上述のように車椅子も含めて、個別の介護用品自体の機能は、単体独自で進化してきているが、人力が伴う介護作業については、ほとんど進化がない。そのため介護業界の環境は、介護内容の増加や人員不足を含めての肉体的負担の増加が目立ってきている。
本発明は、上述の問題点を鑑みなされたものであり、移し替えを含む介護作業自体も機械化することにより、人員不足の解消や介護従事者の肉体的負担を軽減させて、職場環境を改善することが目的である。
上述の課題を解決するため、図1から図4で示すように、前記車椅子の前記座椅子部分と前記台車部分が脱着分離することができる。詳細な内容としては、まず脱着分離ができる前記座椅子部分と、前記座椅子部分を支えて移動するための前記台車部分と、それ以外については、概ね一般的な車椅子と同じような部品や機能を有している車椅子である。通常の車椅子状態時は、前記座椅子部分と前記台車部分をクランプや留め金具などで固定(脱着分離時のみ浮動)されている。前記座椅子部分を脱着分離するための装置としては、図5、図6に示す昇降機能付き運搬装置(小型のフォークリフトやパワーリフター)やジャッキ、吊り上げクレーンなどを利用した昇降並びに運搬作業を補助する装置を複数用いていることを特徴とするものである。
分離方法としては、主に三種類ある。まず一つ目の方法は、前記昇降機能付き運搬装置を用いて、図8に示す前記車椅子の背面から、前記座面部分の内側にある格子状の背面側差込口より、フォーク部分を挿入して、前記座椅子部分自体を持ち上げて、直接脱着分離する方法である。二つ目の方法は、同じく前記昇降機能付き運搬装置を用いて、図9に示す車載時と同じように、いったん前記車椅子の背面から前記車椅子自体を持ち上げて、駆動輪を浮かす状態で固定(前記フォーク部分の差込場所は、前記座面部分の内側にある格子状の前記背面側差込口への挿入ではなく、前記台車部分の下面へ直接挿入して、前記車椅子自体を持ち上げる)して、前記台車部分の駆動輪(片方の駆動輪)を取り外す。無論、前記車椅子の駆動輪は、簡単に脱着できることが前提である。その後、別の前記昇降機能付き運搬装置を用いて、図7に示す前記座面部分の内側にある格子状の側面側差込口より、前記フォーク部分を挿入して、前記座椅子部分自体を持ち上げて、脱着分離する方法である。尚、前記車椅子自体を持ち上げるだけの作業については、ジャッキなど前後左右の動きが固定されている昇降機能を主とした装置で持ち上げることも可能である。三つ目の方法は、前記車椅子自体の種類によるが、駆動輪自体の口径が小さい車椅子(図24に示す電動車椅子を中心に、駆動輪の外径の高さの最高値が、前記座面部分より低い車椅子)もあるので、その場合は、前記座面部分の内側にある格子状の側面側差込口より、前記フォーク部分を挿入して、前記座椅子部分自体を持ち上げて、脱着分離する方法もある。
本発明においては、前記車椅子が脱着分離するために、前記座椅子部分(主に座面部分、バックレスト、アームレスト、レッグレスト、フットレス)自体を持ち上げる構成を設けて、前記座椅子部分を運搬するための補助装置を、前記座面部分の周辺に設置している。詳細な内容としては、前記昇降機能付き運搬装置や前記ジャッキ、前記吊り上げクレーンなどを用いて、前記車椅子から前記座椅子部分自体を持ち上げて、脱着分離並びに運搬するために、前記座面部分の周辺に、補助装置を設置している。補助装置としては、図14、図15に示す前記座面部分の内側に、格子状の差込口を設けたパレット機能を取り付ける方法や、図15に示す前記座面部分の平面(表面)の四隅に、吊り上げ金具を取り付ける方法を特徴とする請求項1に記載した座椅子脱着式車椅子にするものである。
前記昇降機能付き運搬装置を用いる場合は、前記座面部分の内側にある格子状の背面側または側面側差込口より、前記フォーク部分を挿入して、持ち上げて、脱着分離並びに運搬する方法である。前記吊り上げクレーンを用いる場合は、吊り上げ金具にフック部分を掛けて、同じく持ち上げて、脱着分離並びに運搬する方法もある。
本発明においては、設置場所に基本特定されている固定位置の環境に応じて、前記座面部分または前記座椅子部分を固定させるための治具装置が、前記座面部分側や前記固定位置側に設置されている。その固定位置については、トイレや、寝室、浴室などの設置場所が特定されている場所(以下、固定位置と表記)のことを示している。詳細な内容としては、まず前記座椅子部分について、固定位置の環境に応じて、前記座面部分以外に、バックレストやアームレストやレッグレストなどの各部分が、図17で示すように、最終的に分離する。その前記座面部分自体がトイレの便座(前記座面部分には、図14から図16で示すように、別途トイレで使用する用便穴も既設されている)としてや、図18に示す寝室内の寝台ベッドの一部として、または浴室内の機械浴の運搬補助装置(図20に示すストレッチャー式機械浴や図23に示すチェアー式機械浴)の代用品になるために、各固定位置で前記座面部分または前記座椅子部分を固定させるための治具装置が、前記座面部分側や固定位置側の接着面に設置していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載した座椅子脱着式車椅子にするものである。
トイレ(便座蓋や便座部分が取り外し可能、または便座蓋や便座部分が無いトイレが前提)では、基本前記座椅子部分の状態で使用する。固定させるための治具装置としては、図15、図16、図22に示す前記座面部分の下面にトイレ便器の接着面と適合する型枠が設置している方法である。尚、前記昇降機能付き運搬装置を用いて、脱着分離、運搬、着地させるのにあたり、移動で発生する前後左右の動きによる位置ズレの防止については、移動先の対象が固定位置であるため、各固定位置周辺の導線に専用道(レールやレール溝(轍のこと)やガイドレール等)を設けて制御させる。
寝台ベッド並びに機械浴については、基本各設置台に前記座面部分が、図18、図20で示すように、直接着地して、その後必要に応じて別途固定する方法を用いる。双方とも最終的に図18(い)、図20(い)で示すように、前記座面部分のみの状態で使用する。寝台ベッド(以下、ベッドと表記)での固定させるための治具装置としては、まずベッドの一部にコロコンローラー(前記ベッドに図18、図19に示す前記コロコンローラー用の溝の設置)が設置されており、前記コロコンローラーの上に図18(あ)、図18(い)に示す前記座面部分を着地並びに固定して、前記ベッドの中心部に移動する。尚、前記コロコンローラーの上に固定された前記座面部分の高さと、前記ベッドの前記コロコンローラー以外のマットの高さは均一が望ましい。また今回は前記コロコンローラーで表示しているが、前記座面部分を電動だけでなく手動でも左右にスライドすることのできるスライドレールやベルトコンベア、ベアリングボード等を用いても良い。中心部に移動させた後は、前記座面部分の左右にある前記コロコンローラー部分(前記座面部分以外のむき出し状態の前記コロコンローラー部分)に、図18(い)に示す挟み込み用のマット部分(むき出し状態の前記コロコンローラー部分の大きさ)で、前記座面部分を挟み込む形にして固定(前記座面部分自体をマットの一部としても転用)する方法である。また別の方法としては、前記座面部分を前記ベッドの中心部に移動させた後、図18(う)に示す前記座面部分自体を引き抜き分離(前記座面部分に接触している利用者の身体部分に補助具を当てて、接触部分を持ち上げる形)して、前記コロコンローラー部分自体を覆う大きさになるが、差し替え用のマット部分を別途設置(前記座面部分が差し替え用の前記マット部分で押し出される形で入れ替え)して固定する方法もある。尚、前記昇降機能付き運搬装置を用いて、脱着分離、運搬、着地させるのにあたり、移動で発生する前後左右の動きによる位置ズレの防止については、移動先の対象が固定位置であるため、各固定位置周辺の導線に専用道(レールやレール溝(轍のこと)やガイドレール等)を設けて制御させる。
機械浴では、図20、図23で示すように、構造(ストレッチャー式機械浴やチェアー式機械浴)によって一部異なるが、概ね前記座面部分のみの状態で使用する。固定させるための治具装置としては、ストレッチャー式機械浴側の接着面に、前記座面部分が適合するスペースを、チェアー式機械浴側の接着面に、前記座面部分が適合する型枠を設置して積載固定する方法や、これは他の固定位置でも言えることになるが、各機械浴側の積載台に別途固定金具(クランプや留め金具、ストッパーなど)を取り付けて使用する方法もある。尚、前記昇降機能付き運搬装置を用いて、脱着分離、運搬、着地させるのにあたり、移動で発生する前後左右の動きによる位置ズレの防止については、移動先の対象が固定位置であるため、各固定位置周辺の導線に専用道(レールやレール溝(轍のこと)やガイドレール等)を設けて制御させる。
本発明の効果は、まず利用者の運搬や移し替えを含む介護作業のほとんどを、前記昇降機能付き運搬装置で代用が可能ということである。
図1から図4で示すように、前記車椅子の前記座椅子部分と前記台車部分が脱着分離することができること、前記車椅子が脱着分離するために、前記座椅子部分自体を持ち上げる構成を設けて、前記座椅子部分を運搬するための補助装置を、前記座面部分の周辺に設置していること、設置場所に基本特定されている固定位置の環境に応じて、前記座面部分または前記座椅子部分を固定させるための治具装置が、前記座面部分側や前記固定位置側に設置されていることにより、あとは脱着分離並びに運搬するための装置があれば良いだけである。その脱着分離並びに運搬するための装置としては、図5、図6に示す前記昇降機能付き運搬装置(小型のフォークリフトやパワーリフター)やジャッキ、吊り上げクレーンなどを利用した昇降並びに運搬作業を補助する装置を複数用いていることである。その前記昇降機能付き運搬装置を用いることにより、介護作業全体の機械化(人力を主体とする作業が減少して省力化)を推進することができる。それは固定位置へ利用者の運搬や移し替えを含む介護作業全体(利用者の身体を固定することも含む)が容易となることとなり、介護従事者の肉体的負担が削減、移し替えを含む介護作業に必要な人員数を抑制することができるという効果を奏する。また肉体的負担が削減できることにより、介護従事者の年齢を多少引き上げ(老々介護も含めて)することもできる。
前記昇降機能付き運搬装置を用いることにより、固定位置での前記座椅子部分または前記座面部分は、利用者の身体を支える代用品となることができる。それに伴い、固定位置内での移し替えを含む介護作業が減少(前記昇降機能付き運搬装置が、固定位置へ直接運搬並びに脱着分離するため、車椅子の持ち込み自体も減少)することにより、固定位置内(特にトイレ)の空間を縮小することができる。但し、基本的には一般の家庭のことではなく(一般の家庭では、固定位置の空間が若干なりとも拡大する可能性がある)、主に医療施設や福祉施設、その他公共施設など車椅子使用が可能な固定位置が対象である。
現状では、図12で示すように、車椅子自体の持ち込み(進行向き変更含む)や移し替え介護作業に伴う空間の確保が必須である。しかし本発明においては、一部前提条件(後述する)があるものの、固定位置の空間を縮小することができる。特にトイレについては、図13で示すように、トイレ近辺までは車椅子で通常移動になるが、入室前に前記座椅子部分を分離させて、その後前記昇降機能付き運搬装置を用いてそのまま運搬入室、移し替え介護作業ができる。但し、トイレ便器の設置する位置(設置する向きのことで、一般的には真正面方向に設置しているものを、側面方向に設置するのが望ましい)を変更することが前提である。前記トイレ便器を側面方向に設置することによって、後処理(下処理)についての介護をする空間も確保した状態で、全体的に空間の有効活用をすることができる。空いた空間を固定位置の増設や別用途で使用するための空間を確保することができる。また現状の一般的な車椅子入室可能なトイレの室内洗面台などの付属品の設置については、現状と同じように室内設置(一部空間確保の上で)、または逆に室外設置に変更することができる。尚、固定位置への運搬については、前記座面部分の内側にある格子状の側面側差込口より、前記フォーク部分を挿入して、前記座椅子部分自体を持ち上げて、脱着分離並びに運搬するのが望ましい。
前記昇降機能付き運搬装置を用いることにより、既存の福祉車両に搭載されている車載昇降リフト(テールゲートリフト)自体が不要になるという効果を奏する。よって福祉車両自体に車載昇降リフト(テールゲートリフト)を新たに設置すること自体も不要になる。
前記昇降機能付き運搬装置を用いて、図9に示す前記車椅子自体を直接持ち上げて、福祉車両に積載させることができる。尚、前記昇降機能付き運搬装置の前記フォーク部分の差込場所については、図8に示す前記座面部分の内側にある格子状の背面側差込口や、前記格子状の背面側差込口ではなく、図9に示す前記台車部分の下面へ直接挿入して、前記車椅子自体を持ち上げて、運搬するのが望ましい。
駆動輪の口径の大きさが、座高(前記座面部分の内側にある格子状の差込口)より低い車椅子(既存品では、図24に示す電動車椅子のような駆動輪)であれば、段落番号0010で述べられているような脱輪作業は不要となる。
既存の一般的な車椅子の場合は、前記駆動輪自体が障壁となるが、駆動輪の口径が小さい場合は、側面から前記昇降機能付き運搬装置を用いて直接脱着分離ができるので、その手間が減るという効果を奏する。もし既存の車椅子の形状に拘るのであれば、前記駆動輪の口径の大きさを、極力座高(前記座面部分の内側にある格子状の差込口)より低い車椅子若しくは、図11で示すように、車椅子自体の主に前記台車部分が伸縮(駆動輪自体の位置を分離脱着作業に応じて、前後にスライドする)機能または、図10で示すように、車椅子自体の主に前記座面部分を含む前記座椅子部分が浮沈(駆動輪自体の位置を分離脱着作業に応じて、上下に浮沈する)機能を持った車椅子が望ましい。
図1から図4で示すように、車椅子0の座椅子部分1と台車部分2が脱着分離することができる。詳細な内容としては、まず脱着分離ができる座椅子部分1と、座椅子部分1を支えて移動するための台車部分2と、それ以外については、概ね一般的な車椅子0と同じような部品や機能を有している車椅子0である。通常の車椅子状態時は、座椅子部分1と台車部分2をクランプや留め金具などで固定(脱着分離時のみ浮動)されている。座椅子部分1を脱着分離するための装置としては、図5、図6に示す昇降機能付き運搬装置4(小型のフォークリフトやパワーリフター)やジャッキ、吊り上げクレーンなどを利用した昇降並びに運搬作業を補助する装置を複数用いている。
分離方法としては、主に三種類ある。まず一つ目の方法は、昇降機能付き運搬装置4を用いて、図8に示す車椅子0の背面から、座面部分3の内側にある格子状の背面側差込口31より、フォーク部分41を挿入して、座椅子部分1自体を持ち上げて、直接脱着分離する方法である。二つ目の方法は、同じく昇降機能付き運搬装置4を用いて、図9に示す車載時と同じように、いったん車椅子0の背面から車椅子0自体を持ち上げて、駆動輪21を浮かす状態で固定(フォーク部分41の差込場所は、座面部分3の内側にある格子状の背面側差込口31への挿入ではなく、台車部分2の下面へ直接挿入して、車椅子0自体を持ち上げる)して、台車部分2の駆動輪21(片方の駆動輪23)を取り外す。無論、車椅子0の駆動輪21は、簡単に脱着できることが前提である。その後、別の昇降機能付き運搬装置4を用いて、図7に示す座面部分3の内側にある格子状の側面側差込口31より、フォーク部分41を挿入して、座椅子部分1自体を持ち上げて、脱着分離する方法である。尚、車椅子0自体を持ち上げるだけの作業については、ジャッキなど前後左右の動きが固定されている昇降機能を主とした装置で持ち上げることも可能である。三つ目の方法は、車椅子0自体の種類によるが、駆動輪21自体の口径が小さい車椅子(図24に示す電動車椅子を中心に、駆動輪21の外径の高さの最高値が、座面部分3より低い車椅子)もあるので、その場合は、座面部分3の内側にある格子状の側面側差込口31より、フォーク部分41を直接挿入して、座椅子部分1自体を持ち上げて、脱着分離する方法もある。
次に車椅子0が脱着分離するために、座椅子部分1(主に座面部分3、バックレスト11、アームレスト12、レッグレスト13、フットレス14)自体を持ち上げる構成を設けて、座椅子部分1を運搬するための補助装置を、座面部分3の周辺に設置している。詳細な内容としては、昇降機能付き運搬装置4やジャッキ、吊り上げクレーンなどを用いて、車椅子0から座椅子部分1自体を持ち上げて、脱着分離並びに運搬するために、座面部分3の周辺に、補助装置を設置している。補助装置としては、図14、図15に示す座面部分3の内側に、格子状の差込口31を設けたパレット機能を取り付ける方法や、図15に示す座面部分3の平面(表面)の四隅に、吊り上げ金具32を取り付ける方法である。
昇降機能付き運搬装置4を用いる場合は、座面部分3の内側にある格子状の背面側または側面側差込口31より、フォーク部分41を挿入して、持ち上げて、脱着分離並びに運搬する方法である。吊り上げクレーンを用いる場合は、吊り上げ金具32にフック部分を掛けて、同じく持ち上げて、脱着分離並びに運搬する方法もある。
最後に設置場所に基本特定されている固定位置の環境に応じて、座面部分3または座椅子部分1を固定させるための治具装置が、座面部分3側や固定位置側に設置されている。その固定位置については、トイレや、寝室、浴室などの設置場所が特定されている場所のことを示している。詳細な内容としては、まず座椅子部分1について、固定位置の環境に応じて、座面部分3以外に、バックレスト11やアームレスト12やレッグレスト13などの各部分が、図17で示すように、最終的に分離する。その座面部分3自体がトイレの便座(座面部分3には、図14から図16で示すように、別途トイレで使用する用便穴34も既設されている)としてや、図18に示すベッド5の一部として、または浴室内の機械浴の運搬補助装置(図20に示すストレッチャー式機械浴6や図23に示すチェアー式機械浴7)の代用品になるために、各固定位置で座面部分3または座椅子部分1を固定させるための治具装置が、座面部分3側や固定位置側の接着面に設置している。
トイレ(便座蓋や便座部分が取り外し可能、または便座蓋や便座部分が無いトイレが前提)では、基本座椅子部分1の状態で使用する。固定させるための治具装置としては、図15、図16、図22に示す座面部分3の下面にトイレ便器8の接着面と適合する型枠33が設置している方法である。
ベッド5並びに機械浴については、基本各設置台に座面部分3が、図18、図20で示すように、直接着地して、その後必要に応じて別途固定する方法を用いる。双方とも最終的に図18(い)、図20(い)で示すように、座面部分3のみの状態で使用する。ベッド5での固定させるための治具装置としては、まずベッド5の一部にコロコンローラー51(ベッド5に図18、図19に示すコロコンローラー51用の溝の設置)が設置されており、コロコンローラー51の上に図18(あ)、図18(い)に示す座面部分3を着地並びに固定して、ベッド5の中心部に移動する。尚、コロコンローラー51の上に固定された座面部分3の高さと、ベッド5のコロコンローラー51以外のマットの高さは均一が望ましい。また今回はコロコンローラー51で表示しているが、座面部分3を電動だけでなく手動でも左右にスライドすることのできるスライドレールやベルトコンベア、ベアリングボード等を用いても良い。中心部に移動させた後は、座面部分3の左右にあるコロコンローラー部分51(座面部分3以外のむき出し状態のコロコンローラー部分51)に、図18(い)に示す挟み込み用のマット部分52(むき出し状態のコロコンローラー部分51の大きさ)で、座面部分3を挟み込む形にして固定(座面部分3自体をマットの一部としても転用)する方法である。また別の方法としては、座面部分3をベッド5の中心部に移動させた後、図18(う)に示す座面部分3自体を引き抜き分離(座面部分3に接触している利用者の身体部分に補助具を当てて、接触部分を持ち上げる形)して、コロコンローラー部分51自体を覆う大きさになるが、差し替え用のマット部分53を別途設置(座面部分3が差し替え用のマット部分53で押し出される形で入れ替え)して固定する方法もある。
機械浴では、図20、図23で示すように、構造(ストレッチャー式機械浴6やチェアー式機械浴7)によって一部異なるが、概ね座面部分3のみの状態で使用する。固定させるための治具装置としては、ストレッチャー式機械浴6側の接着面61に、座面部分3が適合するスペースを、チェアー式機械浴7側の接着面に、座面部分3が適合する型枠33を設置して積載固定する方法や、これは他の固定位置でも言えることになるが、各機械浴側の積載台に別途固定金具(クランプや留め金具、ストッパー53など)を取り付けて使用する方法である。尚、昇降機能付き運搬装置4を用いて、脱着分離、運搬、着地させるのにあたり、移動で発生する前後左右の動きによる位置ズレの防止については、移動先の対象が固定位置であるため、各固定位置周辺の導線に専用道(レールやレール溝(轍のこと)やガイドレール等)を設けて制御させる。以下からの説明は、主として通常の座椅子脱着式車椅子の形態に関するものである。
車椅子0の座椅子部分1と台車部分2が脱着分離することについては、利用者を固定位置へ移し替え作業の負担を軽減するために使用するのが目的である。介護従事者が人員数や人力だけを頼るのでなく、昇降機能付き運搬装置4を利用して、車椅子0の座椅子部分1と台車部分2が脱着分離させて、座椅子部分1または座面部分3をそのまま固定位置での設備の一部として使用する方法である。
車椅子0から座椅子部分1自体を持ち上げて、脱着分離するためと、座椅子部分1を運搬するための補助装置については、座椅子部分1または座面部分3のみを容易に動かすために使用するのが目的である。昇降機能付き運搬装置4を利用する際に、座椅子部分1または座面部分3の周辺に補助装置が取り付けられている。設置場所については、図14、図15に示す座面部分3の内側に、格子状の差込口31を設けたパレット機能(座面の正面部、背面部、両側面部に差込口31が設置している)が取り付けられていたり、図15に示す座面部分3の平面(表面)の四隅に、吊り上げ金具32が取り付けられている。
座椅子部分1または座面部分3側と、固定位置側に治具装置が設置されていることについては、固定位置へ容易に着地させて、固定するために使用するのが目的である。介護従事者自身の操作で、昇降機能付き運搬装置4自体は、前後左右に稼働するだけでなく、フォーク部分41も上下に稼働する。座椅子部分1と台車部分2を容易に分離させて、固定位置へ容易に着地させるために、座面部分3の下面には固定用の型枠33を、固定位置側には図18、図20で示すように、コロコンローラー51や座面着地用の接着面61(座面部分3の大きさを乗せるスペースがある)が設置している。そのコロコンローラー51(ベッド5側の座面着地用の接着面のことで、こちらも座面部分3の大きさを乗せるスペースがある)の上に座面部分3を直接着地させる。また座面部分3を固定位置に固定させるために、必要であれば別途クランプや留め金も設置する。尚、昇降機能付き運搬装置4を用いて、脱着分離、運搬、着地させるのにあたり、移動で発生する前後左右の動きによる位置ズレの防止については、移動先の対象が固定位置であるため、各固定位置周辺の導線に専用道(レールやレール溝(轍のこと)やガイドレール等)を設けて制御させる。
車椅子0の座椅子部分1は、各固定位置での設備の一部(代用品)としてそのまま使用するので、耐久性だけでなく耐水性や速乾性のある素材の使用が望ましい。またトイレでも使用することを考慮して、図14、図16で示すように、座面部分3には用便穴34(用便穴34の開閉方法については、用便穴の蓋35がスライド式または下面からのねじ込み式)の設置が望ましい。
分離補助装置については、上述の通り、主に昇降機能付き運搬装置4を用いるときに使用する。図14、図15に示す座面部分3の内側に、格子状の差込口31を設けたパレット機能(座面の正面部、背面部、両側面部に差込口31が設置している)が取り付けられていたり、図15に示す座面部分3の平面(表面)の四隅に、吊り上げ金具32が取り付けられている方法が望ましい。尚、差込口31の設置をする場合、座面部分3に対して格子状に差込口31を設置する理由は、側面からの挿入や背面からの挿入を、使用する環境に応じて使い分ける(トイレは側面設置が前提であるが、固定位置への運搬については基本側面挿入、車載については背面挿入)ためである。
固定治具装置については、主に座面部分3の底面(裏面)や各固定位置側の座面部分3と接着する面に設置する。車椅子0も含めて、特にトイレ便器8やチェアー式機械浴7については、座面部分3の底面(裏面)に各固定位置の座面接着面に応じた型枠33(固定位置側の接着面に合った型枠)を、固定位置側には、座面部分3の型枠33に応じたスペースの設置が望ましい。また必要であれば、別途クランプや留め金、ストッパー53等も設置する。端的に言えば、座面部分3の底面(裏面)と各固定位置の座面接着面が、オス凸面、メス凹面になっているのが望ましい。
現状の車椅子0については、駆動輪21の大きさ(外径)が、座面の高さより高いものが一般的である。よって、座面部分3の内側にある格子状の側面側差込口31よりフォーク部分41を挿入して、座椅子部分1自体を持ち上げる場合については、基本段落番号0027でも述べられているような方法を取らなければならない。図9に示す車載時と同じように、いったん車椅子0の背面より、昇降機能付き運搬装置4で車椅子0自体を持ち上げて、駆動輪21を浮かす状態で固定(フォーク部分41の差込場所は、座面部分3の内側にある格子状の背面側差込口31への挿入ではなく、台車部分2の下面へ直接挿入して、車椅子0自体を持ち上げる)して、台車部分2の駆動輪21(片方の駆動輪23)を取り外す。無論、車椅子0の駆動輪21は、簡単に脱着できることが前提である。その後、別の昇降機能付き運搬装置4を用いて、図7に示す座面部分3の内側にある格子状の側面側差込口31より、フォーク部分41を挿入して、座椅子部分1自体を持ち上げて、脱着分離するのが望ましい。また車椅子0自体の持ち上げるだけの作業(脱輪作業)については、ジャッキなど前後左右の動きが固定されている昇降機能を主とした装置を用いても良い。
一般の車椅子については、図24に示す電動車椅子のように、駆動輪21のタイヤ外径が小さくすることができれば良い。端的に言えば、外径の高さが、差込口31より高さが下である方が望ましい。それが可能となれば、段落番号0027や段落番号0040のような作業(脱輪作業)は不要となる。しかし既存の車椅子の形状に拘るのであれば、駆動輪21の口径の大きさが、座高(座面部分3の内側にある格子状の差込口31)より低い車椅子若しくは、図11で示すように、車椅子自体の主に台車部分2が伸縮(駆動輪21自体の位置を分離脱着作業に応じて、前後にスライドする)機能または、図10で示すように、車椅子自体の主に座面部分3を含む座椅子部分1が浮沈(駆動輪21自体の位置を分離脱着作業に応じて、上下に浮沈する)機能を持った車椅子が望ましい。
座椅子部分1に備え付けられているその他補助装置(バックレスト11、アームレスト12、レッグレスト13など)については、固定位置の環境によって抜き差しによる脱着が可能であることが望ましい。トイレにおいては、その他補助装置自体が介助に役立つことができる。しかしベッド5や機械浴(特にストレッチャー式機械浴6を使用する場合)においては、図19、図21で示すように、利用者自身は仰向けの体勢になることにより、特にバックレスト11やレッグレスト13においては、最終的に不要となる。しかし着座姿勢から仰向けの体勢に変わる際には、介助が必要であるために、バックレスト11やレッグレスト13と座面部分3の接合部分には可動ギアが取り付けられていることが望ましい。そうすることで、介護従事者の負担を軽減(まずはレッグレスト13を鉛直から水平にして固定位置に接着、その後にレッグレスト13とアームレスト12を抜き取り、座面接着後にバックレスト11を鉛直から水平にして仰向け体勢に変えて、最後にバックレスト11を抜き取る)することができる。
以下、通常の座椅子脱着式車椅子の実施例に関する説明である。図1から図4で示すように、車椅子0の座椅子部分1と台車部分2が脱着分離することができる。詳細な内容としては、まず脱着分離ができる座椅子部分1と、座椅子部分1を支えて移動するための台車部分2と、それ以外については、概ね一般的な車椅子0と同じような部品や機能を有している車椅子0である。通常の車椅子状態時は、座椅子部分1と台車部分2をクランプや留め金具などで固定(脱着分離時のみ浮動)されている。座椅子部分1を脱着分離するための装置としては、図5、図6に示す昇降機能付き運搬装置4(小型のフォークリフトやパワーリフター)やジャッキ、吊り上げクレーンなどを利用した昇降並びに運搬作業を補助する装置を複数用いている。
次に車椅子0が脱着分離するために、座椅子部分1(主に座面部分3、バックレスト11、アームレスト12、レッグレスト13、フットレス14)自体を持ち上げる構成を設けて、座椅子部分1を運搬するための補助装置を、座面部分3の周辺に設置している。詳細な内容としては、昇降機能付き運搬装置4やジャッキ、吊り上げクレーンなどを用いて、車椅子0から座椅子部分1自体を持ち上げて、脱着分離並びに運搬するために、座面部分3の周辺に、補助装置を設置している。補助装置としては、図14、図15に示す座面部分3の内側に、格子状の差込口31を設けたパレット機能を取り付ける方法や、図15に示す座面部分3の平面(表面)の四隅に、吊り上げ金具32を取り付ける方法である。
最後に設置場所に基本特定されている固定位置の環境に応じて、座面部分3または座椅子部分1を固定させるための治具装置が、座面部分3側または固定位置側に設置されている。その固定位置については、トイレや、寝室、浴室などの設置場所が特定されている場所のことを示している。詳細な内容としては、まず座椅子部分1について、固定位置の環境に応じて、座面部分3以外に、バックレスト11やアームレスト12やレッグレスト13などの各部分が、図17で示すように、最終的に分離する。その座面部分3自体がトイレの便座(座面部分3には、図14から図16で示すように、別途トイレで使用する用便穴34も既設されている)としてや、図18に示すベッドの一部として、または浴室内の機械浴の運搬補助装置(図20に示すストレッチャー式機械浴6や図23に示すチェアー式機械浴7)の代用品になるために、各固定位置で座面部分3または座椅子部分1を固定させるための治具装置が、座面部分3側や固定位置側の接着面に設置している。
まずは車椅子0の背面から、座面部分3の内側にある格子状の背面側差込口31より、フォーク部分41を挿入して、座椅子部分1自体を持ち上げて、脱着分離の実施例を記載する。通常の車椅子状態時は、座椅子部分1と台車部分2をクランプや留め金具などで固定(脱着分離時のみ浮動)されているので、それを解除(車椅子自体としては、ブレーキ16で固定)する。次に昇降機能付き運搬装置4を用いて、図8に示す車椅子0の背面から、座面部分3の内側にある格子状の背面側差込口31より、フォーク部分41を挿入して、座椅子部分1自体を持ち上げて、脱着分離する。尚、昇降機能付き運搬装置4を用いて、脱着分離させるにあたり、昇降機能付き運搬装置4が移動で発生する前後左右の動きによる位置ズレ防止のために、脱着分離する場所においても、各固定位置周辺と同じく、導線に専用道(レールやレール溝(轍のこと)やガイドレール等)を設けて制御させる。あと、差込口31自体の大きさが小さいことも予想されるので、昇降機能付き運搬装置4のフォーク部分41の周辺にセンサーやカメラを取り付けて、視覚だけでなく、それ以外の方法(例えば聴覚で音響利用)も用いることによる高さ調整を、それを確認できるモニター(車のバック走行作業参考)を昇降機能付き運搬装置4に取り付けることで、脱着分離作業が更に容易となる。また昇降機能付き運搬装置4の昇降機能自体を事前に設定(止まる高さが事前設定されている)された状態で使用する方法でも良い。
次には車椅子0の側面から、座面部分3の内側にある格子状の側面側差込口31より、フォーク部分41を挿入して、座椅子部分1自体を持ち上げて、脱着分離の実施例を記載する。通常の車椅子状態時は、座椅子部分1と台車部分2をクランプや留め金具などで固定(脱着分離時のみ浮動)されているので、それを解除(車椅子自体としては、ブレーキ16で固定)する。次に昇降機能付き運搬装置4を用いて、図9に示す車載時と同じように、いったん車椅子0の背面から車椅子0自体を持ち上げて、駆動輪21を浮かす状態で固定(フォーク部分41の差込場所は、座面部分3の内側にある格子状の背面側差込口31への挿入ではなく、台車部分2の下面へ直接挿入して、車椅子0自体を持ち上げる)して、台車部分2の駆動輪21(片方の駆動輪23)を取り外す。無論、車椅子0の駆動輪21は、簡単に脱着できることが前提である。その後、別の昇降機能付き運搬装置4を用いて、図7に示す座面部分3の内側にある格子状の側面側差込口31より、フォーク部分41を挿入して、座椅子部分1自体を持ち上げて、脱着分離する。尚、車椅子0自体を持ち上げるだけの作業については、ジャッキなど前後左右の動きが固定されている昇降機能を主とした装置で持ち上げることもできる。またこちらも昇降機能付き運搬装置4を用いて、脱着分離(側面からの脱着分離)させるにあたり、昇降機能付き運搬装置4が移動で発生する前後左右の動きによる位置ズレ防止のために、脱着分離する場所においても、各固定位置周辺と同じく、導線に専用道(レールやレール溝(轍のこと)やガイドレール等)を設けて制御させる。あと、差込口31自体の大きさが小さいことも予想されるので、昇降機能付き運搬装置4のフォーク部分41の周辺にセンサーやカメラを取り付けて、視覚だけでなく、それ以外の方法(例えば聴覚で音響利用)も用いることによる高さ調整を、それを確認できるモニター(車のバック走行作業参考)を昇降機能付き運搬装置4に取り付けることで、脱着分離作業が更に容易となる。また昇降機能付き運搬装置4の昇降機能自体を事前に設定(止まる高さが事前設定されている)された状態で使用する方法でも良い。
最後に車椅子0の側面から、座面部分3の内側にある格子状の側面側差込口31より、フォーク部分41を挿入して、座椅子部分1自体を持ち上げて、脱着分離の実施例の2を記載する。既存の車椅子0について、図4で示すように、駆動輪21の外径は、座面の高さより概ね高いものが主体であるが、一部駆動輪21自体の口径が小さい車椅子(図24に示す電動車椅子を中心に、駆動輪21の外径の高さの最高値が、座面部分3より低い車椅子)もある。その場合は、段落番号0046と同様(差込口31が背面側から側面側に変わるだけ))で、通常の車椅子状態時は、座椅子部分1と台車部分2をクランプや留め金具などで固定(脱着分離時のみ浮動)されているので、それを解除(車椅子0自体としては、ブレーキ16で固定)する。次に昇降機能付き運搬装置4を用いて、車椅子0の側面から、座面部分3の内側にある格子状の側面側差込口31より、フォーク部分41を挿入して、座椅子部分1自体を持ち上げて、脱着分離する。尚、昇降機能付き運搬装置4を用いて、脱着分離させるにあたり、昇降機能付き運搬装置4が移動で発生する前後左右の動きによる位置ズレ防止のために、脱着分離する場所においても、各固定位置周辺と同じく、導線に専用道(レールやレール溝(轍のこと)やガイドレール等)を設けて制御させる。あと、差込口31自体の大きさが小さいことも予想されるので、昇降機能付き運搬装置4のフォーク部分41の周辺にセンサーやカメラを取り付けて、視覚だけでなく、それ以外の方法(例えば聴覚で音響利用)も用いることによる高さ調整を、それを確認できるモニター(車のバック走行作業参考)を昇降機能付き運搬装置4に取り付けることで、脱着分離作業が更に容易となる。また昇降機能付き運搬装置4の昇降機能自体を事前に設定(止まる高さが事前設定されている)された状態で使用する方法でも良い。
座面部分3の内側にある格子状の差込口31を設置せず、座面部分3の平面(表面)の四隅に吊り上げ金具32を設置している場合は、昇降機能付き運搬装置4の代わりに吊り上げクレーンを使用して脱着分離する。座面部分3の上面四隅に吊り上げ金具32に、吊り上げクレーンから伸びているフックを吊り上げ金具32に取り付けて、車椅子0を座椅子部分1と台車部分2に脱着分離させる。
まず各固定位置での実施例について、段落番号0014から段落番号0016でも述べられているように、各固定位置周辺の導線に専用道(レールやレール溝(轍のこと)やガイドレール24等)が設置されていることが前提である。また特にトイレの設置向きは、図13で示すように、側面取り付けであることが前提である。昇降機能付き運搬装置4については、脱着分離後の座椅子部分1が積載している状態である。
各固定位置周辺までは、昇降機能付き運搬装置4が概ね一般の通路(ガイドレール24等がある専用道ではない)に沿って運搬移動する。しかし各固定位置周辺に近付くと、既設されている専用道(レールやレール溝(轍のこと)やガイドレール24等)を通って、各固定位置に到着する。その後、昇降機能付き運搬装置4のセンサーやカメラをモニターで確認しながら、各固定位置の接着面に着地(概ね昇降作業のみである)させる。また昇降機能自体が事前に設定(止まる高さが事前設定されている)された状態の昇降機能付き運搬装置4を使用しても良い。尚、安全のためにも、利用者の身体を固定するための安全ベルトを着用した方が良い。
座椅子部分1または座面部分3が、トイレの便座の代用品(他の固定位置でも、基本座椅子部分1または座面部分3が、その固定位置の一部として代用品)となるので、トイレ便器8は便座蓋や便座部分が取り外し可能、または便座蓋や便座部分が無い便器を設置しているのが前提である。図13で示すように、専用道に沿って、昇降機能付き運搬装置4がトイレ便器8に到着(座椅子部分1または座面部分3がトイレ便器8の上で重なる形)する。その後、昇降機能付き運搬装置4の昇降機能を用いて、トイレ便器8側の接着面に着地させる。
図22に示すトイレ着地後は、昇降機能付き運搬装置4のフォーク部分41を差込口31より抜き取り、用便穴34を開放するために、図15、図16で示すように、座面下に設置している用便穴の蓋35をスライド方式で引き抜く。利用者のトイレ使用前後になるが、必要であれば介護従事者が、トイレ使用の準備(脱衣の介助)並びにトイレ使用後の後処理(下処理や着衣の介助)をする。
トイレ使用後は、まず用便穴34の閉鎖をするために、用便穴の蓋35をスライド方式で挿入する。その後、昇降機能付き運搬装置4のフォーク部分41を差込口31より挿入して、昇降機能付き運搬装置4の昇降機能を用いて、トイレ便器8から座椅子部分1または座面部分3を脱着分離させて運搬する。再度車椅子0の台車部分2と合体するときは、基本段落番号0010に記載している反対の動作(他の固定位置でも基本同様)を行う。
ベッド5でも前述のように、座椅子部分1または座面部分3が、ベッド5の一部の代用品となる。異なるのは固定位置側の接着面であり、ベッド5の場合については、図18(あ)で示すように、コロコンローラー51の上となる。専用道に沿って、昇降機能付き運搬装置4がベッド5に到着(座椅子部分1または座面部分3がベッド5の上で重なる形)する。その後、昇降機能付き運搬装置4の昇降機能を用いて、ベッド5側の接着面であるコロコンローラー51の上に着地させる。但し、図19(あ)で示すように、着地させる前は、座椅子部分1の座面部分3とレッグレスト13が鉛直状態であるため、座面部分3とレッグレスト13を接合している可動ギアを動かせて、双方を水平に保った状態で着地させる。
ベッド5に着地後は、図18(い)、図19(い)で示すように、昇降機能付き運搬装置4のフォーク部分41を差込口31より抜き取る。また座面部分3と接合しているレッグレスト13を抜き取る。それからコロコンローラー51の上に乗っている座椅子部分1の一部(座面部分3とバックレスト11、アームレスト12)をベッド5の中心部に移動させる。
座椅子部分1の一部(座面部分3とバックレスト11、アームレスト12)をベッド5の中心部辺りに移動完了してからは、座椅子部分1が動かないように固定作業を行う。まず利用者の上半身を支えているバックレスト11を、座面部分3とバックレスト11を接合している可動ギアで後ろに下げて(リクライニング状態から水平状態に)、図19(う)で示すように、ベッド5の上に着地、利用者を仰向けの体勢にさせてからバックレスト11とアームレスト12を抜き取る。それから剥き出し状態のコロコンローラー51の上(座面部分3の左右二箇所のスペースのこと)に、むき出し状態のコロコンローラー部分51の大きさになるが、図18(い)に示す挟み込み用のマット部分52を別途設置して、座面部分3を挟み込む。また同時に座面部分3と挟み込み用のマット部分52が動かないよう、ストッパー54で固定する。または、挟み込み用のマット部分52で座面部分3を挟み込む方法ではなく、図18(う)に示す座面部分3自体も引き抜き分離(座面部分3に接触している利用者の身体部分に補助具を当てて、接触部分を持ち上げる形)して、コロコンローラー部分51自体を覆う大きさになるが、差し替え用のマット部分53を別途設置(座面部分3が差し替え用のマット部分53で押し出される形で入れ替え)することができる。また同時に差し替え用のマット部分53が動かないよう、ストッパー54で固定する。
ベッド5からの脱着分離並びに運搬については、段落番号0055から段落番号0057に記載している反対の動作(車椅子0の台車部分2と合体するときも基本同様)を行う。
ストレッチャー式機械浴6でも前述のように、座椅子部分1または座面部分3が、ストレッチャー式機械浴6の一部の代用品となる。異なるのは固定位置側の接着面であり、ストレッチャー式機械浴6の場合については、図20(あ)で示すように、ストレッチャー式機械浴6側の設置台の溝部分(ストレッチャー式機械浴側の接着面61)の上となる。専用道に沿って、昇降機能付き運搬装置4がストレッチャー式機械浴6に到着(座椅子部分1または座面部分3がストレッチャー式機械浴6の上で重なる形)する。その後、昇降機能付き運搬装置4の昇降機能を用いて、ストレッチャー式機械浴6側の接着面61の上に着地させる。但し、図21(あ)で示すように、着地させる前は、座椅子部分1の座面部分3とレッグレスト13が鉛直状態であるため、座面部分3とレッグレスト13を接合している可動ギアを動かせて、双方を水平に保った状態で着地させる。
ストレッチャー式機械浴6に着地後は、図20(い)、図21(い)で示すように、昇降機能付き運搬装置4のフォーク部分41を差込口31より抜き取る。また座面部分3と接合しているレッグレスト13を抜き取る。
座椅子部分1の一部(座面部分3とバックレスト11、アームレスト12)をストレッチャー式機械浴6に着地作業完了してからは、座椅子部分1が動かないように固定作業を行う。まず利用者の上半身を支えているバックレスト11を、座面部分3とバックレスト11を接合している可動ギアで後ろに下げて(リクライニング状態から水平状態に)、図21(う)で示すように、ストレッチャー式機械浴6側の設置台の上に着地、利用者を仰向けの体勢にさせてからバックレスト11とアームレスト12を抜き取る。また同時に座面部分3が動かないよう、ストッパー54で固定する。その後、図20(う)、図21(う)で示すように、ストレッチャー式機械浴6側の設置台自体が、ストレッチャー式機械浴6用の浴槽62に浸かる形となる。
ストレッチャー式機械浴6からの脱着分離並びに運搬については、段落番号0059から段落番号0061に記載している反対の動作(車椅子0の台車部分2と合体するときも基本同様)を行う。
チェアー式機械浴7でも前述のように、座椅子部分1または座面部分3が、チェアー式機械浴7の一部の代用品となる。専用道に沿って、昇降機能付き運搬装置4が座面の無いチェアー式機械浴7専用の椅子71に到着(座椅子部分1または座面部分3がチェアー式機械浴7専用の椅子71の上で重なる形)する。その後、昇降機能付き運搬装置4の昇降機能を用いて、チェアー式機械浴7専用の椅子71の接着面(上面)に着地させる。
チェアー式機械浴7専用の椅子71に着地後は、図23で示すように、昇降機能付き運搬装置4のフォーク部分41を差込口31より抜き取り、座椅子部分1または座面部分3が動かないように固定する。その後、チェアー式機械浴7専用の椅子71自体が、チェアー式機械浴7の中に入って浸かる形となる。
チェアー式機械浴7からの脱着分離並びに運搬については、段落番号0063から段落番号0064に記載している反対の動作(車椅子0の台車部分2と合体するときも基本同様)を行う。
主に福祉車両42へ車椅子0自体を車載する方法は、既存の福祉車両に搭載されている車載昇降リフト(テールゲートリフト)を使用するのではなく、昇降機能付き運搬装置4を用いて車載する。昇降機能付き運搬装置4を車椅子0の背面から車椅子0自体を持ち上げて、福祉車両42内に車載する。尚、昇降機能付き運搬装置4のフォーク部分41の差込場所については、図8に示す座面部分3の内側にある格子状の背面側差込口31や、格子状の背面側差込口31ではなく、図9に示す台車部分2の下面へ直接挿入して、車椅子0自体を持ち上げても良い。その他の動きについては、既存の福祉車両での動作と同様(特に車椅子0自体の車載から固定まで)である。