JP6176487B2 - 二次電池の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、二次電池の製造方法の技術に関し、より詳しくは、高温エージングの方法に関する。
従来、リチウムイオン二次電池等の二次電池の製造工程において、高温エージング工程を備える構成が知られており、例えば、以下に示す特許文献1に、高温エージング工程を備えた二次電池の製造方法が開示されている。
特許文献1に開示された従来のリチウムイオン二次電池の製造方法では、高温エージング工程において、電池を常温よりも高い60℃まで昇温し、同温度で30時間放置する構成としている。
高温エージングは、1)金属を溶解、析出させて内部短絡を意図的に生じさせ、良品および不良品の判別を精度良く行えるようにする、2)電池の性能(入出力特性、ハイレート特性)を安定化させる、という目的で行われている。
しかしながら、高温エージングを行うと、その背反として、活物質の劣化により、Li源が消費されて(不可逆な反応が生じて)しまい、電池容量が低下するという問題が生じる。
上記1)2)の目的のために、必要要件以上に高温エージングの温度を高くしたり、エージング時間を長くしたりしてしまうと、電池容量が規格値を下回ってしまい、不良電池となってしまう。
そこで従来は、上記1)2)の目的を達成しながら、電池容量の低下量が許容できる範囲となるように、高温エージング温度および高温エージング時間を規定している。
特開2013−118048号公報
しかしながら、実際の二次電池の製造現場では、高温エージング温度や高温エージング時間を一定に保つことは難しく、高温エージング温度および高温エージング時間が規格範囲から外れた場合には、品質保証ができないものとして、二次電池の状態に関わらず破棄することとしていた。
このため二次電池を、長時間一定の温度を保持しつつ高温エージングを行う技術の確立が望まれているが、高温エージングの時間を長くすることは、現実の製造工程では製造効率との兼ね合いで難しい場合が多く、また、外乱によって、エージング温度がばらつくこともある。
そこで、高温エージングの条件が乱れた場合であっても、二次電池を廃棄せずに済み、二次電池の性能を確保することができる技術の確立が望まれている状況であった。
本発明は、斯かる現状の課題を鑑みてなされたものであり、高温エージング温度および高温エージング時間が当初の規格範囲から外れた場合でも、その後のエージング条件を調整することで、電池容量を確保しつつ品質保証を可能にする二次電池の製造方法を提供することを目的としている。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、下限容量C1および上限容量C2が規定される二次電池に対して、高温エージング温度および高温エージング時間の規格範囲を規定して高温エージングを行う高温エージング工程を備えた二次電池の製造方法であって、前記高温エージング工程における高温エージング温度または/および高温エージング時間が前記規格範囲を外れた場合において、前記規格範囲から外れたことを検出したとき以降に検査を行い、該検査時点における二次電池の電池容量Cjを算出する第一の工程と、前記電池容量Cjに基づいて、前記検査時点以降に許容できる電池容量の劣化量たる許容劣化容量Cbを算出する第二の工程と、前記電池容量Cjと前記許容劣化容量Cbの差分と、前記下限容量C1および前記上限容量C2との関係が、C1≦Cj−Cb≦C2となる、高温エージングの追加時間ΔJを算出する第三の工程と、前記追加時間ΔJの間、高温エージングを追加で行う第四の工程と、を備えるものである。
請求項2においては、前記高温エージング温度が前記規格範囲から外れた場合に、前記第一〜第四の工程を実施するものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1および請求項2においては、高温エージングが途中停止した場合であっても、二次電池の電池容量を確保するとともに、品質保証をすることができる。
本発明の一実施形態に係る製造方法の適用対象たる二次電池の全体構成を示す模式図。 本発明の一実施形態に係る二次電池の製造方法を示すフロー図。 本発明の一実施形態に係る高温エージング方法を示すフロー図。 高温エージング工程における温度履歴を示す図、(a)途中停止がある場合、(b)途中停止後に高温エージングを行う場合、(c)途中停止がない場合。 高温エージング工程における途中停止条件の差異と容量変化との関係を表す図。 本発明の一実施形態に係る高温エージング方法における追加時間の算出手順を示すフロー図。 高温エージング工程における高温エージングの実施時間の平方根と劣化容量との関係を表す図。 高温エージング工程における高温エージング温度と劣化容量との関係(アレニウスプロット)を表す図。 高温エージング工程において二次電池に付与するエネルギー量と電池特性および電池容量との関係を表す図。
次に、発明の実施の形態を説明する。
まず始めに、本発明の一実施形態に係る二次電池の製造方法により製造する二次電池の全体構成について、図1を用いて説明をする。
図1に示す如く、本発明の一実施形態に係る二次電池の製造方法により製造する二次電池1は巻回型のリチウムイオン二次電池であり、一面(上面)が開口した有底角筒形状のケース本体21と、平板状に形成されケース本体21の開口部を閉塞する蓋体22とで構成される電池ケース2に、電解液とともに電極体3を収容して構成されている。
電池ケース2は、一面(上面)が開口した直方体状の有底角筒形状に形成されるケース本体21の開口部を、平板状の蓋体22にて閉塞した角型ケースに構成されている。
蓋体22の長手方向一端部(図1における左端部)には正極端子4aが設けられ、蓋体22の長手方向他端部(図1における右端部)には負極端子4bが設けられている。
電極体3は、正極シート31、負極シート32、およびセパレータ33を、正極シート31と負極シート32との間にセパレータ33が介在するように積層し、積層した正極シート31、負極シート32、およびセパレータ33を巻回して断面が略楕円状となるように扁平させることにより構成されている。
電池ケース2に電極体3および電解液を収容して二次電池1を構成する際には、まず電極体3の正極シート31および負極シート32に、それぞれ蓋体22の正極端子4aおよび負極端子4bを接続して、電極体3を蓋体22に組み付けて、蓋体サブアッシーを形成する。
その後、電極体3および電解液をケース本体21内に収容するとともに、ケース本体21の開口部に蓋体22を嵌合して、蓋体22とケース本体21とを溶接により密封することにより、二次電池1を構成する。
正極シート31は、正極活物質、導電材、および結着材等の電極材料を溶媒とともに混練して得られたペースト状の正極合材を、箔状に形成される集電体の表面(片面又は両面)に塗布するとともに乾燥・加圧して構成されている。
同様に、負極シート32は、負極活物質や増粘剤や結着材等の電極材料を混練して得られたペースト状の負極合材を、箔状に形成される集電体の表面(片面又は両面)に塗布するとともに乾燥・加圧して構成されている。
セパレータ33は、例えば多孔質ポリオレフィン系樹脂等で構成されるシート状部材であり、正極シート31と負極シート32との間に配置される。
次に、本発明の一実施形態に係る二次電池の製造方法について、図2を用いて説明をする。
本発明の一実施形態に係る二次電池の製造方法は、組み立てが完了した二次電池1(図1参照)に対して、初充電を行った後で、かつ、微小短絡の有無を検査する前に行う高温エージング工程に特徴を有するものである。
本発明の一実施形態に係る二次電池1の製造方法は、図2に示すように、初充電工程(STEP−1)、高温エージング工程(STEP−2)、低温エージング工程(STEP−3)、微小短絡検出工程(STEP−4)、等の各工程を備えている。
尚、図2に図示していない各工程(例えば、二次電池1の組み立てに係る各工程)については、種々の方法を採用し得る。
二次電池1の製造方法では、まず始めに、初充電工程(STEP−1)を実施する。
初充電工程(STEP−1)は、組み立てが完了した(即ち、電池ケース2内に電解液が注入され、封口された)状態の二次電池1に対して、初充電を行う工程である。
初充電を行うときの二次電池1の温度は室温(20〜25℃)程度としており、室温程度の温度を維持しつつ、例えば、二次電池1のSOCが100%に到達するまで、充電手段(図示せず)によって、所定の充電条件の下、初充電を行う。
二次電池1の製造方法では、次に、高温エージング工程(STEP−2)を実施する。
高温エージング工程(STEP−2)では、二次電池1の温度を昇温することによって、微小短絡の原因となる異物の析出を促進させる。このような高温エージング工程(STEP−2)を設けることによって、後に行う微小短絡検出工程(STEP−4)における微小短絡の検出精度を向上させる構成としている。
また、高温エージング工程(STEP−2)を実施することによって、二次電池1の性能(入出力特性、ハイレート特性)を安定化させることができる。
二次電池1の製造方法では、次に、低温エージング工程(STEP−3)を実施する。
低温エージング工程(STEP−3)では、二次電池1の温度を、自己放電に起因する電圧降下量に比して内部短絡に起因する電圧降下量が大きくなる温度まで二次電池1の温度を低下させて、所定の時間放置するようにしている。
そして、低温エージング工程(STEP−3)の開始時における二次電池1の電圧V1と、低温エージング工程(STEP−3)の終了時における二次電池1の電圧V2を測定し、電圧V1と電圧V2の差から電圧降下量ΔV(ΔV=V1−V2)を算出するようにしている。
二次電池1の製造方法では、次に、微小短絡検出工程(STEP−4)を実施する。
微小短絡検出工程(STEP−4)では、低温エージング工程(STEP−3)の間に求めておいた電圧降下量ΔVを、所定の閾値と比較することによって、二次電池1における微小短絡の有無を検出する構成としている。
以上が、本発明の一実施形態に係る二次電池の製造方法における、初充電工程(STEP−1)〜微小短絡検出工程(STEP−4)までの概略である。
次に、二次電池1の製造方法における高温エージング工程(STEP−2)の実施内容について、図3〜図5を用いて、さらに詳細に説明をする。
図3に示す如く、高温エージング工程(STEP−2)では、まず始めに、前工程を経た二次電池1を高温エージング設備に対して投入する(STEP−2−1)。
そして次に、高温エージング設備により二次電池1を昇温させて、高温エージングを開始する(STEP−2−2)。
高温エージング工程(STEP−2)は、図4(c)に示すように、時刻j1から時刻j2までの間、電池温度を高温エージング温度Tで保持することにより行われ、高温エージング時間Jは、J=j2−j1である。
また、(STEP−2−2)では、高温エージングの開始と同時に、温度履歴T(j)の計測を開始する。尚、ここで言う温度履歴T(j)とは、高温エージング時の各時刻jにおけるエージング温度(電池温度)を経時的かつ連続的に計測したものである。
そして、図3に示すように、所定の高温エージング時間Jを経過したときに(言い換えれば、時刻j2となったときに)、高温エージングが正常に完了したか否かの判定を実施する(STEP−2−3)。
高温エージングが正常完了したか否かは、温度履歴T(j)の計測結果を用いて判断する。
即ち、図4(c)に示すように、温度履歴T(j)の計測結果から、高温エージング温度Tで高温エージング時間Jの間、高温エージングが成されておれば、高温エージング工程(STEP−2)が正常に完了したと判断する。
尚、本実施形態では、高温エージング時間Jを経過したときに高温エージングが正常に完了したか否かの判定をしているが、本発明に係る二次電池の製造方法における、高温エージングが正常に完了したか否かを判定するタイミングはこれに限定されない。高温エージングが正常に完了したか否かを判定するタイミングは、例えば、二次電池の電池温度をリアルタイムで監視している場合には、電池温度が高温エージング温度Tの規格範囲から外れたときに(高温エージング時間Jの経過を待たずに)、温度履歴T(j)の計測結果に基づいて、直ちに判定を行う構成としてもよい。
そして、高温エージング工程(STEP−2)が正常に完了したと判断された場合は、図3に示すように、温度履歴T(j)の計測を終了して(STEP−2−4)、次の工程(STEP−3)に移行する。
一方、温度履歴T(j)の計測結果が、図4(a)(b)に示すようなものであった場合には、高温エージング工程(STEP−2)が正常に完了しなかったと判断する。
そして、高温エージング工程(STEP−2)が正常に完了しなかったと判断された場合は、温度履歴T(j)の計測結果に基づいて、追加で実施すべきエージング時間(追加時間ΔJと呼ぶ)を算出する(STEP−2−5)。
高温エージング工程(STEP−2)が正常に完了しなかった場合とは、高温エージング設備のトラブルや長期休暇時における空調停止等に起因して、図4(a)(b)に示すように、高温エージング温度Tを保持している時間が高温エージング時間Jに満たない場合や、高温エージング温度Tを保持している時間が高温エージング時間Jであっても高温エージング温度Tが高温エージングの途中で乱れている場合等を想定している。
図5には、高温エージングが途中停止したときの条件が異なる4種類の二次電池(水準(1)〜水準(4))の電池容量の差異を示している。
図5中の水準(1)に示す二次電池は、高温エージングの途中停止が無かったものである。また、図5中の水準(2)〜(4)に示す各二次電池は、高温エージングの途中停止があったものである。
そして、水準(2)〜(4)に示す各二次電池では、高温エージングを7日間停止するとともに、その停止中における電池温度の大小が、水準(2)<水準(3)<水準(4)となるようにして、停止条件に差異を設けている。
そして、図5によれば、高温エージングを途中停止する場合、その停止中における電池温度が高くなると、二次電池の容量が減少し(即ち、容量劣化が大きくなる)、電池温度が高いほど、容量劣化が大きくなることが判る。
例えば、図4(a)に示す場合、時刻jaから時刻jbまで間、電池温度が高温エージングを行う際の規格温度である高温エージング温度Tから外れて低くなっているため、時刻j1から時刻jaまでの時間しか高温エージング温度Tによる高温エージングが実施されておらず、エージング時間が所定の高温エージング時間Jに満たない状態となっている。
そして、図3に示すように、このような場合には、算出した追加時間ΔJだけ高温エージングを追加で実施する構成としている(STEP−2−6)。
そして、追加時間ΔJで高温エージングを追加実施した後、温度履歴T(j)の計測を終了して(STEP−2−4)、次の工程(STEP−3)に移行する。
以上が、本発明の一実施形態に係る二次電池の製造方法における高温エージングの実施方法の概要である。
ここで、(STEP−2−5)における追加時間ΔJの算出方法について、図6〜図9を用いて、さらに説明をする。
図6に示す如く、(STEP−2−3)において、高温エージングが正常に終了しなかったと判定され、(STEP−2−5)に移行したときには、まず高温エージング時間Jが経過したときにおける二次電池1の電池容量Cjを算出する(STEP−2−5−1)。
本願発明者らが鋭意研究を重ねた結果、エージング温度が一定である場合には、図7に示すように、高温エージングによる二次電池1の劣化容量は、高温エージングの実施時間Jtの平方根と相関があることが判明した。
即ち、温度履歴T(j)の計測結果と図7に示す相関を用いることで、エージング温度が一定であった期間における劣化容量を算出することができる。
このため、図7に示す相関を用いれば、例えば、図4(a)に示す期間(j1〜ja)における劣化容量を算出することができる。
尚、図7に示す相関は、電池温度に応じて傾きが変化するため、電池温度ごとに算出する。
また、本願発明者らが鋭意研究を重ねた結果、エージング温度が変化する場合において、高温エージング温度Tと劣化容量は、アレニウス式と相関があることが判明した。
尚、速度定数kは、化学反応において生成物または反応物が増減する速さを表す量であるため、ここでは、速度定数kを劣化容量に対応させている。
アレニウス式とは、以下の数式1に示す数式であり、数式中の各記号は、k:速度定数、A:頻度因子、Ea:1モルあたりの活性化エネルギー、R:気体定数であり、ここでの高温エージング温度Tは絶対温度である。
Figure 0006176487
また、数式1を変形すると、以下の数式2が得られる。
そして、数式2に基づいて、図8に示すようなアレニウスプロットを得ることができる。尚、図8に示すアレニウスプロットにおける各定数の値は、A=252.3、ln(A)=5.53、−Ea/R=2703.1、としている。
Figure 0006176487
そして、エージング温度が変化する期間では、エージング温度に対する劣化容量の変化量をアレニウスプロットから算出し、そのエージング温度の保持期間の平方根にて積算することで、劣化容量を算出することができる。
即ち、図8に示す相関(アレニウスプロット)を用いることで、例えば、図4(a)に示す高温エージングの停止期間中(ja〜jb)における劣化容量を算出することができる。
但し、高温エージングの停止期間中(ja〜jb)におけるエージング温度が一定の期間については、前述した図7に示す相関を用いて劣化容量を算出する。
そして、図7および図8に示す各相関を組み合わせて用いることで、温度履歴T(j)の計測結果から、高温エージング時間Jが経過した時点における二次電池の劣化容量を算出することができ、これを高温エージング前の電池容量C0から減算することにより、高温エージング時間Jが経過した時点における電池容量Cjを算出することができる。
次に(STEP−2−5)では、将来の高温エージングによる二次電池1の容量劣化の許容量(許容劣化容量Cbと呼ぶ)を算出する(STEP−2−5−2)。
この許容劣化容量Cbは、エージング温度が一定である場合に用いることが可能な図7に示す相関を用いて求められる。
次に(STEP−2−5)では、高温エージングの追加時間ΔJを算出する(STEP−2−5−3)。
図9に示す如く、高温エージングにより(即ち、加熱により)二次電池1に付与するエネルギー量と、電池特性および電池容量には相関があり、高温エージングにより付与されるエネルギー量の増大に伴って、電池特性は向上し、電池容量は減少することが判っている。
良品たる二次電池1の電池特性の閾値がXであり、閾値X以上の電池特性を有するに二次電池1を良品とする場合、図9中の電池特性を表す線図における点Aより右側が良品範囲となる。そして、このときの電池特性の閾値Xに対応する電池容量をC2と規定する。
即ち、二次電池1に対するエネルギー付与量をE1以上とすれば、電池特性を良品範囲に保持できることが判る。
一方、良品たる二次電池1の電池容量の閾値がC1であり、閾値C1以上の電池容量を有する二次電池を良品とする場合、図9中の電池容量を表す線図における点Bより左側が良品範囲となる。即ち、二次電池1に対するエネルギー付与量をE2以下とすることで、電池容量を良品範囲に保持できることが判る。
即ち、図9によれば、電池特性および電池容量の両方の良品基準を満たすためには、電池容量を基準とするとき、二次電池1の電池容量Cを、C1≦C≦C2を満たす値とすればよいことが判る。
そして、(STEP−2−5−3)では、二次電池1の現状の電池容量Cjと将来の許容劣化容量Cbとの差異(Cj−Cb)が、C1≦Cj−Cb≦C2を満たすように、追加で高温エージングを行う時間(即ち、追加時間ΔJ)を算出するようにしている。
そして、(STEP−2−4)では、図6に示すように、二次電池1を、高温エージング温度Tで追加時間ΔJの間保持することによって、追加の高温エージングを実施する。
その結果、高温エージングが途中停止された二次電池1について、良品範囲の電池容量を確保することができ、品質保証をすることが可能になる。これにより、高温エージングが途中停止した場合に従来は廃棄するしかなかった二次電池1を良品化することができ、二次電池1の歩留まりが改善できる。
尚、本実施形態では、高温エージングの条件が乱れる場合として、空調停止等により電池温度が停止する場合を例示しているが、電池温度が高温エージング温度Tよりも高くなる場合(但し、追加の高温エージングをする前の電池容量が下限容量C1より大きい場合に限る)にも、本実施形態に係る二次電池の製造方法を適用することができる。
即ち、本発明の一実施形態に係る二次電池1の製造方法は、下限容量C1および上限容量C2が規定される二次電池1に対して、高温エージング温度Tおよび高温エージング時間Jの規格範囲を規定して高温エージングを行う高温エージング工程(STEP−2)を備えるものであって、高温エージング工程(STEP−2)における高温エージング温度Tまたは/および高温エージング時間Jが規格範囲を外れた場合において、規格範囲から外れたことを検出したとき以降に検査を行い、該検査時点における二次電池の電池容量Cjを算出する第一の工程(STEP−2−5−1)と、電池容量Cjに基づいて、前記検査時点以降に許容できる電池容量の劣化量たる許容劣化容量Cbを算出する第二の工程(STEP−2−5−2)と、電池容量Cjと許容劣化容量Cbの差分と、下限容量C1および上限容量C2との関係が、C1≦Cj−Cb≦C2となる、高温エージングの追加時間ΔJを算出する第三の工程(STEP−2−5−3)と、追加時間ΔJの間、高温エージングを追加で行う第四の工程(STEP−2−6)と、を備えるものである。
また、本発明の一実施形態に係る二次電池1の製造方法は、二次電池1の温度が高温エージング温度Tの規格範囲から外れた場合に、第一〜第四の工程を実施するものである。
このような構成により、高温エージングが途中停止した場合であっても、二次電池1の電池容量を確保するとともに、品質保証をすることができる。
1 二次電池
T 高温エージング温度
J 高温エージング時間
ΔJ 追加時間
1 下限容量
2 上限容量
j 検査時点における電池容量
b 検査時点以降の許容劣化容量

Claims (3)

  1. 下限容量C1および上限容量C2が規定される二次電池に対して、高温エージング温度および高温エージング時間の規格範囲を規定して高温エージングを行う高温エージング工程を備えた二次電池の製造方法であって、
    前記高温エージング工程における高温エージング温度または/および高温エージング時間が前記規格範囲を外れた場合において、
    前記規格範囲から外れたことを検出したとき以降に検査を行い、該検査時点における二次電池の電池容量Cjを算出する第一の工程と、
    前記電池容量Cjに基づいて、前記検査時点以降に許容できる電池容量の劣化量たる許容劣化容量Cbを算出する第二の工程と、
    前記電池容量Cjと前記許容劣化容量Cbの差分と、前記下限容量C1および前記上限容量C2との関係が、C1≦Cj−Cb≦C2となる、高温エージングの追加時間ΔJを算出する第三の工程と、
    前記追加時間ΔJの間、高温エージングを追加で行う第四の工程と、
    を備える、
    ことを特徴とする二次電池の製造方法。
  2. 前記高温エージング温度が前記規格範囲から外れた場合に、
    前記第一〜第四の工程を実施する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の二次電池の製造方法。
  3. 組み立てられた二次電池を得る工程と、
    前記二次電池に対して初充電を行う初充電工程と、
    初充電が行われた前記二次電池を昇温させて保持する高温エージング工程と、
    前記高温エージング工程が開始されてからの前記二次電池の温度履歴を計測する工程と、
    前記温度履歴に基づいて、前記二次電池の電池容量C を算出する工程と、
    前記二次電池に対して、予め定められた電池容量の下限値である下限容量C と、予め定められた電池容量の上限値である上限容量C との関係において、C <C<C を満たす電池容量Cを得る工程と、
    前記電池容量C と前記電池容量Cとの差分である、許容劣化容量C を得る工程と、
    前記許容劣化容量C に基づいて、予め定められた高温エージング温度Tで保持する追加時間ΔJを算出する工程と、
    前記二次電池を、前記予め定められた高温エージングTで、前記追加時間ΔJの間保持する、追加の高温エージングを実施する工程と
    が含まれた、
    二次電池の製造方法。
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