JP5707108B2 - パンツ型着用物品 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、腰周り弾性部材と各脚周り弾性部材との間における溶着部が、おむつの縦方向に互いに独立離間するとともにおむつの横方向に実質的に向かってほぼ円弧をなしているパンツ型の使い捨ておむつが開示されている。また、特許文献2には、前身頃と後身頃の横方向対向側部が縦横方向に所定間隔で並列する接合ドットで接合されているパンツ型の使い捨ておむつが開示されている。
おむつ1Aは、図1,図2に示すように、中心線CLに対して左右対称に形成されている。従って以下の説明では、左右対称な部分については、主に、左側について説明する。
尚、各図中に示す「Y」方向は、腹側部A又は背側部Bから股部Cへ向かうおむつ1Aの縦方向であり、中心線CLに平行な方向であり、各図中に示す「X」方向は、縦方向と直交するおむつ1Aの幅方向であり、中心線CLに垂直な方向である。以下、具体的に、おむつ1Aについて説明する。
尚、図3に示すエンボス列7dは、サイド接合領域7を形成する最も幅方向(X方向)外方に位置するエンボス列であり、図3に示すエンボス列7fは、サイド接合領域7を形成する最も幅方向(X方向)内方(中心線CL寄り)に位置するエンボス列であり、図3に示すエンボス列7eは、エンボス列7dとエンボス列7fとの間に位置するエンボス列である。
また、サイド接合領域7を形成する複数のエンボス列は、おむつ1Aにおいては、幅方向(X方向)に一定間隔を空けて配されており、幅方向(X方向)に隣り合うエンボス列どうしの間隔(エンボス列7dとエンボス列7eとの間隔、エンボス列7eとエンボス列7fとの間隔)は、2〜10mmであることが好ましく、3〜8mmであることが更に好ましい。尚、複数のエンボス列は、本実施形態のおむつ1Aにおいては、上述したように、幅方向(X方向)に一定間隔を空けて配されているが、本発明においては一定間隔でなくてもよい。なお、縦方向(Y方向)および幅方向(X方向)それぞれにおいて隣り合うエンボス部70間の間隔は、それぞれ、エンボス部70の縦方向長さの中心どうしの間及びエンボス部70の幅方向の長さの中心どうしの間の距離を指す。
表面シート2、裏面シート3及び吸収体4としては、それぞれ、通常、使い捨ておむつ等の吸収性物品に用いられるものであれば、特に制限なく用いることができる。例えば、表面シート2としては、親水性且つ液透過性の不織布等を用いることができ、裏面シート3としては、液不透過性又は撥水性の樹脂フィルムや樹脂フィルムと不織布の積層体等を用いることができる。吸収体4としては、パルプ繊維等の繊維の集合体(不織布であっても良い)又はこれに吸水性ポリマーの粒子を保持させてなる吸収性コアを、透水性の薄紙や不織布からなるコアラップシートで被覆したもの等を用いることができる。
ウエスト弾性部材81、胴廻り弾性部材82は、おむつ1Aにおいては、材料を統一し、太さを同じにし、伸長時の伸長応力も同じにしている。詳述すると、伸長率100%に伸長した時の応力が25gf(5gf〜45gfの範囲の応力であることが好ましい)の弾性部材8(ウエスト弾性部材81及び胴廻り弾性部材82)を、同じ伸長率120%(100%〜150%の範囲とするのが好ましい)で伸長させた状態で外層シート61及び内層シート62の間に配している。尚、伸長率は、自然長に対する、伸長されて増加した分の長さの割合であり、例えば、長さ10cmのものを20cmに伸長するとその伸長率は100%とされる。
おむつ1Aの有する一対のサイド接合領域7,7それぞれは、図1,図3に示すように、縦方向(Y方向)に間欠的に配された複数のエンボス部70からなるエンボス列を幅方向(X方向)に3列7d,7e,7f配して形成されており、各弾性部材8はエンボス列を形成する少なくとも1つのエンボス部70と重なっており、また、隣り合う別のエンボス列を形成する幅方向(X方向)に隣り合うエンボス部同士(例えば、エンボス部70dとエンボス部70e、エンボス部70eとエンボス部70f)が幅方向(X方向)から見て重なっている。その為、着用時に弾性部材8(ウエスト弾性部材81、胴廻り弾性部材82、レッグ弾性部材83)の端部が抜け難く、おむつのズレを防止することができる。また、おむつ1Aの有する複数個の楕円形状のエンボス部70それぞれは、図1,図3に示すように、幅方向(X方向)内方(中心線CL側)に突出する曲線部を有しているので、着用時にエンボス部70による違和感を与え難く、使用感が向上する。また、おむつ1Aの有する複数個の楕円形状のエンボス部70それぞれは、図1,図3に示すように、曲線部を有しているので、着用時に弾性部材8が収縮することによって、エンボス列7dを形成するエンボス部70とエンボス列7eを形成するエンボス部70との間、及びエンボス列7eを形成するエンボス部70とエンボス列7fを形成するエンボス部70との間に、外層体6を構成する外層シート61及び背側部Bの内層シート62の弛みによる隙間を形成することができ、おむつ1Aの着用後の跡残りを低減することができる。
また、おむつ1Aの有する複数個の楕円形状のエンボス部70それぞれは、図1,図3に示すように、幅方向(X方向)内方(中心線CL側)に向かって突出する角のない形状であるため、着用時に着用者の体表への圧力を大きくする形状がなく、エンボス部70による違和感を更に与え難く、使用感が更に向上する。
また、おむつ1Aの各サイド接合領域7を形成する最も幅方向(X方向)外方に位置するエンボス列7dは、図3に示すように、エンボス列7dの最下端がサイド接合領域7の最下端に達していないので、歩行時等に着用者の身体に当たり易い外層体6の縦方向(Y方向)下方側の両角部分を柔らかく形成することができ、使用感が向上する。特に、エンボス列7dの最下端が着用者の腸骨(ちょうこつ)の位置まで達していなければ、動き易く、違和感が少ないという効果が得られる。
第2実施形態のパンツ型使い捨ておむつ1B(以下、「おむつ1B」ともいう)については、第1実施形態のパンツ型使い捨ておむつ1Aと異なる点について説明する。特に説明しない点は、第1実施形態のパンツ型使い捨ておむつ1Aと同様であり、第1実施形態のパンツ型使い捨ておむつ1Aの説明が適宜適用される。
エンボス列7d,7fを形成する各エンボス部70の面積(S)に対するエンボス列7eを形成する各エンボス部70の面積(S1)の比(S1/S)は、0.6〜0.95であることが好ましく、0.7〜0.9であることが更に好ましい。
第2実施形態のおむつ1Bの効果については、第1実施形態のおむつ1Aの効果と異なる点について説明する。特に説明しない点は、第1実施形態のおむつ1Aの効果と同様であり、第1実施形態のパンツ型使い捨ておむつ1Aの効果の説明が適宜適用される。
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
5 吸収性本体
6 外層体
6a,6b 側縁部
61 外層シート
62 内層シート
7 サイド接合領域
7d,7e,7f エンボス列
70 エンボス部
8 弾性部材
81 ウエスト弾性部材
82 胴廻り弾性部材
83 レッグ弾性部材
9 スリット
Claims (6)
- 着用者の腹側、股領域、背側それぞれに位置する腹側部、股部および背側部を備え、該腹側部及び該背側部それぞれの両側縁部間に亘って複数本の弾性部材が配され、前記腹側部及び前記背側部それぞれの両側縁部が融着されて形成された一対のサイド接合領域を有する、前記腹側部、前記背側部から前記股部へ向かう縦方向とこれと直交する幅方向を備えたパンツ型着用物品であって、
各前記サイド接合領域は、前記縦方向に間欠的に配された複数のエンボス部からなるエンボス列を前記幅方向に少なくとも3列配して形成されており、
各前記エンボス部は、少なくとも一本の前記弾性部材と重なっており、隣り合う別の前記エンボス列を形成する幅方向に隣り合う前記エンボス部同士が、幅方向から見て重なっており、
各前記エンボス部は、前記幅方向内方に突出する曲線部を有しており、
前記サイド接合領域を形成する前記少なくとも3列のエンボス列は、縦方向の長さが、幅方向外方に向かって漸次短くなるように形成されているパンツ型着用物品。 - 各前記エンボス部は、前記縦方向に長い形状である請求項1に記載のパンツ型着用物品。
- 各前記サイド接合領域を形成する最も前記幅方向外方に位置する前記エンボス列は、その最上端が前記サイド接合領域の最上端に達していない請求項1又は2に記載のパンツ型着用物品。
- 各前記サイド接合領域を形成する最も前記幅方向外方に位置する前記エンボス列は、その最下端が前記サイド接合領域の最下端に達していない請求項1〜3の何れか1項に記載のパンツ型着用物品。
- 各前記エンボス部は、前記幅方向内方に向かって突出する角のない形状である請求項1〜4の何れか1項に記載のパンツ型着用物品。
- 前記エンボス列を形成する前記複数個のエンボス部同士の間毎に、前記腹側部から前記背側部に貫通するスリットが形成されている請求項1〜5の何れか1項に記載のパンツ型着用物品。
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