JP2013188434A - 使い捨て着用物品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】左湾入部6及び右湾入部7によって形成される左右脚開口部A,Bの夫々が、前後対称に形成されると共に、外装シート2を展開した状態において、外装シート2の幅方向の中心線M1と外装シート2の縦方向の中心線M2との交点Oと、左右湾入部の端部T1を結ぶ直線と、前記外装シート2の縦方向の中心線M2とのなす角度θ1が30度以下に形成されている。
【選択図】図3
Description
しかしながら、そのような表示は高齢者にとって視認し難いものであり、また介護する者にとって、おむつやおむつカバー等の着用物品の前後方向を確認しながらの作業には、煩わしさがあった。
図7に示すように、おむつ50の脚周り部51は、本体部52の脚周り開口端部52aから脚周り開口部側に延出するように、本体部52に貼り付けられた伸縮性の脚周りシート53を備えている。
そして、本体部52の脚周り開口端部52aの形状は、腹側の脚周りに適合する形状に形成されると共に、本体部52の長さ方向の中心線Mを挟んで腹側部50Aと背側部50Bとで略対称に形成されている。
ここで、脚周り開口端部を形成する前記自由端部53aは、本体部52の長さ方向の中心線Mを挟んで、腹側部50Aと背側部50Bとでそれぞれ装着者の臀部を覆うに充分な形状に形成され、前記中心線Mを挟んで、腹側部50Aと背側部50Bとで略対称の形状に形成されている。
即ち、前記脚周り部51は、腹側の脚周りに適合する形状である脚周り開口端部52aと、背側の脚周りに適合し臀部を覆う形状である脚周り開口端部53aとの異なる二つの形状を同時に備えるように構成されている。
このように、おむつ50を、前向き或いは後向きのどちらの向きであっても装着することができ、装着時におむつの前後の判断を行う必要がなくなり、装着者や介護者の手間を軽減することができる。
また、脚周りシート53が伸び広がることによって装着者の臀部を包み込むようになされても、良好な装着感が得られず、また排泄物が漏れる虞があった。
更に、腹側においては、伸縮性を有する脚周りシート53が腹側の脚周りの形状に略沿って縮み込むため、前記脚周りシート53が装着者の鼠けい部に挟まれ、装着者の違和感を与えるという技術的課題があった。
一方、着用物品の後部形状(背部形状)を鼠けい部に対応した形状にすると、臀部を包み込むことができず、臀部を斜め縦方向に横切るように着用物品の脚開口部の縁部が当たり、装着者に不快感、違和感を与える。
そのため、着用物品を装着した際、第1、第2の股部弾性部材が胴周り弾性部材によって広げられ、前記外装シートの股部が幅方向に広げられ、着用後は装着者の前後股部の体型に合わせてフィットし、着用物品の位置ずれや漏れが抑制される。
また、前記第1、2の股部弾性部材の幅が10mm未満の場合には、尿とりパットや吸収体の側部を身体に圧着させる幅が小さく、排泄物等が漏れるため、好ましくない。一方、その幅が40mmを超える場合には、身体に圧着させる幅が左右を合わせると、股間幅と同等以上になってしまい、股間の違和感が大きくなるため、好ましくない。
このように構成されているため、前記外装シートが幅方向に広げられ(第1、第2の股部弾性部材の間を広げやすく)、着用後は装着者の体型に合わせてフィットし、着用物品の位置ずれや漏れが抑制される。
このように、外装シートの左右縁の接合部の左右いずれか一方が、開閉可能に接合されるため、装着あるいは取外しを容易に行うことができる。
例えば、左右どちらかの手足に麻痺が有る場合でも、開閉可能な接合部から麻痺のある足を通すことができ、また片手でも容易に装着、取外しを行うことができる。しかも、前後の区別がないため、一つの製品で左側、右側のどちらを開閉するか使用者が選択できる。尚、従来から、手足が不自由な装着者のために左右両側が開閉可能な着用物品があるが、装着時は両手で保持することが必要になるため、片手での装着は困難であった。このため、装着時には、介助を必要とすることが多かった。
図1、2に示すように、本発明にかかるトランクス型のおむつ1は、一枚のシートあるいは複数のシートを重ねた外装シート2と、前記外装シート2の内側面に配置された吸収体3とを備えている。また、前記吸収体3の上面には表面シート12、また前記吸収体3の上面両側には立体ギャザー13が形成されている。また、外装シート2と吸収体3の間には、中間シート14が形成されている。尚、図1では、前記立体ギャザー13は省略して、図示している。
また、吸収体3としては、例えば、解繊パルプや不織布、フィルムなどと、吸水性ポリマーとを併用したものや、熱可塑性樹脂とセルロース繊維と吸水性ポリマーとの混合物等で形成されている。また、これを吸収紙や不織布などで覆ったものや上記の構成が複数重なって構成されていても良い。
更に、表面シート12は、液透過性のシート、例えば天然繊維からなる織布、合成繊維からなる不織布、または熱可塑性樹脂からなる開口フィルム等、吸収性物品の表面材として従来から使用されているものが用いられる。また、上記複数のシートから構成されていても良い。
また、立体ギャザー13、中間シート14は、使い捨ておむつに通常使用される遮水性または撥水性の不織布又はフィルム等のシートが用いられる。
これらは腰周り弾性部材4a、4b及び胴周り弾性部材5a、5bは、図4に示すように組み立てられた状態にあっては、一つの腰周り弾性部材として、また一つの胴周り弾性部材として機能する。また、前記腰周り弾性部材4a、4b及び胴周り弾性部材5a、5bは、例えば、糸ゴム、平ゴム、ウレタンフィルム等の弾性部材から形成されている。
前記胴周り弾性部材5a、5bは、図1に示すように、前記左湾入部7及び右湾入部8の近傍まで形成されている。そのため、前記胴周り弾性部材5a、5bは、腹側においては、腰部から鼠けい部にわたって配置され、また背側においては、腰部から臀部にわたって配置されることになる。
即ち、前記左湾入部6における左湾入部の上部6aと左湾入部の下部6bは、対称に形成され、また前記右湾入部7における右湾入部の上部7aと右湾入部の下部7bは、対称に形成されている。
更に、前記左湾入部6における左湾入部の上部6aと前記右湾入部7における左湾入部の上部7aとは左右対称に形成され、前記左湾入部6における左湾入部の下部6bと前記右湾入部7における左湾入部の下部7bとは左右対称に形成されている。
そして、前記左右脚開口部A、Bは前記レッグギャザーによって囲まれ、前記レッグギャザー(脚周り弾性部材8a、8b、9a、9b)によって、左右脚開口部A、Bが装着者に密着(圧着)し、排泄物等が漏れないようになされている。
このように、前記左湾入部6の弾性部材8a、8bと右湾入部7の弾性部材9a、9bとを繋げて形成されていないのは、繋げて形成した場合、弾性部材8a、8b、9a、9bによって、外装シート2(おむつ)の股部に幅方向の伸縮力が生じ、股部中央にしわが生じ、座った時などに装着者に不快感、違和感を与えるからである。
即ち、前記直線OT1と、前記外装シート2の長さ方向(縦方向)中心線M2とのなす角度が30度以下になすことによって、この胴周り弾性部材5a、5bと脚周り弾性部材9a、9bの弾性応力(弾性力)によって鼠けい部に対応する外装シート2を左右方向に引張ることができ、鼠けい部の隙間を極力抑制でき、脚開口部の脚周り弾性部材の弾性力が着用物品を大腿部に圧着させるように作用するため、排泄物の漏れを抑制できる。
また、前記直線OT1と、前記外装シート2の長さ方向(縦方向)中心線M2とのなす角度が小さいため、臀部の不快感、違和感を解消することができる。
この股部弾性部材10、11は、股下部の主に鼠けい部において、外装シート及び吸収体をフィットさせて、違和感や漏れを防止するものである。
図1,3では、前記股部弾性部材10,11の端部は、胴周り弾性部材5aの下部5a1と交り、胴周り弾性部材5bの上部5b1と交わる位置に配置されている。
しかしながら、前記股部弾性部材10,11の端部が、胴周り弾性部材5a,5bと交わるように配置される必要はなく、少なくとも、前記股部弾性部材10,11の端部が、胴周り弾性部材5aの下部5a1、胴周り弾性部材5bの上部5b1の近傍に配置されるように構成されていれば良い。
尚、胴周り弾性部材5a,5bを切断するようになしても良い。また、図1,3に示すように、第1、第2の股部弾性部材10,11の間(領域R1)のみならず、胴周り弾性部材5aの上方の領域R2(吸収体3の上端部間での領域)、胴周り弾性部材5bの下方の領域R3(吸収体3の下端部間での領域)においても、前記胴周り弾性部材5a,5bが存在しないか、あるいは胴周り弾性部材5a,5bが切断され、外装シート2の幅方向の弾性力がないようになされていることが望ましい。
身体の股部の寸法から70mm以上が好ましく、一方、140mmを超えると外装シート2が股部にだぶつくため好ましくない。
尚、前記端部8a1、8b1、9a1、9b1が、前記第1、第2の股部弾性部材10、11に隣接する位置に形成されていても良い。
また、この実施形態にあっては、股部弾性部材10は3本の弾性部材10a,10b,10cからなり、また股部弾性部材11も、股部弾性部材10と同様に、3本の弾性部材11a,11b,11cからなる場合を示したが、特に、これに限定されるものではなく、股部弾性部材10、11の弾性部材は複数本以上であれば良い。
ここで、前記したように左湾入部6の弾性部材8a、8bと右湾入部7の弾性部材9a、9bとを繋げて形成されている場合には、外装シート2の幅方向の伸縮力(弾性力)により、股部弾性部材10、11が平行でなくなり、股部弾性部材10、11の間隔が狭い部分Nが生じる(外装シート2にしわが生じ狭い部分が生じる)。
この股部弾性部材10、11の間隔が狭い部分Nは、装着者が動くたびに徐々に装着位置が前側にずれ、最終的に図6(b)に示すように、股部弾性部材10、11の間隔が狭い部分Nが鼠けい部Sに当たるように、おむつの装着位置がずれる。
尚、図6は、装着者の側面図であり、図中のFは装着者の大腿部、Dは装着者の臀部である。
また、前記弾性部材10a,10b,10cは、前記胴周り弾性部材5aの下端部5a1、胴周り弾性部材5b上端部5b1において直交する位置になるように配置されている。
また、前記弾性部材11a,11b,11cは、前記胴周り弾性部材5aの下端部5a1、胴周り弾性部材5b上端部5b1において直交する位置になるように配置されている。
更に、股部弾性部材10,11が胴周り弾性部材5a、5bと直交することで、仮に着用者の力が弱く、はき方が浅い場合でも、着用物品を引き上げる力が働き、外装シート2、吸収体3が装着者の身体に圧着され、排泄物の漏れ等を防止することができる。
このとき、図1に示すように、前記外装シートの左右縁の接合部の左右いずれか一方(図1では右縁)が、開閉可能に接合されていることが望ましい。例えば、外装シートの右縁に面ファスナー15,16を設け、着脱自在になし、開閉可能に形成しても良い。
尚、トランクス型おむつ1は、前後を逆に装着することができるおむつであり、前身頃は後身頃であり、後身頃は前身頃となるものである。 上記トランクス型おむつ1は、前記したように、左右脚開口部A、Bのほか、上部に腰開口部Cを備えている。このおむつ1を正面から捉えた図が第4図である。
また、上記実施形態にあっては、おむつの身体へのフィット性を高め、尿等の漏れを防止するために、腰周り、胴周り及び脚周りにそれぞれ弾性部材を配置し、腰周りギャザー(弾性部材4a,4b)、胴周りギャザー(弾性部材5a,5b)と、左右レッグギャザー(弾性部材8a、8b、9a、9b)を形成した場合を説明したが、前記弾性部材は必要に応じて、他の部位にも配置しても良い。
2 外装シート
3 吸収体
4a、4b 腰周り弾性部材
5a、5b 胴周り弾性部材
5a1 胴周り弾性部材下端部
5b1 胴周り弾性部材上端部
6 左湾入部
7 右湾入部
8a、8b 左湾入部の脚周り弾性部材
8a1、8b1 左湾入部の脚周り弾性部材の端部
9a、9b 右湾入部の脚周り弾性部材
9a1、9b1 右湾入部の脚周り弾性部材の端部
10(10a,10b,10c) 股部弾性部材
11(11a,11b,11c) 股部弾性部材
A 左脚開口部
B 右脚開口部
D 臀部
L 弾性部材10aと弾性部材11aとの間の距離
M1 外装シート幅方向の中心線
M2 外装シート縦方向の中心線
R1 第1、第2の股部弾性部材の間の領域
R2 胴周り弾性部材の上方であって、吸収体の上端部までの領域
R3 胴周り弾性部材の下方であって、吸収体の下端部までの領域
S 鼠けい部
このように構成されているため、おむつを装着した際、前記外装シートを幅方向に広げると共に、前記外装シートの縁部が外側に折れるようになされる。更に、股部弾性部材が胴周り弾性部材と直交することで、仮に着用者の力が弱く、はき方が浅い場合でも、着用物品を引き上げる力が働き、外装シート、吸収体が装着者の身体に圧着され、排泄物の漏れ等を防止することができる。
また、前記第1、第2の股部弾性部材の端部が胴周り弾性部材と交わる位置に配置された場合には、前記第1、第2の股部弾性部材の間には、前記胴周り弾性部材が存在しないか、あるいは胴周り弾性部材が切断され、外装シートの幅方向の弾性力がないようになされていることが望ましい。
このように構成されているため、前記外装シートが幅方向に広げられ(第1、第2の股部弾性部材の間を広げやすく)、着用後は装着者の体型に合わせてフィットし、着用物品の位置ずれや漏れが抑制される。
Claims (5)
- 外装シートと、
前記外装シートの左右に設けられた左右湾入部よって形成される左右脚開口部と、
前記外装シートの腰部から前記左湾入部及び右湾入部の近傍まで形成され、胴周りギャザーを形成する胴周り弾性部材と、
前記左右湾入部の縁に沿って配置され、左右脚開口部の夫々に前後対称のレッグギャザーを形成する脚周り弾性部材と、を少なくとも備え、
前記左湾入部及び右湾入部によって形成される左右脚開口部の夫々が、前後対称に形成されると共に、
前記外装シートを展開した状態において、外装シートの幅方向の中心線と外装シートの縦方向の中心線との交点と、左右湾入部の端部を結ぶ直線と、前記外装シート縦方向の中心線とのなす角度が30度以下に形成されていることを特徴とする使い捨て着用物品。 - 前記左湾入部の内側であって、外装シートの幅方向の中心線に平行に形成された第1の股部弾性部材と、
前記右湾入部の内側であって、外装シート幅方向の中心線に平行に形成された第2の股部弾性部材と、を備え、
前記左湾入部の脚周り弾性部材と前記右湾入部の脚周り弾性部材は、前記第1、第2の股部弾性部材の間において繋がって形成されず、
かつ、前記左右湾入部の脚周り弾性部材における外装シートの幅方向の中心線側の端部が、前記第1、第2の股部弾性部材と隣接する位置または重なる位置に形成されることを特徴とする請求項1に記載の使い捨て着用物品。 - 前記第1、第2の股部弾性部材は、前記胴周り弾性部材の延設方向と垂直方向に延設され、その端部が胴周り弾性部材の近傍あるいは交わる位置に配置され、
かつ、前記第1、第2の股部弾性部材は夫々複数の弾性部材からなると共に、前記第1、第2の股部弾性部材のそれぞれの幅が10mm〜40mmに形成されていることを特徴とする請求項2に記載の使い捨て着用物品。 - 前記第1、第2の股部弾性部材の端部が胴周り弾性部材と交わる位置に配置された場合には、前記第1、第2の股部弾性部材の間には、前記胴周り弾性部材が存在しないか、あるいは胴周り弾性部材が切断され、外装シートの幅方向の弾性力がないようになされていること特徴とする請求項3に記載の使い捨て着用物品。
- 前記外装シートの左右縁の接合部の左右いずれか一方が、開閉可能に接合されていること特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の使い捨て着用物品。
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