JPH09263510A - 乳化組成物 - Google Patents

乳化組成物

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JPH09263510A
JPH09263510A JP10362996A JP10362996A JPH09263510A JP H09263510 A JPH09263510 A JP H09263510A JP 10362996 A JP10362996 A JP 10362996A JP 10362996 A JP10362996 A JP 10362996A JP H09263510 A JPH09263510 A JP H09263510A
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JP
Japan
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acid
oil
extract
present
composition
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JP10362996A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Kaneki
宏之 鹿子木
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Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Shiseido Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】さっぱりした使用感を保ちつつ、優れた皮膚改
善効果を有し、さらに従来から乳化剤として汎用されて
きた界面活性剤を配合することなしに経時的安定性に優
れた、化粧料として用いることのできる乳化組成物を提
供すること。 【解決手段】アルキル変性カルボキシビニルポリマーが
並びにトラネキサム酸及び/又はその塩類を含んでなる
乳化組成物を提供すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に化粧料として
用いる乳化組成物に関する技術分野に属する。より詳細
には、べたついた使用感を伴わずに皮膚改善効果を有す
る乳化組成物に関し、特にこの優れた性質を、乳化剤と
して汎用されている界面活性剤を追加配合することなし
に長期間安定して保持することが可能な乳化組成物に関
する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】化粧料を用いる重要な目的の一つに皮膚
の改善、すなわち、肌荒れ、カミソリ負け、日焼け後の
ほてり等の改善等が挙げられる。そして、現在、この目
的のために多種の化粧料が提供されている。現在提供さ
れているこれらの化粧料は、高度の皮膚改善効果を提供
するために油分が配合されているのが常である。また、
この油分が配合された化粧料の経時安定性を担保するた
めに界面活性剤を配合するのも常である。そして、この
界面活性剤の配合により、優れた乳化安定性を有する化
粧料が得られる反面、べたついた使用感をも伴う傾向に
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明が解決す
る課題は、さっぱりした使用感を保ちつつ、優れた皮膚
改善効果を有し、さらに従来から乳化剤として汎用され
てきた界面活性剤を配合することなしに経時安定性に優
れた化粧料として用いる乳化組成物を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題の
解決を目的として鋭意検討を行った。その結果、アルキ
ル変性カルボキシビニルポリマーとトラネキサム酸とを
配合することにより、さっぱりした使用感を保ちつつ、
優れた皮膚改善効果を有し、さらに従来から乳化剤とし
て汎用されてきた界面活性剤を配合することなしに経時
安定性に優れた乳化組成物を提供し得ることを見出し本
発明を完成した。すなわち、本発明者は以下に示す乳化
組成物を提供する。
【0005】請求項1において、アルキル変性カルボキ
シビニルポリマー並びにトラネキサム酸及び/又はその
塩類を含んでなる乳化組成物を提供する。
【0006】請求項2において、トラネキサム酸及び/
又はその塩類を、乳化組成物の0.0001重量%以
上、同10重量%以下を含んでなる前記請求項1記載の
乳化組成物を提供する。
【0007】請求項3において、トラネキサム酸及び/
又はその塩類を、乳化組成物の0.01重量%以上、同
5.0重量%以下を含んでなる請求項1記載の乳化組成
物。
【0008】請求項4において、実質的に界面活性剤を
配合しない前記請求項1乃至請求項3のいずれかの請求
項記載の乳化組成物を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。本発明乳化組成物は、トラネキサム酸及び
/又はその塩類を含んでなる。このトラネキサム酸及び
その塩類は、抗プラスミン剤として一般に用いられてお
り、化粧品用途においては安全性が高いことを特徴とす
る成分として知られている(特許出願、特願昭42−3
6980号に基づく公開公報参照 )。また、その製造
法もすでに公知であり、例えば特許第240611号,
同第242664号,同第480411号,同第488
168号に明らかにされている。
【0010】なお、トラネキサム酸の融点は、262℃
〜267℃(分解)で、白色の結晶又は粉末で無臭であ
り、苦みがある味がする。トラネキサム酸の塩類として
は、例えばマグネシウム塩,カルシウム塩,カリウム塩
等の金属塩類;リン酸塩,塩酸塩,臭化水素塩,硫酸塩
等を挙げることができるが、これらに限定されるもので
はない。
【0011】本発明乳化組成物におけるトラネキサム酸
及び/又はその塩の配合量は、乳化組成物全体に対して
0.0001重量%以上、同10重量%以下の範囲であ
り、同0.01重量%以上、5.0%以下が好ましい。
【0012】乳化組成物全体に対して0.0001重量
%未満の配合料では、本発明の所期の効果を十分に発揮
させることができず好ましくない。また、乳化物全体に
対して10重量%を越えて配合しても、配合量の増大に
見合った効果の増強が期待できないだけではなく、製剤
上も好ましくない。
【0013】これらのアルキル変性カルボキシビニルポ
リマーは、合成することも可能であるが、市販品を用い
ることもできる。具体的には、CARBOPOL 13
42,PEMULEN TR−1,PEMULEN T
R−2(いずれもB. F. Goodrich Chem
ical社製)の商品名として知られているものを好ま
しく本発明乳化組成物に配合することができる。
【0014】このアルキル変性カルボキシビニルポリマ
ーは、本発明乳化組成物中、この乳化組成物全体の0.
01重量%以上、同10重量%以下の範囲で配合され得
る。
【0015】乳化組成物全体の0.01重量%未満で
は、このアルキル変性カルボキシビニルポリマーを配合
したことによる十分な効果を得ることができず、同10
重量%を越えると乳化組成物がべたついた使用感を伴う
ことになり好ましくない。
【0016】驚くべきことに、上記のごとくアルキル変
性カルボキシビニルポリマー並びにトラネキサム酸及び
/又はその塩類を配合することにより、さっぱりした使
用感を保ちつつ、優れた皮膚改善効果を有し、さらに従
来から乳化剤として汎用されてきた界面活性剤を配合す
ることなしに経時安定性に優れる乳化組成物が提供され
る。しかしながら、後述するように、上記界面活性剤の
本発明乳化組成物中への配合が妨げられるものではな
い。
【0017】なお、これらの所期の効果は、上記有効成
分を本発明乳化組成物に配合することのみで十分発揮さ
せることができる。すなわち、専ら上記の効果の発揮の
ために、他の有効成分を追加配合する必要は特にない。
ただし、他の薬効成分の配合により、乳化組成物が一般
的に奏するであろう効果を付与する目的で、この他の薬
効成分を本発明乳化組成物に配合することは、その配合
により本発明の所期の効果を損なわない範囲で可能であ
る。
【0018】例えば、本発明乳化組成物をサンケア製品
として用いる場合には、パラアミノ安息香酸等の安息香
酸系紫外線吸収剤;アントラニル酸メチル等のアントラ
ニル酸系紫外線吸収剤;サリチル酸オクチル、サリチル
酸フェニル、サリチル酸ホモメンチル等のサリチル酸系
紫外線吸収剤;パラメトキシケイ皮酸イソプロピル、パ
ラメトキシケイ皮酸オクチル、パラメトキシケイ皮酸−
2−エチルヘキシル、ジパラメトキシケイ皮酸モノ−2
−エチルヘキサン酸グリセリル、〔4−ビス(トリメチ
ルシロキシ)メチルシリル−3−メチルブチル〕−3,
4,5−トリメトキシケイ皮酸エステル等のケイ皮酸系
紫外線吸収剤;2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒ
ドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン
酸、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5
−スルホン酸ナトリウム等のベンゾフェノン系紫外線吸
収剤;ウロカニン酸、ウロカニン酸エチル、2−フェニ
ル−5−メチルベンゾオキサゾール、2−(2'−ヒド
ロキシ−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、
4−tert−ブチル−4'−メトキシジベンゾイルメタン
等の紫外線吸収剤を本発明乳化組成物中に配合すること
ができる。
【0019】また、保湿効果を本発明乳化組成物に付与
するために、ポリエチレングリコール、プロピレングリ
コール、1,3−ブチレングリコール、ヘキシレングリ
コール、グリセリン、ジグリセリン、キシリトール、マ
ルチトール、マルトース、D−マンニット、水アメ、ブ
ドウ糖、果糖、乳糖、コンドロイチン硫酸ナトリウム、
ヒアルロン酸ナトリウム、アデノシンリン酸ナトリウ
ム、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、ピロリドンカルボン
酸、グルコサミン、シクロデキストリン等の保湿剤を配
合することができる。
【0020】さらに薬剤成分として、ビタミンA油、レ
チノール、パルミチン酸レチノール、イノシット、塩酸
ピリドキシン、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸アミ
ド、ニコチン酸dl−α−トコフェロール、アスコルビ
ン酸リン酸マグネシウム、ビタミンD2 (エルゴカルシ
フェロール)、dl−α−トコフェロール、dl−α−
トコフェロール−2−L−アスコルビン酸ジエステルカ
リウム、酢酸dl−α−トコフェロール、パントテン
酸、ビオチン等のビタミン類;エストラジオール、エチ
ニルエストラジオール等のホルモン類;アルギニン、ア
スパラギン酸、シスチン、システイン、メチオニン、セ
リン、ロイシン、トリプトファン等のアミノ酸類;アラ
ントイン、アズレン、グリチルレチン酸等の抗炎症剤;
アルブチン等の美白剤;酸化亜鉛、タンニン酸等の収斂
剤;L−メントール、カンフル等の清涼剤、イオウ、塩
化リゾチーム、塩酸ピリドキシン、γ−オリザノール等
を配合することができる。 さらに、多様な薬効を有す
る各種の抽出物を配合することができる。すなわち、ド
クダミエキス、オウバクエキス、メリロートエキス、オ
ドリコソウエキス、カンゾウエキス、シャクヤクエキ
ス、サボンソウエキス、ヘチマエキス、キナエキス、ユ
キノシタエキス、クララエキス、コウホネエキス、ウイ
キョウエキス、サクラソウエキス、バラエキス、ジオウ
エキス、レモンエキス、シコンエキス、アロエエキス、
ショウブ根エキス、ユーカリエキス、スギナエキス、セ
ージエキス、タイムエキス、茶エキス、海草エキス、キ
ューカンバーエキス、チョウジエキス、キイチゴエキ
ス、メリッサエキス、ニンジンエキス、マロニエエキ
ス、モモエキス、桃葉エキス、クワエキス、ヤグルマギ
クエキス、ハマメリスエキス、プラセンタエキス、胸腺
抽出物、シルク抽出液等を配合することができる。
【0021】なお、上に挙げた薬効成分に、本発明乳化
組成物に配合可能な他の薬効成分が限定されるものでは
ない。また、上に挙げた薬効成分は単独で本発明乳化組
成物に配合することの他に、2種類以上の上記薬効成分
を、目的に応じ、適宜組み合わせて配合することも可能
である。さらに、上記薬効成分は遊離の状態で使用され
る他、造塩可能なものは酸又は塩基の塩として、またカ
ルボン酸基を有するものはそのエステルの形で本発明乳
化組成物に配合することも可能である。
【0022】本発明乳化組成物は、基礎化粧品であれ
ば、洗顔料、乳液、クリーム、ジェル、エッセンス(美
容液)、パック・マスク等の形態に広く適用可能であ
る。また、メーキャップ化粧品であれば、ファンデーシ
ョン、口紅等の形態に広く適用可能である。そして、こ
れらの形態に、本発明皮膚化粧品の採り得る形態が限定
されるものではない。本発明乳化組成物においては、こ
れらの所望する形態に応じて通常公知の基剤成分等を、
その配合により本発明の所期の効果を損なわない範囲で
広く配合して用いることができる。
【0023】すなわち、アマニ油、ツバキ油、マカデミ
アナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、
アボガド油、サザンカ油、ヒマシ油、サフラワー油、キ
ョウニン油、シナモン油、ホホバ油、ブドウ油、ヒマワ
リ油、アーモンド油、ナタネ油、ゴマ油、小麦胚芽油、
米胚芽油、米ヌカ油、綿実油、大豆油、落花生油、茶実
油、月見草油、卵黄油、牛脚油、肝油、トリグリセリ
ン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸
グリセリン等の液体油脂;ヤシ油、パーム油、パーム核
油等の液体又は固体の油脂;カカオ脂、牛脂、羊脂、豚
脂、馬脂、硬化油、硬化ヒマシ油、モクロウ、シアバタ
ー等の固体油脂;ミツロウ、キャンデリラロウ、綿ロ
ウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨
ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、還元ラノリ
ン、硬質ラノリン、カポックロウ、サトウキビロウ、ホ
ホバロウ、セラックロウ等のロウ類を本発明乳化組成物
中に配合することができる。
【0024】また、オクタン酸セチル等のオクタン酸エ
ステル、トリ−2−エチルヘキサエン酸グリセリン,テ
トラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット等のイ
ソオクタン酸エステル、ラウリン酸ヘキシル等のラウリ
ン酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル,ミリスチン
酸オクチルドデシル等のミリスチン酸エステル、パルミ
チン酸オクチル等のパルミチン酸エステル、ステアリン
酸イソセチル等のステアリン酸エステル、イソステアリ
ン酸イソプロピル等のイソステアリン酸エステル、イソ
パルミチン酸オクチル等のイソパルミチン酸エステル、
オレイン酸イソデシル等のオレイン酸エステル、アジピ
ン酸ジイソプロピル等のアジピン酸ジエステル、セバシ
ン酸ジエチル等のセバシン酸ジエステル、リンゴ酸ジイ
ソステアリル等のエステル油;流動パラフィン,オゾケ
ライト,スクワラン,スクワレン,プリスタン,パラフ
ィン,イソパラフィン,セレシン,ワセリン,マイクロ
クリスタリンワックス等の炭化水素油を本発明乳化組成
物中に配合することができる。
【0025】また、ジメチルポリシロキサン,メチルフ
ェニルポリシロキサン,メチルハイドロジェンポリシロ
キサン等の鎖状シリコーン、オクタメチルシクロテトラ
シロキサン,デカメチルシクロペンタシロキサン,ドデ
カメチルシクロヘキサシロキサン等の環状シリコーン、
3次元網目構造を有するシリコーン樹脂、シリコーンゴ
ム等のシリコーンを本発明乳化組成物中に配合すること
ができる。そして、メタノール,エタノール,プロパノ
ール,イソプロパノール等の低級アルコール;コレステ
ロール,シトステロール,フィトステロール,ラノステ
ロール等のステロール類を本発明乳化組成物中に配合す
ることができる。また、アラビアゴム,トラガントガ
ム,ガラクタン,キャロブガム,グアーガム,カラヤガ
ム,カラギーナン,ペクチン,寒天,クインスシード
(マルメロ),アルゲコロイド(褐藻エキス),デンプ
ン(コメ,トウモロコシ,バレイショ,コムギ)等の植
物系高分子、デキストラン,サクシノグルカン,プルラ
ン等の微生物系高分子、カルボキシメチルデンプン、メ
チルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分
子、コラーゲン,カゼイン,アルブミン,ゼラチン等の
動物系高分子、メチルセルロース,ニトロセルロース,
エチルセルロース,メチルヒドロキシプロピルセルロー
ス,ヒドロキシエチルセルロース,セルロース硫酸ナト
リウム,ヒドロキシプロピルセルロース,カルボキシメ
チルセルロースナトリウム,結晶セルロース,セルロー
ス末等のセルロース系高分子、アルギン酸ナトリウム,
アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン
酸系高分子、ポリビニルメチルエーテル,カルボキシビ
ニルポリマー(CARBOPOL等)等のビニル系高分
子、ポリオキシエチレン系高分子、ポリオキシエチレン
ポリオキシプロピレン共重合体系高分子、ポリアクリル
酸ナトリウム,ポリエチルアクリレート,ポリアクリル
酸アミド等のアクリル系高分子、ポリエチレンイミン,
カチオンポリマー,ベントナイト,ケイ酸アルミニウム
マグネシウム,ラポナイト,ヘクトライト,無水ケイ酸
等の無機系水溶性高分子等の水溶性高分子を本発明乳化
組成物中に配合することができる。
【0026】さらに、アラニン,エデト酸ナトリウム
塩,ポリリン酸ナトリウム,メタリン酸ナトリウム,リ
ン酸等の金属イオン封鎖剤;2−アミノ−2−メチル−
1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,3−
プロパンジオール、水酸化カリウム、水酸化ナトリウ
ム、L−アルギニン、L−リジン、トリエタノールアミ
ン、炭酸ナトリウム等の中和剤;乳酸,クエン酸,グリ
コール酸,コハク酸,酒石酸,dl−リンゴ酸,炭酸カ
リウム,炭酸水素ナトリウム,炭酸水素アンモニウム等
のpH調整剤;アスコルビン酸,α−トコフェロール,
ジブチルヒドロキシトルエン,ブチルヒドロキシアニソ
ール等の酸化防止剤を本発明乳化組成物中に配合するこ
とができる。
【0027】また、安息香酸,サリチル酸,石炭酸,ソ
ルビン酸,パラオキシ安息香酸エステル,パラクロルメ
タクレゾール,ヘキサクロロフェン,塩化ベンザルコニ
ウム,塩化クロルヘキシジン,トリクロロカルバニリ
ド,感光素,フェノキシエタノール等の抗菌剤等を本発
明乳化組成物中に配合することができる。また、必要に
応じて適当な香料、色素等を本発明の所期の効果を損な
わない範囲で本発明乳化組成物に配合することもでき
る。
【0028】なお、本発明乳化組成物の安定性のさらな
る向上を図るために、少量の界面活性剤、例えばモノグ
リセライド,ソルビタン脂肪酸エステル,ポリグリセリ
ン脂肪酸エステル,ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油,
ポリオキシエチレン脂肪酸エーテル等を本発明乳化組成
物に配合することができる。ここで、上記の基剤成分は
例示であり、これらの基剤成分に本発明乳化組成物に配
合可能な基剤成分が限定されるものではない。これらの
基剤成分は所望する形態に応じた処方に従い、適宜組み
合わせて本発明乳化組成物に配合することができる。本
発明乳化組成物の具体的処方については、後述する実施
例において記載する。
【0029】
【実施例】次に、本発明を実施例により、さらに具体的
に説明する。ただし、これにより、本発明の技術的範囲
が限定解釈されるべきものではない。なお、以下に重量
%とあるのは、全て乳化組成物全体に対する重量%を意
味する。先ず、後述する実施例における本発明乳化組成
物の評価法について説明する。
【0030】<実使用テスト>本発明乳化組成物の外皮
への適用による効果を、下記の方法による実使用テスト
を実施し、肌荒れ、カミソリ負け、肌のほてりに対する
改善効果の評価を行った。この実使用テストは、まず肌
荒れ又は肌のほてりの症状のある被験者各20名で実施
した。すなわち、第1表に示す組成の乳液を顔面に塗布
し、1週間後の肌状態を判定した。また、同時に使用感
触に対する評価も行った。また、カミソリ負けする男性
被験者20名を対象に、ヒゲ剃り直後に第1表に示す組
成の乳液を塗布し、カミソリ負けに対するこの乳液の効
果を判定し、同時に使用感触に対する評価も行った。
【0031】<判定> A.肌荒れ又は主に日焼け後の肌のほてりに対する評価 著 効 :症状の消失したもの 有 効 :症状が弱くなったもの やや有効 :症状がやや弱くなったもの 無 効 :症状に変化を認めないもの
【0032】B.カミソリ負けに対する評価 著 効 :カミソリ負けの消失したもの 有 効 :カミソリ負けが弱くなったもの やや有効 :カミソリ負けがやや弱くなったもの 無 効 :カミソリ負けに変化を認めないもの
【0033】C.使用感触に対する評価 5 :べたつく 4 :ややべたつく 3 :ふつう 2 :ややべたつかない 1 :べたつかない
【0034】<A及びBに対する判定>被験者が、著
効,有効又はやや有効を示した割合を有効率として、 ◎ :有効率が90%以上 ○ :有効率が50%以上、90%未満 △ :有効率が30%以上、50%未満 × :有効率が30%未満
【0035】<Cに対する判定>被験者が、1又は2を
示した割合を有効率として、 ◎ :有効率が90%以上 ○ :有効率が50%以上、90%未満 △ :有効率が30%以上、50%未満 × :有効率が30%未満 下記第1表に示す組成の乳液におけるこれらの判定結果
を下記第2表に示す。
【0036】
【表1】第1表
【0037】<製法>油相成分A及び水相成分Bとを、
それぞれ溶解した後、、この油相成分Aを水相成分Bに
添加して乳化機で乳化して、所望する乳液を得た。
【0038】
【表2】第2表
【0039】第2表の結果より、アルキル変性カルボキ
シビニルポリマーを添加した実施例1の乳液は、肌荒れ
改善効果,日焼け後のほてり改善効果,カミソリ負け改
善効果及び使用感触共に非常に優れており、乳化剤とし
て界面活性剤〔ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ
油〕を添加した比較例1の乳液に比べて特に使用感触に
おいて優れていた。
【0040】このことより、トラネキサム酸と組み合わ
せてアルキル変性カルボキシビニルポリマーを添加した
乳液は、トラネキサム酸の薬理効果である肌荒れ改善効
果,日焼け後のほてり改善効果,カミソリ負け改善効果
が相乗的に向上するだけでなく、使用感触において格段
に優れることが判明した。
【0041】以下に、種々の形態の本発明乳化組成物の
配合例を説明する。なお、各乳化組成物とも肌荒れ改善
効果、日焼け後のほてりの改善効果、カミソリ負け改善
効果及び使用感触において優れていた。
【0042】 〔実施例2〕 乳液 A.油相 重量% スクワラン 10.0 パルミチン酸イソプロピル 5.0 ワセリン 3.0 ジメチルポリシロキサン 2.0 ヘキシルデカノール 3.0 α−トコフェロール 0.3 B.水相 トリエタノールアミン 0.25 ポリエチレングリコール 8.0 パラオキシ安息香酸メチル 0.1 メタリン酸ナトリウム 0.1 CARBOPOL 1342 0.3 ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.1 トラネキサム酸 0.9 イオン交換水 残 余
【0043】(製法)油相成分A及び水相成分Bをそれ
ぞれ70℃で溶解し、この油相成分Aを水相成分Bに添
加して乳化機で乳化し、この乳化物を攪拌しながら室温
まで冷却して、所望する乳液を得た。
【0044】 〔実施例3〕 クリーム 重量% A.油相 デシルテトラデカノール 0.2 オリーブ油 10.0 ラノリン 3.0 トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 3.0 パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 2.0 酢酸dl−α−トコフェロール 0.5 パラオキシ安息香酸エチル 0.1 B.水相 プロピレングリコール 5.0 ヒアルロン酸ナトリウム 0.1 エデト酸三ナトリウム 0.1 PEMULEN TR−2 6.0 カルボキシメチルセルロース 0.8 水酸化カリウム 2.5 トラネキサム酸 3.0 イオン交換水 残 余
【0045】(製法)油相成分A及び水相成分Bをそれ
ぞれ70℃で溶解し、この油相成分Aを水相成分Bに添
加して乳化機で乳化して、この乳化物を攪拌して室温ま
で冷却して、所望するクリームを得た。
【0046】 〔実施例4〕 乳液 重量% A.油相 流動パラフィン 10.0 ホホバ油 4.0 オレイルアルコール 8.0 2−エチルヘキサン酸セチル 3.0 ビタミンA油 0.1 B.水相 アルブチン 2.0 アスコルビン酸リン酸マグネシウム 1.0 プラセンタエキス 0.5 ヘチマエキス 2.0 PEMULEN TR−1 0.02 CARBOPOL 941 0.15 2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール 0.3 エデト酢酸ナトリウム 0.15 パラオキシ安息香酸メチル 0.1 フェノキシエタノール 0.2 トラネキサム酸 0.3 イオン交換水 残 余
【0047】(製法)油相成分A及び水相成分Bをそれ
ぞれ70℃で溶解し、この油相成分Aを水相成分Bに添
加して乳化機で乳化して、攪拌しながら室温まで冷却し
て、所望する乳液を得た。
【0048】
【発明の効果】さっぱりした使用感を保ちつつ、優れた
皮膚改善効果を有し、さらに従来から乳化剤として汎用
されてきた界面活性剤を配合することなしに経時安定性
に優れた、化粧料として用いることのできる乳化組成物
が提供される。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルキル変性カルボキシビニルポリマー並
    びにトラネキサム酸及び/又はその塩類を含んでなる乳
    化組成物。
  2. 【請求項2】トラネキサム酸及び/又はその塩類を、乳
    化組成物の0.0001重量%以上、同10重量%以下
    を含んでなる請求項1記載の乳化組成物。
  3. 【請求項3】トラネキサム酸及び/又はその塩類を、乳
    化組成物の0.01重量%以上、同5.0重量%以下を
    含んでなる請求項1記載の乳化組成物。
  4. 【請求項4】実質的に界面活性剤を配合しない請求項1
    乃至請求項3のいずれかの請求項記載の乳化組成物。
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