JP5764927B2 - 家畜飼料用添加物および家畜用飼料組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、家畜の飼料摂取量と飼料要求率および増体を改善するための家畜飼料用添加物および家畜用飼料組成物の組成に関する。
哺乳類に属する豚などの家畜は、生後一定期間は母獣と一緒に飼育し、授乳により育てられるが、その後、離乳を境にして固形飼料を与える飼育方法へと切り替わる。この時、離乳による環境変化や飼料形態の変更によるストレスなどが原因となり飼料摂取量が低下することがある。この他にも、消化不良性や感染性の下痢、あるいは感染症そのものが家畜の飼料摂取量の低下を引き起こし、成長を遅延させる要因となっていることが知られている。
一方、L−トリプトファンは生体のタンパク質を構成するアミノ酸の一種であり、動物にとっては生体内で合成できないために食物として摂取する必要があるという意味で、必須アミノ酸(又は不可欠アミノ酸)とされている。L−トリプトファンはL−リジン、L−スレオニンに続く制限アミノ酸であるため、一般的な家畜の配合飼料は、家畜の成長を促進するためにL−トリプトファンを配合し、家畜のL−トリプトファン要求量が充分に満たされるように設計されている。このことは、逆に、飼料からのL−トリプトファンの供給が制限されると、タンパク質合成が停滞し、成長が鈍化することを意味している。実際、L−トリプトファン生産能を有する微生物の培養液より得られたトリプトファンの水溶液を飼料用組成物として用いることが知られている(特許文献1)。このように、L−トリプトファンは筋肉タンパク質の合成に深く係わっているが、一方で、これとは異なる生理的機能にも関与している。その一つが飼料摂取の調節機能への関与で、L−トリプトファンは摂食を調節する中心的役割を担っているセロトニンやメラトニンの前駆体となることである(非特許文献1、2)。セロトニンは主に中枢で、メラトニンは主に末梢で、食欲や摂食行動を調節している。そして、最近の研究では、飼料中のL−トリプトファンレベルが栄養素の摂取に係わるホルモンであるグレリンの血中濃度や胃底部あるいは十二指腸における発現量に影響しうることも示されている(非特許文献3)。
このように、L−トリプトファンは生体のタンパク質を合成する基質のひとつとして必須であるばかりでなく、L−トリプトファン単独でも摂食調節に大きく関与していることが明らかである。
また、L−グルタミン酸ナトリウムは嗜好性を向上させる物質であり、うま味物質として工業的に広く利用されている。そのため、飼料分野での利用も行われている(特許文献2)。L−グルタミン酸ナトリウムは摂取されるとL−グルタミン酸とナトリウムに解離するが、このL−グルタミン酸には特有の受容体(レセプター)が存在することがマウスの実験から明らかにされ(非特許文献4)、口腔内に存在するレセプターにL−グルタミン酸が結合すると、うま味応答神経を刺激することによって胃の機能を向上させることがラットの実験から分かってきた(非特許文献5)。
さらに、L−グルタミン酸レセプターはラットの胃にも存在することが発見され(非特許文献6)、消化に関する情報を迷走神経経由で脳に伝達している可能性が示されている(非特許文献5)。脳に伝達されたこの情報は、ヒトにおける消化物の胃からの排出の促進すなわち胃もたれの改善(非特許文献7)や、犬およびヒトにおける胃液の分泌促進などの消化機能の向上(非特許文献8、9)に関連していると考えられている。
そして、肉牛、乳牛、繁殖牛の不安定期における栄養状態の改善に効率的な飼料組成物および方法について、a)L−トリプトファン、b)糖およびc)糖原性アミノ酸又はその塩を、a:b:c=1〜10:1〜10:1〜10(重量比)の割合で含有する牛用飼料組成物が開示されており、c)糖原性アミノ酸としてグルタミン酸が例示されている(特許文献3)。
日本国特開昭61−212249号公報 日本国特開2002−45122号公報 日本国特開平2−273145号公報
「Animal Feed Science and Technology」132;49-65(2007) 「Journal of Pineal Research」21;251-256(1996) 「Domestic Animal Endocrinology」33;47-61(2007) 「Nature neuroscience」3(2);113-119(2000) 「Asia Pacific Journal of Clinical Nutrition」17(S1);372-375(2008) 「FEBS Letters」581;1119-1123(2007) 「Gastroenterology」130(Suppl2);A246(2006) 「Voprosy Pitaniia」3;29-33(1993) 「Voprosy Pitaniia」5-6;19-22(1992)
前述したごとく、L−トリプトファンを飼料中に添加して用いられることが知られており、L−トリプトファンを添加することである程度の家畜の増体効率が改善されるが、L−トリプトファンを過剰に加えても用量依存的な体重増加効果は得られず、家畜の体重を増加させるには限界がある。また、特許文献3の牛用飼料組成物では、L−トリプトファンと糖原性アミノ酸を用いることで肉牛の不安定期の栄養状態を改善し、体重増加の低下の改善が期待されるが、糖原性アミノ酸としてグリシンとアラニンを牛に対して投与しているのみで、L−トリプトファンとグルタミン酸を組み合わせた実施例は報告されておらず、その効果は定かではない。
そこで、本発明の目的の一つは、家畜の飼料摂取量をさらに向上させて飼料要求率および増体効率を改善するための家畜飼料用添加物および家畜用飼料組成物を提供することにある。
本発明者らは、種々の検討を重ねた結果、L−トリプトファンとL−グルタミン酸ナトリウムを特定の質量比で家畜飼料に含有させて給与することにより、飼料要求率および増体効率が改善されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、以下の(1)〜(11)の態様を含む。
(1)L−グルタミン酸ナトリウムと、L−トリプトファンを含み、遊離L−グルタミン酸ナトリウム(ただし、全てL−グルタミン酸ナトリウム・一水和物に換算する)と遊離L−トリプトファンの質量比(GLU/TRP比)が0.5〜30であることを特徴とする家畜飼料用添加物。
(2)前記GLU/TRP比が、1.0〜12であることを特徴とする上記(1)に記載の家畜飼料用添加物
(3)前記家畜が非反芻動物であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の家畜飼料用添加物。
)前記非反芻動物が豚であることを特徴とする上記()に記載の家畜飼料用添加物。
)L−トリプトファン、L−グルタミン酸ナトリウム、およびL−リジンを含有する家畜用飼料組成物であって、遊離L−グルタミン酸ナトリウム(ただし、全てL−グルタミン酸ナトリウム・一水和物に換算する)と遊離L−トリプトファンの質量比(GLU/TRP比)が0.5〜30であって、且つ、総L−トリプトファン/L−リジンの質量比が0.15より大きいことを特徴とする家畜用飼料組成物。
)前記GLU/TRP比が、1.0〜12であることを特徴とする上記()に記載の家畜用飼料組成物
(7)前記家畜が非反芻動物であることを特徴とする上記(又は(6)に記載の家畜用飼料組成物。
)前記非反芻動物が豚であることを特徴とする上記()に記載の家畜用飼料組成物。
上記(1)〜(4)のいずれか一つに記載の家畜飼料用添加物を飼料原料に添加し、飼料組成物中のGLU/TRP比が0.5〜30、且つ、総L−トリプトファン/L−リジンの質量比が0.15より大きくなるように調製されることを特徴とする家畜用飼料組成物の製造方法。
10)上記(1)〜()のいずれか一つに記載の家畜飼料用添加物、又は、上記()〜()のいずれか一つに記載の家畜用飼料組成物を家畜へ給与する方法。
11)上記(1)〜()のいずれか一つに記載の家畜飼料用添加物、又は、上記()〜()のいずれか一つに記載の家畜用飼料組成物を家畜に与えることにより、該家畜の飼料要求率および増体効率を改善する方法。
さらに、本発明は、家畜の飼料要求率および増体効率を改善するための家畜用飼料組成物を製造するための上記(1)〜(5)のいずれか一つに記載の家畜飼料用添加物の使用に関する。また、本発明は、家畜の飼料要求率および増体効率を改善するために使用するための、上記(1)〜(5)のいずれか一つに記載の家畜飼料用添加物、又は、上記(6)〜(10)のいずれか一つに記載の家畜用飼料組成物にも関する。
本発明によれば、家畜飼料用添加物及び家畜用飼料組成物を家畜に給与することにより、L−トリプトファンによる摂食亢進とL−グルタミン酸ナトリウム又はL−グルタミン酸による嗜好性と消化機能等の向上による相乗効果によって、家畜の飼料要求率および増体効率を改善させることが可能である。その結果、家畜の生産性や経済性の向上などの効果を得ることができる。
以下、本発明に係る物質の説明と、家畜飼料用添加物及び家畜用飼料組成物、並びに家畜用飼料組成物の製造方法、それを家畜に与える飼育方法、家畜の体重増加を促進させる方法を詳細に説明する。
尚、本発明において、家畜とは乳用、肉用、あるいは皮革用の産業動物を指し、例えば牛、豚、鶏、馬、七面鳥、羊、山羊などが挙げられる。
以下に、本発明におけるアミノ酸について説明する。
本発明において、遊離アミノ酸とは、遊離体として存在するアミノ酸を意味し、タンパク質を構成するアミノ酸を含まない。総アミノ酸とは、遊離アミノ酸とタンパク質を構成するアミノ酸の両方を含むものをいう。本発明で特定される家畜飼料用添加物、家畜用飼料組成物中のL−グルタミン酸ナトリウムは遊離L−グルタミン酸ナトリウムであり、L−グルタミン酸は遊離L−グルタミン酸であり、L−リジンは総L−リジンである。また、本発明で特定される家畜飼料用添加物、家畜用飼料組成物中のL−トリプトファンは、遊離L−トリプトファン又は総L−トリプトファンである。
本発明で用いられるアミノ酸は水和物であっても、無水物であっても良い。
本発明でGLU/TRP比とは、遊離L−グルタミン酸ナトリウム(ただし、全てL−グルタミン酸ナトリウム・一水和物に換算する)と遊離L−トリプトファンの質量比をいう。
本発明でいうL−グルタミン酸およびL−グルタミン酸ナトリウムとは、L−グルタミン酸とL−グルタミン酸ナトリウムのどちらか一方、両方を同時に含むことをいう。例えば、L−グルタミン酸ナトリウムおよびL−グルタミン酸の各無水物又は水和物をL−グルタミン酸ナトリウム・一水和物に換算する具体例を表1に示す。
Figure 0005764927
本発明で特定されるL−アミノ酸は、塩であってもよい。例えばL−リジン塩酸塩、L−リシンL−グルタミン酸塩(L−リジンL−グルタミン酸塩)、L−リシンL−アスパラギン酸塩(L−リジンL−アスパラギン酸塩)などが挙げられる。L−リジン塩の質量は、L−リジンと当モルになるように換算すればよい。
尚、本発明で特定されるアミノ酸は利用効率の点からL体の方が好ましいが、D体の使用も可能である。
L−グルタミン酸ナトリウム、L−グルタミン酸、L−トリプトファンおよびL−リジンは、合成法、抽出法、又は発酵法で製造されたものが使用可能であるが、その由来は特に問わない。
以下、本発明における遊離アミノ酸、タンパク質を構成するアミノ酸および総アミノ酸の測定方法について説明する。
遊離アミノ酸は、家畜飼料用添加物に水を加え、その水溶液をニンヒドリン反応によるアミノ酸分析計(例えば、(株)日立ハイテクノロジーズ L-8800型 又は L-8900型 高速アミノ酸分析計、生体分析モード)で濃度を測定し、それをもとに含量を求めることができる。総アミノ酸は、タンパク質の酸加水分解後、前記遊離アミノ酸の測定方法と同様にアミノ酸分析計(例えば、日本電子株式会社 全自動アミノ酸分析機JLC-500/V、標準分析モード)にて測定、定量することができる。タンパク質を構成するアミノ酸は、総アミノ酸の測定値から遊離アミノ酸の測定値を引くことで求めることができる。この測定により検出されるグルタミン酸は、グルタミン酸ナトリウムに換算して計算される。その他、アミノ酸の測定には、液体クロマトグラフィーやガスクロマトグラフィー、質量分析計などを単独あるいは組み合わせて用いることができる。
以下、本発明の家畜飼料用添加物(以下、単に「飼料用添加物」とも言う。)について説明する。
飼料用添加物は、その組成中にL−グルタミン酸ナトリウムと、L−トリプトファンを特定の比率で含有する。
飼料用添加物中のGLU/TRP比は、0.5〜30であり、0.5〜20が好ましく、0.5〜15がより好ましく、0.5〜14がより好ましく、1.0〜12がさらに好ましく、1.0〜11がよりさらに好ましく、1.0〜10がさらに好ましく、5.0〜10が特に好ましく、7.0〜10が最も好ましい。飼料用添加物中のGLU/TRP比が0.5以上であると、効果の発現が好ましく現れ、GLU/TRP比が30以下であると飼料用添加物のコストを抑えることができる。
以下、本発明の家畜用飼料組成物(以下、単に「飼料組成物」とも言う)について説明する。
本発明の飼料組成物は、前記飼料用添加物が添加された組成物である。
飼料組成物は、L−トリプトファン、L−グルタミン酸、L−グルタミン酸ナトリウム、およびL−リジンから選ばれる1以上のアミノ酸を含有する飼料組成物であって、GLU/TRP比が特定の範囲であって、且つ、総L−トリプトファン/L−リジンの質量比が家畜において栄養学的に最適とされる比率より大きいことを特徴とするものである。
飼料組成物中のGLU/TRP比は、0.5〜30であり、0.5〜20が好ましく、0.5〜15がより好ましく、0.5〜14がより好ましく、1.0〜12がさらに好ましく、1.0〜11がよりさらに好ましく、1.0〜10がさらに好ましく、5.0〜10が特に好ましく、7.0〜10が最も好ましい。飼料組成物中のGLU/TRP比が0.5以上であると、効果の発現が好ましく現れ、GLU/TRP比が30以下であると飼料組成物のコストを抑えることができる。
尚、遊離アミノ酸、タンパクを構成するアミノ酸、および総アミノ酸の測定方法は、前記飼料用添加物における測定方法と同様である。
L−リジンは、L−トリプトファンと同様に必須アミノ酸であるため、飼料等から供給されるものであり、一般的な飼料原料中に含まれている。L−リジンは実用飼料では他の必須アミノ酸の利用率を制限するアミノ酸(第一制限アミノ酸)となりやすい。そのため、家畜が必要とする必須アミノ酸は第一制限アミノ酸であるL−リジンを基準とした理想パターンとして示されることがある。本発明の一態様として、飼料組成物中に含まれる総L−トリプトファン/L−リジンの質量比は、家畜において栄養学的に最適とされる比率より大きくなるように調製する。すなわち、本発明の効果を充分に示すには、必須アミノ酸の理想パターンに基づいて、飼料組成物中の総L−トリプトファン/L−リジンが一般的な風乾飼料中での推奨量の質量から求められる質量比より大きくなるようにすることができる。飼料組成物中の総L−トリプトファン/L−リジンの質量比は、例えば、子豚・肥育豚では0.19以上、妊娠豚では0.16以上、授乳豚では0.19以上(「日本飼養標準 豚(2005年版)」、中央畜産会、p.113)、また鶏の場合(「日本飼養標準 家禽(2004年版)」、中央畜産会、p.14〜15)、卵用鶏育成期では0.20以上、卵用鶏産卵期では0.26以上、肉用鶏では0.18以上、日本ウズラとアヒル(「日本飼養標準 家禽(2004年版)」、中央畜産会、p.18〜19)ではそれぞれ0.21以上、0.23以上であると推定される。各家畜種に栄養学的に最適とされる質量比より大きくなるようにして、L−リジンとL−トリプトファンを飼料組成物中に含有させることにより、家畜のL−リジン要求量が満たされて効率的にタンパク質が合成されるとともに、L−トリプトファンの作用によって摂食が亢進することとなり、家畜の飼料摂取量を向上させて飼料要求率および増体効率を改善することができる。しかし、質量比が高くなると、L−トリプトファン添加量に対して期待される飼料要求率および増体効率の用量依存的な改善は得られなくなることが知られている。本発明は、この用量依存的な改善が得られなくなるL−トリプトファン添加量領域において、飼料要求率および増体効率の改善をするものである。
総L−トリプトファン/L−リジンの質量比が栄養学的に家畜が必要とする質量比より大きいとは、総L−トリプトファン/L−リジンの質量比が好ましくは0.15より大きいことであり、より好ましくは0.19より大きいこと、より好ましくは0.20より大きいこと、さらに好ましくは0.21より大きいこと、特に好ましくは0.22より大きいこと、最も好ましくは0.24より大きいことである。
尚、本発明の飼料用添加物は通常の飼料と組み合わせることで、本発明の飼料組成物として提供可能である。通常の飼料は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されず、母乳、代用乳、前初期飼料(プレスターター飼料)、初期飼料(スターター飼料)、肥育期飼料などを含む。
本発明の飼料組成物は、本発明の効果に影響を与えない限り、以下に定義する「飼料原料」の少なくとも1つを混合して使用することができる。本発明において「飼料原料」とは、例えば、ふすま,米ぬか,麦ふすま,あわぬかなどのぬか類;とうふ粕,でんぷん粕,コプラミール,酒粕,しょうゆ粕,ビール粕,焼酎粕,果実や野菜のジュース粕などの製造粕類;トウモロコシ,イネ,小麦,大麦,燕麦などの穀類;大豆粕,ナタネ粕,綿実粕,あまに粕,ゴマ粕,ヒマワリ粕などの油粕類;魚粉,カゼイン,脱脂粉乳,乾燥ホエー,ミートボーンミール,ミートミール,フェザーミール,血粉などの動物質飼料;アルファルファミールなどのリーフミール類等を指す。
前記飼料用添加物および飼料組成物には、本発明の効果を損なわない範囲であれば、賦形剤、増量剤、栄養補強剤、飼料添加物等を配合することもできる。賦形剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体が挙げられ、増量剤としては、例えば、デキストリンやデンプン等が挙げられ、栄養補強剤としては、例えば、ビタミン類やミネラル類が挙げられ、飼料添加物としては、例えば、酵素剤や生菌剤等が挙げられる。
本発明の飼料用添加物は、単独で家畜に給与することもできるが、一般飼料に添加、混合して家畜に給与できる。例えば豚の飼育においては、出生直後は母乳給与のみであるが、1〜2週間後からは母乳に加え前初期飼料(プレスターター飼料)が並行して給与される。離乳とともに初期飼料(スターター飼料)に切り替えられ、その後肥育期飼料を用いて肥育される。また、牛、羊、山羊などの反芻動物においてはルーメン(第一胃)が形成されるまでは母乳又は代用乳と固形飼料とが並行給与され、離乳と同時に固形飼料へと完全に切り替わる。本発明の飼料用添加物はこれらいずれの飼料に添加しても飼料要求率および増体効率を改善させることができる。
なお、本発明の飼料用添加物および飼料組成物は、家畜全般に対して与えることができるが、非反芻動物に対してより優れた効果がある。例えば、豚、鶏、馬、家兎、アヒル、七面鳥、ウズラ、ダチョウなどの非反芻動物に対して優れた飼料要求率および体重増加効率の改善効果を得ることができ、特に豚に対してその効果が十分に得られる。
なお、本発明において、飼料組成物中のGLU/TRP比が前記範囲であって、且つ、総L−トリプトファン/L−リジンの質量比が前記の質量比より多ければ当該飼料用添加物および飼料組成物へ添加する方法は特に限定されず、例えば、粉末状態、固形状態および液体状態で添加することができる。
このように調製した飼料組成物は、通常の供与方法により家畜に与えることができる。そして、当該飼料組成物が与えられた家畜は効率的に体重増加を促進させることができる。これは、L−トリプトファンによる摂食亢進による体重増加、さらにL−グルタミン酸ナトリウム又はL−グルタミン酸の嗜好性と消化機能等の向上による飼料摂取量のさらなる増加に基づくと考えられる。尚、一般的な肥育方法としては、家畜の種類・発育ステージごとの栄養素要求量を充分満たした飼料を不断給餌すればよい。
家畜の体重増加を促進させる方法とは、期間を限定せずに本発明の飼料組成物を家畜に与えたときに、家畜の飼料要求率および増体効率を改善する方法、もしくは一定期間内に本発明の飼料組成物を家畜に与えたときに、家畜の飼料要求率および増体効率を改善する方法のことである。
従って、本発明の飼料用添加物および飼料組成物を家畜に給与することによって得られる飼料要求率および増体効率の改善方法は、産業上は離乳飼料への切替え後や密飼いなどのストレス環境下の家畜への適用にも有用である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。なお、特に断りの無い限り、%は質量%を示す。
また、本実施例においては、L−グルタミン酸ナトリウムとしてL−グルタミン酸ナトリウム・一水和物を、L−グルタミン酸としてL−グルタミン酸・無水物を使用しているが、前記したごとく、それぞれ無水物又は水和物を等モルになるように用いることもできる。
[実施例1]
飼料中の総L−トリプトファン含量を欠乏から充分量まで順に添加し、さらに飼料中で総L−トリプトファンが充分量ある時にL−グルタミン酸ナトリウムを併せて添加した効果を検討した。離乳子豚(交雑種、ランドレース種×大ヨークシャー種×デュロック種)の去勢雄216頭を用い、6区(6頭/区)を1単位として6つの処置群に乱塊法により無作為に割り付けた。各処置群には表2に示す添加量のアミノ酸を含有する比較飼料1〜4(比較例)および実施飼料1〜2(実施例)を給与した。
比較例1は、表3に示す配合組成の飼料で実際の生産農場等で用いられている飼料組成物であり、L−リジンが1.29質量%含有されていて、L−グルタミン酸ナトリウムは添加されていない。比較例2〜比較例4および実施例1〜実施例2は、比較例1を基本組成とし、表3中のデンプンと置換することによって各アミノ酸を添加した。実施例1および実施例2は、L−グルタミン酸ナトリウムの添加量が比較例4に添加したL−トリプトファンの5倍量と10倍量含有されるように配合設計した。比較例1〜比較例2は、L−トリプトファンのみを添加して、飼料中の総L−トリプトファン/L−リジンの質量比は、子豚において栄養学的に最適とされる比率(0.19)より低く、比較例3〜比較例4および実施例1〜実施例2は子豚において栄養学的に最適とされる比率(0.19)より高くなっている。
これらの比較例1〜比較例4および実施例1〜実施例2の飼料組成物を前記離乳子豚に28日間自由摂取させた。試験開始時(0日)と投与28日後に体重と残飼質量を測定し、投与28日間の飼料摂取量と増体重量(体重の増加量)、飼料要求率を算出した。結果を表4に示す。
Figure 0005764927
Figure 0005764927
Figure 0005764927
比較例1〜4からわかるように、試験開始時に同等であった平均体重は、試験終了時点ではL−トリプトファン添加によって飼料中の総L−トリプトファンが要求量を充足していくに従って増加する傾向にあり、比較例2〜4からわかるように、総L−トリプトファンが要求量を充足すると体重増加が飽和状態となり、そして、比較例4と実施例1〜2を比較してわかるように、L−グルタミン酸ナトリウムを併用することにより再び増加する傾向が示された。試験期間中の増体重量や平均飼料摂取量、飼料要求率(1kg増体するために必要な飼料摂取量)に関しても同様の改善傾向が示された。
以上の結果から、L−トリプトファンとL−グルタミン酸ナトリウムを組み合わせて飼料に添加することにより離乳子豚の飼料摂取量が向上し、飼料要求率の改善も見られ、発育の促進が見られた。また、L−トリプトファンとL−グルタミン酸ナトリウムの併用はL−トリプトファンを単独で添加した際の効果を上回るものであった。
[実施例2]
L−グルタミン酸ナトリウムを単独で飼料中に添加した場合の効果を検討した。離乳子豚(交雑種、ランドレース種×大ヨークシャー種×デュロック種)の去勢雄216頭を用い、6区(6頭/区)を1単位として6つの処置群に乱塊法により無作為に割り付けた。各処置群には表5に示す添加量のアミノ酸を含有する比較例5〜8および実施例3〜4の飼料組成物を給与した。
比較例5は表6に示す配合組成の飼料組成物であり、L−リジンが1.27質量%含有されていて、L−グルタミン酸ナトリウムは添加されていない。比較例6〜8および実施例3〜4の飼料は比較例5を基本組成とし、表6中のデンプンと置換することによって各アミノ酸を添加した。比較例6〜比較例7は、L−グルタミン酸ナトリウムのみを添加して、子豚において栄養学的に最適とされる比率(0.19)より低い比率で比較を行った。比較例8はL−トリプトファンのみを比較例に0.11%添加した。実施例3,4はL−グルタミン酸ナトリウムの添加量が比較例8に添加したL−トリプトファンと等量ならびに10倍量含有されるように配合設計した。比較例8および実施例3〜4において、飼料中の総L−トリプトファン/L−リジンの質量比は、子豚において栄養学的に最適とされる比率(0.19)より高くなっている。
これらの比較例5〜8および実施例3〜4の飼料を前記離乳子豚に28日間自由摂取させた。試験開始時(0日)と投与28日後に体重と残飼質量を測定し、投与28日間の飼料摂取量と増体重量、飼料要求率を算出した。結果を表7に示す。
Figure 0005764927
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飼料中の総L−トリプトファン量が要求量を充足しているところに(比較例8)L−グルタミン酸ナトリウムを併用すると(実施例3〜4)、飼料中のL−グルタミン酸ナトリウム含量の増加とともに増体重量や飼料摂取量は改善しており、飼料要求率においては統計的に有意な改善が見られた。さらに、L−トリプトファンとL−グルタミン酸ナトリウムを併用した実施例3および実施例4を与えられた豚で示された増体重量、飼料摂取量、飼料要求率への改善効果は、L−グルタミン酸ナトリウムのみを飼料中に添加した比較例6ならびに比較例7の飼料を与えた豚での効果よりも向上していた。
以上の結果から、離乳子豚の増体重量や飼料摂取量、飼料要求率を改善する効果は、L−グルタミン酸とL−トリプトファンを併用した方が、L−グルタミン酸ナトリウムの単独で添加した際の効果を上回るものであった。
[実施例3]
実施例1と同じ試験条件の下で、L−グルタミン酸ナトリウムの消化管内や口腔内での存在形態であるL−グルタミン酸を用いて、離乳子豚の増体重量や平均飼料摂取量、飼料要求率を改善する効果を検討した。離乳子豚(交雑種、ランドレース種×大ヨークシャー種×デュロック種)の去勢雄216頭を用い、6区(6頭/区)を1単位として6つの処置群に分けた。各処置群には表8に示す添加量のアミノ酸を含有する比較例9〜12および実施例5〜6の飼料組成物を給与した。
比較例9は表9に示す配合組成の飼料組成物であり、L−リジンが1.31質量%含有されて、L−グルタミン酸ナトリウムは添加されていない。比較例10〜12および実施例5〜6は比較例9を基本組成とし、表9中のデンプンと置換することによってアミノ酸を添加した。比較例10〜12はL−トリプトファンのみを比較例9に漸次添加して試験飼料とした。なお、比較例9および比較例10において、飼料中の総L−トリプトファン/L−リジンの質量比は、子豚が栄養学的に必要とする質量比(0.19)より低く、比較例12は子豚が栄養学的に必要とする質量比(0.19)より高くなっている。
実施例5,6は、比較例12に添加したL−トリプトファンに対し、L−グルタミン酸ナトリウム・一水和物に換算したときの質量比が5倍量と10倍量に相当するL−グルタミン酸が含有されるように配合設計した。なお、実施例5,6において、飼料中の総L−トリプトファン/L−リジンの質量比は、子豚が栄養学的に必要とする質量比(0.19)より高くなっている。
これらの比較例9〜12および実施例5〜6を前記離乳子豚に28日間自由摂取させた。試験開始時(0日)と投与28日後に体重と残飼質量を測定し、投与28日間の飼料摂取量と増体重量、飼料要求率を算出した。結果を表10に示す。
Figure 0005764927
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比較例9〜12からわかるように、試験開始時に同等であった平均体重は、試験終了時点では飼料中の総L−トリプトファンが子豚の要求量を充足するとともに増え、比較例11〜12からわかるように、総L−トリプトファンが要求量を充足すると体重増加が飽和状態となり、そして、実施例5および実施例6からわかるように、L−グルタミン酸を添加することによりさらに増える傾向にあった。試験期間中の増体重量や平均飼料摂取量、飼料要求率(1kg増体するために必要な飼料摂取量)に関してもL−グルタミン酸の併用により向上する傾向が示された。
以上の結果から、L−トリプトファンとL−グルタミン酸を組み合わせて飼料に添加することにより離乳子豚の飼料摂取量が向上し、飼料要求率および増体効率の改善が見られることが分かった。また、L−トリプトファンとL−グルタミン酸の併用はL−トリプトファンを単独で添加した際の効果を上回るものであった。
[実施例4]
トウモロコシと大豆粕以外にも複数の飼料原料を用いた生産農場の実用飼料組成を用い、飼料中でL−トリプトファンが要求量に対して充分量である時にL−グルタミン酸ナトリウムを併せて添加した際の効果を検討した。離乳子豚(交雑種、ランドレース種×大ヨークシャー種×デュロック種)の去勢雄216頭を用い、6区(6頭/区)を1単位として6つの処置群に分けた。各処置群には表11に示す添加量のアミノ酸を含有する比較例13〜14および実施例7〜10の飼料を給与した。
比較例13は表12に示す配合組成の飼料で実際の生産農場等で用いられている飼料組成物であり、L−リジンが1.27質量%含有されていて、L−グルタミン酸ナトリウムは添加されていない。
比較例14および実施例7〜実施例10は比較例13を基本組成とし、表12中のデンプンと置換することによってアミノ酸を添加した。比較例13において、総L−トリプトファン/L−リジンの質量比は、子豚が栄養学的に必要とする質量比(0.19)より低い比率であるが、比較例14はL−トリプトファンのみをその要求量を充足するように添加して質量比(0.23)になるように配合設計した。
実施例7〜10は、比較例14で添加したL−トリプトファンに対し、L−グルタミン酸ナトリウムの添加量が等量、5倍量、7.5倍量および10倍量となるように配合設計して、総L−トリプトファン/L−リジンの質量比は、豚が栄養学的に必要とする質量比(0.19)より高くなっている。
これらの比較例13〜14および実施例7〜10の飼料を離乳子豚に28日間自由摂取させた。試験開始時(0日)と投与28日後に体重と残飼質量を測定し、投与28日間の飼料摂取量と増体重量、飼料要求率を算出した。結果を表13に示す。
Figure 0005764927
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比較例13および14からわかるように、試験開始時に同等であった平均体重は、試験終了時点では飼料中の総L−トリプトファンが要求量を充足するとともに増え、さらに、実施例7〜10からわかるように、L−グルタミン酸ナトリウムの添加量が増えることにより飼料要求率および増体効率が改善することがわかった。
以上の結果から、生産農場で用いられる実用飼料においても、総L−トリプトファンが飼料中の要求量を充足し、つまり、総L−トリプトファン/L−リジンの質量比が栄養学的に最適とされる比率以上となり、かつ、L−グルタミン酸ナトリウムを配合することにより離乳子豚の飼料摂取量が向上し、飼料要求率および増体効率の改善が見られることが分かった。
本出願は、2009年6月12日出願の日本特許出願(特願2009−141105)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
本発明の飼料組成物および当該飼料組成物を添加した家畜用飼料は、家畜の飼料摂取量を向上させて増体効率および飼料要求率を改善させる。

Claims (11)

  1. L−グルタミン酸ナトリウムと、L−トリプトファンを含み、遊離L−グルタミン酸ナトリウム(ただし、全てL−グルタミン酸ナトリウム・一水和物に換算する)と遊離L−トリプトファンの質量比(GLU/TRP比)が0.5〜30であることを特徴とする家畜飼料用添加物。
  2. 前記GLU/TRP比が、1.0〜12であることを特徴とする請求項1に記載の家畜飼料用添加物。
  3. 前記家畜が非反芻動物であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の家畜飼料用添加物。
  4. 前記非反芻動物が豚であることを特徴とする請求項に記載の家畜飼料用添加物。
  5. L−トリプトファン、L−グルタミン酸ナトリウム、およびL−リジンを含有する家畜用飼料組成物であって、遊離L−グルタミン酸ナトリウム(ただし、全てL−グルタミン酸ナトリウム・一水和物に換算する)と遊離L−トリプトファンの質量比(GLU/TRP比)が0.5〜30であって、且つ、総L−トリプトファン/L−リジンの質量比が0.15より大きいことを特徴とする家畜用飼料組成物。
  6. 前記GLU/TRP比が、1.0〜12であることを特徴とする請求項に記載の家畜用飼料組成物。
  7. 前記家畜が非反芻動物であることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の家畜用飼料組成物。
  8. 前記非反芻動物が豚であることを特徴とする請求項に記載の家畜用飼料組成物。
  9. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の家畜飼料用添加物を飼料原料に添加し、飼料組成物中のGLU/TRP比が0.5〜30、且つ、総L−トリプトファン/L−リジンの質量比が0.15より大きくなるように調製されることを特徴とする家畜用飼料組成物の製造方法。
  10. 請求項1〜のいずれか一項に記載の家畜飼料用添加物、又は、請求項のいずれか一項に記載の家畜用飼料組成物を家畜へ給与する方法。
  11. 請求項1〜のいずれか一項に記載の家畜飼料用添加物、又は、請求項のいずれか一項に記載の家畜用飼料組成物を家畜に与えることにより、該家畜の飼料要求率および増体効率を改善する方法。
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