JP3151306B2 - 反芻動物用飼料組成物とそれを用いる反芻動物の飼育方法 - Google Patents
反芻動物用飼料組成物とそれを用いる反芻動物の飼育方法Info
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- JP3151306B2 JP3151306B2 JP24961492A JP24961492A JP3151306B2 JP 3151306 B2 JP3151306 B2 JP 3151306B2 JP 24961492 A JP24961492 A JP 24961492A JP 24961492 A JP24961492 A JP 24961492A JP 3151306 B2 JP3151306 B2 JP 3151306B2
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Description
【0001】
【発明の技術分野】本発明は肉牛等の反芻動物飼育用の
飼料組成物とこの飼料組成物を用いる反芻動物の飼育方
法に関する。
飼料組成物とこの飼料組成物を用いる反芻動物の飼育方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】牛肉等の反芻動物の肉における脂肪交雑
は“さし”または“霜降り”と称されて従来からわが国
において肉質評価のうえで特に重要視されている。この
脂肪の質として光沢があり、硬く粘りのあるものが好ま
れている。ところで牛等の反芻動物の場合は豚を初めと
する単胃動物の場合とは異なり、その肉質は飼料中の脂
肪の影響をうけにくく、飼料中に不飽和脂肪酸成分があ
ってもその第一胃に存在する微生物によって飽和脂肪酸
に変換され硬い脂肪を作る。しかし肥育が進むにつれ、
次第に体脂肪中の不飽和脂肪酸の割合が増えてくる。こ
れは濃厚飼料の多給により上記微生物が減少すること、
及び脂肪組織中に存在する不飽和化酵素の活性が高まる
ことによるものと考えられている。そしてこのとき不飽
和脂肪酸の一つであるオレイン酸の割合が増えてくるこ
とが知られている。
は“さし”または“霜降り”と称されて従来からわが国
において肉質評価のうえで特に重要視されている。この
脂肪の質として光沢があり、硬く粘りのあるものが好ま
れている。ところで牛等の反芻動物の場合は豚を初めと
する単胃動物の場合とは異なり、その肉質は飼料中の脂
肪の影響をうけにくく、飼料中に不飽和脂肪酸成分があ
ってもその第一胃に存在する微生物によって飽和脂肪酸
に変換され硬い脂肪を作る。しかし肥育が進むにつれ、
次第に体脂肪中の不飽和脂肪酸の割合が増えてくる。こ
れは濃厚飼料の多給により上記微生物が減少すること、
及び脂肪組織中に存在する不飽和化酵素の活性が高まる
ことによるものと考えられている。そしてこのとき不飽
和脂肪酸の一つであるオレイン酸の割合が増えてくるこ
とが知られている。
【0003】また牛の場合品種によって体脂肪中の不飽
和脂肪酸含量、ことにオレイン酸含量に差があることが
知られている。即ち良好な脂肪交雑があって最もおいし
いとされる黒毛和種とそうでないホルスタイン種の胸最
長筋内脂肪の脂肪酸組成を調べたところオレイン酸含量
が前者では49.3%であるのに対し後者では45.7%
であってその値に明らかな差があることが知られている
(例えば、畜産春秋 No.330号(1992年5月、発行所 日
清飼料株式会社)) 。このことから、オレイン酸含量を
高めることが肉質の改善につながると推定される。
和脂肪酸含量、ことにオレイン酸含量に差があることが
知られている。即ち良好な脂肪交雑があって最もおいし
いとされる黒毛和種とそうでないホルスタイン種の胸最
長筋内脂肪の脂肪酸組成を調べたところオレイン酸含量
が前者では49.3%であるのに対し後者では45.7%
であってその値に明らかな差があることが知られている
(例えば、畜産春秋 No.330号(1992年5月、発行所 日
清飼料株式会社)) 。このことから、オレイン酸含量を
高めることが肉質の改善につながると推定される。
【0004】一方反芻動物の授乳時の不足エネルギーを
補充し、乳中の乳脂率を向上させる目的で、脂肪酸をカ
ルシウム塩の形で反芻動物の飼料に添加すること、及び
こうして脂肪酸をカルシウム塩にしたときに生じ得る石
鹸臭をマスクして反芻動物に対する嗜好性を高めるため
に種々の添加物を配合して飼料組成物を調製することは
これまでに多くの特許文献に記載されており、例えば特
開平2−63043号、特開平2−238854号、特
開平2−295438号、特開平3−119969号、
特開平2−312553号、特開平3−43047号、
特開平4−71451号などに見られる通りである。
補充し、乳中の乳脂率を向上させる目的で、脂肪酸をカ
ルシウム塩の形で反芻動物の飼料に添加すること、及び
こうして脂肪酸をカルシウム塩にしたときに生じ得る石
鹸臭をマスクして反芻動物に対する嗜好性を高めるため
に種々の添加物を配合して飼料組成物を調製することは
これまでに多くの特許文献に記載されており、例えば特
開平2−63043号、特開平2−238854号、特
開平2−295438号、特開平3−119969号、
特開平2−312553号、特開平3−43047号、
特開平4−71451号などに見られる通りである。
【0005】また反芻動物の飼料に配合物として脂肪酸
のカルシウム塩が他の塩類例えばマグネシウム塩ととも
に用いることも例えば特開平2−163043号、特開
平3−87151号、特公平3−39663号などに見
られる通りである。
のカルシウム塩が他の塩類例えばマグネシウム塩ととも
に用いることも例えば特開平2−163043号、特開
平3−87151号、特公平3−39663号などに見
られる通りである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一般に肉牛等の反芻動
物の飼育に当たっては、飼育の初期の段階では粗飼料を
給餌するが肥育が進むにつれて濃厚飼料の割合を増やし
て給餌するようにし、出荷前には大麦またはトウモロコ
シのような穀類および大豆粕などからなる濃厚飼料のみ
を給餌して体脂肪の増加を図り肉質の向上を行ってい
る。しかしながら肉質に大きな関係を有する体脂肪中の
オレイン酸成分について、これを直接餌から摂取させる
ことによりオレイン酸成分に富んだ体脂肪を有する肉牛
等を生産することはこれまでに行われていない。その理
由は上記の通りオレイン酸成分に富んだ飼料を給餌して
も第一胃に存在する微生物によってオレイン酸はステア
リン酸に変換され結局硬い脂肪を作り上げてしまうから
である。したがって餌から合理的にオレイン酸成分を摂
取させて肉質の優れた肉牛等を飼育する方法とそのため
の飼料の解明が求められているのである。
物の飼育に当たっては、飼育の初期の段階では粗飼料を
給餌するが肥育が進むにつれて濃厚飼料の割合を増やし
て給餌するようにし、出荷前には大麦またはトウモロコ
シのような穀類および大豆粕などからなる濃厚飼料のみ
を給餌して体脂肪の増加を図り肉質の向上を行ってい
る。しかしながら肉質に大きな関係を有する体脂肪中の
オレイン酸成分について、これを直接餌から摂取させる
ことによりオレイン酸成分に富んだ体脂肪を有する肉牛
等を生産することはこれまでに行われていない。その理
由は上記の通りオレイン酸成分に富んだ飼料を給餌して
も第一胃に存在する微生物によってオレイン酸はステア
リン酸に変換され結局硬い脂肪を作り上げてしまうから
である。したがって餌から合理的にオレイン酸成分を摂
取させて肉質の優れた肉牛等を飼育する方法とそのため
の飼料の解明が求められているのである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を解明するために鋭意研究の結果、オレイン酸をカルシ
ウム塩の形で飼料中に添加することにより反芻動物の第
一胃に存在する微生物によって水素添加を受けることな
く、オレイン酸が反芻動物の体内にとりこまれうること
及びこのようにしてオレイン酸が反芻動物にとりこまれ
ることによりその肉質が著しく改善されることを見いだ
して本発明を完成させた。
を解明するために鋭意研究の結果、オレイン酸をカルシ
ウム塩の形で飼料中に添加することにより反芻動物の第
一胃に存在する微生物によって水素添加を受けることな
く、オレイン酸が反芻動物の体内にとりこまれうること
及びこのようにしてオレイン酸が反芻動物にとりこまれ
ることによりその肉質が著しく改善されることを見いだ
して本発明を完成させた。
【0008】即ち、本発明は、オレイン酸カルシウムを
添加配合してなる肉牛等の反芻動物用飼料組成物に関す
るものである。
添加配合してなる肉牛等の反芻動物用飼料組成物に関す
るものである。
【0009】更に本発明は、オレイン酸カルシウムを添
加配合してなる肉牛等の反芻動物用飼料組成物を給与し
て飼育する反芻動物の飼育方法にも関するものである。
加配合してなる肉牛等の反芻動物用飼料組成物を給与し
て飼育する反芻動物の飼育方法にも関するものである。
【0010】本発明に於いて、オレイン酸カルシウムは
そのまま所定量で飼料中に配合し、これを肉牛等に給与
することができる。
そのまま所定量で飼料中に配合し、これを肉牛等に給与
することができる。
【0011】このオレイン酸カルシウムの配合割合は飼
料全体の重量で2〜10%、特に4〜7%が好ましい。
そしてこのオレイン酸カルシウムの一日当たりの摂取量
は成牛の場合一頭当たり200g〜1000g、特に4
00g〜700gが好ましい。
料全体の重量で2〜10%、特に4〜7%が好ましい。
そしてこのオレイン酸カルシウムの一日当たりの摂取量
は成牛の場合一頭当たり200g〜1000g、特に4
00g〜700gが好ましい。
【0012】市販品として入手しうるオレイン酸カルシ
ウムは粉末状で石鹸臭があり、そのままで飼料に配合す
る場合は牛等の反芻動物に対しての嗜好性が悪く、その
ために必要量を摂取させることが出来なかったりまた牛
等の反芻動物の食欲を減退させたりすることが多い。そ
こでこのオレイン酸カルシウムを飼料に配合してペレッ
ト化すると嗜好性が高まる。
ウムは粉末状で石鹸臭があり、そのままで飼料に配合す
る場合は牛等の反芻動物に対しての嗜好性が悪く、その
ために必要量を摂取させることが出来なかったりまた牛
等の反芻動物の食欲を減退させたりすることが多い。そ
こでこのオレイン酸カルシウムを飼料に配合してペレッ
ト化すると嗜好性が高まる。
【0013】本発明の飼料組成物はこのようにオレイン
酸カルシウムを飼料に配合してペレット化した形のもの
であることができる。しかしながらこのオレイン酸カル
シウムをペレット化し、このペレット化したものを飼料
に配合して反芻動物に給与してもよい。
酸カルシウムを飼料に配合してペレット化した形のもの
であることができる。しかしながらこのオレイン酸カル
シウムをペレット化し、このペレット化したものを飼料
に配合して反芻動物に給与してもよい。
【0014】このオレイン酸カルシウム自体は、成型性
に乏しくまた成型物は硬度が低くそのために崩壊しやす
いのでオレイン酸カルシウムペレットの製造に当たって
成型助剤を添加してペレット化したものが好ましく用い
られる。
に乏しくまた成型物は硬度が低くそのために崩壊しやす
いのでオレイン酸カルシウムペレットの製造に当たって
成型助剤を添加してペレット化したものが好ましく用い
られる。
【0015】このオレイン酸の成型助剤は成型性を高め
るものであるのみならず成型ペレットを牛に給餌した場
合に嗜好性を高める働きのあるものが好ましい。そのた
めに用いられる成型助剤として例えば特開平2−238
854号に記載の澱粉質物質が挙げられる。すなわち、
ペレット全量に基づいて50〜90%のオレイン酸カル
シウムと50〜10%の澱粉質物質の混合物をペレット
製造において通常採用される方法によって成型されたも
のをオレイン酸カルシウム含有ペレットとして用いるこ
とが出来る。ここで行われる成型の方法には押出造粒
機、圧縮造粒機などによるペレット化が挙げられる。
るものであるのみならず成型ペレットを牛に給餌した場
合に嗜好性を高める働きのあるものが好ましい。そのた
めに用いられる成型助剤として例えば特開平2−238
854号に記載の澱粉質物質が挙げられる。すなわち、
ペレット全量に基づいて50〜90%のオレイン酸カル
シウムと50〜10%の澱粉質物質の混合物をペレット
製造において通常採用される方法によって成型されたも
のをオレイン酸カルシウム含有ペレットとして用いるこ
とが出来る。ここで行われる成型の方法には押出造粒
機、圧縮造粒機などによるペレット化が挙げられる。
【0016】ペレット化はこのオレイン酸カルシウムと
澱粉質物質との混合物を必要に応じて水の存在下に約8
0°〜 150°Cに加熱して行うことが出来る。ここ
で用いる澱粉質物質としては澱粉自体の他に澱粉を含有
する物質も挙げることが出来、これらの具体例としては
例えば、馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、小麦澱粉、タピ
オカ澱粉、小麦粉、米粉、トウモロコシ粉、マイロ粉、
ライ麦粉、大麦粉、えん麦粉などがある。
澱粉質物質との混合物を必要に応じて水の存在下に約8
0°〜 150°Cに加熱して行うことが出来る。ここ
で用いる澱粉質物質としては澱粉自体の他に澱粉を含有
する物質も挙げることが出来、これらの具体例としては
例えば、馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、小麦澱粉、タピ
オカ澱粉、小麦粉、米粉、トウモロコシ粉、マイロ粉、
ライ麦粉、大麦粉、えん麦粉などがある。
【0017】さらに、このオレイン酸カルシウム含有ペ
レットの嗜好性を高め石鹸臭をマスクする目的、および
このペレットの飼料としての栄養価を高めさらに保存性
を向上させる目的で、他の種々の添加剤をオレイン酸カ
ルシウムと澱粉質物質との混合物に加えることもでき
る。これらの添加剤の具体例としては、ブドウ糖、蔗
糖、麦芽糖、糖蜜などの糖類、クエン酸、酒石酸、リン
ゴ酸、乳酸などの酸味剤、ビタミンA、ビタミンB類、
ビタミンC、ビタミンD類、ビタミンKなどのビタミン
類、メチオニン、リジン、トリプトファン、アラニン、
ロイシン、イソロイシン、トレオニン、グルタミン酸な
どのアミノ酸類、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、
炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ヨウ化カリウム、
塩化ナトリウム、塩化カリウム、リン酸カルシウム、酢
酸マグネシウム、酢酸カルシウム、酢酸カリウム、炭酸
亜鉛、炭酸マンガン、乳酸カルシウム、フマル酸鉄など
の塩類、デキストリン、アラビアゴム、CMCなどの増
粘剤、着色料、酸化防止剤、防腐剤、抗生物質などをあ
げることができる。
レットの嗜好性を高め石鹸臭をマスクする目的、および
このペレットの飼料としての栄養価を高めさらに保存性
を向上させる目的で、他の種々の添加剤をオレイン酸カ
ルシウムと澱粉質物質との混合物に加えることもでき
る。これらの添加剤の具体例としては、ブドウ糖、蔗
糖、麦芽糖、糖蜜などの糖類、クエン酸、酒石酸、リン
ゴ酸、乳酸などの酸味剤、ビタミンA、ビタミンB類、
ビタミンC、ビタミンD類、ビタミンKなどのビタミン
類、メチオニン、リジン、トリプトファン、アラニン、
ロイシン、イソロイシン、トレオニン、グルタミン酸な
どのアミノ酸類、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、
炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ヨウ化カリウム、
塩化ナトリウム、塩化カリウム、リン酸カルシウム、酢
酸マグネシウム、酢酸カルシウム、酢酸カリウム、炭酸
亜鉛、炭酸マンガン、乳酸カルシウム、フマル酸鉄など
の塩類、デキストリン、アラビアゴム、CMCなどの増
粘剤、着色料、酸化防止剤、防腐剤、抗生物質などをあ
げることができる。
【0018】本発明でいう反芻動物とは、牛、羊、山
羊、カモシカ、鹿などの反芻動物を指し、とりわけ本発
明の組成物は肉牛の飼育のために有用である。
羊、カモシカ、鹿などの反芻動物を指し、とりわけ本発
明の組成物は肉牛の飼育のために有用である。
【0019】このようにしてオレイン酸カルシウム含有
ペレットはそのままで、または飼料に配合して牛等の反
芻動物に投与される。
ペレットはそのままで、または飼料に配合して牛等の反
芻動物に投与される。
【0020】このオレイン酸カルシウム含有ペレットは
は貯蔵安定性に優れ、長期間の貯蔵によっても変質する
ことはないので極めて取り扱いが容易である。
は貯蔵安定性に優れ、長期間の貯蔵によっても変質する
ことはないので極めて取り扱いが容易である。
【0021】本発明によれば上記した飼料組成物を出荷
前の6〜3カ月にわたって牛等の反芻動物に給与するこ
とによりその肉質を極めて顕著に向上させることができ
た。
前の6〜3カ月にわたって牛等の反芻動物に給与するこ
とによりその肉質を極めて顕著に向上させることができ
た。
【0022】以上本発明を詳細に説明したが、本発明は
つぎの実施例によってさらに具体的に示すことができ
る。
つぎの実施例によってさらに具体的に示すことができ
る。
【0023】
実施例 1 つぎの表1に記載した配合組成の試験飼料を用意した。
表中“コントロール”はオレイン酸カルシウムを含まな
い飼料であり、“本発明”はオレイン酸カルシウムを添
加した飼料である。
表中“コントロール”はオレイン酸カルシウムを含まな
い飼料であり、“本発明”はオレイン酸カルシウムを添
加した飼料である。
【0024】
【表1】
【0025】上記の組成の飼料を押出成型によりペレッ
ト化して牛の飼育試験に用いた。 飼育条件:供試牛として、15カ月齢のホルスタイン種
の去勢牛を用い、上記の組成の飼料および稲ワラを3カ
月間不断給与した。また自由に飲水させた。飼育成績を
表2に示す。
ト化して牛の飼育試験に用いた。 飼育条件:供試牛として、15カ月齢のホルスタイン種
の去勢牛を用い、上記の組成の飼料および稲ワラを3カ
月間不断給与した。また自由に飲水させた。飼育成績を
表2に示す。
【0026】 表 2供試飼料 コントロール 本 発 明 供試頭数 8 8 飼育日数 84 84 開始時体重(kg/頭) 647.9±34.4 639.5±32.1 終了時体重(kg/頭) 744.5±51.6 735.8±49.4 増 体 重(kg/頭) 96.6 96.3 飼料摂取量(kg/頭/日) 11.08 10.53 稲ワラ摂取量(kg/頭/日) 1.07 0.96
【0027】このようにして飼育した牛を屠殺しその肉
質を官能検査によって試験した。この官能試験では合計
18名のパネラーからなるパネルを構成してコントロー
ルの飼料で飼育した牛と本発明の飼料で飼育した牛の肉
質を比較した。検査結果は次の表3で示される。
質を官能検査によって試験した。この官能試験では合計
18名のパネラーからなるパネルを構成してコントロー
ルの飼料で飼育した牛と本発明の飼料で飼育した牛の肉
質を比較した。検査結果は次の表3で示される。
【0028】表 3 (a)軟らかさ(本発明の飼料飼育の方が) 非常に軟らかい 4名 やや軟らかい 9名 変わりなし 0名 やや硬い 4名 非常に硬い 1名 合計 18名 (b)多汁性(本発明の飼料飼育の方が) 非常に優れる 4名 やや優れる 8名 変わりなし 1名 やや劣る 5名 非常に劣る 0名 合計 18名 (c)味(本発明の飼料飼育の方が) 非常に好ましい 4名 やや好ましい 6名 変わりなし 2名 やや劣る 5名 非常に劣る 1名 合計 18名 (d)総合の好ましさ(本発明の飼料飼育の方が) 非常に好ましい 5名 やや好ましい 8名 変わりなし 1名 やや劣る 3名 非常に劣る 1名 合計 18名
【0029】供試中のロース芯の水分及び粗脂肪の測定
結果を表4に示す。本発明によるロース芯では水分が減
り粗脂肪が増えている。
結果を表4に示す。本発明によるロース芯では水分が減
り粗脂肪が増えている。
【0030】
【0031】次にこのようにして得られた牛肉について
外観検査により枝肉としての格付けを行った。この検査
は牛枝肉審査の基準に従って行われたものである。結果
をつぎの表5に示す。
外観検査により枝肉としての格付けを行った。この検査
は牛枝肉審査の基準に従って行われたものである。結果
をつぎの表5に示す。
【0032】 表 5 コントロール 本 発 明 脂肪交雑等級 2.1±0.4 2.8±0.5 肉の色沢等級 2.1±0.4 2.8±0.5
【0033】以上の結果から肉牛の飼育に当たってオレ
イン酸カルシウムを飼料中に配合して給与することによ
ってその肉質を顕著に改善しうることが分かった。
イン酸カルシウムを飼料中に配合して給与することによ
ってその肉質を顕著に改善しうることが分かった。
Claims (1)
- 【請求項1】 飼料全体の重量基準で2〜10%のオレ
イン酸カルシウムと澱粉質物質とを含有する飼料で出荷
前の6〜3ヵ月にわたり給与して肉用牛を飼育する方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24961492A JP3151306B2 (ja) | 1992-09-18 | 1992-09-18 | 反芻動物用飼料組成物とそれを用いる反芻動物の飼育方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24961492A JP3151306B2 (ja) | 1992-09-18 | 1992-09-18 | 反芻動物用飼料組成物とそれを用いる反芻動物の飼育方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0698690A JPH0698690A (ja) | 1994-04-12 |
JP3151306B2 true JP3151306B2 (ja) | 2001-04-03 |
Family
ID=17195652
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24961492A Expired - Lifetime JP3151306B2 (ja) | 1992-09-18 | 1992-09-18 | 反芻動物用飼料組成物とそれを用いる反芻動物の飼育方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3151306B2 (ja) |
-
1992
- 1992-09-18 JP JP24961492A patent/JP3151306B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0698690A (ja) | 1994-04-12 |
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