JP5755258B2 - 車体側部構造 - Google Patents

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Description

本発明は、リヤホイールハウスの車幅方向内側にリヤバルクヘッドが設けられ、リヤホイールハウスの車体前方にドア開口部が設けられ、ドア開口部を開閉可能なサイドドアが設けられた車体側部構造に関する。
車体側部構造のなかには、リヤホイールハウスに補強部材が設けられ、補強部材がリヤシートブラケットを介してシートバックプレートに連結されたものが知られている。
この車体側部構造によれば、リヤホイールハウスの近傍に車体側方から衝撃荷重が入力した場合に、入力した衝撃荷重がリヤホイールハウスを経て補強部材に伝えられる。補強部材に伝えられた荷重がリヤシートブラケットを経てシートバックプレートに伝えられ、伝えられた荷重がシートバックプレートで支えられる(例えば、特許文献1参照。)。
特許第4293180号公報
しかし、特許文献1の車体側部構造は、リヤホイールハウスから離れた部位(例えば、センタピラー)に車体側方から衝撃荷重が入力した場合、入力した衝撃荷重をリヤホイールハウスを経て補強部材に分散させることができない。
このため、衝撃荷重が入力した部位が車室側に大きく変形することが考えられ、この観点から改良の余地が残されていた。
本発明は、リヤホイールハウスから離れた部位に車体側方から衝撃荷重が入力した場合に、入力した衝撃荷重をリヤホイールハウス側に分散させることができる車体側部構造を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、リヤホイールハウスの車幅方向内側にリヤバルクヘッドが設けられ、該リヤバルクヘッドに、前記リヤホイールハウスに接続される脚部と、該脚部の上端部から車幅方向内側に延びるアッパクロスメンバと、前記脚部の下端部から車幅方向内側に延びるロアクロスメンバとを含み、前記リヤホイールハウスの車幅方向外側にサイドアウタパネルが接続され、該サイドアウタパネルにサイドドアで開閉可能なドア開口部が形成され、該ドア開口部の開口フランジが前記サイドアウタパネルのパネルフランジおよび前記リヤホイールハウスの前フランジで形成され、前記ドア開口部の後部にストライカが設けられ、該ストライカに係止可能なドアラッチが前記サイドドアの内部に設けられ、該サイドドアの内部に補強用のドアビームが設けられた車体側部構造において、前記リヤホイールハウスの前部に取り付けられたハウス補強部材を備え、前記ハウス補強部材は、前記ドア開口部の開口フランジに接続されることにより前記ストライカの車幅方向内側に設けられた前接続部と、前記前接続部から前記リヤホイールハウスの前部に沿って車体後方で、かつ、車幅方向内側に向けて傾斜状に延出されたパネル部と、該パネル部の後端部から張り出され、前記リヤバルクヘッドの脚部に接続された後接続部と、を有し、前記ストライカの車幅方向外側に前記ドアビームの後端部が設けられ、前記ドアビームの後端部、前記ストライカおよび前記前接続部が車外側から車幅方向内側に向けてこの順に重なるように設けられたことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、前記パネル部が前記リヤホイールハウスの前部に接続されることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、前記ハウス補強部材は、前記後接続部から前記前接続部まで略水平に延びるビードを有し、該ビードは、車室側へ向けて膨出されることにより頂部を有することを特徴とする。
請求項は、前記ハウス補強部材の前接続部が車体前方に向けて下り勾配に傾斜され、前記ハウス補強部材は、上下方向に複数のビードを有し、前記複数のビードのうち少なくとも一つのビードは、前記ドアラッチおよび前記ストライカが係止する係止部と同等の高さ位置に配置され、前記一つのビードの下方に形成された他のビードが、前端部から車体後方に向け上り勾配に傾斜され、前記一つのビードの中央部に合流することを特徴とする。
請求項は、前記サイドドアの前部が回動自在に支持され、下部にシートベルト用のリトラクタを収納するリトラクタ開口部が形成されたセンタピラーを備え、前記ドアビームは、前記リトラクタ開口部より車幅方向外側で、かつ、該リトラクタ開口部に対峙するように前端部が配置されたことを特徴とする。
請求項は、前記サイドドアの前部が回動自在に支持され、下部に脆弱部が形成されたセンタピラーを備え、前記ドアビームは、前記脆弱部より車幅方向外側で、かつ、該脆弱部に対峙するように前端部が配置されたことを特徴とする。
請求項は、前記開口フランジの車幅方向外側において、前記サイドアウタパネルのうち車幅方向に張り出された開口段部壁に、前記ドアラッチが係止する前記ストライカが設けられ、前記開口段部壁に対峙するように前記前接続部、前記ドアビームの後端部が配置されたことを特徴とする。
請求項は、前記ストライカは、前記サイドアウタパネルの開口段部壁に配置されたストライカ取付ブラケットに固定され、前記サイドドアは、前記サイドアウタパネルの開口段部壁に対峙するドア段部壁を有し、前記ドア段部壁に前記ドアビームの後端部が接続されたことを特徴とする。
請求項は、前記ドアビームの前端部が前記サイドドアの前部にビーム取付ブラケットを介して固定され、該ビーム取付ブラケットが、前記サイドドアを前記センタピラーに支持する複数のドアヒンジのうち、最下位に配置されたドアヒンジに固定されたことを特徴とする。
請求項1に係る発明では、リヤホイールハウスの前部にハウス補強部材を取り付け、前接続部をリヤホイールハウスのフランジに接続し、後接続部をリヤバルクヘッドに接続した。さらに、ドアビームの後端部、ストライカおよび前接続部を車外側から車幅方向内側に向けてこの順に重なるように設けた。
ここで、リヤホイールハウスから離れた部位に車体側方から衝撃荷重が入力した場合に、衝撃荷重をドアビームに伝えることができる。さらに、ドアビームに伝えられた荷重をドアビームの後端部に伝え(分散させ)、後端部からストライカを経て前接続部に伝えることができる。
分散された荷重が前接続部に伝えられることにより、ハウス補強部材が後接続部を支点にして車幅方向内側に曲げ変形する。ハウス補強部材が曲げ変形することにより、ハウス補強部材のうち外側壁(車外側に臨む壁)が引張方向に変形し、内側壁(車室側に臨む壁)が圧縮方向に変形する。
ハウス補強部材が引張方向や圧縮方向に変形することにより、ハウス補強部材に伝えられた荷重をハウス補強部材を経てリヤバルクヘッド(剛性の高い部材)に伝え、リヤバルクヘッドで支えることができる。
これにより、リヤホイールハウスが車室側に大きく変形することを抑えることができる。
さらに、ドアビームに伝えられた荷重をドアビームの後端部に伝え(分散させ)、分散させた荷重をハウス補強部材を経てリヤバルクヘッドに伝えることができる。
すなわち、リヤホイールハウスから離れた部位に車体側方から衝撃荷重が入力した場合に、入力した衝撃荷重をリヤホイールハウス側に分散させることができる。
これにより、車体側方から入力した衝撃荷重でリヤホイールハウスから離れた部位が車室側に大きく変形することを抑えることができる。
請求項2に係る発明では、パネル部をリヤホイールハウスの前部に接続した。
請求項3に係る発明では、ハウス補強部材に、後接続部から前接続部まで略水平に延びるビードを有し、ビードを車室側へ向けて膨出することにより、ビードに頂部を有するようにした。
よって、ハウス補強部材の前接続部に車幅方向外側から荷重が入力した場合に、ハウス補強部材が後接続部を支点にして車幅方向内側に曲げ変形する。ハウス補強部材が曲げ変形することにより、パネル部が引張方向に変形し、頂部が圧縮方向に変形する。
ハウス補強部材を曲げ変形させることにより、伝えられた荷重の一部をハウス補強部材で吸収することができる。
加えて、パネル部が引張方向に変形し、頂部が圧縮方向に変形した状態に保たれる。よって、前接続部に入力した荷重をハウス補強部材を経てリヤバルクヘッドに伝えることができる。
請求項に係る発明では、ハウス補強部材の一つのビードを、ドアラッチおよびストライカの係止部と同等の高さ位置に配置した。これにより、ハウス補強部材の形状を小さく抑えた状態で、ハウス補強部材に係止部から荷重を好適に伝えることができる。
さらに、一つのビードの下方に他のビードを形成し、他のビードを車体後方に向け上り勾配に傾斜させて一つのビードの中央部に合流させた。これにより、ハウス補強部材の形状を小さく抑えることができる。
このように、ハウス補強部材の形状を小さく抑えることによりハウス補強部材の軽量化を図ることができる。
請求項に係る発明では、センタピラーの下部にリトラクタ開口部を形成した。さらに、リトラクタ開口部より車幅方向外側で、かつ、リトラクタ開口部に対峙するようにドアビームの前端部を配置した。
よって、センタピラーの下部に車体側方から衝撃荷重が入力した場合に、センタピラーの下部を車室側に変形させ、かつ、ドアビームの前端部を車室側に移動させることができる。このように、センタピラーの下部を変形させ、さらに、ドアビームの前端部を移動させることにより衝撃荷重を吸収することができる。
さらに、ドアビームの前端部とともにドアビームの後端部を車室側に移動させることができる。よって、ドアビームの後端部に伝えられた(分散された)荷重をハウス補強部材に伝えることができる。これにより、伝えられた荷重でハウス補強部材を曲げ変形させることにより、伝えられた荷重をハウス補強部材で吸収することができる。
請求項に係る発明では、センタピラーの下部に脆弱部を形成し、脆弱部より車幅方向外側で、かつ、脆弱部に対峙するようにドアビームの前端部を配置した。
よって、センタピラーの下部(脆弱部)に車体側方から衝撃荷重が入力した場合に、センタピラーの下部を車室側に変形させ、かつ、ドアビームの前端部を車室側に移動させることができる。
さらに、ドアビームの前端部とともにドアビームの後端部を車室側に移動させることにより、後端部に伝えられた(分散された)荷重をハウス補強部材に伝えることができる。これにより、伝えられた荷重でハウス補強部材を曲げ変形させることにより、伝えられた荷重をハウス補強部材で吸収することができる。
加えて、センタピラーの下部に脆弱部を形成することにより、脆弱部を乗員の下半身側に配置することができる。よって、衝撃荷重で脆弱部(すなわち、下部)を車室側に変形させることにより、乗員の上半身(胸部)側に位置するセンタピラーの部位を乗員の胸部から離す(遠ざける)ことができる。
これにより、乗員の胸部に衝撃荷重の影響を与えないようにできる。
請求項に係る発明では、開口段部壁にストライカを設け、この開口段部壁に前接続部、ドアビームの後端部を対峙するように配置した。よって、ストライカとドアラッチの係止部を、前接続部およびドアビームの後端部を結ぶ直線上に配置することができる。
これにより、ドアビームの後端部に伝えられた(分散された)荷重を、ドアビームの後端部および係止部を経てハウス補強部材の前接続部に略直線上に伝えることができるので、荷重の伝達効率を向上させることができる。
請求項に係る発明では、サイドアウタパネルの開口段部壁にストライカ取付ブラケットを配置し、ストライカ取付ブラケットにストライカを固定した。さらに、サイドアウタパネルの開口段部壁に対峙するドア段部壁にドアビームの後端部を接続した。
よって、ストライカ取付ブラケットを前接続部およびドアビームの後端部を結ぶ直線上に配置することができる。
これにより、ドアビームの後端部に伝えられた(分散された)荷重を、ドアビームの後端部、ストライカおよびストライカ取付ブラケットを経てハウス補強部材の前接続部に略直線上に伝えることができるので、荷重の伝達効率を向上させることができる。
請求項に係る発明では、ドアビームの前端部をサイドドアの前壁にビーム取付ブラケットを介して固定し、このビーム取付ブラケットを最下位のドアヒンジに固定した。
センタピラーの下部に車体側方から衝撃荷重が入力した場合に、入力した衝撃荷重を最下位のドアヒンジおよびビーム取付ブラケットを経てドアビームの前端部に伝えることができる。
よって、前端部に伝えられた荷重をドアビームの後端部に分散させ、後端部に分散された(伝えられた)荷重をハウス補強部材に伝えることができる。これにより、伝えられた荷重でハウス補強部材を曲げ変形させることにより、伝えられた荷重をハウス補強部材で吸収することができる。
本発明に係る車体側部構造を示す斜視図である。 図1の車体側部構造の要部を示す断面図である。 本発明に係る車体側部構造を示す側面図である。 図3の4−4線断面図である。 本発明に係るセンタピラーに上下のドアヒンジを介してリヤサイドドアを取り付けた状態を示す側面図である。 図2の6−6線断面図である。 図2の7−7線断面図である。 図2の8部拡大図である。 図8のハウス補強部材を車体から分解した状態を示す分解斜視図である。 図8の10−10線断面図である。 図7の11部拡大図である。 本発明に係るセンタピラーに車体側方から衝撃荷重が入力する例を説明する図である。 本発明に係るハウス補強部材に荷重を伝達する例を説明する図である。 本発明に係るリヤバルクヘッドで荷重を支える例を説明する図である。 本発明に係る車体側部構造で乗員の胸部を衝撃荷重から保護する例を説明する図である。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、「前(Fr)」、「後(Rr)」、「左(L)」、「右(R)」は運転者から見た方向にしたがう。
実施例に係る車体側部構造10について説明する。
図1に示すように、車体側部構造10は、車体11の側部に設けられて車体前後方向に延びるサイドシル12と、サイドシル12の前端部12aから立ち上げられたフロントピラー13と、サイドシル12の中央部12bから立ち上げられたセンタピラー14と、サイドシル12の後部12cに設けられたクロスメンバ15と、クロスメンバ15から車体後方に延びるリヤフレーム16とを含む(備えている)。
また、車体側部構造10は、リヤフレーム16に設けられたリヤホイールハウス18と、リヤホイールハウス18の後部18aに沿って立ち上げられたリヤピラー21と、フロントピラー13からリヤピラー21に向けて延ばされたルーフレール22とを含む(備えている)。
さらに、車体側部構造10は、車体11の側部に設けられたフロントサイドドア23およびリヤサイドドア(サイドドア)24と、リヤホイールハウス18に連結されたリヤバルクヘッド25と、リヤホイールハウス18の車幅方向外側に接続されたサイドアウタパネル26(図7参照)と、リヤホイールハウス18に設けられたハウス補強部材28とを含む(備えている)。
サイドシル12の前半部12d、フロントピラー13、センタピラー14およびルーフレール22の前半部22aで車体11の前側部に前ドア開口部31が形成されている。
前ドア開口部31にフロントサイドドア23が開閉自在に支持されている。
また、サイドシル12の後半部12e、センタピラー14、リヤピラー21(リヤホイールハウス18を含む)およびルーフレール22の後半部22bで車体11の後側部に後ドア開口部(ドア開口部)32が形成されている。
後ドア開口部32にリヤサイドドア24が開閉自在に支持されている。
リヤサイドドア24は、センタピラー14にドア前壁(前壁)64(図3参照)が回動自在に支持されている。
リヤサイドドア24の内部27にはドアビーム68が傾斜状に設けられ、ドアビーム68の後端部68b近傍にドアラッチ装置88(図7参照)が設けられている。
図2、図3に示すように、センタピラー14は、車室34側の内壁37のうち下部37aに形成されたリトラクタ開口部39と、車外35側の外壁38のうち下部38aに形成された脆弱部41とを有する。
リトラクタ開口部39および脆弱部41は、それぞれ同じ高さに備えられている。
図4に示すように、リトラクタ開口部39は、リトラクタ43が収納可能に開口されている。このリトラクタ開口部39は、サイドシル12の上端12fから乗員45の腰部46中心(図3参照)(シートクッション49より僅かに上方の位置)までの範囲E1に形成されている。
リトラクタ開口部39にリトラクタ43が収納され、収納されたリトラクタ43がボルト51(図2も参照)で内壁37に取り付けられている。
リトラクタ43はシートベルト44を巻き取る機能などを備えている。
センタピラー14の下部37aにリトラクタ開口部39を形成することにより、下部37aに車体側方から衝撃荷重が入力した場合に、下部37aを車室34側に変形させることができる。センタピラー14の下部37aを変形させることにより衝撃荷重を吸収することができる。
脆弱部41は、センタピラー14を加熱圧縮するホットプレス成形で成形する際に、急冷をおこなわないことにより成形される。
この脆弱部41は、リトラクタ開口部39と同様に、サイドシル12の上端12fから乗員45の腰部46中心(図3参照)(シートクッション49より僅かに上方の位置)までの範囲E2に形成されている。
センタピラー14の下部38aに脆弱部41を形成することにより、下部38aに車体側方から衝撃荷重が入力した場合に、下部38aを車室34側に変形させることができる。センタピラー14の下部38aを変形させることにより衝撃荷重を吸収することができる。
加えて、センタピラー14の下部37aにリトラクタ開口部39を形成し、下部38aに脆弱部41を形成することにより、リトラクタ開口部39および脆弱部41を乗員45の下半身(腰部)46(図3参照)側に配置することができる。
よって、衝撃荷重で脆弱部41(すなわち、下部)を車室34側に変形させることにより、乗員45の上半身(胸部)47側に位置するセンタピラー14の部位14aを乗員45の胸部47から離す(遠ざける)ことができる。
図5に示すように、センタピラー14は、上下のドアヒンジ(複数のドアヒンジ)53,54を介してリヤサイドドア24が開閉自在に支持されている。上下のドアヒンジ53,54は同一部材で構成されている。
上ドアヒンジ53がセンタピラー14の中央に設けられ、下ドアヒンジ54がセンタピラー14の下部(すなわち、外壁38の下部38a)近傍に設けられている。よって、下ドアヒンジ54が上ドアヒンジ53の下方位置(最下位)に設けられている。
図6に示すように、下ドアヒンジ54は、固定ブラケット55がセンタピラー14の外壁38にボルト56・ナット57で取り付けられている。さらに、固定ブラケット55に支持軸58を介して回動ブラケット59が揺動自在に連結されている。
回動ブラケット59は、リヤサイドドア24のドア前壁64にボルト61・ナット62でビーム取付ブラケット67とともに締結されている。
よって、リヤサイドドア24(ドア前壁64)がセンタピラー14の外壁38に回動自在に支持されている。
この状態において、ビーム取付ブラケット67がリヤサイドドア24のドア前壁64を介して下ドアヒンジ54に固定されている。
このビーム取付ブラケット67にドアビーム68の前端部68aが接続されている。ビーム取付ブラケット67にドアビーム68の前端部68aが接続されることにより、ドアビーム68の前端部68aがリヤサイドドア24のドア前壁64にビーム取付ブラケット67を介して固定されている。
このように、ドアビーム68の前端部68aがリヤサイドドア24のドア前壁64にビーム取付ブラケット67を介して固定され、かつ、ビーム取付ブラケット67が最下位の下ドアヒンジ54に固定されている。
よって、センタピラー14(外壁38)の下部38a(図5参照)に車体側方から衝撃荷重が入力した場合に、入力した衝撃荷重を最下位の下ドアヒンジ54およびビーム取付ブラケット67を経てドアビーム68の前端部68aに伝えることができる。
図5に示すように、ドアビーム68の前端部68aがセンタピラー14の下部(外壁38の下部38a)に対峙するように取り付けられ、ドアビーム68の後端部68bがハウス補強部材28(図7参照)に対峙するように形成されている。
このドアビーム68は、リヤサイドドア24の内部27に設けられ、前端部68aから後端部68bに向けて傾斜角度θ1の上り勾配で傾斜された補強用の部材である。
図6に戻って、ドアビーム68は、リトラクタ開口部39より車幅方向外側で、かつ、リトラクタ開口部39に対峙するように前端部68aが配置されている。
さらに、ドアビーム68は、脆弱部41より車幅方向外側で、かつ、脆弱部41に対峙するように前端部68aが配置されている。
よって、センタピラー14(内壁37、外壁38)の下部37a,38aに車体側方から衝撃荷重が入力した場合に、下部37a,38aを車室34側に変形させることにより、ドアビーム68の前端部68aを車室34側に移動させることができる。
このように、センタピラー14の下部37a,38aを変形させ、さらに、ドアビーム68の前端部68aを移動させることにより衝撃荷重を吸収することができる。
図5に示すように、ドアビーム68の前端部68aとともにドアビーム68の後端部68bを車室34側に移動させることができる。よって、ドアビーム68の後端部68bに伝えられた(分散された)荷重をハウス補強部材28(図2参照)に伝えることができる。これにより、伝えられた荷重でハウス補強部材28を曲げ変形させることにより、伝えられた荷重をハウス補強部材28で吸収することができる。
図2、図7に示すように、ドアビーム68の後端部68bに対峙するようにハウス補強部材28がリヤホイールハウス18に設けられている。
リヤホイールハウス18は、車室34側に対峙するインナホイールハウス71と、車外35側に対峙するアウタホイールハウス72とを有する。
インナホイールハウス71のフランジ(リヤホイールハウスのフランジ)71aとアウタホイールハウス72のフランジ72aとが接続されることにより、リヤホイールハウス18が後輪の上半部を収容に形成されている。
インナホイールハウス71およびアウタホイールハウス72の各フランジ71a,72aが接続されることにより、リヤホイールハウス18の前フランジ18bが形成されている。
図7、図8に示すように、ハウス補強部材28は、インナホイールハウス71の前上部(リヤホイールハウスの前部)71bに取り付けられている。
このハウス補強部材28は、インナホイールハウス71のフランジ71aに接続された前接続部74と、前接続部74から延出されたパネル部75と、パネル部75の後辺(後端部)75bから張り出された後接続部76と、補強用の上ビード77、中ビード78および下ビード79(複数のビード)を有する。
前接続部74は、インナホイールハウス71のフランジ71aに接続されることにより、ストライカ82およびドアビーム68の後端部68bより車幅方向内側に設けられている。この前接続部74は、車体前方に向けて(すなわち、上端部74aから下端部74bに向けて)下り勾配に傾斜されている。
パネル部75は、前接続部74からインナホイールハウス71の前上部71bに沿って車体後方で、かつ、車幅方向内側に向けて傾斜状に延出されている。このパネル部75は、前辺75a、後辺75b、上辺75cおよび下辺75dで略台形状に形成されている。
前辺75aが前接続部74に沿って車体前方に向けて下り勾配に傾斜され、後辺75bが後接続部76に沿って形成されている。
また、上辺75cが略水平に形成され、下辺75dが、後辺75bから前辺75aに向けて車体前方で、かつ、車幅方向外側に向けて傾斜状に延出されている。よって、後辺75bは前辺75aより短い寸法に形成されている。
後接続部76は、パネル部75の後辺75bから張り出されてリヤバルクヘッド25の左脚部84に接続されている。
すなわち、パネル部75は、後接続部76から前接続部74までインナホイールハウス71の前上部71bに沿って車体前方で、かつ、車幅方向外側に向けて傾斜状に延出されている。
ここで、図2に示すように、リヤバルクヘッド25は、リヤホイールハウス18(具体的には、インナホイールハウス71)の車幅方向内側に設けられている。
すなわち、リヤバルクヘッド25は、リヤホイールハウス18に接続された左脚部84と、左脚部84の上端部84aから車幅方向内側に向けて延ばされたアッパクロスメンバ85と、左脚部84の下端部84bから車幅方向内側に向けて延ばされたロアクロスメンバ86とを備えている。
このリヤバルクヘッド25は、車室34と荷室36とを仕切る部材であり、車体11の骨材を形成する剛性の高い部材である。
図9、図10に示すように、上ビード77、中ビード78および下ビード79が上下方向に形成されている。具体的には、上ビード77は、パネル部75および後接続部76に設けられている。この上ビード77は、車室34側へ向けて断面略台形状に膨出されることにより頂部77aを有し、パネル部75の上辺75cに沿って前接続部74まで略水平に延びている。
頂部77aは、パネル部75に対して高さH1の位置に形成されている。
中ビード78は、パネル部75および後接続部76において上ビード77の下方に設けられている。この中ビード78は、車室34側へ向けて断面略台形状に膨出されることにより頂部78aを有し、上ビード77に沿って前接続部74まで略水平に延びている。
頂部78aは、パネル部75に対して高さH1の位置に形成されている。
図11に示すように、中ビード78は、ドアラッチ89およびストライカ82が係止する部位(以下、係止部91という)と同等の高さ位置に配置されている。
中ビード78は、「複数のビードのうち少なくとも一つのビード」に該当する。
図9、図10に戻って、下ビード79は、パネル部75において中ビード78の下方に設けられている。この下ビード79は、車室34側へ向けて断面略台形状に膨出されることにより頂部79aを有し、下辺75dに沿って延びている。
頂部79aは、パネル部75に対して高さH1の位置に形成されている。
さらに、下ビード79は、前端部79bから車体後方に向け上り勾配に傾斜され、後端部79cが中ビード78の中央部78bに合流されている。
下ビード79が中ビード78の中央部78bに合流されることにより下ビード79の長さ寸法を小さく抑えることができる。
下ビード79は、「一つのビードの下方に形成された他のビード」に該当する。
すなわち、ハウス補強部材28は、パネル部75がインナホイールハウス71の前上部71bに沿って設けられ、上ビード77、中ビード78および下ビード79の各頂部77a,78a,79aがパネル部75に対して車室34側に設けられている。
よって、ハウス補強部材28の前接続部74に車幅方向外側から荷重が入力した場合に、ハウス補強部材28が後接続部76を支点にして車幅方向内側に曲げ変形する。ハウス補強部材28が曲げ変形することにより、パネル部75が引張方向に変形し、各頂部77a,78a,79aが圧縮方向に変形する。
ハウス補強部材28を曲げ変形させることにより、伝えられた荷重の一部をハウス補強部材28で吸収することができる。
加えて、パネル部75が引張方向に変形し、各頂部77a,78a,79aが圧縮方向に変形した状態に保たれる。よって、前接続部74に入力した荷重をハウス補強部材28を経てリヤバルクヘッド25に伝えることができる。
ここで、リヤバルクヘッド25は、車体11の骨格を構成する部材であり、上下左右方向に対して剛性の高い部材である。これにより、例えば、ハウス補強部材28からリヤバルクヘッド25への荷重の伝達方向(入力方向)がリヤバルクヘッド25に対して傾いた場合でも荷重伝達率を確保することができる。
ところで、ハウス補強部材28はリヤシート(シートバック)の外端部側に設けられている。よって、ハウス補強部材28が車室34側に曲げ変形することにより、ハウス補強部材28がリヤシート(シートバック)の外端部に干渉することが考えられる。
そこで、ハウス補強部材28の各頂部77a,78a,79aの高さH1は、ハウス補強部材28が曲げ変形した際に、シートバックの外端部に干渉しないように設定されている。
また、ハウス補強部材28の中ビード78が、ドアラッチ89およびストライカ82の係止部91と同等の高さ位置に配置されている。これにより、ハウス補強部材28の形状を小さく抑えた状態で、ハウス補強部材28に係止部91から荷重を好適に伝えることができる。
さらに、中ビード78の下方に下ビード79が形成され、下ビード79が車体後方に向け上り勾配に傾斜されて中ビード78の中央部78bに合流されている。これにより、下ビード79の長さ寸法を小さく抑えることができるので、ハウス補強部材28の形状を小さく抑えることができる。
このように、ハウス補強部材28の形状を小さく抑えることによりハウス補強部材28の軽量化を図ることができる。
ここで、下ビード79の長さ寸法を小さく抑えることができる理由について以下に説明する。
すなわち、図5、図8に示すように、前接続部74は車体前方に向けて下り勾配に傾斜されている。よって、下ビード79の前端部(下前端部)79bは、中ビード78の前端部(中前端部)78cや上ビード77の前端部(上前端部)77bと比べてドアビーム68の前端部(ビーム前端部)68a(図5参照)に近い位置に配置されている。
下前端部79bをビーム前端部68aに近い位置に配置することにより、下前端部79bおよびビーム前端部68a間の下距離L1を、中前端部78cおよびビーム前端部68a間の中距離L2、上前端部77bおよびビーム前端部68a間の上距離L3より小さくできる。
下距離L1を小さくすることにより、ビーム前端部68aに車体側方から荷重が入力した際に、下前端部79bに作用する曲げモーメントを、上前端部77bや中前端部78cに作用する曲げモーメントより小さく抑えることができる。
これにより、補強用の下ビード79の長さ寸法L4を小さく抑えることが可能になり、ハウス補強部材28の軽量化を図ることができる。
図8、図11に示すように、リヤホイールハウス18の車幅方向外側にリヤサイドドア24が設けられている。
サイドアウタパネル26は、後ドア開口部32の後部を形成する開口壁93と、開口壁93の車幅方向内側の内端93aから車体前方に向けて折り曲げられたパネルフランジ94とを有する。
後ドア開口部32は、リヤサイドドア24で開閉可能な開口である。
パネル開口壁93は、パネルフランジ94に隣接して開口段部壁95が設けられている。
開口段部壁95は、リヤサイドドア24のドア後壁(後部)65に向けて膨出され、膨出された状態で車幅方向に向けてパネルフランジ94まで張り出されている。
開口段部壁95に車体後方側から断面略L型のストライカ取付ブラケット97が取り付けられ、ストライカ取付ブラケット97および開口段部壁95にストライカ82が固定されている。
また、パネルフランジ94がリヤホイールハウス18の前フランジ18bに接続されることにより、リヤホイールハウス18の前フランジ18bおよびパネルフランジ94で後ドア開口部32の開口フランジ101が形成されている。
開口フランジ101の車幅方向外側に開口段部壁95が設けられている。
パネル開口壁93にリヤサイドドア24のドア後壁65が対峙されている。
ドア後壁65は、車体前後方向において開口段部壁95に対峙するラッチ壁103と、ラッチ壁103の車幅方向外側に設けられ、車体前後方向において開口段部壁95に対峙するドア段部壁104とを有する。
ラッチ壁103の内面にドアラッチ装置88が設けられることにより、ドアラッチ装置88がリヤサイドドア24の内部27に設けられている。
ドアラッチ装置88のドアラッチ89がストライカ82に係止されることにより、リヤサイドドア24が後ドア開口部32を閉じた状態に保持される。
また、ドア段部壁104にドアビーム68の後端部68bが接続されている。よって、ストライカ82の車幅方向外側にドアビーム68の後端部68bが設けられている。
さらに、車幅方向において、開口段部壁95に対峙するように前接続部74、ドアビーム68の後端部68bが配置されている。
さらに、ドアビーム68の後端部68b、ストライカ82および前接続部74が車外側から車幅方向内側に向けてこの順に重なるように設けられている。
よって、ドアビーム68の後端部68bに伝えられた荷重を、ドアビーム68の後端部68bから係止部91(ドアラッチ89およびストライカ82が係止する部位)を経て前接続部74に伝えることができる。
加えて、開口段部壁95にストライカ82が設けられ、この開口段部壁95に前接続部74、ドアビーム68の後端部68bが対峙するように配置されている。よって、ストライカ82とドアラッチ89の係止部91を、前接続部74およびドアビーム68の後端部68bを結ぶ直線106上に(具体的には、直線106に沿わせて)に配置することができる。
これにより、ドアビーム68の後端部68bに伝えられた(分散された)荷重を、ドアビーム68の後端部68bおよび係止部91を経てハウス補強部材28の前接続部74に略直線上に伝えることができる。このように、荷重を略直線上に伝えることにより荷重の伝達効率を向上させることができる。
また、サイドアウタパネル26の開口段部壁95にストライカ取付ブラケット97が配置され、ストライカ取付ブラケット97にストライカ82が固定されている。さらに、サイドアウタパネル26の開口段部壁95に対峙するドア段部壁104にドアビーム68の後端部68bが接続されている。
よって、ストライカ取付ブラケット97を前接続部74およびドアビーム68の後端部68bを結ぶ直線106上に配置することができる。
これにより、ドアビーム68の後端部68bに伝えられた(分散された)荷重を、ドアビーム68の後端部68b、ストライカ82およびストライカ取付ブラケット97を経てハウス補強部材28の前接続部74に略直線上に伝えることができるので、荷重の伝達効率を向上させることができる。
つぎに、センタピラーに車体側方から衝撃荷重が入力する例を図12〜図15に基づいて説明する。
図12(a)に示すように、リヤホイールハウス18から離れた部位(具体的には、センタピラー14の下部37a,38a)に車体側方から衝撃荷重F1が入力する。
図12(b)に示すように、センタピラー14の下部37a,38aに衝撃荷重F1が入力することにより、衝撃荷重F1を下ドアヒンジ54およびビーム取付ブラケット67を経てドアビーム68の前端部68aに荷重F2として伝えられる。
図13(a)に示すように、ドアビーム68の前端部68a(図12(b)参照)に伝えられた荷重F2がドアビーム68の後端部68bに荷重F3として伝えられる(分散される)。伝えられた荷重F3がドアビーム68の後端部68bから係止部91(図11参照)を経て前接続部74に伝えられる。
図13(b)に示すように、荷重F3が前接続部74に伝えられることにより、ハウス補強部材28が後接続部76を支点にして車幅方向内側に矢印Aの如く曲げ変形する。
図14(a)に示すように、ハウス補強部材28が曲げ変形することにより、パネル部75が引張方向に変形し、上ビード77、中ビード78および下ビード79の各頂部77a,78a,79aが圧縮方向に変形する。
ハウス補強部材28を曲げ変形させることにより、伝えられた荷重F3の一部をハウス補強部材28で吸収する。
さらに、パネル部75に引張力Tが作用し、各頂部77a,78a,79aに圧縮力Cが作用する。この状態で、前接続部74に伝えられた荷重がハウス補強部材28を経てリヤバルクヘッド25の左脚部84に荷重F4として伝えられる。
図14(b)に示すように、左脚部84に伝えられた荷重F4が左脚部84を経てアッパクロスメンバ85に荷重F5として伝えるとともに、ロアクロスメンバ86に荷重F6として伝えられる。
ここで、リヤバルクヘッド25は車体11の骨格を構成する剛性の高い部材である。よって、アッパクロスメンバ85に伝えられた荷重F5や、ロアクロスメンバ86に伝えられた荷重F6をリヤバルクヘッド25で支えることができる。
これにより、リヤホイールハウス18が荷重F4で車室34側に大きく変形することを抑えることができる。
このように、リヤホイールハウス18から離れたセンタピラー14の下部37a,38aに車体側方から衝撃荷重F1(図12(a)参照)が入力した場合に、入力した衝撃荷重F1をリヤホイールハウス18側に荷重F3として分散させることができる。
これにより、車体側方から入力した衝撃荷重F1でセンタピラー14が車室34側に大きく変形することを抑えることができる。
図15(a)に示すように、センタピラー14の下部37aにリトラクタ開口部39が形成され、下部38aに脆弱部41が形成されることにより、リトラクタ開口部39および脆弱部41が乗員45の下半身(腰部)46側に配置されている。
図15(b)に示すように、センタピラー14の下部37a,38aを衝撃荷重F1で車室34側に変形させる。よって、乗員45の上半身(胸部)47側に位置するセンタピラー14の部位14aを乗員45の胸部47から離す(遠ざける)ことができる。
これにより、乗員45の胸部47に衝撃荷重F1の影響を与えないようにできる。
なお、本発明に係る車体側部構造は、前述した実施例に限定されるものではなく適宜変更、改良などが可能である。
例えば、前記実施例では、前接続部74をインナホイールハウス71(フランジ71a)に接続し、後接続部76をリヤバルクヘッド25(左脚部84)に接続した例について説明したが、これに限らないで、前接続部74や後接続部76の接続に加えてパネル部75をインナホイールハウス71(前上部71b)に接続させることも可能である。
また、前記実施例では、センタピラー14の下部にリトラクタ開口部39および脆弱部41の両方を設けた例について説明したが、これに限らないで、センタピラー14の下部にリトラクタ開口部39および脆弱部41のいずれか一方を設けることも可能である。
この場合も実施例と同様の効果を得ることができる。
さらに、前記実施例で示した車体側部構造、センタピラー、リヤホイールハウス、リヤサイドドア、リヤバルクヘッド、サイドアウタパネル、ハウス補強部材、後ドア開口部、リトラクタ開口部、脆弱部、リトラクタ、ドアビーム、前接続部、パネル部、後接続部、上、中、下のビード、上下のドアヒンジ、ビーム取付ブラケット、ストライカ、ドアラッチ、後ドア開口部の開口壁、係止部、開口段部壁、ストライカ取付ブラケット、開口フランジおよびドア段部壁などの形状や構成は例示したものに限定するものではなく適宜変更が可能である。
本発明は、リヤホイールハウスにリヤバルクヘッドが設けられ、リヤホイールハウスの車体前方にサイドドアが設けられた車体側部構造を備えた自動車への適用に好適である。
10…車体側部構造、14…センタピラー、18…リヤホイールハウス、18b…リヤホイールハウスの前フランジ、24…リヤサイドドア(サイドドア)、25…リヤバルクヘッド、26…サイドアウタパネル、27…リヤサイドドアの内部、28…ハウス補強部材、32…後ドア開口部(ドア開口部)、34…車室、35…車外、37a,38a…センタピラーの下部、39…リトラクタ開口部、41…脆弱部、43…リトラクタ、44…シートベルト、68…ドアビーム、68a…ドアビームの前端部、68b…ドアビームの後端部、71a…インナホイールハウスのフランジ(リヤホイールハウスのフランジ)、71b…インナホイールハウスの前上部(リヤホイールハウスの前部)、74…前接続部、75…パネル部、75b…パネル部の後辺(後端部)、76…後接続部、77,78,79…上、中、下のビード(複数のビード)、78…中ビード(少なくとも複数のビードのうち一つのビード)、78b…中ビードの中央部、79…下ビード(一つのビードの下方に形成された他のビード)、53,54…上下のドアヒンジ(複数のドアヒンジ)、64…サイドドアのドア前壁(前部)、65…サイドドアのドア後壁(後部)、67…ビーム取付ブラケット、82…ストライカ、89…ドアラッチ、93…後ドア開口部の開口壁(後部)、91…係止部、95…開口段部壁、97…ストライカ取付ブラケット、101…開口フランジ、104…ドア段部壁。

Claims (9)

  1. リヤホイールハウスの車幅方向内側にリヤバルクヘッドが設けられ、
    該リヤバルクヘッドに、前記リヤホイールハウスに接続される脚部と、該脚部の上端部から車幅方向内側に延びるアッパクロスメンバと、前記脚部の下端部から車幅方向内側に延びるロアクロスメンバとを含み、
    前記リヤホイールハウスの車幅方向外側にサイドアウタパネルが接続され、該サイドアウタパネルにサイドドアで開閉可能なドア開口部が形成され、
    該ドア開口部の開口フランジが前記サイドアウタパネルのパネルフランジおよび前記リヤホイールハウスの前フランジで形成され、
    前記ドア開口部の後部にストライカが設けられ、該ストライカに係止可能なドアラッチが前記サイドドアの内部に設けられ、
    該サイドドアの内部に補強用のドアビームが設けられた車体側部構造において、
    前記リヤホイールハウスの前部に取り付けられたハウス補強部材を備え、
    前記ハウス補強部材は、
    前記ドア開口部の開口フランジに接続されることにより前記ストライカの車幅方向内側に設けられた前接続部と、
    前記前接続部から前記リヤホイールハウスの前部に沿って車体後方で、かつ、車幅方向内側に向けて傾斜状に延出されたパネル部と、
    該パネル部の後端部から張り出され、前記リヤバルクヘッドの脚部に接続された後接続部と、を有し、
    前記ストライカの車幅方向外側に前記ドアビームの後端部が設けられ、前記ドアビームの後端部、前記ストライカおよび前記前接続部が車外側から車幅方向内側に向けてこの順に重なるように設けられたことを特徴とする車体側部構造。
  2. 前記パネル部が前記リヤホイールハウスの前部に接続されることを特徴とする請求項1記載の車体側部構造。
  3. 前記ハウス補強部材は、前記後接続部から前記前接続部まで略水平に延びるビードを有し、
    該ビードは、車室側へ向けて膨出されることにより頂部を有することを特徴とする請求項1または請求項2記載の車体側部構造。
  4. 前記ハウス補強部材の前接続部が車体前方に向けて下り勾配に傾斜され、
    前記ハウス補強部材は、
    上下方向に複数のビードを有し、
    前記複数のビードのうち少なくとも一つのビードは、前記ドアラッチおよび前記ストライカが係止する係止部と同等の高さ位置に配置され、
    前記一つのビードの下方に形成された他のビードが、前端部から車体後方に向け上り勾配に傾斜され、前記一つのビードの中央部に合流することを特徴とする請求項1または請求項2記載の車体側部構造。
  5. 前記サイドドアの前部が回動自在に支持され、下部にシートベルト用のリトラクタを収納するリトラクタ開口部が形成されたセンタピラーを備え、
    前記ドアビームは、
    前記リトラクタ開口部より車幅方向外側で、かつ、該リトラクタ開口部に対峙するように前端部が配置されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の車体側部構造。
  6. 前記サイドドアの前部が回動自在に支持され、下部に脆弱部が形成されたセンタピラーを備え、
    前記ドアビームは、
    前記脆弱部より車幅方向外側で、かつ、該脆弱部に対峙するように前端部が配置されたことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項記載の車体側部構造。
  7. 前記開口フランジの車幅方向外側において、前記サイドアウタパネルのうち車幅方向に張り出された開口段部壁に、前記ドアラッチが係止する前記ストライカが設けられ、
    前記開口段部壁に対峙するように前記前接続部、前記ドアビームの後端部が配置されたことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項記載の車体側部構造。
  8. 前記ストライカは、前記サイドアウタパネルの開口段部壁に配置されたストライカ取付ブラケットに固定され、
    前記サイドドアは、前記サイドアウタパネルの開口段部壁に対峙するドア段部壁を有し、
    前記ドア段部壁に前記ドアビームの後端部が接続されたことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項記載の車体側部構造。
  9. 前記ドアビームの前端部が前記サイドドアの前部にビーム取付ブラケットを介して固定され、
    該ビーム取付ブラケットが、前記サイドドアを前記センタピラーに支持する複数のドアヒンジのうち、最下位に配置されたドアヒンジに固定されたことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項記載の車体側部構造。
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