JP6608622B2 - 乳化組成物 - Google Patents

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Description

本発明は水溶性コポリマーにより乳化された乳化組成物に関する。
油相成分と水相成分が乳化剤によって混合されている乳化組成物は、化粧料の剤形として広く用いられている。しかし、一般的な低分子の乳化剤は肌への刺激性やべたつき等の問題を生じることがある。
このような問題を解決するために、近年、高分子の乳化剤を用いた乳化技術が種々提案されている。
特許文献1には、ヒドロキシエチルセルロースを乳化剤とする乳化組成物が開示されている。
また、特許文献2にはアルキル変性カルボキシビニルポリマーを乳化剤とする乳化組成物が開示されている。
特開2011−231049号公報 特開平09−019631号公報
上述したような高分子乳化剤は、肌への刺激が少なく、低濃度で含有されるときにはべたつきが少ない等の利点はあるものの、従来の低分子の乳化剤と比較すると乳化力に劣るものであった。そのため、乳化状態の安定性を確保するためには乳化組成物における高分子乳化剤を高配合し、高粘度にする必要があり、その結果べたつくという課題があった。
このような状況に鑑み、本発明は肌への刺激が少なく、べたつきが少ないながらも、乳化安定性に優れた乳化組成物を提供することを課題とする。
上記課題を解決する本発明は、下記一般式(I)、(II)又は(III)で表される疎水性モノマーから誘導される1種又は2種以上の構成単位(a)と、親水性モノマーから誘導される1種又は2種以上の構成単位(b)を必須構成単位として有する水溶性コポリマーを含み、該水溶性コポリマー以外の乳化剤を実質的に含んでいないことを特徴とする、乳化組成物である。
一般式(I)
(I)
(一般式(I)中R1は水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を表し、R2は炭素数13〜30の環構造を含まない分岐状炭化水素基、または、環構造を含まない、2つ以上の分岐を有する炭素数6〜12の炭化水素基を表す。)
一般式(II)
(II)
(一般式(II)中R3は水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を表し、R4,R5は同一でも異なっていてもよく、環構造を含まない、分岐を有する、炭素数6〜22のアシル基を表す。Xは三価のアルコールからOH基が脱離した基を表す。)
一般式(III)
(III)
(一般式(III)中R6は水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を表し、R7,R8,R9は同一でも異なっていてもよく、環構造を含まない、分岐を有する、炭素数6〜22のアシル基を表す。Yは四価のアルコールからOH基が脱離した基を表す。)
本発明の乳化組成物は、前記水溶性コポリマーを含むことによって、使用時におけるべたつきが少ない。
本発明の好ましい形態では、前記親水性モノマーが、重合性カルボン酸、下記一般式(IV)で表される親水性モノマー、下記一般式(VI)で表される親水性モノマー、下記一般式(VII)で表される親水性モノマー及び下記一般式(VIII)で表される親水性モノマーからなる群から選ばれる1種又は2種以上の親水性モノマーである。
一般式(IV)
(IV)
(一般式(IV)中R10は水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を表し、R11は水酸基を有していてもよい炭素数2〜4のアルキレン基を表し、R12は水素原子、炭素数6〜10の芳香族炭化水素基、炭素数1〜14の脂肪族炭化水素基又は炭素数1〜12のアシル基を表す。nは6〜40の整数を表す。)
一般式(VI)
(VI)
(一般式(VI)中R15は水素原子またはメチル基をあらわす。)
一般式(VII)
(VII)
(一般式(VII)中R16は水素原子またはメチル基を、G−O−は還元糖の1位の水酸基より水素を除いた基を表す。mは2又は3を、lは1〜5の整数を表す。)
一般式(VIII)
(VIII)
(一般式(VIII)中R17は水素原子またはメチル基を、R18はアミノ酸残基、ポリアミン残基又はアミノアルコール残基を表す。Qは酸素原子又はNHで表される基を表す。)
このような親水性モノマーから誘導される構成単位(b)を含む水溶性コポリマーを含むことによって、本発明の乳化組成物の使用時のべたつきをさらに低減することができる。
本発明の好ましい形態では、前記疎水性モノマーが前記一般式(II)で表される疎水性モノマーであり、前記水溶性モノマーが前記一般式(IV)で表される親水性モノマーである。
このような疎水性モノマーと親水性モノマーから誘導される構成単位を有する水溶性コポリマーは乳化力に優れ、本発明の乳化組成物の使用時のべたつきを低減する効果に優れる。
本発明の好ましい形態では、前記水溶性コポリマーの含有量が0.5〜30質量%である。
前記水溶性コポリマーの含有量を前記範囲とすることによって、乳化組成物の安定性を向上させることができる。
本発明の好ましい形態では、油相成分の含有量が0.1〜70質量%である。
油相成分の含有量が前記範囲である本発明の乳化組成物は安定性に優れる。
本発明の乳化組成物はべたつきが少ないため、化粧料とすることが好ましい。
また、本発明は、前記一般式(I)、(II)又は(III)で表される疎水性モノマーから誘導される1種又は2種以上の構成単位(a)と、親水性モノマーから誘導される1種又は2種以上の構成単位(b)を必須構成単位として有する水溶性コポリマーからなる乳化剤にも関する。
かかる乳化剤は、低刺激でありながらも、優れた乳化力を有する。
また、本発明は、前記乳化剤を用いて乳化を行う工程を含む、乳化組成物の製造方法であって、該乳化剤以外の乳化剤を実質的に使用しないことを特徴とする、製造方法にも関する。
かかる方法によれば、べたつきを生じ得る従来の乳化剤を使用せず、また、乳化剤を高配合せずとも、容易に乳化組成物を製造することができる。
本発明によれば、肌への刺激が少なく、べたつきが少ないながらも、乳化安定性に優れた乳化組成物を提供することができる。
実施例1〜23における(グリセリルジイソステアレートメタクリレート/メタクリル酸メトキシPEG−23)コポリマーとスクワランと水の配合比率をプロットした3成分系相図を表す。 実施例24〜54における(グリセリルジイソステアレートメタクリレート/メタクリル酸メトキシPEG−23)コポリマーとトリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルと水の配合比率をプロットした3成分系相図を表す。 実施例55〜81における(グリセリルジイソステアレートメタクリレート/メタクリル酸メトキシPEG−23)コポリマーとジメチコンと水の配合比率をプロットした3成分系相図を表す。
本発明の乳化組成物の特徴は、疎水性モノマーから誘導される構成単位(a)と、親水性モノマーから誘導される構成単位(b)を有する水溶性コポリマーを含むことである。以下、<1>の項目において、疎水性モノマー、親水性モノマー及びこれらのコポリマーである水溶性コポリマーについて説明する。
<1>水溶性コポリマー
(1)疎水性モノマー
本発明においては、前記一般式(I)、(II)又は(III)で表される疎水性モノマーから誘導される構成単位(以下、単に、「構成単位I」などと呼ぶこともある)の一種または二種以上を必須構成単位として含有する水溶性コポリマーを用いる。
なお、本発明において、「モノマーから誘導される構成単位」とは、対応するモノマーが有する炭素−炭素不飽和結合が重合反応によって開裂して形成される構成単位を言う。
以下、一般式(I)、(II)又は(III)で表される疎水性モノマーについて説明する。
(1−1)一般式(I)で表される疎水性モノマー
前記一般式(I)において、R1は水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を表し、R2は炭素数13〜30の環構造を含まない分岐状炭化水素基または、環構造を含まない、2つ以上の分岐を有する炭素数6〜12の炭化水素基を表す。
ここで、R1で表されるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基等が例示できる。本発明において、R1は水素原子又はメチル基であることが好ましい。
また、R2で表される炭素数13〜30の環構造を含まない分岐状炭化水素基としては、1−メチルドデカニル基、11−メチルドデカニル基、3−エチルウンデカニル基、3−エチル−4,5,6−トリメチルオクチル基、1−メチルトリデカニル基、1−ヘキシルオクチル基、2−ブチルデカニル基、2−ヘキシルオクチル基、4−エチル−1−イソブチルオクチル基、1−メチルペンタデカニル基、2−ヘキシルデカニル基、2−オクチルデカニル基、2−ヘキシルドデカニル基、16−メチルヘプタデカニル基、9−メチルヘプタデカニル基、7−メチル−2−(3−メチルヘキシル)デカニル基、3,7,11,15−テトラ−メチルヘキサデカニル基、2−オクチルドデカニル基、2−デシルテトラデカニル基、2−ドデシルヘキサデカニル基等を例示することができる。
また、R2で表される、環構造を含まない、2つ以上の分岐を有する炭素数6〜12の炭化水素基としては2,2−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、3,3−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、1,2,2−トリメチルプロピル基、1,1−ジメチルペンタニル基、1−イソプロピルブチル基、1−イソプロピル−2−メチルプロピル基、1,1−ジエチルプロピル基、1−エチル−1−イソプロピルプロピル基、2−エチル−4−メチルペンチル基、1−プロピル−2,2−ジメチルプロピル基、1,1、2−トリメチル−ペンチル基、1−イソプロピル−3−メチルブチル基、1,2−ジメチル−1−エチルブチル基、1,3−ジメチル−1−エチルブチル基、1−エチル−1−イソプロピル−プロピル基、1,1−ジメチルヘキシル基、1−メチル−1−エチルペンチル基、1−メチル−1−プロピルブチル基、1,4―ジメチルヘキシル基、1−エチル−3―メチルペンチル基、1,5―ジメチルヘキシル基、1−エチル−6−メチルヘプチル基、1,1,3,3−テトラメチルブチル基、1,2−ジメチル−1−イソプロピルプロピル基、3−メチル−1−(2,2−ジメチルエチル)ブチル基、1−イソプロピルヘキシル基、3.5.5−トリメチルヘキシル基、2−イソプロピル−5−メチルヘキシル基、1,5−ジメチル−1−エチルヘキシル基、3,7−ジメチルオクチル基、2,4,5−トリメチルヘプチル基、2,4,6−トリメチルヘプチル基、3,5−ジメチル−1−(2,2−ジメチルエチル)ヘキシル基等を例示することができる。
(1−2)一般式(II)又は(III)で表される疎水性モノマー
前記一般式(II)及び(III)において、R3、R6は水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を表し、R4,R5、R7、R8、R9は同一でも異なっていてもよく、環構造を含まない、分岐を有する、炭素数6〜22のアシル基を表す。Xは三価のアルコールからOH基が脱離した基を表す。
ここで、R3、R6で表されるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基等が例示できる。本発明において、R3は水素原子又はメチル基であることが好ましい。
また、R4、R5、R7、R8、R9で表される環構造を含まない、分岐を有する炭素数6〜22のアシル基としては、2−メチルペンタノイル基、3−メチルペンタノイル基、4−メチルペンタノイル基、2−エチルブタノイル基、2−エチルブタノイル基、2,2−ジメチルブタノイル基、3,3−ジメチルブタノイル基、2−メチルヘキサノイル基、4−メチルヘキサノイル基、5−メチルヘキサノイル基、2,2−ジメチルペンタノイル基、4,4−ジメチルペンタノイル基、2−メチルヘプタノイル基、2−エチルヘキシル基、2−プロピルペンタノイル基、2,2−ジメチルヘキサノイル基、2,2,3−トリメチルペンタノイル基、2−メチルオクタノイル基、3,3,5−トリメチルヘキサノイル基、2−メチルノナノイル基、4−メチルノナノイル基、8−メチルノナノイル基、4−エチルオクタノイル基、2−エチルオクタノイル基、2−ブチルヘキサノイル基、2−tert−ブチルヘキサノイル基、2,2−ジエチルヘキサノイル基、2,2−ジメチルオクタノイル基、3,7−ジメチルオクタノイル基、ネオデカノイル基、7−メチルデカノイル基、2−メチル−2−エチルオクタノイル基、2−メチルウンデカノイル基、10−メチルウンデカノイル基、2,2ジメチルデカノイル基、2−エチルデカノイル基、2−ブチルオクタノイル基、ジエチルオクタノイル基、2−tert−ブチル−2,2,4−トリメチルペンタノイル基、10−メチルドデカノイル基、3−メチルドデカノイル基、4−メチルドデカノイル基、11−メチルドデカノイル基,10−エチルウンデカノイル基、12−メチルトリデカノイル基、2−ブチルデカノイル基、2−ヘキシルオクタノイル基、2−ブチル−2−エチルオクタノイル基、12−メチルテトラデカノイル基、14−メチルペンタデカノイル基、2−ブチルドデカノイル基、2−ヘキシルデカノイル基、16−メチルヘプタデカノイル基、2,2−ジメチルヘキサノイル基、2−ブチルヘキサデカノイル基、2−ヘキシルドデカノイル基、2,4,10,14−テトラメチルペンタノイル基、18−メチルノナデカノイル基、3,7,11,15−テトラ−メチルヘキサデカノイル基、19−メチルエイコサノイル基等を例示することができる。
また、本発明の好ましい実施の形態では、一般式(II)及び(III)において、R4,R5、R7、R8、R9は同一でも異なっていてもよく、環構造を含まない、分岐を有する、炭素数10〜22のアシル基、または、環構造を含まない、2つ以上の分岐を有する炭素数6〜9のアシル基である。
このような、好ましい実施の形態におけるR4,R5、R7、R8、R9で表される、環構造を含まない、分岐を有する炭素数10〜22のアシル基としては、2−メチルノナノイル基、4−メチルノナノイル基、8−メチルノナノイル基、4−エチルオクタノイル基、2−エチルオクタノイル基、2−ブチルヘキサノイル基、2−tert−ブチルヘキサノイル基、2,2−ジエチルヘキサノイル基)、2,2−ジメチルオクタノイル基、3,7−ジメチルオクタノイル基、ネオデカノイル基)、7−メチルデカノイル基、2−メチル−2−エチルオクタノイル基、2−メチルウンデカノイル基、10−メチルウンデカノイル基、2,2ジメチルデカノイル基、2−エチルデカノイル基、2−ブチルオクタノイル基、ジエチルオクタノイル基、2−tert−ブチル−2,2,4−トリメチルペンタノイル基、10−メチルドデカノイル基、3−メチルドデカノイル基、4−メチルドデカノイル基、11−メチルドデカノイル基,10−エチルウンデカノイル基、12−メチルトリデカノイル基、2−ブチルデカノイル基、2−ヘキシルオクタノイル基、2−ブチル−2−エチルオクタノイル基、12−メチルテトラデカノイル基、14−メチルペンタデカノイル基、2−ブチルドデカノイル基、2−ヘキシルデカノイル基、16−メチルヘプタデカノイル基、2,2−ジメチルヘキサノイル基、2−ブチルヘキサデカノイル基、2−ヘキシルドデカノイル基、2,4,10,14−テトラメチルペンタノイル基、18−メチルノナデカノイル基、3,7,11,15−テトラ−メチルヘキサデカノイル基、19−メチルエイコサノイル基等を例示することができる。
また、好ましい実施の形態におけるR4、R5、R7、R8、R9で表される、環構造を含まない、2つ以上の分岐を有する炭素数6〜9のアシル基としては、2,2−ジメチルブタノイル基、3,3−ジメチルブタノイル基、2,2−ジメチルペンタノイル基、4,4−ジメチルペンタノイル基、2,2−ジメチルヘキサノイル基、2,2,3−トリメチルペンタノイル基、3,5,5−トリメチルヘキサノイル基等を例示することができる。
一般式(II)においてXで表される、三価アルコールから誘導される基は、三価アルコールから、OH基が離脱した基であれば特に限定されないが、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタンからなる群から選択される三価アルコールから、OH基が離脱した基が好適に例示できる。
また、一般式(III)においてYで表される、四価アルコールから誘導される基は、四価アルコールから、OH基が離脱した基であれば特に限定されないが、ジグリセリン、ペンタエリスリトール、エリスリトール、D−トレイトール、L−トレイトールからなる群から選択される四価アルコールから、OH基が離脱した基が好適に例示できる。
本発明においては、構成単位IIを含む水溶性コポリマーを用いることが特に好ましい。
また、本発明のより好ましい実施の形態では、一般式(II)で表される疎水性モノマーは、下記一般式(V)で表される疎水性モノマーである。
一般式(V)
(V)
(一般式(V)中R13、R14は、同一でも異なっていてもよく、環構造を含まない、分岐を有する、炭素数16〜22のアシル基を表す。Zは三価のアルコールからOH基が脱離した基を表す。)
一般式(V)のR13、R14のアシル基の炭素数は12〜22、より好ましくは14〜20、さらに好ましくは16〜20である。
また、一般式(V)のR13、R14のアシル基の主鎖の炭素数は、好ましくは9〜21、より好ましくは12〜20、さらに好ましくは16〜18である。
また、一般式(V)のR13、R14のアシル基における分岐の数は好ましくは1〜3、より好ましくは1又は2、さらに好ましくは1である。
さらに、一般式(V)のR13、R14のアシル基において、分岐鎖が結合する主鎖の炭素の位置番号は大きいほど好ましい。具体的には、分岐鎖は主鎖端部の炭素から、好ましくは1〜3個目の炭素、より好ましくは1又は2個目の炭素、さらに好ましくは1個目の炭素に結合していることが好ましい。
R13、R14として具体的には、10−メチルウンデカノイル基、10−メチルドデカノイル基、11−メチルドデカノイル基,10−エチルウンデカノイル基、12−メチルトリデカノイル基、12−メチルテトラデカノイル基、14−メチルペンタデカノイル基、16−メチルヘプタデカノイル基、2,4,10,14−テトラメチルペンタノイル基、18−メチルノナデカノイル基、3,7,11,15−テトラ−メチルヘキサデカノイル基、19−メチルエイコサノイル基等を好適に例示することができる。
一般式(V)においてZで表される、三価アルコールから誘導される基は、三価アルコールから、OH基が離脱した基であれば特に限定されないが、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタンからなる群から選択される三価アルコールから、OH基が離脱した基が好適に例示できる。
(2)親水性モノマー
本発明における親水性モノマーとしては、重合性カルボン酸、並びに前記一般式(IV)、下記一般式(VI)、下記一般式(VII)及び下記一般式(VIII)で表される化合物を用いることができる。
(2−1)重合性カルボン酸
本発明において、重合性カルボン酸又はその塩としては、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、フマル酸及びそのナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、アミン塩等が例示できる。これらの中では、重合性が高いことから、アクリル酸、メタクリル酸及びその塩が特に好ましい。本発明の水溶性コポリマーに重合性のカルボン酸の塩から誘導される構成単位を導入する場合は重合性カルボン酸を予め塩となし、重合反応を行っても良いし、重合反応により、重合性カルボン酸から誘導される構成単位を水溶性コポリマーに誘導した後、塩基により中和して塩となしてもよい。
(2−2)一般式(IV)で表される親水性モノマー
前記一般式(IV)中、R10は水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を表し、R11は水酸基を有していてもよい炭素数2〜4のアルキレン基を表し、R12は水素原子、炭素数6〜10の芳香族炭化水素基、炭素数1〜14の脂肪族炭化水素基又は炭素数1〜12のアシル基を表す。nは6〜40の整数を表す。
前記一般式(IV)においてR10で表されるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基が例示できる。本発明において、R10は水素原子又はメチル基であることが好ましい。
また、R11で表されるアルキレン基としては、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、2−ヒドロキシプロピレン基、1−ヒドロキシ−2−メチルエチレン基、2−ヒドロキシ−1−メチルエチレン基などが例示できるが、これらのうち、好ましくはエチレン基又はプロピレン基であり、より好ましくはエチレン基である。
また、R12で表される基のうち、炭素数6〜10の芳香族基としては、フェニル基、ベンジル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基等が例示でき;炭素数1〜14の脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、ブチル基、ターシャリーブチル基、ヘキシル基、シクロへキシル基、オクチル基、2−エチルへキシル基、ラウリル基などが好適に例示でき;炭素数1〜12のアシル基としては、フォルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、ラウロイル基などが好適に例示できる。これらのうち、R5で表される基として好ましくは炭素数1〜14の脂肪族炭化水素基であり、より好ましくは炭素数1〜12のアルキル基である。
さらに、一般式(IV)におけるnは6〜40の数値範囲である。
前記一般式(IV)で表されるモノマーのうち、R11がプロピレン基であるモノマーとして具体的には、ポリプロピレングリコール(9)モノアクリレート、ポリプロピレングリコール(13)モノアクリレート、ポリプロピレングリコール(9)モノメタクリレート、ポリプロピレングリコール(13)モノメタクリレート等が挙げられる。なお、括弧内の数字はNを表す。これらのポリマーの多くは市販品として入手可能である。これら市販品としては、具体的には、商品名「ブレンマー」AP−400、AP−550、AP−800、PP−500、PP−800(いずれも日本油脂(株)製)等が例示できる。
前記一般式(IV)で表されるモノマーのうち、R11がエチレン基であるモノマーとして具体的には、ポリエチレングリコール(10)モノアクリレート、ポリエチレングリコール(8)モノメタクリレート、ポリエチレングリコール(23)モノアクリレート、ポリエチレングリコール(23)モノメタクリレート、メトキシポリエチレングリコール(9)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(9)メタクリレート、メトキシポリエチレングリコール(23)メタクリレート、オレイロキシポリエチレングリコール(18)メタクリレート、ラウロキシポリエチレングリコール(18)アクリレート、ラウロイロキシポリエチレングリコール(10)メタクリレート、ステアロキシポリエチレングリコール(30)モノメタクリレート等が挙げられる。
上述の親水性モノマーは、対応するポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールモノエーテル、ポリエチレングリコールモノエステルとアクリル酸又はメタクリル酸のクロライド又は無水物とのエステル化反応により高収率で得ることができる。また、既に市販品も多数存在するので、かかる市販品を利用することも可能である。このような市販品としては、具体的に、商品名ブレンマー、AE−400、PE−350、AME−400、PME−400、PME−1000、ALE−800、PSE−1300等(いずれも日本油脂(株)製)等が例示できる。
(2−3)一般式(VI)で表される親水性モノマー
本発明における親水性モノマーとして、下記一般式(VI)で表される親水性モノマーを用いても良い。
(一般式VI)
(VI)
(一般式(VI)中R15は水素原子またはメチル基をあらわす。)
前記一般式(VI)で表される親水性モノマーとして具体的には、2−アクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(APC)、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)が挙げられる。これらのモノマーは、例えば、Polymer Journal, Vol22, No.5 記載の以下の方法により、合成が可能である。
<合成法>
2−ブロモエチルホスホリルジクロリドと2−ヒドロキシエチルメタクリレート又は2−ヒドロキシエチルアクリレートとを反応させ、2−メタクリロイルオキシエチル−2‘−ブロモエチルリン酸又は2−アクリロイルオキシエチル−2‘−ブロモエチルリン酸を得た後、これら化合物とトリエチルアミンをメタノール中で反応させる。
(2−4)一般式(VII)で表される親水性モノマー
本発明における親水性モノマーとして、下記一般式(VII)で表される親水性モノマーを用いても良い。
一般式(VII)
(VII)
(一般式(VII)中R16は水素原子またはメチル基を、G−O−は還元糖の1位の水酸基より水素を除いた基を表す。mは2又は3を、lは1〜5の整数を表す。)
一般式(VII)で表される親水性モノマーにおいて、G−O−で表される還元糖の1位の水酸基より水素を除いた基の還元糖としては、具体的には、グルコース、マンノース、ガラクトース、アラビノース、キシロース、リボースなどの単糖、マルトース、ラクトース、セロビオース等の2糖、マルトトリオース等の3糖、マルトオリゴ糖等のオリゴ糖からなる群から選択される一種または二種以上が例示されるが、中でも、グルコース、ガラクトース、アラビノース、キシロース、リボース、マルトース、ラクトースセロビオースからなる群から選択される一種または二種以上が好ましく、グルコースが特に好ましい。また、一般式(VII)で表されるモノマーとしては、グルコシルオキシエチルメタクリレート(以下GEMAと省略する。)またはグルコシルオキシエチルアクリレート(以下GEAと省略する。)が好ましい。
(2−5)一般式(VIII)で表される親水性モノマー
本発明における親水性モノマーとして、下記一般式(VIII)で表される親水性モノマーを用いても良い。
一般式(VIII)
(VIII)
(一般式(VIII)中R17は水素原子またはメチル基を、R18はアミノ酸残基、ポリアミン残基又はアミノアルコール残基を表す。Qは酸素原子又はNHで表される基を表す。)
一般式(VIII)のモノマーにおいて、R18で表されるアミノ酸残基のアミノ酸としては、通常知られているアミノ酸であれば、特に限定されず、具体的には、グリシン、アラニン、グルタミン、リジン、アルギニン等が例示される。これらのうちでは、得られる水溶性コポリマーが、皮膚バリアーの回復効果に優れるので、リジン残基が特に好ましい。
また、R18で表されるポリアミン残基におけるポリアミンとは、同一分子内にアルキル基で置換されていても良いアミノ基を2個以上有するアミンを意味し、具体的には、ジアミン、トリアミン、テトラアミン又はこれらのアミノ基の水素原子がアルキル基で置換されているアミンが例示される。これらのうちでは、得られる水溶性コポリマーを含有する皮膚外用剤の使用感が特に優れることから、ジアミンが好ましく、特に好ましい具体例として、合成する際の原料の入手の容易さから、エチレンジアミン、1,4−ジアミノ−n−ブタン、1,6−ジアミノ−n−ヘキサン等が挙げられる。
さらに、R18で表されるアミノアルコール残基におけるアミノアルコールとは、同一分子内にアルキル基で置換されていても良いアミノ基及びアルコール性の水酸基を有する化合物を意味する。アミノアルコールとしては、通常知られているものであれば、特に限定はされないが、具体例としては、エタノールアミン、トリエチルアミノエタノール等が例示される。
一般式(VIII)で表されるモノマーの塩としては、特に限定はされないが、具体的には、酸部分を塩基で中和した、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、アミン塩等、また、アミノ基部分を酸で中和した、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、クエン酸塩、蓚酸塩、炭酸塩等が例示できる。本発明の水溶性コポリマーに一般式(VIII)で表されるモノマーの塩から誘導される構成単位を導入する場合は一般式(VIII)で表されるモノマーを予め塩となし、重合反応を行っても良いし、重合反応により、一般式(VIII)で表されるモノマーから誘導される構成単位を水溶性コポリマーに誘導した後、中和して塩となしてもよい。
一般式(VIII)で表されるモノマー、その塩の具体例としては、以下の構造を有する化合物、その塩が好適に例示できる。
一般式(VIII)で表される親水性モノマーは、例えば、下記に示すように(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸クロライドを用いたエステル化反応、アミド化反応により合成可能である。
(反応式中R17は水素原子またはメチル基を、R18はアミノ酸残基、ポリアミン残基又はアミノアルコール残基を表す。Qは酸素原子又はNHで表される基を表す。)
上述の通り、本発明において親水性ポリマーとしては、前記一般式(IV)、前記一般式(VI)、前記一般式(VII)、及び前記一般式(VIII)を用いることができる。
本発明の好ましい実施の形態では、水溶性コポリマーは前記一般式(IV)から誘導される構成単位IVを含む。
(3)水溶性コポリマー
本発明においては、構成単位IIと構成単位IVを有する水溶性コポリマーを好ましく用いることができる。また、より好ましくは構成単位Vと構成単位IVを有する水溶性コポリマーを用いる。
このような水溶性コポリマーのうち、特に好ましくは(メタクリル酸メトキシPEG−23/ジイソステアリン酸メタクリル酸グリセリル)コポリマーを用いる。
このような水溶性コポリマーを含有することにより、低刺激でべたつきが少なく、乳化安定性に優れた乳化組成物となる。
(メタクリル酸メトキシPEG−23/ジイソステアリン酸メタクリル酸グリセリル)コポリマーは、構成単位(a)として、前記一般式(V)で表される疎水性モノマーのうち、R13、R14が16−メチルヘプタデカノイル基である疎水性モノマーから誘導される構成単位(a)を主として含む。
また、構成単位(b)として、前記一般式(IV)で表される親水性モノマーのうち、R10がメチル基、R11がエチレン基、R12がメチル基、nが23である親水性モノマーから誘導される構成単位(b)を主として含む。
一般的に疎水性の高い界面活性剤は油中水型の乳化組成物の形成に適しており、反対に親水性の高い界面活性剤は水中油型の乳化組成物の形成に適している。本発明における水溶性コポリマーについても同様に、疎水性である構成単位(a)の占める割合が高い場合には油中水型の乳化組成物を形成することに適しており、また、親水性である構成単位(b)の占める割合が高い場合には水中油型の乳化組成物を形成することに適している。
このように、構成単位(a)及び構成単位(b)の占める割合と比率を適宜調整することによって、形成する乳化組成物の乳化形態を調整することができる。
本発明においては水溶性コポリマーにおける、構成単位(a)の全構成単位に占める割合は、好ましくは1〜50質量%、より好ましくは20〜50質量%、30〜40質量%である。
水溶性コポリマーにおける、構成単位(a)が占める割合を前記範囲とすることによって、べたつき感がより低減された水中油型の乳化組成物を提供することができる。
本発明においては、水溶性コポリマーにおける、構成単位(b)の全構成単位に占める割合は、好ましくは50〜99質量%、より好ましくは50〜80質量%、60〜70質量%である。
水溶性コポリマーにおける、構成単位(b)が占める割合を前記範囲とすることによって、べたつき感がより低減された水中油型の乳化組成物を提供することができる。
本発明においては、水溶性コポリマーを構成する、構成単位(a)と構成単位(b)の質量比は、好ましくは10:90〜50:50、より好ましくは20:80〜50:50、さらに好ましくは30:70〜40:60である。
また、水溶性コポリマーを構成する、構成単位(a)と構成単位(b)のモル比は、好ましくは15:85〜62:38、より好ましくは29:71〜62:38、さらに好ましくは41:59〜52:48である。
水溶性コポリマーにおける構成単位(a)及び構成単位(b)の質量比及びモル比を前記範囲とすることによって、水中油型の乳化組成物を形成するのに適した、乳化力に優れた水溶性コポリマーとすることができる。
本発明においては、水溶性コポリマーの平均分子量は、好ましくは20000〜110000、より好ましくは20000〜80000、より好ましくは30000〜80000、より好ましくは40000〜70000、さらに好ましくは50000〜70000、さらに好ましくは57000〜66000である。
なお、ここで平均分子量とは、GPCにより測定したポリスチレン換算の重量平均分子量のことをいう。
<2>乳化組成物
本発明の乳化組成物は、上述の水溶性コポリマー以外の乳化剤を実質的に含まないことを特徴とする。
ここで、「上述の水溶性コポリマー以外の乳化剤を実質的に含まない」とは、上述の水溶性コポリマー以外の乳化剤の含有量が、0.3質量%以下、好ましくは0.1質量%以下、さらに好ましくは0.01質量%以下、さらに好ましくは0.001質量%以下であることを言う。また、上述の水溶性コポリマー以外の乳化剤を含まないことが特に好ましい。
乳化組成物における上述の水溶性コポリマーの含有量は、好ましくは0.1〜50質量%、より好ましくは0.5〜30質量%である。
上述の水溶性コポリマーの含有量を前記範囲とすることによって、乳化組成物の乳化安定性をより向上させることができる。
本発明の乳化組成物における水相及び油相の含有量は、水溶性コポリマーにおける構成単位(a)及び構成単位(b)の比率を変更することによって適宜調整することが可能である。
以下、上述した水中油型の乳化組成物を形成することに適した比率で構成単位(a)と構成単位(b)を含む水溶性コポリマーを使用した場合における油相及び水相の含有量等について説明する。
なお、本明細書においては油相及び油相成分、並びに水相及び水相成分には、本発明における水溶性コポリマーは含まれないものとして説明する。
本発明の乳化組成物における油相成分の含有量は、好ましくは0.01〜80質量%、より好ましくは0.1〜70質量%である。
油相成分の含有量を前記範囲とすることによって、乳化組成物の乳化安定性を向上させることができる。
なお、油相成分とは、油剤及び親油性の成分であり、乳化組成物において油相に含まれる成分のことを言う。
本発明の乳化組成物において、上述の水溶性コポリマーと油相成分の質量比は、好ましくは1:100〜1:0.2、より好ましくは1:70〜1:0.3である。
水溶性コポリマーと油相成分の質量比を前記範囲とすることによって、乳化組成物の乳化安定性を向上させることができる。
本発明の乳化組成物において、油相と水相の質量比は、好ましくは0.1:99.9〜80:20、より好ましくは1:99〜65:35である。
油相と水相の質量比を前記範囲とすることによって、安定な水中油型の乳化組成物を形成することができる。
油相と水相に含まれる成分は特に限定されない。
油相を構成する油剤としては、例えば、液体油脂、固体油脂、ロウ、炭化水素油、高級脂肪酸、高級アルコール、合成エステル油、シリコーン油等を挙げることができる。
液体油脂としては、例えば、アボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、メドウフォーム油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン等が挙げられる。
固体油脂としては、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒマシ油等が挙げられる。
ロウ類としては、ミツロウ、カンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ジョジョバロウ、硬質ラノリン、セラックロウ、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル等が挙げられる。
炭化水素油としては、流動パラフィン、オゾケライト、プリスタン、パラフィン、セレシン、スクワレン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン(ベヘニン)酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ウンデシレン酸、トール酸等が挙げられる。
高級アルコールとしては、例えば、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、バチルアルコール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール等が挙げられる。
合成エステル油としては、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、ステアリン酸スクロース、オレイン酸スクロース、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジ−2−エチルヘキシル酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキシル酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ペンタンエリスリトール、トリ−2−エチルヘキシル酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オイル、セトステアリルアルコール、アセトグリセライド、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、パルミチン酸セチル、アジピン酸ジイソブチル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、セバチン酸ジイソプロピル、コハク酸2−エチルヘキシル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、クエン酸トリエチル等が挙げられる。
シリコーン油としては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサンや、デカメチルポリシロキサン、ドデカメチルポリシロキサン、テトラメチルテトラハイドロジェンポリシロキサンなどの環状ポリシロキサン等が挙げられる。
油剤は1種または2種以上を用いることができる。
本発明の乳化組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、通常化粧料に配合される任意添加成分を配合してもよい。このような添加成分としては、例えば、ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール等の保湿剤;エタノール等の低級アルコール;ブチルヒドロキシトルエン、トコフェロール、フィチン等の酸化防止剤;安息香酸、サリチル酸、ソルビン酸、パラオキシ安息香酸アルキルエステル、ヘキサクロロフェン等の抗菌剤;パラアミノ安息香酸(以下「PABA」と略記)、PABAモノグリセリンエステル、N,N−ジプロポキシPABAエチルエステル、N,N−ジエトキシPABAエチルエステル、N,N−ジメチルPABAメチルエステル、N,N−ジメチルPABAエチルエステル、N,N−ジメチルPABAブチルエステル、N,N−ジメチルPABA2−エチルヘキシルエステル等の安息香酸系紫外線吸収剤;ホモメンチル−N−アセチルアントラニレート等のアントラニル酸系紫外線吸収剤;アミルサリシレート、メンチルサリシレート、ホモメンチルサリシレート、オクチルサリシレート、フェニルサリシレート、ベンジルサリシレート、p−イソプロパノールフェニルサリシレート等のサリチル酸系紫外線吸収剤;オクチルシンナメート、エチル−4−イソプロピルシンナメート、メチル−2,5−ジイソプロピルシンナメート、エチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、メチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、プロピル−p−メトキシシンナメート、イソプロピル−p−メトキシシンナメート、イソアミル−p−メトキシシンナメート、オクチル−p−メトキシシンナメート(2−エチルヘキシル−p−メトキシシンナメート)、2−エトキシエチル−p−メトキシシンナメート、シクロヘキシル−p−メトキシシンナメート、エチル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、2−エチルヘキシル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、グリセリルモノ−2−エチルヘキサノイル−ジパラメトキシシンナメート等のケイ皮酸系紫外線吸収剤;〔3−ビス(トリメチルシロキシ)メチルシリル−1−メチルプロピル〕−3,4,5−トリメトキシシンナメート、〔3−ビス(トリメチルシロキシ)メチルシリル−3−メチルプロピル〕−3,4,5−トリメトキシシンナメート、〔3−ビス(トリメチルシロキシ)メチルシリルプロピル〕−3,4,5−トリメトキシシンナメート、〔3−ビス(トリメチルシロキシ)メチルシリルブチル〕−3,4,5−トリメトキシシンナメート、〔3−トリス(トリメチルシロキシ)シリルブチル〕−3,4,5−トリメトキシシンナメート、〔3−トリス(トリメチルシロキシ)シリルブチル〕−3,4,5−トリメトキシシンナメート、〔3−トリス(トリメチルシロキシ)シリル−1−メチルプロピル〕−3,4−ジメトキシシンナメート等のシリコーン系ケイ皮酸紫外線吸収剤;2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4’−メチルベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸塩、4−フェニルベンゾフェノン、2−エチルヘキシル−4’−フェニル−ベンゾフェノン−2−カルボキシレート、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシ−3−カルボキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤;3−(4’−メチルベンジリデン)−d,l−カンファー、3−ベンジリデン−d,l−カンファー、ウロカニン酸エチルエステル、2−フェニル−5−メチルベンゾキサゾール、2,2’−ヒドロキシ−5−メチルフェニルベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、ジベンザラジン、ジアニソイルメタン、4−メトキシ−4’−t−ブチルジベンゾイルメタン、5−(3,3’ジメチル−2−ノルボルニリデン)−3−ペンタン−2−オン等の紫外線吸収剤;アシルサルコシン酸(例えばラウロイルサルコシンナトリウム)、グルタチオン、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸等の有機酸;ビタミンAおよびその誘導体、ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6トリパルミテート、ビタミンB6ジオクタノエート、ビタミンB2およびその誘導体、ビタミンB12、ビタミンB15およびその誘導体等のビタミンB類、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル等のビタミン類;γ−オリザノール、アラントイン、グリチルリチン酸(塩)、グリチルレチン酸およびその誘導体、トラネキサム酸およびその誘導体〔トラネキサム酸誘導体としては、トラネキサム酸の二量体(例えば、塩酸トランス−4−(トランス−アミノメチルシクロヘキサンカルボニル)アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸、等)、トラネキサム酸とハイドロキノンのエステル体(例えば、トランス−4−アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸4’−ヒドロキシフェニルエステル、等)、トラネキサム酸とゲンチシン酸のエステル体(例えば、2−(トランス−4−アミノメチルシクロヘキシルカルボニルオキシ)−5−ヒドロキシ安息香酸およびその塩、等)、トラネキサム酸のアミド体(例えば、トランス−4−アミノメチルシコロヘキサンカルボン酸メチルアミドおよびその塩、トランス−4−(P−メトキシビンゾイル)アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸およびその塩、トランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸およびその塩、等)〕、ヒノキチオール、ビサボロール、ユーカルプトーン、チモール、イノシトール、サイコサポニン、ニンジンサポニン、ヘチマサポニン、ムクロジサポニン等のサポニン類、パントテニルエチルエーテル、エチニルエストラジオール、トラネキサム酸、アルブチン、セファランチン、プラセンタエキス等の各種薬剤;ギシギシ、クララ、コウホネ、オレンジ、セージ、ノコギリソウ、ゼニアオイ、センブリ、タイム、トウキ、トウヒ、バーチ、スギナ、ヘチマ、マロニエ、ユキノシタ、アルニカ、ユリ、ヨモギ、シャクヤク、アロエ、クチナシ、サワラ等の植物の抽出物;色素;多孔質および/または吸水性の粉末(例えば、トウモロコシやバレイショ等から得られるスターチ類、無水ケイ酸、タルク、カオリン、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、アルギン酸カルシウム等の粉末);中和剤;防腐剤;香料;顔料等が挙げられる。
本発明の乳化組成物は、上述の水溶性コポリマーを含む水相成分と油相成分をそれぞれ調製し、これらを常法により撹拌混合することによって製造することができる。
本発明の乳化組成物は、低刺激であり、べたつきが少ないことから、乳液、クリーム、美容液、日焼け止め、リキッドファンデーション等の化粧料、皮膚外用剤、医薬部外品や医薬品として使用することが好ましい。
<3>乳化剤
本発明は、上述の水溶性コポリマーからなる乳化剤にも関する。上述の水溶性コポリマー及び乳化組成物に関する記載事項は、本発明の乳化剤に適用することができる。
<4>乳化組成物の製造方法
本発明は、上述した本発明の乳化剤を用いて乳化組成物を製造する方法にも関する。本発明の方法は、本発明の乳化剤以外の乳化剤を使用しないことを特徴とする。上述の水溶性コポリマー及び乳化組成物に関する記載事項は、本発明の製造方法に適用することができる。
以下の表1〜3に示す成分を撹拌混合することによって、乳化組成物を製造した。
なお、本実施例においては、本発明の乳化剤である水溶性コポリマーとして、疎水性モノマーであるグリセリルジイソステアレートメタクリレートと、親水性モノマーであるメタクリル酸メトキシPEG−23を、およそ3:7の質量比で共重合させた、平均分子量61000の(グリセリルジイソステアレートメタクリレート/メタクリル酸メトキシPEG−23)コポリマーを用いた。
また、水溶性コポリマーとして、ポリオキシプロピレン(重合度60)及びポリオキシエチレン(平均重合度11)とグリセリンとのエーテルであるPEG/PPG−60/11グリセリン(アデカノール M−3228)を用いて組成物を製造した(比較例1、3、5)。
さらに、界面活性剤としてポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を用いて乳化組成物を製造した(比較例2、4、6)。
実施例1〜23における(グリセリルジイソステアレートメタクリレート/メタクリル酸メトキシPEG−23)コポリマーとスクワランと水の配合比率をプロットした3成分系相図を図1に示す。
実施例24〜54における(グリセリルジイソステアレートメタクリレート/メタクリル酸メトキシPEG−23)コポリマーとトリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルと水の配合比率をプロットした3成分系相図を図2に示す。
実施例55〜81における(グリセリルジイソステアレートメタクリレート/メタクリル酸メトキシPEG−23)コポリマーとジメチコンと水の配合比率をプロットした3成分系相図を図3に示す。
実施例1〜81の乳化組成物は、室温で3ヶ月保管した後であっても安定な乳化形態を示していた。つまり、(グリセリルジイソステアレートメタクリレート/メタクリル酸メトキシPEG−23)コポリマーによって、非極性の炭化水素油であるスクワラン、極性の炭化水素油であるトリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、そして、シリコーン油の何れの油剤を用いた場合であっても、安定な乳化組成物を製造することができた。
一方、水溶性コポリマーであるPEG/PPG−60/11グリセリンを含む比較例1、3及び5の組成物は、撹拌混合しても乳化することができず、製造後すぐに油相と水相に完全に分離した。
この結果は、本発明の乳化剤である水溶性コポリマーによれば、種々の油剤を用い、安定な乳化組成物を製造することができることを示している。
また、表1〜3に示すように、(グリセリルジイソステアレートメタクリレート/メタクリル酸メトキシPEG−23)コポリマーの含有量が、1〜30質量%の何れの処方であっても、乳化組成物を製造することができた。
また、表1〜3に示すように、油相の含有量が10〜70質量%の何れの場合であっても乳化組成物を製造することができた。
実施例1〜81と比較例2、4、6を適量肌に塗布した。その結果、実施例1〜81の乳化組成物は、比較例2、4、6の乳化組成物と比較して、刺激感が無く、また、べたつきが少なかった。
この結果は、本発明の乳化剤である水溶性コポリマーによって乳化された乳化組成物は、界面活性剤によって乳化された一般的な乳化組成物と比較して使用感に優れることを示している。
特に(グリセリルジイソステアレートメタクリレート/メタクリル酸メトキシPEG−23)コポリマーの含有量が15質量%、さらに好ましくは1質量%である実施例の乳化組成物は、より優れた使用感を有していた。
本発明は乳化化粧料に応用することができる。

Claims (6)

  1. 下記一般(II)表される疎水性モノマーから誘導される1種又は2種以上の構成単位(a)と、下記一般式(IV)で表される親水性モノマーから誘導される1種又は2種以上の構成単位(b)を必須構成単位として有する水溶性コポリマーを含み、該水溶性コポリマー以外の乳化剤を実質的に含んでいないことを特徴とする、乳化組成物。
    一般式(II)
    (II)
    (一般式(II)中R3は水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を表し、R4,R5は同一でも異なっていてもよく、環構造を含まない、分岐を有する、炭素数6〜22のアシル基を表す。Xは三価のアルコールからOH基が脱離した基を表す。)
    一般式(IV)
    (IV)
    (一般式(IV)中R10は水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を表し、R11は水酸基を有していてもよい炭素数2〜4のアルキレン基を表し、R12は水素原子、炭素数6〜10の芳香族炭化水素基、炭素数1〜14の脂肪族炭化水素基又は炭素数1〜12のアシル基を表す。nは6〜40の整数を表す。)
  2. 前記水溶性コポリマーの含有量が0.5〜30質量%であることを特徴とする、請求項1記載の乳化組成物。
  3. 油相成分の含有量が0.1〜70質量%であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の乳化組成物。
  4. 化粧料であることを特徴とする、請求項1〜の何れか一項に記載の乳化組成物。
  5. 下記一般(II)表される疎水性モノマーから誘導される1種又は2種以上の構成単位(a)と、下記一般式(IV)で表される親水性モノマーから誘導される1種又は2種以上の構成単位(b)を必須構成単位として有する水溶性コポリマーからなる乳化剤。
    一般式(II)
    (II)
    (一般式(II)中R3は水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を表し、R4,R5は同一でも異なっていてもよく、環構造を含まない、分岐を有する、炭素数6〜22のアシル基を表す。Xは三価のアルコールからOH基が脱離した基を表す。)
    一般式(IV)
    (IV)
    (一般式(IV)中R10は水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を表し、R11は水酸基を有していてもよい炭素数2〜4のアルキレン基を表し、R12は水素原子、炭素数6〜10の芳香族炭化水素基、炭素数1〜14の脂肪族炭化水素基又は炭素数1〜12のアシル基を表す。nは6〜40の整数を表す。)
  6. 下記一般(II)表される疎水性モノマーから誘導される1種又は2種以上の構成単位(a)と、下記一般式(IV)で表される親水性モノマーから誘導される1種又は2種以上の構成単位(b)を必須構成単位として有する水溶性コポリマーからなる乳化剤を用いて乳化を行う工程を含む、乳化組成物の製造方法であって、該乳化剤以外の乳化剤を実質的に使用しないことを特徴とする、製造方法。
    一般式(II)
    (II)
    (一般式(II)中R3は水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を表し、R4,R5は同一でも異なっていてもよく、環構造を含まない、分岐を有する、炭素数6〜22のアシル基を表す。Xは三価のアルコールからOH基が脱離した基を表す。)
    一般式(IV)
    (IV)
    (一般式(IV)中R10は水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を表し、R11は水酸基を有していてもよい炭素数2〜4のアルキレン基を表し、R12は水素原子、炭素数6〜10の芳香族炭化水素基、炭素数1〜14の脂肪族炭化水素基又は炭素数1〜12のアシル基を表す。nは6〜40の整数を表す。)
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