JP3829048B2 - 水中油型乳化組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は水中油型乳化組成物に関する。さらに詳しくは、経時安定性に優れ、使用性が良好な水中油型乳化組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、非イオン系界面活性剤で乳化した水中油型乳化製剤は、非イオン系界面活性剤と高級脂肪族アルコールとのモル比が1:3となるα−ゲルを系中に形成させて製剤を固化することにより調製している。
【0003】
したがって、この製剤を安定化させるには、製剤を増粘固化させ、クリーミングを防ぐために、十分な量のα−ゲルを形成させる必要があり、通常、α−ゲル中に4重量%以上の高級脂肪族アルコールなどの両親媒性物質と非イオン系界面活性剤を配合している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の方法により水中油型乳化物を調製した場合には、製剤を増粘固化させるのに必要なα−ゲルの存在により製剤は安定化するものの、塗布時に重い使用感を与え、さっぱりして軽い使用感を有する製剤を得ることは極めて困難であった。
【0005】
また、使用感を向上させる目的で、界面活性剤の配合量を減らした場合には、高温でクリーミングを起こすという問題点があった。
【0006】
本発明者らは、上述の事情に鑑み前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、水中油型乳化組成物において、親水性アニオン系界面活性剤及び高級脂肪族アルコールを特定の条件で配合することにより、経時安定性及び使用性に優れた水中油型乳化組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
本発明は、経時安定性が良好で、かつ、使用感についても満足できる水中油型乳化組成物を提供することを目的とする。
【0008】
すなわち、本発明は、親水性アニオン系界面活性剤と高級脂肪族アルコールと水と油分とを含有し、下記(1)〜(5)の条件を満足することを特徴とする水中油型乳化組成物を提供するものである。
(1)親水性アニオン系界面活性剤と高級脂肪族アルコールと水とでゲルを形成し、形成されるゲルの転移温度が60℃以上である。
(2)前記ゲルを形成する親水性アニオン系界面活性剤の配合量が、水中油型乳化組成物中の水の配合量に対して0.1以上0.5重量%未満である。
(3)上記ゲルを形成する親水性アニオン系界面活性剤と高級脂肪族アルコールの配合量のモル比が、1:3である。
(4)ゲルの形成に関与しない過剰の高級脂肪族アルコール又は両親媒性物質を含有し、その配合量が0.79〜10重量%である。
(5)前記高級脂肪族アルコールがステアリルアルコール及び/又はベヘニルアルコール
である。
また、本発明は、前記親水性アニオン系界面活性剤が、炭素数 16 以上の直鎖アルキル基を有するN−アシル−L−グルタミン酸塩又はモノアルキルリン酸塩であることを特徴とする上記の水中油型乳化組成物を提供するものである。
【0009】
また、本発明は、前記水中油型乳化組成物が、クリーム状皮膚外用剤であることを特徴とする前記の水中油型乳化組成物を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成について詳述する。
【0011】
本発明に配合される親水性アニオン系界面活性剤は、炭素数16以上の直鎖アルキル基を有するN-アシル-L-グルタミン酸塩又はモノアルキルリン酸塩が好ましく、例えば、N-ステアロイルグルタミン酸モノナトリウム、N-パルミトイルグルタミン酸モノナトリウム、N-ステアロイルグルタミン酸トリエタノールアミン、セチルリン酸ナトリウム等が挙げられる。
【0012】
本発明に配合される高級脂肪族アルコールは、例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール等が挙げられ、これらの一種または二種以上が配合されるが、二種以上の高級脂肪族アルコールの混合物が好ましく、さらに好ましくは、その混合物の融点が60℃以上である組み合わせである。この融点が60℃未満であると、処方によっては、系の温度安定性が低下し、クリーミングを起こす場合がある。例えば、ステアリルアルコールとベヘニルアルコールの組み合わせが好ましく使用される。
【0013】
本発明の水中油型乳化組成物においては、上記の高級脂肪族アルコールと親水性アニオン系界面活性剤と水とで形成されるゲルの転移温度が60℃以上となるような組み合わせであることが必要である。好ましくは65℃以上である。このゲルの転移温度が60℃未満であると、系の温度安定性が低下し、クリーミングを起こす恐れがある。なお、このゲルは、通常はα−ゲルで構成される。α−ゲルとは、高級脂肪族アルコールと親水性界面活性剤が水中で形成する会合体であって、α−構造(福島正二著「セチルアルコールの物理化学」フレグランスジャーナル社)をとるゲルを意味する。
【0014】
上記ゲルを形成する親水性アニオン系界面活性剤の配合量は、水中油型乳化組成物中の水の配合量に対して0.1重量%以上0.5重量%未満であることが必要である。配合量が0.1重量%未満であると、系の温度安定性が低下し、クリーミングを起こす恐れがあり、また、0.5重量%以上であると塗布中の使用感が重く、満足できる使用性のものは得られない。
【0015】
さらに、上記ゲルにおいて、ゲルを形成する親水性アニオン系界面活性剤と高級脂肪族アルコールの配合量比は、モル比で1:3である。本発明において、ゲルとは水相において形成された親水性アニオン系界面活性剤と高級アルコールのラメラ構造からなる会合体を意味している。親水性アニオン界面活性剤と高級アルコールが会合体を形成していることはDSC(示差走査熱量測定器)により確認することができる。両者を混合し水に分散した試料の吸熱ピークは、それぞれの単独を水に溶解または分散した試料で得られる吸熱ピークよりも高温側に単一の吸熱ピークを示すが高級アルコール組成が低い(高級アルコールが不足している)場合は会合体の吸熱ピークの温度は低く、その温度は高級アルコールの組成の増大と共に上昇し、会合体構造が完成された後、高級アルコールが過剰になると一定となり、過剰な高級アルコールのピークが出現する。ここで、会合体構造が完成される組成は、単一のアルキル鎖を持つ親水性界面活性剤と単一のアルキル鎖を持つ高級アルコールで会合体を形成する場合は親水性界面活性剤1モルに対して高級アルコール3モルであることが知られている。
【0016】
本発明においては、さらに、上記ゲルの形成に関与しない過剰の高級脂肪族アルコール、又は、両親媒性物質を含有し、その含有量は水中油型乳化組成物全量に対して0.5〜10重量%である。
【0017】
ゲルの形成に関与しない過剰の高級脂肪族アルコールの説明は、上記ゲル形成に関与する高級脂肪族アルコールの説明と同じである。通常は、同一の高級脂肪族アルコールが過剰に添加される。すなわち、ゲルを形成する親水性アニオン系界面活性剤と高級脂肪族アルコールの配合モル比は1:3であるので、α−ゲルに関与する高級脂肪族アルコールの含有量は、親水性アニオン系界面活性剤のモル数を3倍した数字に、高級脂肪族アルコールの平均分子量を乗じた値となる。したがって、この値よりも大きい過剰の高級脂肪族アルコールが配合され、過剰分が0.5〜10重量%でなければならない。高級脂肪族アルコール以外の両親媒性物質が配合されてもよく、好ましくはその融点が55℃以上、さらに好ましくは60℃以上の両親媒性物質である。この融点が55℃未満であると、処方によっては、系の温度安定性が低下し、クリーミングを起こす場合がある。好ましい両親媒性物質としては、例えば、グリセリルモノアルキルエーテル、モノグリセライド、バチルアルコールが挙げられる。ゲルの形成に関与しない高級脂肪族アルコールと両親媒性物質の両方が配合される場合は、両者の合計配合量が0.5〜10重量%である。
【0018】
上記の通り、ゲル形成には寄与しない過剰の高級脂肪族アルコール又は高級アルコール以外の両親媒性物質の配合量は、水中油型乳化組成物全量に対して0.5〜10重量%であることが必要であるが、この配合量が0.5重量%未満であると過剰な高級アルコール又は両親媒性物質の結晶の量が少なく、十分に高温安定性を維持できない恐れがある。また、配合量が10重量%を超えると、組成によっては硬度が高くなりすぎ、使用感も悪くなる。両者を併せて配合することも可能であるが、配合量の合計は水中油型乳化組成物全量に対して1〜10重量%である。
【0019】
本発明においては、ゲルを形成する上記必須成分の親水性アニオン系界面活性剤の他に、親油性非イオン系界面活性剤、陽イオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤又は両性界面活性剤を本発明の効果を損なわない限り配合することができる。なお、ゲルの形成に関与していない親水性アニオン系界面活性剤が存在してもよい。
【0020】
本発明の水中油型乳化組成物に配合される水は、製品に応じて適宜決定されるが、水中油型乳化組成物全量に対して40〜95重量%である。
【0021】
本発明の水中油型乳化組成物に配合される油分は、通常の水中油型乳化化粧料に配合される油分であれば特に制限はなく、例えば、アマニ油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、アボガド油、サザンカ油、ヒマシ油、サフラワー油、キョウニン油、シナモン油、ホホバ油、ブドウ油、ヒマワリ油、アーモンド油、ナタネ油、ゴマ油、小麦胚芽油、米胚芽油、米ヌカ油、綿実油、大豆油、落花生油、茶実油、月見草油、卵黄油、牛脚油、肝油、トリグリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン等の液体油脂;ヤシ油、パーム油、パーム核油等の液体又は固体の油脂;カカオ脂、牛脂、羊脂、豚脂、馬脂、硬化油、硬化ヒマシ油、モクロウ、シアバター等の固体油脂;ミツロウ、キャンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、カポックロウ、サトウキビロウ、ホホバロウ、セラックロウ等のロウ類;オクタン酸セチル等のオクタン酸エステル、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット等のイソオクタン酸エステル、ラウリン酸ヘキシル等のラウリン酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル等のミリスチン酸エステル、パルミチン酸オクチル等のパルミチン酸エステル、ステアリン酸イソセチル等のステアリン酸エステル、イソステアリン酸イソプロピル等のイソステアリン酸エステル、イソパルミチン酸オクチル等のイソパルミチン酸エステル、オレイン酸イソデシル等のオレイン酸エステル、アジピン酸ジイソプロピル等のアジピン酸ジエステル、セバシン酸ジエチル等のセバシン酸ジエステル、リンゴ酸ジイソステアリル等のエステル油;流動パラフィン、オゾケライト、スクワラン、スクワレン、プリスタン、パラフィン、イソパラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素油;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等の鎖状シリコーン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状シリコーン、3次元網目構造を有するシリコーン樹脂、シリコーンゴム等のシリコーン油を配合することができる。
【0022】
配合される油分は、製品に応じて適宜決定されるが、水中油型乳化組成物全量に対して3〜50重量%である。なお、本発明において油分とは、上記必須成分の高級脂肪族アルコール及び両親媒性物質は含まない。
【0023】
上記必須成分を含有する本発明は、水中油型乳化組成物において、親水性アニオン系界面活性剤−高級脂肪族アルコール−水で構成されるゲルを形成するが、配合される親水性アニオン系界面活性剤が1重量%以下であるため、ゲルの形成量が少なく、従来の乳液若しくはクリームに比してさっぱりして軽い使用感を有する。また、ゲルとともに、過剰量の高融点の高級脂肪族アルコールの結晶を共存させているため、ゲルが少ないにも関わらず、十分に増粘固化し、クリーミングを防ぐことが可能である。本発明により、配合される界面活性剤量が少量であるにも関わらず、経時安定性が良好で、かつ、使用性も良好な水中油型乳化組成物を提供することが可能である。
【0024】
上記必須成分を含有する水中油型乳化組成物は、常法により、主に、化粧料、医薬品、医薬部外品等の皮膚外用剤として用いられる水中油型乳化組成物を製造できるが、特に系中にゲルを形成する水中油型乳液若しくはクリーム状の剤型を原則として有する皮膚外用剤として利用されることが好ましい。皮膚外用剤においては、具体的な目的に応じて、本発明の効果を損なわない限りにおいて、一般的な薬効成分や基剤成分を配合することができる。
【0025】
薬効成分としては、例えば、本発明の皮膚外用剤をサンケア製品として用いる場合には、パラアミノ安息香酸等の安息香酸系紫外線吸収剤;アントラニル酸メチル等のアントラニル酸系紫外線吸収剤;サリチル酸オクチル、サリチル酸フェニル、サリチル酸ホモメンチル等のサリチル酸系紫外線吸収剤;パラメトキシケイ皮酸イソプロピル、パラメトキシケイ皮酸オクチル、パラメトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシル、ジパラメトキシケイ皮酸モノ−2−エチルヘキサン酸グリセリル、〔4−ビス(トリメチルシロキサン)メチルシリル−3−メチルブチル〕−3,4,5−トリメトキシケイ皮酸エステル等のケイ皮酸系紫外線吸収剤;2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸ナトリウム等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤;ウロカニン酸、ウロカニン酸エチル、2−フェニル−5−メチルベンゾオキサゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−tert−ブチル−4−メトキシジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤を配合することができる。
【0026】
また、保湿効果を本発明の皮膚外用剤に付与するために、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、1,3-ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、マルトース、D−マンニット、水アメ、ブドウ糖、果糖、乳糖、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、アデノシンリン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、ピロリドンカルボン酸、グルコサミン、シクロデキストリン等の保湿剤を配合することができる。
【0027】
さらに、薬効成分として、ビタミンA、B1、B2、B6、C、Eおよびその誘導体などのビタミン類;エストラジオール、エチニルエストラジオール等のホルモン類;アルギニン、アスパラギン酸、シスチン、システイン、メチオニン、セリン、ロイシン、トリプトファン等のアミノ酸類;アラントイン、アズレン、グリチルレチン酸等の抗炎症剤;アルブチン等の美白剤;酸化亜鉛、タンニン酸等の収斂剤;L−メントール、カンフル等の清涼剤、イオウ、塩化リゾチーム、塩酸ピリドキシン、γ−オリザノール等を配合することができる。
【0028】
また、多様な薬効を有する各種の抽出物を配合することができる。すなわち、ドクダミエキス、オウバクエキス、メリロートエキス、オドリコソウエキス、カンゾウエキス、シャクヤクエキス、サボンソウエキス、ヘチマエキス、キナエキス、ユキノシタエキス、クララエキス、コウホネエキス、ウイキョウエキス、サクラソウエキス、バラエキス、ジオウエキス、レモンエキス、シコンエキス、アロエエキス、ショウブ根エキス、ユーカリエキス、スギナエキス、セージエキス、タイムエキス、茶エキス、海草エキス、キューカンバーエキス、チョウジエキス、キイチゴエキス、メリッサエキス、ニンジンエキス、マロニエエキス、モモエキス、桃葉エキス、クワエキス、ヤグルマギクエキス、ハマメリスエキス、プラセンタエキス、胸腺抽出物、シルク抽出液等を本発明の皮膚外用剤中に配合することができる。
【0029】
なお、本発明の皮膚外用剤に配合可能な薬効成分は上記の薬効成分に限定されるものではない。また、上記の薬効成分は、単独で本発明の皮膚外用剤に配合されてもよいし、2種類以上を、目的に応じ、適宜組み合わせて配合することも可能である。
【0030】
本発明の基剤成分としては、上記必須成分の他に、具体的に所望する形態に応じて、公知の基剤成分を、本発明の効果を損なわない範囲で配合できる。
【0031】
例えば、エタノール、プロパノール、イソプロパノール等の低級アルコール;コレステロール、シトステロール、フィトステロール、ラノステロール等のステロール類;アラビアゴム、トラガントガム、ガラクタン、キャロブガム、グアーガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、寒天、クインシード(マルメロ)、アルゲコロイド(褐藻エキス)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)等の植物系高分子、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン等の微生物系高分子、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等の動物系高分子、メチルセルロース、ニトロセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末等のセルロース系高分子、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子、ポリビニルメチルエーテル、カルボキシビニルポリマー等のビニル系高分子、ポリエキシエチレン系高分子、ポリエキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体系高分子、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリル酸アミド等のアクリル系高分子、ポリエチレンイミン、カチオンポリマー、ベントナイト、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ラポナイト、ヘクトライト、無水ケイ酸等の無機系水溶性高分子を皮膚外用剤中に配合することができる。
【0032】
さらに、アラニン、エデト酸ナトリウム塩、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、リン酸等の金属イオン封鎖剤;2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、L−アルギニン、L−リジン、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム等の中和剤;乳酸、クエン酸、グリコール酸、コハク酸、酒石酸、dl−リンゴ酸、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム等のpH調製剤等の酸化防止剤;安息香酸、サリチル酸、石炭酸、パラオキシ安息香酸エステル、パラクロルメタクレゾール、ヘキサクロロフェン、塩化ベンザルコニウム、塩化クロルヘキシジン、トリクロロカルバニド、感光素、フェノキシエタノール、パラベン類等の抗菌剤;香料、色素等を本発明の効果を損なわない範囲で本発明の皮膚外用剤に配合することができる。
【0033】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び比較例によりさらに具体的に説明する。ただし、これらの実施例により、本発明の技術的範囲が限定されるものではない。なお、これらの実施例における配合量は、特に断りのない限り、配合される系全体に対する重量%である。
【0034】
「表1」及び「表2」に示す実施例、比較例の組成を有する水中油型乳化組成物を調製し、これを試料として、下記評価基準に従って、経時安定性、使用性の評価を行った。結果を併せて各表に示した。表中の配合成分において、(a)は親水性アニオン界面活性剤、(b)は高級脂肪族アルコール、(c)は両親媒性物質である。
【0035】
[経時安定性]
各試料を50℃、1ヵ月間保存した後の状態を目視で観察し、以下の基準により評価した。
(評価)
○:状態に全く変化なし
△:水相の分離がわずかにみられる
×:水相がかなり分離している
[使用性]
各試料を以下の基準に従って評価した。
○:軽い使用感
△:やや重い使用感
×:重い使用感
【0036】
[製法]
処方中の水相成分及び油相成分をそれぞれ混合し、70℃の水相に、70℃に加温した油相を加え、ホモミキサーで均一に乳化して、室温まで冷却して、クリーム状の水中油型乳化組成物を調製した。
【0037】
【表1】
Figure 0003829048
【0038】
表1において、実施例1〜6及び比較例1〜4は親水性アニオン系界面活性剤の配合量及び高級脂肪族アルコールの配合量について検討した例である。親水性アニオン系界面活性剤及び高級脂肪族アルコールの配合量が本発明の要件を満足する実施例1〜6は長期安定性及び使用性ともに良好であったが、親水性アニオン系界面活性剤の配合量が0.1重量%未満である比較例1、ゲル形成に関与しない過剰な高級脂肪族アルコールの配合量が0.5重量%未満である比較例3は長期安定性が劣っており、ゲル形成に関与しない過剰な高級脂肪族アルコールの配合量が10%を超えている比較例3、界面活性剤の配合量が1.5重量%である比較例4は使用性が劣っていた。
【0039】
【表2】
Figure 0003829048
【0040】
「表2」において、実施例7〜9は長期安定性及び使用性が良好であるが、これは本発明に係わる効果である。比較例5は、親水性アニオン系界面活性剤の配合量が0.1重量%と基準値を外れており長期安定性が劣っていた。比較例6はゲルの転移温度が60℃未満となるように高級脂肪族アルコール―親水性アニオン系界面活性剤−水系の配合処方を設定した例である。この比較例6では長期安定性が劣っていた。
【0041】
【発明の効果】
本発明によれば、高温安定性及び使用性の良好な水中油型乳化組成物が提供される。

Claims (3)

  1. 親水性アニオン系界面活性剤と高級脂肪族アルコールと水と油分とを含有し、下記(1)〜(5)の条件を満足することを特徴とする水中油型乳化組成物。
    (1)親水性アニオン系界面活性剤と高級脂肪族アルコールと水とでゲルを形成し、形成されるゲルの転移温度が60℃以上である。
    (2)前記ゲルを形成する親水性アニオン系界面活性剤の配合量が、水中油型乳化組成物中の水の配合量に対して0.1以上0.5重量%未満である。
    (3)上記ゲルを形成する親水性アニオン系界面活性剤と高級脂肪族アルコールの配合量のモル比が、1:3である。
    (4)ゲルの形成に関与しない過剰の高級脂肪族アルコール又は両親媒性物質を含有し、その配合量が0.79〜10重量%である。
    (5)前記高級脂肪族アルコールがステアリルアルコール及び/又はベヘニルアルコール
    である。
  2. 前記親水性アニオン系界面活性剤が、炭素数 16 以上の直鎖アルキル基を有するN−アシル−L−グルタミン酸塩又はモノアルキルリン酸塩であることを特徴とする請求項1記載の水中油型乳化組成物。
  3. 前記水中油型乳化組成物が、クリーム状皮膚外用剤であることを特徴とする請求項1又は2記載の水中油型乳化組成物。
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