JP5768769B2 - 二次電池の検査方法 - Google Patents

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Description

本発明は、二次電池における正極と負極との間の微小短絡を検出するための、二次電池の検査方法に関する。
従来、リチウムイオン二次電池などの二次電池においては、正極、負極、およびセパレータを、正極と負極との間にセパレータが介在するように積層して電極体を構成したものが知られている。
前記電極体の正極側に金属不純物等が混入した場合には、電解液に接触した前記金属不純物等が溶解されて負極に達し、負極表面に析出して正負極間に微小短絡(マイクロショート)が生じることがある。
そして、二次電池に生じた正負極間の微小短絡を検査する方法としては、例えば特許文献1に記載される検出方法がある。
具体的には、特許文献1に記載の検出方法は、第1のSOC(state of charge)まで二次電池を充電する充電工程と、前記充電工程の後に、前記二次電池を所定時間放置する放置工程と、前記放置工程の後に前記第1のSOCよりも低い第2のSOCまで放電する放電工程と、前記放電工程の後に、前記二次電池を所定の温度よりも低い電池温度にして、前記二次電池の微小短絡を検出する検出工程を備えるものである。
前記検出工程では、前記低い電池温度の下、二次電池を所定時間放置してエイジング処理を行い、前記エイジング処理中の所定時間に対する電圧の変化量である電圧降下度を測定する。さらに、測定した電圧降下度と基準電圧降下度とを比較して、前記電圧降下度が前記基準電圧降下度よりも高い場合に、微小短絡が発生したと判断する。
特開2011−69775号公報
前述の検出方法における電圧降下度と基準電圧降下度との比較により微小短絡の検出を行った場合、前記二次電池、特に高容量タイプの二次電池セルにおいては、固体間やロット間で内部抵抗にばらつきがあるため、極微小な短絡による電圧降下度の変化と、内部抵抗のばらつきによる電圧降下度の変化とを区別することが困難であり、極微小な短絡を検出することができない場合がある。
また、前記二次電池の微小短絡を検出する場合、前述のように低い電池温度(例えば−30℃)にて電圧降下度を測定すると、二次電池そのものの自己放電量が少なくなるため、微小短絡の有無による電圧降下度の差を検出しやすくなるといった利点がある。
しかし、二次電池を低温にすることで、セル表面が凍結して電池内部に水分が入りやすい状態となり容量低下や内部抵抗増加の原因となったり、低温で電圧降下度の測定を行うために特別の設備や工程管理が必要となって微小短絡の検出工程が煩雑になったりといった問題がある。
さらに、前記二次電池の微小短絡を検出する場合、二次電池のSOCが低い領域ではSOCの変動に対する電圧降下度の変化が大きい(SOCによるOCV(open circuit voltage)の変化を示すOCV曲線の傾きが大きい)ため、微小短絡が生じている二次電池の電圧降下度と、微小短絡が生じていない二次電池の電圧降下度との差が発生しやすく、微小短絡の有無を検出しやすいといった利点がある。
しかし、このようにOCV曲線の傾きが大きい部分で二次電池の電圧降下度の測定を行おうとすると、SOCのわずかな変動により二次電池の電圧が大きく変化するため、電圧降下度を測定する際の初期電圧がばらつくこととなり、前記初期電圧の調整に時間や手間がかかるといった問題がある。
そこで、本発明においては、内部抵抗のばらつきが大きな二次電池であっても、容易かつ短時間で、電池内部の微小短絡の有無を高精度に検出することができる二次電池の検査方法を提供するものである。
上記課題を解決する二次電池の検査方法は、以下の特徴を有する。
即ち、請求項1記載の如く、正極、負極、およびセパレータを、正極と負極との間にセパレータが介在するように積層して構成した電極体を備える二次電池の検査方法であって、前記二次電池を任意のSOCに調整した後、エージング処理を行い、前記エージング処理時における前記二次電池の電圧降下量を測定する第1の電圧降下量測定工程と、前記第1の電圧降下量測定工程の後に複数回繰り返し行われる工程であって、前記二次電池に対して任意の電流量分だけ充電または放電を行って、前記二次電池を、前回までに電圧降下量を測定した際の全てのSOCとは異なるSOCに調整した後、エージング処理を行い、前記エージング処理時における前記二次電池の電圧降下量を測定する、第2の電圧降下量測定工程と、前記第1の電圧降下量測定工程にて測定した電圧降下量を、予め算出しておいた微小短絡が存在しないことが既知であるモデル二次電池におけるSOCと電圧降下量との関係を示す基準ラインに当て嵌めて前記基準ライン上において前記第1の電圧降下量測定工程にて測定した電圧降下量に対応するSOC値を、前記第1の電圧降下量測定工程にて電圧降下量を測定した際のSOCとして算出し、第1次推定SOCとして設定する第1の推定工程と、前記第1次推定SOCに対して、前記複数回の第2の電圧降下量測定工程にて充電または放電を行った電流量分の調整を行って、当該複数回の第2の電圧降下量測定工程に対応する複数の第2次推定SOCを算出する第2の推定工程と、前記第1の電圧降下量測定工程および複数回の第2の電圧降下量測定工程にて測定した電圧降下量と当該各電圧降下量に対応する第1次推定SOCおよび複数の第2次推定SOCとの関係を示す実測ラインと、前記基準ラインとを比較して、前記実測ラインと基準ラインとの合致度に応じて、前記二次電池における微小短絡の有無を判定する判定工程とを備える、ことを特徴とする二次電池の検査方法。
また、請求項2記載の如く、前記判定工程における、前記実測ラインと基準ラインとの合致度に応じた前記二次電池における微小短絡の有無の判定は、前記基準ラインにおける、前記各第2次推定SOCに対応する電圧降下量を算出し、前記実測ラインにおける各第2次推定SOCに対応する電圧降下量と前記基準ラインにおける各第2次推定SOCに対応する電圧降下量との差の平均値と、予め設定した閾値とを比較することにより行う。
また、請求項3記載の如く、前記第1の電圧降下量測定工程および複数の第2の電圧降下量測定工程にて電圧降下量を測定する際の各SOCは、互いに前記二次電池のOCV曲線の傾きが異なる値に設定され、かつ、前記第1の電圧降下量測定工程および複数回の第2の電圧降下量測定工程にて電圧降下量を測定する際の各SOCのうちの少なくとも一つは、0〜10%の範囲内の値に設定される。
本発明によれば、内部抵抗のばらつきが大きな二次電池であっても、容易かつ短時間で、電池内部の微小短絡の有無を高精度に検出することができる。
本発明係る二次電池の検査方法の対象となる二次電池を示す斜視図である。 二次電池におけるSOCとOCVとの関係、および二次電池をエージング処理した場合の、SOCと電圧降下量との関係を示した図である。 モデル二次電池におけるSOCと電圧降下量との関係を示す基準ライン、検査対象となる二次電池が良品の二次電池である場合のSOCと電圧降下量との関係を示す実測ライン、および検査対象となる二次電池が微小短絡二次電池である場合のSOCと電圧降下量との関係を示す実測ラインを示す図である。 二次電池の検査方法のフローを示す図である。 検査対象となる二次電池の実測ラインを作成する手順を示す図である。 基準ラインと実測ラインとの合致度を示す図である。 各良品サンプルおよび微小短絡サンプルについての、基準ラインと実測ラインとの電圧降下量差平均値を示す図である。 従来の検査方法におけるエージング処理日数、および本願発明の検査方法におけるエージング処理日数を示す図である。
次に、本発明を実施するための形態を、添付の図面を用いて説明する。
図1に示す、本実施形態に係る二次電池の検査方法の対象となる二次電池1は、一面(上面)が開口した有底角筒形状のケース本体21と、平板状に形成されケース本体21の開口部を閉塞する蓋体22とで構成される電池ケース2に、電解液とともに電極体3を収容して構成されている。
電池ケース2は、一面(上面)が開口した直方体状の有底角筒形状に形成されるケース本体21の開口部を、平板状の蓋体22にて閉塞した角型ケースに構成されている。
蓋体22の長手方向一端部(図1における左端部)には正極端子4aが設けられ、蓋体22の長手方向他端部(図1における右端部)には負極端子4bが設けられている。
電極体3は、正極31、負極32、およびセパレータ33を、正極31と負極32との間にセパレータ33が介在するように積層し、積層した正極31、負極32、およびセパレータ33を巻回して扁平させることにより構成されている。
電池ケース2に電極体3および電解液を収容して二次電池1を構成する際には、まず電極体3の正極31および負極32に、それぞれ蓋体22の正極端子4aおよび負極端子4bを接続して、電極体3を蓋体22に組み付けて、蓋体サブアッシーを形成する。
その後、電極体3および電解液をケース本体21内に収容するとともに、ケース本体21の開口部に蓋体22を嵌合して、蓋体22とケース本体21とを溶接により密封することにより、二次電池1を構成する。
正極31は、正極活物質、導電材、および結着材等の電極材料を溶媒とともに混練して得られた正極合材ペーストを、箔状に形成される集電体の表面(片面又は両面)に塗布するとともに乾燥・加圧して構成されている。
同様に、負極32は、負極活物質や増粘剤や結着材等の電極材料を混練して得られた負極合材ペーストを、箔状に形成される集電体の表面(片面又は両面)に塗布するとともに乾燥・加圧して構成されている。
セパレータ33は、例えば多孔質ポリオレフィン系樹脂で構成されるシート状部材であり、正極31と負極32との間に配置される。
図2には、二次電池1におけるSOC(state of charge;充電状態)とOCV(open circuit voltage;開路電圧)との関係(OCV曲線)、および二次電池1を所定の環境下で所定時間(例えば12時間)放置(エージング処理)した場合の、SOCと電圧降下量との関係を示している。
二次電池1のOCVはSOCの増加に伴って上昇しており、SOCが低い領域においては、他の領域に比べてOCV曲線の傾きが大きくなっている。また、二次電池1の電圧降下量は、SOCの大きさにより変化しており、SOCが低い領域(例えばSOCが10%程度までの領域)においては、SOCが増加するに従って減少している。
また、二次電池1においては、電極体3の正極31側に金属不純物等が混入した場合には、電解液に接触した前記金属不純物等が溶解されて負極32に達し、負極32の表面に析出して正負極間に微小短絡(マイクロショート)が生じることがある。
前記微小短絡が発生した二次電池1においては、当該微小短絡箇所における正極31と負極32との間のセパレータ33に、正極31と負極32とを導通する微小な導通ブリッジが存在しており、導通ブリッジを通じて正極31と負極32との間に短絡電流が流れることとなる。
そして、微小短絡が発生している二次電池1における電圧降下量は、微小短絡が発生していない二次電池1に比べて、微小短絡による短絡電流の分だけ加わることとなる。
従って、SOCと電圧降下量との関係、すなわち、SOCの違いによる二次電池1の電圧降下量の変化度合は、二次電池1における微小短絡の有無によって異なる。
そこで、本実施形態における二次電池1の検査方法においては、複数点(3点以上)のSOCにおいて二次電池1の電圧降下量を測定し、その測定値と、微小短絡が無いことが既知である二次電池1について予め測定したSOCと電圧降下量との関係とを比較することによって、二次電池1の検査時における初期電圧の調整に時間や手間をかけることなく、二次電池1における微小短絡の有無を検出するものである。
次に、電池内部の微小短絡の有無を検出するための二次電池1の検査方法について、具体的に説明する。
本実施形態における二次電池1の検査方法においては、二次電池1についての微小短絡の有無の検査を実際に行う前に、微小短絡が無いことが既知であるモデル二次電池における複数点のSOCについて電圧降下量を測定し、図3に示すような、モデル二次電池におけるSOCと電圧降下量との関係を示すグラフである基準ラインを予め作成しておく。
前記基準ラインを作成した後、二次電池1についての微小短絡の有無の検査は、図4に示すフローにより行う。
まず、初期充電済みの二次電池1に対して充電または放電を行い、二次電池1を任意のSOCである第1のSOCに調整する、調整工程を行う(S11)。前記二次電池を第1のSOCに調整した後、エージング処理を行い、前記エージング処理時における前記二次電池1の第1の電圧降下量を測定する、測定工程を行う(S12)。
なお、調整工程S11において二次電池1が調整される第1のSOCは、例えば10%以下の低SOCの範囲の値に設定される。
また、前記調整工程S11において、二次電池1を第1のSOCに調整する際には、必ずしも目標とするSOC値に厳密に調整する必要はなく、目標とするSOC値近辺の値(例えば目標とするSOC値を中心とした数%の範囲内の値)に調整すれば足りる。
測定工程S12では、エージング処理前の二次電池1の電圧V1、およびエージング処理後の二次電池1の電圧V2を測定し、電圧V1から電圧V2を減じて第1の電圧降下量ΔVAを算出することにより、第1の電圧降下量ΔVAの測定を行う。
また、前記エージング処理は、所定温度の環境下にて、所定時間だけ二次電池1を放置することにより行う。
なお、調整工程S11と測定工程S12とで、第1の電圧降下量測定工程S1が構成される。
次に、第1の電圧降下量測定工程S1を終えた二次電池1に対して、所定の電流量(SOC)分だけ充電または放電を行い、二次電池1を第2のSOCに調整する調整工程を行う(S21)。この場合、第2のSOCは、前回の第1の電圧降下量測定工程S1にて電圧降下量を測定した際の第1のSOCとは異なる値となるように調整を行う。
前記二次電池を第2のSOCに調整した後、エージング処理を行い、前記エージング処理時における前記二次電池1の第2の電圧降下量を測定する、測定工程を行う(S22)。
測定工程S22では、エージング処理前の二次電池1の電圧V3、およびエージング処理後の二次電池1の電圧V4を測定し、電圧V3から電圧V4を減じて第2の電圧降下量ΔVBを算出することにより、第2の電圧降下量ΔVBの測定を行う。
また、測定工程S22におけるエージング処理は、測定工程S12と同じ条件で二次電池1を放置することにより行う。
なお、調整工程S21と測定工程S22とで、1回目の第2の電圧降下量測定工程S2が構成される。
次に、1回目の第2の電圧降下量測定工程S2を終えた二次電池1に対して、所定の電流量(SOC)分だけ充電または放電を行い、二次電池1を第3のSOCに調整する、調整工程を行う(S31)。この場合、第3のSOCは、前回までの第1の電圧降下量測定工程S1および1回目の第2の電圧降下量測定工程S2にて電圧降下量を測定した際の全てのSOC(つまり、第1のSOCおよび第2のSOC)とは異なる値となるように調整を行う。
前記二次電池を第3のSOCに調整した後、エージング処理を行い、前記エージング処理時における前記二次電池1の第3の電圧降下量を測定する、測定工程を行う(S32)。
測定工程S32では、エージング処理前の二次電池1の電圧V5、およびエージング処理後の二次電池1の電圧V6を測定し、電圧V5から電圧V6を減じて第3の電圧降下量ΔVCを算出することにより、第3の電圧降下量ΔVCの測定を行う。
また、測定工程S32におけるエージング処理は、測定工程S12と同じ条件で二次電池1を放置することにより行う。
なお、調整工程S31と測定工程S32とで、2回目の第2の電圧降下量測定工程S3が構成される。
このように、本実施形態における二次電池1の検査方法では、第2の電圧降下量測定工程S2・S3が、複数回繰り返して行われる。
また、複数回繰り返して行われる第2の電圧降下量測定工程S2・S3における、二次電池1に対して充電または放電を行う際の所定の電流量(SOC)は、各回の第2の電圧降下量測定工程S2・S3において、同じ電流量(SOC)とすることができる。例えば、1回目の第2の電圧降下量測定工程S2において、SOC2%分に相当する電流量を充電した場合、2回目の第2の電圧降下量測定工程S2においてもSOC2%分に相当する電流量を充電するといったように、第2の電圧降下量測定工程S2を行う毎に、同じ電流量分だけ充電または放電して、SOCを一定%分だけ同じ側(+側または−側)へ変動させることもできる。
また、各第2の電圧降下量測定工程S2・S3において、二次電池1のSOCを第2のSOCおよび第3のSOCに調整する際には、所定の電流量分だけ充電または放電を行うといったように、電流量を規定することにより調整を行うので、変動が大きな電圧を規定してSOC調整を行う場合に比べて、調整を容易かつ高精度に行うことが可能となっている。
次に、第1の電圧降下量ΔVAと前記基準ラインとから、検査対象となる二次電池1における、第1の電圧降下量ΔVAを測定した際の第1次推定SOCを算出する、第1の推定工程S4を行う。
具体的には、図5(a)に示すように、第1の電圧降下量測定工程にて測定した第1の電圧降下量ΔVAを、予め作成しておいた前記基準ラインに当て嵌めて、前記基準ライン上において第1の電圧降下量ΔVAに対応するSOC値を、第1の電圧降下量ΔVAを測定した際のSOCとして算出し、第1次推定SOCとして設定する。
第1次推定SOCを設定した後、図5(b)に示すように、第1次推定SOCに対して、1回目の第2の電圧降下量測定工程S2における調整工程S21にて充電または放電を行った電流量分だけSOCを調整して、第2の電圧降下量ΔVBを測定した際のSOCである、第1の第2次推定SOCを算出する(S5)。
さらに、第1の第2次推定SOCを算出した後、図5(c)に示すように、第1の第2次推定SOCに対して、2回目の第2の電圧降下量測定工程S3における調整工程S31にて充電または放電を行った電流量分だけSOCを調整して、第3の電圧降下量ΔVCを測定した際のSOCである、第2の第2次推定SOCを算出する(S5)。この第2の第2次推定SOCは、第1次推定SOCに対して、1回目の第2の電圧降下量測定工程S2における調整工程S21にて充電または放電を行った電流量分と、2回目の第2の電圧降下量測定工程S3における調整工程S31にて充電または放電を行った電流量分との調整を行うことにより算出することもできる。
このように、第1次推定SOCを設定した後は、第1次推定SOCに対して、複数回の第2の電圧降下量測定工程S2・S3における調整工程S21・S31にて充電または放電を行った電流量分の調整を行って、当該複数回の第2の電圧降下量測定工程S2・S3に対応する複数の第2次推定SOC(第1の第2次推定SOCおよび第2の第2次推定SOC)を算出する第2の推定工程S5が行われる。
各第2の推定工程S5においては、SOC調整を、充電または放電を行った電流分を加算または減算することで行うので、第1次推定SOCに対する各第2次推定SOCの値を高精度に算出することが可能となっている。
次に、前述のように算出した第1次推定SOC、第1の第2次推定SOC、および第2の第2次推定SOC、ならびに測定した第1の電圧降下量ΔVA、第2の電圧降下量ΔVB、および第3の電圧降下量ΔVCを用いて、推定SOCと電圧降下量との関係を示すグラフである実測ラインを作成する。
具体的には、図5(d)に示すように、点P1(第1次推定SOC、電圧降下量ΔVA)、点P2(第1の第2次推定SOC、電圧降下量ΔVB)、および点P3(第2の第2次推定SOC、電圧降下量ΔVC)を通るグラフを実測ラインとして作成する、実測ライン作成工程が行われる(S61)。
そして、前記実測ラインと基準ラインとを比較し、実測ラインと基準ラインとの合致度に応じて、二次電池1における微小短絡の有無を判定する。
例えば、実測ラインと基準ラインとを比較して、実測ラインと基準ラインとの合致度が予め設定された閾値よりも大きいか否かの判定を行い(S62)、実測ラインと基準ラインとの合致度が前記閾値以下であれば二次電池1に微小短絡が有ると判定し(S63)、実測ラインと基準ラインとの合致度が前記閾値よりも大きければ微小短絡が無いと判定する(S64)。
前記基準ラインは微小短絡が無いことが既知であるモデル二次電池におけるSOCと電圧降下量との関係を示すものであることから、図3に示すように、検査対象となる二次電池1の実測ラインが微小短絡が無い良品の二次電池のものである場合には、実測ラインと基準ラインとの合致度が高くなり(実測ラインの基準ラインに対するずれが小さい)、検査対象となる二次電池1の実測ラインが微小短絡を有する微小短絡二次電池のものである場合には、実測ラインと基準ラインとの合致度が低くなる(実測ラインの基準ラインに対するずれが大きい)。
従って、上述のように、実測ラインと基準ラインとの合致度に応じて、二次電池1における微小短絡の有無を判定することが可能となっている。
なお、実測ライン作成工程(S61)、実測ラインと基準ラインとの合致度が閾値よりも大きいか否かの判定を行う工程(S62)、二次電池1に微小短絡が有ると判定する工程(S63)、および二次電池1に微小短絡が無いと判定する工程(S64)により、判定工程S6が構成される。
本実施形態においては、第2の電圧降下量測定工程S2・S3を2回繰り返し行って、第2の電圧降下量ΔVBおよび第3の電圧降下量ΔVCを測定している。
これは、第1の電圧降下量測定工程S1における第1のSOCでの第1の電圧降下量ΔVAの測定に加えて、1回目の第2の電圧降下量測定工程S2における第2のSOCでの第2の電圧降下量ΔVBの測定、および2回目の第2の電圧降下量測定工程S2における第3のSOCでの第3の電圧降下量ΔVCの測定といったように、少なくとも異なる3点のSOCにてそれぞれ電圧降下量の測定を行うことが前記実測ラインを適切に作成するうえで好ましく、二次電池1における微小短絡の有無の判定を高精度に行うことが可能となるからである。
但し、第2の電圧降下量測定工程は3回以上繰り返して行うことも可能であり、第2の電圧降下量測定工程を3回以上繰り返して行うことで、二次電池1における微小短絡の有無の判定を、さらに高精度に行うことが可能となる。
本実施形態のように、電圧降下量を一つの二次電池1における複数のSOCについて測定して、測定した電圧降下量とSOCとの関係を実測ライン(線)にて表し、その実測ラインと、微小短絡が無いことが既知であるモデル二次電池におけるSOCと電圧降下量との関係を示すグラフである基準ライン(線)とを比較して、二次電池1の微小短絡の有無を検査することで、つまり測定した電圧降下量を従来のように点で比較するのではなく線で比較することにより、検査開始時において二次電池1を第1のSOCに調整する際に(S11)、調整した第1のSOCが目標値に対してばらついていたとしても、微小短絡の有無を高精度で検出することができる。
そのため、検査開始時における第1のSOCへの調整は、必ずしも目標とするSOC値に厳密に合わせる必要はなく、ラフに行うことが可能となるので、SOCの調整工程を容易かつ短時間で行うことが可能となっている。
また、電圧降下量を一つの二次電池1における複数のSOCについて測定して、二次電池の微小短絡の有無を検出しているので、固体間やロット間での内部抵抗のばらつきが大きな二次電池であっても、当該ばらつきの影響を受けることなく、二次電池の微小短絡の有無を高精度に検出することが可能となっている。
また、本実施形態における電圧降下量ΔVA・ΔVB・ΔVCの測定は、OCV曲線における傾きが大きい範囲(例えばSOCが0%〜10%の範囲)にて行うと、一度の電圧降下量ΔVA・ΔVB・ΔVCの測定時間を短縮することができ(短いエージング時間で大きな電圧降下量ΔVA・ΔVB・ΔVCを得ることができ)、二次電池1の検査工程の実施時間を短縮することが可能となる。
この場合、第1の電圧降下量測定工程S1および第2の電圧降下量測定工程S2における電圧降下量ΔVA・ΔVB・ΔVCの測定を行うSOCのうち、少なくとも一つのSOCを0%〜10%の範囲内の値に設定することで、二次電池1の検査工程の実施時間を短縮することが可能となる。
さらに、各電圧降下量ΔVA・ΔVB・ΔVCの測定は、互いにOCV曲線における傾きが異なるSOCにて行うことで、良品の二次電池と微小短絡二次電池とでの実測ラインと基準ラインとの合致度の差異が大きく現れることとなるため、微小短絡の有無の検出を高精度に行うことが可能となる。
[実施例]
次に、二次電池1の検査方法の実施例について説明する。
本実施例においては、微小短絡を有しない二次電池1の良品サンプルを21個作成するとともに、微小短絡を有する二次電池1の微小短絡サンプルを4個作成し、これらの各サンプルについて、本願発明にかかる二次電池1の検査方法により微小短絡の有無の検出を行った。
二次電池1の良品サンプルとしては、正極板として、正極活物質としてのLiNiCoMnO2を90wt%、導電材としてのアセチレンブラック(AB)を5wt%、結着材としてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)を5wt%含んだ正極合材ペーストを、集電体としての15μm厚のアルミニウム箔に塗布して構成したものを用いた。
また、負極板として、負極活物質としての天然黒鉛系活物質を98wt%、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)を1wt%、結着材としてのスチレン−ブタジエン共重合体(SBR)を1wt%含んだ負極合材ペーストを、集電体としての10μm厚の銅箔に塗布して構成されたものを用いた。
また、セパレータとして、ポリプロピレン(PP)の単層構造、ポリエチレン(PE)の単層構造、またはポリプロピレン(PP)とポリエチレン(PE)との2層構造の微多孔膜からなる20μm厚のものを用いた。
また、電解液として、EC(エチレンカーボネート)、DMC(ジメチルカーボネート)、およびEMC(エチルメチルカーボネート)を、3:3:4(重量比)の割合にて混合した溶媒に、LiPF6を1.0Mの濃度で溶解させたものを用いた。
また、容量が22.5Ahの二次電池に構成した。
二次電池1の微小短絡サンプルは、前述の良品サンプルと同じ仕様の二次電池における正極側に、70μmの大きさの鉄製の異物を投入したもの、および180μmの大きさの鉄の異物を投入したものを用いた。
70μmの異物を投入した微小短絡サンプル、および180μmの異物を投入した微小短絡サンプルは、それぞれ2個ずつ作成した。
21個の良品サンプルに対してNo.1〜21のサンプルNo.を付し、70μmの異物を投入した微小短絡サンプルに対してNo.22、23のサンプルNo.を付し、180μmの異物を投入した微小短絡サンプルに対してNo.24、25のサンプルNo.を付した。
上記の各良品サンプルおよび微小短絡サンプル(サンプルNo.1〜25のサンプル)に対して、25℃にて0Vから4.1Vまで、1Cにて初期充電を行い、4.1V、60℃にて1日放置(エージング)することで、各良品サンプルおよび微小短絡サンプルを初期活性化させたうえで、二次電池1の検査方法による微小短絡の有無の検出を行った。
二次電池1の検査方法による微小短絡の有無の検出は、以下のフローにて行った。
まず、サンプルNo.1〜25のサンプルを第1のSOCに調整し、温度および電圧を安定させるために20℃の環境下にて5時間放置した。
各サンプルを第1のSOCに調整する際の目標値は4%としたが、厳密にSOC4%に調整したのではなく、第1のSOCが4%を中心とした数%の範囲内の値に調整できた時点で第1のSOCの調整を完了した。
次に、各サンプルを20℃の環境下で20時間放置することによりエージング処理を行い、エージング処理前の電圧V1、およびエージング処理後の電圧V2をそれぞれ測定し、電圧V1から電圧V2を減じることで、第1の電圧降下量ΔVAを算出した(第1の電圧降下量測定工程)。
その後、各サンプルに対して、定電流量分だけ充電を行い(1C充電にてSOC2%分の充電を行い)、各サンプルを第2のSOCに調整する。この場合、第2のSOCは、第1のSOCとは異なる値となる。
第2のSOCに調整した各サンプルを20℃の環境下で20時間放置することによりエージング処理を行い、エージング処理前の電圧V3、およびエージング処理後の電圧V4をそれぞれ測定し、電圧V3から電圧V4を減じることで、第2の電圧降下量ΔVBを算出した(1回目の第2の電圧降下量測定工程)。
さらに、各サンプルに対して、前記定電流量分だけ充電を行い(1C充電にてSOC2%分の充電を行い)、各サンプルを第3のSOCに調整する。この場合、第3のSOCは、第1のSOCおよび第2のSOCとは異なる値となる。
第3のSOCに調整した各サンプルを20℃の環境下で20時間放置することによりエージング処理を行い、エージング処理前の電圧V5、およびエージング処理後の電圧V6をそれぞれ測定し、電圧V5から電圧V6を減じることで、第3の電圧降下量ΔVCを算出した(2回目の第2の電圧降下量測定工程)。
さらに、各サンプルに対して、前記定電流量分だけ充電を行い(1C充電にてSOC2%分の充電を行い)、各サンプルを第4のSOCに調整する。この場合、第4のSOCは、第1のSOC、第2のSOC、および第3のSOCとは異なる値となる。
第4のSOCに調整した各サンプルを20℃の環境下で20時間放置することによりエージング処理を行い、エージング処理前の電圧V7、およびエージング処理後の電圧V8をそれぞれ測定し、電圧V7から電圧V8を減じることで、第4の電圧降下量ΔVDを算出した(3回目の第2の電圧降下量測定工程)。
このように、本実施例においては、第2の電圧降下量測定工程を3回繰り返して行った。
次に、図6に示すように、第1の電圧降下量ΔVAを、予め作成しておいた基準ラインに当て嵌めて、前記基準ライン上において第1の電圧降下量ΔVAに対応するSOC値を、第1次推定SOCとして設定した。
さらに、第1次推定SOCに、SOC2%分の充電量を加算して第1の第2次推定SOCを算出し、第1の第2次推定SOCに、SOC2%分の充電量を加算して第2の第2次推定SOCを算出し、第2の第2次推定SOCに、SOC2%分の充電量を加算して第3の第2次推定SOCを算出した。
次に、前述のように算出した第1次推定SOC、第1の第2次推定SOC、第2の第2次推定SOC、第3の第2次推定SOC、ならびに測定した第1の電圧降下量ΔVA、第2の電圧降下量ΔVB、第3の電圧降下量ΔVC、および第4の電圧降下量ΔVDを用いて、推定SOCと電圧降下量との関係を示すグラフである実測ラインを作成した。
つまり、点P1(第1次推定SOC、電圧降下量ΔVA)、点P2(第1の第2次推定SOC、電圧降下量ΔVB)、点P3(第2の第2次推定SOC、電圧降下量ΔVC)、および点P4(第3の第2次推定SOC、電圧降下量ΔVC)を通るグラフを実測ラインとして作成した。
そして、前記実測ラインと基準ラインとを比較し、実測ラインと基準ラインとの合致度に応じて、二次電池1における微小短絡の有無を判定した。
実測ラインと基準ラインとの比較は、以下のようにして行った。
まず、前記基準ラインにおける、各第2次推定SOC(第1の第2次推定SOC、第2の第2次推定SOC、第3の第2次推定SOC)に対応する電圧降下量(第1の基準電圧降下量ΔVB'、第2の基準電圧降下量ΔVC'、第3の基準電圧降下量ΔVD')を算出した。
次に、電圧降下量ΔVBと第1の基準電圧降下量ΔVB'との差の絶対値(=ΔVB−ΔVB'の絶対値)d1、電圧降下量ΔVC第2の基準電圧降下量ΔVC'との差の絶対値(=ΔVC−ΔVC'の絶対値)d2、電圧降下量ΔVD第3の基準電圧降下量ΔVD'との差の絶対値(ΔVD−ΔVD'の絶対値)d3を求め、前記絶対値d1、d2、d3の平均値daveを算出した。
このようにして算出した平均値daveが小さければ前記実測ラインと基準ラインとの乖離度合いが小さく、実測ラインと基準ラインとの合致度が高いといえ、平均値daveが大きければ前記実測ラインと基準ラインとの乖離度合いが大きく、実測ラインと基準ラインとの合致度が低いといえる。
従って、算出した平均値daveを前記実測ラインと基準ラインとの合致度を示す値として用い、平均値daveと予め設定しておいた閾値とを比較して、平均値daveが前記閾値以下であれば各サンプルに微小短絡が無い(各サンプルが良品サンプルである)と判定し、平均値daveが前記閾値よりも大きければ各サンプルに微小短絡が有る(各サンプルが微小短絡サンプルである)と判定した。
平均値daveと比較する前記閾値については、良品サンプルであるNo.1〜21の各サンプルにおける平均値daveの中央値M、および平均値daveの標準偏差σを求め、「M+3σ」を前記閾値として用いた。
つまり、各サンプル(No.1〜25のサンプル)の平均値daveが、「M+3σ」以下であれば、各サンプルに微小短絡が無い(各サンプルが良品サンプルである)と判定し、「M+3σ」よりも大きければ各サンプルに微小短絡が有る(各サンプルが微小短絡サンプルである)と判定することとなる。
次に、二次電池1の検査方法による微小短絡の有無の検出結果について説明する。
図7には、各良品サンプルおよび微小短絡サンプルについての、基準ラインと実測ラインとの電圧降下量差平均値(dave)を示している。
図7におけるグラフの横軸はサンプルNo.を示しており、各サンプルNo.のうち、No.1〜21が良品サンプルを示しており、No.22〜25が微小短絡サンプルを示している。また、図7におけるグラフの縦軸は、基準ラインと実測ラインとの電圧降下量差平均値(dave)を示している。
図7によれば、良品サンプル(No.1〜21)については、全てのサンプルにおける平均値daveの値が、閾値(M+3σ)以下となっており、全ての良品サンプル(No.1〜21)を、微小短絡が無い良品の二次電池1であると判定可能なことがわかる。
また、微小短絡サンプル(No.22〜25)については、全てのサンプルにおける平均値daveの値が、閾値(M+3σ)よりも大きくなっており、全ての微小短絡サンプル(No.22〜25)を、微小短絡が有る二次電池1であると判定可能なことがわかる。
このように、本検査方法によれば、二次電池1における微小短絡の有無を高精度に検出することが可能となっている。
また、図8に示すように、従来のごとく、1回のエージング処理中における電圧降下量を測定して、その測定値を基準電圧降下量と比較して、微小短絡の有無を検出する場合は、エージング処理(自己放電)による電圧降下量を測定するために30日程度の時間を要していた(エージング処理を30日程度以上行わなければ、微小短絡の有無を判断できるだけの電圧降下量が得られなかった)が、本二次電池の検査方法では、各回のエージング処理(自己放電)を約3日とすることができる(各回のエージング処理において、約3日のエージング処理での電圧降下量により、微小短絡の有無を判断することができる)ので、検査時間を大幅に短縮することが可能となっている。
1 二次電池
2 電池ケース
3 電極体
31 正極
32 負極
33 セパレータ
ΔVA 第1の電圧降下量
ΔVB 第2の電圧降下量
ΔVC 第3の電圧降下量

Claims (3)

  1. 正極、負極、およびセパレータを、正極と負極との間にセパレータが介在するように積層して構成した電極体を備える二次電池の検査方法であって、
    前記二次電池を任意のSOCに調整した後、エージング処理を行い、前記エージング処理時における前記二次電池の電圧降下量を測定する第1の電圧降下量測定工程と、
    前記第1の電圧降下量測定工程の後に複数回繰り返し行われる工程であって、前記二次電池に対して任意の電流量分だけ充電または放電を行って、前記二次電池を、前回までに電圧降下量を測定した際の全てのSOCとは異なるSOCに調整した後、エージング処理を行い、前記エージング処理時における前記二次電池の電圧降下量を測定する、第2の電圧降下量測定工程と、
    前記第1の電圧降下量測定工程にて測定した電圧降下量を、予め算出しておいた微小短絡が存在しないことが既知であるモデル二次電池におけるSOCと電圧降下量との関係を示す基準ラインに当て嵌めて前記基準ライン上において前記第1の電圧降下量測定工程にて測定した電圧降下量に対応するSOC値を、前記第1の電圧降下量測定工程にて電圧降下量を測定した際のSOCとして算出し、第1次推定SOCとして設定する第1の推定工程と、
    前記第1次推定SOCに対して、前記複数回の第2の電圧降下量測定工程にて充電または放電を行った電流量分の調整を行って、当該複数回の第2の電圧降下量測定工程に対応する複数の第2次推定SOCを算出する第2の推定工程と、
    前記第1の電圧降下量測定工程および複数回の第2の電圧降下量測定工程にて測定した電圧降下量と当該各電圧降下量に対応する第1次推定SOCおよび複数の第2次推定SOCとの関係を示す実測ラインと、前記基準ラインとを比較して、前記実測ラインと基準ラインとの合致度に応じて、前記二次電池における微小短絡の有無を判定する判定工程とを備える、
    ことを特徴とする二次電池の検査方法。
  2. 前記判定工程における、前記実測ラインと基準ラインとの合致度に応じた前記二次電池における微小短絡の有無の判定は、
    前記基準ラインにおける、前記各第2次推定SOCに対応する電圧降下量を算出し、
    前記実測ラインにおける各第2次推定SOCに対応する電圧降下量と前記基準ラインにおける各第2次推定SOCに対応する電圧降下量との差の平均値と、予め設定した閾値とを比較することにより行う、
    ことを特徴とする請求項1に記載の二次電池の検査方法。
  3. 前記第1の電圧降下量測定工程および複数の第2の電圧降下量測定工程にて電圧降下量を測定する際の各SOCは、互いに前記二次電池のOCV曲線の傾きが異なる値に設定され、
    かつ、前記第1の電圧降下量測定工程および複数回の第2の電圧降下量測定工程にて電圧降下量を測定する際の各SOCのうちの少なくとも一つは、0〜10%の範囲内の値に設定される、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の二次電池の検査方法。
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