JP5849983B2 - レールの製造方法 - Google Patents

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本発明は、オーステナイト域温度以上の高温のレールの強制冷却を行うレールの製造方法に関する。
一般に、鉄道用等のレールの製造過程では、鋼素材を加熱し、オーステナイト域温度以上で所定の形状に熱間圧延した後、あるいは、オーステナイト域温度以上に再加熱した後で、レール頭部に要求される硬度等の所望の品質を確保するための強制冷却が行われる。強制冷却は、温度履歴をコントロールしながらレール頭部の温度が350℃〜600℃程度となるまでレールに冷却媒体(空気,水,ミスト等)を噴射することで行われ、内部を含むレール頭部の全体を微細なパーライト組織としている。
ところで、上記したレールの強制冷却は、通常、レールを正立させた状態で頭部側と足部側の両方から行われるが、足部の冷却量と比べて頭部の冷却量の方が大きいために熱応力が生じ、レールに端部曲がりや波状曲がりといった上下方向の曲がりが発生する場合がある。レールの端部曲がり量および波状曲がり量が予め定められる規定範囲内に収まらなければ矯正工程やプレス工程等の追加プロセスを実施しなければならず、製造コストが上昇する問題がある。
ここで、冷却中に発生するレールの曲がりを矯正する技術としては、例えば、熱間圧延後の高温のレールを冷却床内で屈曲させ、その上で放冷することによって常温になったときにレールが真直ぐな状態を呈するようにしたものが知られている(特許文献1を参照)。
特開平5−76921号公報
しかしながら、特許文献1の技術のように高温のレールを冷却床において加工することは著しく低能率であり、かつ高コストである。加えて、屈曲させる程度によっては残留応力が増大し、内質劣化が生じる問題もあった。
一方で、強制冷却に際しては、頭部および足部の冷却量を調整することによって端部曲がり量および波状曲がり量の低減を図ることは可能ではある。しかしながら、冷却量は、要求されるレールの品質に応じて設定すべきものであり、冷却量を調整してしまうと品質の低下を招くし、逆にレールの全長に亘って上下方向の曲がりが悪化する場合もあった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、レールの強制冷却に際してレールを適切に保持し、コストの増大を抑えつつ端部曲がり量および波状曲がり量を低減することができるレールの製造方法を提供することを目的とする。
上記した課題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかるレールの製造方法は、オーステナイト域温度以上で熱間圧延され、あるいは、オーステナイト域温度以上に加熱された高温のレールの強制冷却を行うレールの製造方法であって、前記強制冷却の際、前記レールの長手方向に沿って前記レールの最端部を含む複数の保持位置で前記レールを保持し、前記最端部の保持位置と、該最端部の保持位置と隣り合う保持位置との間の端部保持間隔を除く前記複数の保持位置間の平均間隔が3m〜6mであり、前記端部保持間隔が前記平均間隔よりも短いことを特徴とする。
本発明によれば、レールの強制冷却に際してレールを適切に保持し、コストの増大を抑えつつ端部曲がり量および波状曲がり量を低減することができる。
図1は、レールを強制冷却する熱処理装置の要部構成例を示す断面図である。 図2は、熱処理装置の要部構成例を示す他の断面図である。 図3は、レールの端部曲がり量を説明する図である。 図4は、レールの波状曲がり量を説明する図である。 図5は、熱処理装置内の保持装置の設置位置を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明のレールの製造方法を実施するための形態について説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付して示している。
図1および図2は、本実施の形態のレール1の熱処理装置3の要部構成例を示す断面図であり、レール1の異なる長手方向位置の断面をそれぞれ示している。具体的には、図1は、後述するクランプ371の設置位置における断面を示し、図2は、後述するテーブル373の設置位置における断面を示している。
図1および図2に示すように、熱処理装置3は、製品断面形状のレール1を所望の硬度等の要求される品質に応じた所定の冷却条件で強制冷却(以下、単に「冷却」ともいう。)するためのものであり、製造ライン内に搬送装置等で形成されるレール1の搬送経路に沿って加熱炉や圧延機等とともに設置される。この熱処理装置3には、圧延機においてオーステナイト域温度以上で熱間圧延され、あるいは、加熱炉でオーステナイト域温度以上に加熱された高温のレール1が処理位置まで搬入され、熱処理装置3は、前述のように処理位置まで搬入されたレール1の頭部11と足部13とを冷却する。冷却を終えたレール1は、熱処理装置3から搬出されて図示しない冷却床に搬送され、室温程度まで放冷されて製品となる。
なお、レールは、例えば100m程度の圧延長のままで熱処理装置3に搬入されて冷却される場合もあれば、1本辺りの長さが例えば25m程度の長さに切断(鋸断)された後で熱処理装置3に搬入され、冷却される場合もある。鋸断されたレールを冷却対象とする熱処理装置3としては、鋸断後の長さに応じて冷却ゾーンが分割されたものもある。
この熱処理装置3で行われるレール1の強制冷却工程では、上記したように、強制冷却中にレール1の上下方向への曲がりが発生する場合がある。発生した曲がりの程度によっては形状矯正のための追加プロセスの実施が必要となるため、放冷後のレール1は、レーザー距離計等の計測機器によって端部曲がり量h1および波状曲がり量h2が計測される。
図3は、レール1の最終製品の端部曲がり量h1を説明する図である。また、図4は、波状曲がり量h2を説明する図である。端部曲がり量h1は、図3に示すように、レール1の端面から1mの長さを対象とした頭頂端縁の上昇量または下降量として計測される。上昇量(端部の頭頂方向への曲がり量)が正の値、下降量(端部の足裏方向への曲がり量)が負の値で表される。この端部曲がり量h1の値は、0mm〜+0.5mm/1mの規定範囲内に収める必要がある。一方、波状曲がり量h2は、図4に示すように、波状に形成される個々のうねり毎のレール1の頭頂面の上昇量または下降量の最大値として計測される。この波状曲がり量h2の値は、±0.2mm/1mの規定範囲内に収める必要がある。これら端部曲がり量h1および波状曲がり量h2の値が規定範囲内に収まらないレールに対しては、プレスやレベラ等を用い、矯正工程やプレス工程等の追加プロセスを別途実施する。
図1および図2に戻る。熱処理装置3は、レール1の頭部11を冷却するためのものとして、頭頂冷却ヘッダ31および頭側冷却ヘッダ33を備え、レール1の足部13を冷却するものとして足裏冷却ヘッダ35を備える。なお、必要に応じてレール1の腹部を冷却する冷却ヘッダをさらに備えた構成としてもよい。
頭頂冷却ヘッダ31、頭側冷却ヘッダ33、および足裏冷却ヘッダ35(以下、これらを包括して適宜「冷却ヘッダ31,33,35」と呼ぶ。)は、それぞれ配管を介して冷却媒体源と接続され、不図示の複数のノズルから冷却媒体(空気,スプレー水,ミスト等)を噴射する。具体的には、頭頂冷却ヘッダ31のノズルは、処理位置のレール1の頭部11上方にレール1の長手方向に沿って配置され、図1等に矢印A11で示すように、頭部11の頭頂面に向けて冷却媒体を噴射して頭部11を冷却する。頭側冷却ヘッダ33のノズルは、処理位置のレール1の頭部11両側方にレール1の長手方向に沿って配置され、図1等に矢印A13で示すように、頭部11の両側面に向けて冷却媒体を噴射して頭部11を冷却する。また、足裏冷却ヘッダ35のノズルは、処理位置のレール1の足部13下方にレール1の長手方向に沿って配置され、図1等に矢印A15で示すように、足部13の裏面(足裏)に向けて冷却媒体を噴射して足部13を冷却する。
また、熱処理装置3は、図1に示すように、処理位置のレール1の足部13の両側方において互いに対向する位置に、保持装置としての1対のクランプ371を備える。この1対のクランプ371は、処理位置のレール1の足部13を両側で狭持し、冷却中のレール1が上下方向に移動しないようにその変位を拘束するものであり、レール1の長手方向に沿って適所に設置される。
加えて、熱処理装置3は、図2に示すように、クランプ371とは別の保持装置として、処理位置のレール1の長手方向に沿って適所に設置されたテーブル373を備えている。このテーブル373は、冷却中のレール1の下方向の変位を規制するためのものであり、足部13が載置される。
すなわち、熱処理装置3において、レール1は、クランプ371やテーブル373によって保持される。図5は、熱処理装置3内のクランプ371またはテーブル373である保持装置37の設置位置を示す図である。図5に示すように、保持装置37は、処理位置のレール1の長手方向に沿って複数設置される。なお、図5中では、保持装置37を全てクランプ371として図示しているが、テーブル373を適宜含む。
ここで、レール1の強制冷却中は、頭部11および足部13がそれぞれ熱収縮および変態膨張し、熱応力が生じる。特に、足部13に比べて頭部11の冷却量が多いと、頭部11の熱収縮がより大きくなるため、レール1には下に凸の曲がりが発生する。さらに、重力による足裏方向への荷重も生じるため、これらの相乗効果によってより大きな曲がりが発生することとなる。
このように強制冷却中に自重や強制冷却による熱応力の影響で発生する曲がりは、放冷後のレール1に端部曲がりおよび波状曲がりとなって現れる(図3および図4を参照)。本発明の発明者等は、端部曲がりおよび波状曲がりの発生箇所について検証した結果、これらが保持装置37による保持位置の間で発生していることを知見した。上記したように、クランプ371はレール1の上下方向の変位を拘束するため、その保持位置(クランプされている箇所)では上記熱応力等による上下方向の変形を防止できる。また、テーブル373は、レール1の下方向への変位を規制するため、その保持位置(テーブル373上に載置されている箇所)では熱応力等による下方向の変形を防止できる。これに対し、保持装置37によって保持されていない保持位置の間では、熱応力等による変形が阻害されずレール1が自由に変形するためである。
したがって、保持装置37による保持間隔を長くしすぎると、その分該当する保持装置37間で端部曲がりや波状曲がりが発生し易くなる。また、発生した曲がりが大きいと、レール1が冷却ヘッダ31,33,35と接触してしまい、装置を破壊する等の故障の原因となる。一方で、保持間隔を狭くすることによって端部曲がり量や波状曲がり量は低減できるが、保持装置37の設置数を増やすことは、その分投資コストやランニングコスト等の設備コストの増大を招く。
そこで、本発明の発明者等は、コストの増大を抑えつつ端部曲がり量h1および波状曲がり量h2を規定範囲内に収めることが可能な保持装置37による保持位置間の保持間隔についてさらに検討した。この結果、本発明の発明者等は、両端の保持間隔(端部保持間隔)d11,d13を除く保持位置間の保持間隔については、その平均間隔が3m〜6mの範囲内となるように設置するのがよいことを知見した。これにより、波状曲がり量h2を規定範囲内に収めることができる。以下、端部保持間隔d11,d13を除く保持間隔を「平均保持間隔」と呼ぶ。この平均保持間隔が6mを超えると、その保持位置間で熱応力等による変形が特に大きくなるため、波状曲がり量h2が規定範囲に収まらず、場合によっては冷却ヘッダ31,33,35との接触が生じるためである。3mより短くすれば波状曲がりをより低減できるが、保持装置37の設置数が増えるため設備コストが過大となる。
また、従来は、レール1の両端(先端および尾端)を自由端としており、両端の保持間隔でのレール1の変形を助長していたため、この両端の保持間隔で発生する曲がりが他の保持間隔で発生する曲がりに比べて特に大きかった。そこで、本発明の発明者等は、図5に示すように、処理位置のレール1の両最端部に保持装置37に設置することを前提に、端部保持間隔d11,d13について具体的に検討した。この結果、本発明の発明者等は、端部保持間隔d11,d13は、平均保持間隔よりも短くするのがよく、より好ましくは3m以下とするのがよいことを知見した。これにより、端部曲がり量h1を規定範囲内に収めることができる。
以上、保持装置37による保持位置間の保持間隔について説明したが、個々の保持装置37を図1のクランプ371とするのか図2のテーブル373とするのかは適宜選択できる。ただし、少なくとも両最端部の保持装置37については、クランプ371で構成するのが好ましい。端部曲がりは、レール1の両端が上下方向に変形することで起こるためである。一方、レール1の自重によって上方向へは変位し難いレール1の長手方向中央部等では、保持装置37をテーブル373で構成し、下方向への変位のみを規制するようにしてもよい。なお、本例では、一部の保持装置37をテーブル373としているが、全ての保持装置37をクランプ371で構成してもかまわない。
以上のように構成される熱処理装置3は、処理位置に搬入されたオーステナイト域温度以上の高温のレール1を強制冷却するに際し、平均保持間隔が3m〜6mの範囲内であり、端部保持間隔が3m以下となるように設置された保持装置37でレール1を保持することによってレールの製造方法を実施する。このように強制冷却を行うことによれば、頭部を微細なパーライト組織とし、耐摩耗性および靭性に優れた高硬度のレールを製造できる。
以上説明したように、本実施の形態では、クランプ371およびテーブル373を適宜組み合わせて用い、平均保持間隔が3m〜6mの範囲内であり、端部保持間隔が3m以下となるように処理位置のレール1の長手方向に沿って保持装置37を設置することとした。これによれば、両端部の保持間隔のみを短くすることで、コストの増大を抑えつつ強制冷却中のレール1の上下方向への変位を適切に拘束または規制することができ、室温に放冷したときに現れる端部曲がりおよび波状曲がりを十分に抑制することができる。これによれば、レールの強制冷却に際してレールを適切に保持し、コストの増大を抑えつつ端部曲がり量および波状曲がり量を低減することができる。この結果、形状矯正のための追加プロセスの実施が不要となるため、生産性を向上でき、加えてコストのより一層の低減が図れる。また、強制冷却中にレール1が冷却ヘッダ31,33,35に接触して装置を破壊する事態を防止することができる。
(実施例)
保持装置37による保持位置間の保持間隔(端部保持間隔,平均保持間隔)および保持装置37の構成(クランプ371,テーブル373)を変えて実際にレールの強制冷却を行い、室温まで放冷した後で端部曲がり量h1および波状曲がり量h2を計測した(実施例1〜11および比較例1〜8)。表1に、実施例1〜11および比較例1〜8のレールの長さ、端部保持間隔、平均保持間隔、および保持方法(保持装置37の構成)と、端部曲がり量h1および波状曲がり量h2とを示す。
Figure 0005849983
(1)実施例1〜実施例9
実施例1〜実施例9では、表1に示すように、保持装置37を全てクランプ371で構成し、平均保持間隔が3m〜6mの範囲内であり、端部保持間隔が3m以下となる所定の保持位置(発明範囲)に設置した。そして、900℃で熱間圧延を終了したレールを圧延長のままで、または該当する長さに鋸断した上で熱処理装置3に搬入し、保持装置37(クランプ371)によって保持した。その後、冷却ヘッダ31,33,35から冷却媒体を噴射し、レールを180秒間強制冷却した。このとき、頭部表面の冷却速度が3℃/秒、足部裏面の冷却速度が2℃/秒となるように冷却ヘッダ31,33,35の冷却量を制御した。冷却終了後は、冷却ヘッダ31,33,35からの冷却媒体の噴射を停止してレールを熱処理装置3から搬出し、冷却床に搬送して自然放冷した。そして、室温まで放冷したレールの端部曲がり量h1および波状曲がり量h2をレーザー距離計を用いて計測した。この結果、実施例1〜実施例9では、いずれの場合も、規定範囲内(0mm〜+0.5mm/1m)の端部曲がり量h1を達成でき、規定範囲内(±0.2mm/1m)の波状曲がり量h2を達成できた。
(2)実施例10,11,比較例1
実施例10,11,比較例1では、表1に示すように、両最端部以外の保持装置37の一部または全てをテーブル373とした。詳細には、実施例10,11では、両最端部の保持装置37をクランプ371で構成するとともに、両最端部以外の保持装置37については、実施例10では全てテーブル373で構成し、実施例11ではクランプ371およびテーブル373を交互に設置した。一方、比較例1では、全ての保持装置37をテーブル373で構成した。また、保持間隔については発明範囲内とし、平均保持間隔を5m、端部保持間隔を2.5mとして設置した。そして、900℃で熱間圧延を終了したレールを圧延長のままで、または該当する長さに鋸断した上で熱処理装置3に搬入し、保持装置37(クランプ371および/またはテーブル373)によって保持した。その後、冷却ヘッダ31,33,35から冷却媒体を噴射し、レールを180秒間強制冷却した。このとき、頭部表面の冷却速度が3℃/秒、足部裏面の冷却速度が2℃/秒となるように冷却ヘッダ31,33,35の冷却量を制御した。冷却終了後は、冷却ヘッダ31,33,35からの冷却媒体の噴射を停止してレールを熱処理装置3から搬出し、冷却床に搬送して自然放冷した。そして、室温まで放冷したレールの端部曲がり量h1および波状曲がり量h2をレーザー距離計を用いて計測した。この結果、実施例10,11では、いずれの場合も、規定範囲内の端部曲がり量h1および波状曲がり量h2を達成できた。これに対し、比較例1では、保持装置37を全てテーブル373で構成したために強制冷却中のレールの上方向の変形を防止できず、規定範囲内の端部曲がり量h1を達成できなかった。
(3)比較例2〜比較例8
比較例2〜比較例8では、表1に示すように、保持装置37を全てクランプ371で構成した。また、平均保持間隔および/または端部保持間隔については、比較例2,3では発明範囲内とする一方、比較例4〜8では発明範囲外となる所定の保持位置に設置した。そして、900℃で熱間圧延を終了したレールを圧延長のままで、または該当する長さに鋸断した上で熱処理装置3に搬入し、保持装置37(クランプ371)によって保持した。その後、冷却ヘッダ31,33,35から冷却媒体を噴射し、レールを180秒間強制冷却した。このとき、頭部表面の冷却速度が3℃/秒、足部裏面の冷却速度が2℃/秒となるように冷却ヘッダ31,33,35の冷却量を制御した。冷却終了後は、冷却ヘッダ31,33,35からの冷却媒体の噴射を停止してレールを熱処理装置3から搬出し、冷却床に搬送して自然放冷した。そして、室温まで放冷したレールの端部曲がり量h1および波状曲がり量h2をレーザー距離計を用いて計測した。この結果、比較例2,3では、規定範囲内の端部曲がり量h1および波状曲がり量h2を達成できた。しかし、本例では、平均保持間隔を2.5mと短くしており、コストの低減が図れない。また、比較例4では規定範囲内の波状曲がり量h2が達成できず、比較例5〜比較例8では規定範囲内の端部曲がり量h1が達成できなかった。
3 熱処理装置
31 頭頂冷却ヘッダ
33 頭側冷却ヘッダ
35 足裏冷却ヘッダ
371 クランプ
373 テーブル
1 レール
11 頭部
13 足部

Claims (2)

  1. オーステナイト域温度以上で熱間圧延され、あるいは、オーステナイト域温度以上に加熱された高温のレールの強制冷却を行うレールの製造方法であって、
    前記強制冷却の際、前記レールの長手方向に沿って前記レールの最端部を含む複数の保持位置で前記レールを保持し、
    前記最端部の保持位置と、該最端部の保持位置と隣り合う保持位置との間の端部保持間隔を除く前記複数の保持位置間の平均間隔が3m〜6mであり、前記端部保持間隔が前記平均間隔よりも短く、少なくとも前記最端部の保持位置では、前記レールの上下方向への変位を拘束することを特徴とするレールの製造方法。
  2. 前記端部保持間隔が3m以下であることを特徴とする請求項1に記載のレールの製造方法。
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