JP5861189B2 - 二次電池の検査方法 - Google Patents

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Description

本発明は、二次電池における正極と負極との間の微小短絡を検出するための、二次電池の検査方法に関する。
従来、リチウムイオン二次電池などの二次電池においては、正極、負極、およびセパレータを、正極と負極との間にセパレータが介在するように積層して電極体を構成したものが知られている。
前記電極体の正極側に金属不純物等が混入した場合には、電解液に接触した前記金属不純物等が溶解されて負極に達し、負極表面に析出して正負極間に微小短絡(マイクロショート)が生じることがある。
そして、二次電池に生じた正負極間の微小短絡を検査する方法としては、例えば特許文献1に記載される検出方法がある。
具体的には、特許文献1に記載の検出方法は、第1のSOC(state of charge)まで二次電池を充電する充電工程と、前記充電工程の後に、前記二次電池を所定時間放置する放置工程と、前記放置工程の後に前記第1のSOCよりも低い第2のSOCまで放電する放電工程と、前記放電工程の後に、前記二次電池を所定の温度よりも低い電池温度にして、前記二次電池の微小短絡を検出する検出工程を備えるものである。
前記検出工程では、前記低い電池温度の下、二次電池を所定時間放置してエイジング処理を行い、前記エイジング処理中の所定時間に対する電圧の変化量である電圧降下度を検出する。さらに、検出した電圧降下度と基準電圧降下度とを比較して、前記電圧降下度が前記基準電圧降下度よりも高い場合に、微小短絡が発生したと判断する。
特開2011−69775号公報
前述の検出方法における電圧降下度と基準電圧降下度との比較により微小短絡の検出を行った場合、前記二次電池、特に高容量タイプの二次電池セルにおいては、固体間やロット間で内部抵抗にばらつきがあるため、極微小な短絡による電圧降下度の変化と、内部抵抗のばらつきによる電圧降下度の変化とを区別することが困難であり、極微小な短絡を検出することができない場合があった。
そこで、本発明においては、内部抵抗のばらつきが大きな二次電池であっても、電池内部の微小短絡の有無を検出することができる二次電池の検査方法を提供するものである。
上記課題を解決する二次電池の検査方法は、以下の特徴を有する。
即ち、請求項1記載の如く、正極、負極、およびセパレータを、正極と負極との間にセパレータが介在するように積層して構成した電極体を備える二次電池の検査方法であって、前記二次電池を第1のSOCまで充電または放電した後、第1のエージング処理を行い、前記第1のエージング処理時における前記二次電池の第1の電圧降下量を測定する、第1のエージング工程と、前記二次電池を前記第1のSOCよりも高い値の第2のSOCまで充電または放電した後、第2のエージング処理を行い、前記第2のエージング処理時における前記二次電池の第2の電圧降下量を測定する、第2のエージング工程と、前記第1の電圧降下量、第2の電圧降下量、および前記二次電池における電圧降下量のSOCによる変化を補正する補正係数を用いて、前記二次電池における微小短絡の有無を判定する判定工程とを備える。
また、請求項2記載の如く、前記判定工程では、前記第1の電圧降下量、第2の電圧降下量、および補正係数が、下記の数式1を満たす場合に、微小短絡が有ると判定する。
Figure 0005861189
但し、上記の数式1において、ΔVAは第1の電圧降下量、ΔVBは第2の電圧降下量、Kは補正係数である。
また、請求項3記載の如く、前記補正係数は、微小短絡が存在しないことが既知であるモデル二次電池における前記第1のSOCでの第1のモデル電圧降下量、および前記第2のSOCでの第2のモデル電圧降下量を用いて、下記の数式2により算出される。
Figure 0005861189
但し、上記の数式2において、Vxは第1のモデル電圧降下量、Vyは第2のモデル電圧降下量、Kは補正係数である。
本発明によれば、固体間やロット間での内部抵抗のばらつきが大きな二次電池であっても、当該ばらつきの影響を受けることなく、微小短絡による電圧降下量の変化を検出することができ、二次電池の微小短絡の有無を高精度に検出することが可能となっている。
本発明係る二次電池の検査方法の対象となる二次電池を示す斜視図である。 SOC、および微小短絡の有無による、電極体の状態の違いを示す図である。 二次電池の検査方法のフローを示す図である。 二次電池の検査方法の検査結果を示す図である。
次に、本発明を実施するための形態を、添付の図面を用いて説明する。
図1に示す、本実施形態に係る二次電池の検査方法の対象となる二次電池1は、一面(上面)が開口した有底角筒形状のケース本体21と、平板状に形成されケース本体21の開口部を閉塞する蓋体22とで構成される電池ケース2に、電解液とともに電極体3を収容して構成されている。
電池ケース2は、一面(上面)が開口した直方体状の有底角筒形状に形成されるケース本体21の開口部を、平板状の蓋体22にて閉塞した角型ケースに構成されている。
蓋体22の長手方向一端部(図1における左端部)には正極端子4aが設けられ、蓋体22の長手方向他端部(図1における右端部)には負極端子4bが設けられている。
電極体3は、正極31、負極32、およびセパレータ33を、正極31と負極32との間にセパレータ33が介在するように積層し、積層した正極31、負極32、およびセパレータ33を巻回して扁平させることにより構成されている。
電池ケース2に電極体3および電解液を収容して二次電池1を構成する際には、まず電極体3の正極31および負極32に、それぞれ蓋体22の正極端子4aおよび負極端子4bを接続して、電極体3を蓋体22に組み付けて、蓋体サブアッシーを形成する。
その後、電極体3および電解液をケース本体21内に収容するとともに、ケース本体21の開口部に蓋体22を嵌合して、蓋体22とケース本体21とを溶接により密封することにより、二次電池1を構成する。
正極31は、正極活物質、導電材、および結着材等の電極材料を溶媒とともに混練して得られた正極合材ペーストを、箔状に形成される集電体の表面(片面又は両面)に塗布するとともに乾燥・加圧して構成されている。
同様に、負極32は、負極活物質や増粘剤や結着材等の電極材料を混練して得られた負極合材ペーストを、箔状に形成される集電体の表面(片面又は両面)に塗布するとともに乾燥・加圧して構成されている。
セパレータ33は、例えば多孔質ポリオレフィン系樹脂で構成されるシート状部材であり、正極31と負極32との間に配置される。
このように構成される二次電池1の電極体3においては、図2に示すように、SOC(state of charge;充電状態)が低い状態にある低SOC状態から、SOCが高い状態にある高SOC状態になると、負極32が膨張するといった特性を有している。つまり、高SOC時の負極32は、低SOC時の負極32よりも、積層方向の厚みが厚くなる。
従って、低SOC時における正極31と負極32との間の距離である極間距離d1よりも、高SOC時における正極31と負極32との間の距離である極間距離d2が小さくなる。
また、二次電池1においては、電極体3の正極31側に金属不純物等が混入した場合には、電解液に接触した前記金属不純物等が溶解されて負極32に達し、負極32の表面に析出して正負極間に微小短絡(マイクロショート)が生じることがある。
前記微小短絡が発生した二次電池1においては、当該微小短絡箇所における正極31と負極32との間のセパレータ33に、正極31と負極32とを導通する微小な導通ブリッジ33aが存在しており、導通ブリッジ33aを通じて正極31と負極32との間に短絡電流が流れることとなる。
正極31と負極32との間における導通ブリッジ33aが有する抵抗値は、導通ブリッジ33aの長さ寸法(正極31から負極32までの長さ寸法)に比例しており、正極31と負極32との間の距離(極間距離d1)が大きな低SOC時よりも前記距離(極間距離d2)が小さな高SOC時の方が、導通ブリッジ33aの抵抗値が小さくなる。
従って、高SOC時の正負極間に流れる短絡電流は、低SOC時に対して増加することとなる。
また、二次電池1を所定の環境下で放置(エージング処理)した場合、二次電池1には自己放電による電圧降下が生じるが、その電圧降下量は二次電池1のSOC(state of charge)に応じて変化する。
つまり、低SOC時におけるエージング処理前後の電圧降下量と、高SOC時におけるエージング処理前後の電圧降下量とは、そのSOCの値に応じて異なった値を示すこととなる。
微小短絡が発生していない二次電池1では、前述のように、エージング処理時における電圧降下量は、低SOC時と高SOC時とで、そのSOCの値に応じて変化する。
一方、微小短絡が発生している二次電池1では、エージング処理時における電圧降下量の低SOC時と高SOC時との間での変化は、そのSOCの値に応じた変化に、短絡電流の増減による変化が加わることとなる。
すなわち、SOCの違いによる二次電池1の電圧降下量の変化度合は、二次電池1における微小短絡の有無によって異なる。
本実施形態における二次電池1の検査方法は、前述のように、微小短絡が発生している二次電池1では高SOC時における短絡電流が低SOC時よりも増大することにより、SOCの違いによる二次電池1の電圧降下量の変化度合が微小短絡の有無によって異なることを利用するものである。
次に、電池内部の微小短絡の有無を検出するための二次電池1の検査方法について、具体的に説明する。
本実施形態における二次電池1の検査方法は、初期充電済みの二次電池1を第1のSOC(例えばSOC0%)まで放電した後、第1のエージング処理を行い、前記第1のエージング処理時における二次電池1の第1の電圧降下量ΔVAを測定する、第1のエージング工程S1と、二次電池1を前記第1のSOCよりも高い値の第2のSOC(例えばSOC100%)まで充電した後、第2のエージング処理を行い、前記第2のエージング処理時における二次電池1の第2の電圧降下量ΔVBを測定する、第2のエージング工程S2と、第1の電圧降下量ΔVA、第2の電圧降下量ΔVB、および二次電池1における電圧降下量のSOCによる変化を補正する補正係数Kを用いて、二次電池1における微小短絡の有無を判定する判定工程S3とを備える。
第1のエージング工程S1は、二次電池1を第1のSOC(例えばSOC0%)まで放電する放電工程S11と、第1のSOCの状態にある二次電池1に対して第1のエージング処理を行い、前記第1のエージング処理時における二次電池1の第1の電圧降下量ΔVAを測定する測定工程S12とを備えている。
測定工程S12では、第1のエージング処理前の二次電池1の電圧V1、および第1のエージング処理後の二次電池1の電圧V2を測定し、電圧V1から電圧V2を減じて第1の電圧降下量ΔVAを算出することにより、電圧降下量ΔVAの測定を行う。
また、第1のエージング処理は、所定温度の環境下にて、所定時間だけ二次電池1を放置することにより行う。
第2のエージング工程S2は、第1のエージング工程S1の後に行われる。
第2のエージング工程S2は、二次電池1を前記第1のSOCよりも高い値の第2のSOC(例えばSOC100%)まで充電する充電工程S21と、第2のSOCの状態にある二次電池1に対して第2のエージング処理を行い、前記第2のエージング処理時における二次電池1の第2の電圧降下量ΔVBを測定する測定工程S22とを備えている。
測定工程S22では、第2のエージング処理前の二次電池1の電圧V3、および第2のエージング処理後の二次電池1の電圧V4を測定し、電圧V3から電圧V4を減じて第2の電圧降下量ΔVBを算出することにより、電圧降下量ΔVBの測定を行う。
また、第2のエージング処理は、所定温度の環境下にて、所定時間だけ二次電池1を放置することにより行う。
判定工程S3は、第2のエージング工程S2の後に行われる。
判定工程S3は、下記の数式1を用いて、第2の電圧降下量ΔVBが第1の電圧降下量ΔVAに補正係数Kを乗じたものより大きいか否かの判定を行う工程S31と、前記工程S31にて、第2の電圧降下量ΔVBが、第1の電圧降下量ΔVAに補正係数Kを乗じたものより大きいと判定された場合に、微小短絡が有ると判定する工程S32と、第2の電圧降下量ΔVBが、第1の電圧降下量ΔVAに補正係数Kを乗じたものより大きくないと判定された場合に、微小短絡がないと判定する工程S33とを備えている。
Figure 0005861189
つまり、工程S31では、第1の電圧降下量ΔVA、第2の電圧降下量ΔVB、および補正係数Kが、上記の数式1を満たすか否かの判定が行われ、工程S32では、第1の電圧降下量ΔVA、第2の電圧降下量ΔVB、および補正係数Kが、上記の数式1を満たす場合に、微小短絡が有ると判定し、工程S33では、第1の電圧降下量ΔVA、第2の電圧降下量ΔVB、および補正係数Kが、上記の数式1を満たさない場合に、微小短絡がないと判定する。
ここで、補正係数Kは、二次電池1における電圧降下量のSOCによる変化を補正する補正係数であり、次のように算出される。
補正係数Kを算出するにあたっては、微小短絡が存在しないことが既知である二次電池を「モデル二次電池」として用い、初期充電済みの前記モデル二次電池を前記第1のSOCとなるまで充電または放電した後、前記モデル二次電池に対して前記第1のエージング処理を行い、前記第1のエージング処理前の測定電圧から、前記第1のエージング処理後の測定電圧を減じることにより、前記第1のエージング処理時における前記モデル二次電池の第1のモデル電圧降下量Vxを算出する。
また、前記モデル二次電池を、前記第1のSOCよりも高い値となる前記第2のSOCとなるまで充電または放電した後、前記モデル二次電池に対して前記第2のエージング処理を行い、前記第2のエージング処理前の測定電圧から、前記第2のエージング処理後の測定電圧を減じることにより、前記第2のエージング処理時における前記モデル二次電池の第2のモデル電圧降下量Vyを算出する。
そして、第2のモデル電圧降下量Vyを第1のモデル電圧降下量Vxで除することにより、補正係数Kを算出する。
つまり、補正係数Kは、第1のモデル電圧降下量Vxおよび第2のモデル電圧降下量Vyを用いて、下記の数式2により算出される。
Figure 0005861189
判定工程S3における微小短絡の有無の判定は、具体的には以下のように行われる。
まず、第1の電圧降下量ΔVAに補正係数Kを乗じることにより、当該二次電池1が微小短絡を有しない良品であった場合の、第2のエージング処理時における第2の電圧降下量の予想値(ΔVA×K)が算出される。
次に、二次電池1が良品であった場合の第2の電圧降下量の予想値(ΔVA×K)と、二次電池1の第2の電圧降下量の実測値であるΔVBとを比較する。(工程S31)
前記予想値(ΔVA×K)は、微小短絡を有しない良品の二次電池1について、第2の電圧降下量を算出したものであるため、第2の電圧降下量ΔVBを測定した二次電池1が微小短絡を有していた場合、当該第2の電圧降下量ΔVBは、前記予想値(ΔVA×K)に短絡電流の増加分を加えた値となり、前記予想値(ΔVA×K)よりも大きな値となる。一方、第2の電圧降下量ΔVBを測定した二次電池1が微小短絡を有していない良品であった場合、当該第2の電圧降下量ΔVBは、前記予想値(ΔVA×K)と同等の値となる。
そこで、判定工程S3においては、第2の電圧降下量ΔVBが予想値(ΔVA×K)よりも大きかった場合(すなわち数式1を満たす場合)に微小短絡が有ると判定し(工程S32)、第2の電圧降下量ΔVBが予想値(ΔVA×K)以下であった場合(すなわち数式1を満たさない場合)に微小短絡は無いと判定する(工程S33)。
このように、同一の二次電池1について、当該二次電池1が第1のSOCにあるとき、および第1のSOCよりも高い値の第2のSOCにあるときの複数回にわたって、エージング時における二次電池1の電圧降下量ΔVA・ΔVBを測定し、電圧降下量ΔVA・ΔVBおよび補正係数Kが前記数式1を満たすか否かにより、二次電池1における微小短絡の有無の判定を行うことで、固体間やロット間での内部抵抗のばらつきが大きな二次電池1であっても、当該ばらつきの影響を受けることなく、微小短絡による電圧降下量の変化を検出することができ、二次電池1の微小短絡の有無を高精度に検出することが可能となっている。
なお、本実施形態においては、第1のSOCの状態にある二次電池1に対して、第1のエージング処理を行うとともに、第1の電圧降下量ΔVAを測定する第1のエージング工程S1の後に、第2のSOCの状態にある二次電池1に対して、第2のエージング処理を行うとともに、第2の電圧降下量ΔVBを測定する第2のエージング工程S2を実施するように構成しているが、第2のエージング工程S2を第1のエージング工程S1よりも前に実施することも可能である。
例えば、二次電池1を第2のSOC(例えばSOC100%)まで充電して、第2のエージング処理、および第2の電圧降下量ΔVBの測定を行い(第2のエージング工程S2)、その後に二次電池1を第1のSOC(例えばSOC0%)まで放電して、第1のエージング処理、および第1の電圧降下量ΔVAの測定を行う(第1のエージング工程S1)ことも可能である。
また、二次電池1を第1のSOC(例えばSOC50%)まで充電して、第1のエージング処理、および第1の電圧降下量ΔVAの測定を行い(第1のエージング工程S1)、その後に二次電池1を第2のSOC(例えばSOC100%)まで充電して、第2のエージング処理、および第2の電圧降下量ΔVBの測定を行う(第2のエージング工程S2)ことも可能である。
さらに、二次電池1を第2のSOC(例えばSOC50%)まで放電して、第2のエージング処理、および第2の電圧降下量ΔVBの測定を行い(第2のエージング工程S2)、その後に二次電池1を第1のSOC(例えばSOC0%)まで放電して、第1のエージング処理、および第1の電圧降下量ΔVAの測定を行う(第1のエージング工程S1)ことも可能である。
[実施例]
次に、二次電池1の検査方法の実施例について説明する。
本実施例においては、微小短絡を有しない二次電池1の良品サンプルを11個作成するとともに、微小短絡を有する二次電池1の微小短絡サンプルを10個作成し、これらの各サンプルについて、本願発明にかかる二次電池1の検査方法により微小短絡の有無の検出を行った。
二次電池1の良品サンプルとしては、正極板として、正極活物質としてのLiNiCoMnO2を90wt%、導電材としてのアセチレンブラック(AB)を5wt%、結着材としてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)を5wt%含んだ正極合材ペーストを、集電体としての15μm厚のアルミニウム箔に塗布して構成したものを用いた。
また、負極板として、負極活物質としての天然黒鉛系活物質を98wt%、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)を1wt%、結着材としてのスチレン−ブタジエン共重合体(SBR)を1wt%含んだ負極合材ペーストを、集電体としての10μm厚の銅箔に塗布して構成されたものを用いた。
また、セパレータとして、ポリプロピレン(PP)の単層構造、ポリエチレン(PE)の単層構造、またはポリプロピレン(PP)とポリエチレン(PE)との2層構造の微多孔膜からなる20μm厚のものを用いた。
また、電解液として、EC(エチレンカーボネート)、DMC(ジメチルカーボネート)、およびEMC(エチルメチルカーボネート)を、3:3:4(重量比)の割合にて混合した溶媒に、LiPF6を1.0Mの濃度で溶解させたものを用いた。
また、容量が20Ahの二次電池に構成した。
二次電池1の微小短絡サンプルは、前述の良品サンプルと同じ仕様の二次電池における正極側に、150μmの大きさの鉄製の異物を投入したものを用いた。
上記の各良品サンプルおよび微小短絡サンプルに対して、25℃にて0Vから4.1Vまで、1Cにて初期充電を行い、4.1V、60℃にて1日放置(エージング)することで、各良品サンプルおよび微小短絡サンプルを初期活性化させたうえで、二次電池1の検査方法による微小短絡の有無の検出を行った。
二次電池1の検査方法による微小短絡の有無の検出は、以下のフローにて行った。
まず、各良品サンプルおよび微小短絡サンプルを400kgfにて拘束する。この拘束状態で、SOC0%(第1のSOC)となるまで放電する(S11)。
次に、各良品サンプルおよび微小短絡サンプルを25℃の環境下で5日間放置することにより第1のエージング処理を行い、第1のエージング処理前の電圧V1、および第1のエージング処理後の電圧V2をそれぞれ測定し、電圧V1から電圧V2を減じることで、第1の電圧降下量ΔVAを算出する(S12)。
その後、各良品サンプルおよび微小短絡サンプルを、SOC100%(第2のSOC)となるまで充電する(S21)。
次に、各良品サンプルおよび微小短絡サンプルを25℃の環境下で5日間放置することにより第2のエージング処理を行い、第2のエージング処理前の電圧V3、および第2のエージング処理後の電圧V4をそれぞれ測定し、電圧V3から電圧V4を減じることで、第2の電圧降下量ΔVBを算出する(S22)。
さらに、SOC0%(第1のSOC)の状態で測定した第1の電圧降下量ΔVAに補正係数Kを乗じることにより、当該二次電池1が微小短絡を有しない良品であった場合の、第2のエージング処理時における第2の電圧降下量の予想値(ΔVA×K)を算出した。
この第2の電圧降下量の予想値(ΔVA×K)と、SOC100%(第2のSOC)の状態で測定した第2の電圧降下量ΔVBとを比較した(S31)。
前記比較の結果、第2の電圧降下量ΔVBが第2の電圧降下量の予想値(ΔVA×K)よりも大きかったサンプルを微小短絡が有る二次電池1であると判定し(S32)、第2の電圧降下量ΔVBが第2の電圧降下量の予想値(ΔVA×K)以下であったサンプルを、微小短絡が無い二次電池1であると判定した(S33)。
なお、各サンプルにおいて、第2のエージング処理が開始されるのは、第1のエージング処理の開始時から所定の日数が経過してからであり(例えば第1のエージング処理を5日間行い、第1のエージング処理終了後の二次電池1の第2のSOCまでの充電が第1のエージング処理の開始時から数えて6日目〜8日目まで行われたとすると、第2のエージング処理は第1のエージング処理の開始時から数えて9日目に開始される)、二次電池1の自己放電量は、第1のエージング処理開始時からの経過日数に応じて減少していくが、前記第2の電圧降下量の予想値(ΔVA×K)を算出する際には、この自己放電量の経過日数に応じた減少分の影響をなくすように別途補正を行った。
次に、二次電池1の検査方法による微小短絡の有無の検出結果について説明する。
図4には、各良品サンプルおよび微小短絡サンプルについての、第1の電圧降下量ΔVA、第2の電圧降下量ΔVB、および第2の電圧降下量の予想値(ΔVA×K)を示している。
図4におけるグラフの横軸はサンプルNo.を示しており、各サンプルNo.のうち、No.1〜11が良品サンプルを示しており、No.12〜21が微小短絡サンプルを示している。また、図4におけるグラフの縦軸は、電圧降下量を示している。
図4によれば、良品サンプル(No.1〜11)については、全てのサンプルにおける第2の電圧降下量ΔVBの値が、第2の電圧降下量の予想値(ΔVA×K)以下となっており、全ての良品サンプル(No.1〜11)を、微小短絡が無い良品の二次電池1であると判定可能なことがわかる。
また、微小短絡サンプル(No.12〜21)については、全てのサンプルにおける第2の電圧降下量ΔVBの値が、第2の電圧降下量の予想値(ΔVA×K)よりも大きくなっており、全ての微小短絡サンプル(No.12〜21)を、微小短絡が有る二次電池1であると判定可能なことがわかる。
このように、本検査方法によれば、二次電池1における微小短絡の有無を高精度に検出することが可能となっている。
1 二次電池
2 電池ケース2
3 電極体3
31 正極
32 負極
33 セパレータ
K 補正係数
ΔVA 第1の電圧降下量
ΔVB 第2の電圧降下量
Vx 第1のモデル電圧降下量
Vy 第2のモデル電圧降下量

Claims (3)

  1. 正極、負極、およびセパレータを、正極と負極との間にセパレータが介在するように積層して構成した電極体を備える二次電池の検査方法であって、
    前記二次電池を第1のSOCまで充電または放電した後、第1のエージング処理を行い、前記第1のエージング処理時における前記二次電池の第1の電圧降下量を測定する、第1のエージング工程と、
    前記二次電池を前記第1のSOCよりも高い値の第2のSOCまで充電または放電した後、第2のエージング処理を行い、前記第2のエージング処理時における前記二次電池の第2の電圧降下量を測定する、第2のエージング工程と、
    前記第1の電圧降下量、第2の電圧降下量、および前記二次電池における電圧降下量のSOCによる変化を補正する補正係数を用いて、前記二次電池における微小短絡の有無を判定する判定工程とを備える、
    ことを特徴とする二次電池の検査方法。
  2. 前記判定工程では、前記第1の電圧降下量、第2の電圧降下量、および補正係数が、下記の数式1を満たす場合に、微小短絡が有ると判定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の二次電池の検査方法。
    Figure 0005861189
    但し、上記の数式1において、ΔVAは第1の電圧降下量、ΔVBは第2の電圧降下量、Kは補正係数である。
  3. 前記補正係数は、
    微小短絡が存在しないことが既知であるモデル二次電池における前記第1のSOCでの第1のモデル電圧降下量、および前記第2のSOCでの第2のモデル電圧降下量を用いて、下記の数式2により算出される、
    ことを特徴とする請求項2に記載の二次電池の検査方法。
    Figure 0005861189
    但し、上記の数式2において、Vxは第1のモデル電圧降下量、Vyは第2のモデル電圧降下量、Kは補正係数である。
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