JP7171266B2 - パンツ型使い捨ておむつ - Google Patents

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本発明は、パンツ型使い捨ておむつに関する。
特許文献1には、腹側部の両側縁部と背側部の両側縁部とが互いに接合されたパンツ型使い捨ておむつが記載されている。背側部には、おむつの幅方向(左右方向)に平行に配された補助胴部弾性部材に重ねて、第1胴部弾性部材及び第2胴部弾性部材が設けられている。第1胴部弾性部材及び第2胴部弾性部材は、その交差部が、おむつを着用したときに着用者の大転子に当接するように配されている。
特許文献2には、パンツ型使い捨ておむつの外包材が有する2枚のシートとは別に伸縮性シートが配されて高装着圧領域が形成されている。高装着圧領域は、着用者の腸骨稜から上前腸骨棘にかけての部位に当接するように配されている。
特許文献1及び2のように、おむつの腹側部及び背側部(前側ベルト部及び後側ベルト部)の密着性を部分的に高めることで、おむつのフィット性を高め、ズレ落ちを抑制できる。
特許第5107760号 特許第5020362号
しかし、特許文献1では、全ての弾性部材の形態を糸状(紐状)としている。そのため、糸状弾性部材が重ねて配されている部位が局所的に着用者に密着し、着用者の肌に弾性部材の痕(ゴム痕)が付きやすくなってしまう。
特許文献2のように、伸縮性シートで高装着圧領域を形成する場合、弾性部材(伸縮性部材)の痕が付き難くなる。伸縮性シートの一例として伸縮性フィルムが挙げられているが、伸縮性フィルムの通気性は悪い。そのため、特許文献2のように、高装着圧領域に隙間なく伸縮性フィルムが配されていると、高装着圧領域の通気性が低下してしまう。さらに、特許文献2では、伸縮性フィルムが着用者の肌側に露出している。そのため、伸縮性フィルムが着用者の肌に沿って隙間なく密着しやすく、通気性がより低下してしまう。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであって、前側ベルト部及び後側ベルト部の密着性を部分的に高めつつ、伸縮性部材の痕残り及び通気性の低下を抑制したパンツ型使い捨ておむつの提供を目的とする。
上記目的を達成するための主たる発明は、
互いに交差する上下方向と左右方向と前後方向とを有し、
前側ベルト部と、後側ベルト部と、吸収性コアを備える吸収性本体とを有し、
前記前側ベルト部と前記後側ベルト部によって上端に胴回り開口の形成されたパンツ型使い捨ておむつであって、
前記前側ベルト部及び前記後側ベルト部は、
最も肌側に位置する肌側不織布と、最も非肌側に位置する非肌側不織布と、前記左右方向に伸縮する伸縮性部材とを有し、かつ、
前記胴回り開口の縁に沿った伸縮領域と、
前記前側ベルト部の前記左右方向の中央の前記伸縮領域に下側から隣接するベース領域と、
前記伸縮領域の下方に設けられた高圧力領域と、を有し、
単位幅の前記高圧力領域を、前記左右方向に単位長さ伸長させるための力は、前記単位幅の前記ベース領域を、前記左右方向に前記単位長さ伸長させるための力よりも大きく、
前記高圧力領域は、
前記前側ベルト部と前記後側ベルト部に亘って周状に設けられており、
前記肌側不織布と前記非肌側不織布の間において伸縮性フィルムを有し、かつ、
前記伸縮性フィルムが位置する部分に比べて通気性の良い通気部を有し、
前記前側ベルト部と前記後側ベルト部の少なくとも一方において、前記吸収性コアと前記前後方向に重ならず、
前記伸縮性部材は、伸縮性不織布であり、
前記伸縮性不織布は、前記肌側不織布と前記非肌側不織布の間であり、前記伸縮性フィルムよりも肌側に配置されていることを特徴とするパンツ型使い捨ておむつである。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、前側ベルト部及び後側ベルト部の密着性を部分的に高めつつ、伸縮性部材の痕残り及び通気性の低下を抑制したパンツ型使い捨ておむつを提供できる。
パンツ型使い捨ておむつ1の概略斜視図である。 展開且つ伸長状態のおむつ1の概略平面図である。 図2のI-I線での概略断面図である。 図4A~図4Cはおむつ1を着用した状態を示す概念図である。 図5A~図5Bは腹側外装体21及び背側外装体22の概略断面図である。 図6Aは高圧力領域30sの説明図であり、図6Bは通気部33と溶着部40の説明図である。 図7A~図7Cは変形例の高圧力領域30sの説明図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
互いに交差する上下方向と左右方向と前後方向とを有し、前側ベルト部と、後側ベルト部と、吸収性コアを備える吸収性本体とを有し、前記前側ベルト部と前記後側ベルト部によって上端に胴回り開口の形成されたパンツ型使い捨ておむつであって、前記前側ベルト部及び前記後側ベルト部は、最も肌側に位置する肌側不織布と、最も非肌側に位置する非肌側不織布と、前記左右方向に伸縮する伸縮性部材とを有し、かつ、前記胴回り開口の縁に沿った伸縮領域と、前記前側ベルト部の前記左右方向の中央の前記伸縮領域に下側から隣接するベース領域と、前記伸縮領域の下方に設けられた高圧力領域と、を有し、単位幅の前記高圧力領域を、前記左右方向に単位長さ伸長させるための力は、前記単位幅の前記ベース領域を、前記左右方向に前記単位長さ伸長させるための力よりも大きく、前記高圧力領域は、前記前側ベルト部と前記後側ベルト部に亘って周状に設けられており、前記肌側不織布と前記非肌側不織布の間において伸縮性フィルムを有し、かつ、前記伸縮性フィルムが位置する部分に比べて通気性の良い通気部を有し、前記前側ベルト部と前記後側ベルト部の少なくとも一方において、前記吸収性コアと前記前後方向に重ならないことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
このようなパンツ型使い捨ておむつによれば、前側ベルト部及び後側ベルト部の密着性を部分的に高められ、着用時の位置ずれを抑制できる。また、高圧力領域が伸縮性フィルム及び通気部を有するため、伸縮性部材の痕残り及び通気性の低下を抑制できる。また、伸縮性フィルムが肌側不織布と非肌側不織布の間に位置するため、伸縮性フィルムの破損を抑制でき、また、着用者の肌との間において平面方向の通気性が確保される。
かかるパンツ型使い捨ておむつであって、前記伸縮性部材は、通気性を有するシート状の部材であることを特徴とするパンツ型使い捨ておむつである。
このようなパンツ型使い捨ておむつによれば、前側ベルト部と後側ベルト部が面で着用者に密着するため、伸縮性部材の痕残りを抑制でき、また、通気性が確保される。
かかるパンツ型使い捨ておむつであって、前記伸縮性部材は、伸縮性不織布であり、前記伸縮性不織布は、前記肌側不織布と前記非肌側不織布の間であり、前記伸縮性フィルムよりも肌側に配置されていることを特徴とするパンツ型使い捨ておむつである。
このようなパンツ型使い捨ておむつによれば、着用者の肌との間において空間(通気路)が形成されやすく、平面方向の通気性が確保される。
かかるパンツ型使い捨ておむつであって、前記伸縮性部材は、伸縮性不織布であり、前記伸縮領域では、前記左右方向に伸縮する複数の糸状弾性材が前記上下方向に間隔を空けて配置されており、前記前側のベルト部の前記左右方向の中央において、前記高圧力領域の上端から前記前側ベルト部の前記上端までの前記上下方向の長さは、前記高圧力領域の前記上下方向の長さよりも長いことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつである。
このようなパンツ型使い捨ておむつによれば、汗をかきやすい着用者の臍周りに高圧力領域が当接し難く、おむつの内部の蒸れを軽減できる。
かかるパンツ型使い捨ておむつであって、前記高圧力領域では、前記左右方向に長い複数の前記伸縮性フィルムが前記上下方向に間隔を空けて配置されており、前記上下方向に並ぶ前記伸縮性フィルムの間の部位が前記通気部であることを特徴とするパンツ型使い捨ておむつである。
このようなパンツ型使い捨ておむつによれば、高圧力領域の通気性の低下を抑制できる。
かかるパンツ型使い捨ておむつであって、前記高圧力領域において、前記伸縮性フィルムが位置する部分の面積の方が、前記上下方向に並ぶ前記伸縮性フィルムの間の前記通気部の面積よりも大きいことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつである。
このようなパンツ型使い捨ておむつによれば、高圧力領域の通気性の低下を抑制しつつ、高圧力領域の密着性を高められ、着用時の位置ずれを抑制できる。
かかるパンツ型使い捨ておむつであって、前記前側ベルト部及び前記後側ベルト部の前記左右方向の側部では、前記左右方向の中央部に比べて、前記通気部の面積を前記高圧力領域の面積で除した値が大きいことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつである。
このようなパンツ型使い捨ておむつによれば、着用者の動き(臀部や脚の動き)が大きい左右方向の側部において、高圧力領域における通気部の比率が高い。そのため、着用者の動きの阻害を防ぎつつ、高圧力領域の通気性を向上させることができる。一方、着用者の動きが小さい左右方向の中央部を着用者にしっかりと密着させることで、着用時の位置ずれを効率よく抑制できる。
かかるパンツ型使い捨ておむつであって、前記伸縮性フィルムは、前記伸縮性フィルムを貫通する開孔を有さないことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつである。
このようなパンツ型使い捨ておむつによれば、開孔による伸縮性フィルムの強度の低下を抑制できる。また、伸縮性フィルムの収縮力を有効に利用できる。
かかるパンツ型使い捨ておむつであって、前記伸縮性フィルムは、前記伸縮性フィルムを貫通する開孔を有し、前記開孔が前記通気部であることを特徴とするパンツ型使い捨ておむつである。
このようなパンツ型使い捨ておむつによれば、高圧力領域の通気性の低下を抑制できる。
かかるパンツ型使い捨ておむつであって、前記肌側不織布、前記非肌側不織布、前記伸縮性部材、及び、前記伸縮性フィルムは、同一の溶着パターンによって前記前後方向に溶着されていることを特徴とするパンツ型使い捨ておむつである。
このようなパンツ型使い捨ておむつによれば、前側ベルト部及び後側ベルト部において、おむつの内部の湿った空気を前後方向(厚さ方向)に効率良く放出でき、通気性が向上する。
かかるパンツ型使い捨ておむつであって、前記溶着パターンは、複数の溶着部が点在するパターンであり、前記パンツ型使い捨ておむつを伸長させた状態において、前記通気部の面積の方が、前記高圧力領域に位置する前記溶着部の面積よりも大きいことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつである。
このようなパンツ型使い捨ておむつによれば、高圧力領域の通気性が溶着部により低下してしまうことを抑制できる。
===実施形態===
<<おむつ1の基本構成>>
図1は、パンツ型使い捨ておむつ1(以下、おむつ1ともいう)の概略斜視図である。図2は、展開且つ伸長状態のおむつ1の概略平面図である。なお、おむつ1の伸長状態とは、おむつ1を皺なく伸長させた状態であり、おむつ1を構成する各部材(例えば外装体20を構成するシート等)の寸法がその部材単体の寸法と一致又はそれに近い長さになるまで伸長した状態である。図3は、図2のI-I線(左右方向の中央)での概略断面図である。
おむつ1は、互いに交差する上下方向、左右方向、及び、前後方向を有するとともに、図3に示すように、各部材が積層された厚さ方向を有する。上下方向において、着用者の胴側となる側を上側とし、着用者の股下となる側を下側とする。前後方向において、着用者の腹側となる側を前側とし、着用者の背側となる側を後側とする。厚さ方向において、着用者に接する側を肌側とし、その反対側を非肌側とする。
おむつ1は、吸収性本体10と、吸収性本体10の非肌側に位置する外装体20とを有している。外装体20は、前後方向における前側に位置する腹側外装体21(前側ベルト部に相当)と、前後方向における後側に位置する背側外装体22(後側ベルト部に相当)と、それらを繋ぐ股下外装体23とを有している。
なお、本実施形態のおむつ1では外装体20が3部材(腹側外装体21、背側外装体22、及び、股下外装体23)から構成されているが、これに限らない。例えば、腹側外装体21、背側外装体22、及び、股下外装体23が1部材で構成されていてもよい。また、股下外装体23を有さない構成としてもよい。
図2に示す展開状態のおむつ1では、吸収性本体10の長手方向の一端側に、腹側外装体21が位置し、吸収性本体10の長手方向の他端側に、背側外装体22が位置している。展開状態のおむつ1において、吸収性本体10が長手方向の中央CLで2つ折りされ、腹側外装体21の左右方向の両端部と背側外装体22の左右方向の両端部とが溶着等で接合されることにより、図1に示すパンツ型となる。つまり、吸収性本体10の長手方向がおむつ1の上下方向に沿い、腹側外装体21と背側外装体22とが環状につながり、その上端に胴回り開口1aが形成され、また、左右方向の両側に一対の脚回り開口1bが形成される。以下、腹側外装体21と背側外装体22とが接合された左右方向の両端部の領域を端部接合領域24という。
吸収性本体10は、図3に示すように、吸収性コア11と、吸収性コア11の肌側に位置する液透過性のトップシート12と、吸収性コア11の非肌側に位置するバックシート13とを有している。本実施形態のバックシート13は、液不透過性シート13a、及び、その非肌側に配された液透過性シート13bの二層構造である。
吸収性コア11は、尿等の排泄液を吸収して保持する部材であり、例えば高吸収性ポリマー(SAP)が混入したパルプ繊維等の液体吸収性繊維により形成される。図示しないが、吸収性コア11は、ティッシュペーパーや不織布等の液透過性のシートによって、外周面が覆われていてもよい。
腹側外装体21、及び、背側外装体22は、それぞれ図2に示すように、上下方向において端部接合領域24が位置する胴回り領域211,221と、胴回り領域211,221よりも下側の股下側領域212,222とを有している。
股下側領域212,222は略台形形状を成し、下側に向かうにつれて横幅(左右方向の長さ)が狭くなっている。腹側外装体21に比べて背側外装体22の方が、股下側領域222が大きく、着用者の臀部を被覆可能となっている。
腹側外装体21、及び、背側外装体22は、それぞれ図3に示すように、肌側シート213,223と、非肌側シート214,224と、それらの間に位置し、少なくともおむつ1の左右方向に伸縮性を備える伸縮性不織布215,225(伸縮性部材に相当)と、を有している。
肌側シート213,223、非肌側シート214,224、及び、伸縮性不織布215,225は、点在する複数の溶着部(例えば後述する図6Bの40)により接合されている。このため、例えば固化する接着剤により接合される場合に比べて、肌触りが柔らかくなっている。また、溶着部の間において、伸縮性不織布215,225が収縮することで、肌側シート213,223、及び、非肌側シート214,224が厚さ方向の外側に湾曲して突出する。つまり、肌側シート213,223、及び、非肌側シート214,224が溶着部の間で膨らむため、肌触りがより柔らかくなり、視覚的にも柔らかい印象を使用者に付与できる。溶着部は、比較的に狭い間隔で点在しているため、本実施形態のおむつ1では、多方向に延び、且つ、きめ細やかな膨らみ(皺)が発生し、おむつ特有の一方向の皺(縦皺等)の発生を防止できるため、おむつ1の美観性が良い。
伸縮性不織布215,225は、例えば、弾性を有する熱可塑性エラストマー性繊維であるポリウレタン系エラストマーと、非弾性を有する熱可塑性樹脂性繊維であるポリオレフィン系樹脂のポリプロピレン(PP)とを有しており、ギア延伸等の適宜な延伸処理が施された不織布である。この延伸処理により、伸縮性不織布215,225は、おむつ1の左右方向及び上下方向の伸縮性を有するものとする。なお、延伸処理は、互いに直交する方向に延伸処理を行うものであってもよいし、所定方向にのみ延伸処理を行うものであってもよい。所定方向にのみ延伸処理を行った場合、所定方向における伸縮性が発現されるが、すべての繊維の配向が所定方向に沿っているとは限らないため、所定方向と直交する方向にも伸縮性が発現される。
また、胴回り開口1aの縁に沿う領域には、複数の胴回り弾性部材26(例えば糸ゴム等)が配されている。脚回り開口1bの縁に沿う領域にも、複数の脚回り弾性部材27(例えば糸ゴム等)が配されている。これにより、おむつ1の胴回り及び脚回りは、着用者にしっかりと密着する。
股下外装体23も、腹側外装体21及び背側外装体22と同様の構成であり、肌側シート231と、非肌側に位置する非肌側シート232と、それらの間に位置する伸縮性不織布233とを有している。
<<高圧力領域30sについて>>
図4A~図4Cは、おむつ1を着用した状態を示す概念図である。図4Aは前側から見た図であり、図4Bは、後側から見た図であり、図4Cは横から見た図である。図では、第1高圧力領域31sと第2高圧力領域32sを一点鎖線で示している。
図5A~図5Bは、腹側外装体21及び背側外装体22の概略断面図である。図5Aは、本実施形態の断面図であり、図5Bは、変形例の断面図である。
図6Aは、高圧力領域30sの説明図であり、図6Bは、通気部34と溶着部40の説明図である。
腹側外装体21及び背側外装体22の胴回り領域211,221は、胴回り開口1aの縁に沿った伸縮領域26sを有する。伸縮領域26sは、左右方向に伸縮する糸状の胴回り弾性部材26が設けられた領域である。また、胴回り領域211,221は、伸縮領域26sの下方において、高圧力領域30sと、それ以外の領域である低圧力領域33sとを有する。
低圧力領域33sは、肌側シート213,223と非肌側シート214,224の間に伸縮性不織布215,225が設けられた領域である。低圧力領域33sは、図2に示すように、腹側外装体21の左右方向の中央の伸縮領域26sに下側から隣接するベース領域21sを有する。
高圧力領域30sは、肌側シート213,223と非肌側シート214,224の間に、伸縮性不織布215,225と、伸縮性フィルム30が設けられた領域であり、腹側外装体21と背側外装体22に亘って周状に設けられている。伸縮性フィルム30は、例えば、ウレタンやスチレンのようなエストラマー樹脂を溶融し、均一厚さのシート状とした伸縮性を有する弾性部材である。また、例えば、エラストマー層の表面と裏面にポリオレフィン層を一体化した伸縮性フィルムである。この伸縮性フィルムを用いる場合は、ポリオレフィン層が伸縮性を持たないため、予めフィルムに延伸をかけることで伸縮性を発現させることができる。表面にポリオレフィン層があることで、ポリオレフィン繊維不織布との溶着がしやすくなるという利点がある。
高圧力領域30sは、低圧力領域33sに比べて、おむつ1の着用時の圧力(締め付けの圧力)が高い領域である。換言すると、単位幅(上下方向の単位長さ当たり)の高圧力領域30sを左右方向に単位長さ伸長させる力は、単位幅(上下方向の単位長さ当たり)の低圧力領域33s(ベース領域21s)を左右方向に単位長さ伸長させる力よりも大きい。
つまり、高圧力領域30sにおける上下方向の単位長さ当たりについて左右方向に働く収縮力が、低圧力領域33sにおける上下方向の単位長さ当たりについて左右方向に働く収縮力よりも大きい。より大きな収縮力を有する高圧力領域30sは着用者に強く密着する。
なお、単位幅の高圧力領域30s及びベース領域21s(低圧力領域33s)を左右方向に単位長さ伸長させる力の大きさは、周知の方法で測定し比較できる。例えば、高圧力領域30s及びベース領域21sから、それぞれ所定の大きさのサンプルを切り出す。そして、引張試験機のチャックに、おむつ1の左右方向に対応するサンプルの両端部を挟ませる。そして、チャック間を単位長さ離してサンプルを伸長させた状態で得られる荷重(N)を、左右方向に単位長さだけ伸長させる力として採用できる。
このように、本実施形態のおむつ1では、腹側外装体21及び背側外装体22の一部分に、かつ周方向に連続して高圧力領域30sが設けられ、腹側外装体21及び背側外装体22の密着性が部分的に高められる。そのため、腹側外装体21及び背側外装体22の全体の密着性が高められる場合に比べて、着用者に過度な圧迫感を与えることなく、着用時のおむつ1の位置ずれを抑制できる。また、高圧力領域30s以外の低圧力領域33sにおいても、伸縮性不織布215,225により適度な密着力で着用者の身体を保持できる。
高圧力領域30sでは、伸縮性不織布215,225にシート状の伸縮性フィルム30が重ねて設けられている。そのため、高圧力領域30sは面で着用者に密着でき、高圧力領域30sによる圧力が着用者の肌に均等に掛かる。よって、伸縮性フィルム30の代わりに糸状の弾性部材が設けられる場合のような局所的な締め付けを防止でき、伸縮性部材の痕残りを抑制できる。
また、伸縮性フィルム30は、伸縮性不織布に比べて、厚みが薄くても高い収縮力(締め付け圧力)が得られる。そのため、高圧力領域30sでは、伸縮性不織布215,225に伸縮性フィルム30が重ねて設けられるが、高圧力領域30sの厚みを薄くでき、肌触り及び放熱性の低下を抑制できる。
また、高圧力領域30sは、腹側外装体21と背側外装体22の少なくとも一方において、吸収性コア11と前後方向(厚さ方向)に重ならないものとする。本実施形態のおむつ1では、図2に示すように、腹側及び背側の高圧力領域30sが共に吸収性コア11と重なっていない。そのため、厚みがあり剛性の高い吸収性コア11によって高圧力領域30sの締め付け圧力が阻害されてしまうことを抑制できる。
また、腹側外装体21及び背側外装体22において、最も肌側に位置する肌側シート213,223、及び、最も非肌側に位置する非肌側シート214,224を、例えばスパンボンド不織布やSMS不織布等の不織布とする。また、胴回り領域211,221を左右方向に伸縮させる伸縮性部材を伸縮性不織布215,225とする。これら不織布は、構成繊維間に空隙を有するため、その厚さ方向に通気性を有する。
一方、高圧力領域30sに配された伸縮性フィルム30は不織布に比べて通気性が悪い。そのため、高圧力領域30sに伸縮性フィルム30を単に設けるだけでは、高圧力領域30sの通気性が低下してしまう。そうすると、おむつ1の内部が蒸れて、着け心地が悪く、汗疹等の肌荒れが生じてしまう。
そこで、高圧力領域30sは、伸縮性フィルム30が位置する部分に比べて通気性の良い通気部34を有するものとする。本実施形態の高圧力領域30sでは、左右方向に長い複数の伸縮性フィルム30が上下方向に間隔を空けて配置されており、上下方向に並ぶ伸縮性フィルム30の間の部位(すなわち伸縮性フィルム30が位置しない部分)が通気部34となっている。
具体的に説明すると、高圧力領域30sは、第1高圧力領域31s及び第2高圧力領域32sを有する。第1高圧力領域31s及び第2高圧力領域32sでは、それぞれ3本の伸縮性フィルム30が上下方向に間隔を空けて配置されている。腹側外装体21側の3本の伸縮性フィルム30と、それらに対応する背側外装体22側の3本の伸縮性フィルム30は、それぞれ、端部接合領域24において上下方向の位置が同じになるように配置されている。つまり、端部接合領域24において、腹側外装体21側の3本の伸縮性フィルム30と、背側外装体22側の3本の伸縮性フィルム30とが連続するように繋がり、高圧力領域30sは、腹側外装体21と背側外装体22に亘って周状に設けられている。
このように高圧力領域30sが通気部34(厚さ方向の通気性)を有することで、おむつ1の内部の湿った空気が高圧力領域30sから放出され、おむつ1の内部の蒸れを軽減できる。よって、おむつ1の着け心地が向上し、汗疹等の発生を抑制できる。
なお、端部接合領域24において、腹側の高圧力領域30sと背側の高圧力領域30sが完全に連続するものに限らず、少なくとも一部が胴回りの周方向に連続していればよい。例えば、背側の高圧力領域30sの方が腹側の高圧力領域30sよりも上に配置され、端部接合領域24において、段差が設けられて一部が繋がっていてもよい。
また、伸縮性フィルム30は、肌側シート213,223と非肌側シート214,224の間に位置する。伸縮性フィルム30が非肌側に露出していないことで、着用時の動きや被服との擦れによる伸縮性フィルム30の破損や剥がれを抑制できる。また、伸縮性フィルム30が肌側に露出していると、伸縮性フィルム30が着用者の肌に沿って密着しやすく、高圧力領域30sの平面方向の通気性が低下してしまう。これに対して、肌側シート213,223等の不織布は、図5Aに示すように、伸縮性フィルム30の収縮により厚さ方向の外側に湾曲して突出する。そのため、伸縮性フィルム30の肌側に肌側シート213,223(不織布)が配されることで、肌側シート213,223と着用者の肌との間において空間S(通気路)が形成される。よって、腹側外装体21及び背側外装体22の平面方向の通気性が確保され、おむつ1の内部の蒸れをより軽減できる。
また、高圧力領域30s以外の領域も厚さ方向の通気性を有する。具体的に説明すると、伸縮領域26sは、通気性を有する肌側シート213,223及び非肌側シート214,224の間において、胴回り弾性部材26が上下方向に間隔を空けて設けられた領域である。そのため、伸縮領域26Sは通気性を有する。
また、低圧力領域33s(ベース領域21s)は、通気性を有する肌側シート213,223及び非肌側シート214,224の間に、通気性を有する伸縮性不織布215,225が設けられた領域である。そのため、低圧力領域33sも通気性を有する。
このように、腹側外装体21及び背側外装体22の胴回り領域211,221は、全域に亘り通気性を有する。そのため、おむつ1の内部の蒸れをより軽減できる。
また、図6Aに示すように、腹側外装体21の左右方向の中央Cにおいて、高圧力領域30sの上端30aから腹側外装体21の上端21aまでの上下方向の長さL1は、高圧力領域30sの上下方向の長さL2よりも長いことが好ましい(L1>L2)。
そうすることで、腹側外装体21の左右方向の中央Cでは、高圧力領域30sが比較的に下方に位置する。そのため、汗をかきやすい着用者の臍周りに高圧力領域30sが当接し難く、おむつ1の内部の蒸れをより軽減できる。また、着用者の臍周りに高圧力領域30sが当接しないことで、着用者は呼吸しやすくなる。
また、高圧力領域30s及び低圧力領域33sに配される伸縮性部材は、通気性を有するシート状の部材であることが好ましい。通気性を有するシート状の部材とは、伸縮性不織布215,225や、開孔を有する伸縮性フィルムである。
そうすることで、高圧力領域30s及び低圧力領域33sの通気性が確保されつつ、高圧力領域30s及び低圧力領域33sが面で着用者に密着できる。そのため、局所的な締め付けを防止でき、伸縮性部材の痕残りを抑制できる。また、高圧力領域30s及び低圧力領域33sが面で着用者に密着することで、肌との接触面積、すなわち摩擦抵抗が増える。よって、着用時のおむつ1の位置ずれをより抑制できる。
但し、上記に限定されず、伸縮性部材は、上下方向に間隔を空けて設けられる複数の糸状弾性部材であってもよい。また、本実施形態では、図3に示すように、伸縮領域26sに伸縮性不織布215,225が配されていないが、伸縮領域26sにも通気性を有するシート状の部材が配されていてもよい。
また、図3に示すように、伸縮性不織布215,225は、肌側シート213,223と非肌側シート214,224の間であり、伸縮性フィルム30よりも肌側に配置されていることが好ましい。
そうすることで、図5Aに示すように、伸縮性フィルム30の収縮により、2枚の不織布(伸縮性不織布215,225及び肌側シート213,223)が肌側に湾曲して突出する。そのため、肌側シート213,223と着用者の肌との間において空間S(通気路)がより大きく形成される。よって、腹側外装体21及び背側外装体22の平面方向の通気性が向上する。
また、本実施形態の高圧力領域30sは、上下方向に並ぶ伸縮性フィルム30の間に通気部34を有する。この場合、伸縮性フィルム30は、伸縮性フィルム30を貫通する開孔を有さないことが好ましい。
そうすることで、開孔による伸縮性フィルム30の強度の低下を抑制できる。また、伸縮性フィルム30の締め付け圧力が開孔により低下することなく、伸縮性フィルム30を有効に利用できる。但しこれに限定されず、伸縮性フィルム30が開孔を有していてもよい。
また、高圧力領域30sにおいて、伸縮性フィルム30が位置する部分の面積の方が、上下方向に並ぶ伸縮性フィルム30の間の通気部34の面積よりも大きいことが好ましい。そうすることで、高圧力領域30sの通気性の低下を抑制しつつ、高圧力領域30sの締め付け圧力を高めることができ、着用時のおむつ1の位置ずれを抑制できる。
本実施形態では、伸縮性フィルム30及び通気部34の上下方向の長さが同程度である。そして、第1高圧力領域31s及び第2高圧力領域32sはそれぞれ3本の伸縮性フィルム30と2本の通気部34を有する。そのため、伸縮性フィルム30が位置する部分の面積の方が、通気部34の面積よりも大きくなっている。
なお、面積の比較は、おむつ1の自然状態又はおむつ1を伸長させた状態において、周知の方法で行うことができる。例えば、目視で比較したり、面積算出ソフトを利用して、高圧力領域30sを撮影した画像から各部の面積を算出して比較したりしてもよい。
また、肌側シート213,223、非肌側シート214,224、伸縮性不織布215,225、及び、伸縮性フィルム30の4枚のシートは、同一の溶着パターンによって厚さ方向(前後方向)に溶着され、接合されていることが好ましい。つまり、4枚のシートが同時に溶着されていることが好ましい。溶着方法としては、熱溶着、超音波溶着、レーザー照射による溶着等の周知の方法を例示できる。
溶着パターンとは、複数の溶着部40が点在するパターンである。本実施形態では、図6Bや後述する図7Cに示すように、左右方向に対して45度又は-45度傾いた長方形状の溶着部40が、左右方向及び上下方向に間隔を空けて配置されている。但し図6Bに示す溶着パターンは一例であり、溶着部40の形状、大きさ、数、配置等は図示するものに限定されない。
溶着部40では、シートがフィルム化して通気性が低下する。そのため、厚さ方向に隣り合うシートを個別に溶着し、各層の溶着部40が平面方向にずれていると、図5Bの矢印で示すように、おむつ1の内部の湿った空気をスムーズに放出できない。そのため、4枚のシートを同時に溶着することで、図5Aの矢印に示すように、おむつ1の内部の湿った空気を厚さ方向に効率良く放出でき、腹側外装体21及び背側外装体22の厚さ方向の通気性が向上する。
また、厚さ方向に隣り合うシートを接着剤で接合してもよい。但し、固化した接着剤においても通気性が低下する。厚さ方向に隣り合うシートを接合する接着剤の塗布パターンが同一であり、位置が重なることで、おむつ1の内部の湿った空気を効率良く放出できるが、接着剤の塗布パターンの位置を揃えることは難しい。そのため、上記のように、4枚のシートを同時に溶着して接合することが好ましい。
また、おむつ1を伸長させた状態において、高圧力領域30sの通気部34の面積の方が、高圧力領域30sに位置する溶着部40の面積よりも大きいことが好ましい。具体的に言えば、図6Bに示すように、上下方向に並ぶ伸縮性フィルム30の間の1本当たりの通気部34の面積が、1個当たりの溶着部40の面積よりも大きいことが好ましい。
そうすることで、通気性が低下する溶着部40で通気部34を覆ってしまうことを防止できる。よって、高圧力領域30sの通気性を維持できる。なお、各部の面積の比較は、前述のように、目視による方法や、面積算出ソフトを利用する方法等の周知の方法で行うことができる。
また、第1高圧力領域31sは、端部接合領域24において、第2高圧力領域32sと離間しているとともに、第2高圧力領域32sよりも上側に配置されている。そして、第1高圧力領域31sは、少なくとも上端が着用者の上前腸骨棘よりも上側になるように配置され、第2高圧力領域32sは、少なくとも下端が上前腸骨棘よりも下側になるように配置されていることが好ましい。本実施形態では、第1高圧力領域31sの下端が上前腸骨棘の上を通る配置になっている。なお、上前腸骨棘は、骨盤最大の骨である腸骨の突起部分であり、腰に手を当てた時に指に触れる出っ張りである。これにより、おむつ1の着用時に、着用者の上前腸骨棘を第1高圧力領域31sと第2高圧力領域32sで挟み込むようにできる。よって、着用時のおむつ1の位置ずれを抑制できる。
また、第1高圧力領域31sは、腹側では下側に凸となるように湾曲しており、背側では伸縮領域26sの下方近くでほぼ水平に配置されている。一方、第2高圧力領域32sは、腹側ではほぼ水平に配置されており、背側では上側に凸となるように湾曲している。このため、図4A~図4Cに示すように、おむつ1の左右方向の中央Cにおいて、背側の第1高圧力領域31sの下端が、腹側の第1高圧力領域31sの下端よりも上側に配置されている。同様に、おむつ1の左右方向の中央Cにおいて、背側の第2高圧力領域32sの下端が、腹側の第2高圧力領域32sの下端よりも上側に配置されている。これにより、下腹部を斜め上に締めることができ、腹腔内圧を高めることができる。そのため、骨盤周りの筋肉(腹筋など)の働きを補助でき、骨盤を安定させることができる。
また、前述のように、腹側外装体21及び背側外装体22の左右方向の側部A2(図2参照)では、第1高圧力領域31sと第2高圧力領域32sが上下方向に離間している。一方、腹側外装体21及び背側外装体22の左右方向の中央部A1では、第1高圧力領域31sと第2高圧力領域32sの一部が重なっている。
そのため、腹側外装体21及び背側外装体22の左右方向の側部A2では、左右方向の中央部A1に比べて、高圧力領域30sにおける通気部43の比率が高くなっている。つまり、通気部43の面積を、高圧力領域30sの面積(第1高圧力領域31s及び第2高圧力領域32sを合わせた面積)で除した値が大きくなっている。
このように、着用者の動き(臀部や脚の動き)が大きい左右方向の側部A2において、通気部43の比率を高めることで、腹側外装体21及び背側外装体22の通気性を向上させつつ、高圧力領域30sの締め付けを抑えられ、着用者の動きの阻害を防止できる。一方、着用者の動きが小さい左右方向の中央部A1において、通気部43の比率を低くして、左右方向の中央部A1を着用者にしっかりと密着させることで、着用時のおむつ1の位置ずれを効率よく抑制できる。
なお、腹側外装体21及び背側外装体22の左右方向の中央部A1は、腹側外装体21及び背側外装体22を左右方向に3分割したときの中央部とし、その両外側の部位を左右方向の側部A2とする。また、各部の面積の比較は、前述のように、目視による方法や、面積算出ソフトを利用する方法等の周知の方法で行うことができる。
また、高圧力領域30sの形状は図2に示す形状に限定されない。例えば、高圧力領域30sの数は2つに限らず、1つであっても3つ以上であってもよい。また、例えば、高圧力領域30sが、腹側及び背側において左右方向に沿って水平であってもよい。
<<高圧力領域30sの変形例について>>
図7A~図7Cは、変形例の高圧力領域30sの説明図である。図7Aは、自然状態の伸縮性フィルム30を示し、図7Bは、左右方向に伸長した状態の伸縮性フィルム30を示す。図7Cは、溶着部40の大きさを示す。
図示しないが、変形例の高圧力領域30sでは、高圧力領域30sの全域に伸縮性フィルム30が配されているとする。つまり、変形例の高圧力領域30sは、上下方向に間隔を空けて配された伸縮性フィルム30の間の通気部34(図6A参照)を有さないものとする。そのため、高圧力領域30sにおける締め付け圧力が略均一となり、高圧力領域30sによる締め付けが安定する。
そして、伸縮性フィルム30は、伸縮性フィルム30を貫通する開孔50を有し、その開孔50を高圧力領域30sの通気部とする。そうすることで、おむつ1の内部の湿った空気を開孔50から放出でき、高圧力領域30sの厚さ方向の通気性の低下を抑制できる。
開孔50の形成方法として、例えば、図7Aに示すように、自然状態の伸縮性フィルム30に上下方向に延びた複数のスリットを、上下方向及び左右方向に間隔を空けて形成する方法を例示できる。この場合、図7Bに示すように、伸縮性フィルム30を左右方向に伸長させた状態、すなわち着用状態において、開孔50が左右方向に広がり(例えば2倍~4倍程度広がり)、開孔50から湿った空気を放出できる。但し、図7A及び図7Bに示す開孔50のパターンは一例であり、開孔50の形状、大きさ、数、配置等は図示するものに限定されない。
また、前述の実施形態と同様に、おむつ1を伸長させた状態において、開孔50(通気部)の面積の方が、高圧力領域30sに位置する溶着部40の面積よりも大きいことが好ましい。本実施形態では、おむつ1を伸長させた状態において、開孔50の左右方向の長さを2~4mm程度、上下方向の長さを1mm程度とする。一方、溶着部40は、長辺が0.5mm程度、短辺が0.3mm程度の長方形状とする。
このように、1個当たりの開孔50の面積を1個当たりの溶着部40の面積よりも大きくすることで、溶着部40で開孔50を覆ってしまうことを防止できる。よって、高圧力領域30sの通気性を維持できる。なお、各部の面積の比較は、前述のように、目視による方法や、面積算出ソフトを利用する方法等の周知の方法で行うことができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更や改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれるのはいうまでもない。
1 パンツ型使い捨ておむつ、
10 吸収性本体、11 吸収性コア、
12 トップシート、13 バックシート、14 立体ギャザー部、
20 外装体、
21 腹側外装体(前側ベルト部)、21s ベース領域、
22 背側外装体(後側ベルト部)、
213,223 肌側シート(肌側不織布)、
214,224 非肌側シート(非肌側不織布)、
215,225 伸縮性不織布(伸縮性部材)、
23 股下外装体、24 端部接合領域、
26 胴回り弾性部材、26s 伸縮領域、
27 脚回り弾性部材、
30 伸縮性フィルム、30s 高圧力領域、
31s 第1高圧力領域、32s 第2高圧力領域、
33s 低圧力領域、34 通気部、
40 溶着部、50 開孔(通気部)、

Claims (9)

  1. 互いに交差する上下方向と左右方向と前後方向とを有し、
    前側ベルト部と、後側ベルト部と、吸収性コアを備える吸収性本体とを有し、
    前記前側ベルト部と前記後側ベルト部によって上端に胴回り開口の形成されたパンツ型使い捨ておむつであって、
    前記前側ベルト部及び前記後側ベルト部は、
    最も肌側に位置する肌側不織布と、最も非肌側に位置する非肌側不織布と、前記左右方向に伸縮する伸縮性部材とを有し、かつ、
    前記胴回り開口の縁に沿った伸縮領域と、
    前記前側ベルト部の前記左右方向の中央の前記伸縮領域に下側から隣接するベース領域と、
    前記伸縮領域の下方に設けられた高圧力領域と、を有し、
    単位幅の前記高圧力領域を、前記左右方向に単位長さ伸長させるための力は、前記単位幅の前記ベース領域を、前記左右方向に前記単位長さ伸長させるための力よりも大きく、
    前記高圧力領域は、
    前記前側ベルト部と前記後側ベルト部に亘って周状に設けられており、
    前記肌側不織布と前記非肌側不織布の間において伸縮性フィルムを有し、かつ、
    前記伸縮性フィルムが位置する部分に比べて通気性の良い通気部を有し、
    前記前側ベルト部と前記後側ベルト部の少なくとも一方において、前記吸収性コアと前記前後方向に重ならず、
    前記伸縮性部材は、伸縮性不織布であり、
    前記伸縮性不織布は、前記肌側不織布と前記非肌側不織布の間であり、前記伸縮性フィルムよりも肌側に配置されていることを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
  2. 請求項1に記載のパンツ型使い捨ておむつであって、
    前記伸縮領域では、前記左右方向に伸縮する複数の糸状弾性材が前記上下方向に間隔を空けて配置されており、
    前記前側ベルト部の前記左右方向の中央において、前記高圧力領域の上端から前記前側ベルト部の前記上端までの前記上下方向の長さは、前記高圧力領域の前記上下方向の長さよりも長いことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
  3. 請求項1又は2に記載のパンツ型使い捨ておむつであって、
    前記高圧力領域では、前記左右方向に長い複数の前記伸縮性フィルムが前記上下方向に間隔を空けて配置されており、
    前記上下方向に並ぶ前記伸縮性フィルムの間の部位が前記通気部であることを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
  4. 請求項3に記載のパンツ型使い捨ておむつであって、
    前記高圧力領域において、前記伸縮性フィルムが位置する部分の面積の方が、前記上下方向に並ぶ前記伸縮性フィルムの間の前記通気部の面積よりも大きいことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
  5. 請求項3又は4に記載のパンツ型使い捨ておむつであって、
    前記前側ベルト部及び前記後側ベルト部の前記左右方向の側部では、前記左右方向の中央部に比べて、前記通気部の面積を前記高圧力領域の面積で除した値が大きいことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
  6. 請求項3から5の何れか1項に記載のパンツ型使い捨ておむつであって、
    前記伸縮性フィルムは、前記伸縮性フィルムを貫通する開孔を有さないことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
  7. 請求項1から5の何れか1項に記載のパンツ型使い捨ておむつであって、
    前記伸縮性フィルムは、前記伸縮性フィルムを貫通する開孔を有し、
    前記開孔が前記通気部であることを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
  8. 請求項1から7の何れか1項に記載のパンツ型使い捨ておむつであって、
    前記肌側不織布、前記非肌側不織布、前記伸縮性部材、及び、前記伸縮性フィルムは、同一の溶着パターンによって前記前後方向に溶着されていることを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
  9. 請求項8に記載のパンツ型使い捨ておむつであって、
    前記溶着パターンは、複数の溶着部が点在するパターンであり、
    前記パンツ型使い捨ておむつを伸長させた状態において、前記通気部の面積の方が、前記高圧力領域に位置する前記溶着部の面積よりも大きいことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
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