JP2015024078A - 介護用フォークリフトと介護用椅子の構造 - Google Patents

介護用フォークリフトと介護用椅子の構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2015024078A
JP2015024078A JP2013156388A JP2013156388A JP2015024078A JP 2015024078 A JP2015024078 A JP 2015024078A JP 2013156388 A JP2013156388 A JP 2013156388A JP 2013156388 A JP2013156388 A JP 2013156388A JP 2015024078 A JP2015024078 A JP 2015024078A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
care
chair
nursing
forklift
caregiver
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013156388A
Other languages
English (en)
Inventor
吉田 裕一
Yuichi Yoshida
裕一 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
OKUTO KOGYO KK
Original Assignee
OKUTO KOGYO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by OKUTO KOGYO KK filed Critical OKUTO KOGYO KK
Priority to JP2013156388A priority Critical patent/JP2015024078A/ja
Publication of JP2015024078A publication Critical patent/JP2015024078A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Invalid Beds And Related Equipment (AREA)

Abstract

【課題】介護現場において頻繁に介護者が被介護者を抱きかかえて移動させる介護作業に伴う腰痛を防止するための有用、簡便かつ安全な移動装置が存在しない点である。【解決手段】既存の産業用フォークリフトに、左右一対の安全ガードを設けて、被介護者が座ったまま持ち上げられた介護用椅子から転倒するのを防止し、更に被介護者の両足を置く足場台を設けて、車椅子での移動と同様に被介護者の足先が床面との間隙に挟まる危険性を除去して安全に移動介護を行えるように構成した。【選択図】図1

Description

本願発明は、介護用フォークリフト、介護用椅子、および介護用ベッドの構造に関し、具体的には被介護者が座ったままの椅子を床面より僅かに持ち上げて移動させるために、介護者が操作する介護用フォークリフト、その椅子、および介護用ベッドの構造に関する。
現在、介護(看護を含む)の現場において、要介護者または自立歩行が困難な患者(以下、被介護者という)の移動手段として、多くの場合は車椅子が使用されている。この車椅子が使用される場合、多くの介護施設で用いられているダイニングチェアー等の椅子に被介護者が座っている場合には、看護士や介護士(以下、介護者という)は、移動前に椅子から車椅子へ、そして移動後は再び車椅子から椅子へ、被介護者を担ぎ持ち上げるという一連の力作業を必然的に要求される。この様な力作業は、更に被介護者をトイレの便座に座らせたり、車椅子とは高さが異なるベッド等へ被介護者を横たえる場合等にも必要となる。また更に食事テーブルの前で椅子に座った被介護者を、少しだけテーブルに近づけて食事を少しでも取り易くする場合にも、介護者は被介護者をその椅子ごと持ち上げてテーブルに近づけねばならない。こうした介護者による一連の力作業は、介護の現場では日常茶飯事の介護作業となっており、これが現在深刻な介護者の腰痛の原因となっている。
一方、この様な介護者の種々の力作業を少しでも省くために、介護現場では被介護者を車椅子に座らせたままで食事テーブルの前に付かせ、食事や読書等をさせる介護施設も現実には多く存在する。しかしながら車椅子は本来は移動手段であり、快適に長時間、座る道具ではない。車椅子に被介護者を座らせたまま食事を摂らせる上述の例では、箸やスプーンで食事を摂ると、被介護者は膝が必要以上に上がった状態のまま前傾姿勢になり、腹部が不健康に圧迫されて健康的に食事が摂り難い。すなわち車椅子という移動手段と、快適に座するという椅子とを兼用にすることは、決して被介護者にとって好ましい介護状態ではない。この様な車椅子への被介護者の長時間の放置は、介護現場では好ましくないという認識は当然ながら誰しも有している事実である。しかしながら現実的には被介護者を介護者が抱きかかえて頻繁に移動させるという重労働を考えると、車椅子へ被介護者を長時間、座らせたままにして適宜移動させることは、現実的には介護現場では頻繁に行われている介護方法である。
一方、上述の介護者が患う腰痛等の介護上のトラブルを軽減するために、多くの機械的な補助器具が開発されている。例えば特解平8−112317には排便兼入浴用移動車が開示されている。これは、身体障害者等に簡単、安易に排便、兼入用をさせる排便用兼入浴用移動車であり、その構造は身体障害者等が排便、入浴等をする場合に、介護者等が座板すなわち身体をハンガーに対し吊持前に受け取り、身体障害者等に排便あるいは入浴の身支度をしてハンガーを持って吊持し、排便あるいは入浴場所を移動させる構造である。
しかしながらこの引例では、介護者は被介護者を持ち抱えねばならないという力作業は依然として必要であり、介護者の腰痛原因解消とはならない。更に介護現場で介護者の腰痛原因となる力作業は、実際にはこの様な排便、入浴介助に限らず、被介護者をほんの僅かな距離だけ移動させる等の小作業の膨大な作業蓄積である。すなわち実際の介護現場では介護者の腰痛予防のために、ダイニング椅子に座った被介護者を、より簡便に椅子ごと移動させる移動手段等が最も要望されている。
更に実開平6−68740には、寝たきり病人などを、看護人などの大きな力を要せずして目的場所へ乗り移らせることを可能とする病人などの乗り移り機が開示されている。また更に特開平10−234792には、足または身体が不自由なため自力により立つことが出来ない人が、ベッドから車椅子、車椅子からトイレ等に移動する時に介護を受けず自力で容易に移動でき、更に着用しているズボン、下着等衣類の着脱を容易にする介護用フォーク式リフト装置と衣類着脱装置が開示されている。
確かにこれ等の引例に開示されている装置は、被介護者自身が独力で自己の身体を移動させる身体的強度を有する場合には、被介護者の介助を要せず、従って介護者の腰痛原因を減少させる有用な介助装置と考えられる。しかしながら被介護者自身がこの様な身体的強度を有せず独力で移動できる場合には、これ等の装置は使用することが出来ない。また更にこれ等の移動装置を被介護者が使用出来るように介護者が準備するのに可也の時間を要し、一人の介護者が多数の被介護者を世話しなければならないという厳しい介護現場では現実的な問題解決手段とは言い難い。すなわち現実の介護現場では、より簡便に且つ短時間に、かつ多数の被介護者を介護者が移動させることが出来る装置が要求されている。
この為には、未だ介護現場で実際には使用されていないが、産業用に広く用いられている小型のフォークリフトの活用が有用とも考えられる。ここで言う小型のフォークリフトとは、例えば図6に示すような小型手動式または電動式フォークリフトである。すなわち、フォークリフトの前方向に突出た一対の昇降フォークを、被介護者が座っている椅子の後方下部へ差し込み、その後に昇降フォークを上昇させることで椅子を床から僅かに浮かせた状態のままでフォークリフトを移動させることにより、被介護者を椅子ごと簡単に移動させることが出来る構成である。これにより介護者が被介護者を抱きかかえる様にして車椅子へ移動させる際に介護者の腰部へ掛かる負担を大幅に軽減でき、これにより腰痛防止を図ることが出来ると考えられる。
ただし介護現場で上述のような既存の産業用のフォークリフトをそのまま使用することは、以下のような重大な問題を有する。
1)産業用フォークリフトは、元々荷物等を持ち上げ移動させるものであり、被介護者が座った椅子を持ち上げることを前提としないため、椅子から被介護者が転倒する危険性に十分対応した構造とはなっていない。
2)また同様な理由により、車椅子に装備されている足場台は当然産業用フォークリフトには装備されておらず、被介護者の足先が移動中に床面へ挟まる危険性がある。
3)また更に椅子自体の構造が、元々フォークリフトで持ち上げられる構造ではなく、昇降フォークで安定的に保持できる構造ではないので、移動中にバランスを崩す危険性がある。
特解平8−112317号公報 実開平6−68740号公報 特開平10−234792号公報
既存フォークリフトのカタログからのコピー
本願発明の解決しようとする問題点は、上述のような介護現場において頻繁に介護者が被介護者を抱きかかえて移動させる介護作業に伴う腰痛を防止するための有用、簡便かつ安全な移動装置が存在しない点である。この「抱きかかえて移動させる介護作業」とは、ダイニングチェアー等の椅子から車椅子への移動介護に限らず、介護一般に伴う種々の移動介護、例えば車椅子からトイレ便座への移動、床からの高さが異なる車椅子からベッドへの移動、バスタブへの移動、車のシートへの移動、更には被介護者の座った椅子を僅か数センチだけ移動させる等々の介護現場特有の多種多様な移動介護も当然含まれる。
また更に既存の椅子自体の問題点として、フォークリフトでバランスを摂って安定的に持ち上げることが出来ない構造であり、また更に既存のベッドも介護者が被介護者を椅子からベッド、そして逆にベッドから椅子へ、簡便には移動できる構造とはなっていないという問題点を有する。
本発明はこうした問題を解決するために、既存の産業用フォークリフトに、被介護者が持ち上げられた椅子から転倒するのを防止するための左右一対の安全ガードを設けたことを特徴とする介護用フォークリフトを開示する。この左右一対の安全ガードを設けたことにより、介護者は被介護者を椅子ごと持ち上げて安全に移動させることが出来るので、いちいち被介護者を車椅子へ抱きかかえて移し替える必要もないので、介護者の腰痛原因を軽減することが可能となる。更にこの左右一対の安全ガードにより、被介護者自身も椅子から誤って転倒するかもしれないと言った不安感を解消することが出来る。特にこの様な左右一対の安全ガードを付けたフォークリフトで被介護者を椅子ごと移動させるのは、介護施設内で比較的遠くにまで移動させたり、エレベータに載せたりする際に有用である。更にある統計では、介護施設内の被介護者の半数以上が認知症を患っており、安全確保上、この様な左右一対の安全ガードは、認知症患者を椅子に乗せたまま持ち上げて移動させる際には、転倒防止の観点から特に有用である。なお既存の産業用フォークリフトでは、物品を持ち上げるという前提から、この様な左右一対の安全ガードの設置は想定外の構成とされている。
また更に本願発明に係る介護用フォークリフトでは、前記安全ガードには、被介護者が左右方向だけでなく前方向にも転倒するのを防止するため、前部安全ガードが装備されているので、左右方向のみでなく前方向に被介護者が転倒する危険性を防止することが可能となる。
また更に前記基台または垂直フレームには、被介護者の両足を置く足場台が装備されているので、椅子に座った被介護者を床面から数センチ程度持ち上げられたまま移動しても、車椅子での移動と同様に、被介護者の足先が床面との間隙に挟まる危険性がなく安全に移動介護を行うことが出来る。
また更に前記左右一対の昇降フォークには、持ち上げるべき椅子をバランスよく安定して保持するために水平調整機構が装備されているので、椅子に座った被介護者を持ち上げたまま移動させても、被介護者にとって違和感なく座ったまま移動させることが可能となる。そしてこの水平調整機構は、例えば前記昇降フォーク上に設けられたアジャスタ・ボルト、前記昇降フォークの傾斜を調整するチルト機構、或いは前記昇降フォークの先端が上方向に突起する被覆サック、のいずれか一つで簡便に構成することが出来る。
そして本願発明では上述の介護用フォークリフトのみでなく、更にこの介護用フォークリフトにより移動させる介護用椅子の構成も開示する。すなわちこの介護用椅子の座部下面には、昇降フォークが差入れ可能となるフォーク差入ガイドが装備されている。このフォーク差入ガイドは、請求項1の介護用フォークリフトにより移動させる介護用椅子であって、座部下面には、前後方向および又は左右方向から前記昇降フォークを容易に差入れ可能とするように構成されているので、介護者は例えば椅子の前部、後部または左右側部から介護用フォークリフトの昇降フォークを、このフォーク差入ガイドへ差入れることが可能となる。これにより介護用フォークリフトで介護用椅子を、必要に応じた方向から昇降フォークを差入れて、容易に被介護者が座ったままの介護用椅子を持ち上げることが可能となる。
また更にフォーク差入ガイドには、昇降フォークに装備された係合片と係合可能な係合口が装備されているので、両者が係合することで、被介護者が座った椅子を更に確実に保持することが可能となる。この係合片と係合口は、如何なる従来例で構成してもよい。
また更に前記椅子の座部上面は回転可能に構成し、被介護者が座ったまま回転させることが可能であり、そのまま被介護者の向きを変更したり、この椅子から他の介護装置への移乗も容易に行うことが可能となる。例えば被介護者の健康診断時には、この介護用フォークリフトで椅子ごと持ち上げて移動させた被介護者を、担当医師の前で座部を回転させることにより被介護者を後ろ向きに簡単にさせることが可能となる。
また更に前記椅子の座部上面は、洋式便器の座部となっており、洋式便器上に載置して使用可能であるので、介護施設内で最も頻繁に行わなければならない被介護者の排便介助を容易に行うことが出来る。
また更に前記椅子の背もたれは水平状態まで倒すことも可能であり、座部上面に座った被介護者を座った状態から水平位置へ横たえて、高さを調整した後に隣接させたベッドへ被介護者を介護者が摺動移動させることも可能であるので、他の移乗介助を省くことができ、介護者の腰痛防止を図ることが可能となる。
また更に本願発明では、上記介護用フォークリフトで持ち上げたままの介護用椅子の座部、背もたれ、オットマンを水平一列状態にして被介護者を水平に横たえて、この介護用椅子をベッド切欠部内に収納しベッドの一部として使用可能となるように構成されたことを特徴とする介護用ベッドを開示する。この介護用ベッドでは介護用ベッドにベッド切欠部内を持たせることで、介護用椅子に座ったままの被介護者を介護用フォークリストで病室まで介護者が移動させ、ベッドの高さに介護用椅子の高さを調整した後に、このベッド切欠部へ収納してベッドの一部として使用できる。従って介護者が被介護者を抱きかかえる必要が無くなり、腰痛予防を図ることが可能となる。なおこの操作を逆にすれば、病室内でこの介護用ベッドに横になっていた被介護者を、上記介護用フォークリフトと介護用椅子に乗せて病室外へ移動することも可能となる。
この様にして本願発明では、介護用フォークリフト、介護用椅子、介護用ベッドの3種の介護用装置を用いることで、可能な限り介護者の力仕事を軽減することにより、介護現場で深刻な介護者の腰痛を予防することが可能となる。
この様に本願発明に係る介護用フォークリフト、介護用椅子、介護用ベッドを介護施設内で適切に用いることにより、介護者は被介護者を頻繁に抱きかかえて移動させなくとも、椅子に座ったままの状態で被介護者を容易に移動させることが可能となる介護上の大きな利点がある。
図1は、本願発明に係る介護用フォークリフトを被介護者が座った介護用椅子の後方から近づき持ち上げて移動させる状態を説明するための概念図である。 図2は本願発明に係る介護用フォークリフトの斜視図である。 図3は本願発明の第1実施例に係る介護用椅子の斜視図である。 図4は本願発明の第2実施例に係る介護用椅子の斜視図である。 図5は本願発明の第3実施例に係る介護用椅子の斜視図である。 図6は本願発明の係る介護用フォークリフトで移動させた被介護者が座った介護用椅子をベッドに近づけ、背もたれを水平位置まで倒し後に、被介護者をベッドへ移乗させる介助作業を説明するための概念図である。 図7は本願発明に係るベッド切欠部を有した介護用ベッドの使用法を説明するための斜視図である。 図8は従来例に係る産業用フォークリフトの一例を示す斜視図である。
介護現場において頻繁に介護者が被介護者を抱きかかえるという重労働を出来るだけ省くため、椅子に座った被介護者を椅子ごとフォークリフトで安全かつ簡便に移動させることを目的とする介護用フォークリフトと介護用椅子の構造を開示する。
図1は、本願発明に係る介護用フォークリフト1を被介護者が座った介護用椅子100の後方から近づき、被介護者が座った介護用椅子をそのまま持ち上げて移動させる状態を説明するための概念図である。まず(C)に示す介護用フォークリフト1で、一対の上下に可動でき且つ間隔を調整可能な昇降フォーク10、10を、(B)に示す被介護者が座った介護用椅子100の座部下に固定された一対のフォーク差入ガイド120内へ、昇降フォーク10、10の高さと幅を介護者が手動で調整した後に差入れる。その後介護者は(A)に示すように、介護用椅子100の脚が床面より僅かに浮く程度に、被介護者が座ったままの介護用椅子100を持ち上げるために、昇降フォーク10、10を図示しない駆動部を操作して上昇させる。その後に介護者は、被介護者が座ったままの介護用椅子100を持ち上げた状態で、介護用フォークリフト1を手動で移動させる。この簡単な操作により、介護者は被介護者を移動させるためにその都度、車椅子に移し替える移乗作業の必要はなく、介護施設内で広く用いられているダイニングチェアー等の介護用椅子100に被介護者が座ったままで移動させることが可能となる。
ただし上記の移動操作を、図8で示すような産業用フォークリフトで行うと、被介護者の多くが高齢者であり、またその多くは認知症を患っている場合もあるため、座ったままの椅子を少しでも床面から昇降フォーク10、10で持ち上げると、不安感を抱かせてしまうという重大な不具合を有する。そこで本願発明に係る介護用フォークリフト1では、被介護者の左右に一対の安全ガード80、80および被介護者が両足を置くことが出来る足置台90、90を設けたことを特徴とする。
図2は本願発明に係る介護用フォークリフト1の斜視図である。前部が開放されたコの字状の基台20には車輪30が四隅に設けられ床面上を回転移動可能に構成されている。基台20の後方には左右一対の垂直フレーム40、40が垂設され、その内側には一対の昇降フォーク10、10を上下方向に可動とする溝41、41を有している。そしてこの一対の昇降フォーク10、10は、被介護者の座ったままの椅子を持ち上げるために前方へ突出るように構成されている。なおこの一対の昇降フォーク10、10の間隔は、持ち上げる椅子の幅に合わせて、介護者により左右方向にスライド可能である。そしてこの昇降フォーク10、10は、図示しない手動または電動の駆動装置により昇降可能となっている。以上の構成は図8に示した従来例に係る産業用フォークリフトと異なる点は無く、特に限定したものではない。
本願発明に係る介護用フォークリフト1は、上記の産業用フォークリフトに対して、左右両側に被介護者の転倒防止用の一対の安全ガード80、80、および両足を載置する一対の足置台90、90を設けたことを特徴とする。この一対の安全ガード20、20は、例えば介護用フォークリフトの垂直フレーム40、40に上下方向に回転可能で設置されており、後述する介護用椅子100に座った被介護者を左右からガードするように被介護者が肘を掛けられるようにし、持ち上げられた介護用椅子100から被介護者が転倒しないように構成されている。なおこの安全ガード80、80は、図1では肘掛けとメッシュ状の金網で構成しているが、この構成に限らず、被介護者の転倒防止となる構成であれば如何なる構成でもよい。
更に上記実施例では一対の安全ガード20、20は被介護者が転倒しないように左右方向をガードする構成であるが、図示しない他の実施例では、例えば片方の安全ガード20の先端は、被介護者が前方向に転倒するのを防止するためにも、被介護者の前部まで湾曲するように構成した前部安全ガードとしてもよい。なおこの形状は、前部への転倒を防止できる如何なる従来形状も含まれる。
更に一対の足置台90、90は、介護用椅子100に座った被介護者が両足を載置できるように例えば左右の基台20、20から水平に設けられている。なおこの足置台90、90は、垂直方向に折りたたみ可能である等の構成は、一般の車椅子の足置台と同様の構成であり、図2の構成には限定されない。
なお更に介護用フォークリフト1の昇降フォーク10、10はそれ自体は当然ながら水平に前後方向に突出しているが、持ち上げるべき対象である介護用椅子100の座部110下に固定された一対のフォーク差入ガイド120が常に水平方向に設けられているとは限らない。従って介護用椅子のフォーク差入ガイド120に昇降フォーク10、10を差入れた場合に、個々の介護施設内で使用されている椅子を水平に持ち上げられるよう、昇降フォーク10、10の先端には水平調整機構を設けてもよい。この水平調整機構とは、図示しないが例えばアジャスタ・ボルトを先端に付加したり、従来技術によるフォークのチルト機構、或いは上方向に突出部を有するゴム製のサックを被覆して、介護用椅子100を水平に持ち上げられるように構成してもよい。なお個々の介護施設の椅子は介護施設毎に少しずつ構造が異なるが、一つの介護施設内では一般に同一仕様の椅子が使用されているので、適切な水平調整機構で介護用椅子100が水平に持ち上げられるように予め調整しておくのがよい。
図3は本願発明の第1実施例に係る介護用椅子100の斜視図である。座部110の下面には、介護用フォークリフト1の昇降フォーク10、10を差入れる前後方向および又は左右方向にフォーク差入ガイド120が設けられている。このフォーク差入ガイド120の形状は、コの字状でもまた筒状でもよいが、介護者はまずこのフォーク差入ガイド120内に昇降フォーク10、10を少し狭めて挿入し、図示しないハンドル等を操作して昇降フォーク10、10の幅をフォーク差入ガイド120の側壁に当接するまで拡げることで、被介護者が座った介護用椅子100を介護用フォークリフト1で確実に保持する。その後に昇降フォーク10、10を上昇させることにより、介護用椅子100が昇降フォーク10、10からずれ落ちることなく安全に持ち上げることが可能となる。すなわちこのフォーク差入ガイド120により、介護者は例えば椅子の後部または側部から介護用フォークリフトの昇降フォーク10、10を、このフォーク差入ガイド120内へ容易に差入れることが可能となる。従ってこれにより介護用フォークリフト1でこの介護用椅子100を、安定した状態で持ち上げることが可能となる。
なおフォーク差入ガイド120の側壁には、昇降フォーク10、10に装備された図示しない係合片と係合可能な係合口122が装備されているので、両者が係合することで、被介護者が座った椅子を確実に保持することが可能となる。これにより介護用椅子100の移動中に、不意に抜け落ちるという危険性を除去することができる。
また更に、前記椅子の座部110は、水平方向に回転可能に構成してもよい。この構成により、被介護者が座ったまま座部を回転させることが可能であるので、この椅子100から他の介護装置へ容易に移乗させることも可能である。また同様にこの構成により、例えば被介護者の健康診断時には、この介護用フォークリフト1で介護用椅子100ごと持ち上げて移動させた被介護者を、担当医師の前で座部110を回転させ、被介護者を後ろ向きにして背中方向から簡単に診察することが可能となる。
図4は本願発明の第2実施例に係る介護用椅子200の斜視図である。すなわち座部110の下面には、介護用フォークリフト1の昇降フォーク10、10を差入れる前後方向および又は左右方向にフォーク差入ガイド220が設けられている。この実施例では、各々の昇降フォークを差入れるために筒状に構成されているが、昇降フォークが簡単に差し込み可能となる形状であれば、如何なる形状でもよい。
図5は本願発明の第3実施例に係る介護用椅子300の斜視図である。この実施例では、座部が便座30で構成されている。同図では、4本の脚は図示されていないが、便座310に脚を付けてもよいし、或いは脚無しで直接洋式便器上に便座310を載置して使用してもよい。いずれの場合にも、介護用フォークリフト1の昇降フォーク10、10を便座310下部に設けたフォーク差入ガイド320、320に差入れ、適当な高さで便座310を保持する。そして被介護者がトイレへ行く場合には、介護施設内の例えば被介護者の自室でこの便座310上へ被介護者を座らせ、安全ガード80、80を回転軸81、81を中心にして被介護者の左右両側に回転装備する。この場合、被介護者の前部は既に下半身裸であるので、簡単なカバーで覆い隠し、そのまま介護者が介護用フォークリフト1を押してトイレへ被介護者を移動する。トイレでは介護者は昇降フォーク10、10の高さを調整して、被介護者が座ったままの便座310をトイレの上に載置し、被介護者に用を足させる。そして用を足した後に、再び被介護者を介護者が自室まで介護用フォークリフト1を押して連れ戻す。この様にすれば、狭いトイレ内で、被介護者を抱きかかえて便座上に移乗させる必要もなく、介護施設内で最も頻繁に行わなければならない被介護者の排便介助を容易に行うことが出来る。
図6は本願発明の係る介護用フォークリフト1で移動させた被介護者が座った介護用椅子をベッド600に近づけ、背もたれ401を水平位置まで倒し後に、被介護者をベッドへ移乗させる介助作業を説明するための概念図である。この介護用椅子400の背もたれ401は水平状態まで倒すことが可能であり、座部に座った被介護者を座った状態から水平位置まで横たえることにより、隣接させたベッドへ被介護者を介護者が容易に摺動移動させることが可能である。このようにして車椅子を使用しなくとも、昇降フォーク10、10の高さを調整して介護用椅子400の高さをベッドの高さに調整し、介護用椅子400の上で横になった被介護者を直接ベッドへ効率的に移動させることが可能であるので、介護者の腰痛防止を図ることが可能となる。
図7は本願発明に係るベッド切欠部701を有した介護用ベッド700の使用法を説明するための斜視図である。まず介護者は、上記介護用フォークリフト1で持ち上げたままの介護用椅子500の座部、背もたれ501、オットマン502を水平一列状態にして被介護者を水平に横たえる。そして水平一列状態にした介護用椅子500を、この介護用椅子と略同一形状のベッド切欠部701内に収納しベッドの一部として使用可能にする。この水平一列にする構造は従来技術によるもので限定しないし、また水平一列状態にした介護用椅子500をベッド切欠部701内に固定させる構成は特に限定しない。例えばベッド切欠部701内に突出した4本の係止金具702上に載置してもよい。この本願発明に係る介護用ベッド700では、介護用ベッド700にベッド切欠部701を持たせることで、介護用椅子500に座ったままの被介護者を介護用フォークリストで病室まで介護者が移動させ、ベッドの高さに介護用椅子の高さを調整した後に、このベッド切欠部701内へ収納してベッドの一部として使用できる。従って介護者が被介護者を抱きかかえる必要が無くなり、腰痛予防を図ることが可能となる。なおこの操作を逆にすれば、病室内でこの介護用ベッドに横になっていた被介護者を、上記介護用フォークリフトと介護用椅子に乗せて病室外へ移動することも可能となる。
本願発明に係る介護用フォークリフトと介護用椅子を使用すると、介護施設内で被介護者により広く使用されている椅子に被介護者を座らせたままこの介護用フォークリフト1で持ち上げて、簡単かつ迅速に所定の場所へ移動することが可能となる。この場合、被介護者の左右両側には一対の安全ガード20、20が設けられているので、被介護者が移動中に椅子から転倒する危険性を防止することが出来る。更に移動中、被介護者の両足は、左右一対の足置台90、90に載置することで、被介護者の両足を保護することが可能となる。従って本願発明により、被介護者を介護者が頻繁に抱きかかえるという介護負担を軽減でき、介護者の身体的負担、特に腰痛予防を図ることが可能となる。特に本願の介護用フォークリフトは、産業用フォークリフトを改良することにより安価に製造することも可能であり、広く介護現場で使用することが可能であるという利点を有する。また本願発明に係る介護用椅子は、安全確実に被介護者を乗せたまま移動させることが出来る。更に本願発明では介護用ベッドにベッド切欠部を持たせてあるので、介護用椅子に座ったままの被介護者を介護用フォークリストで病室まで介護者が移動させ、ベッドの高さに介護用椅子の高さを調整した後に、このベッド切欠部701内へ収納してベッドの一部として使用できるので、被介護者を移動の度に抱きかかえて移動させる必要も無く、介護者の腰痛予防を図ることが可能となる。
1 介護用フォークリフト
10 昇降フォーク
80 安全ガード
90 足置台
100、200、300、400、500 介護用椅子
120、220、320 フォーク差入ガイド
700 介護用ベッド
701 ベッド切欠部

Claims (12)

  1. 被介護者が座った椅子を持ち上げた状態で床面上を自在方向へ移動させるために介護者が使用する介護用フォークリフトであり、車輪を有する基台と、該基台上に立設される垂直フレームと、該垂直フレームに沿って昇降し水平前方方向に突出し前記被介護者が座った椅子の下部空間に差し込み可能な左右一対の昇降フォークと、該左右一対の昇降フォークを昇降駆動する駆動手段を装備した介護用フォークリフトにおいて;
    前記垂直フレームには被介護者が座った椅子から転倒するのを防止するための左右一対の安全ガードが設けられていることを特徴とする介護用フォークリフト。
  2. 前記安全ガードには、被介護者が前方向に転倒するのを防止するための前部安全ガードが装備されていることを特徴とする請求項1記載の介護用フォークリフト。
  3. 更に前記基台または垂直フレームには、被介護者の両足を置く足場台が装備されていることを特徴とする請求項1記載の介護用フォークリフト。
  4. 前記左右一対の昇降フォークの上面には、被介護者が座った椅子をバランスよく水平に持ち上げることが可能となるような水平調整機構が装備されていることを特徴とする請求項1記載の介護用フォークリフト。
  5. 前記水平調整機構は、前記昇降フォーク上に設けられた固定またはスライド式アジャスタ・ボルト、前記昇降フォークの傾斜を調整するチルト機構、或いは前記昇降フォークの先端が上方向に突起する被覆サック、のいずれか一つで構成されたことを特徴とする請求項4記載の介護用フォークリフト。
  6. 請求項1の介護用フォークリフトにより移動させる介護用椅子であって、座部下面には、昇降フォークを容易に差入れ可能とするフォーク差入ガイドが装備されていることを特徴とする介護用椅子。
  7. 前記フォーク差入ガイドは、前後方向および又は左右方向から前記昇降フォークを容易に差入れ可能とするように構成されたことを特徴とする請求項6記載の介護用椅子。
  8. 前記フォーク差入ガイドには、前記昇降フォークに装備された係合片と係合可能な係合口が装備されていることを特徴とする請求項6記載の介護用椅子。
  9. 前記介護用椅子の座部は、回転可能であることを特徴とする請求項6記載の介護用椅子。
  10. 前記介護用椅子の座部は、洋式便器の座部となっており、洋式便器上に載置して使用可能となるように構成されたことを特徴とする請求項6記載の介護用椅子。
  11. 前記椅子の背もたれ及びオットマンは水平一列まで動かすことが可能であり、座部に座った被介護者を座った状態から水平状態に横たえることにより、隣接させたベッドへ介護者が被介護者を摺動移動させることが可能となるように構成されたことを特徴とする請求項6記載の介護用椅子。
  12. 請求項1記載の介護用フォークリフトで持ち上げたままの請求項11記載の介護用椅子の座部、背もたれ、オットマンを水平一列状態にして被介護者を水平に横たえて、該介護用椅子をベッド切欠部内に収納してベッドの一部として使用可能となるように構成されたことを特徴とする介護用ベッド。
JP2013156388A 2013-07-29 2013-07-29 介護用フォークリフトと介護用椅子の構造 Pending JP2015024078A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013156388A JP2015024078A (ja) 2013-07-29 2013-07-29 介護用フォークリフトと介護用椅子の構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013156388A JP2015024078A (ja) 2013-07-29 2013-07-29 介護用フォークリフトと介護用椅子の構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015024078A true JP2015024078A (ja) 2015-02-05

Family

ID=52489258

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013156388A Pending JP2015024078A (ja) 2013-07-29 2013-07-29 介護用フォークリフトと介護用椅子の構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015024078A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7258287B1 (ja) * 2022-10-31 2023-04-17 應守 岡本 座椅子脱着式車椅子

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11206815A (ja) * 1998-01-26 1999-08-03 Takano Co Ltd 介護装置
JP2001314455A (ja) * 2000-05-09 2001-11-13 Hitoshi Sawara 可変型ベッド
JP2003010254A (ja) * 2001-06-28 2003-01-14 Shunji Arai 座椅子を備えた介護・診療用車椅子
JP2004097458A (ja) * 2002-09-09 2004-04-02 Etou Seisakusho:Kk 走行リフト
US20090158523A1 (en) * 2007-12-12 2009-06-25 Ergo-Asyst Technology Llc Mobile Cantilever Transfer Device
US20110138532A1 (en) * 2009-12-16 2011-06-16 Tsung-Yi Lin Patient lift and transfer device

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11206815A (ja) * 1998-01-26 1999-08-03 Takano Co Ltd 介護装置
JP2001314455A (ja) * 2000-05-09 2001-11-13 Hitoshi Sawara 可変型ベッド
JP2003010254A (ja) * 2001-06-28 2003-01-14 Shunji Arai 座椅子を備えた介護・診療用車椅子
JP2004097458A (ja) * 2002-09-09 2004-04-02 Etou Seisakusho:Kk 走行リフト
US20090158523A1 (en) * 2007-12-12 2009-06-25 Ergo-Asyst Technology Llc Mobile Cantilever Transfer Device
US20110138532A1 (en) * 2009-12-16 2011-06-16 Tsung-Yi Lin Patient lift and transfer device
JP2011125689A (ja) * 2009-12-16 2011-06-30 Tsung-Yi Lin 患者搬送装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7258287B1 (ja) * 2022-10-31 2023-04-17 應守 岡本 座椅子脱着式車椅子

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6733906B2 (ja) 入浴介護装置
KR20140050884A (ko) 환자 간호용 이승로봇
US20160354267A1 (en) Transfer device
US20190117026A1 (en) Self assistance commode support apparatus and methods
JP2007181639A (ja) 起立補助椅子
US20040107519A1 (en) Portable ambulatory assist rail ramp system
KR20170101333A (ko) 배드이송형 전동휠체어
JP2019093077A (ja) 介護用椅子
JP2008073494A (ja) 介護用移乗器
KR20180104432A (ko) 침대에 환자의 왕래가 용이한 휠체어
US6934980B2 (en) Patient transfer system
JP2015119918A (ja) 車いす
JP2015024078A (ja) 介護用フォークリフトと介護用椅子の構造
KR20130098508A (ko) 와상환자용 이동수단
JP2020178749A (ja) セパレート型スライディングプレート
BR102019020162A2 (pt) equipamento para transferência e movimentação de um tetraplégico.
JP5797682B2 (ja) 車椅子
JP3474094B2 (ja) 介護装置
JP3202436U (ja) 移乗装置
CN112930160A (zh) 用于稳定、固定患者和使其活动的辅助装置
JPH08243123A (ja) 床走行型昇降機
KR102223850B1 (ko) 간병인 지원을 위한 이동보조 의료기기
TWM582384U (zh) Nursing robot
JP3195788U (ja) 介護用椅子型補助具
JP3165117U (ja) 足上げ機能を備えた身体障害者移乗補助装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160727

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170630

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170718

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20180313