JP2013254653A - 二次電池の検査方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、電池内部の微小短絡の有無を簡単に検出することができ、検査効率の向上を図ることができる二次電池の検査方法を提供するものである。
【解決手段】二次電池1を任意の電圧値まで充電した後に、第1の温度下で第1のエージング処理を行い、前記第1のエージング処理時における二次電池1の第1の電圧降下量ΔVAを測定する、第1のエージング工程と、二次電池1を前記電圧値となるように調整した後に、前記第1の温度よりも低い第2の温度下で第2のエージング処理を行い、前記第2のエージング処理時における二次電池1の第2の電圧降下量ΔVBを測定する、第2のエージング工程と、第1の電圧降下量ΔVA、第2の電圧降下量ΔVB、および二次電池1における電圧降下量の温度による変化を補正する温度依存補正係数Kを用いて、二次電池1における微小短絡の有無を判定する判定工程とを備える、二次電池1の検査方法。
【選択図】図3
【解決手段】二次電池1を任意の電圧値まで充電した後に、第1の温度下で第1のエージング処理を行い、前記第1のエージング処理時における二次電池1の第1の電圧降下量ΔVAを測定する、第1のエージング工程と、二次電池1を前記電圧値となるように調整した後に、前記第1の温度よりも低い第2の温度下で第2のエージング処理を行い、前記第2のエージング処理時における二次電池1の第2の電圧降下量ΔVBを測定する、第2のエージング工程と、第1の電圧降下量ΔVA、第2の電圧降下量ΔVB、および二次電池1における電圧降下量の温度による変化を補正する温度依存補正係数Kを用いて、二次電池1における微小短絡の有無を判定する判定工程とを備える、二次電池1の検査方法。
【選択図】図3
Description
本発明は、二次電池における正極と負極との間の微小短絡を検出するための、二次電池の検査方法に関する。
従来、リチウムイオン二次電池などの二次電池においては、正極、負極、およびセパレータを、正極と負極との間にセパレータが介在するように積層して電極体を構成したものが知られている。
前記電極体の正極側に金属不純物等が混入した場合には、電解液に接触した前記金属不純物等が溶解されて負極に達し、負極表面に析出して正負極間に微小短絡(マイクロショート)が生じることがある。
前記電極体の正極側に金属不純物等が混入した場合には、電解液に接触した前記金属不純物等が溶解されて負極に達し、負極表面に析出して正負極間に微小短絡(マイクロショート)が生じることがある。
そして、二次電池に生じた正負極間の微小短絡を検査する方法としては、例えば特許文献1に記載される検出方法がある。
具体的には、特許文献1には、所定の温度下で第1エージングを行う工程と、前記第1エージングとは異なる温度下で第2エージングを行う工程とを備え、前記第2エージングを行う前の電池の端子電圧V1と、前記第2エージングを行った後の電池の端子電圧V2とを測定し、前記端子電圧V1と端子電圧V2との端子電圧差ΔVを算出し、算出した前記端子電圧差ΔV1と、検査ロット毎に設定される端子電圧差の平均値ΔVAとを比較することにより、電池の良否判定(微小短絡の有無の判定)を行う電池の検査方法が記載されている。
具体的には、特許文献1には、所定の温度下で第1エージングを行う工程と、前記第1エージングとは異なる温度下で第2エージングを行う工程とを備え、前記第2エージングを行う前の電池の端子電圧V1と、前記第2エージングを行った後の電池の端子電圧V2とを測定し、前記端子電圧V1と端子電圧V2との端子電圧差ΔVを算出し、算出した前記端子電圧差ΔV1と、検査ロット毎に設定される端子電圧差の平均値ΔVAとを比較することにより、電池の良否判定(微小短絡の有無の判定)を行う電池の検査方法が記載されている。
前述の検出方法においては、電池の良否判定を行うための判定基準となる端子電圧差の平均値ΔVAを検査ロット毎に設定しているため、検査ロットを構成する電池が一定数以上の場合は良否判定を行うことができるが、検査ロットを構成する電池が少数である場合(極端にいえば検査ロットが1個の電池により構成されている場合)には、良否判定を行うことができない場合がある。
また、検査ロット毎に端子電圧差の平均値ΔVAを算出する必要があるため、検査工程が煩雑となり、検査効率が悪くなるという問題もある。
また、検査ロット毎に端子電圧差の平均値ΔVAを算出する必要があるため、検査工程が煩雑となり、検査効率が悪くなるという問題もある。
そこで、本発明においては、電池内部の微小短絡の有無を簡単に検出することができ、検査効率の向上を図ることができる二次電池の検査方法を提供するものである。
上記課題を解決する二次電池の検査方法は、以下の特徴を有する。
即ち、請求項1記載の如く、正極、負極、およびセパレータを、正極と負極との間にセパレータが介在するように積層して構成した電極体を備える二次電池の検査方法であって、前記二次電池を任意の電圧値まで充電した後に、第1の温度下で第1のエージング処理を行い、前記第1のエージング処理時における前記二次電池の第1の電圧降下量を測定する、第1のエージング工程と、前記二次電池を前記電圧値となるように調整した後に、前記第1の温度よりも低い第2の温度下で第2のエージング処理を行い、前記第2のエージング処理時における前記二次電池の第2の電圧降下量を測定する、第2のエージング工程と、前記第1の電圧降下量、第2の電圧降下量、および前記二次電池における電圧降下量の温度による変化を補正する温度依存補正係数を用いて、前記二次電池における微小短絡の有無を判定する判定工程とを備える。
即ち、請求項1記載の如く、正極、負極、およびセパレータを、正極と負極との間にセパレータが介在するように積層して構成した電極体を備える二次電池の検査方法であって、前記二次電池を任意の電圧値まで充電した後に、第1の温度下で第1のエージング処理を行い、前記第1のエージング処理時における前記二次電池の第1の電圧降下量を測定する、第1のエージング工程と、前記二次電池を前記電圧値となるように調整した後に、前記第1の温度よりも低い第2の温度下で第2のエージング処理を行い、前記第2のエージング処理時における前記二次電池の第2の電圧降下量を測定する、第2のエージング工程と、前記第1の電圧降下量、第2の電圧降下量、および前記二次電池における電圧降下量の温度による変化を補正する温度依存補正係数を用いて、前記二次電池における微小短絡の有無を判定する判定工程とを備える。
また、請求項2記載の如く、前記判定工程では、前記第1の電圧降下量、第2の電圧降下量、および温度依存補正係数が、下記の数式1を満たす場合に、微小短絡が有ると判定する。
但し、上記の数式1において、ΔVAは第1の電圧降下量、ΔVBは第2の電圧降下量、Kは温度依存補正係数である。
また、請求項3記載の如く、前記補正係数は、下記の数式2により算出される。
但し、上記の数式2において、T1は第1のエージング処理を行う第1の温度、T2は第2のエージング処理を行う第2の温度、Eaは二次電池の活性化エネルギー、kはボルツマン係数、Kは温度依存補正係数である。
また、請求項4記載の如く、前記第1の温度は、40℃以上である。
本発明によれば、電池内部の微小短絡の有無を簡単に検出することができ、検査効率の向上を図ることができる。
次に、本発明を実施するための形態を、添付の図面を用いて説明する。
図1に示す、本実施形態に係る二次電池の検査方法の対象となる二次電池1は、一面(上面)が開口した有底角筒形状のケース本体21と、平板状に形成されケース本体21の開口部を閉塞する蓋体22とで構成される電池ケース2に、電解液とともに電極体3を収容して構成されている。
電池ケース2は、一面(上面)が開口した直方体状の有底角筒形状に形成されるケース本体21の開口部を、平板状の蓋体22にて閉塞した角型ケースに構成されている。
蓋体22の長手方向一端部(図1における左端部)には正極端子4aが設けられ、蓋体22の長手方向他端部(図1における右端部)には負極端子4bが設けられている。
蓋体22の長手方向一端部(図1における左端部)には正極端子4aが設けられ、蓋体22の長手方向他端部(図1における右端部)には負極端子4bが設けられている。
電極体3は、正極31、負極32、およびセパレータ33を、正極31と負極32との間にセパレータ33が介在するように積層し、積層した正極31、負極32、およびセパレータ33を巻回して扁平させることにより構成されている。
電池ケース2に電極体3および電解液を収容して二次電池1を構成する際には、まず電極体3の正極31および負極32に、それぞれ蓋体22の正極端子4aおよび負極端子4bを接続して、電極体3を蓋体22に組み付けて、蓋体サブアッシーを形成する。
その後、電極体3および電解液をケース本体21内に収容するとともに、ケース本体21の開口部に蓋体22を嵌合して、蓋体22とケース本体21とを溶接により密封することにより、二次電池1を構成する。
その後、電極体3および電解液をケース本体21内に収容するとともに、ケース本体21の開口部に蓋体22を嵌合して、蓋体22とケース本体21とを溶接により密封することにより、二次電池1を構成する。
正極31は、正極活物質、導電材、および結着材等の電極材料を溶媒とともに混練して得られた正極合材ペーストを、箔状に形成される集電体の表面(片面又は両面)に塗布するとともに乾燥・加圧して構成されている。
同様に、負極32は、負極活物質や増粘剤や結着材等の電極材料を混練して得られた負極合材ペーストを、箔状に形成される集電体の表面(片面又は両面)に塗布するとともに乾燥・加圧して構成されている。
セパレータ33は、例えば多孔質ポリオレフィン系樹脂で構成されるシート状部材であり、正極31と負極32との間に配置される。
同様に、負極32は、負極活物質や増粘剤や結着材等の電極材料を混練して得られた負極合材ペーストを、箔状に形成される集電体の表面(片面又は両面)に塗布するとともに乾燥・加圧して構成されている。
セパレータ33は、例えば多孔質ポリオレフィン系樹脂で構成されるシート状部材であり、正極31と負極32との間に配置される。
ここで、このように構成される二次電池1における自己放電は、図2に示すように、負極32表面における皮膜成長等の化学反応に起因する成分と、電池内部に生じる微小短絡等の物理現象に起因する成分とがある。
微小短絡が発生していない良品の二次電池1は、自己放電成分として、化学反応に起因する自己放電成分のみを有しており(図2の点線で囲んだ部分を参照)、微小短絡を有している二次電池1は、自己放電成分として、化学反応に起因する自己放電成分と、物理現象に起因する自己放電成分とを有している(図2の一点鎖線で囲んだ部分を参照)。
なお、前記微小短絡(マイクロショート)とは、電極体3の正極31側に金属不純物等が混入した場合に、電解液に接触した前記金属不純物等が溶解されて負極32に達し、負極32の表面に析出して正負極間に生じるものである。
微小短絡が発生していない良品の二次電池1は、自己放電成分として、化学反応に起因する自己放電成分のみを有しており(図2の点線で囲んだ部分を参照)、微小短絡を有している二次電池1は、自己放電成分として、化学反応に起因する自己放電成分と、物理現象に起因する自己放電成分とを有している(図2の一点鎖線で囲んだ部分を参照)。
なお、前記微小短絡(マイクロショート)とは、電極体3の正極31側に金属不純物等が混入した場合に、電解液に接触した前記金属不純物等が溶解されて負極32に達し、負極32の表面に析出して正負極間に生じるものである。
化学反応に起因する自己放電成分の放電量は、温度依存性を有しており、温度が上昇する従って多くなる。一方、物理現象に起因する自己放電成分の放電量は、温度依存性を有しておらず、温度が変化しても一定である。
例えば、微小短絡を有している二次電池1の温度が20℃の場合、化学反応に起因する自己放電成分の放電量と、物理現象に起因する自己放電成分の放電量との割合は、10:1であり、微小短絡を有している二次電池1の温度が60℃の場合、化学反応に起因する自己放電成分の放電量と、物理現象に起因する自己放電成分の放電量との割合は、160:1となっている。
例えば、微小短絡を有している二次電池1の温度が20℃の場合、化学反応に起因する自己放電成分の放電量と、物理現象に起因する自己放電成分の放電量との割合は、10:1であり、微小短絡を有している二次電池1の温度が60℃の場合、化学反応に起因する自己放電成分の放電量と、物理現象に起因する自己放電成分の放電量との割合は、160:1となっている。
化学反応に起因する自己放電成分の放電量の温度依存性は、アレニウスの温度2倍速の法則に従うものであり、温度が10℃上昇すると化学反応に起因する自己放電成分の放電量が2倍になるといった特性を有している。
従って、例えば温度が60℃の場合の化学反応に起因する自己放電成分の放電量は、温度が20℃の場合の化学反応に起因する自己放電成分の放電量に対して、16倍の値を示すことになる。
このように、二次電池1が高温のときには低温のときに対して、化学反応に起因する自己放電成分の放電量が増大する一方、物理現象に起因する自己放電成分の放電量は一定であるので、化学反応に起因する自己放電成分の放電量が、物理現象に起因する自己放電成分の放電量に対して著しく大きくなる。
従って、例えば温度が60℃の場合の化学反応に起因する自己放電成分の放電量は、温度が20℃の場合の化学反応に起因する自己放電成分の放電量に対して、16倍の値を示すことになる。
このように、二次電池1が高温のときには低温のときに対して、化学反応に起因する自己放電成分の放電量が増大する一方、物理現象に起因する自己放電成分の放電量は一定であるので、化学反応に起因する自己放電成分の放電量が、物理現象に起因する自己放電成分の放電量に対して著しく大きくなる。
本実施形態における二次電池1の検査方法は、このように、化学反応に起因する自己放電成分の放電量が温度依存性を有し、微小短絡等の物理現象に起因する自己放電成分の放電量が温度依存性を有していないことを利用するものである。
次に、電池内部の微小短絡の有無を検出するための二次電池1の検査方法について、具体的に説明する。
本実施形態における二次電池1の検査方法は、二次電池1を任意の電圧値まで初期充電した後に、第1のエージング温度下で第1のエージング処理を行い、前記第1のエージング処理時における二次電池1の第1の電圧降下量ΔVAを測定する、第1のエージング工程S1と、
二次電池1を前記初期充電時における前記電圧値となるように調整した後に、前記第1のエージング温度よりも低い第2のエージング温度下で第2のエージング処理を行い、前記第2のエージング処理時における二次電池1の第2の電圧降下量ΔVBを測定する、第2のエージング工程S2と、
第1の電圧降下量ΔVA、第2の電圧降下量ΔVB、および二次電池1における電圧降下量の温度による変化を補正する温度依存補正係数Kを用いて、二次電池1における微小短絡の有無を判定する判定工程S3とを備えている。
本実施形態における二次電池1の検査方法は、二次電池1を任意の電圧値まで初期充電した後に、第1のエージング温度下で第1のエージング処理を行い、前記第1のエージング処理時における二次電池1の第1の電圧降下量ΔVAを測定する、第1のエージング工程S1と、
二次電池1を前記初期充電時における前記電圧値となるように調整した後に、前記第1のエージング温度よりも低い第2のエージング温度下で第2のエージング処理を行い、前記第2のエージング処理時における二次電池1の第2の電圧降下量ΔVBを測定する、第2のエージング工程S2と、
第1の電圧降下量ΔVA、第2の電圧降下量ΔVB、および二次電池1における電圧降下量の温度による変化を補正する温度依存補正係数Kを用いて、二次電池1における微小短絡の有無を判定する判定工程S3とを備えている。
第1のエージング工程S1は、二次電池1を任意の電圧値まで初期充電する初期充電工程S11と、前記初期充電時の電圧、かつ第1のエージング温度下で第1のエージング処理を行い、前記第1のエージング処理時における二次電池1の第1の電圧降下量ΔVAを測定する測定工程S12とを備えている。
測定工程S12では、第1のエージング処理前の二次電池1の電圧V1、および第1のエージング処理後の二次電池1の電圧V2を測定し、電圧V1から電圧V2を減じて第1の電圧降下量ΔVAを算出することにより、電圧降下量ΔVAの測定を行う。
また、第1のエージング処理は、初期充電時の電圧の二次電池1を、第1のエージング温度下にて所定時間だけ放置することにより行う。
測定工程S12では、第1のエージング処理前の二次電池1の電圧V1、および第1のエージング処理後の二次電池1の電圧V2を測定し、電圧V1から電圧V2を減じて第1の電圧降下量ΔVAを算出することにより、電圧降下量ΔVAの測定を行う。
また、第1のエージング処理は、初期充電時の電圧の二次電池1を、第1のエージング温度下にて所定時間だけ放置することにより行う。
第2のエージング工程S2は、第1のエージング工程S1の後に行われる。
第2のエージング工程S2は、二次電池1を前記初期充電時における前記電圧値となるように調整(例えば充電)する電圧調整工程S21と、電圧調整工程S21にて調整した電圧、かつ前記第1のエージング温度よりも低い第2のエージング温度下で第2のエージング処理を行い、前記第2のエージング処理時における二次電池1の第2の電圧降下量ΔVBを測定する測定工程S22とを備えている。
測定工程S22では、第2のエージング処理前の二次電池1の電圧V3、および第2のエージング処理後の二次電池1の電圧V4を測定し、電圧V3から電圧V4を減じて第2の電圧降下量ΔVBを算出することにより、電圧降下量ΔVBの測定を行う。
また、第2のエージング処理は、電圧調整工程S21にて調整した電圧の二次電池1を、第2のエージング温度下にて所定時間だけ放置することにより行う。
第2のエージング工程S2は、二次電池1を前記初期充電時における前記電圧値となるように調整(例えば充電)する電圧調整工程S21と、電圧調整工程S21にて調整した電圧、かつ前記第1のエージング温度よりも低い第2のエージング温度下で第2のエージング処理を行い、前記第2のエージング処理時における二次電池1の第2の電圧降下量ΔVBを測定する測定工程S22とを備えている。
測定工程S22では、第2のエージング処理前の二次電池1の電圧V3、および第2のエージング処理後の二次電池1の電圧V4を測定し、電圧V3から電圧V4を減じて第2の電圧降下量ΔVBを算出することにより、電圧降下量ΔVBの測定を行う。
また、第2のエージング処理は、電圧調整工程S21にて調整した電圧の二次電池1を、第2のエージング温度下にて所定時間だけ放置することにより行う。
判定工程S3は、第2のエージング工程S2の後に行われる。
判定工程S3は、下記の数式1を用いて、第2の電圧降下量ΔVBが第1の電圧降下量ΔVAに温度依存補正係数Kを乗じたものより大きいか否かの判定を行う工程S31と、前記工程S31にて、第2の電圧降下量ΔVBが、第1の電圧降下量ΔVAに補正係数Kを乗じたものより大きいと判定された場合に、微小短絡が有ると判定する工程S32と、第2の電圧降下量ΔVBが、第1の電圧降下量ΔVAに補正係数Kを乗じたものより大きくないと判定された場合に、微小短絡がないと判定する工程S33とを備えている。
判定工程S3は、下記の数式1を用いて、第2の電圧降下量ΔVBが第1の電圧降下量ΔVAに温度依存補正係数Kを乗じたものより大きいか否かの判定を行う工程S31と、前記工程S31にて、第2の電圧降下量ΔVBが、第1の電圧降下量ΔVAに補正係数Kを乗じたものより大きいと判定された場合に、微小短絡が有ると判定する工程S32と、第2の電圧降下量ΔVBが、第1の電圧降下量ΔVAに補正係数Kを乗じたものより大きくないと判定された場合に、微小短絡がないと判定する工程S33とを備えている。
つまり、工程S31では、第1の電圧降下量ΔVA、第2の電圧降下量ΔVB、および温度依存補正係数Kが、上記の数式1を満たすか否かの判定が行われ、工程S32では、第1の電圧降下量ΔVA、第2の電圧降下量ΔVB、および温度依存補正係数Kが、上記の数式1を満たす場合に、微小短絡が有ると判定し、工程S33では、第1の電圧降下量ΔVA、第2の電圧降下量ΔVB、および温度依存補正係数Kが、上記の数式1を満たさない場合に、微小短絡がないと判定する。
ここで、温度依存補正係数Kは、二次電池1における電圧降下量の温度による変化を補正する補正係数であり、次のように算出される。
つまり、温度依存補正係数Kは、第1のエージング温度をT1とし、第2のエージング温度をT2とした場合に、以下の数式2により算出される。
つまり、温度依存補正係数Kは、第1のエージング温度をT1とし、第2のエージング温度をT2とした場合に、以下の数式2により算出される。
判定工程S3における微小短絡の有無の判定は、具体的には以下のように行われる。
前述のように、温度依存補正係数Kは、二次電池1の自己放電成分のうち、化学反応に起因する自己放電成分の放電量の温度による変化を補正するための補正係数である。
また、微小短絡を有しない良品の二次電池1においては、自己放電成分として化学反応に起因する自己放電成分のみを有しており、微小短絡を有する二次電池1においては、高温のときには、化学反応に起因する自己放電成分の放電量が、物理現象に起因する自己放電成分の放電量に対して著しく大きくなり(化学反応に起因する自己放電成分の放電量を全体の自己放電量と捉えても問題が無い程度に大きくなり)、二次電池1の自己放電が、全て化学反応に起因する自己放電成分の放電と考えることが可能となる。
前述のように、温度依存補正係数Kは、二次電池1の自己放電成分のうち、化学反応に起因する自己放電成分の放電量の温度による変化を補正するための補正係数である。
また、微小短絡を有しない良品の二次電池1においては、自己放電成分として化学反応に起因する自己放電成分のみを有しており、微小短絡を有する二次電池1においては、高温のときには、化学反応に起因する自己放電成分の放電量が、物理現象に起因する自己放電成分の放電量に対して著しく大きくなり(化学反応に起因する自己放電成分の放電量を全体の自己放電量と捉えても問題が無い程度に大きくなり)、二次電池1の自己放電が、全て化学反応に起因する自己放電成分の放電と考えることが可能となる。
従って、工程S31では、まず高温である第1のエージング温度T1下で測定した第1の電圧降下量ΔVAを、良品の二次電池1について測定した値と仮定し(実際には、第1の電圧降下量ΔVAを測定した二次電池1は、微小短絡有り品である可能性がある)、前記第1の電圧降下量ΔVAに補正係数Kを乗じることにより(ΔVA×K)、二次電池1が微小短絡を有しない良品であった場合の、低温である第2のエージング温度T2における、第2の電圧降下量の予想値(ΔVA×K)を算出する。
次に、二次電池1が良品であった場合の第2の電圧降下量の予想値(ΔVA×K)と、二次電池1の第2の電圧降下量の実測値であるΔVBとを比較する(工程S31)。
次に、二次電池1が良品であった場合の第2の電圧降下量の予想値(ΔVA×K)と、二次電池1の第2の電圧降下量の実測値であるΔVBとを比較する(工程S31)。
前記予想値(ΔVA×K)は、二次電池1が微小短絡を有しない良品であった場合の第2の電圧降下量を算出したものであるため、実際に第2の電圧降下量ΔVBを測定した二次電池1が微小短絡を有していた場合、当該第2の電圧降下量ΔVBは、前記予想値(ΔVA×K)に短絡電流の増加分を加えた値となり、前記予想値(ΔVA×K)よりも大きな値となる(図4参照)。一方、第2の電圧降下量ΔVBを測定した二次電池1が微小短絡を有していない良品であった場合、当該第2の電圧降下量ΔVBは、前記予想値(ΔVA×K)と同等の値となる(図5参照)。
そこで、判定工程S3においては、第2の電圧降下量ΔVBが予想値(ΔVA×K)よりも大きかった場合(すなわち数式1を満たす場合)に微小短絡が有ると判定し(工程S32)、第2の電圧降下量ΔVBが予想値(ΔVA×K)以下であった場合(すなわち数式1を満たさない場合)に微小短絡は無いと判定する(工程S33)。
このように、同一の二次電池1について、当該二次電池1が第1のエージング温度T1にあるとき、および第1のエージング温度T1よりも低い温度である第2のエージング温度T2であるときの複数回にわたって、エージング時における二次電池1の電圧降下量ΔVA・ΔVBを測定し、電圧降下量ΔVA・ΔVBおよび温度依存補正係数Kが前記数式1を満たすか否かにより、二次電池1における微小短絡の有無の判定を行うことで、検査対象となる二次電池が少数であった場合(極端にいえば検査ロットが1個の電池により構成されている場合)でも、微小短絡による電圧降下量の変化を検出することが可能となる。また、検査ロット毎に端子電圧差の平均値ΔVAを算出する必要もなく、検査効率の向上を図ることができる。
さらに、1個の二次電池1について電圧降下量ΔVA・ΔVBを測定することで二次電池1における微小短絡の有無の判定を行っているので、固体間やロット間での内部抵抗のばらつきが大きな二次電池1であっても、当該ばらつきの影響を受けることなく、微小短絡による電圧降下量の変化を検出することができ、二次電池1の微小短絡の有無を高精度に検出することが可能となっている。
また、二次電池1の検査方法として、複数の二次電池に対する初期充電開始から所定時間経過後の端子電圧Vを測定し、測定した複数の二次電池の端子電圧Vの平均電圧Vaおよび標準偏差σを算出し、平均電圧Vaよりも3σ低い電圧を判定電圧として、前記判定電圧と端子電圧Vとを比較し、端子電圧Vが判定電圧よりも低い場合に、当該二次電池を微小短絡を有する不良品であると判定するものがある(特開2002−199608号公報参照)。
しかし、このような検査方法においては、端子電圧Vが平均電圧Vaよりも3σを越えて乖離しているものが、微小短絡が発生している二次電池であるという根拠がなく、端子電圧Vが平均電圧Vaよりも3σを越えて乖離している二次電池に、必ずしも微小短絡が生じているとはいえない。逆に、端子電圧Vの平均電圧Vaからの乖離が3σ以内であっても、微小短絡を有した二次電池である可能性もある。
従って、前述の検査方法では、微小短絡を有していない良品の二次電池を不良であると誤判定したり、微小短絡を有した二次電池を良品であると誤判定したりするおそれがある。
しかし、このような検査方法においては、端子電圧Vが平均電圧Vaよりも3σを越えて乖離しているものが、微小短絡が発生している二次電池であるという根拠がなく、端子電圧Vが平均電圧Vaよりも3σを越えて乖離している二次電池に、必ずしも微小短絡が生じているとはいえない。逆に、端子電圧Vの平均電圧Vaからの乖離が3σ以内であっても、微小短絡を有した二次電池である可能性もある。
従って、前述の検査方法では、微小短絡を有していない良品の二次電池を不良であると誤判定したり、微小短絡を有した二次電池を良品であると誤判定したりするおそれがある。
これに対し、本実施形態における検査方法では、1個の二次電池1について測定した電圧降下量ΔVA・ΔVBに基づいて微小短絡の有無の判定を行っているので、複数の二次電池1の端子電圧値の平均からの乖離度合いにかかわらず微小短絡の有無を判定することができ、二次電池1の微小短絡の有無を誤判定することなく高精度に判定することが可能となる。
本実施形態においては、第1のエージング温度を60℃に設定しているが、第1のエージング温度は40℃以上に設定することが可能である。
一般的に、リチウムイオン二次電池等の二次電池1を製造する場合、製造工程の途中で、高温エージングと称するエージング処理が40℃の環境下で行われているため、第1のエージング温度を、二次電池1の製造工程の途中で行われる高温エージングの温度と同じ40℃に設定することで、前記高温エージングに用いる加熱設備および設定温度を、第1のエージング処理を行う際に流用することができ、二次電池1における微小短絡の有無の検査効率を向上することが可能となる。
一方、二次電池1は、80℃を越える温度になると構成部材が劣化する場合があるため、第1のエージング温度は80℃以下とすることが好ましい。
一般的に、リチウムイオン二次電池等の二次電池1を製造する場合、製造工程の途中で、高温エージングと称するエージング処理が40℃の環境下で行われているため、第1のエージング温度を、二次電池1の製造工程の途中で行われる高温エージングの温度と同じ40℃に設定することで、前記高温エージングに用いる加熱設備および設定温度を、第1のエージング処理を行う際に流用することができ、二次電池1における微小短絡の有無の検査効率を向上することが可能となる。
一方、二次電池1は、80℃を越える温度になると構成部材が劣化する場合があるため、第1のエージング温度は80℃以下とすることが好ましい。
なお、本実施形態においては、第1のエージング温度下で第1のエージング処理を行い、前記第1のエージング処理時における二次電池1の第1の電圧降下量ΔVAを測定する測定工程S12の後に、前記第1のエージング温度よりも低い第2のエージング温度下で第2のエージング処理を行い、前記第2のエージング処理時における二次電池1の第2の電圧降下量ΔVBを測定する測定工程S22を行っているが、初期充電工程S11を行った後に、第2のエージング温度下での測定工程S22を行い、その後電圧調整工程S21を行ったうえで、第1のエージング温度下での測定工程S12を行うように構成することもできる。
[実施例]
次に、二次電池1の検査方法の実施例について説明する。
本実施例においては、微小短絡を有しない二次電池1の良品サンプル、および微小短絡を有する二次電池1の微小短絡サンプルをそれぞれ複数個作成し、これらの各サンプルについて、本願発明にかかる二次電池1の検査方法により微小短絡の有無の検出を行った。
次に、二次電池1の検査方法の実施例について説明する。
本実施例においては、微小短絡を有しない二次電池1の良品サンプル、および微小短絡を有する二次電池1の微小短絡サンプルをそれぞれ複数個作成し、これらの各サンプルについて、本願発明にかかる二次電池1の検査方法により微小短絡の有無の検出を行った。
二次電池1の良品サンプルとしては、正極板として、正極活物質としてのLiNiCoMnO2を90wt%、導電材としてのアセチレンブラック(AB)を5wt%、結着材としてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)を5wt%含んだ正極合材ペーストを、集電体としての15μm厚のアルミニウム箔に塗布して構成したものを用いた。
また、負極板として、負極活物質としての天然黒鉛系活物質を98wt%、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)を1wt%、結着材としてのスチレン−ブタジエン共重合体(SBR)を1wt%含んだ負極合材ペーストを、集電体としての10μm厚の銅箔に塗布して構成されたものを用いた。
また、負極板として、負極活物質としての天然黒鉛系活物質を98wt%、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)を1wt%、結着材としてのスチレン−ブタジエン共重合体(SBR)を1wt%含んだ負極合材ペーストを、集電体としての10μm厚の銅箔に塗布して構成されたものを用いた。
また、セパレータとして、ポリプロピレン(PP)の単層構造、ポリエチレン(PE)の単層構造、またはポリプロピレン(PP)とポリエチレン(PE)との2層構造の微多孔膜からなる20μm厚のものを用いた。
また、電解液として、EC(エチレンカーボネート)、DMC(ジメチルカーボネート)、およびEMC(エチルメチルカーボネート)を、3:3:4(重量比)の割合にて混合した溶媒に、LiPF6を1.0Mの濃度で溶解させたものを用いた。
また、容量が30mAhの二次電池に構成した。
また、電解液として、EC(エチレンカーボネート)、DMC(ジメチルカーボネート)、およびEMC(エチルメチルカーボネート)を、3:3:4(重量比)の割合にて混合した溶媒に、LiPF6を1.0Mの濃度で溶解させたものを用いた。
また、容量が30mAhの二次電池に構成した。
二次電池1の微小短絡サンプルは、前述の良品サンプルと同じ仕様の二次電池における正極側に、100μmの大きさの鉄製の異物を投入したものを用いた。
二次電池1の検査方法による微小短絡の有無の検出は、以下のフローにて行った。
まず、上記の各良品サンプルおよび微小短絡サンプルに対して、25℃にて0Vから3.95Vまで、1Cにて初期充電を行った(S11)。
初期充電を行った各良品サンプルおよび微小短絡サンプルを、3.95V、60℃(第1のエージング温度)にて1日放置することにより第1のエージング処理を行い、第1のエージング処理前の電圧V1、および第1のエージング処理後の電圧V2をそれぞれ測定し、電圧V1から電圧V2を減じることで、第1の電圧降下量ΔVAを算出する(S12)。
まず、上記の各良品サンプルおよび微小短絡サンプルに対して、25℃にて0Vから3.95Vまで、1Cにて初期充電を行った(S11)。
初期充電を行った各良品サンプルおよび微小短絡サンプルを、3.95V、60℃(第1のエージング温度)にて1日放置することにより第1のエージング処理を行い、第1のエージング処理前の電圧V1、および第1のエージング処理後の電圧V2をそれぞれ測定し、電圧V1から電圧V2を減じることで、第1の電圧降下量ΔVAを算出する(S12)。
その後、各良品サンプルおよび微小短絡サンプルの電圧を初期充電時の電圧と同じ3.95Vに調整する(S21)。
3.95Vに調整した各良品サンプルおよび微小短絡サンプルを、20℃(第2のエージング温度)にて1日放置することにより第2のエージング処理を行い、第2のエージング処理前の電圧V3、および第2のエージング処理後の電圧V4をそれぞれ測定し、電圧V3から電圧V4を減じることで、第2の電圧降下量ΔVBを算出した(S22)。
3.95Vに調整した各良品サンプルおよび微小短絡サンプルを、20℃(第2のエージング温度)にて1日放置することにより第2のエージング処理を行い、第2のエージング処理前の電圧V3、および第2のエージング処理後の電圧V4をそれぞれ測定し、電圧V3から電圧V4を減じることで、第2の電圧降下量ΔVBを算出した(S22)。
さらに、60℃(第1のエージング温度)にて測定した第1の電圧降下量ΔVAに温度依存補正係数Kを乗じることにより、当該二次電池1が微小短絡を有しない良品であった場合の、第2のエージング処理時における第2の電圧降下量の予想値(ΔVA×K)を算出した。
この第2の電圧降下量の予想値(ΔVA×K)と、20℃(第2のエージング温度)にて測定した第2の電圧降下量ΔVBとを比較した(S31)。
前記比較の結果、第2の電圧降下量ΔVBが第2の電圧降下量の予想値(ΔVA×K)よりも大きかったサンプルを微小短絡が有る二次電池1であると判定し(S32)、第2の電圧降下量ΔVBが第2の電圧降下量の予想値(ΔVA×K)以下であったサンプルを、微小短絡が無い二次電池1であると判定した(S33)。
この第2の電圧降下量の予想値(ΔVA×K)と、20℃(第2のエージング温度)にて測定した第2の電圧降下量ΔVBとを比較した(S31)。
前記比較の結果、第2の電圧降下量ΔVBが第2の電圧降下量の予想値(ΔVA×K)よりも大きかったサンプルを微小短絡が有る二次電池1であると判定し(S32)、第2の電圧降下量ΔVBが第2の電圧降下量の予想値(ΔVA×K)以下であったサンプルを、微小短絡が無い二次電池1であると判定した(S33)。
次に、二次電池1の検査方法による微小短絡の有無の検出結果について図6〜図9を用いて説明する。
図6には、良品サンプルであり、第2の電圧降下量ΔVBの値が全サンプル(全ての良品サンプルおよび微小短絡サンプルを含む、以下同じ。)の中央値であったサンプルaについての検出結果を示している。
図7には、良品サンプルであり、第2の電圧降下量ΔVBの値が、全サンプルの第2の電圧降下量ΔVBの平均値から増加側へ標準偏差の4倍乖離した値であったサンプルbについての検出結果を示している。
図6には、良品サンプルであり、第2の電圧降下量ΔVBの値が全サンプル(全ての良品サンプルおよび微小短絡サンプルを含む、以下同じ。)の中央値であったサンプルaについての検出結果を示している。
図7には、良品サンプルであり、第2の電圧降下量ΔVBの値が、全サンプルの第2の電圧降下量ΔVBの平均値から増加側へ標準偏差の4倍乖離した値であったサンプルbについての検出結果を示している。
図8には、微小短絡サンプルであり、第2の電圧降下量ΔVBの値が、全サンプルの第2の電圧降下量ΔVBの平均値から増加側へ標準偏差の3倍乖離した値であったサンプルcについての検出結果を示している。
図9には、微小短絡サンプルであり、第2の電圧降下量ΔVBの値が、全サンプルの第2の電圧降下量ΔVBの平均値から増加側へ大幅(標準偏差の3倍超)に乖離した値であったサンプルdについての検出結果を示している。
図9には、微小短絡サンプルであり、第2の電圧降下量ΔVBの値が、全サンプルの第2の電圧降下量ΔVBの平均値から増加側へ大幅(標準偏差の3倍超)に乖離した値であったサンプルdについての検出結果を示している。
図6によれば、良品サンプルであるサンプルaの第2の電圧降下量ΔVBの値が、第2の電圧降下量の予想値(ΔVA×K)と同等、即ち第2の電圧降下量の予想値(ΔVA×K)以下となっており、サンプルaを正しく微小短絡が無い良品の二次電池1であると判定可能なことがわかる。
図7によれば、良品サンプルであるサンプルbの第2の電圧降下量ΔVBの値が、第2の電圧降下量の予想値(ΔVA×K)と同等、即ち第2の電圧降下量の予想値(ΔVA×K)以下となっており、サンプルbを正しく微小短絡が無い良品の二次電池1であると判定可能なことがわかる。
図7によれば、良品サンプルであるサンプルbの第2の電圧降下量ΔVBの値が、第2の電圧降下量の予想値(ΔVA×K)と同等、即ち第2の電圧降下量の予想値(ΔVA×K)以下となっており、サンプルbを正しく微小短絡が無い良品の二次電池1であると判定可能なことがわかる。
図8によれば、微小短絡サンプルであるサンプルcの第2の電圧降下量ΔVBの値が、第2の電圧降下量の予想値(ΔVA×K)よりも大きくなっており、サンプルcを正しく微小短絡が有る二次電池1であると判定可能なことがわかる。
図9によれば、微小短絡サンプルであるサンプルdの第2の電圧降下量ΔVBの値が、第2の電圧降下量の予想値(ΔVA×K)よりも大きくなっており、サンプルdを正しく微小短絡が有る二次電池1であると判定可能なことがわかる。
図9によれば、微小短絡サンプルであるサンプルdの第2の電圧降下量ΔVBの値が、第2の電圧降下量の予想値(ΔVA×K)よりも大きくなっており、サンプルdを正しく微小短絡が有る二次電池1であると判定可能なことがわかる。
このように、本検査方法によれば、二次電池1における微小短絡の有無を簡単かつ高精度に検出することが可能となっており、検査効率の向上を図ることが可能となっている。
1 二次電池
2 電池ケース2
3 電極体3
31 正極
32 負極
33 セパレータ
K 温度依存補正係数
ΔVA 第1の電圧降下量
ΔVB 第2の電圧降下量
2 電池ケース2
3 電極体3
31 正極
32 負極
33 セパレータ
K 温度依存補正係数
ΔVA 第1の電圧降下量
ΔVB 第2の電圧降下量
Claims (4)
- 正極、負極、およびセパレータを、正極と負極との間にセパレータが介在するように積層して構成した電極体を備える二次電池の検査方法であって、
前記二次電池を任意の電圧値まで充電した後に、第1の温度下で第1のエージング処理を行い、前記第1のエージング処理時における前記二次電池の第1の電圧降下量を測定する、第1のエージング工程と、
前記二次電池を前記電圧値となるように調整した後に、前記第1の温度よりも低い第2の温度下で第2のエージング処理を行い、前記第2のエージング処理時における前記二次電池の第2の電圧降下量を測定する、第2のエージング工程と、
前記第1の電圧降下量、第2の電圧降下量、および前記二次電池における電圧降下量の温度による変化を補正する温度依存補正係数を用いて、前記二次電池における微小短絡の有無を判定する判定工程とを備える、
ことを特徴とする二次電池の検査方法。 - 前記第1の温度は、40℃以上である、
ことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の二次電池の検査方法。
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2012
- 2012-06-07 JP JP2012129773A patent/JP2013254653A/ja active Pending
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