JP2002536006A - クロム−カルボン酸飼料補給剤 - Google Patents

クロム−カルボン酸飼料補給剤

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JP2002536006A JP2000598020A JP2000598020A JP2002536006A JP 2002536006 A JP2002536006 A JP 2002536006A JP 2000598020 A JP2000598020 A JP 2000598020A JP 2000598020 A JP2000598020 A JP 2000598020A JP 2002536006 A JP2002536006 A JP 2002536006A
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トンプソン,リーフ,エイチ.
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Abstract

(57)【要約】 クロムイオンと、ギ酸イオン、リンゴ酸イオン、およびフマル酸イオンからなる群より選ばれたカルボン酸イオンとの組み合わせは反芻動物の有効な飼料補給剤であり、その体重増加、飼料効率、身体組成、および乳汁産出を改良する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 技術分野 本発明は、反芻動物の飼料補給剤に関する。
【0002】 背景技術 反芻動物は、Ruminantia亜目の有蹄の平らな足指を有する哺乳動物であり、4
区画に分割された胃を持ち、逆流し、部分的に消化した食物からなる反芻食塊を
かむ。よく知られた反芻動物としては、ウシ、ヒツジ、ヤギ、シカ、およびキリ
ンが挙げられる。この群のなかで、人間にとって最も重要なものは、ウシ、ヒツ
ジおよびヤギである。なぜなら、それらは世界中において家庭での使用および収
益のための家畜として飼育されるからである。
【0003】 動物の成長速度、身体組成、および成体の雌性動物の場合には乳汁産出に大き
な影響を与えるために、反芻動物の家畜に与えられる食物は重要である。この数
10年間内に、植物飼料への種々の微量元素の補給は、より一般的になっている
。反芻動物の多数の飼料補給剤が開示されている。
【0004】 クロムは、原子番号24の金属元素であり、飼料補給剤として使用される。Ca
nadian Journal of Animal Science, W.Z.Yangらにより発行された「ホルスタイ
ン種の乳牛の初期の乳汁分泌能力におけるクロム補給の効果」という名称の19
96年の論文は、ホルスタイン種の乳牛の食物へのアミノ酸−キレートクロム化
合物の補給が乳汁収量を増加したことを報告している。この増加に対して、著者
はいくつかの可能性のある理由を述べている。第1に、クロムはグルコース生成
力を増加する。第2に、クロムはインスリン感受性を変更することにより、グル
コース代謝を変更する。第3に、クロムは、アミノ酸からの糖新生を低減する役
割をはたす。
【0005】 飼料補給剤としての他のクロム化合物の使用は、1982年4月27日に発行
されたWolfram ら、米国特許第4,326,523号明細書(皮下移植);19
82年6月15日に発行されたHoward、米国特許第4,335,116号明細書
(有機金属錯体);および1997年5月25日に発行されたAshmead ら、米国
特許第5,614,553号明細書(アミノ酸キレート)に開示されている。
【0006】 1997年6月10日に発行されたTockら米国特許第5,637,312号明
細書は、反芻動物に対する飼料補給剤としてギ酸ナトリウムNaOOCHの使用
を開示している。ギ酸塩が反芻胃の一定の有益な微生物を刺激すると、Tockらは
述べている。これらの微生物は、反芻動物の食物の主要部分であるセルロース食
物繊維(roughage)のグルコース分子間のベータ結合を切断しうる。遊離のグル
コース分子は次いで酵素により揮発性脂肪酸に変わり、それは次にさらに消化さ
れる。要するに、ギ酸ナトリウムの追加は、セルロース食物繊維の消化率を高め
ることにより、反芻動物の体重増加および乳汁産出を改良する。
【0007】 発明の開示 本発明の一般的な目的は、反芻動物の成長速度、飼料効率、身体組成、および
/または乳汁産出を高めるための反芻動物の改良された飼料補給剤および改良さ
れた方法を提供することである。
【0008】 私は、反芻動物の改良された飼料補給剤を発明した。この飼料補給剤は、クロ
ムイオンと、ギ酸イオン、リンゴ酸イオン、およびフマル酸イオンからなる群よ
り選ばれたカルボン酸イオンとを含有する。私はまた、反芻動物の成長速度、飼
料効率、身体組成、および乳汁産出を高めるための改良された方法を発明した。
この方法は、クロムイオンと、ギ酸イオン、リンゴ酸イオン、およびフマル酸イ
オンからなる群より選ばれたカルボン酸イオンとを食物に補給する工程を含む。
【0009】 クロムイオンとカルボン酸イオンとの組み合わせは、反芻動物の成長速度、飼
料効率、身体組成、および/または乳汁産出において、予期しない相乗的効果を
生じる。
【0010】 最良の形態/産業上の適用 本発明の飼料補給剤は、クロムイオンと、ギ酸イオン、リンゴ酸イオン、およ
びフマル酸イオンからなる群より選ばれたカルボン酸イオンとを含有する。クロ
ムイオンは、元素のクロムが3つの電子を失なう時に生成され、典型的には、ク
ロムイオンを含む化合物が水に溶解した際に生じる。クロムイオンは、しばしば
Cr3+またはCr(III) として表される。カルボン酸イオンは、カルボキシル基
COOHを含む化合物であるカルボン酸が、水素プロトンを失う際に生じる。カ
ルボン酸イオンは、由来する酸の名前から命名される。例えば、ギ酸イオンCO
- はギ酸(メタン酸)HCOOHに由来し、リンゴ酸イオンCOOHCH2
H(OH)COO- はリンゴ酸(ヒドロキシコハク酸)COOHCH2 CH(O
H)COOHに由来し、かつフマル酸イオンHOOCCH:CHCOO- はフマ
ル酸(trans −ブタンジオン酸)HOOCCH:CHCOOHに由来する。
【0011】 クロムイオンは、全食物の10億重量当たり約20〜1,000部(ppb)
の量で有効である。クロムイオンは、約100〜500ppbの量で最も有効で
ある。カルボン酸イオンは、全食物の100万重量当たり約500〜10,00
0部(ppm)の量で有効である。カルボン酸イオンの好ましいレベルは、イオ
ンの分子量に依存する。ギ酸イオンは約44の分子量を有し、リンゴ酸イオンは
約133の分子量を有し、かつフマル酸イオンは約115の分子量を有する。そ
れゆえに、特定数のカルボン酸イオンが所望される場合、リンゴ酸はギ酸の重量
の約3倍(133/44)添加される必要がある。
【0012】 クロムイオンとカルボン酸イオンは、クロム塩として既知の単一化合物で存在
する。これらの化合物は、トリギ酸クロムCr(OOCH)3 としても知られる
ギ酸クロム、トリリンゴ酸クロムCr(OOC(OH)CHCH2 COOH)3 としても知られるリンゴ酸クロム、およびトリフマル酸クロムCr(OOCCH
:CHCOOH)3 としても知られるフマル酸クロムである。これらのクロム塩
はよく知られた技術を使用して容易に調製されるが、商業的に広く入手できない
。さらに、これらの化合物はマグニチュード(magnitude )のオーダー(order
)内の量でクロムイオンとカルボン酸イオンとを与える。対比的に、クロムは、
本発明の補給剤の中にカルボン酸イオンよりかなり低いレベルで存在する。ギ酸
クロムのみが食物に添加される場合、クロムが高過ぎるレベルで存在するか、ギ
酸イオンが低過ぎるレベルで存在することが理解されうる。
【0013】 上記の理由のために、クロムイオンおよびカルボン酸イオンを含む別々の化合
物を使用することが好ましい。クロムイオンを含む適切な化合物としては、限定
されないが、ピコリン酸クロム、ニコチン酸クロム、アミノ酸−キレートクロム
が挙げられる。カルボン酸イオンを含む適切な化合物としては、限定されないが
、ギ酸ナトリウム、リンゴ酸ナトリウム、およびフマル酸ナトリウム、対応する
カルシウム塩、ならびに対応するカリウム塩が挙げられる。カルボン酸イオンを
含む好ましい化合物は、それらが容易に入手できるために、ギ酸ナトリウム、リ
ンゴ酸ナトリウム、およびフマル酸ナトリウムである。最も好ましい化合物は、
ピコリン酸クロムおよびギ酸ナトリウムである。
【0014】 クロムおよびカルボン酸化合物は、取扱いおよび混合を簡単にするために、使
用前に充填剤とあわされるのが好ましい。好ましい充填剤は、澱粉ゲルである。
例えば、1部のクロムおよびカルボン酸化合物を約3部の澱粉ゲルとあわせて、
次いで混合物を押し出して、取扱いおよび飼料との混合が非常に容易である小球
状の物質を製造する。所望の場合、嗜好性を改良して消費を確実にするために調
味剤を添加してもよい。
【0015】 反芻動物のための飼料補給剤としての本発明のクロムおよびカルボン酸化合物
の使用は、反芻動物の成長速度、飼料効率、身体組成、および/または乳汁産出
の有意な改良を生じる。この改良は、最低限の(marginal)条件、すなわち食物
の量および質に関して最適とは言えない条件下で飼育される雌性動物に特に有意
である。さらに、これらの化合物の使用は、論じられるレベルで投与される場合
、比較的費用が安く、動物で既知の副作用を生じない。
【0016】 以下の実施例は、例証となるのみである。全百分率は、重量に基づく。
【0017】 実施例1 本実施例は、反芻動物の食物に本発明の飼料補給剤を添加することの有益な効
果を例証する実験を説明する。
【0018】 約4〜5ヶ月齢(成熟期付近)の24匹の雄性子ヒツジおよび24匹の雌性子
ヒツジを入手した。子ヒツジの体重を量り、ビタミンA、D、およびEを注射に
より単回投与し、Merck Company of St. Louis, Missouriの商品であるIVOM
EC全身性駆虫剤で駆虫した。
【0019】 次いで子ヒツジを納屋の内部の16の畜舎に入れた。3匹の雄性子ヒツジを8
つの畜舎それぞれに入れ、3匹の雌性子ヒツジを8つの畜舎それぞれに入れた。
子ヒツジを初期体重に従って畜舎に配置した。より詳しくは、8匹の最も重い雄
性子ヒツジをランダムに別々の畜舎に割り当てた。次の8匹の最も重い雄性子ヒ
ツジを、次いでランダムに8つの畜舎に割り当てた。最後に、8匹の最も軽量の
雄性子ヒツジを畜舎に配置した。同一の配置を雌性子ヒツジで行なった。この配
置は、各畜舎が、1匹の比較的重い子ヒツジ、1匹の中間重量の子ヒツジ、およ
び1匹の比較的軽量の子ヒツジを含むことを保証する。各畜舎は、約21平方フ
ィートを有した(1匹の子ヒツジ当たり約7平方フィート)。
【0020】 次いで子ヒツジに4つの異なる飼料の食物を与えた。飼料を、飼料番号1、2
、3および4として同定し、下記に詳細に説明する。4つの飼料を各々雄性子ヒ
ツジの2つの畜舎(全6匹の雄性子ヒツジ)および雌性子ヒツジの2つの畜舎(
全6匹の雌性子ヒツジ)に与えた。飼料を随意に提供した(食物槽を決して空に
しなかった)。新鮮な水を自由選択で供給した。
【0021】 4つの飼料の各々は、50%大豆外皮、30%粉状コーン(ground corn )、
17%大豆ミール(49%タンパク質)、2%糖蜜、0.75%塩化アンモニウ
ム、および0.25%(1トン当たり5ポンド)のコーンミール成分からなる、
中程度に高い食物繊維飼料であった。
【0022】 飼料番号1は、基礎食であった。そのコーンミール成分は、コーンミールのみ
からなるものであった。
【0023】 飼料番号2では、コーンミール成分は、80%(1トン当たり4ポンド)コー
ンミールおよび20%(1トン当たり1ポンド)CHROMAX補給剤からなる
ものであった。CHROMAX補給剤は、不活性担体中ピコリン酸クロムの形で
0.04%のクロムを含むPrince Company of Quincy,Illinois の商品である。
得られた飼料は、200ppbのクロムイオンを含んでいた。
【0024】 飼料番号3では、コーンミール成分は、40%(1トン当たり2ポンド)コー
ンミールおよび60%(1トン当たり3ポンド)ギ酸ナトリウムからなるもので
あった。得られた飼料は、1,000ppmのギ酸イオンを含んでいた。
【0025】 飼料番号4では、コーンミール成分は、20%(1トン当たり1ポンド)コー
ンミールおよび20%(1トン当たり1ポンド)CHROMAX補給剤、および
60%(1トン当たり3ポンド)ギ酸ナトリウムからなるものであった。得られ
た飼料は、200ppbのクロムイオンおよび1,000ppmのギ酸イオンを
含んでいた。
【0026】 畜舎当たり消費された飼料の量を、毎日記録した。子ヒツジ体重を1週間の間
隔で測定した。12匹の雄性子ヒツジおよび12匹の雌性子ヒツジの1つの反復
(replication )に対して実験を2週間続けた。12匹の雄性子ヒツジおよび1
2匹の雌性子ヒツジの第2の反復に対して実験を4週間続けた。飼料の効率を、
消費された飼料を体重増加で割ることにより計算した。高い効率は、小さい数字
で表わされる。実験の結果を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】 結果は、ギ酸なしでのクロムの添加が1日の平均体重増加および飼料効率の両
方にわずかに負の効果を与えたことを示す。クロムなしでのギ酸の添加は、1日
の平均体重増加および飼料効率の両方に有益な効果を与えた。クロムとギ酸の両
方の添加は、16%の飼料効率〔(3.99−3.35)/3.99〕の予期し
ない相乗的な改良を生じた。飼料の量を16%低減し、さらに同じ体重増加を得
ることは、クロムとギ酸の補給剤の追加のコストを考慮に入れた後でさえ飼料コ
ストでの大きな節約可能性を示すことが理解されうる。
【0029】 雌性子ヒツジのみであることを除いて、同一実験からのデータを、表2は示す
。雄性子ヒツジに対するデータは、差異により計算されうる。
【0030】
【表2】
【0031】 雌性子ヒツジが、クロムとギ酸の補給剤に対して1日の平均体重増加において
雄性子ヒツジより非常に大きく応答したことを、結果は示す。雄性子ヒツジおよ
び雌性子ヒツジの混合は0.03ポンド(0.44−0.41)の1日の平均体
重増加を有し、雌性子ヒツジは0.10ポンド(0.48−0.38)の1日の
平均体重増加を有し、雄性子ヒツジは0.04ポンド(0.40−0.44)の
1日の平均体重増加の減少を有した。雌性子ヒツジに対する1日の平均体重増加
の増加は、26%の改良〔(0.48−0.38)/0.38〕を表わす。この
性別に基づく応答もまた予期されなかった。理論に束縛されることは望まないが
、雌性ホルモンの相互作用はより重要な役割を果たすというのが可能性のある説
明である。クロムとギ酸の両方の添加は、雄性子ヒツジと雌性子ヒツジの両方に
対して16%の改良に匹敵する17%〔(5.03−4.16)/5.03〕の
飼料効率で改良を生じる。
【0032】 要するに、実施例1は、クロムとギ酸の両方の添加が雌性子ヒツジのみに対す
る1日の体重増加で有意な増加を生じ、また雄性子ヒツジと雌性子ヒツジの両方
に対する飼料効率でも有意な増加を生じたことを示す。
【0033】 実施例2 本実施例は、本発明の飼料補給剤における異なるカルボン酸イオンの効果を説
明する実験を述べる。
【0034】 約4〜5ヶ月齢(成熟期近く)の18匹の雌性子ヒツジを入手し、体重を量り
、3匹ずつ納屋内の6つの畜舎に配置した。実施例1で記載したように、初期重
量に従って子ヒツジを畜舎に配置した。各畜舎は、約21平方フィート(子ヒツ
ジ当たり約7フィート)を有した。子ヒツジに、ビタミンA、D、およびEを注
射により単回投与し、IVOMEC全身性駆虫剤で駆虫した。
【0035】 次いで、子ヒツジに2つの異なる飼料の食物を与えた。飼料を、飼料番号1お
よび2として同定し、下記に詳細に説明する。各飼料を3つの畜舎の雌性子ヒツ
ジ(全部で9匹の雌性子ヒツジ)に与えた。飼料を随意に提供し、新鮮な水を自
由選択で提供した。
【0036】 2つの飼料の各々は、50%大豆外皮、30%粉状コーン、17%大豆ミール
(49%タンパク質)、2%糖蜜、0.75%塩化アンモニウム、および0.2
5%(1トン当たり5ポンド)のコーンミール成分からなる、中程度に高い食物
繊維飼料であった。
【0037】 飼料番号1は、実施例1の飼料番号4と同一であった。コーンミール成分は、
20%(1トン当たり1ポンド)コーンミール、20%(1トン当たり1ポンド
)CHROMAX補給剤、および60%(1トン当たり3ポンド)ギ酸ナトリウ
ムからなるものであった。得られた飼料は、200ppbのクロムイオンおよび
1,000ppmのギ酸イオンを含んでいた。
【0038】 飼料番号2では、コーンミール成分は、20%(1トン当たり1ポンド)コー
ンミール、20%(1トン当たり1ポンド)CHROMAX補給剤、40%(1
トン当たり2ポンド)ギ酸ナトリウム、10%(1トン当たり0.5ポンド)リ
ンゴ酸ナトリウム、および10%(1トン当たり0.5ポンド)フマル酸ナトリ
ウムからなるものであった。得られた飼料は、200ppbのクロムイオン、6
67ppmのギ酸イオン、167ppmのリンゴ酸イオン、および167ppm
のフマル酸イオンを含んでいた。
【0039】 畜舎当たりの消費された飼料の量を、毎日記録した。子ヒツジ体重を1週間の
間隔で測定した。実験を2週間続けた。飼料の効率を、消費された飼料を体重増
加で割ることにより計算した。高い効率は、小さい数字で表わされる。実験の結
果を表3に示す。
【0040】
【表3】
【0041】 結果は、カルボン酸イオンの選択が、1日の平均の体重増加および飼料効率に
ほとんど影響しないことを示す。従って、カルボン酸イオンの選択は、せいぜい
主にコストおよび入手可能性に依存するのみである。
【0042】 実施例3 本実施例は、最低限の条件下で飼育した乳牛の乳汁産出における本発明の飼料
補給剤の効果を説明する実験を述べる。
【0043】 混合した遺伝的バックグラウンド(ジャージー種の雑種およびホルスタイン種
)の17頭の乳牛を1群として、Costa Ricaの海抜約500メートルの未改良の
自然のままの牧草地で草食させた。乳牛を1日2回搾乳し、乳汁の重量を測定し
た。各搾乳ごとに、全17頭の乳牛に、コーン、サトウモロコシ、米糠、大豆ミ
ール、糖蜜、およびコクシジウム抑制薬を含む補給剤を与えた。初期の乳汁産出
レベル、すなわち実験を開始した前の日に産出した乳汁の量に従って、産出した
ミルク8ポンド当たり補給剤約1kgのレベルで、乳牛に個々に補給剤を与えた
。補給剤のタンパク質含量は14%であり、粗繊維は12%であり、エーテル抽
出物は2%であり、かつ消化エネルギーは約3100KCal/kgであった。
【0044】 初期乳汁産出レベルに基づいて、乳牛を対照群と処理群の2つの群に分けた。
換言すれば、初期乳汁産出が最も大きい2頭の乳牛を対照群および処理群にラン
ダムに割り当て、初期乳汁産出が次に大きい2頭の乳牛を同様に対照群および処
理群にランダムに割り当てた。対照群の8頭の乳牛には、クロムもギ酸も含まな
い補給剤を与えた。残りの9頭の乳牛には、補給剤でクロムおよびギ酸を与えた
。クロムおよびギ酸を与えた乳牛には、4gのCHROMAXおよび10gのギ
酸ナトリウムの形態で毎日それを与えた。
【0045】 実験を10日間続けた。この期間中、干ばつ条件を経験し、牧草条件は有意に
悪化した。実験の結果を表4に示す。
【0046】
【表4】
【0047】 結果は、クロムもギ酸も与えなかった乳牛の乳汁収量が、おそらくは牧草条件
の悪化のために、10日実験の間に有意に減少したことを示す。しかし、クロム
およびギ酸を与えた乳牛の乳汁収量は実際にわずかに上昇した。
【0048】 実施例4 本実施例は、良好な条件下で飼育した乳牛の乳汁産出パターンにおける本発明
の飼料補給剤の効果を説明する実験を述べる。
【0049】 18頭の高品質の純血種ホルスタイン乳牛を1群として、コスタリカの海抜1
100メートルの主にアフリカンスター(African Star)変種である生い茂った
草の改善された牧草地で草食させた。全ての乳牛は、乳汁が出始めてから125
日以内であり(すなわち、それらは、125日以内に出産していた)、良好な身
体状態であった。乳牛を1日2回搾乳し、乳汁の重量を測定した。各搾乳ごとに
、18頭の乳牛全てに、コーン、サトウモロコシ、米糠、大豆ミール、糖蜜、お
よびコクシジウム抑制薬を含む補給剤を与えた。初期の乳汁産出レベル、すなわ
ち、開始した実験の前の日に産出した乳汁の量に従って、産出した乳汁8ポンド
当たり補給剤約1kgのレベルで、乳牛に個々に補給剤を与えた。補給剤のタン
パク質含量は14%であり、粗繊維は12%であり、エーテル抽出物は2%であ
り、消化エネルギーは約3100KCal/kgであった。
【0050】 実施例3に記載されるように、初期乳汁産出レベルに基づいて、乳牛を2つの
群に分けた。9頭の乳牛には、クロムもギ酸も含まない補給剤を与えた。残りの
9頭の乳牛には、補給剤でクロムおよびギ酸を与えた。クロムおよびギ酸を与え
た乳牛には4gのCHROMAXおよび10gのギ酸ナトリウムの形態で毎日そ
れを与えた。
【0051】 実験を10日間続けた。この期間、状態は、比較的変化しないままであった。
実験の結果を、表4に示す。
【0052】
【表5】
【0053】 結果は、クロムおよびギ酸を与えた乳牛の乳汁収量が、対照群よりもわずかに
改善したことを示す(59.20−58.83=0.37対55.12−55.
06=0.06)。補給剤は、いかなる問題も引き起こさないようであった。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年8月31日(2000.8.31)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クロムイオンと、ギ酸イオン、リンゴ酸イオン、およびフマ
    ル酸イオンからなる群より選ばれたカルボン酸イオンとを含有してなる、反芻動
    物の飼料補給剤。
  2. 【請求項2】 補給剤が、クロムイオンとギ酸イオンとを含有してなる請求
    項1記載の飼料補給剤。
  3. 【請求項3】 補給剤が、ピコリン酸クロムとギ酸ナトリウムとを含有して
    なる請求項2記載の飼料補給剤。
  4. 【請求項4】 クロムイオンと、ギ酸イオン、リンゴ酸イオン、およびフマ
    ル酸イオンからなる群より選ばれたカルボン酸イオンとを食物に補給する工程を
    含む、反芻動物の成長速度、飼料効率、身体組成、および/または乳汁産出を改
    良するための方法。
  5. 【請求項5】 ピコリン酸クロムとギ酸ナトリウムとを食物に補給する請求
    項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 クロムが約20〜1,000ppbの量で食物に添加され、
    カルボン酸イオンが約500〜10,000ppmの量で食物に添加される請求
    項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 クロムイオンと、ギ酸イオン、リンゴ酸イオン、およびフマ
    ル酸イオンからなる群より選ばれたカルボン酸イオンとを食物に補給する工程を
    含む、最低限の条件下で飼育される雌性反芻動物の成長速度、飼料効率、身体組
    成、および/または乳汁産出を改良するための方法。
  8. 【請求項8】 ピコリン酸クロムとギ酸ナトリウムとを食物に補給する請求
    項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 クロムが約20〜1,000ppbの量で食物に添加され、
    カルボン酸イオンが約500〜10,000ppmの量で食物に添加される請求
    項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 雌性反芻動物がヒツジおよびウシからなる群より選ばれる
    請求項9記載の方法。
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