JP5684971B2 - パイロクロア型酸化物の調製方法、固体高分子形燃料電池、燃料電池システムおよび燃料電池用電極触媒の製造方法 - Google Patents
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Description
またはPt合金が用いられる(特許文献1)。
パイロクロア型酸化物触媒は、燃料電池用カソードとしても、高い性能を発揮することが知られている。(非特許文献2および3)
ところで、燃料電池用電極触媒は、カソード、アノードともに、高い性能を発揮するためには、触媒の比表面積が大きいことが求められる。一般には、担体として比表面積が大きく、電子導電性の良いカーボンブラックなどを用いることで、触媒の比表面積を大きくする方法がとられることが多い。
(ただし、AおよびBはそれぞれ金属元素を表し、Zは0以上1以下の数を表し、
AはPb、SnおよびZnからなる群から選ばれる少なくとも一種であるA1を含み、
BはRu、W、Mo、Ir、Rh、Mn、CrおよびReからなる群から選ばれる少なくとも一種であるB1を含む。)
で表されるパイロクロア型酸化物を調製する方法であって、
前記Aのハロゲン化物または硝酸塩と、前記Bの金属酸アルカリとの反応により、パイロクロア型酸化物を生成させるパイロクロア型酸化物の調製方法であり、
前記Aのハロゲン化物または硝酸塩の水溶液である第1の水溶液と、前記Bの金属酸アルカリ水溶液である第2の水溶液とを用意する工程;および
第1の水溶液および第2の水溶液のうちの一方を他方の中に滴下して前記反応を反応温度0℃以上60℃以下で行ない、パイロクロア型酸化物の沈殿物を形成させる工程
を有し、かつ、
前記第1の水溶液および第2の水溶液のいずれか一方に、あらかじめ導電性材料を分散させた上で、前記滴下を行うことにより、
前記パイロクロア型酸化物を導電性材料上に形成させる、
パイロクロア型酸化物の調製方法であって、
前記パイロクロア型酸化物の沈殿物を形成させる工程の後に加熱処理を行わないこと
を特徴とするパイロクロア型酸化物の調製方法。
ここで、前記A2およびB2がそれぞれ独立して、
La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、
Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Y、Sc、Pb、Bi、Mo、Os、Ru、
W、Ze、Re、Cr、Fe、Mn、Ir、Pt、Pd、Rh、CoおよびNiからなる群から選ばれる少なくとも1種である、
1)記載の方法。
前記Bの前駆体としてK2BO4またはNa2BO4を用いる、
1)または2)記載の方法。
前記K2BO4がK2RuO4であり、前記Na2BO4がNa2RuO4である、
3)に記載の方法。
前記K2BO4がK2WO4であり、前記Na2BO4がNa2WO4である、
3)に記載の方法。
前記K2BO4がK2MoO4であり、前記Na2BO4がNa2MoO4である、
3)に記載の方法。
(ただし、AおよびBはそれぞれ金属元素を表し、Zは0以上1以下の数を表し、
AはPb、SnおよびZnから選ばれる少なくとも一種であるA1を含み、BはRu、W、Mo、Ir、Rh、Mn、CrおよびReから選ばれる少なくとも一種であるB1を含む。)
で表されるパイロクロア型酸化物を含む燃料電池用電極触媒を製造する方法であって、
前記Aのハロゲン化物または硝酸塩と、前記Bの金属酸アルカリとの反応により、パイロクロア型酸化物を生成させる工程を有し、
前記工程が、
前記Aのハロゲン化物または硝酸塩の水溶液である第1の水溶液と、前記Bの金属酸アルカリ水溶液である第2の水溶液とを用意する工程;および
第1の水溶液および第2の水溶液のうちの一方を他方の中に滴下して前記反応を反応温度0℃以上60℃以下で行ない、パイロクロア型酸化物の沈殿物を形成させる工程
を有し、かつ、
前記第1の水溶液および第2の水溶液のいずれか一方に、あらかじめ導電性材料を分散させた上で、前記滴下を行うことにより、
前記パイロクロア型酸化物を導電性材料上に形成させる、
燃料電池用電極触媒の製造方法であって、
前記パイロクロア型酸化物の沈殿物を形成させる工程の後に加熱処理を行わないこと
を特徴とする燃料電池用電極触媒の製造方法。
まず、実施の形態に係る電極触媒に好適なパイロクロア型酸化物の調製方法について説明する。
ここでは、A2B2O7-Zで表されるパイロクロア型酸化物であって、AはPb、SnおよびZnから選ばれる少なくとも一種(A1という)であり、BはRu、W、Mo、Ir、Rh、Mn、CrおよびReから選ばれる少なくとも一種(B1という)であるものを製造する。
本実施の形態に係るパイロクロア型酸化物は、上に述べた基本的パイロクロア型酸化物調製方法で得られるパイロクロア型酸化物(A=A1、B=B1)において、Aサイトの一部及び/又はBサイトの一部を、他の金属で置換(ドープともいう)した組成を有する。このドープにより、触媒活性を向上できる場合があり、この目的で、この形態が有効である。
本発明により製造されるパイロクロア型酸化物は、電極反応を促進させるための触媒として有用である。パイロクロア型酸化物にカーボン等の固体導電性材料を混合してこのような電極触媒として用いることにより、電極反応に好適な電子導電性が確保され、また、燃料ガスまたは酸化剤ガスなどの反応ガスを好適に拡散させるための空孔を確保することができる。したがって、得られる電極触媒の酸素還元活性の更なる向上が図れる。
率を適切な範囲で制御するなどの観点からは、平均直径を5〜200nm、好ましくは10〜100nm程度とするのがよい。なお、導電性材料の平均直径は、TEM観察によって測定、算出する。
次に、実施の形態に係る発電セルの構成について、図1を参照しつつ説明する。
上記パイロクロア型酸化物触媒を用いた燃料電池の一種である固体高分子形燃料電池の基本セル50は、図1に示すように、膜−電極接合体(MEA)40、ガスシール材3、9、およびセパレータ2、10を含む。上記MEA(Membrane Electrode Assembly)は、水素イオン伝導性を有する固体高分子電解質膜6の一方の面に、水素燃料が供給される電極触媒層5(アノード触媒層)を介してGDL(Gas Diffusion Layer)4を積層し、電解質膜6の他方の面に、酸素が供給される電極触媒層7(カソード触媒層)を介してGDL8を積層して構成される。その電極触媒層は、電極反応を促進させる触媒成分、導電性成分、およびイオン伝導性を有する固体高分子電解質との混合物により形成された多孔性のものである。
上記一対のセパレータ2、10は、燃料(還元剤)であるアノードガス(例えば水素)と酸化剤であるカソードガス(例えば酸素)とを区画する。セパレータ2にはアノードガスをアノードに導入するための流路がGDL側の面に形成されている。一方、セパレータ10にはカソードガスをカソードに導入するための流路がGDL側の面に形成されている。
MEA中、電極触媒層5、7のうち、水素ガス等のアノードガスの流路が形成された側のアノード触媒層5(燃料極)には、燃料の酸化を促進させるための触媒層が設けられる。この触媒層で燃料の水素含有ガスを酸化して水素イオンに変える水素の酸化反応が起きる。一方、空気(酸素ガス)等のカソードガスの流路が形成された側のカソード触媒層7(酸素極)には、酸化剤の還元を促進させるための触媒層が設けられる。この触媒層で酸化剤ガスに含まれる酸素が還元され、つまり固体高分子電解質膜を通ってきた水素イオンと結びつき、水となる酸素の還元反応が起こる。この化学反応により得られた反応エネルギーから電気エネルギーを直接得て、発電する。
基本セル50を多数重ね合わせ、積層方向に押圧力を与えて挟持して燃料電池本体(燃料電池スタック)が構成される。燃料電池スタックの側辺部分には、水素ガス(カソードガス)、酸素ガス(アノードガス)及び冷却媒体の供給用及び排出用の複数のマニホールドが貫設形成され、各マニホールドと、セパレータに形成されたアノードガス流路およびカソードガス流路とが連通するよう構成される。更に、隣接するセル同士のセパレータ間には冷却媒体(水、エチレングリコール等)の流路が形成され、この流路と冷却媒体の供給用および排出用のマニホールドが連通するよう構成される。
MEA40とセパレータ2、10との間、セパレータ2、10同士の間は、上記ガスや冷媒の外部への漏出を防止するために、各周辺部やマニホールド用透孔周りに配されたガスケット等のシール部材(ガスシール材3および9、ならびに冷却媒体用のシール部材)によりシールされる。これらのシール部材としては、使用温度域の使用に耐える材料が適宜用いられる。
次に実施の形態に係る燃料電池システムの構成について説明する。
図2は、実施の形態に係る燃料電池システムの概略図である。
FPSは、おもに脱硫器22、改質器23、およびシフト反応器24で構成される。原燃料21としては灯油、LPG、都市ガスなどを用いることができる。本実施の形態では、原燃料21として灯油が脱硫器22に供給され、脱硫された後、改質器23にて改質される。改質器23から得られる改質ガスは熱交換器28で燃料電池スタック70のアノードオフガスにより冷却された後、シフト反応器24に供給される。
アノード72から排出されるアノードオフガスは、熱交換器28で改質ガスとの熱交換により加熱され、改質器に備わるバーナ29に燃焼用燃料として供給され、ここで燃焼された後、系外に排気される。また、燃料電池スタック70のカソード74には酸化剤として空気が供給され、カソード74から排出されるカソードオフガス(不図示)は、必要に応じて熱回収された後、系外に排出される。
硝酸鉛(II)(Pb(NO3)2)を純水に溶解した0.5mol/Lの硝酸鉛(II)水溶液をビーカー内に投入し、室温(約25℃)にて攪拌しながら、ルテニウム酸カリウム(K2RuO4)を純水に溶解した0.5mol/Lのルテニウム酸カリウム水溶液を、PbとRuのモル比が1:1となるよう滴下した。その後、上記ビーカー内に生成した沈殿物を、濾別し、純水で洗浄し、生成したパイロクロア型酸化物を取り出し、室温で乾燥させた。この生成物のBET比表面積は、69m2/gであった。
硝酸スズ(II)(Sn(NO3)2)を純水に溶解した0.5mol/Lの硝酸スズ(II)水溶液をビーカー内に投入し、室温(約25℃)にて攪拌しながら、ルテニウム酸カリウム(K2RuO4)を純水に溶解した0.5mol/Lのルテニウム酸カリウム水溶液を、SnとRuのモル比が1:1となるよう滴下した。その後、上記ビーカー内に生成した沈殿物を、濾別し、純水で洗浄し、生成したパイロクロア型酸化物を取り出し、室温で乾燥させた。
硝酸鉛(II)(Pb(NO3)2)を純水に溶解した0.5mol/Lの硝酸鉛(II)水溶液をビーカー内に投入し、室温(約25℃)にて攪拌しながら、ルテニウム酸ナトリウム(Na2RuO4)を純水に溶解した0.5mol/Lのルテニウム酸ナトリウム水溶液を、PbとRuのモル比が1:1となるよう滴下した。その後、上記ビーカー内に生成した沈殿物を、濾別し、純水で洗浄し、生成した触媒を取り出し、室温で乾燥させた。
硝酸スズ(II)(Sn(NO3)2)を純水に溶解した0.5mol/Lの硝酸スズ(II)水溶液をビーカー内に投入し、室温(約25℃)にて攪拌しながら、ルテニウム酸ナトリウム(Na2RuO4)を純水に溶解した0.5mol/Lのルテニウム酸ナトリウム水溶液を、SnとRuのモル比が1:1となるよう滴下した。その後、上記ビーカー内に生成した沈殿物を、濾別し、純水で洗浄し、生成した触媒を取り出し、室温で乾燥させた。
硝酸鉛(II)(Pb(NO3)2)を純水に溶解した0.5mol/Lの硝酸鉛(II)水溶液をビーカー内に投入し、室温(約25℃)にて攪拌しながら、タングステン酸カリウム(K2WO4)を純水に溶解した0.5mol/Lのタングステン酸カリウム水溶液を、PbとWのモル比が1:1となるよう滴下した。その後、上記ビーカー内に生成した沈殿物を、濾別し、純水で洗浄し、生成した触媒を取り出し、室温で乾燥させた。
硝酸スズ(II)(Sn(NO3)2)を純水に溶解した0.5mol/Lの硝酸スズ(II)水溶液をビーカー内に投入し、室温(約25℃)にて攪拌しながら、タングステン酸ナトリウム(Na2WO4)を純水に溶解した0.5mol/Lのタングステン酸ナトリウム水溶液を、SnとWのモル比が1:1となるよう滴下した。その後、上記ビーカー内に生成した沈殿物を、濾別し、純水で洗浄し、生成した触媒を取り出し、室温で乾燥させた。
硝酸鉛(II)(Pb(NO3)2)を純水に溶解した0.5mol/Lの硝酸鉛(II)水溶液をビーカー内に投入し、室温(約25℃)にて攪拌しながら、モリブデン酸カリウム(K2MoO4)を純水に溶解した0.5mol/Lのモリブデン酸カリウム水溶液を、PbとWのモル比が1:1となるよう滴下した。その後、上記ビーカー内に生成した沈殿物を、濾別し、純水で洗浄し、生成した触媒を取り出し、室温で乾燥させた。
硝酸スズ(II)(Sn(NO3)2)を純水に溶解した0.5mol/Lの硝酸スズ(II)水溶液をビーカー内に投入し、室温(約25℃)にて攪拌しながら、モリブデン酸ナトリウム(Na2MoO4)を純水に溶解した0.5mol/Lのモリブデン酸ナトリウム水溶液を、SnとMoのモル比が1:1となるよう滴下した。その後、上記ビーカー内に生成した沈殿物を、濾別し、純水で洗浄し、生成した触媒を取り出し、室温で乾燥させた。
硝酸鉛(II)(Pb(NO3)2)を純水に溶解した0.5mol/Lの硝酸鉛(II)水溶液をビーカー内に投入し、室温(約25℃)にて攪拌しながら、カーボン粉末を分散させた。カーボン粉末としては、田中貴金属工業(株)より入手した、比表面積が800m2/gのケッチェンブラックを用いた。ここへ、攪拌を続けながら、ルテニウム酸カリウム(K2RuO4)を純水に溶解した0.5mol/Lのルテニウム酸カリウム水溶液を滴下した。
硝酸鉛および塩化ルテニウムを苛性ソーダ水溶液中に溶解させ、75℃に加温しながら酸素ガスを24時間バブリングする共沈法によって沈殿物を得た。この沈殿物を120℃で12時間乾燥し、乳鉢で粉砕し、水洗を行った後さらに120℃で12時間乾燥し、乳鉢で粉砕した。得られた粉体を空気中380℃で8時間焼成しパイロクロア型酸化物触媒を得た。この生成物のBET比表面積は、39m2/gであった。
本例に係る発電セルは、実施例1−1に係るパイロクロア型酸化物をカソード触媒として使用する。本例に係る発電セルを、図1を参照しつつ説明する。
本例に係る発電セルは、実施例1−1に係るパイロクロア型酸化物触媒をアノード触媒として使用する。本例に係る発電セルを、図1を参照しつつ説明する。
本例に係る燃料電池システムは、実施例3に係る基本セルを複数有する。本例に係る燃料電池システムを、図2を参照しつつ説明する。
本例に係る燃料電池システムは、パイロクロア型酸化物をアノードに用いることで、実施例5に係る燃料電池システムと比較して、CO選択酸化触媒出口のCO濃度が変動した際の発電電圧変動をより良好に抑えることができる。
2 セパレータ
3 ガスシール材
4 GDL
5 電極触媒層(アノード側)
6 電解質膜
7 電極触媒層(カソード側)
8 GDL
9 ガスシール材
10 セパレータ
11 集電板
22 脱硫器
23 改質器
24 シフト反応器
25 CO選択除去器
26 加湿器
28 熱交換器
29 バーナ
40 MEA
50 基本セル
70 燃料電池スタック
72 アノード
74 カソード
Claims (11)
- A2B2O7-Z
(ただし、AおよびBはそれぞれ金属元素を表し、Zは0以上1以下の数を表し、
AはPb、SnおよびZnからなる群から選ばれる少なくとも一種であるA1を含み、
BはRu、W、Mo、Ir、Rh、Mn、CrおよびReからなる群から選ばれる少なくとも一種であるB1を含む。)
で表されるパイロクロア型酸化物を調製する方法であって、
前記Aのハロゲン化物または硝酸塩と、前記Bの金属酸アルカリとの反応により、パイロクロア型酸化物を生成させるパイロクロア型酸化物の調製方法であり、
前記Aのハロゲン化物または硝酸塩の水溶液である第1の水溶液と、前記Bの金属酸アルカリ水溶液である第2の水溶液とを用意する工程;および
第1の水溶液および第2の水溶液のうちの一方を他方の中に滴下して前記反応を反応温度0℃以上60℃以下で行ない、パイロクロア型酸化物の沈殿物を形成させる工程
を有し、かつ、
前記第1の水溶液および第2の水溶液のいずれか一方に、あらかじめ導電性材料を分散させた上で、前記滴下を行うことにより、
前記パイロクロア型酸化物を導電性材料上に形成させる、
パイロクロア型酸化物の調製方法であって、
前記パイロクロア型酸化物の沈殿物を形成させる工程の後に加熱処理を行わないこと
を特徴とするパイロクロア型酸化物の調製方法。 - 前記Aが前記A1とは異なる金属A2を含み、かつ/又は、前記Bが前記B1とは異なる金属B2を含み、
ここで、前記A2およびB2がそれぞれ独立して、
La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、
Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Y、Sc、Pb、Bi、Mo、Os、Ru、
W、Ze、Re、Cr、Fe、Mn、Ir、Pt、Pd、Rh、CoおよびNiからなる群から選ばれる少なくとも1種である、
請求項1記載の方法。 - 前記Aの前駆体としてA(NO3)2を用い、
前記Bの前駆体としてK2BO4またはNa2BO4を用いる、
請求項1または2記載の方法。 - 前記A(NO3)2が、少なくともPb(NO3)2またはSn(NO3)2を含み、
前記K2BO4がK2RuO4であり、前記Na2BO4がNa2RuO4である、
請求項3に記載の方法。 - 前記A(NO3)2が、少なくともPb(NO3)2またはSn(NO3)2を含み、
前記K2BO4がK2WO4であり、前記Na2BO4がNa2WO4である、
請求項3に記載の方法。 - 前記A(NO3)2が、少なくともPb(NO3)2またはSn(NO3)2を含み、
前記K2BO4がK2MoO4であり、前記Na2BO4がNa2MoO4である、
請求項3に記載の方法。 - カソード電極触媒が、請求項1から6のいずれか1項に記載の方法により調製されたパイロクロア型酸化物を含む固体高分子形燃料電池。
- アノード電極触媒が、請求項1から6のいずれか1項に記載の方法により調製されたパイロクロア型酸化物を含む固体高分子形燃料電池。
- 請求項7に記載の固体高分子形燃料電池を含む燃料電池システム。
- 請求項8に記載の固体高分子形燃料電池を含む燃料電池システム。
- A2B2O7-Z
(ただし、AおよびBはそれぞれ金属元素を表し、Zは0以上1以下の数を表し、
AはPb、SnおよびZnから選ばれる少なくとも一種であるA1を含み、BはRu、W、Mo、Ir、Rh、Mn、CrおよびReから選ばれる少なくとも一種であるB1を含む。)
で表されるパイロクロア型酸化物を含む燃料電池用電極触媒を製造する方法であって、
前記Aのハロゲン化物または硝酸塩と、前記Bの金属酸アルカリとの反応により、パイロクロア型酸化物を生成させる工程を有し、
前記工程が、
前記Aのハロゲン化物または硝酸塩の水溶液である第1の水溶液と、前記Bの金属酸アルカリ水溶液である第2の水溶液とを用意する工程;および
第1の水溶液および第2の水溶液のうちの一方を他方の中に滴下して前記反応を反応温度0℃以上60℃以下で行ない、パイロクロア型酸化物の沈殿物を形成させる工程
を有し、かつ、
前記第1の水溶液および第2の水溶液のいずれか一方に、あらかじめ導電性材料を分散させた上で、前記滴下を行うことにより、
前記パイロクロア型酸化物を導電性材料上に形成させる、
燃料電池用電極触媒の製造方法であって、
前記パイロクロア型酸化物の沈殿物を形成させる工程の後に加熱処理を行わないこと
を特徴とする燃料電池用電極触媒の製造方法。
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