本発明は、DLL4に特異的に結合し、DLL4の生物活性を阻害する標的結合剤に関する。本発明の実施形態は、DLL4に特異的に結合し、Notch受容体(例えばNotch1、2、3または4)へのDLL4の結合を阻害する標的結合剤に関する。
本発明の実施形態は、DLL4に特異的に結合し、Notch受容体、(例えばNotch1または4)へのDLL4の結合を阻害する標的結合剤に関する。一実施形態において、標的結合剤は、DLL4特異的に結合し、Notch受容体、例えばNotch1への結合を阻害する。一実施形態において、この標的結合剤は、この標的結合剤の無い状態で生じる結合と比較して、DLL4のNotch受容体(例えばNotch1)への結合を、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%阻害する。
本発明のいくつかの実施形態において、この標的結合剤は、5ナノモル濃度(nM)未満の結合親和性(KD)でDLL4と結合する。他の実施形態において、この標的結合剤は、4nM、3nM、2nMまたは1nM未満のKDで結合する。本発明のいくつかの実施形態において、この標的結合剤は、950ピコモル(pM)未満のKDでDLL4と結合する。本発明のいくつかの実施形態において、この標的結合剤は、900pM未満のKDでDLL4と結合する。他の実施形態において、この標的結合剤は、800pM、700pMまたは600pM未満のKDで結合する。本発明のいくつかの実施形態において、この標的結合剤は、500pM未満のKDでDLL4と結合する。他の実施形態において、この標的結合剤は、400pM未満のKDで結合する。さらに他の実施形態において、この標的結合剤は、300pM未満のKDで結合する。いくつかの他の実施形態において、この標的結合剤は、200pM未満のKDで結合する。いくつかの他の実施形態において、この標的結合剤は、150pM未満のKDで結合する。さらに別の実施形態において、この標的結合剤は、100pM未満のKDで結合する。別の実施形態において、この標的結合剤は、50pM未満のKDで結合する。具体的な一実施形態において、本発明の標的結合剤は、10pM未満の親和性KDでヒトDLL4と結合し得る。別の具体的な実施形態において、本発明の標的結合剤は、1pM未満の親和性KDでヒトDLL4と結合し得る。KDは、本明細書記載の方法または当業者に知られた方法(例えば、BIAcoreアッセイ、ELISA、FACS)(Biacore International AB、Uppsala、Sweden)を使用して評価し得る。
本発明の標的結合剤または抗体の結合特性は、解離速度または会合速度(各々、koffおよびkon)を参照することによっても測定し得る。
本発明の一実施形態において、標的結合剤または抗体は、少なくとも104M−1s−1、少なくとも5×104M−1s−1、少なくとも105M−1s−1、少なくとも2×105M−1s−1、少なくとも5×105M−1s−1、少なくとも106M−1s−1、少なくとも5×106M−1s−1、少なくとも107M−1s−1、少なくとも5×107M−1s−1、または少なくとも108M−1s−1のkon速度(抗体(Ab)+抗原(Ag)kon→Ab−Ag)を有し得る。
本発明の別の実施形態において、標的結合剤または抗体は、5×10−1s−1未満、10−1s−1未満、5×10−2s−1未満、10−2s−1未満、5×10−3s−1未満、10−3s−1未満、5×10−4s−1未満、4×10−4s−1未満、3×10−4s−1未満、2×10−4s−1未満、10−4s−1未満、5×10−5s−1未満、10−5s−1未満、5×10−6s−1未満、10−6s−1未満、5×10−7s−1未満、10−7s−1未満、5×10−8s−1未満、10−8s−1未満、5×10−9s−1未満、10−9s−1未満、または10−10s−1未満のkoff速度((Ab―Ag)koff→抗体(Ab)+抗原(Ag))を有し得る。
本発明の標的結合剤は、ヒトDLL4と結合する。一部の例において、本発明の標的結合剤は、他の種由来の他のDLL4タンパク質と交差反応性を示す。一実施形態において、本発明の標的結合剤は、カニクイザルDLL4と交差反応性を示す。別の実施形態において、本発明の標的結合剤は、カニクイザルDLL4と交差反応性を示すが、他の種に由来するDLL4タンパク質、例えばマウスDLL4とわずかに交差反応性を示し、例えば標的結合剤はBIAcore技術により評価されるように、360nMを上回るKDでマウスDLLと結合する。
別の実施形態において、本発明の標的結合剤は、他の種由来のDLL4タンパク質に対してほぼ同等の親和性を有する。一つの具体例において、本発明のヒトDLL4標的結合剤は、カニクイザルDLL4に対してほぼ同等の親和性を有する。同等レベルの親和性とは、ヒトDLL4に関する親和性が1である時、カニクイザルDLL4に関する抗体の親和性は0.2〜5または0.2〜2であることを意味する。
別の実施形態において、本発明の標的結合剤は、ヒトDLL4に特異的であるが、他のNotchリガンドと結合しない。一例において、本発明の標的結合剤は、ヒトDLL4に特異的であるが、DLL1に著しく結合せず、例えばDLL1/偽(mock)率は、本明細書に記載するように、標的結合剤(15〜300μg/ml)がヒトDLL1を一過的にトランスフェクトした293T細胞に、またはDLL1を安定的にトランスフェクトしたHEK293細胞に結合する能力を試験することにより測定されるように、2.5未満である。別の例において、本発明の標的結合剤は、ヒトDLL4に特異的であるが、Jagged1に著しく結合せず、例えばDLL1/偽率は、本明細書に記載するように、標的結合剤(5μg/ml)がヒトJagged1を一過的にトランスフェクトした293T細胞に、またはヒトJagged1を安定的にトランスフェクトしたHEK293細胞に結合する能力を試験することにより測定されるように、1.5未満である。
さらに別の実施形態において、本発明の標的結合剤は、DLL4−Notch1受容体−リガンド結合を阻害する。一例において、この標的結合剤の保有する活性は、10μM未満のIC50濃度(50%阻害に達する濃度)で示すことができる。別の例において、本発明の標的結合剤は、50、40、30、20、10、5、4、2、1、0.8、0.7、0.6、0.5または0.4nM未満のIC50濃度を有し得る。
さらに別の実施形態において、本発明の標的結合剤は、インビトロおよびインビボの活性の両方を有することができる。1つの具体例において、この標的結合剤は、二次元培養においてHUVEC細胞増殖のDLL4刺激による阻害を逆転する。一実施例において、本発明の抗体は、(DLL4を加えない実施例9のアッセイを使用する)対照と比較して、70%以上、例えば、75%、80%、85%、90%、または95%、HUVEC細胞増殖のDLL4刺激による阻害を逆転することができる。
さらに別の実施形態において、この標的結合剤、例えば、本発明の抗体は、二次元培養のHUVEC管形成を阻害することができる。例えば、本発明の抗体は、対照(この対照は、20μg/mlの同じ抗体を使用して測定した最大阻害効果)に対して、0.08μg/mlの濃度において50%超の阻害、例えば、50%、60%、70%、80%、90%、または95%の阻害を示すことができる。
さらに別の実施形態において、本発明の標的結合剤は、時間が0の時の対照に対して、4時間の時点で、50%未満、例えば、45%、40%、35%、30%、25%、20%、15%、10%または5%の内部移行を示すことができる。別の実施形態において、本発明の標的結合剤は、時間が0の時の対照に対して、4時間の時点で、5〜50%、10〜40%または20〜40%の内部移行を示すことができる(実施例15参照)。
一実施形態において、特異的にDLL4と結合する本発明の標的結合剤は1つまたは複数の以下の特性を示すことができ、その特性には、200pM未満のKDでヒトDLL4と結合する;カニクイザルDLL4と交差反応する;マウスDLL4と弱い交差反応をする;ほぼ同等の親和性でカニクイザルDLL4と結合する;DLL1またはJagged1と顕著に結合しない;対照と比較して、二次元培養のHUVEC細胞増殖のDLL4刺激による阻害の85%超の逆転を示す;対照と比較して、0.08μg/mlの濃度において、二次元培養のHUVEC細胞管形成の50%超の阻害を示す;ならびに時間が0の時の対照に対して、4時間の時点で50%未満の内部移行を示すことが含まれる。
別の実施形態において、本明細書に開示される標的結合タンパク質は、有益で有効な代謝特性および/または薬力学的特性を保有する。
本発明の別の実施形態において、この標的結合剤は、Notch1への結合に対して、任意の1つの完全ヒトモノクローナル抗体4B4、2H10、21F7、12A1、17F3、9G8、20G8、21H3、1E4、3A7、4B3、1D4または21H3RKと競合する。
本発明のいくつかの実施形態において、この標的結合剤は、哺乳動物の腫瘍増殖および/もしくは転移を阻害する。別の実施形態において、この標的結合剤は、血管新生に関連する疾患を治療することができる。
本発明のいくつかの実施形態において、この標的結合剤は抗体である。本発明のいくつかの実施形態において、この標的結合剤はモノクローナル抗体である。本発明の一実施形態において、この標的結合剤は完全ヒトモノクローナル抗体である。本発明の別の実施形態において、この標的結合剤は、IgG1、IgG2、IgG3またはIgG4アイソタイプの完全ヒトモノクローナル抗体である。本発明の別の実施形態において、この標的結合剤は、IgG2アイソタイプの完全ヒトモノクローナル抗体である。IgG2アイソタイプは、他のアイソタイプと比較してエフェクター機能を引き出す可能性を減少させ、これは毒性を減少させ得る。本発明の別の実施形態において、この標的結合剤は、IgG1アイソタイプの完全ヒトモノクローナル抗体である。IgG1アイソタイプは、他のアイソタイプと比較してADCCを引き出す可能性を増加させ、これは有効性を改善し得る。IgG1アイソタイプは、他のアイソタイプ、例えば、IgG4と比較して安定性を改善し、これは生物学的利用能を改善し、もしくは製造の容易さを改善し得、または半減期がより長くなり得る。一実施形態において、IgG1アイソタイプの完全ヒトモノクローナル抗体は、z、zaまたはfのアロタイプの抗体である。
さらなる実施形態は、DLL4へ特異的に結合し、表2に示される相補性決定領域(CDR)配列のうちの1つを含む配列を含む標的結合剤または抗体である。本発明の実施形態は、表2に示されるような任意の1つのCDR1、CDR2またはCDR3配列を含む配列を含む標的結合剤または抗体を含む。さらなる実施形態は、DLL4へ特異的に結合し、表2に示されるような2つのCDR配列を含む配列を含む標的結合剤または抗体である。別の実施形態において、この標的結合剤または抗体は、表2に示されるようなCDR1、CDR2およびCDR3配列を含む配列を含む。別の実施形態において、この標的結合剤または抗体は、表2に示されるようなCDR配列のうちの1つを含む配列を含む。本発明の実施形態は、表2に示されるような任意の1つのCDR1、CDR2またはCDR3配列を含む配列を含む標的結合剤または抗体を含む。別の実施形態において、この標的結合剤または抗体は、表2に示されるような2つのCDR配列を含む配列を含む。別の実施形態において、この標的結合剤または抗体は、表2に示されるようなCDR1、CDR2およびCDR3配列を含む配列を含む。別の実施形態において、この標的結合剤または抗体は、表2に示されるような可変重鎖配列または可変軽鎖配列のCDR1、CDR2およびCDR3配列を含む配列を含み得る。いくつかの実施形態において、この標的結合剤は抗体である。特定の実施形態において、この標的結合剤は、完全ヒトモノクローナル抗体である。特定の他の実施形態において、この標的結合剤は、完全ヒトモノクローナル抗体の結合断片である。
別の実施形態において、この標的結合剤は、表2に示されるようなVH CDR1と同一のまたはVH CDR1に対して1、2、または3つのアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を有する表2に示されるようなVH CDR1、表2に示されるようなVH CDR2と同一のまたはVH CDR2に対して1、2、または3つのアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を有する表2に示されるようなVH CDR2、表2に示されるようなVH CDR3と同一のまたはVH CDR3に対して1、2、または3つのアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を有する表2に示されるようなVH CDR3、表2に示されるようなVL CDR1と同一のまたはVL CDR1に対して1、2、または3つのアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を有する表2に示されるようなVL CDR1、表2に示されるようなVL CDR2と同一のまたはVL CDR2に対して1、2、または3つのアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を有する表2に示されるようなVL CDR2、表2に示されるようなVL CDR3と同一のまたはVL CDR3に対して1、2、または3つのアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を有する表2に示されるようなVL CDR3を含む。
一実施形態において、この標的結合剤は、表2に示されるようなVH CDR1、CDR2およびCDR3と、表2に示されるようなVL CDR1、CDR2およびCDR3とを含む。
さらに別の実施形態において、この標的結合剤は免疫特異的にDLL4と結合し、表2に示されるようなアミノ酸と少なくとも90%の同一性を有する表2に示されるような重鎖可変領域を含み、表2に示されるようなアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有する表2に示されるような軽鎖可変領域を含み、ここで前記抗体はDLL4に対する結合活性を有する。
別の実施形態において、この標的結合剤は、2008年9月17日にPTA−9502、PTA−9517、PTA−9501、またはPTA−9508という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab2H10 VHOP、Mab9G8VH、Mab21H3VH、およびMab4B4VHと命名されたプラスミドの中に、ポリヌクレオチドによってコードされる可変重鎖配列のCDR1、CDR2またはCDR3のうちの任意の1つを含む配列を含み得る。別の実施形態において、この標的結合剤は、2008年9月17日にPTA−9516、PTA−9500、またはPTA−9520という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab9G8VLOPT1、Mab21H3VLOP、およびMab4B4VL、並びに2009年7月7日にPTA−10181に寄託されたMab2H10VLOP1と命名されたプラスミドの中に、ポリヌクレオチドによってコードされる可変軽鎖配列のCDR1、CDR2またはCDR3のうちの任意の1つを含む配列を含み得る。
一実施形態において、本発明の標的結合剤または抗体は、2008年9月17日にPTA−9502という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab2H10VHOPと命名されたプラスミドの中に、ポリヌクレオチドによってコードされるCDR3を含む可変重鎖アミノ酸配列を含む。
一実施形態において、本発明の標的結合剤または抗体は、2008年9月17日にPTA−9502という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab2H10VHOPと命名されたプラスミドの中に、ポリヌクレオチドによってコードされるCDR3を含む可変重鎖アミノ酸配列を含み、2009年7月7日にPTA−10181という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab2H10VLOP1と命名されたプラスミドの中に、ポリヌクレオチドによってコードされるCDR3を含む可変軽鎖アミノ酸配列を含む。
別の実施形態において、本発明の標的結合剤または抗体は、2008年9月17日にPTA−9502という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab2H10VHOPと命名されたプラスミドの中に、ポリヌクレオチドによってコードされる抗体の少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つのCDRを含む可変重鎖アミノ酸配列を含む。
別の実施形態において、本発明の標的結合剤または抗体は、2009年7月7日にPTA−10181という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab2H10VLOP1と命名されたプラスミドの中に、ポリヌクレオチドによってコードされる抗体の少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つのCDRを含む可変軽鎖アミノ酸配列を含む。
別の実施形態において、本発明の標的結合剤または抗体は、2008年9月17日にPTA−9502という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab2H10VHOPと命名されたプラスミドの中に、ポリヌクレオチドによってコードされる抗体の少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つのCDRを含む可変重鎖アミノ酸配列を含み、2009年7月7日にPTA−10181という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab2H10VLOP1と命名されたプラスミドの中に、ポリヌクレオチドによってコードされる抗体の少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つのCDRを含む可変軽鎖アミノ酸配列を含む。
一実施形態において、本発明の標的結合剤または抗体は、PTA−9517という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab9G8VHと命名されたプラスミドの中に、ポリヌクレオチドによってコードされるCDR3を含む可変重鎖アミノ酸配列を含む。
一実施形態において、本発明の標的結合剤または抗体は、2008年9月17日にPTA−9517という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab9G8VHと命名されたプラスミドの中に、ポリヌクレオチドによってコードされるCDR3を含む可変重鎖アミノ酸配列を含み、2008年9月17日にPTA−9516という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab9G8VLOPT1と命名されたプラスミドの中に、ポリヌクレオチドによってコードされるCDR3を含む可変軽鎖アミノ酸配列を含む。
別の実施形態において、本発明の標的結合剤または抗体は、2008年9月17日にPTA−9517という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab9G8VHと命名されたプラスミドの中に、ポリヌクレオチドによってコードされる抗体の少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つのCDRを含む可変重鎖アミノ酸配列を含む。
別の実施形態において、本発明の標的結合剤または抗体は、2008年9月17日にPTA−9516という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab9G8VLOPT1と命名されたプラスミドの中に、ポリヌクレオチドによってコードされる抗体の少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つのCDRを含む可変軽鎖アミノ酸配列を含む。
別の実施形態において、本発明の標的結合剤または抗体は、2008年9月17日にPTA−9517という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab9G8VHと命名されたプラスミドの中に、ポリヌクレオチドによってコードされる抗体の少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つのCDRを含む可変重鎖アミノ酸配列を含み、2008年9月17日にPTA−9516という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab9G8VLOPT1と命名されたプラスミドの中に、ポリヌクレオチドによってコードされる抗体の少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つのCDRを含む可変軽鎖アミノ酸配列を含む。
一実施形態において、本発明の標的結合剤または抗体は、2008年9月17日にPTA−9501という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab21H3VHと命名されたプラスミドの中に、ポリヌクレオチドによってコードされるCDR3を含む可変重鎖アミノ酸配列を含む。
一実施形態において、本発明の標的結合剤または抗体は、2008年9月17日にPTA−9501という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab21H3VHと命名されたプラスミドの中に、ポリヌクレオチドによってコードされるCDR3を含む可変重鎖アミノ酸配列を含み、2008年9月17日にPTA−9500という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab21H3VLOPと命名されたプラスミドの中に、ポリヌクレオチドによってコードされるCDR3を含む可変軽鎖アミノ酸配列を含む。
別の実施形態において、本発明の標的結合剤または抗体は、2008年9月17日にPTA−9501という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab21H3VHと命名されたプラスミドの中に、ポリヌクレオチドによってコードされる抗体の少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つのCDRを含む可変重鎖アミノ酸配列を含む。
別の実施形態において、本発明の標的結合剤または抗体は、2008年9月17日にPTA−9500という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab21H3VLOPと命名されたプラスミドの中に、ポリヌクレオチドによってコードされる抗体の少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つのCDRを含む可変軽鎖アミノ酸配列を含む。
別の実施形態において、本発明の標的結合剤または抗体は、2008年9月17日にPTA−9501という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab21H3VHと命名されたプラスミドの中に、ポリヌクレオチドによってコードされる抗体の少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つのCDRを含む可変重鎖アミノ酸配列を含み、2008年9月17日にPTA−9500という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab21H3VLOPと命名されたプラスミドの中に、ポリヌクレオチドによってコードされる抗体の少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つのCDRを含む可変軽鎖アミノ酸配列を含む。
一実施形態において、本発明の標的結合剤または抗体は、2008年9月17日にPTA−9508という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab4B4VHと命名されたプラスミドの中のポリヌクレオチドによってコードされるCDR3を含む可変重鎖アミノ酸配列を含む。
一実施形態において、本発明の標的結合剤または抗体は、2008年9月17日にPTA−9508という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab4B4VHと命名されたプラスミドの中のポリヌクレオチドによってコードされるCDR3を含む可変重鎖アミノ酸配列を含み、2008年9月17日にPTA−9520という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab4B4VLと命名されたプラスミドの中のポリヌクレオチドによってコードされるCDR3を含む可変軽鎖アミノ酸配列を含む。
別の実施形態において、本発明の標的結合剤または抗体は、2008年9月17日にPTA−9508という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab4B4VHと命名されたプラスミドの中のポリヌクレオチドによってコードされる抗体の少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つのCDRを含む可変重鎖アミノ酸配列を含む。
別の実施形態において、本発明の標的結合剤または抗体は、2008年9月17日にPTA−9520という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab4B4VLと命名されたプラスミドの中のポリヌクレオチドによってコードされる抗体の少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つのCDRを含む可変軽鎖アミノ酸配列を含む。
別の実施形態において、本発明の標的結合剤または抗体は、2008年9月17日にPTA−9508という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab4B4VHと命名されたプラスミドの中のポリヌクレオチドによってコードされる抗体の少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つのCDRを含む可変重鎖アミノ酸配列を含み、2008年9月17日にPTA−9520という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab4B4VLと命名されたプラスミドの中のポリヌクレオチドによってコードされる抗体の少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つのCDRを含む可変軽鎖アミノ酸配列を含む。
別の実施形態において、本発明の標的結合剤または抗体は、2008年9月17日にPTA−9502という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab2H10VHOPと命名されたプラスミドの中のポリヌクレオチドによってコードされる抗体の可変重鎖を含む。
別の実施形態において、本発明の標的結合剤または抗体は、2008年9月17日にPTA−9517という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab9G8VHと命名されたプラスミドの中のポリヌクレオチドによってコードされる抗体の可変重鎖を含む。
別の実施形態において、本発明の標的結合剤または抗体は、2008年9月17日にPTA−9501という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab21H3VHと命名されたプラスミドの中のポリヌクレオチドによってコードされる抗体の可変重鎖を含む。
別の実施形態において、本発明の標的結合剤または抗体は、2008年9月17日にPTA−9508という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab4B4VHと命名されたプラスミドの中のポリヌクレオチドによってコードされる抗体の可変重鎖を含む。
別の実施形態において、本発明の標的結合剤または抗体は、2009年7月7日にPTA−10181という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab2H10VLOP1と命名されたプラスミドの中のポリヌクレオチドによってコードされる抗体の可変軽鎖を含む。
別の実施形態において、本発明の標的結合剤または抗体は、2008年9月17日にPTA−9516という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab9G8VLOPT1と命名されたプラスミドの中のポリヌクレオチドによってコードされる抗体の可変軽鎖を含む。
別の実施形態において、本発明の標的結合剤または抗体は、2008年9月17日にPTA−9500という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab21H3VLOPと命名されたプラスミドの中のポリヌクレオチドによってコードされる抗体の可変軽鎖を含む。
別の実施形態において、本発明の標的結合剤または抗体は、2008年9月17日にPTA−9520という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab4B4VLと命名されたプラスミドの中のポリヌクレオチドによってコードされる抗体の可変軽鎖を含む。
別の実施形態において、本発明の標的結合剤または抗体は、2008年9月17日にPTA−9502という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab2H10VHOPと命名されたプラスミドの中のポリヌクレオチドによってコードされる抗体の可変重鎖を含み、2009年7月7日にPTA−10181という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab2H10VLOP1と命名されたプラスミドの中のポリヌクレオチドによってコードされる抗体の可変軽鎖を含む。
別の実施形態において、本発明の標的結合剤または抗体は、2008年9月17日にPTA−9516という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab9G8VLOPT1と命名されたプラスミドの中のポリヌクレオチドによってコードされる抗体の可変軽鎖を含み、2008年9月17日にPTA−9517という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab9G8VHと命名されたプラスミドの中のポリヌクレオチドによってコードされる抗体の可変重鎖を含む。
別の実施形態において、本発明の標的結合剤または抗体は、2008年9月17日にPTA−9501という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab21H3VHと命名されたプラスミドの中のポリヌクレオチドによってコードされる抗体の可変重鎖を含み、2008年9月17日にPTA−9500という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab21H3VLOPと命名されたプラスミドの中のポリヌクレオチドによってコードされる抗体の可変軽鎖を含む。
別の実施形態において、本発明の標的結合剤または抗体は、2008年9月17日にPTA−9520という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab4B4VLと命名されたプラスミドの中のポリヌクレオチドによってコードされる抗体の可変軽鎖を含み、2008年9月17日にPTA−9520という番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されたMab4B4VLと命名されたプラスミドの中のポリヌクレオチドによってコードされる抗体の可変軽鎖を含む。
当業者は容易にCDR決定をすることができることに留意されたい。例えば、Kabat et al,Sequences of Proteins of Immunological Interest、Fifth Edition、NIH Publication 91−3242、Bethesda MD(1991)、vols.1−3を参照されたい。カバット(Kabat)は、多数の種の抗体アイソタイプから免疫グロブリン鎖の多重配列アライメントを提供している。この整列された配列は、シングル付番方式(single numbering system)であるカバット付番方式(Kabat numbering system)に従って番号が付けられる。カバット配列は、1991年の発表以来アップデートされており、電子配列データベースとして利用できる(最新のダウンロード可能バージョンは1997)。任意の免疫グロブリン配列は、カバットに従って、カバット参照配列を用いて整列させることによって番号が付けられ得る。従って、カバット付番方式は、免疫グロブリン鎖の番号付けのための統一システムを提供する。
一実施形態において、この標的結合剤または抗体は、表2に示される任意の1つの重鎖配列を含む配列を含む。別の実施形態において、この標的結合剤および抗体は、抗体20G8、21H3、14B1、18B7、17B6、17F3、12A1、17G12、19G9、21F7、20D6、1D4、4B4、2H10もしくは21H3RKの任意の1つの重鎖配列を含む配列、または表5、表7、表9、表11もしくは表13に示されるようなこれらの抗体の重鎖配列のうち任意の最適な変形を含む。軽鎖の混在は、当該技術分野において十分に確立されており、従って、標的結合剤または抗体は、抗体4B4、2H10、21F7、12A1、17F3、9G8、20G8、21H3、1E4、3A7、4B3、1D4、もしくは21H3RKの任意の1つの軽鎖配列を含む配列、または表6、表8、表10、表12もしくは表13に示されるようなこれらの抗体の軽鎖配列のうち任意の最適な変形、または本明細書に開示される任意の別の抗体を含む。一実施形態では、この標的結合剤または抗体は表2に示されるような任意の1つの重鎖配列、または表5、表7、表9、表11もしくは表13に示されるようなこれらの抗体の重鎖配列のうち任意の最適な変形を含む配列を含み、表6、表8、表10、表12または表13に示される任意の1つの軽鎖配列、または本明細書に開示される任意の別の抗体をさらに含み得る。いくつかの実施形態において、この抗体は、完全ヒトモノクローナル抗体である。
いくつかの実施形態において、この標的結合剤は、4B4、2H10、21F7、12A1、17F3、9G8、20G8、21H3、1E4、3A7、4B3、1D4、または21H3RKからなる群から選択されるモノクローナル抗体である。一実施形態において、この標的結合剤は、1つまたは複数の完全ヒトモノクローナル抗体4B4、2H10、21F7、12A1、17F3、9G8、20G8、21H3、1E4、3A7、4B3、1D4、または21H3RKを含む。特定の実施形態において、この標的結合剤は、モノクローナル抗体4B4である。特定の実施形態において、この標的結合剤は、モノクローナル抗体21H3である。特定の実施形態において、この標的結合剤は、モノクローナル抗体2H10である。特定の実施形態において、この標的結合剤は、モノクローナル抗体9G8である。特定の他の実施形態において、この標的結合剤は、モノクローナル抗体21H3RKである。
一実施形態において、標的結合剤または抗体は、表2に示される任意の1つの配列から選択される重鎖CDR1、CDR2およびCDR3を含む配列を含み得る。
一実施形態において、標的結合剤または抗体は、表2に示される任意の1つの配列から選択される軽鎖CDR1、CDR2およびCDR3を含む配列を含み得る。一実施形態において、標的結合剤または抗体は、抗体4B4、2H10、21F7、12A1、17F3、9G8、20G8、21H3、1E4、3A7、4B3、1D4、または21H3RKの任意の1つのCDRから選択される重鎖CDR1、CDR2およびCDR3を含む配列を含み得る。一実施形態において、標的結合剤または抗体は、抗体4B4、2H10、21F7、12A1、17F3、9G8、20G8、21H3、1E4、3A7、4B3、1D4または21H3RKの任意の1つのCDRから選択される軽鎖CDR1、CDR2およびCDR3を含む配列を含み得る。
別の実施形態において、この標的結合剤または抗体は、表2に示されるような任意の1つの完全ヒトモノクローナル抗体4B4、または21H3、2H10、9G8、もしくは21H3RKの可変重鎖配列のうち、任意の1つのCDR1、CDR2またはCDR3を含む配列を含み得る。別の実施形態において、この標的結合剤または抗体は、表2に示されるような任意の1つの完全ヒトモノクローナル抗体4B4、または21H3、2H10、9G8、もしくは21H3RKの可変軽鎖配列のうち、任意の1つのCDR1、CDR2またはCDR3を含む配列を含み得る。別の実施形態において、この標的結合剤または抗体は、表2に示されるような完全ヒトモノクローナル抗体4B4、または21H3、2H10、9G8、もしくは21H3RKのCDR1、CDR2およびCDR3を含む配列、並びに表2に示されるような完全ヒトモノクローナル抗体4B4、または21H3、2H10、9G8、もしくは21H3RKのCDR1、CDR2およびCDR3配列を含み得る。いくつかの実施形態において、この抗体は完全ヒトモノクローナル抗体である。
別の実施形態において、この標的結合剤または抗体は、表2に示されるような完全ヒトモノクローナル抗体4B4のCDR1、CDR2およびCDR3配列を含む配列、並びに完全ヒトモノクローナル抗体4B4のCDR1、CDR2およびCDR3配列を含む。別の実施形態において、この標的結合剤または抗体は、表2に示されるような完全ヒトモノクローナル抗体21H3のCDR1、CDR2およびCDR3配列を含む配列、並びに表2に示されるような完全ヒトモノクローナル抗体21H3のCDR1、CDR2およびCDR3配列を含む。別の実施形態において、この標的結合剤または抗体は、表2に示されるような完全ヒトモノクローナル抗体2H10のCDR1、CDR2およびCDR3配列を含む配列、並びに表2に示されるような完全ヒトモノクローナル抗体2H10のCDR1、CDR2およびCDR3配列を含む。いくつかの実施形態において、この抗体は完全ヒトモノクローナル抗体である。
本発明のさらなる実施形態は、表2または表13に示されるような任意の1つの配列のフレームワーク領域およびCDR、具体的にはFR1〜FR4またはCDR1〜CDR3に及ぶ近接配列を含む配列を含む標的結合剤または抗体である。一実施形態において、この標的結合剤または抗体は、表2または表13に示されるようなモノクローナル抗体4B4、または21H3、2H10、9G8、もしくは21H3RKの任意の1つの配列のフレームワーク領域およびCDR、具体的にはFR1〜FR4またはCDR1〜CDR3に及ぶ近接配列を含む配列を含む。いくつかの実施形態において、この抗体は完全ヒトモノクローナル抗体である。
別の実施形態において、この薬剤もしくは抗体、またはその抗原結合部分は、配列番号2の配列を含む重鎖ポリペプチドを含む。一実施形態において、この薬剤もしくは抗体、またはその抗原結合部分は、配列番号4の配列を含む軽鎖ポリペプチドをさらに含む。いくつかの実施形態において、この抗体は完全ヒトモノクローナル抗体である。
一実施形態は、配列番号6の配列を含む重鎖ポリペプチドを含む標的結合剤または抗体、またはその抗原結合部分を提供する。一実施形態において、この薬剤もしくは抗体、またはその抗原結合部分は、配列番号8の配列を含む軽鎖ポリペプチドをさらに含む。いくつかの実施形態において、この抗体は完全ヒトモノクローナル抗体である。
別の実施形態において、この薬剤もしくは抗体、またはその抗原結合部分は、配列番号22の配列を含む重鎖ポリペプチドを含む。別の実施形態において、この薬剤もしくは抗体、またはその抗原結合部分は、配列番号24の配列を含む軽鎖ポリペプチドをさらに含む。いくつかの実施形態において、この抗体は完全ヒトモノクローナル抗体である。
別の実施形態において、この薬剤もしくは抗体、またはその抗原結合部分は、配列番号30の配列を含む重鎖ポリペプチドを含む。別の実施形態において、この薬剤もしくは抗体、またはその抗原結合部分は、配列番号32の配列を含む軽鎖ポリペプチドをさらに含む。いくつかの実施形態において、この抗体は完全ヒトモノクローナル抗体である。
別の実施形態において、この薬剤もしくは抗体、またはその抗原結合部分は、配列番号30の配列を含む重鎖ポリペプチドを含む。別の実施形態において、この薬剤もしくは抗体、またはその抗原結合部分は、配列番号50の配列を含む軽鎖ポリペプチドをさらに含む。いくつかの実施形態において、この抗体は完全ヒトモノクローナル抗体である。
一実施形態において、この標的結合剤または抗体は、開示されたCDRまたは重鎖もしくは軽鎖配列の中に、20、16、10、9以下、例えば、1、2、3、4、もしくは5個ほどのアミノ酸の付加、置換、欠失、および/または挿入を含む。かかる修飾は、CDRの中の任意の残基で潜在的に行い得る。いくつかの実施形態において、この抗体は完全ヒトモノクローナル抗体である。
一実施形態において、この標的結合剤または抗体は、本明細書に開示されたCDRのバリアントもしくは誘導体、フレームワーク領域およびCDR(具体的にはFR1〜FR4またはCDR1〜CDR3)に及ぶ近接配列、本明細書に開示された軽鎖もしくは重鎖配列、または本明細書に開示された抗体を含む。バリアントは、表2または表13に示されるような任意のCDR1、CDR2もしくはCDR3の中に、20、16、10、9以下、例えば、1、2、3、4、5もしくは6個ほどのアミノ酸の付加、置換、欠失、および/または挿入を有する配列、表2または表13に示されるようなフレームワーク領域およびCDR(具体的にはFR1〜FR4またはCDR1〜CDR3)に及ぶ近接配列、本明細書に開示された軽鎖もしくは重鎖配列、または本明細書に開示されたモノクローナル抗体を含む標的結合剤または抗体を含む。バリアントは、表2または表13に示されるような任意のCDR1、CDR2もしくはCDR3と少なくとも約60、70、80、85、90、95、98もしくは約99%のアミノ酸配列同一性を有する配列、表2または表13に示されるようなフレームワーク領域およびCDR(具体的にはFR1〜FR4またはCDR1〜CDR3)に及ぶ近接配列、本明細書に開示された軽鎖もしくは重鎖配列、または本明細書に開示されたモノクローナル抗体を含む標的結合剤または抗体を含む。2つのアミノ酸配列の同一性パーセントは、ペアワイズタンパク質アライメントを含むがそれに限定されない、当業者に知られる任意の方法によって決定できる。一実施形態において、バリアントは、天然に存在する、または組換えDNA法もしくは突然変異誘発法を使用する天然配列のインビトロ操作によって導入される本明細書に開示されたCDR配列または軽鎖もしくは重鎖ポリペプチドの中に変化を含む。天然に存在するバリアントは、外来抗原に対する抗体の産生中に、対応する生殖系列(germline)ヌクレオチド配列中にインビボで生成されるバリアントを含む。一実施形態において、誘導体は、2つ以上の抗体が共に連結された抗体である異種抗体であり得る。誘導体は、化学的に修飾された抗体を含む。例として、水溶性ポリマーのような1つまたは複数のポリマー、N−結合もしくはO−結合炭水化物、糖、リン酸、および/または他のかかる分子の共有結合が挙げられる。誘導体は、結合される分子の種類または位置のいずれかの点で、天然に存在する抗体もしくは開始抗体とは異なる方法で修飾される。誘導体は、抗体上に天然に存在する1つまたは複数の化学基の欠失をさらに含む。
一実施形態において、この標的結合剤は、2重特異性抗体である。2重特異性抗体は、少なくとも2つの異なるエピトープに対して結合特異性を有する抗体である。2重特異性抗体を作製する方法は、当該技術分野において知られている(例えば、Millstein et al,Nature,305:537−539(1983);Traunecker et al,EMBO J,10:3655−3659(1991);Suresh et al, Methods in Enzymology,121:210(1986);Kostelny et al,J.Immunol,148(5):1547−1553(1992);Hollinger et al,Proc.Natl Acad.Sci.USA,90:6444−6448(1993);Gruber et al,J.Immunol,152:5368(1994);米国特許第4,474,893号;同第4,714,681号;同第4,925,648号;同第5,573,920号;同第5,601,81号;同第95,731,168号;同第4,676,980号;および同第4,676,980号;WO94/04690号;WO91/00360号; WO92/200373号;WO93/17715号;WO92/08802号;および欧州特許第03089号を参照されたい)。
本発明のいくつかの実施形態において、この標的結合剤または抗体は、非生殖系列残基を生殖系列残基に変異させるか、および/または構造的障害を取り除くかにより最適化されたその配列を有する。一実施形態では、本発明は配列番号6を含む配列を含む。特定の実施形態において、配列番号6は、表7の各行に示される生殖系列および非生殖系列残基の任意の1つの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、配列番号6は、表7に示されるような任意の1つ、任意の2つ、任意の3つ、任意の4つ、任意の5つ、任意の6つ、または6つ全部の生殖系列残基を含む。特定の実施形態において、配列番号6は、表7の各行に示される生殖系列および非生殖系列残基の任意の1つの固有の組み合わせを含む。
他の実施形態において、この標的結合剤または抗体は、VH3〜33、6〜13、およびJH4領域を持つ生殖系配列に由来し、ここで1つ以上の残基がその位置で対応する生殖系残基をもたらすように変異する。特定の実施形態において、配列番号24は構造的障害を取り除くことを含む改変をさらに含むことができる。例えば、生殖系に加え、C33をSに変異させることができる。従って、配列番号24は、表10の各行に示される生殖系列および非生殖系列残基の任意の1つの固有の組み合わせを含むことができ、C33のSへの変異をさらに含むことができる。
本発明のさらなる実施形態は、DLL4への結合を求めて競合する標的結合剤または抗体である。本発明の別の実施形態において、本発明は、Notch 1またはNotch 4受容体への結合を求めて天然DLL4と競合する標的結合剤または抗体を目的とする。別の実施形態において、この標的結合剤または抗体は、任意の1つの完全ヒトモノクローナル抗体4B4、または21H3、2H10、9G8、もしくは21H3RKとNotch 1への結合を求めて競合する。「競合する」とは、この標的結合剤または抗体が任意の1つの完全ヒトモノクローナル抗体4B4、2H10、21F7、12A1、17F3、9G8、20G8、21H3、1E4、3A7、4B3、1D4、または21H3RKとNotch 1への結合を求めて競合する、すなわち競合は一方向であることを示す。
本発明の実施形態は、任意の1つの完全ヒトモノクローナル抗体4B4、2H10、21F7、12A1、17F3、9G8、20G8、21H3、1E4、3A7、4B3、1D4、または21H3RKとDLL4への結合を求めて相互に競合する標的結合剤または抗体を含む。「相互に競合する」とは、この標的結合剤または抗体が、任意の1つの完全ヒトモノクローナル抗体4B4、2H10、21F7、12A1、17F3、9G8、20G8、21H3、1E4、3A7、4B3、1D4、または21H3RKとNotch 1への結合を求めて競合し、逆もまた同様である、すなわち競合が両方向であることを示す。
本発明のさらなる実施形態は、本発明の標的結合剤または抗体と同じDLL4上のエピトープと結合する標的結合剤または抗体である。本発明の実施形態は、任意の1つの完全ヒトモノクローナル抗体4B4、2H10、21F7、12A1、17F3、9G8、20G8、21H3、1E4、3A7、4B3、1D4、または21H3RKと同じDLL4上のエピトープと結合する標的結合剤または抗体も含む。本発明の抗体が異なるエピトープまたは部分的に重なるエピトープを有することは交差競合解析(cross−competition analysis)から明らかである。例えば、4B4は、21H3RKおよび21H3と交差競合する。また、4B4および21H3は還元および変性条件下でDLL4と結合しないが、9G8および2H10は結合し、異なるエピトープへの結合を示唆する。
特定の実施形態において、このエピトープは少なくとも1つのDLL4の細胞外部分を含む。少なくとも1つの特定のエピトープ(例えば、21H3または21H3RKまたは4B4)は、DLL4のアミノ酸147〜224間、すなわちICSDNYYGDNCSRLCKKRNDHFGHYVCQPDGNLSCLPGWTGEYCQQPICLSGCHEQNGYCSKPAECLCRPGWQGRLC(配列番号90)に存在する連続したアミノ酸の全特定部分の、少なくとも3つのアミノ酸残基を有する少なくとも1つのアミノ酸配列の任意の組み合わせを含むことができる。一実施形態において、このエピトープは、配列番号90の少なくとも4アミノ酸残基、少なくとも5アミノ酸残基、少なくとも6アミノ酸残基、少なくとも7アミノ酸残基、少なくとも8アミノ酸残基、少なくとも9アミノ酸残基、少なくとも10アミノ酸残基、少なくとも15アミノ酸残基、少なくとも20アミノ酸残基、少なくとも25アミノ酸残基、少なくとも30アミノ酸残基、少なくとも40アミノ酸残基、少なくとも50アミノ酸残基、少なくとも60アミノ酸残基、少なくとも70アミノ酸残基、少なくとも75アミノ酸残基、少なくとも76アミノ酸残基、または77アミノ酸残基である。別の実施形態において、このエピトープは、ヒトDLL4のアミノ酸187〜201のTGEYCQQPICLSGCH(配列番号91)に存在する。一実施形態において、このエピトープは、配列番号91の少なくとも4アミノ酸残基、少なくとも5アミノ酸残基、少なくとも6アミノ酸残基、少なくとも7アミノ酸残基、少なくとも8アミノ酸残基、少なくとも9アミノ酸残基、少なくとも10アミノ酸残基、少なくとも11アミノ酸残基、少なくとも12アミノ酸残基、少なくとも13アミノ酸残基、少なくとも14アミノ酸残基、または15アミノ酸残基である。
一実施形態において、本発明は、本明細書に開示される抗体の中のマウス交差反応性抗体を含む。一実施形態において、これらの抗体がマウスDLL4と結合することができるように、これらの抗体の可変領域は改変される。一般的に、マウス交差反応性抗体は、本明細書に開示される抗体と同様の特性を有し、例えば、DLL4と結合することができ、DLL4のノッチ受容体への結合を阻害することができる。一実施形態において、21H3RK抗体の可変領域は、マウスDLL4と結合できるように改変され、例えば、この重鎖は以下の変更を有する:H31のAsnをLysへ、H52aのAlaをProへ、H97のValをThrへ、H100bのValをTrpへ、およびH100eのGluをAlaへ変更(配列番号84参照)ならびにこの軽鎖は以下の変更を有する:L30のSerをAsnへおよびL93のAspをSerへ変更(配列番号85参照)。別の実施形態において、この重鎖は以下の変更を有する:H30のThrをIleへ、H31のAsnをMetへ、H52aのAlaをProへ、H100bのValをTrpへおよびH100eのGluをAlaへ変更(配列番号86参照)ならびにこの軽鎖は以下の変更を有する:L93のAspをSerへ変更(配列番号87参照)。さらに別の実施形態において、この重鎖は以下の変更を有する:H30のThrをIleへ、H31のAsnをHisへ、H100bのValをTrpへおよびH100eのGluをAlaへ変更(配列番号88参照)ならびにこの軽鎖は以下の変更を有する:L30のSerをAsnへおよびL93のAspをSerへ変更(配列番号89参照)。
本発明の他の実施形態は、本明細書記載の任意の標的結合剤または抗体をコードする単離した核酸分子、本明細書記載の標的結合剤または抗体をコードする単離した核酸分子を有するベクターまたはかかる任意の核酸分子で形質転換した宿主細胞を含む。本発明の実施形態は、特異的にDLL4と結合し、DLL4のNotch受容体への結合を阻害する完全なヒトの単離した標的結合剤をコードする核酸分子を含む。本発明は、本明細書において定義されるようなストリンジェントなまたはストリンジェントが低いハイブリダイゼーションの条件下、本明細書記載の任意の標的結合剤または抗体をコードするポリヌクレオチドにハイブリダイズするポリヌクレオチドも含む。本発明の実施形態は、この結合剤をコードする核酸分子を含むベクターも含む。追加の実施形態は、この核酸分子を含むベクターを含む宿主細胞を含む。
当該技術分野において知られるように、抗体は、有利に、例えば、ポリクローナル抗体、オリゴクローナル抗体、モノクローナル抗体、キメラ抗体、ヒト化抗体、および/または完全ヒト抗体であり得る。
本発明の実施形態が、いずれの特定の型の抗体または産生方法もしくは生産方法にも限定されないことが理解されるであろう。本発明のいくつかの実施形態において、この標的結合剤は完全ヒトモノクローナル抗体の結合断片である。例えば、この標的結合剤は、(例えば、インタクトなヒトFc領域を有する)完全長の抗体または抗体結合断片(例えば、Fab、Fab’もしくはF(ab’)2、FVまたはdAb)であり得る。さらに、これらの抗体は、dAb断片のような、DLL4に結合するラクダまたはヒトの単一VHもしくはVL領域のような単一領域抗体であり得る。
本明細書記載の本発明の実施形態は、これらの抗体を産生するための細胞も提供する。細胞の例として、DLL4に対する抗体を産生するハイブリドーマ、またはチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、CHO細胞のバリアント(例えば、DG44)およびNS0細胞のような組換え細胞が挙げられる。CHO細胞のバリアントの詳細情報は、Andersen and Reilly(2004)Current Opinion in Biotechnology15、456−462の中で見出し得、これは参照により本明細書にその全体が組み込まれる。この抗体は、この抗体を分泌するハイブリドーマから、またはこの抗体をコードする1つまたは複数の遺伝子で形質転換またはトランスフェクトされている組換え操作された細胞から製造し得る。
さらに、本発明の一実施形態は、本発明の抗体を産生するために核酸分子を発現させてからこの抗体を回収する条件下、宿主細胞を培養することによって本発明の抗体を産生する方法である。本発明の実施形態は、抗体産生のために宿主細胞にトランスフェクトした時、抗体または抗体の断片の収率を増加させるために最適化された核酸配列を含む、本発明の抗体または抗体の断片をコードする任意の核酸分子も含むことを認識されたい。
本明細書のさらなる実施形態は、ヒトDLL4を発現する細胞、ヒトDLL4を含む単離した細胞膜、精製したヒトDLL4、もしくはその断片、および/または1つまたは複数のそのオルソロガスな配列もしくはその断片を用いて哺乳動物を免疫化することによって、特異的にDLL4と結合し、DLL4の生物活性を阻害する抗体を産生する方法を含む。
他の実施形態において、本発明は、本発明の標的結合剤もしくは抗体、またはその結合断片、および製薬上許容可能な担体もしくは希釈剤を含む組成物を提供する。
本発明のさらなる実施形態は、治療有効量の、DLL4に特異的に結合する標的結合剤を動物に投与することによって、増殖性疾患、血管新生疾患を患う動物を効果的に治療する方法を含む。特定の実施形態において、この方法は、腫瘍、ガン、および/または細胞増殖性疾患の治療を必要としている動物を選択し、治療有効量の、DLL4に特異的に結合する標的結合剤をその動物に投与することをさらに含む。
本発明のさらなる実施形態は、治療有効量の、DLL4に特異的に結合する標的結合剤を動物に投与することによって、腫瘍性疾患を患う動物を効果的に治療する方法を含む。特定の実施形態において、この方法は、腫瘍性疾患の治療を必要としている動物を選択し、治療有効量の、DLL4に特異的に結合する標的結合剤をその動物に投与することをさらに含む。
本発明のさらなる実施形態は、治療有効量の、DLL4に特異的に結合する標的結合剤を動物に投与することによって、悪性腫瘍を患う動物を効果的に治療する方法を含む。特定の実施形態において、この方法は、悪性腫瘍の治療を必要としている動物を選択し、治療有効量の、DLL4に特異的に結合する標的結合剤をその動物に投与することをさらに含む。
本発明のさらなる実施形態は、治療有効量の、DLL4に特異的に結合する標的結合剤を動物に投与することによって、DLL4発現と関連する疾患または症状を患う動物を効果的に治療する方法を含む。特定の実施形態において、この方法は、DLL4発現と関連する疾患または症状の治療を必要としている動物を選択し、治療有効量の、DLL4に特異的に結合する標的結合剤をその動物に投与することをさらに含む。
悪性腫瘍は、黒色腫、小細胞肺ガン、非小細胞肺ガン、グリオーマ、肝細胞(肝臓)ガン、甲状腺腫瘍、胃(gastric)(胃(stomach))ガン、前立腺ガン、乳ガン、卵巣ガン、膀胱ガン、肺ガン、グリア芽腫、子宮内膜ガン、腎臓ガン、結腸ガン、膵臓ガン、食道ガン、頭頸部ガン、中皮腫、肉腫、胆管(biliary)ガン(胆管ガン(cholangiocarcinoma))、小腸腺ガン、小児悪性腫瘍および扁平上皮ガンからなる群から選択され得る。
治療可能な増殖性疾患または血管新生疾患は、黒色腫、小細胞肺ガン、非小細胞肺ガン、グリオーマ、肝細胞(肝臓)ガン、甲状腺腫瘍、胃(gastric)(胃(stomach))ガン、胆嚢ガン、前立腺ガン、乳ガン、卵巣ガン、膀胱ガン、肺ガン、グリア芽腫、子宮内膜ガン、腎臓ガン、結腸ガン、膵臓ガン、卵巣、食道ガン、頭頸部ガン、中皮腫、肉腫、胆管(biliary)ガン(胆管ガン(cholangiocarcinoma))、小腸腺ガン、小児悪性腫瘍、扁平上皮ガンならびに慢性骨髄性白血病を含む白血病のような腫瘍性疾患を含む。
一実施形態において、本発明は、DLL4のみに依存する、またはDLL4に部分的に依存する腫瘍患者のDLL4の阻害における使用に適している。
本発明のさらなる実施形態は、増殖性関連疾患または血管新生関連疾患を患う動物の治療のための薬剤調製における、本発明の標的結合剤または抗体の使用を含む。特定の実施形態において、この使用は、増殖性関連疾患または血管新生関連疾患の治療を必要としている動物を選択することをさらに含む。
本発明のさらなる実施形態は、腫瘍性疾患を患う動物の治療のための薬剤調製における、本発明の標的結合剤または抗体の使用を含む。特定の実施形態において、この使用は、腫瘍性疾患の治療を必要としている動物を選択することをさらに含む。
本発明のさらなる実施形態は、非腫瘍性疾患を患う動物の治療のための薬剤調製における、本発明の標的結合剤または抗体の使用を含む。特定の実施形態において、この使用は、非腫瘍性疾患の治療を必要としている動物を選択することをさらに含む。
本発明のさらなる実施形態は、悪性腫瘍を患う動物の治療のための薬剤調製における、本発明の標的結合剤または抗体の使用を含む。特定の実施形態において、この使用は、悪性腫瘍の治療を必要としている動物を選択することをさらに含む。
本発明のさらなる実施形態は、DLL4発現に関連する疾患または症状を患う動物の治療のための薬剤調製における、本発明の標的結合剤または抗体の使用を含む。特定の実施形態において、この使用は、DLL4発現に関連する疾患または症状の治療を必要としている動物を選択することをさらに含む。
本発明のさらなる実施形態は、増殖性関連疾患または血管新生関連疾患を患う動物の治療のための薬剤として使用するための本発明の標的結合剤または抗体を含む。
本発明のさらなる実施形態は、腫瘍性疾患を患う動物の治療のための薬剤として使用するための本発明の標的結合剤または抗体を含む。
本発明のさらなる実施形態は、悪性腫瘍を患う動物の治療のための薬剤として使用するための本発明の標的結合剤または抗体を含む。
本発明のさらなる実施形態は、DLL4発現に関連する疾患または症状を患う動物の治療のための薬剤として使用するための本発明の標的結合剤または抗体を含む。
本発明のさらなる実施形態は、DLL4誘発性疾患を患う動物の治療のための薬剤として使用するための本発明の標的結合剤または抗体を含む。
一実施形態において、
増殖性または血管新生性疾患
腫瘍性疾患;
悪性腫瘍;または
DLL4発現に関連する疾患または症状
の治療は、任意の前述の疾患または症状を管理する、改善する、予防することを含む。
一実施形態において、腫瘍性疾患の治療は、腫瘍増殖の阻害、腫瘍増殖の遅延化、腫瘍の軽減、腫瘍の縮小、治療中断時の腫瘍再増殖までの時間の延長、腫瘍再発までの時間の延長、疾患進行の緩徐化を含む。
本発明のいくつかの実施形態において、治療される動物はヒトである。
本発明のいくつかの実施形態において、この標的結合剤は完全ヒトモノクローナル抗体である。
本発明のいくつかの実施形態において、この標的結合剤は、完全ヒトモノクローナル抗体4B4、2H10、21F7、12A1、17F3、9G8、20G8、21H3、1E4、3A7、4B3、1D4、または21H3RKからなる群から選択される。
本発明の実施形態は、本明細書記載の標的結合剤および治療薬を含む結合体を含む。本発明のいくつかの実施形態において、この治療薬は毒素である。他の実施形態において、この治療薬は放射性同位体である。さらに他の実施形態において、この治療薬は医薬組成物である。
別の態様において、患者のガン性細胞を選択的に殺す方法を提供する。この方法は、患者に完全ヒト抗体結合体を投与することを含む。この完全ヒト抗体結合体は、DLL4と結合し得る抗体および薬剤を含む。この薬剤は毒素、放射性同位体、またはガン細胞を殺す別の物質のいずれかである。従って、この抗体結合体は、選択的にガン細胞を殺す。
一態様において、DLL4へ特異的に結合する接合された完全ヒト抗体を提供する。抗体に薬剤が付着し、この抗体が細胞に結合すると、この薬剤がこの細胞へ送達される。一実施形態において、上記の接合された完全ヒト抗体は、DLL4の細胞外領域に結合する。別の実施形態において、この抗体および接合された毒素は、DLL4を発現する細胞によって内部に移行する。別の実施形態において、この薬剤は細胞毒性剤である。別の実施形態において、この薬剤は、例えば、サポリン、またはアウリスタチン、緑膿菌外毒素、ゲロニン、リシン、カリケアマイシンもしくはマイタンシンに基づく免疫結合体などである。さらに別の実施形態において、この薬剤は放射性同位体である。
本発明の標的結合剤または抗体は、単独で投与することもでき、追加的抗体もしくは化学療法薬または放射線治療と組み合わせて投与することもできる。例えば、細胞の接着、浸潤、血管新生、または増殖を阻止するDLL4抗体のモノクローナル、オリゴクローナルまたはポリクローナル混合物は、腫瘍細胞増殖を阻害することが示された薬剤と組み合わせて投与することができる。
本発明の別の実施形態は、疾患または症状を診断する方法を含み、ここで本明細書に開示された抗体は患者または患者試料中のDLL4量を検出するために利用される。一実施形態において、患者試料は血液または血清または尿である。さらなる実施形態において、危険因子の同定、疾患の診断、および疾患の病期分類の方法が提供され、この方法は、抗DLL4抗体を使用するDLL4の発現および/または過剰発現の同定を含む。いくつかの実施形態において、この方法は、細胞上のDLL4に選択的に結合する完全ヒト抗体結合体を患者に投与することを含む。この抗体結合体は、DLL4に特異的に結合する抗体および標識を含む。この方法は、患者における標識の存在を観察することをさらに含む。相対量の多い標識は、相対的リスクの高い疾患を示し、相対量の少ない標識は、相対的リスクの低い疾患を示す。一実施形態において、この標識は緑色蛍光タンパク質である。
本発明は、患者試料中のDLL4量をアッセイする方法をさらに提供し、この方法は本明細書に開示される抗体を患者由来の生体試料と接触させることと、前記試料中のDLL4と前記抗体との結合量を検出することを含む。より具体的な実施形態において、生体試料は血液、血漿または血清である。
本発明の別の実施形態は、血清または細胞を本明細書に開示された抗体と接触させ、その後、DLL4の存在を検出することによって、細胞内のDLL4発現と関連する症状を診断する方法を含む。一実施形態において、この症状は、腫瘍性疾患を含むがそれに限定されない増殖性、血管新生、細胞接着、または浸潤に関連する疾患であり得る。
別の実施形態において、本発明は、DLL4関連疾患を選別するために、哺乳動物の組織、細胞、または体液中のDLL4を検出するアッセイキットを含む。このキットは、本明細書に開示される抗体、および存在する場合、抗体のDLL4との反応を示すための手段を含む。一実施形態において、この抗体はモノクローナル抗体である。一実施形態において、DLL4に結合する抗体は標識される。別の実施形態において、この抗体は標識されない一次抗体であり、このキットはこの一次抗体を検出する手段をさらに含む。一実施形態において、検出するための手段は、抗免疫グロブリンである標識された二次抗体を含む。この抗体は、蛍光色素、酵素、放射線核種および放射線不透過物質からなる群から選択されたマーカーで標識され得る。
いくつかの実施形態において、本明細書に開示される標的結合剤または抗体は、補体に結合し、補体依存性細胞傷害(CDC)に関与する能力を高めるように修飾できる。他の実施形態において、この標的結合剤または抗体は、エフェクター細胞を活性化し、抗体依存性細胞傷害(ADCC)に関与する能力を高めるように修飾できる。さらに他の実施形態において、本明細書に開示される標的結合剤または抗体は、エフェクター細胞を活性化して抗体依存性細胞傷害(ADCC)に関与する能力を高めることと、補体に結合して補体依存性細胞傷害(CDC)に関与する能力を高めることの両方のために修飾できる。
いくつかの実施形態において、本明細書に開示される標的結合剤または抗体は、補体に結合し、補体依存性細胞傷害(CDC)に関与する能力を低下させるように修飾できる。他の実施形態において、この標的結合剤または抗体は、エフェクター細胞を活性化し、抗体依存性細胞傷害(ADCC)に関与する能力を低下させるように修飾できる。さらに他の実施形態において、本明細書に開示される標的結合剤または抗体は、エフェクター細胞を活性化して抗体依存性細胞傷害(ADCC)に関与する能力を低下させることと、補体に結合して補体依存性細胞傷害(CDC)に関与する能力を低下させることの両方のために修飾できる。
特定の実施形態において、本明細書に開示される標的結合剤または抗体の半減期および本発明の組成物の半減期は、少なくとも約4〜7日間である。特定の実施形態において、本明細書に開示される標的結合剤または抗体の平均半減期および本発明の組成物の平均半減期は、少なくとも約2〜5日間、3〜6日間、4〜7日間、5〜8日間、6〜9日間、7〜10日間、8〜11日間、8〜12日間、9〜13日間、10〜14日間、11〜15日間、12〜16日間、13〜17日間、14〜18日間、15〜19日間、または16〜20日間である。他の実施形態において、本明細書に開示される標的結合剤または抗体の平均半減期および本発明の組成物の平均半減期は、少なくとも約17〜21日間、18〜22日間、19〜23日間、20〜24日間、21〜25日間、22〜26日間、23〜27日間、24〜28日間、25〜29日間、または26〜30日間である。さらなる実施形態において、本明細書に開示される標的結合剤または抗体の半減期および本発明の組成物の半減期は、最長約50日間であり得る。特定の実施形態において、本発明の抗体および組成物の半減期は、当該技術分野において知られる方法によって延長できる。かかる延長は、次に、抗体組成物の投与量および/または投与頻度を減少させ得る。インビボ半減期が改善された抗体およびそれらの抗体を調製する方法は、米国特許第6,277,375号、ならびに国際公開WO98/23289号およびWO97/3461号に開示されている。
別の実施形態において、本発明は容器を含む製品を提供する。この容器は、本明細書に開示される標的結合剤または抗体を含む組成物を含み、DLL4の発現または過剰発現によって特徴付けられる疾患を含むがそれらに限定されない細胞接着、浸潤、血管新生、および/または増殖関連疾患を治療するために、この組成物が使用できることを示す添付文書または表示を含む。
他の実施形態において、本発明は、本明細書に開示される標的結合剤もしくは抗体を含む組成物、ならびに治療を必要としている被験体にこの組成物を投与するための使用説明書を含むキットを提供する。
本発明は、バリアントFc領域を含むタンパク質の製剤を提供する。これは、天然に存在しないFc領域、例えば、1つまたは複数の天然に存在しないアミノ酸残基を含むFc領域である。アミノ酸の欠失、付加および/または修飾を含むFc領域も、本発明のバリアントFc領域に含まれる。
Fc領域を含むタンパク質の血清半減期は、このFc領域のFcRnに対する結合親和性を増加することによって増加し得る。一実施形態において、このFcバリアントタンパク質は類似分子と比べて血清半減期が高まっている。
別の実施形態において、本発明は、Fc領域がカバットに説明されるEUインデックスによって番号付けされた239、330および332からなる群から選択される1つまたは複数の位置で、少なくとも1つの天然に存在しないアミノ酸を含むFcバリアントを提供する。具体的な実施形態において、本発明は、Fc領域がカバットに説明されるEUインデックスによって番号付けされた239D、330Lおよび332Eからなる群から選択される少なくとも1つの天然に存在しないアミノ酸を含むFcバリアントを提供する。任意で、このFc領域は、カバットに説明されるEUインデックスによって番号付けされた252、254、および256からなる群から選択される1つまたは複数の位置で、天然に存在しない追加的アミノ酸をさらに含み得る。具体的な実施形態において、本発明は、Fc領域がカバットに説明されるEUインデックスによって番号付けされた239D、330Lおよび332Eからなる群から選択される少なくとも1つの天然に存在しないアミノ酸、ならびにカバットに説明されるEUインデックスによって番号付けされた252Y、254T、および256Eからなる群から選択される1つまたは複数の位置で、少なくとも1つの天然に存在しないアミノ酸を含むFcバリアントを提供する。
別の実施形態において、本発明は、Fc領域がカバットに説明されるEUインデックスによって番号付けされた234、235および331からなる群から選択される1つまたは複数の位置で、少なくとも1つの天然に存在しないアミノ酸を含むFcバリアントを提供する。具体的な実施形態において、本発明は、Fc領域がカバットに説明されるEUインデックスによって番号付けされた234F、235F、235Yおよび331Sからなる群から選択される少なくとも1つの天然に存在しないアミノ酸を含むFcバリアントを提供する。さらに具体的な実施形態において、本発明のFcバリアントは、カバットに説明されるEUインデックスによって番号付けされた234F、235F、および331Sの天然に存在しないアミノ酸残基を含む。別の具体的な実施形態において、本発明のFcバリアントは、カバットに説明されるEUインデックスによって番号付けされた234F、235Y、および331Sの天然に存在しないアミノ酸残基を含む。任意で、このFc領域は、カバットに説明されるEUインデックスによって番号付けされた252、254、および256からなる群から選択される1つまたは複数の位置で、天然に存在しない追加的アミノ酸をさらに含み得る。具体的な実施形態において、本発明は、Fc領域がカバットに説明されるEUインデックスによって番号付けされた234F、235F、235Yおよび331Sからなる群から選択される少なくとも1つの天然に存在しないアミノ酸を含み、1つまたは複数の位置にある少なくとも1つの天然に存在しないアミノ酸がカバットに説明されるEUインデックスによって番号付けされた252Y、254T、および256Eからなる群から選択されるFcバリアントを提供する。
別の実施形態において、本発明は、Fc領域がカバットに説明されるEUインデックスによって番号付けされた239、330および332からなる群から選択される1つまたは複数の位置で、少なくとも1つの天然に存在しないアミノ酸を含むFcバリアントタンパク質製剤を提供する。具体的な実施形態において、本発明は、Fc領域がカバットに説明されるEUインデックスによって番号付けされた239D、330Lおよび332Eからなる群から選択される少なくとも1つの天然に存在しないアミノ酸を含むFcバリアントタンパク質製剤を提供する。任意で、このFc領域は、カバットに説明されるEUインデックスによって番号付けされた252、254、および256からなる群から選択される1つまたは複数の位置で、天然に存在しない追加的アミノ酸をさらに含み得る。具体的な実施形態において、本発明は、Fc領域がカバットに説明されるEUインデックスによって番号付けされた239D、330Lおよび332Eからなる群から選択される少なくとも1つの天然に存在しないアミノ酸を含み、1つまたは複数の位置にある少なくとも1つの天然に存在しないアミノ酸がカバットに説明されるEUインデックスによって番号付けされた252Y、254T、および256Eからなる群から選択されるFcバリアントタンパク質製剤を提供する。
別の実施形態において、本発明は、Fc領域がカバットに説明されるEUインデックスによって番号付けされた234、235および331からなる群から選択される1つまたは複数の位置で、少なくとも1つの天然に存在しないアミノ酸を含むFcバリアントタンパク質製剤を提供する。具体的な実施形態において、本発明は、Fc領域がカバットに説明されるEUインデックスによって番号付けされた234F、235F、235Yおよび331Sからなる群から選択される少なくとも1つの天然に存在しないアミノ酸を含むFcバリアントタンパク質製剤を提供する。任意で、このFc領域は、カバットに説明されるEUインデックスによって番号付けされた252、254、および256からなる群から選択される1つまたは複数の位置で、天然に存在しない追加的アミノ酸をさらに含み得る。具体的な実施形態において、本発明は、Fc領域がカバットに説明されるEUインデックスによって番号付けされた234F、235F、235Yおよび331Sからなる群から選択される少なくとも1つの天然に存在しないアミノ酸を含み、1つまたは複数の位置にある少なくとも1つの天然に存在しないアミノ酸がカバットに説明されるEUインデックスによって番号付けされた252Y、254T、および256Eからなる群から選択されるFcバリアントタンパク質製剤を提供する。
天然に存在しないFc領域を生成する方法は、当該技術分野において知られている。例えば、アミノ酸の置換および/または欠失は、部位特異的変異誘発(Kunkel,Proc.Natl.Acad.Sci.USA82:488−492(1985))、PCR変異誘発(Higuchi,in“PCR Protocols:A Guide to Methods and Applications”,Academic Press,San Diego,pp.177−183(1990))、ならびにカセット式変異誘発(Wells et al,Gene34:315−323(1985))を含むがそれらに限定されない突然変異誘発法によって生成し得る。好ましくは、部位特異的変異誘発は、オーバーラップ伸長PCR法によって行い得る(Higuchi,in“PCR Technology:Principles and Applications for DNA Amplification”,Stockton Press,New York,pp.61−70(1989))。オーバーラップ伸長PCRの技術(前記Higuchi)は、標的配列(開始DNA)に任意の所望の(1つまたは複数の)変異を導入するためにも使用できる。例えば、オーバーラップ伸長法におけるPCRの第1段階は、外側プライマー(プライマー1)および内部変異誘発プライマー(プライマー3)を用いて、ならびに第2外側プライマー(プライマー4)と内部プライマー(プライマー2)を用いて別個に標的配列を増幅し、2つのPCR断片(断片Aおよび断片B)を得ることを含む。内部変異誘発プライマー(プライマー3)は、標的配列に対して所望の(1つまたは複数の)変異を特定するミスマッチを含むように設計される。PCRの第2段階において、PCRの第1段階の産物(断片Aおよび断片B)は、2つの外側プライマー(プライマー1および4)を使用するPCRによって増幅される。生成した全長PCR断片(断片C)は制限酵素で切断され、生成した制限断片は適切なベクターにクローニングされる。変異誘発の第1ステップとして、(例えば、Fc融合タンパク質、抗体または単にFc領域をコードする)開始DNAは、変異誘発ベクターに動作可能にクローニングされる。これらプライマーは、所望のアミノ酸置換を反映するように設計される。バリアントFc領域を生成する有用な他の方法が、当該技術分野において知られている(例えば、米国特許第5,624,821号、同第5,885,573号、同第5,677,425号、同第6,165,745号、同第6,277,375号、同第5,869,046号、同第6,121,022号、同第5,624,821号、同第5,648,260号、同第6,528,624号、同第6,194,551号、同第6,737,056号、同第6,821,505号、同第6,277,375号、米国特許公開第2004/0002587号、ならびにPCT公開WO94/29351号、WO99/58572号、WO00/42072号、WO02/060919号、WO04/029207号、WO04/099249号、WO04/063351号参照)。
本発明のいくつかの実施形態において、本明細書に提供される抗体の糖鎖付加パターンは、ADCCおよびCDCエフェクター機能を高めるために修飾される。Shields RL et al,(2002)JBC.277:26733;Shinkawa T et al,(2003)JBC.278:3466およびOkazaki A et al,(2004)J.Mol.Biol.,336:1239を参照されたい。いくつかの実施形態において、Fcバリアントタンパク質は、1つまたは複数の改変した(engineered)グリコフォーム、すなわちFc領域を含む分子と共有結合している炭水化物組成物を含む。改変したグリコフォームは、エフェクター機能を高めるまたは低下させることを含むがそれらに限定されない様々な目的に有用であり得る。改変したグリコフォームは、当業者に知られる任意の方法によって、例えば、改変したもしくはバリアントの発現系を使用することによって、1つもしくは複数の酵素、例えば、DIN‐アセチルグルコサミン転移酵素III(GnTI11)と共発現することによって、様々な生物もしくは様々な生物由来の細胞系の中でFc領域を含む分子を発現することによって、またはFc領域を含む分子の発現後に(1つまたは複数の)炭水化物を修飾することによって産生し得る。改変したグリコフォームを生成する方法は、当該技術分野において知られており、Umana et al,1999,Nat.Biotechnol 17:176−180;Davies et al,20017 Biotechnol Bioeng 74:288−294;Shields et al,2002,J Biol Chem 277:26733−26740;Shinkawa et al,2003,J Biol Chem 278:3466−3473、米国特許第6,602,684号;米国特許出願第10/277,370号;米国特許出願第10/113,929号;PCTWO00/61739A1号;PCTWO01/292246A1号;PCTWO02/311140A1号;PCTWO02/30954A1号;Potillegent(商標)技術(Biowa,Inc.Princeton,N.J.);GlycoMAb(商標)糖鎖付加遺伝子工学技術(GLYCART biotechnology AG,Zurich,Switzerland)に記載される方法を含むがそれらに限定されない。例えば、WO00061739号;EA01229125号;米国特許公開第20030115614号;Okazaki et al,2004,JMB,336:1239−49を参照されたい。
Fc領域の糖鎖付加は、エフェクター機能を増加させるまたは減少させるように修飾できることも当該技術分野において知られている(例えば、Umana et al,1999,Nat.Biotechnol17:176−180;Davies et al,2001,Biotechnol Bioeng74:288−294;Shields et al,2002,J Biol Chem277:26733−26740;Shinkawa et al,2003,J Biol Chem278:3466−3473、米国特許第6,602,684号;米国特許出願第10/277,370号;米国特許出願第10/113,929号;PCTWO00/61739A1号、PCTWO01/292246A1号;PCTWO02/311140A1号;PCTWO02/30954A1号;Potillegent(商標)技術(Biowa,Inc.Princeton,N.J.);GlycoMAb(商標)糖鎖付加遺伝子工学技術(GLYCART biotechnology AG,Zurich,Switzerland)参照)。従って、一実施形態において、本発明の抗体のFc領域は、アミノ酸残基の改変した糖鎖付加を含む。別の実施形態において、アミノ酸残基の改変した糖鎖付加は、エフェクター機能の低下をもたらす。別の実施形態において、アミノ酸残基の改変した糖鎖付加は、エフェクター機能を増加させる。具体的な実施形態において、このFc領域は、フコシル化を減少させている。別の実施形態において、このFc領域はアフコシル化される(例えば、米国特許出願公開第2005/0226867号参照)。
本発明の実施形態は、例えば、Notch受容体シグナル伝達を阻害する抗体のような新規セットのDLL4ブロッキング分子に関する。かかる分子は、単剤として、あるいは、他の結合抗体/結合剤と組み合わせて使用できる。これらの分子は、任意の標準的なまたな新規の抗ガン剤と組み合わせても使用できる。
本発明の実施形態は、DLL4に結合する標的結合剤に関する。いくつかの実施形態において、この標的結合剤はDLL4に結合し、DLL4のNotch受容体(Notch 1、Notch 2、Notch 3、および/またはNotch 4など)へのDLL4の結合を阻害する。いくつかの実施形態において、この結合は、DLL4関連作用の1つまたは複数の態様を中和、阻止、阻害、無効、または干渉し得る。一実施形態において、この標的結合剤は、モノクローナル抗体、またはその結合断片である。かかるモノクローナル抗体は、本明細書において抗DLL4抗体と称され得る。
本発明の他の実施形態は、治療に有効な完全ヒト抗DLL4抗体および抗体製剤を含む。一実施形態において、本発明の抗DLL4抗体の調製は、DLL4に対する強い結合親和性、DLL4受容体―リガンド相互作用を阻止する能力、DLL4媒介シグナル伝達を阻止する能力、内皮細胞増殖および非機能的血管の形成を促進する能力、血管への周皮細胞の動員を調節する能力、腫瘍増殖を阻害する能力、腫瘍の低酸素/壊死を高める能力、内皮先端/柄(stalk)細胞の運命を変える能力、並びに腫瘍細胞の生存または癌幹細胞の生存、および自己再生を調節する能力を含む所望の治療特性を有する。
さらに、本発明の実施形態は、疾患を治療するために本明細書に記載する抗体を使用する方法を含む。本発明の抗DLL4抗体は、DLL4媒介性腫瘍形成および健康組織への腫瘍浸潤を予防するのに有用である。さらに、DLL4抗体は、AMDのような眼疾患などの血管新生、関節リウマチのような炎症性疾患、および心血管疾患および敗血症とともに腫瘍性疾患に関する疾患を治療するのに役立ち得る。転移ガン、リンパ腫瘍、および血液ガンを含む任意のタイプの悪性腫瘍によって特徴付けられる任意の疾患は、この阻害機序によっても治療することができる。ヒトの典型的なガンは、膀胱腫瘍、乳房腫瘍、前立腺腫瘍、基底細胞ガン、胆道ガン、膀胱ガン、骨肉腫、脳およびCNSガン(例えば、グリオーマ腫瘍)、子宮頸ガン、絨毛ガン、結腸および直腸ガン、結合組織ガン、消化器ガン;子宮内膜ガン、食道ガン;眼ガン;頭頸部ガン;胃ガン;上皮内新生物;腎ガン;喉頭ガン;白血病;肝臓ガン(例えば、小細胞および非小細胞)肺ガン、ホジキンおよび非ホジキンリンパ腫を含むリンパ腫;黒色腫;骨髄腫、神経芽細胞腫、口腔(例えば、唇、舌、口、および咽頭)ガン、卵巣ガン;膵臓ガン、網膜芽腫;横紋筋肉腫;直腸ガン、腎ガン、呼吸器系ガン;肉腫、皮膚ガン;胃ガン、精巣ガン、甲状腺ガン;子宮ガン、泌尿器系ガン、ならびに他のガンおよび肉腫を含む。イヌ、ネコ、および他のペットにおいて一般に診断される悪性疾患は、リンパ肉腫、骨肉腫、乳腺腫瘍、肥満細胞腫、脳腫瘍、黒色腫、腺扁平上皮ガン、カルチノイド肺腫瘍、気管支腺腫瘍、気管支腺ガン、線維腫、粘液軟骨腫、肺肉腫、神経肉腫、骨腫、乳頭腫、網膜芽腫、ユーイング肉腫、ウィルムス腫瘍、バーキットリンパ腫、小膠細胞腫、神経芽細胞腫、骨巨細胞腫、口腔腫瘍、線維肉腫、骨肉腫および横紋筋肉腫、生殖扁平上皮細胞ガン、伝染性の性病の腫瘍、精巣腫瘍、精上皮腫、セルトリ細胞腫瘍、血管周囲細胞腫、組織球腫、緑色腫(例えば、顆粒球性肉腫)、角膜乳頭腫、角膜扁平上皮細胞ガン、血管肉腫、胸膜中皮腫、基底細胞腫、胸腺腫、胃腫瘍、副腎ガン、口腔乳頭腫、血管内皮腫および嚢胞腺腫、濾胞性リンパ腫、腸リンパ肉腫、線維肉腫および肺扁平上皮細胞ガンを含むがそれらに限定されない。フェレットのようなげっ歯類の典型的なガンは、インスリノーマ、リンパ腫、肉腫、神経腫、膵島細胞腫瘍、胃MALTリンパ腫および胃腺ガンを含む。農業家畜に影響を与える腫瘍は、ウシにおいて白血病、血管周囲細胞腫およびウシの眼の腫瘍;ウマにおいて包皮線維肉腫、潰瘍扁平上皮細胞ガン、包皮ガン、結合組織腫瘍および肥満細胞腫;ブタにおいて肝細胞ガン;ヒツジにおいてリンパ腫および肺腺腫症;鳥類において肺肉腫、リンパ腫、ラウス肉腫、細網内皮症、線維肉腫、腎芽細胞腫、B‐細胞リンパ腫およびリンパ性白血病;魚において網膜芽腫、肝臓異常増殖、リンパ肉腫(リンパ芽球性リンパ腫)、形質細胞白血病および浮袋肉腫;乾酪性リンパ節炎(CLA)(細菌のコリネバクテリウム偽結核菌によって引き起こされるヒツジおよびヤギの慢性疾患、感染性疾患、伝染性疾患)ならびにヤーグジークテによって引き起こされるヒツジの伝染性肺腫瘍を含む。
本発明の他の実施形態は、生体試料中のDLL4量を具体的に決定するための診断アッセイを含む。このアッセイキットは、かかる抗体を検出するために必要な標識と共に本明細書に開示された標的結合剤または抗体を含み得る。これらの診断アッセイは、腫瘍性疾患を含むがそれに限定されない細胞接着、細胞浸潤、血管新生、または増殖関連疾患をスクリーニングするのに有用である。
本発明の別の態様は、DLL4の生物活性のアンタゴニストであり、このアンタゴニストはDLL4に結合する。一実施形態において、このアンタゴニストは抗体のような標的結合剤である。このアンタゴニストは、本明細書記載の抗体、例えば、抗体4B4、2H10、21F7、12A1、17F3、9G8、20G8、21H3、1E4、3A7、4B3、1D4、または21H3RKから選択され得る。
一実施形態において、DLL4の生物活性のアンタゴニストはDLL4に結合し、その結果DLL4がNotchに結合するのを阻害または抑制し、その結果、細胞接着および/または細胞浸潤および/または血管新生および/または増殖が阻害され得る。
一実施形態は、完全ヒトモノクローナル抗体4B4、2H10、21F7、12A1、17F3、9G8、20G8、21H3、1E4、3A7、4B3、1D4、または21H3RKと同じ1つまたは複数のエピトープに結合する標的結合剤である。
一実施形態は、完全ヒトモノクローナル抗体4B4、2H10、21F7、12A1、17F3、9G8、20G8、21H3、1E4、3A7、4B3、1D4、または21H3RKと同じ1つまたは複数のエピトープに結合する抗体である。
一実施形態は、本明細書で上記した標的結合剤を産生するハイブリドーマである。一実施形態は、本明細書で上記した抗体の軽鎖および/または重鎖を産生するハイブリドーマである。一実施形態において、このハイブリドーマは、完全ヒトモノクローナル抗体の軽鎖および/または重鎖を産生する。別の実施形態において、このハイブリドーマは、完全ヒトモノクローナル抗体4B4、2H10、21F7、12A1、17F3、9G8、20G8、21H3、1E4、3A7、4B3、1D4、または21H3RKの軽鎖および/または重鎖を産生する。あるいは、このハイブリドーマは、完全ヒトモノクローナル抗体4B4、2H10、21F7、12A1、17F3、9G8、20G8、21H3、1E4、3A7、4B3、1D4、または21H3RKと同じ1つまたは複数のエピトープに結合する抗体を産生し得る。
別の実施形態は、本明細書で上記した標的結合剤をコードする核酸分子である。一実施形態において、核酸分子は、本明細書で上記した抗体の軽鎖または重鎖をコードする。一実施形態において、この核酸分子は、完全ヒトモノクローナル抗体の軽鎖または重鎖をコードする。さらに別の実施形態は、抗体4B4、2H10、21F7、12A1、17F3、9G8、20G8、21H3、1E4、3A7、4B3、1D4、または21H3RKから選択される完全ヒトモノクローナル抗体の軽鎖または重鎖をコードする核酸分子である。
本発明の別の実施形態は、本明細書で上記した1つまたは複数の核酸分子を含むベクターであり、このベクターは、上記に定義される標的結合剤をコードする。本発明の一実施形態において、ベクターは本明細書で上記した1つまたは複数の核酸分子を含み、このベクターは、上記に定義される抗体の軽鎖および/または重鎖をコードする。
本発明のさらに別の実施形態は、本明細書で上記したベクターを含む宿主細胞である。あるいは、この宿主細胞は、2つ以上のベクターを含み得る。
さらに、本発明の一実施形態は、核酸分子が標的結合剤を産生するために発現し、その後この標的結合剤を回収する条件下、宿主細胞を培養することによって本発明の標的結合剤を産生する方法である。本発明の一実施形態は、核酸分子が抗体を産生するために発現し、その後この抗体を回収する条件下、宿主細胞を培養することによって本発明の抗体を産生する方法である。
一実施形態において、本発明は、本明細書で上記した標的結合剤をコードする少なくとも1つの核酸分子で、少なくとも1つの宿主細胞をトランスフェクトし、宿主細胞の中でこの核酸分子を発現させ、この標的結合剤を単離することによって標的結合剤を作製する方法を含む。一実施形態において、本発明は、本明細書で上記した抗体をコードする少なくとも1つの核酸分子で、少なくとも1つの宿主細胞をトランスフェクトし、宿主細胞の中でこの核酸分子を発現させ、この抗体を単離することによって抗体を作製する方法を含む。
別の態様に従って、本発明は、本明細書で上記したアンタゴニストを投与することによって、DLL4の生物活性と拮抗する方法を含む。この方法は、疾患に関連した細胞の接着および/または浸潤および/または血管新生および/または増殖の治療を必要としている動物を選択し、DLL4の生物活性の治療有効量のアンタゴニストをその動物に投与することを含み得る。
本発明の別の態様は、本明細書で上記した標的結合剤を投与することによってDLL4の生物活性と拮抗する方法を含む。この方法は、疾患に関連した細胞の接着および/または浸潤および/または血管新生および/または増殖の治療を必要としている動物を選択し、DLL4の生物活性と拮抗する治療有効量の標的結合剤を、その動物に投与することを含み得る。
本発明の別の態様は、本明細書で上記した抗体を投与することによってDLL4の生物活性と拮抗する方法を含む。この方法は、疾患に関連した細胞の接着および/または浸潤および/または血管新生および/または増殖の治療を必要としている動物を選択し、DLL4の生物活性と拮抗する治療有効量の抗体を、その動物に投与することを含み得る。
本発明の別の態様によると、DLL4の生物活性の治療効果のある量のアンタゴニストを投与することによって、動物における疾患関連の細胞の接着および/または浸潤および/または血管新生および/または増殖を治療する方法を提供する。この方法は、疾患に関連した細胞の接着および/または浸潤および/または血管新生および/または細胞増殖の治療を必要としている動物を選択し、DLL4の生物活性の治療有効量のアンタゴニストを、その動物に投与することを含み得る。
本発明の別の態様によると、DLL4の生物活性と拮抗する治療効果のある量の標的結合剤を投与することによって、動物における疾患関連の細胞の接着および/または浸潤および/または血管新生および/または増殖を治療する方法を提供する。この方法は、疾患関連の細胞の接着および/または浸潤および/または血管新生および/または増殖の治療を必要としている動物を選択し、DLL4の生物活性と拮抗する治療有効量の標的結合剤を、その動物に投与することを含み得る。この標的結合剤は単独で投与できる、または追加的抗体もしくは化学療法薬もしくは放射線治療と組み合わせて投与できる。
別の態様によると、DLL4の生物活性と拮抗する治療効果のある量の抗体を投与することによって、動物における疾患関連の細胞の接着および/または浸潤および/または血管新生および/または増殖を治療する方法を提供する。この方法は、疾患関連の細胞の接着および/または浸潤および/または血管新生および/または増殖の治療を必要としている動物を選択し、DLL4の生物活性と拮抗する治療有効量の抗体を、その動物に投与することを含み得る。この抗体は単独で投与できる、または追加的抗体もしくは化学療法薬もしくは放射線治療と組み合わせて投与できる。
別の態様によると、DLL4の生物活性の治療効果のある量のアンタゴニストを投与することによって、動物におけるガンを治療する方法を提供する。この方法は、ガンの治療を必要としている動物を選択し、DLL4の生物活性と拮抗する治療有効量のアンタゴニストをその動物に投与することを含み得る。このアンタゴニストは単独で投与できる、または追加的抗体もしくは化学療法薬もしくは放射線治療と組み合わせて投与できる。
別の態様によると、DLL4の生物活性と拮抗する治療効果のある量の標的結合剤を投与することによって、動物におけるガンを治療する方法を提供する。この方法は、ガンの治療を必要としている動物を選択し、DLL4の生物活性と拮抗する治療有効量の標的結合剤を、その動物に投与することを含み得る。この標的結合剤は単独で投与できる、または追加的抗体もしくは化学療法薬もしくは放射線治療と組み合わせて投与できる。
別の態様によると、DLL4の生物活性と拮抗する治療効果のある量の抗体を投与することによって、動物におけるガンを治療する方法を提供する。この方法は、ガンの治療を必要としている動物を選択し、DLL4の生物活性と拮抗する治療有効量の抗体を、その動物に投与することを含み得る。この抗体は単独で投与できる、または追加的抗体もしくは化学療法薬もしくは放射線治療と組み合わせて投与できる。
別の態様によると、DLL4の生物活性と拮抗する治療有効量の抗体を投与することによって動物における腫瘍細胞増殖、接着、浸潤および/もしくは血管新生を減少させるまたは阻害する方法を提供する。この方法は、増殖、細胞接着、浸潤および/もしくは血管新生の減少または阻害を必要としている動物を選択すること、ならびにDLL4の生物活性を拮抗する治療有効量の抗体を動物に投与することを含み得る。この抗体は単独で投与できる、または追加的抗体もしくは化学療法薬もしくは放射線治療と組み合わせて投与できる。
別の態様によると、DLL4の生物活性と拮抗する治療効果のある量の抗体を投与することによって、動物における腫瘍増殖および/または転移を減少させる方法を提供する。この方法は、腫瘍増殖および/または転移の減少を必要としている動物を選択し、DLL4の生物活性と拮抗する治療有効量の抗体を、その動物に投与することを含み得る。この抗体は単独で投与できる、または追加的抗体もしくは化学療法薬もしくは放射線治療と組み合わせて投与できる。
本発明の別の態様によると、疾患関連細胞の接着および/または浸潤および/または血管新生および/または増殖の治療のための薬剤の製造のために、DLL4の生物活性のアンタゴニストを使用することを提供する。一実施形態において、DLL4の生物活性のアンタゴニストは、本発明の標的結合剤である。一実施形態において、DLL4の生物活性のアンタゴニストは、本発明の抗体である。
本発明の別の態様によると、疾患関連細胞の接着および/または浸潤および/または血管新生および/または増殖の治療の薬剤として使用するための、DLL4の生物活性のアンタゴニストを提供する。一実施形態において、DLL4の生物活性のアンタゴニストは、本発明の標的結合剤である。一実施形態において、DLL4の生物活性のアンタゴニストは、本発明の抗体である。
本発明の別の態様によると、疾患関連細胞の接着および/または浸潤および/または血管新生および/または増殖の治療のための薬剤の製造のために、DLL4の生物活性と拮抗する標的結合剤または抗体を使用することを提供する。
本発明の別の態様によると、疾患関連細胞の接着および/または浸潤および/または血管新生および/または増殖の治療の薬剤として使用するための、DLL4の生物活性と拮抗する標的結合剤または抗体を提供する。
本発明の別の態様によると、疾患関連細胞の接着および/または浸潤および/または血管新生および/または増殖の治療のための薬剤の製造のために、DLL4の生物活性と拮抗する標的結合剤または抗体を使用することを提供する。
本発明の別の態様によると、疾患関連細胞の接着および/または浸潤および/または血管新生および/または増殖の治療の薬剤として使用するための、DLL4の生物活性と拮抗する抗体を提供する。
本発明の別の態様によると、哺乳動物のガン治療のための薬剤の製造のために、DLL4の生物活性のアンタゴニストを使用することを提供する。一実施形態において、DLL4の生物活性のこのアンタゴニストは、本発明の標的結合剤である。一実施形態において、DLL4の生物活性のこのアンタゴニストは、本発明の抗体である。
本発明の別の態様によると、哺乳動物のガン治療の薬剤として使用するための、DLL4の生物活性のアンタゴニストを提供する。一実施形態において、DLL4の生物活性のこのアンタゴニストは、本発明の標的結合剤である。一実施形態において、DLL4の生物活性のこのアンタゴニストは、本発明の抗体である。
本発明の別の態様によると、哺乳動物のガン治療のための薬剤の製造のために、DLL4の生物活性と拮抗する標的結合剤を使用することを提供する。
本発明の別の態様によると、哺乳動物のガン治療の薬剤として使用するための、DLL4の生物活性と拮抗する標的結合剤を提供する。
本発明の別の態様によると、哺乳動物のガン治療のための薬剤の製造のために、DLL4の生物活性と拮抗する抗体を使用することを提供する。
本発明の別の態様によると、哺乳動物のガン治療の薬剤として使用するための、DLL4の生物活性と拮抗する抗体を提供する。
別の態様によると、動物における増殖、細胞接着、浸潤、および/または血管新生を減少させるもしくは阻害する薬剤の製造のために、DLL4の生物活性と拮抗する標的結合剤または抗体を使用することを提供する。
別の態様によると、動物における増殖、細胞接着、浸潤、および/または血管新生を減少させるもしくは阻害する薬剤として使用するための、DLL4の生物活性と拮抗する標的結合剤または抗体を提供する。
別の態様によると、動物における腫瘍増殖および/または転移を減少させる薬剤の製造のために、DLL4の生物活性と拮抗する標的結合剤または抗体を使用することを提供する。
別の態様によると、動物における腫瘍増殖および/または転移を減少させる薬剤として使用するための、DLL4の生物活性と拮抗する標的結合剤または抗体を提供する。
一実施形態において、本発明は、DLL4のみに依存する、または部分的に依存する腫瘍を有する患者において、DLL4と拮抗するのに特に適している。
本発明の別の態様によると、DLL4の生物活性のアンタゴニストおよび製薬上許容可能な担体を含む医薬組成物を提供する。一実施形態において、このアンタゴニストは抗体を含む。本発明の別の態様によると、DLL4の生物活性のアンタゴニストおよび製薬上許容可能な担体を含む医薬組成物を提供する。一実施形態において、このアンタゴニストは抗体を含む。
いくつかの実施形態において、DLL4に特異的に結合する抗体の投与後、循環している過剰の抗体を血液から除去するために、洗浄剤が投与される。
抗DLL4抗体は、患者試料中のDLL4の検出に有用であり、従って、本明細書で上記した病状の診断として有用である。さらに、(以下の実施例で示されるように)DLL4媒介性シグナル伝達活性を顕著に阻害する能力に基づいて、抗DLL4抗体はDLL4発現に起因する徴候および症状を治療することに治療的効果を有する。具体的な実施形態において、本明細書の抗体および方法は、DLL4によって誘発される細胞接着、浸潤、血管新生、増殖および/または細胞内シグナル伝達に起因する徴候の治療に関する。さらなる実施形態は、黒色腫、小細胞肺ガン、非小細胞肺ガン、グリオーマ、肝細胞(肝臓)ガン、甲状腺腫瘍、胃(gastric)(胃(stomach))ガン、前立腺ガン、乳ガン、卵巣ガン、膀胱ガン、肺ガン、グリア芽腫、子宮内膜ガン、腎臓ガン、結腸ガン、および膵臓ガンのような腫瘍性疾患を含む細胞接着、浸潤、血管新生および/または増殖関連疾患を治療するために、本明細書で上記した抗体および方法を使用することを含む。抗体は、関節炎における細胞接着および/または浸潤、アテローム性動脈硬化症および血管新生に関与する疾患にも役立つ。
特定の実施形態において、抗DLL4抗体または標的結合剤は、さらなる腫瘍幹細胞、例えば急性骨髄性白血病(AML)および乳房腫瘍を増殖させ、効率的に生じさせる能力を備えた小規模集団の幹細胞にて発達する固形腫瘍の治療に治療効果を有し得る。
本発明の別の実施形態は、細胞接着、浸潤、血管新生、または増殖関連疾患をスクリーニングするために、哺乳動物の組織、細胞、または体液において、DLL4を検出するアッセイキットを含む。このキットは、DLL4と結合する標的結合剤、および存在する場合、この標的結合剤とDLL4の反応を示す手段を含む。一実施形態において、DLL4と結合する標的結合剤は標識されている。別の実施形態において、この標的結合剤は標識されていない薬剤で、このキットはこの標的結合剤を検出するための手段をさらに含む。好ましくは、この標的結合剤は、蛍光色素、酵素、放射線核種および放射線不透過物質からなる群から選択されるマーカーで標識される。
本発明の別の実施形態は、細胞接着、浸潤、血管新生、または増殖関連疾患をスクリーニングするために、哺乳動物の組織、細胞、または体液において、DLL4を検出するアッセイキットを含む。このキットは、DLL4に結合する抗体、および存在する場合、この抗体とDLL4の反応を示すための手段を含む。この抗体は、モノクローナル抗体であり得る。一実施形態において、DLL4に結合する抗体は標識されている。別の実施形態において、この抗体は標識されていない一次抗体で、このキットはこの一次抗体を検出するための手段をさらに含む。一実施形態において、この手段は、抗免疫グロブリンである標識された二次抗体を含む。好ましくは、この抗体は、蛍光色素、酵素、放射線核種および放射線不透過物質からなる群から選択されるマーカーで標識される。
本明細書に開示された抗体に関するさらなる実施形態、特徴などは、以下の追加的な詳細の中で提供される。
配列表
本発明の実施形態は、以下の表1に記載した特異的抗体を含む。この表は、対応する重鎖および軽鎖の遺伝子ならびにポリペプチド各々の可変領域の配列番号と共に、各々の抗DLL4抗体の認識番号を示す。各々の抗体に認識番号を与えた。
表2は同種生殖細胞の重鎖領域に対する抗体重鎖領域と、同種生殖細胞の軽鎖領域に対するκ軽鎖領域とを比較した表である。
定義
特に定義されない限り、本明細書において使用する科学および専門用語は、当業者によって一般に理解される意味を有する。さらに、本文が特に必要としない限り、単数用語は複数形を含み、複数用語は単数形を含む。一般に、本明細書で上記した細胞および組織の培養、分子生物学、およびタンパク質化学、オリゴまたはポリヌクレオチド化学、およびハイブリダイゼーションに関連して利用される命名法および技術は、当該技術分野においてよく知られており、一般に使用されているものである。
組換えDNA、オリゴヌクレオチド合成、ならびに組織培養および形質転換(例えば、エレクトロポレーション、リポフェクション)のために標準的な技術が使用される。酵素反応および精製技術は製造業者の取扱説明書に従って、または当該技術分野において一般に達成されるようにまたは本明細書で上記したように行われる。前述の技術および手順は、一般に、当該技術分野においてよく知られている従来方法に従って、ならびに本明細書全体を通して引用および説明される一般的およびより具体的な様々な参考文献の中に記載されたように行った。例えば、Sambrook et al.Molecular Cloning:A Laboratory Manual(3rd ed. Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor, N.Y.(2001))を参照されたく、これは参照により本明細書に組み込まれる。本明細書記載の分析化学、有機合成化学、および医薬化学と関連して利用される命名法ならびにそれらの検査法および検査技術は、当該技術分野においてよく知られており、一般に使用されるものである。標準的技術は、化学合成、化学分析、医薬調製、医薬処方、および医薬送達、ならびに患者の治療に使用される。
本開示に従って利用されるように、以下の用語は、特に示されない限り、以下の意味を有するものと理解される。
アンタゴニストまたは阻害剤は、ポリペプチド、核酸、炭水化物、脂質、低分子量化合物、オリゴヌクレオチド、オリゴペプチド、RNA干渉(RNAi)、アンチセンス、組換えタンパク質、抗体、またはそれらの断片もしくはそれらの接合体もしくはそれらの融合タンパク質であり得る。RNAiの総説としてMilhavet O,Gary DS,Mattson MP.(Pharmacol Rev.2003 Dec:55(4):629−48.Review)を、アンチセンスの総説としてOpalinska JB,Gewirtz AM.(Sci STKE.2003 Oct 28:2003(206):pe47.)を参照されたい。
化合物とは、約2000ダルトン未満の分子量を有する任意の低分子量化合物を表す。
「DLL4」という用語は、DLL4タンパク質、またデルタ様タンパク質4前駆体、ショウジョウバエデルタホモログ4、hデルタ2、MGC126344、またはUNQ1895/PRO4341として知られる分子を表す。「中和する」または「阻害する」という用語は、抗体のような標的結合剤を表す時、標的抗原の活性を除去する、減少させる、または顕著に減少させる抗体の能力に関連する。従って、本発明の「中和」抗DLL4抗体は、DLL4活性を除去するまたは顕著に減少させることができることである。中和DLL4抗体は、例えば、DLL4受容体Notch、例えば、Notch−1またはNotch−4への天然DLL4の結合を阻止することによって作用し得る。この結合を阻止することによって、DLL4シグナル伝達に仲介される活性は顕著に、または完全に除去される。理想的には、DLL4拮抗作用に対する中和抗体は、EC増殖を促進させる。中和DLL4抗体は、例えば非機能的血管新生を促進させることにより血管新生を高める。
「DLL4の生物活性のアンタゴニスト」は、DLL4活性を除去する、減少させるまたは顕著に減少させることができる。「DLL4の生物活性のアンタゴニスト」は、DLL4シグナル伝達を除去する、減少させるまたは顕著に減少させることができる。「DLL4の生物活性のアンタゴニスト」は、血管新生および/または増殖を除去し得るまたは顕著に減少させ得る。
「DLL4シグナル伝達を減少する」とは、本発明の標的結合剤、抗体またはアンタゴニストが存在しない場合におけるシグナル伝達量と比較して、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%のDLL4シグナル伝達の減少を含む。
「最適化」された配列は、非生殖系列配列が生殖系列配列に対して1つ以上の残基に変異し戻されるために変異させた抗体配列(本明細書に記載される任意の抗体の可変重鎖または可変軽鎖)であり、糖鎖付加部位または対になっていないシステインのような配列からの構造的障害の除去をさらに含み得る。
「ポリペプチド」という用語は、ポリペプチド配列を有する天然のタンパク質、断片、または類似体を表すために、一般用語として本明細書において使用される。それゆえ、天然のタンパク質、断片、および類似体は、ポリペプチド属の種である。本発明に従った好ましいポリペプチドは、κまたはλ軽鎖免疫グロブリン分子のような軽鎖免疫グロブリン分子、ならびにそれらの断片および類似体と重鎖免疫グロブリン分子を含む組み合わせによって、ならびに逆もまた同様に形成されるヒト重鎖免疫グロブリン分子およびヒトκ軽鎖免疫グロブリン分子、および抗体分子を含む。本発明に従った好ましいポリペプチドは、単に、ヒト重鎖免疫グロブリン分子またはその断片も含み得る。
物に適用され、本明細書において使用される時、「天然」または「天然に存在する」という用語は、物が自然界で見つけられ得る事実を表す。例えば、自然界の供給源から単離できる(ウイルスを含む)生物に存在し、実験室でヒトによってまたは別の方法によって意図的に修飾されていないポリペプチドまたはポリヌクレオチド配列は天然に存在する。
本明細書において使用される時、「動作可能に連結する」という用語は、構成成分の目的とする方法でそれらの構成成分が機能できる関係にあると表される構成成分の位置を表す。例えば、コード配列に「動作可能に連結された」対照配列は、対照配列と両立する条件下、コード配列が発現するという方法で結合される。
本明細書において表される時、「ポリヌクレオチド」という用語は、少なくとも10塩基長のヌクレオチド(リボヌクレオチドもしくはデオキシリボヌクレオチドのいずれか)の重合体型、またはいずれかの種類のヌクレオチドの修飾型、またはRNA−DNAヘテロ2本鎖を意味する。この用語は、DNAの1本鎖および2本鎖型を含む。
本明細書において表される時、「オリゴヌクレオチド」という用語は、天然に存在する、および天然に存在しない結合によって共に連結された天然に存在する、および修飾されたヌクレオチドを含む。オリゴヌクレオチドは、一般に200塩基以下の塩基長を含むポリヌクレオチドサブセットである。好ましくは、オリゴヌクレオチドは10〜60塩基長であり、最も好ましくは12、13、14、15、16、17、18、19、または20〜40塩基長である。オリゴヌクレオチドは、通常、例えばプローブの場合は1本鎖であるが、オリゴヌクレオチドは、例えば、遺伝子変異体の構築で使用する場合は2本鎖であり得る。オリゴヌクレオチドは、センスまたはアンチセンスオリゴヌクレオチドのいずれかであり得る。
本明細書において表される時、「天然に存在するヌクレオチド」という用語は、デオキシリボヌクレオチドおよびリボヌクレオチドを含む。本明細書において表される時、「修飾されたヌクレオチド」という用語は、修飾または置換された糖基などを有するヌクレオチドを含む。本明細書において表される時、「オリゴヌクレオチド結合」という用語は、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、ホスホロセレノエート(phosphoroselenoate)、ホスホロジセレノエート(phosphorodiselenoate)、ホスホロアニロチオエート(phosphoroanilothioate)、ホスホラニラデート(phosphoraniladate)、ホスホロアミデートなどのオリゴヌクレオチド結合を含む。例えば、LaPlanche et al.Nucl.Acids Res.14:9081(1986);Stec et al.J.Am. Chem. Soc.106:6077(1984);Stein et al.Nucl.Acids Res.16:3209(1988);Zon et al.Anti−Cancer Drug Design6:539(1991);Zon et al.Oligonucleotides and Analogues:A Practical Approach,pp.87−108(F. Eckstein, Ed,Oxford University Press,Oxford England(1991));Stec et al. 米国特許第5,151,510号;Uhlmann and Peyman Chemical Reviews90:543(1990)を参照されたく、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。必要な場合、オリゴヌクレオチドは検出のための標識を含み得る。
本明細書において表される時、「選択的にハイブリダイズする」という用語は、検出可能なおよび特異的な結合を意味する。ポリヌクレオチド、オリゴヌクレオチドおよびそれらの断片は、非特異的な核酸への相当量の検出可能な結合を最小限にするハイブリダイゼーションおよび洗浄の条件下、核酸鎖と選択的にハイブリダイズする。ストリンジェントの高い条件は、当該技術分野において知られており、本明細書において説明されるような選択的ハイブリダイゼーション条件を達成するために使用できる。一般に、所望のポリヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、または抗体断片と核酸配列との間の核酸配列相同性は少なくとも80%で、より一般的に、好ましくは、少なくとも85%、90%、95%、99%、および100%と相同性が高くなる。
ストリンジェントハイブリダイゼーション条件は、約45℃、6×塩化ナトリウム/クエン酸ナトリウム(SSC)(0.9M塩化ナトリウム、90mMクエン酸ナトリウム、pH7.0)の中での膜結合DNAへのハイブリダイゼーション、続いて約50〜65℃、0.2×SSC、0.1%SDSの中での1回または複数回の洗浄を含み、より高いストリンジェント条件は、約45℃、6×SSCの中での膜結合DNAへのハイブリダイゼーション、続いて約60℃、0.1×SSC、0.2%SDSの中での1回または複数回の洗浄であり、または当該技術分野において知られている任意の他のストリンジェントハイブリダイゼーション条件が含まれるがそれらに限定されない(例えば、Ausubel,F.M.et al,eds.1989 Current Protocols in Molecular Biology,vol.1,Green Publishing Associates,Inc.and John Wiley and Sons,Inc,NY p6.3.1〜6.3.6および2.10.3参照)。2つのアミノ酸配列間に部分的または完全な同一性がある場合、2つのアミノ酸配列は「相同」である。例えば、85%の相同性は、2つの配列を最大一致するように整列させた時、アミノ酸の85%が同一であることを意味する。(一致させられた2つの配列のいずれかに存在する)ギャップは一致を最大化させることができ、5以下のギャップ長が好ましく、2以下のギャップ長がより好ましい。あるいはおよび好ましくは、もし2つのタンパク質配列が、変異データ行列および6以上のギャップペナルティを用いるALIGNプログラムを使用して、(標準偏差単位で)5より大きい整列スコアを有する場合、2つのタンパク質配列(または少なくとも約30アミノ酸長のそれらに由来のポリペプチド配列)は、この用語が本明細書において使用される場合に、相同である。Dayhoff,M.O,in Atlas of Protein Sequence and Structure,pp.101−110(Volume 5,National Biomedical Research Foundation (1972))およびこの巻に対するSupplement 2,pp.1−10を参照されたい。2つの配列またはそれらの一部は、ALIGNプログラムを使用して最適に整列させた時、これらのアミノ酸が50%以上同一である場合は、より好ましくは相同である。2つのオルソロガスな配列の中の相同性のある異なる領域があり得ることを理解されたい。例えば、マウスおよびヒトのオルソログの機能部位が、非機能部位よりも高い相同性を有し得る。
本明細書において使用される時、「に対応する」という用語は、ポリヌクレオチド配列が参考ポリヌクレオチド配列のすべてまたは一部と相同である(すなわち、同一で、厳密に進化的に関係はない)こと、またはポリペプチド配列が参考ポリペプチド配列と同一であることを意味する。
対照的に、本明細書において使用される時、「と相補的」という用語は、相補的な配列が参考ポリヌクレオチド配列のすべてまたは一部と相同であることを意味する。例として、ヌクレオチド配列「TATAC」は、参照配列「TATAC」に相当し、参照配列「GTATA」と相補的である。
「配列同一性」という用語は、比較枠上で、2つのポリヌクレオチドまたはアミノ酸配列が(すなわち、ヌクレオチド対ヌクレオチドまたは残基対残基の基準で)同一であることを意味する。「配列同一性のパーセンテージ」という用語は、比較枠上で最適に整列させられた2つの配列を比較し、一致した位置数を得るために同一の核酸塩基(例えば、A、T、C、G、U、もしくはI)またはアミノ酸残基が両配列内で生じる位置数を決定し、一致した位置数を比較枠(すなわち、枠サイズ)の中の合計の位置数で割り、配列同一性のパーセンテージを得るためにその結果に100をかけることによって計算される。本明細書において使用される時、「実質的同一性」という用語は、ポリヌクレオチドまたはアミノ酸配列の特性を示し、少なくとも18ヌクレオチド(6アミノ酸)の位置の比較枠上の参照配列と比較して、高い頻度で、少なくとも24〜48ヌクレオチド(8〜16アミノ酸)の位置の枠上の参照配列と比較して、ポリヌクレオチドおよびアミノ酸は、少なくとも85%配列同一性、好ましくは少なくとも90〜95%配列同一性、より好ましくは少なくとも99%配列同一性を有する配列を含み、配列同一性のパーセンテージは、比較枠上で合計20%以下の参照配列の欠失または付加を含み得る配列と参照配列を比較することによって計算される。参照配列は、より長い配列のサブセットであり得る。
本明細書において使用されるように、20個の標準的アミノ酸およびそれらの略称は、標準的利用に従う。Immunology―A Synthesis(2nd Edition,E.S.Golub and D.R.Gren,Eds.,Sinauer Associates,Sunderland,Mass.(1991))を参照されたく、これは参照により本明細書に組み込まれる。20個の標準的アミノ酸の立体異性体(例えば、D−アミノ酸)、α−、α−2基置換アミノ酸のような非天然アミノ酸、N−アルキルアミノ酸、乳酸、および他の非標準的アミノ酸は、本発明のポリペプチドの適切な構成成分でもあり得る。非標準的アミノ酸の例として、4−ヒドロキシプロリン、γ−カルボキシグルタミン酸、ε−N,N,N−トリメチルリジン、ε−N−アセチルリジン、O−ホスホセリン、N−アセチルセリン、N−ホルミルメチオニン、3−メチルヒスチジン、5−ヒドロキシリジン、σ−N−メチルアルギニン、ならびに他の類似のアミノ酸およびイミノ酸(例えば、4−ヒドロキシプロリン)が挙げられる。本明細書において使用されるポリペプチド表記の中で、標準的利用および習慣に従い、左手方向はアミノ末端方向であり、右手方向はカルボキシ末端方向である。
同様に、特に特定されない限り、1本鎖ポリヌクレオチド配列の左手末端は5’末端であり、2本鎖ポリヌクレオチド配列の左手方向は5’方向として称される。新生RNA転写物の5’から3’方向の付加は、転写方向として称され、RNAと同じ配列を有するDNA鎖上の配列領域およびRNA転写物の5’末端側の配列領域は「上流配列」と称され、RNAと同じ配列を有するDNA鎖上の配列領域およびRNA転写物の3’末端側の配列領域は「下流配列」と称される。
ポリペプチドに適用されるように、「実質的に同一」という用語は、例えば、ギャップウェイト(gap weight)初期値を使用するプログラムGAPまたはBESTFITによって最適に整列させた場合、2つのペプチド配列が、少なくとも80%配列同一性、好ましくは少なくとも90%配列同一性、より好ましくは少なくとも95%配列同一性、最も好ましくは少なくとも99%配列同一性を共有することを意味する。好ましくは、同一ではない残基の位置は、同類アミノ酸置換によって異なる。同類アミノ酸置換とは、類似の側鎖を有する残基の互換性を表す。例えば、脂肪族側鎖を有するアミノ酸の群は、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、およびイソロイシンであり、脂肪族ヒドロキシル側鎖を有するアミノ酸の群は、セリンおよびスレオニンであり、アミド含有側鎖を有するアミノ酸の群は、アスパラギンおよびグルタミンであり、芳香族側鎖を有するアミノ酸の群は、フェニルアラニン、チロシン、およびトリプトファンであり、塩基性側鎖を有するアミノ酸の群は、リジン、アルギニン、およびヒスチジンであり、硫黄含有側鎖を有するアミノ酸の群は、システインおよびメチオニンである。好ましい同類アミノ酸置換群は、バリン−ロイシン−イソロイシン、フェニルアラニン−チロシン、リジン−アルギニン、アラニン−バリン、グルタミン酸−アスパラギン酸、およびアスパラギン−グルタミンである。
本明細書において説明したように、抗体または免疫グロブリン分子のアミノ酸配列内の少数の変化は本発明に含まれるように意図され、アミノ酸配列内の変化は、本明細書に記載された抗体または免疫グロブリン分子に対して少なくとも75%、より好ましくは少なくとも80%、90%、95%、および最も好ましくは99%配列同一性を維持する。特に、同類アミノ酸置換を意図する。同類な置換は、関連側鎖を有するアミノ酸ファミリーの中で置き換わる置換である。遺伝的にコードされるアミノ酸は、一般に、(1)酸性=アスパラギン酸、グルタミン酸;(2)塩基性=リジン、アルギニン、ヒスチジン;(3)非極性=アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン;および(4)無電荷極性=グリシン、アスパラギン、グルタミン、システイン、セリン、スレオニン、チロシンのファミリーに分けられる。より好ましいファミリー類:セリンおよびスレオニンは脂肪族ヒドロキシファミリーであり、アスパラギンおよびグルタミンはアミド含有ファミリーであり、アラニン、バリン、ロイシンおよびイソロイシンは脂肪族ファミリーであり、ならびにフェニルアラニン、トリプトファン、およびチロシンは芳香族ファミリーである。例えば、ロイシンのイソロイシンもしくはバリンとの、アスパラギン酸のグルタミン酸との、スレオニンのセリンとの単独置換(isolated replacement)、またはアミノ酸と構造的に関係があるアミノ酸との類似置換は、もし置換がフレーム部位内のアミノ酸を巻き込まない場合、生じる分子の結合機能もしくは特性に深刻な影響を与えないことを期待することは理にかなっている。アミノ酸変化が機能的ペプチドをもたらすが否かは、ポリペプチド誘導体の特異的活性をアッセイすることによって容易に決定することができる。アッセイを本明細書に詳細に記載する。抗体または免疫グロブリン分子の断片もしくは類似体を、当業者は容易に調製することができる。複数の断片または類似体の好ましいアミノ末端およびカルボキシ末端は、機能領域の境界近くに存在する。構造的および機能的領域は、ヌクレオチドおよび/またはアミノ酸配列データと公共のまたは私有の配列データベースとを比較することによって同定できる。好ましくは、コンピューター制御の比較方法を、既知の構造および/または機能を有する他のタンパク質の中に存在する配列モチーフまたは予測タンパク質立体構造領域を同定するために使用する。既知の三次元構造の中に折りたたまれたタンパク質配列を同定する方法は知られている。Bowie et al.Science 253:164(1991)。従って、前述の例は、当業者が、本明細書記載の抗体に従って、構造的および機能的領域を定義するために使用できる配列モチーフおよび構造的立体構造を認識することができることを示す。
グルタミニルおよびアスパラギニル残基は、高い頻度で脱アミド化され、各々対応するグルタミルおよびアスパルチル残基になる。これらの残基は、中性または塩基性条件下、脱アミド化される。これらの残基の脱アミド化型は、本発明の範囲に含まれる。
一般に、タンパク質のシステイン残基は、システイン−システインジスルフィド結合に関わるか、またはそれらが折りたたまれたタンパク質領域の一部である時、ジスルフィド結合形成から立体的に保護されるかのいずれかである。タンパク質のジスルフィド結合形成は、環境の酸化還元電位およびチオールジスルフィド交換の専門酵素によって決定される複雑な工程である(Creighton,Methods Enzymol.107,305−329,1984;Houee−Levin,Methods Enzymol.353,35−44,2002)。システイン残基がタンパク質構造中にペアを持たず、折りたたまれることによって立体的に保護されていない時、それは、ジスルフィドシャッフリング(disulfide shuffling)として知られる工程で、溶液の遊離システインとジスルフィド結合を形成することができる。ジスルフィドスクランブリング(disulfide scrambling)として知られる別の工程で、遊離システインは、また、天然に存在するジスルフィド結合(例えば、抗体構造の中に存在するジスルフィド結合)と干渉し、弱い結合、低い生物活性および/または低い安定性を示す。
好ましいアミノ酸置換は、(1)タンパク質分解に対する脆弱性を減少させる(2)酸化に対する脆弱性を減少させる(3)タンパク質複合体形成の結合親和性を変える(4)結合親和性を変える、ならびに(4)その類似体の他の物理化学的または機能的特性を与えるまたは修飾する置換である。類似体は、天然に存在するペプチド配列以外の配列の様々な変異を含み得る。例えば、1つまたは多数のアミノ酸置換(好ましくは同類アミノ酸置換)は、天然に存在する配列の中で(好ましくは、分子間接触を形成する領域の外側のポリペプチドの部分で)起こり得る。同類アミノ酸置換は、親配列の構造的特徴を実質的に変化させるべきではない(例えば、置換アミノ酸は親配列に生じるヘリックスを切断するか、または親配列を特徴づける他の種類の二次構造を破壊する傾向にあるべきではない)。当該技術分野において承認されているポリペプチドの二次および三次構造の例は、Proteins,Structures and Molecular Principles(Creighton,Ed,W.H.Freeman and Company,New York(1984));Introduction to Protein Structure(C.Branden and J.Tooze,eds,Garland Publishing,New York,N.Y.(1991));およびThornton et a.Nature 354:105(1991)に記載されており、各々参照により本明細書に組み込まれる。
さらに、かかる方法は、鎖内のジスルフィド結合に関わる、可変領域の1つまたは複数のシステイン残基のアミノ酸の置換または欠失を行い、鎖内の1つまたは複数のジスルフィド結合が無い抗体分子を産生するために使用できる。
「CDR領域」または「CDR」という用語は、抗体に抗原結合特異性を与える抗体の重鎖および軽鎖の超可変領域を示すことを意図する。CDRは、カバットシステム(Kabat,E.A.et al.(1991)Sequences of Proteins of Immunological Interest,5th Edition.US Department of Health and Human Services,Public Service,NIH,Washington)および最新版に従って定義され得る。抗体は、一般的に、3つの重鎖CDRおよび3つの軽鎖CDRを含む。この場合、CDRまたはCDR類という用語は、抗体が認識する抗原またはエピトープに対する抗体の親和性による結合に関与するアミノ酸残基の大部分を含むこれらの領域の1つまたはこれらの領域のいくつかもしくは全体を示すために本明細書において使用される。
重鎖の3番目のCDR(HCDR3)はより大きなサイズの変動性(基本的に、それを引き起こす遺伝子配列の機序によるより大きな多様性)を有する。既知の最長サイズは26個であるが、HCDR3は2個のアミノ酸ほどの短さでもよい。CDR長は、特に基本的なフレームワークによって収容できる長さによっても変化し得る。機能的には、HCDR3は、抗体の特異性の決定に、部分的に重要な役割を担う(Segal et al.,PNAS,71:4298−4302,1974,Amit et al.,Science,233:747−753,1986,Chothia et al,J.Mol.Biol.,196:901−917,1987,Chothia et al.,Nature,342:877−883,1989,Caton et al.,J.Immunol.,144:1965−1968,1990,Sharon et al.,PNAS,87:4814−4817,1990,Sharon et al.,J.Immunol.,144:4863−4869,1990,Kabat et al,J.Immunol.,147:1709−1719,1991)。
本明細書で表される時、「CDRセット」という用語は、CDR1、CDR2およびCDR3を含む。従って、HCDRセットは、HCDR1、HCDR2およびHCDR3、ならびにLCDRセットはLCDR1、LCDR2およびLCDR3を表す。
アミノ酸配列が本明細書において記載される、ならびにDLL4に対する標的剤および抗体に利用できるバリアントを含めて、本発明のVHおよびVL領域ならびにCDRのバリアントは、配列変化または配列変異の方法によっておよび所望の特徴を用いて標的にする抗原のスクリーニングの方法によって入手できる。所望の特徴の例として、抗原に特異的な既知抗体に対する抗原の結合親和性の増加、活性が知られているのであれば、抗原に特異的な既知抗体に対する抗原活性の中和の増加、特異的なモル比での、抗原に対する既知の抗体またはリガンドの有する特定化された競合能力、リガンド−受容体複合体を免疫沈降する能力、特定化されたエピトープへの結合能力、直鎖状エピトープ、例えば、ペプチド結合スキャン(peptide−binding scan)、例えば、直鎖状のおよび/もしくは制限された立体構造にあるスクリーニングされたペプチドを使用して同定されたペプチド配列、不連続残基によって形成された立体構造エピトープへの結合能力、DLL4もしくは下流の分子の新しい生物活性を調節する能力、DLL4に結合するおよび/もしくはDLL4を中和する能力、ならびに/または任意の他の所望の特性が挙げられるが、それらに限定されない。
CDR、抗体VHまたはVL領域および抗原結合部位のアミノ酸配列の中での置換を行うのに必要とされる技術は、当該技術分野において利用可能である。本明細書に開示される抗体分子のバリアントは、本発明において産生および使用できる。多変量データ解析技術を構造/活性相関(structure/property−activity relationship)に適用することによる計算化学の先例(Wold,et al. Multivariate data analysis in chemistry.Chemometrics−Mathematics and Statistics in Chemistry(Ed.: B.Kowalski),D.Reidel Publishing Company,Dordrecht,Holland,1984)に続いて、抗体の定量的活性−特性相関(quantitative activity−property relationships)が、統計的回帰、パターン認識およびパターン分類のようなよく知られている数学的技法を使用して導かれる(Norman et al.Applied Regression Analysis.Wiley−Interscience:3rd edition(April 1998);Kandel,Abraham & Backer,Eric.Computer−Assisted Reasoning in Cluster Analysis.Prentice Hall PTR,(May 11, 1995);Krzanowski,Wojtek.Principles of Multivariate Analysis:A User’s Perspective(Oxford Statistical Science Series,No 22(Paper)).Oxford University Press;(December 2000);Witten,Ian H. & Frank,Eibe. Data Mining:Practical Machine Learning Tools and Techniques with Java Implementations. Morgan Kaufmann;(October 11,1999):Denison David G. T.(Editor),Christopher C.Holmes,Bani K.Mallick,Adrian F.M.Smith.Bayesian Methods for Nonlinear Classification and Regression(Wiley Series in Probability and Statistics).John Wiley & Sons:(July 2002);Ghose, Arup K. & Viswanadhan,Vellarkad N.Combinatorial Library Design and Evaluation Principles,Software,Tools,and Applications in Drug Discovery)。場合によっては、抗体の特性は、抗体配列の経験および理論モデル(例えば、有望な接触残基または計算された物理化学特性の解析)から導き出すことができ、機能的構造および三次元構造ならびにこれらの特性は、単独でおよび組み合わせて考慮することができる。
VH領域およびVL領域から構成される抗体抗原結合部位は、一般に、ポリペプチドの6つのループ(軽鎖可変領域(VL)からの3つおよび重鎖可変領域(VH)からの3つ)によって形成される。既知の原子構造の抗体解析により、抗体結合部位の配列と三次元構造との関係が明らかにされている。これらの関係は、VH領域の第3の領域(ループ)を除いて、結合部位ループが少数の主鎖配座である正準構造の1つを有することを示唆する。特定のループの中で形成される正準構造は、そのサイズならびにそのループおよびフレームワーク領域の両方における重要部位での特定残基の存在によって決定されることが示されている。
配列−構造関係のこの研究は、抗体のCDRループの三次元構造を維持するのに重要で、従って結合特異性を維持する、既知配列であるが未知の三次元構造を有する抗体における残基の予測のために使用できる。これらの予測は、主要な最適化実験から得られる結果に対する予測の比較によって裏付けることができる。構造的アプローチにおいて、任意に自由に使用できるまたはWAMのような市販パッケージを使用して抗体分子のモデルを作製できる。次いで、Insight II(Accelrys,Inc.)またはDeep Viewのようなタンパク質の視覚化および解析ソフトウェアパッケージを使用して、CDRの各位置において可能な置換を評価し得る。次いで、この情報は、活性に最小限のもしくは有益な効果をもたらすと思われるまたは他の所望の特性を与えると思われる置換を行うために使用し得る。
本明細書において使用される時、「ポリペプチド断片」という用語は、アミノ末端および/またはカルボキシ末端の欠失を有するが、残りのアミノ酸配列は、例えば全長cDNA配列から推定される天然に存在する配列の中の対応する位置と同一であるポリペプチドを表す。一般に、断片は、少なくとも5、6、8または10個のアミノ酸の長さ、好ましくは少なくとも14個のアミノ酸の長さ、より好ましくは少なくとも20個のアミノ酸の長さ、通常、少なくとも50個のアミノ酸の長さ、さらにより好ましくは少なくとも70個のアミノ酸の長さである。本明細書において使用される時、「類似体」という用語は、一部の推定アミノ酸配列と実質的な同一性を有し、以下の少なくとも1つの特性:(1)適切な結合条件下のDLL4への特異的結合(2)適切なVEGF/DLL4結合を阻止する能力または(3)DLL4受容体チロシン・キナーゼ活性を阻害する能力を有する、少なくとも25個のアミノ酸の部分を含むポリペプチドを表す。一般に、ポリペプチド類似体は、天然に存在する配列に関して同類アミノ酸置換(または付加または欠失)を含む。一般に、類似体は、少なくとも20個のアミノ酸の長さ、好ましくは少なくとも50個以上のアミノ酸の長さであり、多くの場合、天然に存在する全長ポリペプチドほどの長さであり得る。
ペプチド類似体は、鋳型ペプチドの類似体に似た特性を有する非ペプチド薬として製薬業界において一般に使用される。これらの種類の非ペプチド化合物は、「ペプチド模倣体(peptide mimetics)」または「ペプチド模倣体(peptidomimetics)」と称される(Fauchere,J.Adv.Drug Res.15:29(1986);Veber and Freidinger TINS p.392(1985);およびEvans et al.J.Med.Chem.30:1229(1987)、これらは参照により本明細書に組み込まれる)。かかる化合物は、多くの場合、コンピューター制御の分子モデリングに支持されて発展した。治療に有用なペプチドに構造的に似たペプチド模倣体は、同等の治療効果または予防効果を生むために使用できる。一般に、ペプチド模倣体は、ヒト抗体のような模範ポリペプチド(すなわち、生化学的特性または薬理学的特性を有するポリペプチド)に構造的に似ているが、−CH2NH−、−CH2S−、−CH2−CH2−、−CH=CH−(シスおよびトランス)、−COCH2−、−CH(OH)CH2−、および−CH2SO−からなる群から選択される結合によって、当該技術分野においてよく知られる方法によって任意に置換される1つまたは複数のペプチド結合を有する。コンセンサス配列の1つまたは複数のアミノ酸の、同じ種類のD−アミノ酸との系統的な置換(例えばL−リジンの代わりのD−リジン)が、より安定なペプチドを産生するために使用できる。さらに、コンセンサス配列または実質的に同一のコンセンサス配列のバリエーションを含む制限されたペプチドを、当該技術分野において知られる方法(Rizo and Gierasch Ann.Rev.Biochem. 61:387(1992)、参照により本明細書に組み込まれる)によって、例えば、ペプチドを環化する、分子内ジスルフィド架橋を形成することのできる内部システイン残基を付加することによって産生し得る。
抗体は、オリゴクローナル、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、キメラ抗体、CDR−接合抗体、多特異性抗体、2重特異性抗体、触媒抗体、キメラ抗体、ヒト化抗体、完全ヒト抗体、抗イディオタイプ抗体、ならびに、可溶型または結合型で標識され得る抗体、および、単独または周知の技術によって提供される他のアミノ酸配列と組み合わせた抗体の断片、バリアントもしくは誘導体であり得る。抗体はいずれの種に由来してもよい。
本明細書において使用される時、「抗体(antibody)」および「抗体(antibodies)」(免疫グロブリン)という用語は、(完全長モノクローナル抗体を含む)モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、ラクダ化抗体(camelised antibodies)およびキメラ抗体を含む。本明細書において使用される時、「抗体(antibody)」または「抗体(antibodies)」という用語は、抗原の抗原決定基の特性に相補的な内部表面形および電荷分布を有する三次元結合空間を有するポリペプチド鎖の折りたたみから形成される、少なくとも1つの結合領域を含むポリペプチドまたはポリペプチド群を表す。天然抗体は、通常、約150,000ダルトンのヘテロ4量体の糖タンパク質であり、2本の同一の軽(L)鎖および2本の同一の重(H)鎖から成る。各々の軽鎖は1つの共有ジスルフィド結合により重鎖に連結され、ジスルフィド結合の数は、異なる免疫グロブリンアイソタイプの重鎖間で異なる。各々の重鎖および軽鎖は、規則的に間隔のあいた鎖内ジスルフィド架橋も有する。各々の重鎖は、一端に可変領域(VH)を有し、続いて多くの定常領域を有する。各々の軽鎖は、一端に可変領域(VL)を他端に定常領域を有し、軽鎖の定常領域は重鎖の第1の定常領域と共に整列し、軽鎖可変領域は重鎖可変領域と共に整列する。軽鎖は、軽鎖の定常領域のアミノ酸配列に基づいてλ鎖またはκ鎖のいずれかに分類される。κ軽鎖可変領域は、本明細書においてVKとも示され得る。「可変領域」という用語は、重鎖または軽鎖可変領域を記載するためにも使用できる。特定のアミノ酸残基が、軽鎖および重鎖可変領域の間の界面を形成すると考えられている。各々の軽鎖/重鎖対の可変領域は、抗体結合部位を形成する。かかる抗体は、ヒト、サル、ブタ、ウマ、ウサギ、イヌ、ネコ、マウスなどを含むがそれらに限定されない任意の哺乳動物から生じ得る。
「抗体(antibody)」または「抗体(antibodies)」という用語は、本発明の抗体の結合断片を含み、例示的な断片は、1本鎖Fvs(scFv)、1本鎖抗体、単一領域抗体、領域抗体、Fv断片、Fab断片、F(ab’)断片、F(ab’)2断片、所望の生物活性を示す抗体断片、ジスルフィド固定可変領域(dsFv)、2量体可変領域(2重特異性抗体)、(例えば、本発明の抗体に対する抗−Id抗体を含む)抗イディオタイプ(抗−Id)抗体、細胞内抗体、直鎖状抗体、上記の任意の抗体断片およびエピトープ結合断片から形成される1本鎖抗体分子および多特異性抗体を含む。特に、抗体は、免疫グロブリン分子および免疫グロブリン分子の免疫学的活性断片、すなわち抗原結合部位を含む分子を含む。免疫グロブリン分子は、任意のタイプ(例えば、IgG、IgE、IgM、IgD、IgAおよびIgY)、クラス(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1およびIgA2)またはサブクラスであり得る。
抗体の酵素パパインによる切断は、抗原結合活性はないが、結晶化する能力を有する「Fab」断片および「Fc」断片としても知られる2つの同一の抗原結合断片をもたらす。抗体の酵素ペプシンによる切断は、抗体分子の2つのアームが連結されたままの状態で、2つの抗原結合部位を含む「F(ab’)2」断片をもたらす。F(ab’)2断片は、抗原を架橋する能力を有する。
「Fv」とは、本明細書において使用される時、抗原認識および抗原結合部位の両方を保持する抗体の最小断片を表す。この領域は、堅固な非共有結合性または共有結合性の会合にある1つの重鎖および1つの軽鎖可変領域の2量体からなる。この配置で、各々の可変領域の3つのCDRは、VH−VL2量体の表面上の抗原結合部位を定義するために相互作用する。合計6つのCDRは抗体に抗原結合特異性を与える。しかしながら、単一可変領域(または抗原に特異的な3つのCDRのみを含むFvの半分)でさえ、全体の結合部位よりも低い親和性であるが、抗原を認識し結合する能力を有する。
「Fab」とは、本明細書において使用される時、軽鎖の定常領域および重鎖のCH1領域を含む抗体の断片を表す。
「dAb」とは、本明細書において使用される時、ヒト抗体の最小の機能的結合単位である抗体の断片を表す。「dAb」は単一領域抗体であり、抗体の重鎖可変領域(VH領域)または抗体の軽鎖可変領域(VL領域)のいずれかを含む。各々のdAbは6つの天然に存在するCDRの3つを含む(Ward et al,Binding activities of a repertoire of single immunoglobulin variable domains secreted from Escherichia coli.Nature 341,544−546(1989);Holt,et al,Domain antibodies:protein for therapy,Trends Biotechnol.21,484−49(2003))。それらは11〜15kDaの範囲の分子量を有し、抗原結合(Fab)2断片よりも4倍小さく、1本鎖のFv(scFv)分子の半分のサイズである。
「ラクダ化」とは、本明細書において使用される時、軽鎖を欠いているが、それにもかかわらず、広範な抗原結合レパートリーを有する重鎖2量体から成る抗体分子を表す(Hamers−Casterman C,Atarhouch T,Muyldermans S,Robinson G,Hamers C,Songa EB,Bendahman N,Hamers R(1993)Naturally occurring antibodies devoid of light chains.Nature 363:446−448)。
「2重特異性抗体」という用語は、2つの抗原結合部位を有する小さな抗体断片を表し、その断片は、同一ポリペプチド鎖(VH−VL)の中に軽鎖可変領域(VL)に結合する重鎖可変領域(VH)を含む。あまりにも短すぎるために同一鎖上の2つの領域間で対を形成できないリンカーを使用することによって、それらの領域は別の鎖の相補領域と対を形成し、2つの抗原結合部位を作ることを余儀なくされる。2重特異性抗体は、例えば、欧州特許第404,097号、WO93/11161号、およびHollinger et al,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,90:6444−6448(1993)により詳細に記載されている。
完全な抗体の断片は、抗原を結合する機能を遂行し得ることが示された。結合断片の例として、(Ward,E.S.et al.,(1989)Nature 341,544−546)VL、VH、CLおよびCH1領域からなるFab断片、(McCafferty et al(1990)Nature,348,552−554)VHおよびCH1領域からなるFb断片、(Holt et al(2003)Trends in Biotechnology 21,484−490)単一抗体のVLおよびVH領域からなるFv断片、(iv)VHまたはVL領域からなるdAb断片(Ward,E.S.et al,Nature 341,544−546(1989),McCafferty et al(1990)Nature,348,552−554,Holt et al(2003)Trends in Biotechnology 21,484−490)、(v)単離したCDR領域、(vi)連結した2つのFab断片を含む二価断片、(vii)VH領域およびVL領域は、2つの領域を会合し抗原結合部位の形成を可能にするペプチドリンカーによって連結された1本鎖Fv分子(scFv)(Bird et al,(1988)Science,242,423−426,Huston et al,(1988)PNAS USA,85,5879−5883)、(viii)2重特異性1本鎖Fv2量体(PCT/US92/09965)および、(ix)「2重特異性抗体」、遺伝子融合によって構築された多価または多特異性断片(WO94/13804号、Holliger,P.(1993)et al,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90 6444−6448)が挙げられる。Fv、scFvまたは2重特異性抗体分子は、VHおよびVL領域を連結するジスルフィド架橋の組み込みによって安定化し得る(Reiter,Y.et al,Nature Biotech,14,1239−1245,1996)。CH3領域に結合したscFvを含む小型抗体も作製し得る(Hu,S.et al,(1996)Cancer Res,56,3055−3061)。結合断片の他の例として、重鎖CH1領域のカルボキシ末端におけるいくつかの残基の付加によってFab断片とは異なるFab’(抗体のヒンジ領域からの1つまたは複数のシステインを含む)、および定常領域のシステイン残基が遊離チオール基を有するFab’断片であるFab’−SHが挙げられる。
「可変」という用語は、可変領域の特定部分が抗体間の配列において大きく異なっており、その特定抗原に対する各々の特定抗体の結合特異性に関与するという事実を表す。しかしながら、可変性は、抗体の可変領域を通して均一に分布されていない。それは、軽鎖および重鎖可変領域の両方の相補性決定領域(CDR)と呼ばれる区分に集中している。可変領域のより高度に保存されている部分は、フレームワーク領域(FR)と呼ばれる。天然の重鎖および軽鎖の各々の可変領域は4つのFR領域を含み、大部分はβシート配置をとり、βシート構造を結合しているループ、およびいくつかの場合において、βシート構造の部分を形成するループを形成する3つのCDRにより結合されている。各々の鎖のCDRは、FR領域により、および他方の鎖のCDRと共に近接でまとまり、抗体の抗原結合部位の形成に貢献する(Kabat et al,Sequences of Proteins of Immunological Interest,5th Ed.Public Health Service,National Institutes of Health,Bethesda,MD(1991)参照)。定常領域は、一般に、抗原結合に直接には関わらないが、抗原結合親和性に影響を与え、抗体のADCC、CDC、および/またはアポトーシスへの関与のような様々なエフェクター機能を示し得る。
本明細書で使用される時、「超可変領域」という用語は、抗原への結合に関連する抗体のアミノ酸残基を表す。超可変領域は、「相補性決定領域」または「CDR」のアミノ酸残基(例えば、軽鎖可変領域の残基24〜34(L1)、50〜56(L2)および89〜97(L3)ならびに重鎖可変領域の残基31〜35(H1)、50〜65(H2)および95〜102(H3);Kabat et al,Sequences of Proteins of Immunological Interest,5th Ed.Public Health Service,National Institutes of Health,Bethesda,MD(1991))および/または「超可変ループ」のそれらの残基(例えば、軽鎖可変領域の残基26〜32(Ll)、50〜52(L2)および91〜96(L3)ならびに重鎖可変領域の26〜32(H1)、53〜55(H2)および96〜101(H3);Chothia and Lesk,J.Mol.Biol,196:901−917(1987))を含む。「フレームワーク」または「FR」残基は、CDRに隣接するそれらの可変領域の残基である。FR残基は、キメラ抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、領域抗体、2重特異性抗体(diabodies)、ワクチン抗体(vaccibodies)、直鎖状抗体、および2重特異性抗体(bispecific antibodies)の中に存在する。
本明細書において使用されるように、標的結合剤、標的結合タンパク質、特異的結合タンパク質などの用語は、選択的に標的部位に結合する抗体、またはその結合断片を表す。一実施形態において、この標的結合剤は、唯一の標的部位に対して特異的である。他の実施形態において、この標的結合剤は2つ以上の標的部位に対して特異的である。一実施形態において、この標的結合剤はモノクローナル抗体であり、この標的部位はエピトープであり得る。
抗体の「結合断片」は、組換えDNA技術によって、またはインタクトな抗体の酵素分解または化学分解によって産生される。結合断片は、Fab、Fab’、F(ab’)2、Fv、dAbおよび1本鎖抗体を含む。「2重特異性」または「2機能性」抗体以外の抗体は、同一の各々のその結合部位を有すると理解される。抗体は、実質的に、受容体の対抗受容体への接着を阻害し、(インビトロ競合結合アッセイにおいて測定される時)過剰の抗体は、少なくとも約20%、40%、60%もしくは80%、および80%超、通常約85%超で対抗受容体と結合した受容体の量を減少させる。
「エピトープ」という用語は、免疫グロブリンまたはT細胞受容体への特異的結合ができる任意のタンパク質決定因子を含む。エピトープの決定因子は、通常、アミノ酸または糖の側鎖のような分子の化学的活性表面集団からなり、特異的三次元構造特性および特異的電荷特性を、必ずしもいつもではないが、有し得る。抗体は、解離定数が1μM以下、好ましくは100nM以下および最も好ましくは10nM以下の時、抗原に特異的に結合すると言われている。
「薬剤」という用語は、化学化合物、化学化合物の混合物、生体高分子、または生体物質から作られた抽出物を示すために本明細書において使用される。
DLL4ポリペプチドに対して「活動的」または「活性」とは、天然DLL4ポリペプチドの生物学的または免疫学的活性を有するDLL4ポリペプチドの一部を表す。本明細書において使用される時、「生物学的」とは、天然DLL4ポリペプチドの活性に由来する生物学的機能を表す。好ましいDLL4生物学的活性は、例えば、DLL4に誘発される細胞接着および細胞浸潤、および/または血管新生、および/または増殖を含む。
「哺乳動物」とは、本明細書において使用される時、哺乳動物とみなされる任意の動物を表す。好ましくは、哺乳動物はヒトである。
「動物」とは、本明細書において使用される時、哺乳動物とみなされる動物を含む。好ましくは、動物はヒトである。
「mAb」という用語は、モノクローナル抗体を表す。
「リポソーム」とは、本明細書において使用される時、本発明のDLL4ポリペプチドまたはかかるDLL4ポリペプチドに対する抗体を含み得る薬剤の哺乳動物への送達に有用であり得る小胞を表す。
本明細書において使用される時、「標識」または「標識された」とは、ポリペプチドへの検出可能な部分、例えば、放射標識、蛍光標識、酵素標識、化学発光法により標識された基またはビオチニル基の付加を表す。放射性同位体または放射性核種は3H、14C、15N、35S、90Y、99Tc、111In、125I、131Iを含み得、蛍光標識はローダミン、ランタニド蛍光体またはFITCを含み得、酵素標識は西洋ワサビペルオキシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、ルシフェラーゼ、アルカリホスファターゼを含み得る。
追加の標識は、例証として、グルコース−6−リン酸脱水素酵素(「G6PDH」)、α−D−ガラクトシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、グルコースアミラーゼ、カルボニックアンヒドラーゼ、アセチルコリンエステラーゼ、リゾチーム、リンゴ酸脱水素酵素およびペルオキシダーゼのような酵素;色素;追加の蛍光標識または蛍光物質(fluorescers)、例えばフルオロセインおよびその誘導体、蛍光色素、GFP(「緑色発光タンパク質」のGFP)、ダンシル、ウンベリフェロン、フィコエリトリン、フィコシアニン、アロフィコシアニン、o−フタルアルデヒド、およびフルオレスカミン、ランタニドクリプタートのようなフルオロフォアおよびキレート、例えば、ユウロピウムなど(Perkin Elmer and Cis Biointernational);イソルミノ−ル、ルミノールおよびジオキセタンのような化学発光標識または化学ルミネセンス;感光薬;補酵素;酵素基質;ラテックスまたはカーボン粒子のような粒子;金属ゾル;結晶;リポソーム;色素、触媒または他の検出可能な基を用いてさらに標識し得る細胞など;ビオチン、ジゴキシゲニンまたは5−ブロモデオキシウリジンのような分子;例えば、緑膿菌外毒素(PEまたは細胞毒性断片またはその変異体)、ジフテリア毒素または細胞毒性断片またはその変異体、ボツリヌス毒素A、B、C、D、EまたはF、リシンまたはその細胞毒性断片、例えば、リシンA、アブリンまたはそれらの細胞毒性断片、サポリンまたはその細胞毒性断片、ヤマゴボウ抗ウイルス毒素またはその細胞毒性断片、およびブリオジン(bryodin)1またはその細胞毒性断片の群から選択される毒素部分のような毒素部分を含むがそれらに限定されない。
本明細書において使用される時、「医薬品または調合薬」という用語は、適切に患者に投与される時、所望の治療効果を誘発することができる化学化合物または化学組成物を表す。本明細書における他の化学用語は、当該技術分野における従来の使用に従って使用され、例としてThe McGraw−Hill Dictionary of Chemical Terms(Parker,S,Ed,McGraw−Hill,San Francisco(1985))が挙げられる(参照により本明細書に組み込まれる)。
本明細書において使用される時、「実質的に純粋」とは、対象種が優勢種として存在する(すなわち、モル基準で、組成物の中で任意の他の個々の種よりもより豊富である)ことを意味し、好ましくは、実質的精製画分は、対象種が(モル基準で)存在するすべての高分子種の少なくとも約50%を含む組成物である。一般に、実質的に純粋な組成物は、組成物中に存在するすべての高分子種の約80%超、より好ましくは約85%、90%、95%、および99%超を含む。最も好ましくは、対象種は、組成物が基本的に単一の高分子種からなる基本的同一性にまで精製される(混入物種は従来の検出方法によって組成物の中で検出されることができない)。
「患者」という用語は、ヒトおよび獣医学の対象を含む。
「抗体依存性細胞媒介細胞毒性」および「ADCC」とは、IgFc受容体(FcR)を発現する非特異的細胞毒性細胞(例えば、ナチュラルキラー(NK)細胞、単球、好中球、およびマクロファージ)が、標的細胞上の結合抗体を認識し、続いて標的細胞の溶解を引き起こす細胞媒介反応を表す。ADCC、NK細胞を媒介する初代細胞はFcγRIIIのみを発現するのに対し、単球はFcγRI、FcγRIIおよびFcγRIIIを発現する。造血細胞上でのFcR発現は、Ravetch and Kinet,Annu.Rev.Immunol 9:457−92(1991)の464ページの表3にまとめられている。対象の分子のADCC活性を評価するために、米国特許第5,500,362号または同第5,821,337号に記載されているようなインビトロADCCアッセイを行うことができる。かかるアッセイの有用なエフェクター細胞は、末梢血単核細胞(PBMC)およびナチュラルキラー(NK)細胞を含む。あるいは、また追加として、対象の分子のADCC活性は、インビボ、例えば、Clynes et al.PNAS(USA)95:652−656(1988)に開示されている動物モデルにおいて評価できる。「補体依存性細胞傷害」および「CDC」とは、抗体がその細胞死機能を実行する機序を表す。それは、補体の第1構成成分の成分であるC1qの、抗原と複合体の状態にあるIg、IgGまたはIgMのFc領域への結合によって開始される(Hughs−Jones, N.C, and B. Gardner. 1979. MoI. Immunol. 16:697)。C1qは、70μg/mlの濃度でヒト血清に存在する約410kDaの大きな複雑な構造をもつ糖タンパク質である(Cooper,N.R.1985.Adv.Immunol.37:151)。2つのセリンプロテアーゼC1rおよびC1sと共に、C1qは補体の第1の構成成分である複合体C1を形成する。C1qの少なくとも2つのN末端球状頭部は、C1活性化に対して、従って補体カスケードの開始に対してIgのFcに結合しなければならない(Cooper,N.R.1985.Adv.Immunol.37:151)。
本明細書において使用される時、「抗体半減期」という用語は、抗体投与後、抗体分子の平均生存時間の尺度である抗体の薬物動態特性を意味する。抗体半減期は、例えば、血清または血漿の中、すなわち循環する半減期、または他の組織の中で測定されるような患者の体もしくはその特異的区画からの免疫グロブリンの既知量の50%を排除するのに必要とする時間として表すことができる。半減期は、免疫グロブリンまたは免疫グロブリンのクラスによって変化し得る。一般に、抗体半減期の増加は、投与される抗体の循環中の平均滞留時間(MRT)の増加になる。
「アイソタイプ」という用語は、抗体の重鎖または軽鎖の定常領域の分類を表す。抗体の定常領域は抗原への結合に関与しないが、様々なエフェクター機能を示す。重鎖の定常領域のアミノ酸配列に応じて、所定のヒトの抗体または免疫グロブリンは、5つの主要クラスの免疫グロブリンIgA、IgD、IgE、IgG、およびIgMの1つに割り当てることができる。これらのクラスのいくつかは、サブクラス(アイソタイプ)、例えば、IgG1(γ1)、IgG2(γ2)、IgG3(γ3)、およびIgG4(γ4)、ならびにIgA1およびIgA2にさらに分類し得る。異なるクラスの免疫グロブリンに対応する重鎖定常領域は、各々α、δ、ε、γおよびμと呼ばれる。異なるクラスの免疫グロブリンの構造および三次元配置はよく知られている。様々なヒト免疫グロブリンクラスの中で、唯一ヒトIgG1、IgG2、IgG3、IgG4およびIgMだけが補体を活性化することが知られている。ヒトIgG1およびIgG3は、ヒトにおいて媒介することが知られている。ヒト軽鎖定常領域は、2つの主要クラス、κおよびλに分類し得る。
所望の場合、DLL4に特異的に結合する抗体のアイソタイプは、例えば、異なるアイソタイプの生物学的特性をうまく利用するためにスイッチできる。例えば、いくつかの状況において、DLL4に対する治療用抗体としての抗体の産生に関連して、抗体が補体に結合し、補体依存性細胞傷害(CDC)に関与することができることが所望であり得る。これができる抗体のアイソタイプがいくつかあり、以下のマウスIgM、マウスIgG2a、マウスIgG2b、マウスIgG3、ヒトIgM、ヒトIgA、ヒトIgG1、およびヒトIgG3を含むがそれらに限定されない。他の実施形態において、DLL4に対する治療用抗体としての抗体の産生に関連して、抗体は、エフェクター細胞上Fc受容体に結合し、抗体依存性細胞傷害(ADCC)に関与することができることが所望であり得る。これができる抗体のアイソタイプがいくつかあり、以下のマウスIgG2a、マウスIgG2b、マウスIgG3、ヒトIgG1、およびヒトIgG3を含むがそれらに限定されない。産生される抗体は、初めはかかるアイソタイプを保有する必要はなく、代わりに、産生される抗体は任意のアイソタイプを保有することができ、その後、この抗体を当該技術分野においてよく知られている従来の技術を使用してアイソタイプをスイッチできることが理解されるであろう。かかる技術は、数ある中でも、組換え技術(例えば、米国特許第4,816,397号参照)、細胞融合技術(例えば、米国特許第5,916,771号および同第6,207,418号参照)の直接的な使用を含む。
例として、本明細書において議論される抗DLL4抗体は、完全ヒト抗体である。抗体がDLL4への所望の結合を保有する場合、この抗体はヒトIgM、ヒトIgG1、またはヒトIgG3アイソタイプを産生するようにアイソタイプをすぐにスイッチできるが、(抗体の特異性および抗体の親和性の一部を定義する)同じ可変領域を依然として保有する。その後、かかる分子は、補体に結合し、CDCに関与することができるおよび/またはエフェクター細胞上のFc受容体に結合し、ADCCに関与することができる。
「全血アッセイ」は、天然のエフェクターの供給源として未分画の血液を使用する。血液は、多形核細胞(PMN)および単核細胞(MNC)のようなFcRを発現している細胞のエフェクターと共に血漿の中に補体を含む。従って、全血アッセイは、インビトロのADCCおよびCDCエフェクター機序の両方の相乗効果を同時評価することができる。
本明細書において使用される時、「治療有効」量とは、被験体にある程度の改善または恩恵をもたらす量である。別の方法で規定される「治療有効」量とは、少なくとも1つの臨床症状においてある程度の軽減、緩和、および/または減少をもたらす量である。本発明の方法によって治療することができる疾患と関連する臨床症状は、当業者によく知られている。さらに、ある程度の恩恵が被験体にもたらされる限り、治療効果は完全なまたは治癒的な効果である必要はないことを、当業者は理解するであろう。
本明細書において使用される時、「および/または」という用語は、他のものがあろうとなかろうと、2つの特定化された特徴または構成成分の各々の具体的な開示として解釈されるべきである。例えば、「Aおよび/またはB」は、あたかも各々が本明細書において個別に述べられているかのように、(i)A、(ii)Bならびに(iii)AおよびBの各々の具体的な開示として解釈されるべきである。
抗体構造
基本の抗体構造単位は4量体を含むことが知られている。各々の4量体は、2本の同一ポリペプチド鎖の対から成り、各々の対は1本の「軽」鎖(約25kDa)および1本の「重」鎖(約50〜70kDa)を有する。各鎖のアミノ末端部分は、主として抗体認識に関与する約100〜110またはそれより多いアミノ酸の可変領域を含む。各鎖のカルボキシ末端部分は、主としてエフェクター機能に関与する定常領域を定義する。ヒト軽鎖はκおよびλ軽鎖として分類される。重鎖は、μ、δ、γ、α、またはεとして分類され、各々IgM、IgD、IgA、およびIgEとして抗体のアイソタイプを定義する。軽鎖および重鎖の中で、可変および定常領域は、約12以上のアミノ酸の「J」領域によって連結され、重鎖はさらに約10のアミノ酸の「D」領域も含む。一般に、Fundamental Immunology Ch.7(Paul,W,ed.,2nd ed.Raven Press,N.Y.(1989))を参照されたい(全目的のためにその全体が参照により組み込まれる)。各々の軽/重鎖対の可変領域は、抗体結合部位を形成する。
従って、インタクトな抗体は2つの結合部位を有する。2機能性または2重特異性抗体の中を除いて、2つの結合部位は同じものである。
鎖はすべて、3つの超可変領域(CDRとも呼ばれる)によって連結される相対的に保存されたフレームワーク領域(FR)の同じ全体構造を示す。各々対の2本鎖のCDRは、フレームワーク領域のそばに整列し、特異的エピトープへの結合を可能にする。軽鎖および重鎖の両方のN末端〜C末端は、領域FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3およびFR4を含む。各々の領域に対するアミノ酸の配置は、KabatSequences of Proteins of Immunological Interest(National Institutes of Health,Bethesda,Md.(1987および1991))、またはChothia & Lesk J.Mol.Biol.196:901−917(1987);Chothia et al.Nature 342:878−883(1989)の定義に従う。
2重特異性抗体または2機能性抗体は、2つの異なる重/軽鎖対および2つの異なる結合部位を有する人工ハイブリッド抗体である。2重特異性抗体は、ハイブリドーマの融合またはFab’断片の連結を含む様々な方法によって産生できる。例えば、Songsivilai & Lachmann Clin. Exp.Immunol.79:315−321(1990),Kostelny et al.J.Immunol.148:1547−1553(1992)を参照されたい。2重特異性抗体は、単一結合部位を有する断片(例えば、Fab、Fab’、およびFv)の形態では存在しない。
VHまたはVL領域は単独で使用して抗原に結合させることができるが、一般に、VH領域はVL領域と対になって抗原結合部位を抗体に提供する。VH領域(表2参照)は、抗体の抗原結合部位がVHおよびVL領域の両方を含んで形成されるように、VL領域(表2参照)と対になり得る。
ヒト抗体および抗体のヒト化
ヒト抗体は、マウスまたはラットの可変および/または定常領域を保有する抗体に関連するいくつかの問題を避ける。かかるマウスまたはラット由来のタンパク質の存在は、抗体の迅速除去につながるか、または患者による抗体に対する免疫反応の発生につながり得る。マウスまたはラット由来の抗体の利用を避けるために、げっ歯類、他の哺乳動物または動物が完全ヒト抗体を産生できるように、機能的ヒト抗体の遺伝子座をげっ歯類、他の哺乳動物または動物の中に導入することを通して、完全ヒト抗体を産生することができる。
完全ヒト抗体の産生のための1つの方法は、ヒト重鎖遺伝子座およびκ軽鎖遺伝子座の1000kb以下のサイズの生殖系列で構成された断片を含むように操作されたマウスのXenoMouse(登録商標)系統を使用することである。Mendez et al.Nature Genetics15:146−156(1997)およびGreen and Jakobovits J.Exp.Med.188:483−495(1998)を参照されたい。XenoMouse(登録商標)系統は、Amgen社(Fremont,California,U.S.A)から入手可能である。
かかるマウスはヒト免疫グロブリンの分子および抗体を産生でき、マウス免疫グロブリンの分子および抗体は産生できない。この調製をなし遂げるために利用される技術は、1996年12月3日に出願された米国特許出願第08/759,620号および1998年6月11日に公開されたWO98/24893号および2000年12月21日に公開されたWO00/76310号に開示されており、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。Mendez et al Nature Genetics15:146−156(1997)も参照されたく、この開示は参照により本明細書に組み込まれる。
マウスのXenoMouse(登録商標)系統の作製は、1990年1月12日に出願された米国特許出願第07/466,008号、1990年11月8日に出願された同第07/610,515号、1992年7月24日に出願された同第07/919,297号、1992年7月30日に出願された同第07/922,649号、1993年3月15日に出願された同第08/031,801号、1993年8月27日に出願された同第08/112,848号、1994年4月28日に出願された同第08/234,145号、1995年1月20日に出願された同第08/376,279号、1995年4月27日に出願された同第08/430,938号、1995年6月5日に出願された同第08/464,584号、1995年6月5日に出願された同第08/464,582号、1995年6月5日に出願された同第08/463,191号、1995年6月5日に出願された同第08/462,837号、1995年6月5日に出願された同第08/486,853号、1995年6月5日に出願された同第08/486,857号、1995年6月5日に出願された同第08/486,859号、1995年6月5日に出願された同第08/462,513号、1996年10月2日に出願された同第08/724,752号、1996年12月3日に出願された同第08/759,620号、2001年11月30日に出願された米国特許公開第2003/0093820号、米国特許第6,162,963号、同第6,150,584号、同第6,114,598号、同第6,075,181号および同第5,939,598号ならびに日本特許第3 068 180号、同第3 068 506号および同第3 068 507号にさらに説明され、詳述されている。1996年6月12日に出願公開された欧州特許第0 463 151号、1994年2月3日に公開されたWO94/02602号、1996年10月31日に公開されたWO96/34096号、1998年6月11日に公開されたWO98/24893号、2000年12月21日に公開されたWO00/76310号も参照されたい。上記に引用された特許、特許出願、および参考文献の各々の開示は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
1つの代替的なアプローチにおいて、GenPharm International社を含む他者は、「ミニ遺伝子座(minilocus)」アプローチを利用している。ミニ遺伝子座アプローチでは、Ig遺伝子座からの複数の小片(個々の遺伝子)を含むことにより、外来性Ig遺伝子座を模倣する。従って、1つまたは複数のVH遺伝子、1つまたは複数のDH遺伝子、1つまたは複数のJH遺伝子、μ定常領域、および通常、第2の定常領域(好ましくはγ定常領域)が動物に挿入するためのコンストラクトの中に形成される。このアプローチは、Suraniet alによる米国特許第5,545,807号、ならびにLonbergおよびKayによる各々の米国特許第5,545,806号、同第5,625,825号、同第5,625,126号、同第5,633,425号、同第5,661,016号、同第5,770,429号、同第5,789,650号、同第5,814,318号、同第5,877,397号、同第5,874,299号、および同第6,255,458号、KrimpenfortおよびBernsによる米国特許第5,591,669号および同第6,023.010号、Bernset alによる米国特許第5,612,205号、同第5,721,367号、および同第5,789,215号、ならびにChoiおよびDunnによる米国特許第5,643,763号、ならびに1990年8月29日に出願されたGenPharm Internationalの米国特許出願第07/574,748号、1990年8月31日に出願された同第07/575,962号、1991年12月17日に出願された同第07/810,279号、1992年3月18日に出願された同第07/853,408号、1992年6月23日に出願された同第07/904,068号、1992年12月16日に出願された同第07/990,860号、1993年4月26日に出願された同第08/053,131号、1993年7月22日に出願された同第08/096,762号、1993年11月18日に出願された同第08/155,301号、1993年12月3日に出願された同第08/161,739号、1993年12月10日に出願された同第08/165,699号、1994年3月9日に出願された同第08/209,741号に記載され、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。欧州特許第0 546 073号、WO92/03918号、WO92/22645号、WO92/22647号、WO92/22670号、WO93/12227号、WO94/00569号、WO94/25585号、WO96/14436号、WO97/13852号、およびWO98/24884号ならびに米国特許第5,981,175号も参照されたく、これらは参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。さらに、Taylor et al,1992,Chen et al,1993,Tuaillon et al,1993,Choi et al,1993,Lonberg et al,(1994),Taylor et al,(1994)、およびTuaillon et al,(1995),Fishwild et al,(1996)を参照されたく、これらは参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
Kirinは、ミクロ細胞融合によって、染色体の大きな一部、または染色体全体が導入されたマウスからのヒト抗体の産生も示した。欧州特許出願第773 288号および同第843 961号を参照されたく、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。さらに、KirinのTcマウスとMedarexのミニ遺伝子座(Humab)マウスの異種交配の結果得られたKM(商標)マウスが作製された。これらのマウスは、KirinマウスのヒトIgHトランス染色体(transchromosome)およびGenpharmマウスのκ鎖トランス遺伝子を保有する(Ishida et al,Cloning Stem Cells,(2002)4:91−102)。
ヒト抗体は、インビトロ方法によっても生成することができる。適切な例として、ファージディスプレイ(MedImmune,Morphosys,Dyax,Biosite/Medarex,Xoma,Symphogen,Alexion(旧Proliferon),Affimed)、リボソームディスプレイ(MedImmune)、酵母ディスプレイなどが挙げられるがそれらに限定されない。
抗体の調製
本明細書記載の抗体を、下記のとおり、XenoMouse(登録商標)技術を用いて調製した。かかるマウスはヒト免疫グロブリンの分子および抗体を産生でき、マウス免疫グロブリンの分子および抗体は産生できない。この調製をなし遂げるために利用される技術は、本明細書の背景項目に開示した特許、特許出願、および参考文献に開示されている。しかしながら、特に、その技術によるマウスおよび抗体の遺伝子導入生産の好ましい一実施形態は、1996年12月3日に出願された米国特許出願第08/759,620号および1998年6月11日に公開された国際公開WO98/24893号および2000年12月21日に公開されたWO00/76310号に開示されており、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。Mendez et al. Nature Genetics 15:146−156(1997)(本開示は参照により本明細書に組み込まれる)も参照されたい。
かかる技術を用いて、種々の抗原に対する完全ヒトモノクローナル抗体が生産されている。基本的には、マウスのXenoMouse(登録商標)系統を対象の抗原(例えばDLL4)で免疫化し、超免疫マウスからリンパ細胞(B細胞など)を回収し、回収したリンパ細胞を骨髄タイプの細胞系と融合して不死ハイブリドーマ細胞系を調製する。これらのハイブリドーマ細胞系をスクリーニングし、対象の抗原に対して特異的な抗体を生産するハイブリドーマ細胞系を選択して同定する。本明細書は、DLL4に対して特異的な抗体を生産する複数のハイブリドーマ細胞系の生産方法を提供する。さらに、本明細書はかかる細胞系により生産された抗体の特性化(かかる抗体の重鎖および軽鎖のヌクレオチドおよびアミノ酸配列の分析を含む)を提供する。
あるいは、骨髄腫細胞と融合してハイブリドーマを産生する代わりに、B細胞を直接アッセイできる。例えば、CD19+B細胞を超免疫XenoMouse(登録商標)マウスから単離して、抗体分泌形質細胞を増殖および分化させることができる。次いで細胞上清由来の抗体のDLL4免疫原に対する反応性を、例えばELISA、FACS、またはFMATによりスクリーニングする。この上清もDLL4断片に対する免疫反応性についてスクリーニングして、さらにDLL4上の機能的な対象領域に結合する異なる抗体をマッピングしてもよい。抗体は、他の関連ヒトDLL4ならびにラット、マウス、および非ヒト霊長類(カニクイザルなど)に対して、DLL4のオルソログについてスクリーニングして、最後に種交差反応を決定してもよい。対象の抗体を含むウェルからのB細胞は、各種方法(融合して個々のウェルもしくはプールしたウェルのいずれかから、またはEBV感染により、もしくは既知の不死化遺伝子によるトランスフェクトにより、ハイブリドーマを作製することを含む)により不死化してから、適切な培地に入れてよい。あるいは、所望の特異性を伴う単独の抗体分泌形質細胞を次いでDLL4特異性溶血性プラークアッセイを用いて単離する(例えばBabcook et al,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 93:7843−48(1996)を参照されたい)。溶解を標的とした細胞は好ましくはDLL4抗原でコーティングしたヒツジ赤血球細胞(SRBC)である。
対象の免疫グロブリンを分泌する形質細胞および補体を含むB細胞培養の存在下、プラーク形成は、特異的DLL4媒介性の、対象の形質細胞を囲むヒツジ赤血球細胞の溶解を示す。プラーク中心の単独の抗原特異性形質細胞を単離することができ、抗体の特異性をコードする遺伝子情報は単形質細胞から単離される。逆転写を使用後、PCRを行って(RT−PCR)、抗体の重鎖および軽鎖可変領域をコードするDNAをクローン化できる。かかるクローン化DNAは次いで適切な発現ベクター、好ましくはベクターカセット(pcDNAなど)、より好ましくは免疫グロブリンの重鎖および軽鎖の定常領域を含むpcDNAベクターなどにさらに挿入できる。この産生したベクターは次いで宿主細胞(例えば、HEK293細胞、CHO細胞)にトランスフェクトして、転写の誘導、形質転換体の選択、または所望の配列をコードする遺伝子の増幅に適するように改変した従来の栄養培地で培養できる。
理解されるであろうとおり、DLL4に対して特異的に結合する抗体はハイブリドーマ細胞系以外の細胞系で発現し得る。適切な哺乳動物の宿主細胞を形質転換させるために、特定の抗体をコードする配列を使用できる。形質転換は宿主細胞中へポリヌクレオチドを導入する任意の既知の方法(例えばウイルス内(またはウイルスベクター内)へのポリヌクレオチドの封入およびウイルス(またはベクター)による宿主細胞の形質導入を含む)により、または、米国特許第4,399,216号、同第4,912,040号、同第4,740,461号、および同第4,959,455号(これらの特許は参照により本明細書に組み込まれる)に例示されているように当該技術分野において知られているトランスフェクション手順により可能である。使用した形質転換手順は形質転換される宿主に応じて変わる。異種ポリヌクレオチドを哺乳動物細胞に導入する方法は当該技術分野においてよく知られており、デキストラン媒介性トランスフェクション、リン酸カルシウム沈殿、ポリブレン媒介性トランスフェクション、プロトプラスト融合、エレクトロポレーション、リポソーム内へのポリヌクレオチド(1つまたは複数)のカプセル封入、およびDNAの核への直接的なマイクロインジェクションが挙げられる。
発現宿主として利用可能な哺乳動物細胞系は当該技術分野においてよく知られており、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)より入手可能な多くの不死化細胞系(チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、HeLa細胞、ベビーハムスター腎臓(BHK)細胞、サル腎臓細胞(COS)、ヒト肝細胞ガン細胞(例えば、Hep G2)、ヒト上皮腎臓293細胞、およびいくつかの他の細胞系を含むがそれらに限定されない)が挙げられる。どの細胞系の発現値が高くて構成的DLL4結合特性を有する抗体を生産するかの決定を通して、特に好ましい細胞系を選択する。
細胞融合技術により、任意の所望のアイソタイプを伴う重鎖を有する骨髄腫、CHO細胞または他の細胞系が調製され、軽鎖を有する別の骨髄腫、CHO細胞または他の細胞系が調製される。その後、かかる細胞を融合して、インタクトな抗体を発現する細胞系を単離することができる。
従って、抗体候補は上で議論したように所望の「構造性」特性を満たすように産生されるため、通常、アイソタイプのスイッチを介した所望の「機能的」特性を少なくともある程度伴う抗体候補を提供することができる。
治療的投与および製剤
本発明の実施形態としては、疾患の治療に有用である抗DLL4抗体の滅菌医薬品製剤が挙げられる。かかる製剤はNotch1またはNotch4受容体への天然DLL4の結合を阻害し、それにより、例えば、血清または組織のDLL4発現が異常に上昇した症状を効果的に治療する。抗DLL4抗体は、好ましくは天然DLL4のNotch1またはNotch4受容体への結合を強力に阻害する適切な親和性を有し、好ましくは適切な作用持続時間を有して、ヒトに対する低頻度の投与を可能とする。延長した作用持続時間により、代替的な非経口経路(皮下または筋肉注射など)による、低頻度でより便利な投薬計画が可能となる。
滅菌製剤は、例えば、滅菌濾過膜を通した濾過により、抗体の凍結乾燥および再構成の前または後に作製できる。この抗体は通常、凍結乾燥形態または溶液中に保存される。治療上の抗体組成物は、通常、滅菌アクセスポートを有する容器(例えば、静脈内溶液バッグ)、または製剤の回収を可能にするアダプター(皮下注射針によって穿通可能な栓など)を有するバイアルに入れられる。
抗体の投与経路は、既知の方法(例えば、静脈内、腹腔内、脳内、筋肉内、眼内、動脈内、鞘内への注射もしくは注入、吸入もしくは病巣内経路、腫瘍部位への直接注射、または下記の徐放系)と一致する。抗体は好ましくは注入またはボーラス注射により持続投与される。
治療上用いられる抗体の有効量は、例えば、治療目的、投与経路、および患者の症状に応じて変わる。従って、最適治療効果を得る上で必要とされるように療法士が投与量を滴定して投与経路を変更することが好ましい。典型的には、臨床医は投与量が所望の効果に達するまで抗体を投与する。この療法の進行は従来のアッセイにより、または本明細書記載のアッセイにより容易にモニタリングされる。
本明細書記載の抗体は、製薬上許容可能な担体との混合物中で調製できる。この治療組成物は静脈内または鼻もしくは肺経由で、好ましくは液体または粉末エアゾール(凍結乾燥された)として投与できる。この組成物は所望により非経口または皮下投与してもよい。全身投与時、この治療組成物は、滅菌性で、発熱性物質を含まず、pH、等張性、および安定性に関して非経口的に許容可能な溶液中にあるべきである。これらの条件は当業者に知られている。簡単に述べると、本明細書記載の化合物の投薬製剤は、製薬上許容可能な担体、賦形剤、または安定剤と所望の純度を有する化合物とを混合することにより、保存または投与用に調製される。かかる材料は使用投与量および濃度でレシピエントに対して無毒であり、緩衝液(トリスHCl、リン酸塩、クエン酸塩、酢酸塩および他の有機酸塩など);酸化防止剤(アスコルビン酸など);低分子量(約10残基未満)ペプチド(ポリアルギニンなど)、タンパク質(血清アルブミン、ゼラチン、または免疫グロブリンなど);親水性ポリマー(ポリビニルピロリジノンなど);アミノ酸(グリシン、グルタミン酸、アスパラギン酸、またはアルギニンなど);単糖類、二糖類、および他の炭水化物(セルロースまたはその誘導体、グルコース、マンノース、またはデキストリンを含む);キレート剤(EDTAなど);糖類アルコール(マンニトールまたはソルビトールなど);対イオン(ナトリウムなど)ならびに/または非イオン性界面活性剤(TWEEN、PLURONICSまたはポリエチレングリコールなど)を含む。
注射用の滅菌組成物は、Remington: The Science and Practice of Pharmacy(20th ed.,Lippincott Williams & Wilkens Publishers(2003))に記載されているような従来の製薬学的実践に従い製剤化できる。例えば、製薬上許容可能な担体(水、または胡麻油、落花生油、もしくは綿実油のような天然植物油、またはオレイン酸エチルのような合成脂肪ビヒクルなど)への活性化合物の溶解または懸濁が所望され得る。承認されている製薬学的実践に従い緩衝液、防腐剤、酸化防止剤などを組み入れることができる。
徐放調製物の適切な例としては、ポリペプチドを含む固形疎水性ポリマーの半透性基質が挙げられ、これらの基質は造形品、フィルムまたはマイクロカプセル状である。徐放基質の例としては、Langer et al.,J. Biomed Mater. Res.,(1981) 15:167−277およびLanger,Chem. Tech.,(1982) 12:98−105により記載されているようなポリエステル、ヒドロゲル(例えば、ポリ(2−ヒドロキシエチル−メタクリレート)、またはポリ(ビニルアルコール))、ポリラクチド(米国特許第3,773,919号、欧州特許第58,481号)、L−グルタミン酸およびγエチル−L−グルタメートのコポリマー類(Sidman et al.,Biopolymers,(1983) 22:547−556)、非分解性エチレン−酢酸ビニル(前記Langer et al.)、分解性乳酸−グリコール酸コポリマー類(LUPRON Depot(登録商標)(乳酸−グリコール酸コポリマーおよび酢酸ロイプロリドからなる注入可能なミクロスフィア)など)、およびポリ−D−(−)−3−ヒドロキシ酪酸(欧州特許第133,988号)が挙げられる。
ポリマー(エチレン−酢酸ビニルおよび乳酸−グリコール酸など)が分子を100日間に渡って放出し得るのに対し、特定のヒドロゲルはより短期間でタンパク質を放出する。体内に被包性タンパク質が長時間残る場合、それらは37℃で湿気に曝露した結果、変性または凝集し、生物活性を喪失して免疫原性を変化させる可能性がある。タンパク質安定化のための合理的な戦略は、関与する機序に応じて考案できる。例えば、凝集機序がジスルフィド相互変換を介した分子間S−S結合形成であることが見出された場合、スルフヒドリル残基の修飾、酸性溶液からの凍結乾燥、含湿量の管理、適切な添加剤の使用、および特異性ポリマーマトリックス組成物の生成により安定化し得る。
徐放組成物としては、懸濁液中の結晶を維持できる適切な製剤中で懸濁した抗体結晶の調製物も挙げられる。これらの調製物は皮下注射または腹腔内注射時に徐放効果をもたらし得る。他の組成物としては、リポソームに封入された抗体も挙げられる。かかる抗体を含むリポソームは基本的に既知の方法:ドイツ特許第3,218,121号;Epstein et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,(1985) 82:3688−3692;Hwang et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,(1980) 77:4030−4034;欧州特許第52,322号;欧州特許第36,676号;欧州特許第88,046号;欧州特許第143,949号;同第142,641号;日本特許出願第83−118008号;米国特許第4,485,045号および同第4,544,545号;ならびに欧州特許第102,324号により調製される。
患者に投与される抗体製剤の投与量は、薬物作用を変更することが知られている各種要素(疾患の重症度および種類、体重、性別、食事、投与時間および投与経路、他剤ならびに他の関連ある臨床的要素を含む)を考慮して主治医により決定される。治療有効量はインビトロまたはインビボ方法のいずれかにより決定してよい。
本明細書に記載の、治療上用いられる抗体の有効量は、例えば、治療目的、投与経路、および患者の症状に応じて変わる。従って、最適治療効果を得る上で必要とされるように療法士が投与量を滴定して投与経路を変更することが好ましい。典型的な1日投与量は患者の体重あたり約0.0001mg/kg、0.001mg/kg、0.01mg/kg、0.1mg/kg、1mg/kg、10mg/kgから最大100mg/kg、1000mg/kg、10000mg/kg以上までの範囲でよく、上述した要素に応じて変わる。投与量は患者の体重あたり0.0001mg/kg〜20mg/kg、0.0001mg/kg〜10mg/kg、0.0001mg/kg〜5mg/kg、0.0001〜2mg/kg、0.0001〜1mg/kg、0.0001mg/kg〜0.75mg/kg、0.0001mg/kg〜0.5mg/kg、0.0001mg/kg〜0.25mg/kg、0.0001〜0.15mg/kg、0.0001〜0.10mg/kg、0.001〜0.5mg/kg、0.01〜0.25mg/kgまたは0.01〜0.10mg/kgでよく、上述の要素に応じて変わる。典型的には、臨床医は投与量が所望の効果に達するまで治療抗体を投与する。この療法の進行は従来のアッセイにより、または本明細書記載のように容易にモニタリングされる。
本発明の抗体の投与は反復してよく、この投与は少なくとも1日間、2日間、3日間、5日間、10日間、15日間、30日間、45日間、2ヶ月間、75日間、3ヶ月間、または少なくとも6ヶ月間の間隔でよい。
本明細書の組成物および方法による治療実体は、改善された移動、送達、忍容性などを得るために製剤に組み込まれた適切な担体、賦形剤、および他の薬剤と併用投与されることが理解されるであろう。これらの製剤としては、例えば、粉末剤、泥膏、軟膏、ゼリー、ワックス、油、脂質、小胞(Lipofectin(商標)など)を含む脂質(陽イオン性または陰イオン性)、DNA結合体、無水吸収泥膏、水中油型および油中水型エマルション、エマルションカーボワックス(各種分子量のポリエチレングリコール)、半固体ゲル、およびカーボワックスを含む半固体混合物が挙げられる。上記の混合物はいずれも、製剤中の活性成分が製剤によって不活性化されず、製剤が生理的に適合して投与経路に忍容である場合、本発明による治療および療法に適し得る。Baldrick P. “Pharmaceutical excipient development: the need for preclinical guidance.” Regul. Toxicol. Pharmacol. 32(2):210−8(2000),Wang W. “Lyophilization and development of solid protein pharmaceuticals.” Int. J. Pharm. 203(1−2):1−60(2000),Charman WN “Lipids,lipophilic drugs,and oral drug delivery−some emerging concepts.” J Pharm Sci .89(8):967−78(2000),Powell et al. “Compendium of excipients for parenteral formulations” PDA J Pharm Sci Technol. 52:238−311(1998)ならびにそれらに引用されている製薬学的化学者によく知られている製剤、賦形剤および担体と関連する付加的情報も参照されたい。
他の治療の設計および産生
本発明により、および本明細書でDLL4に関して生成され特性化された抗体の活性に基づき、抗体部分以外に他の治療様式の設計が容易になる。かかる様式は、高度抗体治療(2重特異性抗体、免疫毒素、および放射性標識化治療など)、単領域抗体、抗体断片(Fab、Fab’、F(ab’)2、FvまたはdAbなど)、ペプチド治療の産生、新規足場中のDLL4結合領域、遺伝子療法、特に細胞内抗体、アンチセンス治療、および低分子を含むがそれらに限定されない。
抗原結合部位は、非抗体足場タンパク質(フィブロネクチンまたはシトクロムBなど)上のCDR配列を用いて(Haan & Maggos(2004) BioCentury,12(5): A1−A6;Koide et al. (1998) Journal of Molecular Biology,284: 1141−1151;Nygren et al. (1997) Current Opinion in Structural Biology,7: 463−469)、または足場タンパク質内ループのアミノ酸残基を無作為化または変化して所望の標的に対する結合特異性を付与することによって提供し得る。タンパク質の新規結合部位の遺伝子工学のための足場はNygren et al. (Nygren et al. (1997) Current Opinion in Structural Biology,7: 463−469)により詳細に概説されている。抗体模倣体の足場タンパク質は参照により本明細書にその全体が組み込まれる国際公開第0034784号に開示されており、この発明者らは少なくとも1つの無作為化ループを有するフィブロネクチンタイプIII領域を含むタンパク質(抗体模倣体)について述べている。免疫グロブリン遺伝子スーパーファミリーの任意の領域メンバーにより、1つまたは複数のCDR(例えば一群のHCDR)を移植する適切な足場を提供し得る。この足場はヒトまたは非ヒトタンパク質でよい。非抗体足場タンパク質の長所は少なくともいくつかの抗体分子よりも製造する上でより小さなおよび/またはより容易な分子足場における抗原結合部位を提供してよい。小サイズの結合メンバーは有用な生理的特性(細胞に入る、組織内に深く浸透する、または他の構造内の標的に到達する、または標的抗原のタンパク質腔内で結合する能力など)を付与し得る。非抗体足場タンパク質内の抗原結合部位の使用についてはWess,2004(Wess,L. In: BioCentury,The Bernstein Report on BioBusiness,12(42),A1−A7,2004)で概説されている。典型的なものは、安定した骨格および1つもしくは複数の可変ループを有するタンパク質であり、その中でこのループ(1つまたは複数)のアミノ酸配列は具体的にまたは無作為に変異して標的抗原と結合する抗原結合部位を形成する。かかるタンパク質としては、黄色ブドウ球菌、トランスフェリン、アルブミン、テトラネクチン、フィブロネクチン(例えば10番目のフィブロネクチンタイプIII領域)、リポカリンならびにγ−クリスタリンおよび他のAffilin(商標)足場(Scil Proteins)由来のプロテインAのIgG結合領域が挙げられる。他のアプローチの例としては、分子内ジスルフィド結合を有するサイクロチド−小タンパク質に基づく合成「マイクロ体」、マイクロタンパク質(Versabodies(商標)、Amunix)およびアンキリン反復タンパク質(DARPins、Molecular Partners)が挙げられる。
抗体配列および/もしくは抗原結合部位に加えて、本発明による標的結合剤は、他のアミノ酸、例えばペプチドもしくはポリペプチド形態、折りたたまれた領域などを含み得、または抗原結合能に加えて分子の別の機能的特性を与え得る。本発明の標的結合剤は検出可能な標識を有してよく、あるいは、毒素または標的部分または酵素に結合してもよい(例えばペプチジル結合またはリンカーを介す)。例えば、標的結合剤は触媒作用部位(例えば酵素領域内)ならびに抗原結合部位(抗原に結合する抗原結合部位)を含み得、それにより触媒作用部位は抗原を標的とし得る。この触媒作用部位は抗原の生物学的機能を、例えば切断により阻害し得る。
高度抗体治療薬の産生に関連して、補体結合は所望の特性であり、例えば、2重特異性抗体、免疫毒素、または放射線標識の使用を介した細胞死のための補体依存を回避することが可能であり得る。
例えば、(i)一方はDLL4に対して特異性を有し、他方は互いに結合している二番目の分子に対して特異性を有する2つの抗体、(ii)DLL4に対して特異的である一鎖と第二分子に対して特異的である第二鎖を有する単抗体、または(iii)DLL4および他の分子に対して特異性を有する単鎖抗体、を含む2重特異性抗体を産生できる。かかる2重特異性抗体は、例えば、(i)および(ii)に関連して(例えば、Fanger et al. Immunol Methods 4:72−81(1994)および前記Wright and Harrisを参照されたい)、および(iii)に関連して(例えば、Traunecker et al. Int. J. Cancer(Suppl.) 7:51−52(1992)を参照されたい)よく知られている技術を用いて産生できる。各例において、第二の特異性はCD16またはCD64(例えば、Deo et al. Immunol. Today 18:127(1997)を参照されたい)またはCD89(例えば、Valerius et al. Blood 90:4485−4492(1997)を参照されたい)を含むがそれらに限定されない重鎖活性化受容体に生成できる。
抗体は、当該技術分野においてよく知られている技術を利用して、免疫毒素として作用するように修飾もできる。例えば、Vitetta Immunol Today 14:252(1993)を参照されたい。米国特許第5,194,594号も参照されたい。放射性標識化抗体の調製に関連して、かかる修飾抗体は当該技術分野においてよく知られている技術を利用しても容易に調製できる。例えば、Junghans et al. in Cancer Chemotherapy and Biotherapy 655−686(2d edition,Chafner and Longo,eds,Lippincott Raven(1996))を参照されたい。米国特許第4,681,581号、同第4,735,210号、同第5,101,827号、同第5,102,990号(RE35,500)、同第5,648,471号、および同第5,697,902号も参照されたい。各免疫毒素または放射性標識化分子は、所望の多重結合酵素サブユニットオリゴマー化領域を発現する細胞を殺す可能性がある。
抗体が薬剤(例えば、放射性同位体、医薬品組成物、または毒素)と結合される時、この薬剤は、抗分裂剤、アルキル化剤、代謝拮抗剤、抗血管新生剤、アポトーシス剤、アルカロイド剤、COX−2剤、および抗生剤ならびにそれらの組み合わせの群から選択される製薬学的特性を保有すると意図される。薬剤はナイトロジェンマスタード、エチレンイミン誘導体、スルホン酸アルキル、ニトロソ尿素、トリアゼン、葉酸類似体、アントラサイクリン、タキサン、COX−2阻害剤、ピリミジン類似体、プリン類似体、代謝拮抗物質、抗生物質、酵素、エピポドフィロトキシン、白金配位錯体、ビンカアルカロイド、置換尿素、メチルヒドラジン誘導体、副腎皮質抑制剤、アンタゴニスト、エンドスタチン、タキソール、カンプトテシン、オキサリプラチン、ドキソルビシンおよびそれらの類似体、ならびにそれらの組み合わせの群から選択できる。
毒素の例としてはさらに、ゲロニン、緑膿菌外毒素(PE)、PE40、PE38、ジフテリア毒素、リシン、アブリン、α毒素、サポリン、リボヌクレアーゼ(RNase)、DNaseI、ブドウ球菌エンテロトキシン−A、ヤマゴボウ抗ウイルスタンパク質、ゲロニン、緑膿菌内毒素、分子のエンジインファミリーメンバー(カリケアマイシンおよびエスペラマイシンなど)、ならびにそれらの誘導体、組み合わせおよび修飾が挙げられる。化学的毒素はデュオカルマイシン(例えば、米国特許第5,703,080号および米国特許第4,923,990号を参照されたい)、メトトレキサート、ドキソルビシン、メルファラン、クロラムブシル、ARA−C、ビンデシン、マイトマイシンC、シスプラチン(cis−platinum)、エトポシド、ブレオマイシンおよび5−フルオロウラシルからなる群から選択することもできる。化学治療薬の例としては、アドリアマイシン、ドキソルビシン、5−フルオロウラシル、シトシンアラビノシド(Ara−C)、シクロホスファミド、チオテパ、タキソテール(ドセタキセル)、ブスルファン、シトキシン(Cytoxin)、タキソール、メトトレキサート、シスプラチン(Cisplatin)、メルファラン、ビンブラスチン、ブレオマイシン、エトポシド、イホスファミド、マイトマイシンC、ミトキサントロン、ビンクリスチン、ビノレルビン、カルボプラチン、テニポシド、ダウノマイシン、カルミノマイシン、アミノプテリン、ダクチノマイシン、マイトマイシン、エスペラマイシン(米国特許第4,675,187号を参照されたい)、メルファラン、および他の関連ナイトロジェンマスタードも挙げられる。適切な毒素および化学治療薬がRemington’s Pharmaceutical Sciences,19th Ed.(Mack Publishing Co. 1995)およびGoodman And Gilman’s The Pharmacological Basis of Therapeutics,7th Ed.(MacMillan Publishing Co. 1985)に記載されている。他の適切な毒素および/または化学治療薬は当業者に知られている。
放射性同位体の例としては、局在化および/または療法に使用できるγ−放射体、陽電子放射体、およびX線放射体、ならびに療法に使用できるβ−放射体およびα−放射体が挙げられる。診断、予後および病期分類に有用として先に記載されている放射性同位体は、治療にも有用である。
抗ガン剤または抗白血病剤の非限定的な例としては、アントラサイクリン、例えばドキソルビシン(アドリアマイシン)、ダウノルビシン(ダウノマイシン)、イダルビシン、デトルビシン、カルミノマイシン、エピルビシン、エソルビシン、およびモルホリノならびにそれらの置換誘導体、組み合わせおよび修飾が挙げられる。代表的な医薬品としては、シスプラチン、タキソール、カリケアマイシン、ビンクリスチン、シタラビン(Ara−C)、シクロホスファミド、プレドニゾン、ダウノルビシン、イダルビシン、フルダラビン、クロラムブシル、インターフェロンα、ヒドロキシ尿素、テモゾロミド、サリドマイド、およびブレオマイシン、ならびにそれらの誘導体、組み合わせおよび修飾が挙げられる。好ましくは、抗ガン剤または抗白血病剤はドキソルビシン、モルホリノドキソルビシン、またはモルホリノダウノルビシンである。
本発明の抗体は、哺乳動物(好ましくはヒト)における半減期(例えば、血清半減期)が非修飾抗体の半減期より長期化した抗体も包含する。前記抗体の半減期は約15日間超、約20日間超、約25日間超、約30日間超、約35日間超、約40日間超、約45日間超、約2ヶ月超、約3ヶ月超、約4ヶ月超、または約5ヶ月超でよい。哺乳動物(好ましくはヒト)における本発明の抗体またはその断片の長期化した半減期により、哺乳動物における前記抗体もしくは抗体断片のより高い血清力価に至り、それにより、前記抗体もしくは抗体断片の投与頻度を減らすおよび/または投与する前記抗体もしくは抗体断片の濃度を減少させる。長期化したインビボ半減期を有する抗体またはその断片は当業者に知られている技術により産生できる。例えば、長期化したインビボ半減期を有する抗体またはその断片は、Fc領域とFcRn受容体間の相互作用に関わると同定されたアミノ酸残基を修飾(例えば、置換、欠失または付加)して産生できる(例えば、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる国際公開WO97/34631号およびWO02/060919号を参照されたい)。前記抗体または抗体断片ポリマー分子(高分子量ポリエチレングリコール(PEG)など)に結合することにより長期化したインビボ半減期を有する抗体またはその断片を産生できる。PEGは、前記抗体もしくは抗体断片のNもしくはC末端に対するPEGの部位特異性接合またはリシン残基上に存在するイプシロン−アミノ基のいずれかを介した多機能リンカーを伴いまたは伴わず、前記抗体または抗体断片に結合できる。生物活性の喪失が最小限に抑えられる線形または分枝ポリマー誘導体化が使用される。この接合度はSDS−PAGEおよび質量分析により密接にモニタリングされ、抗体に対するPEG分子の適切な接合を確実にする。無反応のPEGは、例えば、サイズ排除またはイオン交換クロマトグラフィーにより抗体−PEG結合体から分離できる。
当業者に理解されるであろうとおり、上の実施形態において、親和性値は重要であるが、この抗体の特定の機能によって他の要素も同様にまたはより重要であり得る。例えば、免疫毒素(抗体関連毒素)において、この抗体の標的に対する結合作用は有用であり得る;しかしながら、いくつかの実施形態において、所望の最終結果はこの毒素の細胞内への内部移行である。従って、高い内部移行パーセントを有する抗体がこれらの状況において所望され得る。従って、一実施形態において、内部移行の高効率を伴う抗体が意図される。内部移行の高効率は内部抗体パーセントとして測定でき、低値から100%までであり得る。例えば、様々な実施形態において、0.1〜5、5〜10、10〜20、20〜30、30〜40、40〜45、45〜50、50〜60、60〜70、70〜80、80〜90、90〜99、および99〜100%が高効率であり得る。当業者に理解されるであろうとおり、所望の効率は、異なる実施形態において、例えば、関連剤、部位に投与できる抗体量、抗体−薬剤複合体の副作用、治療されるべき問題の種類(例えば、ガンの種類)および重症度によって異なり得る。
他の実施形態において、本明細書に開示される抗体は、DLL4発現変化と関連する疾患または障害をスクリーニングするために哺乳動物組織または細胞におけるDLL4発現の検出アッセイキットを提供する。このキットは、DLL4と結合する抗体、および存在する場合、抗体抗原反応を示す手段を含む。
併用
本明細書に定義した標的結合剤または抗体は単独療法として適用してもよいし、本発明の化合物に加えて、従来の外科手術または放射線療法または化学療法に関わってもよい。かかる化学療法としては、1種またはそれ以上の以下の種類の抗腫瘍剤を挙げ得る:
(i)内科的腫瘍学において使用される、アルキル化剤(例えばシスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン、シクロホスファミド、ナイトロジェンマスタード、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファン、テモゾロミドおよびニトロソ尿素);代謝拮抗物質(例えばゲムシタビンおよび葉酸拮抗剤(5−フルオロウラシルおよびテガフルのようなフルオロピリミジンなど)、ラルチトレキセド、メトトレキサート、シトシンアラビノシド、およびヒドロキシ尿素);抗腫瘍抗生物質(例えばアドリアマイシン、ブレオマイシン、ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシン、イダルビシン、マイトマイシン−C、ダクチノマイシンおよびミトラマイシンのようなアントラサイクリン);抗分裂剤(例えばビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシンおよびビノレルビンのようなビンカアルカロイドならびにタキソールおよびタキソテールのようなタキソイドならびにポロキナーゼ阻害剤);ならびにトポイソメラーゼ阻害剤(例えばエトポシドおよびテニポシドのようなエピポドフィロトキシン、アムサクリン、トポテカンならびにカンプトテシン)のような他の抗増殖性/抗新生物剤およびそれらの組み合わせ;
(ii)抗エストロゲン剤(例えばタモキシフェン、フルベストラント、トレミフェン、ラロキシフェン、ドロロキシフェンおよびヨードキシフェン)、抗アンドロゲン剤(例えばビカルタミド、フルタミド、ニルタミドおよび酢酸シプロテロン)、LHRHアンタゴニストもしくはLHRHアゴニスト(例えばゴセレリン、リュープロレリンおよびブセレリン)、プロゲストゲン(例えば酢酸メゲストロール)、アロマターゼ阻害剤(例えばアナストロゾール、レトロゾール、ボラゾールおよびエキセメスタンとして)ならびにフィナステリドなどの5α−還元酵素阻害剤のような細胞増殖抑制剤;
(iii)抗浸潤剤(例えば4−(6−クロロ−2,3−メチレンジオキシアニリノ)−7−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシ]−5−テトラヒドロピラン−4−イルオキシキナゾリン(AZD0530;国際公開WO01/94341号)およびN−(2−クロロ−6−メチルフェニル)−2−{6−[4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル]−2−メチルピリミジン−4−イルアミノ}チアゾール−5−カルボキサミド(ダサチニブ、BMS−354825;J. Med. Chem,2004,47,6658−6661)のようなc−Srcキナーゼファミリー阻害剤、ならびにマリマスタットのようなメタロプロテナーゼ阻害剤、ウロキナーゼプラスミノーゲン活性化因子受容体機能阻害剤または、カテプシン阻害剤、セリンプロテアーゼ阻害剤、例えばマトリプターゼ、ヘプシン、ウロキナーゼ、ヘパラナーゼ阻害剤);
(iv)細胞傷害性剤(フルダラビン、2−クロロデオキシアデノシン、クロラムブシルまたはドキソルビシンなど)およびそれらの組み合わせ(フルダラビン+シクロホスファミド、CVP:シクロホスファミド+ビンクリスチン+プレドニゾン、ACVBP:ドキソルビシン+シクロホスファミド+ビンデシン+ブレオマイシン+プレドニゾン、CHOP:シクロホスファミド+ドキソルビシン+ビンクリスチン+プレドニゾン、CNOP:シクロホスファミド+ミトキサントロン+ビンクリスチン+プレドニゾン、m−BACOD:メトトレキサート+ブレオマイシン+ドキソルビシン+シクロホスファミド+ビンクリスチン+デキサメタゾン+ロイコボリン、MACOP−B:メトトレキサート+ドキソルビシン+シクロホスファミド+ビンクリスチン+プレドニゾン固定用量+ブレオマイシン+ロイコボリン、またはProMACE CytaBOM:プレドニゾン+ドキソルビシン+シクロホスファミド+エトポシド+シタラビン+ブレオマイシン+ビンクリスチン+メトトレキサート+ロイコボリンなど)。
(v)成長因子機能の阻害剤、例えばかかる阻害剤としては、成長因子抗体および成長因子受容体抗体(例えば抗erbB2抗体トラスツズマブ[ハーセプチン(商標)]、抗EGFR抗体パニツムマブ、抗erbB1抗体セツキシマブ[アービタックス(Erbitux)、C225]およびStern et al. Critical reviews in oncology/haematology,2005,Vol. 54,pp11−29により開示された任意の成長因子または成長因子受容体抗体)が挙げられ、かかる阻害剤としては、チロシンキナーゼ阻害剤、例えば上皮成長因子ファミリー阻害剤(例えばN−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシ−6−(3−モルホリノプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(ゲフィチニブ、ZD1839)、N−(3−エチニルフェニル)−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−4−アミン(エルロチニブ、OSI−774)および6−アクリルアミド−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(3−モルホリノプロポキシ)−キナゾリン−4−アミン(CI1033)のようなEGFRファミリーのチロシンキナーゼ阻害剤)、erbB2チロシンキナーゼ阻害剤(ラパチニブなど)、肝細胞成長因子ファミリー阻害剤、血小板由来成長因子ファミリー阻害剤(イマチニブなど)、セリン/トレオニンキナーゼ阻害剤(例えばRas/Rafシグナル伝達阻害剤(ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、例えばソラフェニブ(BAY43−9006)など)、MEKおよび/またはAKTキナーゼを介した細胞シグナル伝達阻害剤、肝細胞成長因子ファミリー阻害剤、c−キット阻害剤、ablキナーゼ阻害剤、IGF受容体(インスリン様成長因子)キナーゼ阻害剤、オーロラキナーゼ阻害剤(例えばAZD1152、PH739358、VX−680、MLN8054、R763、MP235、MP529、VX−528およびAX39459)、サイクリン依存性キナーゼ阻害剤(CDK2および/またはCDK4阻害剤など)、ならびに生存シグナル伝達タンパク質阻害剤(Bcl−2、Bcl−XL例えばABT−737など)も挙げられる;
(vi)血管内皮成長因子の効果を阻害するもののような抗血管新生薬[例えば抗血管内皮細胞成長因子抗体ベバシズマブ(アバスチン(商標))、アンジオポイエチン−2阻害剤、およびVEGF受容体チロシンキナーゼ阻害剤、例えば4−(4−ブロモ−2−フルオロアニリノ)−6−メトキシ−7−(1−メチルピペリジン−4−イルメトキシ)キナゾリン(ZD6474;WO01/32651号内の実施例2)、4−(4−フルオロ−2−メチルインドール−5−イルオキシ)−6−メトキシ−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)キナゾリン(AZD2171;WO00/47212号内の実施例240)、バタラニブ(PTK787;WO98/35985号)およびSU11248(スニチニブ;WO01/60814号、スーテント(Sutent)(商標))、ソラフェニブ(ネクサバール(Nexxavar)(商標))、国際公開WO97/22596号、WO97/30035号、WO97/32856号、WO98/13354号、WO00/47212号およびWO01/32651号に開示されている化合物ならびに他の機序によって働く化合物(例えばリノマイド、インテグリンαvβ3機能阻害剤およびアンジオスタチン)]またはコロニー刺激因子1(CSF1)またはCSF1受容体;
(vii)コンブレタスタチンA4および国際公開WO99/02166号、WO00/40529号、WO00/41669号、WO01/92224号、WO02/04434号およびWO02/08213号に開示されている化合物のような血管傷害性薬剤;
(viii)アンチセンス療法(例えば、G−3139(ゲナセンス(Genasense))、抗bcl2アンチセンスなどの上に列挙する標的を指向するもの);
(ix)例えば異常p53または異常BRCA1もしくはBRCA2のような異常遺伝子の置換アプローチ、シトシンデアミナーゼ、チミジンキナーゼもしくは細菌性ニトロ還元酵素を用いるもののようなGDEPT(遺伝子指向型酵素プロドラッグ療法)アプローチ、ならびに多剤耐性遺伝子療法のような化学療法もしくは放射線療法に対する患者の忍容性を高めるアプローチを含む遺伝子療法アプローチ;ならびに
(x)例えばアレムツズマブ(キャンパス(campath)−1H(商標))による治療、CD52指向のモノクローナル抗体、またはCD22指向の抗体による治療、サイトカイン(インターロイキン2、インターロイキン4または顆粒球マクロファージコロニー刺激因子など)を用いるトランスフェクションのような患者の腫瘍細胞の免疫原性を高めるための生体外およびインビボアプローチ、T細胞アネルギーを減少させるアプローチ(CTLA−4機能を阻害するモノクローナル抗体治療など)、サイトカイントランスフェクト樹状細胞のようなトランスフェクト免疫細胞を用いるアプローチ、サイトカイントランスフェクト腫瘍細胞系を用いるアプローチおよび抗イディオタイプ抗体を用いるアプローチを含む免疫療法アプローチ。
(xi)ベルケード(ボルテゾミブ)などのプロテアソーム阻害剤のようなタンパク質分解阻害剤。
(xii)例えば、受容体リガンドの隔離、受容体結合リガンドの阻止または受容体シグナル伝達の減少(例えば増大した受容体分解または減少した発現値による)のいずれかを行うペプチドまたはタンパク質(抗体または溶解性外受容体領域構造など)を用いる生物治療学的治療アプローチ。
一実施形態において、本明細書に定義した抗腫瘍治療は、本発明の化合物に加えて、内科的腫瘍学において使用される他の抗増殖性/抗新生物薬およびそれらの組み合わせによる治療(アルキル化剤(例えばシスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン、シクロホスファミド、ナイトロジェンマスタード、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファン、テモゾロミドおよびニトロソ尿素);代謝拮抗物質(例えばゲムシタビンおよび葉酸拮抗剤(5−フルオロウラシルおよびテガフルのようなフルオロピリミジン、ラルチトレキセド、メトトレキサート、シトシンアラビノシド、およびヒドロキシ尿素など);抗腫瘍抗生物質(例えばアドリアマイシン、ブレオマイシン、ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシン、イダルビシン、マイトマイシン−C、ダクチノマイシンおよびミトラマイシンのようなアントラサイクリン);抗分裂剤(例えばビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシンおよびビノレルビンのようなビンカアルカロイドならびにタキソールおよびタキソテールのようなタキソイドならびにポロキナーゼ阻害剤);ならびにトポイソメラーゼ阻害剤(例えばエトポシドおよびテニポシドのようなエピポドフィロトキシン、アムサクリン、トポテカンならびにカンプトテシン)など)を含んでよい。
一実施形態において、本明細書に定義した抗腫瘍治療は、本発明の化合物に加えて、ゲムシタビンによる治療を含み得る。
かかる併用治療(conjoint treatment)は、治療の個々の成分の同時、逐次または分割投与方法によりなし遂げ得る。産生物のかかる組み合わせは、本明細書に上記した投与量範囲の本発明の化合物、または製薬上許容可能なその塩、ならびに承認された投与量範囲の他の製薬的活性剤を使用する。
下記の実施例(実施した実験および達した結果を含む)は例証的な目的のみで提供しており、本明細書の教示を制限する意図はない。
免疫化および力価測定(titering)
免疫原
チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞において一過的に発現させたヒトDLL4の細胞外領域(アミノ酸1〜524)および組換えヒトDLL4を免疫化のための抗原として使用した。CHOトランスフェクタントの生成のために、ヒト完全長DLL4−cDNA(Yoneya et al.,2001,J.Biochem.,129,27−34)をpcDNA3.1ベクターに挿入し、CHO細胞(American Type Tissue Collection,カタログ#CCL−61)にリポフェクトした。免疫化の目的に適した量の細胞表面におけるヒトDLL4の発現を蛍光活性化細胞選別(FACS)解析によって確認した。ヒトDLL4の細胞外領域を、順方向5’−AAGCTGGCTAGCGCGAATGGCGGCAGCGTCCCGGAGプライマーおよび逆方向5’−CAGCCTCGAGCGGCCGCCCAGGGGAAGCTGGGCGGCAAGCプライマーを使用して完全長DLL4からサブクローニングした。PCR産物を精製し、Invitrogen社のpSecTag発現ベクターに連結した。その後、293fectinトランスフェクション試薬を使用して、このクローンを293T細胞にトランスフェクトした。7日後、標的タンパク質を含む細胞上清を回収し、前もって平衡化したHisTrapカラム(GE Healthcare,カタログ#17−5247)に一晩通した。このカラムを20mMリン酸ナトリウム、500mM塩化ナトリウムおよび5mMイミダゾール、pH7.4を含む結合バッファーを用いて洗浄し、hisタグタンパク質を20mMリン酸ナトリウム、500mM塩化ナトリウムおよび500mMイミダゾール、pH7.4を含む緩衝液で溶出した。このタンパク質試料を4℃で1時間、結合バッファーで透析し、PBS、pH7.4で2時間さらに透析し、その後濾過滅菌、SDS−PAGEによる定量化および純度評価、続いてGelcode(Pierce,カタログ#24950)を用いた染色を行った。
免疫化
実施例1に記載したようなDLL4の細胞外領域または組換えヒトDLL4を過剰発現するCHO細胞のいずれかを用いて、XenoMouse(登録商標)(XenoMouse系統:XMG2(IgG2κ/λ)およびXMG4(IgG4κ/λ)Amgen,Inc.Vancouver,British Columbia,Canada)マウスを連続して免疫することによって、DLL4に対するモノクローナル抗体を作製した。全ての注入において、従来法を用いて腹腔内経路および尾根部経路により、XenoMouse動物を免疫した。アジュバントには、Titermax Gold(商標)(Sigma,カタログ#T2684)、リン酸アルミニウムゲルアジュバント、HCLバイオセクター(カタログ#1452−250)およびImmuneEasyマウスアジュバント(qCpG,Qiagen カタログ#303105)が含まれる。可溶性免疫原に関して、10μgのDLL4細胞外領域の第1の注入をTitermax Gold(商標)(0日)を用いて行い、5μgのDLL4細胞外領域と共に、リン酸アルミニウムゲルアジュバントおよびqCpGまたはリン酸アルミニウムゲルアジュバントおよびTitremax Gold(商標)のいずれかを使用して、代替追加免疫を行った。細胞ベースの免疫原に関して、リン酸アルミニウムゲルアジュバントおよび2E6細胞を用いて第1の注射を行った。次の追加免疫の間に、1E6細胞を同じアジュバントを使用して投与した。両方の免疫キャンペーンに対して、追加免疫は2、6、10、16、23、30、37、44、50、64、71、75、89、104および108日目に行った。
力価による回収のための動物選択
蛍光微量アッセイ技術(FLUOROMETRIC microvolume assay technology(FMAT))細胞検出装置(Applied Biosystems)を使用して、293T細胞内で発現させたヒトおよびマウスDLL4への結合に関して、ヒトDLL4に対する抗体の力価を検査した。この解析は、DLL4に特異的であると思われる、力価を有するマウスがいることを示した。従って、以下の実施例2に記載したように、免疫化プログラムの終わりに、17匹のマウスを回収するために選択し、免疫化マウスの脾臓およびリンパ節からリンパ球を単離した。
リンパ球の回収、B細胞単離、ハイブリドーマの融合および作製
免疫化マウスを頸椎脱臼によって屠殺し、各コホートから流入領域リンパ節を回収し貯蔵した。リンパ系細胞を、組織から細胞を遊離するためDMEM中ですりつぶすことによって解離し、その細胞をDMEMに懸濁した。B細胞を、CD19標識Dynal beadsを使用してポジティブ選択によって濃縮した。上記の洗浄濃縮したB細胞とATCCから購入した非分泌性骨髄腫P3X63Ag8.653細胞(カタログ#CRL1580)とを1:1の割合で混合することによって融合を行った(Kearney et al.,J.Immunol.123,1979,1548−1550)。細胞混合物を800×gでの遠心分離により穏やかにペレット状にした。上清を完全に除去した後、この細胞をわずか2分間、2〜4mlのプロナーゼ溶液(CalBiochem, カタログ#53702;PBS中0.5 mg/ml)で処理した。その後、酵素活性を停止するために、3〜5mlのFBSを加え、この懸濁液に電子細胞融合溶液ECFS(0.3M ショ糖、Sigma、カタログ#S7903、0.1mM 酢酸マグネシウム、Sigma、カタログ#M2545,0.1mM 酢酸カルシウム、Sigma、カタログ#C4705)を使用して、全体積を40mlに調整した。遠心後、上清を除去し、細胞を40mlのECFSで再懸濁した。この洗浄ステップを繰り返し、2E6細胞/mlの濃度になるように、この細胞を再びECFSで再懸濁した。融合発生装置、モデルECM2001、ジェネトロニック社、サンディエゴ、カリフォルニアを使用して、電子−細胞融合を行った。使用した融合チャンバーサイズは2.0mlで、以下の装置設定:整列条件:電圧:50V、時間:50秒;膜破壊:電圧:3000V、時間:30μ秒;融合後の滞留時間:3秒を使用した。ECF後、滅菌条件下、細胞懸濁液を注意深く融合チャンバーから取り出し、同じ量のハイブリドーマ培地(2mM L−グルタミン(Sigma, カタログ#G2150)、10U/ml ペニシリン/0.1mg/ml ストレプトマイシン(Sigma, カタログ#P7539)、1バイアル/L OPI(オキザロ酢酸、ピルビン酸、ウシインスリン;Sigmaカタログ#O5003)および10U/ml組換えヒトIL−6(Boehringer Mannheim, カタログ#1131567)を補充したDMEM(JRH Biosciences),15%FBS(Hyclone))を含む滅菌チューブに移した。この細胞を37℃で15〜30分間インキュベートし、その後、5分間400×gで遠心分離した。この細胞を少量のハイブリドーマ選択培地(0.5×HA(Sigma, カタログ#A9666)を補充したハイブリドーマ培地)に穏やかに再懸濁し、5E6 B細胞を1ウェルあたり200μlで96−ウェルプレートに最終的にプレーティングすることに基づき、その量をさらにハイブリドーマ選択培地で適切に調整した。この細胞を穏やかに混合し、96−ウェルプレートにピペットで入れ、増殖させた。全ての上清を、抗DLL4抗体を潜在的に産生する細胞から収集し、次に、以下に例示したようなスクリーニングアッセイを行った。
細胞に結合したヒトおよびカニクイザルDLL4ならびにヒトJAGGED1への結合
回収した細胞から収集した上清を検査し、完全長ヒトもしくはカニクイザルDLL4またはヒトJagged1のいずれかを一過的に過剰発現する293T細胞への分泌性抗体の結合能を評価した。偽トランスフェクト293T細胞系をネガティブコントロールとして使用した。2%FBSを含むPBSで希釈した細胞を、384ウェルプレート(Corning Costar, カタログ#3712)に1ウェルあたり3000個の発現細胞および15000個の偽トランスフェクト細胞の密度で播種した。プレーティング後すぐに、15または20μl/ウェルのハイブリドーマ上清および10μl/ウェルの二次抗体(ヤギの抗ヒトIgG Fc Cy5、最終濃度750ng/ml)を加え、このプレートを室温で3時間インキュベートし、FMAT 8200装置(Applied Biosystems)で蛍光を読み取った。2.86μg/mlから1:2で希釈したヒトNotch1/Fcキメラ(R&D systems, カタログ#3647−TK)の結合をDLL4のポジティブコントロールとして使用し、10μg/mlから希釈したヒトNotch3/FcキメラをJagged1への結合のポジティブコントロールとして使用した。ヒト/カニクイザルDLL4およびヒトJaggedへのハイブリドーマ上清の結合を示す12のハイブリドーマ上清の結果を表3に示す。
Notch1−DLL4受容体−リガンド結合の阻害
上清を含む抗体の相対力価を測定するために、293T細胞に一過的に過剰発現させたヒトDLL4へのヒトNotch1/Fcの結合を阻害する能力を評価した。トランスフェクトしたならびにトランスフェクトしていない239T細胞を2%FCSを含むPBSで再構成し、5000のトランスフェクトした細胞および17500のトランスフェクトしていない細胞を384ウェル組織培養プレート(Corning Costar,カタログ#3712)のウェルに20μlの量で播種した。その後、20μlのハイブリドーマ上清を加え、4℃で1時間、プレートをインキュベートし、その時に20μlのAlexa−647標識ヒトNotch1/Fcを最終濃度6.7ng/mlで加えた。4℃で3時間さらにインキュベートした後、FMAT 8200装置(Applied Biosystems)を使用して、各ウェルの蛍光を読み取ることによって、Notch1/Fcの結合量を測定した。12のハイブリドーマ上清の結果を表4に示す。結果を実施例2で記載した方法と同様の方法で調製した非DLL4結合上清の効果によって測定したアッセイ中の最小阻害、および飽和濃度の非標識Notch1/Fcが存在する中で得られるシグナルとして定義される最大阻害を用いて阻害%として表した。N.T.は未検査を表す。
抗DLL4抗体の構造分析
この抗体の可変重鎖および可変軽鎖の配列を解析してそれらのDNA配列を決定した。抗DLL4抗体の完全な配列情報を、各γおよびκ鎖の組み合わせについてヌクレオチドとアミノ酸配列を載せた配列表に提示する。この可変重鎖配列を分析してVHファミリー、D領域配列およびJ領域配列を決定した。次いでこの配列を翻訳して一次アミノ酸配列を決定し、生殖系列VH、DおよびJ領域配列と比較して体細胞超変異を評価した。
表2は、抗体重鎖領域をそれらの同族生殖系列の重鎖領域と比較し、κ軽鎖領域をそれらの同族生殖系列の軽鎖領域と比較した表である。免疫グロブリン鎖の可変(V)領域は、多様な生殖系列のDNA断片によりコードされ、これはB細胞発生において機能的可変領域(VHDJHまたはVKJK)に接合される。DLL4に対する抗体反応の分子的多様性および遺伝子的多様性を詳細に研究した。
特定の抗体がその各生殖系列配列とアミノ酸レベルで異なる場合、抗体配列を変異させて生殖系列配列に戻すことができることも理解されたい。かかる矯正変異は、標準分子生物学的技術を用いて、1、2、3もしくはそれ以上の位置、または任意の変異した位置の組み合わせで起こり得る。非限定的な例として、18位のVからAへの変異(変異1)、32位のVからA(変異2)、50位のEからD(変異3)、65位のSからN(変異4)、89位のTからA(変異5)、および94位のLからT(変異6)により、対応する生殖系列配列と異なる2H10の軽鎖配列(配列番号6)を表8に示す(表2参照)。従って、アミノ酸または2H10軽鎖をコードするヌクレオチド配列は、任意の部位またはあらゆる部位を修飾することができる。2H10、9G8、21H3、および4B4の生殖系列のかかるバリエーションの位置を表2〜9に例証する。各行は太字で指定の位置の生殖系列および非生殖系列残基の固有の組み合わせを表す。
別の実施形態において、本発明は、本発明の抗体の異質性に影響を及ぼし得る配列における任意の構造的障害の置換を含む。かかる障害としては、グリコシル化部位、不対システイン、表面曝露メチオニンなどが挙げられる。かかる異質性リスクを減らすために、1つまたは複数のかかる構造的障害を除去するように変化させることが提唱される。
一例では、不対システインは単独でまたは他の構造的変化と接合して置換することができる。不対システインの例は、抗体2H10または9G8の33位の軽鎖CDR1に発現する。この不対システインを、類似した側鎖特性を有する適切なアミノ酸(セリンなど)に変異させることができる。別の例では、不対システインは抗体20G8の203位の重鎖FR4に発現する。この不対システインも同様に、類似した側鎖特性を有する適切なアミノ酸(セリンなど)に変異させることができる。
本発明のいくつかの実施形態において、この標的結合剤または抗体は、配列番号30を含む配列を含む。特定の実施形態において、配列番号30は、表5の各行に示される生殖系列および非生殖系列残基の任意の1つの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、配列番号30は、表5に示されるような生殖系列残基の任意の1つ、任意の2つ、任意の3つ、任意の4つ、任意の5つ、任意の6つ、または6つ全部を含む。特定の実施形態において、配列番号30は、表5の各行に示される生殖系列および非生殖系列残基の任意の1つの固有の組み合わせを含む。他の実施形態において、この標的結合剤または抗体は、VH1−18、D2−15およびJH3領域を有する生殖系列配列に由来し、1つまたは複数の残基が、その位置において、対応する生殖系列残基をもたらすように変異している。特定の生殖系列配列に変異している21H3重鎖可変領域の具体例としては、表13に示される21H3 VHOP(非生殖系列配列が45位のLおよび70位のMに変異して最適化されている)が挙げられる。
本発明のいくつかの実施形態において、この標的結合剤または抗体は、配列番号32を含む配列を含む。特定の実施形態において、配列番号32は、表6の各行に示される生殖系列および非生殖系列残基の任意の1つの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、配列番号32は、表6に示されるような生殖系列残基の任意の1つ、任意の2つ、任意の3つ、任意の4つ、任意の5つ、または5つ全部を含む。別の実施形態において、標的結合剤または抗体は、VL、1g、JL2領域を備える生殖系列に由来し、1つ以上の残基が変異したことによりその位置の対応する生殖系列残基をもたらす。特定の生殖系列配列に変異している21H3軽鎖可変領域の具体例としては、21H3VLOP1(非生殖系列配列が107位のKに変異して最適化されている)および21H3VLOP2(非生殖系列配列が、67位および107位のKに変異して最適化されている)が挙げられる。表13を参照されたい。
本発明のいくつかの実施形態において、この標的結合剤または抗体は、配列番号2を含む配列を含む。特定の実施形態において、配列番号2は、表7の各行に示される生殖系列および非生殖系列残基の任意の1つの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、配列番号2は、表7に示されるような生殖系列残基の任意の1つ、任意の2つ、任意の3つ、任意の4つ、任意の5つ、任意の6つ、任意の7つ、任意の8つ、任意の9つ、任意の10、任意の11、または11全部を含む。特定の実施形態において、配列番号2は、表7の各行に示される生殖系列および非生殖系列残基の任意の1つの固有の組み合わせを含む。他の実施形態において、この標的結合剤または抗体は、VH1−18、D7−27およびJH4領域を有する生殖系列配列に由来し、1つまたは複数の残基が、その位置において、対応する生殖系列残基をもたらすように変異している。
本発明のいくつかの実施形態において、この標的結合剤または抗体は、配列番号4を含む配列を含む。特定の実施形態において、配列番号4は、表8の各行に示される生殖系列および非生殖系列残基の任意の1つの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、配列番号4は、表8に示されるような生殖系列残基の任意の1つ、任意の2つ、任意の3つ、任意の4つ、任意の5つ、または5つ全部を含む。特定の実施形態において、配列番号4は、表8の各行に示される生殖系列および非生殖系列残基の任意の1つの固有の組み合わせを含む。他の実施形態において、この標的結合剤または抗体は、VL、3p、JL2領域を有する生殖系列配列に由来し、1つまたは複数の残基が、その位置において、対応する生殖系列残基をもたらすように変異している。
本発明のいくつかの実施形態のさらなる形態において、この標的結合剤または抗体は、配列番号6を含む配列を含む。特定の実施形態において、配列番号6は、表9の各行に示される生殖系列および非生殖系列残基の任意の1つの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、配列番号6は、表9に示されるような生殖系列残基の任意の1つ、任意の2つ、任意の3つ、任意の4つ、任意の5つ、任意の6つ、または6つ全部を含む。特定の実施形態において、配列番号6は、表9の各行に示される生殖系列および非生殖系列残基の任意の1つの固有の組み合わせを含む。他の実施形態において、この標的結合剤または抗体は、Vh3−33、D6−13およびJH4領域を有する生殖系列配列に由来し、1つまたは複数の残基が、その位置において、対応する生殖系列残基をもたらすように変異している。変異した配列の一例は2H10 VHOPであり、93位のMがVに変異している。表13を参照されたい。
本発明のいくつかの実施形態のさらなる実施形態において、この標的結合剤または抗体は、配列番号8を含む配列を含む。特定の実施形態において、配列番号8は、表10の各行に示される生殖系列および非生殖系列残基の任意の1つの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、配列番号8は、表10に示されるような生殖系列残基の任意の1つ、任意の2つ、任意の3つ、任意の4つ、任意の5つ、任意の6つ、または6つ全部を含む。特定の実施形態において、配列番号8は、表10の各行に示される生殖系列および非生殖系列残基の任意の1つの固有の組み合わせを含む。他の実施形態において、この標的結合剤または抗体は、VL、3rおよびJL2領域を有する生殖系列配列に由来し、1つまたは複数の残基が、その位置において、対応する生殖系列残基をもたらすように変異している。特定の実施形態では、配列番号8は構造障害の除去を含む修飾を備えることができる。例えば、生殖系列化に加えてC33はSに変異することができる。例えば表13の2H10 VLOP1を参照されたい。従って、配列番号8は、表10の各行に示された生殖系列および非生殖系列残基の固有の組み合わせの任意の1つを含み、さらにC33のSへの変異を含むことができる。軽鎖の構造障害を除去するためにC33において変異させ、生殖系列配列に戻ってさらに変異させた配列の例は、表13に示した2H10 VLOP2であり、C33はSに変異、18位のVをAに変異、65位のSをNに変異させた。
本発明のいくつかの実施形態において、この標的結合剤または抗体は、配列番号22を含む配列を含む。特定の実施形態において、配列番号22は、表11の各行に示した生殖系列および非生殖系列残基の任意の1つの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、配列番号22は、表11に示した任意の1つ、任意の2つ、任意の3つ、任意の4つ、任意の5つ、任意の6つ、任意の7つ、または全7つの生殖系列残基を含む。特定の実施形態において、配列番号22は、表11の各行に示した生殖系列および非生殖系列残基の任意の1つの固有の組み合わせを含む。他の実施形態において、この標的結合剤または抗体はVH4−39、D4−23およびJH3領域を有する生殖系列配列に由来し、1つまたは複数の残基が、その位置において、対応する生殖系列残基をもたらすように変異している。重鎖をもとの生殖系列配列に変異させた配列の例は表13に示した9G8 VHOP1であり、38位のLをWに変異させた。重鎖をもとの生殖系列配列に変異させた配列の別の例は表13に示した9G8 VHOP2であり、21位のSをTに変異、38位のLをWに変異、70位のSをTに変異、および96位のFをYに変異させた。
本発明のさらなるいくつかの実施形態において、この標的結合剤または抗体は配列番号8を含む配列を含む。特定の実施形態において、配列番号24は表12の各行に示した生殖系列および非生殖系列残基の任意の1つの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、配列番号24は、表12に示した任意の1つ、任意の2つ、任意の3つ、任意の4つ、任意の5つ、任意の6つ、任意の7つ、任意の8つ、任意の9つ、任意の10、任意の11、または全11の生殖系列残基を含む。特定の実施形態において、配列番号24は、表12の各行に示した生殖系列および非生殖系列残基の任意の1つの固有の組み合わせを含む。他の実施形態において、この標的結合剤または抗体はVL、3rおよびJL2領域を有する生殖系列配列に由来し、1つまたは複数の残基が、その位置において、対応する生殖系列残基をもたらすように変異している。特定の実施形態において、配列番号24は構造障害を除去することを含むさらなる修飾を含むことができる。例えば、配列番号24は、表12の各行に示した生殖系列および非生殖系列残基の任意の1つの固有の組み合わせを含むことができ、C33のSへの変異をさらに含むことができる。例は、9G8 VLOP1であり、軽鎖を変異させC33の構造障害を除去し、7位でもとの生殖系列配列にさらに変異(SをPに変異)させ、79位のVをAに変異させた。別の例は9G8 VLOP2であり、C33をSに変異、2位のSをYに変異、7位のSをPに変異、19位のRをSに変異、39位のTをPに変異、79位のVをAに変異させた。具体的には表13を参照。
当業者は、CDR境界を定義する別の方法があることに気がつくであろう。表2および13にあるすべてのCDR境界を、カバット定義に従って定義する。
Notch1−DLL4受容体−リガンド結合を阻害するDLL4抗体の力価測定
完全長組換えDLL4および可溶性Notch1/Fc間の相互作用を防ぐ能力に基づいて、精製した複数の抗体を区別するために以下のアッセイを行った。トランスフェクトしたおよびトランスフェクトしていない239T細胞を、2%FCSを含むPBSで再構成し、5000のトランスフェクトした細胞および17500のトランスフェクトしていない細胞を、384ウェル組織培養プレート(Corning Costar,カタログ#3712)のウェルに30μlの量で播種した。その後、5μg/mlのハイブリドーマ上清から段階希釈した30μlの精製抗体を加え、4℃で1時間、プレートをインキュベートし、その時に20μlの100ng/mlのAlexa−647標識ヒトNotch1/Fcを加えた。4℃で3時間さらにインキュベートした後、FMAT 8200装置(Applied Biosystems)を使用して各ウェルの蛍光を読み取ることによって、Notch1/Fcの結合量を測定した。12の精製抗体のデータを表14に示し、組換え完全長ヒトDLL4とNotch1/Fcキメラ間の相互作用を阻害する精製抗体の能力を示す。
さらに、FACSCalibur(BD Biosciences)装置を使用して、同様の実験を行い、定量した。これらの実験に、親の293T細胞またはヒトDLL4で一過的にトランスフェクトした細胞を、2%FCSを含むPBSで再構成し、最終濃度10μg/ml、1μg/mlまたは0.1μg/mlの精製抗体を含むウェルに、25000細胞/ウェルの濃度で加えた。4℃で1時間インキュベートした後、Alexa−647標識ヒトNotch1/Fcを最終濃度227ng/mlで加え、4℃で2時間、プレートをインキュベートした。2%FCSを含むPBSで洗浄後、FACSCalibur装置を使用して各ウェルの蛍光を読み取ることによって、Notch1/Fc結合量を測定した。これらの条件下、DLL4−Notch1相互作用を阻害する20の精製抗体の能力はFMAT装置を使用して観察された能力と同様であった(データ示さず)。実験を、可溶性ヒトDLL4および可溶性ヒトNotch1を使用してELISAフォーマットで行ったときにも、同様の結果を得た(データ示さず)。
レトロウイルスコンストラクトを使用して、ヒト、マウスまたはカニクイザルDLL4のいずれかで安定的にトランスフェクトしたHEK293細胞を使用して、選択した抗体についてさらなる実験を行った。これらの実験の中で、2%FCSを含むPBSで希釈した抗DLL4抗体(最終濃度:10〜0.01μg/ml)を、DLL4を発現するHEK293細胞(2%FCSを含むPBSで希釈した50000細胞/ウェル)に加え、4℃で1時間インキュベートした。その後、Alexa−647標識ヒト、ラットまたはAPC標識マウスNotch1/Fc(例えば、各々、R&D Systems,カタログ#3647−TK−050,1057−TK−050,5267−TK−050)を最終濃度0.01〜0.5μg/mlで加え、4℃でさらに2時間、プレートをインキュベートし、洗浄後、FACSCalibur装置で読み取った。FACS解析によって測定した時の、組換え完全長ヒト、カニクイザルおよびマウスDLL4と、0.1もしくは0.25μg/mlの濃度のヒト、ラットまたは0.5μg/ml濃度のマウスのNotch1/Fcキメラとの間の相互作用を阻害する異なるアイソトープの精製抗体の能力を表15に示す。
DLL4抗体のヒトJAGGED1およびDLL1への交差反応性
精製抗体のヒトJagged1およびDll1への結合能を、FACS解析によって測定した。簡単に説明すると、リポフェクタミン2000を使用して、293T細胞を偽トランスフェクトした、または、ヒトJagged1(アクセッション#:NM_000214)またはDll1(アクセッション#:NM_005618)のいずれかを用いて一過的にトランスフェクトした。細胞を、2%FCSを含むPBSで再懸濁し、V底プレートに50000細胞/ウェルで播種した。2%FCSを含むPBSで希釈した抗DLL4抗体を、最終濃度5または15μg/mlで加え、4℃で1時間、プレートをインキュベートした。2%FCSを含むPBSで洗浄後、二次抗体(ヤギ抗ヒトFc Cy5,Jackson Immunoresearch, カタログ#109−175−098,5μg/ml)および7−AAD(5μg/ml)を加え、4℃で15分間、プレートをインキュベートし、2%FCSを含むPBSで再び洗浄後、FACSCalibur装置で読み取った。マウス抗ヒトJagged1抗体(R&D systems,カタログ#mAB1277,抗マウスFc Cy5の二次抗体(5μg/ml)で検出される,Jackson Immunoresearch カタログ#115−175−164)、ヒトNotch3/Fcキメラ(R&D systems, カタログ#1559−NT−050,上記のヤギ抗ヒトFc Cy5抗体で検出される)またはヤギ抗ヒトDll1抗体(R&D systems cat#AF1818,抗ヤギFc Cy5で検出される,Jackson Immunoresearch, カタログ#305−175−046(5μg/ml))を、トランスフェクションを確かめるための対照として使用した。偽トランスフェクトした細胞の蛍光の幾何平均の、Jagged1またはDll1トランスフェクト細胞の蛍光の幾何平均へのシフトを比較することによってデータを解析した。そのデータを表16および17に示す。表16は、ヒトJagged1で一過的にトランスフェクトした293T細胞への精製抗体(5μg/ml)の結合能を示す。表17は、ヒトDll1で一過的にトランスフェクトした293T細胞への精製抗体(15μg/ml)の結合能を示す。最大300μg/mlの濃度で21H3RK、4B4、9G8または2H10を使用する追加のFACS結合試験は、ヒトJagged1またはヒトDll1のいずれかを安定して過剰発現するHEK−293細胞への最小限の結合(バックグラウンドに対して<2.5倍)を示した。
DLL4抗体のDLL4介在性HUVEC増殖に対する効果の測定
HUVEC増殖のDLL4刺激による阻害を遮断するDLL4抗体の能力を評価した。DLL4の細胞外領域(R&D systems,カタログ#1506−D4/CF)を、50μg/mlストックとして、0.1%BSAを含むPBSで調製した。重炭酸緩衝液(Sigma#C3041−50CAP)で1μg/mlに希釈後、100μl/ウェルを黒壁96ウェルプレート(Perkin Elmer, カタログ#6005182)に加え、4℃で一晩、プレートをインキュベートした。対照ウェルも、0.1%BSAを含むPBSで偽コートした。PBSで洗浄後、10%FCSおよび2mMグルタミンを含むMCDB113(Gibco カタログ#10372)に4E4細胞/mlの濃度で100μlのHUVEC細胞を各ウェルに加えた。その後すぐに、段階希釈した抗DLL4抗体(20〜0.027μg/ml)をDLL4/偽コートウェルに3ウェルずつ加え、37℃/5%CO2で96時間、細胞をインキュベートした。このインキュベート後、15μlのCell Counting Kit8(CCK8,NBS, カタログ#CK−04−11)を各ウェルに加え、37℃/5%CO2で4時間、プレートをインキュベートした。各ウェルの相対細胞数を測定するために、450nmにおける吸光をプレートリーダー(Tecan Ultra)で測定した。抗DLL4抗体の効果を表18に列挙した。さらに、4B4、21H3および21H3RKは、IgG1抗体としてフォーマットした時、DLL4介在性効果の効果的な阻害剤でもあった(図1)。
さらに、抗DLL4抗体(10μg/ml)のNotchシグナル伝達を阻害する能力を、ウエスタンブロットによって評価した。簡単に説明すると、DLL4−His(R&D systems, カタログ#1506−D4−050/CF)を、0.1%BSAを含むPBSで50μg/mlに希釈した。その後、この溶液を50mMの重炭酸緩衝液pH9.6(Sigma カタログ#C−3041)で1μg/mlにさらに希釈し、1ウェルあたり1mlを12ウェルプレートに加え、4℃で一晩インキュベートした。DLL4を含まない追加のウェルを、同じ方法を使用して偽コートした。PBSで洗浄後、MCDB131培地で調製したHUVEC細胞を12000細胞/ウェルで播種した。播種後すぐに、適切な処理(例えば、抗DLL4抗体、10μg/ml)を加え、プレートを37℃/5%CO
2で24時間インキュベートした。インキュベーションが完了した後、細胞をRIPAバッファーで回収した。その後、βメルカプトエタノールおよびブロモフェノールブルーを含む4×サンプルバッファーを加え、試料を70℃で5分間煮沸し、MOPSバッファー(Invitrogen カタログ#NP0001)中の4〜12%NuPAGEゲルにロードした。ニトロセルロースへの電気泳動転写後、ブロットを、5%ミルクを含むPBSTで1時間ブロッキングし、5%ミルクを含むPBSで各々1:1000または1:10,000希釈した切断した抗Notch1抗体(Cell signaling technology, カタログ#2421)またはGAPDH抗体(Advanced Immunochemical,クローン6C5, カタログ#2−RGM2)のいずれかと共にインキュベートした。4℃で一晩、オービタルシェーカー上でインキュベートした後、ブロットをPBSTで洗浄し、室温で、1時間、5%ミルクを含むPBST中で、1:2000の濃度で抗マウスHRP二次抗体(Cell Signaling Technology, カタログ#7072)と共にインキュベートした。PBSTによる洗浄後、ブロットをPierce Pico(カタログ#34080;GAPDH)またはFemto(カタログ#34075;切断Notch1)基質試薬を用いて現像し、結果をChemiGenius装置で解析した。これらの研究から得られた結果は、抗DLL4抗体がHUVEC細胞内においてDLL4促進性Notchシグナル伝達を遮断することができることを示す(データ示さず)。
インビトロHUVEC管形成におけるDLL4抗体の効果
インビトロ共培養アッセイにおける内皮細胞管形成を減少させるDLL4阻害抗体の能力を試験した(例えば、TCS Cell Works Cat no.ZHA−1000)。ヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)およびヒト2倍体線維芽細胞を、24ウェルプレート(TCS Cell works Cat no.ZHA−1000)の中での共培養として得るかまたはプレートを以下のように調製した:37℃/5%CO2で4時間、24ウェル組織培養プレートをコラーゲン(蒸留水での1:10希釈;Sigma,カタログ#C8919)でコートした。PBSで洗浄後、線維芽細胞(例えば、Promocell#C−12300)を15000細胞/ウェルでFGM(Promocell#C−23010)に加えた。37℃/5%CO2での3日間のインキュベーション後、培地をプレートから除去し、EGM2(Promocell #C−22111)中、30,000細胞/ウェルでHUVEC細胞を加えた。37℃/5%CO2でのさらなる4日間のインキュベーション後、プレートを使用できる状態にあると見なし、これをアッセイの1日目と見なした。DLL4阻害抗体を1日目の培養液へ導入し、20〜0.027μg/mlの範囲の濃度で11日間にわたって定期的に導入した。培地を4日目、7日目および9日目に補充した。この共培養モデルを、(共培養アッセイに同梱されている)TCS最適化培地または2%ウシ胎児血清(FCS)、1%グルタミンおよび1%ペニシリン/ストレプトマイシンを補充したMCDB131培地(今後2% FS MCDB131培地と称する)のいずれかで維持した。この共培養モデルを、37℃、加湿した5%CO2/95%空気雰囲気の中で維持した。細管形成を11日目に調べ、メーカーの使用説明書に従って、細管染色キット(TCS Cell Works カタログ#ZHA−1225)を使用してCD31の細管の固定および染色を行った。簡単に説明すると、細胞を室温(RT)で30分間、氷冷70%エタノールで固定した。細胞をブロッキングし、その後、細胞をRTで60分間、抗ヒトCD31で処理した。プレートを洗浄後、RTで60分間、アルカリホスファターゼ(AP)と結合したヤギ抗マウスIgGで処理した。AP結合型二次抗体とのインキュベーション後、これらのプレートを洗浄し、約10分間、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルリン酸/ニトロ・ブルー・テトラゾリウム(BCIP/NBT)基質を加えた。10分間以内の濃い紫色の発色は管形成を反映した。その後、プレートを洗浄し、空気乾燥した。管成長の数量化を、Zeiss KS400 3.0イメージアナライザーを使用してウェル全体の画像解析方法論により行った。数量化方法論で測定した形態学的パラメーターは、管の全長であった。いくつかの実験において、管の分岐数も評価した。各24ウェル中のすべての管形成は、端の退縮のアーティファクトを避けるために100μm深度の縁を排除して測定した。
図2で説明するように、これら抗体が、インビトロでの内皮細胞管形成を阻害するのに効果的であることを観察した。さらに、このアッセイにおいて、いくつかの抗体の力価を測定した。これらのデータを表19にまとめる。総合すると、このデータは、これらの抗体が血管新生過程のモデルになる機能アッセイにおいて活性があることを示す。
精製抗体の結合親和性の測定
DLL4に対する精製抗体の結合親和性を、FACSおよびBIAcore技術の両方を使用して測定した。FACS親和性測定のために、ヒトまたはカニクイザルDLL4のいずれかを過剰発現するHEK293細胞を、約85,000〜104,000細胞/ウェルで播種し、4℃で5時間、精製抗体のタイトレーション(titration)と共にインキュベートした。その後、これらの細胞を洗浄し、4℃で30分間、ヤギ抗ヒトIgG−Fc−Cy5および5μg/mLの7−アミノ−アクチノマイシン(7AAD)と共にインキュベートした。結合したDLL4を、FACS解析を使用して検出し、データを以下の式(導出についてはDrake & Klakamp,2007,J.Immunol.Methods,318,157−162参照)に当てはめた。
この方程式において、Fは蛍光平均値、LTは合計分子mAb濃度、P’は任意の蛍光単位を結合したmAbに関連付ける比例定数、Mはモル濃度の細胞濃度、nは細胞あたりの受容体数、Bはバックグラウンドシグナル、およびKDは平衡解離定数である。各mAbタイトレーション曲線に関して、KDの推定値をP’として得、n、B、およびKDは非線形解析で自由に変動できる。表20に、上記の方法論を使用して得られたヒトおよびカニクイザルDLL4に対する抗DLL4抗体の親和性推定値をまとめた。
Biacore解析に関して、各精製した抗DLL4抗体を、標準的なアミン結合を使用してT100内のCM5センサーチップ上に固定した。固定量を200RU未満に保った。Paceら(G.R. Grimsley and C.N.Pace(2003) in Current Protocols in Protein Science (John Wiley & Sons,Inc.),3.1.1−3.1.9)によって開発された方法を使用して、タンパク質の配列から計算した110,440M
−1cm
−1の280nmにおけるモル吸光係数を使用するUV−VIS分光測定によって、DLL4の濃度を測定した。抗原DLL4(R&D systems;ヒトカタログ#1056−D4−050またはマウス,カタログ#1389−D4−050)を32〜64nMの開始濃度に希釈し、3倍の段階希釈で3回ずつ試験した。ランニングバッファーは0.1mg/mlBSAを有するHBS−Pを含み、結合反応を23℃で収集した。結合複合体を、10mMの水酸化ナトリウムの15秒パルスを用いて再生した。ヒト可溶性DLL4への結合を評価する時、反応データを単純な1:1相互作用モデルに全体的に当てはめ、抗DLL4抗体に関して得られたk
a、k
dおよびK
D推定値を表20にまとめた。さらに、21H3、21H3RKおよび4B4の可溶性マウスDLL4への親和性推定値も、BIAcoreを使用して得、IgG型のすべての抗体は、可溶性マウスDLL4に対して360nM以下の親和性を有した。
FACS解析によるDLL4に対する交差競合(CROSS−COMPETITION)の測定
ヒトDLL4への他のDLL4抗体の結合を阻害する精製DLL4抗体の能力を、FACSアッセイを使用して評価した。簡単に説明すると、市販の標識キット(例えば、Molecular Probes カタログ#A30009,A−20186)を使用して、メーカーの使用説明書により抗体をAlexa−647で直接標識した。交差競合量を測定するために、2%FCSを含むPBSで希釈した非標識抗DLL4抗体(最終濃度:10〜0.01μg/ml)を、DLL4を発現するHEK293細胞(実施例6に記載のように;2%FCSを含むPBSで希釈した50000細胞/ウェル)に加え、4℃で1時間インキュベートした。その後、Alexa−647標識抗DLL4抗体を、最終濃度0.1μg/mlで加え、4℃でさらに1時間、プレートをインキュベートし、洗浄後、FACSCalibur装置で読み取った。ヒトDLL4への結合に対して、標識21H3RKと競合する非標識抗体(10、1、0.1μg/ml)の能力をまとめたデータを図3に含める。ヒトDLL4への結合に対して、標識21H3RKおよび4B4と競合する非標識抗体の能力をまとめた追加データを表22に含める。
さらに、HEK293細胞内で発現させた組換えDLL4(R&D systems, カタログ#1506−D4−050/CF)および天然DLL4を検出する抗体の能力も、標準的な技術を使用してウエスタンブロットにより測定した(実施例3参照)。簡単に説明すると、DLL4を発現しているHEK293細胞を、1つのプロテアーゼ阻害剤の混合タブレット(Roche, カタログ#11873580001)を含むRIPAバッファー(Thermo, カタログ#89900)中で回収し、メーカーの使用説明書に従って、BCAタンパク質アッセイ(Pierce, カタログ#23227)を使用してタンパク質を定量した。ウエスタンブロットに関して、タンパク質試料を氷上で溶解し、2分間100℃でインキュベートし、10×Nupage試料還元剤(Invitrogen, カタログ#NP0004)および4×サンプルバッファーを加え、MESバッファー(Invitrogen, カタログ#NP0002)中のプレキャストの4〜12%NuPage BisTrisゲル(Invitrogen, カタログ#NP0321B0X)にロードした。ニトロセルロースへの電気泳動転写後、ブロットを、0.05%Tween20を含むトリス緩衝食塩水(100mM Tris−HCl,150 mM NaCl,pH 7.5)(TBST)に5%ミルクを加えた溶液中で1時間ブロッキングし、5%ミルクを含むTBST中で、9G8、2H10、21H3、4B4または20G8(すべて2μg/ml)または市販の抗DLL4抗体(R&D Systems, カタログ#MAB1389;Abcam, カタログ#ab7280、両方とも1μg/ml)のいずれかとインキュベートした。4℃で一晩、オービタルシェーカー上でインキュベートした後、ブロットをTBSTで洗浄し、室温で、1時間、5%ミルクを含むTBSTの中で、抗ラット、抗ウサギまたは抗ヒトHRP結合二次抗体(Jackson Immunochemicals, カタログ#112−035−003および111−035−003、1:20,000希釈またはKPL,カタログ#074−1006,1:10,000希釈)のいずれかと共にインキュベートした。過剰の抗体を上記のように洗浄により除去し、メーカーの使用説明書(Pierce, カタログ#34076)に従って、免疫複合体を増強化学発光検出により視覚化し、Hyperfilm ECL(Amersham, カタログ#28906839)またはBiomax MR(Kodak, カタログ#8952855)フィルム上で検出した。これらの条件下、組換えおよび天然DLL4の両方を市販の抗体および9G8/2H10によって検出することはできるが、21H3/20G8または4B4では検出できないことをこれらの結果は示し、これらの抗体がDLL4上の異なるエピトープと相互作用し得ることを示唆する(データ示さず)。
9G8および2H10の配列修飾
免疫グロブリン遺伝子は免疫反応成熟期間中に、可変領域のV、DおよびJ遺伝子断片間での組換え、アイソタイプスイッチ、ならびに超変異を含む様々な修飾を行う。組換えおよび体細胞超変異は、抗体の多様性の生成および親和性の成熟化の基盤であるが、治療薬としてのかかる免疫グロブリンの産業生産を困難にさせ得る配列障害も生む可能性があり、または抗体の免疫原性リスクを上昇させる可能性がある。一般に、CDR領域の変異は親和性および機能の改善に貢献する可能性が高いが、フレームワーク領域内の変異は、免疫原性リスクを上昇させ得る。このリスクは、フレームワーク変異を生殖系列に戻すことによって減少させることができ、抗体の活性に悪影響を及ぼさないことを保証する。いくつかの構造障害は多様化過程によって生まれ得るか、または重鎖および軽鎖可変領域に寄与する生殖系列配列内に存在し得る。出所に関わらず、不安定性、凝集、産物の不均一性、または免疫原性の上昇になり得る潜在的構造障害を除去することが望ましくあり得る。望ましくない障害の例として、(ジスルフィド結合スクランブリング、または可変スルフヒドリル付加物形成をもたらし得る)不対システイン、(構造および活性の不均一性になる)N−結合糖鎖付加部位、ならびに脱アミド化(例えば、NG、NS)、異性化(DG)、酸化(露出したメチオニン)および加水分解(DP)の部位が挙げられる。免疫原性のリスクを減少させ、リード抗体の医薬品特性を改善する試みにおいて、特定のバリアントを生成し、結合および活性の試験をした。部位特異的変異誘発を、Stratagene Quick Change II kitを使用してメーカーが記載するように行った。バリアント配列を、(メーカーが推奨する手順に従って)一過的トランスフェクションによるInVitrogen Freestyle systemにより発現させ、プロテインA親和性クロマトグラフィーにより精製した。
変異抗体の活性を2つの方法により評価した:第1に、実施例3において記載したように、HEK293細胞内で安定して発現させた完全長ヒトDLL4への可溶性Notch1/Fcの結合を遮断する抗体の能力を測定し、第2に受容体−リガンド競合試験において使用される同じ細胞系への抗体の結合を測定した。結合試験に関して、ヒトDLL4を安定して過剰発現しているHEK293細胞を、50,000細胞/ウェルの濃度で、2%FCSを含むPBS中で再懸濁し、4℃で1時間、抗体のタイトレーション(最終濃度0.01〜10μg/ml)と共にインキュベートした。その後、これらの細胞を洗浄し、4℃で30分間、0.31μg/mlの抗ヒトIgG−Fc−FITC(BD Pharmingen,cat#555786)と共にインキュベートした。結合したDLL4を、FACS解析を使用して検出した。未変異抗体と比較したヒトDLL4との結合におけるNotch1との競合、またはヒトDLL4との結合に関するこれらの抗体の能力について、9G8および2H10の配列での特異的変異の効果を示すこれらの研究の結果を、表23にまとめた。
球状体ベースのインビボ血管新生アッセイにおける血管新生阻害の有効性評価
ヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)球状体を、以前に記載されたように(Korff and Augustin:J.Cell.Biol.143:1341−52,1998)、100個の内皮細胞(EC)をプラスチック皿の上に懸滴法でピペット操作により垂らし、一晩、球状体を形成させることによって調製した。次の日、以前に記載された方法(Alajati et al.,Nature Methods 5:439−445,2008)を使用してEC球状体を回収し、単一HUVECと共にマトリゲル/フィブリン溶液に混合し、最終的な数が球状体として100,000ECおよび注入されたプラグあたり200,000単一ECに達した。最終濃度1000ng/mlでVEGF−AおよびFGF−2を加えた。マトリックスあたり500μlの細胞懸濁液をオスのSCIDマウス(5〜8週齢)の皮下に注射した。次の日(1日目)処置を始めた。21日目に、この研究を終了した。マトリックスプラグを取り出し、4%PFAで固定した。組織学的検査のために、全マトリックスプラグをパラフィン包埋し、8〜10μmの厚さに切断した。ヒトCD34および平滑筋アクチン(SMA)の染色により血管を視覚化し、ならびに血管の密度および周皮細胞被覆を測定した。IgG1およびIgG2の両抗体は、インビボの血管新生を調節し、周皮細胞の動員を阻害することに効果的である。得られたデータは、抗DLL4抗体(21H3RKまたは4B4)を用いた処理が、1mg/kgと同じくらい低い抗体濃度で、未処理の対照に対して少なくとも100%のヒト血管新生の増加を誘導することを示唆する。さらに、ヒト血管新生の増加は、5mg/kgの抗体投与量で、(αSMA発現の陽性細胞とも関連するヒトCD34陽性血管のパーセンテージによって評価する場合)少なくとも50%の周皮細胞被覆の減少と関連した。1、0.2および0.04mg/kgの濃度で、週に2度腹腔内投与した21H3RK IgG1の効果をまとめたデータを表24に示す。総合すると、このデータは、これらの抗体が血管新生のインビボアッセイにおいて活性があることを示す。
21H3RKのエピトープマッピング
モノクローナル21H3RKは、特異的にヒトDLL4と結合するが、ヒトDLL1を認識しない。この特異性を、ヒトDLL4に対するMab 21H3RKの結合エピトープを推定するのに使用する。キメラバリアントを遺伝子操作し、DLL4の細胞外領域の部分をDLL1の対応する部分で置換した。組換えタンパク質の表面発現のためのDLL4膜貫通領域を含む一連のバリアントを構築するために、(Yoneya et al.,2001,J.Biochem.,129,27−34,研究室内でクローニングされた)ヒトDLL4およびDLL1(アクセッション#NM_005618,Origene,MD)をオーバーラップ伸長PCR法の鋳型として使用した。得られたバリアントを、一過的哺乳動物発現のために、ヒトサイトメガロウイルス主要最初期(hCMVie)エンハンサー、プロモーターおよび5’−非翻訳領域をコードする哺乳動物発現ベクターにクローニングした。フローサイトメトリー法によるMab 21H3RKの性質決定のために、キメラバリアントを、膜結合タンパク質として一過的にHEK293F細胞内で発現させた。トランスフェクションの48時間後、HEK293Fトランスフェクタントを氷上で1時間、PBS中で1μg/mlのMab 21H3RKとインキュベートし、洗浄し、その後、ヤギ抗ヒトIgG−FITC (Jackson ImmunoResearch Laboratories,PA)とインキュベートし、LSRIIフローサイトメーター(BD Biosciences,CA)を用いて解析した。(ヒトDLL4も認識する)ヤギ抗マウスDLL4およびヤギ抗ヒトDLL1ポリクローナル抗体(両抗体ともR&D Systems., MN)の両方の混合物とインキュベートすることによって、全キメラバリアントの発現量を測定し、その後、ブタの抗ヤギIgG−PE(Invitrogen,CA)を用いて検出した。
ヒトDll1およびDll4は、アミノ酸レベルで53%の同一性を共有するが、Mab 21H3RKは特異的にDll4と結合し、Dll1は認識しない。ヒトDll1のごく一部をコードするヒトDll4のキメラバリアントを、この特異性に関わる領域を同定するために構築した。ヒトDll4のサブドメインとヒトDll1の対応する残基とを置換することによって、12のキメラノックアウトバリアントを構築した。図4は、DLL4の細胞外部分を構造的に規定されたサブドメインにどのように分けるかを示す。成熟DLL4タンパク質の大きなアミノ末端(N−ter)を2つの小さな部分に分けた。KOバリアントN−ter1は、成熟DLL4タンパク質の最初の86個のアミノ酸(AA)をヒトDLL1と置き換え、KOバリアントN−ter2は、87〜146番目のアミノ酸をヒトDLL1と置き換える。図に示した他のノックアウトバリアントは、全N末端領域(AA1〜146)、DSL領域(AA147〜191)、EGF1領域(AA192〜224)、EGF1および2の両方の領域(AA192〜255)、EGF3および4の両方の領域(AA256〜333)、および4つのEGF5〜8領域(AA334〜503)のDll1置換を含む。さらに、N末端およびDSL領域(AA1〜191)の両方、N末端とDSLおよびEGF1〜2領域(AA1〜255)、DSLおよびEGF1〜2領域(AA147〜255)、ならびにDSLおよびEGF1領域(AA147〜224)を組み合わせた領域置換バリアントを、遺伝子操作をして作製した。抗Dll4およびDll1ポリクローナル抗体(図5、両方の行の上のパネル)を用いて測定した時、すべての組換えタンパク質は細胞表面上で十分に発現したが、Mab 21H3RKは、DSLおよびEGF1ヒトDll1領域の両方を含むコンストラクトのいずれも認識しなかった(図5、下のパネル)。さらに、Dll4 DSLおよびEGF1領域をコードするDll1コンストラクト(ノックイン変異体)では、Mab 21H3RKはDll1と結合できる(図6)。従って、21H3RKの結合エピトープは、DSLおよびEGF1領域内に局在している。
このタンパク質のこの部分の中の結合エピトープをさらに絞り込み、Mab 21H3RKの結合特異性に関わる必須残基を同定するため、3つの追加のバリアントを、遺伝子操作をして作製した。Dll4のDSLおよび/またはEGF1領域内の3つの15個のアミノ酸部分を、Dll1およびDll4配列が保存されていないわずかなアミノ酸置換をコードする対応するDll1残基:断片A(AA187〜201)、断片B(AA200〜214)、および断片C(AA210〜214)と置換した。断片Aは、DSL領域の最後の5個のアミノ酸、DSLおよびEGF1の領域間の4個のアミノ酸リンカー、ならびにEGF1領域の6個のアミノ酸に及ぶ。Dll1残基とのこれらの15個のアミノ酸の置換は、Mab 21H3RK結合の損失をもたらした。断片BおよびCの中のDll4残基をDll1と置換した時、何の効果も観察されなかった。これらのデータは、DSLのC末端およびEGF1のN末端を含む15個のアミノ酸(AA187〜201)が結合に重要であることを同定し、21H3RKに対するエピトープを、DSLのC末端およびEGF1のN末端(AA187〜201)に局在する必須領域と共に、DSLおよびEGF1領域(AA147−224)にマッピングした。
DLL4の内部移行を引き起こすDLL4抗体のFACS解析による測定
DLL4の内部移行を誘導する精製抗体の能力をFACS解析により調べた。DLL4を安定に過剰発現しているHEK293細胞をFACS緩衝液(PBS+2%FCS)で分離、洗浄し、V底プレートに1ウェルあたり50,000〜100,000細胞で播種した。一次抗体(抗DLL4または適切なアイソタイプ対照)を、温かい37℃のFACS緩衝液で最終濃度10μg/mlに希釈し、組織培養インキュベーター(37℃/5%CO2)の中で30、60、120または240分間、これらの細胞に加えた。適切な時点で、前もって4℃に冷やした遠心機により500gで細胞を沈殿させ、冷たいFACS緩衝液で洗浄し、氷上で10分間、FITC標識抗ヒトIgGの二次抗体(1μg/ml,Jackson Labs,cat#109−096−098)とインキュベートした。インキュベーション後、前もって冷やした遠心機により500gで細胞を再び沈殿させ、冷たいFACS緩衝液で洗浄し、20分間、2%パラホルムアルデヒドで固定した。FACSCaliburで読み取ることにより、内部移行を評価した。これらのアッセイ条件下、上記の時点で、21H3RKの<10%内部移行が生じた。内部移行は、二次抗ヒトIgG抗体のかわりに、交差競合しないDLL4に対する抗体とインキュベートすることによっても測定することができる。いくつかの実験において、FACS緩衝液で希釈した一次抗体(10μg/ml)を、上記のように氷上で30分間DLL4を過剰発現する細胞と共に前もってインキュベートし、温かい37℃のFACS緩衝液で洗浄し、組織培養インキュベーター(37℃/5%CO2)の中で30、60、120または240分間、細胞をインキュベートした。これらのインキュベーション後、細胞を洗浄し、二次抗体とインキュベートし、上記のように固定し、FACSCaliburで読み取った。これらの条件下、0分の対照に対して、各々60分および240分の時点で、21H3RKの<15%および4B4の<35%内部移行が観察された。上記のアッセイ条件下、内部移行は、二次抗ヒトIgG抗体のかわりに、交差競合しないDLL4に対する抗体とインキュベートすることによっても測定することができる。
血管新生のマウスマトリゲルプラグモデルにおける抗DLL4抗体の活性
血管新生を調節する抗DLL4抗体の能力を、マトリゲルプラグアッセイを使用して評価することができる。このアッセイにおいて、bFGF、VEGFまたは腫瘍細胞のような血管新生を誘導する化合物を液体のマトリゲルに導入することができ、これは、皮下注射後、凝固し、内皮および血管平滑筋の細胞によって浸潤させ、新しい血管が形成できるようにする。簡単に説明すると、4℃で、液体型のマトリゲルをビヒクル(例えば、PBS)または増殖因子/腫瘍細胞(例えば、LL2、MCF7、A431、Colo205、KNRK、Calu−6、SW620、Panc1)と混合し、メスの129s1/SvlmJマウス(6〜8週齢、1グループあたり5匹)の下腹部に0.5mlを皮下注射することができる。抗DLL4抗体を、週に2度、腹腔内注射により投与することができる。5〜10日後、血管新生の評価のために動物を人道的に安楽死させ、プラグを回収し、例えば、CD31およびα平滑筋アクチン(αSMA)の免疫染色、ヘモグロビン含有量の計測、ならびに例えばFITC−デキストランを使用する血管灌流の計測の評価により血管密度および壁細胞被覆率の組織学的点数化により血管新生を測定することができる。このようにして、血管新生を調節する抗DLL4抗体の能力を測定する。
原発性患者の腫瘍試料に由来するヒト腫瘍異種移植モデルにおける抗DLL4抗体の活性
この実施例は、マウスにおいて異種移植片として増殖させた時、原発性患者試料由来の腫瘍の増殖を阻害または予防するために抗DLL4抗体を使用することを記載する。簡単に説明すると、レシピエントマウスを、手術に必要な麻酔量に達するまでイソフルレン吸入によって麻酔することができる。その後、抗生物質および10%FCSiを補充したRPMIで原発性腫瘍をリンスし、「ドロドロの混合物」を生成するために外科用メスで細かく刻み、適切な移植量に分ける(例えば、300mg腫瘍を4匹のマウスに移植することができる)。腫瘍混合物を13ゲージのガン移植外套針にロードすることができる。外套針のシャフトを腫瘍混合物で完全に満たし、右わき腹に皮下注射し、背部脂肪体の下でその内容物を投薬することができる。その後、このマウスをケージに戻し、回復を監視することができる。
一次継代において、一般に3〜5匹のマウスに原発性腫瘍混合物を移植する。腫瘍が800〜1000mm3に達する時、約3×3×3mm断片にスライスし、各マウスに1断片を用いて、5匹のマウスに二次継代する。残りの腫瘍物質を、H&E染色およびDNA/RNA抽出に加えて、Recovery(商標)細胞培養凍結培地(Gibco,カタログ#12648−010)で保管する。2回の継代を超えた腫瘍を、有効性研究のために移植に使用することができる。有効性実験において、1個の腫瘍断片を各動物に移植する。
腫瘍増殖後、2つの垂直な直径を測定する。腫瘍測定および体重を、処置開始後2週間、週に2回記録することができる。腫瘍容積の計算式は以下のとおりである:(L×W2)/2。
DLL4拮抗性抗体を溶液として投与することができる。平均腫瘍容積が約100〜200mm3に達した時か、または腫瘍移植と同時に処置を開始することができる。処置期間は、合計28日で構成することができる。DLL4拮抗性抗体を、例えば、5、10または20mg/kg/日(ip、qd、2×/wk)の単剤または他の薬剤との併用で投与することができる。腫瘍測定および体重を処置開始後4週間、週に2回記録する。従って、DLL4抗体単独または併用のいずれかによる、患者試料由来の腫瘍異種移植片の増殖を阻害するDLL4抗体の能力を測定する。