JP5754131B2 - 映像源ユニット、及びこれを備える表示装置、映像源ユニットの製造方法 - Google Patents
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Description
Np>Nb、及び
が成立することを特徴とする映像源ユニットである。
ここで、発散角、及び発散角の半値角は図16のように定義される。すなわち、発散角は映像光の広がり角(視野角)、発散角の半値角は、最も高い輝度(本例では正面輝度)の半分の輝度となる角度である。
請求項2に記載の発明は、映像を出射する映像源と、該映像源より観察者側に配置され、映像源からの光を制御して観察者側に透過可能である複数の層を有する光学シートと、を備える映像源ユニットであって、光学シートは、台形断面を有して光を透過可能にシート面に沿って並列される屈折率Npである光透過部、及び光透過部間に台形断面を有して並列される屈折率Nbである低屈折率部を具備する光学機能層を備え、光透過部は映像源側に台形断面における長い下底、観察者側に台形断面における短い上底を備え、低屈折率部は映像源側に台形断面における短い上底、観察者側に台形断面における長い下底を具備しており、低屈折率部の台形断面における斜辺部がシート面法線に対しθbの角度をなし、映像源からの映像光の発散角の半値角をθ0、空気の屈折率をN0としたとき、
Np>Nb、及び
が成立することを特徴とする映像源ユニットである。
映像源ユニット1は、バックライト2、プリズムシート3、光制御シート4、偏光板5、液晶パネル6、偏光板7、粘着剤層9、及び光学シート10を備えている。これら各層は図2に示した断面を維持して紙面奥/手前方向に延在する。以下に各層について説明する。以下に示す図では、見易さのため繰り返しとなる符号は一部省略することがある。
光制御シート4’によれば、図3に光路例L41、L42で示したようにシート面の法線に比較的近い角度の光は透過し、光路例L43で示したようにシート面の法線に対して大きな角度を有している光を吸収することができる。これにより光制御シート4’から出射される光はシート出光面の法線(液晶パネル6のパネル面の法線)に平行である方向に近いもののみとなる。
光制御シート4’’によれば、上記したように、光透過部4a’’と光反射部4b’’との界面で光が反射することが可能とされているとともに、当該界面が図4からわかるように、観察者側に広がるように形成される。従って、図4に光路例L44、L45で示したように、界面に達することのない光はそのまま光透過部4a’’及び基材4c’’を透過して出射される。このように界面に達することのない光は入射時点においてすでにシート出光面の法線方向に対して平行に近い角度を有した光である。
一方、光路例L46、L47で示した光は、入射の際にはシート出光面の法線方向に対して大きな角度を有している。このような光は光透過部4a’’と光反射部4b’’との界面に達し、該界面で反射する。このとき当該界面は上記したように傾斜しているので、図4からわかるように反射光はシート出光面の法線方向に平行に近い向きとなる。
ここで、光源側に配置された偏光板5は、光制御シート4に粘着剤等により直接粘着されていてもよいし、所定の間隙を有して配置されていてもよい。
映像源60は、エッジライト型の面光源装置を具備し、導光板61、光源62、偏向シート63、反射シート64、偏光板5、7、及び液晶パネル6を備えている。このうち偏光板5、7、及び液晶パネル6については上記した映像源8と共通するので、同じ符号を付すと共に説明を省略する。
導光板61の偏向シート63に面する側の面から出射した光は、偏向シート63へと向かう。
映像源70は、光源72、偏向シート73、偏光板5、7、及び液晶パネル6を備えている。このうち偏光板5、7、及び液晶パネル6については上記した映像源8と共通するので、同じ符号を付すと共に説明を省略する。
映像源80は、光源72、偏向シート83、偏光板5、7、及び液晶パネル6を備えている。このうち光源72、偏光板5、7、及び液晶パネル6については上記した映像源70と共通するので、同じ符号を付すと共に説明を省略する。
図9から、光透過部13に入射するL11の角度θaは、空気層を考慮し、N0を空気の屈折率としたとき、スネルの法則から次の式(1)により表わされる。
本実施形態では、バックライト2、プリズムシート3、光制御シート4、光源側偏光板106、粘着剤層107、液晶パネル108、粘着剤層109、観察者側偏光板113により映像源が構成され、光学機能層114、及び防眩層19により光学シートが形成されている。
偏光層106b、113bは、ポリビニルアルコール(PVA)ポリマーをヨウ素で染色し、そのフィルム化の延伸の際に形成されるヨウ素の配向に基づく偏光機能を利用するものである。
保護層106a、106c、113a、113cは、当該偏光層106b、113bを外部環境から保護するための層である。このうち、保護層106a、106c、113aはトリアセチルセルロース(TAC)により形成されている。一方、保護層113cは、観察者側に配置される層であり、偏光の影響はないので、複屈折の大きいPETを用いることができる。本実施形態では、後述する光学機能層114に用いられる紫外線硬化樹脂との密着性、硬化性の観点から、PETを用いることとした。
すなわち、保護層106a、106c、113a、113cが偏光層106b、113bの面に積層されて偏光板106、113が形成されている。また、保護層113cは光学機能層114の基材層としても機能する。
これには、例えばアクリル系粘着剤を挙げることができる。その粘着力は例えば数N/25mm〜20N/25mm程度である。
また、層を簡略化することにより映像光のボケを防止することができ、画質の良い表示装置を提供することもできる。
光学機能層114の基材層として機能する保護層113cを、光透過部115の形状を転写可能に形成された金型ロールと、ニップロールとの間を通すように進行させる。その際、金型ロールと保護層113cとの間に光透過部115となる紫外線硬化性樹脂組成物を流し込み、充填させる。その後、当該充填させた組成物に対し、基材層としての保護層113c側から紫外線を照射して組成物を硬化させて光透過部115を形成する。
次に金型ロールから離型させ、光透過部115間に形成された溝内に光吸収粒子が分散されたバインダー樹脂を供給し、余分な該バインダー樹脂を掻き取る等して除去する。そして、溝内に充填されたバインダー樹脂に紫外線を照射して硬化させ、低屈折率部116を形成する。これにより、基材層としての保護層113c、光学機能層114の積層体が帯状に形成され、これが巻き取られたロール状とされる。このとき、光学機能層114の光透過部115(低屈折率部116)が延びる方向は、帯状の長手方向となるように形成されている。
従来のTN液晶において、パソコン用モニターやノートパソコンでは、階調反転する方向が下側となっている。これは、下側にはキーボードがあり、下側から人が見ることがないため、このように設計されている。また、カーナビゲーションでは、フロントガラスへの映り込み防止のため、上側視野角を狭くする必要があり、階調反転する方向が上側に設計されている。このようにするためには、偏光方向は画面に対して斜め方向となり、流れ方向に対して、斜めに打ち抜く必要があり、無駄が多い。
ここで、階調反転する原理は、バックライトで拡散させて、偏光板を斜め方向に通過した光で位相差が生まれ、本来必要な映像光が液晶でカットされる、もしくは、本来不要な映像光が液晶でカットされず、出てきてしまうことによるものである。
一方、本実施形態の場合、バックライトを平行光にすることで、偏光板をその板面の法線方向に平行する方向の光で透過することになり、上記の原理によれば階調反転が起きないため、TN液晶でも斜めに面付けする必要がなくなる。これにより、図12に示したように無駄を少なくし、効率良く矩形のシートを打ち抜くことが可能となる。これによっても生産性の高い表示装置、及びその製造方法を提供することができる。
また、本実施形態に備えられる表示装置にも第一実施形態で説明した映像源が備えられている。
<光透過部の構成組成物の調整>
光硬化性オリゴマーとしてビスフェノールA−プロピレンオキシド2モル付加物を13.0質量部、キシリレンジイソシアネートを8.0質量部、およびウレタン化触媒としてビスマストリ(2−エチルヘキサノエート)(2−エチルヘキサン酸50%溶液)(以下同じ)を0.01質量部混合し、80℃で6時間反応させる。その後2−ヒドロキシエチルアクリレート2.0質量部を加え、80℃で3時間反応させウレタンアクリレート系オリゴマーを得る。このようにして得られたウレタンアクリレート系オリゴマーを23.0質量部、光硬化性モノマーとしての9,9’−ビス(4−ヒドロキシエチル)フルオレンエチレンオキシド変性ジアクリレートを22.0質量部、フェノキシエチルアクリレートを55.0質量部、金型離型剤としてのトリデカノールのリン酸エステル[モノエステル:ジエステル=モル比1:1]を0.05質量部、光重合開始剤としての1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(商品名:イルガキュア184、チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製)を2.0質量部、混合し、均一化して光透過部の構成組成物を得た。
光透過部は所定の形状の溝を表面に具備する金型ロールを用いて形成した。具体的には次の通りである。すなわち、円筒状の円周方向に延び、断面が略台形である溝が円筒軸方向に複数配列されている金型ロールを準備する。より詳しくは、溝の断面において底側である下底幅が23μm、溝のピッチは46μmとして、斜面角度θbを変更して、光透過部に相当する台形形状を切削し、低屈折率部に相当する三角形状を有する金型ロールである。このような金型ロールとニップロールとの間に、基材層となる厚さ100μmのPET(A4300東洋紡績製)を通すとともに、金型ロールとPETとの間に上記のように調整した光透過部の構成組成物を供給する。その後、そのPET側から高圧水銀灯により800mJ/cm2の紫外線を照射して光透過部の構成組成物を硬化させる。そして金型ロールから、光透過部を離型し、光透過部を含むシート(中間部材)を形成した。このとき光透過部の屈折率(Np)は1.58であった。
光重合成分として、ウレタンアクリレートを34.0質量部、エポキシアクリレートオリゴマーを14.0質量部、光硬化性モノマーとして、トリプロピレングリコールジアクリレートを28.0質量部、メトキシトリエチレングリコールアクリレートを4.0質量部、光吸収粒子として、平均粒径4.0μmのカーボンブラックを25%含有したアクリル架橋微粒子(ガンツ化成株式会社)を20.0質量部、光重合開始剤として、1−ヒドロキーシシクロヘキシルーフェニルーケトン(商品名:イルガキュア184、チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製)を7.0質量部、混合し、均一化して低屈折率部の構成組成物を得た。このとき光吸収粒子を除いた部分(バインダー)の屈折率(Nb)は1.49であった。
上記で得られた低屈折率部の構成組成物を供給装置から、上記中間部材上に供給した。中間部材の進行方向と略垂直に配置されたドクターブレードを用いて、供給した低屈折率部の構成組成物を中間部材の溝(光透過部間の溝)内に充填するとともに、余剰分の低屈折率部の構成組成物を掻き落とした。その後、紫外線を照射して低屈折率部の構成組成物を硬化させ、硬化した低屈折率部の構成組成物によって低屈折率部を形成した。この状態では、低屈折率部の表面は凹みが5μm発生していたため、再度同様の充填及び掻き取りを行い、凹みを2μmとした。
2 バックライト
3 プリズムシート
4 光制御シート
5 偏光板
6 液晶パネル
7 偏光板
8 映像源
9 粘着剤層
10 光学シート
11 基材層
12 光学機能層
13 光透過部
14 低屈折率部
15 バインダー部
16 光吸収粒子
17 粘着剤層
18 TACフィルム層
19 AG層
Claims (13)
- 映像を出射する映像源と、該映像源より観察者側に配置され、前記映像源からの光を制御して前記観察者側に透過可能である複数の層を有する光学シートと、を備える映像源ユニットであって、
前記光学シートは、台形断面を有して光を透過可能にシート面に沿って並列される屈折率Npである光透過部、及び前記光透過部間に楔形の断面を有して並列される屈折率Nbである低屈折率部を具備する光学機能層を備え、
前記光透過部は前記映像源側に前記台形断面における長い下底、前記観察者側に前記台形断面における短い上底を備え、前記低屈折率部は前記楔形の断面における頂部が前記映像源側に向けられており、
前記低屈折率部の楔形の斜辺部がシート面法線に対しθbの角度をなし、前記映像源からの映像光の発散角の半値角をθ0、空気の屈折率をN0としたとき、
Np>Nb、及び
が成立することを特徴とする映像源ユニット。 - 映像を出射する映像源と、該映像源より観察者側に配置され、前記映像源からの光を制御して前記観察者側に透過可能である複数の層を有する光学シートと、を備える映像源ユニットであって、
前記光学シートは、台形断面を有して光を透過可能にシート面に沿って並列される屈折率Npである光透過部、及び前記光透過部間に台形断面を有して並列される屈折率Nbである低屈折率部を具備する光学機能層を備え、
前記光透過部は前記映像源側に前記台形断面における長い下底、前記観察者側に前記台形断面における短い上底を備え、前記低屈折率部は前記映像源側に前記台形断面における短い上底、前記観察者側に前記台形における長い下底を具備しており、
前記低屈折率部の前記台形断面における斜辺部がシート面法線に対しθbの角度をなし、前記映像源からの映像光の発散角の半値角をθ0、空気の屈折率をN0としたとき、
Np>Nb、及び
が成立することを特徴とする映像源ユニット。 - 前記低屈折率部は光を吸収可能とされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の映像源ユニット。
- 前記低屈折率部には屈折率Nbである樹脂からなるバインダーが充填されるとともに、該バインダーには平均粒径が1μm以上の光吸収粒子が分散されていることを特徴とする請求項3に記載の映像源ユニット。
- 前記映像源には、光源と、該光源の出光側に配置される光源側偏光板と、前記光源側偏光板の観察者側に配置される液晶パネルと、前記液晶パネルの観察側に配置される観察者側偏光板と、を有し、
前記観察者側偏光板は、偏光層及び該偏光層を挟むように保護層を具備し、
前記光学シートの前記光学機能層は、前記観察者側偏光板の保護層のうち前記観察者側の保護層の面に直接積層され、
前記直接積層された前記光学機能層の前記光透過部、及び前記低屈折率部は前記断面を維持して延在するとともに、該延在する方向と、前記観察者側偏光板の偏光方向と、が垂直である請求項1〜4のいずれか一項に記載の映像源ユニット。 - 前記光学機能層の光透過部は分子内にフルオレン骨格を有するアクリレートを含む組成物により構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の映像源ユニット。
- 前記光学機能層の前記光透過部の屈折率と前記低屈折率部の屈折率との差が0.09以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の映像源ユニット。
- 前記光学機能層の前記光透過部及び前記低屈折率部が前記断面を維持して長手方向に延在して形成され、該光学機能層が2層積層されるとともに、前記2層の光学機能層のうちの一方の光学機能層の前記低屈折率部の長手方向と、前記2層の光学機能層のうちの他方の光学機能層の前記低屈折率部の長手方向とが所定の角度を有するように積層されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の映像源ユニット。
- 前記所定の角度が90度であることを特徴とする請求項8に記載の映像源ユニット。
- 前記光学機能層の前記低屈折率部が所定の角度で交わる格子状に形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の映像源ユニット。
- 前記所定の角度が90度であることを特徴とする請求項10に記載の映像源ユニット。
- 請求項1〜11のいずれか一項に記載の映像源ユニットを具備することを特徴とする表示装置。
- 請求項5に記載の映像源ユニットを製造する方法であって、
前記観察者側偏光板の保護層となる層に前記光学機能層を形成する工程を含むことを特徴とする映像源ユニットの製造方法。
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