JP3206405U - 使い捨て着用物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】シール部(接合部)のカットをなくして接合強度が低下するのを抑えることができるとともに、接合ラインが目立ちにくい使い捨て着用物品を提供する。【解決手段】吸収体を有して縦方向へ延びるおむつ本体16と、前ウエスト域と後ウエスト域とを連結するための一対のウエストベルト17と、ウエスト開口と、一対のレッグ開口とを含む。一対のウエストベルト17とおむつ本体16とは、前後ウエスト域において、レッグ開口からウエスト開口へ向かって縦中心線に近づく、複数のシール部80を有する前後接合ラインを介して互いに接合され、ウエストベルト17の肌対向面とおむつ本体16の肌対向面どうしが互いに対向して重ね合された重畳域87が形成されている。前後接合ラインが延びる方向と交差する方向において、重畳域87の外側縁87aと、前後接合ラインの外側縁84aとの離隔寸法L4が、1〜12mmである。【選択図】図8

Description

この考案は、使い捨て着用物品に関する。
従来、縦方向および横方向と、肌対向面と非肌対向面と、横方向の寸法を2等分する縦中心線とを有し、前ウエスト域と、後ウエスト域と、前後ウエスト域の間に位置するクロッチ域と、吸収体を有して前記縦方向へ延びるおむつ本体と、前ウエスト域と後ウエスト域とを連結するための一対のウエストベルトと、ウエスト開口と、一対のレッグ開口とを含む使い捨て着用物品(おむつ)は公知である。
例えば、特許文献1には、一対のウエストベルトとおむつ本体とが、前後ウエスト域において、レッグ開口からウエスト開口へ向かって縦中心線に近づく、複数の接合部を有する接合ラインを介して互いに接合されているおむつが開示されている。
特開平9−290003号公報
しかしながら、特許文献1には、接合部および接合ラインの詳細が開示されていない。上記のようなおむつにおいて、仮に、ウエストベルトの肌対向面とおむつ本体の肌対向面どうしが互いに対向して重ね合された重畳域を形成したとき、重畳域の外側縁と接合ラインの外側縁との離隔寸法が大きい場合(具体的には、12mmより大のとき)、接合ラインが前後ウエスト域において、レッグ開口からウエスト開口へ向かって縦中心線に近づくように配置されているため、着用者の腹および背の中央に接合ラインが位置するため、接合ラインが目立つおそれがあった。
そこで、本考案の目的は、従来の技術の改良であって、製造中、着用物品が機械方向に対して交差(直交)する方向へ蛇行することに起因する、シール部(接合部)のカットをなくして接合強度が低下するのを抑えることができるとともに、接合ラインが目立ちにくい使い捨て着用物品の提供にある。
上記課題を達成するために、本考案が対象とするのは、縦方向および横方向と、肌対向面と非肌対向面と、前記横方向の寸法を2等分する縦中心線とを有し、前ウエスト域と、後ウエスト域と、前後ウエスト域の間に位置するクロッチ域と、吸収体を有して前記縦方向へ延びるおむつ本体と、前記前ウエスト域と前記後ウエスト域とを連結するための一対のウエストベルトと、ウエスト開口と、一対のレッグ開口とを含む使い捨て着用物品に関する。
本考案は、上記着用物品において、前記一対のウエストベルトと前記おむつ本体とは、前記前後ウエスト域において、前記レッグ開口から前記ウエスト開口へ向かって前記縦中心線に近づく、複数の接合部を有する接合ラインを介して互いに接合され、前記ウエストベルトの前記肌対向面と前記おむつ本体の前記肌対向面どうしが互いに対向して重ね合された重畳域が形成され、前記接合ラインが延びる方向と交差する方向において、前記接合ラインの外側縁と前記重畳域の外側縁との離隔寸法が、1〜12mmであることを特徴とする。
前記ウエストベルトは、少なくとも前記横方向へ弾性伸縮可能であって、前記ウエストベルトの前記横方向への伸縮力が、前記おむつ本体の前記縦方向の伸縮力よりも大きく、前記重畳域は、少なくとも前記ウエスト開口側では、前記ウエストベルトの収縮によって、前記ウエストベルトの側へ倒伏する。仮に、ウエストベルトの伸長力と、おむつ本体の伸長力とが同一であれば、重畳域が起立するが、前記ウエストベルトの前記横方向への伸縮力が、前記おむつ本体の前記縦方向の伸縮力よりも大きいため、重畳域がウエストベルトの側へ倒伏する。よって、接合ラインが目立つのをより抑えることができる。
前記接合ラインが延びる方向と交差する方向において、前記重畳域の外側縁と前記接合ラインの外側縁との前記離隔寸法が、3〜10mmである。このため、確実に接合ラインが破れるのを防止することができるとともに、より接合ラインを目立ちにくくすることができる。
前記接合ラインは、前記縦方向において、前記おむつ本体の内側に位置する複数の内側接合部と、前記おむつ本体の外側に位置する複数の外側接合部と有し、複数の前記内側接合部および複数の前記外側接合部のいずれか一方の接合部から任意に選択した1つの接合部における前記横方向の横方向投影域および前記縦方向の第2投影域から外れた領域に、前記1つの接合部に対して前記縦方向および前記横方向のいずれかに隣接し、前記内側接合部および前記外側接合部のいずれか他方の接合部が位置する。このため、接合部の面積を可及的に小さくし、接合ラインにおける剛性を小さくすることができる。
前記接合ラインは、前記縦方向において、前記おむつ本体の内側に位置する複数の内側接合部と、前記おむつ本体の外側に位置する複数の外側接合部と有し、 複数の前記内側接合部および複数の前記外側接合部のいずれか一方の接合部から任意に選択した1つの接合部における前記横方向の第1投影域に、前記接合部に対して前記横方向に隣接する前記内側接合部および前記外側接合部のいずれか他方の接合部の一部分が含まれる。このため、横方向におけるおむつ本体とウエストベルトとの接合を確実にすることができる。
前記接合ラインは、前記縦方向において、前記おむつ本体の内側に位置する複数の内側接合部と、前記おむつ本体の外側に位置する複数の外側接合部と有し、複数の前記内側接合部および複数の前記外側接合部のいずれか一方の接合部から任意に選択した1つの接合部における前記縦方向の第2投影域に、前記接合部に対して前記縦方向に隣接する前記内側接合部および前記外側接合部のいずれか他方の接合部の一部分が含まれる。このため、縦方向におけるおむつ本体とウエストベルトとの接合を確実にすることができる。
本考案に係る使い捨て着用物品の一つ以上の実施形態によれば、一対のウエストベルトとおむつ本体とは、前後ウエスト域において、レッグ開口からウエスト開口へ向かって縦中心線に近づく、複数の接合部を有する接合ラインを介して互いに接合され、ウエストベルトの肌対向面とおむつ本体の肌対向面どうしが互いに対向して重ね合された重畳域が形成され、横方向において、重畳域の外側縁と接合ラインの外側縁との離隔寸法が、12mm以下であるため、着用状態において、ウエストベルトとおむつ本体とのいずれか一方が他方に対して浮き上がるのを防止することができるため、接合ラインが目立つのを抑えることができる。しかも、接合ラインが延びる方向と交差する方向において、接合ラインの外側縁と重畳域の外側縁との離隔寸法が1〜12mmであるため、着用状態において、着用者の動作によって接合ラインが破れるのを抑えることができるとともに、接合ラインを目立ちにくくすることができる。
図面は、本開示に係る本考案の特定の実施の形態を示し、考案の不可欠な構成ばかりでなく、選択的及び好ましい実施の形態を含む。
本考案における使い捨て着用物品の一例として示す、おむつの斜視図。 おむつを縦方向及び横方向に伸長させて、ウエストベルトの内面とおむつ本体の内面とを当接させた状態における平面図。 おむつの前後ウエスト域における接合ラインの接合を解き、おむつ本体とウエストベルトとを縦方向と横方向とに伸長した状態における展開平面図。 図2のIV−IV線に沿う断面図。 (a)図3に示す態様において、ウエストベルトを仮想線で示した、ウエストベルトを接合ラインを介して横方向の外側へ開いた状態における後ウエスト域の拡大図。(b)図3に示す態様において、ウエストベルトを仮想線で示した、ウエストベルトを接合ラインを介して横方向の外側へ開いた状態における前ウエスト域の拡大図。 縦方向の寸法を2等分する横中心線に沿って折曲して前後ウエスト域の内面どうしを互いに当接させ、かつ、収縮した状態におけるおむつの平面図。 後エウスト域において、後接合ラインを有する部分の拡大図。 図7のVIII−VIII線に沿う断面図。 変形例のおむつにおける図7と同様の拡大図。
下記の各実施の形態は、図1〜図9に示す使い捨て着用物品に関し、考案の不可欠な構成ばかりではなく、選択的及び好ましい構成を含む。図2〜図4において、後述する各弾性体は、その収縮力に抗して、横方向X及び縦方向Yへの収縮力により、各弾性体が取り付けられた部材に生じたギャザーが自然な視覚によって実質的に無くなっているように見える程度にまで伸長された状態にある。
図1〜図3を参照すると、本考案に係る使い捨て着用物品の一例であるおむつ10は、縦方向Y及びそれに直交する横方向Xと、肌対向面及びその反対側の非肌対向面と、横方向Xの長さ寸法を2等分する縦中心線Pと、縦方向Yの長さ寸法を2等分する横中心線Qとを有し、前ウエスト域11と、後ウエスト域12と、前ウエスト域11および後ウエスト域12の間に位置するクロッチ域13とを含む。おむつ10は縦中心線Pに関してほぼ対称であって、ウエスト開口14と一対のレッグ開口15とを有する。
おむつ10は、吸収体23を有し縦方向Yに延びるおむつ本体16と、前後ウエスト域11,12を連結するための一対のウエストベルト17とを含む。一対のウエストベルト17は、縦中心線Pに関してほぼ対称に配置され、レッグ開口15の側からウエスト開口14の側へ向かって縦中心線Pに近づく前後接合ライン(シールライン)18A,18Bを介しておむつ本体16に接合される。
ウエストベルト17は、前後接合ライン18A,18Bにおいて、その肌対向面とおむつ本体16の肌対向面が互いに固定されている。かかる接合態様を有することによって、前後接合ライン18A,18Bが着用者の身体に触れて違和感や刺激を与えることはない。後記の本実施形態の効果を奏する限りにおいて、前後接合ライン18A,18Bには、熱溶着手段のほかに、ホットメルト接着剤などの公知の接合手段を用いることもできる。ウエストベルト17は、一対の弾性パネルによって形成され、おむつ本体16と同一のシート材料から形成することができる。
<おむつ本体>
図3〜図5を参照すると、おむつ本体16は、縦方向Yにおいて離隔対向する前端縁16a及び後端縁16bと、横方向Xにおいて離隔対向するレッグ開口縁16c,16dとによって画定され、前端縁16a間に位置する前端部20Aと、後端縁16b間に位置する後端部20Bと、前後端部20A,20Bの間に位置する中間部20Cとを有する。前後端縁16a,16bは、それぞれ、縦中心線Pに関してほぼ対称であって、縦方向Yの外側へ向かって凸状に延びている。前後端部20A,20Bは、それぞれ、おむつ10の前後ウエスト域11,12に位置し、中間部20Cはクロッチ域13に位置する。
クロッチ域13は、説明の便宜上、横中心線Qに対して、前ウエスト域11の側に位置する前側部分13Aと、後ウエスト域12の側に位置する後側部分13Bとに区分されている。
おむつ本体16は、肌対向面に位置する透液性の内層シート21と、非肌対向面に位置する不透液性の外層シート22と、内外層シート21,22の間に位置する吸収体23と、吸収体23と外層シート22との間に位置する難透液性又は不透液性の防漏シート24とを含む。内外層シート21,22の両側には、それらに介在された状態で、横方向Xに互いに離隔し縦方向Yへ延びる一対のサイドシート25が配置されている。
内層シート21は、略八角形状をなし、質量が15〜35g/m、好ましくは18〜24g/mの親水処理した疎水性のエアスルー繊維不織布、スパンボンド繊維不織布、ポイントボンド繊維不織布等から形成されていることが好ましい。外層シート22は、内層シート21とほぼ同形同大であって、質量が15〜30g/m、好ましくは18〜24g/mの疎水性のスパンボンド・メルトブローン・スパンボンド(以下SMSとする)繊維不織布またはスパンボンド繊維不織布から形成されていることが好ましい。
前後ウエスト域11,12において、おむつ本体16の内層シート21の肌対向面側には、繊維不織布製の補強シート66a,66bが配置されている。補強シート66a,66bは、前後接合ライン18A,18Bと重なって位置し、補強シート66a,66bが配置されることによって、前後接合ライン18A,18Bにおける剥離強度が向上するとともに、おむつ本体16の前後端部の剛性が向上し、着用中におけるヨレを防止することができる。
吸収体23は、縦方向Yの外側へ凸曲した前後端縁23a,23bと、前後端縁間に縦方向Yへ延びる両側縁23cとを有し、所要の形状に賦型された吸液性コアと、吸液性コアを覆うティッシュペーパ等の液拡散性のコアカバーシートとを含む。吸液性コアとしては、木材フラッフパルプ、高吸収性ポリマー粒子、またはこれらの混合物を用いることができる。吸液性コアとコアカバーシートとは、ホットメルト接着剤等の公知の接合手段を用いて互いに接合することができる。
防漏シート24は、吸収体23と外層シート22との間において、ホットメルト接着剤等の公知の接合手段によって接合することができる。防漏シート24としては、例えば、難透液性、好ましくは、不透液性かつ通気性のプラスチックフィルムを用いることができ、防漏シート24が吸収体23の非肌対向面の全体を覆うことによって、吸収体23で吸収された体液がおむつ10の外側に漏れるのを防止することができる。図示していないが、防漏シート24に絵柄や色彩等の装飾要素を有するシート(イラストシート)を用いて、所要の光線透過率を有する外層シート22から装飾要素を透過させることもできる。
図4を参照すると、一対のサイドシート25は、吸収体23の横方向Xの両側に配置され、防漏シート24と内層シート21との間において、ホットメルト接着剤等の公知の接合手段によって接合されている。サイドシート25は、吸収体23側に位置する第1シート25Aと外層シート22側に位置する第2シート25Bとから形成され、両シート25A,25Bはホットメルト接着剤等の公知の手段によって接合されている。サイドシート25としては、例えば、質量が10〜30g/mの疎水性のSMS繊維不織布またはスパンボンド繊維不織布を用いることができる。
おむつ本体16は、レッグ開口縁16c,16dに沿う下方レッグ開口縁部に弾性を付与する下方レッグ弾性体26を有する。下方レッグ弾性体26は、おむつ本体16の前端縁16aから後端縁16bまでの間において縦方向Yへ伸長状態で収縮可能に取り付けられた複数条のストリング状またはストランド状の弾性材料から形成される。下方レッグ弾性体26が配置されることによって、吸収体23の両側縁23cの横方向Xの外側部分には、下方レッグ弾性域40が形成される。下方レッグ弾性域40は、前ウエスト域11に位置する前接合ライン18Aから後ウエスト域12に位置する後接合ライン18Bまで延びている。本実施形態において、サイドシート25は2つのシート25A,25Bから形成されているが、一枚の繊維不織布を折り曲げて固定することによって形成してもよいし、外層シート22の延出部分から形成してもよい。
下方レッグ弾性体26は、太さ450〜500dtexの弾性材料であって、1.5〜2.0倍に伸長された状態で固定されている。なお、本実施形態において、後述する上方レッグ弾性体35もストリング状又はストランド状の弾性材料から形成されているが、後記の本考案の技術的効果を奏する限りにおいて、上下方レッグ弾性体26,35は、弾性繊維不織布製の弾性シートから形成されていてもよい。また、上下方レッグ弾性体26,35として、ストリング状又はストランド状の弾性材料と弾性繊維不織布とを併用してよい。弾性繊維不織布を併用する場合には、面状にフィットされるので、ギャザーを均一に形成することができる。また、ストリング状又はストランド状の弾性材料の伸長倍率を弾性繊維不織布の伸長倍率よりも低く設定する場合には、該弾性材料の収縮によって弾性繊維不織布による均一のギャザーの形成を阻害するおそれはない。
<ウエストベルト>
図2及び3を参照すると、ウエストベルト17は、前後接合ライン18A,18Bを介しておむつ本体16に接合された両端縁(前後端縁)17a,17bと、おむつ本体16のレッグ開口縁16c,16dとともにレッグ開口15を形成する下側縁17cと、ウエスト開口縁を形成する上側縁17dとを有する。
ウエストベルト17は、繊維不織布製のウエストシート30から形成された内層31と外層32を有する。内層31と外層32との間には、ストリング状又はストランド状の弾性材料から形成された複数条のウエスト弾性体33,34が伸長状態で収縮可能に取り付けられている。ウエスト弾性体33,34は、ウエストベルト17の上方部分に配置された上方ウエスト弾性体33と、下方部分に配置された下方ウエスト弾性体34とを有する。
下方ウエスト弾性体34よりも下方には、ウエストベルト17の下側縁17cに沿って横方向Xに延びる複数条の上方レッグ弾性体35が位置する。ウエストベルト17の下側部には、上方レッグ弾性体35の収縮力が作用する上方レッグ弾性域41が位置し、上方レッグ弾性域41は、おむつ本体16のレッグ開口縁部に配設された下方レッグ弾性体26の収縮力が作用する下方レッグ弾性域40とともに、着用者の大腿部を囲堯する仮想の弾性帯を形成する。
ウエストシート30は、上側縁17d側において、その一部が内側へ折り曲げられた状態で固定されて折曲部分36が形成されている。かかる折曲部分36には、複数の上方ウエスト弾性体33が配置されている。また、折曲部分36に配置された上方ウエスト弾性体33と、ウエストシート30のうちの折曲部分36以外の部分(主体部)に配置された上方ウエスト弾性体33とは、それぞれ厚さ方向Zにおいてずれていることが好ましい。これにより、上方ウエスト弾性体33が厚さ方向Zにおいて重なり合うことによる伸長応力の集中を避け、広い範囲で身体へのフィット性を実現することができる。さらに、ウエスト開口縁部に折曲部分36が位置することによって、光線透過率が局所的に低くなり、より下着らしい外観を呈する。
本実施形態においては、ウエスト開口14の側に配置された上方ウエスト弾性体33(折曲部分36に配置された弾性体を含む)は、太さ450〜500dtexであって、3.0〜3.5倍に伸長された状態で固定されている。また、上方ウエスト弾性体33のうちのレッグ開口15の側に配置された弾性体は、太さ600〜650dtexであって、2.5〜3.0倍に伸長された状態で固定されている。ウエストベルト17の下方部分に配置された下方ウエスト弾性体34は、太さ600〜650dtexであって、2.5〜3.0倍に伸長された状態で固定されている。上方ウエスト弾性体33と下方ウエスト弾性体34とにおける各弾性体間のピッチ(離隔寸法)は等間隔であって、5.0〜6.0mmである。
図3〜図5を参照すると、おむつ本体16のレッグ開口縁16c,16dは、それぞれ、クロッチ域13において横中心線Qから前ウエスト域11へ向かって次第に横方向Xの内側へ凸曲する前レッグ開口縁19aと、クロッチ域13において横中心線Qから後ウエスト域12へ向かって次第に横方向Xの外側へ凸曲する後レッグ開口縁19bとを有する。レッグ開口縁16c,16dがかかる形状を有することから、クロッチ域13の後側部分13Bは、前側部分13Aに比べて幅広となっている。したがって、着用したときに、クロッチ域13の後ウエスト域12側に位置する後側部分13Bで着用者の臀部を広く覆うことができる一方、クロッチ域13の前ウエスト域11側に位置する前側部分13Aで着用者の鼠蹊部に沿って、大腿部の動きを阻害しないようにフィットさせることができる。
本実施形態のおむつ10のウエストベルト17は、比較的に幅狭であって、着用者の大転子と骨盤内とにおける凹部にウエストベルト17を食い込ませるように配置することによって、必要最低限度の面積でおむつ10を着用者の腰回りに保持させることができる。このとき、ウエストベルト17が吸収体23と重なっていないことから、ウエストベルト17が弾性的に伸長されて所要のホールド力を発揮した状態にあっても、吸収体23にその収縮作用によるギャザーが形成されることはない。したがって、防漏シート24が装飾要素を有するイラストシートである場合には、装飾要素の形状が変化して視認性が低下するのを抑制することができる。
また、上方レッグ弾性体35が配置された上方レッグ弾性域41の単位面積当たりの伸長応力が、下方レッグ弾性体26が配置された下方レッグ弾性域40の単位面積当たりの伸長応力よりも高くなっている。したがって、下方レッグ弾性域40は相対的に伸長応力が低く設定され、吸収体23が下方レッグ弾性体26の収縮作用によって、縦方向Yへ縮んでしまうことはない。また、吸収体23に、ウエスト開口14の周方向(横方向)及び縦方向Yへそれを縮めてギャザーを形成しようとする力が作用するのを抑制することができるので、吸収体23が平面形状を維持して、吸収体23がごわついた外観を呈することによる、いわゆる「おむつらしい見た目」や印象を与えるのを抑制することができる。このように、吸収体23の変形を抑えることによって、ごわごわとしたおむつらしい外観となるのを抑制し、下着らしい外観と着用感を実現することができる。さらに、上方レッグ弾性域41の伸長応力が下方レッグ弾性域40のそれよりも高いことによって、着用したときに、上方レッグ弾性域41が下方レッグ弾性域40に引っ張られて、ウエストベルト17がずり下がることはない。
また、下方レッグ弾性体26は、吸収体23の横方向Xの外側において離隔して位置していることによって、レッグ開口縁部が湾曲してカップ状を呈し、排泄物の漏れを防止する障壁が形成されるので、吸収体23による排泄物の吸収に時間を要する場合であっても、排泄物が横漏れを防ぐことができる。特に、おむつ10を大人用の軽失禁パンツとして使用する場合には、排泄物の量が比較的に少量であるので、下方レッグ弾性域40の伸長応力が比較的に低くても、かかる障壁によって十分に横漏れを抑制することができる。
下方レッグ弾性体26は、全体として縦方向Yへ直線状に延びていることが好ましい。ストリング状又はストランド状の下方レッグ弾性体26の全体又はその一部が、レッグ開口縁16c,16dに沿う湾曲した曲線状を有する場合には、その製造工程上、湾曲した部分の収縮力が直線状の部分に比べて低下することから、直線状の部分と湾曲状の部分との収縮力の差によって隙間が形成されるとともに、該部分には互いに異なる形状のギャザーが形成される。そのために、レッグ開口縁部に隙間が生じて排泄物の横漏れを生じるおそれがあるとともに、外面に規則的な小さなギャザーが形成された、下着のような外観を呈することができない。本実施形態においては、複数条の下方レッグ弾性体26が縦方向Yへ直線状に延びていることによって、全体として収縮力が均一であって、縦方向Yへ延びる障壁が形成されて排泄物の横漏れが効果的に防止される。また、下方レッグ弾性域40には、規則的な大きさのギャザーが形成され、下着のような外観を呈することができる。
図2及び図5(a)、(b)を参照すると、吸収体23の前後端部51,52は、前後ウエスト域11,12においてウエストベルト17の前後接合ライン18A,18B間に位置している。したがって、ウエストベルト17をウエスト開口14の周方向へ弾性的に伸長したときに、吸収体23の前後端部51,52には、ウエスト開口14の周方向における相反する向きにそれを引っ張ろうとする力が作用するので、吸収体23をウエスト開口14の周方向へ拡げた態様で着用者の身体に当接させることができる。
また、吸収体23の前後端部51,52は、曲線状を有している。ウエストベルト17間に、シート部材に比して比較的に剛性の高い、パネル状を有する吸収体23の前後端部51,52が位置することによって、ウエストベルト17がウエスト周りに弾性的に伸長され難くなるおそれがあるが、吸収体23の前後端部51,52が曲線状を有することによって、吸収体23の前後端縁23a,23bに作用する力がほぼ均等に分散されて、ウエストベルト17の弾性伸長力が阻害されるのを抑制することができる。また、吸収体23の前後端部51,52の周辺にそれに作用する力が均等に分散されることによって、吸収体23の存在域と非存在域との間における剛性差によって生じる、比較的に大きなギャザーが発生するのを抑制することができる。なお、本実施形態においては、吸収体23の前後端部51,52が曲線状であって、それぞれ、前後ウエスト域11,12において前後接合ライン18A,18B間位置しているが、一方端部のみが曲線状であって、他方端部が矩形状であってもよいし、一方端部が前後接合ライン18A,18B間に位置していなくてもよい。
図5(a)(b)を参照すると、ウエストベルト17は、下側縁17c側がレッグ開口縁側となり、上側縁17d側がウエスト開口縁側となるように前後接合ライン18A,18Bを介しておむつ本体16の前後端部20A,20Bに伸長状態で収縮可能に接合される。本実施形態において、後ウエスト域12は、後接合ライン18Bの外側縁を形成するウエストベルト17と、後接合ライン18Bの内側縁を形成するおむつ本体16との間に、境界ライン60を有し、前ウエスト域11は、前接合ライン18Aの外側縁を形成するウエストベルト17と、前接合ライン18Aの内側縁を形成するおむつ本体16との間に、境界ライン63を有している。後ウエスト域12における境界ライン60とウエスト開口縁との交点61において、ウエスト開口縁と直交する(縦中心線Pと並行に延びる)仮想線62と、境界ライン60とが交わる角度を交角θ1とし、前ウエスト域11における境界ライン63とウエスト開口縁との交点64において、ウエスト開口縁と直交する(縦中心線Pと並行に延びる)仮想線65と、境界ライン63とが交わる角度を交角θ2とすると、本実施形態にかかるおむつ10では、交角θ1と交角θ2とが異なる。交角θ2は交角θ1よりも大きいことが好ましく、このように前後ウエスト域11,12において交角の値が異なることで、着用時においておむつ10の前側(腹側)と後側(背側)とを容易に識別することができる。
交角θ2は、20〜70度の範囲であることが好ましく、30〜60度の範囲であることがより好ましい。交角θ2が20度未満の場合、おむつ10の装着時においてウエストベルト17がフィットする位置まで前ウエスト域11を引き上げた際に、おむつ本体16が上方に引き上がり過ぎて、着用者の鼠蹊部周辺においておむつ本体16のダブつきが生じ、隙間なくフィットさせることができないおそれがある。また、交角θ2が70度超えの場合、吸収体23を十分に上方に引き上げることができず、着用者の鼠蹊部とおむつ本体16の間に隙間が生じてしまうおそれがある。
交角θ1は、10〜60度の範囲であることが好ましく、20〜50度の範囲であることがより好ましい。交角θ1が10度未満の場合、おむつ10の装着時においてウエストベルト17がフィットする位置まで後ウエスト域12を引き上げた際に、おむつ本体16が上方に引き上がり過ぎて、着用者の仙骨部周辺においておむつ本体16のダブつきが生じ、隙間なくフィットさせることができないおそれがある。交角θ1が60度超えの場合、吸収体23を十分に上方に引き上げることができず、着用者の臀部上方に位置する仙骨部周辺におむつ本体16を位置させることができなくなり、臀部において尿を吸収体23に吸収させることができずに漏れが生じるおそれがある。
再び、図2を参照すると、吸収体23の縦方向Yの寸法L2は、おむつ10(おむつ本体16)の縦方向Yの寸法L1の65〜95%の大きさを有する。通常、おむつの縦方向の寸法に対して吸収体の縦方向の寸法は60%の大きさであって、おむつの吸収体から縦方向の外側に位置するシート部材のみから形成された部分の面積が比較的に大きくなっている。本実施形態においては、吸収体23が所要の吸収性能を発揮しうるのに十分な長さ寸法を有する一方、それよりも縦方向Yの外側に位置するシート部材のみからなる部分の面積を比較的に小さくすることによって、より少ない資材で製造することができ、製造コストを抑えることができる。また、吸収体23の前後端縁23a,23bとおむつ本体16の前後端縁16a,16bとが、通常のおむつに比べて近接しているために、着用状態においてウエスト開口14が臍部よりも下に位置するようなローライズですっきりとした着用態様となる。
図6を参照すると、前後ウエスト域11,12における交角θ1,θ2が互いに異なるので、横中心線Qに沿って折曲して前後ウエスト域11,12の内面どうしを互いに当接させ、かつ、収縮した状態において、前ウエスト域11の横方向Xの中央部と後ウエスト域12の横方向Xの中央部とが互いに重なっていない。本実施形態においては、交角θ2が交角θ1よりも大きいことによって、後ウエスト域12の中央部が前ウエスト域11の中央部よりも上方へ突出し、前後ウエスト域11,12の識別がより容易になる。
股上の浅い、ローライズタイプ(ローウエストタイプ)のおむつは、成人の軽失禁用として好まれるが、交角θ1と交角θ2とが等しい場合には、腹側においてウエストベルト17が着用者の脚の動きを阻害する位置に配置されやすくなり、背側においてウエストベルト17の端部が着用者の臀部に食い込みやすくなる。すなわち、交角θ1と交角θ2とが互いに等しい場合、例えば、腹側においておむつ本体16が着用者の鼠蹊部にフィットするように、交角θ1,θ2を設定すると、背側において吸収体23を十分に身体の上方へ引き上げることができず、おむつ本体16がダブついて臀部との間に隙間が生じてしまい、排泄物が漏れるおそれがある。
これに対し、本実施形態のおむつ10では、交角θ1と交角θ2とが互いに異なっているため、腹側においてウエストベルト17が着用者の脚の動きを阻害することをなくし、背側においてウエストベルト17の端部が着用者の臀部を覆い、一部が身体に食い込むのを防止することができる。そのため、ローライズタイプのおむつ10においてフィット性を向上させることができるうえに、ショーツのような下着らしい外観を有することができる。
また、前レッグ開口縁19aと後レッグ開口縁19bとが異なる形状を有することから、それらが前後方向において互いに重なっていない。すなわち、前レッグ開口縁19aが横方向Xの内側へ凸曲状を有する一方、後レッグ開口縁19bが横方向Xの外側へ凸曲した形状を有することから、後レッグ開口縁部の一部が前レッグ開口縁部よりも外側へ延出している。おむつ10がかかる形態を有することによって、前ウエスト域11の側では、ウエストベルト17が着用者の大転子と骨盤内に収まるように、すなわち、鼠蹊部に食い込むようにして着用され、おむつ10が股上の浅いローライズタイプであっても、着用中にずり下がることはない。一方、後ウエスト域12の側では、後レッグ開口縁部が前レッグ開口縁部から横方向Xの外側へ延出し、クロッチ域13の後側部分13Bが、前側部分13Aよりも幅広であることによって、臀部が広い範囲で覆われて外部に露出されるのを抑制することができる。
図7は、前ウエスト域11において、前接合ライン18Aを有する部分の拡大図であり、図8は、図7のVIII−VIII線断面図である。なお、以下に、前接合ライン18Aを説明し、後接合ライン18Bの説明を省略するが、後接合ライン18Bも同様の構成である。
前接合ライン18Aは、複数の独立したシール部(接合部)80と、おむつ本体16とウエストベルト17とを接合していない非シール部(非接合部)81とを有する領域83から形成される。非シール部81は、1つのシール部80と、別の1つのシール部80との間に位置している。おむつ本体16及びウエストベルト17には、おむつ本体16の肌対向面と、ウエストベルト17の肌対向面どうしが互いに対向して重ね合された重畳域87が形成される。シール部は、公知の接合手段、例えば、熱エンボス加工、ソニック加工等の各種の熱溶着手段によって施されている。
シール部80と非シール部81とから形成される領域83は、横方向Xおよび縦方向Yに対して傾斜するように延び、領域83が延びる方向に対して交差(直交)する方向へ幅寸法L3を有している。
このおむつ10において、前接合ライン18Aが延びる方向Kと交差(直交)する方向において、前接合ライン18Aの外側縁84aと、重畳域87の外側縁87aとの離隔寸法L4は、1〜12mmである。離隔寸法L4が1mmより小さいと、製造ラインを機械方向へ走行しているおむつ10が、機械方向と交差(直交)する交差方向へ蛇行すると、シール部80をカットして接合強度を低下させ、前ウエスト域11と後ウエスト域12とが剥離するおそれがある。一方、離隔寸法L4が12mmより大きいと、前接合ライン18Aが非肌対向面側に突出するため、前接合ライン18Aが目立ち、おむつ10を着用していることが、衣服の上からわかるおそれがある。このおむつ10では、離隔寸法L4が1〜12mmであるため、接合ラインが切断されることがなく、破れるのを抑えることができるとともに、前接合ライン18Aが目立ちにくい。加えて、非肌対向面に突出する寸法を小さくすることができるため、おむつ10のみを着用した状態では、前接合ライン18Aの陰影が小さく目立ちにくい。また、おむつ10の上に衣服を着用した状態では、前接合ライン18Aの非肌対向面における突出寸法を小さくできるため、衣服がごわごわとした外観となるのを抑制することができる。特に、おむつ10の機械方向への搬送速度を増加させておむつ10を高速で生産するとき、おむつ10が蛇行する交差方向の長さ寸法が大きくなるおそれがあるため、シール部のカットを確実になくすためには、離隔寸法L4が3mm以上であることが特に好ましい。また、より、おむつ10の前後における接合ライン18A,18Bの陰影をより減らすためには、離隔寸法L4が10mm以下であることが好ましい。
一般的に、前ウエスト域に弾性体を有し、後ウエスト域に弾性体を有し、前後ウエスト域の両側縁にシーム部を設け、前ウエスト域に位置する前パネルと、後ウエスト域に位置する後パネルとを結合するおむつにあっては、前後ウエスト域の弾性体の伸縮力に大きな相違がないため、シーム部が位置する前後パネルの両側縁は、どちらか一方に倒れることはない。
一方、このおむつ10におけるウエストベルト17は、図3に示すように、下側縁17cにおける前後接合ライン18A,18Bに隣接する領域を除き、上側縁17dから下側縁17cまで上方ウエスト弾性体33と、下方ウエスト弾性体34と、上方レッグ弾性体35とを有している。これらの弾性体33,34,35によって下側縁17cを除き、ウエストベルト17には、横方向Xへ伸縮する力が加えられる。一方、おむつ本体16は、横方向Xの両側部に、下方レッグ弾性体26を有しているが、横方向Xの中央部に、いかなる弾性体も存在しない非存在域89が位置している。このため、おむつ本体16の横方向Xの中央部には、縦方向Yへ伸縮する力がほとんど作用していない。この結果、ウエストベルト17の横方向Xへの伸縮力が、おむつ本体16の縦方向Yへの伸縮力よりも大きい。これにより、重畳域87は、図8に示すように、少なくともウエスト開口14側では、ウエストベルト17の収縮によって、ウエストベルト17側へ倒伏する。よって、前接合ライン18Aが目立つのをより抑えることができる。
前接合ライン18Aは、図7に示すように、縦方向Yにおいて、おむつ本体16の内側に位置する複数の内側シール部(内側接合部)80a(80)と、おむつ本体16の外側に位置する複数の外側シール部(外側接合部)80b(80)とを有している。
内側シール部80aは、横方向Xおよび縦方向Yに対してそれぞれ傾斜する方向Kへ間隔を置いて配置してある。外側シール部80bは、横方向Xおよび縦方向Yに対してそれぞれ傾斜する方向Kへ間隔を置いて配置してある。内側シール部80aと外側シール部80bとは、傾斜する方向Kに対して交差する方向へ間隔を置いて配置してある。これら内側シール部80aと外側シール部80bと内外側シール部80a,80bとによって前接合ライン18Aが形成される(前接合ライン18Aによって画成される領域84を図8に示す)。
複数の内側シール部80aおよび複数の外側シール部80bのいずれか一方のシール部80から任意に選択した1つのシール部80xは、横方向Xに横方向投影域86aを有し、縦方向Yに第2投影域86bを有している。第1投影域の横方向Xの寸法は、シール部80xの横方向Xの寸法と同一であり、第2投影域の縦方向Yの寸法は、シール部80xの縦方向Yの寸法と同一である。なお、図7において、横方向投影域86aにハッチングを付してあり、第2投影域86bにハッチングを付してある。
このおむつ10では、任意に選択した1つのシール部80xにおける第1投影域86aに、シール部80xに対して横方向Xに隣接する内側シール部80yの一部分が含まれるため、横方向Xにおけるおむつ本体16とウエストベルト17との接合を確実にすることができる。加えて、このおむつ10では、シール部80xにおける第2投影域86bに、シール部80xに対して縦方向Yに隣接する内側シール部80zの一部分が含まれるため、縦方向Yにおけるおむつ本体16とウエストベルト17との接合を確実にすることができる。
前後接合ライン18A,18Bのシール部80において、シール部80が延びる方向と直交する方向における剥離強度は、少なくとも5N/25mm〜100N/25mmであることが好ましい。また、領域83におけるシール部80の面積率は10〜60%が好ましい。
図9は、上記したおむつ10の変形例における図7と同様の部分拡大図である。この変形例のおむつ10において、複数の内側シール部80aおよび複数の外側シール部80bのいずれか一方のシール部80から任意に選択した1つのシール部80xは、第1投影域86aおよび第2投影域86bから外れた領域86cに、上記した1つのシール部80xに対して横方向Xに隣接する内側シール部80yが位置するとともに、上記した1つのシール部80xに対して縦方向Yに隣接する内側シール部80zが位置する。このため、シール部80の面積を可及的に小さくし、前接合ライン18Aにおける剛性を小さくすることができる。
なお、上述した実施の形態には、横方向Xおよび縦方向Yに対してそれぞれ傾斜する方向Kへ延びる1列の内側シール部80aと1列の外側シール部80bと、その間の領域によって、前後接合ライン18A,18Bを形成するおむつ10を説明した。しかし、この考案はそれに限られず、傾斜する方向Kへ延びる1列の接合部のみによって前後接合ラインを形成してもよいし、傾斜する方向Kへ延びる3列以上の接合部と、それらの間に位置する領域とによって前後接合ラインを形成してもよい。
また、ウエストベルト17において、内層31と外層32との間に位置するウエスト弾性体33,34,35を横方向に延出させ、ウエスト弾性体33,34,35が、伸縮力を有する主体部と、伸縮力を喪失した延出部とを有し、延出部が重畳域87にのみ位置するようにおむつ10を構成してもよい。このように構成すれば、伸縮力を喪失した状態のウエスト弾性体33.34.35が重畳域87に位置するため、ウエスト弾性体33,34,35の主体部が収縮すると、それに連動してウエスト弾性体33,34,35の延出部が引張られ、重畳域87のウエストベルト17側への倒伏を確実にすることができる。
本考案のおむつ10を構成する各構成部材には、明細書に記載されている材料のほかに、この種の物品において通常用いられている各種公知の材料を制限なく用いることができる。また、明細書及び特許請求の範囲において、「第1」及び「第2」の用語は、同様の要素、位置等を単に区別するために用いられる。
10 使い捨て着用物品(使い捨ておむつ)
11 前ウエスト域
12 後ウエスト域
13 クロッチ域
14 ウエスト開口
15 レッグ開口
16 おむつ本体
17 ウエストベルト
18A 前接合ライン(接合ライン)
18B 後接合ライン(接合ライン)
80 シール部(接合部)
80a 内側シール部(内側接合部)
80b 外側シール部(外側接合部)
80x 任意に選択した1つの接合シール部(接合部)
84a 接合ラインの外側縁
86a 第1投影域
86b 第2投影域
86c 第1投影域および第2投影域から外れた領域
87 重畳域
87a 重畳域の外側縁
K 接合ラインが延びる方向
L4 接合ラインの外側縁と重畳域の外側縁との離隔寸法
P 縦中心線
X 横方向
Y 縦方向

Claims (6)

  1. 縦方向および横方向と、肌対向面と非肌対向面と、前記横方向の寸法を2等分する縦中心線とを有し、前ウエスト域と、後ウエスト域と、前後ウエスト域の間に位置するクロッチ域と、吸収体を有して前記縦方向へ延びるおむつ本体と、前記前ウエスト域と前記後ウエスト域とを連結するための一対のウエストベルトと、ウエスト開口と、一対のレッグ開口とを含む使い捨て着用物品において、
    前記一対のウエストベルトと前記おむつ本体とは、前記前後ウエスト域において、前記レッグ開口から前記ウエスト開口へ向かって前記縦中心線に近づく、複数の接合部を有する接合ラインを介して互いに接合され、前記ウエストベルトの前記肌対向面と前記おむつ本体の前記肌対向面どうしが互いに対向して重ね合された重畳域が形成され、
    前記接合ラインが延びる方向と交差する方向において、前記接合ラインの外側縁と前記重畳域の外側縁との離隔寸法が、1〜12mmであることを特徴とする着用物品。
  2. 前記ウエストベルトは、少なくとも前記横方向へ弾性伸縮可能であって、前記ウエストベルトの前記横方向への伸縮力が、前記おむつ本体の前記縦方向の伸縮力よりも大きく、
    前記重畳域は、少なくとも前記ウエスト開口側では、前記ウエストベルトの収縮によって、前記ウエストベルトの側へ倒伏する請求項1に記載の着用物品。
  3. 前記接合ラインが延びる方向と交差する方向において、前記重畳域の外側縁と前記接合ラインの外側縁との前記離隔寸法が、3〜10mmである請求項1または2に記載の着用物品。
  4. 前記接合ラインは、前記縦方向において、前記おむつ本体の内側に位置する複数の内側接合部と、前記おむつ本体の外側に位置する複数の外側接合部と有し、
    複数の前記内側接合部および複数の前記外側接合部のいずれか一方の接合部から任意に選択した1つの接合部における前記横方向の第1投影域および前記縦方向の第2投影域から外れた領域に、前記1つの接合部に対して前記縦方向および前記横方向のいずれかに隣接し、前記内側接合部および前記外側接合部のいずれか他方の接合部が位置する請求項1〜3のいずれかに記載の着用物品。
  5. 前記接合ラインは、前記縦方向において、前記おむつ本体の内側に位置する複数の内側接合部と、前記おむつ本体の外側に位置する複数の外側接合部と有し、
    複数の前記内側接合部および複数の前記外側接合部のいずれか一方の接合部から任意に選択した1つの接合部における前記横方向の第1投影域に、前記接合部に対して前記横方向に隣接する前記内側接合部および前記外側接合部のいずれか他方の接合部の一部分が含まれる請求項1〜3のいずれかに記載の着用物品。
  6. 前記接合ラインは、前記縦方向において、前記おむつ本体の内側に位置する複数の内側接合部と、前記おむつ本体の外側に位置する複数の外側接合部と有し、
    複数の前記内側接合部および複数の前記外側接合部のいずれか一方の接合部から任意に選択した1つの接合部における前記縦方向の第2投影域に、前記接合部に対して前記縦方向に隣接する前記内側接合部および前記外側接合部のいずれか他方の接合部の一部分が含まれる請求項1〜3のいずれかに記載の着用物品。
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JP2019118544A (ja) * 2017-12-28 2019-07-22 ユニ・チャーム株式会社 使い捨て着用物品
CN114129347A (zh) * 2020-09-03 2022-03-04 王子控股株式会社 尿布及尿布的制造方法

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