JP5690089B2 - 引出体移動補助装置 - Google Patents

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Description

本発明は、筐体から引出体を引出す際に引出体の移動を補助する引出体移動補助装置に関するものである。
従来、筐体から引出体を引出す際に引出体の移動を補助する引出体移動補助装置としては、例えば、特許文献1がある。この従来技術では、ミドルレールに回転可能に固定された歯車が、ミドルレールの上下に設けられたアッパーレールの上ラックと、ロアレールの下ラックとに噛合っている。このため、引出体の引き出し動作に応じて、アッパーレールとロアレールとが互いに逆方向に移動することで、引出体をスムーズに筐体から引出すことができるようになっている。
実用新案登録第3151357号
しかしながら、近年、引出体の前面に設けられ下方側を回転中心として前方へ揺動可能とされた前板を備えた引出体を有するキッチンキャビネットが使用されるようになっている。このため、前板を前方へ開放する揺動と、引出体を前方へ引出す水平移動が必要になり、引出体の操作性が良くない。
本発明は上記事実を考慮し、引出体の操作性を向上することができる引出体移動補助装置を得ることを課題とする。
請求項1に記載の発明の引出体移動補助装置は、筐体に前後方向へ直線移動可能に設けられた引出体と、前記引出体の前面に下方側を回転中心として前方へ揺動可能に設けられた前板と、前記前板と連結され前記前板の前方への揺動により前方へ移動する連結部材と、前記引出体に前後方向へ移動可能に設けられた押圧部材と、前記連結部材の前方への移動を、前記押圧部材の後方への移動に変換する移動方向変換手段と、前記筐体に設けられ前記押圧部材の後方への移動を阻止するストッパーと、前記引出体の前面に設けられ、前記連結部材の前方への移動と前記前板の後方への揺動に対して緩衝する緩衝手段と、を有する。
請求項1に記載の発明の引出体移動補助装置では、筐体に前後方向へ直線移動可能に設けられた引出体の前面に設けられた前板が、下方側を回転中心として前方へ揺動すると、前板と連結された連結部材が前方へ移動する。この連結部材の前方への移動が移動方向変換手段によって、引出体に前後方向へ移動可能に設けられた押圧部材を後方へ移動するが、筐体に設けられたストッパーが押圧部材の後方への移動を阻止する。このため、前板の揺動操作にともなって、押圧部材がストッパーを後方へ押圧することで、引出体が前方へ移動する。また、引出体の前面に設けられた緩衝手段が、前板の前方への揺動にともなう連結部材の前方への移動と、前板の後方への揺動との双方に対して緩衝する。このため、前板の開閉時の衝撃を緩和できる。この結果、引出体の操作性を向上することができる。
請求項2に記載の発明は請求項1記載の引出体移動補助装置において、前記緩衝手段は、前記引出体の前面に固定されたダンパー支持部材と、該ダンパー支持部材によって前後方向へ移動可能に設けられ、一方の端部が前記移動方向変換手段に当接し、他方の端部が前記前板に当接する一つのピストンダンパーと、を備える。
請求項2に記載の発明の引出体移動補助装置では、一方の端部が移動方向変換手段に当接し、他方の端部が前板に当接する一つのピストンダンパーを、引出体の前面に固定されたダンパー支持部材によって前後方向へ移動可能に設ける。このため、一つのピストンダンパーによって、前板の開閉時の衝撃を緩和できる。
請求項1に記載の本発明の引出体移動補助装置は、上記構成としたので、引出体の操作性を向上することができる。
請求項2に記載の本発明の引出体移動補助装置は、上記構成としたので、一つのピストンダンパーによって、前板の開閉時の衝撃を緩和できる。
本発明の一実施形態に係る引出体移動補助装置の鏡板閉状態を示す側断面図である。 本発明の一実施形態に係る引出体移動補助装置の鏡板閉状態と鏡板開状態の間の状態を示す側断面図である。 本発明の一実施形態に係る引出体移動補助装置の鏡板開状態を示す側断面図である。 図5の4−4断面線に沿った概略断面図である。 本発明の一実施形態に係る引出体移動補助装置が適用されたキッチンキャビネットの要部を示す斜視図である。 本発明の他の実施形態に係る引出体移動補助装置が適用されたキッチンキャビネットの要部を示す分解斜視図である。 図6に示すキッチンキャビネットの側面図である。 図7の8−8断面線に沿った断面図である。
本発明の一実施形態に係る引出体移動補助装置について図1〜図5に従って説明する。
なお、図中矢印FRは本実施形態の引出体移動補助装置が適用されたキッチンキャビネットの前方方向を、矢印UPはキッチンキャビネットの上方方向を示す。
図5に示すように、本実施形態の引出体移動補助装置が取付けられたキッチンキャビネット10は、筐体であるキャビネット本体12を備えている。このキャビネット本体12は、背板(図示省略)と左右の側板12Aとによってコの字型に覆われた内部空間を備えており、背板(図示省略)に対向する前面が開口部12Bとなっている。
本実施形態の引出体としての引出し14は、キッチンキャビネット10のキャビネット本体12の内部に収容されている。また、引出し14の左右の側壁部14Aと、キャビネット本体12の左右の内側面とには、図示を省略したスライド部材とレール部材とがそれぞれ設けられている。従って、引出し14は、キャビネット本体12に対してキッチンキャビネット10の前方となる引出し方向(図5の矢印A方向)と、キッチンキャビネット10の後方となる収納方向(図5の矢印B方向)に水平移動するようになっている。
なお、スライド部材及びレール部材は、周知の構成であるため詳細な説明は省略するが、所定の範囲内で前後に引出し14を円滑にスライドさせて、且つ、引出し14を全開まで引き出したときにも支持可能な構成である。
引出し14の後端部には図示を省略したクローザが設けられており、引出し14を閉止させる方向(図5の矢印B方向)へ付勢している。このため、引出し14を引き出すときには、この付勢力(閉止力)に抗する方向へ荷重(引き出し力)を付与しなければならないようになっている。
なお、クローザは、周知の構成であるため詳細な説明は省略するが、引出し14を閉止位置から所定範囲内で閉止させる方向へ付勢するようになっている。
図1に示すように、引出し14の前板としての鏡板16は、引出し14の前面14Bに設けられている。鏡板16は引出し14の前面14Bに沿って鉛直方向に設けられた板材で構成されており、裏面16Aの下端部16Bが、引出し14の前面14Bの下端部14Cにヒンジ18を介して連結されている。従って、鏡板16はヒンジ18を回転中心にして、図1に示す閉位置から図3に示す開位置へ移動する開方向(図1の矢印C方向)へ揺動可能であると共に、図3に示す開位置から図1に示す閉位置へ移動する閉方向(図1の矢印D方向)へ揺動可能となっている。
また、鏡板16の裏面16Aには包丁等を収納するケース類(図示を省略)が取付けられている。従って、鏡板16を図1に示す閉位置から図3に示す開位置とすることで、例えば、裏面16Aに収納された包丁を容易に取り出すことができるようになっている。
図1に示すように、引出し14の側壁部14Aの上部には連結部材としてのステー24が前後方向へ移動可能に設けられている。
また、引出し14の側壁部14Aにおけるステー24の後方には移動方向変換手段26が設けられている。移動方向変換手段26は、引出し14の側壁部14Aに前後方向に沿って直線状に形成された上ガイド33に沿って前後方向へ水平移動可能に取付けられた上ラック34と、引出し14の側壁部14Aにおける上ガイド33の下方に前後方向に沿って直線状に形成された下ガイド41に沿って前後方向へ水平移動可能に取付けられた下ラック42と、を備えている。また、移動方向変換手段26は、引出し14の側壁部14Aにおける上ガイド33と下ガイド41との間に立設された回転軸39に回転可能に取付けられ、上ラック34と下ラック42とに噛合う回転ギア40を備えている。
図2に示すように、ステー24の前端部24Aは、鏡板16の裏面16Aの上下方向中間部16Cにブラケット30によって固定された軸32に上下方向へ回転可能に軸支されている。一方、ステー24の後端部24Bは、上ラック34の前端部34Aに軸35によって上下方向へ回転可能に軸支されている。
従って、鏡板16が前方(図2の矢印C方向)へ揺動することにより、ステー24を介して上ラック34が前方(図2の矢印A方向)へ水平移動するようになっている。
また、回転ギア40は、上ラック34と噛合う第1歯部40Aと、下ラック42と噛合う第2歯部40Bとを備えており、第2歯部40Bの歯数N2が第1歯部40Aの歯数N1より多くなっている。従って、上ラック34が前方(図2の矢印A方向)へ水平移動すると、回転ギア40が回転し、下ラック42が後方(図2の矢印B方向)へ水平移動するようになっている。このとき、回転ギア40の第1歯部40Aと第2歯部40Bとのギア比(N2/N1)によって、上ラック34の移動距離(鏡板16の引出し量)に比べて下ラック42の移動距離が長くなる(N2/N1倍)。
下ラック42には押圧部材としての押圧バー28が固定されており、押圧バー28は下ラック42と一体となって前後方向へ水平移動するようになっている。
図5に示すように、押圧バー28は引出し14の側壁部14Aに形成された前後方向に沿ったスリット47を通ってキャビネット本体12の側板12A側に突出している。また、図4に示すように、押圧バー28はキャビネット本体12の側板12Aに固定されたストッパー46の前面46Aに当接している。なお、ストッパー46はビス等の固定部材48によって、キャビネット本体12の側板12Aの内側面に固定されている。
従って、鏡板16の前方(図1の矢印C方向)への揺動により、ステー24を介して上ラック34が前方(図1の矢印A方向)へ水平移動すると、回転ギア40が反時計回転方向(図1の矢印F方向)へ回転し、下ラック42と押圧バー28が後方(図2の矢印B方向)へ水平移動するようになっている。このため、押圧バー28がストッパー46を後方(図1の矢印B方向)へ押圧し、引出し14がキャビネット本体12に対して前方(図4の矢印A方向)へ蹴り出されるようになっている。
図1に示すように、上ラック34の前端部34Aからは下方へ向かって凸部34Bが形成されている。
図2に示すように、緩衝手段50はダンパー支持部材としての円筒状のケース52とピストンダンパー54を備えている。また、ケース52は引出し14の前面14Bに軸方向をキッチンキャビネットの前後方向に向けて固定されており、ケース52はピストンダンパー54を鏡板16を開閉した際の衝撃の作用方向(キッチンキャビネットの前後方向)へ移動可能に収納している。
ピストンダンパー54は、円筒形状とされたピストンシリンダー56と、このピストンシリンダー56の内部に移動可能に挿入されたピストン(図示省略)と、このピストンに一方の端部が連結されピストンロッド58と、ピストンシリンダー56の内部に設けられたスプリング(図示省略)とを備えている。また、スプリングはピストンをピストンロッド58がピストンシリンダー56から突出する方向へ付勢している。なお、ピストンシリンダー56の内部にはダンパーオイル等が充填されていてもよく、ピストンシリンダー56とピストンロッド58とが圧縮方向へ相対移動することで衝撃を緩和するようになっている。なお、ピストンダンパー54の構成は周知のため、詳細な説明は省略する。
また、ケース52に対してピストンシリンダー56が前方へ移動した場合に、ピストンシリンダー56の段差部60が、ケース52の前端部52Aに当接し、ピストンシリンダー56の前方への移動が停止するようになっている。また、ピストンシリンダー56の前方への移動が停止する停止状態で、ピストンシリンダー56の前端部56Aがケース52の前端部52Aから突出するようになっている。
一方、ピストンロッド58の外周部の軸方向中間部には、円盤状の鍔部64が形成されている。また、ピストンロッド58の鍔部64より後方の部位は、スライダー66となっている。スライダー66の中間部は、ケース52の後端部52Bに形成した貫通孔(図示省略)を貫通している。
また、ピストンロッド58の鍔部64は、ケース52に対してピストンロッド58が後方(図2の矢印B方向)へ移動した場合に、ケース52の後端部52Bに当接することで、ピストンロッド58の後方への移動が停止するようになっている。また、この停止状態で、ピストンロッド58のスライダー66がケース52の後端部52Bから所定長さ突出するようになっている。
従って、鏡板16が、図3に示す完全に開いた状態(開状態)になる直前に、上ラック34の凸部34Bがピストンロッド58のスライダー66の後端部66Aに当接し、ケース52に対してピストンシリンダー56が前方へ移動することで、ピストンシリンダー56の段差部60が、ケース52の前端部52Aに当接し、停止するようになっている。
このため、ピストンシリンダー56に対してピストンロッド58が圧縮方向(図3の矢印A方向)に移動して鏡板16の開操作時の衝撃を緩和するようになっている。
一方、鏡板16が、図1に示す完全に閉じた状態(閉状態)になる直前に、鏡板16の裏面16Aがピストンシリンダー56の前端部56Aに当接し、ケース52に対してピストンシリンダー56が後方へ移動することで、ピストンロッド58の鍔部64が、ケース52の後端部52Bに当接し、停止するようになっている。
このため、ピストンロッド58に対してピストンシリンダー56が圧縮方向に(図1の矢印B方向)移動して鏡板16の閉操作時の衝撃を緩和するようになっている。
(作用・効果)
次に、本発明の一実施形態の作用及び効果について説明する。
図1に示すように、鏡板16の閉状態では、鏡板16がピストンシリンダー56の前端部56Aを後方へ押圧しており、引出し14の前面14Bに固定されたケース52に対して、ピストンダンパー54のピストンシリンダー56が後方へ移動しており、ピストンロッド58のスライダー66がケース52の後端部から所定長さ突出している。
この鏡板16の閉状態から鏡板16を開くと、鏡板16の前方(図1及び図2の矢印C方向)への揺動により、ステー24を介して移動方向変換手段26の上ラック34が前方(図2の矢印A方向)へ水平移動する。また、上ラック34が前方(図2の矢印A方向)へ移動すると、回転ギア40が回転し、下ラック42が後方(図2の矢印B方向)へ水平移動する。このとき、回転ギア40の第1歯部40Aと第2歯部40Bとのギア比(N2/N1)によって、鏡板16の引出し量(上ラック34の移動距離)に比べて下ラック42の移動距離が長くなる(N2/N1倍)。
また、下ラック42に固定された押圧バー28が、下ラック42と一体となって後方(図2の矢印B方向)へ水平移動しようとして、キャビネット本体12の側板12Aに固定されたストッパー46を後方(図4の矢印B方向)へ押圧する。この結果、引出し14がキャビネット本体12に対して前方(図4の矢印A方向)へ蹴り出される。
従って、本実施形態では、鏡板16を前方(図1及び図2の矢印C方向)へ揺動することにより、引出し14を閉止させる方向へ付勢しているクローザの付勢力(閉止力)に抗して、引出し14を容易に引き出すことができる。
また、本実施形態では、鏡板16が、図3に示す完全に開いた状態(開状態)になる直前に、上ラック34の凸部34Bがピストンロッド58のスライダー66の後端部66Aに当接し、ケース52に対してピストンシリンダー56が前方へ移動することで、ピストンシリンダー56の段差部60が、ケース52のシリンダーストッパー当接部(図示省略)に当接し、停止する。このため、ピストンシリンダー56に対してピストンロッド58が圧縮方向(図3の矢印A方向)に移動して鏡板16の開操作時の衝撃を緩和する。
一方、鏡板16を閉じる場合には、鏡板16の後方(図2及び図3の矢印D方向)への揺動により、ステー24を介して上ラック34が後方(図2の矢印B方向)へ水平移動する。また、上ラック34が後方(図2の矢印B方向)へ移動すると、回転ギア40が時計回転方向(図1の矢印E方向)へ回転し、下ラック42が前方(図2の矢印A方向)へ水平移動する。このとき、回転ギア40の第1歯部40Aと第2歯部40Bとのギア比(N2/N1)によって、鏡板16の引き込み量(上ラック34の移動距離)に比べて下ラック42の移動距離が長くなる(N2/N1倍)。
また、キャビネット本体12の側板12Aに固定されたストッパー46に当接する押圧バー28が、下ラック42と一体となって前方(図2の矢印A方向)へ水平移動する。このため、押圧バー28がストッパー46と干渉しなくなり、引出し14がキャビネット本体12に対して後方(図4の矢印B方向)へ収納可能とる。
また、鏡板16が、図1に示す完全に閉じた状態(閉状態)になる直前に、鏡板16がピストンシリンダー56の前端部56Aに当接し、ケース52に対してピストンシリンダー56が後方へ移動して、ピストンロッド58の鍔部64が、ケース52の後端部52Bに当接し停止する。このため、ピストンロッド58に対してピストンシリンダー56が圧縮方向(図1の矢印B方向)に移動して鏡板16の閉操作時の衝撃を緩和する。この結果、鏡板16の開閉時の衝撃を緩和できる。
以上のように本実施形態では、引出し14の引出し時の操作性を向上することができると共に引出し14の収納時の操作性も向上することができる。
また、本実施形態では、一方の端部が前端部56Aとされ、他方の端部が後端部66Aとされたピストンダンパー54を、引出し14の前面14Bに固定されたケース52内に前後方向へ移動可能に設けた。このため、一つのピストンダンパー54によって、上ラック34の前方への移動と、鏡板16の後方への揺動との双方に対して緩衝することができ、鏡板16の開閉時の衝撃を緩和できる。
(その他の実施形態)
以上に於いては、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。
例えば、緩衝手段50のピストンダンパー54の引出し14への取付けを図6〜図8に示すような構成としてもよい。
図6に示すように、本実施形態では、引出し14の前面14Bがフロントカバー70で覆われている。このフロントカバー70は、左右の側壁70Aの内側面に設けた係合爪72が、引出し14に形成された係合孔74に係合することによって、引出し14に取付けられている。また、フロントカバー70の一方の側壁70Aの内側面には、ダンパー支持部材としてのダンパー支持部76が形成されており、このダンパー支持部76はピストンダンパー54のピストンシリンダー56の外周部を前後方向へ移動可能に支持している。
フロントカバー70のダンパー支持部76に隣接する引出し14の側壁部14Aには、切欠78が形成されており、この切欠78にはダンパー支持部材としてのダンパーストパー80が挿入されている。ダンパーストパー80は、切欠78を閉塞する閉塞部80Aと、ピストンダンパー54のピストンシリンダー56の外周部を前後方向へ移動可能に支持するダンパー支持部80Bと、を備えている。
図8に示すように、ダンパーストパー80のダンパー支持部80Bは、ピストンシリンダー56の段差部60に当接して、ピストンシリンダー56が前方(矢印FR方向)へ向け落ちないように支持している。
図7に示すように、ダンパーストパー80の閉塞部80Aには、開口部82が形成されている。また、図8に示すように、ダンパーストパー80の開口部82に治具84の先端部84Aを挿入することで、ダンパーストパー80を引出し14から容易に取外すことができるようになっている。
従って、本実施形態では、治具84によってダンパーストパー80を引出し14から取外すことで、ダンパーストパー80のダンパー支持部80Bがピストンシリンダー56の段差部60に当接しなくなる。このため、ピストンダンパー54を引出し14から前方(矢印FR方向)へ引出すことができる。この結果、ピストンダンパー54を容易に交換することができる。
また、上記実施形態では、本発明の引出体移動補助装置をキッチンキャビネット10の引出し14に適用したが、本発明の引出体移動補助装置は机等の引出しにも適用可能である。
10 キッチンキャビネット
12 キャビネット本体
14 引出し(引出体)
16 鏡板(前板)
24 ステー(連結部材)
26 移動方向変換手段
28 押圧バー(押圧部材)
33 上ガイド
34 上ラック
40 回転ギア
41 下ガイド
42 下ラック
46 ストッパー
50 緩衝手段
52 ケース(ダンパー支持部材)
54 ピストンダンパー
56 ピストンシリンダー
56A 前端部
58 ピストンロッド
66 スライダー
66A 後端部
76 ダンパー支持部(ダンパー支持部材)
80 ダンパーストパー(ダンパー支持部材)

Claims (2)

  1. 筐体に前後方向へ直線移動可能に設けられた引出体と、
    前記引出体の前面に下方側を回転中心として前方へ揺動可能に設けられた前板と、
    前記前板と連結され前記前板の前方への揺動により前方へ移動する連結部材と、
    前記引出体に前後方向へ移動可能に設けられた押圧部材と、
    前記連結部材の前方への移動を、前記押圧部材の後方への移動に変換する移動方向変換手段と、
    前記筐体に設けられ前記押圧部材の後方への移動を阻止するストッパーと、
    前記引出体の前面に設けられ、前記連結部材の前方への移動と前記前板の後方への揺動に対して緩衝する緩衝手段と、
    を有する引出体移動補助装置。
  2. 前記緩衝手段は、前記引出体の前面に固定されたダンパー支持部材と、
    該ダンパー支持部材によって前後方向へ移動可能に設けられ、一方の端部が前記移動方向変換手段に当接し、他方の端部が前記前板に当接する一つのピストンダンパーと、
    を備える請求項1に記載の引出体移動補助装置。
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