JP2016124794A - W/o/w型乳化組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
W/O/W型乳化組成物は、従来のO/W型乳化組成物やW/O型乳化組成物とは異なる使用感を与えることができる。
例えば、特許文献2には、特定のエステルを含有するW/O型乳化物を、外水相にポリオキシエチレン硬化ひまし油を含有する分散したW/O/W型乳化組成物は安定性に優れていることが記載されている。
また、本発明の好ましい形態では、高温安定性に優れ、かつ、保湿感に優れたW/O/W型乳化組成物を提供することを課題とする。
また、本発明の好ましい形態では、高温安定性に優れ、かつ、べたつきが生じにくいW/O/W型乳化組成物を提供することを課題とする。
親水性界面活性剤として少なくとも脂肪酸塩を含有することで、従来技術では達成困難であった、高温安定性に優れたW/O/W型乳化組成物を提供することができる。
脂肪酸塩を用いてαゲルを形成することで、W/O/W型乳化組成物の高温安定性をより向上させることができる。
このような親水性界面活性剤を用いてαゲルを形成することで、W/O/W型乳化組成物の高温安定性をより向上させることができる。
このような高級アルコールを用いてαゲルを形成することで、W/O/W型乳化組成物の高温安定性をより向上させることができる。
高級アルコールの含有量を前記範囲とすることによって、W/O/W型乳化組成物の高温安定性を向上させることができる。また、高級アルコールの含有量を前記範囲とすることによって、保湿感を向上させ、べたつきを抑制することができる。
親水性界面活性剤の含有量を前記範囲とすることによって、より高温安定性に優れたW/O/W型乳化組成物を提供することができる。
高級アルコールと親水性界面活性剤のモル比を前記範囲とすることによって、W/O/W型乳化組成物の高温安定性をより向上させることができる。
このような形態とすることによって、外水相に分散するW/O粒子の含有量と形成するαゲルの量が好ましい範囲に制御され、W/O/W型乳化組成物の高温安定性をより向上することができる。
本発明の化粧料は、高温安定性に優れる。
また、本発明の好ましい形態では、高温安定性に優れ、かつ、保湿感に優れたW/O/W型乳化組成物を提供することができる。
さらに、本発明の好ましい形態では、高温安定性に優れ、かつ、べたつきが生じにくいW/O/W型乳化組成物を提供することができる。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
以下、本明細書においては、図1に示すように、内水相をW1、外水相をW2、水相を内包する油相をO1、水相を内包しない油相をO2と呼ぶ。
また、本明細書においては、水相を内包しない油滴を、さらに外水相に分散させた形態のW/O/W型乳化組成物を、特に(W/O1+O2)/W型乳化組成物という。
本発明の好ましい実施の形態では、イオン性界面活性剤として脂肪酸塩を含有する。
このような親水性度の高い界面活性剤を用いることによって、よりW/O/W型乳化組成物の高温安定性を向上させることができる。
なお、本明細書におけるHLBとはグリフィン法にて計算されたHLBのことを言う。
前記親水性界面活性剤の含有量を前記範囲とすることにより、W/O/W型乳化組成物の高温安定性を向上させることができる。
前記範囲の炭素数の高級アルコールを用いることによって、よりW/O/W型乳化組成物の高温安定性を向上させることができる。
高級アルコールの含有量を前記範囲とすることによって、W/O/W型乳化組成物の高温安定性を向上させることができる。また、高級アルコールの含有量を前記範囲とすることによって、保湿感を向上させ、べたつきを抑制することができる。
このような実施の形態の本発明は高温安定性に優れる。
このような実施の形態の本発明は高温安定性に優れる。
W1とO1の質量比を前記範囲とすることにより、W/O/W型乳化組成物の保湿感を向上させることができ、また、べたつきを抑制することができる。
W1とW2の質量比を前記範囲とすることにより、W/O/W型乳化組成物の使用時における保湿感を向上させることができる。
水相と油相の質量比を前記範囲とすることにより、W/O/W型乳化組成物の保湿感を向上させることができ、また、べたつきを抑制することができる。
O1とO2の質量比を前記範囲とすることによって、より保湿感に優れたW/O/W型乳化組成物を提供することができる。
本発明における乳化剤としては、イオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤の何れをも制限なく用いることができる。
本発明のより好ましい実施の形態では、乳化剤としてシリコーン系界面活性剤を用いる。
界面活性剤の含有量を前記範囲とすることにより、W/O/W型乳化組成物の高温安定性を向上させることが可能になる。
W/O型乳化組成物の調製の際に添加する界面活性剤の添加量を前記範囲とすることにより、W/O型乳化組成物、ひいてはW/O/W型乳化組成物の安定性を向上させることが可能になる。
W/O/W型乳化組成物の調製の際に添加する界面活性剤の添加量を前記範囲とすることにより、W/O/W型乳化組成物の安定性を向上させることが可能になる。
有機変性粘土鉱物を含有することにより、W/O/W型乳化組成物の安定性をさらに向上させることが可能になる。
W/O粒子が有機変性粘度鉱物を含有することで、W/O/W型乳化組成物の安定性をさらに向上させることができる。
有機化合物としては、4級アミノ基を有する化合物があげられる。具体的には、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド、ジメチルジステアリルアンモニウムクロリド等があげられる。
本発明の実施の形態では、有機変性粘土鉱物として、ジメチルジステアリルアンモニウムクロリド変性ヘクトライト(ジステアリルジモニウムヘクトライト)を用いることが好ましい。
ジメチルジステアリルアンモニウムクロリド変性ヘクトライトを含有することにより、W/O/W型乳化組成物の安定性がより向上する。
また、W/O/W型乳化組成物のギャップ感を向上させることが可能になる。
W/O粒子がシリコーン系界面活性剤を含有する形態とすることにより、W/O/W型乳化組成物の安定性を向上させることが可能になる。
W/O粒子が有機変性粘土鉱物及びシリコーン系界面活性剤を含有する形態とすることにより、W/O/W型乳化組成物の安定性を向上させることができる。
水溶性高分子の含有量を前記範囲とすることにより、W/O/W型乳化組成物のべたつきを抑制することができる。
また、本発明のさらに好ましい実施の形態では、変性されていてもよいカルボキシビニルポリマーを含まない。
変性されていてもよいカルボキシビニルポリマーの含有量を前記範囲とすることにより、W/O/W型乳化組成物のべたつきを抑制することができる。
内水相に電解質を含有しない形態とすることにより、W/O/W型乳化組成物のべたつきを抑制することができる。
まず、油相成分と内水相成分をそれぞれ加熱混合して均一な混合物を調製しておく。次に、撹拌混合装置を用いて前記油相成分の混合物を撹拌した状態で、前記内水相成分の混合物を該油相成分の混合物に徐々に添加して乳化させて(一次乳化工程)、一次乳化物を調製する。
この場合、本発明の必須成分の高級アルコールは、O1成分として添加しても、O2成分として添加してもよい。
一般に、前記二次乳化工程において使用する撹拌混合装置の回転数が大きいほど、また、撹拌時間が長いほど、せん断・衝突・キャビテーションによる負荷が大きくなるので、形成されるW/O粒子は微小化する。したがって、本発明のW/O/W型乳化組成物のW/O粒子の平均粒子径は、撹拌混合装置の種類、その回転数、撹拌時間といった撹拌条件を複合的に調製することによって、目的の粒径範囲に制御することができる。
つまり、分散相となる液体を、多孔質膜を通して、連続相となる液体内に窒素ガス等により圧入する方法により調製することも可能である。
以下の方法により、実施例1〜7並びに比較例1のW/O/W型乳化組成物を製造した。
まず、表1に示すO1成分、W1成分をそれぞれ加熱溶解した後、O1成分にW1成分を撹拌しながら徐々に加えて乳化し、冷却してW/O型の一次乳化物を作製した。
以下の方法により実施例1〜7及び比較例1のW/O/W型乳化組成物の高温安定性、保湿性及びべたつきのなさを評価した。結果は表2に示す。
・高温安定性
実施例1〜7及び比較例1のW/O/W型乳化組成物を40℃下で保存し、保存試験開始前に観察されたW/O/W型の乳化系を維持している期間を調べた。
・保湿感及びべたつきのなさ
20人のパネラーに、実施例1〜7及び比較例1のW/O/W型乳化組成物を自分の肌に塗布させた。そして、以下の評価基準に従って保湿感とべたつきのなさについて評点を付けさせ、その平均値をとった。
保湿感
5点・・・非常に良好な保湿感を感じる
4点・・・良好な保湿感を感じる
3点・・・保湿感を感じる
2点・・・ほとんど保湿感を感じない
1点・・・保湿感を感じない
べたつきのなさ
5点・・・全くべたつかない
4点・・・ほとんどべたつかない
3点・・・少しべたつく
2点・・・べたつく
1点・・・非常にべたつく
この結果は、親水性界面活性剤としてイオン性界面活性剤を含有することにより、W/O/W型乳化組成物の高温安定性が向上することを示している。
またラウリルアルコール(炭素数12)を用いた実施例7のW/O/W型乳化組成物に比して、セタノール(炭素数16)、ベヘニルアルコール(炭素数22)を用いた実施例1〜3のW/O/W型乳化組成物は、より高温安定性に優れている。この結果は、炭素数が16以上の高級アルコールを用いることが好ましいことを示している。
また、高級アルコールの総含有量が3.5質量%の実施例2のW/O/W型乳化組成物に比して、高級アルコールの総含有量が2.6質量%の実施例1は、べたつきのなさに優れている。
これらの結果は、高級アルコールの含有量が2〜3質量%であるW/O/W型乳化組成物が特に高温安定性、保湿性及びべたつきのなさにおいて優れていることを示している。
この結果は、高級アルコールと前記親水性界面活性剤のモル比が2:1〜5:1の形態のW/O/W型乳化組成物が特に高温安定性に優れていることを示している。
Claims (9)
- 親水性界面活性剤と高級アルコールとが形成するαゲルを外水相に含み、前記親水性界面活性剤として少なくともイオン性界面活性剤を含有することを特徴とする、W/O/W型乳化組成物。
- 前記イオン性界面活性剤が脂肪酸塩であることを特徴とする、請求項1に記載のW/O/W型乳化組成物。
- 前記親水性界面活性剤としてHLBが8以上の非イオン性界面活性剤を含有することを特徴とする、請求項1又は2に記載のW/O/W型乳化組成物。
- 前記高級アルコールの炭素数が8〜22であることを特徴とする、請求項1〜3の何れか一項に記載のW/O/W型乳化組成物。
- 前記高級アルコールの含有量が0.1〜10質量%であることを特徴とする、請求項1〜4の何れか一項に記載のW/O/W型乳化組成物。
- 前記親水性界面活性剤の含有量が0.01〜5質量%であることを特徴とする、請求項1〜5の何れか一項に記載のW/O/W型乳化組成物。
- 前記高級アルコールと前記親水性界面活性剤のモル比が、1:1〜20:1であることを特徴とする、請求項1〜6の何れか一項に記載のW/O/W型乳化組成物。
- 外水相に分散するW/O粒子の含有量と、前記親水性界面活性剤及び前記高級アルコールとの総量の質量比が、1:1〜10:1であることを特徴とする、請求項1〜7の何れか一項に記載のW/O/W型乳化組成物。
- 請求項1〜8の何れか一項に記載のW/O/W型乳化組成物を含有する化粧料。
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