JP5706149B2 - 電気装置 - Google Patents
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Description
なお、以上のような課題は、ノート型PCのような放熱フィンを用いた冷却のための放熱ユニットに限られない。すなわち、ファンにより吸気口から吸気して排気口から送風するように構成された送風装置及びそのような送風装置を備えた電気装置にとっても、同様の課題が存在する。
すなわち、上記構成の送風装置あるいは電気装置において、C≦Bの関係を満足することが好ましい。
また、上記構成の電気装置において、前記熱交換要素は、前記本体部筐体の内部に備える発熱要素からの発熱が伝達された熱を放熱する放熱フィンである構成とすることができる。
また、前記放熱フィンの隙間間隔をDとしたとき、C≦Dの関係を満足することが好ましい。
また、前記熱交換要素は、熱を発生する構成とすることができる。
また、前記隔壁室は、前記本体部筐体内部を隔壁で区画することにより前記本体部筐体の平面形状におけるコーナー部に設けられ、前記本体部筐体の内部空間との間が封鎖されている構成とすることができる。
また、前記吸気口は前記コーナー部の一辺を形成する側壁に配置され、前記排気口は前記吸気口が配置された辺と交差する辺を形成する側壁に配置されている構成とすることができる。
また、前記隔壁室を区画する前記隔壁は、前記本体部筐体とは別体の隔壁部材により形成され、前記隔壁部材は、前記隔壁室を包囲して閉鎖空間を形成している構成とすることができる。
図1は、実施の形態1における電気装置の一例であるノート型PCの外観を示す斜視図である。このノート型PCは、本体部筐体1、表示部筐体2、及びハンドグリップ3を有する。図1は、非使用状態を示すものである。使用状態における斜視図を図2に示す。この使用時の戴置姿勢における本体部筐体1の上側を本体部上面1aと定義し、下側を本体部底面1bと定義する。
第1吸気口9aは、グリップ保持部8における本体部底面側に設けられ、概略、本体部底面1bと並んだ平面上に位置している。第2吸気口9bは、段差部8bに設けられ、第1吸気口9aと連続している。第1吸気口9a及び第2吸気口9bは、例えばパンチングメタルにより形成され、その開口により通気性を確保する構造となっている。但し、第1吸気口9a及び第2吸気口9bは、本体筐体1の内部空間を直接開口させているのではない。つまり、グリップ保持部8は、本体筐体1の内部空間を形成する側壁の外側に小空間を形成しており、第1吸気口9a及び第2吸気口9bは、その小空間を外部空間に連通させている。
A<C、A<B
の関係を満足するように、吸気口15及び排気口14の寸法が設定されている。
C≦D
の関係を満足するように、排気口14及び放熱フィン13の寸法が設定される。それにより、排気口14から侵入した粉塵が放熱フィン13に詰まることを防止できる。なお、ファン10は放熱フィン13を介して排気口14に向けて送風するため、C=Dの関係であっても非運転時に排気口14からファン10に向かう粉塵の流入を抑制することはできるが、確実な防塵性能を発揮させるためにはC<Dの関係に構成することが好ましい。
但し、放熱フィン13は、排気口14に含まれる構成とすることもできる。この構成の場合におけるB、C及びDは、C=D≦Bの関係に設定される。
以上の説明は、ノート型PCにおける放熱フィン13を用いた冷却のための放熱ユニットの構成に本実施の形態を適用した例に関するものであるが、本発明は、他の種々の態様に対して適用可能である。すなわち本発明の基本的な構成は、ファンにより吸気口から吸気して排気口から送風するように構成された送風装置全般に適用可能である。それにより、送風装置におけるファンの機能劣化や損傷を回避可能な防塵性能の範囲内で、送風性能を向上させる効果を得ることが可能になる。
従って、本発明の送風装置の基本的な構成は、図8に概念的に示すとおりである。図8においては、上述の説明との対応を簡単にするために、排気口14及び吸気口15を、同一の参照番号を付して示した。ファン領域16は、図7等に示したファン10を含む送風機能に寄与する部分を示す。そして、上述と同様、吸気口15のスリットの隙間間隔または貫通孔の直径をA、ファン10の防塵性能により通過が許容される粉塵粒子径をB、排気口14のスリットの隙間間隔または貫通孔の直径をCとしたとき、A<C、A<Bの関係を満足するように、吸気口15及び排気口14の寸法が設定されている。
このように、本発明の送風装置の基本的な構成としては、ファン領域16が周囲空間から遮蔽されている必要はない。すなわち、図9に示すような、ファン領域16を周囲空間から遮蔽するための隔壁17がなくとも、上述のような効果を得ることは可能である。
図9の態様は、図7等に示したような、隔壁17により放熱室12(隔壁室)が区画されたものに相当する。すなわち、このユニットが配置される本体部筐体の内部を隔壁17で区画することにより隔壁室が設けられる。この態様の適用例として、上述のノート型PCの放熱ユニットの構成は、図10のように示すことができる。この構成では、ファン領域16と排気口14の間に空間が設けられ、熱交換要素である放熱フィン13が配置されている。但し、放熱フィン13は、排気口14に含まれる構成とすることもできる。
(実施の形態2)
図11は、本発明の実施の形態2における電気装置の一例である温風送風機の放熱ユニットを概念的に示す断面図である。この放熱ユニットの基本構成は、図10に示したノート型PCの放熱ユニットにおける放熱フィン13を、他の熱交換要素であるヒータ18で置き換えたものである。
この放熱ユニットを備えた温風送風機の具体的な構成例を、図12に断面で示す。この放熱ユニットの基本的な構成は、実施の形態1における図7に示した放熱ユニットと同様であり、対応する要素については、同一の参照番号を付して一部の説明の繰り返しを省略する。
本実施の形態においても、温風送風機の本体部筐体19の内部に、隔壁11で区画された放熱室12が形成されている。放熱室12内には、図7における放熱フィン13に代えて、熱を発生する発熱要素であるヒータ18が配置されている。すなわち、放熱室12内に発熱要素自体が配置されている。ファン10からの風は、ヒータ18を通過するときに昇温され、温風となって排気口14から放出される。
この放熱ユニットは、実施の形態1の場合と同様、以下の条件を満足するように作製される。すなわち吸気口15のスリットの隙間間隔または貫通孔の直径をA、ファン10の防塵性能により通過が許容される粉塵粒子径をB、排気口14のスリットの隙間間隔または貫通孔の直径をCとしたとき、
A<C、A<B
の関係を満足するように、吸気口15及び排気口14の寸法が設定されている。
この関係を満足することにより、ファン10の機能の低下や損傷を招くことなく、放熱ユニットの温風送風性能が最大限に得られるように、吸気口15及び排気口14の寸法を設定することができる。またこの関係を満足することにより、吸気口15を最も細かいフィルタとして機能させるので、吸入した粉塵を確実に排出できる。
望ましくは、上記の関係に加えてC≦Bの関係を満足するように、排気口14の寸法が設定される。それにより、ファン10の防塵性能に影響を与えるサイズの粉塵が、非運転時に排気口14から侵入することを回避できる。なお、ファン10は排気口14に向けて送風するため、C=Bの関係であっても非運転時に排気口14からファン10に向かう粉塵の流入を抑制することはできるが、確実な防塵性能を発揮させるためにはC<Bの関係に構成することが好ましい。
図13は、本発明の実施の形態3における、例えば掃除機を構成するための集塵装置を概念的に示す断面図である。この構成では、ファン領域16と吸気口15の間に空間が設けられ、塵埃を集塵する集塵要素20が配置されている。但し、集塵要素20は、吸気口15に含まれる構成とすることもできる。
この構成において、上述と同様、吸気口15のスリットの隙間間隔または貫通孔の直径をA、ファン領域16に配置されたファンの防塵性能により通過が許容される粉塵粒子径をB、排気口14のスリットの隙間間隔または貫通孔の直径をCとしたとき、A<C、A<Bの関係を満足するように、吸気口15及び排気口14の寸法が設定されている。これにより、ファンの機能劣化や損傷を回避可能な防塵性能の範囲内で、送風性能を向上させて集塵力を増大させる効果を得ることが可能になる。
1a 本体部上面
1b 本体部底面
2 表示部筐体
3 ハンドグリップ
4 液晶ディスプレイ
5 ヒンジ
6 キーボード
7 ポインティングデバイス
8 グリップ保持部
8a、8b 結合部
8c、8d 段差部
9a 第1吸気口
9b 第2吸気口
10、25 ファン
11、17 隔壁
12 放熱室
13、24 放熱フィン
14、27 排気口
15、26 吸気口
16 ファン領域
18 ヒータ
20 集塵要素
21 金属筐体
22 ヒートパイプ
23 放熱部
28 ダクト
Claims (7)
- 本体部筐体の内部を隔壁で区画して、前記本体部筐体内の他の空間から防水性を有して隔てられた閉鎖空間として形成された隔壁室と、
前記隔壁室内に配置された熱交換要素と、
前記隔壁室内に配置され前記熱交換要素に対して送風するための送風装置とを備えた電気装置であって、
前記送風装置は、
ファンと、
前記隔壁室と連通し前記ファンによる送風用の外気を導入するための吸気口と、
前記隔壁室と連通し前記ファンからの送風による空気流を排出するための排気口とを備え、
前記吸気口及び前記排気口は、一定間隔の隙間を形成するスリット、または一定の直径を有する貫通孔の配列により前記筐体または前記隔壁に形成され、
前記吸気口のスリットの隙間間隔または貫通孔の直径をA、
前記ファンの防塵性能によりファンを含む送風機能に寄与する領域であるファン領域を通過することが許容される粉塵粒子径をB、
前記排気口のスリットの隙間間隔または貫通孔の直径をCとしたとき、
A<C、A<B
の関係を満足し、
前記熱交換要素は、前記ファンと前記排気口との間に配置されていて、前記本体部筐体内の前記他の空間の内部に、発熱要素としてのCPUを備えるノート型PCである、電気装置。 - C≦Bの関係を満足する請求項1記載の電気装置。
- 前記熱交換要素は、前記本体部筐体の内部に備える発熱要素からの発熱が伝達された熱を放熱する放熱フィンを含む請求項1記載の電気装置。
- 前記放熱フィンの隙間間隔をDとしたとき、
C≦D
の関係を満足する請求項3記載の電気装置。 - 前記隔壁室が、前記本体部筐体内部を隔壁で区画することにより前記本体部筐体の平面形状におけるコーナー部に設けられた請求項1記載の電気装置。
- 前記吸気口は前記コーナー部の一辺を形成する側壁に配置され、前記排気口は前記吸気口が配置された辺と交差する辺を形成する側壁に配置されている請求項5記載の電気装置。
- 前記隔壁室を区画する前記隔壁は、前記本体部筐体とは別体の隔壁部材により形成されている請求項1記載の電気装置。
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