JP2561199B2 - 電動車椅子 - Google Patents

電動車椅子

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JP2561199B2
JP2561199B2 JP4086267A JP8626792A JP2561199B2 JP 2561199 B2 JP2561199 B2 JP 2561199B2 JP 4086267 A JP4086267 A JP 4086267A JP 8626792 A JP8626792 A JP 8626792A JP 2561199 B2 JP2561199 B2 JP 2561199B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、歩行が不自由な身体
障害者、病人、高齢者等が使用する電動車椅子に関す
る。
【0002】
【従来の技術】車椅子は、歩行困難な障害者が自立的生
活を送る為に欠くことのできない有力な介助機である
が、それにもかかわらず日常生活の現状において、ベッ
ド、トイレットの便座、浴室台、シャワー台、自動車の
座席その他の台等への移乗と、その使用が著しく困難な
作業になっている。
【0003】車椅子に係る移乗方法は、障害の程度によ
り異なるが、障害者が上肢の自力動作で行う場合には体
重を支える為の苦痛や、転倒の危険等を伴うことが多
く、また介護者の抱き抱えにより行なわれる場合には、
介護者がしばしば腰痛症を発症する等の問題点が生じ、
これらに関する障害者、介護者の肉体的、精神的負担は
大きく、切実なものである。
【0004】このような移乗作業と、その使用の困難性
を軽減、あるいは解消させる為、従来から様々な装置が
利用されている。
【0005】1.例えば、屋内での使用を目的としたも
のにリフター装置がある。この床走行式リフターは、キ
ャスター付き支柱のアームから垂らしたシートベルト状
吊り具により身体を包み引き上げて必要な場所、例えば
車椅子からベッドに移動させる装置である。
【0006】2.また天井走行式リフターも知られてお
り、これは天井壁に設置したレールから垂らしたシート
ベルト状の身体吊り具により身体を巻き昇降移動する装
置である。
【0007】3.別にまた、屋内におけるトイレット
用、あるいはシャワー浴用という様に目的を限定した介
助車およびハンドリム付車輪を有する車椅子が知られて
おり、それらは、排便用の孔を開けた座席を有し、この
車体をその後方からトイレットの便器の上に載せて使用
する構成である。さらに、車椅子そのものを改良したも
のも知られている。
【0008】4.特公昭51ー6427号公報記載の発
明は、「身体障害者用の車椅子に関し、座板を常に床面
に対して平行に保ちながら、昇降動でき、それによって
必要に応じて椅子の高さを自由に調節し、普通の健康者
との協同生活を対等に行えるようにすることを目的とす
る。」もので、「バッテリー、昇降用モーター、減速機
等を取付け、」これらの駆動力と、数個の扇型歯車によ
り底板を昇降させ、背板を傾斜させていた。
【0009】5.特公昭51ー49095公報記載の発
明は、「肢体不自由者あるいは病弱で低い位置に横臥し
ている患者を容易に椅子に腰掛けている状態にし、これ
により容易に他所へ移動させうる折り畳み椅子」に関
し、椅子の前後の脚を広げて畳み、担架のような平坦な
形状に出来る装置である。
【0010】6.特公昭55ー26025公報記載の発
明は、「寝台との間の乗り移りに際しては車椅子の背も
たれ、座盤、フットレストをほぼ寝台上面とほぼ同一水
平面上に位置させ得る」身体障害者の使用する車椅子に
関する。
【0011】7.また、電動式の車椅子に関しては、左
右の車輪の中間位置で座席の下方にモーター、伝動装置
を固定して設ける構成のものが知られている。
【0012】8.さらに、本発明者は、車椅子使用者の
移乗作業の困難性を軽減させる為、特開昭62ー101
227公報において、「下部に車、上端部に背もたれ支
柱を持つ、ほぼコの字形に併立する支柱と、これに着脱
自在の背あて部、および着脱自在の腰掛け部を備えた介
助車」を提案している。
【0013】9.また、本発明者は同様の目的を持っ
て、「後部を開放して、ほぼコの字形に併立する支柱と
同支柱の前部の外側方に上起する肘かけ支柱および背も
たれ支柱を備え、かつ着脱自在の座席部および背あて部
をもつ介助車。」を実開昭62ー119906において
提案している。
【0014】10.本発明者は、また、特開昭63ー1
1155公報において、身体不自由者の日常生活におい
て、排便時の便座への移乗の困難性を解決する為、「座
席部に、開閉自在の排便口を設けて、座席部下に、座席
部が後方から施設洋式便器上に搬送しうる空間体を構成
して成る、排便口を備えた身障者用車椅子」を提案して
おり、これは座席部に引き出し式、あるいは蝶番による
下垂式の蓋板を有し、これによって排便口を開閉してい
る構成のものが開示されている。
【0015】11.この目的と同様にして、本発明者
は、実願昭61ー102638において、「車椅子座席
を開閉自在に構成した身障者用車椅子」を提案してお
り、これは複数の座席板を蝶番により連結し、それを折
り畳んで排便する構成である。
【0016】
【この発明が解決しようとする課題】障害者等の介助車
や、車椅子から、ベッド、トイレットの便座、自動車の
座席あるいはX線透視撮影台等への移乗とその使用にお
いて、上述のような様々な装置は知られているが、1の
リフター装置は移動および格納時の床スペースが比較的
広く必要であり、狭くて段差の多い我が国の住宅状況に
そぐわない欠点がある。
【0017】2の天井からの吊り上げ移動式の装置も、
天井レールの設備が必要であり、日本の家屋構造では難
点が多く、かつ装置も大型化して費用が高価である等、
幾多の問題点を抱えている。以上の1.2のようなリフ
ター装置は、それ以外にも吊り操作に手数を要し、吊さ
れる障害者等に心理的な恐怖心を起こさせる問題点が指
摘されている。
【0018】さらに、3のような目的別の車椅子は、ト
イレットや、シャワー浴洗等の用途にのみ供するもので
あって、平常時の安楽的使用に適するものではなく、そ
の使用には車椅子それ自体への移乗の困難性があるため
に、せっかく購入した車椅子も日を追って、その利用度
は減少するケースが多いのが現状である。
【0019】また、先行技術の4および6は、車椅子の
座席を上下させて、障害者等の移乗作業の困難性を軽減
させようとするものであるが、トイレットの便座、シャ
ワー等の日常生活に関する使用に耐えうる装置ではな
い。またバッテリー、昇降用モーター、減速機等の装置
(特公昭51ー6427)、あるいは油圧ホイスト等
(特公昭55ー26025)の他、多数のギア、リンク
等が必要であり、装置が複雑な為、車椅子自体の重量が
重く、持ち運びに不便であるとともに、操作が面倒であ
るという問題点を有した。
【0020】さらに電動車椅子に関する先行技術7も、
装置が重く、かつ固定していた為、保管、持ち運びに不
便であり、かつ障害者等の移乗作業には困難性が高かっ
た。
【0021】さらに先行技術5は、介助車を、障害者等
を座席に乗せたまま、担架のように平坦に折り畳むもの
で、少なくとも二人の看護人が、前後をもって運ぶ必要
がある。このような構成では、移乗行為と、日常生活の
使用行為の双方を満足させることが出来ない問題点があ
った。
【0022】これらの問題点を解決する為、電動車椅子
とベッド等の間移乗作業が非常に容易で、かつ電動装置
を車椅子本体に簡単に着脱でき、電動装置を装着したま
ま、ベッドとの移乗や、健常者用トイレットの使用の可
能な電動車椅子を得ることを目的とする。
【0023】
【課題を解決する為の手段】この目的を達成する為、左
右の背部杆に着脱自在の背あて部と、左右の側部杆に高
さ調節可能に着脱自在で、かつ普通座席と便用座席が交
換自在である座席と、電動車輪を有し左右の下部杆上に
それぞれ着脱自在に設置される左右の電動装置部とから
成り、かつ電動装置部と座席との間には空間を有するこ
とを特徴とする電動車椅子を提案する。また、左右の背
部杆に着脱自在の背あて部と、左右の側部杆に高さ調節
可能に着脱自在で、かつ普通座席と便用座席が交換自在
である座席と、電動車輪を有し左右の下部杆上にそれぞ
れ着脱自在に設置される左右の電動装置部とから成り、
電動装置部は下部杆および左右の側部杆を下部で連結す
る連結横杆に平面コ字状に着脱自在に連結され、かつ座
席下に空間を有しかつ座席と電動装置部との間に空間を
有することを特徴とする電動車椅子を提案する。また、
左右の背部杆に着脱自在の背あて部と、座席体と座席吊
りシートからなり座席吊りシートによって左右の側部杆
の肘掛け部杆に高さ調節可能に着脱自在で、かつ普通座
席と便用座席が交換自在である座席と、電動車輪を有し
左右の下部杆上にそれぞれ着脱自在に設置される左右の
電動装置部とから成り、左右の電動装置部はそれぞれバ
ッテリー、モータ、コントロールボックスおよび変速ギ
アー等の伝動装置を幅狭縦長形状のカバー内に収めて成
り、下部杆および左右の側部杆を下部で連結する連結横
杆に平面コ字状に着脱自在に連結され、かつ座席下に空
間を有しかつ座席と電動装置部との間に空間を有するこ
とを特徴とする電動車椅子を提案する。
【0024】
【作用】左右の枠体に着脱自在の背あて部は、左右の枠
体から外すことにより、障害者等の電動車椅子と寝台等
の間の移乗が、背中側からそのまま移ることができる。
【0025】座席は、座席吊りシート等で左右の枠体の
間に高さ調節可能で取付け、取り外し自在である。
【0026】電動車輪の付いた電動装置部は、枠体に着
脱自在であり、また座席との間に空間を有する。
【0027】障害者等が、寝台等から電動車椅子へ移乗
する場合は、左右の枠体から外した座席を寝台等の上に
置く。
【0028】その座席の上に障害者等を座らせた後、電
動車椅子を背後から寝台等に近付け、座席を左右の枠体
間に取り付ける。座席と寝台等の間に膨張体を介在させ
ることで、電動車椅子の寝台等からの引き出しがより容
易になる。
【0029】障害者等が、電動車椅子から、寝台等に移
乗する場合も、同様に電動車椅子を背後から寝台に近付
け、そのまま座席を寝台の上まで移動させる。それから
背あて部を左右の枠体から外し、障害者等を背中側から
寝台に寝かせる。
【0030】枠体から電動装置部を外すことができ、さ
らに左右の枠体を連結を解除することができる。
【0031】
【実施例】この発明の電動車椅子の実施例を示す前方か
らの斜視を示す図1、同じく後方からの斜視をを示す図
2、電動装置部の斜視を示す図3、電動装置部を外した
枠体、座席の斜視図である図4、枠体への座席の取付け
状態を示す部分拡大図である図5、普通座席用の弾性膨
縮体の斜視図である図6、便用座席用の弾性膨縮体の斜
視を示す図7、障害者等をベッドから電動車椅子への移
乗を示す説明図である図8乃至図11、および自動車へ
の移乗を示す説明図である図12に基づいて説明する。
【0032】電動車椅子1の枠体1aは、丸杆を折り曲
げて成る左右の側部杆2、左右の夫々の側部杆2の下部
から後方へ向けて設ける左右の下部杆3、左右の側部杆
2を下部で連結する連結横杆6から成る。
【0033】側部杆2は、この実施例では1本の丸杆を
折り曲げて背部杆杆2a、肘掛け杆2b、前脚杆2cを
兼用しており、左右の側部杆2は平行に設けている。こ
の実施例では、この側部杆2に下部杆3を固定するが、
側部杆2を延長して折り曲げ1本の杆で下部杆3を形成
してもよい。左右の側部杆2は、その下部において、あ
るいは左右の下部杆3において連結横杆6によって着脱
自在に固定している。
【0034】側部杆2は、背部杆2aでほぼ上方に立設
する。立設した基部に手押し棒4を後方へ水平に突出し
て固定する。背部杆2a上端は、背あて部5の左右の着
脱杆5aに、夫々左右で嵌合する。背あて部5は、矩形
の布状体から構成され、その対向する両辺に端部を開口
した着脱杆5aを取付けて成る。
【0035】側部杆2の肘掛け部杆2bは、立設する背
部杆2aから水平方向に折り曲げられ、前部でさらに下
方に曲がり、前脚部杆2cを構成する。
【0036】肘掛け部杆2bは、下部にシート掛け環7
bと回動自在に押さえ杆7aを設ける。シート掛け環7
bは、タオル掛けのように肘掛け部杆2bと平行した細
い丸棒でシートが掛けられるように形成している。
【0037】押さえ杆7aは、肘掛け部杆2bの後部に
回動軸7dによって回動自在である。押さえ杆7aは硬
質合成樹脂等の可撓性のある素材から成り、肘掛け部杆
2bの丸杆の外径より一回り大きい内径の丸杆の下部を
長手方向に亙って切欠した半円柱状体7cに肘掛け用弾
性体7dを設けてある。押さえ杆7aは、この図示実施
例ではほぼ下半分を切欠した半円柱状体7cであるが、
切欠部が、それ以下の幅の切欠でやや外辺端部を外方に
開いた形状でもよい。押さえ杆7aの半円柱状体7cに
よって、肘掛け部杆2bに巻き付いた座席吊りシート2
4を肘掛け部杆2bの丸杆に押さえる。
【0038】座席23は、座席吊りシート24と、座席
体25から成り、座席吊りシート24によって、座席状
体である座席体25を肘掛け部杆2bに着脱自在に吊り
下げる。
【0039】座席吊りシート24は、人体荷重に対して
安全な程度の厚さと可撓性をもつシート状体で、例えば
ポリ塩化ビニール樹脂等で形成する。座席吊りシート2
4は、側部杆2の肘掛け部杆2bに上から巻き付かせ、
その上から押さえ杆7で押さえて肘掛け部杆2bに固定
する。
【0040】座席体25は、普通座席25aと便用座席
25bとの2種類で構成され、夫々予め2種類の座席吊
りシート24に固定する。便用座席25bは、中央に便
用の孔25cをあけた構成であり、これを支持する座席
吊りシート24bも便用座席用の孔の明いた構成であ
る。便用座席25bには、孔25cの後部に洗浄管25
d等を設けてもよい。
【0041】前脚部杆2cは、この実施例では肘掛け部
杆2bから連続する1本の側部杆2で構成する。前脚部
杆2cの他の実施例としては、高さを調節できるように
2本の杆に高さ調節用孔を数箇所穿設して、固定ねじに
よって高さを調節する構成も可能である。
【0042】この場合、前脚部杆2cの適当な高さの所
に座席支柱(図示せず)を水平後方へ固定して設け、こ
の座席支柱に他の実施例である座席(図示せず)を着脱
自在に載置する構成も可能である。この座席は、左右に
座席支柱に嵌合できるように逆コ字形状に嵌合部によっ
て着脱する。
【0043】26は弾性膨縮体であり、この実施例で
は、内部に空気を出し入れすることにより膨縮するエア
ーマットから成る。弾性膨縮体26は、座席吊りシート
24、あるいは座席体25の下部に必要な場合置いても
よく、あるいは下面に着脱自在に構成してもよい。
【0044】26aは、普通座席25a用の弾性膨縮体
であり、26bは、中空部分のある便用座席25b用の
弾性膨縮体である。
【0045】27は空気出し入れ口、28は空気送りパ
イプ、29はエアーポンプであり、前脚部杆2cに着脱
自在に取り付けてある。エアーポンプ29の変わりにエ
アーマット等を利用してもよい。
【0046】前脚部杆2cの下端には、回転自在の前輪
キャスター8を設ける。9は左右の側部杆2に夫々固定
される足台である。前脚部杆2cの下部後方から下部杆
3を水平方向へ向けて取り付ける。下部杆3の後端に
は、回転自在に後輪10を設ける。
【0047】11は電動装置部であり、左右それぞれの
下部杆3および連結横杆6に着脱自在である。左右各々
の電動装置部11は、夫々バッテリー、モーター、コン
トロールボックスおよび変速ギアー等の伝動装置等を幅
が狭く縦長に成るよう設け、前が高く後部へ傾斜する幅
狭縦長形状のカバー16内に収めて構成する。
【0048】夫々のカバー16の外側に伝動装置に連結
する電動車輪17を設ける。すなわち左用のカバー16
aはカバーの左側、右用のカバー16bは右側に電動車
輪17aを設ける。電動車輪17は、電動装置部11を
下部杆3および連結横杆6に嵌合した場合、後輪10に
代わって接地する輪径であればよい。
【0049】左右の電動装置部11は、電動装置部11
の前側に設けた横杆把持部18によって平面コ字状に連
結固定している。横杆把持部18は、電動装置部11に
着脱自在に固定するが、固定式でもよい。横杆把持部1
8は、連結横杆6に嵌合自在であればよく、この実施例
では金属等の強度のある素材から成り、かつ可撓性のあ
る丸杆を長手方向に亙って切欠している。その切欠部は
外側に曲面状に開いており、その切欠部から連結横杆6
に嵌合自在である。
【0050】夫々のカバー16の下面には、下部杆3に
嵌脱する取付け部15を長手方向に亙って設ける。取付
け部15は、横杆把持部18の構成と同様に、金属等の
素材から成る丸杆を長手方向に亙って半円柱形状に切欠
してあり、その切欠によって下部杆3に嵌合自在であ
る。
【0051】電動装置部11は、モーターから、側部杆
2の前脚部杆2c上部に設ける操作部19には接続して
いる。
【0052】カバー16は、前部に折り畳み自在の支持
部20、後部に折り畳み自在の支持輪21を設ける。支
持輪21は、立設した場合、電動車輪17が、接地面よ
り浮く長さである。
【0053】22は、左右のカバー16を、さらに前面
で固定する横手軸であり、ボルト、ナット等で固定す
る。
【0054】次にこの発明の作用を説明する。まず、電
動車椅子1の組み立てについて説明する。
【0055】電動車椅子1は、まず左右の側部杆2を連
結横杆6で固定し車椅子枠体1aを組み立てる。この場
合、左右の側部杆2が連結横杆6で予め固定された固定
式の電動車椅子1の枠体1aの場合は、そのままであ
る。
【0056】電動装置部11は、その保管状態により、
カバー16前部の支持部20、支持輪21が立設してい
る場合は、これを折り曲げて水平にして使用する。電動
装置部11は、横杆把持部18および横手軸22によっ
て、左右のカバー16を平面コ字状になるように連結す
る。
【0057】次に、電動装置部11の下面の取付け部1
5を下部杆3に嵌合させ、かつ横杆把持部18を、連結
横杆6に嵌合させて、側部杆2、下部杆3、連結横杆6
からなる枠体1aに装着する。このとき電動装置部11
のコントロールボックスに接続する操作部19を、側部
杆2の前脚部杆2cの上部に取付ける。この状態で、後
輪10は、接地面からわずかに浮き上がり、電動車輪1
7が接地する。
【0058】次に、座席23を左右の肘掛け部杆2bに
取付ける。座席23は、その使用目的により普通座席2
5aか、便用座席25bかの選択をし、その座席吊りシ
ート24の両側を肘掛け部杆2bの上側から巻き付け、
さらに座席吊りシート24を挟み込むように押さえ杆7
aを回動させ、肘掛け部杆2bに嵌合させる。座席吊り
シート24は、肘掛け部杆2bと押さえ杆7aの間に挟
まれて固定される。座席23の高さは、座席吊りシート
24の取付け位置によって調整する。
【0059】さらに、背あて部5を側部杆2に装着す
る。背あて部5は、着脱杆5aを左右の背部杆2aの上
端から覆い入れる。
【0060】電動車椅子1を、保管、運搬する場合に分
解する場合は、組み立てる場合と逆に行えばよい。
【0061】次に、この発明の電動車椅子1を使用し
て、障害者等31のベッド30から電動車椅子1への移
乗について説明する。
【0062】ベッド30上の障害者等31を電動車椅子
1へ移乗させる場合は、電動車椅子1の座席23を外
し、弾性膨縮体26を介してベッド30の端に置く。座
席23は、障害者等31の使用目的によって、普通座席
25aか、便用座席25bを選択する。座席23の座席
吊りシート24を広げた状態でベッド30上の障害者等
31は、座席23の上に腰を下ろす(図8)。
【0063】次に、背あて部5、座席23を外した電動
車椅子1を後部から、障害者等31が左右の側部杆2の
間に位置するように後進させる。そして、枠体1aの前
脚部枠2cに取付けられているエアーポンプ29を外
し、座席体25下の弾性膨縮体26に空気を送り膨張さ
せる。
【0064】その位置で、座席吊りシート24の両側を
肘掛け部杆2bに内側の上から絡ませ、シート掛け環
に外側からシートを入れる。その状態で押さえ杆7aを
回動させ座席吊りシート24を上から押さえ込み肘掛け
部杆2bに固定する。このとき座席体25の高さは、弾
性膨縮体26の膨らんだ分、ベッド30面より浮き上が
っている。
【0065】背あて部5を、背部杆2aに装着する。
(図9)
【0066】次に、弾性膨縮体26の空気を抜き、縮ま
せることにより、座席吊りシート24は、肘掛け部杆2
bに吊り下がり、座席体25はベッド30から弾性膨縮
体26の膨らんだ厚さ分やや浮く(図10、図11)。
【0067】この状態になると、障害者等31を座席2
3に乗せたまま電動車椅子1の操作部19を操作し、矢
印方向へ前進させることが可能となる。
【0068】弾性膨縮体26は、座席体25の下面に
紐、ホック等で固定している場合は、収縮してそのまま
座席板25に付いたままであり、座席23から独立して
いる場合は、そのままベッド30上に放置しておいても
よい。
【0069】障害者等31が、便用に使用する場合、電
動車椅子1をそのまま後進させることで、便用座席25
bの孔を便器上に位置できるので、電動車椅子1から便
座への移乗の必要はない。
【0070】また、障害者等31を電動車椅子1からベ
ッド30へ移乗させる場合は、上記の逆の行為をすれば
よく、一例として以下の順序により移乗する。
【0071】障害者等31を乗せた電動車椅子1を後進
させ、座席枠25をベッド30上に位置させる。次に、
収縮している弾性膨縮体26を、ベッド30と座席板2
5間に入れ、エアマット29等で膨らませる。弾性膨縮
体26が膨らみ、座席体25を支持した状態で、左右の
押さえ杆7を肘掛け部杆2bから外し、座席吊りシート
24を外す。このときベッド30上に硬い板状体を下敷
きとしておいて置くと、ベッド30の布団の沈み込みが
少ない。
【0072】次に背あて部5を、背部杆2aから外すこ
とによって、電動車椅子1は、障害者等31をベッド3
0の端に腰掛け残したまま、前方へ引き出すことができ
る。
【0073】そして、弾性膨縮体26のエアを抜くこと
で縮ませ、障害者等31は、ベッド30への移乗が完了
する。
【0074】図12は、電動車椅子1から自動車32へ
の移乗を示す説明図である。電動車椅子1を、そのまま
後進させ、障害者等31は座席23に載ったまま、自動
車の座席上に位置させることができる。以下はベッド3
0の場合と同様に移乗できる。
【0075】
【発明の効果】この発明によれば、障害者等が車椅子か
らの移乗行為を自力で行うことのできる行為が多く、介
助者の介助作業が非常に軽減されるという効果がある。
【0076】さらに障害者等は、障害者等にとって走行
に便利な電動車椅子を使用して、電動車椅子からベッ
ド、シャワー、浴室、自動車の座席等の移乗が非常に安
全かつ容易に行えるという効果がある。
【0077】さらに、座席を普通座席と便用座席が交換
可能であるので、洗浄パイプ付きの便用座席を使用した
場合、電動車椅子に乗ったまま健常者用トイレット等の
施設を利用できるという効果がある。
【0078】また、電動装置部を外した場合は、着脱自
在であるハンドリム付き車輪を枠体に取付け、ハンドリ
ムのノンクロスバー車椅子としてもそのまま使用できる
利点がある。
【0079】さらに、電動車椅子自体を、組み立て、分
解が簡単にできる為、保管、運搬が非常に容易に行うこ
とができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の電動車椅子の前方からの斜
視図
【図2】同じく後方からの斜視図
【図3】この発明の実施例の電動装置の斜視図
【図4】電動装置を外した枠体、座席の斜視図
【図5】肘掛け部杆の拡大説明図
【図6】普通座席用の弾性膨縮体の斜視図
【図7】便用座席用の弾性膨縮体の斜視図
【図8】障害者等をベッドから電動車椅子へ移乗させる
説明図
【図9】障害者等をベッドから電動車椅子へ移乗させる
説明図
【図10】障害者等をベッドから電動車椅子へ移乗させ
る説明図
【図11】図10の側面図
【図12】電動車椅子から自動車への移乗を示す斜視説
明図
【符号の説明】
1 電動車椅子 1a 枠体 2 側部杆 2a 背部杆 2b 肘掛け部杆 2c 前脚部杆 3 下部杆(下部側部杆) 5 背あて部 6 連結横杆 11 電動装置部 15 取り付け部 16 カバー 17 電動車輪 18 横杆把持部 19 操作部 20 支持部 21 支持輪 22 横手軸 23 座席 24 座席吊りシート 25 座席体 25a 普通座席 25b 便用座席 26 弾性膨縮体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭49−12546(JP,A) 特開 平3−188853(JP,A) 特開 平3−186264(JP,A) 特開 昭56−501554(JP,A) 実開 平3−96822(JP,U)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右の背部杆に着脱自在の背あて部と、
    左右の側部杆に高さ調節可能に着脱自在で、かつ普通座
    席と便用座席が交換自在である座席と、電動車輪を有し
    左右の下部杆上にそれぞれ着脱自在に設置される左右の
    電動装置部とから成り、かつ電動装置部と座席との間に
    は空間を有することを特徴とする電動車椅子。
  2. 【請求項2】 左右の背部杆に着脱自在の背あて部と、
    左右の側部杆に高さ調節可能に着脱自在で、かつ普通座
    席と便用座席が交換自在である座席と、電動車輪を有し
    左右の下部杆上にそれぞれ着脱自在に設置される左右の
    電動装置部とから成り、電動装置部は下部杆および左右
    の側部杆を下部で連結する連結横杆に平面コ字状に着脱
    自在に連結され、かつ座席下に空間を有しかつ座席と電
    動装置部との間に空間を有することを特徴とする電動車
    椅子。
  3. 【請求項3】 左右の背部杆に着脱自在の背あて部と、
    座席体と座席吊りシートからなり座席吊りシートによっ
    て左右の側部杆の肘掛け部杆に高さ調節可能に着脱自在
    で、かつ普通座席と便用座席が交換自在である座席と、
    電動車輪を有し左右の下部杆上にそれぞれ着脱自在に設
    置される左右の電動装置部とから成り、左右の電動装置
    部はそれぞれバッテリー、モータ、コントロールボック
    スおよび変速ギアー等の伝動装置を幅狭縦長形状のカバ
    ー内に収めて成り、下部杆および左右の側部杆を下部で
    連結する連結横杆に平面コ字状に着脱自在に連結され、
    かつ座席下に空間を有しかつ座席と電動装置部との間に
    空間を有することを特徴とする電動車椅子。
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