…クッション材、 K1…第1角度設定装置、 K2…第2角度設定装置、 N…寝床面、 R…ローラ、 Rr…レール部材。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被介護者が着座する座部(32)、該座部(3
    2)に対し傾動自在に取付けられた背凭れ部(33)及び足置
    部(34)を有する体支持部(31)を移動用の台車部(36)上に
    載置してなる車椅子ユニット(30)と、 側壁(41b)の一部に開閉部(43a)が設けられた浴槽(41)及
    び該浴槽(41)を所定の高さに保持する脚部(42)を有し、
    前記開閉部(43a)の開放により前記体支持部(31)を挿入
    又は取出し可能となり、前記開閉部(43a)の閉鎖により
    入浴可能状態となる浴槽ユニット(40)と、 内部に形成された中空部(2)に前記車椅子ユニット(30)
    を組み込み、前記体支持部(31)をフラットにすることに
    より平坦な寝床面(N)が形成されるようにした介護ベッ
    ド(1)と、を有し、 前記介護ベッド(1)に組み込まれた車椅子ユニット(30)
    を当該介護ベッド(1)から離し、背凭れ部(33)を垂直位
    置からやや後傾し足置部(34)を座部(32)と水平にセット
    した状態の前記体支持部(31)を前記台車部(36)より前記
    浴槽ユニット(40)内にスライド挿入し、入浴後前記開閉
    部(43a)を開放することにより前記体支持部(31)を台車
    部(36)上に移載するようにしたことを特徴とする介護シ
    ステム。
  2. 【請求項2】 被介護者が着座する座部(32)、該座部(3
    2)に対し傾動自在に取付けられた背凭れ部(33)及び足置
    部(34)を有する体支持部(31)を移動用の台車部(36)上に
    載置してなる車椅子ユニット(30)と、 側壁(41b)の一部に開閉部(43a)が設けられた浴槽(41)及
    び該浴槽(41)を所定の高さに保持する脚部(42)を有し、
    前記開閉部(43a)の開放により前記体支持部(31)を挿入
    又は取出し可能となり、前記開閉部(43a)の閉鎖により
    入浴可能状態となる浴槽ユニット(40)と、 前記台車部(36)上から体支持部(31)のみをスライドして
    移載し、前記体支持部(31)をフラットにすることにより
    平坦な寝床面(N)が形成される介護ベッド(1)と、を有
    し、 前記介護ベッド(1)に組み込まれた体支持部(31)を、ス
    ライドして前記台車部(36)上に移載し、背凭れ部(33)を
    垂直位置からやや後傾するとともに足置部(34)を座部(3
    2)と水平にセットした状態で前記浴槽ユニット(40)内に
    スライド挿入し、入浴後前記開閉部(43a)を開放するこ
    とにより前記体支持部(31)を台車部(36)上に移載するよ
    うにしたことを特徴とする介護システム。
  3. 【請求項3】 被介護者が着座する座部(32)、該座部(3
    2)に対し傾動自在に取付けられた背凭れ部(33)及び足置
    部(34)を有する体支持部(31)を移動用の台車部(36)上に
    載置してなる車椅子ユニット(30)と、 底面(41a)及び該底面(41a)の周囲に立設する側壁(41b)
    の一部に切除部(43)が形成された浴槽(41)及び該浴槽(4
    1)を所定の高さに保持する脚部(42)を有し、前記車椅子
    ユニット(30)自体により前記切除部(43)に封止するよう
    にした浴槽ユニット(40)と、 内部に形成された中空部(2)に前記車椅子ユニット(30)
    を組み込み、前記体支持部(31)をフラットにすることに
    より平坦な寝床面(N)が形成されるようにした介護ベッ
    ド(1)と、を有し、 前記介護ベッド(1)に組み込まれた車椅子ユニット(30)
    を当該介護ベッド(1)から離し、背凭れ部(33)を垂直位
    置からやや後傾し足置部(34)を座部(32)と水平にセット
    した状態で前記車椅子ユニット(30)を浴槽ユニット(40)
    と合体し切除部(43)を封止することにより入浴可能状態
    としたことを特徴とする介護システム。
  4. 【請求項4】 被介護者が着座する座部(32)、該座部(3
    2)に対し傾動自在に取付けられた背凭れ部(33)及び足置
    部(34)を有する体支持部(31)を、移動用の台車部(36)上
    に載置してなる車椅子ユニット(30)が合体され、該体支
    持部(31)をフラットにすることにより平坦な寝床面(N)
    が形成されるようにした介護ベッド(1)において、 幅方向の中央部から長手方向に伸延するように中空部
    (2)が形成され、該中空部(2)の両側にそれぞれ側部ベッ
    ド(3,4)が設けられ、当該側部ベッド(3,4)の一方が前記
    車椅子ユニット(30)の通過を許容し得るように開閉可能
    とされたベッド本体(1a)と、 前記体支持部(31)に設けられ、前記背凭れ部(33)を水平
    位置と垂直位置よりやや後傾した位置で停止し、前記足
    置部(34)を水平位置と当該水平位置より垂下した位置で
    停止する第1角度設定装置(K1)と、 前記ベッド本体(1a)に設けられ、前記車椅子ユニット(3
    0)の背凭れ部(33)を水平位置と垂直位置よりやや後傾し
    た位置の間で、また前記足置部(34)を水平位置と該水平
    位置より垂下した位置の間で所望の角度にセットする第
    2角度設定装置(K2)と、を有する介護ベッド。
  5. 【請求項5】 車椅子ユニット(30)の移動用の台車部(3
    6)上にローラ(R)を介して載置され、被介護者が着座す
    る座部(32)、該座部(32)に対し傾動自在に取付けられた
    背凭れ部(33)及び足置部(34)を有する体支持部(31)を、
    ベッド本体(1a)上でフラットにすることにより平坦な寝
    床面(N)が形成されるようにした介護ベッド(1)であっ
    て、 前記体支持部(31)は、前記背凭れ部(33)を水平位置と垂
    直位置よりやや後傾した位置で停止し、前記足置部(34)
    を水平位置と当該水平位置より垂下した位置で停止する
    第1角度設定装置(K1)を有し、 前記ベッド本体(1a)は、所定幅の側部ベッド(4)と、側
    端から前記側部ベッド(4)まで伸延され上面を前記ロー
    ラ(R)が転動するように形成されたレール部材(Rr)と、
    前記背凭れ部(33)を水平位置と垂直位置よりやや後傾し
    た位置の間で、前記足置部(34)を水平位置と当該水平位
    置より垂下した位置の間で所望の角度にセットする第2
    角度設定装置(K2)と、を有する介護ベッド。
  6. 【請求項6】 前記ベッド本体(1a)は、一側端部に設け
    られた所定幅の側部ベッド(3)と、他側端部に設けられ
    た支持プレート(4a)と、当該支持プレート(4a)から前記
    側部ベッド(3)間で伸延されたレール部材(Rr)とを有
    し、前記支持プレート(4a)上にクッション部材(50)を載
    置したことを特徴とする請求項5に記載の介護ベッド。
  7. 【請求項7】 前記ベッド本体(1a)は、前記車椅子ユニ
    ット(30)が乗り降り可能なプラットホーム(11)を有し、
    該プラットホーム(11)をベッド側部から所定位置まで往
    復移動可能とした移動機構(10)を有する請求項4〜6の
    いずれかに記載の介護ベッド。
  8. 【請求項8】 前記プラットホーム(11)は、前記車椅子
    ユニット(30)を定位置で停止する車止め手段(17)を有す
    ることを特徴とする請求項6に記載の介護ベッド。
JP2002130101A 2002-02-07 2002-05-01 介護ベッドと介護システム Pending JP2003299699A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002130101A JP2003299699A (ja) 2002-02-07 2002-05-01 介護ベッドと介護システム

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002-30893 2002-02-07
JP2002030893 2002-02-07
JP2002130101A JP2003299699A (ja) 2002-02-07 2002-05-01 介護ベッドと介護システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003299699A true JP2003299699A (ja) 2003-10-21

Family

ID=29404931

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002130101A Pending JP2003299699A (ja) 2002-02-07 2002-05-01 介護ベッドと介護システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003299699A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4639261B1 (ja) * 2009-12-07 2011-02-23 健次 杉村 介護用ベッド
CN110141436A (zh) * 2019-05-23 2019-08-20 北京林业大学 一种多功能护理床
WO2020184250A1 (ja) * 2019-03-08 2020-09-17 湯浅機械株式会社 介護ベッド
WO2022156125A1 (zh) * 2021-01-19 2022-07-28 姜晓明 护理机器人系统

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4639261B1 (ja) * 2009-12-07 2011-02-23 健次 杉村 介護用ベッド
JP2011115487A (ja) * 2009-12-07 2011-06-16 Kenji Sugimura 介護用ベッド
WO2020184250A1 (ja) * 2019-03-08 2020-09-17 湯浅機械株式会社 介護ベッド
US11376176B2 (en) 2019-03-08 2022-07-05 Yuasa Kikai Inc. Nursing bed
CN110141436A (zh) * 2019-05-23 2019-08-20 北京林业大学 一种多功能护理床
WO2022156125A1 (zh) * 2021-01-19 2022-07-28 姜晓明 护理机器人系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7537069B2 (en) Home care equipment system
JP2008131961A (ja) スライド式ベッド
JP2007090020A (ja) 自力乗り移り車椅子
US7661696B1 (en) Wheeled chair
US5393119A (en) Chair bath
JP2628568B2 (ja) 介護用バス
JP2003299699A (ja) 介護ベッドと介護システム
JP3584263B2 (ja) 入浴システム
JPH11253492A (ja) 車椅子シート移送装置
JP2015029679A (ja) 車椅子
JP4504176B2 (ja) 入浴用の車椅子
JP2003159299A (ja) 介護用入浴装置
JP2628567B2 (ja) 介護用バス
JPH1119160A (ja) 入浴用車椅子
JPH0367697B2 (ja)
JP2002301109A (ja) 移乗用車椅子と移乗補助車
JP2001029394A (ja) 介護用車椅子から自動車への移乗装置
JP2001286508A (ja) 移乗機構を備えた車椅子
JP2001017504A (ja) 入浴装置
JPH0240981Y2 (ja)
JP4880796B1 (ja) 介助用車椅子
JP2002085509A (ja) 入浴用車椅子
JP2002153518A (ja) 可変車椅子
JPH11221263A (ja) トロリ−浴槽
JP2001276162A (ja) 入浴装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051006

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051011

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051201

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060314