JP2009145137A - 二次電池の検査方法 - Google Patents

二次電池の検査方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009145137A
JP2009145137A JP2007321322A JP2007321322A JP2009145137A JP 2009145137 A JP2009145137 A JP 2009145137A JP 2007321322 A JP2007321322 A JP 2007321322A JP 2007321322 A JP2007321322 A JP 2007321322A JP 2009145137 A JP2009145137 A JP 2009145137A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
battery
secondary battery
potential difference
inspection method
voltage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007321322A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukihiro Ishimaru
幸宏 石丸
Ichiro Matsumura
一郎 松村
Tomoyasu Murakami
友康 村上
Kazuhiro Ikurumi
和宏 王生
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2007321322A priority Critical patent/JP2009145137A/ja
Publication of JP2009145137A publication Critical patent/JP2009145137A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Abstract

【課題】二次電池の微小短絡不良を短時間で検査できる検査方法を提供する。
【解決手段】基準となる二次電池を基準電池10aとし、検査される二次電池を被検査電池20とし、最初にそれぞれの電池を所定電圧まで充電した後に、基準電池10aと被検査電池20との電位差を測定し、測定した電位差を初期電位差Vdiとする。次にそれぞれの電池を所定時間放置した後、再度、基準電池10aと被検査電池20との電位差を測定し、測定した電位差を遷移電位差Vdtとする。最後に、遷移電位差Vdtと初期電位差Vdiとの差分Vaに基づいて、被検査電池20の微小短絡不良、ひいては電池の良否を判定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、二次電池の微小短絡不良の検査方法に関し、より特定的には、非水電解液二次電池の検査方法に関する。
近年、AV機器やパソコン等、電子機器のコードレス化やポータブル化に伴い、非水電解液を備える高エネルギー密度の非水電解液二次電池の代表であるリチウムイオン二次電池が多く採用されている。
一般に、リチウムイオン二次電池は、リチウム遷移金属複合酸化物を正極活物質とする正極と炭素材を負極活物質とする負極の間にセパレータを介在させ、セパレータに電解液を含浸させて製造される。製造直後は放電状態であるために、電池として使用するためには充電する必要がある。
製造直後の電池に充電を行う場合に、各部材に電解液が十分浸透されていないことが原因となって、いわゆる微小短絡が生ずる場合がある。微小短絡は、正極端子と負極端子の間の完全な短絡ではない。それゆえに、微少短絡が発生していても、電池の端子間には電圧が存在するが、正極と負極との間で自然放電電流以上の電流が流れる。このため、微小短絡が生じた電池では、正常な電池に比べてエージング後の電圧降下が大きくなる。
所望の端子間電圧を得るために、リチウムイオン二次電池は単位セルをいくつか直列に接続した電池パックとして使用される場合が多い。これら直列接続された複数の単位セルのそれぞれの電圧降下の程度が異なる場合、最初は全ての単位セルが満充電状態であったとしても、時間の経過と共に単位セル毎の電圧がばらつくことになる。
このような状態で放電させた場合、ある単位セルではさらなる放電に十分な電力が残っているのに対し、別の単位セルではすでに電力が消費されてさらなる放電を行えば過放電状態が起こり得る。このような状態で、複数のセル(電池パック)に対して一律の放電を行うと、後者の単位セルは過放電による損傷を受ける。
同様に、さらなる充電を行うことができる充電途中の単位セルもあれば、既に満充電が完了しており、さらに充電されれば過充電に至る単位セルもある。このような複数のセル(電池パック)に対して一律に充電を行えば、後者の単位セルは過充電による損傷を受ける。
リチウムイオン二次電池では、上述した単位セル毎の電圧降下のバラツキに起因する過充電や過放電から電池パック(および構成する単位セル)を保護するため、単位セル毎に保護回路が設けられている。このような電池パックで充放電を繰り返した場合、電圧降下の程度の大きな単位セルが過放電を引き起こす前に、電池パック(単位セル)の放電が停止される。この場合、電圧降下の程度が大きくない他の単位セルは電力を残した状態で、電池パックとして充電が必要となる。
上述の状態の電池パックに充電が行われると、電圧低下の程度が大きい単位セルは空の状態から充電が開始される一方、電圧降下の程度が大きくない単位セルは電力をある程度蓄えた状態で充電が開始される。そのために、電圧降下の程度が大きくない単位セルは電圧低下の程度が大きい単位セルがフル充電される前に充電が完了して、電池パックの充電が終了する。
このような電池パックで充放電を繰り返すと、保護回路の作用により、電圧降下の程度の大きな単位セルは常に充電不足状態になり、電圧降下の程度が大きくない単位セルは常に放電不足状態となる。電池パックは、充放電毎に単位セルの容量の合計に比べてその電力容量が減少し、最終的には完全に充放電ができなくなる。
このような電池パックの短寿命化を避けるためは、それぞれの電圧降下の程度が揃った(つまり、微少短絡不良のない)複数の単位セルで電池パックを構成する必要がある。そのため微小短絡不良に起因する個々の単位セルの電圧降下の程度が判定/検査されている。
リチウムイオン二次電池(単位セル)の微小短絡不良を検出する方法としては、完成した電池(単位セル)の自然放電を行うエージングの前後に、電池の端子電圧を測定する方法がある(例えば、特許文献1参照)。具体的には、図6に示すように被検査電池20の陰極端子21および正極端子22間の電圧V3を電圧計30で測定し、エージング前後の電圧差の大きな電池(単位セル)を不良として排除する。結果として、良品と判定された電圧降下の程度の揃った単位セルで電池パックを構成することが可能となる。
特開2001−228224号公報
上述のように、微少短絡不良は、二次電池(単位セル)の端子電圧の経時変化(エージング)、つまり電圧降下の程度に基づいて判定される。電気機器の電源として使用される二次電池は、可能な限り一定の電圧で長時間使用できることが好ましい。そのために、二次電池の単位セルの電圧値は数ボルトである。具体的には、正極活物質にリチウム遷移金属複合酸化物を用いた正極と、負極活物質に炭素材を用いた負極が用いられたリチウムイオン二次電池(単位セル)の電圧値は、3.0V〜4.5V程度である。
電圧降下検査に用いる電圧計の測定確度は、測定電圧及び測定レンジによって決定される。例えば電圧計の測定確度が測定電圧の±0.002%および測定レンジの±0.002%である場合、測定電圧が4Vで測定レンジが10Vであれば、誤差の範囲は約±0.21mVである。自然放電における電圧降下は電池の種類によって異なる。例えば、不良と判定すべき電池の1日当たりの電圧降下が100μVとすると、上述の電圧計を用いた場合、3日以上放置させないと精度の良い測定ができない。
このことにより、上述の微少短絡不良検査方法では、エージングの前後で微少短絡不良を判定できるだけの電圧降下を生じさせるためには1〜2週間程度の時間を要する。つまり、1〜2週間程度の放置後に電圧降下を検出して微少短絡不良を判定するので、検査の開始から結果が出るまでに時間がかかる。
また、電池の電圧は温度によって変化するため、少なくとも1〜2週間に渡る測定時及び不定期間に渡る保管時に精密な温度管理が必要であり、検査装置にコストがかかる。さらに、少なくとも検査期間(1〜2週間)は、出荷前在庫としての管理コストの増大を招く。このため、検査期間の短縮化が望まれている。
本発明は、このような状況に鑑みて、二次電池の微小短絡不良を短時間に検出できる検査方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明の二次電池の検査方法は、
第1の二次電池と第2の二次電池をそれぞれ所定電圧まで充電するステップと、
前記充電された第1の二次電池と第2の二次電池間の電位差を測定して、初期電位差を検出するステップと、
所定時間経過後の前記電位差を測定して、遷移電位差を検出するステップと、
前記初期電位差と前記遷移電位差との差に基づいて前記第2の二次電池の良否を判定するステップとを備えるものである。
ここで、前記第1の二次電池の正極、負極および電解液は、それぞれ前記第2の二次電池の正極、負極および電解液と同質物質で構成されることが好ましい。また前記第1の二次電池は、予め良品であることが確認されていることが好ましい。
前記第1の二次電池は、複数の二次電池が並列接続されて構成されていてもよい。また前記複数の二次電池は、同一の生産ロットから選ばれるものであってもよい。
前記二次電池は、前記初期電位差の測定時から前記遷移電位差の測定時まで同一環境下で保持されることが好ましい。また前記第1の二次電池の温度および前記第2の二次電池の温度は同じに保たれることが好ましい。さらに前記第1の二次電池の温度および前記第2の二次電池の温度は一定に保たれることが好ましい。
本発明の検査方法によれば、基準となる二次電池と検査される二次電池との間の電位差を測定することで、従来の検査方法に比べて電圧の測定レベルを大幅に下げることができることから電圧変動をより高い分解能で検出でき、結果として微小短絡不良を短時間で判定できる。また本発明の検査方法によれば、基準電池及び被検査電池の両方が温度変化による電圧の変化を同等に受けるため、それら電池の電位差を測定することで温度変化による影響をキャンセルできる。
本発明の実施の形態について詳述する前に、まず、本発明における二次電池の微小短絡不良検査時間の短縮化の基本概念について説明する。上述の従来のエージング後に二次電池の電圧降下を測定する方法(以下、「エージング検査方法」)においては、検査対象となる二次電池(単位セル)の基準電圧(例えば、3.0V〜4.5V)に対して、検出すべき電圧降下(例えば、100μV)が小さい。それゆえに、電圧計の測定誤差(約±0.21mV)の影響を排して電圧降下を測定するために日数(3日)を要している。そして、二次電池の微少短絡不良の判定のためには、さらなる日数(1週間〜2週間)が不可避となっている。
つまり、測定対象の基準電圧に対して、検出すべき単位時間当たりの電圧降下量が小さい故に、電圧降下量が電圧計の測定誤差の範囲以上になるまで待たざるを得ないのが、従来のエージング測定方法において検査時間を要する直接の原因である。言い換えれば、測定対象である二次電池の基準電圧に対して、検出すべき電圧降下が小さく、時間当たりの電圧降下が小さいために、電圧計の測定精度、つまり測定分解能が小さいことが真の原因であると判断できる。
よって、本発明においては、電圧降下に対する測定分解能を向上させることによって、検査期間の短縮を可能にする。さらに、短時間により精度高く二次電池の電圧降下を検出すること可能としている。つまり、測定分解能を改善することによって、時間と精度の向上を可能にしている。
本発明にかかる検査方法が適用できる二次電池としては、リチウム二次電池、ニッケル水素二時電池、およびニッケルカドミウム二次電池等の一般的な二次電池が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、本明細書における「二次電池」は広義であり、一般的な二次電池のほかに電気二重層キャパシタも含まれる。
本発明にかかる二次電池の検査方法は、正極と負極とを隔離膜を介して積層した極板を構成された二次電池の検査方法である。正極、負極および電解質が同質物質で構成される種類の二次電池では、自然放置時において時間の経過に対する電圧降下の程度は、微小短絡の有無による変動分を除けば同様の特性を示す。本発明は二次電池のこのような性質を利用したものである。
本発明は、基準となる二次電池(以降、「基準電池」)と検査される二次電池(以降、「被検査電池」)との電位差の経時変化に基づいて、被検査電池の微小短絡不良が判定される点が、1つの被検査電池の電圧の経時変化に基づいて同被検査電池の微小短絡不良が判定される従来の検査方法と異なる。
すなわち本発明の検査方法においては、最初に基準電池および被検査電池のそれぞれの電池を所定電圧まで充電した後に、基準電池と被検査電池との電位差を測定し、測定した電位差を初期電位差とする。次にそれぞれの電池を所定時間放置した後、再度、基準電池と被検査電池との電位差を測定し、測定した電位差を遷移電位差とする。最後に、前記初期電位差と前記遷移電位差との差に基づいて、被検査電池の微小短絡不良、ひいては電池の良否を判定する。
本発明のように基準電池と被検査電池との電位差を測定する方法においては、基準電池と非検査電池の基準電圧は基本的に極めて近いので初期電位差を100μV以下にすることは容易である。つまり、従来のエージング測定方法における3.0V〜4.5Vの変わりに、本発明においては100μVが測定基準電圧となるが、検出すべき電圧降下は100μVと不変である。
測定レンジは10Vから500μVへと、本発明においては従来のエージング検査方法に比べて1/20000にできる。電圧計の測定確度は測定電圧の±0.002%および測定レンジの±0.002%と不変であるが、誤差範囲は約±0.01μVになる。これにより、本発明においては、測定誤差範囲は従来のエージング検査方法における測定誤差範囲約±0.21mVの約1/21000であり、測定分解能は従来のエージング検査方法に比べて約21000倍に改善される。
このように、本発明の検査方法と従来のエージング検査方法を誤差の電圧レベルで比較すると、本発明では、従来方法に比べ電圧測定の分解能が4桁以上向上している。この分解能の向上を利用することによって、電圧測定間隔の短縮化を図ることができる。
例えば良品と判定されるべき電池の1日当たりの電圧降下の最大許容値を50μVとし、不良と判定すべき電池について1日当たり100μVの電圧降下が生じるとすると、1分当りの電圧降下は約0.035μVとなる。前述の電圧計の測定誤差は約±0.01μVであるため、基準電池と被検査電池との電位差を、1分以上の間隔をおいて測定すれば、電圧計の測定誤差の範囲を超えて精度良く被検査電池の良否の判定が可能となる。このように本発明によれば、短時間でかつ高精度の検査が可能となる。
さらに、前述したように測定時及び放置時の温度も二次電池の電圧に大きな影響を与える。正極活物質にリチウム遷移金属複酸化物を用いた正極と、負極活物質に炭素材を用いた負極が用いられたリチウムイオン二次電池においては、30℃において4Vである電池の電圧が、10℃当たり約0.5〜1mV変動する。また自然放置時の電圧降下についても、30℃での電圧降下に対して0℃以下にすると約1/3以下の変化量になり、60℃以上にすると約2倍以上の変化量になる。
従来の検査方法では、温度変化による影響を避けるために電池の温度を一定に保つ必要があった。これに対し本発明のように基準電池と被検査電池との電位差を測定する方法の場合、同じ測定環境に放置されていれば、温度による影響が両方の電池に同程度に発生するため、温度による影響は相殺される。
すなわち本発明の検査方法によれば、温度による電圧の変動をキャンセルすることができる。さらに基準電池と被検査電池が同じ環境に放置されていれば、測定時と同様に、放置時の温度による電圧降下量の差もキャンセルすることができる。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1にかかる二次電池の検査方法について、図1および図2を参照して説明する。図1に基準電池と被検査電池の間の電位差を測定する装置の概略構成を示す。また図2に本実施の形態にかかる二次電池の検査方法の各工程を示す。
図1に示すように、電圧計30によって基準電池10aと被検査電池20との間の電位差が測定される。測定装置の構成を説明すると、基準電池10aの第1電極(負極)11と被検査電池20の第1電極(負極)21とが同電位になるように導線で接続されている。また基準電池10aの第2電極(正極)12と被検査電池20の第2電極(正極)22とが電圧計30を介して接続されている。電圧計30と基準電池10aおよび被検査電池20をこのように接続することにより、基準電池10aの電圧V1と被検査電池20の電圧V2との間の電位差(|V1−V2|)を測定できる。
次に、図2を参照しながら検査方法の各工程について説明する。なお、図2のフローチャートに示す各工程は作業者が手動で行ってもよいが、図1の検査装置にマイコンを含む制御部を設けて、制御部のコントロールの下に自動で行うようにしてもよい。
検査を始める前に基準電池10aとして、上述のエージング検査方法などの従来の検査方法により良品であることが確認された二次電池を用意する。次にステップS1において、基準電池10aおよび被検査電池20は、それぞれ所定の電圧Vp1およびVp2になるまで充電される。リチウムイオン二次電池の場合、Vp1およびVp2は4V程度になる。
次にステップS2において、電圧計30によって初期電位差Vdiが測定される。初期電位差Vdiは基準電池10aの電圧値V1と被検査電池20の電圧値V2との差、つまり基準電池10aと被検査電池20の電位差である。ステップS1における充電の直後であれば、電圧値V1およびV2は、所定の電圧値Vp1およびVp2と非常に近い値になる。
次にステップS3およびS4において、初期電位差Vdiの測定後、あらかじめ設定した所定時間Tpが経過するのを待つ。例えば、ステップS3に初期値を0とする時間パラメータT(以降、「時間T」)を1だけインクリメントし、ステップS4において時間Tが設定時間Tpを超えたかどうか判断する。カウンタパラメータが設定時間Tpを超えていない場合にはステップS3の処理を繰り返し、時間Tが設定時間Tpを超えた場合に、処理はステップS5に移行する。
ステップS5において、ステップS2におけるのと同様に、電圧計30によって遷移電位差Vdtが測定される。遷移電位差Vdtは、ステップS2から所定時間Tpだけ経過した時点での基準電池10aおよび被検査電池20の間の電位差である。
次にステップS6において、ステップS5で測定した遷移電位差VdtとステップS2で測定した初期電位差Vdiとの差分Vaが求められる。差分Vaは、所定時間Tpにおける基準電池10aの電圧値V1の変化(電圧降下)に対する被検査電池20の電圧値V2の変化(電圧降下)との差を表している。言い換えれば、被検査電池20は基準電池10aに対してどれだけ多(早)く、或いは少(遅)く電圧降下をしているかを表している。
引き続きステップS7において、求められた電位差の差分Vaが閾値Vth以上かそれ未満であるかが判断される。閾値Vthは、被検査電池20の所定時間Tp当たりの電圧降下が基準電池10aの所定時間Tp当たりの電圧降下に比べてどの程度であれば許容できるかの判断基準である。よって、閾値Vthは、被検査電池20を電池パックなどの用途に用いた場合の要求に基づいて、適宜決定されるものとする。
つまり、差分Vaが閾値Vth以上の場合には、ステップS8において被検査電池20は不良品であると判定され、逆に差分Vaが閾値Vth未満の場合には、ステップS9において被検査電池20は良品であると判定される。以上で、被検査電池20の検査が終了する。
なお、本実施の形態においては、所定時間Tpの経過後に差分Vaが閾値Vth以上であるか否かで被検査電池20の良否判定を行っている。しかし、差分Vaが閾値Vthに到達する時間Tが所定時間Tp以上であるか否かで被検査電池20の良否判定を行うようにしても良い。この場合、閾値Vthの値が小さければ、検査に要する時間(所定時間Tp)は短くて済むが、検査の精度が低下する。逆に、閾値Vthの値が大きければ、検査の精度は向上するが、検査に要する時間(所定時間Tp)が長くなる。
また本実施の形態において、基準電池10a及び被検査電池20は初期電位差Vdi測定時から遷移電位差Vdt測定時まで、同一環境下で保持されることが好ましい。例えば、基準電池10a及び被検査電池20は、温度や湿度が等しい同じ部屋の中で互いに隣接して放置されることにより、測定時及び放置時の温度が電池に及ぼす影響を基準電池及び被検査電池の両方に同様に与えることができる。結果、電位差VdiおよびVdtの測定において環境(温度や湿度)の違いによる影響がキャンセルされるために、温度制御することなく精度よい検査を実現できる。
温度による電圧変動の影響をさらに排除するためには、基準電池10a及び被検査電池20を同一容器内に収納して同一温度に保つことが好ましく、さらに容器を恒温槽内に収納して一定温度に保持することがより一層好ましい。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2にかかる二次電池の検査方法について、図3および図4を参照して説明する。図3に基準電池と被検査電池の間の電位差を測定する装置の概略構成を示す。また図4に本実施の形態にかかる二次電池の検査方法の各工程を示す。
前述した実施の形態1では基準電池10aとして1個の二次電池を用いていたが、本実施の形態では基準電池10bとして複数の二次電池を並列に接続して用いる。図3にはn(nは任意の自然数)個の二次電池10_1ないし10_nを並列に接続して基準電池10bを構成した例を示す。n個の電池を並列に接続した場合、その電圧値Vaveはそれぞれの電池の電圧値V1_1〜V1_nの平均値となる。
複数の二次電池を並列に接続して基準電池10bを構成するケースとして2つのケースが挙げられる。第1は、実施の形態1で使用したような良品であることを確認済みの二次電池をn個準備し、それらを並列に接続して基準電池10bとするケースである。この場合、基準電池の電圧値は、良品であることを確認済みの二次電池の電圧値の平均値であるため、基準電池としての信頼性が一層高まる。
第2は、未検査の複数の電池を用いて基準電池10bを構成するケースである。すなわち、これまでの製造履歴により、電池の不良率が十分小さいことが確認されている製造ラインで製造された同一ロットの未検査の(n+1)個の二次電池のうち1つを被検査電池20とし、残りのn個の二次電池を並列に接続して基準電池として用いる。
このような未検査のn個の二次電池を並列に接続して基準電池10bとする場合、基準電池10bの電圧値Vave(n個の未検査電池のそれぞれの電圧値V1_1〜V1_nの平均値)は、十分信頼できる値であることが統計的に知られている。第2のケースにおいては、基準電池10bとして良品であることを確認済みの複数個の二次電池をあらかじめ準備する必要がないため、第1のケースに比べて検査に要す時間を短縮できる。
図4に本実施の形態にかかる検査方法の各工程を示す。本実施の形態では、図2に示した実施の形態1にかかる検査方法の工程のうちステップS2がステップS11に代わり、またステップS5がステップS12に変わっている。その他の工程は実施の形態1のそれと変わらないため、説明を省略する。
実施の形態1ではステップS2およびS5において、基準電池10bの電圧値V1と被検査電池20の電圧値V2との電位差を求めて初期電位差Vdiおよび遷移電位差Vdtとした。これに対し、本実施の形態では、基準電池10bを構成するn個の電池の電圧値V1_1,V1_2・・・V1_nの平均電圧値Vaveを基準電池10bの電圧値としている。従って、電圧計30によって、ステップS11およびS12においては、その時点での平均電圧値Vaveと電圧値V2との差がそれぞれ初期電位差Vdiおよび遷移電位差Vdtとして検出される。
<検証試験>
本発明にかかる二次電池検査方法の効果を評価するために、実際のリチウムイオン二次電池に上述の各実施の形態にかかる二次電池の検査方法と、従来のエージング検査方法とをそれぞれ適用して検証試験を行った。なお、本発明の各実施の形態にかかる二次電池の検査を実施例1、実施例2、実施例3、および実施例4とし、従来のエージング検査方法における二次電池の検査を比較例1、比較例2、比較例3、および比較例4として以下に述べる。
(検証用チウムイオン二次電池の準備)
基準電池10aおよび10bと、被検査電池20として、正極活物質として組成式LiCoO2で表されるリチウム複合酸化物を用い、負極活物質としてグラファイトを用いたリチウムイオン二次電池を新たに準備して使用した。
正極板は以下のごとく生成した。コバルト酸リチウム(LiCoO2)粉末100重量部、導電剤としてアセチレンブラック(AB)3重量部、増粘剤としてカルボキシメチルセルロース(CMC)の1%水溶液、結着剤としてフッ素樹脂系結着剤であるポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の60%水性ディスパージョンとを混練分散させて正極ペーストを作製した。次に正極ペーストを集電体として厚さ0.020mmのアルミニウム(Al)箔に塗工し、乾燥させることにより、正極活物質層を形成した。その後、圧延により、正極活物質層の厚さを0.16mmにした。次に、長さ400mm、幅26mmとなるように切り出して正極板とした。
負極板は以下のごとく作成した。負極活物質としてコークスを加熱処理して得られた炭素粉末100重量部、結着剤としてスチレン−ブタジエンゴム(以下、「SBR」と略す)系結着剤3重量部、CMCの1%水溶液に混練分散させて負極ペーストを作製した。次に負極ペーストを集電体として厚さ0.014mmの銅(Cu)箔に塗工し、乾燥させ、負極活物質層を形成した。その後、圧延により、負極活物質層の厚さを0.18mmにした。次に、長さが450mm、幅28mmとなるように切り出して負極板とした。
上述のごとく作成した正極板および負極板のそれぞれに正極リードおよび負極リードを溶接により取り付けた。次に正極板と負極板を、32mm幅の微多孔性ポリエチレン樹脂製セパレータ7を介し、渦巻き状に捲回して極板群を作製した。この極板群を内径16.5mm、高さ39mmの円筒形外装缶内に収納した。
非水電解液に関しては、 炭酸エチレン(EC)と炭酸ジエチル(DEC)の等容積混合溶媒に、六フッ化リン酸リチウム(以下、LiPF6と略す)が1.0mol/Lになるように調整した。次に所定量の非水電解液を極板群に注入した。
その後、円筒形外装缶の開口部を、絶縁パッキングを介して封口板でカシメにより封口して円筒形リチウムイオン二次電池を作製した。この電池のサイズは、直径17mm、高さ37mmで、電池容量が700mAhであった。
作製した円筒形リチウムイオン二次電池の仕上げ充放電条件は以下のとおりである。まず、定電流20mAで12分間充電(0.57%相当)した。その後すぐに、定電流140mAで50%充電し、定電流140mAで電池電圧が3.0Vにまで放電した。その後、定電流140mAで電池電圧が4.1Vに達するまで充電を行った。このように準備されたリチウムイオン二次電池を45℃に設定された恒温槽に入れて3日間保管して、基準電池10aおよび被検査電池20としての使用に準備した。このように検証に備えて準備された複数個のリチウムイオン二次電池を「検証用電池」と呼ぶものとする。
(実施例1:実施の形態1にかかる二次電池の検査方法、その1)
検証用電池に、実施の形態1にかかる二次電池の検査方法を適用して、良否判定を行った。25℃の環境下で検証用電池の初期電圧を測定した後に、25℃の恒温槽に24日間放置し、放置後電圧を測定した。電圧を測定したリチウムイオン二次電池から1日当りの電圧降下が20μV以上30μV以下であることが確認された電池を抽出して基準電池10aとして採用した。この基準電池10aを再度、4.1Vに達するまで充電を行った。
被検査電池20として、上述の基準電池10aと同一の工程を経て作製された同一サイズの電池300個を用意した。次に図1に示す検査装置(実施の形態1)を用いて、基準電池10aと被検査電池20を並列に接続し、電圧計30で初期電位差Vdiを測定した。検査にかける時間は、搬送時間等も含めて電池毎に6秒間とした。300個の被検査電池20の全てについて初期電位Vdiの測定が終わると、そのまま遷移電位差Vdtの測定を開始した。各被検査電池20について、初期電位差Vdiの測定から遷移電位差Vdtの測定まで1時間放置されるように設定した。
次に、測定した初期電位差Vdiから遷移電位差Vdtを引いてその差分Vaを求めた。この差分Vaが閾値Vthとして定めた2.92μV以上の電池を不良とした。これは、従来の検査方法で1日当たり100μV以上電圧降下した電池を不良としたことに伴って、基準の最大値として1日当たり30μVの電圧降下としているため、1時間当たりに換算すると約2.92μVとなるからである。
(実施例2:実施の形態1にかかる二次電池の検査方法、その2)
実施例1におけるのと同様に、基準電池10aおよび被検査電池20を用意した。基準電池10aと被検査電池20の初期電位差Vdiを及び遷移電位差Vdtを、実施例1と同様、図1の検査装置を用いて測定した。その際に基準電池10aと被検査電池20を同じ容器に入れて放置した。それ以外は検証方法1と同様にして被検査電池20の検査を行った。
(実施例3:実施の形態2にかかる二次電池の検査方法、ケース1)
実施例1におけるのと同様に用意した基準電池10aを10個、被検査電池20を1個準備した。図3(実施の形態2)に示すように、10個の電池10a_1〜10a_10を並列に接続して基準電池10bとした。そして図4を参照して説明した実施の形態2にかかる検査方法により被検査電池20の良否を判定した。なお、検査した被検査電池20の数や電位差の測定方法は、実施例1と同様である。
(実施例4:実施の形態2にかかる二次電池の検査方法、ケース2)
同一ロットで作製された未検査の検証用電池300個のうち1個を被検査電池20とし、残り299個を並列に接続して基準電池10bとした。この状態で基準電池10bと被検査電池20との間の電位差を測定し、初期電位差Vdiとした。次に、被検査電池20となる電池を変えながら300個のすべての電池についてそれぞれの電位差を測定した。それ以外は実施例3と同様である。
(比較例1〜4)
実施例1〜4で使用した被検査電池20を再度4.1Vに達するまで充電し、従来のエージング検査方法(図6)により25℃の環境下で初期電圧を測定し、25℃の恒温槽に12日間放置した。比較例1〜4として、実施例1〜4のそれぞれで検査を行った被検査電池について、従来の検査方法により放置後の電圧を測定した。
比較例1〜4の測定結果に基づいて微小短絡不良の判定すなわち電池の良否の判定を行う方法について説明する。被検査電池20の初期電圧を基準とし、12日間後の電圧との差(すなわち電圧降下の値)Vbを求めた。この差分Vbが1.2mV以上である被検査電池20を不良とした。これは不良判定基準である1日当たり100μVの電圧降下は、12日当たりに換算すると1.2mVとなるからである。
(検証結果)
図5の表を参照して、上述の実施例1〜4および比較例1〜4による検証結果について説明する。表の上段に、実施例1〜4における被検査電池20のサンプル数、不良電池数、差分Vaの平均値、差分Vaの最大値、および差分Vaの最小値の結果を示す。また表1の下段に、比較例1〜4における被検査電池20のサンプル数、不良電池数、差分Vbの平均値、差分Vbの最大値、および差分Vbの最小値の結果を示す。実施例1〜4において比較例1〜4と同様の結果が得られた。なお実施例1、2および4おいて抽出された不良電池と比較例1、2および4において抽出された不良電池は同一の電池であった。
本発明の検査方法(実施例1〜4)を採用した場合、従来のエージング検査方法(比較例1〜4)に比べて短時間で精度良く不良を検出できることがわかった。具体的には、比較例1〜4で12日間放置して得たデータと実施例1〜4のトータル1時間によるデータとから、同じ結果が得られていることがわかる。つまり、本発明にかかる二次電池検査方法では、従来のエージング検査方法の1/288(1時間/12日=1/288)の時間で、同等の検査結果が得られることが検証された。さらに、実施例では測定時及び放置時に温度制御することなく同等の測定結果が得られており、本発明にかかる二次電池の検査方法では、基準電池および被検査電池の恒温管理など必要とせずに、正確に検査できることも確認された。
これは、本発明によって、従来に比べて検査時間および検査装置などのコストを大幅に低減して、二次電池の微少短絡を精度よく判定できることを表している。また、二次電池の電圧降下の測定分解能が4桁も向上した結果、従来に比べて微細な変化も誤差の影響を排除して検出できるために、従来実施できなかった検査も可能となる。
なお、実施例において、正極活物質としてLiCoO2を用いたが、LiXMO2(MはCo、Ni、Mn、Mg、Al、V、Fe、Sr、Ti、La、B、Sn、Nb、Si、It、Cu、P、In、Mo、Y、およびBiのうち1種類または1種類より多い金属を表し、0.05<x<1.10)で表される含リチウム複合酸化物を用いてもよい。
実施例において、負極活物質としてコークスを用いたが、黒鉛系、非晶質系等の炭素材料あるいはその混合体、合金や金属化合物などが挙げられ、これらを単独もしくは2種以上を混合して用いることができる。合金は、ケイ素、スズ、アルミニウム、亜鉛、マグネシウム、チタン、およびニッケルの酸化物や炭化物よりなる群から選択される少なくとも一種である。負極活物質の平均粒径は特に限定されないが、1〜30μmが好ましい。
実施例において、導電剤としてABを用いたが、電子伝導性材料であれば何でもよい。例えば、天然黒鉛(鱗片状黒鉛など)、人造黒鉛、膨張黒鉛などのグラファイト類、アセチレンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、およびサーマルブラック等のカーボンブラック類、炭素繊維、金属繊維などの導電性繊維類、銅、ニッケル等の金属粉末類およびポリフェニレン誘導体などの有機導電性材料などを単独又はこれらの混合物として含ませることができる。これらの導電剤のなかで、人造黒鉛、アセチレンブラック、炭素繊維が特に好ましい。導電剤の添加量は特に限定されないが、負極活物質に対して1〜30重量%が好ましく、さらには1〜10重量%が好ましい。
実施例において、負極板の結着剤としてSBR系結着剤を用いたが、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれであっても良い。好ましい結着剤として、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、エチレン−アクリル酸共重合体または前記材料の(Na+)イオン架橋体、エチレン−メタクリル酸共重合体またはその材料の(Na+)イオン架橋体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体またはその材料の(Na+)イオン架橋体、およびエチレン−メタクリル酸メチル共重合体またはその材料の(Na+)イオン架橋体の単独又は混合物を挙げることができる。
実施例において、負極板の集電体としてはCu箔を用いたが、電気化学的に安定な電子伝導体であれば何でも良く、銅、チタンなどを用いることができる。厚みは特に限定されないが、5〜25μmが好ましい。
実施例において、隔離膜として微多孔性ポリエチレン樹脂製セパレータを用いたが、ポリプロピレンなどの有機微多孔膜あるいは、無機微多孔膜を用いてもよい。有機微多孔膜の厚さは10〜40μmが好ましい。無機微多孔膜は、例えば、アルミナやシリカなどの無機フィラーと、無機フィラーを結着させるための有機系バインダーを結着剤として混合した膜である。無機微多孔膜は正極と負極との間に介在していればよい。
正極と負極との間に無機微多孔膜を介在させる方法として、正極の表面に無機微多孔膜を形成させたり、負極の表面に無機微多孔膜を形成させてもよく、両極の表面に無機微多孔膜を形成させてもよい。無機微多孔膜の厚さは1〜20μmが好ましい。また、無機微多孔膜と有機微多孔膜との両方を用いてもよい。無機微多孔膜と有機微多孔膜の両方を用いた場合の無機微多孔膜の厚みは、1〜10μmが好ましい。
実施例において、円筒形リチウムイオン二次電池の容量700mAhの電池を用いたが、700mAh以外の容量の電池でもよい。また実施例において、円筒形リチウムイオン二次電池を用いたが、角形、ラミネートタイプなど電池形状が異なってもよい。
実施例において、電解質としてLiPF6を用いたが、他のリチウム(Li)塩として、例えば、過塩素酸リチウム(LiClO4)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)等でもよい。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合せて用いてもよい。また、電解質の塩濃度を1.0mol/Lとしたが、塩濃度を0.5〜2.0mol/Lのものを用いてもよい。
また、非水電解液としてECとDECの混合溶媒を用いたが、他の非水溶媒として、例えば、プロピレンカーボネート(PC)などの環状エステル、テトラヒドロフラン(THF)などの環状エーテル、ジメトキシエタン(DME)などの鎖状エーテル、プロピオン酸メチル(MP)などの鎖状エステルなどの非水溶媒や、また、これら多元系混合溶媒を用いてもよい。非水電解液は、特にこれらに限定されず、従来から非水電解液二次電池に用いられている非水電解液を用いてもよい。
また、非水電解液には、耐過充電性を向上させる添加剤を含ませてもよい。添加剤には、フェニル基およびそれに隣接する環状化合物基からなるベンゼン誘導体を用いることが好ましい。このようなベンゼン誘導体として、ビフェニル、シクロヘキシルベンゼン、ジフェニルエーテル、およびフェニルラクトンなどが挙げられる。
本発明は、非水電解液二次電池の検査に限定されず、ニッケル水素二次電池やニッケルカドミウム二次電池を含む一般的な二次電池の検査に広く利用できる。
本発明の実施の形態1にかかる二次電池の検査方法に用いる測定装置の概念図 本発明の実施の形態1にかかる二次電池の検査方法における各工程を示すフローチャート 本発明の実施の形態2にかかる二次電池の検査方法に用いる測定装置の概念図 本発明の実施の形態2にかかる二次電池の検査方法における各工程を示すフローチャート 本発明にかかる二次電池の検査方法の検証結果を表にして示す図 従来の二次電池の検査方法に用いる測定装置の概念図
符号の説明
10a、10b 基準電池
20 被検査電池
30 電圧計

Claims (10)

  1. 二次電池の検査方法であって、
    第1の二次電池と第2の二次電池をそれぞれ所定電圧まで充電するステップと、
    前記充電された第1の二次電池と第2の二次電池間の電位差を測定して、初期電位差を検出するステップと、
    所定時間経過後の前記電位差を測定して、遷移電位差を検出するステップと、
    前記初期電位差と前記遷移電位差との差に基づいて前記第2の二次電池の良否を判定するステップとを備える二次電池の検査方法。
  2. 前記第1の二次電池の正極、負極および電解液が、それぞれ前記第2の二次電池の正極、負極および電解液と同質物質で構成されることを特徴とする請求項1に記載の二次電池の検査方法。
  3. 前記第1の二次電池は、予め良品であることが確認されていることを特徴とする請求項1および請求項2の何れかに記載の二次電池の検査方法。
  4. 前記第1の二次電池は、複数の二次電池が並列接続されて構成されることを特徴とする請求項3に記載の二次電池の検査方法。
  5. 前記第1の二次電池は、複数の二次電池が並列接続されて構成されることを特徴とする請求項1および請求項2の何れかに記載の二次電池の検査方法。
  6. 前記複数の二次電池は、同一の生産ロットから選ばれることを特徴とする請求項5に記載の二次電池の検査方法。
  7. 前記二次電池は、前記初期電位差の測定時から前記遷移電位差の測定時まで同一環境下で保持されることを特徴とする請求項1ないし請求項6に記載の二次電池の検査方法。
  8. 前記第1の二次電池の温度および前記第2の二次電池の温度は同じに保たれることを特徴とする請求項7に記載の二次電池の検査方法。
  9. 前記第1の二次電池の温度および前記第2の二次電池の温度は一定に保たれることを特徴とする請求項8に記載の二次電池の検査方法。
  10. 前記二次電池は、正極活物質にリチウム遷移金属複酸化物を用いた正極と、負極活物質に炭素材を用いた負極とを備える非水電解液二次電池であることを特徴とする請求項1ないし請求項9に記載の二次電池の検査方法。
JP2007321322A 2007-12-12 2007-12-12 二次電池の検査方法 Pending JP2009145137A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007321322A JP2009145137A (ja) 2007-12-12 2007-12-12 二次電池の検査方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007321322A JP2009145137A (ja) 2007-12-12 2007-12-12 二次電池の検査方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009145137A true JP2009145137A (ja) 2009-07-02

Family

ID=40915901

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007321322A Pending JP2009145137A (ja) 2007-12-12 2007-12-12 二次電池の検査方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009145137A (ja)

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011018482A (ja) * 2009-07-07 2011-01-27 Toyota Motor Corp 電池の検査方法
JP2012098866A (ja) * 2010-11-01 2012-05-24 Nec Access Technica Ltd バッテリ制御システム、バッテリ制御方法およびバッテリ制御プログラム
JP2013054931A (ja) * 2011-09-05 2013-03-21 Toyota Motor Corp 二次電池の検査装置及び二次電池の検査方法
JP2013185861A (ja) * 2012-03-06 2013-09-19 Hioki Ee Corp 蓄電池の自己放電検査装置および蓄電池の自己放電検査方法
JP2014510262A (ja) * 2011-01-18 2014-04-24 ティアックス エルエルシー 並列接続バッテリのための差動電流モニタリング
JP2014154441A (ja) * 2013-02-12 2014-08-25 Toyota Motor Corp 非水電解質二次電池の検査方法
JP2015102328A (ja) * 2013-11-21 2015-06-04 日産自動車株式会社 組電池および電池劣化検知装置
US9128166B2 (en) 2011-01-13 2015-09-08 Yokogawa Electric Corporation Secondary battery tester, secondary battery testing method, and manufacturing method of secondary battery
JP2016075567A (ja) * 2014-10-06 2016-05-12 株式会社Gsユアサ 蓄電素子の異常判断装置
JP2018060657A (ja) * 2016-10-04 2018-04-12 本田技研工業株式会社 リチウムイオン電池の管理方法及び車両の充電制御方法
CN108828457A (zh) * 2018-07-27 2018-11-16 清华大学 电池热失控实验装置及其系统
CN108872877A (zh) * 2018-07-27 2018-11-23 清华大学 电池热失控实验装置及其系统
CN109164393A (zh) * 2018-07-27 2019-01-08 清华大学 电池热失控实验装置、系统及其方法
CN110073205A (zh) * 2016-11-10 2019-07-30 坎麦克斯动力有限责任公司 用于评估电化学电池质量的系统和方法
JP2020149784A (ja) * 2019-03-11 2020-09-17 株式会社豊田自動織機 電圧計測方法
JP2020201081A (ja) * 2019-06-07 2020-12-17 本田技研工業株式会社 リチウムイオン二次電池の微小短絡判定方法
EP3943961A4 (en) * 2019-04-02 2022-05-25 Huawei Technologies Co., Ltd. PROCEDURE FOR DETECTING A SHORT CIRCUIT IN A BATTERY PACK AND ASSOCIATED DEVICE AND ELECTRIC VEHICLE
US11777421B2 (en) 2021-02-26 2023-10-03 Prime Planet Energy & Solutions, Inc. Method for adjusting device voltage of power storage device
JP7397693B2 (ja) 2020-01-28 2023-12-13 日置電機株式会社 測定装置及び蓄電デバイスの測定方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002199608A (ja) * 2000-12-25 2002-07-12 Nec Tokin Tochigi Ltd 二次電池の初期充電方法
JP2003157911A (ja) * 2001-11-20 2003-05-30 Sony Corp 電池電圧測定装置および電池電圧測定方法並びに電池の製造方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002199608A (ja) * 2000-12-25 2002-07-12 Nec Tokin Tochigi Ltd 二次電池の初期充電方法
JP2003157911A (ja) * 2001-11-20 2003-05-30 Sony Corp 電池電圧測定装置および電池電圧測定方法並びに電池の製造方法

Cited By (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011018482A (ja) * 2009-07-07 2011-01-27 Toyota Motor Corp 電池の検査方法
JP2012098866A (ja) * 2010-11-01 2012-05-24 Nec Access Technica Ltd バッテリ制御システム、バッテリ制御方法およびバッテリ制御プログラム
US9128166B2 (en) 2011-01-13 2015-09-08 Yokogawa Electric Corporation Secondary battery tester, secondary battery testing method, and manufacturing method of secondary battery
JP2014510262A (ja) * 2011-01-18 2014-04-24 ティアックス エルエルシー 並列接続バッテリのための差動電流モニタリング
US9678163B2 (en) 2011-01-18 2017-06-13 Tiax Llc Differential current monitoring for parallel-connected batteries
JP2013054931A (ja) * 2011-09-05 2013-03-21 Toyota Motor Corp 二次電池の検査装置及び二次電池の検査方法
JP2013185861A (ja) * 2012-03-06 2013-09-19 Hioki Ee Corp 蓄電池の自己放電検査装置および蓄電池の自己放電検査方法
JP2014154441A (ja) * 2013-02-12 2014-08-25 Toyota Motor Corp 非水電解質二次電池の検査方法
JP2015102328A (ja) * 2013-11-21 2015-06-04 日産自動車株式会社 組電池および電池劣化検知装置
JP2016075567A (ja) * 2014-10-06 2016-05-12 株式会社Gsユアサ 蓄電素子の異常判断装置
JP2018060657A (ja) * 2016-10-04 2018-04-12 本田技研工業株式会社 リチウムイオン電池の管理方法及び車両の充電制御方法
US11196098B2 (en) 2016-11-10 2021-12-07 Camx Power Llc Systems and processes for assessing electrochemical cell quality
JP7216643B2 (ja) 2016-11-10 2023-02-01 カムエクス パワー エルエルシー 電気化学セルの品質を評価するシステムおよび方法
US11749845B2 (en) 2016-11-10 2023-09-05 Camx Power Llc Systems and processes for assessing electrochemical cell quality
CN110073205A (zh) * 2016-11-10 2019-07-30 坎麦克斯动力有限责任公司 用于评估电化学电池质量的系统和方法
JP2020501122A (ja) * 2016-11-10 2020-01-16 カムエクス パワー エルエルシーCAMX Power LLC 電気化学セルの品質を評価するシステムおよび方法
CN108828457A (zh) * 2018-07-27 2018-11-16 清华大学 电池热失控实验装置及其系统
CN108872877A (zh) * 2018-07-27 2018-11-23 清华大学 电池热失控实验装置及其系统
CN109164393A (zh) * 2018-07-27 2019-01-08 清华大学 电池热失控实验装置、系统及其方法
JP2020149784A (ja) * 2019-03-11 2020-09-17 株式会社豊田自動織機 電圧計測方法
JP7192581B2 (ja) 2019-03-11 2022-12-20 株式会社豊田自動織機 電圧計測方法
EP3943961A4 (en) * 2019-04-02 2022-05-25 Huawei Technologies Co., Ltd. PROCEDURE FOR DETECTING A SHORT CIRCUIT IN A BATTERY PACK AND ASSOCIATED DEVICE AND ELECTRIC VEHICLE
JP2020201081A (ja) * 2019-06-07 2020-12-17 本田技研工業株式会社 リチウムイオン二次電池の微小短絡判定方法
JP7397693B2 (ja) 2020-01-28 2023-12-13 日置電機株式会社 測定装置及び蓄電デバイスの測定方法
US11777421B2 (en) 2021-02-26 2023-10-03 Prime Planet Energy & Solutions, Inc. Method for adjusting device voltage of power storage device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2009145137A (ja) 二次電池の検査方法
JP5315369B2 (ja) リチウム二次電池の異常充電状態検出装置及び検査方法
Brand et al. Electrical safety of commercial Li-ion cells based on NMC and NCA technology compared to LFP technology
US10794960B2 (en) Method and apparatus for detecting low voltage defect of secondary battery
CN102043132B (zh) 电池组和用于检测电池劣化的方法
JP2014222603A (ja) 電池の検査方法
JP5172579B2 (ja) 円筒形電池の検査方法
US20160204639A1 (en) Status determining method for secondary battery, status determining apparatus for secondary battery, secondary battery system, and charge/discharge control apparatus having status determining apparatus
US20120316815A1 (en) Method for evaluating deterioration of lithium ion secondary battery, and battery pack
KR101946732B1 (ko) 비수전해질 전지 및 배터리 시스템
US10539627B2 (en) Method of restoring secondary battery and method of reusing secondary battery
CN106164690A (zh) 二次电池的检查方法和制造方法
US8018233B2 (en) Evaluation method of separator for nonaqueous electrolyte battery, and nonaqueous electrolyte battery
JP4529364B2 (ja) 円筒形電池の検査方法
JP2012043682A (ja) 組電池システム
JP2008097857A (ja) 非水電解液二次電池の製造方法
Jow et al. Electrolytes, SEI and charge discharge kinetics in Li-ion batteries
JP2012084326A (ja) リチウムイオン二次電池の製造方法
JP6171821B2 (ja) 寿命判定機能を有する蓄電装置、及び組電池の寿命判定方法
CN103718353A (zh) 锂离子二次电池
JP5985280B2 (ja) リチウムイオン二次電池の検査方法
JP2013134843A (ja) 二次電池の検査方法
JP2012252839A (ja) 非水電解質二次電池の製造方法
JP2005158643A (ja) リチウム二次電池の検査方法
JP2014082121A (ja) 非水電解液二次電池の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100820

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110805

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110818

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111005

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120712

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120905

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130523