JP5758314B2 - 有機電界発光素子、及び照明装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、有機電界発光素子、及び照明装置に関する。
近年、平面光源などの用途に有機電界発光素子が注目されている。有機電界発光素子においては、有機薄膜が、2つの電極の間に設けられる。有機薄膜に電圧を印加して電子と正孔とを注入し再結合させることにより、励起子を生成する。この励起子が放射失活する際の発光が利用される。
有機電界発光素子において、薄型、軽量、面発光などの特徴から、これまでの照明器具や光源では実現できなかった応用が期待されている。
特開2004−363040号公報
本発明の実施形態は、光透過性の有機電界発光素子、及び照明装置を提供する。
本発明の実施形態によれば、第1電極と、配線層と、第2電極と、有機発光層と、光散乱層と、基板と、光透過層と、を含む有機電界発光素子が提供される。前記第1電極は、第1面を有し光透過性である。前記配線層は、前記第1面に対して平行な平面に沿って延在し前記第1電極に電気的に接続され前記第1電極の導電率よりも高い導電率を有し光反射性である。前記第1電極は前記平面に対して垂直な第1方向において前記配線層と重ならない部分を有する。前記第2電極は、前記第1面と対向する。前記第2電極は、光反射性の導電部を有する。前記導電部は、前記第1方向において前記配線層と重ならない領域の一部と重なる。前記有機発光層は、前記第1面と前記第2電極との間に設けられる。前記光散乱層は、樹脂層と、前記樹脂層に分散された複数の粒子と、を含む。前記光散乱層と前記第2電極との間に前記第1電極が配置される。前記光散乱層は、前記第1方向において前記有機発光層と重なる。前記光散乱層は、前記第1方向において前記配線層及び前記導電部と重なる部分を有する。前記光散乱層は、前記第1方向において、前記配線層と重ならず前記導電部と重ならない領域の少なくとも一部を除いて設けられている。前記基板は、光透過性である。前記基板と前記第1電極との間に前記光散乱層が配置される。前記透過層は、前記基板と前記第1電極との間及び前記光散乱層と前記第1電極との間に設けられる。前記透過層は、前記第1電極と接し、光透過性の樹脂である。前記光散乱層は、前記基板と前記透過層との間において前記透過層に埋め込まれ、前記第1電極から離れており、前記基板の一部と接する。
第1の実施形態に係る有機電界発光素子の構成を例示する模式的断面図である。 第1の実施形態に係る有機電界発光素子の構成を例示する模式的平面図である。 第1の実施形態に係る有機電界発光素子の概要の構成を例示する模式的平面図である。 図4(a)及び図4(b)は、第1の実施形態に係る有機電界発光素子の概要の構成を例示する模式的平面図である。 第1の実施形態に係る有機電界発光素子の一部の構成を例示する模式的断面図である。 図6(a)〜図6(d)は、第1の実施形態に係る有機電界発光素子の一部の構成を例示する模式的断面図である。 図7(a)及び図7(b)は、第1の実施形態に係る別の有機電界発光素子の構成を例示する模式的平面図である。 図8(a)及び図8(b)は、第1の実施形態に係る有機電界発光素子の構成を例示する模式的平面図である。 図9(a)及び図9(b)は、第1の実施形態に係る有機電界発光素子の構成を例示する模式的平面図である。 第1の実施形態に係る有機電界発光素子の特性を例示するグラフ図である。 図11(a)及び図11(b)は、第1の実施形態に係る有機電界発光素子の使用状態を例示する模式図である。 図12(a)及び図12(b)は、第1の実施形態に係る有機電界発光素子の別の使用状態を例示する模式図である。 第1の実施形態に係る別の有機電界発光素子の構成を例示する模式的断面図である。 第1の実施形態に係る別の有機電界発光素子の構成を例示する模式的断面図である。 図15(a)〜図15(c)は、第1の実施形態に係る別の有機電界発光素子の構成を例示する模式的断面図である。 図16(a)〜図16(c)は、第1の実施形態に係る別の有機電界発光素子の構成を例示する模式的断面図である。 第2の実施形態に係る照明装置の構成を例示する模式図である。 図17(a)〜図17(e)は、第3の実施形態に係る有機電界発光素子の製造方法を例示する工程順模式的断面図である。 図18(a)〜図18(d)は、第3の実施形態に係る有機電界発光素子の別の製造方法を例示する工程順模式的断面図である。 第3の実施形態に係る有機電界発光素子の製造方法を例示するフローチャート図である。
以下に、各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施形態に係る有機電界発光素子の構成を例示する模式的断面図である。
図2は、第1の実施形態に係る有機電界発光素子の構成を例示する模式的平面図である。図1は、図2のA1−A2線断面図である。
これらの図は、本実施形態に係る有機電界発光素子の一部を拡大して例示している。
図1及び図2に表したように、本実施形態に係る有機電界発光素子110は、第1電極10と、第2電極20と、配線層31と、有機発光層40と、光散乱層51と、を含む。
第1電極10は、第1主面10aと、第2主面10bと、を有する。第2主面10bは、第1主面10aと反対側の面である。第1電極10は、光透過性である。第1電極10は、例えば、透明電極である。
この例では、有機電界発光素子110は、光透過性の基板80をさらに含む。基板80は、第1電極10と光散乱層51との間に設けられている。
第1主面10aに対して平行な1つの方向をX軸方向とする。第1主面10aに対して平行でX軸方向に対して垂直な方向をY軸方向とする。X軸方向とY軸方向とに対して垂直な方向をZ軸方向とする。Z軸方向は、第1電極10の厚さ方向に相当する。
配線層31は、第1主面10aに対して平行な平面に沿って延在する。すなわち、配線層31は、X−Y平面内に延在する。第1電極10は、X−Y平面に射影したときに、配線層31と重ならない部分を有する。
例えば、配線部30が設けられ、配線部30は、導電性の配線層31を含む。そして、配線層31は、配線層非形成領域32を除いて設けられる。X−Y平面に射影したときに、配線層非形成領域32は、第1電極10の少なくとも一部と重なる。例えば、配線層31は、X−Y平面に射影したときに第1電極10の一部と重なる。配線層31は、第1電極10に電気的に接続されている。例えば、配線層31は、X−Y平面内に延在する帯状、または、格子状である。
図2に表したように、この例では、配線層31は、帯状である。ただし、後述するように、配線層31のパターン形状は任意である。配線層31は、第1電極10の導電率よりも高い導電率を有する。配線層31は、光反射性である。配線層31は、例えば、金属電極である。配線層31は、第1電極10に流れる電流を伝達する補助電極として機能する。この例では、配線層31は、第1電極10の上に設けられている。配線層31は、第1電極10の下に設けられても良い。配線層31は、第1電極10の少なくとも一部を露出させている。
配線層31の光反射率は、第1電極10の光反射率よりも高い。本願明細書においては、第1電極10の光反射率よりも高い光反射率を有している状態を光反射性という。配線層31の上面及び側面に絶縁層(図示しない)を設けても良い。
第2電極20は、第1電極10の第1主面10aと対向する。第2電極20は、光反射性である。すなわち、第2電極20の光反射率は、第1電極10の光反射率よりも高い。
一方、第1電極10の光透過率は、配線層31の光透過率及び第2電極20の光透過率よりも高い。本願明細書において、配線層31の光透過率及び第2電極20の光透過率よりも高い光透過率を有している状態を光透過性という。すなわち、基板80の光透過率は、配線層31の光透過率及び第2電極20の光透過率よりも高い。
第2電極20は、導電部21を有する。導電部21は、光反射性である。導電部21は、X−Y平面に射影したときに、配線層31と重ならない領域の少なくとも一部と重なる。すなわち、導電部21は、導電部非形成領域22を除いて設けられる。導電部非形成領域22は、X−Y平面に射影したときに、配線層31と重ならない領域の少なくとも一部に設けられる。第2電極20において、例えば、複数の導電部非形成領域22が設けられる。導電部非形成領域22以外の領域に、導電部21が設けられる。
図2に表したように、この例では、第2電極20の導電部21は、帯状である。ただし、後述するように、第2電極20の導電部21のパターン形状は任意である。
有機発光層40は、第1電極10の第1主面10aと、第2電極20と、の間に設けられる。
光散乱層51と第2電極20との間に第1電極10が配置される。光散乱層51は、X−Y平面に射影したときに配線層31及び導電部21と重なる部分を有する。すなわち、光散乱層51は、配線層31及び第2電極20による光反射性の部分に対向する。光散乱層51は、X−Y平面に射影したときに、配線層31と重ならず導電部21と重ならない領域の少なくとも一部を除いて設けられている。光散乱層51は、X−Y平面に射影したときに導電部非形成領域22と重なる領域の少なくとも一部には設けられていない。光散乱層51は、X−Y平面に射影したときに配線層非形成領域32と重なる領域の少なくとも一部には設けられていない。
例えば、光散乱部50が設けられる。光散乱部50は、光散乱層51を含む。光散乱層51は、一部の領域を除いて設けられる光散乱層51が設けられていない領域は、非散乱部52となる。非散乱部52の光散乱性は、光散乱層51の光散乱性よりも低い。光散乱層51は、X−Y平面に射影したときに配線層31及び導電部21と重なる部分を有する。非散乱部52は、X−Y平面に射影したときに導電部非形成領域22の少なくとも一部と重なり、配線層非形成領域32の少なくとも一部と重なる。
基板80が設けられているこの例においては、光散乱層51は、基板80の主面上において、部分的に設けられている。光散乱層51は、例えば、X−Y平面に射影したときに配線層31及び導電部21と実質的に同じ形状を有する。実施形態は、これに限らず、光散乱層51の縁は、X−Y平面に射影したときに、配線層1の縁及び導電部21の縁よりも外側でも内側でも良い。非散乱部52が、X−Y平面に射影したときに導電部非形成領域22の少なくとも一部と重なり、配線層非形成領域32の少なくとも一部と重なることで、有機電界発光素子110は、光透過性となる。
図1に表したように、第1電極10と第2電極20(導電部21)とが対向する部分の有機発光層40が発光領域44となる。この発光領域44で生成された発光光45は、第1電極10及び光散乱層51を介して有機電界発光素子110の外部に出射する。発光光45の一部は、第2電極20で反射し、第1電極10及び光散乱層51を介して外部に出射する。これらの光の一部は、非散乱部52を介して外部に出射する。光散乱層51を設けることで、発光光45の進路が変更され、例えば全反射によって素子の内部に戻る光を低減し、光取り出し効率を向上できる。
一方、有機電界発光素子110においては、外部から入射する外光46は、第2電極20の導電部非形成領域22、配線層非形成領域32及び第1電極10を通過する。このように、有機電界発光素子110は、発光光45を出射しつつ、外部から有機電界発光素子110に入射する外光46を透過させることができる。
非散乱部52(例えば光散乱層51が設けられていない部分)が、導電部非形成領域22及び配線層非形成領域32と重なるため、導電部非形成領域22、配線層非形成領域32及び第1電極10を通過する外光46は、実質的に散乱されない。このため、外光46による像が形成可能である。すなわち、有機電界発光素子110は光透過性を有する。
そして、X−Y平面に射影したときに、光反射性の配線層31及び導電部21と重なる位置に光散乱層51を設けることで、配線層31及び導電部21における鏡面反射光を散乱することができる。これにより、外部の像の反射像が視認されることが抑制できる。
このように、光散乱層51は、有機発光層40から放出される光の進行方向を変える。光散乱層51は、配線層31及び導電部21で反射した光を散乱させることができる。光散乱層51は、配線層31及び導電部21の少なくともいずれかに入射する外光46を散乱させることができる。有機電界発光素子110の、X−Y平面に射影したときに、導電部非形成領域22と重なり、光散乱層51と重ならない部分は、透明である。有機電界発光素子110の、X−Y平面に射影したときに、配線層非形成領域32と重なり、光散乱層51と重ならない部分は、透明である。
本実施形態に係る有機電界発光素子110は、上記のように、光透過性(透明)である。このため、有機電界発光素子110を介して、背景の像を視認できる。このとき、配線層31及び導電部21において外部の像が鏡面反射すると、例えば、観察者の自分の像が、配線層31及び導電部21で反射し、その反射像が観察者に視認されてしまう。すなわち、外部の像の反射像が発生する。このため、背景の像の視認性を著しく劣化させる原因となる。
実施形態に係る有機電界発光素子110においては、光を透過させると同時に、反射像の形成を抑制できるので、背景像の高い視認性を得ることができる。
このように、実施形態によれば、光透過性で実用的な有機電界発光素子を提供できる。実施形態によれば、高い発光効率が得られる。この有機電界発光素子を照明装置に応用した場合、照明機能の他に、背景像を透過させる機能により、種々の新たな応用が可能になる。
なお、例えば、有機EL表示装置において、複数の画素(発光領域)が設けられ、複数の画素の間に光透過領域が設けられる構成が考えられる。この場合、例えば円偏光板を用いることで反射電極での反射を抑制することができる。しかしながら、円偏光板を用いることで、透過率が低くなり、透明性が低下する上に、発光効率も低下する。光透過性の有機EL表示装置において反射像の形成を低減するために光散乱層を設けると、複数の画素の実効的な解像度が劣化する問題が生じる。
一方、有機電界発光素子を用いた照明装置において、反射像の形成を抑制するために、円偏光板などの光学層を用いると、透過率や発光効率が低下し、実用的ではない。そして、表示装置のように複数の画素ごとに異なる発光を得ないので、光散乱層51を用いても解像の低下の問題はない。実施形態に係る有機電界発光素子110においては、光散乱層51を用いることで、反射像の形成を抑制して、実用的な照明機能と背景像の透過機能とを得ることができる。
また、有機EL表示装置においては、それぞれの画素のサイズは小さいため、画素内における透明電極の電位降下の問題は在化しない。
これに対して、実施形態に係る有機電界発光素子110を大面積の照明装置などに応用した場合は、第1電極10の抵抗に起因した電位降下により、発光輝度が不均一になる。このとき、本実施形態では、第1電極10に、低抵抗の配線層31を付与して、この電位降下を抑制する。配線層31を低抵抗とするために配線層31に金属を用いると、配線層31において鏡面反射が生じる。
実施形態においては、光散乱層51が、X−Y平面に射影したときに配線層31及び導電部21と重なる部分を有する。これにより、発光領域44に対向する第2電極20による反射像の形成の抑制に加えて、配線層31による反射像の形成も抑制する。
図3は、第1の実施形態に係る有機電界発光素子の概要の構成を例示する模式的平面図である。
既に説明した図1及び図2は、図3に例示した、有機電界発光素子110の一部分PAの構成を例示している。
図3に表したように、本実施形態に係る有機電界発光素子110は、第1電極10と、第1電極10に接続された配線層31と、第1電極10に対向する第2電極20と、を有する。この例では、有機発光層40は省略されている。有機電界発光素子110をZ軸方向に沿ってみたときの外形は、例えば、四角形(例えば長方形)である。四角形の1辺は、例えば、20mm以上2000mm以下程度である。例えば、第1電極10のX−Y平面に対して平行な方向に沿った幅は、20mm以上2000mm以下である。例えば、第1電極10のX−Y平面に対して平行な方向に沿った幅は、50mm以上である。
図4(a)及び図4(b)は、第1の実施形態に係る有機電界発光素子の概要の構成を例示する模式的平面図である。
図4(a)は、第2電極20のパターン形状の例を示している。図4(b)は、配線層31のパターン形状の例を示している。図4(a)及び図4(b)に示した、有機電界発光素子110の一部分PAが、図1及び図2で例示されている部分に相当する。
図4(a)に表したように、この例では、第2電極20(導電部21)は帯状である。この例では、第2電極20(導電部21)はY軸方向に沿って延在している。実施形態において、第2電極20(導電部21)の延在する方向は任意である。
図4(b)に表したように、この例では、配線層31は帯状である。この例では、配線層31はY軸方向に沿って延在している。実施形態において、配線層31の延在する方向は任意である。
実施形態において、第2電極20(導電部21)が帯状で、配線層31が帯状である場合、第2電極20(導電部21)の帯の延在方向と、配線層31の帯の延在方向と、の関係は任意である。第2電極20(導電部21)の帯の延在方向は、配線層31の帯の延在方向に対して、平行、または、非平行(傾斜または垂直)である。第2電極20(導電部21)のパターン、及び、配線層31のパターンの例については後述する。
以下、有機電界発光素子110に含まれる各層の例について説明する。
図5は、第1の実施形態に係る有機電界発光素子の一部の構成を例示する模式的断面図である。
図5に表したように、有機発光層40は、発光部43を含む。有機発光層40は、必要に応じて、第1層41及び第2層42の少なくともいずれかをさらに含むことができる。発光部43は、可視光の波長を含む光を放出する。第1層41は、発光部43と第1電極10との間に設けられる。第2層42は、発光部43と第2電極20との間に設けられる。
発光部43には、例えば、Alq(トリス(8−ヒドロキシキノリノラト)アルミニウム)、F8BT(ポリ(9,9-ジオクチルフルオレン-co-ベンゾチアジアゾール)及びPPV(ポリパラフェニレンビニレン)などの材料を用いることができる。発光部43には、ホスト材料と、ホスト材料に添加されるドーパントと、の混合材料を用いることができる。ホスト材料としては、例えばCBP(4,4'−N,N'-ビスジカルバゾリルール−ビフェニル)、BCP(2,9−ジメチル-4,7 ジフェニル−1,10−フェナントロリン)、TPD、PVK(ポリビニルカルバゾール)及びPPT(ポリ(3−フェニルチオフェン))などを用いることができる。ドーパント材料としては、例えば、Flrpic(イリジウム(III)ビス(4,6-ジ-フルオロフェニル)-ピ. リジネート-N,C2'-ピコリネート)、Ir(ppy)(トリス (2−フェニルピリジン)イリジウム)及びFlr6(ビス(2,4−ジフルオロフェニルピリジナト)−テトラキス(1−ピラゾリル)ボラート−イリジウム(III))などを用いることができる。
第1層41は、例えば、正孔注入層として機能する。第1層41は、例えば正孔輸送層として機能する。第1層41は、例えば、正孔注入層として機能する層と、正孔輸送層として機能する層と、の積層構造を有しても良い。第1層41は、正孔注入層として機能する層及び正孔輸送層として機能する層とは別の層を含んでも良い。
第2層42は、例えば電子注入層として機能する層を含むことができる。第2層42は、例えば、電子輸送層として機能する層を含むことができる。第2層42は、例えば、電子注入層として機能する層と、電子輸送層として機能する層と、の積層構造を有しても良い。第2層42は、電子注入層として機能する層及び電子輸送層として機能する層とは別の層を含んでも良い。
例えば、有機発光層40は、可視光の波長の成分を含む光を放出する。例えば、有機発光層40から放出される光は、実質的に白色光である。すなわち、有機電界発光素子110から出射する光は白色光である。ここで、「白色光」は、実質的に白色であり、例えば、赤色系、黄色系、緑色系、青色系及び紫色系などの白色の光も含む。
第1電極10は、例えば、In、Sn、Zn及びTiよりなる群から選択された少なくともいずれかの元素を含む酸化物を含む。第1電極10には、例えばITO(Indium Tin Oxide)膜を用いることができる。第1電極10は、例えば、陽極として機能する。
第2電極20は、例えば、アルミニウム及び銀の少なくともいずれかを含む。例えば、第2電極20には、アルミニウム膜が用いられる。さらに、第2電極20として、銀とマグネシウムとの合金を用いても良い。この合金にカルシウムを添加しても良い。第2電極20は、例えば、陰極として機能する。
配線層31は、例えば、Mo、Ta、Nb、Al、Ni及びTiよりなる群から選択された、少なくともいずれかの元素を含む。配線層31は、例えば、この群から選択された元素を含む混合膜とすることができる。配線層31は、それらの元素を含む積層膜とすることができる。配線層31には、例えばNb/Mo/Al/Mo/Nbの積層膜を用いることができる。配線層31は、例えば、第1電極10の電位降下を抑制する補助電極として機能する。配線層31は、電流供給のためのリード電極として機能することができる。
基板80には、例えば、ガラス基板、または、樹脂基板などを用いることができる。
図6(a)〜図6(d)は、第1の実施形態に係る有機電界発光素子の一部の構成を例示する模式的断面図である。
これらの図は、光散乱層51の構成を例示している。
図6(a)に表したように、光散乱層51は、樹脂層55と、樹脂層55に分散された複数の粒子56と、を含む。樹脂層55には、例えば、ポリシロキサン系ポリマーなどが用いられる。ただし、樹脂層55の材料は任意である。粒子56には、例えば、シリカ粒子及びポリスチレン粒子の少なくともいずれかを用いることができる。ただし、粒子56の材料は任意である。粒子56の径は、例えば、200nm以上100μm以下である。樹脂層55の厚さは、例えば、0.2μm以上100μm以下である。
樹脂層55の屈折率と、粒子56の屈折率と、の差の絶対値は、例えば、0.1以上であり、より好ましくは0.2以上である。樹脂層55の屈折率と、粒子56の屈折率と、の差の絶対値が小さいと散乱特性が低くなる。屈折率の差の絶対値を0.1以上にすることで、十分な散乱性が得られる。粒子56の形状は、球形(扁平球を含む)、多面立体形、針状など、任意である。
例えば、樹脂層55の屈折率は、基板80の屈折率と同等である。樹脂層55の屈折率と基板80の屈折率との差の絶対値は0.2未満である。樹脂層55は、透明である。
図6(b)に表したように、光散乱層51において、複数の粒子56は互いに接触するように配置されても良い。
図6(c)に表したように、光散乱層51において、粒子56の表面の一部が露出しても良い。
図6(d)に表したように、光散乱層51として、表面に凹凸が形成された透明層57を用いることができる。例えば、光散乱層51としては、マイクロレンズ層、溝層、ピラミッド形状層など、任意の凹凸が設けられた透明層57を用いることができる。この透明層57として、ポリシロキサン系ポリマーなどを用いることができる。なお、この透明層57は、フィラーなどの樹脂以外の成分を含んでも良い。
光散乱層51は、例えば、基板80の裏面(基板80の第1電極10とは反対側の面)に形成される。光散乱層51は、例えば、粒子56を含む樹脂層55の溶液などの原材料液を用いた、塗布または印刷などの方法により形成することができる。例えば、スピンコート、グラビア印刷、メニスカス印刷、キャピラリー印刷及びスリットコーティングなどを用いることができる。
光散乱層51は、後述するように、第2電極20及び配線層31を用いた自己整合的手法によって形成しても良い。
光散乱層51として、マイクロレンズ形状またはピラミッド形状などの凹凸が部分的に設けられたシートを用いることもできる。凹凸が設けられた部分が光散乱層51となり、凹凸が設けられていない部分が非散乱部52となる。このようなシートを用いる場合は、アライメント機構により位置あわせし、例えば、基板80とこのシートとを貼り合わせる。
光散乱層51として、例えば、粒子56を分散した樹脂層55と、マイクロレンズ形状またはピラミッド形状などの凹凸が部分的に設けられたシートと、を積層した構成を用いても良い。
図7(a)及び図7(b)は、第1の実施形態に係る別の有機電界発光素子の構成を例示する模式的平面図である。
図7(a)は、本実施形態に係る有機電界発光素子111の第2電極20のパターン形状の例を示している。図7(b)は、有機電界発光素子111の配線層31のパターン形状の例を示している。例えば、図7(a)及び図7(b)に示した、有機電界発光素子111の一部分PAの断面(A1−A2線断面)は、図1と同様である。
図7(a)に表したように、有機電界発光素子111においては、第2電極20(導電部21)は格子状である。この例では、第2電極20に設けられる導電部非形成領域22の形状は四角形(長方形)であるが、導電部非形成領域22の形状は、四角形に限定されず、任意である。
また、図7(b)に表したように、配線層31は格子状である。この例では、配線層31に設けられる配線層非形成領域32の形状は四角形(長方形)であるが、配線層非形成領域32の形状は、四角形に限定されず、任意である。
図8(a)及び図8(b)は、第1の実施形態に係る有機電界発光素子の構成を例示する模式的平面図である。
図8(a)は、第2電極20が帯状の場合の構成を示し、図8(b)は、第2電極20が格子状である場合の構成を示している。図8(a)に表したように、第2電極20(導電部21)は、例えばY軸方向に沿って延在している。このように、第2電極20は、第1主面10aに対して平行な第1方向(この例ではY軸方向)に延在する複数の帯状部分(第1パターン部20p)を含むことができる。第2電極20のX軸方向に沿った長さを幅wx2とする。複数の第2電極20(導電部21)のうちで互いに隣り合う2つの第2電極20(導電部21)のX軸方向に沿った中心どうしの距離をピッチpx2とする。
図8(b)に表したように、第2電極20(導電部21)はX軸方向に沿って延在する部分(帯状部分)をさらに有している。このように、第2電極20は、第1主面10aに対して平行で第1方向に対して非平行な第2方向(この例ではX軸方向)に沿って延在する複数の帯状の第2パターン部20qをさらに含むことができる。第2電極20のうちでX軸方向に沿って延在する部分(帯状部分、第2パターン部20q)のY軸方向に沿った長さを幅wy2とする。複数の第2電極20(導電部21)の上記の部分(第2パターン部20q)のうちで互いにY軸方向において隣り合う2つの上記の部分のY軸に沿った中心どうしの距離をピッチpy2とする。
例えば、幅wx2及び幅wy2の少なくともいずれかは、1μm以上2000μm以下である。具体的には、幅wx2及び幅wy2の少なくともいずれかは、10μm以上である。幅wx2及び幅wx2を10μm以上にすることで、加工性が良好になる。一方、幅wx2及び幅wy2は500μm以下である。幅wx2及び幅wy2を500μm以下にすることで、第2電極20が目立ち難くなる。幅wx2及び幅wy2の少なくともいずれかは、例えば、10μm以上200μm以下である。
ピッチpx2及びピッチpy2の少なくともいずれかは、50μm以上5000μm以下である。
例えば、ピッチpx2及びピッチpy2を400μm以上500μm以下とし、幅wx2及び幅wy2を40μm以上60μm以下とする。この場合は、第2電極20は、例えば、フォトリソグラフィとエッチングにより形成できる。
例えば、ピッチpx2及びピッチpy2を800μm以上1000μm以下とし、幅wx2及び幅wy2を80μm以上120μm以下とする。この場合は、第2電極20は、例えば、メタルマスクを用いた成膜(例えば蒸着など)によって形成できる。
図9(a)及び図9(b)は、第1の実施形態に係る有機電界発光素子の構成を例示する模式的平面図である。
図9(a)は、配線層31が帯状の場合の構成を示し、図9(b)は、配線層31が格子状である場合の構成を示している。図9(a)に表したように、配線層31は、例えばY軸方向に沿って延在する。すなわち、配線層31は、例えばY軸方向に沿って延在する帯状部分を有する。配線層31のX軸方向に沿った長さを幅wx3とする。複数の配線層31のうちで互いに隣り合う2つの配線層31のX軸に沿った中心どうしの距離をピッチpx3とする。
図9(b)に表したように、配線層31はX軸方向に沿って延在している部分をさらに有している。配線層31のうちでX軸方向に沿って延在する部分(帯状部分)のY軸方向に沿った長さを幅wy3とする。複数の配線層31の上記の部分のうちで互いにY軸方向において隣り合う2つの上記の部分のY軸に沿った中心どうしの距離をピッチpy3とする。
例えば、幅wx3及び幅wy3の少なくともいずれかは、1μm以上2000μm以下である。具体的には、幅wx3及び幅wy3の少なくともいずれかは、10μm以上である。幅wx3及び幅wy3を10μm以上にすることで、加工性が良好になる。また、抵抗が下がり発光強度の面内均一性が高まる。一方、幅wx3及び幅wy3は500μm以下である。幅wx2及び幅wy2を500μm以下にすることで、配線層31が目立ち難くなる。幅wx3及び幅wy3の少なくともいずれかは、例えば、10μm以上200μm以下である。
ピッチpx3及びピッチpy3の少なくともいずれかは、50μm以上5000μm以下である。
例えば、ピッチpx3及びピッチpy3を400μm以上500μm以下とし、幅wx3及び幅wy3を40μm以上60μm以下とする。この場合は、配線層31は、例えば、フォトリソグラフィとエッチングにより形成できる。
例えば、ピッチpx3及びピッチpy3を800μm以上1000μm以下とし、幅wx3及び幅wy3を80μm以上120μm以下とする。この場合は、配線層31は、例えば、メタルマスクを用いた成膜(例えば蒸着など)によって形成できる。
本実施形態において、第2電極20及び配線層31のパターンの線幅が広いと(導電部21の幅が広く、配線層31の幅が広い)と、第2電極20及び配線層31が観察され易く、目立つ。第2電極20及び配線層31が目立つと、背景の像の認識を困難にする。
本願発明者は、第2電極20及び配線層31を目立ち難くする条件について検討した。この検討に用いた試料においては、ガラス基板の上に、複数の帯状のAg膜が設けられている。このAg膜が、第2電極20及び配線層31に相当する。Ag膜の帯状パターンのピッチ(ピッチpy2及びピッチpy3に相当する)は200μmで一定である。Ag膜の帯状パターンの幅(幅wy2及び幅wy3に相当する)を20μm〜100μmで変えた試料を用いた。なお、Ag膜の帯状パターンの幅が100μmとき、開口率は50%となる。この試料の後ろに白い紙を配置し、試料と観察者との間の距離Dを0.3mとして、Ag膜の帯状パターンが視認できる幅を求めた。観察者の視力は1.2であり、評価環境は、蛍光灯下の室内である。
その結果、Ag膜の帯状パターンが50μm以上のときには、Ag膜の複数の帯状パターンのそれぞれが分離して観察され、40μm(開口率71%)以下のときには帯状パターンが観察されなかった。すなわち、40μm以下においては、試料の全体が、透過率が低下した灰色の領域として観察された。また、幅が20μm(開口率が83%)のときは、帯状のパターンが設けられている領域の明るさと、それ以外の領域の明るさと、の差異が小さくなり、違和感が小さかった。
このように、実施形態において、第2電極20の開口率(例えば、複数の導電部非形成領域22のX−Y平面に射影した面積の合計の、その面積の合計と、導電部21のX−Y平面に射影した面積と、の和に対する比)は、例えば、71%以上である。また、第2電極20の開口率は、例えば、83%以上である。第2電極20の開口率が高くなることで、有機電界発光素子の透過率が向上する。ただし、開口率が大きくなると、発光領域44の面積が小さくなる。
同様に、実施形態において、配線層31の開口率は、例えば、71%以上である。配線層31の開口率は、例えば、83%以上である。
表示装置において、観察者からみた1つの画素の幅の視角が約0.028度以下のときに、画素が見えなくなる(区別できなくなる)と言われている。このことは、試料と観察者との間の距離Dが30cmのときに40μm以下において帯状パターンが見えなくなるという上記の結果と、実質的に整合する。
図10は、第1の実施形態に係る有機電界発光素子の特性を例示するグラフ図である。 図10は、有機電界発光素子と観察者との間の距離Dと、パターンが観察されないパターン幅waと、の関係を例示している。横軸は距離Dであり、縦軸はパターン幅waである。パターン幅waは、パターンが観察されないときの、最大の幅wx2、幅wy2、幅wx3及び幅wy3などに相当する。
図10に表したように、パターンが観察されないパターン幅waは、距離Dに対して比例する。距離Dが0.3mのときに、パターン幅waは40μmである。距離Dが6mのときに、パターン幅waは800μmとなる。
本実施形態に係る有機電界発光素子が照明などに用いられる際に、その照明装置と使用者(観察者)との距離Dは、種々に変えることができる。実施形態において、用途に応じた距離Dに基づいて、幅wx2、幅wy2、幅wx3及び幅wy3は定められる。
以下、本実施形態に係る有機電界発光素子の使用例について説明する。以下では、有機電界発光素子110が用いられる場合として説明するが、有機電界発光素子111を用いても良い。
図11(a)及び図11(b)は、第1の実施形態に係る有機電界発光素子の使用状態を例示する模式図である。
図11(a)は、有機発光層40から発光光45が放出されている状態(点灯時)に対応し、図11(b)は、発光光45が放出されていない状態(非点灯時)に対応する。これらの図に表したように、この例では、第2電極20は観察者71に対向し、光散乱層51が物体72に対向している。
図11(a)に表したように点灯時には、発光光45により物体72が照明される。そして、外光46の一部は第2電極20で反射し、観察者71に到達する。外光46の別の一部は、有機電界発光素子110を透過し、物体72に至り、その光は物体72で反射し、有機電界発光素子110を介して観察者71に到る。例えば、有機電界発光素子110の反射率をRoとし、透過率をToとし、物体72の反射率をRbとする。発光光45の強度をIoとし、外光46の強度をIsとする。このとき、観察者71に到達する光の強度Iは、(Io+Is)RbTo+IsRoとなる。
図11(b)に表したように非点灯時には、観察者71に到達する光の強度Iは、IsRbTo+IsRoとなる。
図12(a)及び図12(b)は、第1の実施形態に係る有機電界発光素子の別の使用状態を例示する模式図である。
図12(a)は点灯時に対応し、図12(b)は非点灯時に対応する。これらの図に表したように、この例では、光散乱層51が観察者71に対向し、第2電極20が物体72に対向している。
図12(a)に表したように点灯時には、発光光45は観察者71に向けて出射する。そして、外光46の一部は第2電極20で反射し、観察者71に到達する。外光46の別の一部は、有機電界発光素子110を透過し、物体72に至り、その光は物体72で反射し、有機電界発光素子110を介して観察者71に到る。例えば、有機電界発光素子110の反射率をRo’とし、透過率をToとする。観察者71に到達する光の強度Iは、IsRbTo+Io+IsRo’となる。
図12(b)に表したように非点灯時には、観察者71に到達する光の強度Iは、IsRbTo+IsRo’となる。
この使用状態において、非点灯時には、観察者71は、有機電界発光素子110を介して物体72を観察可能である。一方、点灯時には、有機電界発光素子110からの発光光45により、観察者71から物体72が見え難くなる。
図13は、第1の実施形態に係る別の有機電界発光素子の構成を例示する模式的断面図である。
図13は、例えば、図2、図4(a)及び図4(b)のA1−A2線断面に相当する断面図である。
図13に表したように、本実施形態に係る別の有機電界発光素子112においては、基板80の上に第2電極20が設けられ、第2電極20の上に有機発光層40が設けられる。有機発光層40の上に第1電極10が設けられ、第1電極10の上に配線層31が設けられる。配線層31の上、及び、第1電極10の上面に、光散乱層51が設けられる。有機電界発光素子112においても光透過性の有機電界発光素子を提供できる。なお、有機発光層40の上に配線層31を設け、配線層31の上に第1電極10を設けても良い。
図14は、第1の実施形態に係る別の有機電界発光素子の構成を例示する模式的断面図である。
図14に表したように、第1の実施形態に係る別の有機電界発光素子112aにおいては、基板80の第1電極10とは反対側の面の一部に凹凸が設けられている。この凹凸が光散乱層51となり、凹凸が設けられていない部分が非散乱部52となる。このように、光散乱層51として、基板80の少なくとも一部を用いても良い。
図15(a)〜図15(c)は、第1の実施形態に係る別の有機電界発光素子の構成を例示する模式的断面図である。
これらの図は、例えば、図2、図4(a)及び図4(b)のA1−A2線断面に相当する断面図である。
図15(a)に表したように、本実施形態に係る別の有機電界発光素子113においては、基板80と第1電極10との間に光散乱層51が設けられる。基板80と第1電極10との間の光散乱層51が設けられていない部分には、発光光45を透過させる透過層60が設けられる。透過層60には、例えば、透明な樹脂などが用いられる。透過層60必要に応じて設けられ、省略しても良い。例えば、基板80の上に、光散乱層51と透過層60とが設けられる。その上に第1電極10が設けられ、第1電極10の上に配線層31が設けられ、第1電極10の上に有機発光層40が設けられる。有機発光層40の上に第2電極20が設けられる。
有機電界発光素子113においては、反射による像の形成を発生させる反射性電極(第2電極20)と、光散乱層51と、の間の距離が近くなる。このため、視認する角度が変わっても、反射による像が生じ難い。
図15(b)に表したように、本実施形態に係る別の有機電界発光素子113aにおいては、基板80と第1電極10との間に光散乱層51が設けられる。そして、光散乱層51を埋め込むように、透過層60が設けられる。すなわち、透過層60は、光散乱層51どうしの間、及び、光散乱層51と第1電極10との間に設けられている。
図15(c)に表したように、本実施形態に係る別の有機電界発光素子113bにおいては、基板80の第1電極10に対向する面上に光散乱層51が設けられている。すなわち、基板80の表面に凹凸が形成され、その凹凸が、光散乱層51となる。すなわち、光散乱層51として、基板80の少なくとも一部が用いられる。そして、基板80と第1電極10との間に、透過層60が設けられている。透過層60は、凹凸を平坦化させる。これにより、例えば、第1電極10が安定して形成できる。
このように、本実施形態において、各層、電極及び基板の積層順は、種々の変形が可能である。
図16(a)〜図16(c)は、第1の実施形態に係る別の有機電界発光素子の構成を例示する模式的断面図である。
これらの図は、例えば、図2、図4(a)及び図4(b)のA1−A2線断面に相当する断面図である。
図16(a)に表したように、本実施形態に係る別の有機電界発光素子114においては、図1(a)〜図1(c)に関して説明した有機電界発光素子110の構成において、基板80と第1電極10との間(すなわち、光散乱層51と第1電極10との間)に、中間層63が設けられている。
中間層63は、高屈折率部61と、凹凸構造部62と、を含む。高屈折率部61は、第1電極10に接する。高屈折率部61の屈折率は、第1電極10の屈折率と同じ程度である。高屈折率部61の屈折率と、第1電極10の屈折率と、の差の絶対値は、例えば、0.2以下である。高屈折率部61の屈折率は、1.8以上2.0以下である。高屈折率部61の屈折率は、有機発光層40の屈折率と同じ程度である。高屈折率部61は、凹凸構造部62の表面を平坦化させる機能を有することができる。
凹凸構造部62は、基板80に接している。凹凸構造部62は、X−Y平面に射影したときに配線層31及び導電部21と重なる部分を有する。凹凸構造部62は、X−Y平面に射影したときに、配線層31と重ならず導電部21と重ならない領域の少なくとも一部を除いて設けられている。凹凸構造部62のパターン形状は、例えば、光散乱層51のパターン形状と実質的に同じである。
凹凸構造部62には、例えば、粒子が分散された樹脂層、並びに、マイクロレンズ形状またはピラミッド形状などの凹凸が部分的に設けられた層、の少なくともいずれかを用いることができる。
有機電界発光素子114においては、有機発光層40の内部及び第1電極10の内部の少なくともいずれかを伝播する光を外部に取り出すことができる。これにより、より高い発光効率が得られる。
図16(b)に表したように、本実施形態に係る別の有機電界発光素子114aにおいては、基板80と第1電極10との間に中間層63が設けられ、基板80の中間層63に対応する表面の一部に凹凸64が設けられている。この凹凸64が、凹凸構造部62相当する。この場合も、有機発光層40の内部及び第1電極10の内部の少なくともいずれかを伝播する光を外部に取り出すことができる。
図16(c)に表したように、本実施形態に係る別の有機電界発光素子114bにおいては、凹凸64が設けられ、さらに、基板80の第1電極10とは反対側の面の一部に凹凸が設けられ、この凹凸が光散乱層51となり、凹凸が設けられていない部分が非散乱部52となる。
(第2の実施形態)
図17は、第2の実施形態に係る照明装置の構成を例示する模式図である。
図17に表したように、本実施形態に係る照明装置210は、第1の実施形態に係る有機電界発光素子(例えば有機電界発光素子110)と、電源部201と、を備える。
電源部201は、配線層31と第2電極20とに電気的に接続される。電源部201は、配線層31、第1電極10及び第2電極20を介して有機発光層40に流れる電流を供給する。
本実施形態に係る照明装置210によれば、光透過性の照明装置を提供できる。
(第3の実施形態)
本実施形態は、有機電界発光素子の製造方法に係る。本実施形態は、照明装置の製造方法の一部に対応する。
図18(a)〜図18(e)は、第3の実施形態に係る有機電界発光素子の製造方法を例示する工程順模式的断面図である。
図18(a)に表したように、例えば、基板80の上に、第1電極10を形成する。第1電極10の上に配線層31を形成する。配線層31のパターンの形成には、例えば、フォトリソグラフィとエッチングが用いられる。また、マスクを用いた成膜(蒸着など)を用いても良い。
図18(b)に表したように、第1電極10及び配線層31の上に、有機発光層40を形成する。有機発光層40の上に、第2電極20を形成する。これにより、加工体110wが形成される。第2電極20のパターンの形成には、例えば、フォトリソグラフィとエッチングが用いられる。また、マスクを用いた成膜(蒸着など)を用いても良い。
図18(c)に表したように、基板80の裏面(下面であり、基板80の第1電極10とは反対側の面)に、光散乱層51となる光散乱膜50fを形成する。光散乱膜50fは、例えば感光性を有する。光散乱膜50fは、感光性を有する樹脂膜59である。ここでは、光散乱膜50fがポジ形であるとする。
図18(d)に表したように、加工体の上面から、露光光75を照射する。この露光光75は、第2電極20(導電部21)及び配線層31により遮光される。露光光75のうちで導電部非形成領域22及び配線層非形成領域32を通過する光が光散乱膜50fに照射される。
この後、図18(e)に表したように、光散乱膜50fのうちで光が照射された部分を除去することで、光散乱層51が形成できる。
この例では、光散乱層51は、第2電極20及び配線層31と自己整合的に形成されている。光散乱層51の形状は、第2電極20及び配線層31の形状と実質的に重なり、加工精度が高い。また、この方法によれば、光散乱層51を簡単に作製することができる。
図19(a)〜図19(d)は、第3の実施形態に係る有機電界発光素子の別の製造方法を例示する工程順模式的断面図である。
図19(a)に表したように、例えば、基板80の上に、第1電極10、配線層31、有機発光層40、及び、第2電極20を含む加工体110wを形成した後、基板80の裏面(下面であり、基板80の第1電極10とは反対側の面)に、感光性のレジスト膜58を形成する。レジスト膜58は、感光性の樹脂膜59であり、ネガ形のレジストである。そして、加工体の上面から、露光光75を照射する。この露光光75は、第2電極20(導電部21)及び配線層31により遮光され、露光光75のうちで導電部非形成領域22及び配線層非形成領域32を通過する光がレジスト膜58に照射される。
図19(b)に表したように、例えば、レジスト膜58のうちで光が照射されていない部分を除去する。
図19(c)に表したように、基板80の裏面(下面)において、レジスト膜58を覆うように、光散乱膜50fを形成する。
図19(d)に表したように、レジスト膜58を除去することで、レジスト膜58上の光散乱膜50fを除去する。この方法では、リフトオフ法により、光散乱膜50fが加工されることにより、光散乱層51が形成される。
この例では、光散乱層51は、第2電極20及び配線層31と自己整合的に形成されている。光散乱層51の形状は、第2電極20及び配線層31の形状と実質的に重なり、加工精度が高い。また、この方法によれば、光散乱層51を簡単に作製することができる。
図20は、第3の実施形態に係る有機電界発光素子の製造方法を例示するフローチャート図である。
図20に表したように、本製造方法においては、加工体110wを準備する(ステップS110)。加工体110wは、第1電極10と、配線層31と、第2電極20と、有機発光層40と、を含む。第1電極10は、第1主面10aを有し、光透過性である。配線層31は、第1主面10aに対して平行な平面に沿って延在し、第1電極10に電気的に接続される。配線層31は、第1電極10の導電率よりも高い導電率を有し、光反射性である。第1電極10は、X−Y平面に射影したときに、配線層31と重ならない部分を有する。第2電極20は、第1主面10aと対向する。第2電極20は、導電部21を有する。導電部21は、光反射性である。導電部21は、X−Y平面に射影したときに配線層31と重ならない領域の一部に設けられる。導電部21は、導電部非形成領域22を除いて設けられる。導電部非形成領域22は、X−Y平面に射影したときに配線層31と重ならない領域の少なくとも一部に設けられる。有機発光層40は、第1主面10aと第2電極20との間に設けられる。
例えば、光透過性の基板80の上に、第1電極10及び配線層31を形成し、第1電極10の上に有機発光層40を形成し、有機発光層40の上に、第2電極20を形成する。例えば、図18(a)及び図18(b)に関して説明した処理を行う。
この後、図20に表したように、本製造方法では、加工体110wのX−Y平面に対して平行な面上に、配線層31及び第2電極20をマスクとした露光を用いた加工により、光散乱層51を形成する(ステップS120)。光散乱層51は、光散乱層51と第2電極20との間に第1電極10が配置される位置に形成される。このステップでは、X−Y平面に射影したときに配線層31及び導電部21と重なる領域であって、X−Y平面に射影したときに配線層31と重ならず導電部21と重ならない領域の少なくとも一部を除く領域(加工体110wのX−Y平面に対して平行な面上の領域)に光散乱層51を形成する。
光散乱層51の形成においては、例えば、加工体110wのX−Y平面に対して平行な面上に、感光性を有する樹脂膜59を形成する。樹脂膜59は、樹脂膜59と第2電極20との間に第1電極10が配置される位置に形成される。樹脂膜59は、例えば光散乱膜50fである。そして、配線層31及び第2電極20をマスクとして用いて樹脂膜59に感光性が発現する光(露光光75)を照射して、樹脂膜59を配線層31及び第2電極20のパターン形状を反映したパターンに加工することを含む。
例えば、基板80の下面に、光散乱層51を形成する。この光散乱層51の形成は、例えば、基板80の下面に、光に対して反応性を有する樹脂膜59(光散乱膜50f)を形成する。そして、配線層31及び第2電極20をマスクとして用い、基板80の上面の側から光(露光光75)をこの樹脂膜59(光散乱膜50f)に照射する。これにより、樹脂膜59(光散乱膜50f)を、配線層31及び第2電極20のパターン形状を反映したパターンに加工する。例えば、図18(c)及び図18(d)に関して説明した処理を行う。
例えば、樹脂膜59は、レジスト膜58でも良い。配線層31及び第2電極20をマスクとして用いてレジスト膜58に露光光75を照射して、レジスト膜58を配線層31及び第2電極20のパターン形状を反映したパターンに加工する。そして、所定のパターンに加工されたレジスト膜58を用いて、光散乱膜50fを加工して光散乱層51を得る。例えば、図19(a)〜図19(d)に関して説明した処理を行う。
第1〜第3の実施形態においては、反射性の、第2電極20及び配線層31を細線化することで、X−Y平面に射影したときに、第2電極20及び配線層31の両方に重ならない領域を設ける。これにより、有機電界発光素子に透明性を付与する。そして、第2電極20及び配線層31の両方に重なる領域に光散乱層51を設けることで、映り込みを防止する。そして、発光光45の光取り出し効率を向上させる。これにより透過率を下げずに、発光効率を向上させることが可能となる。
第2電極20及び配線層31を細線状または格子状にし、かつ、視認できない程度の線幅に形成することで、第2電極20及び配線層31は目立たなくなる(視認できなくなる)。1m離れた位置から見た場合、視認できない程度の線幅は、例えば、100μm程度以下(例えば120μm以下)である。例えば、第2電極20及び配線層31の線幅を120μm以下にすることで、第2電極20及び配線層31が線として視認できなくなる。
実施形態に係る有機電界発光素子及び照明装置においては、透明性が得られ、背景像を視認でき、雰囲気にとけこみ、かつ発光効率の高い発光素子及び照明素子が実現できる。
実施形態によれば、光透過性の有機電界発光素子、照明装置及び有機電界発光素子の製造方法が提供される。
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明の実施形態は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、有機電界発光素子に含まれる、第1電極、第2電極、配線層、有機発光層、光散乱層及び基板、並びに、照明装置に含まれる電源部などの各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
その他、本発明の実施の形態として上述した有機電界発光素子、照明装置及び有機電界発光素子の製造方法を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての有機電界発光素子、照明装置及び有機電界発光素子の製造方法の成長方法も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…第1電極、 10a…第1主面、 10b…第2主面、 20…第2電極、 20p…第1パターン部、 20q…第2パターン部、 21…導電部、 22…導電部非形成領域、 30…配線部、 31…配線層、 32…配線層非形成領域、 40…有機発光層、 41…第1層、 42…第2層、 43…発光部、 44…発光領域、 45…発光光、 46…外光、 50…光散乱部、 50f…光散乱膜、 51…光散乱層、 52…非散乱部、 55…樹脂層、 56…粒子、 57…透明層、 58…レジスト膜、 59…樹脂膜、 60…透過層、61…高屈折率部、62…凹凸構造部、63…中間層、 64…凹凸、 71…観察者、 72…物体、 75…露光光、 80…基板、 110、111、112、112a、113、113a、113b、114、114a、114b…有機電界発光素子、 110w…加工体、 201…電源部、 210…照明装置、 D…距離、 PA…一部分、 px2、px3、py2、py3…ピッチ、 wa…パターン幅、 wx2、wx3、wy2、wy3…幅

Claims (8)

  1. 1面を有し光透過性の第1電極と、
    前記第1面に対して平行な平面に沿って延在し前記第1電極に電気的に接続され前記第1電極の導電率よりも高い導電率を有し光反射性の配線層であって、前記第1電極は前記平面に対して垂直な第1方向において前記配線層と重ならない部分を有する配線層と、
    前記第1面と対向し、前記第1方向において前記配線層と重ならない領域の一部と重なる光反射性の導電部を有する第2電極と、
    前記第1面と前記第2電極との間に設けられた有機発光層と、
    樹脂層と、前記樹脂層に分散された複数の粒子と、を含む光散乱層であって、前記光散乱層と前記第2電極との間に前記第1電極が配置され、前記光散乱層は、前記第1方向において前記有機発光層と重なり、前記光散乱層は、前記第1方向において前記配線層及び前記導電部と重なる部分を有し、前記光散乱層は、前記第1方向において、前記配線層と重ならず前記導電部と重ならない領域の少なくとも一部を除いて設けられている光散乱層と、
    光透過性の基板であって、前記基板と前記第1電極との間に前記光散乱層が配置される前記基板と、
    前記基板と前記第1電極との間及び前記光散乱層と前記第1電極との間に設けられ前記第1電極と接する光透過性の樹脂の透過層と、
    を備え
    前記光散乱層は、前記基板と前記透過層との間において前記透過層に埋め込まれ、前記第1電極から離れており、前記基板の一部と接する有機電界発光素子。
  2. 前記基板と前記第1電極との間に設けられ、凹凸構造部を含む中間層をさらに備えた請求項記載の有機電界発光素子。
  3. 前記導電部の幅は、1マイクロメートル以上2000マイクロメートル以下である請求項1または2に記載の有機電界発光素子。
  4. 前記配線層は、前記平面に対して平行な第2方向に沿って延在する帯状部分を有し、
    前記配線層の前記帯状部分の前記延在方向に対して垂直で前記平面に対して平行な第3方向に沿った、前記配線層の幅は、1マイクロメートル以上2000マイクロメートル以下である請求項1〜のいずれか1つに記載の有機電界発光素子。
  5. 前記配線層は、Mo、Ta、Nb、Al、Ni及びTiよりなる群から選択された少なくともいずれかを含む請求項1〜のいずれか1つに記載の有機電界発光素子。
  6. 前記第1電極の前記平面に対して平行な方向に沿った幅は20ミリメートル以上である請求項1〜のいずれか1つに記載の有機電界発光素子。
  7. 前記有機発光層から放出する光は、白色光である請求項1〜のいずれか1つに記載の有機電界発光素子。
  8. 請求項1〜のいずれか1つに記載の有機電界発光素子と、
    前記配線層と前記第2電極とに電気的に接続され、前記配線層、前記第1電極及び前記第2電極を介して前記有機発光層に流れる電流を供給する電源部と、
    を備えた照明装置。
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