JP6560089B2 - パンツ型使い捨ておむつ - Google Patents

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Description

本発明は、パンツ型使い捨ておむつに関する。
パンツ型使い捨ておむつには、吸収体を備えた縦長の吸収性本体の外側に外装体が配されている。そして、パンツ型使い捨ておむつには、外装体における前身頃の左右両側縁と後身頃の左右両側縁とが接合されて一対のサイドシール部、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されている。このような一対のサイドシール部を有するパンツ型使い捨ておむつとして、例えば、特許文献1〜特許文献3に記載のパンツ型使い捨ておむつが提案されている。
特許文献1に記載のパンツ型使い捨ておむつは、使用後の汚れたおむつを容易に取り外す観点から、ウエストバンドの切断を可能にする弱化領域となる無孔破線を、弾性部材上にエンボスして形成している。
また、特許文献2に記載のパンツ型使い捨ておむつは、一対のサイドシール部の領域が、縦方向に間欠的に配された複数のエンボス部からなるエンボス列を横方向に複数列配して形成されている。そして、各エンボス部が、少なくとも一本の弾性部材と重なっており、隣り合う別のエンボス列を形成する横方向に隣り合うエンボス部同士が、幅方向から見て重なるように配されている。このように形成された特許文献2に記載のパンツ型使い捨ておむつは、着用時に弾性部材の端部が抜け難く、おむつのズレを防止するとともに、着用時にエンボス部による違和感を与え難く、使用感が向上する。
また、特許文献3に記載のパンツ型使い捨ておむつは、一対のサイドシール部の目視による視認性が低くなっており、サイドシール部の目視による視認性を高め得るサイドシール部視認性向上手段がサイドシール部の近傍に配されている。このようなサイドシール部視認性向上手段として、特許文献3には、エンボスして形成することが記載されている。このように形成された特許文献3に記載のパンツ型使い捨ておむつは、サイドシール部の目視による視認性が向上し、使用後の汚れたおむつをサイドシール部から破って容易に取り外すことができる。
特開平8−511709号公報 特開2012−110456号公報 特開2014−124398号公報
しかし、特許文献1〜特許文献3の出願時においては、パンツ型使い捨ておむつの着用時に、サイドシール部の弾性部材の端部を抜け難くする為に、サイドシール部の領域においては、接着剤を面状に塗工して、弾性部材の端部を外装体を構成するシート間で固定するのが常法であった。このようにサイドシール部に接着剤を面状に塗工すると共に、特許文献1〜特許文献3に記載のように、エンボスを設けると、着用時に違和感を与えてしまう場合があった。
したがって本発明は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る使い捨ておむつを提供することにある。
本発明は、吸収性本体と、該吸収性本体の非肌当接面側に配されて該吸収性本体を固定する外装体とを備え、該外装体の腹側領域の左右両側縁部と該外装体の背側領域の左右両側縁部とが接合されて一対のサイドシール部、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されているパンツ型使い捨ておむつであって、前記外装体は、前記使い捨ておむつの外面を形成する非肌対向面側の外層シートと、肌対向面側の内層シートと、該外層シート及び該内層シートの間に、該使い捨ておむつの横方向に伸長した状態で、該使い捨ておむつの縦方向に間欠的に配され、接着剤を介して固定された複数の弾性部材とを有し、前記外装体の腹側領域及び背側領域は、それぞれ、各前記サイドシール部よりも前記使い捨ておむつの横方向の内方に、該使い捨ておむつの縦方向に間欠的に配され且つ前記弾性部材と重なる位置に配された複数のエンボス部からなるエンボス部列を有しており、前記接着剤は、前記腹側領域側の前記エンボス部列と前記サイドシール部との間の領域、及び前記背側領域側の前記エンボス部列と前記サイドシール部との間の領域において、前記弾性部材の位置に配され、使い捨ておむつの縦方向に隣り合う前記弾性部材どうしの間に配されていないパンツ型使い捨ておむつを提供するものである。
本発明によれば、着用時に弾性部材の端部が抜け難いとともに、使用後の汚れたおむつをサイドシール部から破って容易に取り外すことができ、しかも着用時にサイドシール部を含む部分の違和感を与え難い。
図1は、本発明の一実施形態であるパンツ型使い捨ておむつの使用状態(着用状態)を示す斜視図である。 図2は、図1に示すおむつを展開して引き伸ばした状態を肌当接面側から視た展開平面図である。 図3は、図2に示すIII―III線断面図である。 図4は、図2に示すおむつの腹側領域側の要部を拡大して示す一部破断拡大平面図である。 図5は、図2に示すおむつの背側領域側の要部を拡大して示す一部破断拡大平面図である。 図6は、図1に示すおむつの横方向の断面図である。 図7は、図1に示すおむつの製造方法を説明する図である。 図8は、外装体を構成する外層シートに用いる伸縮シートの一部破断斜視図である。
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。本発明の一実施形態であるパンツ型使い捨ておむつ1(以下、「おむつ1」ともいう。)は、図1及び図2に示すとおり、吸収性本体10と、吸収性本体10の非肌当接面側に配されて該吸収性本体10を固定する外装体5とを備え、外装体5の腹側領域Aの左右両側縁部5a1,5a1と外装体5の背側領域Bの左右両側縁部5b1,5b1とが接合されて一対のサイドシール部S,S、ウエスト開口WO部及び一対のレッグ開口部LO,LOが形成されている使い捨ておむつである。好適に、おむつ1の外装体5は、図2に示す、展開させかつ伸長させた状態を平面視して、着用時に着用者の腹側に配される腹側領域A、着用時に着用者の背側に配される背側領域B、及び腹側領域Aと背側領域Bとの間の股下領域Cに区分されている。
上述したおむつ1を展開させかつ伸長させた状態とは、図2に示すように、サイドシール部Sを引き剥がして、おむつ1を展開状態とし、その展開状態のおむつ1を、各部の弾性部材を伸長させて、設計寸法(弾性部材の影響を一切排除した状態で平面状に広げたときの寸法と同じ)となるまで広げた状態を意味する。
本明細書において、「肌対向面」とは、おむつ1又はその構成部材(例えば吸収性本体10)における、着用時に着用者の肌側に向けられる面であり、「非肌対向面」とは、おむつ1又はその構成部材における、着用時に着用者の肌側とは反対側(着衣側)に向けられる面である。おむつ1において、縦方向(X方向)とは、平面に展開させかつ伸長させた状態で、腹側領域Aから背側領域Bにわたる方向のことである。また、横方向(Y方向)とは、縦方向(X方向)と直交する方向であり、平面に展開させかつ伸長させた状態のおむつ1の幅方向のことである。
また、おむつ1は、図2に示す、縦方向(X方向)に延びる縦中心線CL1に対して左右対称形となっている。尚、図2中のCL2は、おむつ1を二分する横方向(Y方向)に延びる横中心線であり、縦中心線CL1に直交している。
おむつ1では、吸収性本体10は、図2に示すとおり、おむつ1を展開させかつ伸長させた状態において、縦方向(X方向)が相対的に長い縦長の形状を有している。吸収性本体10は、肌対向面を形成する液透過性の表面シート2と、非肌対向面を形成する液難透過性(撥水性も含む)の裏面シート3と、これら両シート2,3間に介在配置された液保持性の吸収体4とを具備する。また、吸収性本体10の縦方向(X方向)に沿う両側部には、図2に示すように、縦方向(X方向)に伸長状態で配された弾性部材を有する防漏カフ6,6が設けられている。具体的には、防漏カフ6は、液不透過性又は撥水性で且つ通気性の素材から構成されており、各防漏カフ6の自由端部近傍には、防漏カフ形成用弾性部材61が縦方向(X方向)に伸長した状態で配されている。おむつの着用時には、防漏カフ形成用弾性部材61の収縮により防漏カフ6の自由端部側が起立して、横方向(Y方向)への体液の流出が阻止される。
以上のように構成された吸収性本体10は、その縦方向(X方向)を、展開かつ伸長状態におけるおむつ1の縦方向(X方向)に一致させて、外装体5の中央部に、接着剤によって接合されている。このように、外装体5は、使い捨ておむつ1の厚み方向における、吸収性本体10を構成する裏面シート3の非肌対向面側に配されて接着固定されている。
おむつ1では、外装体5は、図2,図3に示すように、おむつ1の外面を形成する非肌対向面側の外層シート51と、肌対向面側の内層シート52と、外層シート51と内層シート52との間に、横方向(Y方向)に伸長した状態で、縦方向(X方向)に間欠的に配され、接着剤54を介して固定された複数の弾性部材53とを有している。好適に、おむつ1では、外装体5は、おむつ1の外面を形成する非肌対向面側の1枚の外層シート51と、おむつ1の内面を形成する肌対向面側の1枚の内層シート52とを有している。外層シート51及び内層シート52は、縦方向(X方向)中央部において縦中心線CL1に向かって内方に括れており、互いに同形同大に形成されている。そして、外層シート51と内層シート52との間には、複数本の弾性部材53及びレッグ弾性部材55が配されている。
おむつ1の弾性部材53について、詳述すると、弾性部材53は、図1、図2、図4及び図5に示すように、腹側領域A及び背側領域Bにおいて、ウエスト開口部WOとなる端縁と吸収性本体10の縦方向(X方向)の端部との間の領域に、縦方向(X方向)に間欠的に横方向(Y方向)に伸長状態で配されている5本〜20本の第1弾性部材531と、吸収性本体10の縦方向(X方向)の端部とレッグ開口部LOとなる周縁との間の領域に、縦方向(X方向)に間欠的に横方向(Y方向)に伸長状態で配されている5本〜20本の第2弾性部材532とを有している。
おむつ1のレッグ弾性部材55について、詳述すると、5本〜20本のレッグ弾性部材55は、図1、図2、図4及び図5に示すように、外装体5の腹側領域Aの一方(図2の左側)の側縁部5a1から股下領域Cの一方(図2の左側)の括れに沿って伸長状態で配され、横中心線CL2を越えない位置で、縦中心線CL1に向かって横方向(Y方向)に平行に伸長状態で配されている。また、レッグ弾性部材55は、外装体5の腹側領域Aの他方(図2の右側)の側縁部5a1から股下領域Cの他方(図2の右側)の括れに沿って伸長状態で配され、横中心線CL2を越えない位置で、縦中心線CL1に向かって横方向(Y方向)に平行に伸長状態で配されている。同様に、レッグ弾性部材55は、外装体5の背側領域Bの一方(図2の左側)の側縁部5b1から股下領域Cの一方(図2の左側)の括れに沿って伸長状態で配され、横中心線CL2を越えない位置で、縦中心線CL1に向かって横方向(Y方向)に平行に伸長状態で配されている。また、レッグ弾性部材55は、外装体5の背側領域Bの他方(図2の右側)の側縁部5b1から股下領域Cの他方(図2の右側)の括れに沿って伸長状態で配され、横中心線CL2を越えない位置で、縦中心線CL1に向かって横方向(Y方向)に平行に伸長状態で配されている。
おむつ1では、外装体5は、図2、図4及び図5に示すように、伸縮領域ETを備えている。伸縮領域ETは、縦方向(X方向)に間欠的に配された、横方向(Y方向)に伸長した状態の複数の弾性部材53を、接着剤54を介して、外層シート51及び内層シート52の間で固定して形成されている。好適に、おむつ1では、伸縮領域ETは、おむつ1の腹側領域A及び背側領域Bにおいて、横方向(Y方向)に伸長した状態で複数本の第1弾性部材531が配されてなる第1弾性領域T1と、横方向(Y方向)に伸長した状態で複数本の第2弾性部材532が配されてなる第2弾性領域T2とを有している。接着剤54は、図3に示すように、第1弾性部材531及び第2弾性部材532それぞれの周面に塗られている。即ち、接着剤54は、横方向(Y方向)に伸長した状態の弾性部材53(第1弾性部材531及び第2弾性部材532)の位置に配されており、弾性部材53(第1弾性部材531及び第2弾性部材532)を外層シート51と内層シート52との間に固定している。
接着剤54は、例えば、コームガンを用い、コームガンの溝に弾性部材53を通すことにより、弾性部材53(第1弾性部材531及び第2弾性部材532)の周面に塗工されている。
また、おむつ1では、外装体5の伸縮領域ETは、図2、図4及び図5に示すように、縦方向(X方向)に隣り合う弾性部材53,53どうしの間毎に、横方向(Y方向)に間欠的に外装体融着部56を配し、外装体融着部56によって外層シート51と内層シート52との間が部分的に固定されて形成されている。好適に、おむつ1では、外層シート51と内層シート52との間が部分的に固定された第1弾性領域T1及び第2弾性領域T2においては、複数の弾性部材531が複数の外装体融着部56を通らないように横方向(Y方向)に伸長状態で配されている。外装体融着部56は、横方向(Y方向)に沿って一列をなすように間欠的に配されており、その複数の外装体融着部54からなる融着部の列が、縦方向(X方向)に間隔を開けて複数列形成されている。そして、おむつ1では、外装体5に、X方向に伸縮性を有する第1弾性領域T1及び第2弾性領域T2が形成されている。
外装体融着部56は、外層シート51と内層シート52とを重ねて、その部分に、熱エンボス加工を施すことにより形成されている。熱エンボス装置としては、エンボスロールとアンビルロールとを備え、そのエンボスロールの外周面に、外装体融着部56の融着部に対応する形状の凸部を有するものを用いることができる。外装体融着部56を形成する加工として、熱エンボス加工に代えて、超音波シール、レーザー等を採用することもできる。
また、おむつ1においては、図2、図4及び図5に示すように、外層シート51及び内層シート52の間に、外層シート51及び内層シート52の中央部の括れに沿って伸長した状態でレッグ弾性部材55が配されている。レッグ弾性部材55は、縦方向(X方向)に間欠的に配された複数本の帯状の接着剤(不図示)を介して、外層シート51と内層シート52との間で固定されている。そして、おむつ1では、外装体5のレッグ開口部LOに、レッグ弾性領域T3が形成されようになる。
レッグ弾性領域T3を形成する前記帯状の接着剤(不図示)は、例えば、コーターを用いて、外層シート51の肌対向面及び内層シート52の非肌対向面の一方に塗工されている。
また、おむつ1では、外装体5の腹側領域Aは、図2及び図4に示すように、各サイドシール部Sよりも横方向(Y方向)の内方に、縦方向(X方向)に間欠的に配され且つ弾性部材53と重なる位置に配された複数のエンボス部57からなるエンボス部列57ALを有している。また、おむつ1では、外装体5の背側領域Bは、図2及び図5に示すように、各サイドシール部Sよりも横方向(Y方向)の内方に、縦方向(X方向)に間欠的に配され且つ弾性部材53と重なる位置に配された複数のエンボス部57からなるエンボス部列57BLを有している。好適に、おむつ1では、外装体5の腹側領域Aの両側縁部5a1,5a1に、それぞれ、複数のエンボス部57からなるエンボス部列57ALが1本配されている。また、おむつ1では、外装体5の背側領域Bの両側縁部5b1,5b1に、それぞれ、複数のエンボス部57からなるエンボス部列57BLが1本配されている。各エンボス部57では、外層シート51の構成繊維と内層シート52の構成繊維が圧密化されており、他の部分よりも密度が高くなっている。すなわち、各エンボス部57では、外層シート51が凹んでおり、外層シート51の構成繊維の繊維密度が他の部分よりも高くなっている。また、各エンボス部57では、外層シート51の構成繊維と内層シート52の構成繊維とが熱融着している。
更に好適に、おむつ1では、外装体5の腹側領域Aの各側縁部5a1において、エンボス部57が、図2及び図4に示すように、各サイドシール部Sよりも縦中心線CL1寄りで、且つ、横方向(Y方向)に伸長した状態の弾性部材53(第1弾性部材531及び第2弾性部材532)と重なる位置に配されており、縦方向(X方向)に延びる1本のエンボス部列57ALを形成している。また、外装体5の背側領域Bの各側縁部5b1において、エンボス部57が、図2及び図5に示すように、各サイドシール部Sよりも縦中心線CL1寄りで、且つ、横方向(Y方向)に伸長した状態の弾性部材53(第1弾性部材531及び第2弾性部材532)と重なる位置に配されており、縦方向(X方向)に延びる1本のエンボス部列57BLを形成している。ここで、エンボス部57が、弾性部材53(第1弾性部材531及び第2弾性部材532)と重なる位置に配されているとは、エンボス部57が、一本の弾性部材53の縦方向(X方向)における一部に重なっている場合を含む意味である。おむつ1では、おむつ1の着用時に弾性部材53の端部が抜け難く、おむつ1のズレを防止する観点から、図2に示すように、各エンボス部57が、一本の弾性部材53の全幅を覆うように、縦方向(X方向)において各弾性部材53に跨っていることが好ましい。
また、おむつ1では、図4及び図5に示すように、おむつ1を展開し且つ伸長させた状態において、腹側領域A側のエンボス部57のエンボス部列57AL及び背側領域B側のエンボス部57のエンボス部列57BLは、おむつ1の着用時にサイドシール部Sを含む部分の違和感を与え難い観点から、おむつ1の横方向(Y方向)の全長(W)を4等分の領域(W/4)に分割した際の最もサイドシール部S側の領域内に配されている。腹側領域A側のエンボス部列57ALと背側領域B側のエンボス部列57BLとは、サイドシール部Sから横方向(Y方向)の内方に同じ間隔dを空けて配されていてもよく、異なる間隔dを空けて配されていてもよいが、サイドシール部Sの近傍を目立たせる観点から、異なる間隔dを空けて配されていることが好ましい。具体的に、サイドシール部Sとエンボス部列57ALとの間隔dは、同様の観点から、5mm以上30mm以下であることが好ましく、15mm以上20mm以下であることが更に好ましい。サイドシール部Sとエンボス部列57BLとの間隔dは、同様の観点から、5mm以上30mm以下であることが好ましく、15mm以上20mm以下であることが更に好ましい。
エンボス部57の形状は、特に限定されるものではなく、例えば、円形状、楕円形状、長円形状、三角形状、ひし形、多角形状等が挙げられる。腹側領域A側のエンボス部列57ALを構成するエンボス部57と、背側領域B側のエンボス部列57BLを構成するエンボス部57とは、形状及び大きさが一致していてもよく、形状及び大きさの少なくとも一方が異なっていてもよいが、サイドシール部Sの近傍を目立たせる観点から、形状及び大きさが異なっていることが好ましい。また、形状及び大きさが異なっていることで、着用者に、おむつの腹側、背側の認識をさせることが容易となる。おむつ1では、図4及び図5に示すように、腹側領域A側のエンボス部列57ALを構成するエンボス部57が円形状に形成され、背側領域B側のエンボス部列57BLを構成するエンボス部57がひし形状に形成されている。また、腹側領域A側のエンボス部列57ALを構成するエンボス部57の大きさが、背側領域B側のエンボス部列57BLを構成するエンボス部57の大きさよりも大きく形成されている。
外装体5について、更に述べると、おむつ1では、接着剤54は、図4及び図5に示すように、腹側領域A側のエンボス部列57ALとサイドシール部Sとの間の領域AT、及び背側領域B側のエンボス部列57BLとサイドシール部Sとの間の領域BTにおいて、弾性部材53(第1弾性部材531及び第2弾性部材532)の位置に配され、縦方向(X方向)に隣り合う弾性部材53(第1弾性部材531及び第2弾性部材532)どうしの間に配されていない。好適には、おむつ1では、領域AT及び領域BTにおいては、レッグ弾性部材55を固定する帯状の接着剤(不図示)も配されておらず、横方向(Y方向)に伸長した状態の弾性部材53(第1弾性部材531及び第2弾性部材532)の周面に塗られた接着剤54のみが配されている。このように、おむつ1の領域AT及び領域BTにおいては、接着剤54は、横方向(Y方向)に伸長した状態の弾性部材53(第1弾性部材531及び第2弾性部材532)の位置にのみ配されている。
おむつ1では、サイドシール部Sは、外装体5を構成する外層シート51及び内層シート52の縁部が重なった状態で接合して形成されており、図6に示すとおり接合部としての融着部40を有している。融着部40は、腹側領域Aを構成する外装体5と、背側領域Bを構成する外装体5とを、それらの縁部が重なった状態で融着することで形成されている。融着部40は、おむつ1の縦方向(X方向)に沿ってウエスト開口部WOからレッグ開口部LOにわたって連続して延びている。ここで融着とは、熱可塑性樹脂を含む外装体5をその溶融状態で接合することをいう。
おむつ1では、サイドシール部Sは、おむつ1を下着のように見せる観点から、おむつ1の着用時において目視による視認性が低く形成されていることが好ましい。その為、おむつ1では、図6に示すように、融着部40を有するサイドシール部Sにおいては、該融着部40よりもおむつ1の横方向(Y方向)の外方に、非接合部が実質的に非存在となっている。これによって、おむつ1の外観が向上するという有利な効果が奏される。実質的に非存在とは、融着部40よりも横方向(Y方向)の外方に非接合部が全く存在しないことを意味するだけでなく、サイドシール部の製造条件の振れ等に起因して不可避的に微小幅(例えば1mm以下)の非接合部が存在していることを許容する趣旨である。具体的には、非接合部が存在していないか又は幅1mm以下の非接合部が存在していることを意味する。
また、図6で示すように、外装体5の腹側領域Aと外装体5の背側領域Bとが接合されているのは、融着部40においてのみであり、腹側領域A側のエンボス部列57AL、背側領域B側のエンボス部列57BLにおいては、腹側領域Aと背側領域Bとは接合されていない。
また、おむつ1では、外装体5は、図4及び図5に示すように、吸収性本体10と重なる領域にて、弾性部材53が個々細かく分断され該弾性部材53の伸縮機能が低減されている。具体的には、吸収性本体10と重なる領域に配されている複数の第2弾性部材532が、1本ずつ、複数個に切断されている。細かく分断された第2弾性部材532の部材片は、もはや収縮力を殆ど有しない状態となっており、外装体5の腹側領域A及び背側領域Bに、弱機能化領域WTを形成している。
また、おむつ1では、図4及び図5に示すように、外装体5の弱機能化領域WTにおける縦方向(X方向)に沿う外方側部には、シート塗布接着剤58が、外層シート51又は内層シート52に、縦方向(X方向)に長い帯状に形成されている。シート塗布接着剤58により、弱機能化領域WTにおいて、複数の第2弾性部材532の端部が外層シート51と内層シート52との間に固定されている。
シート塗布接着剤58は、例えば、コーターを用いて、外層シート51の肌対向面及び内層シート52の非肌対向面の一方に塗工されている。
上述したおむつ1の各部の形成材料について説明する。
吸収性本体10を構成する表面シート2、裏面シート3、吸収体4及び防漏カフ6等としては、使い捨ておむつ等の吸収性物品に従来用いられている各種のもの等を特に制限なく用いることができる。例えば、表面シート2としては、単層又は多層構造の不織布や、開孔フィルム等を用いることができる。裏面シート3としては、透湿性の樹脂フィルム等を用いることができる。吸収体4としては、吸収性ポリマーの粒子及び繊維材料から構成された吸収コアをティッシュペーパーによって被覆されているものを用いることができる。また、防漏カフ6としては、撥水性の単層又は多層構造の不織布等を用いることができる。
外装体5を構成する外層シート51及び内層シート52としては、おむつ1では、スパンボンド不織布、エアスルー不織布、ヒートロール不織布、スパンレース不織布、メルトブローン不織布等からなる単層の不織布又は2層以上の積層不織布等を用いることができる。尚、外層シート51と内層シート52とで、異なるシート材を用いてもよい。
弾性部材(防漏カフ形成用弾性部材61、弾性部材53、レッグ弾性部材55等)としては、例えば、スチレン−ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、ネオプレン等の合成ゴム、天然ゴム、EVA、伸縮性ポリオレフィン、ポリウレタン等を挙げることができる。弾性部材の形態としては、断面が矩形、正方形、円形、楕円形、若しくは多角形状等の糸状(糸ゴム等)、又は紐状(平ゴム等)のもの等を好ましく用いることができる。特に、弾性部材53は、弾性部材の部分を減らして柔軟性と見た目を向上させる観点から、糸ゴムが好ましく用いられる。
接着剤54、レッグ弾性部材55を固定する帯状の接着剤(不図示)、シート塗布接着剤58、及び外装体5及び吸収性本体10等を固定する接着剤としては、使い捨ておむつ等の吸収性物品に従来用いられている各種のホットメルト接着剤等を特に制限なく用いることができる。
サイドシール部Sを形成する加工としては、熱エンボス加工、超音波シール加工、レーザー加工等が挙げられ、おむつ1の着用時においてサイドシール部Sの目視による視認性が低く形成できる観点から、レーザー加工が好ましい。
上述したおむつ1は、その製造方法に特に制限がなく、任意の方法により製造することができる。以下、おむつ1の製造方法の好ましい例について図7を参照して説明する。おむつ1の製造方法は、帯状の外装体5に吸収性本体10を固定する本体固定工程と、吸収性本体10が固定された帯状の外装体5の腹側領域A側と背側領域B側とを重ね合わせ、重ね合わされた外装体5にサイドシール部Sを間欠的に形成するサイドシール部形成工程とを有している。
おむつ1の製造方法は、図7に示すように、いわゆる横流れ方式のパンツ型使い捨ておむつの製造方法である。
先ず、図7に示すように、原反ロール(不図示)から連続的に供給される帯状の外層シート51と、原反ロール(不図示)から連続的に供給される帯状の内層シート52との間に、弾性部材53(第1弾性部材531及び第2弾性部材532)及びレッグ弾性部材55を、所定の伸長率に伸長させた伸長状態で各々複数本配する。このとき、弾性部材53(第1弾性部材531及び第2弾性部材532)は、シートの搬送方向に沿って配される。このとき、本実施態様においては、弾性部材53(第1弾性部材531及び第2弾性部材532)を、接着剤を塗工するコームガン(不図示)の溝に通して、弾性部材53(第1弾性部材531及び第2弾性部材532)の周面に接着剤54を塗工する。
また、本実施態様においては、レッグ弾性部材55は、シートの搬送方向に直交して往復運動する公知の揺動ガイド(不図示)を介して、所定の脚周りパターンを形成しながら配される。帯状の外層シート51及び帯状の内層シート52には、それらを重ね合わせる前に、外層シート51及び内層シート52の少なくとも一方の所定部位に、コーター(不図示)を用いて、レッグ弾性部材55を固定する帯状の接着剤、及びシート塗布接着剤58を塗工する。
そして、図7に示すように、一対のニップロール101,101の間に、弾性部材53(第1弾性部材531及び第2弾性部材532)及びレッグ弾性部材55を伸長状態で挟み込んだ帯状の外層シート51及び帯状の内層シート52を送り込んで加圧する。このようにして、帯状の外層シート51及び帯状の内層シート52の間に複数本の弾性部材53(第1弾性部材531及び第2弾性部材532)及びレッグ弾性部材55が伸長状態で配された帯状の外装体5を形成する(外装体形成工程)。この外装体形成工程では、搬送方向に直交する直交方向に隣り合う2本の弾性部材53の間において帯状の外層シート51と帯状の内層シート52とを接合する複数の外装体融着部56(図4及び図5参照)を、凸部を有するエンボスロールとこれに対応するアンビルロール等の接合手段(不図示)を用いて形成する。その後、必要に応じ、弾性部材プレカット手段(不図示)を用いて、後述する吸収性本体10を配する位置に対応させて、複数本の弾性部材53を構成する第2弾性部材532を押圧し、収縮機能が発現されないように個々複数個に分断して、外装体5の腹側領域A及び背側領域Bに、弱機能化領域WTを形成している。弱機能化領域WTの形成方法に用いる前記弾性部材プレカット手段としては、例えば、特開2002−253605号公報に記載の複合伸縮部材の製造方法に用いる弾性部材分断部等が挙げられる。
本実施態様においては、上述した外装体形成工程と、後述する本体固定工程との間に、帯状の外装体5の弾性部材53(第1弾性部材531及び第2弾性部材532)と重なる位置にエンボス部57を配して、外装体5にエンボス部列57AL,57BL(図4及び図5参照)を形成するエンボス列形成工程を備えている。尚、エンボス列形成工程は、上述した外装体形成工程と、後述する重合工程との間であれば、特に制限なく備えることができるが、後述する本体固定工程の前に備えられている方が、エンボスロール103と吸収性本体10との干渉を考慮しない点で好ましい。エンボス列形成工程は、周面に複数の凸部102を有するエンボスロール103とこれに対応するアンビルロール104とを備えるエンボス装置105を用いて行う。エンボスロール103の複数個の凸部102は、吸収性本体10が固定される帯状の外装体5の腹側領域A側に配された複数の弾性部材53(第1弾性部材531及び第2弾性部材532)に対応する位置に配され、且つ吸収性本体10が固定される帯状の外装体5の背側領域B側に配された複数の弾性部材53(第1弾性部材531及び第2弾性部材532)に対応する位置に配されている。このように、凸部102は、エンボスロール103の周面に、ロールの軸方向に沿って間欠的に配されている。凸部102の頂部の形状は、腹側領域A側のエンボス部列57ALを構成するエンボス部57の形状と、背側領域B側のエンボス部列57BLを構成するエンボス部57の形状に合わせて変更する。上述したエンボス装置105を用い、帯状の外装体5を、エンボスロール103とアンビルロール104との間に搬送して、凸部102によって、腹側領域A側に配された複数の弾性部材53と重なる位置にエンボス部57を形成し、腹側領域A側のエンボス部列57ALを形成すると共に、背側領域B側に配された複数の弾性部材53と重なる位置にエンボス部57を形成し、背側領域B側のエンボス部列57BLを形成する(エンボス列形成工程)。
次いで、図7に示すように、別工程で製造された吸収性本体10に予めホットメルト接着剤等の接着剤を塗工し、該吸収性本体10を90度回転させて、帯状の外装体5を構成する内層シート52上に間欠的に供給して固定する(本体固定工程)。尚、吸収性本体10を固定する接着剤は、吸収性本体10ではなく、内層シート52における吸収性本体10の配置予定位置に予め塗工してもよい。
次いで、図7に示すように、吸収性本体10が配置された帯状の外装体5におけるレッグ弾性部材55で環状に囲まれた環状部の内側にレッグホールLO’を形成する。このレッグホール形成工程は、ロータリーカッター、レーザーカッター等の従来からこの種の物品の製造方法における手法と同様の手法を用いて実施することができる。尚、本実施態様においては、帯状の外装体5に吸収性本体10を配置した後にレッグホールLO’を形成しているが、吸収性本体10の配置前にレッグホールを形成してもよい。
次いで、帯状の外装体5を、搬送方向に直交する直交方向に折り畳み、吸収性本体10が固定された帯状の外装体5の腹側領域A側と背側領域B側とを重ね合わせる(重合工程)。好適には、図7に示すように、帯状の外装体5を吸収性本体10と共に、その幅方向に2つ折りする。
次いで、2つ折りして重ね合わされた外装体5にサイドシール部Sを間欠的に形成する(サイドシール部形成工程)。サイドシール部形成工程に用いる溶断手段としては、サイドシール部Sの形成予定部位の構成材料(繊維等)を溶融させて切断し得る手段であれば特に制限されず、例えば、レーザー光、加熱した切断刃、過加熱した公知のヒートシール手段を用いてのヒートシール、過振動させた公知の超音波シール手段を用いての超音波シール等が挙げられる。これら溶断手段の中でも、特にレーザー光は、おむつ1の着用時にサイドシール部Sの目視による視認性が低く形成できる観点から好ましい。即ち、本実施態様のサイドシール部形成工程においては、レーザー光を用い、重ね合わされた外装体5におけるサイドシール部Sの形成予定部位を分断するのと同時に、その分断によって生じた加圧状態にある複数枚の外装体5の切断縁部どうしを融着させて融着部40を有するサイドシール部Sを形成することが好ましい。レーザー光を用いるサイドシール部形成手段としては、例えば、特開2014−168904号公報に記載のレーザー式接合装置等が挙げられる。レーザー式接合装置等で製造された各サイドシール部Sは、腹側領域Aにおける外装体5の側縁部5a1と背側領域Bにおける外装体5の側縁部5b1とが、縦方向(X方向)に延在する連続線状の融着部で結合したシール縁部を有するようになる。
このようにして、サイドシール部Sにて切断し、一対のサイドシール部S,Sを有するおむつ1を連続的に形成する。本実施態様のおむつ1の製造方法によれば、おむつ1を効率的に連続して製造することができる。
上述した本発明の一実施形態のおむつ1を使用した際の作用効果について説明する。
おむつ1は、図4及び図5に示すように、外装体5における接着剤54が、腹側領域A側のエンボス部列57ALとサイドシール部Sとの間の領域AT、及び背側領域B側のエンボス部列57BLとサイドシール部Sとの間の領域BTにおいて、弾性部材53(第1弾性部材531及び第2弾性部材532)の位置に配され、縦方向(X方向)に隣り合う弾性部材53(第1弾性部材531及び第2弾性部材532)どうしの間に配されていない。その為、図1に示すように、おむつ1の着用時に、サイドシール部Sを含む部分が柔らかく違和感を与え難くなっている。このようにサイドシール部Sを含む部分が、他の部分に比べて触った際に柔らかければ、触った感触でサイドシール部Sを含む部分を認識でき、使用後の汚れたおむつ1をサイドシール部Sから破って容易に取り外すことができるようになる。特に、おむつ1のサイドシール部Sは、融着部40よりもおむつ1の横方向(Y方向)の外方に、非接合部が実質的に非存在となっているので、サイドシール部Sを含む部分の違和感が更に与えられ難くなっている。また、このようにサイドシール部Sの目視による視認性が低くなっていたとしても、触った感触でサイドシール部Sを含む部分が認識でき、使用後の汚れたおむつ1をサイドシール部Sから破って容易に取り外すことができる。
また、おむつ1は、図4及び図5に示すように、外装体5の腹側領域A及び背側領域Bそれぞれに、弾性部材53と重なる位置に配された複数のエンボス部57からなるエンボス部列57AL及びエンボス部列57BLを有している。その為、おむつ1の着用時に、弾性部材53(第1弾性部材531及び第2弾性部材532)の端部がサイドシール部Sを含む部分から抜け難い。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は上述した実施形態に制限されず適宜変更可能である。
例えば、上述したおむつ1は、外装体5を構成する外層シート51及び内層シート52が、図4及び図5に示すように、別体であり、互いに同形同大に形成されているものであるが、例えば1枚のシートを折り返して外層シート51及び内層シート52を形成してもよい。具体的には、1枚の外層シート51を折り返して、折り返された部分を内層シート52とし、外層シート51と、折り返された部分からなる内層シート52との間に、伸長状態の弾性部材53が配され、接着剤54を介して固定されていてもよい。
1枚の外層シート51を折り返して、折り返された部分を内層シート52とし、外装体5を形成する場合、外層シート51は、図8に示す伸縮シート50を含んで構成されていることが、肌触り向上の観点から好ましい。伸縮シート50は、非弾性繊維を主体とする伸長可能な繊維層の一面に糸状の弾性フィラメントが接合した構成を有し、該非弾性繊維の一部が該弾性フィラメントと融着して該弾性フィラメント中に埋没している。以下、伸縮シート50について説明する。伸縮シート50は、非弾性繊維を主体とする伸長可能な繊維層の一面に糸状の弾性フィラメントが接合した構成を有するもので、図8に示す実施形態においては、第1シート50a及び第2シート50bの2枚のシート、並びに両シート50a,50b間に挟持された複数の糸状の弾性フィラメント50cを含んで構成されている。第1シート50a及び第2シート50bは、何れも「非弾性繊維を主体とする伸長可能な繊維層」である。非弾性繊維を主体とする第1シート50a及び第2シート50bそれぞれの非弾性繊維の含有率は、好ましくは90質量%以上、更に好ましくは91質量%以上であり、100質量%であっても良い。
第1シート50a及び第2シート50bは、何れも伸長可能なものである。第1シート50a及び第2シート50bは、弾性フィラメント50cの延びる方向と同方向に伸長可能になっている。伸長可能とは、(イ)第1シート50a及び第2シート50bの構成繊維自体が伸長する場合と、(ロ)構成繊維自体は伸長しなくても、交点において結合していた繊維どうしが離れたり、繊維どうしの結合等により複数本の繊維で形成された立体構造が構造的に変化したり、構成繊維がちぎれたりして、第1シート50a及び第2シート50b全体として伸長する場合とを包含する。
第1シート50a及び第2シート50bは、弾性フィラメント50cと接合される前の原反の状態で既に伸長可能になっていても良い。あるいは、弾性フィラメント50cと接合される前の原反の状態では伸長可能ではないが、弾性フィラメント50cと接合された後に伸長可能となるように加工が施されて、伸長可能になるものであっても良い。シートを伸長可能にするための具体的な方法としては、熱処理、ロール間延伸、歯溝やギアによるかみ込み延伸、テンターによる引張延伸等が挙げられる。後述する伸縮シート50の好適な製造方法に鑑みると、弾性フィラメント50cをシート50a,50bに融着させるときの該シート50a,50bの搬送性が良好になる点から、シート50a,50bはその原反の状態では伸長可能でないことが好ましい。
第1シート50a及び第2シート50bは伸長可能であり、且つ実質的に非弾性である。弾性とは、伸ばすことができ且つ伸ばした力から解放したときに収縮する性質であるところ、シート50a,50bは、斯かる性質を有していない。シート50a,50bが弾性を有する場合には、その構成繊維として弾性樹脂を含む繊維が必要となり、弾性樹脂を含む繊維は、不織布の風合いを低下させる一因となるべたつき感を呈する傾向にある。従って、伸縮シート50においては、シート50a,50bを実質的に非弾性となして、その風合いの低下を防止している。
弾性フィラメント50cは、弾性樹脂が溶融又は軟化した状態で延伸されて形成されたものである。複数の弾性フィラメント50cは、それぞれ、伸縮シート50の全長(外装体3の横方向Yの全長)に亘って実質的に連続している。複数の弾性フィラメント50cは、互いに交差せずに一方向に延びるように配列している。尚、本発明においては、伸縮シート50の製造条件の不可避的な変動に起因して、意図せず弾性フィラメント50cが交差することは許容される。複数の弾性フィラメント50cは、互いに交差しない限り、それぞれ、直線状に延びていても良く、あるいは蛇行しながら延びていても良い。
弾性フィラメント50cは、実質的に非伸長状態で第1シート50a及び第2シート50bに接合されている。弾性フィラメント50cが伸長していないため、伸長による緩和(クリープ)が起こらず、該弾性フィラメント50cをシート50a,50bと貼り合わせた後の原反保存時や延伸等の加工後における伸縮性の低下がないという利点がある。また、巻き取られた原反の巻き締まりによる変形もない。更に、例えば弾性フィラメント50cを2倍に伸長させてシート50a,50bと貼り合わせた場合に、初期の1.3倍まで仮に戻ったとすると、この状態からは1.7倍までしか伸ばすことができないが、非伸長状態で貼り合わせを行った場合には、伸縮シートを伸長させたときの初期原点が異なるため、シート50a,50bの伸長可能な長さまで又は弾性フィラメント50cの最大伸度まで伸ばすことが可能となるという利点がある。
弾性フィラメント50cの直径は、特に制限されないが、伸縮シート50の風合いと弾性フィラメント50cの生産性とのバランス等の観点から、好ましくは10μm以上、更に好ましくは20μm以上、そして、好ましくは200μm以下、更に好ましくは130μm以下、より具体的には、好ましくは10〜200μm、更に好ましくは20〜130μmである。
弾性フィラメント50cは、その断面が円形であり得るが、場合によっては楕円形の断面のこともある。例えば後述する伸縮シート50の製造方法に従い伸縮シート50を製造する場合には、弾性フィラメント50cの断面は楕円形になりやすい傾向にある。この場合、伸縮シート50中において、弾性フィラメント50cは、楕円形の長軸が伸縮シート50の平面方向と同方向になり、且つ短軸が伸縮シート50の厚さ方向と同方向になるように配置されることが好ましい。
隣り合う弾性フィラメント50c,50cのピッチ(隣り合う弾性フィラメントの中心間の距離)は、伸縮シート50が十分な伸縮性及び布様の良好な風合いを発現する等の観点から、弾性フィラメント50cの直径が前述した範囲であることを条件として、好ましくは0.1mm以上、更に好ましくは0.4mm以上、そして、好ましくは5mm以下、更に好ましくは1mm以下、より具体的には、好ましくは0.1〜5mm、更に好ましくは0.4〜1mmである。
伸縮シート50において、複数の弾性フィラメント50cは、それぞれ、その全長に亘って第1シート50a及び第2シート50bと接合している。ここで、「その全長にわたって接合している」とは、弾性フィラメント50cと接触しているすべての繊維(シート50a,50bの構成繊維)が、弾性フィラメント50cと接合していることを要せず、弾性フィラメント50cに、意図的に形成された非接合部が存在しないような態様で、弾性フィラメント50cとシート50a,50bの構成繊維(非弾性繊維)とが接合されていることを意味する。弾性フィラメント50cがシート50a,50bそれぞれにその全長に亘って接合していることで、弾性フィラメント50cとシート50a,50bとの接合力を十分に高めることができる。その結果、伸縮シート50を引き伸ばしても、弾性フィラメント50cがシート50a,50bから剥離し難くなる。弾性フィラメント50cがシート50a,50bから剥離してしまうと、自然状態(弛緩状態)において、弾性フィラメント50cとシート50a,50bとの間に浮きが生じて、伸縮シート50に皺が発生しやすくなり、伸縮シート50全体としての一体感に欠けるものとなる。
また、伸縮シート50において、第1シート50a及び第2シート50bに含まれる多数の非弾性繊維の一部が、弾性フィラメント50cと融着して該弾性フィラメント50c中に埋没している。弾性フィラメント50c中に埋没している非弾性繊維は、該弾性フィラメント50cの周囲に存在する非弾性繊維の全てでも一部でも良い。ここで言う「埋没」とは、非弾性繊維と弾性フィラメント50cとの交点において、非弾性繊維のうち該交点に存在している部位が、弾性フィラメント50cのうち該交点に存在している部位中に潜り込んだ状態をいう。従って、非弾性繊維と弾性フィラメント50cとがそれらの表面にて点や線で接合している状態は、本発明に係る埋没には含まれない。また、非弾性繊維と弾性フィラメント50cとの接合強度の向上の観点から、非弾性繊維は、その直径の半分以上の程度をもって弾性フィラメント50c中に埋没していることが好ましい。
弾性フィラメント50cと、第1シート50a及び第2シート50bに含まれる非弾性繊維との接合状態が前述の通りであることによって、弾性フィラメント50cと、シート50a,50bとの接合強度が高くなり、伸縮シート50を伸長させたときに両者間での剥離が起こり難くなる。その結果、伸縮シート50を伸長させたとき、シート50a,50bが、弾性フィラメント50cの伸長に追従して応答性良く伸長するので、伸縮シート50の伸縮性が良好になるという有利な効果が奏される。また、弾性フィラメント50cと、シート50a,50bに含まれる非弾性繊維との接合状態が前述の通りであることによって、弾性フィラメント50cとシート50a,50bとが密着しており、弾性フィラメント50cの存在している部分と存在していない部分との段差をより一層感じにくいことから、伸縮シート50の風合いも良好になるという有利な効果も奏される。
「非弾性繊維が弾性フィラメント50cと融着して該弾性フィラメント50c中に埋没している状態」となっている伸縮シート50は、例えば、特開2009−150003号公報、特開2011−079255号公報に記載の製造方法等により製造できる。該製造方法によれば、シート50a,50bに熱は加えられず、溶融紡糸により得られた弾性フィラメント50cの固化前に、該弾性フィラメント50cをシート50a,50bに融着させるので、該弾性フィラメント50cの周囲に存在する繊維のみが該弾性フィラメント50cと接合し、それよりも離れた位置にある繊維はシート50a,50bの風合いを維持したままになっている。また、該製造方法によれば、伸縮シート50における弾性フィラメント50cのシート50a,50bとの接合は、シート50a,50bを構成する繊維(非弾性繊維)が弾性フィラメント50c中に埋没した状態で該弾性フィラメント50cに融着することによりなされたものであり、ホットメルト接着剤等の接着剤を用いてなされたものではない。従って、シート50a,50b(非弾性繊維を主体とする伸長可能な繊維層)とこれに接合されている弾性フィラメント50cとの間には接着剤が存在しない。
伸縮シート50は、弾性フィラメント50cの延びる方向と同方向に伸縮可能になっている。伸縮シート50の伸縮性は、弾性フィラメント50cの弾性に起因して発現する。伸縮シート50を、弾性フィラメント50cの延びる方向と同方向に引き伸ばすと、弾性フィラメント50c及びシート50a,50bが伸長する。そして伸縮シート50の引き伸ばしを解除すると、弾性フィラメント50cが収縮し、その収縮に連れてシート50a,50bが引き伸ばし前の状態に復帰する。また、伸縮シート50においては、弾性フィラメント50cと直交した状態で結合している他の弾性フィラメントは存在していないので、伸縮シート50を、弾性フィラメント50cの延びる方向と同方向に引き伸ばしたときには、幅縮みをほとんど起こさずに伸長する。
伸縮シート50の形成材料について説明すると、第1シート50a及び第2シート50b(非弾性繊維を主体とする伸長可能な繊維層)を構成する繊維としては、実質的に非弾性の非弾性繊維が用いられ、具体的には例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル、ポリアミド等からなる繊維等が挙げられる。シート50a,50bを構成する繊維は、短繊維でも長繊維でも良く、親水性でも撥水性でも良い。また、芯鞘型又はサイド・バイ・サイド型の複合繊維、分割繊維、異形断面繊維、捲縮繊維、熱収縮繊維等を用いることもできる。これらの繊維は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
第1シート50a及び第2シート50bは、それぞれ、連続フィラメント又は短繊維の不織布であり得る。特に、伸縮シート50を厚みのある嵩高なものとする観点からは、シート50a,50bは、短繊維の不織布であることが好ましい。不織布としては、エアスルー不織布、ヒートロール不織布、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布等が挙げられる。シート31とシート32は、同種のものでも良く、あるいは異種のものでも良い。ここで言う、「同種のシート」とは、シートの製造プロセス、シートの構成繊維の種類、構成繊維の繊維径や長さ、シートの厚みや坪量等がすべて同じであるシートどうしを意味する。これらのうちの少なくとも一つが異なる場合には、「異種のシート」である。
第1シート50a及び第2シート50bは、それぞれ、その構成繊維(非弾性繊維)が低融点成分及び高融点成分の2成分以上からなることが好ましい。その場合には、少なくとも低融点成分の熱融着により、その構成繊維同士が繊維交点で接合される。低融点成分及び高融点成分の2成分以上からなる芯鞘型の複合繊維としては、芯が高融点PET、PPで、鞘が低融点PET、PP、PEのものが好ましい。特にこれらの複合繊維を用いると、弾性フィラメント50cとの融着が強くなり、両者間での剥離が起こりにくくなるので好ましい。
第1シート50a及び第2シート50bの厚みは、それぞれ、好ましくは0.05mm以上、更に好ましくは0.1mm以上、そして、好ましくは5mm以下、更に好ましくは1mm以下、より具体的には、好ましくは0.05〜5mm、更に好ましくは0.1〜1mmである。シートの厚みは、0.5cN/cm2の荷重にて測定対象シートを平板間に挟み、一つのおむつにおいて長手方向に離間した3か所の該シートの断面をマイクロスコープ(KEYENCE社製 VHX−1000)等により50〜200倍の倍率で観察し、各断面にて厚みをそれぞれ求め、3か所の厚みの平均値として求めることができる。また、シート50a,50bの坪量は、風合い、厚み及び意匠性等の観点から、それぞれ、好ましくは3g/m以上、更に好ましくは5g/m以上、そして、好ましくは100g/m以下、更に好ましくは30g/m以下、より具体的には、好ましくは3〜100g/m、更に好ましくは5〜30g/mである。
シート50a,50b間に配されている複数の弾性フィラメント50cの坪量(弾性フィラメント層の坪量)は、伸縮特性、風合い、厚み、コスト等の観点から、好ましくは3g/m以上、更に好ましくは4g/m以上、そして、好ましくは30g/m以下、更に好ましくは15g/m以下、より具体的には、好ましくは3〜30g/m、更に好ましくは4〜15g/mである。
弾性フィラメント50cは、例えば熱可塑性エラストマーやゴム等を原料とするものである。特に熱可塑性エラストマーを原料として用いると、通常の熱可塑性樹脂と同様に押出機を用いた溶融紡糸が可能であり、またそのようにして得られた弾性フィラメントは熱融着させやすいので、伸縮シート50に好適である。熱可塑性エラストマーとしては、例えば、SBS(スチレン−ブタジエン−スチレン)、SIS(スチレン−イソプレン−スチレン)、SEBS(スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン)、SEPS(スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン)等のスチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー(エチレン系のα−オレフィンエラストマー、エチレン・ブテン・オクテン等を共重合したプロピレン系エラストマー)、ポリエステル系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、これらの樹脂からなる芯鞘型又はサイド・バイ・サイド型の複合繊維を用いることもできる。
また、上述した使い捨ておむつ1においては、図2に示すように、外装体5が腹側領域A、股下領域C及び背側領域Bにわたる砂時計状等の連続した形状のパンツ型使い捨ておむつであるが、外装体5が、腹側外装体、背側外装体及び股下外装体に別部材として区分された分割型のパンツ型使い捨ておむつであってもよい。
また、上述した使い捨ておむつ1においては、図4及び図5に示すように、外装体5は、吸収性本体10と重なる領域に、弱機能化領域WTを有しているが、弱機能化領域WTを有していなくてもよい。
また、上述した使い捨ておむつ1においては、図2、図4及び図5に示すように、外層シート51と内層シート52との間が、外装体融着部56によって固定され、且つ弾性部材53(第1弾性部材531及び第2弾性部材532)の位置に配された接着剤54によって固定されているが、おむつ1の領域AT及び領域BTを除く、外層シート51及び内層シート52の一方の対向面の全面又はその一部に塗工された接着剤によって外層シート51と内層シート52との間が固定されていてもよい。この場合であっても、おむつ1の領域AT及び領域BTにおいては、接着剤は、横方向(Y方向)に伸長した状態の弾性部材53の位置に配され、使い捨ておむつ1の縦方向(X方向)に隣り合う弾性部材53どうしの間には配されていない。外層シート51又は内層シート52に塗工される接着剤の塗布パターンとしては、例えば、横方向(Y方向)に延びる複数の直線状の接着剤が、縦方向(X方向)に間欠的に並んだ配置が挙げられる。
上述した実施形態に関し、さらに以下のパンツ型使い捨ておむつを開示する。
<1>
吸収性本体と、該吸収性本体の非肌当接面側に配されて該吸収性本体を固定する外装体とを備え、該外装体の腹側領域の左右両側縁部と該外装体の背側領域の左右両側縁部とが接合されて一対のサイドシール部、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されているパンツ型使い捨ておむつであって、 前記外装体は、前記使い捨ておむつの外面を形成する非肌対向面側の外層シートと、肌対向面側の内層シートと、該外層シート及び該内層シートの間に、該使い捨ておむつの横方向に伸長した状態で、該使い捨ておむつの縦方向に間欠的に配され、接着剤を介して固定された複数の弾性部材とを有し、
前記外装体の腹側領域及び背側領域は、それぞれ、各前記サイドシール部よりも前記使い捨ておむつの横方向の内方に、該使い捨ておむつの縦方向に間欠的に配され且つ前記弾性部材と重なる位置に配された複数のエンボス部からなるエンボス部列を有しており、
前記接着剤は、前記腹側領域側の前記エンボス部列と前記サイドシール部との間の領域、及び前記背側領域側の前記エンボス部列と前記サイドシール部との間の領域において、前記弾性部材の位置に配され、使い捨ておむつの縦方向に隣り合う前記弾性部材どうしの間に配されていないパンツ型使い捨ておむつ。
<2>
前記使い捨ておむつの縦方向において、各前記エンボス部は、各前記弾性部材に跨っている前記<1>に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<3>
前記使い捨ておむつを展開し且つ伸長させた状態において、前記腹側領域側の前記エンボス部列及び前記背側領域側の前記エンボス部列は、該使い捨ておむつの横方向の全長を4等分の領域に分割した際の最も前記サイドシール部側の領域内に配されている前記<1>又は<2>に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<4>
前記腹側領域側の前記エンボス部列を構成する前記エンボス部と、前記背側領域側の前記エンボス部列を構成する前記エンボス部とは、形状及び大きさが異なっている前記<1>〜<3>の何れか1に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<5>
前記外装体の前記外層シートは、伸縮シートを含んで構成され、
前記伸縮シートは、非弾性繊維を主体とする伸長可能な繊維層の一面に糸状の弾性フィラメントが接合した構成を有し、該非弾性繊維の一部が該弾性フィラメントと融着して該弾性フィラメント中に埋没している前記<1>〜<4>の何れか1に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<6>
前記サイドシール部は、前記使い捨ておむつの縦方向に沿って前記ウエスト開口部から前記レッグ開口部にわたって連続して延びる融着部を有し、
前記融着部よりも使い捨ておむつの横方向の外方に、非接合部が存在していないか又は幅1mm以下の非接合部が存在している前記<1>〜<5>の何れか1に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<7>
前記サイドシール部は、前記使い捨ておむつの縦方向に沿って前記ウエスト開口部から前記レッグ開口部にわたって連続して延びる融着部を有し、かつ該融着部よりも該使い捨ておむつの横方向の外方に、非接合部が実質的に非存在となっている前記<1>〜<6>の何れか1に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<8>
前記弾性部材は、前記ウエスト開口部と前記吸収性本体の縦方向の端部との間の領域に、縦方向に間欠的に配された複数の第1弾性部材を有し、
前記接着剤は、前記腹側領域側の前記エンボス部列と前記サイドシール部との間の領域、及び前記背側領域側の前記エンボス部列と前記サイドシール部との間の領域において、前記第1弾性部材の位置に配され、使い捨ておむつの縦方向に隣り合う前記第1弾性部材どうしの間に配されていない前記<1>〜<7>の何れか1に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<9>
1枚の外層シートを折り返して、折り返された部分を内層シートとし、該外層シートと、折り返された部分からなる前記内層シートとの間に、伸長状態の前記第1弾性部材が配され、接着剤を介して固定されている前記<8>に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<10>
前記弾性部材は、前記吸収性本体の縦方向の端部とレッグ開口部となる周縁との間の領域に、縦方向に間欠的に配された複数の第2弾性部材を有し、
前記接着剤は、前記腹側領域側の前記エンボス部列と前記サイドシール部との間の領域、及び前記背側領域側の前記エンボス部列と前記サイドシール部との間の領域において、前記第2弾性部材の位置に配され、使い捨ておむつの縦方向に隣り合う前記第2弾性部材どうしの間に配されていない前記<1>〜<9>の何れか1に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<11>
前記弾性部材は、前記ウエスト開口部と前記吸収性本体の縦方向の端部との間の領域に、縦方向に間欠的に配された複数の第1弾性部材と、前記吸収性本体の縦方向の端部とレッグ開口部となる周縁との間の領域に、縦方向に間欠的に配された複数の第2弾性部材とを有し、
前記使い捨ておむつは、前記腹側領域及び前記背側領域において、横方向に伸長した状態で複数本の第1弾性部材が配されてなる第1弾性領域と、横方向に伸長した状態で複数本の第2弾性部材が配されてなる第2弾性領域とを有している前記<1>〜<10>の何れか1に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<12>
前記外装体は伸縮領域を備えており、
前記外装体の伸縮領域は、縦方向に隣り合う前記弾性部材どうしの間毎に、横方向に間欠的に外装体融着部を配し、外装体融着部によって前記外層シートと前記内層シートとの間が部分的に固定されてなる前記<1>〜<11>の何れか1に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<13>
前記弾性部材は、前記ウエスト開口部と前記吸収性本体の縦方向の端部との間の領域に、縦方向に間欠的に配された複数の第1弾性部材と、前記吸収性本体の縦方向の端部とレッグ開口部となる周縁との間の領域に、縦方向に間欠的に配された複数の第2弾性部材とを有し、
前記使い捨ておむつは、前記腹側領域及び前記背側領域において、横方向に伸長した状態で複数本の第1弾性部材が配され、かつ前記外層シートと前記内層シートとの間が部分的に固定されてなる第1弾性領域と、横方向に伸長した状態で複数本の第2弾性部材が配され、かつ前記外層シートと前記内層シートとの間が部分的に固定されてなる第2弾性領域とを有しており、
前記第1弾性領域及び前記第2弾性領域においては、複数の弾性部材が複数の外装体融着部を通らないように横方向に伸長状態で配されている前記<12>に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<14>
前記外層シート及び前記内層シートは、縦方向中央部において縦中心線に向かって内方に括れており、
前記外層シート及び前記内層シートの間に、該外層シート及び該内層シートの中央部の括れに沿って伸長した状態でレッグ弾性部材が配されている前記<1>〜<13>の何れか1に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<15>
前記エンボス部では、前記外層シートの構成繊維と前記内層シートの構成繊維が圧密化されており、前記外装体の他の部分よりも繊維の密度が高くなっている前記<1>〜<14>の何れか1に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<16>
前記エンボス部では、前記外層シートの構成繊維と前記内層シートの構成繊維とが熱融着している前記<1>〜<15>の何れか1に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<17>
前記腹側領域側の前記エンボス部列と前記背側領域側の前記エンボス部列とは、前記サイドシール部から横方向の内方に、異なる間隔を空けて配されている前記<1>〜<16>の何れか1に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<18>
前記サイドシール部と前記エンボス部列との間隔は、5mm以上30mm以下好ましくは15mm以上20mm以下である前記<17>に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<19>
前記外装体は、前記吸収性本体と重なる領域において、前記弾性部材の伸縮機能が低減された弱機能化領域を有している前記<1>〜<18>の何れか1に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<20>
前記外装体は、前記腹側領域側の前記エンボス部列と前記サイドシール部との間の領域、及び前記背側領域側の前記エンボス部列と前記サイドシール部との間の領域以外の領域において、接着剤によって前記外層シートと前記内層シートとの間が固定されている前記<1>〜<19>の何れか1に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<21>
前記<1>〜<20>の何れか1に記載のパンツ型使い捨ておむつの製造方法であって、
帯状の前記外層シート及び帯状の前記内層シートの間に複数本の前記弾性部材が伸長状態で配された帯状の前記外装体を形成する外装体形成工程と、
帯状の前記外装体に前記吸収性本体を固定する本体固定工程と、
前記吸収性本体が固定された帯状の前記外装体の腹側領域側と背側領域側とを重ね合わせる重合工程と、
重ね合わされた該外装体にサイドシール部を間欠的に形成するサイドシール部形成工程とを有し、
前記外装体形成工程と前記重合工程との間に、前記外装体の前記弾性部材と重なる位置にエンボス部を配して、該外装体にエンボス部列を形成するエンボス列形成工程を備えているパンツ型使い捨ておむつの製造方法。
<22>
前記サイドシール部形成工程においては、重ね合わされた該外装体における前記サイドシール部の形成予定部位を分断するのと同時に、その分断によって生じた加圧状態にある複数枚の前記外装体の切断縁部どうしを融着させて融着部を有する前記サイドシール部を形成する前記<21>に記載のパンツ型使い捨ておむつの製造方法。
<23>
前記弾性部材を押圧し、収縮機能が発現されないように個々複数個に分断して、前記外装体の腹側領域及び背側領域に、弱機能化領域を形成する工程を有する前記<21>又は<22>に記載のパンツ型使い捨ておむつの製造方法。
<24>
更に、前記吸収性本体が配置された帯状の前記外装体におけるレッグ弾性部材で環状に囲まれた環状部の内側にレッグホールを形成するレッグホール形成工程を有する前記<21>〜<23>の何れか1に記載のパンツ型使い捨ておむつの製造方法。
<25>
前記外装体形成工程と、前記本体固定工程との間に、前記エンボス列形成工程を備えている前記<21>〜<24>の何れか1に記載のパンツ型使い捨ておむつの製造方法。
1 使い捨ておむつ(パンツ型使い捨ておむつ)
10 吸収性本体
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
5 外装体
51 外層シート
52 内層シート
53 弾性部材
531 第1弾性部材
532 第2弾性部材
54 接着剤
55 レッグ弾性部材
56 外装体融着部
57 エンボス部
57AL,57BL エンボス部列
58 シート塗布接着剤
6 防漏カフ
61 防漏カフ形成用弾性部材
A 腹側領域、B 背側領域、C 股下領域

Claims (8)

  1. 吸収性本体と、該吸収性本体の非肌当接面側に配されて該吸収性本体を固定する外装体とを備え、該外装体の腹側領域の左右両側縁部と該外装体の背側領域の左右両側縁部とが接合されて一対のサイドシール部、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されているパンツ型使い捨ておむつであって、 前記外装体は、前記使い捨ておむつの外面を形成する非肌対向面側の外層シートと、肌対向面側の内層シートと、該外層シート及び該内層シートの間に、該使い捨ておむつの横方向に伸長した状態で、該使い捨ておむつの縦方向に間欠的に配され、接着剤を介して固定された複数の弾性部材とを有し、
    前記外装体の腹側領域及び背側領域は、それぞれ、各前記サイドシール部よりも前記使い捨ておむつの横方向の内方に、該使い捨ておむつの縦方向に間欠的に配され且つ前記弾性部材と重なる位置に配された複数のエンボス部からなるエンボス部列を有しており、
    前記接着剤は、前記腹側領域側の前記エンボス部列と前記サイドシール部との間の領域、及び前記背側領域側の前記エンボス部列と前記サイドシール部との間の領域において、前記弾性部材の位置に配され、使い捨ておむつの縦方向に隣り合う前記弾性部材どうしの間に配されていないパンツ型使い捨ておむつ。
  2. 前記使い捨ておむつの縦方向において、各前記エンボス部は、各前記弾性部材に跨っている請求項1に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
  3. 前記使い捨ておむつを展開し且つ伸長させた状態において、前記腹側領域側の前記エンボス部列及び前記背側領域側の前記エンボス部列は、該使い捨ておむつの横方向の全長を4等分の領域に分割した際の最も前記サイドシール部側の領域内に配されている請求項1又は2に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
  4. 前記腹側領域側の前記エンボス部列を構成する前記エンボス部と、前記背側領域側の前記エンボス部列を構成する前記エンボス部とは、形状及び大きさが異なっている請求項1〜3の何れか1項に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
  5. 前記外装体の前記外層シートは、伸縮シートを含んで構成され、
    前記伸縮シートは、非弾性繊維を主体とする伸長可能な繊維層の一面に糸状の弾性フィラメントが接合した構成を有し、該非弾性繊維の一部が該弾性フィラメントと融着して該弾性フィラメント中に埋没している請求項1〜4の何れか1項に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
  6. 前記サイドシール部は、前記使い捨ておむつの縦方向に沿って前記ウエスト開口部から前記レッグ開口部にわたって連続して延びる融着部を有し、かつ該融着部よりも該使い捨ておむつの横方向の外方に、非接合部が実質的に非存在となっている請求項1〜5の何れか1項に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
  7. 請求項1〜6の何れか1項に記載のパンツ型使い捨ておむつの製造方法であって、
    帯状の前記外層シート及び帯状の前記内層シートの間に複数本の前記弾性部材が伸長状態で配された帯状の前記外装体を形成する外装体形成工程と、
    帯状の前記外装体に前記吸収性本体を固定する本体固定工程と、
    前記吸収性本体が固定された帯状の前記外装体の腹側領域側と背側領域側とを重ね合わせる重合工程と、
    重ね合わされた該外装体にサイドシール部を間欠的に形成するサイドシール部形成工程とを有し、
    前記外装体形成工程と前記重合工程との間に、前記外装体の前記弾性部材と重なる位置にエンボス部を配して、該外装体にエンボス部列を形成するエンボス列形成工程を備えているパンツ型使い捨ておむつの製造方法。
  8. 前記サイドシール部形成工程においては、重ね合わされた該外装体における前記サイドシール部の形成予定部位を分断するのと同時に、その分断によって生じた加圧状態にある複数枚の前記外装体の切断縁部どうしを融着させて融着部を有する前記サイドシール部を形成する請求項7に記載のパンツ型使い捨ておむつの製造方法。
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