JPH1062779A - 光学素子、及び光学素子を用いた液晶表示素子及び光源及び投写型表示システム - Google Patents

光学素子、及び光学素子を用いた液晶表示素子及び光源及び投写型表示システム

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JPH1062779A
JPH1062779A JP8215789A JP21578996A JPH1062779A JP H1062779 A JPH1062779 A JP H1062779A JP 8215789 A JP8215789 A JP 8215789A JP 21578996 A JP21578996 A JP 21578996A JP H1062779 A JPH1062779 A JP H1062779A
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transparent medium
backlight
optical element
transparent
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Application number
JP8215789A
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English (en)
Inventor
Masumi Okamoto
ますみ 岡本
Atsuyuki Manabe
敦行 真鍋
Yasuharu Tanaka
康晴 田中
Masahito Ishikawa
正仁 石川
Ran Richiyaado
リチャード・ラン
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 視角特性の良い液晶表示素子を実現するにあ
る。 【解決手段】 液晶表示装置において、平行光線のバ
ックライトの基板中の半値幅をθ0 、液晶セルのブラッ
クマトリックスから拡散板までの距離をL(基板の厚み
に対して液晶の厚みが十分に小さい時にはL=基板
厚)、ブラックマトリックスの幅をW、画素ピッチを
P、基板の屈折率をnB 、滲み出しの距離をB、滲み出
しの係数をKとすると、 B≦P/K (K=2〜10) すなわち、 θ0 ≦sin -1(nB ・sin (tan -1(P/K+W/2)
・1/L) の関係で液晶表示装置が製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学素子、及び光
学素子を用いた液晶表示素子及び光源及び投写型表示シ
ステムに係り、特に光線を拡散させる光学素子を用いた
液晶表示素子、及びその光学素子をスクリーンに用いた
リア・プロジェクタに関する。また、その光学素子を拡
散板に用いた拡散光源及びその拡散光源を用いた液晶表
示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、薄型軽量、低消費電力という大き
な利点をもつ液晶表示素子は、日本語ワードプロセッサ
やデスクトップパーソナルコンピュータ等のパーソナル
OA機器の表示装置として積極的に用いられている。液
晶表示素子(以下、LCDと略称する。)のほとんど
は、ねじれネマティック液晶を用いており、表示方式と
しては、このなかでも旋光線モードと複屈折モードとの
2つの方式に大別できる。
【0003】旋光線モードのLCDには、例えば90゜
ねじれた分子配列をもつツイステッドネマティック(T
N)形液晶(TN−LCD)があり、原理的に白黒表示
で、高いコントラスト比と良好な階調表示性を示し、時
計や電卓、単純マトリクス駆動や、スイッチング素子を
各画素ごとに具備したアクティブマトリクス駆動で、ま
た、カラーフィルターと組み合わせたフルカラーの表示
の液晶テレビなど(TFT−LCDやMIM−LCD)
に応用されている。
【0004】一方、複屈折モードの表示方式のLCDの
代表例としては、一般に90゜以上ねじれた分子配列を
もつスーパーツイストネマティック(STN;Supe
rTwisted Nematic)形液晶(STN−
LCD)があり、これは急峻な電気光学特性を有するた
め、各画素ごとに薄膜トランジスタやダイオードなどの
スイッチング素子を配せずとも、構造が単純で製造コス
トが低廉な単純マトリクス型電極構造を用いて、時分割
駆動により容易に大容量(大画面)表示を実現すること
ができる。
【0005】これらの液晶表示素子の画質上の重要な課
題として、視角特性の改善があり、様々な方法が提案さ
れている。代表的なTN−LCDの視角改善方法として
は、画素容量分割法( 例えば、K. R. Sarma, et. al.,
SID'89 Digest, pp148-150 (1989))、画素配向分割法(
例えば、K. H. Yang, Conf. Record of IDRC'91, pp.68
-72)、補償板を用いる方法(例えば、久武他:電子情報
通信学会論文誌,C-ll, vol.J76-C-ll, No.5, pp322-32
8 (1993))などがある。また、TN以外の表示モードを
用いることも検討されており、ベンド配向の液晶セルと
2軸の光学補償板を組み合わせたOCBモード(Optica
lly Compensated Birefringence mode,Y. Yamaguchi, e
t.al., SID'93 Digest, pp277-280 (1993) 、或いは、
T. Miyashita, et al., Eurodisplay Digest, pp277-28
0 (1993)、或いは、C-L. Kuo, etal., SID'94 Digest,
pp927-930 (1984) 、或いは、T. Miyashita, et al., S
ID'95 Digest, pp797-800 (1995) )や、横電界により
液晶分子を駆動するIPS(In-Plane Switching)モー
ドなどが提案されている(R. Kiefer, et.al., Japan D
isplay '92 Digest, pp547-550 (1992) 或いは、 M. Oh
-e, et. al., AsiaDisplay '95 Digest, pp577-580 (19
95) など)。
【0006】また、これらのLCDの視角改善の方法と
は異なる考え方として、図28に示すように透過型LC
Dのバックライトを平行光線とし、液晶セル3の表側に
拡散板5をスクリーンとして配置させる方法が提案され
ている(M. McFarland, et.al., Asia Display '95 Dig
est, pp739-74 (1995)等)。即ち、図23に示す透過型
LCDにおいては、平行光線バックライト7が光源6
A、導光体6B及び平行化シート6C構成され、光源6
Aから発せられた光線が導光体6Bによって平行化シー
ト6Bに導かれ、平行化シート6Bによって平行化され
て液晶セル3の入射側に配置された偏光板4に向けられ
ている。偏光板4を通過して偏光された光線は、液晶セ
ル3を通過して拡散板5に入射され、この拡散板5によ
って拡散され、液晶セル3の射出側に配置された偏光板
4を介してLCD外に照射される。このような構造にお
いては、光線が拡散板5によって拡散されることから光
線の照射方向が広がり、実質的に視野角が広げられるこ
ととなる。
【0007】ここで用いられるスクリーンとしては、液
晶分散高分子フィルムなど多重散乱による拡散板5、多
重反射を利用するミラーアレイ、レンチキュラーレンズ
アレイなどがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述の画素分割法、補
償板を用いる方法、或いは、OCBやIPS等の各方法
は、視野角を変化させた場合にいずれも表示の色味が変
化するという問題があるのに対して、この平行光線バッ
クライト7と拡散板5を用いる視角改善法は、液晶セル
3を通過する光線は液晶セル3に垂直な方向の光線のみ
であり、液晶セル3を通過した後に光線を拡散させるの
で、原理的に視角を変化させても表示の色味が変化しな
いという長所がある。
【0009】一方、この平行光線バックライトと拡散板
によりLCDの視角特性を改善する方法の問題点とし
て、以下のことがある。まず、表示のにじみ、ぼやけに
より、解像度が低下するという問題がある。これは実際
の平行光線バックライトの光線が完全に平行ではなく若
干の広がりを有しているため、LCDの各画素を通過し
た光線が周囲の画素を通過した光線と重なり合ってスク
リーンに入射、拡散されるためである。また、スクリー
ン自体の厚さが大きい場合、この表示のにじみは更にひ
どくなる。
【0010】次に、配光線特性(拡散角度)の問題があ
る。すなわち表示画像を斜めから見ても良好な像が見え
るようにするためには、液晶セルを通過した光線を十分
に拡散させることがスクリーンに要求されるが、光線を
広い角度まで散乱させようとした場合、所望の拡散角度
に制御することが困難であり、またスクリーンでの光線
の損失が増えるという問題がある。また、スクリーンに
よる光線の拡散の程度を強くした場合、スクリーンで発
生する周囲光線の散乱も強くなるため画面が白っぽく見
え、表示画像の品位が著しくて以下するという問題点が
ある。この周囲光線の散乱を防ぐためには、表側の偏光
板をスクリーンの外側に置くことが有効であるが、従来
のスクリーンでは光線の偏光状態に著しく影響を与える
ため、偏光板はスクリーンと液晶セルの間に置かざるを
えなかった。
【0011】本発明は、上述した事情に鑑みなされたも
のであって、これらの問題点を解決し、表示のにじみが
少なく、光線の損失が少なく、拡散角度を制御性良く広
く作ることができ、かつ光線の偏光状態に与える影響の
少ないスクリーンを用いて視角特性の良い液晶表示素子
を実現することを目的とする。
【0012】
【問題を解決する手段】この発明によれば、視野側及び
バックライト側の偏光板と、一主面に電極が形成され、
この主面が対向するように配置された2枚の基板間に液
晶組成物が挟持され、一対の偏光板間に配置された液晶
セルであってブラックマトリックスを有する液晶セル
と、前記視野側偏光板と前記液晶セルの間に配置された
拡散板と、前記バックライト側の偏光板に向けて平行光
線を照射するバックライトと、を具備する液晶表示素子
において、前記平行光線のバックライトの基板中の半値
幅をθ0 、液晶セルのブラックマトリックスから拡散板
までの距離をL(基板の厚みに対して液晶の厚みが十分
に小さい時にはL=基板厚)、ブラックマトリックスの
幅をW、画素ピッチをP、基板の屈折率をnBASE、滲み
出しの距離をB、滲み出しの係数をKとすると、 B≦P/K (K=2〜10) すなわち、 θ0 ≦sin-1(nBASE・sin (tan -1(P/K+W/
2)・1/L) となることを特徴とする液晶表示素子が提供される。
【0013】また、前記拡散板が平板状の光学的に等方
性の透明媒質中に透明で光学的に等方性かつ前記透明媒
質と屈折率の異なる略球形状の屈折体を前記平板状透明
媒質の主面に対して概略平行に平面状に並べた層を単層
または複数層設けた光学素子であることを特徴とする液
晶表示素子が提供される。
【0014】また、一主面に電極が形成された2枚の基
板を前記主面が対向するように配置され、その間に液晶
組成物が挟持された液晶セルが2枚の偏光板の間に配置
され、前記表側偏光板と前記液晶セルの間に拡散板が配
置され、裏側に平行光線のバックライトを有する液晶表
示素子において、画素間のBM幅が一画素内の構成画素
のブラックストライプの幅よりも太いことを特徴とする
液晶表示素子が提供される。
【0015】また、一主面に電極が形成された2枚の基
板を前記主面が対向するように配置され、その間に液晶
組成物が挟持された液晶セルが2枚の偏光板の間に配置
され、前記表側偏光板と前記液晶セルの間に拡散板が配
置され、裏側に平行光線のバックライトを有する液晶表
示素子において、画素間に補助ブラックストライプを配
設したことを特徴とする液晶表示素子が提供される。
【0016】また、補助ブラックストライプが液晶セル
と拡散板の間で、前記液晶セルの表側表面に配設したこ
とを特徴とする液晶表示素子が提供される。
【0017】また、補助BMが拡散板の内面に形成され
たことを特徴とする液晶表示素子が提供される。
【0018】また、一主面に電極が形成された2枚の基
板を前記主面が対向するように配置され、その間に液晶
組成物が挟持された液晶セルが2枚の偏光板の間に配置
され、表側に拡散板が配置され、裏側に平行光線のバッ
クライトを有する液晶表示素子において、前記バックラ
イト光強度が正面の1%以下になる角度をθc,前記液
晶セルのコントラスト比がX以上となる角度をθxとす
ると、 θc<θx かつX≧60 としたことを特徴とする液晶表示素子が提供される。
【0019】また、一主面に電極が形成された2枚の基
板を前記主面が対向するように配置され、その間に液晶
組成物が挟持された液晶セルが2枚の偏光板の間に配置
され、表側に拡散板が配置され、裏側に平行光線のバッ
クライトを有する液晶表示素子において、平行光線バッ
クライトの輝度の視角特性をYBL(φ,θ)、液晶セル
のOFF時の視角特性をToff (φ,θ)、液晶セルの
OFF時の視角特性をTon(φ,θ)とすると、下記式
1の関係が成立することを特徴とする液晶表示素子が提
供される。
【0020】
【数2】
【0021】また、平板状の光学的に等方性の透明媒質
中に透明で光学的に等方性かつ前記透明媒質と屈折率の
異なる略球形状の屈折体を前記平板状透明媒質の主面に
対して概略平行に平面状に並べた層を単層または複数層
設けた光学素子において、前記略球形状の屈折体の直径
の標準偏差が100%以下であることを特徴とする光学
素子が提供される。
【0022】また、平板状の光学的に等方性の透明媒質
中に透明で光学的に等方性かつ前記透明媒質と屈折率の
異なる略球形状の屈折体を前記平板状透明媒質の主面に
対して概略平行に平面状に並べた層を単層または複数層
設けた光学素子において、前記透明な媒質の屈折率をn
1、前記球形状屈折体の屈折率をn2とし、層の数をa
とすると、 0.63≦(n1/n2)≦0.88 または 1.12≦(n1/n2)≦1.57 の関係にあることを特徴とする光学素子が提供される。
【0023】また、平板状の光学的に等方性の透明媒質
中に透明で光学的に等方性かつ前記透明媒質と屈折率の
異なる略球形状の屈折体を前記平板状透明媒質の主面に
対して概略平行に平面状に並べた層を単層または複数層
設けた光学素子において、前記略球形状の屈折体が気体
からなることを特徴とする光学素子が提供される。
【0024】また、一主面に電極が形成された2枚の基
板を前記主面が対向するように配置され、その間に液晶
組成物が挟持された液晶セルが2枚の偏光板の間に配置
され、前記表側偏光板と前記液晶セルの間に拡散板が配
置され、裏側に平行光線のバックライトを有する液晶表
示素子において、前記拡散板が平板状の光学的に等方性
の透明媒質中に透明で光学的に等方性かつ前記透明媒質
と屈折率の異なる略球形状の屈折体を前記平板状透明媒
質の主面に対して概略平行に平面状に並べた層を単層ま
たは複数層設けた光学素子からなることを特徴とする液
晶表示素子が提供される。
【0025】また、光変調素子によって変調された光
線、または発光線型電気光学素子からの光をスクリーン
に投射し、スクリーンの反対側からその投射像を観察す
るリア・プロジェクション方式の表示システムにおい
て、スクリ−ンに平板状の光学的に等方性の透明媒質中
に透明で光学的に等方性かつ前記透明媒質と屈折率の異
なる略球形状の屈折体を前記平板状透明媒質の主面に対
して概略平行に平面状に並べた層を単層または複数層設
けた光学素子を用いたことを特徴とするリア・プロジェ
クション方式の表示システムが提供される。
【0026】また、面光源の表面に、平板状の光学的に
等方性の透明媒質中に透明で光学的に等方性かつ前記透
明媒質と屈折率の異なる略球形状の屈折体を前記平板状
透明媒質の主面に対して概略平行に平面状に並べた層を
単層または複数層設けた光学素子を配置したことを特徴
とする拡散光源が提供される。
【0027】また、前記拡散光源を背面光源に用いたこ
とを特徴とする透過型液晶表示素子が提供される。
【0028】また、一主面に電極が形成された2枚の基
板を前記主面が対向するように配置され、その間に液晶
組成物が挟持された液晶セルが2枚の偏光板の間に配置
され、表側に拡散板が配置され、裏側に平行光線のバッ
クライトを有する液晶表示素子において、前記拡散板が
平板状の光学的に等方性の透明媒質中に透明で光学的に
等方性かつ前記透明媒質と屈折率の異なる略球形状の屈
折体を前記平板状透明媒質の主面に対して概略平行に平
面状に並べた層を単層または複数層設けた光学素子より
なり、前記略球形状の屈折体の直径が画素ピッチの1/
4より大きい割合が5%未満であることを特徴とする液
晶表示素子が提供される。
【0029】また、一主面に電極が形成された2枚の基
板を前記主面が対向するように配置され、その間に液晶
組成物が挟持された液晶セルが2枚の偏光板の間に配置
され、表側に拡散板が配置され、裏側に平行光線のバッ
クライトを有する液晶表示素子において、前記拡散板が
平板状の光学的に等方性の透明媒質中に透明で光学的に
等方性かつ前記透明媒質と屈折率の異なる略球形状の屈
折体を前記平板状透明媒質の主面に対して概略平行に平
面状に並べた層を単層または複数層設けた光学素子より
なり、前記略球形状の屈折体の直径が画素ピッチの1/
10より大きい割合が10%未満であることを特徴とす
る液晶表示素子が提供される。
【0030】また、光変調素子によって変調された光
線、または発光線型電気光学素子からの光をスクリーン
に投射し、スクリーンの反対側からその投射像を観察す
るリア・プロジェクション方式の表示システムにおい
て、平板状の光学的に等方性の透明な媒質中に透明で光
学的に等方性かつ前記透明媒質と屈折率の異なる略球形
状の屈折体を前記平板状透明媒質の主面に対して概略平
行に平面状に並べた層を単層または複数層設けた光学素
子をスクリーンに用い、かつ、前記略球形状の屈折体の
直径を、スクリーン上に投射された画像の画素ピッチの
1/4より大きい割合が5%未満としたことを特徴とす
るリア・プロジェクション方式の表示システムが提供さ
れる。
【0031】また、光変調素子によって変調された光
線、または発光線型電気光学素子からの光をスクリーン
に投射し、スクリーンの反対側からその投射像を観察す
るリア・プロジェクション方式の表示システムにおい
て、平板状の光学的に等方性の透明な媒質中に透明で光
学的に等方性かつ前記透明媒質と屈折率の異なる略球形
状の屈折体を前記平板状透明媒質の主面に対して概略平
行に平面状に並べた層を単層または複数層設けた光学素
子をスクリーンに用い、かつ、前記略球形状の屈折体の
直径を、スクリーン上に投射された画像の画素ピッチの
110より大きい割合が10%未満としたことを特徴と
するリア・プロジェクション方式の表示システムが提供
される。
【0032】また、導光体の裏側に光吸収体を配設した
ことを特徴とする背面光源が提供される。
【0033】また、導光体とランプの間にレンズシ−ト
を配設したことを特徴とする背面光源が提供される。
【0034】また、前記背面光源を用いたことを特徴と
する透過型液晶表示素子が提供される。
【0035】本発明の液晶表示素子及び光源ならびに投
写型表示システムに組み込まれる液晶電気光学素子は、
上記目的を達成するものであり、以下その達成原理と手
法について図面を参照して説明する。
【0036】前述したように、平行光線バックライトと
拡散板によりLCDの視角特性を改善する方法の問題点
として表示のにじみ、ぼやけにより、解像度が低下する
という問題がある。これは実際の平行光線バックライト
の光線が完全に平行ではなく若干の広がりを有している
ため、LCDの各画素を通過した光線が周囲の画素を通
過した光線と重なり合ってスクリーンに入射、拡散され
たためである。
【0037】にじみを改善するには、拡散板に入射する
までの光線がほぼ一画素ごとに区切れていることが重要
である。
【0038】これを達成するには各構成要素の設計値を
最適化する必要があり、平行光線のバックライトの基板
中の半値幅をθ0 、液晶セルのブラックマトリックスか
ら拡散板までの距離をL(基板の厚みに対して液晶の厚
みが十分に小さい時にはL=基板厚)、ブラックマトリ
ックスの幅をW、画素ピッチをP、基板の屈折率をnB
、滲み出しの距離をB、滲み出しの係数をKとする
と、 B≦P/K (K=2〜10) すなわち、 θ0 ≦sin -1(nB ・sin (tan -1(P/K+W/2)
・1/L) の関係が成り立てばよい。
【0039】また、拡散板に近いところに一画素ごとに
区切るブラックマトリックス(BM)が配設されている
と高い効果が得られる。実際の配設位置としては観察面
に近い液晶セルの外側表面や拡散板の内部が挙げられ
る。
【0040】上述した式は、図1を参照して次のように
説明される。一般に、液晶表示素子においては、バック
ライト7から平行光線が偏向板(図1には、図示せ
ず。)を介してバックライト側の基板14に入射され
る。通常、このバックライト側の基板14と空気との境
界で屈折されて光線は、基板14内に進入される。即
ち、バックライト7からの光線は、完全な平行光線とは
限らず、僅かに発散性を有して基板14に入射され、基
板14で屈折されて基板14内を進行される。この発散
性の度合いが半値幅θ0 として定義される。即ち、バッ
クライト7の光射出面から垂直に射出される完全な平行
光線であれば、バックライト7の光射出面を通る法線に
対する射出光線の成す角度である半値幅θ0 は、ゼロ
(θ0 =0)となる。このような平行光線は、屈折角ゼ
ロであるので前述した法線に沿って進行してブラックマ
トリックス30間に定められるある画素に相当する液晶
セル12内の一画素部分に進入し、そのままその同一画
素部分を通過して拡散板5に入射される。このような場
合には、光線がほぼ一画素ごとに区切れることとなり、
異なる画素部分を光線が通過することによるにじみが生
じることはない。
【0041】これに対して、平行光線が僅かな発散性を
有する場合には、その発散の度合いによって、換言すれ
ば、半値幅θ0 の値によって異なる画素部分を光線が通
過することによるにじみが生じることとなる。この限界
は、上述した式によって定義される。図1に示されるよ
うに半値幅θ0 で基板14に入射され、基板14と空気
との境界で屈折されてブラックマトリックス30に向か
う場合には、そのブラックマトリックス30で遮蔽さ
れ、液晶セル12に進入されないこととなる。これに対
して、ブラックマトリックス30の境界を通過して液晶
セル12内に進入される場合には、ある画素部分を通過
して隣接する液晶セル12内の隣接画素部を通過するこ
ととなる。このような光線は、実質的に2つの画素部分
を通過して拡散板5に入射されることからにじみが生じ
る原因となる。このような背景から上述した式が発明者
らによって導き出された。
【0042】即ち、半値幅θ0 を有して基板14に入射
される場合には、シュネルの法則から次の式が成立す
る。ここで、nは、基板14の屈折率である。
【0043】nB sin θ=sin θ0 θ=sin-1 (sin θ0 /nB ) この屈折角θで屈折した光線は、液晶セル12中の2つ
の画素部分を通過して拡散板5に入射されることとな
る。この拡散板5の光線の入射領域が隣接する画素を通
過した他の光線とより混じり合う可能性が大きい領域で
あるほど、拡散板5内にて他の画素部分を通過した光線
とにじみの原因となる光線との混合が生じ、よりにじみ
が顕著となる。そこで、上述した屈折角θで屈折した光
線が拡散板5に入射する位置を次のように定義する。
【0044】にじみは、図1に示すにじみ出しの距離B
に依存することとなる。ここで、にじみ出しの距離B
は、ブラックマトリックス30の境界に相当する拡散板
5上の位置P0 から屈折角θで屈折した光線が拡散板5
に入射する位置Px までの距離と定義される。にじみ
は、このにじみ距離Bに依存して生じ、このにじみ出し
距離Bが画素ピッチP、即ち、ブラックマトリックス3
0間の距離Pに占める割合に応じてにじみが目立つこと
となる。即ち、にじみ出し距離Bが次の滲みの基準式の
関係にあるとにじみは、目立たないことが発明者らによ
って確認されている。
【0045】B≦P/K ここで、Kは、滲み出しの係数であって、Kは、2〜1
0の範囲で設定される。
【0046】上述したじみ出しの距離Bは、図1の配置
を幾何学的に表した図2に示される関係から次式で示さ
れることとなる。
【0047】B+W/2=Ltan θ 即ち、 B=Ltan θ−W/2 ここで、Lは、基板14のバックライト側の光入射面か
ら拡散板5の光入射面までの距離、また、Wは、ブラッ
クマトリックスの幅を示している。尚、図2に示され、
拡散板5の光入射面を横軸とするグラフは、拡散板5上
における入射光線の光強度分布を表している。このグラ
フから明らかなようにブラックマトリックス30に対向
する拡散板5上の領域は、光強度が低下し、僅かに滲み
の原因となる光線がその領域外に進入しても大きな滲み
が生ずることはない。この意味からも適切な滲み係数K
を設定するば、滲みが目立つようなことがないことが理
解できる。
【0048】滲みの基準式ににじみ出し距離Bを代入す
ると、 B= Ltan θ−W/2≦P/K であるから、 θ= sin-1(sin θ0 /nB )≦tan -1(P/K+W/
2)/L となる。従って、 θ0 ≦sin -1(nB ・ sin-1( tan-1(P/K+W/
2)・1/L) となる。
【0049】このような設計にすることで拡散板に入射
するまでの光線がほぼ一画素ごとに区切れ、にじみが改
善される。
【0050】滲み出しの係数Kと半値幅θ0 の関係につ
いての実験結果が下記表1に示され、そのグラフが図3
に示されている。
【0051】
【表1】
【0052】この表1及び図3のグラフからも明らかな
ように滲み出しの係数Kは、2〜12の範囲で設定され
ることが、表示装置の設計上の余裕度を与えることとな
る。半値幅θ0 が小さい程、Kを大きくすることができ
る。(即ち、滲みが少なく、良好な画像が得られる。)
滲み出しの係数Kの値は、好ましくは、3以上、更に
好ましくは、4以上が良い。滲み出しの係数Kは、確か
に大きい方が良いが、半値幅θ0 を最小にすることも技
術的に限界があり、半値幅θ0 を小さくして滲み出しの
係数Kを大きく設定してもその効果自体が次第に飽和す
る傾向にあることから、滲み出しの係数Kは、好ましく
は、3〜10の範囲、更に好ましくは、4〜10の範囲
に設定される。
【0053】また、画素間の光線が混ざり合わなけれ
ば、画素内の光線(例えばR,G,B)が混ざり合って
も支障がないので、一画素間のブラックマトリックス3
0の幅が拡散板5に入射するまでの光線をほぼ一画素ご
とに区切る程度に広ければよく、図1に示されるように
補助的に設けられる一画素内のブラックマトリックス3
1の幅は、TFTや信号線からの光リ−クを遮るに必要
な幅があれば良い。したがって、一画素内のブラックマ
トリックス13の幅より一画素間のブラックマトリック
ス30の幅は広くなることとなる。
【0054】更に、前記拡散板5には、平板状の光学的
に等方性の透明媒質中に透明で光学的に等方性かつ前記
透明媒質と屈折率の異なる略球形状の屈折体を前記平板
状透明媒質の主面に対して概略平行に平面状に並べた層
を単層または複数層設けた光学素子を用いるとにじみ改
善効果がより高くなる。
【0055】以下に、その原理と、従来の拡散板に比べ
てどのように優れているか説明する。 本発明の液晶表
示素子及び光源並びに投写型表示システムに組み込まれ
る液晶電気光学素子は、上記目的を達成するものであ
り、以下その達成原理と手法について図面を参照して説
明する。
【0056】図4及び図5は、本発明の液晶表示素子及
び光源並びに投写型表示システムに組み込まれる光学素
子の模式的な断面構造の例を示している。図4には、球
を密に並べた層の数が1層である構造例が示され、図5
には、球を密に並べた層の数が3層である構造例が示さ
れている。図6は、図4及び図5に示される光学素子を
形成する球の部分を拡大した図である。図6において符
号Aであらわした球の上面の部分及び下面の部分は、屈
折体、即ち、凸レンズとして働く。従って、符号Aの部
分に入射した光線は、拡がって符号Aで示される射出側
から射出される。一方、図6の中の符号Bで示した球の
側面の部分に入射した光線は、屈折或いは、散乱して大
きく曲げられるが、その光線強度は小さく無視すること
ができる。
【0057】すなわち、図4で示した本発明の液晶表示
素子等に組み込まれる光学素子は、マイクロ・レンズ・
アレイのシートとして作用し、入射してくる光線を少し
拡げて、即ち、僅かに発散して出射する機能を有する。
図5に示すようにこの光学素子を複数層が積層される構
造では、その層の数が多ければ多いい程、更に光線が拡
散、即ち、発散させられることとなる。また、一層当た
りの光線の拡散の程度は、球及び球の回りを包んでいる
透明媒質のそれぞれの屈折率の値によって変化する。ま
た、複数層全体での光線の拡散の程度は、各層の球の密
度を変えることによっても制御することができる。
【0058】下記表2には、層の数によって光線の拡散
の様子がどのように変化するかを測定した実験結果の例
が示されている。発明者らの実験によれば、拡散板を用
いた液晶表示素子の視角改善に用いるには、層の数は3
から6層が最も好ましことが判明している。
【0059】
【表2】
【0060】以上が本発明の液晶表示素子等に組み込ま
れる光学素子が拡散板として作用する原理であるが、次
にこの光学素子が従来の拡散板に比べてどのように優れ
ているかを説明する。
【0061】本発明の光学素子においては、詳細は後述
の実施例の項で述べるが、使用する球の直径は数μmの
もので作ることが可能であり、この球の1つ1つがレン
ズとして作用する。従って、球の層の数を例えば、5層
で作ったとしても、拡散層全体の厚さを数十μm以下に
容易に作ることが出来、従来のレンズアレイによる拡散
板と比較して、厚みが非常に薄いので、表示画像のにじ
みに対して非常に有利となる。また、本発明の光学素子
を液晶表示素子と組み合わせた場合、球の直径は画素の
大きさに比べて十分小さいので、球の並びに多少の欠陥
があっても表示品位にほとんど影響しない。
【0062】また、従来の多重散乱による拡散板やミラ
ー・アレイによる拡散板では、必要な拡散の程度を得よ
うとすると光路の界面の数が多くなり、光線の損失が大
きくなるのに対して、本発明の光学素子による拡散板
は、屈折効果を利用しており光路上の界面の数も少ない
ので光線の損失が少ない。
【0063】更に本発明の光学素子は光線の偏光状態に
与える影響も少ないため、液晶表示素子と組み合わせる
場合、偏光板と液晶セルの間に配置することが出来る。
このことは、表示画像のにじみの問題に対してに効果が
あるだけでなく、周囲からの光線が拡散板に入射、或い
は、出射する際に偏光板を通過するため減衰するので、
周囲からの光線が拡散板によって散乱され表示画像の品
位を低下させる問題についても、著しい効果がある。
【0064】また、本発明の光学素子は、光線の損失が
少なくかつ良好な光線の拡散性を示すので、リア・プロ
ジェクション方式のスクリーンや、拡散光源用の拡散板
にも適している。
【0065】尚、本発明の光学素子において、球の直径
の標準偏差は100%以下であれば良く、一つの層のな
かで球が重なりあわない部分が大半を占めれば本発明の
効果がある。または、画素ピッチの1/4より大きい球
の割合が5%未満であれば、にじみが気にならない程度
に改善され、更に高画質・高精細を要求する場合には画
素ピッチの1/10より大きい球の割合が10%未満で
ある必要がある。
【0066】また、LCDの視角特性は、コントラスト
が高く、かつ、斜めからでも見える視角の広がりを両立
させる必要がある。図7は、DSモード(Diffusion Sc
reenMode: 拡散スクリ−ンモード)における消偏性の
グラフを示している。 DSモードとは、本発明の光学
素子を拡散板スクリ−ンとして用いた方式を意味してい
る。即ち、図7は、本発明の光学素子を偏光板に挟ん
で、偏光板がクルスニコルの場合と平行ニコルの場合の
透過率の比(消偏性)の測定結果である。消偏性は15
0(コントラスト0.15x1000)以上あるのが好
ましく、この条件を満たす(n1/n2)a は、 0.63≦(n1/n2)≦0.88 となる。ここで、n1は、透明媒質としての樹脂の屈折
率を示し、また、n2は、粒子の屈折率を示し、更に、
aは、粒子層の数を示している。
【0067】更に、十分な視角の広がりを得るには、方
位角60度からでも見えることが好ましく、このために
は、正面輝度に対する方位角60度での輝度の割合が5
%以上あることが好ましい。本発明の光学素子をTNモ
−ドの液晶セルと組み合わせ、正面輝度(L* (60))に
対する方位角60度での輝度(L* (0) )の割合を測定
した結果が図8に示されている。この結果から、正面輝
度に対する方位角60度での輝度の割合が5%以上とな
る条件は、 (n1/n2) ≦ 0.88 あるいは、 1.12 ≦ (n1/n2) となる。したがって、コントラストが高く、かつ、斜め
からでも見える視角の広がりを両立させるには、 0.63≦(n1/n2)≦0.88 または 1.12≦(n1/n2)≦1.57 の条件を満たすことが好ましいまた、バックライトから
の散乱光線も光線の平行度を落とすことになり、にじみ
の原因となる。本発明のように、導光体6Bの裏面に黒
いシ−トなどの光吸収体34を配設する(図9参照)、
あるいは、ランプ6Aと導光体6Bの間にレンズシ−ト
35を配設する(図10参照)と散乱光の低減が図れ
る。
【0068】次に、平行光線バックライトと拡散板によ
りLCDの視角特性を改善する方法の問題点として、配
光線特性(拡散角度)の問題がある。すなわち表示画像
を斜めから見ても良好な像が見えるようにするため、液
晶セルを通過した光線を十分に拡散させる必要がある。
【0069】球を包んでいる透明媒質と球の屈折率n1
とn2は、どちらが大きくても良いが、両者の比が1か
ら外れるほど一層当たりの拡散の程度が高くなる。ここ
で、球の部分を空気や窒素、不活性ガスなどの気体で構
成すると、n2がほぼ1であり、樹脂の屈折率は通常
1.3〜1.7の範囲にあるので両者の比が十分に大き
くなり視角特性が大幅に改善される。また、球に固体粒
子を使用しないのでコスト低減効果も大きい。
【0070】また、バックライトと液晶セルの視角特性
を合わせ込むことによりコントラスト比が向上し、LC
Dの視角特性が改善される。即ち、バックライト光強度
が正面の1%以下になる角度θcと液晶セルのコントラ
スト比が60以上となる角度をθxとすると、 θc < θx が成り立つか、あるいは、平行光線バックライトの輝度
の視角特性をYBL(φ,θ)、液晶セルのOFF時の視
角特性をToff (φ,θ)、液晶セルのON時の視角特
性をTon(φ,θ)とすると、下記式1が成り立つよう
に設計することで、コントラスト比60以上となり、良
好な表示が得られる。
【0071】
【数3】
【0072】上述した不等式(θc < θx)の関し
ては、従来の表示装置とは、明らかに異なるものであ
る。即ち、従来の表示装置では、通常、不等式( θx
< θc )が成立している。従来のバックライト光源
では、それ程、光線の平行度が要求されず、バックライ
ト光源6の正面の光強度を100%とすると、その光強
度が1%以下に低下する視角θcは、図11(b)に示
すように60度以下となり、左右60度の範囲内で緩や
かに変化される。また、このバックライト光源6が組み
込まれる液晶表示装置は、図11(a )に示すようにそ
の視角θxが著しく狭く、通常、そのコントラストが6
0以内に留められる視角θxは、10度程である。従っ
て、不等式( θx< θc )となる。これに対し
て、本発明の表示装置に組み込まれるバックライト光源
は、光線の平行度が要求され、バックライト光源6の正
面の光強度を100%とすると、その光強度が1%以下
に低下する視角θcは、図12(b)に示すように25
度以下となり、左右25度の範囲内で鋭く変化される。
また、このバックライト光源6が組み込まれる液晶表示
装置は、図5に示すような拡散板5が組み込まれている
ことから、その視角θxが十分に広く、通常、そのコン
トラストが60以内に留められる視角θxは、35度程
である。従って、この発明の表示装置では、上述した不
等式(θc <θx)が成立され、また、この不等式が
成立することが必要とされる。
【0073】また、式1は、次のように説明される。即
ち、式1は、分母に相当するノーマリーブラックモード
における装置からの光線束、即ち、表示装置上の輝度に
対する分子に相当するノーマリーホワイトモードにおけ
る装置からの光線束、即ち、表示装置上の輝度の比、換
言すれば、コントラストが60よりも大きいことを意味
している。液晶セルのオフ時の視角特性Toff (φ,
θ)及び液晶セルのオン時の視角特性Ton(φ,θ)
は、それぞれ液晶セルの透過率に相当し、この透過率に
平行光線バックライトの輝度の視角特性YBL(φ,θ)
を掛け合わせることによってある視角の方向における光
強度が求まり、その光強度を0から90度の範囲で積分
することによって2次元的な光強度が求まり、更に0か
ら360度範囲で積分することで3次元的な光強度、即
ち、輝度が求まることとなる。物理的には、この式1に
よってコントラストが定義され、このコントラストが6
0以上、好ましくは、100の条件が定義される。
【0074】
【発明の実施の形態】以下本発明の液晶表示素子及び光
源並びに投写型表示システムに組み込まれる光学素子の
実施例をより詳細に図面を参照して説明する。
【0075】(実施例1)まず、図13に示すように、
粘着材のついていない偏光板8(商品名G1220DU
(日東電工製))の上にUV硬化型の透明なシリコーン
樹脂2であるTFC7770(東芝シリコーン製、屈折
率=1.4)を、0.1mmの厚さに塗布し、シリコーン
樹脂の表面が粘着性を示す程度に固化する量の紫外線を
照射する。次にこのシリコーン膜の表面に、粒径5μm
のプラスチック球1(商品名ミクロパール、積水ファイ
ンケミカル製、屈折率=1.57)を擦り込むように塗
布する。続いて、このプラスチック球1を塗布した面を
水洗いした後、乾燥する。このようにすると、シリコー
ン樹脂の表面に接しているプラスチック球のみがシリコ
ーン樹脂の粘着性によって残り、過剰な球は洗い落とさ
れるので、シリコーン樹脂の表面に一層だけプラスチッ
ク球が密に並んだ層が出来る。この上に再び前述のシリ
コーン樹脂を塗布し、同様の工程を必要回数繰り返すこ
とによって、球が平面状に密に並んだ層を重ねてゆくこ
とが出来る。本実施例では、層の数は3層とし、層と層
の間隔はおおよそ10μmとした。最後に最表面の球の
層の上に再びシリコーン樹脂を塗布し、紫外線を充分な
量照射してシリコーン樹脂を固め、本発明の光学素子の
一例を得ることが出来た。偏光板を除いた光学素子全体
の厚さは0.3mmとした。
【0076】このようにして形成した光学素子を、画素
数が縦480、横640×3、画素ピッチ縦0.33m
m、横0.11mmのTFT駆動カラー液晶モジュール
(LTM10C025、東芝製)の表面(観察側の偏光
板はなし)に偏光板を外側、シリコーンの面を内側にし
て貼り付けた。この時、本発明の光学素子を形成した偏
光板の偏光軸の方向は、液晶モジュールから剥がした偏
光板の偏光軸と同じになるようにし、同モジュールのバ
ックライトをコリメーション角が7°の平行光バックラ
イトに変更した(図10)。BM幅は35μm、ガラス
基板の厚みは1.1mm(屈折率=1.4)である。この
液晶表示素子の表示画像を目視観察したところ、どの方
位角から見ても法線に対して60°以上の範囲まで表示
画像の変化がほとんど見られず、極めて良好な視角特性
が得られた。発明者らが測定したところ、平行光バック
ライトの正面輝度が15000Cd/m2のときの表示画像の正面
輝度は70Cd/m2 であり、法線に対して60°の角度か
ら観察したときのコントラスト比は50以上、輝度は正
面から見たときの25% であった。また、正面コントラ
スト比は100:1以上が得られた。全体として表示品
位が著しく向上した。また、表示のにじみも目視評価で
ほとんど観察されなかった。
【0077】(実施例2)実施例1において、3μm粒
径と10μm粒径と12.5μm粒径のプラスチック球
(屈折率=1.57)を混合し、個数比で46:44:
10の粒度分布の広い(平均粒径=7.1、標準偏差=
55%)球を用いた以外は実施例1と同様にして液晶表
示素子を作製した。この液晶表示素子の表示画像を目視
観察したところ、極めて良好な視角特性が得られた。ま
た、表示のにじみも目視評価でほとんど観察されなかっ
た。
【0078】(実施例3)実施例1において、3μm粒
径と5μm粒径と7.5μm粒径のプラスチック球(屈
折率=1.57)を混合し、個数比で1:1:1の粒度
分布の広い(平均粒径=5.1、標準偏差=36%)球
を用いた以外は実施例1と同様にして液晶表示素子を作
製した。
【0079】このようにして形成した光学素子を、画素
数が縦1024、横768×3、画素ピッチ縦0.24
mm、横0.08mmのTFT駆動カラー液晶モジュールの
表面(観察側の偏光板はなし)に偏光板4を外側、シリ
コーンの面を内側にして貼り付けた。この時、本発明の
光学素子を形成した偏光板4の偏光軸の方向は、液晶モ
ジュールから剥がした偏光板の偏光軸と同じになるよう
にし、同モジュールのバックライトをコリメーション角
が7°の平行光バックライトに変更した(図14)。B
M幅は、30μm、ガラス基板の厚みは1.1mm(屈折
率=1.4)、である。この液晶表示素子の表示画像を
目視観察したところ、どの方位角から見ても法線に対し
て60°以上の範囲まで表示画像の変化がほとんど見ら
れず、極めて良好な視角特性が得られた。また、表示の
にじみも目視評価で観察されなかった。
【0080】尚、図14に示す液晶表示装置において
は、平行光線を照射する光源7の側に基板14に付着さ
れた光源側偏向板4が配置され、この基板14上にTF
T13及び画素電極18が形成され、画素電極18上に
配向膜13が形成されている。また、この基板14に対
向して第2の基板9が配置され、それらの間に液晶12
が充填されている。第2基板9の液晶側には、カラーフ
イルター10及びブラックマトリックス30が形成さ
れ、このフイルター10及びブラックマトリックス30
上には、配向膜13が形成されている。既に、説明した
ように第2基板9の視認側上には、光学素子24及びこ
の表面に設けた偏向板4が配置されている。
【0081】(実施例4)実施例1において、粒度分布
の広い(平均粒径=5μm、粒度分布=2〜12μm)
シリカ球(商品名シリカマイクロビ−ド 触媒化成工業
製 屈折率=1.4)を用い、球を包む透明媒質をUV
硬化型のエポキシ樹脂(屈折率=1.65)、を用いた
以外は実施例1と同様にして液晶表示素子を作製した。
この液晶表示素子の表示画像を目視観察したところ、極
めて良好な視角特性が得られた。また、表示のにじみも
目視評価でほとんど観察されなかった。
【0082】(実施例5)まず、図15に示すように、
粘着材のついていない偏光板4(商品名G1220DU
(日東電工製))の上に、十分に撹拌され空気を含んだ
状態のUV硬化型の透明なシリコーン樹脂2であるTF
C7770(東芝シリコーン製、屈折率=1.4)を、
0.1mmの厚さに塗布し、徐々に熱し、空気が球状に集
まり、ほぼ一層となったところで紫外線を照射する。こ
のようにすると、シリコーン樹脂中に空気(屈折率1)
でできた層状の屈折体1ができる。この上に再び前述の
シリコーン樹脂を塗布し、同様の工程を必要回数繰り返
すことによって、球が平面状に並んだ層を重ねてゆくこ
とが出来る。本実施例では、層の数は3層とした。最後
に最表面の球の層の上に再びシリコーン樹脂2を塗布
し、紫外線を充分な量照射してシリコーン樹脂を固め、
本発明の光学素子の一例を得ることが出来た。偏光板を
除いた光学素子全体の厚さは0.3mmとした。
【0083】このようにして形成した光学素子を、画素
数が縦480、横640×3、画素ピッチ縦0.33m
m、横0.11mmのTFT駆動カラー液晶モジュール
(LTM10C025、東芝製)の表面(観察側の偏光
板はなし)に偏光板を外側、シリコーンの面を内側にし
て貼り付けた。この時、本発明の光学素子を形成した偏
光板の偏光軸の方向は、液晶モジュールから剥がした偏
光板の偏光軸と同じになるようにし、同モジュールのバ
ックライトをコリメーション角が7°の平行光バックラ
イトに変更した(図10)。BM幅は、35μmガラス
基板の厚みは1.1mm(屈折率=1.4)である。この
液晶表示素子の表示画像を目視観察したところ、どの方
位角から見ても法線に対して60°以上の範囲まで表示
画像の変化がほとんど見られず、極めて良好な視角特性
が得られた。また、表示のにじみも目視評価でほとんど
観察されなかった。
【0084】(実施例6)実施例2と同様の光学素子を
用いた。また、実施例1あるいは、2あるいは、3で使
用した液晶モジュールに使用されているのと同じTFT
アレイ及びカラ−フィルタを用いて、図16に示すよう
なOCBモードの液晶セル3を作製した。セルギャップ
は10μm、使用した液晶材料の屈折率異方性が0.9
である。このセル3の裏面には、セル3の正面の光学特
性を補償する補償板16と偏光板4を貼り、表側には上
記光学素子を偏光板4が外側になるようにして貼り付
け、実施例2と同様のモジュールを組み立てた。このよ
うにして作製した液晶表示素子は、応答速度5msの高速
応答かつ前記の実施例と同様の広視角特性が得られ、非
常に良好な画質が得られた。尚、図16において、符号
15は、基板を示している。
【0085】(実施例7)実施例6と同様のTFTアレ
イとカラーフィルタを用いて、図17に示すような18
0°ツイスト配向した液晶セル3を作製した。セルギャ
ップは10μm、使用した液晶材料の屈折率異方性が
0.14である。このセル3の裏面にセル3の正面の光
学特性を補償する補償板4と偏光板16を貼り、表側に
は実施例4に示した本発明の光学素子の一例と同じもの
を偏光板4を外にして貼り付け、実施例4と同様に液晶
モジュールに組み立てて、特願平7−253302に提
案されている表示モードで動作させた。このようにして
作製した液晶表示素子は、応答速度画10ms以下と高速
であり、かつ本発明の効果により視角特性が非常に良好
であった。
【0086】(実施例8)実施例6と同様のTFTアレ
イとカラーフィルタを用いて、図18に示すようなハイ
ブリッド配向の液晶セル3を作製した。セルギャップは
5μm、使用した液晶材料の屈折率異方性が0.10で
ある。このセル3の裏面にセル3の正面の光学特性を補
償する補償板16と偏光板4を貼り、表側には実施例4
に示した本発明の光学素子の一例と同じものを偏光板4
を外にして貼り付け、実施例4と同様に液晶モジュール
に組み立てて動作させた。このようにして作製した液晶
表示素子は、応答速度画15ms以下と高速であり、かつ
本発明の効果により視角特性が非常に良好であった。
【0087】尚、図16、図17及び図18において、
符号17で示される矢印は、基板15に対するラビング
方向を示している。
【0088】(実施例9)実施例2に示した本子発明の
光学素子を、STN−LCDモジュールである(TLX
−8123S−C3X、東芝製、画素数;縦480、横
640×3、画素ピッチ縦0.33mm、横0.11mm)
の表側の偏光板と貼り替え、バックライトを実施例1と
同様の平行光線バックライトに取り替えて動作させたと
ころ、極めて良好な視角特性が得られた。
【0089】(実施例10)実施例3の光学素子を用
い、画素数が縦480、横640×3、画素ピッチ縦
0.33mm、横0.11mmで画素間のブラックマトリッ
クス30、31の幅が40μm、画素内のブラックマト
リックス幅が20μmのTFT駆動カラー液晶モジュー
ル(図19)の表面(観察側の偏光板はなし)に偏光板
を外側、シリコーンの面を内側にして貼り付けた。この
時、本発明の光学素子を形成した偏光板の偏光軸の方向
は、液晶モジュールから剥がした偏光板の偏光軸と同じ
になるようにし、同モジュールのバックライトをコリメ
ーション角が9°の平行光バックライトに変更した。こ
の液晶表示素子の表示画像を目視観察したところ、どの
方位角から見ても法線に対して60°以上の範囲まで表
示画像の変化がほとんど見られず、極めて良好な視角特
性が得られた。また、表示のにじみも目視評価で観察さ
れなかった。
【0090】尚、図19において、比較的大きい幅のブ
ラックマトリックス30で囲まれる領域は、1画素に相
当し、補助ブラックストライプ31で囲まれるセグメン
ト領域は、1画素を構成する画素構成領域であってよく
知られるように赤(R)、青(B)及び緑(G)の三原
色の構成領域に相当している。
【0091】(実施例11)画素間及び画素内のブラッ
クマトリックス30、31の幅が20μmであり、観察
側の液晶セル表面側で、画素間に35μmのが形成され
ているTFT駆動カラー液晶モジュール(図20及び図
21)を用いて、実施例10と同様の液晶表示素子を作
製した。この液晶表示素子の表示画像を目視観察したと
ころ、どの方位角から見ても法線に対して60°以上の
範囲まで表示画像の変化がほとんど見られず、極めて良
好な視角特性が得られた。また、表示のにじみも目視評
価で観察されなかった。
【0092】尚、図20は、液晶セル3を示す斜視図で
あり、図21は、その平面図である。この液晶モジュー
ルでは、上部基板9と下部基板14間に液晶層12が介
在され、上部基板9の上面(視認側の面)にブラックマ
トリックス30が形成され、下部基板14の上面(液晶
層に接する面)に補助ブラックマトリックス31が形成
されている。このような構造では、上部基板9の上面に
形成されたブラックマトリックス30によって液晶モジ
ュールの各画素が定められ、下部基板14の上面に形成
された補助ブラックマトリックス31によって各画素内
の各画素を構成するR、G、Bに対応した領域を規定し
ている。通常、同一画素内のR、G、B構成領域を通過
した光線が混じり合っても色の再現性が低下するが、画
像の再現性に与える影響は少ない。即ち、画像は、画像
に滲みを生じることなく、明瞭に認識されるが、僅かに
画像自体の色が淡くなるにすぎない。これに対して、図
21に示す例において、隣接する画素を通過した光線が
混じり合う場合には、例えば、B構成領域を通過した光
線とR構成領域を通過した光線とが混じり合う場合に
は、画像に滲みが生じ、画像の再現性が低下する。
【0093】図20及び図21に示す構造例において
は、画素構成領域を規定する補助ブラックマトリックス
31及び画素を区分するブラックマトリックス30が設
けられていることから、より確実に隣接画素を通過する
光線が混じり合って滲みを生じる可能性を低減すること
ができる。
【0094】(実施例12)実施例10において、画素
間及び画素内のブラックマトリックス30、31の幅が
20μmであり、液晶セル3に貼り付けた際に、液晶セ
ル3のブラックマトリックス30、31と相対向する位
置に30μm幅の補助ブラックマトリックス33が形成
された光学素子24を、TFT駆動カラー液晶モジュー
ル(図22及び図23)の表面(観察側のこの表面に
は、偏光板はない。)に偏光板を外側、シリコーンの面
を内側にして貼り付けた。この時、本発明の光学素子2
4を形成した偏光板の偏光軸の方向は、液晶モジュール
から剥がした偏光板の偏光軸と同じになるようにし、同
モジュールのバックライトをコリメーション角が9°の
平行光バックライトに変更した。この液晶表示素子の表
示画像を目視観察したところ、どの方位角から見ても法
線に対して60°以上の範囲まで表示画像の変化がほと
んど見られず、極めて良好な視角特性が得られた。ま
た、表示のにじみも目視評価で観察されなかった。
【0095】図22及び図23に示す液晶モジュール
は、より詳細には次のような構造を有している。即ち、
液晶モジュールの下部基板14の上面(液晶層12側)
上に画素及び画素内の構成画素領域を区画するブラック
マトリックス30、31が形成され、上部基板の上面
(観察側)上に偏光板を有する光学素子24がその偏光
板を外側にして固定され、光学素子24の観察側の面に
画素を区画する補助ブラックマトリックス33が設けら
れている。このような構造においても図20及び図21
に示した構造と同様により確実に隣接画素を通過する光
線が混じり合って滲みを生じる可能性を低減することが
できる。
【0096】(実施例13)液晶モジュ−ルのバックラ
イトに用いられている光源として蛍光ランプ20からの
光線を導く導光線体6の表面に、実施例2と同じ部材を
用いて実施例1と同様に本発明の光学素子24を形成し
た。この導光線体6を用いて図24に示すような液晶モ
ジュール用の拡散バックライトを作製した。本実施例の
バックライトは、従来の散乱を利用した拡散板を配置し
た場合に比べて、輝度が20%向上し、輝度の視角特性
も改善した。
【0097】(実施例14)実施例13に示す拡散バッ
クライトをTNモ−ドのTFT−LCDと組み合わせ
た、図25に示すような液晶表示素子を作製した。この
液晶表示素子はバックライトが明るく輝度の視角特性が
良好であるため、見やすい液晶表示素子が得られた。
【0098】(実施例15)実施例13に示す拡散バッ
クライトをIPSモ−ドのTFT−LCDと組み合わせ
た、図26に示すような液晶表示素子を作製した。この
液晶表示素子はバックライトが明るく輝度の視角特性が
良好であり、かつ液晶セル自体の視角特性も良いため、
非常に見やすい液晶表示素子が得られた。
【0099】(実施例16)アクリル樹脂基板上に、実
施例2と同様にして本発明の光学素子21を形成し、図
27に示すようにリア・プロジェクタ方式の表示システ
ムのスクリ−ン21として用いたところ、明るく解像度
の高い画像が得られた。
【0100】尚、図27に示すリア・プロジェクタ方式
の表示システムにおいては、プロジェクタ52から照射
される光線は、レンズ54を介して液晶セルモジュール
50に入射されてこの液晶セルモジュール50を通過す
る際に画像情報を含む光線像に変換され、変換された光
線像がレンズ系55、56を介して鏡58に入射され、
この鏡58で反射されて鏡60に向けられ、鏡60で反
射された光線像がスクリ−ンとしての光学素子21に投
影されている。このような系によれば、液晶モジュール
50上の光線像が拡大されてスクリ−ン21上に明る
く、しかも、高い解像度で表示される。
【0101】(実施例17)TNモードの液晶パネルを
ライトバルブに用いたリア・プロジェクタ方式の表示シ
ステムのスクリーンに実施例16と同様の本発明の光学
素子を用い、液晶セルの出射光線側の偏光板を除去して
代わりにスクリ−ンの表側に偏光板を貼ったところ、ス
クリ−ンでの周囲光線の散乱が押さえられて良好な画像
が観察された。
【0102】(実施例18)実施例1で用いた平行光線
バックライトに用いられている光源として蛍光ランプ2
0からの光線を導く導光線体6の裏側にカ−ボンを含有
した黒いシ−トを設置して用いた他は、実施例1と同様
に本発明の液晶モジュール用の平行光線バックライトを
作製した(図9)。本実施例のバックライトは、従来の
平行光線バックライトに比べて更に輝度の視角特性も改
善した。
【0103】(実施例19)実施例18で用いた平行光
線バックライトを用い、実施例1と同様に液晶表示素子
を作製したところ、コントラスト比の改善がなされ、良
好な画像が得られた。
【0104】(実施例20)実施例1で用いた平行光線
バックライトに用いられている蛍光ランプ20と導光線
体6の間にレンズシ−トを設置した他は実施例1と同様
に本発明の液晶モジュール用の平行光線バックライトを
作製した(図10)。本実施例のバックライトは、従来
の平行光線バックライトに比べて更に輝度の視角特性も
改善した。
【0105】(実施例21)実施例20で用いた平行光
線バックライトを用い、実施例1と同様に液晶表示素子
を作製したところ、コントラスト比の改善がなされ、良
好な画像が得られた。
【0106】(実施例22)平行光線バックライトの光
強度が正面の1%以下になる角度が40度であるバック
ライトを用い、実施例2と同様の光学素子を用いた。ま
た、実施例1あるいは、2あるいは、3で使用した液晶
モジュールに使用されているのと同じTFTアレイ及び
カラ−フィルタを用いて、図16に示すようなOCBモ
ードの液晶セル3を作製した。セルギャップは10μ
m、使用した液晶材料の屈折率異方性が0.9である。
このセルのコントラスト比が70となる角度は55度で
ある。このセル3の裏面には、セル3の正面の光学特性
を補償する補償板16と偏光板4を貼り、表側には上記
光学素子を偏光板4が外側になるようにして貼り付け、
実施例2と同様のモジュールを組み立てた。このように
して作製した液晶表示素子は、応答速度5msの高速応答
かつ前記の実施例と同様の広視角特性が得られ、非常に
良好な画質が得られた。
【0107】(実施例22)実施例21において、同様
のTFTアレイとカラ−フィルタを用いて、図17に示
すような180度ツイスト配向した液晶セル3を作製し
た。セルギャップが10μm、使用した液晶材料の屈折
率異方性が0.14である。このセルのコントラスト比
が70となる角度は50度である。このセル3の裏面に
セル3の正面の光学特性を補償する補償板4と補償板1
6を貼り、表側には実施例21に示した本発明の光学素
子の一例と同じものを偏光板4を外にして貼り付け、実
施例21と同様に液晶モジュ−ルに組み立てて、特願平
7−253302に提案されている表示モードで動作さ
せた。このようにして作製した液晶表示素子は、応答速
度が10ms以下と高速であり、かつ本発明の効果によ
り視角特性が非常に良好であった (実施例23)実施例21において、同様のTFTアレ
イとカラ−フィルタを用いて、図18に示すようなハイ
ブリッド配向の液晶セル3を作製した。セルギャップは
5μm、使用した液晶材料の屈折率異方性が0.10で
ある。このセルのコントラスト比が70となる角度は4
8度である。このセル3の裏面にセル3の正面の光学特
性を補償する補償板4と補償板16を貼り、表側には実
施例21に示した本発明の光学素子の一例と同じものを
偏光板4を外にして貼り付け、実施例21と同様に液晶
モジュ−ルに組み立てて動作させた。このようにして作
製した液晶表示素子は、応答速度が15ms以下と高速
であり、かつ本発明の効果により視角特性が非常に良好
であった
【0108】
【本発明の効果】本発明によれば、薄く、光線の損失が
少なく、拡散の程度を制御でき、通過する光線の偏光状
態に与える影響の少ない光学素子を得ることができる。
従って、この光学素子を、平行光線バックライトを用い
た液晶表示素子と組み合わせることで、液晶表示素子の
視角特性を大幅に改善出来ると共に、従来この視角改善
手法で問題となった表示画像のにじみを軽減させること
ができる。更に、本発明の光学素子を拡散光源の拡散板
として用いることで、輝度を向上させ或いは、配光線特
性を制御することができる。
【0109】更に、この光学素子をリアプロジェクタの
スクリーンに用いることで、プロジェクション表示シス
テムの画質を改善することができる。
【0110】本発明の効果は本発明の実施例で述べた材
料、条件に限定されるものではなく、他の材料、他の条
件においても同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学系を説明するための模式図であ
る。
【図2】図1に示された光学系の幾何学的関係を示す図
である。
【図3】滲み出し係数と半値幅との関係を示すグラフで
ある。
【図4】本発明に適用される光学素子の1例であり、球
の層が単層の場合を示す模式的断面図。
【図5】本発明に適用される光学素子の一例であり、球
の層が3層の場合を示す模式的断面図。
【図6】本発明に適用される光学素子における球のレン
ズ作用を説明する図である。
【図7】DSモード消偏性を示すグラフである。
【図8】DSモード視覚特性を示すグラフである。
【図9】バックライト光源装置の構造の一実施例を示す
側面図である。
【図10】バックライト光源装置の構造の他の実施例を
示す側面図である。
【図11】従来の液晶表示装置のコントラスト特性及び
バックライトの輝度特性をそれぞれ示すグラフである。
【図12】本願の一実施例に係る液晶表示装置のコント
ラスト特性及びバックライトの輝度特性をそれぞれ示す
グラフである。
【図13】本発明の光学素子の製造方法の一例を簡単に
示した図である。
【図14】本発明の一実施例であって本発明の光学素子
を用いた液晶表示素子の模式的な断面図である。
【図15】本発明の光学素子の製造方法の他の例を簡単
に示した図である。
【図16】本発明の他の一実施例で、本発明の光学素子
を用いた液晶表示素子の模式的な断面図である。
【図17】本発明の更に他の一実施例で、本発明の光学
素子を用いた液晶表示素子の模式的な断面図である。
【図18】本発明の更にまた他の一実施例で、本発明の
光学素子を用いた液晶表示素子の模式的な断面図であ
る。
【図19】ブラックマトリックスの配置を示す平面図で
ある。
【図20】ブラックマトリックスの配置の他の例を示す
斜視図である。
【図21】図20に示したブラックマトリックスの配置
の他の例を示す平面図である。
【図22】ブラックマトリックスの配置の更に他の例を
示す斜視図である。
【図23】図22に示したブラックマトリックスの配置
の他の例を示す平面図である。
【図24】本発明の別の一実施例で、本発明の光学素子
を拡散板としてバックライトの導光線板の上に配置した
場合の模式的な断面図である。
【図25】本発明の別の一実施例で、図24に示すバッ
クライトを用いた液晶表示素子の模式的な断面図であ
る。
【図26】本発明の別の一実施例で、図24に示すバッ
クライトを用いた液晶表示素子の模式的な断面図の別の
例である。
【図27】本発明の別の一実施例で、本発明の光学素子
をスクリーンとして用いたリア・プロジェクションシス
テムの一例を示す図である。
【図28】従来の液晶表示装置の模式的な断面図であ
る。
【符号の説明】
1…透明な球 2…球を包む透明媒質 3…液晶セル 4…偏光板 5…拡散板 6…導光線体 7…平行光線バックライト 8…支持基板 9…対向基板 10…カラーフィルタ 11…ITO電極 12…液晶 13…TFT 15…基板 16…補償板 17…ラビング方向 18…保護膜 19…配向膜 20…蛍光線ランプ 21…スクリーン 22…ライトバルブ 23…画素電極 30、31、33…ブラックマトリックス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G02F 1/1333 500 G02F 1/1333 500 (72)発明者 石川 正仁 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 リチャード・ラン 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】視野側及びバックライト側の偏光板と、 一主面に電極が形成され、この主面が対向するように配
    置された2枚の基板間に液晶組成物が挟持され、一対の
    偏光板間に配置された液晶セルであってブラックマトリ
    ックスを有する液晶セルと、 前記視野側偏光板と前記液晶セルの間に配置された拡散
    板と、 前記バックライト側の偏光板に向けて平行光線を照射す
    るバックライトと、 を具備する液晶表示素子において、 前記平行光線のバックライトの基板中の半値幅をθ0 、
    液晶セルのブラックマトリックスから拡散板までの距離
    をL(基板の厚みに対して液晶の厚みが十分に小さい時
    にはL=基板厚)、ブラックマトリックスの幅をW、画
    素ピッチをP、基板の屈折率をnB 、滲み出しの距離を
    B、滲み出しの係数をKとすると、 B≦P/K (K=2〜10) すなわち、 θ0 ≦sin -1(nB ・sin (tan -1(P/K+W/2)
    ・1/L) となることを特徴とする液晶表示素子。
  2. 【請求項2】前記拡散板は、平板状の光学的に等方性の
    透明媒質中に透明で光学的に等方性かつ前記透明媒質と
    屈折率の異なる略球形状の屈折体を前記平板状透明媒質
    の主面に対して概略平行に平面状に並べた層を単層また
    は複数層設けた光学素子であることを特徴とする請求項
    1に記載の液晶表示素子。
  3. 【請求項3】視野側及びバックライト側の偏光板と、 一主面に電極が形成され、この主面が対向するように配
    置された2枚の基板間に液晶組成物が挟持され、一対の
    偏光板間に配置された液晶セルであって画素間を区分す
    る第1のブラックマトリックスを有する液晶セルと、 前記視野側偏光板と前記液晶セルの間に配置された拡散
    板と、 前記バックライト側の偏光板に向けて平行光線を照射す
    るバックライトと、を具備する液晶表示素子において、 前記液晶表示素子は、更に画素内の構成画素を区分する
    第2のブラックマトリックスを有し、前記第1のブラッ
    クマトリックス幅がこの第2のブラックマトリックス幅
    よりも大きいことを特徴とする液晶表示素子。
  4. 【請求項4】視野側及びバックライト側の偏光板と、 一主面に電極が形成され、この主面が対向するように配
    置された2枚の基板間に液晶組成物が挟持され、一対の
    偏光板間に配置された液晶セルであって画素間を区分す
    る第1のブラックマトリックスを有する液晶セルと、 前記視野側偏光板と前記液晶セルの間に配置された拡散
    板と、 前記バックライト側の偏光板に向けて平行光線を照射す
    るバックライトと、を具備する液晶表示素子において、 前記液晶セルは、画素内の構成画素を区分する第2のブ
    ラックマトリックスを有することを特徴とする液晶表示
    素子。
  5. 【請求項5】前記補助ブラックマトリックスが液晶セル
    と拡散板の間で、前記液晶セルの表側表面に配設したこ
    とを特徴とする請求項4に記載の液晶表示素子。
  6. 【請求項6】前記補助ブラックマトリックスが拡散板の
    内面に形成されたことを特徴とする請求項4に記載の液
    晶表示素子。
  7. 【請求項7】視野側及びバックライト側の偏光板と、 一主面に電極が形成され、この主面が対向するように配
    置された2枚の基板間に液晶組成物が挟持され、一対の
    偏光板間に配置された液晶セルと、 前記視野側偏光板と前記液晶セルの間に配置された拡散
    板と、 前記バックライト側の偏光板に向けて平行光線を照射す
    るバックライトと、を具備する液晶表示素子において、 前記バックライト光強度が正面の1%以下になる角度を
    θc,前記液晶セルのコントラスト比がX以上となる角
    度をθxとすると、 θc<θx かつX≧60 としたことを特徴とする液晶表示素子。
  8. 【請求項8】視野側及びバックライト側の偏光板と、 一主面に電極が形成され、この主面が対向するように配
    置された2枚の基板間に液晶組成物が挟持され、一対の
    偏光板間に配置された液晶セルと、 前記視野側偏光板と前記液晶セルの間に配置された拡散
    板と、 前記バックライト側の偏光板に向けて平行光線を照射す
    るバックライトと、を具備する液晶表示素子において、 平行光線バックライトの輝度の視角特性をYBL(φ,
    θ)、液晶セルのオフ時の視角特性をToff (φ,
    θ)、液晶セルのOFF時の視角特性をTon(φ,θ)
    とすると、下記式1の関係が成立することを特徴とする
    液晶表示素子。 【数1】
  9. 【請求項9】平板状の光学的に等方性の透明媒質中に透
    明で光学的に等方性かつ前記透明媒質と屈折率の異なる
    略球形状の屈折体を前記平板状透明媒質の主面に対して
    概略平行に平面状に並べた層を単層または複数層設けた
    光学素子において、 前記略球形状の屈折体の直径の標準偏差が100%以下
    であることを特徴とする光学素子。
  10. 【請求項10】平板状の光学的に等方性の透明媒質中に
    透明で光学的に等方性かつ前記透明媒質と屈折率の異な
    る略球形状の屈折体を前記平板状透明媒質の主面に対し
    て概略平行に平面状に並べた層を単層または複数層設け
    た光学素子において、 前記透明な媒質の屈折率をn1、前記球形状屈折体の屈
    折率をn2とし、層の数をaとすると、 0.63≦(n1/n2)≦0.88 または 1.12≦(n1/n2)≦1.57 の関係にあることを特徴とする光学素子。
  11. 【請求項11】平板状の光学的に等方性の透明媒質中に
    透明で光学的に等方性かつ前記透明媒質と屈折率の異な
    る略球形状の屈折体を前記平板状透明媒質の主面に対し
    て概略平行に平面状に並べた層を単層または複数層設け
    た光学素子において、 前記略球形状の屈折体が気体からなることを特徴とする
    光学素子。
  12. 【請求項12】視野側及びバックライト側の偏光板と、 一主面に電極が形成され、この主面が対向するように配
    置された2枚の基板間に液晶組成物が挟持され、一対の
    偏光板間に配置された液晶セルと、 前記視野側偏光板と前記液晶セルの間に配置された拡散
    板と、 前記バックライト側の偏光板に向けて平行光線を照射す
    るバックライトと、を具備する液晶表示素子において、 前記拡散板が平板状の光学的に等方性の透明媒質中に透
    明で光学的に等方性かつ前記透明媒質と屈折率の異なる
    略球形状の屈折体を前記平板状透明媒質の主面に対して
    概略平行に平面状に並べた層を単層または複数層設けた
    光学素子から成り、前記略球形状の屈折体の直径の標準
    偏差が100%以下であることを特徴とする液晶表示素
    子。
  13. 【請求項13】視野側及びバックライト側の偏光板と、 一主面に電極が形成され、この主面が対向するように配
    置された2枚の基板間に液晶組成物が挟持され、一対の
    偏光板間に配置された液晶セルと、 前記視野側偏光板と前記液晶セルの間に配置された拡散
    板と、 前記バックライト側の偏光板に向けて平行光線を照射す
    るバックライトと、を具備する液晶表示素子において、 前記拡散板は、平板状の光学的に等方性の透明媒質中に
    透明で光学的に等方性かつ前記透明媒質と屈折率の異な
    る略球形状の屈折体を前記平板状透明媒質の主面に対し
    て概略平行に平面状に並べた層を単層または複数層設け
    た光学素子から成り、前記透明な媒質の屈折率をn1、
    前記球形状屈折体の屈折率をn2とし、層の数をaとす
    ると、 0.63≦(n1/n2)≦0.88 または 1.12≦(n1/n2)≦1.57 の関係にあることを特徴とする特徴とする液晶表示素
    子。
  14. 【請求項14】視野側及びバックライト側の偏光板と、 一主面に電極が形成され、この主面が対向するように配
    置された2枚の基板間に液晶組成物が挟持され、一対の
    偏光板間に配置された液晶セルと、 前記視野側偏光板と前記液晶セルの間に配置された拡散
    板と、 前記バックライト側の偏光板に向けて平行光線を照射す
    るバックライトと、を具備する液晶表示素子において、 前記拡散板は、平板状の光学的に等方性の透明媒質中に
    透明で光学的に等方性かつ前記透明媒質と屈折率の異な
    る略球形状の屈折体を前記平板状透明媒質の主面に対し
    て概略平行に平面状に並べた層を単層または複数層設け
    た光学素子から成り、前記略球形状の屈折体が気体から
    なることを特徴とする液晶表示素子。
  15. 【請求項15】光変調素子によって変調された光線、ま
    たは発光線型電気光学素子からの光線をスクリーンに投
    射し、スクリーンの反対側からその投射像を観察するリ
    ア・プロジェクション方式の表示システムにおいて、平
    板状の光学的に等方性の透明媒質中に透明で光学的に等
    方性かつ前記透明媒質と屈折率の異なる略球形状の屈折
    体を前記平板状透明媒質の主面に対して概略平行に平面
    状に並べた層を単層または複数層設けた光学素子をスク
    リ−ンに用い、前記略球形状の屈折体の直径の標準偏差
    が100%以下に定めたことを特徴とするリア・プロジ
    ェクション方式の表示システム。
  16. 【請求項16】光変調素子によって変調された光線、ま
    たは発光線型電気光学素子からの光線をスクリーンに投
    射し、スクリーンの反対側からその投射像を観察するリ
    ア・プロジェクション方式の表示システムにおいて、 平板状の光学的に等方性の透明媒質中に透明で光学的に
    等方性かつ前記透明媒質と屈折率の異なる略球形状の屈
    折体を前記平板状透明媒質の主面に対して概略平行に平
    面状に並べた層を単層または複数層設けた光学素子をス
    クリ−ンに用い、前記透明な媒質の屈折率をn1、前記
    球形状屈折体の屈折率をn2とし、層の数をaとする
    と、 0.63≦(n1/n2)≦0.88 または 1.12≦(n1/n2)≦1.57 の関係に定めたことを特徴とする表示システム。
  17. 【請求項17】光変調素子によって変調された光線、ま
    たは発光線型電気光学素子からの光線をスクリーンに投
    射し、スクリーンの反対側からその投射像を観察するリ
    ア・プロジェクション方式の表示システムにおいて、 平板状の光学的に等方性の透明媒質中に透明で光学的に
    等方性かつ前記透明媒質と屈折率の異なる略球形状の屈
    折体を前記平板状透明媒質の主面に対して概略平行に平
    面状に並べた層を単層または複数層設けた光学素子をス
    クリ−ンに用い、前記略球形状の屈折体を気体で構成し
    たことを特徴とする表示システム。
  18. 【請求項18】面光源の表面に、平板状の光学的に等方
    性の透明媒質中に透明で光学的に等方性かつ前記透明媒
    質と屈折率の異なる略球形状の屈折体を前記平板状透明
    媒質の主面に対して概略平行に平面状に並べた層を単層
    または複数層設けた光学素子を配置し、前記略球形状の
    屈折体の直径の標準偏差が100%以下であることを特
    徴とする拡散光源。
  19. 【請求項19】面光源の表面に、平板状の光学的に等方
    性の透明媒質中に透明で光学的に等方性かつ前記透明媒
    質と屈折率の異なる略球形状の屈折体を前記平板状透明
    媒質の主面に対して概略平行に平面状に並べた層を単層
    または複数層設けた光学素子を配置し、この光学素子の
    前記透明な媒質の屈折率をn1、前記球形状屈折体の屈
    折率をn2とし、層の数をaとすると、 0.63≦(n1/n2)≦0.88 または 1.12≦(n1/n2)≦1.57 の関係にあることを特徴とする拡散光源。
  20. 【請求項20】面光源の表面に、平板状の光学的に等方
    性の透明媒質中に透明で光学的に等方性かつ前記透明媒
    質と屈折率の異なる略球形状の屈折体を前記平板状透明
    媒質の主面に対して概略平行に平面状に並べた層を単層
    または複数層設けた光学素子を配置し、この光学素子に
    おいて前記略球形状の屈折体が気体からなることを特徴
    とする拡散光源。
  21. 【請求項21】請求項18、19及び20のいずれかに
    記載の拡散光源を背面光源に用いたことを特徴とする透
    過型液晶表示素子。
  22. 【請求項22】視野側及びバックライト側の偏光板と、 一主面に電極が形成され、この主面が対向するように配
    置された2枚の基板間に液晶組成物が挟持され、一対の
    偏光板間に配置された液晶セルと、 前記視野側偏光板と前記液晶セルの間に配置された拡散
    板と、 前記バックライト側の偏光板に向けて平行光線を照射す
    るバックライトと、を具備する液晶表示素子において、 前記拡散板が平板状の光学的に等方性の透明媒質中に透
    明で光学的に等方性かつ前記透明媒質と屈折率の異なる
    略球形状の屈折体を前記平板状透明媒質の主面に対して
    概略平行に平面状に並べた層を単層または複数層設けた
    光学素子よりなり、前記略球形状の屈折体の直径が画素
    ピッチの1/4より大きい割合が5%未満であることを
    特徴とする液晶表示素子。
  23. 【請求項23】視野側及びバックライト側の偏光板と、 一主面に電極が形成され、この主面が対向するように配
    置された2枚の基板間に液晶組成物が挟持され、一対の
    偏光板間に配置された液晶セルと、 前記視野側偏光板と前記液晶セルの間に配置された拡散
    板と、 前記バックライト側の偏光板に向けて平行光線を照射す
    るバックライトと、を具備する液晶表示素子において、 前記拡散板が平板状の光学的に等方性の透明媒質中に透
    明で光学的に等方性かつ前記透明媒質と屈折率の異なる
    略球形状の屈折体を前記平板状透明媒質の主面に対して
    概略平行に平面状に並べた層を単層または複数層設けた
    光学素子よりなり、前記略球形状の屈折体の直径が画素
    ピッチの1/10より大きい割合が10%未満であるこ
    とを特徴とする液晶表示素子。
  24. 【請求項24】光変調素子によって変調された光線、ま
    たは発光線型電気光学素子からの光をスクリーンに投射
    し、スクリーンの反対側からその投射像を観察するリア
    ・プロジェクション方式の表示システムにおいて、平板
    状の光学的に等方性の透明な媒質中に透明で光学的に等
    方性かつ前記透明媒質と屈折率の異なる略球形状の屈折
    体を前記平板状透明媒質の主面に対して概略平行に平面
    状に並べた層を単層または複数層設けた光学素子をスク
    リーンに用い、かつ、前記略球形状の屈折体の直径を、
    スクリーン上に投射された画像の画素ピッチの1/4よ
    り大きい割合が5%未満としたことを特徴とするリア・
    プロジェクション方式の表示システム。
  25. 【請求項25】光変調素子によって変調された光線、ま
    たは発光線型電気光学素子からの光をスクリーンに投射
    し、スクリーンの反対側からその投射像を観察するリア
    ・プロジェクション方式の表示システムにおいて、平板
    状の光学的に等方性の透明な媒質中に透明で光学的に等
    方性かつ前記透明媒質と屈折率の異なる略球形状の屈折
    体を前記平板状透明媒質の主面に対して概略平行に平面
    状に並べた層を単層または複数層設けた光学素子をスク
    リーンに用い、かつ、前記略球形状の屈折体の直径を、
    スクリーン上に投射された画像の画素ピッチの110よ
    り大きい割合が10%未満としたことを特徴とするリア
    ・プロジェクション方式の表示システム。
  26. 【請求項26】導光体の裏側に光吸収体を配設したこと
    を特徴とする背面光源。
  27. 【請求項27】導光体とランプの間にレンズシ−トを配
    設したことを特徴とする背面光源。
  28. 【請求項28】請求項20、21に記載の背面光源を用
    いたことを特徴とする透過型液晶表示素子。
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