JP2002085461A - 座席の昇降及び前後摺動及び座席及び車輪の交換機能を備えた介護車及び車椅子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】独力で立ち上がり困難な患者を容易に車椅子に
乗せたり、又車椅子からベッドに移させる。 【解決手段】車椅子座席の昇降及び前後摺動機能を備え
た機構と座席フレーム２と着脱可能なる座席に回転式及
びトイレ及びシャワー用として開閉蓋構造をなした座席
を発明採用したものである。又患者が畳座及びベッド上
を問わず車椅子を使用し易くする為に車輪を極く小型化
された台車の採用により患者、介護者共に容易に使用可
能なる介護車となし多くの日本住宅内にはどうしても在
る段差を考慮し車輪の交換機構等壱台の介護車に多機能
を持たせた車椅子ともした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は介護車及び車椅子及び座
席に関するものであり、詳しくはベッド上の患者を介護
車及び車椅子に乗せ易くまた降し易くした介護車及び車
椅子であると共に患者が介護車及び車椅子にてトイレ及
びシャワーをも容易なる座席の発明に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】多種多用にある従来の車椅子は軽障患者
及び介護者には使用も容易なるものの独力で立ち上がり
困難な患者にあっては、座席が車間中程に定着している
為車椅子に移乗するにも又車椅子から移床するにも困難
な患者が多く、特にトイレ及びシャワー等に関しては患
者、介護者共に精神的肉体的を含めた苦痛を伴う難事で
あった。出願人は長年に亘る妻の介護からして平成６年
に発明した出願番号７−１７１２９７「立ち上がり及び
歩行困難な患者用補助車」これは従来の歩行補助車に加
え患者が座ったまま同体支へ枠を脇下にかかえて上半身
を支えるようにして、腰及びお尻にベルトを掛けて車体
にブレーキを利かせてスイッチを入れると昇降装置が駆
動してゆっくりと胴体支へ枠を上昇せしめるもので独力
で立ち上がりの困難な患者にも極めて立ち上がりの容易
なる補助車ではあるものの時折ＰＬ法との照合するにつ
けて必ずしも完全なる補助車とは言い難い面もあり特に
トイレ及びシャワーでの使用には困難であった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来多種多様にある車
椅子は軽障患者には使用も容易なるものの多数の患者は
ベッドから車椅子への移乗及び車椅子からベッドへの移
床には困難をきたしており、特にトイレ及びシャワーを
するには患者、介護者共に精神的・肉体的に大きな苦痛
を伴っている。特に患者は誰もが自分一人でのトイレを
願望しており又、自分がシャワーをもしたい気持ちが内
心強く望んでいる。このような問題を解決するには、ベ
ッドから車椅子への移乗また車椅子からベッドへの移床
を容易にできる車椅子にするとともにトイレ及びシャワ
ーをも容易に使用可能なる介護車及び車椅子を作ること
が課題である。

【０００４】

【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るため出願人は先に発明した出願番号７−１７１２９７
立ち上がり及び歩行困難な患者用補助車に続行して下記
に記載する項目にて試作研究を重ねて介護車及び車椅子
となした。（以下患者、障害者共に同一にて呼称す
る。） （１）項目 Ａ．座席の昇降作動 Ｂ．座席の前後摺動 Ｃ．座席の回転 Ｄ．座席の着脱 Ｅ．トイレ用座席 Ｆ．シャワー用座席 Ｇ．台車及び車輪の交換 Ｈ．前輪後輪の間隔調節 （２）試作と機能説明 Ａ．座席の昇降作動 上下の作動範囲は畳座からベッド上まで可能でありその
間自由な位置に随意高さの停止ができる。尚この発明は
椅子座面の昇降に加えて、椅子座面の前後摺動方式が用
いられ、これまでは車間定位置にのみあった椅子座面を
前方に出しての昇降が可能なる故、畳座或はベッド上を
問わず楽に乗り降りの出来る特徴をもっておりトイレで
の使用には、図２７トイレ用座席を使用し便座よりやや
高く上げて便器を跨ぎ抜ける。又便器の機種設置等の状
態により前向きでの跨ぎ抜け或は、後ろ向きでの跨ぎ抜
け等何れも可能であり使用には便座中央にて椅子座席を
便座まで添わして発明した椅子座面中央に開閉式になっ
ている蓋をはずして用を足す。このことは障害者の願望
を叶えるとともに苦痛を和らげ介護者への負担の軽減も
大きい。 Ｂ．座席の前後摺動 従来の車椅子は車の両サイドの中央位置に固定椅子座席
があり障害者の中には座席を畳座まで下げても独力で車
椅子への乗り降りの出来ない人も多くいたが、この発明
では椅子座面を上下作動に加えて前後にも摺動させて障
害者に適した位置に座席を合わせられるものであり、こ
の摺動させることにより障害者は独力での乗り降りも可
能となり障害者、介護者共に車椅子の使用を容易なもの
にした。 Ｃ．座席の回転 発明された車椅子と座席は容易に着脱可能であり用途に
よっては座席を車椅子から外しての使用をも可能とした
上記座席の昇降説明にも記したトイレでの使用に加えて
シャワーを主とした入浴での実施試用をも重ねることに
より座席の回転式に至ったものであり、浴室への入室は
当車椅子にて行い安定の良い腰掛けを用意してトイレ使
用と同様に腰掛けよりやや高く車椅子座席を上げて跨ぎ
抜ける腰掛け中央に椅子座面を腰掛けまで降ろして座席
から車椅子を抜く、シャワーを浴びたり入浴時に座席の
回転が必要となり発明に至ったもので、回転座席はシャ
ワー・入浴には大きく効をなした。又寝間床での使用に
は障害者の頭の向きは左右いずれにあろうとも車椅子へ
の移乗また車椅子から寝間床への移床等には大きく効を
なし障害者、介護者共に使用を容易となした。 Ｄ．座席の着脱 この座席の発明は寝起きやシャワー入浴には座席の回転
を必要とされたものでありベッドでの寝起き時・寝る頭
の方向等を自由に向きを定着させるにも、車椅子から座
席を外して座席の回転を容易にすべく発明されたもの
で、シャワーや寝起き等での使用に大きく効をなした。 Ｅ．トイレ用座席 この座席には障害者が座席昇降機能を備えた車椅子を使
ってトイレ使用をなすことをも可能にすべく発明された
もので、座席中央面に便器型開閉蓋構造になっている。
かつては部屋に簡易便器を持ち込んでの用足しを余儀な
くされていた障害者にもこの構造をなした車椅子を使用
することにより、既存のトイレの使用をも可能にすべく
発明されたものである。 Ｆ．シャワー用座席 この座席は障害者が座席昇降機能を備えた車椅子にてシ
ャワーを主とした入浴をも可能にすべく発明された座席
であり、車椅子座面が回転式及び容易に着脱をも可能な
うえ座席中央面に局部をも洗えるように開閉蓋構造にな
ったものである。 Ｇ．台車及び車輪の交換 出願番号７−１７１２９７立ち上がり及び歩行困難な患
者用補助車をベースに試作研究を重ねた図１介護車には
車輪が小さく屋外での使用に困難さもあり、やむなく既
販車椅子の両サイドをそのまま機構することに成功なし
た。而し低床ベッドでの使用には既販車椅子の両サイド
の肘掛けの高さにさまたげられ使用し難い場合も起じる
ことへの考慮から、再度の研究と試作により図２０サイ
ドパネル図２１車輪図２２前輪へと車輪の交換に至った
ものである。 Ｈ．前輪後輪の間隔調整 この発明は屋内使用での小廻りには間隔を狭くし椅子座
面を前方に出しての車椅子の使用時には間隔を広くして
安定使用なすため発明されたもので図２２前輪の固定は
図２３レバーにて締付け固定される。又図２３レバーに
てゆるめられた図２２前輪は図２４ガイドレールを通じ
て前後に移動をなし図２１車輪と図２２前輪との間隔調
整を行うものである。

【０００５】

【実施例】本発明に係る実施に当たっては、手動による
油圧ポンプ式・ジャッキ式・ウォームギヤー式・モータ
ー方式等試みたるもその中よりモーター方式による態様
を図面に基づいて説明すると図１は本発明に係る介護車
の略側面図で２は座席フレーム、３は座席、４は昇降用
ラック、５は肘掛け、６はスイッチ、７はバッテリー、
８はモーター、９は減速ギヤー、１０はギヤー、１１は
ピニオンギヤー、１２はケース、１３は支柱、１４はロ
ーラーである。まず座席３の昇降から説明すると、駆動
原モーター８は電源なるバッテリー７にて起動力を有し
起動には肘掛け５に埋設されたスイッチ６からなり、駆
動源モーター８には減速ギヤー９が取りけけられてお
り、ギヤー１０及びピニオンギヤー１１を介して昇降用
ラック４に連結された座席フレーム２が昇降するもので
ある尚昇降にはスイッチ６の昇ＯＮ降ＯＮにより駆動源
モーター８の正回転或は逆回転をなしギヤー１０及びピ
ニオンギヤー１１を介して昇降用ラック４、ローラー１
４を経て座席フレーム２及び座席３の昇降が成るもので
ある。次に座席３の前後摺動についての説明をすると座
席３には全ての座席略側面図に見られるように低く背も
たれを有し、座席３裏面には座席フレーム２との接合面
にコロコン応用によるホークとパレット方式での発明も
成したが、当説明ではスライドレールが用いられており
座席高さ、及び重さに対しても容易に手動にて握り易く
造形された背もたれ上面を用いて前後に摺動させるもの
である。次に座席３の回転について説明すると座席３の
形状及び前後摺動に変わりはなく、回転には座席３裏面
に回転板及びベアリング固定板が接合され、片方座席フ
レーム２との連結面にはベアリング固定板及びベアリン
グが埋設されて座席３の回転を容易に成せるものであ
る。次にトイレ用座席について説明すると、座席形状及
び前後摺動には何等変わりはなく座面に略便器形状に開
閉蓋構造を成しており使用要領としては当座席を介護車
にセットして開閉蓋の差し込み及びラッチでの止め具合
の確認をする。トイレ室内では使用便器より座席をやや
高くして開閉蓋ラッチをはずして便器を跨ぎ抜ける便器
高さに合わせて座席を下げる。用足し後は座席をやや高
く上げて便器から出る開閉蓋を前下から蓋形状に合わせ
て差し込みラッチにてしっかりと止める。このように介
護車のまま使用できることから部屋内に簡易便器の持ち
込みは不要となる。次にシャワー用座席について説明す
ると使用要領は、トイレ用座席同様だが座席の昇降、前
後、着脱成るが故シャワーのみに留まらず入浴をも成せ
るものであり、尚シャワーのみにて済ませる場合には下
方からの局部の洗浄をも容易である。次に車椅子として
の使用についての説明すると、発明した介護車１は低い
台車のみにて両サイド枠は低く介護車１への乗り降りは
極めて容易であり、特に床面の低いベッドなりとも台車
いっぱいベッド下に押し入れ可能であり、ベッド上から
の乗降も容易である。而し車輪が小さく段差の多い所で
の移動には問題点の生じる場合もある故図示２９車椅子
略側面図に見られるように車輪を大きな物に交換するも
のである。そこで図示２９車椅子略側面図に基づいて説
明すると、介護車１から１６台車１７ステップ１８介護
用ステップに替わり２０サイドパネル２１車輪２２前輪
１７ステップ１８介護用ステップを交換組合わせるもの
である。このことにより介護車１は容易に車椅子となり
室内に留まることなく外出をも楽々可能なる車椅子にな
るものである。尚この車輪交換には既販車椅子の両サイ
ド車付きをそのまま応用も可能である。尚入浴時湯船へ
のスライド及び座席昇降には手動方式をも用い、又座席
開閉蓋の交換は大きく効をなした。

【０００６】

【発明の効果】以上のように本発明は座席３を昇降及び
前後に摺動をなし高さ及び前後いずれをも問わず座席の
停止位置自在となしたものであると共に、座席３の着脱
をも自在としてなる介護車及び車椅子であり、座席には
水平方向への回転式及び開閉蓋構造によるトイレ用及び
シャワー用座席と多機能を有する介護車及び車椅子であ
る。ベッド乗り降りでの使用には回転座席２６を介護車
にセットし回転座席２６をベッド高さより若干高く上昇
せしめ台車１６をベッド下にいっぱい押し入れ回転座席
２６の摺動により患者の位置に合わせて回転座席２６を
ベッドまで降ろして患者を移乗させる。次に回転座席２
６を若干上昇せしめて回転座席２６を正方向に回転させ
て若干上昇せしめて介護車をベッドから後ろに引くもの
である。この仕様により患者をベッドから介護車へ移乗
させるにも又介護車からベッドへの移床させるにも患
者、介護者共に極めて容易なものとなる。トイレにはト
イレ用座席２７を介護車或は車椅子に機構しトイレ用座
席２７を便器より若干高く上昇せしめ開閉蓋止め金具ラ
ッチをはずして開閉蓋をはずして後トイレ用座席２７を
便器まで降ろすものであり用足し後はトイレ用座席２７
を便器より若干高く上昇せしめて便器をはなれて開閉蓋
を形状に合わせて差し入れて止め金具ラッチを掛ける。
このことは患者が介護車或は車椅子のまま用足しが叶い
患者、介護者共に苦痛の軽減となり生活環境を和めるも
のとなる。シャワー浴びにはシャワー用座席２８を介護
車或は車椅子に機構し用意されたシャワー浴び台よりシ
ャワー座席２８を若干高くして開閉蓋止め金具ラッチを
はずして開閉蓋をとりシャワー用座席２８をシャワー浴
び台まで降ろして介護車或は車椅子をシャワー台からは
なすものである。シャワー後は介護車或は車椅子をシャ
ワー室に持ち込み座席フレーム２の向きとシャワー用座
席２８の向きを回転せしめてセットする。シャワー用座
席２８を若干高く上昇せしめてシャワー台をはなれ形状
に合わせて開閉蓋を差し入れ止め金具ラッチを掛ける。
尚シャワー浴び台を設けるが最適とするが介護車或は車
椅子のままシャワー用座席２８を前方に摺動させてのシ
ャワー浴びも可能である。以上のよに難事であるベッド
から介護車へ又介護車からベッドへの移床又介護車に乗
せた状態でのトイレ及びシャワー及び入浴に関して、こ
の発明は患者、介護者共に苦痛を軽減し行動を容易なも
のにした。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る介護車の作用を説明する略側面図

【図２５】本発明に係る座席の作用を説明するスライド
座席図

【図２６】本発明に係る座席の作用を説明する回転座席
図

【図２７】本発明に係る座席の作用を説明するトイレ用
座席図

【図２８】本発明に係る座席の作用を説明するシャワー
用座席図

【図２９】本発明に係る車椅子の作用を説明する略側面
図

【図３０】座席略側面図

【図３１】総合車椅子略側面図

【本発明要部の略側面図−符号の説明】

─────────────────────────────────────────────────────

【手続補正書】

【提出日】平成１２年１２月１３日（２０００．１２．
１３）

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】全文

【補正方法】変更

【補正内容】

【書類名】 明細書

【発明の名称】 座席の昇降及び前後摺動及び座席及
び車輪の交換機能を備えた介護車及び車椅子

【特許請求の範囲】

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は介護車及び車椅子及び座
席に関するものであり、詳しくはベッド上の患者を介護
車及び車椅子に乗せ易くまた降し易くした介護車及び車
椅子であると共に患者が介護車及び車椅子にてトイレ及
びシャワーをも容易なる座席の発明に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】多種多用にある従来の車椅子は軽障患者
及び介護者には使用も容易なるものの独力で立ち上がり
困難な患者にあっては、座席が車間中程に定着している
為車椅子に移乗するにも又車椅子から移床するにも困難
な患者が多く、特にトイレ及びシャワー等に関しては患
者、介護者共に精神的肉体的を含めた苦痛を伴う難事で
あった。出願人は長年に亘る妻の介護からして平成６年
に発明した出願番号７−１７１２９７「立ち上がり及び
歩行困難な患者用補助車」これは従来の歩行補助車に加
え患者が座ったまま同体支へ枠を脇下にかかえて上半身
を支えるようにして、腰及びお尻にベルトを掛けて車体
にブレーキを利かせてスイッチを入れると昇降装置が駆
動してゆっくりと胴体支へ枠を上昇せしめるもので独力
で立ち上がりの困難な患者にも極めて立ち上がりの容易
なる補助車ではあるものの時折ＰＬ法との照合するにつ
けて必ずしも完全なる補助車とは言い難い面もあり特に
トイレ及びシャワーでの使用には困難であった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来多種多様にある車
椅子は軽障患者には使用も容易なるものの多数の患者は
ベッドから車椅子への移乗及び車椅子からベッドへの移
床には困難をきたしており、特にトイレ及びシャワーを
するには患者、介護者共に精神的・肉体的に大きな苦痛
を伴っている。特に患者は誰もが自分一人でのトイレを
願望しており又、自分がシャワーをもしたい気持ちが内
心強く望んでいる。このような問題を解決するには、ベ
ッドから車椅子への移乗また車椅子からベッドへの移床
を容易にできる車椅子にするとともにトイレ及びシャワ
ーをも容易に使用可能なる介護車及び車椅子を作ること
が課題である。

【０００４】

【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るため出願人は先に発明した出願番号７−１７１２９７
立ち上がり及び歩行困難な患者用補助車に続行して下記
に記載する項目にて試作研究を重ねて介護車及び車椅子
となした。（以下患者、障害者共に同一にて呼称す
る。） （１）項目 Ａ．座席の昇降作動 Ｂ．座席の前後摺動 Ｃ．座席の回転 Ｄ．座席の着脱 Ｅ．トイレ用座席 Ｆ．シャワー用座席 Ｇ．台車及び車輪の交換 Ｈ．前輪後輪の間隔調節 （２）試作と機能説明 Ａ．座席の昇降作動 上下の作動範囲は畳座からベッド上まで可能でありその
間自由な位置に随意高さの停止ができる。尚この発明は
椅子座面の昇降に加えて、椅子座面の前後摺動方式が用
いられ、これまでは車間定位置にのみあった椅子座面を
前方に出しての昇降が可能なる故、畳座或はベッド上を
問わず楽に乗り降りの出来る特徴をもっておりトイレで
の使用には、図８トイレ用座席を使用し便座よりやや高
く上げて便器を跨ぎ抜ける。又便器の機種設置等の状態
により前向きでの跨ぎ抜け或は、後ろ向きでの跨ぎ抜け
等何れも可能であり使用には便座中央にて椅子座席を便
座まで降ろして添わす。その際便器穴及び座席開孔部を
合わせるべく前後摺動をも成し用を足す。このことは障
害者の願望を叶えるとともに苦痛を和らげ介護者への負
担の軽減も大きい。 Ｂ．座席の前後摺動 従来の車椅子は車の両サイドの中央位置に固定椅子座席
があり障害者の中には座席を畳座まで下げても独力で車
椅子への乗り降りの出来ない人も多くいたが、この発明
では椅子座面を上下作動に加えて前後にも摺動させて障
害者に適した位置に座席を合わせられるものであり、こ
の摺動させることにより障害者は独力での乗り降りも可
能となり障害者、介護者共に車椅子の使用を容易なもの
にした。 Ｃ．座席の回転 発明された車椅子と座席は容易に着脱可能であり用途に
よっては座席を車椅子から外しての使用をも可能とした
上記座席の昇降説明にも記したトイレでの使用に加えて
シャワーを主とした入浴での実施試用をも重ねることに
より座席の回転式に至ったものであり、浴室への入室は
当車椅子にて行い安定の良い腰掛けを用意してトイレ使
用と同様に腰掛けよりやや高く車椅子座席を上げて跨ぎ
抜ける腰掛け中央に椅子座面を腰掛けまで降ろして座席
から車椅子を抜く、シャワーを浴びたり入浴時に座席の
回転が必要となり発明に至ったもので、回転座席はシャ
ワー・入浴には大きく効をなした。又寝間床での使用に
は障害者の頭の向きは左右いずれにあろうとも車椅子へ
の移乗また車椅子から寝間床への移床等には大きく効を
なし障害者、介護者共に使用を容易となした。 Ｄ．座席の着脱 この座席の発明は寝起きやシャワー入浴には座席の回転
を必要とされたものでありベッドでの寝起き時・寝る頭
の方向等を自由に向きを定着させるにも、車椅子から座
席を外して座席の回転を容易にすべく発明されたもの
で、シャワーやトイレ、ベッド等それぞれの使用に大き
く効をなした。 Ｅ．トイレ用座席 この座席には障害者が座席昇降機能を備えた車椅子を使
ってトイレ使用をなすことをも可能にすべく発明された
もので、座席中央面に便器型開閉蓋構造になっている。
かつては部屋に簡易便器を持ち込んでの用足しを余儀な
くされていた障害者にもこの構造をなした車椅子を使用
することにより、既存のトイレの使用をも可能にすべく
発明されたものである。 Ｆ．シャワー用座席 この座席は障害者が発明された車椅子にてシャワーを主
とした入浴をも可能にすべく発明された座席であり、車
椅子座面が回転式及び容易に着脱をも可能なうえ座席中
央面に局部をも洗えるように開閉蓋構造になったもので
ある。 Ｇ．台車及び車輪の交換 出願番号７−１７１２９７立ち上がり及び歩行困難な患
者用補助車をベースに試作研究を重ねて図１本発明に係
る介護車に至ったものの当介護車には車輪が小さく屋外
での使用に困難さもあり、やむなく既販車椅子の両サイ
ドをそのまま機構することに成功なした。而し低床ベッ
ドでの使用には既販車椅子両サイドの肘掛けの高さにさ
またげられ使用し難い面も起じることへの考慮から、再
度の研究と試作により図２台車フレーム及び車輪交換に
よる車椅子に至ったものである。 Ｈ．前輪後輪の間隔調整 この発明は屋内使用での小廻りには間隔を狭くして使用
し椅子座面を前方に出しての車椅子の使用時には間隔を
広くして安定使用なすため発明されたもので符号２２前
輪の固定は符号２５レバーにて締付け固定される。又符
号２５レバーにてゆるめられた前輪は符号２６ガイドレ
ールを通じて前後に移動をなし符号２１車輪と符号２２
前輪との間隔調整を行うものである。

【０００５】

【実施例】本発明に係る実施に当たっては、手動による
油圧ポンプ式・ジャッキ式・ウォームギヤー式・モータ
ー方式等試みたるもその中よりモーター方式による態様
を図面に基づいて説明すると図１は本発明に係る介護車
の略側面図で符号１は座席フレーム、２は座席、３は昇
降用ラック、４は肘掛け、５はスイッチ、６はバッテリ
ー、７はモーター、８は減速ギヤー、９はギヤー、１０
はピニオンギヤー、１１はケース、１２は支柱、１３は
ローラーである。まず座席２の昇降から説明すると、駆
動原モーター７は電源なるバッテリー６にて起動力を有
し起動には肘掛け４に埋設されたスイッチ５からなり、
駆動源モーター７には減速ギヤー８が取り付けられてお
り、ギヤー９及びピニオンギヤー１０を介して昇降用ラ
ック３に連結された座席フレーム１が昇降し自動的に座
席２の昇降に至るものである。尚昇降にはスイッチ５の
昇ＯＮ降ＯＮにより駆動源モーター７の正回転或は逆回
転をなしギヤー９及びピニオンギヤー１０を介して昇降
用ラック３、ローラー１３を経て座席フレーム１及び座
席２の昇降が成るものである。次に座席２の前後摺動に
ついての説明をすると座席には全ての座席略側面図に見
られるように低く背もたれを有し、座席裏面には座席フ
レームとの接合面にコロコン応用によるホークとパレッ
ト方式での発明も成したが、当説明ではスライドレール
が用いられており座席高さ、及び重さに対しても容易に
手動にて握り易く造形された背もたれ上面を用いて前後
に摺動させるものである。次に座席の回転について説明
すると座席の形状及び前後摺動に変わりはなく、回転に
は座席裏面に回転板及びベアリング固定板が接合され、
片方座席フレームとの連結面にはベアリング固定板及び
ベアリングが埋設されて座席の回転を容易に成せるもの
である。次にトイレ用座席について説明すると、座席形
状及び前後摺動には何等変わりはなく座面に略便器形状
に開閉蓋構造を成しており使用要領としては当座席を介
護車にセットして開閉蓋の差し込み及びラッチでの止め
具合の確認をする。トイレ室内では使用便器より座席を
やや高くして開閉蓋ラッチをはずして便器を跨ぎ抜ける
便器高さに合わせて座席を下げる。その際、便器穴及び
座席開孔部を合わせるべく前後摺動を成し用を足す。用
足し後は座席をやや高く上げて便器から出る開閉蓋を前
下から蓋形状に合わせて差し込みラッチにてしっかりと
止める。このように介護車のまま使用できることから部
屋内に簡易便器の持ち込みは不要となる。次にシャワー
用座席について説明すると使用要領は、トイレ用座席同
様だが座席の昇降、前後、着脱成るが故シャワーのみに
留まらず入浴をも成せるものであり、尚シャワーのみに
て済ませる場合には下方からの局部の洗浄をも容易であ
る。尚図４座席昇降機吊上装置を浴室設置により入浴を
も容易である。次に車椅子としての使用についての説明
すると、発明した介護車１は低い台車のみにて両サイド
枠は低く介護車１への乗り降りは極めて容易であり、特
に床面の低いベッドなりとも台車いっぱいベッド下に押
し入れ可能であり、ベッド上からの乗降も容易である。
而し車輪が小さく段差の多い所での移動には問題点の生
じる場合もある故図２台車フレーム及び車輪交換による
車椅子に見られるように車輪を大きな物に交換するもの
である。そこで図２台車フレーム及び車輪交換による車
椅子に基づいて説明すると、図１本発明に係る介護車か
ら符号１２支柱１５台車１６ステップ１７介護用ステッ
プ１９車輪２０前輪に替わり図２台車フレーム及び車輪
交換による車椅子の内符号２１、２２、２３、２４、２
５、２６全てをそっくり差し替え機構するものである。
このことにより図１介護車は容易に車椅子となり室内に
留まることなく外出をも楽々可能なる車椅子になるもの
である。尚車輪交換に既販車椅子の両サイド車付きをそ
のままの応用も可能である。

【０００６】

【発明の効果】以上のように本発明は座席を昇降及び前
後に摺動をなし高さ及び前後いずれをも問わず座席の停
止位置自在となしたものであると共に、座席の着脱をも
自在としてなる介護車及び車椅子であり、座席には水平
方向への回転式及び開閉蓋構造によるトイレ用及びシャ
ワー用座席と多機能を有する介護車及び車椅子である。
ベッド乗り降りでの使用には回転座席を介護車にセット
し座席をベッド高さより若干高く上昇せしめ台車フレー
ム１５をベッド下にいっぱい押し入れ座席の摺動により
患者の位置に合わせて座席をベッドまで降ろして患者を
移乗させる。次に座席を若干上昇せしめて座席を正方向
に回転させて若干上昇せしめて介護車をベッドから後に
引くものである。この仕様により患者をベッドから介護
車へ移乗させるにも又介護車からベッドへの移床させる
にも患者、介護者共に極めて容易なものとなる。トイレ
には図８トイレ用座席を介護車或は車椅子に機構し座席
を便器より若干高く上昇せしめ開閉蓋止め金具ラッチを
はずして開閉蓋をはずして後座席を便器まで降ろすもの
であり用足し後は座席を便器より若干高く上昇せしめて
便器をはなれて開閉蓋を形状に合わせて差し入れて止め
金具ラッチを掛ける。このことは患者が介護車或は車椅
子のまま用足しが叶い患者、介護者共に苦痛の軽減とな
り生活環境を和めるものとなる。シャワー浴びには図９
シャワー用座席を介護車或は車椅子に機構し用意された
シャワー浴び台よりシャワー座席を若干高くして開閉蓋
止め金具ラッチをはずして開閉蓋をとり座席をシャワー
浴び台まで降ろして介護車或は車椅子をシャワー台から
はなすものである。シャワー後は介護車或は車椅子をシ
ャワー室に持ち込み座席フレームの向きとシャワー用座
席の向きを回転せしめてセットする。座席を若干高く上
昇せしめてシャワー台をはなれ形状に合わせて開閉蓋を
差し入れ止め金具ラッチを掛ける。尚シャワー浴び台を
設けるが最適とするが介護車或は車椅子のまま座席を前
方に摺動させてのシャワー浴びも可能である。以上のよ
に難事であるベッドから介護車へ又介護車からベッドへ
の移床又介護車に乗せた状態でのトイレ及びシャワー及
び入浴に関して、この発明は患者、介護者共に苦痛を軽
減し行動を容易なものにした。

【図面の簡単な説明】

【図 １】 本発明に係る介護車側面図

【図 ２】 台車フレーム及び車輪交換による車椅子
側面図

【図 ３】 台車フレーム及び車輪交換による木調車
椅子側面図

【図 ４】 座席昇降機吊上げ装置側面図

【図 ５】 座席昇降機

【図 ６】 車椅子用スライド座席略図

【図 ７】 車椅子用スライド及び回転座席略図

【図 ８】 車椅子用スライド及びトイレ用座席略図

【図 ９】 車椅子用スライド及びシャワー用座席略
図

【符号の説明】 １．座席フレーム １９．２１．車輪 ２．座席 ２０．２２．前輪 ３．昇降用ラック ２５．レバー ４．肘掛け ２６．ガイドレール ５．スイッチ ２７．木調サイドパ
ネル ６．バッテリー ２８．トラックレー
ル ７．モーター ２９．Ｌ形吊枠 ８．９．１０．ギヤー ３０．アジャスト付
き吊車 １２．２３．支柱 ３１．３２．３３．
３７．ラッチ １３．ローラー ３４．スライドレー
ル １４．ハンドル ３５．固定金具 １５．２４．台車フレーム ３６．３９．ベアリ
ング １７．１６．ステップ ３８．４０．開閉蓋

【手続補正２】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】全図

【補正方法】変更

【補正内容】

【図１】

【図２】

【図３】

【図４】

【図５】

【図６】

【図７】

【図８】

【図９】

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 座席の昇降及び前後摺動機能を備えた介
   護車及び車椅子水平に前後摺動成せる座席が摺動と同時
   に変速をも可能なる昇降機構を備え持つ低台車付き図１
   介護車及び車椅子で昇降の範囲は畳座からベッド上まで
   容易であり、従来は車椅子両サイドの中央位置にのみ定
   着してあった座席を前方に出しての昇降も容易であり低
   床ベッドにあっても図１６台車を図１３支柱いっぱいま
   でベット下に押入れての座席の昇降及び前後摺動をなせ
   るもので、高さ及び前後ともに患者に適した位置での座
   席の停止自在となした介護車及び車椅子。
2. 【請求項２】 座席の昇降及び前後摺動及び回転機能付
   き介護者及び車椅子請求項１に記載する介護車及び車椅
   子に図２６回転座席を機構することにより寝間床にある
   患者の頭の向きは左右いずれにあろうとも介護車への移
   乗及び介護車からの移床等に患者、介護者共に使用を容
   易となした請求項１に記載する介護車及び車椅子。
3. 【請求項３】 座席の昇降及び前後摺動及び回転及び着
   脱機能付き介護車及び車椅子請求項２に記載する座席の
   昇降及び前後摺動及び回転座席に着脱式を機構すること
   によりベッドへの乗降時及びシャワー浴びでの座席の回
   転機能をさらにアップした請求項２に記載する介護車及
   び車椅子。
4. 【請求項４】 トイレ用座席を備えた介護車及び車椅子
   請求項１に記載する介護車及び車椅子に開閉蓋構造をな
   した図２７トイレ用座席を機構することにより患者は介
   護車のまま普通のトイレ使用を容易となした請求項１に
   記載する介護車及び車椅子。
5. 【請求項５】 シャワー用座席を備えた介護車及び車椅
   子請求項１に記載する介護車及び車椅子に開閉蓋構造を
   なした図２８シャワー用座席を機構することにより患者
   は介護車のまま普通の浴室でのシャワー浴びをも容易と
   なした請求項１に記載する介護車及び車椅子。
6. 【請求項６】 台車及び車輪交換による介護車及び車椅
   子請求項１に記載する介護車及び車椅子は図３０座席略
   側面図のベースから成り介護車の内図示１６台車図示１
   ７ステップ図示１８介護用ステップ図示２１車輪図示２
   ２前輪に替わり図２９車椅子略側面図及び図示３１総合
   車椅子略側面図に機構すべく台車及び車輪の交換可能な
   る介護車及び車椅子。
7. 【請求項７】 前輪後輪の間隔調整機構をなした介護車
   及び車椅子請求項１、請求項２、請求項６に記載する介
   護車及び車椅子に図２３レバー図２４ガイドレールの機
   構により、図２２前輪を前後にスライドさせるもので図
   ３座席を前に摺動させての使用時又屋内での小廻りに前
   輪後輪の間隔調整自在となした請求項１、請求項２、請
   求項６に記載する介護車及び車椅子。
8. 【請求項８】 座席及び車輪交換機構による介護車及び
   車椅子請求項１に記載する介護車及び車椅子の内図１６
   台車図１７ステップ図１８介護用ステップに替わり、既
   販車椅子の両サイド枠及び車輪をそっくり交換機構する
   ことにより従来の車椅子仕様に留まらず着脱機構なる図
   ２５スラーイド座席図２６凹転座席図２７トイレ用座席
   図２８シャワー用座席等機構可能なる介護車及び車椅
   子。