JP5758488B2 - 永久磁石型モータ - Google Patents

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Description

この発明は、永久磁石型モータの固定子に係り、特に、コギングトルクを低減させるための固定子鉄心の構造に関する。
回転電機の固定子の構造としては、円管状に一体で鉄心を構成する構造がある。本構造は固定子内径を略真円形状に形成できるため、モータのギャップ部分のパーミアンス脈動によるコギングトルクが発生しにくいという利点がある。一方、円状に鉄心を形成する必要があるため、特に積層鉄心を用いる場合、内外周部分の材料を利用できず、材料歩留まりが悪く、また内周の狭いスロット部分に導体を巻き回すために導体の占積率が低くなるという課題があった。
この問題を解決するために、固定子に折り曲げ可能な連結部を構成し、直線状に展開した構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
本構造は、従来の円管状に一体で鉄心を構成する構造に対し、材料歩留まりがよく、また巻線が容易であるという利点がある。
また、固定子ティース数Lに対し、固定子をティース毎にL個に分割した鉄心を連結して構成する構造が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
本構造は、従来の円管状に一体で鉄心を構成する構造に対し、材料歩留まりがよく、また巻線が容易であるという利点がある。
特許3017085号公報(段落[0018]、[0019]図1) 特開2006−304495号公報(段落[0016]〜[0019]図1)
特許文献1の構造では、直線状の鉄心を折り曲げて円管状にするために、固定子内径が真円形状とならず、特に直線の端部同士を付き合せる部位は不連続となるため、他の折り曲げ部とは異なる内周形状となる。また、このような内径形状の歪みにより、モータのギャップ部分のパーミアンス脈動が発生し、特に回転子の極数Kに依存するコギングトルクのK次成分が増大するという課題がある。
特許文献2の構造では、部品点数が多く鉄心同士の連結や巻線された導体の接続など作業性が悪く、また分割鉄心の連結時に内径部にティース毎に不連続部が発生し、内径形状の歪みにより、モータのギャップ部分のパーミアンス脈動が発生し、コギングトルクが増大するという課題がある。
この発明は、上記のような課題を解決するため、固定子内径形状の歪みを有する回転子の極数がKである永久磁石型モータにおいて、永久磁石型モータのギャップ部分のパーミアンス脈動におけるコギングトルクのK次成分を大幅に低減することを目的とする。
第1の発明に係る永久磁石型モータは、回転子の極数をK、固定子の固定子鉄心の部分鉄心の数をNとし、整数mに対してmN≠Kの関係が成立し、回転子の回転軸に垂直な平面上において部分鉄心の嵌合部からの角度がθである固定子鉄心の回転子に対向する面上の点までの回転軸中心からの距離を内径r(θ)と定義し、θが取り得る0〜360°/Nの値に対して、i=1〜N(Nは整数)とした場合、
r(θ)、
r(θ+360°/N)、
・・・、
r(θ+(i−1)×360°/N)、
・・・、
r(θ+(N−1)×360°/N)
のN個の値が同等となるように構成することで、N個の任意の2つの値の差の絶対値が所定の値以下とし、
N個の値
r(θ)、
r(θ+360°/N)、
・・・、
r(θ+(i−1)×360°/N)、
・・・、
r(θ+(N−1)×360°/N)
の中の任意の2つの値の差の絶対値における、θに対する最大値Δmaxを求め、さらに、固定子鉄心の軸方向高さ方向における、最大値Δmaxの平均値ΔMを取ったとき、Lm:永久磁石の厚み(m)、μr:リコイル比透磁率、g:エアギャップ長(m)、Br:永久磁石の残留磁束密度(T)として、
Figure 0005758488
で計算されるパラメータを所定の値以下とし、N個の部分鉄心は同一の打ち抜き型で打ち抜かれているものである。
第2の発明に係る永久磁石型モータは、回転子の極数をK、固定子の固定子鉄心の部分鉄心の数をNとし、整数mに対してmN≠Kの関係が成立し、回転子の回転軸に垂直な平面上において部分鉄心の嵌合部からの角度がθである固定子鉄心の回転子に対向する面上の点までの回転軸中心からの距離を内径r(θ)と定義し、θが取り得る0〜360°/Nの値に対して、i=1〜N(Nは整数)とした場合、
r(θ)、
r(θ+360°/N)、
・・・、
r(θ+(i−1)×360°/N)、
・・・、
r(θ+(N−1)×360°/N)
のN個の値が同等となるように構成することで、N個の任意の2つの値の差の絶対値が所定の値以下とし、
N個の値
r(θ)、
r(θ+360°/N)、
・・・、
r(θ+(i−1)×360°/N)、
・・・、
r(θ+(N−1)×360°/N)
の最大値r(θ)max、最小値r(θ)minに対して360°/N毎の周期的な形状差Δ(θ)=r(θ)max−r(θ)minに対し、Lm:永久磁石の厚み(m)、μr:リコイル比透磁率、g:エアギャップ長(m)、Br:永久磁石の残留磁束密度(T)として、
Figure 0005758488
で計算されるパラメータを所定の値以下とし、N個の部分鉄心は同一の打ち抜き型で打ち抜かれているものである。
第3の発明に係る永久磁石型モータは、回転子の極数をK、固定子の固定子鉄心の部分鉄心の数をNとし、整数mに対してmN≠Kの関係が成立し、回転子の回転軸に垂直な平面上において部分鉄心の嵌合部からの角度がθである固定子鉄心の回転子に対向する面上の点までの回転軸中心からの距離を内径r(θ)と定義し、θが取り得る0〜360°/Nの値に対して、i=1〜N(Nは整数)とした場合、
r(θ)、
r(θ+360°/N)、
・・・、
r(θ+(i−1)×360°/N)、
・・・、
r(θ+(N−1)×360°/N)
のN個の値が同等となるように構成することで、N個の任意の2つの値の差の絶対値が所定の値以下とし、さらに、固定子のスロット数をLとし、整数nに対してL/N=nの関係が成立し、N個の部分鉄心は同一の打ち抜き型で打ち抜かれているものである。
第1の発明に係る永久磁石型モータは、回転子の極数をK、固定子の固定子鉄心の部分鉄心の数をNとし、整数mに対してmN≠Kの関係が成立し、回転子の回転軸に垂直な平面上において部分鉄心の嵌合部からの角度がθである固定子鉄心の回転子に対向する面上の点までの回転軸中心からの距離を内径r(θ)と定義し、θが取り得る0〜360°/Nの値に対して、i=1〜N(Nは整数)とした場合、
r(θ)、
r(θ+360°/N)、
・・・、
r(θ+(i−1)×360°/N)、
・・・、
r(θ+(N−1)×360°/N)
のN個の値が同等となるように構成することで、N個の任意の2つの値の差の絶対値が所定の値以下とし、
N個の値
r(θ)、
r(θ+360°/N)、
・・・、
r(θ+(i−1)×360°/N)、
・・・、
r(θ+(N−1)×360°/N)
の中の任意の2つの値の差の絶対値における、θに対する最大値Δmaxを求め、さらに、固定子鉄心の軸方向高さ方向における、最大値Δmaxの平均値ΔMを取ったとき、Lm:永久磁石の厚み(m)、μr:リコイル比透磁率、g:エアギャップ長(m)、Br:永久磁石の残留磁束密度(T)として、
Figure 0005758488
で計算されるパラメータを所定の値以下とし、N個の部分鉄心は同一の打ち抜き型で打ち抜かれているものであるため、固定子内径形状の歪みを有しても、永久磁石型モータのギャップ部分のパーミアンス脈動におけるコギングトルクのK次成分を大幅に低減することができる。
第2の発明に係る永久磁石型モータは、回転子の極数をK、固定子の固定子鉄心の部分鉄心の数をNとし、整数mに対してmN≠Kの関係が成立し、回転子の回転軸に垂直な平面上において部分鉄心の嵌合部からの角度がθである固定子鉄心の回転子に対向する面上の点までの回転軸中心からの距離を内径r(θ)と定義し、θが取り得る0〜360°/Nの値に対して、i=1〜N(Nは整数)とした場合、
r(θ)、
r(θ+360°/N)、
・・・、
r(θ+(i−1)×360°/N)、
・・・、
r(θ+(N−1)×360°/N)
のN個の値が同等となるように構成することで、N個の任意の2つの値の差の絶対値が所定の値以下とし、
N個の値
r(θ)、
r(θ+360°/N)、
・・・、
r(θ+(i−1)×360°/N)、
・・・、
r(θ+(N−1)×360°/N)
の最大値r(θ)max、最小値r(θ)minに対して360°/N毎の周期的な形状差Δ(θ)=r(θ)max−r(θ)minに対し、Lm:永久磁石の厚み(m)、μr:リコイル比透磁率、g:エアギャップ長(m)、Br:永久磁石の残留磁束密度(T)として、
Figure 0005758488
で計算されるパラメータを所定の値以下とし、N個の部分鉄心は同一の打ち抜き型で打ち抜かれているものであるため、固定子内径形状の歪みを有しても、永久磁石型モータのギャップ部分のパーミアンス脈動におけるコギングトルクのK次成分を大幅に低減することができる。
第3の発明に係る永久磁石型モータは、回転子の極数をK、固定子の固定子鉄心の部分鉄心の数をNとし、整数mに対してmN≠Kの関係が成立し、回転子の回転軸に垂直な平面上において部分鉄心の嵌合部からの角度がθである固定子鉄心の回転子に対向する面上の点までの回転軸中心からの距離を内径r(θ)と定義し、θが取り得る0〜360°/Nの値に対して、i=1〜N(Nは整数)とした場合、
r(θ)、
r(θ+360°/N)、
・・・、
r(θ+(i−1)×360°/N)、
・・・、
r(θ+(N−1)×360°/N)
のN個の値が同等となるように構成することで、N個の任意の2つの値の差の絶対値が所定の値以下とし、さらに、固定子のスロット数をLとし、整数nに対してL/N=nの関係が成立し、N個の部分鉄心は同一の打ち抜き型で打ち抜かれているものであるため、固定子内径形状の歪みを有しても、永久磁石型モータのギャップ部分のパーミアンス脈動におけるコギングトルクのK次成分を大幅に低減することができる。
この発明の実施の形態1の永久磁石型モータに係る断面図である。 この発明の実施の形態1の永久磁石型モータに係る固定子の平面図である。 この発明の実施の形態1の永久磁石型モータに係る組立前の固定子の平面図である。 この発明の実施の形態1の永久磁石型モータに係る固定子内径形状の模式図である。 この発明の実施の形態1の永久磁石型モータに係る固定子内径形状の模式図である。 この発明の実施の形態1の永久磁石型モータに係る固定子内径形状の説明図である。 この発明の実施の形態1の永久磁石型モータに係る固定子内径形状の説明図である。 この発明の実施の形態1の永久磁石型モータに係るコギングトルク低減原理説明図である。 この発明の実施の形態1の永久磁石型モータに係るコギングトルク低減原理説明図である。 この発明の実施の形態1の永久磁石型モータに係る固定子内径形状とコギングトルクの関係図である。 この発明の実施の形態1の永久磁石型モータに係る固定子内径形状とコギングトルクの関係図である。 この発明の実施の形態1の永久磁石型モータに係る固定子内径形状とコギングトルクの関係図である。 この発明の実施の形態1の永久磁石型モータに係る永久磁石とエアギャップの説明図である。 この発明の実施の形態2の永久磁石型モータに係る断面図である。 この発明の実施の形態2の永久磁石型モータに係る組立前の固定子の平面図である。 この発明の実施の形態2の永久磁石型モータに係る嵌合部の側面図である。 この発明の実施の形態2の永久磁石型モータに係る巻線時の部分鉄心の平面図である。 この発明の実施の形態2の永久磁石型モータに係る固定子内径形状の模式図である。 この発明の実施の形態2の永久磁石型モータに係る固定子内径形状の模式図である。 この発明の実施の形態3の永久磁石型モータに係る断面図である。 この発明の実施の形態3の永久磁石型モータに係る組立前の部分鉄心の平面図である。 この発明の実施の形態3の永久磁石型モータに係る組立途中の部分鉄心の平面図である。 この発明の実施の形態3の永久磁石型モータに係る固定子内径形状の模式図である。 この発明の実施の形態3の永久磁石型モータに係る固定子内径形状の模式図である。 この発明の実施の形態3の永久磁石型モータに係る部分鉄心端部の嵌合部図である。 この発明の実施の形態4の永久磁石型モータに係る断面図である。 この発明の実施の形態4の永久磁石型モータに係る組立前の部分鉄心の平面図である。
実施の形態1.
以下、本願発明の実施の形態1について、図に基づいて説明する。図1は、この発明の実施の形態1に係る永久磁石型モータ1の断面図、図2は固定子の平面図、図3は組立前の固定子の平面図、図4、5は固定子内径形状の模式図、図6、7は固定子内径形状の説明図、図8、9はコギングトルク低減原理説明図、図10〜12は固定子内径形状とコギングトルクの関係図、図13は永久磁石とエアギャップの説明図である。
以下、この発明の実施の形態1に係る永久磁石型モータ1の構成、機能を最初に説明し、次に、本発明によるコギングトルク低減の原理を説明する。
この発明の実施の形態1に係る永久磁石型モータ1の構成、機能を図1〜7に基づいて説明する。
図1において、永久磁石型モータ1は、固定子2と回転子3から構成され、回転子3は10極、固定子2は12スロットを備える。
固定子2は、固定子鉄心4、電機子巻線5、ヨーク6、部分鉄心10、11、12、ティース13、薄肉部14、嵌合部15、およびボビン16から構成されている。回転子3は、回転軸7、回転子鉄心8、および永久磁石9から構成されている。なお、薄肉部は、実施の形態2で後述する連結部の一種である。
固定子鉄心4は、プレス金型により打ち抜かれた電磁鋼板等の板状磁性材料をカシメ等の手段により積層されており、部分鉄心10、11、12は同一の金型により打ち抜かれたものである。
また、部分鉄心10、11、12は、それぞれ4個のティース13が外周の薄肉部14で連結されており、図3に示す状態で金型により打ち抜き・積層された後、ボビン16を組付け、巻線した後に薄肉部14を折り曲げて円弧状に成形する。
電機子巻線5は、図2に示すように同一部分鉄心で2組、隣り合う2ティース分が連続して巻線されている。
部分鉄心10、11、12の端部には、それぞれ凹凸の嵌合部15が設けられており、径方向に隙間δ(図3のδ=H−h)を設けて挿入可能な構造となっている。
巻線後、円弧状に成形された部分鉄心10、11、12をそれぞれ端部の嵌合部15を挿入して円管状に構成した後、嵌合部外周を溶接により固定し、電機子巻線の巻線導体端末の接続(図示せず)、及びヨークへの圧入を行い、固定子2を形成している。
以上のように構成された固定子2は、同一のプレス金型で打ち抜かれた部分鉄心10、11、12を120度ごとに配置し、かつ部分鉄心10、11、12間の嵌合を隙間δで配置し、プレス金型の打ち抜きや積層による形状差をδとする。図1、4に示すように、回転子の回転軸に垂直な平面上において部分鉄心の嵌合部からの角度がθである固定子鉄心の回転子に対向する面上の点までの回転軸中心からの距離を内径r(θ)と定義する。θが取り得る0〜360°/3の値に対する
r(θ)、
r(θ+360°/3)=r(θ+120°)、
r(θ+2*360°/3)=r(θ+240°)
のうち、最大値r(θ)max、最小値r(θ)minに対して360°/N=120°毎の周期的な形状差Δ(θ)は
Δ(θ)=r(θ)max−r(θ)min≦δ+δ
とすることができる。
一方、固定子に折り曲げ可能な連結部を11箇所構成し、直線状に展開した構造の場合の内径真円度をφとすると、同じく角度θ(0〜360°)に対する120°毎の形状差Δ´(θ)は
Δ´(θ)=r(θ)max−r(θ)min≦2φ
となる。
例として実現可能な値として、δ=20μm、δ=20μm、φ=100μmとすると、
Δ(θ)≦δ+δ=40μm
Δ´(θ)≦2φ=200μm
となり、Δ´(θ)>Δ(θ)となる可能性が高いことが分かる。
また、嵌合部15に径方向の位置ずれを含む部分鉄心3個からなる固定子2の内径形状を図4に示す。本発明の実施の形態1の構造と対比するため、図4の固定子の内径真円度と同等の真円度を有し、折り曲げ可能な連結部を11箇所有する固定子を考える。直線状に展開した構造で、かつ展開状態の端部同士を接続した部分に、径方向の位置ずれによる内径形状の例を図5に示す。
これらの120°毎の内径寸法を、それぞれ図6、7に示す。同じ内径真円度を有しているが、3個の部分鉄心からなる図6の固定子の周期的な形状差Δ(θ)、一体の展開時直線状構造の鉄心からなる図7の固定子の形状差Δ(θ)を比較すると、Δ(θ)<Δ(θ)となることは明らかである。
これにより、図6の固定子のときのコギングトルクは、図7の固定子のときのコギングトルクよりも大幅に小さくなるという効果が得られることがわかる。
次に、本発明によるコギングトルク低減の原理を説明する。
図8は、コギングトルク低減原理を説明するための図である。回転子鉄心8の外側に永久磁石9が周方向に10個配置されて回転子3を構成している。永久磁石9の着磁方向は互いに隣り合う永久磁石9で逆方向となっている。回転子3の外側にある固定子鉄心4の内径をr(θ)で表す。ただし、ここでは簡略化してスロット開口部などは省略するとともに、模式的に示している。また、θは固定子2に固定した座標系での角度位置を表す。図8では固定子鉄心4の内径r(θ)はP1とP2とP3で示した3ヶ所において変動している状態、すなわち永久磁石型モータの空隙部分におけるパーミアンスがP1、P2、P3において変動している状態を示している。P1とP2とP3の角度位置は120°の間隔で、等間隔に並んだ配置となっている。
このような固定子鉄心4の内径r(θ)のときに、どのようなコギングトルクが発生するかについて考える。回転子3に発生するコギングトルクTc(ξ)は、P1におけるパーミアンスの変動によって発生するコギングトルクT1(ξ)と、P2におけるパーミアンスの変動によって発生するコギングトルクT2(ξ)と、P3におけるパーミアンスの変動によって発生するコギングトルクT3(ξ)の和であると考えることができる。すなわち、
Tc(ξ)=T1(ξ)+T2(ξ)+T3(ξ)
なる関係が成り立つ。ただし、ここでξは回転子の回転角度を表している。
次に、P1、P2、P3におけるパーミアンスの変動が等価であった場合について考える。P1、P2、P3におけるパーミアンスの変動が等価であれば、コギングトルクT1(ξ)、T2(ξ)、T3(ξ)の波形は同じで、その位相が異なったものとなる。また、その波形は回転子一回転で永久磁石型モータの極数と一致する回数脈動する波形となる。これは、回転子3が一回転する間に、永久磁石9がちょうど極数と一致する回数だけ、パーミアンスの変動部(P1、P2、P3)を通過するからである。これを簡略化するため、コギングトルクを規格化して示すと、P1におけるパーミアンスの変動によって発生するコギングトルクは、この永久磁石型モータの極数が10であることに着目して、
T1(ξ)=sin(10ξ)
と表すことができる。
また、P2、P3のパーミアンスの変動によって発生するコギングトルクは、その位相がずれたと考えられるため、T1を用いて表すことができる。それぞれ、
T2(ξ)=T1(ξ−120°)=sin(10ξ−1200°)
=sin(10ξ−120°)
T3(ξ)=T1(ξ−240°)=sin(10ξ−2400°)
=sin(10ξ−240°)
となる。
T1(ξ)、T2(ξ)、T3(ξ)を図9に図示する。図9において、T1(ξ)、T2(ξ)、T3(ξ)は、互いに120°だけ位相がずれた3つの正弦波となるので、結果的に、
Tc(ξ)=T1(ξ)+T2(ξ)+T3(ξ)=0
となり、コギングトルクはキャンセルされてしまう。
すなわち、120°間隔で離れた3つの位置における内径r(θ)が等価であれば、内径形状が真円からずれて、歪んだ形状となっていたとしても、脈動数が極数に一致するコギングトルクが発生しないことを示している。
換言すれば、θが取り得る0〜360°/3の値に対して
r(θ)
r(θ+120°)
r(θ+240°)
の3つの値が同じ値か、ほぼ同じ値となっていれば、内径形状が真円からずれて、歪んだ形状となっていたとしても、脈動数が極数に一致するコギングトルクがほとんど発生しない。
これは、以下のように一般化できる。Nを正の整数としたときに、回転子の回転軸に垂直な平面上において部分鉄心の嵌合部からの角度がθである固定子鉄心の回転子に対向する面上の点までの回転軸中心からの距離を内径r(θ)と定義し、θが取り得る0〜360°/Nの値に対して、
r(θ)、
r(θ+360°/N)、
・・・
r(θ+(i−1)×360°/N)、
・・・
r(θ+(N−1)×360°/N)
のN個の値が、同じ値か、ほぼ同じ値となっていれば、固定子鉄心4の内径形状が真円からずれて、歪んだ形状となっていたとしても、脈動数が極数に一致するコギングトルクがほとんど発生しない。
さらには、上記値の中の任意の2つの値の差の絶対値が所定の値以下であれば、脈動数が極数に一致するコギングトルクを大幅に抑制できるということを示している。
ただし、Nが永久磁石型モータの極数に一致する場合は、コギングトルクを低減できないことに注意する必要がある。
図8では、120°(=360°/3)間隔、すなわちN=3の例を示した。ここでN=10の場合を考えると、P1のパーミアンスの変動によるコギングトルクが
T1(ξ)=sin(10ξ)
で表される場合、P2がP1から360°/10=36°離れた位置とすると、そのパーミアンスの変動によるコギングトルクは
T2(ξ)=T1(ξ−36°)=sin(10ξ−360°)=T1(ξ)
となって、T1(ξ)に一致してしまう。以下同様に考えることができ、
Tc(ξ)=T1(ξ)+T2(ξ)+・・・+T10(ξ)=10×sin(10ξ)
となり、コギングトルクがキャンセルされずに、逆に振幅が大きくなってしまう。
したがって、Nが永久磁石型モータ1の極数に一致した場合は、コギングトルク低減効果を得ることはできない。
さらに、永久磁石型モータ1の極数をKとしたとき、N=mK(mは整数)なるmが存在する場合は、永久磁石型モータの空隙部分のパーミアンス脈動にK次成分が含まれてしまうため、コギングトルク低減ができない。したがって、K次のパーミアンス脈動がほとんど出ないようにするためには、整数mに対してmN≠Kの関係が成り立つ必要がある。
以上説明したように、実施の形態1の永久磁石型モータ1は、回転子の極数であるK次のコギングトルクを低減する効果が得られる。
永久磁石型モータ1は、固定子鉄心4と固定子鉄心4に巻き回された電機子巻線5とを具備した固定子2と、回転軸7と回転子鉄心8と永久磁石9を具備した回転子3とを有し、固定子鉄心4において回転子3に対向する部分の形状が、回転子3の回転軸7を中心として描いた真円形状と比較して歪んだ形状をなしている。
ここで、部分鉄心10の嵌合部15からの角度がθである回転子3の回転軸7の中心から固定子鉄心4の回転子3に対向する面上の点までの距離を内径r(θ)と定義し(θは0〜360°/Nの値を取る)、正の整数Nに対して定義されるN個の値、
r(θ)、
r(θ+360°/N)、
・・・、
r(θ+(i−1)×360°/N)、
・・・、
r(θ+(N−1)×360°/N)
の中の任意の2つの値の差の絶対値が所定の値以下であり、さらにNは回転子3の極数をKとしたとき、整数mに対してmN≠Kの関係が成り立つような構成とする。このように構成することで、固定子鉄心4の回転子3に対向する部分の形状(内径形状)が真円でないにもかかわらず、永久磁石型モータ1のギャップ部分のパーミアンス脈動における空間10次成分が非常に小さくできるため、コギングトルクの10次成分を大幅に低減することができるという効果が得られる。
具体例として、固定子外径が直径80mm、回転子外径が直径40mm、コア長60mm、エアギャップ長0.6mm、永久磁石の厚さ2.75mm、永久磁石の残留磁束密度1.29Tの定格トルク5Nmの電動パワーステアリング装置用永久磁石型モータについて、固定子内径形状とコギングトルクについて検討した。
内径形状の真円度とコギングトルクのK次成分の関係について、図10にプロットした。○は、従来の永久磁石型モータの例であり、●は、本発明を適用した永久磁石型モータの例である。
ここで、Kは永久磁石型モータの極数であり、真円度は最大内径と最小内径の差異としている。図10を見ると、真円度が大きくても、コギングトルクの小さいものが見られる一方で、真円度が小さくても、コギングトルクが大きいものが見られる。すなわち、真円度とコギングトルクK次成分は相関が見られない。
次に、部分鉄心10の嵌合部15からの角度がθである回転子3の回転軸7に垂直な平面内で回転子3の回転軸7の中心から固定子鉄心4の回転子3に対向する面上の点までの距離を内径r(θ)と定義する(θは0〜360°/Nの値を取る)。
正の整数Nに対して定義されるN個の値、
r(θ)、
r(θ+360°/N)、
・・・、
r(θ+(i−1)×360°/N)、
・・・、
r(θ+(N−1)×360°/N)
を求める。さらに、N個の値の中の任意の2つの値の差の絶対値における、θに対する最大値を求め、さらに、固定子鉄心4の軸方向高さ方向における最大値の平均値を求め、コギングトルクとの相関について確認した。ここで、固定子鉄心の軸方向高さとは、プレス金型により打ち抜かれた電磁鋼板等の板状磁性材料をカシメ等の手段により積層された固定子鉄心の厚さである。後述する実施の形態2の図10において、Aが固定子鉄心の軸方向高さに相当する。
次に、この相関の計算方法を手順に従って説明する。
まず、手順1では、モータの回転軸に垂直な平面上において、部分鉄心10の嵌合部15からの角度がθである回転子3の回転軸7の中心から固定子鉄心4の回転子3に対向する面上の点までの距離を内径r(θ)と定義し(θは0〜360°/Nの値を取る)、
r(θ)、
r(θ+360°/N)、
・・・、
r(θ+(i−1)×360°/N)、
・・・、
r(θ+(N−1)×360°/N)
について定義し、任意の2つの値の差の絶対値を取る。
次に、手順2では、固定子鉄心4の回転子3に対向する面において、すなわちスロット開口部とその周辺を除く部分において、θを変化させ、上記手順1で計算した「任意の2つの値の差の絶対値」の最大値Δmaxを求める。
次に、手順3では、手順1と手順2について、固定子鉄心4の軸方向高さ方向を変化させて行い、各軸方向高さにおける最大値Δmaxを計算する。その結果から、最大値Δmaxの軸方向での平均値ΔMを計算する。
以上の手順で計算したΔMとコギングトルクK次成分の関係について求めた結果を図11に示す。図10と異なり、ΔMとコギングトルクのK次成分には相関がみられ、ΔMが大きいほどコギングトルクのK次成分が大きくなる傾向が見られる。
電動パワーステアリング装置において、そのモータのコギングトルクを15mNm以下にしておけば、良好な操舵感覚を得ることができると同時に、振動騒音の小さい電動パワーステアリング装置を得ることができる。
したがって、ΔMを20μm以下となる構成としておけば、コギングトルクのK次成分を15mNm以下とできるため、上で述べた効果がより顕著に得られる。
なお、ここでΔMを軸方向の平均値とした理由を説明する。局所的に固定子内径形状の歪みが大きいところがあっても、一部であればコギングトルクへの影響は一般に小さいといえる。したがって、平均値として20μm以下となる構成としておけば、コギングトルクを低減できる。
また、N個の値
r(θ)、
r(θ+360°/N)、
・・・、
r(θ+(i−1)×360°/N)、
・・・、
r(θ+(N−1)×360°/N)
の最大値r(θ)max、最小値r(θ)minに対して360°/N毎の周期的な形状差Δ(θ)=r(θ)max−r(θ)minを20μm以下としても上記と同様の効果が得られる。
従来例と異なるのは、固定子鉄心4の内径形状が真円からずれて、歪んでいるにもかかわらず、コギングトルクが小さくできるという点である。
図10と図11は同じ永久磁石型モータについて評価した結果であり、この結果から、真円度が大きい場合、すなわち、固定子鉄心4の内径形状が真円からずれて、歪んでいる場合であっても、コギングトルクが小さくできるという効果があることを示している。真円度という従来のパラメータでは相関がなかったが、本発明のパラメータΔMとコギングトルクには相関が見られた。
これは、内径形状が真円から歪んだ形状であるため、溶接などの固定子鉄心4の内径形状を歪ませる要因が含まれる製造工程で製造されても、コギングトルクの小さい永久磁石型モータを得ることができることを示唆している。
また、実施の形態1に係る永久磁石型モータ1は、直線状に展開した部分鉄心構造であることから、円形状の一体鉄心や円弧状の部分鉄心よりも材料歩留まりを向上することが可能であり、かつ巻線が容易となり、高密度巻線が可能となる効果がある。
更に連結前の部分鉄心状態で連続した巻線を行えるため、円管状に鉄心を連結してから結線を行う場合に比べて接続点数を低減でき、結線部の信頼性、及び作業効率が良いという効果がある。
また、本発明の回転電機を電動パワーステアリング駆動用モータに用いることで、ステアリング操舵時のトルク脈動を低減し、スムーズなステアリング操作が可能となる効果がある。
以上、固定子外径が直径80mm、回転子外径が直径40mm、コア長60mm、エアギャップ長0.6mm、永久磁石の厚さ2.75mm、永久磁石の残留磁束密度1.29T、定格トルク5Nmのモータの例を示したが、本発明は上記の例以外にも適用できるため一般化して説明する。
コギングトルクは、本発明のパラメータΔMと相関があることを説明し、図11からΔMが大きいほどコギングトルクのK次成分が大きくなる傾向があることがわかった。
図11の例では、ΔMが20μm以下となる構成としておけば、コギングトルクが低減できた。しかし、モータの設計によってはΔMの値が変化する。コギングトルクK次成分は、モータの空隙磁束密度B(T)が大きいほど大きく、空隙に蓄えられる磁気エネルギーの大きさに比例すると見なすことができる。
磁気エネルギーは磁束密度の2乗に比例するため、コギングトルクK次成分は空隙磁束密度の2乗に比例すると考えられる。したがって、一般的にはコギングトルクK次成分は、ΔMと空隙磁束密度の2乗の積に比例すると考えられる。
一方、モータの空隙磁束密度Bは
[数1]
Figure 0005758488
で近似することができる。
ここで、Lm:永久磁石の厚み(m)、μr:リコイル比透磁率、g:エアギャップ長(m)、Br:永久磁石の残留磁束密度(T)である。
永久磁石の厚み、エアギャップ長について図13に説明した。永久磁石の厚みは図13のように最大の厚みとする。したがって、コギングトルクK次成分の大きさを示すパラメータとして、ΔMと空隙磁束密度Bの2乗との積である、
[数2]
Figure 0005758488
をパラメータとして定義する。この単位は、mT (メートル×テスラ)である。
この値が所定の値以下となる構成とすれば、モータの設計によらず、コギングトルクK次成分を低減できる。さらに、このパラメータを所定の値以下としておけば例で示した固定子外径が直径80mm、回転子外径が直径40mm、コア長60mmからモータの外形が変わったとしても、コギングトルクK次成分と定格トルクの比が同じ割合すなわち0.015Nm/5Nm=0.3%と非常に小さいレベルに抑制できるという効果が得られる。
図12は図11の横軸を上記のパラメータに置き換え、縦軸にコギングトルクK次成分の定格トルクに対する割合を%値で示した図である。したがって、式(2)で表されるパラメータを2.2×10−5(mT)以下となる構成としておけば、コギングトルクのK次成分を定格トルクの僅か0.3%以下にまで低減できるという効果が得られる。
また、下記式(3)で表されるパラメータ
[数3]
Figure 0005758488
を定義し、この値が所定の値以下となる構成とすれば、モータの設計によらず、コギングトルクK次成分を低減できる。
具体的には、この値が2.2×10−5(mT)以下となる構成としておけば、コギングトルクのK次成分を定格トルクの僅か0.3%以下にまで低減できるという効果が得られる。
上記で説明したように、実施の形態1の永久磁石型モータでは、一般的に、回転子の極数K、固定子のスロット数Lに対し、整数mに対してmN≠Kであり、かつ各分割鉄心が有するティースの数をL/N=n(nは整数)にすると、ティースとスロットから生じるパーミアンス脈動の次数が、固定子内周形状の変動によるパーミアンス脈動の整数倍に一致し、永久磁石型モータのギャップ部分のパーミアンス脈動における空間K次成分をより小さくできるため、コギングトルクのK次成分を更に低減することができるという効果が得られる。
また、上記Nの値は、整数mに対してmN≠Kの関係が成立し、かつL/N=n(nは整数)の関係が成立する整数の中で最小の値の分割鉄心を有する永久磁石型モータは、固定子を分割して内径の周期的な歪みを形成する場合、分割数が最小限に抑えられ、組立工数を低減することが可能となる効果が得られる。
さらに、従来の10極12スロットの永久磁石型モータは、6極9スロットや、12極9スロットの場合に比べて基本波の巻線係数が高く、永久磁石の使用量を減らすことができ、モータのコスト低減が可能である。また、6極9スロットや、12極9スロットの場合に比べて高調波の巻線係数が小さく、トルクリップルを減らすことができ、電動パワーステアリング装置の低振動・低騒音化が実現できる。
一方で、固定子鉄心の内径形状の歪みによってコギングトルクが増大しやすく、個々のモータでのばらつきが大きいという課題があり、特にモータの用途が電動パワーステアリングとする場合には大きな課題であった。
しかし、本発明の実施の形態1の10極12スロットの永久磁石型モータは、これを解決でき、かつ分割数が最小限に抑えられ、組立工数を低減することが可能となるので低コスト、低振動・低騒音と低コギングトルクを両立することができる効果が得られる。
実施の形態2.
以下、本願発明の実施の形態2について、図に基づいて説明する。図14は、この発明の実施の形態2に係る永久磁石型モータ21の断面図、図15は組立前の固定子の平面図、図16は嵌合部の側面図、図17は巻線時の部分鉄心の平面図、図18、19は内径形状の模式図である。図14において、図1と同一あるいは相当部分には、同一符号を付している。
この発明の実施の形態2に係る永久磁石型モータ21の構成、機能を図14〜19に基づいて説明する。
図14において、永久磁石型モータ21は、固定子22と回転子23から構成され、回転子23は14極、固定子22は12スロットを備える。
固定子22は、固定子鉄心24、電機子巻線5、ヨーク6、部分鉄心25、26、27、ティース28、連結部29、嵌合部30、およびボビン16から構成されている。回転子23は、回転軸7、回転子鉄心8、および永久磁石9から構成されている。
固定子鉄心24は、プレス金型により円弧状に打ち抜かれた電磁鋼板等の板状磁性材料をカシメ等の手段により積層されており、部分鉄心25、26、27は同一の金型により打ち抜かれたものである。また部分鉄心25、26、27は、それぞれ4個のティース28がカシメ等の手段により、外周部で回転自在に連結されており(図15参照)、金型により打ち抜き・積層された後、ボビン16を組付け、巻線した後に連結部29で回転させて円弧状に成形する。
部分鉄心25、26、27の端部には、それぞれ凹凸の嵌合部30を積層方向に交互に配置しており、締め代δを設けて圧入する構造となっている(図16参照)。
巻線時には部分鉄心を連結部で回転させ、電機子巻線5の巻線部を大きく露出させ、フライヤ巻線機31等の巻線機構により巻線を行う(図17参照)。巻線後、円弧状に戻した部分鉄心25、26、27をそれぞれ端部の嵌合部30を挿入して円管状に構成した後、嵌合部外周を溶接により固定し、電機子巻線5の巻線導体端末の接続、及びヨーク6への圧入を行い、固定子22を形成している。
以上のように構成された固定子22は、同一のプレス金型で円弧状に打ち抜かれた部分鉄心25、26、27を120度ごとに配置しているため、直線状に打ち抜いた実施の形態1の部分鉄心10、11、12よりも内径形状がより真円に近く、かつ同一金型で打ち抜かれた鉄心であるため、120度毎にほぼ同一の内径寸法となる(図18参照)。また部分鉄心25、26、27間の嵌合を圧入しているため、部分鉄心25、26、27間突合せ部に生じる内径方向の径差も120度毎にほぼ同じ量現れる(図19参照)。このため、周期的な内径形状を容易に形成することができ、切削加工等に比べて高い生産性を得られる効果がある。
実施の形態2の永久磁石型モータ21は、以上の構成により、0〜360°/3のθに対して
r(θ)、
r(θ+360°/3)=r(θ+120°)、
r(θ+2*360°/3)=r(θ+240°)
のうち、最大値r(θ)max、最小値r(θ)minに対して360°/N=120°毎の周期的な形状差
Δ(θ)=r(θ)max−r(θ)min
を実施の形態1よりもより小さく抑えることができ、コギングトルクの14次成分をより低減することができるという効果が得られる。
さらに嵌合部30を積厚方向に交互に配置することにより、積厚方向の位置ズレを抑制することが可能となり、嵌合部30の積厚方向ズレに起因するモータのギャップ部分のパーミアンス脈動を小さくできるため、コギングトルクを抑制する効果が得られる。
また部分鉄心25、26、27の外周部で回転自在に連結していることから、円弧状に打ち抜きを行っているにもかかわらず、巻線時にはティース巻き付け部を大きく露出することにより、高速・高密度の巻線を行えるという効果が得られる。
さらに、従来の14極12スロットの永久磁石型モータは、6極9スロットや12極9スロットの場合に比べて基本波の巻線係数が高く、永久磁石の使用量を減らすことができ、モータのコスト低減が可能である。また、6極9スロットや、12極9スロットの場合に比べて高調波の巻線係数が小さく、トルクリップルを減らすことができ、電動パワーステアリング装置の低振動・低騒音化が実現できる。
一方で、固定子鉄心の内径形状の歪みによってコギングトルクが増大しやすく、個々のモータでのばらつきが大きいという課題があり、特にモータの用途が電動パワーステアリングとする場合には大きな課題であった。
しかし、本発明の実施の形態1の14極12スロットの永久磁石型モータは、これを解決でき、かつ分割数が最小限に抑えられ、組立工数を低減することが可能となるので低コスト、低振動・低騒音と低コギングトルクを両立することができるという効果が得られる。
実施の形態3.
以下、本願発明の実施の形態3について、図に基づいて説明する。図20は、この発明の実施の形態3に係る永久磁石型モータ41の断面図、図21は組立前の固定子の平面図、図22は組立途中の固定子の平面図、図23、24は内径形状の模式図、図25は部分鉄心端部の嵌合部図である。図20において、図1と同一あるいは相当部分には、同一符号を付している。
この発明の実施の形態3に係る永久磁石型モータ41の構成、機能を図20〜25に基づいて説明する。
図20において、永久磁石型モータ41は、固定子42と回転子43から構成され、回転子43は14極、固定子42は18スロットを備える。
固定子42は、固定子鉄心44、電機子巻線5、ヨーク6、部分鉄心45、46、47、ティース13、薄肉部14、嵌合部15、およびボビン16から構成されている。回転子43は、回転軸7、回転子鉄心8、および永久磁石9から構成されている。
固定子鉄心44は、プレス金型により打ち抜かれた電磁鋼板等の板状磁性材料をカシメ等の手段により積層されており、部分鉄心45、46、47は同一の金型により打ち抜かれたものであり、部分鉄心45、46、47の端部にはそれぞれ台形状の嵌合部15が設けられており、径方向に隙間δを設けて挿入可能な構造となっている。
また、部分鉄心45、46、47は、それぞれ6個のティース13が外周の薄肉部14で連結されており、図21に示す状態で金型により打ち抜き・積層されている。部分鉄心45、46、47を図22に示すように直列に配置し、鉄心間の突合せ部外周側48を溶接により接続した後、ボビン16を組付け、巻線を行った後、それぞれの鉄心の薄肉部14及び2箇所の溶接部を屈曲させ、次に部分鉄心45、47間を閉じた状態で外周側を溶接により接続している。
その後、電機子巻線5の巻線導体端末の接続、及びヨーク6への圧入を行い、固定子42を形成している。
以上のように構成された固定子42は、直線状に展開した状態で部分鉄心45、46、47を接続することで内周側の部分鉄心45、46、47の位置を同一平面で規制することができるため、折り曲げ後に部分鉄心45、46、47間の径方向ずれを抑制することが可能となる(図22参照)。
更に部分鉄心45、46、47のぞれぞれの端部に設けられた台形状の嵌合部15により、径方向位置ずれを最大δ以下に抑制しつつ、直列に配置してからも折り曲げ可能としている。
実施の形態3の永久磁石型モータ41は、以上の構成により、0〜360°/3のθに対して
r(θ)、
r(θ+360°/3)=r(θ+120°)、
r(θ+2*360°/3)=r(θ+240°)
のうち、最大値r(θ)max、最小値r(θ)minに対して360°/N=120°毎の周期的な形状差
Δ(θ)=r(θ)max−r(θ)min
は、部分鉄心45、46、47間の径方向ずれ量が抑制できることから、実施の形態1に比較してより小さく抑えることができ、コギングトルクの14次成分をより低減することができるという効果が得られる。
また、部分鉄心45、46、47を巻線等の前に一体化することにより、その後の加工、搬送等を容易にし、作業性が向上するという効果が得られる。
さらに、連結部で直線状に展開することで、円弧状の部分鉄心よりも材料歩留まりを向上することが可能であり、かつ巻線が容易となり、高密度巻線が可能となる効果がある。
なお、図25に示すように部分鉄心45、46、47の端部の嵌合部49は半円弧状で径方向に隙間δを設けて挿入可能な構造としても、同様な効果が得られ、かつ金型形状が簡易であることから加工精度がより向上するという効果が得られる。
さらに、従来の14極18スロットの永久磁石型モータは、6極9スロットや12極9スロットの場合に比べて基本波の巻線係数が高く、永久磁石の使用量を減らすことができ、モータのコスト低減が可能である。また、6極9スロットや、12極9スロットの場合に比べて高調波の巻線係数が小さく、トルクリップルを減らすことができ、電動パワーステアリング装置の低振動・低騒音化が実現できる。
一方で、固定子鉄心の内径形状の歪みによってコギングトルクが増大しやすく、個々のモータでのばらつきが大きいという課題があり、特にモータの用途が電動パワーステアリングとする場合には大きな課題であった。
しかし、本発明の実施の形態3の14極18スロットの永久磁石型モータは、これを解決でき、かつ分割数が最小限に抑えられ、組立工数を低減することが可能となるので低コスト、低振動・低騒音と低コギングトルクを両立することができるという効果が得られる。
実施の形態4.
以下、本願発明の実施の形態4について、図に基づいて説明する。図26は、この発明の実施の形態4に係る永久磁石型モータ61の断面図、図27は組立前の固定子の平面図である。図26において、図1と同一あるいは相当部分には、同一符号を付している。
この発明の実施の形態4に係る永久磁石型モータ61の構成、機能を図26、27に基づいて説明する。
図26において、永久磁石型モータ61は、固定子62と回転子63から構成され、回転子63は8極、固定子62は12スロットを備える。
固定子62は、固定子鉄心64、電機子巻線5、ヨーク6、部分鉄心65〜70、ティース71、嵌合部15、およびボビン16から構成されている。回転子63は、回転軸7、回転子鉄心8、および永久磁石9から構成されている。
固定子鉄心64は、プレス金型により打ち抜かれた電磁鋼板等の板状磁性材料をカシメ等の手段により積層されており、部分鉄心65〜70は同一の金型により打ち抜かれたものである。また部分鉄心65〜70は、それぞれ2個のティース71で形成されており、図27に示す状態で金型により打ち抜き・積層された後、ボビン16を組付け、巻線する。部分鉄心65〜70の端部にはそれぞれ凹凸の嵌合部15が設けられており、径方向に締代δを設けて圧入する構造となっている。巻線後、部分鉄心65〜70をそれぞれ端部の嵌合部15を圧入して円管状に構成した後、電機子巻線5の巻線導体端末の接続、及びヨークへの圧入を行い、固定子62を形成している。
以上のように構成された固定子62は、部分鉄心65〜70が2ティース分のみ連結した状態で構成されており、鉄心打ち抜き用のプレス金型を小型にすることができる。このため、ティースを長く連結した部分鉄心よりも積層厚みの同一部分鉄心内のバラツキを抑制することができるという効果がある。またプレス加工機、金型が小型になり、かつプレス速度を高速にすることができることから、少量生産時など設備や金型の費用を抑制する効果がある。
実施の形態4の永久磁石型モータ61は、以上の構成により、0〜360°/6のθに対して
r(θ)、
r(θ+360°/6)=r(θ+60°)、
r(θ+2*360°/6)=r(θ+120°)、
・・・、
r(θ+5*360°/6)=r(θ+300°)
のうち、最大値r(θ)max、最小値r(θ)minに対して360°/N=60°毎の周期的な形状差
Δ(θ)=r(θ)max−r(θ)min
を実施例1よりもより小さく抑えることができ、コギングトルクの10次成分をより低減することができるという効果が得られる。
また嵌合部の圧入のみで部分鉄心65〜70同士を溶接等により接続していないため、溶接等の接続作業時の治具形状や固定方法の影響を受けず、嵌合部形状とヨークの圧入によって円管形状を形成できるという効果がある。
なお、図示しないが同様に回転子10極、固定子12スロットの場合はN=4、回転子14極、固定子12スロットの場合はN=4、6、回転子14極、固定子18スロットの場合はN=6、9などでもコギングトルクの固定子極数に比例した次数成分を抑制する効果がある。
実施の形態5.
以下、本願発明の実施の形態5について説明する。
一般的に部分鉄心の嵌合部や薄肉部および連結部は、固定子内径の回転子の回転軸中心からの径方向距離の差に歪みが生じ易い。しかし、部分鉄心の薄肉部および連結部は、実施の形態1で説明したように、固定子鉄心の内径形状が真円からずれて、歪んでいる場合でも、この歪みを周期的に発生させることで、回転子の極数Kに関係するK次のコギングトルクを低減することができる。しかし、部分鉄心の嵌合部の歪みは、実施の形態1の発明の適用だけでは、解決することが難しい。
具体的には、αを360°/Lに対し十分小さい角度でスロット開口幅の角度より大きい値とし、i=1〜N(Nは部分鉄心の数で整数)とした場合、部分鉄心の連結部を挟んだ固定子内径の回転子の回転軸中心からの径方向距離の差
δ(i)=r((i−1)×360°/N−α)−r((i−1)×360°/N+α)
を定義し、i=1〜Nに対するN個のδ(i)の任意の2つの値の差の絶対値の最大値δmaxが大きいと固定子鉄心の内径形状に歪みができるため、コギングトルクが増加するという問題がある。
これに対し、部分鉄心の連結部の嵌合部を工夫することで、上記i=1〜Nに対するδ(i)の任意の2つの値の差の絶対値を小さくすることが可能である。
例えば、図3のHとhをδ=H−hの値を小さくすれば、治具等によらず固定子径方向位置を規制することができ、組立性を向上できる効果がある。具体的にはδ=H−h≦20μmとすれば、実施の形態1で説明したコギングトルクのK次成分の低減効果とほぼ同等の効果が得られる。
すなわち、例えば実施の形態1の図1で説明した8極の回転子、12スロットの固定子で3個の部分鉄心を有する永久磁石型モータにおいて、
δ(1)=r(−α)−r(+α)、δ(2)=r(120−α)−r(120+α)、δ(3)=r(240−α)−r(240+α)
の中の任意の2つの値の差の絶対値を所定の値(20μm)以下にすることで、コギングトルクK次成分を0.015mNm以下とすることができる。
αについては、スロット開口角度が3°である場合、例えばα=2°と設定する。
一般には、前記i=1〜Nに対するN個の値δ(i)の任意の2つの差の絶対値の最大値δmaxに対し、
[数4]
Figure 0005758488
なるパラメータ(単位はmT)を定義し、この値を所定の値以下となる構成としておけば、モータの設計によらず、コギングトルクK次成分を低減できる。
ここで、Lm:永久磁石の厚み(m)、μr:リコイル比透磁率、g:エアギャップ長(m)、Br:永久磁石の残留磁束密度(T)である。
実施の形態5に係る永久磁石型モータは、実施の形態1と同様の考え方で、式(4)で表されるパラメータを2.2×10−5(mT)以下とすることで、コギングトルクのK次成分を定格トルクの僅か0.3%以下に低減する効果が得られる。また、電動パワーステアリング装置に適用することで、良好な操舵感覚を得ることができると同時に、振動騒音の小さい電動パワーステアリング装置を得ることができる。
この発明は、永久磁石型モータのコギングトルクを低減させるための固定子鉄心の構造に関するものであり、回転電機の固定子に広く適用できる。

Claims (16)

  1. 回転子の極数をK、固定子の固定子鉄心の部分鉄心の数をNとし、
    整数mに対してmN≠Kの関係が成立し、
    前記回転子の回転軸に垂直な平面上において前記部分鉄心の嵌合部からの角度がθである前記固定子鉄心の前記回転子に対向する面上の点までの前記回転軸中心からの距離を内径r(θ)と定義し、θが取り得る0〜360°/Nの値に対して、i=1〜N(Nは整数)とした場合、
    r(θ)、
    r(θ+360°/N)、
    ・・・、
    r(θ+(i−1)×360°/N)、
    ・・・、
    r(θ+(N−1)×360°/N)
    のN個の値が同等となるように構成することで、前記N個の任意の2つの値の差の絶対値が所定の値以下とし、
    前記N個の値
    r(θ)、
    r(θ+360°/N)、
    ・・・、
    r(θ+(i−1)×360°/N)、
    ・・・、
    r(θ+(N−1)×360°/N)
    の中の任意の2つの値の差の絶対値における、θに対する最大値Δmaxを求め、さらに、前記固定子鉄心の軸方向高さ方向における、前記最大値Δmaxの平均値ΔMを取ったとき、Lm:永久磁石の厚み(m)、μr:リコイル比透磁率、g:エアギャップ長(m)、Br:永久磁石の残留磁束密度(T)として、
    Figure 0005758488
    で計算されるパラメータを所定の値以下とし
    前記N個の部分鉄心は同一の打ち抜き型で打ち抜かれている永久磁石型モータ。
  2. 前記パラメータの所定の値を2.2×10−5(mT)とする請求項1に記載の永久磁石型モータ。
  3. 回転子の極数をK、固定子の固定子鉄心の部分鉄心の数をNとし、
    整数mに対してmN≠Kの関係が成立し、
    前記回転子の回転軸に垂直な平面上において前記部分鉄心の嵌合部からの角度がθである前記固定子鉄心の前記回転子に対向する面上の点までの前記回転軸中心からの距離を内径r(θ)と定義し、θが取り得る0〜360°/Nの値に対して、i=1〜N(Nは整数)とした場合、
    r(θ)、
    r(θ+360°/N)、
    ・・・、
    r(θ+(i−1)×360°/N)、
    ・・・、
    r(θ+(N−1)×360°/N)
    のN個の値が同等となるように構成することで、前記N個の任意の2つの値の差の絶対値が所定の値以下とし、
    前記N個の値
    r(θ)、
    r(θ+360°/N)、
    ・・・、
    r(θ+(i−1)×360°/N)、
    ・・・、
    r(θ+(N−1)×360°/N)
    の最大値r(θ)max、最小値r(θ)minに対して360°/N毎の周期的な形状差Δ(θ)=r(θ)max−r(θ)minに対し、Lm:永久磁石の厚み(m)、μr:リコイル比透磁率、g:エアギャップ長(m)、Br:永久磁石の残留磁束密度(T)として、
    Figure 0005758488
    で計算されるパラメータを所定の値以下とし、
    前記N個の部分鉄心は同一の打ち抜き型で打ち抜かれている永久磁石型モータ。
  4. 前記パラメータの所定の値を2.2×10−5(mT)とする請求項3に記載の永久磁石型モータ。
  5. 回転子の極数をK、固定子の固定子鉄心の部分鉄心の数をNとし、
    整数mに対してmN≠Kの関係が成立し、
    前記回転子の回転軸に垂直な平面上において前記部分鉄心の嵌合部からの角度がθである前記固定子鉄心の前記回転子に対向する面上の点までの前記回転軸中心からの距離を内径r(θ)と定義し、θが取り得る0〜360°/Nの値に対して、i=1〜N(Nは整数)とした場合、
    r(θ)、
    r(θ+360°/N)、
    ・・・、
    r(θ+(i−1)×360°/N)、
    ・・・、
    r(θ+(N−1)×360°/N)
    のN個の値が同等となるように構成することで、前記N個の任意の2つの値の差の絶対値が所定の値以下とし、
    さらに、前記固定子のスロット数をLとし、整数nに対してL/N=nの関係が成立し、
    前記N個の部分鉄心は同一の打ち抜き型で打ち抜かれている永久磁石型モータ。
  6. 前記Nの値は、整数mに対してmN≠Kの関係が成立し、かつL/N=n(nは整数)の関係が成立する整数の中で最小の値となる請求項5に記載の永久磁石型モータ。
  7. 回転子の極数Kを10、固定子のスロット数Lを12に対し、部分鉄心の数Nを3とする請求項5に記載の永久磁石型モータ。
  8. 回転子の極数Kを14、固定子のスロット数Lを12に対し、部分鉄心の数Nを3とする請求項5に記載の永久磁石型モータ。
  9. 回転子の極数Kを14、固定子のスロット数Lを18に対し、部分鉄心の数Nを3とする請求項5に記載の永久磁石型モータ。
  10. 前記n個の連続するティースからなる前記部分鉄心を前記N個連結して円筒状に構成する請求項5に記載の永久磁石型モータ。
  11. αを前記固定子のスロットの開口幅の角度より大きく、360°/Lに対し十分小さい角度とし、i=1〜N(Nは部分鉄心の数で整数)とした場合、
    前記固定子鉄心の前記嵌合部を挟んだ前記固定子の内径の前記回転子の前記回転軸中心からの径方向距離の差を
    δ(i)=r((i−1)×360°/N−α)−r((i−1)×360°/N+α)
    と定義し、i=1〜Nに対するN個のδ(i)の任意の2つの差の絶対値を所定の値以下にするように前記固定子の前記嵌合部を形成した請求項10に記載の永久磁石型モータ。
  12. 前記i=1〜Nに対するN個の値δ(i)の任意の2つの差の絶対値の最大値δmaxに対し、
    Figure 0005758488
    で計算されるパラメータを所定の値以下とする請求項11に記載の永久磁石型モータ。
  13. 前記パラメータの所定の値を2.2×10−5(mT)とする請求項12に記載の永久磁石型モータ。
  14. 前記n個の連続する前記ティース間は、折り曲げ可能な連結部で構成されている請求項10に記載の永久磁石型モータ。
  15. 前記折り曲げ可能な連結部は、回転自在な連結部である請求項14に記載の永久磁石型モータ。
  16. 前記n個の連続する前記ティースに巻き回された電機子巻線は、2個以上の前記ティースに連続して導体が巻き回されている請求項10に記載の永久磁石型モータ。
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