JP5429435B1 - レールの拘束方法およびレールの拘束装置 - Google Patents

レールの拘束方法およびレールの拘束装置 Download PDF

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Abstract

熱間圧延されたレール(10)の頭部(11)および足部(13)の強制冷却の際、レール(10)の両端面からレール(10)の長手方向に沿って2m以内の所定位置を第1の拘束位置とし、レール(10)の長手方向に沿って第1の拘束位置からレール(10)の中央方向に3m〜10mの所定位置を第2の拘束位置として、第1の拘束位置および第2の拘束位置において所定条件を満足する拘束力F(kN)でレール(10)の上下方向への変位を拘束する。

Description

本発明は、熱間圧延されたレールの頭部および足部の冷却処理に際し、レールを正立姿勢で拘束するレールの拘束方法およびレールの拘束装置に関するものである。
熱間圧延後のオーステナイト域温度以上の高温のレールは、レール頭部に求められる硬度(硬さ)等の所望の品質を確保するための熱処理として強制冷却、すなわち、冷媒をレールに噴射しながら冷却されることがある。この熱処理のための強制冷却(以下、熱処理冷却とも言う)は、通常、レール頭部の組織がオーステナイトからパーライトやベイナイトに完全に変態するまで行われ、冷却停止温度は400℃〜500℃程度である。
ところで、上記したレールの熱処理冷却は、通常、レールを正立させた状態で頭部側と足部側の両方から行われるが、冷却過程で頭部と足部との間に温度差が生じ、この温度差に起因してレールに上下方向に反ろうとする熱応力が発生する。このため、レールの熱処理冷却は、熱処理冷却後のレールの上下方向への曲がり(反り)が公差内に入るよう、拘束装置によってレールの上下方向への変位を拘束した状態で行われる。例えば、特許文献1には、軌条足部の両足部を開閉可能な爪で狭持して拘束する軌条足部支持・拘束装置が開示されている。
特開平5−33057号公報
しかしながら、熱処理冷却中に発生するレールの上下方向への変位を適切に拘束するためには、レールのどの位置をどの程度の拘束力で拘束するのかが重要となる。すなわち、拘束する位置が適切でなかったり、その拘束力が足りないと、レールに発生する反りが十分に抑制できず、拘束装置からレールが外れる事態も生じ得る。ここで、冷却装置は、レールの上方近傍および下方近傍にレールの長手方向に沿って設置される。このため、レールに大きく反りが発生してしまうと、反りの発生部位と発生していない部位とで冷却速度が変動してしまい、レールが均一に冷却できない場合があった。また、場合によっては、冷却装置にレールが接触してしまい、故障の原因となる。一方で、拘束位置を増やしたり、拘束力を増大させることとすると、その分コストの増大を招く。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、熱間圧延された高温のレールの頭部および足部を強制冷却する際、レールの上下方向への変位を適切に拘束することができるレールの拘束方法およびレールの拘束装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかるレールの拘束方法は、熱間圧延されたレールの頭部および足部の強制冷却に際し、前記レールを正立姿勢で拘束する前記レールの拘束方法であって、前記強制冷却の際、前記レールの両端面から前記レールの長手方向に沿って2m以内の所定位置を第1の拘束位置とし、前記レールの長手方向に沿って前記第1の拘束位置から前記レールの中央方向に3m〜10mの所定位置を第2の拘束位置として、前記第1の拘束位置および前記第2の拘束位置において下記式(1)を満足する拘束力F(kN)で前記レールの上下方向への変位を拘束することを特徴とする。
Figure 0005429435
また、本発明にかかるレールの拘束装置は、熱間圧延されたレールの頭部および足部の熱処理に際し、前記レールを正立姿勢で拘束する前記レールの拘束装置であって、前記レールの両端面から前記レールの長手方向に沿って2m以内の所定位置を第1の拘束位置とし、該第1の拘束位置において前記レールの上下方向への変位を拘束する第1の拘束装置と、前記レールの長手方向に沿って前記第1の拘束位置から前記レールの中央方向に3m〜10mの所定位置を第2の拘束位置とし、該第2の拘束位置において前記レールの上下方向への変位を拘束する第2の拘束装置と、を備え、前記第1の拘束装置および前記第2の拘束装置の拘束力F(kN)がそれぞれ下記式(1)を満足することを特徴とする。
Figure 0005429435
本発明のレールの拘束方法およびレールの拘束装置は、熱間圧延されたレールの頭部および足部を強制冷却する際、レールの上下方向への変位を適切に拘束することができるという効果を奏する。
図1は、レールの製造ラインの要部構成を示す図である。 図2は、強制冷却装置の構成を説明する概略断面図である。 図3は、レールの一端部に設置される第1のクランプ装置および第2のクランプ装置を示す図である。 図4は、レールの反り量を説明する図である。 図5は、強制冷却(熱処理冷却)によってレール端部に生じる反りについて説明する図である。 図6は、第1の距離とレール端部に発生する最大発生反り量との関係を示す図である。 図7は、強制冷却(熱処理冷却)によってレール端部の第1,第2の拘束位置間に発生する反りについて説明する図である。 図8は、第2の距離とレール端部に発生する最大発生反り量との関係を示す図である。 図9は、第2の距離と第1の拘束位置に発生する最大発生拘束反力との関係を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明のレールの拘束方法およびレールの拘束装置を実施するための形態について説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付して示している。
(実施の形態)
図1は、本実施の形態のレールの拘束方法およびレールの拘束装置を適用するレールの製造ライン1の要部構成を示す図である。図1に示すように、レールの製造ライン1は、仕上圧延機2、ホットソー(熱間鋸断機)3、強制冷却装置4(以下、熱処理装置4とも言う)、冷却床5等を含み、レール(鉄道用レール)の製造を行う。このレールの製造ライン1において、仕上圧延機2には、前段での処理を終えたレールが搬送され、レールは、この仕上圧延機2で製品断面形状に圧延される。そして、レールは、ホットソー3により先後端のクロップが切り落とされ、所定の長さに切断された後、熱処理装置4に搬送される。熱処理装置4は、熱間圧延後のレールに対して所望の品質に応じた熱処理(強制冷却:以下単に冷却ともいう)を行うものである。レールは、この熱処理装置4によって熱処理冷却された後、冷却床5に搬送されて常温程度に冷却される。
図2は、熱処理装置4の構成を説明する概略断面図である。この熱処理装置4には、適所に敷設された搬送ローラ49(図3を参照)によって熱間圧延後のレール10が正立姿勢で処理位置まで搬送され、熱処理装置4は、レール10の頭部11と足部13とをそれぞれ冷却する。図2に示すように、熱処理装置4は、レール10の頭部11を冷却するためのものとして、頭頂冷却ヘッダー41および頭側冷却ヘッダー43を備え、レール10の足部13を冷却するものとして足部冷却ヘッダー45を備える。また、熱処理装置4は、処理位置に搬送されたレール10の足部13の両側方において、互いに対向する位置に一対のクランプ装置47を備える。
頭頂冷却ヘッダー41、頭側冷却ヘッダー43および足部冷却ヘッダー45は、それぞれ配管を介して冷却媒体源と接続され、不図示の複数のノズルから空気等の冷却媒体を噴射する。具体的には、頭頂冷却ヘッダー41は、処理位置のレール10の頭部11上方にレール10の長手方向に沿って配置され、図2中に矢印A11で示すように、頭部11の頭頂面に向けて冷却媒体を噴射して頭部11を冷却する。頭側冷却ヘッダー43は、処理位置のレール10の頭部11両側方にレール10の長手方向に沿って配置され、図2中に矢印A13で示すように、頭部11の両側面に向けて冷却媒体を噴射して頭部11を冷却する。また、足部冷却ヘッダー45は、処理位置のレール10の足部13下方にレール10の長手方向に沿って配置され、図2中に矢印A15で示すように、足部13の底面に向けて冷却媒体を噴射して足部13を冷却する。
一対のクランプ装置47は、処理位置のレール10の足部13を両側で狭持し、熱処理冷却中のレール10が上下方向へ移動しないようにその変位を拘束するものである。各クランプ装置47は、それぞれレール10の足部13を支持する支持台471と、図2中に矢印A17で示すように、支持台471の上方から足部13を押える押さえ部材473とを備え、押さえ部材473の押圧力を調整することによって所定のクランプ力(拘束力)で足部13を狭持する。
この一対のクランプ装置47は、処理位置のレール10の両端部において、レール10の長手方向に所定の間隔を隔ててそれぞれ2組ずつ設置される。図3は、レール10の一端部に設置される第1の拘束装置および第2の拘束装置としての2組のクランプ装置47−1,47−2を示す図であり、レール10の側面側から2組のクランプ装置47−1,47−2の位置関係を示している。以下、これら2組のクランプ装置47−1,47−2を、端面に近い方から第1のクランプ装置47−1、第2のクランプ装置47−2と呼ぶ。なお、レール10の他端部については図示しないが、他端面からの距離が以下説明する一端部と同様の距離の各位置(後述する第1の拘束位置および第2の拘束位置)に2組の第1のクランプ装置47−1および第2のクランプ装置47−2が設置される。
図3に示すように、第1のクランプ装置47−1は、足部13の拘束位置(以下、「第1の拘束位置」と呼ぶ。)が、レール10の長手方向に沿ってレール10の一端面から所定長L1離れた位置となるように設置される。また、第2のクランプ装置47−2は、足部13の拘束位置(以下、「第2の拘束位置」と呼ぶ。)が、レール10の長手方向に沿って第1の拘束位置からレール10の中央方向に(内側に)所定長L2離れた位置となるように設置される。
なお、図3では図示していないが、第1のクランプ装置47−1と第2のクランプ装置47−2との間にも搬送ローラを設置してもよい。また、必要に応じて第2のクランプ装置47−2よりもレールの長手方向中央側に第3以降のクランプ装置を設置してもよい。レール10の長手中央側ほどレールの自重による上方向への変位を拘束する力が大きくなるため、第3以降のクランプ装置については、上下方向の拘束に対しては大きな効果を発揮しない場合もあるが、レールの左右方向の曲がりが大きい場合にこれを矯正して拘束する効果が期待できる。
ここで、レール10の強制冷却工程では、熱処理冷却中にレール10の上下方向への曲がり(反り)が発生する場合があり、特に、レール10の両端部において反りが発生し易く問題となる。レール10の中央部については、自重により、搬送ローラ49上で水平に支持された状態から変形し難い。図4は、レール10の最終製品の反り量δを説明する図である。本実施の形態では、図4中に一点鎖線で示すレール10の両端の頭頂面を結ぶ直線からのレール10の頭頂面の最大上昇量または最大下降量、あるいは、レール10の両端の底面を結ぶ直線(図示省略)からレール10の底面の最大上昇量または最大下降量をレール10の反り量δと定義し、上昇量を負の値、下降量を正の値で表す。
先ず、レール10の端面から第1の拘束位置までの距離(以下、「第1の距離」と呼ぶ。)L1について説明する。図5は、熱処理冷却によってレール10の一端部に生じる反りについて説明する図である。上記したように、頭頂冷却ヘッダー41は、レール10の頭部11上方に設置される。このため、図5に示すような反りが発生すると、レール10の端部では、その頭部11と頭頂冷却ヘッダー41との距離がレール10の中央部と比べて近くなる。この結果、レール10の頭部11の端部と中央部とで冷却速度が異なり、均一に冷却できない事態が生じ得る。
さらに、頭頂冷却ヘッダー41は、レール10の頭部11上方において頭頂面の比較的近傍(一般的には、例えば、頭頂面から20mm程度離れた位置:以下、頭頂面から頭頂冷却ヘッダー41までの距離を「頭頂ヘッダー間距離」と呼ぶ。)に設置される。このため、レール10の端部に発生する反り量δが大きいと、レール10の端部が頭頂冷却ヘッダー41に接触してしまい、装置を破損する等の事態が生じ得る。
そこで、第1の距離L1を変えて熱処理冷却を行い、第1の距離L1と、レール10の端部に発生する最大発生反り量δ1との関係を取得し、反り量δ1が頭頂ヘッダー間距離よりも小さくなる第1の距離L1について検討した。加えて、反りの発生部位(すなわち端部)と反りの発生していない部位とで熱処理冷却後のレール10の強度を比較し、その強度差が許容範囲となる第1の距離L1についても検討した。図6は、横軸を第1の距離L1(m)とし、縦軸を最大発生反り量δ1(mm)として、取得した各値をプロットした図である。図6に示すように、レール10の端部に発生する最大発生反り量δ1は、第1の距離L1が長くなるほど大きくなっている。本実施の形態では、得られた第1の距離L1と最大発生反り量δ1との関係と頭頂ヘッダー間距離とをもとに、第1の距離L1毎の強度差を加味することで、第1の距離L1としては2m以内が適切な値であるとして決定した。
このようにして第1の距離L1を定めることで、前述のようなレール10の両端部に発生する反りに起因して生じる問題を解決できる。すなわち、レール10の両端部に発生する反りを十分に抑制できるので、レール10の端部と中央部とで生じる冷却速度の差を許容範囲内に収めて熱処理冷却の不均一性(冷却ムラ)を抑制し、かつ、レール10の端部が頭頂冷却ヘッダー41に接触して頭頂冷却ヘッダー41を破損する事態を防止することができる。
次に、第1の拘束位置から第2の拘束位置までの距離(以下、「第2の距離」と呼ぶ。)L2について説明する。図7は、熱処理冷却によってレールの一端部の第1,第2の拘束位置間に発生する反りについて説明する図である。熱処理冷却中には、頭部と足部の温度状態によってレールが下方向に反ろうとする期間がある。このとき、上記したように,第1のクランプ装置47−1および第2のクランプ装置47−2はレールの上下方向の変形を拘束するので、クランプされている箇所では上下方向の変位はほぼ0になる。しかしながら、第1のクランプ装置47−1と第2のクランプ装置47−2との間では、図7に示すようにレール10の上方への浮き上がりが生じる。ここではこの浮き上がり量の最大値をδ2(以下最大発生反り量δ2ともいう)と定義している。
先ず、第2の距離L2を変えて熱処理冷却を行い、第2の距離L2と、レール10の第1,第2の拘束位置間に発生する最大発生反り量δ2との関係を取得した。加えて、反りの発生部位(すなわち、第1,第2の拘束位置間)と反りの発生していない部位とで熱処理冷却後のレール10の頭部11の頭頂部の表面の硬度を比較し、その硬度差が許容範囲となる第2の距離についても検討した。図8は、横軸を第2の距離L2(m)とし、縦軸を最大発生反り量δ2(mm)として、取得した各値をプロットした図である。図8に示すように、第1の距離L1と同様、第1,第2の拘束位置間に発生する最大発生反り量δ2は、第2の距離L2が長いほど大きくなる。
しかしながら、第2の距離L2を単に短くしてしまうと、別の問題が生じる。図9は、横軸を第2の距離L2(m)とし、縦軸を第1の拘束位置での最大発生拘束反力(kN)として各値をプロットした図である。図9に示す第2の距離L2と最大発生拘束反力との関係は、第1のクランプ装置47−1に荷重検出器を取り付け、第2の距離L2を変えて熱処理冷却を行って、熱処理冷却中の第1の拘束位置での拘束反力を実測することで取得した。図9に示すように、第2の距離L2が短いほど、非常に大きな拘束反力が必要となる。なお、第2の拘束位置での拘束反力については図示しないが、第1の拘束位置での拘束反力と同様に第2の距離L2が短いほど大きな拘束反力が必要となる。
すなわち、第2の距離L2が短く第1,第2の拘束位置間が近いと、レール10の反りを拘束するために必要な第1のクランプ装置47−1および第2のクランプ装置47−2のクランプ力が増大する。具体的には、図7に示して説明したようにレール10の端部が下方に戻ろうとして起こるレール10の下方への変位を拘束し、第1,第2の拘束位置間で起こるレール10の上方への変位(浮き上がり)を拘束するために必要な第1のクランプ装置47−1および第2のクランプ装置47−2のクランプ力が増大する。このため、第1,第2のクランプ装置47−1,47−2のクランプ力が足りないと、熱処理冷却中にレール10が第1のクランプ装置47−1や第2のクランプ装置47−2から外れてしまうという問題が生じ得る。
一方で、第2の距離L2を長くしすぎると、図8に示したように、第1,第2の拘束位置間で発生する反りが大きくなる。反りが大きくなれば、第1の距離L1と同様、頭部11の冷却ムラや頭頂冷却ヘッダー41の破損を引き起こす場合が生じる。また、第1,第2のクランプ装置47−1,47−2のクランプ力を大きく設定したり、あるいは設置するクランプ装置の数を増やすことは、その分コストの増大を招く。
そこで、本実施の形態では、得られた第1の距離L1と最大発生反り量δ1との関係および第2の距離L2と最大発生拘束反力との関係をもとに、第2の距離L2毎の得られたレールの頭部表面の硬度差を加味することで、クランプ力の増大を押さえつつレール10の上下方向への変位を適切に拘束することが可能な第2の距離L2および第1,第2のクランプ装置47−1,47−2のクランプ力を検討した。そして、第2の距離L2としては3m〜10mが適切な値であるとして決定した。また、第1,第2のクランプ装置47−1,47−2のクランプ力としては、図9に示した第1,第2の拘束位置間の距離L2と最大発生拘束力の関係から、最低でも100/L2(kN)が必要であるとして決定した。つまり、第1,第2のクランプ装置47−1,47−2のクランプ力(拘束力F(kN))は下記式(1)を満足する必要がある。
Figure 0005429435
このようにして第2の距離L2を定め、第1,第2のクランプ装置47−1,47−2のクランプ力を定めることで、コストの大幅な増大を抑えつつレール10の上下方向への変位を適切に拘束することができ、レール10の両端部に発生する反りを十分に抑制することができる。したがって、熱処理冷却時の頭部11の冷却ムラや頭頂冷却ヘッダー41の破損を防止することができる。
(実施例)
以上説明した第1の距離L1、第2の距離L2およびクランプ力のクランプ条件に合致する適合例と、合致しない比較例1〜3について、長さ100mのレール材(136ポンド/ヤード)を用いて検証した。ここで、レール材の強制冷却条件は、冷却開始時の頭部11の表面温度は720℃、冷却終了時の頭部11の表面温度は420℃とした。
適合例では、第1の距離L1=1m、第2の距離L2=5mとして第1,第2のクランプ装置47−1,47−2を設置するとともに、これらのクランプ力をそれぞれ20kNとしてレールの足部を拘束し、レールの熱処理冷却を行った。また、熱処理冷却後のレール両端部の反り量δ(図4参照)を測定した。この適合例では、熱処理冷却中にレールが大きく変形することがなく、レールの上下方向の変位を適切に拘束できた。結果、レール頭部の冷却ムラを抑制でき、熱処理冷却後のレール両端部の反り量δは10mm以内と良好であった。
比較例1は、第1の距離L1がクランプ条件に合致しない場合であり、第1の距離L1=3m、第2の距離L2=5m、第1,第2のクランプ装置47−1,47−2のクランプ力をそれぞれ20kNとしてレールの熱処理冷却を行い、熱処理冷却後のレールの反り量δ(図4参照)を測定した。この比較例1では、レール両端部に大きな上反りが発生した。結果、レール両端部で頭部が冷却過多となり、熱処理冷却後のレール両端部の頭頂部分に過冷却が発生し、この両端部の頭部11の表面の硬度が他の部分の頭部11の表面硬度に比べて異常に大きくなった。また、熱処理冷却中に、レール両端部が頭頂冷却ヘッダー41に接触した。
比較例2は、第2の距離L2がクランプ条件に合致しない場合であり、第1の距離L1=1m、第2の距離L2=12m、第1,第2のクランプ装置47−1,47−2のクランプ力をそれぞれ20kNとしてレールの熱処理冷却を行い、熱処理冷却後のレールの反り量δ(図4参照)を測定した。この比較例2では、熱処理冷却中、レール両端部の第1,第2の拘束位置間で大きな反り(浮き上がり)が発生した。結果、レール両端部の第1,第2の拘束位置間で頭部が冷却過多となり、熱処理冷却後のレール両端部の頭頂部分に過冷却が発生し、この両端部の頭部11の表面の硬度が他の部分の頭部11の表面硬度に比べて異常に大きくなった。
比較例3は、クランプ力がクランプ条件に合致しない場合であり、第1の距離L1=1m、第2の距離L2=5m、第1,第2のクランプ装置47−1,47−2のクランプ力をそれぞれ5kNとしてレールの熱処理冷却を行い、熱処理冷却後のレールの反り量δ(図4参照)を測定した。この比較例3では、熱処理冷却中、レール両端部の反りを拘束できずにレールが第1,第2のクランプ装置47−1,47−2から外れてしまい、レール両端部に大きな上反りが発生した。結果、レール両端部で頭部が冷却過多となり、熱処理冷却後のレール両端部の頭頂部分に過冷却が発生し、この両端部の頭部11の表面の硬度が他の部分の頭部11の表面硬度に比べて異常に大きくなった。また、熱処理冷却中に、レール両端部が頭頂冷却ヘッダー41に接触した。
以上説明したように、本実施の形態によれば、熱間圧延されたレールの頭部および足部を強制冷却する際、適切な拘束位置において適切なクランプ力でレールの上下方向への変位を拘束することができる。
4 強制冷却装置(熱処理装置)
41 頭頂冷却ヘッダー
43 頭側冷却ヘッダー
45 足部冷却ヘッダー
47−1 第1のクランプ装置
47−2 第2のクランプ装置
49 搬送ローラ
L1 第1の距離
L2 第2の距離
δ 反り量

Claims (2)

  1. 熱間圧延されたレールの頭部および足部の強制冷却に際し、前記レールを正立姿勢で拘束する前記レールの拘束方法であって、
    前記強制冷却の際、前記レールの両端面から前記レールの長手方向に沿って2m以内の所定位置を第1の拘束位置とし、前記レールの長手方向に沿って前記第1の拘束位置から前記レールの中央方向に3m〜10mの所定位置を第2の拘束位置として、前記第1の拘束位置および前記第2の拘束位置において下記式(1)を満足する拘束力F(kN)で前記レールの上下方向への変位を拘束することを特徴とする前記レールの拘束方法。
    Figure 0005429435
  2. 熱間圧延されたレールの頭部および足部の熱処理に際し、前記レールを正立姿勢で拘束する前記レールの拘束装置であって、
    前記レールの両端面から前記レールの長手方向に沿って2m以内の所定位置を第1の拘束位置とし、該第1の拘束位置において前記レールの上下方向への変位を拘束する第1の拘束装置と、
    前記レールの長手方向に沿って前記第1の拘束位置から前記レールの中央方向に3m〜10mの所定位置を第2の拘束位置とし、該第2の拘束位置において前記レールの上下方向への変位を拘束する第2の拘束装置と、
    を備え、
    前記第1の拘束装置および前記第2の拘束装置の拘束力F(kN)がそれぞれ下記式(1)を満足することを特徴とする前記レールの拘束装置。
    Figure 0005429435
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