JP5256723B2 - 光拡散板、光学シート、バックライトユニットおよびディスプレイ装置 - Google Patents

光拡散板、光学シート、バックライトユニットおよびディスプレイ装置 Download PDF

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本発明は、光拡散板、光学シート、バックライトユニットおよびディスプレイ装置に関するものである。
近年、TFT型液晶パネルやSTN型液晶パネルを使用した液晶表示装置は、主としてOA分野のカラーノートPC(パーソナルコンピュータ)を中心に商品化されている。
このような液晶表示装置においては、液晶パネルの背面側(観察者と反対側)に光源を配置し、この光源からの光で液晶パネルを照明する方式、いわゆる、バックライト方式が採用されている。
この種のバックライト方式に採用されているバックライトユニットとしては、大別して冷陰極管(CCFT)等の光源ランプからの光を光透過性に優れたアクリル樹脂等からなる平板状の導光板内で多重反射させる「導光板ライトガイド方式」(いわゆる、エッジライト方式)と、導光板を用いず冷陰極管(CCFT)等の光源ランプからの光で直接照明する「直下型方式」との2種類の方式がある。
「導光板ライトガイド方式」のバックライトユニットを搭載した液晶表示装置としては、例えば、図6に示すものが一般に知られている。
これは、上部に偏光板171,173に挟まれた液晶パネル172が設けられ、その下面側に、略長方形板状のPMMA(ポリメチルメタクリレート)やアクリル等の透明な基材からなる導光板179が設置されており、該導光板の上面(光射出側)に拡散フィルム(拡散層)178が設けられている。
さらに、この導光板179の下面に、導光板179に導入された光を効率よく上記液晶パネル172方向に均一となるように散乱して反射されるための散乱反射パターン部が印刷などによって設けられる(図示せず)と共に、散乱反射パターン部下方に反射フィルム(反射層)177が設けられている。
また、上記導光板179には、側端部に光源ランプ176が取り付けられており、さらに、光源ランプ176の光を効率よく導光板179中に入射させるべく、光源ランプ176の背面側を覆うようにして高反射率のランプリフレクター181が設けられている。上記散乱反射パターン部は、白色である二酸化チタン(TiO)粉末を透明な接着剤等の溶液に混合した混合物を、所定パターン、例えばドットパターンにて印刷し乾燥、形成したものであり、導光板179内に入射した光に指向性を付与し、光射出面側へと導くようになっており、高輝度化を図るための工夫である。
さらに、最近では、光利用効率をアップして高輝度化を図るべく、図7に示すように、拡散フィルム178と液晶パネル172との間に、光集光機能を備えたプリズムフィルム(プリズム層)174,175を設けることが提案されている。このプリズムフィルム174,175は導光板179の光射出面から射出され、拡散フィルム178で拡散された光を、高効率で液晶パネル172の有効表示エリアに集光させるものである。
一方、「直下型方式」は、導光板の利用が困難な大型の液晶TVなどの表示装置が用いられている。
「直下型方式」の液晶表示装置としては、図8に例示する装置が一般的に知られている。これにおいては、上部に偏光板171、173に挟まれた液晶パネル172が設けられ、その下面側に、蛍光管等からなる光源151から射出され、拡散フィルム182のような光学シートで拡散された光を、高効率で液晶パネル172の有効表示エリアに集光させるものである。光源151からの光を効率よく照明光として利用するために、光源151の背面には、リフレター152が配置されている。
「直下型方式」に用いられている拡散板は、液晶表示装置の構成上、線状光源の光を散乱させ、なおかつ光源が透けて見えないことが求められるため、光散乱粒子が配合されており、近年の直下型方式の急増に合わせて様々な開発が行われてきた。その開発の多くは高透過、高拡散を目的とし、光散乱粒子の種類や粒径、配合量を制御するものであり、光散乱粒子としては真球状粒子を使用したものが報告されている。
ところが、拡散板の光散乱粒子として真球状粒子のみを使用した場合、視野角を広げるような拡散特性となり、そのランプイメージは明るい部分が広がった状態で確認され、比較的広く明るい部分と比較的狭く暗い部分のストライプ状の輝度ムラとなる。そのため、明るい部分と暗い部分の差が確認されにくくなるように光透過性を落とすため、正面の明るさが不十分になってしまうという問題があった。
ところで、図8に例示する装置でも、視野角の制御は、拡散フィルム182の拡散性のみに委ねられており、その制御は難しく、ディスプレイの正面方向の中心部は明るく、周辺部に行くほど暗くなる特性は避けられない。そのため、液晶画面を横から見たときの輝度の低下が大きく、光の利用効率の低下を招いていた。
そのため、一つの解決方法として、拡散フィルムの上に、図9、10に示すような米国3M社の登録商標である輝度強調フィルム(Brightness Enhancement Film:BEF)185を配置し、さらにその上に別の光拡散フィルムを配置する方法が採用されている。ここでBEFとは、透明部材186上に断面三角形状の単位プリズム187が一方向に周期的に配列されたフィルムである。
このプリズムは光の波長に比較して大きいサイズピッチである。BEFは、“軸外(off−axis)”からの光を集光し、この光を視聴者に向けて“軸上(on−axis)”に方向転換(redirect)または“リサイクル(recycle)”する。
ディスプレイの使用時(観察時)に、BEFは、軸外輝度を低下させることによって軸上輝度を増大させる。ここでいう「軸上」とは、視聴者の視覚方向に一致する方向であり、一般的にはディスプレイ画面に対する法線方向側である。
プリズムの反復的アレイ構造が1方向のみの並列では、その並列方向での方向転換またはリサイクルのみが可能であり、水平および垂直方向での表示光の輝度制御を行なうために、プリズム群の並列方向が互いに略直交するように、2枚のシートを重ねて組み合わせて用いられる。
BEFの採用により、ディスプレイ設計者が電力消費を低減しながら所望の軸上輝度を達成することができるようになった。
BEFに代表されるプリズムの反復的アレイ構造を有する輝度制御部材をディスプレイに採用する旨が開示されている特許文献としては、特許文献1乃至3に例示されるように多数のものが知られている。
上記のようなBEFを輝度制御部材として用いた光学シートでは、屈折作用によって、光源からの光が、最終的には、制御された角度でフィルムより出射されることによって、視聴者の視覚方向の光の強度を高めるように制御することができる。
しかしながら、同時に視聴者の視覚方向に進むことなく横方向に無駄に出射する、想定外の光線が存在する。このため、図11に示すように、BEFを用いた光学シートから出射される光強度分布は、視聴者の視覚方向、すなわち視覚方向Fに対する角度が0°(軸上方向にあたる)における光強度が最も高められるものの、正面より±90°近辺に小さな光強度ピークが生じ、即ち、横方向から無駄に出射される光(サイドローブ)が増えてしまうという問題がある。
また、軸上輝度のみが過度に向上すると、輝度分布の曲線のピーク幅が著しく狭くなり、視域が極端に限定されるため、ピーク幅を適度に拡げるために、図9、10に示すBEF(プリズムシート)とは別部材の光拡散フィルムを新たに併用する必要があり、部材数の増加を伴ってしまうという問題がある。
上述のように、この光学シートは、光の利用効率の向上だけでなく、光源のムラの除去、ランプイメージ消し、ディスプレイの視域の確保など様々な機能が求められており、一般的には複数枚の光学シートを重ね合わせることによって構成されている。しかしながら、光学シートの構成枚数が多いと、ディスプレイの組立て時の作業が煩雑になり、また光学シートの間のゴミの影響を受ける、などの問題がある。
また、このような液晶表示装置では、軽量、低消費電力、高輝度、薄型化であることが市場ニーズとして強く要請されており、それに伴い、液晶表示装置に搭載されるバックライトユニットも、軽量、低消費電力、高輝度であることが要求されている。
特に、最近、目覚しい発展をみるカラー液晶表示装置においては、液晶パネルのパネル透過率がモノクロ対応の液晶パネルに比べ格段に低く、そのため、バックライトユニットの輝度向上を図ることが、装置自体の低消費電力を得るために必須となっている。
しかしながら、上述したように、従来の装置では高輝度、低消費電力の要請に充分に応えられているとは言いがたく、ユーザからは、低価格、高輝度、高表示品位で、かつ低消費電力の液晶表示装置を実現できる光学シートおよびそれを用いたバックライトユニット、ディスプレイ装置の開発が待ち望まれている。
特許第3374316号公報 特許第3684587号公報 特公平1−37801号公報 特開平6−102506号公報 特表平10−506500号公報
本発明は、上記課題を鑑みてなされたもので、ランプイメージ低減効果に優れ、正面輝度低下抑制効果に優れ、さらに出射光の配光分布を変化させる光拡散板、光学シート、バックライトユニットおよびディスプレイ装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。すなわち、
本発明の光拡散板は、光散乱粒子が分散された透明樹脂からなる光拡散板であって、前記光散乱粒子として、平均粒径4〜20μmの真球形状大粒径粒子と、平均粒径1〜3μmの真球形状小粒径粒子と、球形換算で平均粒径2〜6μmのシリコーンからなる不定形状粒子と、の少なくとも3種類の粒子が含有されており、さらに、前記透明樹脂と前記光散乱粒子との屈折率差が0.02以上であり、且つ、前記透明樹脂と前記真球形状大粒径粒子との屈折率差が0.05−0.16であり、前記透明樹脂と前記真球形状小粒径粒子との屈折率差が0.05−0.18であり、前記透明樹脂と前記不定形状粒子との屈折率差が0.06−0.16であることを特徴とする。
本発明の光拡散板は、前記透明樹脂100重量部(質量部)に、前記光散乱粒子が合計で2重量部〜5重量部分散されてなることを特徴とする。
本発明の光拡散板は、先に記載の光拡散板が3層以上積層されてなることを特徴とする。
本発明の光拡散板は、先に記載の光拡散板が3層以上積層されてなり、前記光拡散板の少なくとも1層に紫外線吸収剤が添加されていることを特徴とする。
本発明の光学シートは、光源の前に配置される光学シートであって、先に記載の光拡散板とレンズシートとを有し、前記光拡散板の光源と反対側の面に前記レンズシートが配置されていることを特徴とする。
本発明のバックライトユニットは、先に記載の光学シートを用いることを特徴とする。
本発明のディスプレイ装置は、先に記載のバックライトユニットを用いることを特徴とする。
上記構成によれば、ランプイメージ低減効果に優れ、正面輝度低下抑制効果に優れ、さらに出射光の配光分布を変化させる光拡散板、光学シート、バックライトユニットおよびディスプレイ装置を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態である光拡散板10、光学シート25、バックライトユニット35、および液晶表示装置70の一例を示す断面模式図である。
図1に示すように、本発明の実施形態であるディスプレイ装置70は、偏光フィルム61と、液晶パネル100と、偏光フィルム61と、バックライトユニット35とから概略構成されている。液晶パネル100は、ガラス基板81、82の間に液晶層9が挟持されて形成されている。
本発明の実施形態であるバックライトユニット35は、光学シート25と、バックライト部11とから構成されている。バックライト部11には、光源(図示略)が備えられている。
また、本発明の実施形態である光学シート25は、レンズシート17と、光拡散板10とが固定要素3により接合されて構成されている。レンズシート17と光拡散板10との間には、空隙200が設けられている。
(光拡散板)
本発明の実施形態である光拡散板10は、透明樹脂12に、光散乱粒子20が分散されて形成されている。光散乱粒子20としては、真球形状大粒径粒子13と、真球形状小粒径粒子14と、不定形状粒子15の3種類の粒子が用いられている。
透明樹脂12の材料としては、たとえば、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、フッ素系アクリル樹脂、シリコーン系アクリル樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリルスチレン樹脂、シクロオレフィンポリマー、メチルスチレン樹脂、フルオレン樹脂、PET、ポリプロピレン等を使用することができる。
また、光散乱粒子20の材料としては、無機酸化物からなる粒子又は樹脂からなる粒子を使用できる。例えば、無機酸化物からなる粒子としてはシリカやアルミナ等からなる粒子を挙げることができる。また、樹脂からなる粒子としては、アクリル粒子、スチレン粒子、スチレンアクリル粒子及びその架橋体、メラミン−ホルマリン縮合物の粒子、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(ペルフルオロアルコキシ樹脂)、FEP(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PVDF(ポリフルオロビニリデン)、及びETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体)等の含フッ素ポリマー粒子、シリコーン樹脂粒子等を挙げることができる。
真球形状大粒径粒子13および真球形状小粒径粒子14は、ほぼ真球状であることが好ましい。
真球形状大粒径粒子13の大きさは、平均粒径4〜20μmが好ましく、平均粒径4〜12μmがより好ましい。平均粒径が上記範囲の場合には、光拡散性を大きくして、視野角分布の調整を行うことができる。
また、真球形状小粒径粒子14の大きさは、平均粒径1〜3μmが好ましく、平均粒径2〜3μmがより好ましい。光の波長領域となるとともに、光透過性と拡散性を合わせもつこととなるためである。
真球状粒子においては、平均粒径が1μm未満あるいは20μmを超える場合には、光拡散性が十分でなく、視野角分布の調整を行うことができないので好ましくない。
不定形状粒子15の大きさは、球形換算で平均粒径2〜6μmが好ましい。球形換算で平均粒径が2μm未満あるいは6μmを超える場合には、光拡散性が十分でなく、視野角分布の調整を行うことができないので好ましくない。
なお、平均粒径は、光散乱粒子20が球状の場合には光散乱粒子20の直径の平均値であり、粒子が不定形状の場合には球形換算したときの平均値である。粒径は、たとえば、粒度分布計SD−2000(シスメックス株式会社製)で測定することができる。
透明樹脂12に不定形状粒子15のみを分散させて光拡散板10を形成した場合には、光拡散板10からの出射光は、透過性の高い特性を有する。具体的には、図2に示すように、その発光スペクトルは、正面方向(観察者方向)fの発光輝度が鋭く高く、急激に落ち込み、広角にて裾が広がる視野角特性を示す。そのため、正面方向(観察者方向)fは明るいとともに、正面方向(観察者方向)fから15°〜60°斜め方向からはランプイメージが確認しにくくなり、斜め方向のランプイメージ低減効果が得られる。
また、透明樹脂12に真球形状大粒径粒子13のみを分散させて光拡散板10を形成した場合には、光拡散板10からの出射光は、拡散性の高い特性を有する。具体的には、図3に示すように、その発光スペクトルは、正面方向(観察者方向)fから視野角の広がりを保持しつつ、拡散性が高く、広角に向けて緩やかに落ち込むような視野角特性を示す。そのため、ランプイメージはその中心からぼやけて広がるため、正面方向(観察者方向)fから0°〜15°斜め方向からはランプイメージが確認しにくくなり、ランプイメージ低減効果が得られる。
さらに、透明樹脂12に真球形状小粒径粒子14のみを分散させて光拡散板10を形成した場合には、真球形状小粒径粒子14は光の波長の長さに近い粒径であるので、光拡散板10からの出射光は拡散性及び中心透過性の両方の特性を有する。具体的には、図4に示すように、その発光スペクトルは、正面方向(観察者方向)fからの視野角の広がりは少なく、拡散性があり、且つ正面方向(観察者方向)fの発光輝度は比較的に高いような視野角特性を示す。そのため、拡散性を有しながらも、正面方向(観察者方向)fに集光させるような効果があり、正面方向(観察者方向)fの発光輝度が高くなる。
また、透明樹脂12と光散乱粒子20の屈折率差は0.02以上であることが望ましい。この範囲であれば、光拡散特性を得ることができるが、透明樹脂12と光散乱粒子20の屈折率差が0.02未満の場合には、光拡散特性を得ることができない。
さらに、透明樹脂12と真球形状大粒径粒子13との屈折率差が0.05〜0.16であり、且つ透明樹脂12と真球形状小粒径粒子14との屈折率差が0.05〜0.18であり、且つ透明樹脂12と不定形状粒子15との屈折率差が0.06〜0.16であることがより好ましい。
このような場合には、正面方向(観察者方向)fの発光輝度が高い視野角特性を得ることができる。
以上、前記3種の光散乱粒子20を分散させた光拡散板10は、まず、拡散性を有するので、バックライト部11の光源の光を散乱させて輝度のムラをなくすとともに、バックライト部11の光源の形状(ランプイメージ)が透けて見えることを抑止することができる。また、光拡散板10は、透過性を有するので、光を透過させて光の利用効率を高めることができる。このようにして、拡散性と透過性をバランスよく向上させた光拡散板10とすることができ、ランプイメージ低減効果と正面方向(観察者方向)fの明るさの両方をバランス良く達成することができる。
光拡散板10は、熱可塑性樹脂である透明樹脂中に前記3種の光散乱粒子20を分散して、押出法、共押出法などを用いて製造することができる。
押出法は、押出機で熱可塑性樹脂を加熱溶融させ、Tダイから押出し、板状に成形する方法である。また、共押出法は、積層板を形成する場合に用い、複数台の押出機を用い、フィードブロックダイやマニホールドダイなどの積層ダイから、積層押出しを行い、複層板状に成形する方法である。
また、光拡散板10の板厚は、1〜5mmであることが好ましい。
光拡散板10の板厚が1mm未満の場合、光拡散板は薄くコシがないのでたわむという欠点がある。一方、光拡散板10の板厚が5mmを超える場合には、バックライト部11からの光の透過率が悪くなるという欠点がある。
本発明の実施形態である光拡散板10は、平均粒径4〜20μmの真球形状大粒径粒子13と、平均粒径1〜3μmの真球形状小粒径粒子14と、不定形状粒子15との少なくとも3種類の光散乱粒子20が含有されている構成なので、各光散乱粒子20の配合を調節することにより、光拡散板10の拡散性と透過性の光学特性を容易に最適なものに制御することができる。
本発明の実施形態である光拡散板10は、透明樹脂12と真球形状大粒径粒子13との屈折率差が0.05−0.16であり、透明樹脂12と真球形状小粒径粒子14との屈折率差が0.05−0.18であり、透明樹脂12と不定形状粒子15との屈折率差が0.06−0.16である構成なので、各光散乱粒子20の配合を調節することにより、光拡散板10の拡散性と透過性の光学特性を容易に最適なものに制御することができる。
本発明の実施形態である光拡散板10は、透明樹脂12が100重量部に、光散乱粒子20が合計で2重量部〜5重量部分散させる構成なので、各光散乱粒子20の配合を調節することにより、透過性を保ちつつ、拡散性を付与させた光拡散板10とすることができる。
本発明の実施形態である光拡散板10は、各光散乱粒子20の配合を調節することにより、光拡散板10の拡散性と透過性の光学特性を容易に最適なものに制御することができる構成なので、ランプイメージを低減させるとともに、正面輝度の低下を抑制することができる。そのため、別の拡散シートを使用しなくても、ライトイメージ低減効果を達成することができ、部材数を削減することによって、光拡散板10の薄型化および低コスト化をすることができる。
(光学シート)
本発明の実施形態である光学シート25は、レンズシート17と光拡散板10とが重ねられて構成されている。
レンズシート17と光拡散板10との間には、互いにその周囲を固定する固定要素3が備えられ、固定要素3により、光拡散板10とレンズシート17との間に空隙(空気層)200が形成されている。固定要素3は、たとえば、接着剤または粘着剤等であって、レンズシート17と光拡散板10とを固定する。なお、固定要素3を用いず、光拡散板10にレンズシート17を重ね合わせるだけでも良い。
レンズシート17は、レンズ部16と基材フィルム18とから構成される。基材フィルム18の光出射面側(観察者側)18bに複数の凸状のシリンドリカル形状の単位レンズが並列して形成されている。複数の凸状のシリンドリカル形状の単位レンズは、集光効果を発現させることができる。レンズ部16の単位レンズの形状は特に限定されるものではなく、光の方向を制御し、集光させるような形状であれば良い。
バックライト部11から光拡散板10及び空隙(空気層)200を伝達してきた光が、レンズシート17の光入射面側18a(観察者と反対側)から入射され、さらにその光が光出射面側(観察者側)18bのレンズ部16から光学利得1以上で出射される。レンズ部16は集光効果を発現させることができるので、光学シート25は、従来構成と同等以上の正面方向(観察者側)fの輝度を得ることができる。
このように、集光効果のあるレンズシート17を光拡散板10に積層して形成した光学シート25は、ランプイメージを低減させることができるとともに、従来構成と同等以上の正面方向(観察者側)fの輝度を得ることができる。
光学利得とは、拡散部材の拡散性を示す指標の一つであり、完全拡散する拡散体の輝度を1として、その輝度との比で表される値である。拡散部材の拡散性が測定する方向によって偏っている場合、測定方向ごとの光学利得を出し、それらを集計することで、その拡散部材の拡散特性を示すことが出来る。
完全拡散とは、吸収が0で、かつ、どの方向にも一定の強度を持つとする理想的な拡散体のことを示す。つまり、光学利得が1以上であるということは、その測定する方向に光を集める効果を持つことを示し、その値が大きいほど集光効果が強いことを示す。
本発明の実施形態である光学シート25は、光拡散板10の正面方向(観察者側)fに集光機能を有するレンズシート17を光拡散板10に重ね合わせて光学シート25を形成する構成なので、光を拡散させてランプイメージを低減させるとともに、光を集光させて光の利用効率を高めて正面輝度を向上させることができる。
本発明の実施形態である光学シート25は、光拡散板10にレンズシート17が重ね合わされた構成なので、容易に組み立てることができ、製造工程を簡素化することができるとともに、製造コストを安くすることができる。さらに、薄型にすることができる。
本発明の実施形態である光学シート25は、光拡散板10は薄いにもかかわらず強度が強く、さらにディスプレイ装置の画像表示品位を優れたものとすることができる。
そのため、本発明の実施形態である光拡散板10は、大型化されたディスプレイ装置に好適に用いることができる。
本発明の実施形態である光学シート25は、バックライト部11からの光の輝度を向上させるために用いる用途以外にも、ディスプレイの視野角をコントロールするフィルムまたはコントラストを向上させるフィルムとして光学シート25を利用することができる。さらに、投射スクリーンで投射された光の輝度を向上させるフィルムまたは太陽電池用の光制御を行うフィルムとして光学シート25を利用することができる。
さらに、本発明の実施形態である光学シート25は、ディスプレイ装置70だけでなく、照明源からの光を均一に拡散、集光させることができるので、照明カバーや看板などに利用することができる。
(バックライトユニット)
本発明の実施形態であるバックライトユニット35は、光学シート25とバックライト部11とからなる。
バックライト部11は、複数の光源(図示略)を備えており、この複数の光源(図示略)の背面側には、光反射板(反射フィルム)(図示略)が配置されている。
光源としては、蛍光灯などのシリンダー形状の光源または冷陰極管(CCFL)のような線状光源を用いることができる。特に、冷陰極管(CCFL)は液晶ディスプレイ用によく用いられている。さらに、近年、ディスプレイ用光源として注目を浴びているLED、EL、半導体レーザーなどを用いることもできる。さらに、赤色、緑色、青色のLEDのアレイからの光を導光板または拡散板で混ぜ合わせて白色光として出射させる光源を用いることもできる。
このような光源を用いるため、バックライト部11からの出射される光は、光源に近い部分は明るくなり、光源の間は暗くなる特性を有する。そのため、正面方向(観察者側)fの観察者から、各光源の形状(ランプイメージ)が視認されるという問題が発生する。
しかし、バックライトユニット35は光学シート25を有し、バックライト部11からの光を拡散させ、集光させる構成なので、バックライトユニット35として「直下型方式」あるいは「導光板ライトガイド方式」(いわゆる、エッジライト方式)のどちらを用いた場合にも、このようなランプイメージによる視認性の問題を抑制することができる。
本発明の実施形態であるバックライトユニット35は、光学シート25とバックライト部11とからなる構成なので、光学シート25の光拡散板25の光散乱粒子20を調整してバックライトユニット35からの光の拡散性と透過性を高めてランプイメージを低減するとともに、集光効果の高い光学フィルム17を用いることにより正面方向(観察者側)fの輝度を向上させることができる。
本発明の実施形態であるバックライトユニット35は、板厚の薄い光拡散板10とシート厚の薄いレンズシート17を重ね合わせた光学シート25を用いる構成なので、薄型のバックライトユニットとすることができる。
本発明の実施形態であるバックライトユニット35は、大型化することが容易な光学シート25をバックライト部11と組み合わせる構成なので、容易に大型化することができ、大型化ディスプレイ装置用のバックライトユニットとすることができる。
(ディスプレイ装置)
図1に示すように、本発明の実施形態であるディスプレイ装置70は液晶表示装置であり、偏光フィルム61、62と液晶パネル100とバックライトユニット35とからなる。液晶パネル100は、ガラス基板81、82の間に液晶層9が挟持されて形成されている。
ディスプレイ装置70は、バックライトユニット35を有し、拡散性と透過性に関する光学特性が最適化され、また、正面方向(観察者側)fの輝度が向上された光を液晶パネル100に入射させることができる。そのため、高輝度で、ランプイメージの低減された画像を表示することができる。
なお、ディスプレイ装置70は液晶表示装置に限定されず、光拡散板10または光学シート25を備えており、光拡散板10または光学シート25を利用する他のディスプレイ装置、たとえば、投射スクリーン装置、プラズマディスプレイ(PDP)、ELディスプレイなどであってもよい。
本発明の実施形態であるディスプレイ装置70は、偏光フィルム61、62と液晶パネル100とバックライトユニット35とからなる構成なので、バックライト部11からの光の拡散性と透過性を最適なものにすることができ、薄型で、ライトイメージ低減効果、輝度ムラをなくした表示画像が得られるディスプレイ装置70とすることができる。
(実施形態2)
図5は、本発明の実施形態である光拡散板10、光学シート26、バックライトユニット36、および液晶表示装置71の一例を示す断面模式図である。
図5に示すように、本発明の実施形態であるディスプレイ装置71は、光拡散板10が3層積層されて形成されているほかは、実施形態1と同様の構成とされている。なお、実施形態1と同じ部材については同じ符号をつけて記載している。
本発明の実施形態であるディスプレイ装置71は、偏光フィルム61、62と、液晶パネル100と、バックライトユニット36とから概略構成されている。
本発明の実施形態であるバックライトユニット36は、光学シート26と、バックライト部11とから構成されている。
本発明の実施形態である光学シート26は、レンズシート17と、3層積層されて形成された光拡散板10とから構成されている。
本発明の実施形態である光拡散板10は、1層であっても好適な拡散性と透過性の光学特性を得ることができるが、3層以上とすることが好ましい。
光拡散板10を3層以上とした場合には、各層の光散乱粒子20の配合割合や、各層の膜厚を制御することによって、拡散性と透過性の光学特性をより精密に制御することができる。また、各層の役割を明確にして形成することにより、拡散性と透過性を効率的に調整することができる。
なお、図2では、各層の光散乱粒子20の配合割合や、各層の膜厚などが同一の例について示しているが、各層の光散乱粒子20の配合割合や、各層の膜厚はそれぞれ異なっていても良い。
本発明の実施形態である光拡散板10は、光拡散板10が3層以上積層されてなり、光拡散板10の少なくとも1層に紫外線吸収剤が添加されていることが好ましい。
少なくとも1層に紫外線吸収剤を添加させることで、3層全体の紫外線による劣化を抑制させることができ、光拡散板10の寿命を長くすることができる。
たとえば、紫外線吸収剤としては、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール系化合物、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系化合物、4−t−ブチルフェニルサリシレートなどのサリチル酸エステル系化合物、2−エトキシ−2’−エチルオキザリックアシッドビスアニリドなどのオキザリックアシッドアニリド系化合物、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレートなどのシアノアクリレート系などを挙げることができる。
本発明の実施形態である光拡散板10は、3層以上積層されてなる構成なので、各層の光散乱粒子20の配合割合や、各層の膜厚を制御することによって、各層の拡散性と透過性の光学特性を精密に制御することができ、3層以上で組み合わせた場合に最適な拡散性と透過性の光学特性を得ることができるようにすることができる。
本発明の実施形態である光拡散板10は、3層以上積層されてなる構成なので、光拡散板10を容易に形成することができるので、3層以上からなる光拡散板10の好適な拡散性と透過性の光学特性を効率的に調整することができる。
本発明の実施形態である光拡散板10は、3層以上積層されてなり、少なくとも1層に紫外線吸収剤が添加されている構成なので、3層全体の紫外線による劣化を抑制させることができ、光拡散板10の寿命を長くすることができる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。しかし、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。
まず、熱可塑性ポリカーボネート樹脂シートを溶融させた後、押出し機により当該シートを押し出し、当該シートが冷却、硬化する前に、所定のレンズシートの断面形状に切削した第1金型ロールによって成形して、構成3のレンズシートと構成4のレンズシートの2種類のレンズシートを作製した。
なお、構成3のレンズシートは、凸状のシリンドリカル形状のレンズをピッチ140μmで配置したレンズシートであり、構成4のレンズシートは、頂角90°の三角プリズム形状のレンズをピッチ30μmで配置したレンズシートである。
参考例1
まず、屈折率1.59の熱可塑性ポリカーボネート樹脂に、真球形状小粒径粒子として屈折率1.49、平均粒径2μmのメタクリル粒子を0、1重量%(質量%)添加して、光拡散板(参考例1−1)を作製した。
この光拡散板(参考例1−1)を構成3のレンズシートと組み合わせて光学シートとして、出射光の輝度分布形状を測定した。サイドローブのある輝度分布形状が得られた。
次に、屈折率1.59の熱可塑性ポリカーボネート樹脂に、真球形状小粒径粒子として屈折率1.49、平均粒径2μmのメタクリル粒子を0、1重量%添加するとともに、不定形状粒子を添加して、光拡散板(参考例1−2)を作成した。
この光拡散板(参考例1−2)を構成3のレンズシートと組み合わせて、出射光の輝度分布形状を測定すると、サイドローブの高さが小さくなった輝度分布形状が得られた。また、最大傾斜角が緩やかになり、視野角が広くなった。
次に、不定形状粒子の添加量を更に増やした光拡散板(参考例1−3)を作成した。
この光拡散板(参考例1−3)を構成3のレンズシートと組み合わせて、出射光の輝度分布形状を測定すると、サイドローブの高さが更に小さくなった。また、最大傾斜角がより緩やかになり、視野角がより広くなった。
なお、構成4のレンズシートを用いた場合も、構成3のレンズシートを用いた場合と同様に、不定形状粒子の添加量を増加させる毎にサイドローブが低減され、最大傾斜角が緩やかになり、視野角が広くなる傾向が見られた。
参考例2
屈折率1.59のポリカーボネート樹脂に、3種類の光散乱粒子をそれぞれ所定の質量比率で添加した。具体的には、真球形状大粒径粒子として、屈折率1.55、平均粒径4μmのMS、真球形状小粒径粒子として、屈折率1.41、平均粒径2μmのシリコーン、不定形粒子として、屈折率1.43のシリコーンを用い、樹脂重量部98に対して、光散乱粒子の合計が2重量部となるようにし、さらに、真球形状大粒径粒子と真球形状小粒径粒子と不定形粒子の重量比率(質量比率)が3:2:1となるように設定した。
これを、積層押出機のダイ温度を250℃、ロール温度(2ロール)を90℃に設定し、樹脂の押出量を調整して、積層シートを押出して、板厚1.75mmの光拡散板を作製した。
次に、この光拡散板を構成4のレンズシートと重ね合わせて光学シートとして、ランプイメージの抑制効果と明るさの評価を行った。
(実施例3)
屈折率1.59のポリカーボネート樹脂に、3種類の光散乱粒子をそれぞれ所定の質量比率で添加した。具体的には、真球形状大粒径粒子として、屈折率1.43、平均粒径4.5μmのシリコーン、真球形状小粒径粒子として、屈折率1.51、平均粒径3μmのMS、不定形粒子として、屈折率1.43のシリコーンを用い、樹脂重量部97に対して、光散乱粒子の合計が3重量部となるようにし、さらに、真球形状大粒径粒子と真球形状小粒径粒子と不定形粒子の重量比率が6:4:3となるように設定し、光拡散板の板厚を1.5mmとしたこと以外は、参考例2と同様にして光拡散板を作製した。
次に、この光拡散板を構成3のレンズシートと重ね合わせて光学シートとして、ランプイメージ効果と明るさの評価を行った。
(比較例1)
屈折率1.59のポリカーボネート樹脂に、2種類の光散乱粒子をそれぞれ所定の質量比率で添加した。具体的には、真球形状大粒径粒子として、屈折率1.54、平均粒径4μmのMS、不定形粒子として、屈折率1.43のシリコーンを用い、樹脂重量部98に対して、光散乱粒子の合計が2重量部となるようにし、さらに、真球形状大粒径粒子と不定形粒子の重量比率が3:1となるように設定したこと以外は、参考例2と同様にして光拡散板を作製した。
次に、この光拡散板を構成4のレンズシートと重ね合わせて光学シートとして、ランプイメージ効果と明るさの評価を行った。
(比較例2)
屈折率1.59のポリカーボネート樹脂に、2種類の光散乱粒子をそれぞれ所定の質量比率で添加した。具体的には、真球形状大粒径粒子として、屈折率1.41、平均粒径2μmのシリコーン、不定形粒子として、屈折率1.43のシリコーンを用い、樹脂重量部97に対して、光散乱粒子の合計が3重量部となるようにし、さらに、真球形状大粒径粒子と不定形粒子の重量比率が4:3となるように設定し、光拡散板の板厚を1.5mmとしたこと以外は、参考例2と同様にして光拡散板を作製した。
次に、この光拡散板を構成3のレンズシートと重ね合わせて光学シートとして、ランプイメージ効果と明るさの評価を行った。
(実施例4)
屈折率1.56のメタアクリルスチレン共重合樹脂(MS樹脂)に、4種類の光散乱粒子をそれぞれ所定の質量比率で添加した。具体的には、第一の真球形状大粒径粒子として、屈折率1.43、平均粒径4.5μmのシリコーン、真球形状小粒径粒子として、屈折率1.41、平均粒径2μmのシリコーンを用い、不定形粒子として、屈折率1.43のシリコーンを用い、さらに、第二の真球形状大粒径粒子として、屈折率1.46、平均粒径6μmのフッ素付加アクリルを用い、樹脂重量部97.5に対して、光散乱粒子の合計が2.5重量部となるようにし、さらに、第一の真球形状大粒径粒子、真球形状小粒径粒子、不定形粒子、第二の真球形状大粒径粒子の重量比率が4:4:3:4となるように設定したこと以外は、参考例2と同様にして光拡散板を作製した。
次に、この光拡散板を構成4のレンズシートと重ね合わせて光学シートとして、ランプイメージ効果と明るさの評価を行った。
(実施例5)
屈折率1.49のメタアクリル樹脂に、4種類の光散乱粒子をそれぞれ所定の質量比率で添加した。具体的には、第一の真球形状大粒径粒子として、屈折率1.43、平均粒径4.5μmのシリコーン、真球形状小粒径粒子として、屈折率1.54、平均粒径3μmのMSを用い、不定形粒子として、屈折率1.43のシリコーンを用い、さらに、第二の真球形状大粒径粒子として、屈折率1.43、平均粒径12μmのシリコーンを用い、樹脂重量部97に対して、光散乱粒子の合計が3重量部となるようにし、さらに、第一の真球形状大粒径粒子、真球形状小粒径粒子、不定形粒子、第二の真球形状大粒径粒子の重量比率が4:3:3:6となるように設定し、光拡散板の板厚を1.5mmとしたこと以外は、参考例2と同様にして光拡散板を作製した。
次に、この光拡散板を構成3のレンズシートと重ね合わせて光学シートとして、ランプイメージ効果と明るさの評価を行った。
(比較例3)
屈折率1.56のメタアクリルスチレン共重合樹脂(MS樹脂)に、2種類の光散乱粒子をそれぞれ所定の質量比率で添加した。具体的には、真球形状大粒径粒子として、屈折率1.43、平均粒径4.5μmのシリコーン、真球形状小粒径粒子として、屈折率1.51、平均粒径3μmのMSを用い、樹脂重量部97.5に対して、光散乱粒子の合計が2.5重量部となるようにし、さらに、真球形状大粒径粒子、真球形状小粒径粒子の重量比率が1:1となるように設定したこと以外は、参考例2と同様にして光拡散板を作製した。
次に、この光拡散板を構成4のレンズシートと重ね合わせて光学シートとして、ランプイメージ効果と明るさの評価を行った。
(比較例4)
屈折率1.56のメタアクリルスチレン共重合樹脂(MS樹脂)に、1種類の光散乱粒子をそれぞれ所定の重量比率で添加した。具体的には、真球形状小粒径粒子として、屈折率1.41、平均粒径2μmのシリコーンを用い、樹脂重量部97に対して、光散乱粒子の合計が3重量部となるようにし、光拡散板の板厚を1.5mmとしたこと以外は、参考例2と同様にして光拡散板を作製した。
次に、この光拡散板を構成3のレンズシートと重ね合わせて光学シートとして、ランプイメージ効果と明るさの評価を行った。
実施例〜5、比較例1〜4の光拡散板の作製条件は表1に示し、ランプイメージ低減効果および明るさの測定結果を表2に示した。
明るさは8000cd/m2以上が好ましいので、比較例1、3、4は明るさが足りない結果となった。また、比較例2、3、4はランプイメージが不良という結果となった。
一方、実施例〜5は明るさを落とすことなくランプイメージ低減効果を得られ、現状必要となる目標の表示品位を達成することができた。
Figure 0005256723
Figure 0005256723
次に、実施例6〜10および比較例5〜7については、3層の光拡散板からなる構造として、特性の評価を行った。なお、光拡散板において、バックライト側の光拡散板を第一の光拡散板とし、中間の層を第二の光拡散板とし、正面方向(観察者側)fの層を第三の光拡散板とした。なお、透明樹脂としては、ポリスチレンを用いた。
また、ランプイメージ低減効果と明るさの評価は、この光拡散板を構成4のレンズシートと重ね合わせた光学シートとして行った。
参考例6
第一の光拡散板には、不定形粒子のみを樹脂重量部98に対して2重量部分散させて、層厚250μmで形成した。
第二の光拡散板には、真球形状大粒径粒子として、屈折率1.54、平均粒径4μmのMS、真球形状小粒径粒子として、屈折率1.54、平均粒径3μmのMSを用い、樹脂重量部97に対して、光散乱粒子の合計が3重量部となるようにし、さらに、真球形状大粒径粒子、真球形状小粒径粒子の重量比率が1.8:1.2となるように設定し、層厚1250μmで形成した。
第三の光拡散板は、第一の光拡散板と同様の構成とした。
参考例7
第一〜第三の光拡散板は、参考例6と同様の構成とした。
第二の光拡散板には、真球形状大粒径粒子として、屈折率1.43、平均粒径6μmのシリコーン、真球形状小粒径粒子として、屈折率1.54、平均粒径3μmのMSを用い、樹脂重量部95.3に対して、光散乱粒子20の合計が4.7重量部となるようにし、さらに、真球形状大粒径粒子、真球形状小粒径粒子の重量比率が3.5:1.2となるように設定し、層厚1250μmで形成した。
(実施例8)
第一〜第三の光拡散板は、参考例6と同様の構成とした。
第二の光拡散板には、真球形状大粒径粒子として、屈折率1.43、平均粒径4.5μmのシリコーン、真球形状小粒径粒子として、屈折率1.41、平均粒径2μmのシリコーンを用い、樹脂重量部97に対して、光散乱粒子の合計が3重量部となるようにし、さらに、真球形状大粒径粒子、真球形状小粒径粒子の重量比率が2:1となるように設定し、層厚1250μmで形成した。
(実施例9)
第一〜第三の光拡散板は、参考例6と同様の構成とした。
第二の光拡散板には、真球形状大粒径粒子として、屈折率1.51、平均粒径12μmのMS、真球形状大粒径粒子として、屈折率1.43、平均粒径4.5μmのシリコーン、真球形状小粒径粒子として、屈折率1.41、平均粒径2μmのシリコーンを用い、樹脂重量部96.4に対して、光散乱粒子の合計が3.7重量部となるようにし、さらに、真球形状大粒径粒子、真球形状大粒径粒子、真球形状小粒径粒子の重量比率が1.5:2:1となるように設定し、層厚1250μmで形成した。
(実施例10)
第一〜第三の光拡散板は、参考例6と同様の構成とした。
第二の光拡散板には、第一の真球形状大粒径粒子として、屈折率1.51、平均粒径20μmのMS、第二の真球形状大粒径粒子として、屈折率1.51、平均粒径12μmのMS、第三の真球形状大粒径粒子として、屈折率1.43、平均粒径4.5μmのシリコーン、真球形状小粒径粒子として、屈折率1.41、平均粒径1μmのシリコーンを用い、樹脂重量部96.4に対して、光散乱粒子の合計が3.7重量部となるようにし、さらに、第一の真球形状大粒径粒子、第二の真球形状大粒径粒子、第三の真球形状大粒径粒子、真球形状小粒径粒子の重量比率が1:1.5:2:1となるように設定し、層厚1250μmで形成した。
(比較例5)
第一〜第三の光拡散板は、参考例6と同様の構成とした。
第二の光拡散板には、真球形状小粒径粒子として、屈折率1.54、平均粒径3μmのMSを用い、樹脂重量部96.5に対して、光散乱粒子の合計が3.5重量部となるようにし、層厚1250μmで形成した。
(比較例6)
第一〜第三の光拡散板は、参考例6と同様の構成とした。
第二の光拡散板には、真球形状大粒径粒子として、屈折率1.54、平均粒径4μmのMSを用い、樹脂重量部98に対して、光散乱粒子の合計が2重量部となるようにし、層厚1250μmで形成した。
(比較例7)
第一の光拡散板には、真球形状大粒径粒子として、屈折率1.54、平均粒径3μmのMSを用い、樹脂重量部98に対して、光散乱粒子の合計が2重量部となるようにした。
第二の光拡散板には、真球形状大粒径粒子として、屈折率1.54、平均粒径4μmのMSを用い、樹脂重量部98に対して、光散乱粒子の合計が2重量部となるようにし、層厚1250μmで形成した。
第三の光拡散板は、表3に示すような構成とした。
実施例6〜10、比較例5〜7の光拡散板の作製条件は表3に示し、ランプイメージ低減効果の測定結果および明るさの測定結果を表4に示した。
明るさは8000cd/m以上が好ましいので、比較例5、6は明るさが足りない結果となった。また、比較例5、7はランプイメージが不良という結果となった。一方、実施例6〜10は明るさを落とすことなくランプイメージ低減効果を得られ、現状必要となる目標の表示品位を達成することができた。
Figure 0005256723
Figure 0005256723
本発明の光拡散板、光学シート、バックライトユニットおよびディスプレイ装置を示す断面模式図である。 光拡散板の発光輝度と視野角との関係を示すグラフである。 光拡散板の発光輝度と視野角との関係を示すグラフである。 光拡散板の発光輝度と視野角との関係を示すグラフである。 本発明の光拡散板、光学シート、バックライトユニットおよびディスプレイ装置を示す断面模式図である。 従来のディスプレイ装置を示す断面模式図である。 従来のディスプレイ装置を示す断面模式図である。 従来のディスプレイ装置を示す断面模式図である。 従来の光学シートとバックライトを示す断面模式図である。 BEFの一例を示す斜視図である。 視野方向を変えた場合の光強度の分布を示すグラフである。
符号の説明
3…固定要素、9…液晶層、9a…観察者と反対側、9b…観察者側、10…光拡散板、10a…観察者と反対側、10b…観察者側、11…バックライト部、12…透明樹脂、13…真球形状大粒径粒子、14…真球形状小粒径粒子、15…不定形状粒子、16…レンズ部、17…レンズシート、18…基材フィルム、20…光散乱粒子、61、62…偏光フィルム、70、71…ディスプレイ装置、81、82…ガラス基板、100…液晶パネル、100a…観察者と反対側、100b…観察者側、151…光源、152…反射フィルム(反射板)、171、173…偏光フィルム(偏光板)、172…液晶パネル、174、175…プリズム、176…光源、177…反射フィルム(反射板)、178…拡散フィルム(拡散板)、179…導光板、181…反射板、182…拡散フィルム(拡散板)、185…輝度強調フィルム(BEF)、186…基材、187…プリズム、190…バックライト(光源)、200…空隙。

Claims (7)

  1. 光散乱粒子が分散された透明樹脂からなる光拡散板であって、
    前記光散乱粒子として、平均粒径4〜20μmの真球形状大粒径粒子と、
    平均粒径1〜3μmの真球形状小粒径粒子と、
    球形換算で平均粒径2〜6μmのシリコーンからなる不定形状粒子と、の少なくとも3種類の粒子が含有されており、
    さらに、前記透明樹脂と前記光散乱粒子との屈折率差が0.02以上であり、且つ、
    前記透明樹脂と前記真球形状大粒径粒子との屈折率差が0.05−0.16であり、
    前記透明樹脂と前記真球形状小粒径粒子との屈折率差が0.05−0.18であり、
    前記透明樹脂と前記不定形状粒子との屈折率差が0.06−0.16であることを特徴とする光拡散板。
  2. 前記透明樹脂100重量部に、前記光散乱粒子が合計で2重量部〜5重量部分散されてなることを特徴とする請求項1に記載の光拡散板。
  3. 請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の光拡散板が3層以上積層されてなることを特徴とする光拡散板。
  4. 前記光拡散板の少なくとも1層に紫外線吸収剤が添加されていることを特徴とする請求項3に記載の光拡散板。
  5. 光源の前に配置される光学シートであって、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光拡散板とレンズシートとを有し、前記光拡散板の光源と反対側の面に前記レンズシートが配置されていることを特徴とする光学シート。
  6. 請求項5に記載の光学シートを用いることを特徴とするバックライトユニット。
  7. 請求項6に記載のバックライトユニットを用いることを特徴とするディスプレイ装置。
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