JP6699844B2 - 乳化組成物 - Google Patents
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例えば、メラニン産生抑制作用を有する美白剤の場合、有効成分がメラノサイトやメラノサイトへの刺激伝達経路等に到達する必要があり、有効成分はまず角層に浸透して通過する必要がある。
そのような有効成分の皮膚浸透性を促進する成分として、例えば、特定の構造を有するアルキレンオキシド誘導体や(特許文献1)、特定の官能基を有するシリコーン系界面活性剤(特許文献2〜3)などを利用することが提案されている。
しかしながら、有効成分を浸透させた後の角層のバリア機能を回復させ、肌を保護することも、健康な肌を保つためには重要である。
このような状況に鑑みて、本発明は、水溶性有効成分の肌への浸透性と肌の保護とが両立した乳化組成物を提供することを課題とする。
また、本発明者らは、角層のバリア機能を回復させ、肌を保護するには植物由来のロウが有効であることを見出した。従来、化粧料等においてロウは、リップスティックなどの油性固形組成物においてツヤ出しや疎水性被膜の形成のために用いられたり、乳化組成物においてハリ感付与剤として用いられたりしてきたが(特許文献4)、角層のバリア機能回復効果については知られていない。
さらに、ローションや水中油乳化組成物などの水分が多い系では、植物由来のロウは析出しやすく、組成物の安定性を損ねやすいという問題があったところ、本発明者らは、上
記特定の界面活性剤二種類を組み合わせて併用すると、水分が多い系であっても植物由来のロウの析出を抑えることができ、乳化組成物の安定性が良好になることをも見出し、本発明を完成するに至った。
a)ラメラ液晶相を形成し得るポリグリセリン脂肪酸エステル
b)ポリエチレングリコールの重合度が15〜100のステアリン酸ポリエチレングリコール
c)水溶性有効成分
d)植物由来のロウ
本発明の乳化組成物は、さらに、e)非極性油を含有することが好ましい。
本発明において、前記a)ラメラ液晶相を形成し得るポリグリセリン脂肪酸エステルは、炭素数10〜30の分岐鎖又は直鎖の、飽和又は不飽和の脂肪酸と、重合度4〜6のグリセリンとのエステルであることが好ましい。
本発明において、前記c)植物由来のロウは、カルナウバロウであることが好ましい。
本発明の乳化組成物は、皮膚外用剤の態様として好適に利用できる。
ここで、「ラメラ液晶相を形成し得る」とは、通常、40〜80質量%水溶液において、15〜80℃の何れかの温度でラメラ液晶相を形成することをいう。ただし、上記濃度範囲外においてもラメラ液晶相を形成しうるものであることや、上記濃度範囲内においてラメラ液晶相を形成しない濃度もあることは、排除されない。なお、これらの液晶相を形成していることは、X線回折解析や偏光顕微鏡観察などの定法により確認することができる。
そのHLB値は、特に問わないが、10〜14のものが好ましく、11〜13のものがより好ましい。なお、本明細書においてHLB値は、グリフィンの式より算出した値をいう。
さらに、ラメラ液晶相を形成しやすい、すなわち分子の極性で平板上に並びやすいものとして、両親媒性物質の親水部と疎水部の幾何学的割合を表す臨界充填パラメーター(CPP)が1/2〜1であることが好ましい。
そのHLB値は、特に問わないが、11〜18のものが好ましく、13〜17のものがより好ましい。
また、成分b)を一種又は二種以上用いてもよい。
また、成分a)及び成分b)は、肌の角層の細胞間脂質との親和性が高く、これをゆらがせる(溶かす)働きをし、角層細胞間の積層状態がゆるまり、また、乳化組成物の表面張力を低下させて、成分d)水溶性有効成分の角層への浸透を促進する。この促進作用は、成分a)及び成分b)を組み合わせることで、各段に優れたものとなる。
なお、本発明者は、種々の界面活性剤について示差走査熱量計(DSC)を用いて細胞間脂質の結晶性(融点)を低下させるか否かを測定することによって水溶性有効成分の浸透促進性を検討したところ、成分a)及び成分b)の組み合わせが特に好ましいことを見出した。
成分c)は、成分a)及び成分b)がゆらがせた細胞間脂質を、再び結晶化させるための成分である。すなわち、角層細胞間に水溶性有効成分が浸透した後の角層を閉じて、バリア機能を回復することで、肌を保護する役割を担う。
これにより、有効成分の角層への浸透、及びその後の肌の保護、という有用な機能を効率的に発揮し得る乳化組成物となり得る。
ここで水溶性とは、乳化組成物中において水相に存在するものをいい、通常は25〜65℃の水に懸濁して1時間静置した後に水に溶解するものであればよい。
また、有効成分とは、皮膚などに適用したときに、何らかの作用を発揮するものをいい、特に限定されないが、例えば、美白剤、抗酸化剤、保湿剤、シワ改善剤、抗炎症剤、ビタミン類、各種アミノ酸、育毛剤、抗菌剤、ホルモン剤、酵素、各種植物抽出物、賦活剤
、血行促進剤等が挙げられ、これらを1種のみを含有させてもよく、2種以上含有されていてもよい。
L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸リン酸エステル、L−アスコルビン酸−2−硫酸エステル、L−アスコルビン酸2−グルコシド又はそれらの塩;
L−アスコルビン酸モノステアレート、L−アスコルビン酸モノパルミテート、L−アスコルビン酸モノオレート等のL−アスコルビン酸モノアルキルエステル類;
L−アスコルビン酸モノリン酸エステル、L−アスコルビン酸−2−硫酸エステルなどのL−アスコルビン酸モノエステル類;
L−アスコルビン酸ジステアレート、L−アスコルビン酸ジパルミテート、L−アスコルビン酸ジオレートなどのL−アスコルビン酸ジアルキルエステル類;
L−アスコルビン酸ジリン酸エステルなどのL−アスコルビン酸ジエステル類;
L−アスコルビン酸トリステアレート、L−アスコルビン酸トリパルミテート、L−アスコルビン酸トリオレートなどのL−アスコルビン酸トリアルキルエステル類;
L−アスコルビン酸トリリン酸エステルなどのアスコルビン酸トリエステル類;
L−アスコルビン酸2−グルコシドなどのL−アスコルビン酸グルコシド類
が挙げられる。
、イソトレチノイン、レチノイン酸トコフェロール、パルミチン酸レチノール、酢酸レチノールやウルソール酸ベンジルエステル、ウルソール酸リン酸エステル、ベツリン酸ベンジルエステル、ベンジル酸リン酸エステル、コンドロイチン硫酸ナトリウム、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、センブリエキス、ゲットウ葉エキス、加水分解ヒカゲノツルニンジン根エキス、ヤグルマギクエキス等が挙げられる。
B6塩酸塩等のビタミンB6誘導体;ニコチン酸、ニコチン酸アミドのニコチン酸誘導体;ビタミンEおよびその誘導体;β−カロチンなどが挙げられる。特に、油溶性ビタミン(ビタミンA、ビタミンE)ではなく、水溶性ビタミン又は親水化したビタミン誘導体が好ましい。
る。用いる成分d)によって、その含有量は適宜調節することができる。
油性成分としては、極性を有する極性油と、極性を有さない非極性油とがあり特に限定されないが、本発明の乳化組成物は乳化安定性の観点から、非極性油(以降「成分e)」と記す。)を含むことが好ましい。この場合、通常は、極性油と非極性油との両方を含有する。
非極性油としては、炭化水素油、シリコーン油等がある(ただし、シリコーン油はその化学構造式により、極性を有する場合もある)。また、本発明においてより好ましい非極性油としては、スクワランが挙げられ、特にシュガースクワランを含有させると好ましい。
合成極性油としては、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジ−2−エチルヘキシル酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリル、トリ−2−エチルヘキシル酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ペンタンエリスリトール、トリ−2−エチルヘキシル酸グリセリル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパンを挙げることができる。さらに、エチルヘキサン酸セチル、2−エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリル、トリ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オイル、セトステアリルアルコール、アセトグリセライド、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、セバチン酸ジイソプロピル、コハク酸2−エチルヘキシル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、クエン酸トリエチル、オクチルメトキシシンナメート等も挙げられる。
炭化水素油としては、イソドデカン、イソヘキサデカン、スクワラン、ワセリン、水添ポリ(C6−12オレフィン)、水添ポリイソブテン等が挙げられる。極性を有しないシリコーン油としてはシクロペンタシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、カプリリルメチコン、ジメチコン、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、(ジメチコン/フェニルビニルジメチコン)クロスポリマー等が挙げられる。
極性を有するシリコーン油としてはジフェニルシロキシフェニルトリメチコン等が挙げられる。
,5−メチレンピペリジニウム);アルキル四級アンモニウム塩;アルキルジメチルベン
ジルアンモニウム塩;アルキルイソキノリニウム塩;ジアルキルモリホニウム塩;POEアルキルアミン;アルキルアミン塩;ポリアミン脂肪酸誘導体;アミルアルコール脂肪酸誘導体;塩化ベンザルコニウム;塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。
リサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、パーミキュライト、炭酸マグ
ネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、弗素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(例えば、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム)、窒化ホウ素等);有機粉末(例えば、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四弗化エチレン粉末、セルロース粉末等);無機白色顔料(例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛等);無機赤色系顔料(例えば、酸化鉄(ベン
ガラ)、チタン酸鉄等);無機褐色系顔料(例えば、γ−酸化鉄等);無機黄色系顔料(例えば、黄酸化鉄、黄土等);無機黒色系顔料(例えば、黒酸化鉄、低次酸化チタン等);無機紫色系顔料(例えば、マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等);無機緑色系顔料(例えば、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等);無機青色系顔料(例えば、群青、紺青等);パール顔料(例えば、酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等);金属粉末顔料(例えば、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等);ジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料(例えば、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、及び青色404号などの有機顔料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号及び青色1号等);天然色素(例えば、クロロフィル、β−カロチン等)等が挙げられる。
リコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテル等);2価アルコールエーテルエステル(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、エチレングリコールジアジベート、エチレングリコールジサクシネート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノフェニルエーテルアセテート等);グリセリンモノアルキルエーテル(例えば、キシルアルコール、セラキルアルコール、バチルアルコール等);糖アルコール(例えば、ソルビトール、マルチトール、マルトトリオース、マンニトール、ショ糖、エリトリトール、グルコース、フルクトース、デンプン分解糖、マルトース、キシリトース、デンプン分解糖還元アルコール等);グリソリッド;テトラハイドロフルフリルアルコール;POE−テトラハイドロフルフリルアルコール;POP−ブチルエーテル;POP・POE−ブチルエーテル;トリポリオキシプロピレングリセリンエーテル;POP−グリセリンエーテル;POP−グリセリンエーテルリン酸;POP・POE−ペンタンエリスリトールエーテル等が挙げられる。
モロコシ、バレイショ、コムギ)、グリチルリチン酸);微生物系高分子(例えば、キサ
ンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、ブルラン等);動物系高分子(例えば、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン、ヒアルロン酸等)等の天然の水溶性高分子、
デンプン系高分子(例えば、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等);セルロース系高分子(メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末、塩化O−〔2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル〕ヒドロキシエチルセルロース等);アルギン酸系高分子(例えば、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等)等の半合成の水溶性高分子、
ビニル系高分子(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー等);アクリル系高分子(例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド、ポリ(アクリル酸−メタクリル酸アルキル)、(ジメチルアクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリンNa)クロスポリマー、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸/ビニルピロリドン)、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ベヘネス−25)クロスポリマー、等);ポリエチレンイミン;カチオンポリマー;(ポリオキシエチレンデシルテトラデシルエーテル・ヘキサメチレンジイソシアネート・ポリエチレングリコール11000共重合体;塩化O−〔2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル〕ローカストビーンガム;ビニルピロリドン・メタクリル酸N;N−ジメチルアミノエチル・アクリル酸ステアリル・ジアクリル酸トリプロピレングリコール共重合
体;合成ケイ酸ナトリウム・マグネシウム等の合成の水溶性高分子が挙げられる。
多糖としては、例えば、セルロース、クインスシード、コンドロイチン硫酸、デンプン、ガラクタン、デルマタン硫酸、グリコーゲン、アラビアガム、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸、トラガントガム、ケラタン硫酸、コンドロイチン、キサンタンガム、ムコイチン硫酸、グアガム、デキストラン、ケラト硫酸、ローカストビーンガム、サクシノグルカン、カロニン酸等が挙げられる。
ビタミン類としては、例えば、ビタミンA、B1、B2、B6、C、E及びその誘導体
、パントテン酸及びその誘導体、ビオチン等が挙げられる。
酸化防止助剤としては、例えば、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、ケファリン、ヘキサメタフォスフェイト、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸等が挙げられる。
防腐剤としては、例えば、エチルパラベン、ブチルパラベン等が挙げられる。
一に撹拌して得ることができる。
好ましくは、ラメラ液晶相を経由して製造するいわゆる液晶乳化の手法で製造することが、微細な乳化粒子が形成されて温度・経時安定性が高まる観点から好ましい。
調製した各組成物について、以下の4つの項目について評価を行った。
評価結果を併せて表1に示す。本発明の乳化組成物は、有効成分(アスコルビン酸2-
グルコシド)の浸透性に優れ、かつ肌の保護力も十分に有し、さらに安定性にも優れることがわかる。
以下の手順で、実施例及び比較例の各組成物について、三次元培養表皮モデル(EPI-MODEL24 (24Well)(Labcyte社製))への水溶性有効成分の浸透性を評価した。なお、本評
価に用いた組成物は、表1に示す処方成分にさらにカルセインNa(東京化成工業株式会社)0.02質量%を加えたものを用いた。三次元培養表皮モデルを培地に移し、37℃、5%CO2条件下で1時間プレインキュベートした。表皮モデルをインキュベーターから取出し、実施及び比較例の何れかの組成物を50μL/ウェルずつ添加投与した。表皮モデルをインキュベーターへ戻し、1時間後に取り出し、表皮モデル上に残った組成物をPBS(和光純薬工業株式会社製)でよく洗浄した後、メスで切り取りOTCコンパウンド中へ包埋し、−80℃にて凍結させた。凍結させた表皮モデルからCold time(サクラ
精機 製)を用いて切片を作成した。切片を共焦点レーザー顕微鏡(Carl Zeiss 製LSM510)にて観察し、蛍光を検出し、その部位及び強度に基づいて以下の4段階評価とした。
◎:三次元培養皮膚の奥まで蛍光物質が浸透している状態。
○:三次元培養皮膚の角層部分に蛍光物質がとどまっている状態。
△:三次元培養皮膚の角層表面のみに蛍光物質がとどまっている状態。
×:三次元培養皮膚の角層表面のみに蛍光物質がとどまり、かつ蛍光強度が弱い状態。
ボランティアのパネラーの前腕内側部を水洗し、10分間馴化した後、テバメーター(VAPO SCAN、アサヒテクノラボ社製)を用いて、皮膚バリア機能の一般的指標である経皮
水分蒸散量(TEWL)を測定した。その後、同部位にSDS 0.5%水溶液50μL
を塗布し(肌荒れ惹起)、24時間の閉塞パッチを施した。24時間後にパッチを除去して水洗し、10分間馴化した後、TEWLを測定した。同部位に実施及び比較例の何れかの組成物を塗布して3分間放置し、ウォッシュ剤で洗浄し、10分間馴化してから、TEWLを塗布後15分後(直後)、30分後、45分後、及び60分後に測定した。下記式により回復率を算出し、未塗布部位での回復率(コントロール)との差に基づいて、以下の4段階評価とした。
回復率=(肌荒れ惹起後の値−各時間の値)/(肌荒れ惹起後の値−肌荒れ惹起前の値)
◎:直後の測定で有意差が認められた。
○:時間の経過を待って、有意差が認められた。
△:有意差は認められないが、傾向は確認できた。
×:差が確認されない。
約5名の官能者が実施及び比較例の何れかの組成物を全顔に塗布し、あか抜け感の評価を行った。すなわち、塗布前後において、肌の一部ではなく、表面全体がしっとりと濡れて、肌に光を感じるような実感を与える変化が生じたかを評価し、その程度を以下の4段階とした。
◎:官能者の8割以上に明らかに変化が感じられた。
○:官能者の8割以上でわずかな変化が感じられた。
△:わずかな変化を感じた官能者が存在した。
×:変化を感じない。
実施例及び比較例の各組成物を40℃で3ヶ月間保存した際の性状を観察し、以下の4段階で評価した。
◎:まったく変化なし。
○:ごくわずかに分離したが使用上の問題なし。
△:わずかに分離した。
×:分離した。
Claims (5)
- 下記a)〜d)を含有する、乳化組成物。
a)ラメラ液晶相を形成し得るポリグリセリン脂肪酸エステル
b)ポリエチレングリコールの重合度が15〜100のステアリン酸ポリエチレングリコール
c)植物由来のロウ
d)水溶性有効成分 - さらに、e)非極性油を含有する、請求項1に記載の乳化組成物。
- 前記a)ラメラ液晶相を形成し得るポリグリセリン脂肪酸エステルが、炭素数10〜30の分岐鎖又は直鎖の、飽和又は不飽和の脂肪酸と、重合度4〜6のグリセリンとのエステルである、請求項1又は2に記載の乳化組成物。
- 前記c)植物由来のロウが、カルナウバロウである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の乳化組成物。
- 皮膚外用剤である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の乳化組成物。
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