JP5784896B2 - レールの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、レールの製造方法、および熱間圧延されたレール形状を冷却した後に生じる曲がりを低減する冷却方法に関する。
本願は、2004年1月9日に出願された日本国特許出願第2004−004358号について優先権を主張し、その内容をここに援用する。
一般的に、鉄道用等のレールは、鋼片を加熱して所定の形状に熱間圧延し、所望の機械特性に応じて熱処理を行い、常温まで冷却し、矯正を行い、所定の検査を行って最終的に製品となる。なお、熱処理は必要に応じて行われ、省略される場合もある。
上記のレールの製造方法において、熱間圧延の工程は、レールを横倒しにして行われるのが通常である。熱処理を行わない場合は、レールは横倒しのまま冷却床上に搬送され、冷却される。
ところで、レールは、正立させた状態における断面形状が上下方向において非対称のため、熱間圧延後の冷却工程において高さ方向の曲がり(ここでは、正立した姿勢における上下方向の曲がりを高さ方向の曲がり、左右方向の曲がりを幅方向の曲がりと呼ぶが生じる。通常の操業方法では、高さ方向の曲りが大きくなってレールが不安定になって転倒し易くなるので、正常な搬送、冷却床への取り込み、払い出しが困難である。このため、不安定な状態を防止する観点から、上記の製造方法におけるほとんどの工程において、レールは横倒し状態のまま処理、搬送されている。ただし、エアやミストを用いて加速冷却する場合は、レールを正立させた状態で冷却が行われるが、通常は、下記の特許文献1に記載されているように、レールを正立状態にして熱処理を行い、その後、冷却床までの間に横倒しにしている。
このようにレールを横倒しの姿勢で冷却床に静置して放冷、すなわち強制的な冷却を行わず熱を大気中に自然に放散させて冷ますと、高さ方向には制約がないためにレールが曲がり易くなる。また、冷却床に近いレールの側面と反対側の側面との間で温度差が生じるため、幅方向にも曲がりが生じる。
このようなレールの曲がりは、製造工程の最後に、曲がりを生じたレールを、千鳥状にローラを配置した矯正機にかけ、必要に応じてさらにプレス加工を施すことによって矯正される。しかしながら、レールの曲がりが大きいと矯正に多くの時間を要するので、生産性の低下や製造コストの上昇を招くことになる。また、近年需要の高い高速鉄道向けのレールについては、非常に高い真直性を要求されることから、プレス矯正では曲がりを十分に矯正しきれず、歩留まりの低下を招く場合がある。
冷却床での曲がりを制御する方法としては、以下のような技術が開示されている。
まず、下記の特許文献2には、高温のレールを、冷却床上において横倒しの状態で冷却するにあたり、冷却床上に装入されるレールの両端部を、レールの頭部が曲げの外側になるように屈曲させておく方法が開示されている。また、下記の特許文献3には、冷却後にレールが真直になるように、冷却床上においてトランスファーとストッパとを用いて横倒しのレールを曲げておく方法が開示されている。
しかしながら、これらの方法では、レール両端部の曲げの程度や曲げの形状を調節するのが難しく、曲がりを厳密に抑制することができない。また、レールの幅方向の曲がりを抑制するのが難しい。
一方、下記の特許文献4には、レールを直立させた状態で、レールの底部を保温し、レールの足部の冷却速度とレールの頭部の冷却速度とを同調させて冷却することにより、冷却の過程でレールが曲るのを防止する方法が開示されている。この方法によれば、レールの曲がりは減少するが、レールの足部と頭部とで冷却速度を同調させるための断熱材等の選定が難しく、設備投資も大きくなる。また、冷却速度を遅くするために保温により冷却にかかる時間が長くなり、生産性が低下してしまう。
加えて、複数のレールについて上記のような保温を行う場合、すべてのレールについて冷却の条件が揃っていれば真直化に効果があるが、サイズの異なるレールを混在させて冷却すると、それぞれのレールで冷却の条件が異なってしまい、曲がりの解消しないレールができる。そればかりか、冷却に要する時間が長期化するため、材料の膨張・収縮が進行する十分な時間を与えてしまうことになり、かえって曲がり量を増大させるという懸念がある。
特開昭62−13528号公報 特開平05−076921号公報 特開平09−168814号公報 特開昭59−031824号公報
本発明の好適な実施形態は、上記のような従来技術における課題を解決し、簡便で、かつ冷却後の曲がりを低減できるレールの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、鋼片をレール形状に熱間圧延し、熱間圧延後の高温のレールを常温に至るまで冷却するレールの製造方法のひとつの好適な実施形態において、前記レールは、レールの頭部の表面温度が400℃から250℃までの温度域において、搬送のためのコンベアを有する冷却床上で正立状態に保持され、保温や加速冷却のいずれをも行うことなく自然に冷却される(但し、敷台上にローラを介在させて隙間を10mmとしてレールを浮かせて冷却する場合を除く)
前記熱間圧延後のレールを、常温に至るまで正立させた状態に保持することが好ましい。前記熱間圧延後の前記レールを、搬送中に正立状態とし、前記レールの断面形状をオンラインで測定することが好ましい。さらに、前記レールの長さを80メートルから250メートルとすることが好ましい。
本発明のレールの製造方法によれば、正立状態に保持された前記レールを、前記レールの頭部の表面温度が400℃から250℃までの温度域において冷却床上で保温や加速冷却を行うことなく自然冷却することにより、レールの上下方向の曲がりが、レールの自重によって抑制される。その結果、従来行われていた曲がりを防ぐための事前の変形作業を行わなくても、レールの上下方向の曲がりを防止することができる。また、レールの両側面がいずれも冷却床に当接せず、いずれの側面からも同じように放熱し、レールの幅方向に温度こう配が生じず(レールの両側面間で温度差が生じない)、レールの幅方向の曲がりを抑制することができる。
保温を行わずに自然冷却することにより、断熱材の選定を行う必要がなく、断熱材等の設備費もかからない。さらに、保温を行う場合と比較して冷却を終えるまでに要する時間を短くすることができる。
また、加速冷却を行わずに自然冷却することにより、加速冷却を行う場合と比較して金属組織中に異組織が生じ難く冷却後の金属特性が安定する。
加えて、常温まで冷却したときのレールの曲がりを少なくできるため、その後の搬送における転倒などのトラブルを未然に防止することができる。
図1は、本発明の好適な実施形態に対応して、冷却すべきレールの正立状態における断面形状を示す図である。
図1に示すように、鉄道用のレール1の足部2の形状が横方向に広がる板状となっているのに対し、頭部3が塊状となっているので、熱間圧延後の高温のレールを冷却する間、頭部3よりも足部2の冷却のほうが先に進行する。このため、冷却床上に置かれたレール1は、温度が低下するにつれ、レール1の端部がいったん足部2側に曲がった後、最終的には頭部方向3に曲がる(高さ方向に曲がる)。また、レール1を横倒しにして冷却する場合は、冷却床に当接する側面と開放された側面との冷却速度の差、及び冷却床の材質や構造により、レール1が幅方向にも曲がるかも知れない。
本発明者らは、冷却床上において生じる曲がりを防止する方法を検討した結果、レール1の頭部3の表面温度が400℃から250℃までの温度域において、レール1を正立させた状態に保持したうえで、レール1を保温や加速冷却を行うことなく自然冷却することが有効であることを見出した。その結果、高さ方向の曲がりに対して自重による曲がり矯正効果を得られ、幅方向の曲がりに対してもレール1の両側面において冷却速度がほぼ等しくなって曲がり矯正効果を得られ、結果的にレール1の真直性を向上させることができる。
レール1を正立させた状態に保持したうえで保温や加速冷却を行うことなく自然冷却する温度域を、レール1の頭部3の表面温度が400℃から250℃までの温度域としたのは、以下の理由による。すなわち、250℃以上の温度域においては、鋼の強度の熱膨張収縮差に伴う応力が低下するので、レール1の姿勢を変化させたり、水を使って加速冷却を行ったりすると、頭部3と足部2との温度差によって熱膨張収縮差が生じ、その応力が高温で軟化している鋼に曲がりが生じる。
そのため、この温度域ではレール1を保温したり加速冷却したりしないで自然冷却するのが好ましい。一方、250℃よりも低い温度域においては、鋼の強度が熱膨張収縮差に伴う応力に伴って上昇するので、レール1の姿勢を変化させたり、水を使って加速冷却を行ったりしても、鋼に曲がりを生じることがない。後述する熱処理との関係も考えると、熱間圧延後にレール1を正立状態とし、以後は常温に至るまでその状態を保持したまま処理を行うのが、製造設備の構成からも好ましい。
また、400℃よりも高い温度域においては、炭素鋼であるレール1を保温したり加速冷却したりしても、マルテンサイト等の好ましくない金属組織が生じることがない。ところが、400℃より低い温度域において、炭素鋼であるレール1を加速冷却したり保温したりすると、鉄道用レールとして好ましくない金属組織、例えばマルテンサイト等が生じる。そのため、この温度域ではレール1を保温したり加速冷却したりしないで自然冷却するのが好ましい。
以上の理由から、レール1の頭部3の表面温度が400℃から250℃までの温度域において、レール1を正立させた状態とすることにより、高さ方向の曲がりが自重により抑制される。また、レール1を正立させた状態とすることにより、レール1の右側部および左側部が冷却床に当接せず、いずれの側部においても同じように熱が放散し、レール1の幅方向に温度差が生じなくなるので、幅方向の曲がりが抑制される。無論、これより高い温度域からレール1を正立させた状態に保持しておくことはより有効である。
このときの冷却では、保温や加速冷却を行わないことが重要である。保温を行わなければ、断熱材の選定を行う必要がなく、断熱材等の設備費もかからない。さらに、保温を行う場合と比較して冷却を終えるまでに要する時間を短くすることができる。また、加速冷却を行う場合と行わない場合と比較すると、強制冷却を行わないほうが金属組織中に異組織が生じ難く、冷却後の金属特性が安定する。
レール1を正立させた状態で冷却しても冷却床上で倒れないようにするには、レール1を正立させた状態に保持することに加えて、熱間圧延後のレール1の温度が、塑性変形を生じやすい温度域、すなわちレール1の頭部3の表面温度が800℃から400℃までの温度域に達するまで、レール1の足部2を機械的に拘束することが必須である。
このようにレール1の足部2を機械的に拘束することにより、自然冷却を行う前の段階で大きな曲がりが生じ難くなるので、正立状態であってもレール1が倒れ難くなる。
レール1の組織が変態し始める温度域、すなわち、レール1の各部位のうち、頭部の表面温度が550℃から450℃までの温度域において、そしてレール1の足部2の表面温度が500℃から450℃までの温度域において、レール1を正立させた状態に保持するとともにレール1の足部2を機械的に拘束したうえで、レール1の頭部3および足部2を、毎秒1℃から20℃の速度で加速冷却することは、さらに有効である。上記の要領でレール1を加速冷却することにより、金属組織が変態を開始する際に生じる曲がりが抑制されるので、レール1の真直度が向上する。ここで、冷却速度を1〜20℃/秒としたのは、1℃/秒未満では1℃/秒未満の自然冷却の場合と比較して効果にさほど差が現れず、一方、20℃/秒超では部位の違いにより温度偏差が生じ易くなったり、加速冷却を止める温度の調節が困難になったりするためである。
ここで、レール1に熱処理を施さない場合、レール1は、熱間圧延後から上記の温度に至るまでの間も自然冷却される。熱処理を行う場合は、レール1の金属組織がオーステナイトとして存在する温度域から1〜20℃/秒の冷却速度で加速冷却を行うのが好ましい。加速冷却を行う温度範囲を450℃とすることにより、レール1の曲がり抑制を同時に行うことができる。加速冷却の方法としては、例えば、空気や霧状の水をレールに吹き付ける方法、レールを水や油に浸漬する方法等の周知の技術を用いることができる。
レール1の足部3を拘束する装置は、レール1の熱処理装置との組合せでいくつか公開されている。例えば、特開2003−160813号公報に開示されている拘束装置などを用いると良い。
冷却時のレール1の長さを一定の長さ以上にすることも有効である。冷却床上におけるレール長さを一定の長さ以上にすることにより、自重による強制効果が生まれ、レール1の曲がりをより効果的に抑制することができる。
日本国内に出荷しているレールの長さは主として25メートルであり、冷却工程ではレールをこの長さに切断して冷却するのが一般的であるが、より長い状態で正立冷却することにより、自重による曲がり抑制効果を享受できる。その望ましい長さは80メートル以上である。本発明においては、レール1の長さの上限は定める必要がないが、レール製造設備全体におけるレールの取り扱い上の点から制限される。本発明ではこれを250メートル以下とした。
本発明の代表的な実施形態で用いる冷却床は、従来周知の構造をそのまま用いることができる。通常の冷却床は、搬送のためのコンベヤや、200℃以下まで冷却した後の冷却速度を向上させるための散水設備などを有するが、特開平05−076921号公報や特開平09−168814号公報に開示されているような矯正装置や、特開昭59−031824号公報に開示されているような冷却床を保温する設備などは何ら必要ない。
以上説明したように、本発明の代表的な実施形態のレールの製造方法によれば、レールの表面温度が400℃から250℃まで低下する期間に、レールを正立状態としておくことにより、レールが自重により上下方向の曲がりを抑制される。また、レールの両側部からほぼ均等に熱が放散し、レール1の幅方向に温度差が生じなくなるので、レールの幅方向の曲がりが抑制される。したがって、従来のような曲がりを防ぐための事前の変形作業を行わなくても、レールの上下方向の曲がりを防止することができる。
本発明の代表的な実施形態によれば、従来のような曲がりを防ぐための事前の変形作業を行わないので、レールの向きを変える転回機は、熱間圧延後の工程に1基のみ必要になるだけである。したがって、設備費の低減を図るとともに、冷却設備の設置スペースの小規模化を図ることができる。また、レールは、横倒しの状態よりも正立させた状態のほうが冷却床の占有面積が小さくなるので、一度に冷却するレールの数を増やして生産性の向上を図ることも、生産性を維持しつつ設備スペースの小規模化を図ることも可能である。
また、熱間圧延後にレールを正立状態にすることで、搬送途中に断面形状寸法計を組み込むことができるため、熱間形状サンプル採取の簡略化が可能となる。形状サンプルは、主に、熱間圧延後に切断する際にレール断面各部の寸法をオフラインで測定することによって採取され、その後の材料の熱間圧延の圧下条件を調整するために用いられるが、製品長さにより切断位置が限定されたり、製品を切断する間はラインを停止させるために生産効率の低下を招いたりしていた。
オンラインの断面形状寸法計を設置する場合、従来法の横倒し搬送では、搬送時の曲がり量が非常に大きいので、その大きさに合わせて形状計を大型化させなければならなかった。また、十分な精度も得られなかった。そこで、本発明のようにレールを正立状態で搬送し、さらにあらかじめ曲がり量を低減させておくことで、精度の高い測定を可能とし、さらにレール全長の中で任意の位置の測定が可能となる。加えて、この測定結果を常温冷却後に行われる矯正の調節に利用することで、レールの真直性をさらに高めることができる。
断面形状寸法計は、搬送の初期、好ましくは冷却床に向かう最初の部分に配置され、レールの移動に伴って測定される。寸法計の形式は、周知の装置、例えば棒を接触させて変位を測定する方式や、レーザー等の光により距離を測定する方式などを適用することができる。
(実施例1)
熱間圧延後に25メートル、50メートル、100メートル、150メートルの各長さに切断したJIS(日本工業規格)50kgNレールを、各長さ条件毎に20本ずつグループ分けした。そして、全てのレールを横倒しにしてレール頭部の表面温度が400℃になるまで放冷(自然冷却)した。その後、すべてのレールを正立させてレール頭部の表面温度が400℃から250℃に低下するまで放冷した。その後、各グループ毎に半数のレールを正立状態とし、残りの半数のレールを横倒し状態として、コンクリート床(冷却床)上で常温まで放冷した。冷却終了後、倒れたレールの本数を数えるともに、各レールの高さ方向の曲がり量の程度、および幅方向の曲がりの程度を測定した(全て上方向への曲がりであった)。
高さ方向の曲がりの程度については、正立状態においてレールの両端部の床からの距離をそれぞれ測定し、両測定値の平均を求めた。また、幅方向の曲がりの程度も同様の方法で測定し、平均を求めた。結果を表1に示す。
Figure 0005784896
また、上記実施例1の比較例として、熱間圧延後に25メートル、50メートル、100メートル、150メートルの各長さに切断したJIS50kgNレールを、各長さ条件毎に20本ずつグループ分けした。そして、全てのレールを横倒しにしてレール頭部の表面温度が400℃になるまで放冷した。その後、すべてのレールを横倒しにしたまま、レール頭部の表面温度が400℃から250℃に低下するまで放冷した。その後、各グループ毎に半数のレールを正立状態とし、残りの半数のレールを横倒し状態として、コンクリート床上で常温まで放冷した。冷却終了後、倒れたレールの本数を数えるともに、各レールの高さ方向の曲がりの程度、および幅方向の曲がりの程度を上記と同様の方法で測定した。結果を表2に示す。
Figure 0005784896
上記の表1,2から明らかなように、本発明によれば、高さ方向、幅方向ともにレールの曲がり量を低減することができ、また冷却中も正立状態を維持することができた。
(参考例1)
熱間圧延後に150mの長さに切断したJIS60kgレールを、20本ずつにグループ分けした。そして、すべてのレールを正立状態とし、レール頭部の表面温度が800℃から450℃に低下するまで、エアの吹き付けにより強制的に冷却した。加速冷却速度を0℃/秒、1℃/秒、3℃/秒、5℃/秒、10℃/秒として、各グループ毎に加速冷却速度を異ならせた。また、各グループ毎に半数のレールについては足部をクランプ装置で拘束し、残りの半数のレールについては足部を拘束せずにおいた。その後、すべてのレールを正立させたまま、常温まで冷却した。冷却終了後、各レールの高さ方向の曲がりの程度、および幅方向の曲がりの程度を上記実施例1と同様の方法で測定した。結果を表3に示す。
Figure 0005784896
表3に示すように、本参考例によれば、冷却時にレールを正立させた状態で拘束することにより、常温まで冷却した後のレールの曲がりの程度を小さくすることができた。
以上、本発明の好ましい実施形態ならびに実施例を説明したが、本発明は上記の実施形態ならびに実施例に限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。本発明は前述した説明によって限定されることはなく、添付のクレームの範囲によってのみ限定される。
本発明は、鋼片をレール形状に熱間圧延し、熱間圧延後の高温のレールを常温に至るまで冷却するレールの製造方法に関する。本発明は、前記レールの頭部の表面温度が400℃から250℃までの温度域において、前記レールを正立させた状態に保持したうえで、前記レールを保温や加速冷却を行うことなく自然冷却するレールの製造方法に関する。本発明によれば、従来のような曲がりを見越した事前の変形作業を行わなくても、レールの上下方向の曲がりを防止することができる。
1…レール、2…足部、3…頭部。

Claims (4)

  1. a)鋼片を、高温を有するレールの形状にする熱間圧延工程と、
    b)a)の工程の後、前記高温のレールを常温に至るまで冷却する工程とを備え、
    前記レールは、レールの頭部の表面温度が400℃から250℃の温度域において、搬送のためのコンベアを有する冷却床上で正立状態に保持され、保温や加速冷却のいずれをも行うことなく自然に冷却される(但し、敷台上にローラを介在させて隙間を10mmとしてレールを浮かせて冷却する場合を除く)ことを特徴とするレールの製造方法。
  2. 前記a)の工程の後、前記レールは、常温に至るまで正立状態に保持されることを特徴とする請求項1記載のレールの製造方法。
  3. 前記レールの断面形状は、前記a)の工程の後に正立状態にされた前記レールの搬送中に、オンラインで計測されることを特徴とする請求項2記載のレールの製造方法。
  4. 前記レールの長さは、80メートルから250メートルであることを特徴とする請求項1記載のレールの製造方法。
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