JPH10151167A - 分離車椅子式入浴装置 - Google Patents

分離車椅子式入浴装置

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JPH10151167A
JPH10151167A JP8311116A JP31111696A JPH10151167A JP H10151167 A JPH10151167 A JP H10151167A JP 8311116 A JP8311116 A JP 8311116A JP 31111696 A JP31111696 A JP 31111696A JP H10151167 A JPH10151167 A JP H10151167A
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chair
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wheelchair
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Seiji Saito
誠司 斉藤
Shozo Onishi
正三 大西
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Abstract

(57)【要約】 【課題】椅子部を入浴浴槽から退出させるときに、入浴
浴槽下方の収納空間に収納されている台車部に対する椅
子部の進退出方向の位置決めを、確実に行えるようにす
る。 【解決手段】椅子部40が、入浴浴槽1内に完全に移乗
された所定位置において、椅子部40に設けた位置決め
ロッド52が、入浴浴槽1に設けたカム部材80によっ
て上方へ変位されて、そのロッド部52bが、台車部4
1に設けた位置決め孔72から抜け出る。台車部41が
収納される収納空間Eには、台車部41の進退出方向の
位置決めを行うロック機構95が設けられている。上記
ロッド部52bが孔72から抜け出る上記所定位置にお
いて、台車部41に設けたロックピン96がロック機構
95によってロックされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は分離車椅子式入浴装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】歩行困難な身体障害者や高齢者等の入浴
者を、車椅子に乗せたまま入浴できるようにするため、
扉開閉式とされた入浴浴槽がある。すなわち、特開平8
−47516号公報に示すように、扉開閉式入浴浴槽の
近傍に別途貯湯タンクを配設して、扉を開いた入浴浴槽
に車椅子ごと患者を入れた後、扉を閉じた状態で貯湯タ
ンクから入浴浴槽へ湯水を供給する。入浴後は、入浴浴
槽の湯水を貯湯タンクへ排出した後、扉を開いて、患者
を入浴浴槽から退出させるようになっている。
【0003】また、特開平8−182723号公報に
は、扉開閉式入浴浴槽において、車椅子の汚れた走行車
輪が入浴浴槽の湯水中に混入しないように、椅子部と走
行車輪を有する台車部とに分離可能に連結して、分離さ
れた椅子部のみを入浴浴槽つまり貯湯部に進入させ、分
離した台車部は、入浴浴槽つまり貯湯部の下方に形成し
た収納空間に収納するようにしたものも提案されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】分離された台車部が入
浴浴槽下方の収納空間に収納される場合、椅子部を入浴
から退出させるときに、台車部に対する椅子部の脱落防
止等の観点から、台車部に対して椅子部が確実に係合、
つまり進退出方向に位置決めされる必要がある。とりわ
け、台車部が収納空間において進退出方向の勝手な位置
にあると、椅子部と台車部との位置決めが困難となる。
【0005】したがて、本発明の目的は、椅子部を入浴
浴槽から退出させるときに、台車部に対して進退出方向
において確実に位置決めできるされるようにした分離車
椅子式入浴装置子を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明における分離車椅子入浴装置にあってはその
第1の解決手段として次のようにしてある。すなわち、
【0007】扉開閉式とされた入浴浴槽と、椅子部と走
行車輪を有する台車部とが分離可能に連結された分離車
椅子とを備え、該分離車椅子のうち分離された椅子部の
みが前記入浴浴槽内に進入されると共に、分離された台
車部が該入浴浴槽の下方に形成される収納空間に収納さ
れるようにされた分離車椅子式入浴装置において、前記
収納空間に設けられ、前記台車部に作用して該台車部の
進退出方向の位置決めを行うロック機構と、前記椅子部
に設けられ、前記入浴浴槽への進退出に応じて上下方向
に変位される位置決め部材と、前記台車部に設けられ、
前記位置決め部材が上方向から係合される係合部と、を
備え、前記位置決め部材が前記係合部に係合されたとき
に、前記台車部と前記椅子部との少なくとも前記進退出
方向の位置決めが行われ、前記進退出方向において連結
状態にある前記椅子部と台車部とが入浴浴槽、前記収納
空間の所定位置まで進出されたときに、前記位置決め部
材が入浴浴槽からの外力を受けることにより上方へ変位
されて前記係合部から離脱されると共に、前記ロック機
構により前記台車部がロックされるように設定されてい
る、ようにしてある。本発明の好ましい態様は、特許請
求の範囲における請求項2以下に記載のとおりである。
【発明の効果】請求項1に記載された発明によれば、椅
子部が入浴浴槽の所定位置へ進出されて台車部に対して
進退出方向において分離されるときの位置でもって、台
車部は収納空間においてロック機構により進退出方向に
ロックされるので、椅子部を再び入浴浴槽から退出させ
るときに、位置決め部材を台車部の係合部に確実に係合
させて、椅子部と台車部との進退出方向の位置決めを退
出時において確実に確保することができる。
【0008】請求項2によれば、椅子部を入浴浴槽に支
承させた状態で位置決め部材と係合部との係合、解除が
行われるので、この係合、解除を無理なく行う上で好ま
しいものとなる。請求項3によれば、位置決め部材と係
合部との具体的な構成が提供される。特に、ロッド部を
孔に嵌合するという嵌合形式の位置決めとしてあるの
で、進退出方向の位置決め機能が確実なものとなる。
【0009】請求項4によれば、ロック機構のロック解
除の手間を省略する上で好ましいものとなる。請求項5
によれば、請求項4に対応した効果を得るための具体的
な構成が提供される。
【0010】請求項6によれば、位置決め部材と係合部
とは、右方向の位置決めというものを特に考慮しなくて
もよいので、簡単な構成とする上で好ましいものとな
る。請求項7によれば、椅子部と台車部との連結、分離
の際に、連結部に椅子部の重量という大きな力が加わる
のを防止して、この連結、分離をスム−ズに行う上で好
ましいものとなる。
【0011】請求項8によれば、前後左右の少なくとも
4本のリンクによって、支承部材に作用する椅子部の重
量をしっかりとかつ安定して支承する上で好ましいもの
となる。また、平行リンクを構成してあるので、起立位
置と倒伏位置との間での姿勢変更をスム−ズに行う上で
も好ましいものとなる。請求項9によれば、入浴浴槽へ
の進出に応じて、自動的に椅子部と台車部とを分離させ
る上で好ましいものとなる。
【0012】
【発明の実施の形態】
(1)図1〜図5の説明(入浴浴槽の全体概要) 図1〜図4において、1は入浴浴槽であり、その貯湯部
(入浴部)2の前壁が扉3によって形成されている。ま
た、貯湯部2の後壁が符合4で示され、貯湯部2の左右
側壁が符合5で示される。扉3を開くことにより、患者
は車椅子Kごと貯湯部2へ入ることができ、扉3を閉じ
ることにより貯湯部2の前壁が構成されて、湯水を所定
水位まで貯溜できるようにされる。なお、貯湯部2へ進
出される車椅子Kは、後述するように、走行車輪を有す
る台車部と椅子部とを略水平方向に分離可能として、椅
子部のみ貯湯部2へ進出されるものである。
【0013】入浴浴槽1の直後方には、貯湯タンク10
が配設されている。この貯湯タンク10は、入浴浴槽1
の貯湯部2を満水にできる量の湯水を貯溜可能とされて
いる(約600リットル)。貯湯タンク10は、上方か
ら見たとき、前後方向に細幅とされ、左右方向に長くさ
れ、上下方向に長くされている。このような貯湯タンク
10は、底壁、左右前後の側壁および上壁共にそれぞれ
ステンレス板によって構成されている。貯湯タンク10
には、殺菌灯18が配設されている。この殺菌灯18
は、殺菌線として紫外線を照射するもので、図1、図
2、図4から明らかなように、上下方向に間隔をあけて
複数(3本)設けられている。
【0014】貯湯タンク10は、合成樹脂より具体的に
は繊維強化プラスチックにより形成された外装ボックス
11によって、外部から目視できないように覆われてい
る。外装ボックス10は、貯湯タンク10よりも長く形
成されていて、貯湯タンク10の側方に配設空間13を
構成するようになっている。そして、配設空間13には
後述するフィルタFが配設されて、このフィルタFも外
装ボックス11によって外部から目視できないように覆
われる。外装ボックス11の上壁は、蓋部材15によっ
て構成されており、この蓋部材15を開くことにより、
貯湯タンク10および配設空間13の上方が大きく開口
される。
【0015】図5には、入浴浴槽1の貯湯部2と貯湯タ
ンク10とを接続する接続回路Sの一例が示される。こ
の図4において、接続回路Sは、前述のフィルタFの
他、電動式のポンプ21を備えている。このポンプ21
の吸い込み側が、配管22を介して第1三方切換弁23
に接続され、ポンプ21の吐出側が、配管24を介して
第2三方切換弁25に接続されている。
【0016】第1三方切換弁23は、配管26を介して
貯湯部2の底壁部に接続されると共に、配管27を介し
て、貯湯タンク10の低部に接続されている。第2三方
切換弁25は、配管28を介して貯湯部2に接続される
と共に、配管29を介してフィルタFの入り口ポート3
0に接続されている。フィルタFの出口ポート31は、
配管32を介して、貯湯タンク10の上部に接続されて
いる。配管32の低部からドレン配管33が分岐され
て、このドレン配管33にドレン弁34が接続されてい
る。
【0017】貯湯タンク10の湯水を貯湯部2へ供給す
るときは、第1三方切換弁23によって配管22を27
に接続し、第2三方切換弁25によって配管24を28
に接続する。この状態でポンプ21を運転することによ
り、貯湯タンク10内の湯水は、配管27、22、2
4、28を経て、貯湯部2へ供給される。このとき、貯
湯タンク10内の湯水は、フィルタFを通過しないこと
となる。
【0018】貯湯部2内の湯水を貯湯タンク10へ排出
するときは、第1三方切換弁23によって配管22を2
6に接続し、第2三方切換弁25によって配管24を2
9に接続する。この状態でポンプ21を運転することに
より、貯湯部2内の湯水は、配管26、22、24、2
9、フィルタF、配管32を経て、貯湯タンク10へ排
出される。
【0019】貯湯タンク10への湯水排出のとき、フィ
ルタFを湯水が通過することにより、貯湯部2で発生し
た患者の髪の毛等の汚れが、当該フィルタFでもって補
足される。なお、フィルタFは、多孔の排出パイプ35
と、排出パイプ35を取り巻くフィルタ素子36を有
し、入り口ポート30から導入された湯水は、フィルタ
素子36、排出パイプ35を通過してフィルタFの低部
に形成された出口ポート31から排出される。1日の入
浴時間が終了した時点でドレン弁34を開くことによ
り、フィルタS内の湯水が雑菌の繁殖防止のために排出
される。また、フィルタ素子36は、定期的に清掃ある
いは交換される。
【0020】(2)図6〜図13の説明(分離車椅子の第
1の例) 図6〜図13には、分離車椅子K(K1)の一例が示さ
れる。この分離車椅子K1は、図6、図7に示すよう
に、椅子部40と台車部41とに分離可能として連結さ
れており、その分離ラインが2点鎖線で示す符合Bで示
される。椅子部40は、座部42、背もたれ部43、フ
ットレスト44を有する。背もたれ部43は、図6実線
で示す起立位置と、一点鎖線で示す最大リクライニング
位置との間で、複数段階で傾斜角度が変更可能である。
【0021】フットレストト44は、図6実線で示す最
下方位置と、一点鎖線で示す最上方位置との間で、複数
段階に高さ位置変更可能とされている。また、フットレ
スト44は、背もたれ部43と連動して、背もたれ部が
後方へ傾斜されるのに応じて、高さが高くなるようにさ
れている。最下方位置にあるフットレスト44よりも、
分離ラインBの方が若干下方に位置するように設定され
ている。
【0022】椅子部40には、入浴者の身体を安定させ
るためハンドル45が設けられると共に、入浴浴槽1へ
の進退出時に看護者によって分離車椅子K1を押し操作
するための操作バ−46が設けられている。操作バ−4
6は、看護者が椅子部41に着座された入浴者と対面し
た状態で、入浴者の後方へ向けて分離車椅子K1を押し
操作するようになっている。各バ−45、46は、それ
ぞれその基端部を中心として後方へ揺動可能とされてい
る。なお、入浴時以外には、背もたれ部43直後方に設
けられた操作バ−(図示略)を利用して、分離車椅子K
1が押し操作される。
【0023】座部42等が取付けられる椅子部40の上
フレーム47には、その長手方向に間隔をあけて、複数
の移乗用ローラ48、および複数の案内ローラ49が設
けられている。各複数のローラ48、49が、入浴方向
手前側から後方へ順次48a〜48dあるいは、49a
〜49dで区別される。移乗用ローラ48は、略水平方
向軸線を中心として回転自在とされ、後述するように入
浴浴槽1へ進入されるときに、椅子部40の入浴浴槽1
に対する走行ローラとして機能する(椅子部41の重量
を受ける)。案内ローラ49は、略上下方向に伸びる軸
線を中心として回転自在とされて、入浴浴槽1の内側面
に作用して椅子部40の左右方向の位置決めを行う。
【0024】椅子部40のフレームのうち、上フレーム
47よりも十分低い位置にある下フレーム50には、前
後左右の合計4か所において、後述するように台車部4
1との分離、連結が行われる連結部51が形成されてお
り、この4か所の連結部51の区別は、符合51FR、
51FL、51RK、51RRによって区別される。
【0025】下フレーム50には、左右一対の位置決め
レバー52が設けられている。この位置決めレバー52
は、後述するように、入浴浴槽1内の分離された椅子部
40を、台車部41と所定位置で整合させるために用い
られる。この位置決めバ−52は、その基端部つまり入
浴方向端部が、略水平に伸びる回動支点52aを中心と
して上下方向に揺動自在とされ、その先端部には、下方
に伸ばして、位置決めロッド部52bが形成されてい
る。位置決めバ−52の中間部分側方には、入浴浴槽1
との位置関係に応じて位置決めバ−52を所定の揺動位
置とするためのローラ(カムフォロア)53が回転自在
に取付けられている。位置決めバ−52は、図示を略す
スプリングによって下方へ付勢されて、常時は図9実線
で示すように下フレーム50上面に着座されて略水平に
伸びている。
【0026】台車部41は閉断面のチャネル材と平板と
を組み合わせることにより、全体として平板状とされた
本体部55と、前後左右4個の走行車輪(キャスタ式)
56とを有する。走行車輪56は、前記フットレスト4
4よりも幅方向外側に位置するように設定されている。
すなわち、フットレスト44部分の最大幅は、座部42
の最大幅とほぼ同じ程度とされているが、左右の走行車
輪56の間隔は、座部42の最大幅よりもかなり大きく
なっている。つまり、フットレスト44の右端部よりも
右側走行車輪56の方が分離車椅子K1の幅方向外側に
位置され、フットレスト44の左端部よりも左側走行車
輪56の方が分離車椅子K1の幅方向外側に位置されて
いる。走行車輪56の直径は十分大きくされて、その上
端高さ位置は、平板状とされた本体部55よりもかなり
高い位置にある。
【0027】椅子部40と台車部41との分離、連結部
の詳細が、図9〜図13に示される。この分離、連結の
ため、椅子部40における前記連結部51は、略水平状
の被支承板部51aと、該被支承板部51aに形成され
た略U字状の係止凹部51bとを有する。係止凹部51
bは、分離車椅子K1の幅方向内側に開口されている。
【0028】一方、台車部41の連結部57は、椅子部
40の連結部51に対応して、前後左右の合計4個設け
られている(4個の連結部57の区別は、符合57F
R、57FL、57RK、57RRによって行われ
る)。連結部57は、略直方体形状とされたブロック状
の支承部材58を有し、この支承部材58の上面が平板
状の支承面とされている。支承部材58の上面からは、
係止軸部59が突設されると共に、この係止軸部59の
先端が大径の抜け止め部60とされている。係止軸部5
9の直径は、椅子部40側の前記係止凹部51bの開口
幅よりも若干小さくされ、抜け止め部60の直径は、係
止凹部51bの開口幅よりも十分大きくされている。
【0029】係止軸部59が係止凹部51bに係合(嵌
合)されたときが連結状態であり、係止軸部59が係止
凹部51bに係合解除されたときが分離可能状態とな
る。このような係合、係合解除のため、支承部材58
が、左右2本の平行リンク構成用の支承リンク61、6
2を前後に合計2組設けることにより、台車部41の本
体部55に連結されている。すなわち、リンク61、6
2の一端部は、本体部55に対して、水平に伸びる取付
支点61a、62aを中心として揺動自在に連結され、
またリンク61、62の他端部は、支承部材58に対し
て、水平に伸びる取付支点61b、62bを中心として
揺動自在に連結されている。
【0030】これにより、リンク61、62の揺動に応
じて、支承部材58が本体部55に対して平行に起倒さ
れる。そして、起立位置とされたときは、前述のよう
に、係止軸部59が係止凹部51bに係合して、椅子部
40側の連結部51における被支承板部51aが、台車
部41側の連結部57における支承部材58の上面に載
置、支承される(図12の状態)。リンク61、62が
倒伏されたとき、椅子部40の支承が解除されるが、リ
ンク61、62は、起立位置から略90度揺動されてい
て、支承部材58が本体部57とほぼ同じ高さ位置にま
で十分低くされる(図13の状態)。
【0031】台車部55には、図8、図9、図11に示
すように、4個の連結部57に対応して、4個の入力レ
バー63が設けられている。この入力レバー63は、本
体部55に対して、略上下方向に伸びる揺動支点63a
を中心として揺動自在に取付けられている。この揺動レ
バー63の先端部付近には、入浴浴槽1に設けた後述す
るカム部材からの入力を受ける入力ローラ64が水平方
向に回転自在に取付けられている。入力レバー63の後
端部は、台車部41のほぼ幅方向に伸びる連結レバー6
5の一端部が回動自在に連結され、連結レバー65の他
端部が、前述したリンク61、62のうち一方のリンク
61の略中間部分に回動自在に連結されている。
【0032】支承部材58、リンク61、62、連結レ
バー65、入力レバー63等は、左右対称に構成されて
いる。左右の入力レバー63は、その入力ローラ64が
互いに接近する方向に、スプリング66によって付勢さ
れている。このスプリング66の付勢方向は、前述した
ようにリンク61、62が起立されて椅子部40と連結
される方向に対応し、倒伏位置から所定の起立位置とな
ったときに支承部材58に当接されるストッパ67が、
本体部55に設けられている。支承部材58がストッパ
67に当接しているとき、つまりリンク61、62が所
定の起立位置にあるとき、左右一対の入力ローラ64の
間隔が、所定間隔となるように設定されている。
【0033】支承部材58つまりリンク61、62が所
定の起立位置の状態を保持するため、ロック機構68が
設けられている。このロック機構68は、本体部55に
略水平に伸びる回動支点69aを中心として上下方向に
揺動自在とされたロックレバー69を有する。このロッ
クレバー69は、台車部41の幅方向に伸びるロックプ
レ−ト70を一体的に有し、このロックプレ−ト70の
幅方向端部が、上方に折曲されたロック爪70aとされ
ている。
【0034】前述した所定の起立位置にあるとき、左右
のロック爪70aが入力レバー63の直外側に位置され
て、リンク61、62が倒伏位置へ向けて揺動される方
向への入力レバー63の揺動が規制される(ロック状
態)。このロック状態から、ロックレバー69が下方へ
揺動すると、ロック爪70aが入力レバー63よりも下
方へ変位されて、ロック解除となる。ロックレバー69
の先端部上部には、入力ローラ(カムフォロア)71が
略水平に伸びる軸を中心として回転自在に取付けられ、
入浴浴槽1に設けた後述するロック解除用カム部材に係
合されたとき、上述のロック解除方向へとロックレバー
69が揺動される。
【0035】台車部41には、椅子部40に設けた前記
位置決めレバー52の位置決めロッド部52bに対応し
て、位置決め孔72が形成されている(図8、図9参
照)。位置決め孔72は、上方に向けて徐々に開口面積
が大きくなるように、あるいは位置決めロッド部52b
の先端部が先端に向うにつれて徐々に細径となるように
されて、わずかな位置ずれを修正しつつ互いに嵌合可能
とされている。位置決め孔72に位置決めロッド部52
bが嵌合されたとき、椅子部40の連結部51と台車部
41の連結部57とが、正規の連結位置とされる。
【0036】(3)図14〜図19の説明(分離車椅子と
入浴浴槽との関係) 次に、図14〜図19を参照しつつ、分離車椅子K1と
入浴浴槽1との関係について説明する。まず、図14、
図15に示すように、入浴浴槽1の下方には、台車部4
1の収納空間Eが形成されている。この収納空間Eは、
扉3側から見たとき、中央部分に低くかつ入浴浴槽1の
幅方向に長く伸びる第1収納空間(中央部分)E1と、
該第1収納空間E1に連通して、該第1収納空間E1よ
りも高く、かつ細幅な左右一対の第2収納空間(左右部
分)とに大別される。第1収納空間E1には、台車部4
1のうち本体部55が収納される。第2収納空間E2に
は、走行車輪56が収納される。各収納空間E1とE2
との連通部分は、本体部55と走行車輪56とを連結す
る部分が位置される。勿論、各収納空間E1、E2は、
扉3を開いたときに、入浴浴槽1の扉3方向側端面側に
開口され、その長さ(入浴浴槽1の長手方向長さで、図
16左右方向長さ)は、台車部41をほぼ全体的に収納
できる長さとされている。
【0037】第2収納空間E2は、走行車輪56よりも
若干広い幅程度とされていて、全体として上に凸となる
ような形状とされている。すなわち、第2収納空間E2
の幅方向外側には、入浴浴槽1の左右側壁5を床面近く
まで十分下方にまで延長させることにより覆い用側壁部
5aとされて、入浴浴槽1の側方からは、収納空間Eが
容易には目視できないようにされている。この覆い用側
壁部5a下面には、支承部としての支持脚74が取付け
られて、この支持脚74によって、収納空間Eが位置す
る部分の側壁部5aが支承されている。なお、支持脚7
4は、扉3に近い位置に設けるのが、側壁部5(5a)
の先端部を支承して片持ち支承を避ける上で好ましいも
のとなる。
【0038】入浴浴槽1は、貯湯部2を含めて外部から
目視される部分がFRP等のプラスチックによって形成
されるのが、このプラスチック部分は入浴浴槽1の強度
部材となるフレームを外部から目視できないように覆っ
ている。この入浴浴槽1のフレームは、覆い用側壁部5
a内にもそのほぼ全長に渡って位置されており、この覆
い用側壁部5aを床面にしっかりと支承することは、入
浴浴槽1を全体的にバランスよく支承する上で好ましい
ものとなる。
【0039】収納空間Eについてさらに説明すると、入
浴浴槽1の貯湯部2のうち、扉3に近い側が、遠い側よ
りも所定分低くされており、この低くされた部分が、図
14、図16において符合2aで示される。低くされた
部分2aの底面つまり湯水の最低高さ位置は、第2収納
空間E2の高さよりも低くされている。したがって、低
い部分2aの底壁面(湯水の最低高さ位置よりも、貯湯
部2の底壁厚さ分だけさらに下に位置する面)は、第2
収納空間E2の高さよりもかなり低くなっており、全体
としてみると、第2収納空間E2の高さ位置から低い部
分2aが下方へ突出された分だけ、第1収納空間E2の
高さが低くなっているとみることができる。換言すれ
ば、第2収納空間E2は、その幅方向内側上部が、低い
部分2aの側壁によって画成され、幅方向外側部分がほ
ぼ全体的に前記覆い用側壁部5aによって画成されてい
るとみることができる。さらに別の見方をすれば、扉3
の方向から見たとき、第2収納空間E2は、上に凸とな
るように、入浴浴槽1の底壁をへこませた形状とみるこ
とができる。
【0040】貯湯部2のうち、低い部分2aよりも上方
部分は、当該低い部分2aよりも幅広とされている。つ
まり低い部分2aの幅は、椅子部40の下部分つまりフ
ットレスト44部分の幅よりも若干大きい程度とされて
いる。この低い部分2aとその上方の幅広部分との境界
部位には、段差部75が構成される(図14、図17参
照)。この段差部75内面には、略L字状とされた金属
製(ステンレス製)のガイドレール76が一体化されて
いる。このガイドレール76のうち、略水平に伸びる水
平部76aは、椅子部40の移乗用ローラ48が走行さ
れる。ガイドレール76のうち、略上下方向に伸びる垂
直部76bには、椅子部40の案内用ローラ49が係合
される。このように、貯湯部2内に進入される椅子部4
0は、幅の狭い低い部分2aを形成することによって形
成される段差部75を有効に利用して、貯湯部2内での
椅子部40の左右方向の位置決めと保持とが行われるこ
とになる。
【0041】ガイドレール76の扉3側端部の上面(7
6aの延長面)は、扉3から離れるにしたがって徐々に
かつわずかに(数mm程度)高くなるような傾斜面76
cとされている。この傾斜面76cは、移乗用ローラ4
8をわずかに上昇させて、椅子部40と台車部41との
連結部分を上下方向にフロ−ティング状態とするための
ものである(椅子部40と台車部41との分離前に、分
離位置において椅子部40の重量が台車部41の連結部
から解放されるようにする)。
【0042】図19に示すように、ガイドレール76の
後端部には、水平部76aの一部を削り加工する等によ
り、移乗用ローラ48が落ち込んでストッパ作用を行う
溝部76dが形成され、この溝部76dの直後方には、
上方へわずかに伸びる係止ストッパ76eが形成されて
いる。移乗用ローラ48が溝部76dに落ち込んだ位置
が、椅子部40の入浴浴槽1への所定進入位置となる
(図16対応)。
【0043】扉3の内面には、図15に示すように、第
2収納空間E2に対応した位置に凹部3aが形成され
(走行車輪56との干渉防止用で、走行車輪56が完全
に入浴浴槽1下方に収納される場合は不用)。また、貯
湯部2の扉3側開口端面の形状に対応した形状のシール
用パッキン73が取付けられている。なお、扉3の内面
には、パッキン73の内方側において大きな凹部を形成
して、この大きな凹部を利用して、扉3を閉じたときに
貯湯部2と連通されてその一部を構成するようにするこ
ともできる。
【0044】図14、図16に示すように、貯湯部2の
低い部分2aの左右側壁内面には、カム部材80が取付
けられている。このカム部材80は、椅子部40の位置
決めレバー52に設けた位置決めローラ53に作用する
もので、その線端部上面は、後方に向うにつれて徐々に
高くなるような傾斜面80aとされている。位置決めロ
ーラ53は、椅子部40の入浴浴槽1内への進入が進行
するのに伴って、傾斜面80aを上り、最終的に、位置
決めレバー52を、その位置決めロッド52aが、台車
部41の位置決め孔72から抜け出るように揺動させる
(図9一点鎖線の状態に、位置決めレバー52を揺動さ
せる)。
【0045】前記貯湯部2の低い部分2aの下面には、
カム部材81が入浴浴槽1の長手方向に伸ばして一体化
されている。このカム部材81の幅は、台車部41のも
っとも先端側に設けられた左右一対の先行案内ローラ8
2の間隔よりも若干小さく設定されているが、左右一対
の入力ローラ64の最小間隔よりは大分大きくされてい
る。カム部材81の先端部つまり扉3側部分に、後方に
向うにつれた徐々に幅広くなるように左右一対の傾斜面
81aが形成されている。この一対の傾斜面81aの最
小間隔は、左右一対の入力ローラ64の最小間隔よりも
小さくされている。このようなカム部材81は、先行案
内ローラ82が作用されたときは台車部41の入浴浴槽
1に対する左右方向の位置決めを行うと共に、入力ロー
ラ64が作用されたときは、椅子部40と台車部41と
の分離を行うためのものとなる。
【0046】カム部材81の先端部にはさらに、その下
面において、図9に示すように、後方に向うにつれて徐
々に低くなる傾斜面81bが形成されている。この傾斜
面81bは、台車部41に設けたロック機構68の入力
ローラ71に作用するもので、ロック解除用とされる。
【0047】(4)分離車椅子の分離と再連結 次に、以上のような構成における分離車椅子K1の分離
と再連結について、入浴浴槽1への分離車椅子K1の進
入、退出と関連させつつ説明する。
【0048】まず、扉3が開かれた入浴浴槽1に対し
て、図6、図9のように連結状態にある分離車椅子K1
が接近される。当初は、台車部41の先行案内ローラ8
2がカム部材81を挟み込んで、台車部41の左右方向
の位置決めがなされる。また、ほぼ同時に、椅子部40
の1番目の案内用ローラ49aが入浴浴槽12のガイド
レール76垂直部76bに当接して、椅子部40の左右
方向の位置決めが行われる。
【0049】分離車椅子K1がなおも入浴浴槽1へ接近
すると、椅子部40の1番目の移乗用ローラ48aが、
ガイドレール76の傾斜面76cを走行し、これによ
り、椅子部40の入浴浴槽1に近い側の重量が、1番目
の移乗用ローラ48aに受け持もたれて、入浴浴槽1に
近い側の台車部41の連結部57に対する椅子部40か
らの重量が完全にあるいはほぼ完全に解放される。
【0050】1番目の移乗用ローラ48aが、ガイドレ
ール76の傾斜面76cを完全に越えると、台車部41
のロック機構68用入力ローラ71が、カム部材81の
傾斜面81bに当接して、ロック解除とされる。分離車
椅子K1がさらに入浴浴槽1へ接近すると、台車部41
の入力レバー63に設けた入力ローラ64が、カム部材
81の傾斜面81aに当接して、入浴浴槽1に近い側の
連結部51と57との連結が解除される。
【0051】分離車椅子K1がさらに入浴浴槽1へ接近
すると、椅子部40の2番目、3番目の移乗用ローラ4
8b、48cがガイドレール76の傾斜面76cを乗り
越えて、椅子部40の重量が、1番〜3番の各移乗用ロ
ーラ48a〜48cによって完全に受け持たれる。さら
に分離車椅子K1を入浴浴槽1へ接近させると、前述し
たのと同様にして、椅子部40と台車部41との後方の
連結部51と57との連結が解除される。
【0052】分離車椅子K1をさらに入浴浴槽1へ接近
させると、椅子部40の位置決めレバー52に設けたロ
ーラ53が、カム部材80の傾斜面80aに乗り上げる
ことにより、当該位置決めレバー52が上方へ揺動され
て、その位置決めロッド部52aが、台車部41の位置
決め孔72から抜け出る。これにより、椅子部40と台
車部41とが完全に分離されたことになり、この後は、
椅子部40を、1番目の移乗用ローラ48aがガイドレ
ール76の溝部76dに落ち込む位置まで押し込めばよ
い(4番目の移乗用ローラ48dも完全にガイドレール
76上に乗る)。なお、4番目の移乗用ローラ48d
は、入浴浴槽1内での椅子部40の前後方向の安定を確
保するために機能する。
【0053】入浴終了後は、椅子部40が入浴浴槽1か
ら引き出される。このときは、まず、位置決めレバー5
2のローラ53がカム部材80から係合解除されること
により、位置決めロッド部52aが、台車部41の位置
決め孔72に嵌合されて、椅子部40と台車部41とが
一体動可能な状態とされる。
【0054】椅子部40をさらに引き出すことにより、
椅子部40と台車部41との後方側の連結部51、57
同士が係合され(後方側の入力ローラ64のカム部材8
1に対する係合が解除)、この後、後方側の連結部5
1、57に、椅子部40の後部分の重量が作用する。さ
らなる椅子部40の引き出し作用によって、椅子部40
と台車部41との前方側の連結部51、57同士が係合
され(前方側の入力ローラ64のカム部材81に対する
係合が解除)、この後、前方側の連結部51、57に、
椅子部40の前部分の重量が作用する。
【0055】さらなる椅子部40の引き出しにより、ロ
ック機構68における入力ローラ70のカム部材81に
対する係合が解除されて、椅子部40と台車部41との
連結がロックされる。
【0056】(5)図20〜図25説明(分離車椅子の第
2の例) 図20〜図25は、分離車椅子の他の例を示すもので、
符合K2で示される。この分離車椅子K2は、前述した
第1の例での分離車椅子K1と同じ部分の構成には同一
符合を付してその重複した説明は省略する。図20、図
21に示すように、分離車椅子K2においては、台車部
41に設けた連結部85(分離車椅子K1における連結
部57に相当)の構成、および連結部85を起倒させる
部分の構成が分離車椅子K1と異なるものであり、この
異なる部分を中心にして説明する。
【0057】先ず、連結部85を構成する起倒可能な部
材が、前後方向に揺動される揺動レバー(58、61、
62に対応)として構成されている。つまり、揺動レバ
ー85が起立位置にあるときに連結され、後方へ揺動さ
れたときに分離状態とされる(図10の椅子部40側の
係止凹部51bが、後方へ開口されている)。
【0058】本体部55には、幅方向に長く伸びる前後
一対の連結ロッド87が回転自在に保持され、その略中
間部分にはレバー86Aが一体化されて、このレバー8
6Aの先端部に入力アーム88が回転自在に保持されて
いる。連結ロッド87の各端部には、それぞれレバー8
6Bが一体化されている。レバー86Aと86Bとは、
側方から見たときに略直交するような位置関係とされて
いる。入力ローラ88が、カム部材81からの押圧を受
けてレバー86Aが後方へ揺動されるのに応じて、レバ
ー86Bも揺動される。
【0059】レバー86Bと前記揺動レバー85とが、
連結レバー89によって連結されている。これにより、
入力ローラ88がカム部材81の傾斜面81b(図8の
8a対応)に当接してレバー86Aが後方へ揺動される
と、揺動レバー85が後方へ揺動された倒伏位置とな
り、椅子部40との連結が分離される。なお、各部材8
6A、86B、連結ロッド87が、図8、図9に示す入
力レバー63として機能するようになっている。
【0060】各レバー85、86A、86B、連結ロッ
ド87の好ましい連結態様を、図22に模式的にかつ誇
張して示しある。この図22において、揺動レバー85
と連結レバー89との連結部位が符合90で示され、連
結レバー89とレバー86Bとの連結部位が符合91で
示される。92は、レバー86Aが連結方向へ所定以上
揺動するのゐ規制する、つまり揺動レバー85が倒伏位
置から所定の起立位置を越えてさらに揺動されてしまう
のを防止するストッパである。
【0061】図22は、連結状態のときを示してある。
このとき、回動中心あるいは支点となる87と90とを
結ぶ仮想線が一点鎖線で示される。この一点鎖線に対し
て、支点91が、わずかに下方に位置されている(図2
2では誇張されているが、実際にはわずかである)。い
ま、揺動レバー85に、分離方向の外力つまり図22反
時計方向の外力が不用意に作用したとする。このとき、
支点91は図中左方へ変位されようとするが、このよう
な動きは、レバー86Aをストッパ92に押し付ける動
きとなって、揺動レバー85が不用意に分離位置へ向け
て揺動されてしまう事態がより確実に防止される(ロッ
ク作用)。
【0062】入力ローラ88がカム部材81に当接され
ると、レバー86Aは、図22において反時計方向に揺
動されようとする。このとき、支点91は一旦図中右方
へわずかに変位された後(揺動レバー85は図22にお
いて若干時計方向へ変位されるが(係止凹部51bはこ
のような動きを許容できるように設定されている)、支
点91が一点鎖線上に位置した時点から、揺動レバー8
5は分離位置へ向う図22反時計方向に揺動されて、分
離状態となる。このように、図22では、支点91が一
点鎖線よりも上にあるか下にあるかによって揺動レバー
85の揺動方向が異なるいわゆる思案点を構成するもの
となり、この思案点の設定によって、椅子部40との連
結状態をより確実に確保する上で好ましいものとなる。
【0063】図23〜図25には、分離車椅子K2を入
浴浴槽1へ接近させるのに伴う椅子部40と台車部41
との分離の様子を図式的に示してあるが、連結状態から
分離状態への移行は第1の例となる分離車椅子K1の場
合についての説明から既に明らかなので、詳しい説明は
省略する。なお、図23は、前方の連結部85に対する
椅子部40の荷重が解放された時点を示し、図24は、
後方の連結部85に対する椅子部40の荷重が解放され
た時点を示し、図25は、椅子部40と台車部41とが
完全に分離されたときの状態を示す。
【0064】(6)図26、図27の説明(台車部の入浴
浴槽に対する位置決め) 図26、図27は、台車部41が収納空間Eに収納され
たときに、その前後方向の位置決めを行えるようにした
位置決めロック機構95の例を示すものであり、左右一
対設けられている。
【0065】先ず、図8、図9(K1)、図20、図2
1(K2)に示すように、台車部41の左右先端部に、
左右一対のロックピン96が上方へ向けて突設され、位
置決めロック機構95は、収納空間Eの深い位置に配設
されて(図10、図16参照)、上記ロックピン96に
作用する。このロック機構95は、入浴浴槽1の長手方
向に間隔をあけて前後一対の固定部97A、97Bを有
し、該固定部97Aと97Bとは入浴浴槽1に固定され
ている。
【0066】固定部97Aと97Bとの間に、互いに平
行に2本のガイドロッド98が架設され、ガイドロッド
97には、スライダ99が摺動自在に保持されている。
スライダ99は、スプリング100によって、前方の固
定部97Aに向けて付勢されている。スライダ99に
は、上下方向に伸びる支点101を中心として、係止レ
バー102が揺動自在に取付けられている。係止レバー
102は、2つのレバー部102aと102bとを有
し、一方のレバー部102aとスライダ99との間に
は、引っ張りスプリング103が架設されて、係止レバ
ー102が図中時計方向に向けて揺動付勢され、所定以
上の揺動は、レバー部102aがスライダ99に固定し
たストッパ104に当接することにより規制されてい
る。
【0067】係止レバー102は、図26に示すストッ
パ104への当接状態において、入浴浴槽1の長手方向
つまり、分離車椅子の進退出方向に伸びるレバー部10
2cを有する。レバー部102cは、入浴浴槽1の幅方
向内方側の側面において、傾斜面105が形成されると
共に、傾斜面105の直後方において係止凹部106が
形成されている。傾斜面105は、後方に向うにつれて
徐々に入浴浴槽1の幅方向内方側へ向うようにされてい
る。前方側の固定部97Bには、ねじ式のストッパ10
7が、スライダ99(レバー部102b)の移動軌跡上
に位置するように取付けられている。
【0068】ロック機構95は、通常は、図26の状態
とされている。すなわち、レバー部102aがストッパ
104に当接して、傾斜面105と係止凹部106とが
台車部41の進入方向に直列となるように位置され、レ
バー部102bが、ストッパ107に臨んでいる。
【0069】台車部41が収納空間Eに進入してくる
と、台車部41に設けたロックピン96が、傾斜面10
に当接して、係止レバー102を、スプリング103に
抗して、図26反時計方向に揺動させ、さらなる台車部
41の進入によって、ロックピン96が図26実線で示
すように、係止凹部106内に嵌入され、この嵌入によ
って、係止レバー102は、図26の状態に復帰する。
ロックピン96が係止凹部106内に嵌入されたとき、
台車部41の収納空間E内での所定位置においてのロッ
ク状態となる(前後方向の動きが規制される)。
【0070】図26に示すロック状態から、台車部41
に対してやや強い力で収納空間Eから抜け出る方向の外
力が作用すると、台車部41つまりロックピン96が、
係止凹部106に嵌入した状態のまま、スライダ99が
スプリング100に抗して図27に示すように固定部9
7Bに向けて変位され、その途中でストッパ107に対
してレバー部102bが当接して、係止レバー102が
図27反時計方向に揺動され、係止凹部106からロッ
クピン96が抜けでることになる(ロック解除)。この
ように、台車部41の入浴浴槽1に対するロック、ロッ
ク解除が、台車部41を収納空間Eへ進退出させるだけ
で自動的に行われることになる。勿論、このロック機構
95は、椅子部40の位置決めロッド52(のロッド部
52b)が台車部41の位置決め孔72から丁度抜け出
る位置において、ロックが行われるように位置設定され
ている。
【0071】なお、実施の形態で用いた部材の名称は、
その上位概念となる機能内容の表現に手段の名称を付す
ることにより表現することができる。さらに、本発明の
目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあ
るいは利点として記載された内容のものを提供すること
をも暗黙的に含むものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す全体平面図。
【図2】図1の側面図。
【図3】図1の前面図。
【図4】図1の後面図。
【図5】接続回路例を示す系統図。
【図6】分離車椅子の一例を示す側面図。
【図7】図6に示す分離車椅子の正面図。
【図8】図6に示す分離車椅子の台車部を示す一部省略
平面図。
【図9】図8の側面図。
【図10】椅子部と台車部との連結、分離部分の一例を
示す斜視図。
【図11】分離用入力レバーのロック機構を示す斜視
図。
【図12】椅子部と台車部と連結、分離部分を示すもの
で、連結状態とのときの要部拡大正面図。
【図13】椅子部と台車部と連結、分離部分を示すもの
で、分離状態とのときの要部拡大正面図。
【図14】扉を開いた状態において扉側から見た入浴浴
槽を示す図。
【図15】扉をその内面側から見た図。
【図16】入浴浴槽に対する椅子部と台車部との収納状
態を示す一部断面側面図。
【図17】入浴浴槽に設けた椅子部用のガイドレールを
示す正面断面図。
【図18】入浴浴槽に設けた椅子部用のガイドレールの
先端部分の詳細を示す側面図。
【図19】入浴浴槽に設けた椅子部用のガイドレールの
後方部分の詳細を示す側面図。
【図20】分離車椅子の他の例を示す要部側面図。
【図21】図20の平面図。
【図22】連結、分離用揺動レバーの好ましいリンク連
結例を示す側面図。
【図23】図20に示す分離車椅子の分離過程を示す簡
略側面図。
【図24】図20に示す分離車椅子の分離過程を示す簡
略側面図。
【図25】図20に示す分離車椅子の分離過程を示す簡
略側面図。
【図26】台車部を入浴浴槽に所定位置でロックしてお
くロック機構の一例を示すもので、ロック状態での平面
図。
【図27】台車部を入浴浴槽に所定位置でロックしてお
くロック機構の一例を示すもので、ロック解除直後での
平面図。
【符合の説明】
1:入浴浴槽 2:貯湯部 3:扉 40:椅子部 41:台車部 48:移乗用ローラ 49:案内ローラ 51:連結部(椅子部側) 52:位置決めロッド(位置決め部材) 52b:ロッド部 55:本体部(台車部側) 56:走行車輪 57:連結部(台車部側) 58:支承部材 61、62:リンク 63:入力レバー(入力部材) 64:入力ローラ 72:位置決め孔(係合部) 95:ロック機構 96:ロックピン 99:スライダ 100:第1スプリング 102:係止レバー 103:第2スプリング 105:カム面 106:係止凹部 107:ストッパ K(K1、K2):分離車椅子 B:分離ライン E:収納空間

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】扉開閉式とされた入浴浴槽と、椅子部と走
    行車輪を有する台車部とが分離可能に連結された分離車
    椅子とを備え、該分離車椅子のうち分離された椅子部の
    みが前記入浴浴槽内に進入されると共に、分離された台
    車部が該入浴浴槽の下方に形成される収納空間に収納さ
    れるようにされた分離車椅子式入浴装置において、 前記収納空間に設けられ、前記台車部に作用して該台車
    部の進退出方向の位置決めを行うロック機構と、 前記椅子部に設けられ、前記入浴浴槽への進退出に応じ
    て上下方向に変位される位置決め部材と、 前記台車部に設けられ、前記位置決め部材が上方向から
    係合される係合部と、を備え、前記位置決め部材が前記
    係合部に係合されたときに、前記台車部と前記椅子部と
    の少なくとも前記進退出方向の位置決めが行われ、 前記進退出方向において連結状態にある前記椅子部と台
    車部とが入浴浴槽、前記収納空間の所定位置まで進出さ
    れたときに、前記位置決め部材が入浴浴槽からの外力を
    受けることにより上方へ変位されて前記係合部から離脱
    されると共に、前記ロック機構により前記台車部がロッ
    クされるように設定されている、ことを特徴とする分離
    車椅子式入浴装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記所定位置が、前記椅子部の重量が全て入浴浴槽に作
    用して前記台車部へは作用しない位置となるように設定
    されている、ことを特徴とする分離車椅子式入浴装置。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2において、 前記位置決め部材が、前記進退出方向に伸びて、前記椅
    子部に上下方向に揺動自在に保持されると共に、入浴浴
    槽からの退出方向端部において下方へ伸びるロッド部を
    有するものとして構成され、 前記係合部が、前記ロッド部が嵌合される上方へ開口し
    た孔として構成されている、ことを特徴とする分離車椅
    子式入浴装置。
  4. 【請求項4】請求項1において、 前記ロック機構が、前記台車部が入浴浴槽の退出方向へ
    所定以上の外力で引っ張られたときに、自動的にロック
    解除されるように設定されている、ことを特徴とする分
    離車椅子式入浴装置。
  5. 【請求項5】請求項4において、 前記ロック機構が、 前記進退出方向にスライド可能とされたスライダと、 前記スライダに揺動自在に保持された係止レバーと、 前記スライダを入浴浴槽に対する進出方向に付勢する第
    1スプリングと、 前記係止レバーをロック位置に付勢する第2スプリング
    と、 前記スライダを前記第1スプリングに抗して入浴浴槽の
    退出方向へスライドさせれたときに、前記第2スプリン
    グに抗してロック解除位置に該係止レバーを揺動させる
    ストッパと、を備え、前記係止レバーには、前記進退出
    方向において隣接して、カム面と該カム面よりも前記進
    出方向において係止凹部とが形成され、 前記台車部を前記ロック機構に接近させたときに、該台
    車部に設けられたロックピンが、前記カム面を摺動しつ
    つ前記係止レバーを揺動させて前記係止凹部に係止され
    る、ことを特徴とする分離車椅子式入浴装置。
  6. 【請求項6】請求項1において、 前記椅子部を入浴浴槽へ進出させたときに、該椅子部の
    入浴浴槽に対する左右方向の位置決めが行われるように
    され、 前記台車部を前記収納空間へ進出させたときに、該台車
    部の入浴浴槽に対する左右方向の位置決めが行われるよ
    うにされている、ことを特徴とする分離車椅子式入浴装
    置。
  7. 【請求項7】請求項1において、 前記椅子部が、前記進退出方向に間隔をあけて複数の移
    乗用ローラを備え、 前記椅子部と台車部との連結部位よりも、所定分入浴浴
    槽への進出方向において前記移乗用ローラが存在するよ
    うに設定され、 前記移乗用ローラが走行される入浴浴槽の走行面のうち
    前記扉側の端部が、前記進出方向に向うにつれて徐々に
    高くなる傾斜面とされ、 前記連結部位の連結が解除されて分離状態とされる前
    に、該連結部位よりも前記進出方向側に位置する移乗用
    ローラが前記傾斜面を乗り越えていて、該連結部位には
    椅子部の重量が作用しないようにされている、ことを特
    徴とする分離車椅子式入浴装置。
  8. 【請求項8】請求項1において、 前記台車部の椅子部に対する連結部が、上面に該椅子部
    に対する係合部を有する支承部材によって構成され、 前記支承部材が、平行リンクを構成するように前後左右
    の少なくとも合計4本のリンクによって、該支承部材の
    上面が常に上方を向くような平行状態を保ちつつ起倒さ
    れるように設定され、 前記支承部材とリンクとの組立体が起立位置とされたと
    きに前記椅子部との連結位置とされると共に、該組立体
    が倒伏位置とされたときに該椅子部との連結が解除され
    る分離位置とされる、ことを特徴とする分離車椅子式入
    浴装置。
  9. 【請求項9】請求項8において、 前記台車部に、前記組立体に連係された入力部材を備
    え、 前記台車部を前記収納空間へ進出させたとき、入浴浴槽
    に設けたカム部材に前記入力部材が当接して、前記組立
    体が前記倒伏位置とされる、ことを特徴とする分離車椅
    子式入浴装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007203095A (ja) * 2007-03-30 2007-08-16 Sanyo Electric Co Ltd 介護用入浴装置
JP2008253426A (ja) * 2007-04-03 2008-10-23 Iura Co Ltd 分離式入浴キャリー
JP2010099314A (ja) * 2008-10-24 2010-05-06 Gunji Kk 車椅子の車輪ロック装置

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