JP2004274970A - 回転電機 - Google Patents

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JP2004274970A
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Akihiro Daikoku
晃裕 大穀
Nobuaki Miyake
展明 三宅
Naoki Hashiguchi
直樹 橋口
Shinichi Yamaguchi
信一 山口
Takanori Komatsu
孝教 小松
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Abstract

【課題】固定子(電機子)鉄心の歪あるいは鉄心材料の磁気異方性に起因するコギングトルクやトルクリップルを低減することができる回転電機を得る。
【解決手段】6個のティース5aを有する6個の分割鉄心5により円筒状の内周部7aが形成された固定子鉄心7と、各ティース5aにそれぞれ集中巻きされるとともに3相接続されるコイル6aとを設けた固定子2、及び各ティース5aと対向する外周側の全周にわたって配列された32個の永久磁石のN及びS極11,12を有する回転子10とを備えたモータにおいて、分割鉄心5の数Bを、固定子鉄心7のティース5aの総数6×6=36と磁極の数32との公約数2,4以外の値に選定する。この実施の形態ではBを6にした。これにより、固定子鉄心の歪や鉄心材料の磁気異方性に起因するトルク脈動を低減できる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転電機、特に改良された電機子鉄心を有する回転電機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の三相駆動永久磁石式同期モータ(以後PMモータという。)としては、回転子に磁極として永久磁石が設けられ、電機子である固定子に固定子鉄心と固定子巻線を有する、いわゆる回転界磁型の同期電動機がある。このものは、例えば回転子に32個の永久磁石による磁極、固定子に36のティース(スロット)を有する。固定子巻線には、各ティースにコイルを集中して巻回し、複数のティースにまたがらない、いわゆる集中巻を採用している。回転子の回転中の磁束により生じる渦電流損失を低減するため、多くの他の形式のモータで採用されているのと同様、固定子鉄心には薄い鋼板、例えば0.5mm程度の鋼板を固定子の軸方向に複数積み重ねた、いわゆる積層鉄心を採用している。
【0003】
このような鋼板を積層した筒状のPMモータの固定子鉄心を製作する場合、鋼板材料の歩留まりを良くするために鋼板を周方向に複数、例えば4つに分割した円弧状の分割鋼板を製作し、それぞれを積層して円弧状の分割鉄心を4個製作する。各分割鉄心に設けられたティースに、集中巻にてコイルを巻回して、コイル及び分割鉄心を有するブロックを製作する。コイルに集中巻を採用しているため、各分割鉄心が独立した状態でコイルを巻回することができ、取り扱いが容易である。このブロックを組み合わせて、各分割鉄心を接合するとともに各ブロックのコイルを三相接続して、円筒状の固定子を構成している(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
例えば、回転子の磁極数を32極、固定子のティース数を36ティースとした場合、各分割鉄心のティースの数は9個となり、隣接した3つのティースに同相のコイルが巻回され、9個のティースで三相分となる。上記隣接した同相の3つのコイルは直列に接続されている。このように固定子を複数のブロックにて構成する場合、上述のような周期性を元に構成単位を決定すると、各ブロック毎に端末処理が同じようになるため、製造上有利となる。従って、本事例では、1つのブロック内で3相のコイルが同数だけ含まれるように、各ブロックは9つのティースを有するものにしている。その結果、固定子は円筒状に配設された合計4つのブロックから構成されることになる。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−201462号公報(段落番号0043及び図6)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、集中巻のコイルをもつ永久磁石式同期モータの固定子を複数のブロックにて構成する場合、1つのブロックに含まれるティースの数は、工作上の有利さから巻線の対称性が保たれるように、磁極数とティース数の公約数(1を除く)から選ばれていた。上記の事例では、ブロックの数は、磁極数である32とティース数である36の公約数である、4ブロックとしていた。
【0007】
この場合、以下の2つの理由からコギングトルクあるいはトルクリップルの増加が懸念され、これが問題となる。
(1)ブロック間のつなぎ目は機械的に弱く、それに起因して固定子鉄心の内周部に歪が生じる。特に、固定子鉄心を一円にするために溶接などによりブロック間を接合した場合には、それが顕著になる。溶接部分では歪が生じるため、対応するスロット開口幅がそれ以外の部分の開口幅に比べて小さくなる現象が見られる。あるいは、固定子鉄心の内周部(ティース)の端面を結んだ曲線が真円からずれる場合もある。
【0008】
また、集中巻のコイルを有する固定子の製作を容易にするため、ティース毎に分割したコア片を連結して分割鉄心を構成しているもの、例えばその外周部において各コア片が薄肉部で連結された薄肉連結型分割コア、あるいはその外周部寄り側方に関節部を設けてコア片を連結する関節型連結分割コアのような分割コア方式で分割鉄心を構成する場合には、ブロック同士のつなぎ目とそれ以外の部分との剛性差は小さくなるが、全般的に変形しやすい構造であるため、やはりブロック間のつなぎ目で変形が起こりやすい。
【0009】
(2)電磁鋼板から分割鋼板を製作する場合、円弧状に材料取りをおこなうと電磁鋼板の磁気異方性の影響を受ける。すなわち、あるティースは、ティースの中心線と電磁鋼板の圧延方向とのなす角度は零である。一方、別のティースは、ティースの中心線と電磁鋼板の圧延方向とはある角度をなすことになる。つまり、ティースの中心線と圧延方向とのなす角度が一定でない。このため、固定子鉄心を4つの分割鉄心で構成した場合、ティース中心線と電磁鋼板の圧延方向とのなす角度は、9ティースを単位として固定子鉄心について1周(36ティース)あたり4回の周期性をもつ。すなわち、1周あたり4回、周期的に磁気特性が変化する。
【0010】
ところで、上述のような固定子鉄心の歪、あるいは鉄心材料の磁気異方性がある特定の配置パターンになったときにコギングトルクあるいはトルクリップルが大きくなることが本発明の発明者らの研究により明らかとなった。ある位置及びこの位置から所定距離離れた別の位置にそれぞれ位置する第1及び第2のティース間の電機子鉄心の磁気抵抗は、第1及び第2のティースの位置を電機子鉄心の内周部に沿って1周させたとき、上記のような固定子鉄心の歪、あるいは鉄心材料の磁気異方性に起因して、周期的に変化する。そして、例えば、1周あたり4回の周期性を持つ磁気特性の変化(以下周期的な変化がN回生じる場合を変形モードNという)が生じた場合に大きなコギングトルクが発生していることが明らかになった。なお、このことについては、後で詳しく説明する。
【0011】
また、鉄心材料である電磁鋼板の磁気特性は、一般に方向性電磁鋼板と呼ばれているもののみならず、無方向性電磁鋼板と呼ばれているものにおいても、電磁鋼板の面方向の特性が一様ではなく、これに起因してもコギングトルクあるいはトルクリップルが生じる。
この発明は、上記のような問題点を解決して、電機子鉄心の歪あるいは鉄心材料の磁気異方性に起因するコギングトルクやトルクリップルを低減することができる回転電機を得ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る回転電機においては、鉄心材料にて形成されZ個のティースを有しこのティースにより円筒状の内周部又は外周部を形成するようにされた電機子鉄心とティースに集中巻きされたコイルを有し3相接続された電機子巻線とを設けた電機子、及び各ティースと対向する外周側又は内周側の全周にわたって配列されたQ個の永久磁石磁極を有する界磁を備え、電機子鉄心の一の位置とこの一の位置から所定方向に所定距離離れた別の位置とにそれぞれ位置する第1及び第2のティース間の電機子鉄心の磁気抵抗が一の位置を内周部又は外周部に沿って1周移動させたときに電機子鉄心の磁気歪又は鉄心材料の異方性に起因して脈動する脈動数Tと、電機子鉄心のティースの総数Zと永久磁石磁極の数Qとの公約数Kと、の差の絶対値|T−K|が所定値以上になるようにしたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1〜図7は、この発明の実施の一形態を示すものであり、図1はPMモータの断面図、図2は固定子をブロックごとに分解して示すPMモータの断面図、図3は各ブロックにおけるコイルの結線状態を示す説明図である。図4は帯状の電磁鋼板から鋼板片を板取りする場合の板取図、図5は各ティース中心線と電磁鋼板の圧延方向とがなす角度を示す図である。図6は磁界解析により求めた固定子鉄心の変形モードNとトルクリップルの大きさとの関係を示す図、図7はコギングトルクが大きくなる条件を回転子の磁極数と固定子のティース数と変形モードとの代表的な組み合わせについて求めた結果を示す図である。
【0014】
本実施の形態においては、回転子の磁極数Qが32極(磁極対数P=16)、固定子のティース(あるいは固定子スロット)数Zが36である。すなわち、電気設計的には従来のものと同様のものである。本実施の形態においては、図2に示すように、電機子としての固定子2は6個のブロック3にて構成されている。各ブロック3は、ティース5aを有するコア片5bが6個、コア片5bの外周部寄りの側方に設けられた関節部5dで相互に回動可能に連結されて構成された部分鉄心としての分割鉄心5と、各ティース5aにそれぞれ集中巻きに巻回されたコイル6aを有する固定子巻線6にて構成されている。
【0015】
そして、6個の部分円筒状の分割鉄心5にて図1に示すようにティース5aにて形成された円筒状の内周部7aを有する固定子鉄心7が構成されている。固定子2つまり固定子鉄心7は、回転子の磁極数32と固定子のティース数36との最大公約数4、あるいは公約数2以外の分割数に分割、ここでは6に分割している。
【0016】
ここに、各分割鉄心5はいわゆる分割コアの1種であり、例えば特開2000−201458号公報に記された関節型連結分割コアで構成されている。すなわち、各ティース5aを有するコア片5bは個々に分割されており、関節部5dで回動可能に連結されて分割鉄心5を形成している。そして、分割鉄心5を、巻線作業時には直線状あるいは逆反り状に展開することによりティース間の間隔が広がるので、コイルの巻回が容易であり、また固定子巻線の占積率を高められる。
【0017】
なお、各コア片5bを構成する積層された鋼板片5c(図4参照)は、いわゆるカシメにより軸方向に相互に固定されている。界磁としての回転子10は、円弧状の永久磁石片にて形成されたN極11及びS極12が交互に密接して配設され、円筒状の外周部を形成している。そして、固定子鉄心7の内周部7aにて形成される円筒状の収容部に、N及びS極11,12がティース5aに径方向に対向するようにして収容されている。なお、N極11の数が16、S極12の数が16、合わせて磁極数は32極である。
【0018】
分割鉄心5を展開しそのティース5a間の間隙が広くなった状態にて各ティース5aに各コイル6aを集中巻きにて巻回してブロック3を製作する。ブロック3を合計6個製作し、6個のブロック3を溶接して図1に示す円筒状の内周部7aを有する固定子鉄心7を形成する。そして、これを図示しないフレームに焼きばめなどの手段を用いて固定することで、固定子2を製作する。図3は各ブロック3のコイルの結線状態を示したものであり、例えばある分割鉄心5における6つのティース5aに同相の3つを連続して2相分巻回し、その相及び極性がU,−U,U,V,−V,V(ここにU,V,Wは三相交流の各相の極性)となるようにコイル6aを巻回する。正負の記号は、コイル6aの巻き方向すなわち電流の流れる方向を表し、例えば、ある瞬間において極性がUと表示されたコイル6aがN極に励磁されているとき、極性が−Uと表示された別のコイル6aはS極に励磁されていることを示す。
【0019】
その次の分割鉄心5の6つのティース5aには、その相及び極性がW,−W,W、U,−U,Uとなるようにコイル6aを巻回する。その次の分割鉄心5の6つのティース5aには、その相及び極性がV,−V,V,W,−W,Wとなるようにコイル6aを巻回する。このように、各分割鉄心5に巻かれるコイル6aは、その相が異なるものとなっている。上記のように各分割鉄心5に巻回されたコイル6aは、図3に示すように1つのブロック3から2相分のコイル端が各2つ、合計4つのコイル端が現れるように結線されている。6つのブロック3の全てにおいておのおの4つのコイル端が現れ、これらを三相に接続することでPMモータの固定子巻線6の結線が完了する。
【0020】
各分割鉄心5を接合する際には、溶接などの手段が用いられるが、ブロック3の数すなわち分割鉄心5の数が6であるため、溶接個所が6個所となり、固定子鉄心7の内径歪による磁気歪に起因して固定子鉄心の変形モードMも6となる。この場合、コギングトルクはほとんど発生しない。その理由については、後で詳しく述べる。
【0021】
ティース5aを有するコア片5bは、所定の形状の鋼板片5c(図4)を所定枚数積層して形成されているが、上記鋼板片5cは図4に示すように帯状の電磁鋼板99から例えば打ち抜きにて製作する。このようにして鋼板片5cを製作したとき、各鋼板片5cを積層して形成されるコア片5bのティース5aの中心線Aと電磁鋼板99の圧延方向Bとのなす角度βの関係は図5に示すようになる。角度βは各ティースで異なるが、固定子鉄心を1周するとき、周期的な変化が6回現れる。これは、後述する変形モード6に相当し、固定子鉄心7の内周部7aの内径歪と同様、コギングトルクにはつながらない。
【0022】
ここで、コギングトルクの発生形態について説明する。例えば、図6は本願発明の発明者らによる磁界解析の結果であり、回転子の磁極数が32極、固定子のスロット数が36スロットのPMモータにおいて、固定子鉄心7の内周部7aの内径歪のパターンがトルクリップルに及ぼす影響を検討したものである。図6において、変形モード4の場合に無負荷、100%負荷及び200%のいずれの場合においても、大きなコギングトルクが発生していることがわかる。
【0023】
このような、固定子鉄心の歪のパターンとトルクリップルの関係については、空隙のエネルギーを考えることで定性的に説明ができる。その理論については参考文献(例えば、米谷晴之他「最新のモータ電磁設計技術」 三菱電機技報 Vol.76 No.6 2002 pp.410−415 発売元株式会社オーム社 発行所三菱電機エンジニアリング株式会社 2002年6月25日発行)に譲るとして、簡単のためにコギングトルクの場合について以下に結果のみを示す。
【0024】
すなわち、
i0・M+j0・Z+k0・P=0 (1)
を満たすi0、M、j0、Z、k0、Pに対し、1回転あたりk0・P山のコギングが生じる。
ただし、Mは変形モード、Zは固定子のティース数(スロット数)、Pは回転子の磁極対数であり、
i0=i1±i2 ; i1、i2=0,1,2、…
j0=j1±j2 ; j1、j2=0,1,2、…
k0=k1±k2 ; k1、k2=1,3,5、…
である。
【0025】
ただし、各磁極(永久磁石)11,12の特性は正しく対称に作られているものとした。なお、上記のi1、i2は固定子鉄心の変形モードMをフーリエ級数展開したときの次数を表す。同様に、j1、j2はスロットによるパーミアンス脈動の、k1、k2は回転子起磁力をフーリエ級数展開したときの次数を表す。いずれの係数も一般に、値が小さいほど、すなわち次数が低いほど、その振幅は大きい。
【0026】
本事例について数値を当てはめると、Z=36、P=32/2=16であるから、M=4の場合において、i0=1、j0=−1、k0=2とすると上記(1)式が成立し、この場合、1回転あたり32山のコギングトルクが発生する。あるいは、M=2の場合において、i0=2、j0=−1、k0=2とすることで(1)式が成立し、この場合も、1回転あたり32山のコギングトルクが発生する。Mの値をこれ以外にした場合で(1)式が成立するのは、(a)Mの値が16以上に大きくなった場合か、もしくは(b)i0、j0、k0の値が上記以上に大きくなった場合である。ケース(a)は本事例のような多極モータにおいては稀であり、ケース(b)についてはコギングトルクの振幅が小さくなるため実質上問題とならない。
【0027】
このように、コギングトルクが大きくなる条件を、集中巻きコイルを有する固定子を持つPMモータの代表的な回転子の磁極数と固定子のスロット数との組み合わせについて求めたのものを図7に示す。集中巻きにされたコイルを有するモータでは一般に、磁極対数Pと固定子のティース数Zとが、
Z/3≦P≦(2/3)・Z
を満たす組み合わせから選定されるため、そのうちで代表例7つについて示したものである。
【0028】
図7からわかるように、固定子鉄心のティース(スロット)数Zと回転子の磁極数Qとの最大公約数Kと変形モードMとが一致したとき(ケースNo.1〜No.6)に、(1)式が成立するようなi1、j1、k1の値を小さく選定すると、コギングトルクが大きくなる。一方、No.7のように変形モードMが固定子のティース数Zと回転子の磁極数Qとの公約数K(最大公約数Kmaxの約数)の場合、最大公約数Kmaxと一致した場合ほどではないが、比較的小さいi0、j0、k0の値をあてはめると(1)式が成立するため、コギングトルクが発生する。つまり、変形モードMが固定子のティース数Zと回転子の磁極数Qとの公約数Kと一致した場合にコギングトルクが大きく、その中でも特に最大公約数Kmaxと一致した場合にはその影響が大きくなる。
【0029】
以上の議論は固定子鉄心の歪について行ったが、固定子鉄心の鉄心材料の磁気異方性についても空隙のパーミアンス変動と等価的に置き換えることが可能であり、同様にして議論することができる。すなわち、固定子鉄心の歪に起因するもの、磁気異方性に起因するもののいずれについても、その分布の変形モードが固定子のティース(スロット)数Zと回転子の磁極数Qとの公約数K(特に最大公約数Kmax)と一致した場合にコギングトルクあるいはトルクリップルの増大につながる。従って、固定子鉄心の磁気特性分布の周期的な変化を表す変形モードMが固定子ティース(スロット)の数Zと回転子の磁極数Qとの公約数K(特に最大公約数Kmax)と一致しないようにする、すなわち変形モードMと公約数Kとの差の絶対値|M−K|が所定値以上になるようにすることにより、コギングトルクあるいはトルクリップルを抑制することができる。
【0030】
なお、変形モードMの場合、電機子鉄心において、ある位置及びこの位置から所定距離離れた別の位置にそれぞれ位置する第1及び第2のティース間の電機子鉄心の磁気抵抗は、第1及び第2のティースの位置を電機子鉄心の内周部に沿って1周させたとき、上記のような磁気特性分布の不均一により、周期的に変化し、その脈動数Tは上記変形モードMと一致し、かつ分割鉄心5の数Bと同じ値になる。なお、第1及び第2のティースは互いに隣接するようにその位置を選定してもよい。
【0031】
本実施の形態によれば、磁気特性分布の変形モードMが固定子のティース数Z(36)と回転子の磁極数Q(32)との公約数K(2,4)と一致しないように、ブロック3の数Bを6個としている。従って、固定子鉄心7の内径歪、あるいは固定子鉄心の鉄心材料の磁気異方性など固定子鉄心について周方向に1周したときの磁気特性の周期的変化に起因するコギングトルクがほとんど発生しない。また、各ブロック3の分割鉄心5は、関節型連結分割コアで構成されているので、巻線占積率が高く、また固定子鉄心7の内周部の真円度を得やすいという利点がある。
【0032】
なお、本実施の形態では、各分割鉄心5間の固定手段として溶接を行った場合について説明したが、溶接以外の手段であっても、あるいは分割鉄心5間の接合が行われない場合であっても、剛性が分割鉄心5同士の当接部間とそれ以外の部分とで異なり磁気歪みによる固定子鉄心の磁気特性の周方向の周期的な変化が生じるので、同様の効果を奏する。また、磁気歪が十分に小さい場合であっても、鉄心材料の異方性による磁気特性の周期的な変化があるので、これに対しても同様の効果を奏する。
【0033】
なお、上記の溶接工程は製造途中の保持が目的であり、最終的には図示しないフレームに焼きばめを行うことで固定子鉄心7の内周部7aが円筒状になるように保持されるため、途中工程を簡略化する意味で溶接を省くことも考えられる。このような場合においても、同様の効果を奏する。
【0034】
実施の形態2.
図8、図9は、この発明の他の実施の形態を示すものであり、図8は固定子をブロックごとに分解して示すPMモータの断面図、図9は帯状の電磁鋼板から鋼板片を板取りする場合の板取図である。本実施の形態においては固定子22は、4つのブロック23にて構成されている。各ブロック23における部分鉄心としての分割鉄心25は、それぞれがコア片を連結した関節型連結分割コアではなく、円弧状の鋼板片25c(図9)を積層して形成されている。すなわち、固定子鉄心27は、分割鉄心25間でだけ分割されており、分割鉄心25内の各ティース25a毎には分割されていない。
【0035】
分割鉄心25は、円弧状の鋼板片25c(図9)を所定枚数積層して形成されているが、上記鋼板片25cは図9に示すように帯状の電磁鋼板99から例えば打ち抜きにて製作する。このようにして鋼板片25cを製作したとき、各鋼板片25cを積層して形成される分割鉄心25のティース25aの中心線Aと電磁鋼板99の圧延方向Bとのなす角度βの関係は図5に示すのと同様になる。角度βは各ティースで異なるが、その周期性は固定子鉄心27の内周部27aを1周するとき1周で6回現れる。
【0036】
これは、前述の変形モード6(図7)に相当し、固定子鉄心27の内周部27aの内径歪と同様、コギングトルクにはつながらない。なお、6個の分割鉄心25を相互に溶接して固定子鉄心27を形成するとき、固定子鉄心27の磁気歪による変形モードは、実施の形態1におけるのと同様で、6である。その他の構成については、図1に示した実施の形態1と同様のものであるので、相当するものに同じ符号を付して説明を省略する。
【0037】
本実施の形態においては、コイル26aを巻回するときティース25aが展開された状態ではなく円弧状に配置された状態で巻回しなければならない。従って、コイルの巻回可能量は減少し、コイル26aの占積率は実施の形態1よりも低くなる。しかし、各分割鉄心25の剛性が高められるためその歪の絶対値は小さくなり、固定子鉄心27としての真円度が一層得やすいというメリットがある。そして、残存する固定子鉄心27の歪や鋼板片25cの異方性に対して同様の効果を奏する。
【0038】
実施の形態3.
図10、図11は、さらにこの発明の他の実施の形態を示すものであり、図10は固定子をブロックごとに分解して示すPMモータの断面図、図11は帯状の電磁鋼板から鋼板片を板取りする場合の板取図である。本実施の形態においては、固定子32は同様に6つのブロック33にて構成されている。各ブロック33における部分鉄心としての分割鉄心35は、薄肉連結型分割コアで構成されている。すなわち、コア片35bの各ティース35a間は、ほとんど分割されているが、コア片35bの外周部において屈曲可能な連結部材としての薄肉部35dでわずかに連結された状態で分割鉄心35を構成している。このようないわゆる薄肉連結型分割コアを有する回転電動機は、例えば特開平11−220844号公報にその詳細構成が示されている。
【0039】
分割鉄心35は、図11に示される形状の鋼板片35cを所定枚数積層して形成されているが、上記鋼板片35cは図11に示すように帯状の電磁鋼板99から例えば打ち抜きにて製作する。分割鉄心35は、この鋼板片35cを所定枚数積層し、各ティース35aを有するコア片35bを製作する。この分割鉄心35のコア片35bをそのティース35a間が開くように展開し、ティース35aにコイル36aを集中巻きする。
【0040】
しかる後、分割鉄心35を円弧状に曲げ、ブロック33を製作する。このようにして鋼板片35cを製作したとき、各鋼板片35cを積層して形成されるティース35aの中心線Aと電磁鋼板99の圧延方向Bとのなす角度βは一定であり、図11では、この角度を0°、すなわち各鋼板片35cの中心線と圧延方向Bとがすべて平行となるようにしている。従って、固定子鉄心37の内周部37aを1周するとき、角度βの周期性は無く、一定となる。
【0041】
本実施の形態では、ティース35aの異方性に起因するコギングトルクは発生しないというメリットがある。固定子鉄心の歪については実施の形態1と同様に発生するため、本発明の効果が発揮される。なお、本実施の形態においては、薄肉連結型分割コアを対象に鉄心材料取りの説明を行ったが、実施の形態1の図4に示したような関節型連結分割コアであっても、図11のように、角度を一定にして取り出すことができ、同様にティースの異方性に起因するコギングトルクは発生しない。
【0042】
実施の形態4.
図12〜図15は、さらにこの発明の他の実施の形態を示すもので、図12は固定子をブロックごとに分解して示すPMモータの断面図、図13は各ブロックにおけるコイルの結線状態を示す説明図である。図14は電磁鋼板から鋼板片を板取りする場合の板取図、図15は電磁鋼板の圧延方向と各ティース中心線との関係を示す図である。実施の形態1〜3においては、回転子の磁極数Qが32極、固定子のティース数Zが36の場合について説明した。
【0043】
しかし、これに限られるものではなく、それ以外の組み合わせでも有効である。この実施の形態においては、図12に示すように回転子10の磁極数Qを30極、固定子42のティース数Zを36としたものである。回転子10の磁極数30と固定子42のティース数36の最大公約数は6である。この磁極数30及びティース数36において、前述の(1)式が成立する条件を求めると、Z=36、P=Q/2=30/2=15であるから、M=6の場合においては、i1=1、j1=−1、k1=2とすると(1)式が成立し、この場合回転子の1回転あたり30山のコギングトルクが発生する。従って、このような事態を避けるために、この実施の形態では固定子42を9個のブロック43にて構成している。各ブロック43の部分鉄心としての分割鉄心45は、4つのティース45aを有している。
【0044】
図13は、各ブロック43のコイル46aの結線状態を示したものであるが、本実施の形態の磁極数(30)とスロット数(36)の組み合わせでは、各相が2つづつ、極性を反転させて連続して巻回される。ここで、おのおの4つのティース45aを有する9つのブロック43に分割した場合、あるブロック43の分割鉄心45の4つのティース45aに集中巻きのコイル46aがその相及び極性がU,−U,−V,Vとなるように巻回されているとすると、その次のブロック43にはコイル46aがその相及び極性がW,−W,−U,Uとなるように、その次のブロック43にはコイル46aがその相及び極性がV,−V,−W,Wとなるように巻回され、各ブロック43に巻かれるコイル46aは、その相が異なるものとなっている。
【0045】
以上のように、この実施の形態においては、固定子鉄心47の変形モードは9となり、上述の最大公約数あるいはそれ以外の公約数に一致しない数であるため、上記のような固定子鉄心47の歪に起因するコギングトルクは発生しない。また、分割鉄心45は、図14に示す鋼板片45cを所定枚数積層したコア片45bを所定個数、関節部45dにて連結して形成されているが、上記鋼板片45cは図14に示すように帯状の電磁鋼板99から例えば打ち抜きにて製作される。
【0046】
このようにして鋼板片45cを製作したとき、各鋼板片45cを積層して形成されるコア片45bのティース45aの中心線Aと電磁鋼板99の圧延方向Bとのなす角度βの関係は図5に示す場合と同様になる。角度βは各ティースで異なるが、固定子鉄心の内周部47aを1周したとき9回周期的に変化する。これは、変形モード9に相当し、固定子鉄心47の内周部47aの内径歪と同様、コギングトルクにはつながらない。
【0047】
実施の形態5.
図16、図17は、さらにこの発明の他の実施の形態を示すもので、図16は固定子をブロックごとに分解して示すPMモータの断面図、図17は各ブロックの溶接状態を示す溶接状態図である。実施の形態1〜4では全て、ブロックの数を回転子の磁極数と固定子のティース数との公約数以外の数とした場合について説明した。しかし、これに限られるものではなく、ブロックの数が回転子の磁極数と固定子のティース数との公約数と一致していても、固定子鉄心57がそれ以外の変形モードの歪みを生じるように工夫することで、同様の効果を得ることができる。
【0048】
本実施の形態においては、ブロックの数を従来と同様に回転子の磁極数と固定子のティース数との公約数にしつつ、溶接点数、すなわち溶接個所数を工夫することでトルクリップルを抑えている。すなわち、固定子52を4つのブロック53で構成している。各ブロック53の部分鉄心としての分割鉄心55は、ティース55aを有するコア片55bが9個その外周部において曲げ可能な薄肉部55dにて連結されて形成されている。回転子の磁極数Qが32極、固定子のティース数Zが36であり、固定子52を構成するブロック53の数を4としており、固定子鉄心57の分割数が、回転子の磁極数Qと固定子のティース数Zとの最大公約数4と一致しているため、このままではコギングトルクが発生してしまう。
【0049】
これに対し、ブロック53を構成する分割鉄心55間を接合する際の溶接の強度を、2箇所の強い溶接点55sでは所定の条件を満たすように強く、2箇所の弱い溶接点55wでは弱くしている。さらに、分割鉄心55間の境目でない部分で、合計4箇所の強い溶接点55xに上記の「所定の条件を満たす強い溶接」と同様の強い溶接を行い、強い溶接点を全周で等間隔に6個所設けている。すなわち、この実施の形態においては、本願発明における所定の条件にて溶接した溶接点の数Wを6としている。
【0050】
このようにすれば、ブロック間の接合部でなくても6個所の強い溶接点55s,55xにより固定子鉄心57の内周部57aに歪が生じるため、内周部57aの形状はほぼ6角形状に変形する。このように、ブロック53の数Nが回転子の磁極数Qと固定子のティース数Zとの公約数Kと一致しても、溶接の点数を分割鉄心55間のつなぎ目の数よりも多くし、固定子鉄心57の内径歪を積極的にコントロールすることにより、コギングトルクを抑制することができる。
本実施の形態では、分割鉄心55が実施の形態3で示した場合と同様に薄肉連結型分割コア(図12参照)で構成されているため、鉄心材料の異方性に起因するコギングトルクは発生しない。
【0051】
なお、例えば実施の形態1において、PMモータは32極36スロットであり(図1及び図2参照)、全てのティース5aにそれぞれコイル6aが集中巻きにされ、隣り合う3つのコイル6aが図3に示すようにそれぞれ相巻線を構成するように接続され、三相結線されたものを示した。しかし、全てのティース5aにコイル6aを巻回する必要は必ずしもない。例えば、相巻線を構成する隣接配置された三つのティース5aのうちの中央のティース5aにだけコイル6aを集中巻きにし、両側のティース5aには巻線しなくてもよい。この場合は、36個のティース5aについて、2つとばしにコイル6aを巻回する、すなわち1つ巻いて2つ巻かないというパターンの繰り返しということになる。
【0052】
また、隣接する三つのティース5aのうち、両端2つのティース5aにはコイルを巻き中央のティース5aには省く、というパターンであってもよい。さらに、隣接する三つのティース5aのうち端の1つのみにコイル6aを設ける、という場合であってもよい。また、実施の形態4の図12に示したPMモータは30極36スロットであり、図13に示すように相巻線を構成するコイル6aは隣り合う二つのティース5aにそれぞれ巻かれているが、このうち片方のティース5aにだけ巻線したものであってもよい。
【0053】
なお、実施の形態1の図2で示した6個の関節型連結分割コアを6個所溶接して固定子(電機子)鉄心とするものや、実施の形態3の図10や実施の形態4の図12で示した複数の薄肉連結型分割コアを溶接して固定子鉄心とするもののかわりに、これら6個の関節型連結分割コアや薄肉連結型分割コアを関節部や薄肉部にて連結して一連の帯状にした分割コアを製作し、この分割コアの各ティースにコイルを巻回した後円筒状に曲げて、曲げたときに当接する分割コアの端部同士を溶接して固定子鉄心とするものであっても、固定子鉄心の内周部に沿って1周移動させたときに固定子鉄心の磁気歪や鉄心材料の異方性に起因して磁気抵抗がT回脈動する場合、脈動数Tと、固定子鉄心のティースの総数Zと永久磁石磁極の数Qとの公約数Kとの差の絶対値|T−K|が所定値以上になるようにすれば、同様の効果を奏する。
【0054】
また、以上の各実施の形態においては、電機子が固定子となる回転界磁型の回転電機としてのPMモータについて説明したが、これに限られるものではなく、回転電機子型のものにも同様に適用可能である。回転電機子型の一例としてアウターロータ型で構成した場合、回転する電機子鉄心のティースは円筒状の外周部を形成するように放射状に設けられ、界磁の永久磁石式のN、S各極は円筒状の内周部を構成するように内方に向かって放射状に設けられる。また、回転子の磁極数Qと固定子のティース数Zの組み合わせは2例のみについて示したが、これに限られるものではないことはもちろんである。なお、以上のようなPMモータは、例えば乗り心地の改善の点から低トルクリップルに対する厳しい要求があるエレベータの巻き上げ機の駆動用に好適である。
【0055】
【発明の効果】
この発明は以上説明したように、鉄心材料にて形成されZ個のティースを有しこのティースにより円筒状の内周部又は外周部を形成するようにされた電機子鉄心とティースに集中巻きされたコイルを有し3相接続された電機子巻線とを設けた電機子、及び各ティースと対向する外周側又は内周側の全周にわたって配列されたQ個の永久磁石磁極を有する界磁を備え、電機子鉄心の一の位置とこの一の位置から所定方向に所定距離離れた別の位置とにそれぞれ位置する第1及び第2のティース間の電機子鉄心の磁気抵抗が一の位置を内周部又は外周部に沿って1周移動させたときに電機子鉄心の磁気歪又は鉄心材料の異方性に起因して脈動する脈動数Tと、電機子鉄心のティースの総数Zと永久磁石磁極の数Qとの公約数Kと、の差の絶対値|T−K|が所定値以上になるようにしたものであるので、電機子鉄心の磁気歪又は鉄心材料の異方性に起因して発生するコギングトルクやトルクリップルを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態を示すPMモータの断面図である。
【図2】図1の固定子をブロックごとに分解して示すPMモータの断面図である。
【図3】図2の各ブロックにおけるコイルの結線状態を示す説明図である。
【図4】図2の分割鉄心において、帯状の電磁鋼板から鋼板片を板取りする場合の板取図である。
【図5】図2の分割鉄心において、各ティース中心線と電磁鋼板の圧延方向とがなす角度を示す図である。
【図6】磁界解析により求めた固定子鉄心の変形モードNとトルクリップルの大きさとの関係を示す図である。
【図7】コギングトルクが大きくなる条件を回転子の磁極数と固定子のティース数と変形モードとの代表的な組み合わせについて求めた結果を示す図である。
【図8】この発明の他の実施の形態を示すもので固定子をブロックごとに分解して示すPMモータの断面図である。
【図9】図8の分割鉄心において、帯状の電磁鋼板から鋼板片を板取りする場合の板取図である。
【図10】この発明の他の実施の形態を示す固定子をブロックごとに分解して示すPMモータの断面図である。
【図11】図10の分割鉄心において、帯状の電磁鋼板から鋼板片を板取りする場合の板取図である。
【図12】さらにこの発明の他の実施の形態を示す固定子をブロックごとに分解して示すPMモータの断面図である。
【図13】図12の各ブロックにおけるコイルの結線状態を示す説明図である。
【図14】図12における分割鉄心において、電磁鋼板から鋼板片を板取りする場合の板取図である。
【図15】電磁鋼板の圧延方向と図12の各ティース中心線との関係を示す図である。
【図16】さらにこの発明の他の実施の形態を示す固定子をブロックごとに分解して示すPMモータの断面図である。
【図17】図16の各ブロックの溶接状態を示す溶接状態図である。
【符号の説明】
2,22,32,42,52 固定子、
3,23,33,43,53 ブロック、
5,25,35,45,55 分割鉄心、
5a,25a,35a,45a,55a ティース、
5b,35b,45b,55b コア片、5d,45d 関節部、
35d,55d 薄肉部、6 固定子巻線、
6a,26a,36a,46a,56a コイル、
7,27,37,47,57 固定子鉄心、
7a,27a,37a,47a,57a 内周部。

Claims (9)

  1. 鉄心材料にて形成されZ個のティースを有しこのティースにより円筒状の内周部又は外周部を形成するようにされた電機子鉄心と上記ティースに集中巻きされたコイルを有し3相接続された電機子巻線とを設けた電機子、及び上記各ティースと対向する外周側又は内周側の全周にわたって配列されたQ個の永久磁石磁極を有する界磁を備え、上記電機子鉄心の一の位置とこの一の位置から所定方向に所定距離離れた別の位置とにそれぞれ位置する第1及び第2のティース間の上記電機子鉄心の磁気抵抗が上記一の位置を上記内周部又は上記外周部に沿って1周移動させたときに上記電機子鉄心の磁気歪又は上記鉄心材料の異方性に起因して脈動する脈動数Tと、上記電機子鉄心の上記ティースの総数Zと上記永久磁石磁極の数Qとの公約数Kと、の差の絶対値|T−K|が所定値以上になるようにした回転電機。
  2. 上記電機子鉄心は、おのおの一つのティースを有するZ個のコア片を有するものであることを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  3. B個の部分鉄心が周方向に配列されたものであって総数Z個のティースを有しこのティースにより円筒状の内周部又は外周部を形成するようにされた電機子鉄心と上記ティースに集中巻きされたコイルを有し3相接続された電機子巻線とを設けた電機子、及び上記各ティースと対向する外周側又は内周側の全周にわたって配列されたQ個の永久磁石磁極を有する界磁を備え、上記部分鉄心の数Bと、上記電機子鉄心の上記ティースの総数Zと上記永久磁石磁極の数Qとの公約数Kと、の差の絶対値|B−K|が所定値以上になるようにした回転電機。
  4. 上記部分鉄心は、円弧状の板状磁性材料を所定枚数積層して構成されたものであることを特徴とする請求項3に記載の回転電機。
  5. 上記部分鉄心は、おのおの一つのティースを有する複数のコア片が連結されたものであることを特徴とする請求項3に記載の回転電機。
  6. 上記部分鉄心は、上記コア片が複数個互いに回動可能に連結されたものであることを特徴とする請求項5に記載の回転電機。
  7. 上記部分鉄心は、上記コア片が複数個互いに屈曲可能な連結部材で連結されたものであることを特徴とする請求項5に記載の回転電機。
  8. おのおの一つのティースを有するZ個のコア片が周方向に配列されるとともに所定個所において上記コア片の隣接するもの同士を所定の条件にて溶接した溶接点がW個設けられたものであって総数Z個のティースを有しこのティースにより円筒状の内周部又は外周部を形成するようにされた電機子鉄心と上記ティースに集中巻きされたコイルを有し3相接続された電機子巻線とを設けた電機子、及び上記各ティースと対向する外周側又は内周側の全周にわたって配列されたQ個の永久磁石磁極を有する界磁を備え、上記溶接点の数Wと、上記電機子鉄心の上記ティースの総数Zと上記永久磁石磁極の数Qとの公約数Kと、の差の絶対値|W−K|が所定値以上になるようにした回転電機。
  9. エレベータの巻き上げ機の駆動用に用いられるモータであることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の回転電機。
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