JP5781783B2 - エアゾール組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、エアゾール組成物に関する。さらに詳しくは、火気に対する安全性が高く、付着性に優れ、均一な組成で噴射できるエアゾール組成物に関する。
特許文献1には、燃焼性の低い代替フロンを含有した害虫駆除用エアゾールが開示されている。このエアゾールは代替フロンを有効成分として用いており、液化石油ガスやジメチルエーテルなどの可燃性液化ガスとの混合ガスであり、溶剤を使用していない。また、特許文献2には、テトラフルオロプロペンと、ジメチルエーテル、二酸化炭素、プロパンからなる群から選ばれる少なくとも1つの液化ガスを含むエアゾール組成物が開示されている。さらに、特許文献3には、テトラフルオロプロペン、水および界面活性剤を含むエアゾール組成物が開示されている。
特開2009−227662号公報 特開2010−77033号公報 特開2010−77036号公報
しかし、特許文献1のエアゾールは溶剤を配合していないため、有効成分を配合しても噴射後、瞬時に噴射物のほとんど全部が気化するため皮膚や頭髪などの対象物に付着しにくいという問題がある。特許文献2には、炭素数1〜3の低級アルコール、界面活性剤、炭素数10以上の高級アルコールをエアゾール組成物中に0.05〜30質量%配合してもよいとの記載はあるが、テトラフルオロプロペン自身の燃焼性以外に、燃焼性を抑制する手段が設けられていない。特許文献3は水を配合しており、噴射物を難燃性あるいは不燃性としやすいとの記載はあるが、テトラフルオロプロペンと水は相溶しないためテトラフルオロプロペンと水は分離しており、均一な組成で噴射しにくいという問題がある。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、噴射物の燃焼性を抑制すると共に、付着性に優れ、均一相を形成して均一な組成で噴射できるエアゾール組成物を提供することを目的とする。
本発明のエアゾール組成物は、水を含む原液0.1〜40質量%、20℃における液密度が1.10〜1.30(g/ml)である重質液化ガスを5〜60質量%、20℃における液密度が0.50〜0.70(g/ml)である軽質液化ガスを30〜90質量%配合しており、均一相を形成するエアゾール組成物である。なお、本発明でいう「均一相を形成する」とは、原液と液化ガスの液相とが溶解している状態をいう。
前記原液が、水を20〜100質量%配合することが好ましい。
前記重質液化ガスが、ハイドロフルオロオレフィンであることが好ましい。
前記軽質液化ガスが、ジメチルエーテルであることが好ましい。
前記重質液化ガスと軽質液化ガスの質量比が5/95〜60/40であることが好ましい。
本発明のエアゾール組成物によれば、火気に対する安全性が高く、付着性に優れ、均一な組成で噴射できるエアゾール組成物を提供することができる。
本発明のエアゾール組成物は、水を含む原液を0.1〜40質量%、20℃における液密度が1.10〜1.30(g/ml)である重質液化ガスを5〜60質量%、20℃における液密度が0.50〜0.70(g/ml)である軽質液化ガスを30〜90質量%配合しており、均一相を形成することを特徴とする。
前記原液は水を配合しており、水は火気に対する安全性を高くする、噴射対象物に有効成分を付与する、液化ガスの気化熱により冷却されて対象物の冷却時間を長くするなどの目的で用いられる。
前記水は、原液中に20〜100質量%、さらには30〜100質量%配合することが好ましい。水の配合量が20質量%よりも少ない場合は噴射物が燃えやすくなり、火気に対する安全性が低下する。なお、90質量%よりも多く、特に95質量%よりも多く配合する場合は噴射物が凍結しやすく、噴射対象物を冷却する効果が高い。
前記原液は均一相を形成しやすくするなどの目的でアルコール類を配合することが好ましい。前記アルコール類としては、たとえば、エタノール、イソプロパノールなどの炭素数が2〜3個の1価アルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリンなどの多価アルコール、およびこれらの混合物があげられる。特に均一相を形成しやすい点から1価アルコールを用いることが好ましい。
前記アルコール類を配合する場合、原液中に1〜75質量%、さらには5〜70質量%配合することが好ましい。アルコール類の配合量が1質量%よりも少ない場合は均一相を形成する効果が得られにくい。一方、75質量%よりも多い場合は噴射物が燃えやすくなり、火気に対する安全性が低下する。
さらに、原液には必要に応じて有効成分、油剤、界面活性剤、水溶性高分子、パウダーなどを配合することができる。
前記有効成分は、対象物に付着して効果を発揮するものであり、たとえば、クロタミトン、d−カンフルなどの鎮痒剤;サリチル酸メチル、インドメタシン、ピロキシカム、フェルビナク、ケトプロフェンなどの消炎鎮痛剤;オキシコナゾール、クロトリマゾール、スルコナゾール、ビフォナゾール、ミコナゾール、イソコナゾール、エコナゾール、チオコナゾール、ブテナフィン、およびこれらの塩酸塩、硝酸塩、酢酸塩などの抗真菌剤;酸化亜鉛、アラントインヒドロキシアルミニウム、タンニン酸、クエン酸、乳酸などの収斂剤;アラントイン、グリチルレチン酸、グリチルリチン酸ジカリウム、アズレンなどの抗炎症剤;塩酸ジブカイン、塩酸テトラカイン、リドカイン、塩酸リドカインなどの局所麻酔剤;ジフェンヒドラミン、塩酸ジフェンヒドラミン、マレイン酸クロルフェニラミンなどの抗ヒスタミン剤;パラオキシ安息香酸エステル、安息香酸ナトリウム、フェノキシエタノール、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化クロルヘキシジンなどの殺菌・消毒剤;l−メントール、カンフルなどの清涼剤;エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、コラーゲン、キシリトール、ソルビトール、ヒアルロン酸、カロニン酸、乳酸ナトリウム、dl−ピロリドンカルボン酸塩、ケラチン、レシチン、尿素などの保湿剤;ラウリル酸メタクリレート、安息香酸メチル、フェニル酢酸メチル、ゲラニルクロトレート、ミリスチン酸アセトフェノン、酢酸ベンジル、プロピオン酸ベンジルなどの消臭剤;パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、エチルヘキシルトリアゾン、オキシベンゾンなどの紫外線吸収剤;酸化亜鉛、酸化チタンなどの紫外線散乱剤;レチノール、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール、パントテン酸カルシウム、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、dl−α−トコフェロール、酢酸トコフェロール、トコフェロールおよびこれらの混合物などのビタミン類;アスコルビン酸、α−トコフェロール、ジブチルヒドロキシトルエンなどの酸化防止剤;シャクヤクエキス、ヘチマエキス、バラエキス、レモンエキス、アロエエキス、ショウブ根エキス、ユーカリエキス、セージエキス、茶エキス、海藻エキス、プラセンタエキス、シルク抽出液などの抽出液;アルブチン、コウジ酸などの美白剤;N,N−ジエチル−m−トルアミド(ディート)、カプリル酸ジエチルアミドなどの害虫忌避剤、フタルスリン、アレスリン、ペルメトリン、シスメスリン、プロパルスリン、レスメトリン、d−フェノトリン、テフルスリン、ベンフルスリンなどの殺虫成分;サイネピリン、ピペロニルブトキサイト、オクタクロロジプロピルエーテルなどの効力増強剤;天然香料、合成香料などの各種香料などがあげられる。
前記有効成分を配合する場合、原液中0.05〜10質量%、さらには0.1〜8質量%配合することが好ましい。有効成分の配合量が0.05質量%よりも少ない場合は、有効成分の効果が充分に発揮できない傾向があり、10質量%よりも多い場合は、有効成分濃度が高くなりすぎ、有効成分によっては低温時に析出してエアゾールバルブや噴射ボタンの通路で詰まる恐れがある。
前記油剤は、噴射物が人体や害虫の表面などの親油性の対象物に付着しやすくするなどの目的で用いられる。前記油剤としては、たとえば、流動パラフィン、スクワレン、スクワラン、イソパラフィンなどの炭化水素油;アジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ステアリン酸ブチル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、乳酸セチル、ステアリン酸イソセチル、セトステアリルアルコール、アジピン酸ジイソブチル、セバシン酸ジイソプロピル、コハク酸ジエトキシエチル、リンゴ酸ジイソステアリルなどのエステル油;メチルポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、メチルシクロポリシロキサン、テトラヒドロテトラメチルシクロテトラシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサンなどのシリコーンオイル;ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、イソステアリン酸などの脂肪酸;ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ラノリンアルコールなどの高級アルコール;アボガド油、マカダミアナッツ油、シア脂、オリーブ油、ツバキ油などの油脂;ミツロウ、ラノリンロウなどのロウ類などがあげられる。
前記油剤を配合する場合、原液中0.1〜10質量%、さらには0.5〜8質量%配合することが好ましい。油剤の配合量が0.1質量%よりも少ない場合は油剤の効果が得られにくく、10質量%よりも多い場合はエアゾール組成物が分離して均一相を形成しにくくなる。
前記界面活性剤は、噴射物が人体や害虫の表面などの親油性の対象物に付着しやすくするなどの目的で用いられる。前記界面活性剤としては、たとえば、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、モノグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステルなどの非イオン系界面活性剤;脂肪酸石鹸、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩などのアニオン系界面活性剤;ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、ポリオキシプロピレン・メチルポリシロキサン共重合体、ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)・メチルポリシロキサン共重合体などのシリコーン系界面活性剤;サーファクチンナトリウム、シクロデキストリン、水添酵素大豆レシチンなどの天然系界面活性剤;N−アシルグルタミン酸塩、N−アシルグルタミン酸、N−アシルグリシン塩、N−アシルアラニン塩などのアミノ酸系界面活性剤などがあげられる。
前記界面活性剤を配合する場合、原液中0.01〜10質量%、さらには0.1〜8質量%配合することが好ましい。界面活性剤の配合量が0.01質量%よりも少ない場合は、界面活性剤の配合効果が得られにくく、10質量%よりも多い場合は付着面上で残りやすく使用感が悪くなる傾向がある。
前記水溶性高分子は原液の粘度を調整して噴射物の大きさを調整する、対象物に付着しやすくするなどの目的で用いられる。前記水溶性高分子としては、たとえば、キサンタンガム、カラギーナン、グアガム、ジェランガム、ローカストビーンガムなどのガム質;ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムなどのセルロース系高分子;デキストリン、ペクチン、デンプン、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、アルギン酸ナトリウム、変性ポテトスターチ、ヒアルロン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマーなどがあげられる。
前記水溶性高分子を配合する場合、原液中0.01〜5質量%、さらには0.05〜3質量%配合することが好ましい。水溶性高分子の含有量が0.01質量%よりも少ない場合は前述の効果が得られにくく、5質量%を超える場合は原液の粘度が高くなりすぎ、霧状に噴射することが困難になる傾向がある。
前記パウダーは、使用感を向上させるなどの目的で用いられる。前記パウダーとしては、たとえば、タルク、酸化亜鉛、カオリン、雲母、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸亜鉛、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、シリカ、ゼオライト、セラミックパウダー、窒化ホウ素などがあげられる。
前記パウダーを配合する場合、原液中0.01〜5質量%、好ましくは0.05〜3質量%配合することが好ましい。パウダーの配合量が0.01質量%よりも少ない場合は、前述の効果が得られにくく、5質量%よりも多い場合はエアゾールバルブや噴射ボタンの通路で詰まりやすくなる。
前記原液は、アルコール類や有効成分などを水に溶解させることにより調製することができる。なお、水に溶解しにくい有効成分などはアルコール類に溶解させてから水に添加することができる。
前記原液の配合量は、エアゾール組成物中0.1〜40質量%であり、1.0〜30質量%であることが好ましい。原液の配合量が0.1質量%よりも少ない場合は原液の効果が得られにくく、40質量%よりも多い場合はエアゾール組成物が分離して均一相を形成しにくくなる。
前記重質液化ガスは、20℃における液密度が1.10〜1.30(g/ml)であり、噴射対象物に付着しやすくする、噴射物の燃焼性を抑制するなどの目的で用いられる。重質液化ガスの液密度は1.10〜1.20(g/ml)である場合がより好ましい。前記重質液化ガスの液密度が1.10(g/ml)よりも小さい場合は対象物に付着しやすくする効果が得られにくく、1.30(g/ml)よりも大きい場合は重質液化ガスの容積割合が少なくなり、燃焼性を抑制する効果が不充分になりやすい。
前記重質液化ガスとしては、液密度が前記範囲に入るものであれば特に制限されないが、入手が容易である点からハイドロフルオロオレフィンが好ましく、特に、トランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロパ−1−エン(20℃における液密度:1.19g/ml、以下、HFO−1234ze)であることが好ましい。かかる重質液化ガスは燃焼性を有するが、原液に水を配合することで噴射物の火気に対する安全性が向上する。
前記重質液化ガスの配合量は、エアゾール組成物中5〜60質量%であり、7〜50質量%であることが好ましい。重質液化ガスの配合量が5質量%よりも少ない場合は付着しやすくする効果、燃焼性を抑制する効果が不充分になり、60質量%よりも多い場合はエアゾール組成物が分離し、均一相を形成しにくくなる。
前記軽質液化ガスは20℃における液密度が0.50〜0.70(g/ml)であり、エアゾール組成物を均一相にするなどの目的で用いられる。軽質液化ガスの液密度は0.60〜0.70(g/ml)である場合がより好ましい。前記軽質液化ガスの液密度が0.50(g/ml)よりも小さい場合は容積割合が大きくなり、燃焼性が高くなりやすい。液密度が0.70(g/ml)よりも大きい場合は容積割合が小さくなり、エアゾール組成物が均一相を形成しにくくなる。
前記軽質液化ガスとしては、液密度が前記範囲に入るものであれば特に制限されないが、入手が容易である点から、ジメチルエーテル(20℃における液密度:0.66g/ml)や、プロパン(20℃における液密度:0.50g/ml)、ノルマルブタン(20℃における液密度:0.58g/ml)、イソブタン(20℃における液密度:0.56g/ml)およびこれらの混合物である液化石油ガス、およびジメチルエーテルと液化石油ガスとの混合ガスがあげられ、水との溶解性に優れている点からジメチルエーテルが好ましい。なお、ノルマルペンタンやイソペンタンなどの炭素数が5個の脂肪族炭化水素を配合することで液密度を調整した液化ガスを、軽質液化ガスとして用いることもできる。
前記軽質液化ガスの配合量は、エアゾール組成物中30〜90質量%であり、40〜85質量%であることが好ましい。軽質液化ガスの配合量が30質量%よりも少ない場合はエアゾール組成物が均一相を形成しにくく、90質量%よりも多い場合は燃焼性が高くなりやすい。
前記重質液化ガス(a)と前記軽質液化ガス(b)の質量比(a/b)は、エアゾール組成物が均一相を形成しやすく、燃焼性を抑制しやすい点から、5/95〜60/40であることが好ましく、10/90〜55/45であることがより好ましい。
特に、燃焼性を抑える効果が高く、火炎長試験において火炎の伸びが認められなくなる点から、原液中の水とアルコール類の質量比を100/0〜40/60とし、該原液をエアゾール組成物中に1〜10質量%、前記重質液化ガスをエアゾール組成物中に20〜50質量%、さらに前記軽質液化ガスをエアゾール組成物中に45〜70質量%配合することが好ましい。
本発明のエアゾール組成物は、たとえば、耐圧容器に原液を充填してエアゾールバルブを取り付け、重質液化ガスと軽質液化ガスを充填し、耐圧容器内で原液と液化ガスを溶解させることで製造することができる。なお、重質液化ガスと軽質液化ガスを予め所定の比率で混合しておき、この混合液化ガスを同時に充填することができる。
また、エアゾール組成物の圧力を調整するために、加圧剤として炭酸ガス、チッ素ガス、圧縮空気、酸素ガスなどの圧縮ガスを用いることができる。
本発明のエアゾール組成物は、水を配合した原液と、特定の液密度を有する重質液化ガスおよび軽質液化ガスを特定の配合割合にすることで、火気に対する安全性が高く、さらにエアゾール組成物が均一相を形成するため安定した組成で噴射することができる。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
評価方法を下記に示す。
(1)エアゾール組成物の外観
透明なポリエチレンテレフタレート製のエアゾール容器にエアゾール組成物が充填されたエアゾール製品を25℃の恒温水槽中に1時間保持して外観を評価する。
○:透明な均一相
×:白濁した
(2)噴射物の燃焼性(火炎長試験)
エアゾール製品を25℃の恒温水槽中に1時間保持し、高さ5cmの炎に向けて、15cm離れた位置から噴射し、火炎が伸びた長さを測定する。
◎:0cm
○:0cmを超え、25cm以下
△:25cmを超え、35cm未満
×:35cm以上
(3)噴射物の付着性
エアゾール製品を25℃の恒温水槽中に1時間保持し、ろ紙に向けて15cm離れた位置から噴射し、ろ紙に付着した噴射物の質量と噴射した噴射物中の原液の質量を測定し、付着率を算出する。
◎:噴射した原液の30%以上
○:噴射した原液の10%以上、30%未満
△:噴射した原液の5%以上、10%未満
×:噴射した原液の5%未満
<実施例1〜15、比較例1〜10>
表1および表2に示すエアゾール組成物を透明なポリエチレンテレフタレート製のエアゾール容器に充填し、エアゾール製品を調製した。得られたエアゾール製品について、外観、燃焼性および付着性についての評価を行った。評価結果を表3に示す。
Figure 0005781783
Figure 0005781783
Figure 0005781783
製品例1(収斂化粧水)
下記のエアゾール組成物(収斂化粧水)をアルミニウム製のエアゾール容器に充填し、エアゾール製品を調製した。このエアゾール組成物は均一層を形成し、エアゾール製品の噴射物の燃焼性の評価結果は「◎(0)」であった。また、得られたエアゾール製品はコットンに噴射すると、コットン内部に浸透して冷却された化粧水を長く塗布できた。
水 4.6
エタノール 5.0
1,3−ブチレングリコール 0.3
l-メントール 0.1
トランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロパ−1−エン 30.0
ジメチルエーテル 60.0
合計 100.0(質量%)
製品例2(害虫忌避剤)
下記のエアゾール組成物(害虫忌避剤)をアルミニウム製のエアゾール容器に充填し、エアゾール製品を調製した。このエアゾール組成物は均一層を形成し、エアゾール製品の噴射物の燃焼性の評価結果は「○(15)」であった。また、得られたエアゾール製品は腕に噴射すると飛散が少なくむせなかった。
水 4.8
エタノール 6.0
N,N−ジエチル−m−トルアミド 1.0
l-メントール 0.1
ソルビタン脂肪酸エステル 0.1
トランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロパ−1−エン 28.0
ジメチルエーテル 60.0
合計 100.0(質量%)
製品例3(消炎鎮痛剤)
下記のエアゾール組成物(消炎鎮痛剤)をアルミニウム製のエアゾール容器に充填し、エアゾール製品を調製した。このエアゾール組成物は均一層を形成し、エアゾール製品の噴射物の燃焼性の評価結果は「○(20)」であった。また、得られたエアゾール製品は腕に噴射すると飛散が少なくむせなかった。
水 7.4
エタノール 7.0
サリチル酸メチル 0.5
l-メントール 0.1
トランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロパ−1−エン 15.0
ジメチルエーテル 70.0
合計 100.0(質量%)
製品例4(殺虫剤)
下記のエアゾール組成物(殺虫剤)を、定量バルブを備えたアルミニウム製のエアゾール容器に充填し、エアゾール製品を調製した。このエアゾール組成物は均一層を形成し、エアゾール製品の噴射物の燃焼性の評価結果は「○(25)」であった。また、得られたエアゾール製品は定量噴射にもかかわらず、噴射粒子を遠方にまで拡散させることができた。
水 4.9
エタノール 10.0
フタルスリン 0.1
トランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロパ−1−エン 15.0
ジメチルエーテル 70.0
合計 100.0(質量%)
製品例5(冷却殺虫剤)
下記のエアゾール組成物(冷却殺虫剤)をアルミニウム製のエアゾール容器に充填し、エアゾール製品を調製した。このエアゾール組成物は均一層を形成し、エアゾール製品の噴射物の燃焼性の評価結果は「○(25)」であった。また、得られたエアゾール製品は害虫(ゴキブリ)に噴射すると害虫の動きが鈍くなった。
水 4.9
エタノール 10.0
ミリスチン酸イソプロピル 0.1
トランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロパ−1−エン 15.0
ジメチルエーテル 70.0
合計 100.0(質量%)
製品例6(冷却殺虫剤)
下記のエアゾール組成物(冷却殺虫剤)をアルミニウム製のエアゾール容器に充填し、エアゾール製品を調製した。このエアゾール組成物は均一層を形成し、エアゾール製品の噴射物の燃焼性の評価結果は「◎(0)」であった。また、得られたエアゾール製品は害虫(ゴキブリ)に噴射すると、ゴキブリの表面で噴射物が凍結し、ゴキブリの動きが止まった。
水 2.5
トランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロパ−1−エン 27.5
ジメチルエーテル 70.0
合計 100.0(質量%)
製品例7(衣類用冷却剤)
下記のエアゾール組成物(衣類用冷却剤)をアルミニウム製のエアゾール容器に充填し、エアゾール製品を調製した。このエアゾール組成物は均一層を形成し、エアゾール製品の噴射物の燃焼性の評価結果は「◎(0)」であった。また、得られたエアゾール製品は衣類(ワイシャツ)の上から噴射するとワイシャツを通過して肌着を冷却できた。
水 4.9
エタノール 5.0
l−メントール 0.1
トランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロパ−1−エン 20.0
ジメチルエーテル 70.0
合計 100.0(質量%)
製品例8(空間用芳香剤)
下記のエアゾール組成物(空間用芳香剤)をアルミニウム製のエアゾール容器に充填し、エアゾール製品を調製した。このエアゾール組成物は均一層を形成し、エアゾール製品の噴射物の燃焼性の評価結果は「◎(0)」であった。また、得られたエアゾール製品は噴射粒子を遠方まで拡散することができた。
水 3.9
エタノール 4.0
香料 0.1
トランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロパ−1−エン 22.0
ジメチルエーテル 70.0
合計 100.0(質量%)

Claims (3)

  1. 水を含む原液を0.1〜30質量%、20℃における液密度が1.10〜1.30(g/ml)である重質液化ガスを5〜60質量%、20℃における液密度が0.50〜0.70(g/ml)である軽質液化ガスを30〜90質量%配合しており、
    前記原液は、水を20〜100質量%配合しており、
    前記重質液化ガスは、ハイドロフルオロオレフィンであり、
    前記軽質液化ガスは、ジメチルエーテルであり、
    前記原液と前記液化ガスの液相とは、溶解して均一相を形成するエアゾール組成物。
  2. 前記重質液化ガスと軽質液化ガスの質量比が5/95〜60/40である、請求項1記載のエアゾール組成物。
  3. 前記原液を0.1〜15重量%、
    前記軽質液化ガスを30〜78重量%配合している、請求項1または2記載のエアゾール組成物
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