JP2006304495A - 固定子 - Google Patents
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Abstract
【課題】積層鉄心の渦電流損が小さく、安価で組立精度および機械的強度が確保できる固定子を提供する。
【解決手段】接着工法により積層した分割鉄心2は、扇状の継部両端に略N字形状の接合部5を有しており、絶縁処理した分割鉄心2にマグネットワイヤ3を集中巻きして分割積層鉄心4とし、12個の分割積層鉄心4を環状に配置し、互いに隣接する接合部5を係合させながら、接着剤で固着するもので、高い内径精度(真円度)を得るために、略N字を形成する内側の一辺の延長線が固定子1の中心を通るように設定する。
【選択図】図1
【解決手段】接着工法により積層した分割鉄心2は、扇状の継部両端に略N字形状の接合部5を有しており、絶縁処理した分割鉄心2にマグネットワイヤ3を集中巻きして分割積層鉄心4とし、12個の分割積層鉄心4を環状に配置し、互いに隣接する接合部5を係合させながら、接着剤で固着するもので、高い内径精度(真円度)を得るために、略N字を形成する内側の一辺の延長線が固定子1の中心を通るように設定する。
【選択図】図1
Description
本発明は、積層鉄心に起因する渦電流損を低減した分割積層鉄心の接合部の構成に関する。
小型で高効率のモータが要望されており、極歯単位に分割積層した分割鉄心に集中巻線することでスロット巻線の占積率を高め、巻線端部の省スペース化を図った小型高効率のモータが主流となっている。
一方、この分割鉄心を積層固定する工法として、内外周面を積層方向にレーザー溶接する工法と、積層方向に半抜きした凸部と凹部とを嵌合して上下のコアを連結するパックコア方式と呼ばれる工法が知られている。
レーザー溶接する工法では、特にマグネット対向面で渦電流損が発生するため、積層鉄心を樹脂成形する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。一方、パックコア方式も半抜きした凹凸部の嵌合部において、渦電流損が発生する。
これらの渦電流損を低減するため、近年、プレス加工等の加工後に加圧・加熱(加熱圧着)により接着して用いられる接着鉄芯用電磁鋼板が注目されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−333388号公報
特開平11−162722号公報
解決しようとする問題点は、接着工法で積層した分割鉄心に巻線を施した分割積層鉄心を環状に接合して固定子を形成する際に、レーザー溶接によって接合部を溶接することが困難な点である。
すなわち、接着工法によって得られた分割鉄心は、加熱に加えて積層方向に加圧され、固着時に積層間に薄い絶縁被膜を形成する。レーザー溶接によって分割積層鉄心を環状接合する際に、レーザー光によって積層間の絶縁被膜が焼けるため溶接強度にばらつきを生じさせる。また、環状接合する際の溶接熱によって固定子が歪み、分割鉄心の機械的精度が確保できなくなり、その結果、コギングトルクおよびトルクリップルが悪化するなど課題があった。
そこで、溶接に替えて接着により保形する場合、従来のように接合部の形状が凹凸形状であると円周方向に剥がれやすく、作業性、組立精度および機械的強度の確保に課題があった。一方、接合部を鍵と鍵穴で構成すると、全ての分割積層鉄心は上下方向に移動させなければ係合できず、さらに、分割鉄心の破断面を考慮すると全ての接合部にわずかな隙間を設ける必要があり、磁気抵抗が大きくなるなど、新たな課題が発生する。
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、接着工法を用いて、組立精度、機械的強度および磁気特性を確保した固定子を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、接着工法で積層した分割鉄心に集中巻線を施した
分割積層鉄心を環状配置して接合する固定子において、前記分割鉄心は、扇状の継部両端に略N字形状の接合部を有し、前記分割積層鉄心を環状に並べ、隣り合う接合部を係合固着した固定子である。
分割積層鉄心を環状配置して接合する固定子において、前記分割鉄心は、扇状の継部両端に略N字形状の接合部を有し、前記分割積層鉄心を環状に並べ、隣り合う接合部を係合固着した固定子である。
また、分割鉄心は、扇状の継部両端に略N字形状の接合部を有し、前記分割積層鉄心の接合部に接着剤を塗布するステップ1と、前記分割積層鉄心を中心方向に移動させ隣り合う略N形状の接合部を係合させるステップ2と、係合状態を保持して固着させるステップ3とを備えた固定子の製造方法である。
本発明の固定子によれば、扇状の継部両端に設けた略N字形状の接合部によって、接着時に円周方向に剥がれるのを防止できる。また、分割積層鉄心を径方向に移動させ接合部を係合接着するため組立作業が容易で機械的精度のよい固定子が得られる。
また、略N字を構成する内側一辺の延長線が固定子中心を通るように設定することにより、固定子の真円精度を確保できる。
したがって、組立作業が容易で、寸法精度と機械的強度の向上した固定子を得ることができる。
接着工法で積層した分割鉄心に集中巻線を施した分割積層鉄心を環状配置して接合する固定子において、前記分割鉄心は、扇状の継部両端に略N字形状の接合部を有し、前記分割積層鉄心を環状に並べ、隣り合う接合部を係合固着するため、分割積層鉄心の接合部に接着剤を塗布するステップ1と、前記分割積層鉄心を中心方向に移動させ隣り合う略N形状の接合部を係合させるステップ2と、係合状態を保持して固着させるステップ3とを備えている。
実施例1は、全ての分割鉄心の接合部を同じ略N字形状で構成し、接着により環状接合した固定子である。
図1において、固定子1は、12個の接着工法で積層した分割鉄心2に、そのスロット内壁を包み込むように絶縁処理を施した後、マグネットワイヤ3を集中巻きして分割積層鉄心4とし、12個の分割積層鉄心4を環状に配置し、互いに隣接する接合部5を係合させながら、接着剤で固着して得られる。
ここで、接合部5の形状について説明する。分割鉄心1は、扇状の継部両端に略N字形状の接合部5を有しており、隣接する接合部5が互いに合致するように略N字を同形状としている。この接合部5によって接着時には、円周方向とラジアル方向(径方向)に拘束される。
また、内径精度(真円度)の高い固定子1を得るために、略N字を形成する内側の一辺の延長線が固定子中心を通るように設定する。
次に、図2を併用して、その組立手順(ステップ1からステップ3)について説明する。
ステップ1では、まず、分割積層鉄心4の接合部5に接着剤を塗布し、隣接する分割積層鉄心4は、一定の間隔をおいて環状に、かつ各々の分割積層鉄心4の中心線が固定子1
のラジアル方向(径方向)に対して任意の角度θの傾きを持った状態で配置する。
のラジアル方向(径方向)に対して任意の角度θの傾きを持った状態で配置する。
ステップ2では、分割積層鉄心4を内径方向に向かってスライドさせ、接合面を合致させ固定子を組み立てる。このとき、図2に示すように、接合部5の略N字の突起部が互いに干渉しないよう、任意の傾き角度θを戻す方向に回転させながらスライドさせる。
ステップ3では、各分割積層鉄心4を接合させた状態で、分割積層鉄心4の外周に保形治具7を取り付け、接着剤が硬化するまでこれを保持する。接着剤硬化後は、保形治具(図示せず)を外すことで固定子1が得られる。
なお、ステップ1の後、分割積層鉄心4を順番にラジアル方向に移動させて接合面を係合させ、最後の分割積層鉄心4だけ、分割鉄心2の積層面よりも上方向(または下方向)から移動させて接合部を係合させてもよい。
また、保形治具としては、固定子1の内側に円柱を設けて内径基準として、外周から内周方向から均一な収縮力を与える構成が好適であるが、簡易な構成例として、内径が固定子外径より小さい弾性体を固定子外周に設けて、その収縮力を利用してもよい。
さらに、固定子完成後に、固定子の外周に環状構造体としてのフレームを設けてもよく、十分な機械強度を確保した機械精度の高いモータ固定子となり、コギングトルクとトルクリップルを低減したモータが得られる。
実施例2は、分割鉄心の扇状の継部両端に設ける略N字形状の接合部を、1つの固定子に少なくとも3パターン備えることで接合時の機械的な干渉をなくし、同一平面上に配置した分割積層鉄心を順次中心方向に移動可能にしたもので、自動組立機に好適な構成である。
実施例2は、接合部における略N字形状の3パターンによって接合順が決まり、3パターンは、継部に略N字によって形成された略V字状突起部6の向きによって決まる。
ここで、3種類の分割鉄心について説明する。図3において、分割鉄心6aは、突起部6が両端で外向き、分割鉄心6cは両端で内向き、分割鉄心6bは一方が外向きで他方が内向きである。
1つの固定子は、少なくとも3パターンの各分割鉄心を1つ以上備える。例えば、全体を12分割した実施例2では、分割鉄心6aと分割鉄心6cとがそれぞれ1個、分割鉄心6bが10個で構成される。
次に、その組立手順について説明するが、分割鉄心を絶縁処理した後に集中巻線して、分割積層鉄心とする点、分割積層鉄心を環状に接合して固定子とする点は、実施例1と同じである。便宜上、分割積層鉄心も含めて分割鉄心6aから分割鉄心6cとして説明する。
まず、分割鉄心6aを基準として、接合面に接着剤を塗布した分割鉄心6bを、円周方向(実施例2では反時計方向)に順次、隣接する接合部を係合させながら配置していく。最後に分割鉄心6cを、最初の分割鉄心6aと直前に配置した分割鉄心6bの接合部と契合するように配置する。この状態で外周に保形治具を取り付け、接着剤が硬化するまでこれを保持する。
この構成および組立手順を採用すれば、環状に接合する時、全ての分割積層鉄心をラジアル方向(径方向)から組立可能となり、実施例1に比べて干渉による制約がなく自動組立が容易となる。また、積層鉄心の積厚方法の寸法が大きい場合に有効な手段であるといえる。
本発明の固定子は、渦電流損の低減による高効率化に最適であり、ブラシレスモータなどに有用である。
1 固定子
2 分割鉄心
3 マグネットワイヤ(巻線)
4 分割積層鉄心(巻線あり)
5 接合部(略N字形状)
6 略V字状突起部
6a 分割鉄心(両端で外向き)
6b 分割鉄心(一方が外向きで他方が内向き)
6c 分割鉄心(両端で内向き)
2 分割鉄心
3 マグネットワイヤ(巻線)
4 分割積層鉄心(巻線あり)
5 接合部(略N字形状)
6 略V字状突起部
6a 分割鉄心(両端で外向き)
6b 分割鉄心(一方が外向きで他方が内向き)
6c 分割鉄心(両端で内向き)
Claims (5)
- 接着工法で積層した分割鉄心に集中巻線を施した分割積層鉄心を環状配置して接合する固定子において、前記分割鉄心は、扇状の継部両端に略N字形状の接合部を有し、前記分割積層鉄心を環状に並べ、隣り合う接合部を係合固着したことを特徴とする固定子。
- 扇状の継部両端に設ける略N字形状の接合部は、1つの固定子に少なくとも3パターン備え、前記3パターンは、継部に形成された略V字状突起部の向きの組合せによって決定され、両端で外向き、両端で内向き、片方が外向きで他方が内向きになるよう構成した請求項1に記載の固定子。
- 略N字を構成する内側一辺の延長線が固定子中心を通るように設定した請求項1または請求項2に記載の固定子。
- 接着工法で積層した分割鉄心に集中巻線を施した分割積層鉄心を環状配列して接合する固定子において、前記分割鉄心は、扇状の継部両端に略N字形状の接合部を有し、前記分割積層鉄心の接合部に接着剤を塗布するステップ1と、前記分割積層鉄心を中心方向に移動させ隣り合う略N形状の接合部を係合させるステップ2と、係合状態を保持して固着させるステップ3とを備えた固定子の製造方法。
- 扇状の継部両端に設ける略N字形状の接合部は、1つの固定子に少なくとも3パターン備え、ステップ2において、継部に形成された略V字状突起部の向きが、最初に両端で外向きの分割積層鉄心、次に片方が外向きで他方が内向きの分割積層鉄心、最後に両端で内向きの分割積層鉄心の順に移動させる請求項4に記載の固定子の製造方法。
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JP2005123235A JP2006304495A (ja) | 2005-04-21 | 2005-04-21 | 固定子 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007143283A (ja) * | 2005-11-17 | 2007-06-07 | Mitsui High Tec Inc | 積層鉄心及びその製造方法 |
CN101841193A (zh) * | 2009-03-13 | 2010-09-22 | 马渊马达株式会社 | 芯块以及用于电机的使用芯块的磁极芯 |
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JP2022051842A (ja) * | 2017-11-16 | 2022-04-01 | 三菱電機株式会社 | 電機子 |
-
2005
- 2005-04-21 JP JP2005123235A patent/JP2006304495A/ja active Pending
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