JP5364998B2 - 両面レンズシート、ディスプレイ用光学シートおよびそれを用いたバックライトユニット、ディスプレイ装置 - Google Patents
両面レンズシート、ディスプレイ用光学シートおよびそれを用いたバックライトユニット、ディスプレイ装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5364998B2 JP5364998B2 JP2007339699A JP2007339699A JP5364998B2 JP 5364998 B2 JP5364998 B2 JP 5364998B2 JP 2007339699 A JP2007339699 A JP 2007339699A JP 2007339699 A JP2007339699 A JP 2007339699A JP 5364998 B2 JP5364998 B2 JP 5364998B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lens
- lens array
- sheet
- light
- display
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Description
さらに、図41に例示したプリズムフィルムを用いる装置では、プリズムフィルムの枚数が2枚必要であるため、フィルムの吸収による光量の低下が大きいだけでなく、部材数の増加によりコストが上昇する原因にもなっていた。
このプリズムは光の波長に比較して大きいサイズ(ピッチ)である。BEFは、“軸外(off−axis)”からの光を集光し、この光を視聴者に向けて“軸上(on−axis)”に方向転換(redirect)または“リサイクル(recycle)”する。
プリズムの反復的アレイ構造が1方向のみの並列では、その並列方向での方向転換またはリサイクルのみが可能であり、水平および垂直方向での表示光の輝度制御を行なうために、プリズム群の並列方向が互いに略直交するように、2枚のシートを重ねて組み合わせて用いられる。
BEFに代表されるプリズムの反復的アレイ構造を有する輝度制御部材をディスプレイに採用する旨が開示されている特許文献としては、特許文献1乃至3に例示されるように多数のものが知られている。
この様な光強度ピークを有する輝度分布は望ましくはなく、±90°近辺での光強度ピークのない滑らかな輝度分布の方が望ましい。
特に、最近、目覚しい発展をみるカラー液晶表示装置においては、液晶パネルのパネル透過率がモノクロ対応の液晶パネルに比べ格段に低く、そのため、バックライトユニットの輝度向上を図ることが、装置自体の低消費電力を得るために必須となっている。
すなわち請求項1の発明は、一方の面に第1のレンズアレイが形成され、その裏面に第2のレンズアレイが形成された透光性の基材からなるレンズシートであって、前記第2のレンズアレイは、1又は複数のレンズが幅sの略平坦面で挟まれた形が一周期となるパターンで構成され、かつ、前記第1のレンズアレイと第2のレンズアレイとの周期が一致し、その位相ズレは略0であり、かつ、前記第1のレンズアレイが凸型レンチキュラーレンズ群であり、かつ、前記第2のレンズアレイが凹型三角プリズム群であり、かつ、前記第2のレンズアレイの一周期を構成する1又は複数のレンズ幅をq、一周期幅をpとしたとき、
1 < p/q ≦ 3なる関係が成立し、前記第2のレンズアレイに形成される略平坦面幅のsが0より大きいことを特徴とするレンズシートである。
0 < g/q ≦ 0.5
なる関係が成立することを特徴とする請求項1記載のレンズシートである。
請求項3記載の発明は、前記第1のレンズアレイの周期中心軸と、前記第2のレンズアレイの周期中心軸とのズレをxとしたとき、
x=0±0.2p
なる関係が成立することを特徴とする請求項1または請求項2記載のレンズシートである。
請求項4記載の発明は、前記第1のレンズアレイと第2のレンズアレイのズレxは、レンズシートの流れ方向に連続的に変化していることを特徴とする請求項3記載のレンズシートである。
請求項5記載の発明は、前記第1のレンズアレイと第2のレンズアレイの各々のレンズの谷部付近と頂点付近が丸みを帯びていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のレンズシートである。
請求項6記載の発明は、前記第1のレンズアレイの周期が不規則なランダムあり、かつ前記第2のレンズアレイの周期が不規則なランダムであることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載のレンズシートである。
請求項7記載の発明は、請求項1から6何れか1項に記載のレンズシートにおいて、
前記第2のレンズアレイの一周期と一周期との間に凸部が形成され、
前記凸部を介して光拡散層と一体化してなることを特徴とするディスプレイ用光学シートである。
請求項8記載の発明は、前記第2のレンズアレイの一周期と一周期との間に形成された凸部のピッチは、
前記第1と第2のレンズアレイの周期幅pの整数倍であることを特徴とする請求項7記載のディスプレイ用光学シートである。
請求項9記載の発明は、前記第2のレンズアレイの一周期と一周期との間に形成された凸部において、
前記凸部内又は表面に光反射層が形成され、
前記凸部を介して光拡散層と一体化してなることを特徴とする請求項7または請求項8記載のディスプレイ用光学シートである。
請求項10記載の発明は、請求項7乃至9の何れか1項に記載のディスプレイ用光学シートと
前記ディスプレイ用光学シートの裏面に液晶パネルを前記液晶パネルの非視認面側から光を照射する光源を備えることを特徴とするバックライトユニットである。
請求項11記載の発明は、請求項10記載の前記バックライトユニットと、
前記バックライトの前記光学シートの光出射面側に前記液晶パネルを備えることを特徴とするディスプレイ装置である。
請求項17の発明は、請求項16記載の前記バックライトユニットと、前記バックライトの前記光学シートの光出射面側に前記液晶パネルを備えることを特徴とするディスプレイ装置である。
図37は、本発明の実施の形態に係るレンズシート、光学シート、バックライトユニット及びディスプレイ装置の一例を示す側面図である。
まず本発明の実施の形態に係るバックライトユニットは、ランプハウス43内に収納されたシリンダー形状の複数の光源41と、各光源41からの光Hを、偏光板31,33に挟まれた液晶パネル35に供給する光学シート39を備えてなる。なお、図中45は、複数の光源41の背面側に配置された光反射板である。
また、本発明の実施の形態に係るディスプレイ装置は、前述の光源41と光学シート39とさらにその上に液晶パネル32を含んだ装置である。この場合は、ディスプレイ装置は液晶表示装置を示すが、これに限らず、上述の光学シート39を含んだ、投射スクリーン装置、プラズマディスプレイ、ELディスプレイ等画像を、光を利用して表示する表示装置であればその種類は問わない。
また、完全拡散とは、吸収が0で、かつ、どの方向にも一定の強度をもつとする理想的な拡散体のことを示す。つまり、光学利得が1以上であるということは、その測定する方向に光を集める効果を持つことを示し、その値が大きいほど集光効果が強いことを示す。
図2(a)及び(b)はレンズシート1の断面図である。ここで第1のレンズアレイ5の凸型レンチキュラーの高さをh、レンズシート1の垂直断面方向に対する凸型レンチキュラーの端角度をα、第2のレンズアレイ3の凹型プリズムの高さをg、幅をq、レンズシート面に対する凹型プリズムの端角度をβ、レンズシート1における第1のレンズアレイ5、及び第2のレンズアレイ3のレンズ周期幅をp、レンズシート1の厚さをtとする。
[数式1]
第1のレンズアレイ5と第2のレンズアレイ3とは、図4に示されるようにレンズ周期の中心軸(C1,C2)が一致、又は図5に示されるように半周期(π)シフトのいずれかにアライメントされており、その誤差の範囲はレンズ周期の20%以下に収まっている。本発明のレンズシート1の光学的作用に関しては後述するが、この誤差が20%を超えた場合、輝度低下が著しい。
この図6、及び図7の結果より、光軸に対して拡散光がレンズシート1に入射した場合、第2のレンズアレイ3の偏向効果により、第2のレンズアレイが形成されない場合と比べて正面方向へと集光する光が増加するため、正面輝度が上昇する。
図34はズレxによる輝度低下の割合を示した図である。ズレxがレンズ周期幅pの20%を超えた点から大幅な輝度低下が生じ、30%となった場合、輝度低下は10%に達する。従って、
[数式1] x≦±0.2p ・・・(1)
の関係を満たすことが望まれる。
また、図5に示されるように、第1のレンズアレイ5と第2のレンズアレイとを半周期(π)シフトさせる方法も考えられる。この光学的作用に関して図8を用いて説明する。この場合、上述より第2のレンズアレイ3による偏向効果を、対向する第1のレンズアレイ5の単位レンズではなく両隣の単位レンズへと発揮することが出来る。このようなレンズシートの設計は、基材厚みbを変えずにレンズ周期pを短く(又は長く)したい場合、または逆にレンズ周期を変えずに基材厚みbを厚く(又は薄く)したい場合などに用いられる。従ってこのような場合ズレ量xは、
[数式1] x≦0.5p±0.2p ・・・(2)
となる。
本シミュレーションは、RayTracingSoft(Lambda Research社製 TracePro)を用いて以下の条件でシミュレーションを行っている。
光源 Lambertian(均等拡散=拡散板からの射出分布を想定)
<レンズシートパラメータ>
基材厚み b= 90μm
◇第1のレンズアレイ5
レンズ形状 非球面
レンズピッチ p=140μm
レンズ高さ h= 65μm
◇第2のレンズアレイ3
裏側プリズム角度 β= 12.5度
裏側プリズム幅 q= 100μm
裏側プリズム高さ g= 10μm
[数式2] 1 < p/q ≦ 3 ・・・(3)
の範囲で規定される。
図12は、本発明のレンズシート1を構成する凹型プリズムの幅qをパラメータとしたシミュレーション結果を示したものである。本発明のレンズシート1は先述のように、第2のレンズアレイ3によって偏向された光が第1のレンズアレイ5に入射することにより効果が得られるため、第2のレンズアレイ3と第1のレンズアレイ5との距離、すなわち基材厚みbの影響も受けることとなる。従って、第1のレンズアレイ5はレンズ高さh=65um、周期p=140um、凹型プリズムのレンズシート面に対する端角度を12.5度に固定し、レンズ周期pに対する基材厚みbの比b/pを1.56〜2.00まで変化させたサンプルを用いてシミュレーションを行った。
その結果、4つのサンプルにおいてp/qが1.5付近の点でピークとなる。b/p=1.75のサンプルが最も高い正面輝度を得られる結果となったが、他のサンプルとの差は微差である。すなわち本発明のレンズシート1は最適設計値において基材厚みの影響を受けることなく高い正面輝度を得ることが出来るということがわかる。p/qが2を超えた点から輝度が徐々に低下をはじめ、3を超えると輝度低下が著しくなり、その低下率はb/pが大きいほど大きくなる。従って第1のレンズアレイ5形状が同形状の場合、b/pは小さい方が第2のレンズアレイ3の変動の影響を受けないことが分かる。しかしながら実際の基材厚みbとレンズ周期pとの最適比は第1のレンズアレイ5、及び第2のレンズアレイ3の形状により異なる。
以上より、凹型プリズム幅qとレンズ周期pとの比は1より大きく3以下であることが望ましく、更には基材厚みを変えたサンプル全てにおいて輝度低下がほとんど生じない1より大きく2以下であることがより望ましい。
ここでシミュレーションを行ったLens1〜3は第1のレンズアレイ5の形状が異なる。第1のレンズアレイのレンズ周期pに対し、レンズ高さhがそれぞれ0.34、0.39、0.46(ピッチ比)の非球面形状となっている。ここで、レンズシート1を成形する場合、金型の磨耗、及び成形時の剥離性を考慮し、第1のレンズアレイ5の単位レンズの端角度αは10度以上、更には15度以上であることが望ましい。従ってレンズ高さ比h/pが0.4を超えて大きくなると、徐々に三角プリズム形状に近い非球面形状となる。
図13に示すとおり、Lens1、及びLens2はg≧0、すなわち第2のレンズアレイ3が凹型プリズムとなることで正面輝度が上昇する。その範囲は、
[数式3] 0 ≦ g/q ≦ 0.5 ・・・(4)
であることが望ましい。
Lens3はg=0で最も正面輝度が上昇しているが、これはレンズ形状が三角プリズム形状へと近づいたことに起因し、正面輝度は高くなるがサイドローブが生じてしまう。
Lens1及びLens2は、0≦g/q≦0.5の範囲である第2のレンズアレイ3によりサイドローブが生じることなく、且つ高い正面輝度を得ることが出来る。
例えば、紫外線硬化樹脂プロセスにより第1のレンズアレイ3及び第の2レンズアレイ5を作った場合、その支持基材フィルムの基材厚さTは、50um以下だとシワが出てしまうので、50μm<Tである必要がある。
さらにまた使用するバックライトユニットやディスプレイ装置のサイズによりその基材厚みは変化する。例えば、対角37インチサイズ以上のディスプレイ装置では基材厚さTは0.05mmから3mmが望ましい。
そこで本発明のレンズシート1は図36に示すように、第2のレンズアレイ5のズレ量xを流れ方向に対して連続的に変化させることで、モアレを回避することも出来る。また第1のレンズアレイ5のレンズ周期、並びに第2のレンズアレイ3のレンズ周期を連続的に変化させることによってもモアレを回避することが出来る。
その他の方法としては、レンズシート1を画素構造に対し角度をつけることによって回避することも出来る。この場合、画素構造に対する角度は30度以下であることが望まれる。画素との間に生じるモアレに関しては上記の方法のうち1種類、又は複数の手法を組み合わせることにより回避することが可能である。
粘・接着剤としては、例えば、アクリル系、ウレタン系、ゴム系、シリコーン系の粘・接着剤が挙げられる。いずれの場合も高温のバックライト内で使用されるため、100℃で貯蔵弾性率G’ 1.0E+04 Pa以上であることが望ましい。これより値が低いと、使用中に光拡散層25とレンズシート1がずれてしまう可能性がある。また安定に間隙200を確保するために、接・粘着剤層の中に透明の微粒子、例えば、ビーズ等を混ぜても良い。
また粘接着剤は両面テープ状のものでも良いし、単層のものでもよい。
さらに、表示領域内に接・粘着剤を使用する場合、光の吸収は1%以内でなければならない。1%を超えると光学シートから射出する積算光量が減少し、レンズシート1の形状によらず正面輝度が低下する。
接・粘着剤層を塗る方法として、コンマコーター等の各種塗工装置、印刷方式、ディスペンサーやスプレーを用いる方法、または筆等を用いた手作業による塗工であってもよい。
また、図19、及び図20に示されるように、拡散層25と積層される凸部29からの漏れ光を減少させるために、凸部29表面、又は内部に白色反射材料、金属反射材料などの光反射層23を形成しても良い。この場合、例えば図19(a)、及び(b)に示されるように凸部29の頂点部のみに光反射層23を形成すると、凸部29側面より入射した光が漏れ光(y)となる場合がある。この場合、図20(a)にあるように、凸部29側面まで回り込むように光反射層23を形成することで、漏れ光を低減することも出来る。
この光学シート39は、入射面100から入射した光Hを、非入射面101側に散乱する光散乱層25を備えている。ここではレンズシート1と光拡散層25とが別々に構成された場合を示しているが、図18に示されるようにレンズシート1と拡散層25との間に光学シート310(レンチキュラーシートや拡散シート)を挟んだ構成や、先述にある凸部を介して一体積層された場合も含む。
しかしながら、本発明の実施の形態では、レンズシート1の線膨張係数が小さいことを考慮し、光拡散層25の線膨張係数を、7.0×10−5(cm/cm/℃)以下とすることにより上述の変形を防止することが可能である。
なお、レンズシート1を押出しの方法で材料としてポリカーボネートを用いて作成する場合は、線膨張係数が他の透明樹脂とほぼ同等であるためそりは発生しない。
1mm未満の場合、光拡散層25は薄くこしがないのでたわむという欠点がある。一方5mmを越えると、光源41からの光の透過率が悪くなるという欠点がある。
さらにディスプレイ装置もますます大型化の一途をたどっており、それに伴い光学シート39のサイズも大きくなっていくが、本願発明の光学シート39は薄くて強度が強く、さらに表示品位も優れているためこういった大型ディスプレイ装置にも十分に使用できる。
(第1のレンズアレイと第2のレンズアレイとのズレ量xの許容)
本発明のレンズシート1を作製する場合、第1のレンズアレイ5の頂点C1と第2のレンズアレイ3の頂点C2とが一致することが望ましいが、それぞれの金型を切削する際、熱による金型の膨張、切削機の送り方向の精度、2つの金型の位置合わせ精度等の影響により必ずズレxが発生する。しかしながら温度制御の徹底などにより現状ズレ量xを10umまで抑えることが可能である。
そこで図22(a)に示されるレンズシート1を、表1に示されるパラメータにより設計、全くズレが生じていないレンズシート1(図26(a))と10umのズレが発生したレンズシート1(図26(b))についてのシミュレーションにより、その影響を確かめた。
図27は画面垂直方向(V)についての輝度分布を示す図である。これより、レンズピッチpが140umのレンズシート1において、ズレ量を10umまで抑えこめば輝度分布に影響なく所望の特性が得られるレンズシート1を作製出来ることが分かる。
(第1のレンズアレイ、及び第2のレンズアレイの形状の影響)
レンズシート1を作製する際、レンズ用の金型切削の最中に切削用バイトが磨耗して変形したり、樹脂の入り込み具合により先端部が丸みを帯びたり、または樹脂の硬化収縮など、実際の想定した形状とは異なるレンズ形状となることが起こり得る。そこで第1のレンズアレイ5、及び第2のレンズアレイ3の形状の影響についての確認を行った。
図28(a)は第1のレンズアレイ5の形状が二つの凸型球面レンズを重ねた形状(図21(a)参照)であり、第2のレンズアレイ3の形状は凹型球面レンズ形状(図23(b)参照)である。
図28(b)は第1のレンズアレイ5の形状が二つの凸型球面レンズを重ねた形状(図21(a)参照)であり、第2のレンズアレイ3の形状は凹型三角プリズム形状(図21(a)参照)である。
図28(c)は第1のレンズアレイ5の形状が二つの凸型球面レンズを重ねた形状をレンズ接線においてスムージングを行い単一の凸型非球面レンズ形状(図22(a)参照)としたものであり、第2のレンズアレイ3の形状は凹型三角プリズム形状(図21(a)参照)である。
上記3種のレンズシート1について表2に示されるパラメータによりレンズシート1を設計、シミュレーションを行い、影響を確認した。
図29は画面垂直方向(V)についての輝度分布を示す図である。これより、レンズ形状が多少変形を起こしても光学特性に大きな影響を与えないことが分かり、量産適性があることが分かった。
(基材厚みの影響)
また実際にレンズシート1を作製する場合、例えば基材上にレンズを成形する場合には市販の基材厚みグレードによって決定され、また押出法により基材とレンズとを一体に成形する場合には、最もレンズの賦形が良い厚み、または皺や撓みを防止するための厚みで作製する等、必ずしも光学特性において最適な基材厚みbで作製できるとは限らない。そこで本発明のレンズシート1における基材厚みbの影響を確認した。
図30(a)〜(c)に示されるレンズシート1は、そのレンズパラメータは表3に示されるように全て同じであり、基材の厚みbだけが異なる。これら3種のレンズシート1についてのシミュレーションを行った。
図31は画面垂直方向(V)についての輝度分布を示す図である。これより基材厚みbが変わることで、視野における斜め方向の分布がわずかに変わる程度であり、正面輝度にはほとんど影響しないことが分かった。液晶パネルにはAG(アンチグレア)フィルム等拡散要素が含まれるため、斜め方向のわずかな変化については、パネルを通すとその差はほとんど見えなくなる。
(第1のレンズアレイ形状の最適化)
実施例2にて、第1のレンズアレイ5、及び第2のレンズアレイ3の形状が、レンズ成形上起こりうる変形を想定してシミュレーションした結果、わずかな変形は光学特性に大きな影響を与えないことが分かった。
そこで第1のレンズアレイ5の形状を大きく変え、その最適形状をシミュレーションにより導出した。
図32は本シミュレーションを行った4つのサンプルを示す。図21(a)で示される単位レンズ頂点部に曲率の小さなレンズを付与した形状において、頂点部に付与する小レンズ形状を変えたものであり、そのパラメータを表4に示す。
図33は画面垂直方向(V)についての輝度分布を示す図である。これより小レンズの高さは低すぎても高すぎても正面輝度は低下し、本実施例においては小レンズ高さh1=15umが最適値となった。
C2…第2のレンズアレイの頂点(谷点)、
p…第1のレンズアレイのレンズピッチ、
h…第1のレンズアレイの谷部から頂部までのレンズ高さ、
h1〜h8…各レンズで構成された第1レンズアレイの高さ
q…第2のレンズアレイの幅、
g…第2レンズアレイの谷部から頂部までのレンズ高さ、
s…平坦面
s1、s2…平坦面
β…第2のレンズアレイにおけるシート面に対する端角度
α…第1レンズアレイの単位レンズの凹凸の谷部からの垂線と単位レンズの接線がなす角度、
t…レンズシートの厚み
b…基材の厚み
x…第1レンズアレイと第2のレンズアレイとのズレ量
w…第1のレンズアレイの頂部に形成される小レンズの幅
V…画面垂直方向、
H…画面水平方向、
L…視認面(ディスプレイ表示正面)
H、K…光、
1…レンズシート、
3…第2のレンズアレイ、
5…第1のレンズアレイ、
11…第1のレンズアレイ5の金型である冷却ロール、
15…第2のレンズアレイ3の金型である冷却ロール、
19…熱可塑性の樹脂基材、
21…熱可塑性の樹脂基材の押出し法による加工方向、
23…光反射層
25…光拡散層、
26…光拡散層表面凹凸形状
27…光拡散層裏面凹凸形状
28…粘着層
29…固定要素、
31、33…偏光板、
32…液晶パネル、
35…液晶層、
39…光学シート
41…光源、
43…ランプハウス、
45…光反射板、
47…導光板、
51、53…LED光源、
100…光拡散層の光入射面、
101…光拡散層の光出射面、
102…レンズシートの光入射面、
200…空隙、
300、310…光拡散フィルム、
Claims (11)
- 一方の面に第1のレンズアレイが形成され、その裏面に第2のレンズアレイが形成された透光性の基材からなるレンズシートであって、
前記第2のレンズアレイは、1又は複数のレンズが幅sの略平坦面で挟まれた形が一周期となるパターンで構成され、かつ、
前記第1のレンズアレイと第2のレンズアレイとの周期が一致し、その位相ズレは略0であり、かつ、
前記第1のレンズアレイが凸型レンチキュラーレンズ群であり、かつ、
前記第2のレンズアレイが凹型三角プリズム群であり、かつ、
前記第2のレンズアレイの一周期を構成する1又は複数のレンズ幅をq、一周期幅をpとしたとき、
1 < p/q ≦ 3
なる関係が成立し、
前記第2のレンズアレイに形成される略平坦面幅のsが0より大きい
ことを特徴とするレンズシート。 - 前記第2のレンズアレイの一周期を構成する1又は複数のレンズ幅をq、深さをgとしたとき、
0 < g/q ≦ 0.5
なる関係が成立することを特徴とする請求項1記載のレンズシート。 - 前記第1のレンズアレイの周期中心軸と、前記第2のレンズアレイの周期中心軸とのズレをxとしたとき、
x=0±0.2p
なる関係が成立することを特徴とする請求項1または請求項2記載のレンズシート。 - 前記第1のレンズアレイと第2のレンズアレイのズレxは、レンズシートの流れ方向に連続的に変化していることを特徴とする請求項3記載のレンズシート。
- 前記第1のレンズアレイと第2のレンズアレイの各々のレンズの谷部付近と頂点付近が丸みを帯びていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のレンズシート。
- 前記第1のレンズアレイの周期が不規則なランダムあり、かつ前記第2のレンズアレイの周期が不規則なランダムであることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載のレンズシート。
- 請求項1から6何れか1項に記載のレンズシートにおいて、
前記第2のレンズアレイの一周期と一周期との間に凸部が形成され、
前記凸部を介して光拡散層と一体化してなることを特徴とするディスプレイ用光学シート。 - 前記第2のレンズアレイの一周期と一周期との間に形成された凸部のピッチは、
前記第1と第2のレンズアレイの周期幅pの整数倍であることを特徴とする請求項7記載のディスプレイ用光学シート。 - 前記第2のレンズアレイの一周期と一周期との間に形成された凸部において、
前記凸部内又は表面に光反射層が形成され、
前記凸部を介して光拡散層と一体化してなることを特徴とする請求項7または請求項8記載のディスプレイ用光学シート。 - 請求項7乃至9の何れか1項に記載のディスプレイ用光学シートと
前記ディスプレイ用光学シートの裏面に液晶パネルを前記液晶パネルの非視認面側から光を照射する光源を備えることを特徴とするバックライトユニット。 - 請求項10記載の前記バックライトユニットと、
前記バックライトの前記光学シートの光出射面側に前記液晶パネルを備えることを特徴とするディスプレイ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007339699A JP5364998B2 (ja) | 2007-12-28 | 2007-12-28 | 両面レンズシート、ディスプレイ用光学シートおよびそれを用いたバックライトユニット、ディスプレイ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007339699A JP5364998B2 (ja) | 2007-12-28 | 2007-12-28 | 両面レンズシート、ディスプレイ用光学シートおよびそれを用いたバックライトユニット、ディスプレイ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009162843A JP2009162843A (ja) | 2009-07-23 |
JP5364998B2 true JP5364998B2 (ja) | 2013-12-11 |
Family
ID=40965575
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007339699A Expired - Fee Related JP5364998B2 (ja) | 2007-12-28 | 2007-12-28 | 両面レンズシート、ディスプレイ用光学シートおよびそれを用いたバックライトユニット、ディスプレイ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5364998B2 (ja) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5165703B2 (ja) * | 2010-01-22 | 2013-03-21 | シャープ株式会社 | 光学素子アレイ、光学素子アレイ成形型、および光学素子ユニット |
KR101821811B1 (ko) * | 2010-11-26 | 2018-01-24 | 엘지이노텍 주식회사 | 광 여기 판 및 조명 장치 |
KR101772623B1 (ko) * | 2010-11-26 | 2017-09-12 | 엘지이노텍 주식회사 | 광 여기 판 및 조명 장치 |
US8878123B2 (en) | 2011-03-11 | 2014-11-04 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Lens sheet and photoelectric conversion module |
KR101379920B1 (ko) | 2012-03-08 | 2014-04-01 | 엘지이노텍 주식회사 | 조명 장치 |
JP2015163910A (ja) * | 2014-02-28 | 2015-09-10 | 大日本印刷株式会社 | パネル部材 |
CN106773267B (zh) | 2017-02-27 | 2019-01-11 | 合肥京东方光电科技有限公司 | 光学膜材和彩膜基板及其制作方法、显示装置 |
WO2019045095A1 (ja) | 2017-09-04 | 2019-03-07 | 富士フイルム株式会社 | バックライトユニットおよび液晶表示装置 |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3273955B2 (ja) * | 1991-04-09 | 2002-04-15 | キヤノン株式会社 | 画像投影装置 |
US5190370A (en) * | 1991-08-21 | 1993-03-02 | Minnesota Mining And Manufacturing Company | High aspect ratio lighting element |
JPH10170725A (ja) * | 1996-12-06 | 1998-06-26 | Dainippon Printing Co Ltd | 面光源用レンズフィルム及び面光源 |
JP4752493B2 (ja) * | 2005-12-22 | 2011-08-17 | 大日本印刷株式会社 | 光制御シート、面光源装置 |
JP2007173031A (ja) * | 2005-12-22 | 2007-07-05 | Dainippon Printing Co Ltd | 光制御シート、面光源装置 |
JP2007304460A (ja) * | 2006-05-15 | 2007-11-22 | Toppan Printing Co Ltd | 光学シート、バックライトユニット及び液晶表示装置 |
JP5217363B2 (ja) * | 2007-11-06 | 2013-06-19 | 凸版印刷株式会社 | レンズシート、ディスプレイ用光学シートおよびそれを用いたバックライトユニット、ディスプレイ装置 |
-
2007
- 2007-12-28 JP JP2007339699A patent/JP5364998B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2009162843A (ja) | 2009-07-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5157294B2 (ja) | レンズシート、ディスプレイ用光学シート及びそれを用いたバックライトユニット、ディスプレイ装置 | |
JP5364998B2 (ja) | 両面レンズシート、ディスプレイ用光学シートおよびそれを用いたバックライトユニット、ディスプレイ装置 | |
US7784958B2 (en) | Lens sheet, optical sheet, and backlight unit and display apparatus provided therewith | |
JP5298569B2 (ja) | レンズシート、ディスプレイ用光学シート及びそれを用いたバックライト・ユニット、ディスプレイ装置 | |
JP4946678B2 (ja) | レンズシート、ディスプレイ用光学シートおよびそれを用いたバックライトユニット、ディスプレイ装置 | |
JP5217370B2 (ja) | レンズシートを用いたディスプレイ装置 | |
JP5246160B2 (ja) | レンズシート、ディスプレイ用光学シート及びそれを用いたバックライトユニット、ディスプレイ装置 | |
JP2009258621A (ja) | レンズシート、ディスプレイ用光学シート及びそれを用いたバックライト・ユニット、ディスプレイ装置 | |
JP5428313B2 (ja) | 光均一素子及びそれを用いたバックライトユニットとディスプレイ装置 | |
JP2010164657A (ja) | 光学シート、バックライトユニット及びディスプレイ装置 | |
JP2010210882A (ja) | 光学シート及びそれを用いたディスプレイ装置 | |
JP5217363B2 (ja) | レンズシート、ディスプレイ用光学シートおよびそれを用いたバックライトユニット、ディスプレイ装置 | |
JP2009053623A (ja) | レンズシート、ディスプレイ用光学シート及びそれを用いたバックライト・ユニット、ディスプレイ装置 | |
JP5098520B2 (ja) | 光拡散板、ディスプレイ用バックライトユニット、表示装置 | |
JP2010078980A (ja) | 光制御スタック及びそれを用いたバックライトユニット、表示装置 | |
JP2009048152A (ja) | 光学シートおよび光学シートを用いたバックライトユニット、ディスプレイ装置 | |
JP2009063905A (ja) | 光学シートとそれを用いるバックライトユニットおよびディスプレイ | |
JP5391798B2 (ja) | バックライトユニット及びディスプレイ装置 | |
JP5256723B2 (ja) | 光拡散板、光学シート、バックライトユニットおよびディスプレイ装置 | |
JP5509532B2 (ja) | 光学部材及びバックライトユニット並びにディスプレイ装置 | |
JP2009080184A (ja) | 光学シート及びそれを用いたバックライトユニット、ディスプレイ装置 | |
JP5272508B2 (ja) | 光学シート、バックライトユニット及びディスプレイ装置 | |
JP4978717B2 (ja) | レンズシート、ディスプレイ用光学シート及びそれを用いたバックライトユニット、エッジライト方式の導光板、ディスプレイ装置 | |
JP2013073819A (ja) | 光学シート、バックライトユニット及び液晶表示装置 | |
JP5217404B2 (ja) | 光学シート、ディスプレイ用バックライト・ユニット及び表示装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20101124 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20111122 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120328 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20121009 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20121121 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130702 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130723 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130813 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130826 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |