JP5718010B2 - 水中油型乳化組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、保存安定性と使用感に優れ、化粧料、特に皮膚化粧料として好適な水中油型乳化組成物に関する。
従来、皮膚塗布時におけるべたつき・ヌルつきを感じさせない乳化物の調製法として、少量の油剤と界面活性剤とを使用して乳化させる方法や、カルボキシビニルポリマー、キサンタンガム、アルキル変性カルボキシビニルポリマー等の水溶性高分子を使用して乳化させる方法、及びそれらを併用する方法などが知られている。しかし、これらの調製法を用いても、界面活性剤、水溶性高分子由来のべたつき・ヌルつきを感じさせない、十分に満足し得る乳化物を得ることは難しかった。
一方、高級アルコール、アシルスルホン酸塩型アニオン界面活性剤及び極性油を組み合わせた水中油型乳化組成物が、高温から低温まで安定性が良好で、べたつき等がなく使用感触に優れるものとして報告されている(特許文献1参照)。しかしながら、この組成物の高温・低温時における保存安定性は、実際には十分とはいえなかった。
また、ポリグリセリンモノアルキルエステルと非イオン性界面活性剤を用いて、電解質の存在下で凝集しやすいベンゾトリアゾール型紫外線吸収剤を安定に分散せしめた水中油型乳化化粧料が報告されている(特許文献2参照)が、これも高温・低温時における保存安定性が著しく悪化する場合があった。
特に近年、外国への輸送時に、船舶、車中などで、高温下若しくは極低温下で保管され、経時安定性に問題を生じる場合があり、使用感がよく、高温・低温時の保存安定性が極めて高い水中油型乳化組成物の提供が求められている。
特開2008-044866号公報 特開2009-120492号公報
すなわち、本発明は、界面活性剤、水溶性高分子、油性成分等に由来するべたつき・ヌルつきを感じさせない優れた使用感を有し、高温・低温時における保存安定性が極めて高い水中油型乳化組成物を提供することを課題とする。
本発明者は、比較的配合量の多い油性成分を、比較的少量の、HLB13.5以上のノニオン界面活性剤、HLB6以下のノニオン界面活性剤及びアニオン性両親媒性物質と組み合わせ、乳化させることで、使用感と保存安定性とを両立した水中油型乳化組成物が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、下記成分(a)〜(c)を含有し、かつ、油性成分の含有量が、組成物総量に対し12〜55質量%である水中油型乳化組成物を提供するものである。
(a) HLBが13.5以上のノニオン界面活性剤 0.05〜1.25質量%
(b) HLBが6以下のノニオン界面活性剤 0.1〜2.5質量%
(c) アニオン性両親媒性物質 0.02〜1.5質量%
本発明の水中油型乳化組成物は、界面活性剤、水溶性高分子、油性成分等に由来するべたつき・ヌルつき感を感じさせない優れた使用感を有し、且つ保存安定性にも優れるものである。
〔成分(a):HLBが13.5以上のノニオン界面活性剤〕
成分(a)であるHLBが13.5以上のノニオン界面活性剤としては、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等が挙げられる。これらの成分(a)の好ましいエチレンオキサイド付加モル数は、20〜80が好ましく、20〜60が更に好ましい。また、成分(a)のノニオン界面活性剤の脂肪酸部分及びアルキル部分の炭素数は8〜24が好ましく、12〜22がより好ましい。成分(a)のノニオン界面活性剤の好ましいHLBは13.5〜17であり、より好ましくは13.8〜16.5である。
成分(a)としては、具体的には、ステアリン酸PEG-35、ステアリン酸PEG-40、ステアリン酸PEG-45、ステアリン酸PEG-50、セテアレス-20、セテアレス-30、セテアレス-40、セテアレス-100、ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(80)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(100)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(20)ヤシ油脂肪酸ソルビタン、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60、ポリソルベート80、ステアリン酸PEG-15グリセリル、オレイン酸PEG-15グリセリル等が挙げられる。これら成分(a)は、いずれか1種を単独で使用することもでき、また2種以上を組み合わせて使用することもできる。
これら成分(a)のうち、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステルが好ましく、特にポリオキシエチレンセチルエーテル、モノステアリン酸ポリエチレングリコールが好適なものとして挙げられる。中でも、使用感と保存安定性が一層向上することから、両者を併用することが好ましく、特にステアリン酸PEG-40とセテアレス-20を組み合わせることが好ましい。
成分(a)の水中油型乳化組成物中における含有量は、0.05〜1.25質量%であり、好ましくは0.1〜1質量%である。当該範囲内であれば、優れた使用感、保存安定性が得られる。
〔成分(b):HLBが6以下のノニオン界面活性剤〕
成分(b)であるHLBが6以下のノニオン界面活性剤としては、例えばグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等のEO鎖を持たないノニオン界面活性剤が挙げられる。これら成分(b)のノニオン界面活性剤の脂肪酸部分の炭素数は8〜24が好ましく、12〜22がより好ましい。成分(b)のノニオン界面活性剤のHLBは好ましくは3〜6であり、より好ましくは3.5〜5.5である。
成分(b)としては、具体的には、ステアリン酸グリセリル、オレイン酸グリセリル、イソステアリン酸グリセリル、パルミチン酸グリセリル等が好ましく用いられ、中でも、使用感及び保存安定性が一層向上することから、ステアリン酸グリセリル、特に親油型モノステアリン酸グリセリルが好ましく用いられる。これら成分(b)は、いずれか1種を単独で使用することもでき、また2種以上を組み合わせて使用することもできる。
成分(b)の水中油型乳化組成物中における含有量は、0.1〜2.5質量%であり、好ましくは0.15〜2質量%である。当該範囲内であれば、優れた使用感、保存安定性が得られる。
〔HLB〕
本発明において、HLB(Hydrophile-Lipophile Balance)は、HLB=(Σ無機性値/Σ有機性)×10により計算される。ここで、Σ無機性値/Σ有機性は、IOB値(Inorganic-Organic Balance)と呼ばれ、各種原子及び官能基毎に設定された「無機性値」、「有機性値」に基いて、界面活性剤等の有機化合物を構成する原子及び官能基の「無機性値」、「有機性値」を積算することにより算出することができる(甲田善生著、「有機概念図−基礎と応用−」、11〜17頁、三共出版、1984年発行参照)。
〔成分(c):アニオン性両親媒性物質〕
成分(c)であるアニオン性両親媒性物質は、その分子構造中にアニオン性の親水基と、直鎖又は分岐鎖の炭化水素鎖、芳香族環又は複素環、これらが複合したものなどによる親油基を有する物質である。例えばアシルアミノ酸塩、グリチルリチン酸塩、グリチルリチン酸塩を含む植物抽出物、アシル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩等が挙げられる。具体的には、N-ラウロイル-L-グルタミン酸ナトリウム、グリチルリチン酸ジカリウム、グリチルリチン酸モノアンモニウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル酢酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム等が挙げられる。なお、上記成分(c)に該当する化合物を含有する植物抽出物、例えばグリチルリチン酸塩を含有する甘草抽出末、甘草抽出液等を用いることもできる。
これら成分(c)のうち、特に使用感及び保存安定性が一層向上することから、N-アシルグルタミン酸塩、グリチルリチン酸塩が好ましく、塩としては具体的には、周期表1族の金属(アルカリ金属)、周期表2族の金属などが挙げられ、特に医薬品、化粧品分野においては、人体への適応性を考慮すると、特にナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウムを好適に利用することができる。具体的には、N-ラウロイル-L-グルタミン酸ナトリウム、グリチルリチン酸ジカリウム、グリチルリチン酸モノアンモニウム、甘草抽出末、甘草抽出液が好ましく用いられる。これら成分(c)は、いずれか1種を単独で使用することもでき、また2種以上を組み合わせて使用することもできる。
成分(c)の水中油型乳化組成物中における含有量は、0.02〜1.5質量%であり、好ましくは0.025〜1質量%である。当該範囲内であれば、優れた使用感、保存安定性が得られる。ただし、甘草抽出末、甘草抽出液等の植物抽出物を用いる場合は、グリチルリチン酸塩等、成分(c)の化合物に換算して配合する。
〔成分(d):25℃で固体又はペースト状の油剤〕
本発明の水中油型乳化組成物には、保存安定性を向上させる点から、油性成分の一部又は全部として、(d)25℃で固体又はペースト状の油剤を配合することが好ましい。25℃で固体又はペースト状の油剤は、25℃を超える温度領域に融点を持ち、特にペースト状のものは25℃で完全に液状とならず、半固形状である点で、液状のものと区別することができる。
25℃で固形状又はペースト状の油剤としては、具体的には、高級アルコール、脂肪酸及びこれらのエステル又はエーテル、ワックス、ロウ等が挙げられる。高級アルコールとしては、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等が挙げられる。脂肪酸及びこれらのエステル又はエーテルとしては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、トリステアリン酸グリセリル、トリベヘン酸グリセリル、ポリオキシエチレンセチルエーテル(ポリオキシエチレン10〜30)、パルミチン酸セチル等が挙げられる。ワックスとしては、パラフィンワックス、セレシンワックス、マイクロクリスタリンワックス、モンタンワックス、フィッシャートロプシュワックス、ポリエチレンワックス、カルナウバワックス等が挙げられる。ロウとしては、モクロウ、キャンデリラワックス、ミツロウ等が挙げられる。これら成分(d)は、いずれか1種を単独で使用することもでき、また2種以上を組み合わせて使用することもできる。
本発明においては、使用感触がより向上するため、成分(d)として少なくとも炭素数14〜26の高級アルコールを含有することが好ましい。中でも、炭素数14〜26の飽和脂肪族アルコール、更には炭素数18〜26の1価の飽和脂肪族アルコールが好ましい。
炭素数14〜26の高級アルコールの具体例としては、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、オレイルアルコール、エライジアルコール、リノレイルアルコール、リノレニルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナービルアルコール、セリルアルコール等が挙げられる。特に水中油型乳化組成物の経時安定性の点から、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコールが好ましく、より好ましくはステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコールを用いることが好ましい。
成分(d)の水中油型乳化組成物中における含有量は、好ましくは0.5〜10質量%であり、より好ましくは0.8〜5質量%である。当該範囲内であれば、水中油型乳化組成物の保存安定性、使用感に優れ、好ましい。
〔他の油剤〕
本発明で用いる油性成分としては、成分(d)以外に、通常化粧料に用いられる油性成分が挙げられ、具体的には液体天然油脂(トリグリセリド)、エステル油、炭化水素油、シリコーン油、フッ素油等が挙げられる。
液体天然油脂としては、アマニ油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、アボガド油、サザンカ油、ヒマシ油、サフラワー油、キョウニン油、シナモン油、ホホバ油、ブドウ油、ヒマワリ油、アーモンド油、ナタネ油、ゴマ油、小麦胚芽油、米胚芽油、米ヌカ油、綿実油、大豆油、落花生油、茶実油、月見草油、卵黄油、牛脚脂、肝油等が挙げられる。
エステル油としては、オクタン酸セチル等のオクタン酸エステル;ラウリン酸ヘキシル等のラウリン酸エステル;ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル等のミリスチン酸エステル;パルミチン酸オクチル等のパルミチン酸エステル;ステアリン酸イソセチル等のステアリン酸エステル;イソステアリン酸イソプロピル等のイソステアリン酸エステル;イソパルミチン酸オクチル等のイソパルミチン酸エステル;オレイン酸イソデシル等のオレイン酸エステル;アジピン酸ジイソプロピル等のアジピン酸ジエステル;セバシン酸ジエチル等のセバシン酸ジエステル;リンゴ酸ジイソステアリル;トリオクタン酸グリセリン、トリイソステアリン酸グリセリン等のトリグリセライド;トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン等のトリメチロールプロパン脂肪酸エステル、テトラオクタン酸ペンタエリスリット等のペンタエリスリトール脂肪酸エステル等が挙げられる。
炭化水素油としては、流動パラフィン、α-オレフィンオリゴマー、スクワラン、スクワレン、プリスタン、パラフィン、イソパラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
シリコーン油としては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジエチルポリシロキサン、エチルメチルポリシロキサン、エチルフェニルポリシロキサン、シクロポリシロキサン等が挙げられる。
フッ素油としては、パーフルオロデカリン、パーフルオロアダマンタン、パーフルオロブチルテトラハイドロフラン、パーフルオロオクタン、パーフルオロノナン、パーフルオロペンタン、パーフルオロデカン、パーフルオロドデカン、パーフルオロポリエーテル、フッ素変性シリコーン等が挙げられる
本発明の水中油型乳化組成物においては、油性成分が組成物総量の12〜55質量%であることが必要である。より好ましくは、経時安定性、使用感の向上の点から、15〜50質量%が好ましい。ここで、油性成分は、(d)25℃で固体又はペースト状の油剤、前記液体天然油脂、エステル油、炭化水素、シリコーン油、フッ素油等の油分へ溶解しやすい成分の総体(但し、成分(a)〜(c)は除く)である。
〔その他任意成分〕
本発明の水中油型乳化組成物には、水、増粘剤、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤、中和剤、pH調整剤、酸化防止剤、抗菌剤、薬剤、各種の抽出液等の通常化粧料に用いられる各種の原料が使用できる。
増粘剤としては、アラビアガム、トラガカントガム、ガラクタンガム、キャロブガム、グァーガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、カンテン、クインスシード(マルメロ)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、アルゲコロイド(褐藻エキス)等の植物系高分子;デキストラン、サクシノグルカン、プルラン等の微生物系高分子;コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等の動物系高分子;カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子;メチルセルロース、ニトロセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末等のセルロース系高分子;アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子;ポリビニルメチルエーテル、カルボキシビニルポリマー(GF Goodrich社製CARBOPOL 941など)等のビニル系高分子;ポリオキシエチレン系高分子;ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体系高分子;ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリアミド等のアクリル系高分子;ポリエチレンイミン;カチオン化グアーガム、カチオン化セルロース等のカチオン化ポリマー;ベントナイト、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ラポナイト、ヘクトライト、無水ケイ酸等の無機系増粘剤等が挙げられる。これら増粘剤は、いずれか1種を単独で使用することもでき、また2種以上を組み合わせて使用することもできる。これら増粘剤を、べたつき及び/又はヌルつきを感じない程度の少量配合することで、保存安定性が更に向上する。
紫外線吸収剤としては、パラアミノ安息香酸等の安息香酸系紫外線吸収剤;アントラニル酸メチル等のアントラニル酸系紫外線吸収剤;サリチル酸オクチル、サリチル酸フェニル、サリチル酸ホモメチル等のサリチル酸系紫外線吸収剤;パラメトキシケイ皮酸イソプロピル、パラメトキシケイ皮酸オクチル、パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル、ジパラメトキシケイ皮酸モノ-2-エチルヘキサン酸グリセリル、[4-ビス(トリメチルシロキシ)メチルシリル-3-メチルブチル]-3,4,5,-トリメトキシケイ皮酸エステル等のケイ皮酸系紫外線吸収剤;2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸ナトリウム等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤;ウロカニン酸、ウロカニン酸エチル、2-フェニル-5-メチルベンゾキサゾール、2-(2'-ヒドロキシ-5'-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4-tert-ブチル-4'-メトキシベンゾイルメタン等が挙げられる。
金属イオン封鎖剤としては、アラニン、エデト酸ナトリウム塩、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、リン酸等が挙げられる。
中和剤としては、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム等が挙げられる。
pH調整剤としては、乳酸、クエン酸、グリコール酸、コハク酸、酒石酸、dl-リンゴ酸、クエン酸ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素一ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム等が挙げられる。
酸化防止剤としては、アスコルビン酸、α-トコフェロール、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール等が挙げられる。
抗菌剤としては、安息香酸、サリチル酸、石炭酸、ソルビン酸、パラオキシ安息香酸エステル、パラクロルメタクレゾール、ヘキサクロロフェン、塩化ベンザルコニウム、塩化クロルヘキシジン、トリクロロカルバニリド、感光素、フェノキシエタノール、クロルフェネシン等が挙げられる。
薬剤としては、ビタミンA油、レチノール、パルミチン酸レチノール、イノシット、塩酸ピリドキシン、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸アミド、ニコチン酸dl-α-トコフェロール、ビタミンD2(エルゴカシフェロール)、dl-α-トコフェロール、酢酸dl-α-トコフェロール、パントテン酸、ビオチン等のビタミン類;エストラジオール、エチニルエストラジオール等のホルモン;アルギニン、アスパラギン酸、トラネキサム酸、シスチン、システイン、メチオニン、セリン、ロイシン、トリプトファン等のアミノ酸;アラントイン、アズレン等の抗炎症剤;アルブチン等の美白剤;酸化亜鉛、タンニン酸等の収斂剤;L-メントール、カンフル等の清涼剤;その他イオウ、γ-オリザノール等が挙げられる。
各種の抽出液としては、ドクダミエキス、オウバクエキス、メリロートエキス、オドリコソウエキス、シャクヤクエキス、サボンソウエキス、ヘチマエキス、キナエキス、ユキノシタエキス、クララエキス、コウホネエキス、ウイキョウエキス、サクラソウエキス、バラエキス、ジオウエキス、レモンエキス、シコンエキス、アロエエキス、ショウブ根エキス、ユーカリエキス、スギナエキス、セージエキス、タイムエキス、茶エキス、海藻エキス、キューカンバーエキス、チョウジエキス、キイチゴエキス、メリッサエキス、ニンジンエキス、カロットエキス、マロニエエキス、モモエキス、桃葉エキス、クワエキス、ヤグリマギクエキス、ハマメリス抽出液、プラセンタエキス、胸腺抽出物、シルク抽出液等が挙げられる。
また、上記薬物は遊離の状態で使用されるほか、造塩可能なものは酸又は塩基の塩の型で、またカルボン酸基を有するものはそのエステルの形で使用することができる。
更に、本発明の水中油型乳化組成物には、必要に応じて適当な香料、色素等を乳化安定性を損なわない範囲で添加できる。
本発明の水中油型乳化組成物の用途は任意であるが、化粧料、医薬品、医薬部外品等に好適に用いることができる。具体的には、シャンプー、リンス、コンディショナーなどの毛髪化粧料;洗顔料、クレンジング化粧料、ローション、乳液、美容クリーム、下地化粧料、日焼け止め化粧料、パック、マッサージ化粧料などの皮膚化粧料;各種薬剤を含有する軟膏、クリーム等の外用医薬品として好適に利用できる。特に、本発明の水中油型乳化組成物は、べたつき感やヌルつき感がないため、皮膚化粧料として好適に利用できる。
本発明の水中油型乳化組成物の剤形は任意であり、液状、エマルション、ジェル状、スプレー状、ムース状等のものとして調製される。
次に実施例を挙げて、本発明を具体的に明らかにするが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、以下に示す配合量は質量%である。
実施例1〜5、比較例1〜10(ボディクリーム)
表1に示す種々の組成のクリームを製造し、高温及び低温保存安定性と使用感について下記評価法に従って評価した。なお、クリームの製造は、Bの水相部にAの油相部を加えて、乳化機で乳化することによって行った。
(使用感評価)
女性パネル15名により、ボディクリームの感触、外観に関する評価として、「伸びの良さ」、「肌収まりの良さ」、「べたつき感・ヌルつき感のなさ」の3項目について5段階評価し、平均点(小数点2位以下は四捨五入)を算出することにより判定した。
(5段階評価)
5点:非常に良い
4点:良い
3点:普通、
2点:やや悪い
1点:悪い
(外観評価)
製造翌日の評価試料の状態を目視にて評価した。クリームの表面外観に、均一な光沢を有するツヤ感が見られる場合は「○」、ツヤ感が見られない場合は「×」と評価した。
(保存安定性評価)
評価試料を、高温条件下(50℃)又は低温条件下(-20℃、凍結状態)で1ヶ月保持し、1ヶ月後の状態を目視にて評価した。外観に特に問題がない場合は「○」、分離又は結晶の析出が確認できる場合は「×」と評価した。
Figure 0005718010
※1:原料名:ライストリエノール(筑野ライスファインケミカルズ社製)
※2:原料名:リコレックスNA(丸善製薬株式会社製、グリチルリチン酸塩を約30%程度含有する)
表1の評価結果が示すように、実施例1〜5のボディクリームは、高温及び低温保存安定性、並びに感触に優れるものであった。
これに対し、比較例1〜3は、成分(a)〜(c)のいずれかが欠けているもの、及び比較例4〜6は、成分(a)〜(c)のいずれかが多すぎるものである。これらのサンプルでは十分な保存安定性が得られなかったり、クリームの外観や感触に支障をきたすことが確認できる。比較例7及び8は、本発明の成分(a)又は(b)のHLB条件に合わない界面活性剤を配合したサンプルである。これらのサンプルでは高温安定性が悪くなり、感触にも悪い影響を与えていることが分かる。比較例9及び10は、油性成分の総量が多すぎる又は少なすぎるサンプルである。これらのサンプルにおいても良好な感触及び保存安定性が得られないことが分かる。
実施例6(乳液)
下記処方において、油相(A)と水相(B)をそれぞれ80℃に加熱溶解させた後、水相(B)を油相(A)に加え、乳化機で乳化し、次に乳化物を冷却することによって乳液を調製した。調製した乳液を上記と同様に評価したところ、本実施例の乳液は、べたつき・ヌルつきがなく優れた使用感を示し、保存安定性が高いことが分かった。
成分名 配合量(%)
A.油相
ステアリン酸 0.5
α-オレフィンオリゴマー 5.0
イソドデカン 5.0
モノステアリン酸グリセリル(HLB=4.5) 1.0
モノステアリン酸ポリエチレングリコール(40)(HLB=16) 0.5
ジメチルポリシロキサン 0.2
メチルシクロポリシロキサン 5.0
フェノキシエタノール 0.3
香料 適量
B.水相
ジプロピレングリコール 3.0
グリセリン 8.0
キサンタンガム 0.2
グリチルリチン酸ジカリウム 0.05
着色料 適量
精製水 残量
上記実施例6で使用した香料の組成を表2に示す。
Figure 0005718010

Claims (8)

  1. 下記成分(a)〜(c)を含有し、かつ、油性成分の含有量が、組成物総量に対し12〜55質量%である水中油型乳化組成物。
    (a) ポリオキシエチレンアルキルエーテル及びポリエチレングリコール脂肪酸エステルからなる群より選ばれる1種又は2種以上のHLBが13.5以上のノニオン界面活性剤 0.05〜1.25質量%
    (b) HLBが6以下のノニオン界面活性剤 0.1〜2.5質量%
    (c) N-アシルグルタミン酸塩及びグリチルリチン酸塩からなる群より選ばれる1種又は2種以上のアニオン性両親媒性物質 0.02〜1.5質量%
  2. 成分(a)におけるアルキル部分又は脂肪酸部分の炭素数が8〜24である請求項1記載の水中油型乳化組成物。
  3. 成分(a)におけるエチレンオキサイド付加モル数が20〜80である請求項1又は2記載の水中油型乳化組成物。
  4. 成分(a)が、ポリオキシエチレンセチルエーテル及びモノステアリン酸ポリエチレングリコールからなる群より選ばれる1種又は2種以上である請求項1〜3のいずれか1項記載の水中油型乳化組成物。
  5. 成分(b)が、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びショ糖脂肪酸エステルからなる群より選ばれ、その脂肪酸部分の炭素数が8〜24である請求項1〜4のいずれか1項記載の水中油型乳化組成物。
  6. 成分(b)が、親油型モノステアリン酸グリセリルである請求項1〜5のいずれか1項記載の水中油型乳化組成物。
  7. 成分(c)が、N-ラウロイル-L-グルタミン酸ナトリウム、グチリルリチン酸ジカリウム及びグリチルリチン酸モノアンモニウム、並びにこれらを含有する植物抽出物からなる群より選ばれる1種又は2種以上である請求項1〜のいずれか1項記載の水中油型乳化組成物。
  8. 油性成分として、25℃でペースト状又は固形状の油剤を含有する請求項1〜のいずれか1項記載の水中油型乳化組成物。
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