JP3213846U - 入浴用車椅子 - Google Patents

入浴用車椅子 Download PDF

Info

Publication number
JP3213846U
JP3213846U JP2017004338U JP2017004338U JP3213846U JP 3213846 U JP3213846 U JP 3213846U JP 2017004338 U JP2017004338 U JP 2017004338U JP 2017004338 U JP2017004338 U JP 2017004338U JP 3213846 U JP3213846 U JP 3213846U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotating component
chair
leg
wheelchair
bathing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2017004338U
Other languages
English (en)
Inventor
啓吉 大澤
啓吉 大澤
Original Assignee
株式会社日画
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社日画 filed Critical 株式会社日画
Priority to JP2017004338U priority Critical patent/JP3213846U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3213846U publication Critical patent/JP3213846U/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Devices For Medical Bathing And Washing (AREA)

Abstract

【課題】体の不自由な入浴者の脚を持ち上げた状態で固定できる脚部回動構造を有する入浴用車椅子を提供する。【解決手段】脚部回動構造43は、レバー45と、リンク52a1、52b1と、略三角形型回動部品56と、略への字型回動部品55を有している。略三角形型回動部品56と略への字型回動部品55とは、それぞれの回動軸51d、51cが異なり、互いに当接して回動する。レバー45は、回動可能な状態でリンク52a1に固定されており、略三角形型回動部品56は、回動可能な状態でリンク52b1に固定されており、レバー45を押し下げることによって、リンク52a1、52b1と、略三角形型回動部品56と、略への字型回動部品55をそれぞれ移動または回動させて、脚部を持ち上げる。【選択図】図4

Description

本考案は、身体障害者や養護老人等の体の不自由な人の入浴時に使用される椅子部と台車部が分離できる構造をした入浴用車椅子に関するものである。
日々の入浴作業は、身体障害者や養護老人等の体の不自由な人(以下において、入浴者という。)にとっても、その介護人にとっても苦痛であり、煩わしく大変な作業となっている。
従来より、体の不自由な人の移動手段として車椅子が使用されており、小型のクレーンを用いてその車椅子ごと吊り上げて浴槽内に運び入れて入浴する方法が用いられている。
しかしながら、この小型のクレーンを用いる方法は、入浴者に吊り上げられるという恐怖感や不安感を与えるだけでなく、吊り上げ時にバランスをくずして転倒する危険性や、車椅子の車輪についたゴミなどを浴槽内に持ち込む可能性があるので衛生的にも問題がある。
そこで、小型のクレーンに替えて、産業用として利用されているフォークリフトを改造したもの用いて、そのフォークの部分で入浴者が座っている椅子ごと持ち上げて浴槽内などに移動させる発明が特許文献1において開示されている。
また、開閉する扉の付いた浴槽を用いるとともに、椅子部と台車部とが分離したり、合体したりできる構造をした入浴用車椅子を用いて、椅子部のみを浴槽内に移動させて入浴する発明が特許文献2及び特許文献3において開示されている。
これらの開閉する扉の付いた浴槽と、椅子部と台車部とが分離したり、合体したりできる構造をした入浴用車椅子を用いると、入浴者は椅子部に座ったままの状態で入浴できるので、吊り上げられるという恐怖感や不安感、吊り上げ時に転倒するという危険性がなく、安心して入浴をすることができる。また、これらの開閉する扉の付いた浴槽と入浴用車椅子を用いると、介護人にとっても負担が少ないことや、台車部の車輪に付着したゴミなどを浴槽内に持ち込む可能性も排除できるので衛生的にも優れている。
特開2015−24078号公報 特開平10−151167号公報 特開2001−187100号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載されているフォークリフトを改造したものは、入浴者の背後からフォークの部分で入浴者が座っている椅子ごと持ち上げるものである。したがって、入浴者に依然として恐怖感等を与えたり、吊り上げ時にバランスをくずして椅子ごと転倒したりする危険性を有している。
また、特許文献2及び特許文献3において開示されている入浴用車椅子の椅子部は、介護者の労力を低減する目的で、椅子部の底面に車輪またはローラが付いており、浴槽内の入口側から奥側までの浴槽底面部を、その車輪またはローラを回転させながら移動するものである。
したがって、入浴中にもその車輪等により椅子部が動きやすく、入浴者や介護者に違和感を与えたり、車輪等の可動部に入浴者の指を挟まれたりする危険性があり、入浴作業がしにくいという問題点がある。
加えて、入浴用車椅子の椅子部と台車部とが分離及び合体するための構造に加えて、浴槽内の底面部分を移動する車輪やローラなどの回転部分が必要になる。したがって、車椅子全体として極めて複雑な構造となっており、当然に部品点数も多くなり、壊れやすく、さらにはコスト高になるという問題点がある。
本考案は、上記した問題点の除去を目的としており、身体障害者や養護老人等の体の不自由な入浴者及び介護人にとって恐怖感や不安感などを与えることがなく、衛生的にも優れており、壊れにくく、低コストで製造できる入浴用車椅子の提供を目的としている。
本考案は、椅子部と台車部が分離したり、合体したりできる構造をした入浴用車椅子を提供するものである。
請求項1に記載した考案は、開閉式扉を有する浴槽に使用し、台車部と椅子部が分離したり、合体したりできる入浴用車椅子において、
前記椅子部は、
フレーム部と、該フレーム部に固定され、入浴者が座ることのできる背凭部と、座部と、脚部と、該脚部を持ち上げることができる脚部回動構造を有しており、
該脚部回動構造は、
レバーと、複数のリンクと、第一の回動部品と、第二の回動部品とを有するものであり、
前記第一の回動部品と前記第二の回動部品とは、それぞれの回動軸が異なり、互いに当接して回動するものであり、
前記レバーは、回動可能な状態で前記複数のリンクの一つに固定されており、
前記第一の回動部品は、前記複数のリンクの他の一つに固定されており、
前記レバーを押し下げることによって、前記複数のリンクと、前記第一の回動部品と、前記第二の回動部品をそれぞれ移動または回動させて、前記脚部を持ち上げることができるものである
ことを特徴とする。
請求項1に記載した考案を用いると、介護者にとって、入浴時に体の不自由な入浴者の脚を持ち上げるという重労働な作業を低減することができる。
請求項2に記載した考案は、請求項1に記載の入浴用車椅子において、前記第一の回動部品は略三角形型回動部品であり、前記第二の回動部品は略への字型回動部品である
ことを特徴とする。
請求項2に記載した考案を用いると、レバーが押し下げていない状態において脚部を自重により下げた状態で保持することができる。
請求項3に記載した考案は、請求項2に記載の入浴用車椅子において、
前記略三角形型回動部品には、前記略への字型回動部品と当接するための回転可能なローラが固定されている
ことを特徴とする。
請求項3に記載した考案を用いると、第二の回動部品である略への字型回動部品と略三角形型回動部品のローラが当接するので、略への字型回動部品をスムーズに持ち上げることができる。
請求項4に記載の考案は、請求項2に記載の入浴用車椅子において、
前記略への字型回動部品には、前記脚部を持ち上げるための回転可能なローラが固定されている
ことを特徴としている。
請求項4に記載した考案を用いると、脚部と略への字型回動部品のローラが当接するので、脚部をスムーズに持ち上げることができる。
請求項5に記載の考案は、請求項3又は請求項4に記載の入浴用車椅子において、
前記略三角形型回動部品に固定されている前記ローラ、及び、前記略への字型回動部品に固定されている前記ローラは、それぞれの径を変えることができるものであることを特徴としている。
請求項5に記載した考案を用いると、入浴者の体型や好みに応じて、脚部の持ち上げ高さやその角度等を容易に変更することができる。
本考案に係わる入浴用車椅子は、クレーンやフォークリフトなどを用いて車椅子ごと吊上げる構造のものではないので、入浴者に恐怖感や不安感などを与えることがなく、浴槽内の温水を汚すこともない。
また、本考案に係わる入浴用車椅子は、比較的簡単な構造をしているので、壊れにくく、使いやすく、低コストで製造することができる。
入浴用車椅子の全体図である。 入浴用車椅子の台車部である。
(a)台車部の全体図である。
(b)ペダルを踏み込む前の要部説明図である。
(c)ペダルを踏み込んで椅子搭載フレームを上昇させた後の要部説明図である。
入浴用車椅子の椅子部の特徴部分である。
(a)椅子部を台車部の椅子搭載フレームに搭載した状態図である。
(b)椅子部の背面斜視図である。
椅子部の脚部回動構造の説明図である。
(a)椅子部の脚部が下げられている状態図である。
(b)椅子部の脚部が持ち上げられている状態図である。
使用状態を示す説明図である。
(a)入浴者の脚が下げられている状態の概略図である。
(b)入浴者の脚が持ち上げられている状態の概略図ある。
(c)入浴者が開閉式扉を有する浴槽に入った状態図である。
(d)浴槽の開閉式扉を閉めた状態図である。
以下において、開閉式扉を有する浴槽に使用し、台車部5と椅子部3とが分離したり、合体したりできる構造をした本考案に係わる入浴用車椅子1の一実施例について詳細に説明する(図1〜図5)。
1.入浴用車椅子
本考案に関わる入浴用車椅子1の全体図を図1に示す。この入浴用車椅子1は、入浴者71が腰をかけるための椅子部3と、車椅子として移動を容易にするための車輪17a〜eの付いた台車部5とで構成されており、それぞれが分離したり、合体したりできるものである。なお、入浴者が腰をかけた状態で移動をする際には、図示されていない取り外しが可能なピンなどによって椅子部3と台車部5とはしっかりと固定されており、容易に分離できないようになっている。
2.台車部
<台車部の概要>
本考案に関わる入浴用車椅子1の台車部5の詳細な構造を図2に示す。台車部5は、主に、金属製のパイプを折り曲げて製造されており、椅子部3が搭載される椅子搭載フレーム13と、台車用ハンドル15及び計5個の車輪17a〜eなどが固着されている側面視で略L字型をしたベースフレーム11を有している(図2(a))。
椅子搭載フレーム13とベースフレーム11との間には、それぞれが離間するように隙間空間部12が形成されており、後述するようにこの隙間空間部12を開閉式扉75の付いた浴槽底面部77に差し込むことができる寸法形状になっている(図2(a))。したがって、台車部5の椅子搭載フレーム13やベースフレーム11が浴槽底面部77に接触するようなことはない。
<台車部の詳細な構造>
ベースフレーム11は、本実施例では側面視略L字型をしており、前方に突出する略水平部分と、略鉛直部分を有するものである(図2)。図2(a)において、介護者は、ベースフレーム11の略鉛直部分に設置されている台車用ハンドル15を操作し、最前部の車輪17aを回動させることによって左右自在に舵をとることができる。なお、ベースフレーム11の略水平部分中央に設置されている左右一対の車輪17b(なお、図2(a)では、手前側の大きな車輪17bのみを明示した。)を設けることによって、台車部5の横ズレ移動を防止することができる。
椅子搭載フレーム13は、前方略水平方向に突出し、浴槽73の浴槽底面部77の上面よりも高い位置に存在し、上昇させたり、もとの位置まで下降させたりできるものである(図2、図5)。すなわち、ペダル19を踏み込むことによって、ペダル回動軸7を回動支点とし、4枚のリンク板25a〜dを回動させ(なお、手前側のリンク板25a、bのみを明示した(図2(b)(c)。)、椅子搭載フレーム13を上方向に2〜3cm程度上昇させることができる。
このペダル19やペダル回動軸7の部分は、てこの原理が用いられている(図2(c)、図5(a)(b))。したがって、介護者は少ない労力で椅子部3に腰かけている入浴者71を上昇させることができる。
このペダル19は、踏みこんだ状態でロックされ(図2(c))、ロック解除ピン21を踏むことによってロックが解除され、椅子搭載フレーム13をその自重と引張方向のコイルバネ27によって、もとの位置(上昇する前の位置)であるベースフレーム11に設置した固定台14に当接するまで下降させることができる。なお、荷台を上昇させた状態でロックする構造や、ロックを解除する構造は、台車関係においては周知の技術なので詳細な説明は省略する。
本考案に係わる台車部5は、後述するように、椅子搭載フレーム13とベースフレーム11を離間させて、それぞれの間の隙間空間部12(図2(a))に浴槽73の浴槽底面部77を差し込むことが可能な寸法にした。
すなわち、ペダルを踏み込んで椅子搭載フレーム13を上昇させる前において(図2(b))、椅子搭載フレーム13の最下部の高さを、浴槽底面部77の上面よりも高い位置に存在するようにするとともに、ベースフレーム11の最上部の高さを浴槽底面部77の下面よりも低い位置に存在するようにした。
さらに、ペダル19を踏み込んで、椅子搭載フレーム13を略鉛直上方向に上昇させた状態において、椅子搭載フレーム13に搭載されている椅子部3の最下面(本実施例では、フレーム部41b)が、浴槽底面部77の上面よりも高い位置になるようにした。その結果、椅子部3は、台車部5の椅子搭載フレーム13に搭載されたたままの状態で、開閉する扉の付いた浴槽73の入口側から奥側までスムーズに運び入れられたり、引出されたりすることができる(図5(b)(c))。
側面視略L字型をしたベースフレーム11の略鉛直部分と、椅子搭載フレーム13との間には、引張方向に作用するバネ、例えばコイルバネ27と、例えばオイルを利用した一対のダンパー29a,bを設置した。このコイルバネ27と一対のダンパー29a,bによって、ロック解除時に椅子搭載フレーム13を、ゆっくりと略鉛直下方向に下降させることができる。このようにして椅子部3をゆっくりと下降することができるので、入浴者71に不安感や不快感などを与えることもない。
なお、上述した実施例では、ベースフレーム11や椅子搭載フレーム13などに折曲加工が容易な金属製パイプを主に用いているが、断面が略L字型の金属製棒材や、断面が略コの字型の金属製棒材などを使用することもできる。
3.椅子部
<全体構造>
椅子部3の構造について図3及び図4を用いて詳細に説明する。この椅子部3は、後述するように、台車部5と分離した後に、体の不自由な入浴者71の脚を持ち上げた状態で開閉式扉75を有する浴槽73内に運び入れられるようにしたものである(図5)。
椅子部3は、入浴者71が楽に座ることができるように背凭部31、座部33、脚部35及び肘掛部37を有している。座部33には、入浴者71のお尻を洗浄するための孔部39が形成されている。
背凭部31、座部33、脚部35は、図示されていないピンによって、フレーム部41a,bに取り外しが可能な状態で固定されている。したがって、背凭部31、座部33、脚部35を容易に取り外して洗浄等の作業をすることができる(図3(a)、(b))。
ここで、主に金属パイプを折曲げて形成した台車部5の椅子搭載フレーム13の直径を、椅子部3の下方のフレーム部41bの高さ方向の寸法よりも小さくなるようにした。すなわち、浴槽底面部77に椅子部3を下ろした状態では、椅子搭載フレーム13の底面が浴槽底面部77に当接して載置され、台車部5の椅子搭載フレーム13は、浴槽底面部77の上面にも椅子部3にも接触しておらず、宙に浮いている状態にした。
この状態において、座部33の下方底面と浴槽底面部77との間に隙間ができており、その隙間の部分に椅子搭載フレーム13が入り込めるような寸法にした。したがって、後述するように、椅子部3を浴槽73の浴槽底面部77に降ろした後、台車部5の椅子搭載フレーム13を楽に引抜き、又は差込み等の作業をすることができる。
本実施例では、背凭部31、座部33、脚部35及び肘掛部37などは木製のものであり、具体的には入浴者71に対してリラックス効果があると言われている檜材を使用した。また、背凭部31、座部33、脚部35は、多数枚の木板材を金属製の針金、例えば、腐食しにくいステンレス製の針金で繋ぎあわせて一体化して作製した(図3(a)、(b))。
すなわち、多数枚の木板材を用いている背凭部31、座部33、脚部35は、フレーム部41a,bの形状や後述する脚部回動構造43の形状などに応じて自由に変形できるようにした。なお、多数枚の木板材を用いる背凭部31、座部33、脚部35に替えて、自由に変形が可能であり、一体化されている樹脂材料製品などを用いることもできる。
<脚部回動構造>
介護者にとって、入浴時に体の不自由な入浴者71の脚を持ち上げるという作業は極めて重労働な作業となっている。そこで、本考案に係る体の不自由な入浴者71の脚を、持ち上げられた状態で固定できる左右一対の脚部回動構造43の一実施例について詳細に説明する(図4)。この脚部回動構造43は、上述したフレーム部41a,bにビスなどによって固着又は一部が固定されており、レバー45を押し下げることによって、脚部35を持ち上げることができるようにしたものである(図3(b)、図4)。
この脚部回動構造43は、回動軸51aを中心軸として回動可能なレバー45と、レバー45に回動可能な状態で固定されているリンク52a1を有している(図4)。回動軸51bを中心軸として、回動可能な倒L字型回動部品53と、前記したリンク52a1、及び、リンク52b1とは回動可能な状態で固定されている。
第一の回動部品と前記第二の回動部品とは、それぞれの回動軸が異なり、互いに当接して回動するものである。本実施例では第一の回動部品として回動軸51dを中心軸として回動可能な略三角形型回動部品56とし、第二の回動部品として回動軸51cを中心軸として回動可能な略への字型回動部品55とした。
図4(a)の椅子部3の脚部35が下げられている状態において、第一の回動部品である略三角形型回動部品56の三つの角のうちで、上方の頂点付近はリンク52b1と回動可能な状態で固定されており、底辺部分の左側角付近には回動軸51dがあり、底辺部分の右側角付近には、第二の回動部品である略への字型回動部品55と当接してスムーズに持ち上げることができる回転可能なローラ59aが固定されている。このような配置構造をとることによって、レバー45押し下げていない状態では、脚部35を自重により下げた状態のまま保持することができる。
また、第二の回動部品である略への字型回動部品55には、脚部35に当接してスムーズに持ち上げることができるローラ59b、cが回転可能な状態で固定されている(図4(a))。
そして、レバー45を押し下げることによって(図4(a))、リンク52a1、倒L字型回動部品53、リンク52b1、略三角形型回動部品56がそれぞれ移動または回動し、ローラ59aが上方に回動する。その結果、略三角形型回動部品56のローラ59aと当接する略への字型回動部品55が上方に回動し、略への字型回動部品55に固定されている回転可能なローラ59b、cを介して脚部35を上方に持ち上げることができる(図4(b))。
すなわち、台車部5に椅子部3を搭載した合体状態において、脚部35の高さを浴槽底面部77よりも高い位置にまで持ち上げることができるようにした。したがって、介護者にとって入浴時に体の不自由な入浴者の脚を持ち上げるという重労働な作業を除去することができる。
なお、本実施例では、略への字型回動部品55に2個のローラ59b、cを用いているが、ローラの数は適宜増減することが可能である。また、略三角形型回動部品56及び略への字型回動部品55に固定されているローラ59a、b、cは、それぞれの径を変えることによって脚部35の持ち上げ高さやその角度を調整することができる。すなわち、入浴者71の体型や好みに応じて、脚部35の持ち上げ高さやその角度等を容易に変更することができる。なお、本実施例ではレバー45の上げ下げを手動で行っているが、モータ等の動力を用いて自動化することもできる。
4.入浴用車椅子の使用方法
本考案に関わる入浴用車椅子1の使用方法について説明する(図5)。例えば、足が不自由な入浴者71は、車輪17a〜eの付いた入浴用車椅子1に乗って浴槽73の近くまで移動することができる(図5(a))。
図示されていない介護者は、台車部5のペダル19を踏み込んで椅子搭載フレーム13を上昇させた状態で固定し(図2(c)、図5(b))、椅子部3のレバー45を押し下げて脚部35を浴槽底面部77の上面よりも高い位置まで持ち上げる(図4(b)、図5(b))。
介護者は、入浴用車椅子1の椅子部3を、浴槽73の入口側から奥側まで押していく。この際において、前述したように台車部5の椅子搭載フレーム13とベースフレーム11の隙間空間部12に浴槽73の浴槽底面部77が差し込み可能にした。すなわち、椅子部3は、台車部5に載せられたままの状態で浴槽73の入口側から奥側までスムーズに運び入れることができる(図5(b)、(c))。
介護者は、ペダル19のロック解除ピン21を押すことによって、椅子搭載フレーム13を下げて、椅子部3と台車部5とを分離することができる(図2(b))。この際において、上述したように椅子部3(椅子搭載フレーム13)の上下方向の移動距離が数cm程度であることや、コイルバネ27とダンパー29a,bとによって、入浴者に不快感や不安感などを与えない程度に、椅子部3をゆっくりと下降させることができる(図2(a)、(b)、図5(c))。
ここで、上述したように主にパイプを曲げて形成した椅子搭載フレーム13の直径を、椅子部3の下方のフレーム部41bの高さ方向の寸法よりも小さくなるようにしている。また、椅子搭載フレーム13は、椅子部3にも浴槽底面部77の上面にも当接しておらず、宙に浮いている状態になっている。したがって、椅子部3を浴槽73の浴槽底面部77に降ろした後、台車部5を楽に引き抜くことができ、椅子部3と台車部5が分離される(図5(c))。
介護者は、浴槽73の開閉式扉75を閉め(図5(d))、図示されていないホースなどを用いて貯湯タンクなどから温水を浴槽73に供給し、入浴者71の入浴が行われる。退浴をする場合には、浴槽73から温水を抜いた後、開閉式扉75を開き、上述した逆の手順で行われて椅子部3と台車部5が再び合体される。
上述したように、本考案に係わる入浴用車椅子1は、車輪の付いた車椅子のままで入浴するようなものではない。したがって、浴槽内の温水を汚したり、それによる入浴者に不安感や不快感を与えたりすることがない。
加えて、本考案に係わる入浴用車椅子は、複雑な制御装置を用いておらず、小型・軽量で使いやすく、また比較的簡単な構造をしているので壊れにくく、低コストで製造することができる。
本考案は、身体障害者や養護老人等の体の不自由な人が、開閉式扉を有する浴槽を使用する際の入浴用車椅子として利用することができる。
1 入浴用車椅子
3 椅子部
5 台車部
7 ペダル回動軸
11 ベースフレーム
12 隙間空間部
13 椅子搭載フレーム
14 固定台
15 台車用ハンドル
17a〜e 車輪
19 ペダル
21 ロック解除ピン
25a〜e リンク板
27 コイルバネ
29a,b ダンパー
31 背凭部
33 座部
35 脚部
37 肘掛部
39 孔部
41a,b フレーム部
43 脚部回動構造
45 レバー
51a〜d 回動軸
52a1,a2、b1、b2 リンク
53 倒L字型回動部品
55 略への字型回動部品
56 略三角形型回動部品
59a〜c ローラ
71 入浴者
73 浴槽
75 開閉式扉
77 浴槽底面部

Claims (5)

  1. 開閉式扉を有する浴槽に使用し、台車部と椅子部が分離したり、合体したりできる入浴用車椅子において、
    前記椅子部は、
    フレーム部と、該フレーム部に固定され、入浴者が座ることのできる背凭部と、座部と、脚部と、該脚部を持ち上げることができる脚部回動構造を有しており、
    該脚部回動構造は、
    レバーと、複数のリンクと、第一の回動部品と、第二の回動部品とを有するものであり、
    前記第一の回動部品と前記第二の回動部品とは、それぞれの回動軸が異なり、互いに当接して回動するものであり、
    前記レバーは、回動可能な状態で前記複数のリンクの一つに固定されており、
    前記第一の回動部品は、前記複数のリンクの他の一つに固定されており、
    前記レバーを押し下げることによって、前記複数のリンクと、前記第一の回動部品と、前記第二の回動部品をそれぞれ移動または回動させて、前記脚部を持ち上げることができるものである
    ことを特徴とする入浴用車椅子。
  2. 前記第一の回動部品は略三角形型回動部品であり、前記第二の回動部品は略への字型回動部品である
    ことを特徴とする請求項1に記載の入浴用車椅子。
  3. 前記略三角形型回動部品には、前記略への字型回動部品と当接するための回転可能なローラが固定されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の入浴用車椅子。
  4. 前記略への字型回動部品には、前記脚部を持ち上げるための回転可能なローラが固定されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の入浴用車椅子。
  5. 前記略三角形型回動部品に固定されている前記ローラ、及び、前記略への字型回動部品に固定されている前記ローラは、それぞれの径を変えることができるものである
    ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の入浴用車椅子。
JP2017004338U 2017-09-22 2017-09-22 入浴用車椅子 Expired - Fee Related JP3213846U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017004338U JP3213846U (ja) 2017-09-22 2017-09-22 入浴用車椅子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017004338U JP3213846U (ja) 2017-09-22 2017-09-22 入浴用車椅子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3213846U true JP3213846U (ja) 2017-12-07

Family

ID=60580391

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017004338U Expired - Fee Related JP3213846U (ja) 2017-09-22 2017-09-22 入浴用車椅子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3213846U (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020014822A (ja) * 2018-07-27 2020-01-30 貴義 坂井 浴槽用肘掛
JP7258287B1 (ja) * 2022-10-31 2023-04-17 應守 岡本 座椅子脱着式車椅子

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020014822A (ja) * 2018-07-27 2020-01-30 貴義 坂井 浴槽用肘掛
JP7353736B2 (ja) 2018-07-27 2023-10-02 貴義 坂井 浴槽用肘掛
JP7258287B1 (ja) * 2022-10-31 2023-04-17 應守 岡本 座椅子脱着式車椅子

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3213846U (ja) 入浴用車椅子
JP2010279396A (ja) 介護用移乗用具
JP4452082B2 (ja) 特殊入浴システムならびに車椅子兼ストレッチャー
JP6029126B1 (ja) 移乗装置
JP6504777B2 (ja) 移動式トイレ装置
JP6714182B2 (ja) バスタブ
JP5066418B2 (ja) 入浴用車椅子及び浴槽本体
JP2009106692A (ja) 介護用椅子
JP4504176B2 (ja) 入浴用の車椅子
KR200450271Y1 (ko) 스탠딩 리프트
JP6128633B2 (ja) 浴室構造およびこの浴室構造に用いる浴槽
JP4787378B1 (ja) 車椅子
JP5105129B2 (ja) 介護用車椅子
JP6773317B2 (ja) 入浴介護装置
JP2012147881A (ja) 車椅子
JP2015029679A (ja) 車椅子
JP2009268786A (ja) 介護用起立支援移動台車
JPH08280744A (ja) 身障者起床介助用椅子
JP2005058732A (ja) 椅子
JP2001112837A (ja) 入浴システム
JP2018130353A (ja) 移送装置
JP5411040B2 (ja) 入浴介護補助装置及び入浴介護用のシートフレーム
JP3208305U (ja) 介護用移動具
JP4368099B2 (ja) ポータブルトイレの肘掛け構造
JP6406659B2 (ja) 介護用椅子

Legal Events

Date Code Title Description
R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3213846

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees