JP5482114B2 - 光学シート、バックライトユニット及びディスプレイ装置 - Google Patents

光学シート、バックライトユニット及びディスプレイ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5482114B2
JP5482114B2 JP2009253330A JP2009253330A JP5482114B2 JP 5482114 B2 JP5482114 B2 JP 5482114B2 JP 2009253330 A JP2009253330 A JP 2009253330A JP 2009253330 A JP2009253330 A JP 2009253330A JP 5482114 B2 JP5482114 B2 JP 5482114B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
optical sheet
optical
shape
backlight unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009253330A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011099931A (ja
Inventor
夏香 堺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Inc filed Critical Toppan Inc
Priority to JP2009253330A priority Critical patent/JP5482114B2/ja
Publication of JP2011099931A publication Critical patent/JP2011099931A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5482114B2 publication Critical patent/JP5482114B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、 画素単位での透過/非透過のレンズシート及びディスプレイ用光学シート、あるいは透明状態/散乱状態に応じて表示パターンが規定される表示素子が配置された液晶パネルを背面側から照明するバックライトユニット、ディスプレイ装置に関する。
近年、TFT型液晶パネルやSTN型液晶パネルを使用したディスプレイ装置は、主としてOA分野でカラーノートPC(パーソナルコンピュータ)を中心に商品化されている。
このようなディスプレイ装置においては、液晶パネルの背面側(観察者から見て反対側)に光源を配置し、この光源からの光で液晶パネルを照明する、いわゆるバックライト方式が採用されている。
この種のバックライト方式に採用されているバックライトユニットを大別すると、冷陰極管(CCFL)などの光源ランプを光透過性に優れたアクリル樹脂などからなる平板状の導光板内で多重反射させる「導光板ライトガイド方式」(いわゆるエッジライト方式)と、導光板を用いない「直下型方式」との二種類の方式がある。
導光板ライトガイド方式のバックライトユニットが搭載されたディスプレイ装置としては、例えば、図6に示すものが一般に知られている。
この種のディスプレイ装置においては、表裏両面を偏光板71、73で挟んでなる液晶パネル72が上部に位置するように配設されており、液晶パネル72の下面側に、略長方形の板状を呈するPMMA(ポリメチルメタクリレート)やアクリル等の透明な基材からなる導光板79が配置され、さらに、この導光板79の上面(光射出側)に拡散フィルム(拡散層)78が設けられている。さらに、導光板79の下面には該導光板79に導入された光を効率よく液晶パネル72に向け均一となるように散乱して反射されるための散乱反射パターン部(図示せず)が印刷などによって設けられるとともに、散乱反射パターン部の下方に反射フィルム(反射層)77が設けられている。
また、上記導光板79には、側端部に光源ランプ76が取り付けられており、さらに、光源ランプ76の光を効率良く導光板79中に入射させるべく、光源ランプ76の背面側を覆うようにして高反射率のランプリフレクター81が設けられている。上記散乱反射パターン部は、白色である二酸化チタン(TiO)粉末を透明な接着剤等の溶液に混合した混合物を、所定パターン、例えばドットパターンにて印刷し乾燥、形成したものであり、導光板79内に入射した光に指向性を付与して光射出面側へと導くようになっており、高輝度化を図るための工夫とされている。
さらに、最近では、光利用効率を向上させて高輝度化を図るべく、例えば図7に示すように、拡散フィルム78と液晶パネル72との間に、光集光機能を備えたプリズムフィルム(プリズム層)74,75を設けることが提案されている。このプリズムフィルム74,75は導光板79の光射出面から射出され、拡散フィルム78で拡散された光を、高効率で液晶パネル72の有効表示エリアに集光させるものである。
一方、直下型方式のバックライトは、導光板の利用が困難な大型の液晶TVなどのディスプレイ装置に用いられている。
直下型バックライト方式のディスプレイ装置としては、図8に示す液晶ディスプレイ装置が一般的に知られている。この液晶ディスプレイ装置は、表裏両面を偏光板71、73に挟んでなる液晶パネル72が上部に位置して配設され、液晶パネル72の下面側に蛍光管等からなる光源51が配置される。さらに、光源51の上面側に拡散フィルム82のような光学シートが設けられている。また、光源51の背面には、光源51から液晶パネル72と反対の方向に向かう光を液晶パネル72側へ反射させるリフレター52が配置されている。よって、光源51から射出される光は拡散フィルム82で拡散され、この拡散光を高効率で液晶パネル72の有効表示エリアに集光させる。
しかしながら、図6及び図8に示すディスプレイ装置においては、視野角の制御が拡散フィルム182の拡散性のみに依存するため、その制御は難しく、ディスプレイの正面方向の中心部は明るく、周辺部に行くほど暗くなるという現象が避けられない。そのため、液晶画面を横から見たときの輝度の低下が大きく、光の利用効率の低下を招くという問題があった。
また、図7に例示したプリズムフィルム74,75を用いたディスプレイ装置では、プリズムフィルム74,75の枚数が2枚必要であるため、フィルムの吸収による光量の低下が大きいだけでなく、部材数の増加によりコストが上昇する原因にもなっていた。
さら、図8に励磁したプリズムフィルム74,75では、光源51間の間隔が広すぎると画面上に輝度ムラが生じ易くなってしまうため、光源51の数を減らせず、消費電力の増加及びコストの増加を招く原因となっていた。
ここで、上記のようなディスプレイ装置では、軽量、低消費電力、高輝度、薄型化であることが市場ニーズとして強く要請されており、それに伴って、ディスプレイ装置に搭載されるバックライトユニットも、軽量、低消費電力、高輝度であることが要求されている。
特に、最近、目覚しい発展をみるカラーディスプレイ表示装置においては、液晶パネルのパネル透過率がモノクロ対応の液晶パネルに比べ格段に低く、そのため、これに搭載されるバックライトユニットの輝度向上を図ることがディスプレイ自体の低消費電力を得るために必須となっている。
しかしながら、上述した従来のバックライトユニットでは、高輝度、低消費電力の要請に充分に応えられているとは言いがたく、ユーザからは、低価格、高輝度、高表示品位で、かつ低消費電力の液晶表示装置を実現できるバックライトユニットの開発が待ち望まれている。
なお光学シートに光学的な機能に加え、他の機能を付与する試みとしては特許文献1に示すような例があるが、光学シートがロール状に巻き取られた場合に限定され、様々な工程への応用ができるものではない。
一方、光学シートの性能向上を目的として、従来使用されてきたプリズム、レンチキュラーレンズ、マイクロレンズ、多角錘の他にも下記特許文献に示すような様々な光学形状の提案があり、今後も新たな形状が増えていくと考えられる。
特開2008−203776号公報 特表2008−515026号公報 特開2007−3571号公報 特開2007−304565号公報 特開2008−102497号公報
ところで、ディスプレイ装置のバックライトユニットに用いる光学シートにおいては、その光学性能によってディスプレイ装置の外観、すなわち商品価値に大きな影響を与える。一般的には輝度が高いものが望まれる一方で、微小な欠陥を隠すためや光源の影を消すために拡散性能も必要とされる。ところが、この拡散性能は輝度を落とす原因にもなるため、両立は非常に難しい。
本発明はこのような課題を鑑みてなされたものであり、良好な輝度と隠蔽性能を両立することができる光学シート、並びに、この光学シートを用いたバックライトユニット、ディスプレイ装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明は以下の手段を提案している。
即ち、本発明に係る光学シートは、光源から入射された光の光路を制御して出射する照明光路制御に使用される光学シートであって、光出射面に、光を集光又は拡散させる光学形状を有し、該光学形状は、略半球状をなすマイクロレンズと、シリンドリカルレンズもしくはプリズムとの組み合わせからなり、前記光学形状の表面に粗面化処理が施され、かつ、光入射面である略平坦面上に突起形状が形成されていることを特徴とする。
このような構成によれば、光学形状がマイクロレンズとシリンドリカルレンズもしくはプリズムとの組み合わせからなることにより、一枚で集光と拡散の機能を併せ持つことができる。また、光学形状の表面に粗面化処理が施されているため、欠陥及び光源の影の隠蔽性能を向上させることができる。さらに、シリンドリカルレンズシート又はプリズムシートに粗面化処理を施した場合には輝度低下が著しいが、本発明においては粗面化処理による輝度低下が生じにくいマイクロレンズを有しているため、光学シート全体として、良好な輝度と隠蔽性能を両立することができる。
また、これによって、光学シートの光入射面側における耐擦傷性を向上させることができる。
本発明に係る光学シートにおいては、前記粗面化処理が施されて形成された凹凸の高低差が、0.01μm〜5μmの範囲内に設定されていることを特徴とする。
これにより、輝度低下を最小限に抑えつつ、隠蔽性能を向上させた光学シートを実現することができる。
本発明に係る光学シートにおいては、前記粗面化処理が、前記マイクロレンズの頂部と、前記光学形状の谷部とに施されていることを特徴とする。
これにより、輝度及び隠蔽性能のバランスを取って、高輝度かつ高拡散を実現するkとおができる。
本発明に係る光学シートは、前記光入射面に粗面化処理が施されていることが好ましい。
これによって、光入射面において光を拡散させ、隠蔽性能を向上させることができる。
本発明に係る光学シートにおいては、前期粗面化処理が施された前記光入射面の十点平均粗さRzが0.1μm〜5μmの範囲内に設定されていることを特徴とする。
これによって、光輝度とのバランスを取った範囲で、入射面による光拡散効果を付与することができる。
本発明に係る光学シートにおいては、前記突起形状の高さが前記光入射面からの高さが10μm〜100μmの範囲に設定されていることを特徴とする。
これによって、光入射面における耐擦傷性を確実に発揮することができる。
本発明に係るバックライトユニットは、上記いずれかの光学シートと、該光学シートに光を照射する前記光源とを備えることを特徴とする。
このようなバックライトユニットによれば、上記光学シートを用いているため、高輝度及び高隠蔽性能の両立化を図ることができる。
本発明に係るディスプレイ装置は、上記バックライトユニットと、画素単位での透過/遮光に応じて表示画像を規定し、前記バックライトユニットからの光照射によって画像表示を行う画像表示部とを備えたことを特徴とする。
このようなディスプレイ装置によれば、上記バックライトユニットを備えているため、高輝度及び高隠蔽性能の両立化を図った画像を提供することが可能となる。
本発明に係る光学シート、バックライトユニット及びディスプレイ装置によれば、マイクロレンズとシリンドリカルレンズもしくはプリズムとを組み合わせた光学形状に粗面化処理を施したことによって、良好な輝度と隠蔽性能を両立することができる。したがって、高輝度及び拡散性能を両立した良好な出射光を発することが可能となる。
実施形態に係るディスプレイ装置の縦断面図である。 光学シートの(a)斜視図、(b)一部拡大図である。 (a)は図2(b)のA−A’断面図、(b)は図2(b)のB−B’断面図である。 光学シートの光入射面を説明する縦断面図である。 実施形態に係るディスプレイ装置の他の構成を示す縦断面図である。 エッジライト方式のディスプレイ装置の一例を示す縦断面図である。 プリズムフィルムを備えたエッジライト方式のディスプレイ装置の一例を示す縦断面図である。 直下型バックライト方式のディスプレイ装置の一例を示す縦断面図である。 マイクロレンズとプリズムとの粗面化形状について説明する図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本実施形態のディスプレイ装置の縦断面図である。なお、図1において各構成要素の縮図は実際とは一致しない。
図1に示すように、本発明の実施形態にかかるディスプレイ装置27は、観察者側へ光を照射するバックライトユニット13の上に、表示部(画面表示部)20を重ねて設けることで構成される液晶表示装置であり、表示部20から観察者側に向けて画像信号によって表示制御された表示光Sを出射することで、平面状の画像を表示するものである。尚、以下では、図1の上方向を観察者側あるいは正面側とし、下方向を背面側と称する。
表示部20は、2枚の偏光板(偏光フィルム)21,21と、その間に狭持された液晶パネル19とからなる。液晶パネル19は、たとえば、2枚のガラス基板の間に液晶層が充填されて構成されている。
バックライトユニット13から出射された光Lは、背面側の偏光板19を介して液晶パネル19に入射され、観察者側の偏光板21を介して観察者側に出射される。
表示部20は、画素単位で光を透過/遮光して画像を表示する素子であることが好ましい。画素単位で光を透過/遮光して画像を表示するものであれば、光学シート1により、観察者側への輝度が向上されるとともに光強度の視角度依存性が低減され、さらに、ランプイメージが低減された光を有効に利用して、画像品位の高い画像を表示させることができる。
また、表示部20は、液晶表示素子であることが好ましい。液晶表示素子は、画素単位で光を透過/遮光して画像を表示する代表的な素子であり、他の表示素子に比べて、画像品位を高くすることができるとともに、製造コストを低減することができる。
なお、ディスプレイ装置27は、上記のような表示部20を備える液晶表示装置としているが、少なくともバックライトユニット13を含んだ構成であれば、投射スクリーン装置、プラズマディスプレイ、ELディスプレイ等のように、バックライトユニット13からの光を表示光として画像表示を行う画像表示部の種類は問わない。
バックライトユニット13は、表示部20の光入射側に臨ませて配置された照明光路制御用の光学シート1、反射型偏光分離シート2、拡散シート3及び光源部4を備えており、背面側から順に、光源部4、拡散シート3、光学シート1及び反射型偏光分離シート2が積層されることで構成されている。
光源部4は、正面側へと向かって光を発光させるものであり、本実施形態においてはエッジライト方式が採用されている。この光源部4は、透明材料から成形された平板状をなす導光板5と、導光板5の側方に配置された一対の光源15,15とを備えている。これにより光源15,15から放射された光は、導光板5内での反射を繰り返して正面方向に向かって平行な光として出射される。
拡散シート3は、透明樹脂に光拡散領域が分散されて形成された略板状をなす部材であって、光源部4からの光に拡散効果を付与して正面側へと出射するものである。
以下、図2を参照して本実施形態の光学シート1の構成について説明する。図2(a)は光学シート1の斜視図、図2(b)は図2(a)の部分拡大図である。
図2(a)に示すように、光学シート1はシート状をなしており、その平面視形状は所定のバックライトに組み込めるようにサイズ及び形状が調整されたものとされている。
図2(b)に示すように、光学シート1の光出射面には、略半球状のマイクロレンズ32とプリズム33とが組み合わされてなる光学形状が構成されている。即ち、プリズム33の配列の中にマイクロレンズ32が離散的に配置されている。また、この光学シート1は、所定の厚みを有する基材31を備えており、この基材31における観察者側の面が上記表面形成が構成された光出射面とされ、反対側の面が光入射面31aとされている。なお、基材31、マイクロレンズ32及びプリズム33は異種素材で構成されていても良いし、同一素材で一体に構成されていても良い。
なお、光学シート1においてはプリズム33に代えてシリンドリカルレンズを備えていてもよい。以下では、プリズム33を備えた場合についてのみ説明するが、シリンドリカルレンズを備えた場合であってもプリズム33を備えた場合と同様の作用効果を生じる。
マイクロレンズ32の直径は、10μm〜200μmの範囲に設定されていることが好適である。直径が10μmより小さいと製造が困難となってしまい、200μmより大きいとマイクロレンズ32そのものが点欠陥のように視認されてしまうからである。また、マイクロレンズ32の配列は規則的でも、不規則的でも良い。
プリズム33のピッチは10μm〜200μmの範囲に設定されていることが好適である。ピッチが10μmより小さいと入射光の回折が大きくなるため輝度が低下し、200μmより大きいとプリズム33が液晶パネルと干渉してモアレが発生してしまうからである。また、プリズム33の頂角θは60°〜150°の範囲に設定されていることが好適である。60°より小さいと製造が困難であり、150°より大きいと輝度が得られないからである。
そして、本実施形態においては、光学シート1の光学形状には粗面化処理が施されている。この粗面化処理は光学形状全体になされていても良いし、部分的になされていても良い。
図3(a)に図2(a)のA−A’断面図を示す。光学シート1の光学形状に施す部分的な粗面化処理の一例としては、マイクロレンズ32の頂部と、マイクロレンズ32及びプリズム33の谷部(光学形状の谷部)とに粗面化処理が施されて粗面化部分34が形成されている態様が挙げられる。詳細は後述するが、この方法であれば輝度低下を防ぎ、隠蔽性能を得るのに効果が高い。
図3(b)に図2(a)のB−B’断面図を示す。図3(b)はプリズム33の谷部における断面を示したものである。粗面化処理により形成された粗面の粗さは通常Ra、Rz等の定められた方法で粗さ測定を行い数値化するが、通常の方法ではマイクロレンズ32やプリズム33の高さ自体も粗さとして捉えられてしまう。
そこで、本実施形態の粗面化処理の粗さの意味するところについて、詳しく説明する本実施形態における粗面化処理の粗さとは、粗面化処理前の光学形状に比べて粗面化処理後の形状がどれだけ凹凸しているかを意味しているいる。ただし、この定義の場合、特にマイクロレンズ32の部分的粗面化の粗さはどの程度なのかが非常に分かりにくくなってしまう。従って、プリズム33の谷や山の稜線、平坦部分で粗さを測定することが簡便である。
図3(b)で一例を説明すると、プリズム33の谷部分の凹凸の高さの差△hをこの光学シートの粗さとする。なお、本実施形態においては△hが0.01μm〜5μmの範囲に設定されていることが好適である。0.01μmより小さいと隠蔽性能が全く観察されず、5μmより大きいと輝度が低下する。
ここで、マイクロレンズ32とプリズム33との粗面化についてさらに詳細に説明する。マイクロレンズ32の粗面化形状は、図9(a)に示すように、球面の一部が緩やかに連続した形状をなしている。この緩やかさの指標としては、マイクロレンズ32の高さの1/10以下の凹凸を有し、粗面化を施す前のマイクロレンズ32の球面形状を保っている程度である。一方、プリズム33の谷の粗面化形状は、図9(b)のように、谷の角を潰したような形状をなしている。当該潰れた谷部分の幅は1mm以上とされていることが好ましい。
このようなマイクロレンズ32とプリズム33とが同一面に混在した場合について図9(c)を参照して説明する。まず、プリズム33谷部で入射光が強く拡散させられる。次に、拡散した光はプリズム33の谷部よりも高い位置にあるマイクロレンズ33に入射し、該マイクロレンズ32の緩やかな拡散と集光機能とによって、光分布を整えられる。即ち、光の拡散(混合)と集光が効果的に行なわれており、優れた隠蔽性と輝度とを両立することができる。なお、図9(c)で入射面側に拡散した光は、入射面や他の部材、ランプハウス等で反射し、再び入射光となって再利用される。
図4(a)〜(d)は光学シート1の光入射面31aの形状の種類を断面図で示したものである。なお、図5の各図において光学形状の粗面化は図では省略してある。
図4(a)は光入射面31aが略平坦面状の場合を示している。また、図4(c)は光入射面31aに突起部35を有している場合を示す。この突起部35は擦れ傷防止を目的として付与され、その形状は略半球状や台形形状等の種々の形状があげられる。突起部35の高さは10μm〜100μmの範囲に設定されていることが望ましい。10μmより小さいと擦れ傷防止効果がほとんど得られず、100μmより大きいと光学シートが撓んでしまい好ましくないからである。また、突起部35の最大径は10μm〜300μmの範囲に設定されていることが望ましい。10μmより小さいと製造が困難となり、300μmより大きいと点欠陥として視認されてしまうからである。ただし、光入射面は光出射面の光学形状に比べ視認されにくいので、該光学形状よりは大きな形状を選択することができる。
図4(b)(d)は光入射面31aに粗面化処理した場合を示す。光入射面31aは基本的に平坦面状に構成されているため、この部分を測定すれば通常の粗さで表現することができる。粗さはRz0.1μm〜10μmの範囲に設定されていることが好適である。0.1μmより小さいと隠蔽性能が発揮されず、10μmより大きいと輝度低下が著しい。また、10μmより大きい粗さが必要な場合は、部分的に突起を設けた方が好ましい。
このような光学シート1の主となる材質としては、例えば、ポリカーボネート、アクリル−スチレン共重合体、ポリスチレン、スチレン・ブタジエン・アクリロニトリル共重合体、シクロオレフィンポリマー等を使用することができる。また、主となる材質の中に透明粒子が分散されていてもよい。この場合、主となる材質の屈折率と透明粒子の屈折率が異なるものとされ、主となる材質の屈折率と透明粒子の屈折率の差は0.01以上とされていることが望ましい。屈折率の差がこれより小さいと十分な光散乱性能が得ることができない。また、当該屈折率差は0.5以下で十分である。さらに、透明粒子の平均粒径は0.5〜30.0μmであることが望ましい。
透明粒子としては、無機酸化物からなる透明粒子又は樹脂からなる透明粒子が使用できる。例えば、無機酸化物からなる透明粒子としてはシリカやアルミナ等からなる粒子を挙げることができる。また、樹脂からなる透明粒子としては、アクリル粒子、スチレン粒子、スチレンアクリル粒子及びその架橋体;メラミン−ホルマリン縮合物の粒子、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(ペルフルオロアルコキシ樹脂)、FEP(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PVDF(ポリフルオロビニリデン)、及びETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体)等の含フッ素ポリマー粒子、シリコーン樹脂粒子等を挙げることができる。これら透明粒子は、2種類以上を混合して使用してもよい。または、板状の部材は主となる材質中に空気を含む微細な空洞を有した構造をしており、主となる材質と空気の屈折率差で拡散性能を得ても良い。
光学シート1において、基材31は単層構造でも複層構造でもよく、透明層を含んでいても良い。
また、光学シート1は押し出し法、キャスト法、インジェクション法等で製造することができ、その厚みは12μm〜1mmとすることができる。厚み12μmを下回ると加工に耐えうる剛性が不足し、1mmを超えると加工に耐えうる柔軟性が不足するため好ましくない。
また、上記方法の他、光学シート1をUV硬化法で製造してもよい。UV硬化法で作成される場合、基材上にUV硬化性の樹脂を塗布し、所望の形状の金型を押し当て、UV照射し光学層を得る。基材31としては、当該分野でよく知られたPET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリカーボネート、アクリル、ポリプロピレンのフィルムなどを使用することができる。
反射型偏光分離シート2は、例えば偏光層と2層以上の光学層を積層した構成をなしており、適宜市販されているものを用いることが可能である。
次に、上記のような構成の光学シート1を備えたバックライトユニット13、ディスプレイ装置27の作用について説明する。
光源部4の光源15から出射された光は、導光板5を通過して正面側に進行した後、拡散板シート3に入射する。そして、拡散シート3によって光散乱効果を付与されて十分に拡散させられた後、正面側へと射出される。そして、拡散シート3シートを通過した光は、光学シート1及び反射型偏光分離シート2を通過し、さらに、表示部20を通過することにより、画像表示として観察者に視認される。
以上説明した光学シート1によれば、光学形状がマイクロレンズ32とプリズム33との組み合わせからなることにより、一枚で集光と拡散の機能を併せ持つことができる。また、光学形状の表面に粗面化処理が施されているため、欠陥及び光源の影の隠蔽性能を向上させることができる。
さらに、例えばプリズムシートに粗面化処理を施した場合には輝度低下が著しいが、本実施形態においては粗面化処理による輝度低下が生じにくいマイクロレンズ32を有しているため、光学シート1全体として、良好な輝度と隠蔽性能を両立することができる。
なお、このような作用効果は、プリズム33に代えてシリンドリカルレンズを採用した場合であっても同様である。
また、本実施形態のバックライトユニット13及びディスプレイ装置27は上記構成の光学シート1を用いているため、良好な輝度と隠蔽性能を両立を図った出射光及び画像表示を実現することができる。
以上、本実施形態での実施形態について詳細に説明したが、本実施形態の技術的思想を逸脱しない限り、これらに限定されることはなく多少の設計変更等も可能である。
例えば、変形例として図5に示すようなディスプレイ装置28であってもよい。このディスプレイ装置28は、バックライトユニット14の構成において実施形態とは相違する。
即ち、このバックライトユニット14は、出射面に平行に配列された複数の光源15とこれら光源15の背面側及び側方を囲うランプハウス17とから構成された光源部4を備えており、該光源部4の正面側に、拡散シート3及び光学シート1が積層されて構成されている。この変形例においても、実施形態と同様光学シート1を用いているため、良好な輝度と隠蔽性能を両立を図った出射光及び画像表示を実現することができる。
(光学シートの製造方法)
まず、種々の粗面化処理が施された半球状のマイクロレンズとプリズムの逆形状をなす金型ロール、及び、突起部の逆形状を有する金型ロール、突起部の逆形状を有さない金型ロールを準備した。
これら金型ロールを押出し機に近接して配置し、熱可塑性ポリカーボネート樹脂シートを溶融して押出し機により成型し、成形物が冷却、硬化する上記金型ロールによって成形して、表面に光学形状を有する光学シートを得た。なお、光学シートの厚みは320μmとし、熱可塑性ポリカーボネートとしては、は帝人化成(株)のM1201を使用した。
また、比較のために粗面化処理有無の頂角90°プリズムシート、マイクロレンズシートを同様の手法で準備した。
これら作成したシートを730mm×310mmの真四角に切り取り、評価に使用した。
(光学シートの輝度測定、および隠蔽性評価)
得られた光学シート1をディスプレイに組み込み、白画面を表示し、トプコン製SR−3Aで画面の法線方向、50cmの距離から中心の輝度を測定した。バックライトユニットの構成は帝人化成製拡散板65HLWと光学シートを用いたものとした。
隠蔽性の評価は直下型バックライトを使用し、光源の隠蔽性の評価で行った。輝度測定と同様の構成で光学シートをディスプレイに組み込み、白画面を表示して目視観察した。この目視評価は個人差があるため、被験者3名以上で実施した。
結果を表1に示す。なお、表1中、(山)(谷)は光学形状のプリズムの粗面化部分を示している。なお、光学形状の表面の粗面化はマイクロレンズの頂部にも施した。
Figure 0005482114
表1から、No.0〜No.6を比較すると、表面粗さが0.01μmから5μmまでは輝度、隠蔽性ともに良好であることがわかる。また、No.6については、輝度が0.95を下回ってしまう。
さらに、No.2とNo.7を比較すると、いずれも輝度、隠蔽性ともに良好であるが、粗面化部分がプリズムの山よりも谷に配置された方が輝度低下が抑えられることが分かる。
また、No.2及びNo.8〜No.10の比較で、裏面(光入射面)いずれの形状であっても輝度、隠蔽性ともに良好であった。
さらに、No.11とNo.12により、プリズムシートは輝度が高いものの隠蔽性が悪く、粗面化で輝度が著しく下がることが分かった。これに対して、マイクロレンズシートは粗面化有無によらず、輝度が低いことが分かった。
なお、実施例においては、最も単純な比較のためバックライトの構成は帝人化成製拡散板65HLWと光学シートとを用いたものとしたが、本実施形態の光学シートは他の光学シートと合わせて用いたとしても、その性能が損なわれることは無い。
1 光学シート
2 反射型偏光分離シート
3 拡散シート
4 光源部
5 導光板
15 光源
20 表示部(画像表示部)
32 マイクロレンズ
33 プリズム
34 粗面化部分
35 突起部

Claims (8)

  1. 光源から入射された光の光路を制御して出射する照明光路制御に使用される光学シートであって、
    光出射面に、光を集光又は拡散させる光学形状を有し、
    該光学形状は、略半球状をなすマイクロレンズと、シリンドリカルレンズもしくはプリズムとの組み合わせからなり、
    前記光学形状の表面に粗面化処理が施され
    かつ、光入射面である略平坦面上に突起形状が形成されていることを特徴とする光学シート。
  2. 前記粗面化処理が施されて形成された凹凸の高低差が、0.01μm〜5μmの範囲内に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の光学シート。
  3. 前記粗面化処理が、前記マイクロレンズの頂部と、前記光学形状の谷部とに施されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学シート。
  4. 前記光入射面に粗面化処理が施されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の光学シート。
  5. 粗面化処理が施された前記光入射面の十点平均粗さRzが0.1μm〜5μmの範囲内に設定されていることを特徴とする請求項4に記載の光学シート。
  6. 前記突起形状の高さが前記光入射面からの高さが10μm〜100μmの範囲に設定されていることを特徴とする請求項5に記載の光学シート。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の光学シートと、
    該光学シートに光を照射する前記光源とを備えることを特徴とするバックライトユニット。
  8. 請求項7に記載のバックライトユニットと、
    画素単位での透過/遮光に応じて表示画像を規定し、前記バックライトユニットからの光照射によって画像表示を行う画像表示部とを備えたことを特徴とするディスプレイ装置。
JP2009253330A 2009-11-04 2009-11-04 光学シート、バックライトユニット及びディスプレイ装置 Expired - Fee Related JP5482114B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009253330A JP5482114B2 (ja) 2009-11-04 2009-11-04 光学シート、バックライトユニット及びディスプレイ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009253330A JP5482114B2 (ja) 2009-11-04 2009-11-04 光学シート、バックライトユニット及びディスプレイ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011099931A JP2011099931A (ja) 2011-05-19
JP5482114B2 true JP5482114B2 (ja) 2014-04-23

Family

ID=44191170

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009253330A Expired - Fee Related JP5482114B2 (ja) 2009-11-04 2009-11-04 光学シート、バックライトユニット及びディスプレイ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5482114B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111710989A (zh) * 2020-06-24 2020-09-25 西安海天天线科技股份有限公司 一种可大规模减少5g基站的新型人工介质透镜天线

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5998600B2 (ja) * 2011-06-24 2016-09-28 三菱レイヨン株式会社 光学フィルム及びそれを用いた光学装置
JP2020027218A (ja) * 2018-08-16 2020-02-20 楷威電子股▲分▼有限公司 光学フィルム及びそれを応用したバックライトモジュール

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2562265B2 (ja) * 1992-11-11 1996-12-11 積水化学工業株式会社 光制御シート
JPH0921907A (ja) * 1995-07-07 1997-01-21 Shimura Kaken Kogyo Kk プリズムシート及びそれを用いた照光装置
JP3827832B2 (ja) * 1997-09-19 2006-09-27 大日本印刷株式会社 面光源用レンズフィルム
CN101292178B (zh) * 2005-10-17 2011-01-26 三菱丽阳株式会社 棱镜片及其制造方法以及面光源装置
JP5151101B2 (ja) * 2006-09-12 2013-02-27 ソニー株式会社 レンズフィルムおよび表示装置
KR101321909B1 (ko) * 2006-12-12 2013-10-25 삼성디스플레이 주식회사 프리즘 시트 및 이의 제조 방법

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111710989A (zh) * 2020-06-24 2020-09-25 西安海天天线科技股份有限公司 一种可大规模减少5g基站的新型人工介质透镜天线

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011099931A (ja) 2011-05-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2010064692A1 (ja) 光学部品、照明装置、及び表示装置
JP2010210882A (ja) 光学シート及びそれを用いたディスプレイ装置
JP2010164657A (ja) 光学シート、バックライトユニット及びディスプレイ装置
JP5736957B2 (ja) 導光板、面光源装置および表示装置
JP5614128B2 (ja) 光学シート、バックライトユニット及びディスプレイ装置
JP5482114B2 (ja) 光学シート、バックライトユニット及びディスプレイ装置
JP2010192246A (ja) 光拡散板、光学シート、バックライトユニットおよびディスプレイ装置
JP2009053622A (ja) 光拡散板、ディスプレイ用バックライトユニット、表示装置
JP2010256431A (ja) 積層樹脂シートとそれを用いたバックライトユニットおよびディスプレイ装置
JP2011133555A (ja) 光学シート、バックライトユニットおよびディスプレイ装置
JP5598010B2 (ja) バックライトユニット及びディスプレイ装置
JP2011133556A (ja) 光学シート、バックライトユニット及びディスプレイ装置、並びに金型
JP2011064745A (ja) 光学シート、バックライトユニット及びディスプレイ装置
JP2011150077A (ja) 光学シート、バックライトユニットおよびディスプレイ装置
JP2010160438A (ja) レンズシート、バックライトユニット及びディスプレイ装置
JP2014086245A (ja) 導光板、バックライト・ユニット及びディスプレイ装置
JP2009145842A (ja) 光拡散板、光学シート、バックライトユニットおよびディスプレイ装置
JP5640366B2 (ja) 光学シート及びバックライトユニット及びディスプレイ装置
JP2011242419A (ja) 光学シート及び金型並びにバックライトユニット及びディスプレイ装置
JP2012242649A (ja) 光学シート、バックライトユニットおよびディスプレイ装置
JP2013073819A (ja) 光学シート、バックライトユニット及び液晶表示装置
JP2012013755A (ja) 光学シート、バックライトユニット、表示装置、及び光学シート製造用金型
JP2012098409A (ja) 光学シート、バックライトユニットおよびディスプレイ装置
JP2012204136A (ja) 導光板、バックライトユニットおよび表示装置
JP5515543B2 (ja) 光学シート製造装置、及び光学シート製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20121022

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130807

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131105

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131218

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20131219

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140121

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140203

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5482114

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees