JP5706553B2 - タンタル粉末およびその製造方法 - Google Patents

タンタル粉末およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5706553B2
JP5706553B2 JP2014026549A JP2014026549A JP5706553B2 JP 5706553 B2 JP5706553 B2 JP 5706553B2 JP 2014026549 A JP2014026549 A JP 2014026549A JP 2014026549 A JP2014026549 A JP 2014026549A JP 5706553 B2 JP5706553 B2 JP 5706553B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tantalum
powder
tantalum powder
particles
ppm
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014026549A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014139344A (ja
Inventor
雄二郎 水崎
雄二郎 水崎
均 飯島
均 飯島
佳和 野口
佳和 野口
Original Assignee
グローバル アドバンスト メタルズ,ユー.エス.エー.,インコーポレイティド
グローバル アドバンスト メタルズ,ユー.エス.エー.,インコーポレイティド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by グローバル アドバンスト メタルズ,ユー.エス.エー.,インコーポレイティド, グローバル アドバンスト メタルズ,ユー.エス.エー.,インコーポレイティド filed Critical グローバル アドバンスト メタルズ,ユー.エス.エー.,インコーポレイティド
Publication of JP2014139344A publication Critical patent/JP2014139344A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5706553B2 publication Critical patent/JP5706553B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22BPRODUCTION AND REFINING OF METALS; PRETREATMENT OF RAW MATERIALS
    • C22B5/00General methods of reducing to metals
    • C22B5/02Dry methods smelting of sulfides or formation of mattes
    • C22B5/04Dry methods smelting of sulfides or formation of mattes by aluminium, other metals or silicon
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22FWORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
    • B22F1/00Metallic powder; Treatment of metallic powder, e.g. to facilitate working or to improve properties
    • B22F1/05Metallic powder characterised by the size or surface area of the particles
    • B22F1/054Nanosized particles
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22FWORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
    • B22F9/00Making metallic powder or suspensions thereof
    • B22F9/16Making metallic powder or suspensions thereof using chemical processes
    • B22F9/18Making metallic powder or suspensions thereof using chemical processes with reduction of metal compounds
    • B22F9/24Making metallic powder or suspensions thereof using chemical processes with reduction of metal compounds starting from liquid metal compounds, e.g. solutions
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22FWORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
    • B22F9/00Making metallic powder or suspensions thereof
    • B22F9/16Making metallic powder or suspensions thereof using chemical processes
    • B22F9/18Making metallic powder or suspensions thereof using chemical processes with reduction of metal compounds
    • B22F9/28Making metallic powder or suspensions thereof using chemical processes with reduction of metal compounds starting from gaseous metal compounds
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y30/00Nanotechnology for materials or surface science, e.g. nanocomposites
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22BPRODUCTION AND REFINING OF METALS; PRETREATMENT OF RAW MATERIALS
    • C22B34/00Obtaining refractory metals
    • C22B34/20Obtaining niobium, tantalum or vanadium
    • C22B34/24Obtaining niobium or tantalum
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G9/00Electrolytic capacitors, rectifiers, detectors, switching devices, light-sensitive or temperature-sensitive devices; Processes of their manufacture
    • H01G9/004Details
    • H01G9/04Electrodes or formation of dielectric layers thereon
    • H01G9/048Electrodes or formation of dielectric layers thereon characterised by their structure
    • H01G9/052Sintered electrodes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G9/00Electrolytic capacitors, rectifiers, detectors, switching devices, light-sensitive or temperature-sensitive devices; Processes of their manufacture
    • H01G9/004Details
    • H01G9/04Electrodes or formation of dielectric layers thereon
    • H01G9/048Electrodes or formation of dielectric layers thereon characterised by their structure
    • H01G9/052Sintered electrodes
    • H01G9/0525Powder therefor

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Nanotechnology (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Composite Materials (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Powder Metallurgy (AREA)
  • Manufacture Of Metal Powder And Suspensions Thereof (AREA)

Description

本願は、参照によりそのまま本願に組み込まれる2006年5月5日に出願された先の米国仮特許出願第60/798,070号の米国特許法第119条(e)項に基づく利益を主張する。
本発明はタンタル電解コンデンサーに使用できるタンタル粉末およびその製造方法に関する。
本発明は、バルブ金属粉末およびバルブ金属粉末を使用する電解コンデンサーならびに前記粉末およびコンデンサーの製造方法にも関する。より詳細には、本発明は高表面積バルブ金属粉末および高キャパシタンスを有するコンデンサーに関する。
タンタル粉末から作られるタンタルコンデンサーは電子回路の小型化の主な誘因であり、そのような回路を極端な環境に利用するのを可能にしてきた。タンタルコンデンサーは典型的には、タンタル粉末を圧縮してペレットを形成し、ペレットを炉内で焼結して多孔質タンタル体(電極)を形成し、前記多孔質体を好適な電解液中で陽極酸化して、前記焼結体上に連続誘電体酸化膜を形成して製造される。
タンタルコンデンサーを製造するのに好適な粉末の開発は、良質なコンデンサーの製造においてタンタル粉末が最もよく作用するためにタンタル粉末に要求される特性を描写するコンデンサー製造者およびタンタル処理者の両方による努力から生じた。そのような特性には、比表面積、純度、収縮、加圧成形性などがある。
第1に、粉末は、多孔質体に形成され焼結された場合、十分な電極表面積を与えなければならない。タンタルコンデンサーのμFV/gは、タンタル粉末ペレットの焼結により製造される焼結多孔質体の比表面積に関連づけることができる。タンタル粉末の比表面積は、焼結多孔質体中に達成できる最大μFV/gに関連づけることができる。
粉末の純度も重要な事柄である。金属および非金属汚染物は、タンタルコンデンサー中の誘電体酸化膜を劣化させる傾向がある。高い焼結温度は揮発性汚染物の一部を除去するように作用するが、高温は多孔質体を収縮させる傾向もあり、その正味の比表面積を減少させ得られるコンデンサーのキャパシタンスも減少させる。焼結条件下での比表面積の損失、すなわち収縮を最小限にすることは、高μFV/gタンタルコンデンサーを製造するために必要である。
上記で議論のとおり、タンタルペレットのμFV/gは、焼結粉末の比表面積の関数になることがある。もちろん、ペレット当たりの粉末の量(グラム)を増やすことにより、より大きい正味の表面積が得られるが、コストおよび大きさを考慮すると、開発はタンタル粉末の比表面積を増やす手段に必然的に集中した。
タンタル粉末の比表面積を増大させるために提案された方法の1つは、粉末粒子をフレーク状に平坦化することである。しかし、より薄いタンタルフレークを作ることにより比表面積を増大させる努力はそれに伴う加工特性の損失により阻まれ、例えば、非常に薄いタンタルフレークは、加圧成形性が劣り形成電圧が低いと考えられるであろう。また、高表面積粉末を作る過程において、粉砕は長時間かかり、時間を消費しコストがかかり、粉砕時間が長いと、通常粉末の割れる点に到達する。このように、高キャパシタンス粉末を妨げる境界のようなものが存在した。
タンタル電解コンデンサーは、一般的に、タンタル粉末圧縮体から形成されているアノード、アノード表面を化成処理して与えられる誘導体物質である酸化膜および酸化膜とは反対に与えられるカソードを有する。近年、電子デバイスの小型化に次いで、低使用電圧および高容量を持つ小型タンタル電解コンデンサーが求められている。タンタル電解コンデンサーの性能は、タンタル粉末の性質により影響を受けることがあり、例えば、タンタル粉末の表面積が大きいとコンデンサーの静電容量も大きくなる。したがって、例えば、参照により本願にそのまま組み込まれる日本国特開平8−162372号に言及されるとおりタンタル粉末の粒度を小さくし、化成処理後の酸化膜の表面積を大きくすることにより、静電容量を増大させる努力がなされてきた。
しかし、特開平8−162372号のように、タンタル粉末の粒度を小さくしながら、化成処理により従来の酸化膜と同じ膜厚の酸化膜を形成する場合、タンタル粉末のほとんどは最後に酸化され、アノード電極になることのできる非酸化面積が不十分になり、コンデンサーとしての使用が困難になる。さらに、酸化膜を薄くすることにより静電容量を増すことが可能になるが、特開平8−162372号に記載のタンタル粉末を使用して酸化膜が薄くなる場合、漏れ電流が増大する傾向がある。したがって、特開平8−162372号に記載されたタンタル粉末では、タンタル電解コンデンサーの容量を維持しながら小型化するには限度があった。これらの状態を考慮し、容量を維持しながら小型タンタル電解コンデンサーを提供できるタンタル粉末の提供およびそのようなタンタル粉末を製造する方法の提供を目的とし、本発明は完成した。
一般的に、タンタル粉末を含む二次粒子は、一次粒子間に狭い結合領域を持つ突起および窪みがあり、これらの狭い領域(窪み領域)は、化成処理の後電極として使用するための非酸化領域の欠如につながる。さらに、膜の厚さは窪み領域で特に薄くなる傾向があるので、酸化膜を薄くすると漏れ電流が増大することが見いだされた。その認識に基づき、これらの窪み領域の減少を考慮して、以下のタンタル粉末およびその製造方法が発明された。
本発明は、以下の測定方法で測定する場合CV値(μFV/g)が200,000〜800,000CV/g、または450,000〜800,000CV/gであるタンタル粉末に関する:
タンタル粉末を4.5g/cm3のプレス密度(press density)で加圧成形してタンタルペレット(タンタルリード線を含む)を形成し、次いでペレットを焼結し、濃度0.1体積%のリン酸水溶液中で6Vの電圧および90mA/gの電流で化成処理し、化成処理したペレットを測定試料として使用し、周波数120Hzおよび電圧1.5Vで濃度30.5体積%の硫酸水溶液中で25℃の温度でCV値を測定する。
本発明は、本発明のタンタル粉末を製造する方法にもさらに関する。前記方法は、溶融塩中に溶解しているフッ化カリウムタンタル(potassium tantalum fluoride)に少なくとも1種の還元剤および/または窒素を分散して加えタンタル微粒子を形成する工程およびそれに電解および電着処理を施すことによりタンタル微粒子の表面をなめらかにする(例えば表面の粗さを低減させかつ/または粒子間のネック(複数可)の厚さを増す)工程を含む。
本発明は、本発明のタンタル粉末を製造する方法にも関するが、前記方法は、気体状還元剤を気体状タンタル化合物に接触させることによりタンタル微粒子を形成する工程およびそれに電解および電着処理を施すことによるタンタル微粒子の表面をなめらかにする工程を含む。
本発明の方法は、熱凝集(thermally aggregated)(または集塊)(agglomerated)した後にタンタル微細粉末を粉砕および篩い分けする工程もさらに含むことがある。
本発明のタンタル粉末は、容量を維持しながら小型のタンタル電解コンデンサーを提供できる。本発明のタンタル粉末を製造する方法は、容量を維持しながら小型のタンタル電解コンデンサーを得ることができる。
本願に取り入れられ本願の一部を構成する添付図面は、本発明の実施形態の一部を説明し、記載とともに本発明の原理を説明するのに役立つ。
図1は、本発明においてタンタル粉末を製造する方法の1実施形態に使用されるタンタル粉末の製造装置を表す概略図である。 図2は、電解および電着処理の前の二次粒子を表す概略図である。 図3は、電解および電着処理の後の二次粒子を表す概略図である。 図4は、電解および電着処理が行われている時の電流変化のパターンの1例を示すグラフである。
本発明のタンタル粉末のキャパシタンス(CV)値は、450,000〜800,000CV/gなど、200,000CV/g〜800,000CV/gになりうる。CV値が450,000μFV/g以上のタンタル粉末は、小型であるが大容量のタンタル電解コンデンサーの製造を可能にする。キャパシタンスに関して、アノードに形成される時タンタル粉末は、200,000CV/g〜800,000CV/gの、約500,000〜800,000CV/gの、約550,000〜800,000CV/gの、約600,000〜約800,000CV/gの、約650,000〜約800,000CV/gの、約700,000〜約800,000CV/gの、約500,000〜約750,000CV/gの、または約500,000〜700,000CV/gなどのキャパシタンスを持つことがある。しかし、800,000CV/gを超えるCV値を持つタンタル粉末は製造が困難である。漏れに関して、漏れは50nA/CV以下、30nA/CV以下など、25nA/CV以下など、20nA/CV以下、10nA/CV以下、1.0nA/CV〜30nA/CVなどのことがある。
本発明におけるCV値の測定方法に関して、第1にタンタルペレットが製造される。ペレットにはタンタルリード線が存在している。タンタル粉末は4.5g/cm3のプレス密度でペレットに形成される。この密度を得るために、タンタル粉末の質量およびペレット形状のみが規定される必要がある。タンタル粉末の収縮比が5〜10%の範囲であるようにペレットの焼結温度を任意に選択するのが好ましい。焼結温度は、好ましくは900〜1,000℃の範囲である。さらに、タンタル粉末のCV値が高いほど、より低い温度を選択するのが好ましい。次に、濃度0.1体積%のリン酸水溶液中で6Vの電圧でペレットを化成処理することにより、化成処理した物質が製造される。化成処理には、タンタル粉末の表面上に均一な(または実質的に均一な)酸化膜を形成するために、必要な場合、温度に関して30〜60℃、電圧に関して4〜6V、処理時間に関して90〜120分の範囲で調整することが好ましい。次いで、化成処理した物質のCV値が、温度25℃、周波数120Hzおよび電圧1.5Vの条件下で濃度30.5体積%の硫酸水溶液中で測定される。焼結に関して、焼結時間は5分〜1時間以上でよく、10分〜30分など、10分〜20分など、または10分〜15分などである。どのような望ましい焼結時間を利用してもよい。焼結温度に関して、どのような望ましい焼結温度を利用してもよい。例えば、焼結温度は800℃〜1,500℃、900℃〜1,450℃、900℃〜1,400℃、900℃〜1,350℃、900℃〜1,300℃、900℃〜1,250℃、900℃〜1,200℃、900℃〜1,150℃であり、これらの範囲のどのような焼結温度でもよい。プレス密度に関して、他のプレス密度を、試験法または一般的なタンタル粉末の使用にも利用できる。プレス密度は、約3.0〜約6.0g/cm3、5.0g/cm3など、5.5g/cm3など、または4.0g/cm3でよい。本発明に関して、キャパシタンスを測定するために利用される試験方法は単にキャパシタンスを測定する試験であることを理解されたい。本発明のタンタル粉末は、種々の電気的条件、種々の形成電圧、種々の作用電圧、種々の形成温度などで使用できる。形成電圧に関して、5ボルト、4ボルト、3ボルトなどの他の形成電圧も利用でき、例えば、5〜10ボルト、5〜16ボルト、5〜20ボルトなどが形成電圧として利用できる。
本発明のタンタル粉末は、一次粒子を凝集(または集塊)して形成された二次粒子の形態でよく、または二次粒子をさらに凝集(または集塊)して形成された三次粒子の形態でもよい。
タンタル粉末の一次粒子の平均粒度(または平均粒径)が10〜30nmであることが好ましく、より好ましくは13〜27nmである。他の範囲には、15nm〜25nm、17nm〜22nmまたは18nm〜20nmがある。タンタル粉末の一次粒子が10nm以上である場合化成処理後に十分なアノードが維持でき、30nm以下の場合タンタル粉末の表面積が増すことがある。粒度または粒径は、1つのアノードまたはいくつかのアノードに存在する粉末のロット、バッチまたは量に関連する。
さらに、タンタル粉末の一次粒子の粒度分布(または粒径分布)に関して、80%以上の粒子が平均粒度の±5nm以内に含まれる分布を持つことが好ましい。80%以上の粒子が平均粒度の±5nm以内に含まれる分布では、粒度分布が一様または均一であるので、一次粒子が互いに凝集する場合ボイドが形成される傾向があり、タンタル電解コンデンサーを形成する場合、カソードを作る物質が、タンタル粉末の内側を完全に含浸することを可能にする。粒径分布は、平均粒度の±5nm以内に含まれる粒子に関して80%未満でもよい。粒径分布は、85%〜99%以上の、または90%〜99%以上の、または95%〜99%以上のタンタル粉末が平均粒度の±5nm以内に含まれるものでよい。本発明の目的には、粒径分布に与えられた種々のパーセント範囲は、±10nmまたは±7nm以内に含まれる粒子に当てはまる。
本発明の1つまたは複数の実施形態において、タンタル粉末(一次、二次または三次粉末)は望ましい流速を有することがある。例えば、本発明のタンタル粉末の流速は、20グラムのタンタル粉末が直径0.1インチの穴を通過するのにかかる時間を試験が伴う場合、約30秒〜約3分の流速を有することがある。流速は、約45秒〜約2と1/2分、約60秒〜約2分、約60秒〜約1と1/2分でも他の流速でよい。
本発明の1つまたは複数の実施形態において、タンタル粉末の二次粒子は望ましい粒径を有することがある。例えば、本発明の二次粒子は、Microtracで測定して1μm〜150μmの、10μm〜125μmの、50μm〜100μmの、75μm〜120μmなどのD50を有することがある。さらにこれらのD50範囲の1つまたは複数の実施形態において、D10は0.7μm〜20μm、1μm〜15μmなど、5μm〜10μmなどのことがある。また、本発明の1つまたは複数の実施形態において、本願記載の種々のD50範囲で、粒子は5μm〜200μm、10μm〜175μmなど、15μm〜150μmなど、約20μm〜約125μmなど、約25μm〜約100μmなど、約50μm〜約75μmなどのD90範囲を持つことがある。より低いD10数およびより低いD90数は本願記載のより低いD50サイズ、1μm〜75μmの大きさなどにより適用可能であろう。さらに、より高いエンドD10(end D10)およびより高いエンドD90(end D90)数は、より高い範囲のD50範囲、75μm〜150μmなどにより適用可能であろう。
次に、タンタル粉末の製造方法の1実施形態が説明される。1実施形態において、図1に示されるタンタル粉末の製造装置10(以下で製造装置10と省略される)が使用される。製造装置10は、タンタル製容器11、容器11に挿入された攪拌手段12、容器11中に還元剤を分散して加える第1添加手段13、容器11中に窒素を(任意に)分散して加える第2添加手段14、容器11中に取付けられた電極15、容器11および電極15に電気的に接続しているDC交流電源16および容器11を支持するインコネル製支持容器17を備えている。第1添加手段13は、第1供給管13aおよび第1供給管13aに接続していて水平に据付けられている第1スパージャー13bから構成されており、第2添加手段14は第2供給管14aおよび第2供給管14aに接続していて水平に据付けられている第2スパージャー14bから構成されている。第1スパージャー13bおよび第2スパージャー14bは、均一な添加のために供給管13aおよび14aと接続している箇所からの距離が増すにつれて大きくなる複数の孔を底部に備えた環状管でよい。
タンタル粉末の1製造方法において、まず、不純物の混入を防ぐために、容器11は事前に任意に水で洗浄され、好ましくは、さらに任意の超音波洗浄を施した後に完全に乾燥される。次に、希釈塩が容器11に加えられる。容器11の内部が加熱され溶融塩を調整し、攪拌手段12により容器11の内部を攪拌しながらフッ化カリウムタンタル(K2TaF7)が加えられ溶融塩中に溶解する。次に、少なくとも1つの実施形態において、攪拌を続けながら、第1添加手段13により、還元剤(複数可)が、溶融塩に溶解しているフッ化カリウムタンタルに均一に分散して加えられ、同時に、第2添加手段14により窒素が分散して加えられる。結果として、フッ化カリウムタンタルが還元され、凝集(または集塊)した一次粒子である二次粒子から構成されるタンタル微粒子が形成される。さらに、本発明において、分散して加えるとは、複数の点または位置で同時に(または実質的に同時に)加えることを意味する。
溶融塩を構成する希釈塩に関して、塩化カリウム(KCl)、塩化ナトリウム(NaCl)、フッ化カリウム(KF)またはその共晶塩が例として引用される。個別の塩または混合物が利用できる。還元剤に関して、ナトリウム、マグネシウム、カルシウムなどのアルカリ金属またはアルカリ土類金属またはその水素化物、すなわち水素化マグネシウムおよび水素化カルシウムが例として引用される。ナトリウムが好ましい。ナトリウムが還元剤として使用される場合、フッ化カリウムタンタル中のフッ素とナトリウムが互いに反応し、ナトリウムのフッ化物を形成する。フッ化物は水溶性であり、したがって後の処理で容易に除去される。
770℃〜880℃が、容器11の好ましい内部温度である。容器11の内部温度が770℃以上である場合、容器11中の成分は確実に溶解でき、880℃以下である場合、発生したタンタル一次粉末の自己焼結が防止でき、発生した粒子が粗くなることが防止される。770℃未満または880℃より高い温度など、他の温度も利用できる。
次に、電解および電着処理を、溶融塩中のタンタル微粒子に利用できる。特に、DC交流電源16を使用することにより、電流の方向が交互に変換するDC交流(DC alternating current)が発生し、DC交流が容器11と電極15を通ってタンタル微粒子に印加される。DC交流は誘導効果を持ち、したがってタンタル微粒子が容器11および電極15に直接接触していない場合ですら、電流はタンタル微粒子に印加される。結果として、タンタル微粒子はカソードまたはアノードとして作用する。さらに、DC交流が印加されている時、アノードおよびカソードは交互に切り替わる。タンタル微粒子がアノードとして作用している間、電子はタンタル微粒子のタンタルから除かれ、タンタルが陽イオン化して溶融塩中に溶解する現象(電解)が起こる。タンタル微粒子がカソードとして作用している間、溶融塩中のタンタルカチオンがタンタル微粒子中の電子と結合し、タンタル微粒子上に粘着する現象(電着)が起こる。電解および電着が交互に施された結果として、タンタル微粒子は電解研磨を受け、その表面がなめらかになる。
電解および電着処理に関して、タンタル微粒子の表面を十分になめらかにするために、図4に示すとおり、必要な場合、電解の時間(τ)、電着電流密度(α)、電解が起こる時の電流密度(β)、反転周波数(θ)および中断時間(ε)を調整することが好ましい。電解に関して、電解時間および電流密度を必要な場合に調整することにより、主に多くの突起および窪みを持つタンタル二次粒子の窪んだ領域で、タンタルイオンがイオン化されることができ、特に、低電流密度で長期間印加されることが好ましい。低電流密度で長期間電解を施されると、タンタルイオンは粒子に近く維持されることができる。さらに、必要な場合中断時間を調整することにより、タンタル表面近くに維持されているイオンの拡散が、イオン化タンタルイオンによる粘度上昇効果により促進され、タンタルイオンが窪んだ領域の中へ動くことができる。さらに、電着に関して、必要な場合電着時間および電流密度を調整することにより、タンタルが吸着され窪んだ領域でなめらかになり、具体的に言うと、高電流密度で短期間印加されることが好ましい。さらに、電流反転により発生する振動効果またはタンタルイオン濃度が高い領域と溶融塩の領域の間の表面張力により、表面をなめらかにすることが促進される。出発集塊粉末が電解および/または電着処理の後のタンタル粉末と比較される場合、本発明がタンタル粉末表面をなめらかにする(例えばネック厚さを増す)能力に関して、ネック厚さは、ネック厚さに対して5%以上、10%以上、15%以上、20%以上、25%以上または30%以上増加できる。
さらに、0.001〜0.1A/cm2が、電解および電着の両方に好ましい電流密度である。他の電流密度範囲は、0.01〜0.1A/cm2または0.05〜0.1A/cm2である。電流密度が低すぎると反応が進行しそうになく、他方で高すぎると反応速度が1nm/秒を超え、制御が困難になる傾向を生み出す。電流密度は、0.1A/cm2を超えても、0.001A/cm2未満でもよい。
電着の時間(タンタル微粒子がカソードとして作用する時間)は、好ましくは、電解の時間(タンタル微粒子がアノードとして作用する時間)の0.8〜10倍(例えば、1〜8倍、2〜7倍、3〜5倍)である。電着の時間が電解の時間の0.8倍以上であると、タンタル微粒子の表面は十分になめらかになることができ、10倍未満であると、過剰な電着の結果として粒子が粗くなることを防止できる。タンタル粒子の一次粒子の粒度が大きい場合、粒子をさらに微細化することができ、したがって電解の時間を長くすることが好ましい。
タンタル粒子が微細であるので、電解および電着は非常に短時間(0.1A/cm2で0.226nm/秒以内)で実施される。したがって、反転周波数が低すぎると反転効果は完全に表されず、高すぎるとイオンの移動速度が追いつくことができない。さらに、形状が樹状の必要ないボイドを不純物で埋めることがある。一般的な反転周波数は、どんな電流密度でも、0.5nm/秒以内、0.3nm/秒以内、0.2nm/以内、0.1nm/秒以内、1nm/秒以内でよい。
次に、表面のなめらかなタンタル微粒子が熱凝集(または集塊)して三次粒子(すなわち、500〜5000μmの平均径および/または粒径分布)を形成できる。熱凝集は、発生する収縮比が5〜10%となる条件下で実施されることが好ましい。5%以上の収縮比で熱凝集は十分に実施でき、10%以下の収縮比は過剰な熱凝集を防止することができる。収縮比が前記範囲にあるためには、熱凝集の温度が好ましくは900〜1200℃であり、より好ましくはおよそ1050℃である。熱凝集温度が900℃以上であると5%以上の収縮比が得られ、1200℃以下であると10%以下の収縮比が得られる。熱凝集は、例えば5分以上の凝集を起こすに十分な時間で、これらの温度で起こる。収縮比は、1つまたは複数の実施形態において、5%〜10%の範囲の外側でもよい。例えば、収縮比は、1%〜20%、3%〜20%、3%〜15%またはこれらの範囲内の他のパーセンテージでよい。
次に、熱凝集三次粒子を粉砕および篩い分けできる。粉砕の1方法として、差動ロールを含むロールグラニュレーターを使用する方法が1例として引用される。本願の差動ロールは、介在する空間に配置された2本のロールであって、その間で互いに逆向きに回転し、各ロールが異なる回転数を持つ2本のロールである。2本の差動ロールの円周速度の間のバランスに関して、片方のロールの円周速度は他のロールの円周速度より20%以上速く、その理由は、そうすれば高収縮比で44〜150μmのタンタル粉末を得ることが可能であるからである。ローラーの片方は、例えば、20%〜100%高い、20%〜80%高い、25%〜75%高い、または30%〜70%高い、もう一方のローラーとは異なる回転速度(例えば、異なるrpm)速度を有してよい。
篩い分け方法に関して、異なるメッシュの2つの篩いを積み重ねて粉砕した粉末を篩い分けする方法が1例として引用される。本願で、2つの篩いの一方は、ある粒度範囲の上限より小さい粉末を通すが、前記粒度範囲の上限より大きい粉末を通さず、もう片方は、前記粒度範囲の下限より小さい粉末を通すが、前記粒度範囲の下限より大きい粉末を通さない。使用時に、前者の篩いは上に後者は底におかれる。さらに、篩い分け方法に関して、1例として、振動技術または回転技術が利用できる。本願で、振動技術は積み重ねた篩いを上下に動かす方法であり、回転技術は積み重ねた篩いを水平に循環させて動かす方法である。
上述のとおり、篩い分けから得られた三次粒子から構成されるタンタル粉末(平均粒径がおよそ44〜150μmまたは55〜150μmの粒度範囲)は、例えば、タンタル電解コンデンサー用のタンタル粉末として使用できる。三次粒子は集塊しているのが典型的である。
タンタル粉末の純度に関して、タンタル粉末は、タンタルに関してどのような望ましい純度を有してもよい。例えば、タンタル金属は95%Ta以上の純度を有し、例えば99%Ta以上、99.95%Ta以上、99.99Ta以上または99.999%Ta以上などである。種々の不純物濃度は以下の記載のとおりでよい。
本発明の少なくとも1つの実施形態において、粉末および/またはペレットおよび/または焼結アノードは以下の特性を持つことがあるが、粉末がこれらの範囲外の特性を持つこともあることを理解されたい:
純度レベル:
約5,000ppm〜約60,000ppmの酸素含量、例えば約8,000ppm〜約50,000ppmの、または約10,000ppm〜約30,000、または約12,000ppm〜約20,000ppmの酸素。酸素(ppm)対BET(m2/g)比は、約2,000〜約4,000でよく、例えば約2,200〜約3,800、約2,400〜約3,600、約2,600〜約3,400、または約2,800〜約3,200などでよい。
約1ppm〜約100ppmの炭素含量、より好ましくは約10ppm〜約50ppmの、または約20ppm〜約30ppmの炭素。
約100ppm〜約20,000ppm以上の窒素含量、より好ましくは約1,000ppm〜約5,000ppm、または約3,000ppm〜約4,000ppm、または約3,000ppm〜約3,500ppmの窒素。
約10ppm〜約1,000ppmの水素含量、より好ましくは約300ppm〜約750ppm、または約400ppm〜約600ppmの水素。
約1ppm〜約50ppmの鉄含量、より好ましくは約5ppm〜約20ppmの鉄。
約1ppm〜約150ppmのニッケル含量、より好ましくは約5ppm〜約100ppmまたは約25ppm〜約75ppmのニッケル。
約1ppm〜約100ppmのクロム含量、より好ましくは約5ppm〜約50ppm、または約5ppm〜約20ppmのクロム。
約0.1ppm〜約50ppmのナトリウム含量、より好ましくは約0.5ppm〜約5ppmのナトリウム。
約0.1ppm〜約100ppmのカリウム含量、より好ましくは約5ppm〜約50ppm、または約30ppm〜約50ppmのカリウム。
約1ppm〜約50ppmのマグネシウム含量、より好ましくは約5ppm〜約25ppmのマグネシウム。
約5ppm〜約500ppmのリン(P)含量、より好ましくは約100ppm〜約300ppmのリン。
約1ppm〜約500ppmのフッ化物(F)含量、より好ましくは約25ppm〜約300ppm、または約50ppm〜約300ppmまたは約100ppm〜約300ppm。
粉末は、約2.5μm以下の、例えば約0.10〜約2.0μm、約0.20〜約0.8μmのフィッシャーサブシーブサイズ(FS)を有することがある。粉末は、約2.0g/cc以下、1.80g/cc以下、1.5g/cc以下、例えば約0.80g/cc〜約1.30g/ccまたは約1.0g/cc〜約1.20g/ccの嵩密度を有することがある。
粉末(一次、二次または三次)は、メッシュサイズに基づき以下のとおりの粒径分布(全体の%に対して)を持つ:
約0.0〜約1%、好ましくは約0.0〜約0.5%、より好ましくは0.0〜約0.0の+60#、
約45%〜約70%、好ましくは約55%〜約65%または約60%〜約65%の60/170、
約20%〜約50%、好ましくは約25%〜約40%または約30%〜約35%の170/325、
約1.0%〜約10%、好ましくは約2.5%〜約7.5%、約4〜約6%などの325/400、
約0.1〜約2.0%、好ましくは約0.5%〜約1.5%の−400。
粉末は、1150℃の焼結温度で10分間、60℃の形成温度および4.5g/ccのプレス密度および6Vの形成電圧でアノードに形成された場合、約200,000CV/g〜約800,000CV/gのキャパシタンス、例えば約450,000CV/g〜約700,000CV/gの、または約500,000CV/g〜約700,000CV/gのキャパシタンスを有することがある。また、漏れ電流は20nA/μFV未満になることがあり、約2.5〜約15nA/μFVまたは約3.0〜約10nA/μFVになることがある。キャパシタンスおよび/または漏れ電流の前記値または範囲は、1200℃または1250℃の焼結温度で10分間および/または5ボルト〜16ボルトの形成電圧でも可能である。また、キャパシタンスおよび漏れ電流の範囲内の個々の値はどれも本発明の目的に使用できる。
本発明のTa粉末は、単峰形または二峰形などの多峰形である細孔径分布も有する。本発明のTa粉末は、大体約0.1μmの細孔径〜約0.2μmの、例えば約0.1μm〜約0.18μmのセンターピーク強度があるように細孔径を有することがある。また、細孔径は、約0.3〜約0.5dV/d(logd)のピーク高さ、例えば0.4dV/d(logd)などのピーク高さを持つことがある。本発明の目的には、これらの範囲は、上記に記載され全ての図に示されている範囲の20%以内、または10%以内、または5%以内、または2%以内でよい。
本発明のTa粉末は、約4.0m2/g〜約20m2/gの、より好ましくは約4〜約15m2/gの、例えば約12〜15m2/gのBET表面積を有することがある。
本発明は、本発明の粉末を含み、あるいは本発明の粉末から作られるコンデンサーにも関する。例えば、粉末は従来の技術を利用してコンデンサーアノードの少なくとも1部を形成できる。コンデンサーは、ウェットコンデンサーでも固体コンデンサーでもよい。
上述の製造方法において、1種または複数の還元剤を分散して加えることにより、フッ化カリウムタンタルと還元剤を均一に反応させることが可能であり、そのため粒度の小さい一次粒子を形成し、一次粒子の相互結合により二次粒子が形成できる。一般的に、図2に示すとおり、二次粒子20aは一次粒子21と21の狭い相互結合領域を有し、突起および窪みを有する構造(ネック22を有する構造)として現れるが、電解および電着処理が施される本実施形態において、粗くなることを防止しながらネックのないなめらかな表面の二次粒子20b(図3参照)が得られる。これは、電解および電着処理の間に、タンタルが二次粒子20aの窪んだ領域(ネック22)で沈殿するが、突出している領域では電解がより進行しそうであるという事実によると考えられる。したがって、小さい粒度が未だ維持されているので、電解および電着処理から得られる二次粒子は大きい表面積を有する。このため、これらの二次粒子を利用するタンタル粉末では、大きい静電容量を持つコンデンサーを得ることが可能である。さらに、なめらかになった表面およびより狭い領域を有する結果として、酸化膜が均一に形成され、漏れ電流が低減できる(具体的には、10nA/μF未満)。さらに、本発明において、フッ化カリウムタンタルの還元があり、同じ装置に連続的な電解および電着処理が施され、その結果混入する不純物は少なくなる。さらに、上述の実施形態において、タンタル微粒子の熱凝集の結果として三次粒子が形成した後、それに続く粉砕および篩い分けにより、均一な粒度のタンタル粉末が得られる。タンタル粉末の粒度が均一であると、粒子間に空間が形成される傾向があり、そのため表面積が増しCV値を容易に上げることが可能である。
さらに、上述のタンタル粉末の製造方法の実施形態において、還元剤または窒素を分散して加える手段として、スパージャーを含む方法が利用されてきたが、本発明において、これに限定されず、1例として、添加のための複数のノズルを備えた添加手段を利用することもできる。さらに、上述の実施形態において、窒素が第2添加手段により加えられたが、窒素の添加を省略してよい。しかし、窒素の添加により、一次粒子の粒度を容易に小さくできる。
さらに、上述の実施形態において、タンタル微粒子を形成するために、還元剤が、溶融塩中に溶解しているフッ化カリウムタンタルに分散して加えられたが、気体状タンタル化合物(例えば、塩化タンタル、ヨウ化タンタル、五酸化タンタルなど)が気体状還元剤と接触して、タンタル微粒子が形成されることもある。気体状還元剤を気体状タンタル化合物と接触させる方法として、1例として、気体状タンタル化合物および還元剤が加熱された容器に供給された後、冷却され、凝集して回収する方法が引用される。気体状還元剤として、水素、気化したナトリウム、気化したマグネシウムなどが例として引用される。還元が起こる温度に関して、タンタル化合物の沸点より10〜200℃高い温度が好ましい。還元が起こる時、温度がタンタル化合物の沸点より10℃以上高いと、反応が容易に制御でき、温度がタンタル化合物の沸点より200℃以下高いと、粒子が粗くなるのを防止できる。
さらに、本発明は、なめらかになったタンタル微粒子の熱凝集、粉砕および篩い分けのプロセスを含むが、このプロセスを省略できる。この場合、なめらかになったタンタル微粒子が本発明のタンタル粉末になるであろう。
窒素に関して、窒素は、気体、液体または固体などどのような状態でもよい。窒素が気体状態であることが好ましい。本発明のタンタル粉末は、ドーパントとして存在する、または他の状態で存在する窒素をどのような量有してもよい。窒素は、どのような比で結晶形態および/または固溶体形態で存在してもよい。存在してよい窒素は、完全に結晶形態でも、完全に固溶体形態でも、その組み合わせでもよい。タンタル粉末中に存在する窒素の量は、約50ppm〜約250,000ppmなどどのような量でもよい。他の量には、約100ppm以上、約200ppm以上、約500ppm以上、約1,000ppm以上、約1,000〜約4,000ppm、約1,000ppm〜約5,000ppm、約1,000ppm〜約7,500ppm、約100ppm〜約5,000ppm、約1,000ppm〜約10,000ppm、約1,000ppm〜約20,000ppmなどがあるが、これらに限定されない。これらのppm範囲の全ては、粉末中に存在する窒素に関する。
本発明の1実施形態によると、製造されるタンタル粉末は、コンデンサーアノード(例えばウェットアノードまたは固体アノード)の形成に使用される。コンデンサーアノードおよびコンデンサー(ウェット電解コンデンサー、固体状態コンデンサーなど)は、例えば、米国特許第6,870,727号;第6,813,140号;第6,699,757号;第7,190,571号;第7,172,985号;第6,804,109号;第6,788,523号;第6,527,937B2号;第6,462,934B2号;第6,420,043B1号;第6,375,704B1号;第6,338,816B1号;第6,322,912B1号;第6,616,623号;第6,051,044号;第5,580,367号;第5,448,447号;第5,412,533号;第5,306,462号;第5,245,514号;第5,217,526号;第5,211,741号;第4,805,704号および第4,940,490号に記載のどのような方法により形成しても、かつ/または1つまたは複数の成分/設計を有してもよいが、前記特許は全て参照によりそのまま本願に組み込まれる。粉末はグリーン体に形成され、焼結されて、焼結圧縮体を形成し、焼結圧縮体は従来の技術により陽極酸化できる。本発明により製造されたタンタル粉末から作られるコンデンサーアノードは、向上した電気的漏れ特性を有すると考えられる。本発明のコンデンサーは、自動車用電子機器;携帯電話;モニター、マザーボードなどのコンピューター;テレビおよびブラウン管を含む民生用電子機器;プリンター/コピー機;電源;モデム;ノートブックコンピューター;およびディスクドライブなどの幅広い最終用途に使用できる。
本発明を代表するものとされる、以下の実施例により本発明はさらに明らかになるであろう。
実施例1
本実施形態において、図1に示す製造装置を使用したが、容器11は50L容器であり、液体および気体と接触した全ての領域が高純度タンタルでできている。前記容器11中に35kgの塩化カリウムを加え、攪拌手段12により攪拌しながら溶解するまで800℃で加熱した。次に、溶解した塩化カリウム中に37.5gのフッ化カリウムタンタルを溶解させた後、第1添加手段13により10.8gの溶融ナトリウムを分散して加えながら、窒素を第2添加手段14により分散して加えた。結果としてフッ化カリウムタンタルを還元して、タンタル微粒子が得られた。1100℃でタンタル微粒子を熱凝集させ、ロールグラニュレーターでそれらを粉砕した後、44〜150μmのタンタル粉末が得られた。さらに、本製造実施例に使用した全ての原材料では、その中の水分は使用前に除去されていた。
実施例2
実施例1と同じフッ化カリウムタンタル還元を3回繰り返した後、微細なタンタル粉末を得た。次に、塩化カリウムの溶解を維持しながら、100gのフッ化カリウムタンタルを新たに容器11に加えた。次に、電流密度0.02A/cm2で反転周波数100HzのDC交流を、DC交流電源16により発生させ、容器11および電極15中にDC交流を15秒タンタル微粒子に印加し、タンタル微粒子に電解および電着処理を施し、電解研磨を行った。このときに容器11の内部を、得られた粒子が沈殿するように攪拌手段12により攪拌した。さらに、電着の時間(タンタル微粒子がカソードとして作用する時間)は電解の時間(タンタル微粒子がアノードとして作用する時間)の1.5倍に設定する。上述のとおり、なめらかな表面のタンタル微粒子(タンタル粉末)が得られた。
実施例3
実施例2と同様であるが、新たに容器11に加えるフッ化カリウムタンタルの量を50gとし、DC交流の電流密度を0.02A/cm2とし、DC交流を印加する期間を10秒として、なめらかな表面のタンタル微粒子(タンタル粉末)が得られた。
実施例4
実施例2と同様であるが、フッ化カリウムタンタル還元を3回繰り返した後に1回のみフッ化カリウムタンタルを加えて、なめらかな表面のタンタル微粒子(タンタル粉末)が得られた。
実施例5
300℃で気化した塩化タンタルを水素により還元し、およそ30nmの平均一次粒度のタンタル微粒子が得られた。電解研磨は、タンタル微粒子に実施例2と同じ電解電着処理を施してタンタル微粒子に対して1kHzで実施し、なめらかな表面のタンタル微粒子(タンタル粉末)が得られた。
実施例6
実施例5と同様であるが、塩化タンタルを、水素の代わりに900℃で気化したナトリウムにより還元し、なめらかな表面のタンタル微粒子(タンタル粉末)を得られた。
実施例1〜6で得られたタンタル粉末に関して、CV値および漏れ電流を以下のとおり測定した。結果を表1に示す。
CV値の測定方法:密度が4.5g/cm3であるようにタンタル粉末を形成してペレットを製造し、次いでペレットを、電圧6Vおよび電流90mA/gで濃度0.1体積%のリン酸水溶液中で化成処理した。次いで、化成処理したペレットを測定試料として用い、周波数120Hzおよび電圧1.5Vで温度25℃で濃度30.5体積%の硫酸水溶液中でCV値を測定した。
漏れ電流の測定方法:密度が4.5g/cm3であるようにタンタル粉末を形成してペレットを製造し、次いでペレットを、電圧6Vおよび電流90mA/gで濃度0.1体積%のリン酸水溶液中で化成処理した。次いで、化成処理したペレットを測定試料として用い、電圧4.0Vを3分間印加して、温度25℃で濃度10体積%のリン酸水溶液中で漏れ電流を測定した。
Figure 0005706553
実施例1では、フッ化カリウムタンタルが溶融塩中でナトリウムにより還元されたのみであるが、タンタル粉末のCV値はおよそ455,000μFV/gであった。しかし、実施例2〜4では、電解および電着処理が施され、一次粒子の平均粒度は10〜30nmの範囲内にあり、タンタル粉末のCV値はおよそ500,000〜700,000μFV/gに増加し、漏れ電流は10nA/μF未満のままであった。
実施例5では、塩化タンタルが水素により還元され電解および電着処理が施されたが、一次粒子の平均粒度は10〜30nmの範囲内にあり、タンタル粉末のCV値はおよそ800,000μFV/gに増加し、漏れ電流は10nA/μF未満のままであった。
実施例6では、塩化タンタルがナトリウムにより還元され電解および電着処理が施されたが、一次粒子の平均粒度は10〜30nmの範囲内にあり、タンタル粉末のCV値はおよそ650,000μFV/gに増加し、漏れ電流は10nA/μF未満のままであった。
出願者は、本開示中の全ての引用文献の内容全体を明確に取り入れる。さらに、量、濃度または他の値またはパラメーターが、範囲、好ましい範囲または好ましい高い値および好ましい低い値のリストのいずれかとして与えられる場合、範囲が別に開示されているかどうかに関わらず、高い範囲限界または好ましい値と低い範囲限界または好ましい値のどのような組から形成された全ての範囲も具体的に開示していると理解されたい。数値の範囲が本願において列挙されている場合、特に記載のない限り、その範囲はその端点ならびにその範囲内の全ての整数および分数を含むものとする。本発明の範囲は、範囲を定義する際に列挙された特定の値に限定されるものではない。
本発明の他の実施形態は、本明細書および本願に開示した本発明の実施を考察して、当業者には明らかであろう。本明細書および実施例が例示的であるのみと考えられ、本発明の真の範囲および精神が以下の特許請求項およびその等価物により示されているものとする。
10 製造装置
11 容器
12 攪拌手段
13 第1添加手段
13a 第1供給管
13b 第1スパージャー
14 第2添加手段
14a 第2供給管
14b 第2スパージャー
15 電極
16 DC交流電源(DC alternating power supply)
17 支持容器
20a、20b 二次粒子
21 一次粒子
22 ネック

Claims (7)

  1. タンタル粉末であって、
    溶融塩中に溶解しているフッ化カリウムタンタル中に少なくとも1種の還元剤を分散して加えることにより、10nm〜30nmの平均一次粒径を有し、前記一次粒子が凝集した二次粒子であるタンタル微粒子を形成する工程、および
    前記タンタル微粒子に、電流の方向を交互に変換させて電解および電着処理を施すことにより、タンタル微粒子の表面の粗さを低減させかつ/またはネックの厚さを増大させる工程により製造されたタンタル粉末であって、
    前記タンタル粉末で電解コンデンサーアノードが形成された場合、前記アノードが450,000〜800,000μF/gのキャパシタンスを有し、かつ下記の手順:
    タンタル粉末をプレス密度4.5g/cm3で加圧成形してタンタルリード線を含むペレットにし、
    前記ペレットを焼結し、
    前記焼結ペレットを電圧6Vおよび電流90mA/gで濃度0.1体積%のリン酸水溶液中で陽極酸化して陽極酸化されたペレットを形成し、そして
    周波数120Hzおよび電圧1.5Vで温度25℃にて濃度30.5体積%の硫酸水溶液中でキャパシタンスを試験する
    ことにより測定されるタンタル粉末。
  2. タンタル粉末の製造方法であって、
    前記タンタル粉末で電解コンデンサーアノードが形成された場合、前記アノードは、
    (1)450,000〜800,000μF/gのキャパシタンスを有し、かつ
    (2)下記の手順:
    タンタル粉末をプレス密度4.5g/cm3で加圧成形してタンタルリード線を含むペレットにし、
    前記ペレットを焼結し、
    前記焼結ペレットを電圧6Vおよび電流90mA/gで濃度0.1体積%のリン酸水溶液中で陽極酸化して陽極酸化されたペレットを形成し、そして
    周波数120Hzおよび電圧1.5Vで温度25℃にて濃度30.5体積%の硫酸水溶液中でキャパシタンスを試験する
    ことにより測定され、
    前記製造方法は、下記:
    溶融塩中に溶解しているフッ化カリウムタンタル中に少なくとも1種の還元剤を分散して加えることにより、10nm〜30nmの平均一次粒径を有し、前記一次粒子が凝集した二次粒子であるタンタル微粒子を形成する工程、および
    前記タンタル微粒子に、電流の方向を交互に変換させて電解および電着処理を施すことにより、タンタル微粒子の表面の粗さを低減させかつ/またはネックの厚さを増大させる工程
    を含むことを特徴とする、タンタル粉末の製造方法。
  3. タンタル粉末の製造方法であって、
    前記タンタル粉末で電解コンデンサーアノードが形成された場合、前記アノードは、
    (1)450,000〜800,000μF/gのキャパシタンスを有し、かつ
    (2)下記の手順:
    タンタル粉末をプレス密度4.5g/cm3で加圧成形してタンタルリード線を含むペレットにし、
    前記ペレットを焼結し、
    前記焼結ペレットを電圧6Vおよび電流90mA/gで濃度0.1体積%のリン酸水溶液中で陽極酸化して陽極酸化されたペレットを形成し、そして
    周波数120Hzおよび電圧1.5Vで温度25℃にて濃度30.5体積%の硫酸水溶液中でキャパシタンスを試験する
    ことにより測定され、
    前記製造方法は、下記:
    少なくとも1種の気体状還元剤を少なくとも1種の気体状タンタル化合物に接触させることにより、10nm〜30nmの平均一次粒径を有し、前記一次粒子が凝集した二次粒子であるタンタル微粒子を形成する工程、および
    前記タンタル微粒子に、溶融塩中で電流の方向を交互に変換させて電解および電着処理を施すことにより、タンタル微粒子の表面の粗さを低減させかつ/またはネックの厚さを増大させる工程
    を含むことを特徴とする、タンタル粉末の製造方法。
  4. 前記電解および電着処理の後でタンタル微粒子を熱凝集または集塊させ集塊粒子を形成する工程および次いで前記集塊粒子を粉砕および篩い分けする工程をさらに含む、請求項2または3に記載の方法。
  5. 前記電解および電着処理が、0.001〜0.1A/cm2の電流密度で起こる、請求項2または3に記載の方法。
  6. 前記アノードが10nA/μF未満のDC漏れを有する、請求項1に記載のタンタル粉末。
  7. 請求項1に記載のタンタル粉末を含み前記キャパシタンスを有する、電解コンデンサーアノード。
JP2014026549A 2006-05-05 2014-02-14 タンタル粉末およびその製造方法 Active JP5706553B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US79807006P 2006-05-05 2006-05-05
US60/798,070 2006-05-05

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009509696A Division JP2009536266A (ja) 2006-05-05 2007-05-03 タンタル粉末およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014139344A JP2014139344A (ja) 2014-07-31
JP5706553B2 true JP5706553B2 (ja) 2015-04-22

Family

ID=38566988

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009509696A Withdrawn JP2009536266A (ja) 2006-05-05 2007-05-03 タンタル粉末およびその製造方法
JP2014026549A Active JP5706553B2 (ja) 2006-05-05 2014-02-14 タンタル粉末およびその製造方法

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009509696A Withdrawn JP2009536266A (ja) 2006-05-05 2007-05-03 タンタル粉末およびその製造方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US7679885B2 (ja)
JP (2) JP2009536266A (ja)
CZ (1) CZ306436B6 (ja)
DE (1) DE112007001100T5 (ja)
GB (1) GB2450669B (ja)
WO (1) WO2007130483A2 (ja)

Families Citing this family (42)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7760487B2 (en) 2007-10-22 2010-07-20 Avx Corporation Doped ceramic powder for use in forming capacitor anodes
JP2009233244A (ja) * 2008-03-28 2009-10-15 Fujinon Corp プローブ用光学ユニット及びその組み立て方法
US20100085685A1 (en) * 2008-10-06 2010-04-08 Avx Corporation Capacitor Anode Formed From a Powder Containing Coarse Agglomerates and Fine Agglomerates
US8430944B2 (en) * 2008-12-22 2013-04-30 Global Advanced Metals, Usa, Inc. Fine particle recovery methods for valve metal powders
GB0902486D0 (en) * 2009-02-13 2009-04-01 Metalysis Ltd A method for producing metal powders
US8203827B2 (en) 2009-02-20 2012-06-19 Avx Corporation Anode for a solid electrolytic capacitor containing a non-metallic surface treatment
US8310815B2 (en) 2009-04-20 2012-11-13 Kemet Electronics Corporation High voltage and high efficiency polymer electrolytic capacitors
JP5680866B2 (ja) * 2010-02-24 2015-03-04 グローバルアドバンストメタルジャパン株式会社 窒素含有金属粉末の製造方法
CN101879605B (zh) * 2010-06-18 2012-07-04 江门富祥电子材料有限公司 搅拌钠还原氟钽酸钾制取钽粉的方法及装置
CN101879603B (zh) * 2010-06-18 2012-05-30 江门富祥电子材料有限公司 钽粉的生产方法和装置
US8824122B2 (en) 2010-11-01 2014-09-02 Avx Corporation Solid electrolytic capacitor for use in high voltage and high temperature applications
EP2532232A1 (en) 2011-06-10 2012-12-12 InterMed Discovery GmbH Long chain glycolipids useful to avoid perishing or microbial contamination of materials
DE102013101443A1 (de) 2012-03-01 2013-09-05 Avx Corporation Ultrahigh voltage solid electrolytic capacitor
US9548163B2 (en) 2012-07-19 2017-01-17 Avx Corporation Solid electrolytic capacitor with improved performance at high voltages
DE102013213728A1 (de) 2012-07-19 2014-01-23 Avx Corporation Nichtionisches Tensid zur Verwendung in einem festen Elektrolyten eines Elektrolytkondensators
DE102013213720A1 (de) 2012-07-19 2014-01-23 Avx Corporation Temperaturstabiler Festelektrolytkondensator
DE102013213723A1 (de) 2012-07-19 2014-01-23 Avx Corporation Festelektrolytkondensator mit erhöhter Feucht-zu-Trocken-Kapazität
JP5933397B2 (ja) 2012-08-30 2016-06-08 エイヴィーエックス コーポレイション 固体電解コンデンサの製造方法および固体電解コンデンサ
GB2512480B (en) 2013-03-13 2018-05-30 Avx Corp Solid electrolytic capacitor for use in extreme conditions
US9324503B2 (en) 2013-03-15 2016-04-26 Avx Corporation Solid electrolytic capacitor
DE102013206603A1 (de) * 2013-04-12 2014-10-16 H.C. Starck Gmbh Verfahren zur Herstellung von sauerstoffarmen Ventilmetallsinterkörpern mit hoher Oberfläche
US9892862B2 (en) 2013-05-13 2018-02-13 Avx Corporation Solid electrolytic capacitor containing a pre-coat layer
GB2516529B (en) 2013-05-13 2018-08-29 Avx Corp Solid electrolytic capacitor containing a multi-layered adhesion coating
GB2517019B (en) 2013-05-13 2018-08-29 Avx Corp Solid electrolytic capacitor containing conductive polymer particles
US9633796B2 (en) 2013-09-06 2017-04-25 Greatbatch Ltd. High voltage tantalum anode and method of manufacture
USRE48439E1 (en) 2013-09-06 2021-02-16 Greatbatch Ltd. High voltage tantalum anode and method of manufacture
US9312075B1 (en) * 2013-09-06 2016-04-12 Greatbatch Ltd. High voltage tantalum anode and method of manufacture
US10737320B2 (en) 2014-02-27 2020-08-11 Ningxia Orient Tantalum Industry Co., Ltd. High-purity tantalum powder and preparation method thereof
CN104209512B (zh) * 2014-09-05 2018-01-16 宁夏东方钽业股份有限公司 一种中压钽粉及其制备方法
WO2016070303A1 (zh) * 2014-11-03 2016-05-12 宁夏东方钽业股份有限公司 钽粉及其制造方法和由其制成的烧结阳极
EP3227038A4 (en) * 2014-12-02 2018-08-22 University of Utah Research Foundation Molten salt de-oxygenation of metal powders
US10074487B2 (en) 2015-05-18 2018-09-11 Avx Corporation Solid electrolytic capacitor having a high capacitance
WO2018030106A1 (ja) * 2016-08-10 2018-02-15 国立大学法人 熊本大学 ナノ粒子集合体、及びナノ粒子集合体の製造方法
EP3496884B1 (en) 2016-08-12 2021-06-16 COMPOSITE MATERIALS TECHNOLOGY, Inc. Electrolytic capacitor and method for improved electrolytic capacitor anodes
CN109562950B (zh) 2016-09-01 2020-05-19 复合材料技术公司 用于LIB阳极的阀金属基底上的纳米级/纳米结构Si涂层
US10431389B2 (en) 2016-11-14 2019-10-01 Avx Corporation Solid electrolytic capacitor for high voltage environments
US11081288B1 (en) 2018-08-10 2021-08-03 Avx Corporation Solid electrolytic capacitor having a reduced anomalous charging characteristic
US11380492B1 (en) 2018-12-11 2022-07-05 KYOCERA AVX Components Corporation Solid electrolytic capacitor
KR102304220B1 (ko) * 2019-01-14 2021-09-24 (주)엠티아이지 탄탈륨 소결체 제조 방법
US11756742B1 (en) 2019-12-10 2023-09-12 KYOCERA AVX Components Corporation Tantalum capacitor with improved leakage current stability at high temperatures
US11763998B1 (en) 2020-06-03 2023-09-19 KYOCERA AVX Components Corporation Solid electrolytic capacitor
WO2023235196A1 (en) * 2022-06-02 2023-12-07 Kemet Electronics Corporation Method of producing a tantalum capacitor anode

Family Cites Families (58)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54976Y2 (ja) * 1974-09-28 1979-01-18
US4149876A (en) * 1978-06-06 1979-04-17 Fansteel Inc. Process for producing tantalum and columbium powder
JPS60145304A (ja) * 1984-01-09 1985-07-31 Showa Kiyabotsuto Suupaa Metal Kk タンタル粉末の製造法
US4508563A (en) * 1984-03-19 1985-04-02 Sprague Electric Company Reducing the oxygen content of tantalum
US4544403A (en) * 1984-11-30 1985-10-01 Fansteel Inc. High charge, low leakage tantalum powders
US4805704A (en) 1985-10-12 1989-02-21 Kobashi Kogyo Co., Ltd. Rotary tilling device
US4805074A (en) 1987-03-20 1989-02-14 Nitsuko Corporation Solid electrolytic capacitor, and method of manufacturing same
US5211741A (en) 1987-11-30 1993-05-18 Cabot Corporation Flaked tantalum powder
US5580367A (en) 1987-11-30 1996-12-03 Cabot Corporation Flaked tantalum powder and method of using same flaked tantalum powder
US4940490A (en) 1987-11-30 1990-07-10 Cabot Corporation Tantalum powder
US4957541A (en) * 1988-11-01 1990-09-18 Nrc, Inc. Capacitor grade tantalum powder
US5082491A (en) * 1989-09-28 1992-01-21 V Tech Corporation Tantalum powder with improved capacitor anode processing characteristics
KR100220881B1 (ko) * 1990-05-17 1999-09-15 마싸 앤 피네간 고 표면적 저 금속 불순물의 탄탈륨 분말의 제조 방법
US5234491A (en) * 1990-05-17 1993-08-10 Cabot Corporation Method of producing high surface area, low metal impurity
US5217526A (en) 1991-05-31 1993-06-08 Cabot Corporation Fibrous tantalum and capacitors made therefrom
US5245514A (en) 1992-05-27 1993-09-14 Cabot Corporation Extruded capacitor electrode and method of making the same
US5448447A (en) 1993-04-26 1995-09-05 Cabot Corporation Process for making an improved tantalum powder and high capacitance low leakage electrode made therefrom
US5412533A (en) 1993-06-22 1995-05-02 Rohm Co., Ltd. Solid electrolytic capacitor and manufacturing method thereof
JP2885101B2 (ja) 1994-12-08 1999-04-19 日本電気株式会社 電解コンデンサの製造方法
US5954856A (en) * 1996-04-25 1999-09-21 Cabot Corporation Method of making tantalum metal powder with controlled size distribution and products made therefrom
US6165623A (en) 1996-11-07 2000-12-26 Cabot Corporation Niobium powders and niobium electrolytic capacitors
IL131248A (en) * 1997-02-19 2002-09-12 Starck H C Gmbh Co Kg Tantalum powder, process for its preparation and compressed anodes obtained from this powder
JP3254163B2 (ja) * 1997-02-28 2002-02-04 昭和電工株式会社 コンデンサ
US6616623B1 (en) 1997-07-02 2003-09-09 Idializa Ltd. System for correction of a biological fluid
US6051044A (en) 1998-05-04 2000-04-18 Cabot Corporation Nitrided niobium powders and niobium electrolytic capacitors
US6462934B2 (en) 1998-09-16 2002-10-08 Cabot Corporation Methods to partially reduce a niobium metal oxide and oxygen reduced niobium oxides
US6322912B1 (en) 1998-09-16 2001-11-27 Cabot Corporation Electrolytic capacitor anode of valve metal oxide
US6391275B1 (en) 1998-09-16 2002-05-21 Cabot Corporation Methods to partially reduce a niobium metal oxide and oxygen reduced niobium oxides
JP2000226607A (ja) * 1999-02-03 2000-08-15 Showa Kyabotto Super Metal Kk タンタル又はニオブ粉末とその製造方法
JP3871824B2 (ja) * 1999-02-03 2007-01-24 キャボットスーパーメタル株式会社 高容量コンデンサー用タンタル粉末
US6375704B1 (en) 1999-05-12 2002-04-23 Cabot Corporation High capacitance niobium powders and electrolytic capacitor anodes
GB9926975D0 (en) 1999-11-15 2000-01-12 Avx Ltd Solid state capacitors and methods of manufacturing them
US6432161B1 (en) * 2000-02-08 2002-08-13 Cabot Supermetals K.K. Nitrogen-containing metal powder, production process thereof, and porous sintered body and solid electrolytic capacitor using the metal powder
JP4049964B2 (ja) * 2000-02-08 2008-02-20 キャボットスーパーメタル株式会社 窒素含有金属粉末およびその製造方法ならびにそれを用いた多孔質焼結体および固体電解コンデンサー
IL151549A0 (en) * 2000-03-01 2003-04-10 Cabot Corp Nitrided valve metals and processes for making the same
US6214271B1 (en) * 2000-05-26 2001-04-10 Kemet Electronics Corporation Thermal treatment process for valve metal nitride electrolytic capacitors having manganese oxide cathodes
JP3718412B2 (ja) * 2000-06-01 2005-11-24 キャボットスーパーメタル株式会社 ニオブまたはタンタル粉末およびその製造方法
JP2002069689A (ja) * 2000-08-28 2002-03-08 Yuken Industry Co Ltd 粉末の電気めっき方法
US6554884B1 (en) * 2000-10-24 2003-04-29 H.C. Starck, Inc. Tantalum and tantalum nitride powder mixtures for electrolytic capacitors substrates
CA2438246A1 (en) * 2001-02-12 2002-08-22 H.C. Starck, Inc. Tantalum-silicon and niobium-silicon substrates for capacitor anodes
RU2189294C1 (ru) * 2001-05-23 2002-09-20 Институт химии и технологии редких элементов и минерального сырья им. И.В.Тананаева Кольского научного центра РАН Способ получения порошка вентильного металла
JP2003073900A (ja) * 2001-08-30 2003-03-12 Japan Science & Technology Corp タンタル又はニオブ材料の粗面化方法
CN1169643C (zh) * 2001-09-29 2004-10-06 宁夏东方钽业股份有限公司 高比表面积钽粉和/或铌粉的制备方法
DE10262263B4 (de) 2002-05-21 2008-12-04 Epcos Ag Oberflächenmontierbarer Feststoff-Elektrolytkondensator, Verfahren zu dessen Herstellung sowie Systemträger
RU2242329C2 (ru) * 2002-07-16 2004-12-20 Федеральное государственное унитарное предприятие "Всероссийский научно-исследовательский институт неорганических материалов им. акад. А.А. Бочвара" Способ получения порошка тантала
US6870727B2 (en) 2002-10-07 2005-03-22 Avx Corporation Electrolytic capacitor with improved volumetric efficiency
US6699757B1 (en) 2003-03-26 2004-03-02 Macronix International Co., Ltd. Method for manufacturing embedded non-volatile memory with sacrificial layers
CN1232373C (zh) * 2003-04-30 2005-12-21 北京科技大学 微细钽和/或铌粉末的处理方法和由该方法制得的粉末
US6788523B1 (en) 2003-05-30 2004-09-07 Kemet Electronics Electrolyte for electrolytic capacitor
CN100528417C (zh) * 2003-06-10 2009-08-19 卡伯特公司 钽粉及其制造方法
US20040256242A1 (en) * 2003-06-17 2004-12-23 Melody Brian John Method of anodizing valve metal derived anode bodies and electrolyte therefore
US6804109B1 (en) 2003-10-20 2004-10-12 Kemet Electronics Corporation Solid electrolyte capacitor having transition metal oxide underlayer and conductive polymer electrolyte
CN100450673C (zh) * 2004-04-15 2009-01-14 杰富意矿物股份有限公司 钽粉末及使用有它的固体电解电容器
JP2008504692A (ja) * 2004-06-28 2008-02-14 キャボット コーポレイション 高キャパシタンスのタンタルフレークス及びその生産方法
DE102004049039B4 (de) * 2004-10-08 2009-05-07 H.C. Starck Gmbh Verfahren zur Herstellung feinteiliger Ventilmetallpulver
DE102004049040B4 (de) * 2004-10-08 2008-11-27 H.C. Starck Gmbh Verfahren zur Herstellung von Festelektrolytkondensatoren
WO2006062234A1 (ja) * 2004-12-10 2006-06-15 Cabot Supermetals K.K. 金属粉末および多孔質焼結体の製造方法、金属粉末、およびコンデンサ
US7172985B2 (en) 2005-06-07 2007-02-06 Kemet Electronics Corporation Dielectric ceramic capacitor comprising non-reducible dielectric

Also Published As

Publication number Publication date
WO2007130483A3 (en) 2008-03-13
GB0820245D0 (en) 2008-12-17
JP2014139344A (ja) 2014-07-31
GB2450669B (en) 2012-03-21
US7679885B2 (en) 2010-03-16
DE112007001100T5 (de) 2009-05-14
JP2009536266A (ja) 2009-10-08
US20090067121A1 (en) 2009-03-12
GB2450669A (en) 2008-12-31
WO2007130483A2 (en) 2007-11-15
CZ2008704A3 (cs) 2009-11-25
CZ306436B6 (cs) 2017-01-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5706553B2 (ja) タンタル粉末およびその製造方法
KR102389784B1 (ko) 구형 분말을 함유하는 애노드 및 커패시터
JP6141318B2 (ja) Ta粉末の製造方法およびTa造粒粉の製造方法
JP5684453B2 (ja) 金属粉末の熱処理方法およびそれにより製造された製品
RU2414990C2 (ru) Танталовый порошок для изготовления конденсаторов с твердым электролитом
US6876542B2 (en) Nitrogen containing metal powder, production process therefor, and porous sintered body and solid electrolytic capacitor using same
CN106794520B (zh) 电容器级粉末的制造方法以及来自所述方法的电容器级粉末
US20150321254A1 (en) Method for producing ultrafine tungsten powder
JP2002060803A (ja) 電解コンデンサ用タンタル焼結体の製造方法
WO2006062234A1 (ja) 金属粉末および多孔質焼結体の製造方法、金属粉末、およびコンデンサ
CN1577659B (zh) 电容器的制备方法
KR20220006079A (ko) Ti-Zr 합금 분말 및 이를 함유하는 애노드
JP2008072003A (ja) 電極基体および電極基材の製造方法
TW527243B (en) Niobium powder and anode for solid electrolytic capacitors made therefrom
JP5105879B2 (ja) 金属粉末および多孔質焼結体の製造方法
JP2008095200A (ja) 窒素含有金属粉末およびその製造方法ならびにそれを用いた多孔質焼結体および固体電解コンデンサ
JP2009152273A (ja) 電解コンデンサ用多孔質電極およびその製造方法
JP2009007675A (ja) 窒素含有金属粉末およびそれを用いた多孔質焼結体および固体電解コンデンサ
JP2016166422A (ja) 窒素含有金属粉末の製造方法
JP2014218748A (ja) 窒素含有金属粉末の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20140610

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140822

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20141209

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150107

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150127

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150226

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5706553

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250