JP2010184824A - パイロクロア型酸化物の調製方法、固体高分子形燃料電池、燃料電池システムおよび燃料電池用電極触媒の製造方法 - Google Patents

パイロクロア型酸化物の調製方法、固体高分子形燃料電池、燃料電池システムおよび燃料電池用電極触媒の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】比表面積がより大きいパイロクロア型酸化物の調製方法、発電効率が改善されより安価に製造しうる固体高分子形燃料電池と燃料電池システム、比表面積がより大きく比較的安価な質量あたりの電極活性が高い燃料電池用電極触媒の製造方法を提供する。
【解決手段】A227-Z(A及びBは金属元素、Zは0以上1以下の数を表し、AはPb、Sn及びZnからなる群から選ばれる少なくとも一種を含み、BはRu、W、Mo、Ir、Rh、Mn、Cr及びReからなる群から選ばれる少なくとも一種を含む。)で表されるパイロクロア型酸化物を調製する方法であって、Aのハロゲン化物または硝酸塩とBの金属酸アルカリとの反応によりパイロクロア型酸化物を生成させる。このようにこの酸化物を生成させる工程を有する燃料電池用電極触媒の製造方法。この酸化物を含む固体高分子形燃料電池と燃料電池システム。
【選択図】なし

Description

本発明は、燃料電池用の白金代替電極触媒に関し、またその触媒として用いることのできるパイロクロア型酸化物に関する。また本発明は、固体高分子形燃料電池および燃料電池システムに関する。
燃料電池は、水素(燃料)と酸素とを電気化学的に反応させることにより発電させる装置である。この反応による生成物は原理的に水であることから環境への負荷が少なく、燃料電池は、家庭用コジェネレーションシステム用途として期待され開発が進められている。
固体高分子形燃料電池の電極触媒として用いられる触媒成分としては、一般的に、Pt
またはPt合金が用いられる(特許文献1)。
しかしながら、Ptをアノード用触媒として用いる場合には、都市ガス等の炭化水素系燃料を改質して得られる改質ガス中のCOによりPt触媒表面が被毒することがある。被毒により、触媒の活性が損なわれ、アノード過電圧が大きくなる。これにより発電効率の低下があるため、このCOによる被毒を低減した触媒成分の開発が求められている。
また、Ptをカソード用触媒として用いた場合にはカソード過電圧が大きく、このカソード過電圧による発電効率の低下があるため、この過電圧を低減した触媒成分の開発が求められている。
さらに、Ptは、非常に高価であり、資源的にも稀少な金属であるため、今後燃料電池の本格普及期を迎える際には、コストや資源の枯渇の観点から制約を受けることが危惧されている。この観点で、非Pt系の触媒成分の開発が求められている。
金属酸化物系の非Pt電極触媒として、パイロクロア型酸化物触媒が高活性を示すことが報告されている。パイロクロア型酸化物触媒が、燃料電池用アノード触媒として、高い水素酸化性能および耐CO性を発揮することが知られている。(非特許文献1)
パイロクロア型酸化物触媒は、燃料電池用カソードとしても、高い性能を発揮することが知られている。(非特許文献2および3)
ところで、燃料電池用電極触媒は、カソード、アノードともに、高い性能を発揮するためには、触媒の比表面積が大きいことが求められる。一般には、担体として比表面積が大きく、電子導電性の良いカーボンブラックなどを用いることで、触媒の比表面積を大きくする方法がとられることが多い。
ところが、従来のパイロクロア型酸化物触媒では、触媒調製時に、100℃近い温度での長時間加温、またその後300℃近い温度での焼成工程が必要なため、これらの過程において粒子径の増大に伴う比表面積の減少が避けられなかった。
また、触媒調製時の酸化雰囲気や高温での焼成が不可欠なことから、耐熱性や耐酸化性の低い物質を触媒調製時に共存させる等の手法を用いることは困難であり、例えばカーボンなどの比表面積の高い担体を合成時に共存させる手法は適用できなかった。
特開平05−36418号公報
Y.Shimizu et al.、「ITE Letters on Batteries、 New Technologies & Medicine」Vol.6、2005年、p335 Y.Shimizu et. al.、「ITE Letters on Batteries、 New Technologies & Medicine」Vol.4、2003年、p.582 河合秀樹等、「第49回電池討論会」、講演予稿集3A21、2008年、p.89〜92)
本発明の目的は、比表面積がより大きいパイロクロア型酸化物の調製方法を提供することである。
本発明の別の目的は、発電効率が改善された、より安価に製造しうる固体高分子形燃料電池を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、発電効率が改善された、より安価に製造しうる燃料電池システムを提供することである。
本発明の目的は、比表面積がより大きく、比較的安価な、質量あたりの電極活性が高い燃料電池用電極触媒の製造方法を提供することである。
本発明により、次のパイロクロア型酸化物の調製方法、固体高分子形燃料電池、燃料電池システムおよび燃料電池用電極触媒の製造方法が提供される。
1)A227-Z
(ただし、AおよびBはそれぞれ金属元素を表し、Zは0以上1以下の数を表し、
AはPb、SnおよびZnからなる群から選ばれる少なくとも一種であるA1を含み、
BはRu、W、Mo、Ir、Rh、Mn、CrおよびReからなる群から選ばれる少なくとも一種であるB1を含む。)
で表されるパイロクロア型酸化物を調製する方法であって、
前記Aのハロゲン化物または硝酸塩と、前記Bの金属酸アルカリとの反応により、パイロクロア型酸化物を生成させるパイロクロア型酸化物の調製方法。
2)前記Aのハロゲン化物または硝酸塩の水溶液である第1の水溶液と、前記Bの金属酸アルカリ水溶液である第2の水溶液とを用意する工程;および
第1の水溶液および第2の水溶液のうちの一方を他方の中に滴下して前記反応を行ない、パイロクロア型酸化物の沈殿物を形成させる工程
を有する1)記載の方法。
3)前記反応の反応温度が0℃以上60℃以下である、1)または2)に記載の方法。
4)前記第1の水溶液および第2の水溶液のいずれか一方に、あらかじめ導電性材料を分散させた上で、前記滴下を行うことにより、
前記パイロクロア型酸化物を導電性材料上に形成させる、
2)または3)記載の方法。
5)前記Aが前記A1とは異なる金属A2を含み、かつ/又は、前記Bが前記B1とは異なる金属B2を含み、
ここで、前記A2およびB2がそれぞれ独立して、
La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、
Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Y、Sc、Pb、Bi、Mo、Os、Ru、
W、Ze、Re、Cr、Fe、Mn、Ir、Pt、Pd、Rh、CoおよびNiからなる群から選ばれる少なくとも1種である、
1)から4)の何れか一項記載の方法。
6)前記Aの前駆体としてA(NO32を用い、
前記Bの前駆体としてK2BO4またはNa2BO4を用いる、
1)から5)の何れか一項記載の方法。
7)前記A(NO32が、少なくともPb(NO32またはSn(NO32を含み、
前記K2BO4がK2RuO4であり、前記Na2BO4がNa2RuO4である、
6)に記載の方法。
8)前記A(NO32が、少なくともPb(NO32またはSn(NO32を含み、
前記K2BO4がK2WO4であり、前記Na2BO4がNa2WO4である、
6)に記載の方法。
9)前記A(NO32が、少なくともPb(NO32またはSn(NO32を含み、
前記K2BO4がK2MoO4であり、前記Na2BO4がNa2MoO4である、
6)に記載の方法。
10)カソード電極触媒が、1)から9)のいずれか1項に記載の方法により調製されたパイロクロア型酸化物を含む固体高分子形燃料電池。
11)アノード電極触媒が、1)から9)のいずれか1項に記載の方法により調製されたパイロクロア型酸化物を含む固体高分子形燃料電池。
12)上記10)に記載の固体高分子形燃料電池を含む燃料電池システム。
13)上記11)に記載の固体高分子形燃料電池を含む燃料電池システム。
14)A227-Z
(ただし、AおよびBはそれぞれ金属元素を表し、Zは0以上1以下の数を表し、
AはPb、SnおよびZnから選ばれる少なくとも一種であるA1を含み、BはRu、W、Mo、Ir、Rh、Mn、CrおよびReから選ばれる少なくとも一種であるB1を含む。)
で表されるパイロクロア型酸化物を含む燃料電池用電極触媒を製造する方法であって、
前記Aのハロゲン化物または硝酸塩と、前記Bの金属酸アルカリとの反応により、パイロクロア型酸化物を生成させる工程を有する
燃料電池用電極触媒の製造方法。
15)前記Aのハロゲン化物または硝酸塩の水溶液である第1の水溶液と、前記Bの金属酸アルカリ水溶液である第2の水溶液とを用意する工程;および
第1の水溶液および第2の水溶液のうちの一方を他方の中に滴下して前記反応を行ない、パイロクロア型酸化物の沈殿物を形成させる工程
を有する14)記載の方法。
16)前記第1の水溶液および第2の水溶液のいずれか一方に、あらかじめ導電性材料を分散させた上で、前記滴下を行うことにより、
前記パイロクロア型酸化物を導電性材料上に形成させる、
15)記載の方法。
本発明の一形態によれば、比表面積がより大きいパイロクロア型酸化物の調製方法が提供される。
本発明の別の形態によれば、発電効率が改善された、より安価に製造しうる固体高分子形燃料電池が提供される。
本発明の別の形態によれば、発電効率が改善された、より安価に製造しうる燃料電池システムが提供される。
本発明の別の形態によれば、比表面積がより大きく、比較的安価な、質量あたりの電極活性が高い燃料電池用電極触媒の製造方法が提供される。
実施の形態に係る発電セルの構成を示す分解斜視図である。 実施の形態に係る燃料電池システムの概略図である。
本発明によれば、パイロクロア型酸化物触媒を、略室温で、液相中で生成させることができる。溶液反応の温度条件をこのような比較的低温下で行うことにより、高温で処理する従来の合成法よりも、生成中の粒成長を抑制することができる。
また、本発明の方法によれば焼成等の高温処理が不要であるため、従来のパイロクロア型酸化物触媒の調製方法では困難であった、液相中に、比表面積の大きなカーボンブラックなどの導電性材料を分散させ、その導電性材料上に(導電性材料の表面に)パイロクロア型酸化物を担持することで、パイロクロア型酸化物触媒の比表面積を増加させ、さらに、パイロクロア型酸化物触媒の粒成長を抑制することができる。
つまり、本発明によれば、加熱操作を行なうことなく、金属Aのハロゲン化物または硝酸塩と金属Bの金属酸アルカリ(酸アルカリ金属塩)とから、パイロクロア型酸化物もしくはパイロクロア型酸化物を含む燃料電池用電極触媒を製造することができる。このように、パイロクロア型酸化物の合成時に、比表面積の低下が抑制され、また、燃料電池用カソード触媒、または、耐CO性アノード触媒として、活性の高い、きわめて有用なパイロクロア型酸化物触媒が得られる。
なお、Aのハロゲン化物または硝酸塩を、Aの前駆体と呼ぶことがあり、Bの金属酸アルカリを、Bの前駆体と呼ぶことがある。
以下、本発明の実施の形態について詳しく説明する。
(パイロクロア型酸化物の調製)
まず、実施の形態に係る電極触媒に好適なパイロクロア型酸化物の調製方法について説明する。
(基本的パイロクロア型酸化物調製方法)
ここでは、A227-Zで表されるパイロクロア型酸化物であって、AはPb、SnおよびZnから選ばれる少なくとも一種(A1という)であり、BはRu、W、Mo、Ir、Rh、Mn、CrおよびReから選ばれる少なくとも一種(B1という)であるものを製造する。
前記金属Aのハロゲン化物または硝酸塩の水溶液(第1の水溶液)中に、前記金属Bの金属酸アルカリの水溶液(第2の水溶液)を滴下する。または、前記金属Bの金属酸アルカリの水溶液(第2の水溶液)中に、前記金属Aのハロゲン化物または硝酸塩の水溶液(第1の水溶液)を滴下する。これにより、金属Aのハロゲン化物または硝酸塩と、金属Bの金属酸アルカリとを反応させ、沈殿物を形成させることができる。
この際、第1の水溶液と第2の水溶液のうちの、滴下する水溶液の使用量は、もう一方の水溶液の使用量の化学量論量とすることができる。ここでの化学量論量とは、最終生成物として得られるパイロクロア型酸化物の組成に含まれる金属A、Bの量論比を意味し、必ずしも酸・塩基反応の中和点とは一致しない。また、必要に応じて、AまたはBを含む塩のどちらかを過剰に用いることが、反応完結に必要な場合もあるが、この場合であっても、過剰に加える化学種が、化学量論(stoichiometry)の1.2倍を超えないことが好ましい。
パイロクロア型酸化物調製における反応温度は略室温が好ましい。略室温とは、具体的には、0℃以上60℃以下、好ましくは10℃以上50℃以下を意味する。反応温度を0℃以上、さらには10℃以上とすることで、前記AおよびBの前駆体の、水溶液における溶解度の低下を抑制し、反応中および滴下中に前駆体が析出することを優れて防止することができる。反応温度を60℃以下、さらには50℃以下とすることで、得られるパイロクロア化合物の沈殿が凝集して比表面積が低下することを優れて防止することができる。
金属塩水溶液(第1の水溶液および第2の水溶液)の、使用する際の温度も、前駆体析出防止の観点から0℃以上が好ましく、10℃以上がより好ましく、沈殿凝集防止の観点から60℃以下が好ましく、50℃以下がより好ましい。
また、この滴下中は、絶えずマグネティックスターラー、メカニカル攪拌羽根等で略均一な分散状態になるよう攪拌することが好ましい。この際、混合物の物理的な混合状態の均一化の目的で、必要に応じて純水(イオン交換水)を適宜追加しても良い。
金属塩水溶液の濃度(第1の水溶液中の金属Aのハロゲン化物もしくは硝酸塩の濃度、および、第2の水溶液中の酸アルカリ金属塩の濃度)は、好ましくは5から500mmmol/L、より好ましくは10から300mmol/Lの範囲である。水溶液濃度が5mmmol/L以上である場合、反応スケールに対して収量が少なくなって効率的でなくなることを容易に防止できる。また500mmmol/L以下である場合、水溶液自体が析出などの観点から不安定になることを容易に防止でき、沈殿時に局所的に反応が起こることによって凝集が加速されることを容易に防止することができる。
この後、濾別や遠心分離等で、反応系中からパイロクロア型酸化物(沈殿物)を分離回収することができる。得られたパイロクロア型酸化物は、通常、黒色または茶褐色の固体である。得られたパイロクロア型酸化物を、さらに純水で洗浄し、残留イオンなどの不純物を除くことができる。このときの温度も略室温でよい。
(Aサイト及び/またはBサイトの一部を他の金属で置換する場合)
本実施の形態に係るパイロクロア型酸化物は、上に述べた基本的パイロクロア型酸化物調製方法で得られるパイロクロア型酸化物(A=A1、B=B1)において、Aサイトの一部及び/又はBサイトの一部を、他の金属で置換(ドープともいう)した組成を有する。このドープにより、触媒活性を向上できる場合があり、この目的で、この形態が有効である。
つまりこの形態では、前記Aが前記A1とは異なる金属(A2という)を含み、かつ/又は、前記Bが前記B1とは異なる金属(B2という)を含む(以下場合によりA2およびB2をドープ金属という)。
金属A2およびB2は、それぞれ独立して、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Y、Sc、Pb、Bi、Mo、Os、Ru、W、Ze、Re、Cr、Fe、Mn、Ir、Pt、Pd、Rh、CoおよびNiから選ばれる少なくとも一種であることがこのましい。これらの金属は1種単独で用いても良いが、2種以上を混合して用いても良い。
これらドープ金属は、パイロクロア型酸化物の調製の際に、金属A2であれば原料である前記金属A1のハロゲン化物または硝酸塩の水溶液に予め溶解しておくことができる。また金属B2であれば、原料である前記金属B1の金属酸アルカリの水溶液に、予め溶解しておくことができる。これらA2およびはB2いずれも塩の形でそれぞれの水溶液に溶解させることができる。金属A2の塩としては、A1の金属塩が溶解している水溶液中に安定して溶解可能なものを使用することができる。また金属B2の塩としては、B1の金属塩が溶解している水溶液中に安定して溶解可能なものを使用することができる。例えば、A2の塩として、A2のハロゲン化物または硝酸塩を用いることができ、B2の塩としてはB2の金属酸アルカリを用いることができる。
これらドープ金属添加量については、例えば、化学式がA1 2-X2 X1 2-Y2 Y7-Z(但し0≦X≦1、0≦Y≦1、0≦Z≦1)となるよう調節することができる。
本発明において、パイロクロア型酸化物は、液相中略室温で合成することができる。パイロクロア型酸化物のBET比表面積が80m2/g以上であることが望ましく、本発明によってこのような比表面積のパイロクロア型酸化物を得ることができる。
(触媒担体に担持する場合)
本発明により製造されるパイロクロア型酸化物は、電極反応を促進させるための触媒として有用である。パイロクロア型酸化物にカーボン等の固体導電性材料を混合してこのような電極触媒として用いることにより、電極反応に好適な電子導電性が確保され、また、燃料ガスまたは酸化剤ガスなどの反応ガスを好適に拡散させるための空孔を確保することができる。したがって、得られる電極触媒の酸素還元活性の更なる向上が図れる。
前記パイロクロア型酸化物および前記固体導電性材料は、乳鉢やボールミルなどの混合機で物理的に混合されて用いても良いが、好ましくは前記パイロクロア型酸化物は前記導電性材料に担持されて用いられる。このように固体導電性材料を担体として用いることにより、前記パイロクロア型酸化物の分散性を高めることができ、より触媒比表面積の大きく、安定性の高い、高活性な触媒を得ることができる。
前記固体導電性材料としては、合成時に用いられる溶媒である水に不溶である固体、特には固体粒子を用いることができる。固体導電性材料は、適度な粒子径と比表面積をもつ多孔体であることが好ましい。この観点から主にカーボンを主成分とするものが好ましく用いられるが、パイロクロア型酸化物を所望の分散状態で担持できるものであれば、その材料は特に限定はされない。また、導電性のほか、ある程度のプロトン伝導性を持つか、または、プロトンを伝導する媒体を保持できるとさらに好ましい。この観点から、カーボンブラックなどの多孔性カーボン担体が好ましく用いられる。
前記導電性材料として、カーボンを主成分とするものとしては、具体的には、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、バルカン、ブラックパール、黒鉛化アセチレンブラック、黒鉛化バルカン、黒鉛化ケッチェンブラック、黒鉛化ブラックパール、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンナノホーン、カーボンフィブリル等よりなる群から選択される1種または2種以上の混合物が好ましく用いられる。
前記導電性材料のBET比表面積は、パイロクロア型酸化物を高分散に担持させる観点から好ましくは80m2/g以上とするのがよい。前記比表面積が80m2/g以上であると、前記導電性材料への触媒成分の分散性が好適であり、好適な発電性能が得られる。
また、前記導電性材料の大きさは、特に限定されないが、担持の容易さおよび触媒利用
率を適切な範囲で制御するなどの観点からは、平均直径を5〜200nm、好ましくは10〜100nm程度とするのがよい。なお、導電性材料の平均直径は、TEM観察によって測定、算出する。
導電性材料担持パイロクロア型酸化物触媒において、パイロクロア型酸化物の含有量は、パイロクロア型酸化物と導電性材料の合計量に対して、好ましくは5〜90質量%とするのがよい。前記含有量が90質量%以下であると、触媒成分の導電性材料上での分散度を良好にすることが容易で、担持量の増加による発電性能向上効果が好適に得られる。また、前記担持量が5質量%以上であると、単位質量あたりの触媒活性が好適であり、所望の触媒活性を得るために多量の電極触媒が必要となることを容易に防止できる。
これら導電性材料は、パイロクロア型酸化物の調製の際に、原料である前記金属Aのハロゲン化物または硝酸塩の水溶液(第1の水溶液)に、または、前記金属Bの金属酸アルカリの水溶液(第2の水溶液)に、予め分散させておくことができる。
また、本発明により得られるパイロクロア型酸化物は、従来固体高分子形燃料電池に用いられている電極触媒、例えば導電性材料に貴金属粒子および/または貴金属合金粒子を担持させた電極触媒に混合して、燃料電池用電極触媒として用いることができる。
このような貴金属とパイロクロア型酸化物とを含む電極触媒は、導電性材料に貴金属粒子および/または貴金属合金粒子を担持させた電極触媒を、パイロクロア型酸化物の調製の際に、原料である前記金属Aのハロゲン化物または硝酸塩の水溶液(第1の水溶液)に、または、前記金属Bの金属酸アルカリの水溶液(第2の水溶液)に、予め分散させておき、その後前述のように滴下を行なうことによって製造することができる。
また、貴金属とパイロクロア型酸化物とを含む電極触媒の製造に用いる、導電性材料に貴金属粒子および/または貴金属合金粒子を担持させた電極触媒としては、燃料電池における電極触媒などにおいて従来一般的に用いられているもの(たとえばPt/C、PtCo/C、Pt−Ru/C等。ここでCはカーボンを表わす)であれば特に制限されずに用いることができる。
本発明により製造されるパイロクロア型酸化物の用途は、上記では固体高分子形燃料電池における電極触媒を例に挙げて説明したがこれに限定されず、アルカリ型燃料電池、リン酸型燃料電池、に代表される酸型電解質の燃料電池、ダイレクトメタノール燃料電池、マイクロ燃料電池などの各種燃料電池における電極触媒として用いることができる。また、燃料電池用電極触媒に限定されることもなく、他の用途にも適宜用いることができる。
(発電セル)
次に、実施の形態に係る発電セルの構成について、図1を参照しつつ説明する。
(基本セル構成)
上記パイロクロア型酸化物触媒を用いた燃料電池の一種である固体高分子形燃料電池の基本セル50は、図1に示すように、膜−電極接合体(MEA)40、ガスシール材3、9、およびセパレータ2、10を含む。上記MEA(Membrane Electrode Assembly)は、水素イオン伝導性を有する固体高分子電解質膜6の一方の面に、水素燃料が供給される電極触媒層5(アノード触媒層)を介してGDL(Gas Diffusion Layer)4を積層し、電解質膜6の他方の面に、酸素が供給される電極触媒層7(カソード触媒層)を介してGDL8を積層して構成される。その電極触媒層は、電極反応を促進させる触媒成分、導電性成分、およびイオン伝導性を有する固体高分子電解質との混合物により形成された多孔性のものである。
ガスシール材3は、気体と液体をシールするためGDL4および電極触媒層5の周囲に配置されている。同様に、ガスシール材9は、気体と液体をシールするためGDL8および電極触媒層7の周囲に配置されている。そして、上記MEA40を一対のセパレータ2、10で挟むことにより、上記基本セル50が構成される。この基本セルの両端に、導電性の高い素材でできた集電板1、11をそれぞれ配し、ボルト及びナット等で締め付けることにより、発電セルが構成される。
なお、本発明により調製されるパイロクロア型酸化物は、上記発電セル中の、アノード及び/またはカソード触媒層5及び/または7において、電極触媒の少なくとも1成分として用いられる。
(セパレータ)
上記一対のセパレータ2、10は、燃料(還元剤)であるアノードガス(例えば水素)と酸化剤であるカソードガス(例えば酸素)とを区画する。セパレータ2にはアノードガスをアノードに導入するための流路がGDL側の面に形成されている。一方、セパレータ10にはカソードガスをカソードに導入するための流路がGDL側の面に形成されている。
(電極触媒層、GDL)
MEA中、電極触媒層5、7のうち、水素ガス等のアノードガスの流路が形成された側のアノード触媒層5(燃料極)には、燃料の酸化を促進させるための触媒層が設けられる。この触媒層で燃料の水素含有ガスを酸化して水素イオンに変える水素の酸化反応が起きる。一方、空気(酸素ガス)等のカソードガスの流路が形成された側のカソード触媒層7(酸素極)には、酸化剤の還元を促進させるための触媒層が設けられる。この触媒層で酸化剤ガスに含まれる酸素が還元され、つまり固体高分子電解質膜を通ってきた水素イオンと結びつき、水となる酸素の還元反応が起こる。この化学反応により得られた反応エネルギーから電気エネルギーを直接得て、発電する。
上記アノード及びカソードの電極触媒層は、それぞれ導電性及びガス拡散性機能を持つGDLに支持される。GDL4、8には例えば炭素繊維から成るカーボンペーパーが用いられる。GDL4、8の素材としてはカーボンクロスなどもある。GDL4、8と電極触媒層5、7側の間には、ガス拡散性を向上させるために撥水処理を施してもよい。
(セルスタック)
基本セル50を多数重ね合わせ、積層方向に押圧力を与えて挟持して燃料電池本体(燃料電池スタック)が構成される。燃料電池スタックの側辺部分には、水素ガス(カソードガス)、酸素ガス(アノードガス)及び冷却媒体の供給用及び排出用の複数のマニホールドが貫設形成され、各マニホールドと、セパレータに形成されたアノードガス流路およびカソードガス流路とが連通するよう構成される。更に、隣接するセル同士のセパレータ間には冷却媒体(水、エチレングリコール等)の流路が形成され、この流路と冷却媒体の供給用および排出用のマニホールドが連通するよう構成される。
(ガスケット)
MEA40とセパレータ2、10との間、セパレータ2、10同士の間は、上記ガスや冷媒の外部への漏出を防止するために、各周辺部やマニホールド用透孔周りに配されたガスケット等のシール部材(ガスシール材3および9、ならびに冷却媒体用のシール部材)によりシールされる。これらのシール部材としては、使用温度域の使用に耐える材料が適宜用いられる。
[燃料電池システムの構成]
次に実施の形態に係る燃料電池システムの構成について説明する。
(システム概要)
図2は、実施の形態に係る燃料電池システムの概略図である。
燃料電池システムは、おもに、灯油や液化石油ガス(LPG)、都市ガスなどの原燃料から水素を製造する水素製造装置(FPS)および燃料電池スタックから成る。
(FPS、原燃料)
FPSは、おもに脱硫器22、改質器23、およびシフト反応器24で構成される。原燃料21としては灯油、LPG、都市ガスなどを用いることができる。本実施の形態では、原燃料21として灯油が脱硫器22に供給され、脱硫された後、改質器23にて改質される。改質器23から得られる改質ガスは熱交換器28で燃料電池スタック70のアノードオフガスにより冷却された後、シフト反応器24に供給される。
シフト反応器24でCO濃度が低減された改質ガスは、CO選択除去器25にてさらにCO濃度が低減された後、加湿器26で加湿される。加湿器26を経た改質ガスは、燃料電池スタック70の各アノード72に供給される。なお、燃料電池スタック70のアノード触媒としてパイロクロア型酸化物等を用いる場合には、CO濃度が通常の白金触媒をアノードに使用した場合よりも高くても発電できる。そのため、CO選択除去器への空気流入量が変動した際に、CO選択除去器から排出されるガス中のCO濃度が一時的に高くなっても、運転可能、すなわち、燃料電池システムの信頼性向上に寄与することができる。
(ガス導入経路、オフガス燃焼)
アノード72から排出されるアノードオフガスは、熱交換器28で改質ガスとの熱交換により加熱され、改質器に備わるバーナ29に燃焼用燃料として供給され、ここで燃焼された後、系外に排気される。また、燃料電池スタック70のカソード74には酸化剤として空気が供給され、カソード74から排出されるカソードオフガス(不図示)は、必要に応じて熱回収された後、系外に排出される。
以下に実施例を挙げ、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1−1)パイロクロア型酸化物Pb2Ru27-Zの調製
硝酸鉛(II)(Pb(NO32)を純水に溶解した0.5mol/Lの硝酸鉛(II)水溶液をビーカー内に投入し、室温(約25℃)にて攪拌しながら、ルテニウム酸カリウム(K2RuO4)を純水に溶解した0.5mol/Lのルテニウム酸カリウム水溶液を、PbとRuのモル比が1:1となるよう滴下した。その後、上記ビーカー内に生成した沈殿物を、濾別し、純水で洗浄し、生成したパイロクロア型酸化物を取り出し、室温で乾燥させた。この生成物のBET比表面積は、69m2/gであった。
(実施例1−2)パイロクロア型酸化物Sn2Ru27-Zの調製
硝酸スズ(II)(Sn(NO32)を純水に溶解した0.5mol/Lの硝酸スズ(II)水溶液をビーカー内に投入し、室温(約25℃)にて攪拌しながら、ルテニウム酸カリウム(K2RuO4)を純水に溶解した0.5mol/Lのルテニウム酸カリウム水溶液を、SnとRuのモル比が1:1となるよう滴下した。その後、上記ビーカー内に生成した沈殿物を、濾別し、純水で洗浄し、生成したパイロクロア型酸化物を取り出し、室温で乾燥させた。
(実施例1−3)パイロクロア型酸化物Pb2Ru27-Zの調製
硝酸鉛(II)(Pb(NO32)を純水に溶解した0.5mol/Lの硝酸鉛(II)水溶液をビーカー内に投入し、室温(約25℃)にて攪拌しながら、ルテニウム酸ナトリウム(Na2RuO4)を純水に溶解した0.5mol/Lのルテニウム酸ナトリウム水溶液を、PbとRuのモル比が1:1となるよう滴下した。その後、上記ビーカー内に生成した沈殿物を、濾別し、純水で洗浄し、生成した触媒を取り出し、室温で乾燥させた。
(実施例1−4)パイロクロア型酸化物Sn2Ru27-Zの調製
硝酸スズ(II)(Sn(NO32)を純水に溶解した0.5mol/Lの硝酸スズ(II)水溶液をビーカー内に投入し、室温(約25℃)にて攪拌しながら、ルテニウム酸ナトリウム(Na2RuO4)を純水に溶解した0.5mol/Lのルテニウム酸ナトリウム水溶液を、SnとRuのモル比が1:1となるよう滴下した。その後、上記ビーカー内に生成した沈殿物を、濾別し、純水で洗浄し、生成した触媒を取り出し、室温で乾燥させた。
(実施例1−5)パイロクロア型酸化物Pb227-Zの調製
硝酸鉛(II)(Pb(NO32)を純水に溶解した0.5mol/Lの硝酸鉛(II)水溶液をビーカー内に投入し、室温(約25℃)にて攪拌しながら、タングステン酸カリウム(K2WO4)を純水に溶解した0.5mol/Lのタングステン酸カリウム水溶液を、PbとWのモル比が1:1となるよう滴下した。その後、上記ビーカー内に生成した沈殿物を、濾別し、純水で洗浄し、生成した触媒を取り出し、室温で乾燥させた。
(実施例1−6)パイロクロア型酸化物Sn227-Zの調製
硝酸スズ(II)(Sn(NO32)を純水に溶解した0.5mol/Lの硝酸スズ(II)水溶液をビーカー内に投入し、室温(約25℃)にて攪拌しながら、タングステン酸ナトリウム(Na2WO4)を純水に溶解した0.5mol/Lのタングステン酸ナトリウム水溶液を、SnとWのモル比が1:1となるよう滴下した。その後、上記ビーカー内に生成した沈殿物を、濾別し、純水で洗浄し、生成した触媒を取り出し、室温で乾燥させた。
(実施例1−7)パイロクロア型酸化物Pb2Mo27-Zの調製
硝酸鉛(II)(Pb(NO32)を純水に溶解した0.5mol/Lの硝酸鉛(II)水溶液をビーカー内に投入し、室温(約25℃)にて攪拌しながら、モリブデン酸カリウム(K2MoO4)を純水に溶解した0.5mol/Lのモリブデン酸カリウム水溶液を、PbとWのモル比が1:1となるよう滴下した。その後、上記ビーカー内に生成した沈殿物を、濾別し、純水で洗浄し、生成した触媒を取り出し、室温で乾燥させた。
(実施例1−8)パイロクロア型酸化物Sn2Mo27-Zの調製
硝酸スズ(II)(Sn(NO32)を純水に溶解した0.5mol/Lの硝酸スズ(II)水溶液をビーカー内に投入し、室温(約25℃)にて攪拌しながら、モリブデン酸ナトリウム(Na2MoO4)を純水に溶解した0.5mol/Lのモリブデン酸ナトリウム水溶液を、SnとMoのモル比が1:1となるよう滴下した。その後、上記ビーカー内に生成した沈殿物を、濾別し、純水で洗浄し、生成した触媒を取り出し、室温で乾燥させた。
(実施例2−1)カーボン担持パイロクロア型酸化物Pb2Ru27-Z/Cの調製
硝酸鉛(II)(Pb(NO32)を純水に溶解した0.5mol/Lの硝酸鉛(II)水溶液をビーカー内に投入し、室温(約25℃)にて攪拌しながら、カーボン粉末を分散させた。カーボン粉末としては、田中貴金属工業(株)より入手した、比表面積が800m2/gのケッチェンブラックを用いた。ここへ、攪拌を続けながら、ルテニウム酸カリウム(K2RuO4)を純水に溶解した0.5mol/Lのルテニウム酸カリウム水溶液を滴下した。
その後、上記ビーカー内に生成した沈殿物を、濾別し、純水で洗浄し、室温で乾燥させた。このようにして、カーボン粉末の表面にパイロクロア型酸化物を形成させ、パイロクロア型酸化物電極触媒を得た。
(比較例1)従来法によるパイロクロア型酸化物Pb2Ru27-Zの調製
硝酸鉛および塩化ルテニウムを苛性ソーダ水溶液中に溶解させ、75℃に加温しながら酸素ガスを24時間バブリングする共沈法によって沈殿物を得た。この沈殿物を120℃で12時間乾燥し、乳鉢で粉砕し、水洗を行った後さらに120℃で12時間乾燥し、乳鉢で粉砕した。得られた粉体を空気中380℃で8時間焼成しパイロクロア型酸化物触媒を得た。この生成物のBET比表面積は、39m2/gであった。
(実施例3)パイロクロア型酸化物をカソードに用いた発電セルの作成
本例に係る発電セルは、実施例1−1に係るパイロクロア型酸化物をカソード触媒として使用する。本例に係る発電セルを、図1を参照しつつ説明する。
まず、パイロクロア型酸化物を用いたカソード触媒層の作成方法を説明する。アセチレンブラック粉末1gと、実施例1−1と同様に製造したパイロクロア型酸化物1gを、イソプロパノールに分散させた分散液に、パーフルオロカーボンスルホン酸の粉末をエチルアルコールに分散した分散液を混合し、カソード触媒ペーストを作成した。
一方、GDL8用に、厚み300μmの撥水処理済みカーボンペーパーをA4サイズにカットした。この撥水処理済みカーボンペーパーの一方の面に、上述したカソード触媒ペーストを、バー塗布機を用いて塗布することで、カーボンペーパーの片面にパイロクロア型酸化物を用いたカソード触媒層を作成した。
このとき、電極触媒層7の一部は、カーボンペーパーの中に埋め込まれた状態となる。なお、前記バー塗布機によるペースト状触媒の塗布量は、塗布後の電極触媒層7中に含まれるパイロクロア型酸化物が1μmol/cm2、パーフルオロカーボンスルホン酸の量が1mg/cm2となるように調整している。
次に、外寸が8cm×8cmの電解質膜6の一方の面に電極触媒層5が接し、電解質膜6の他方の面に電極触媒層7が接するように、一対の反応電極(GDLと電極触媒層とが一体化されたもの)をホットプレスで接合して、MEA40を作製する。
このとき、カソード側には上述のように製造した反応電極を用いた。
アノード側の電極触媒層5としては、Pt−Ru/C中のPt量が0.4mg/cm2、パーフルオロカーボンスルホン酸の量が1mg/cm2となるように調整した触媒層を用いた。GDL4には、GDL8と同様のものを用いた。
本実施例では、電解質膜6として、膜厚50μmのパーフルオロスルフォン酸系電解質膜(DuPont社製。商品名:Nafion CS−212)を用いた。
また、ホットプレスでは、150℃にて、10MPaの圧力を120秒かけた。
上記MEA40を一対のセパレータ2、10で挟み、基本セル50を構成した。上記基本セル50の両端に、金メッキされた銅からなる集電板1、11をそれぞれ配し、ボルト及びナット等で2N・m締め付け、本例に係る発電セルを構成した。
(実施例4)パイロクロア型酸化物をアノードに用いた発電セルの作成
本例に係る発電セルは、実施例1−1に係るパイロクロア型酸化物触媒をアノード触媒として使用する。本例に係る発電セルを、図1を参照しつつ説明する。
まず、パイロクロア型酸化物を用いたアノード触媒層の作成方法を説明する。電極触媒には、アセチレンブラック粉末1gと、実施例1−1と同様にして製造したパイロクロア型酸化物1gを、イソプロパノールに分散させた溶液に、パーフルオロカーボンスルホン酸の粉末をエチルアルコールに分散したディスパージョン溶液を混合し、アノード触媒ペーストを作成した。
一方、GDL4用に、厚み300μmの撥水処理済みカーボンペーパーをA4サイズにカットした。この撥水処理済みカーボンペーパーの一方の面に、上述したアノード触媒ペーストを、バー塗布機を用いて塗布することで、カーボンペーパーの片面にパイロクロア型酸化物を用いたアノード触媒層が形成される。
このとき、電極触媒層5(アノード触媒層)の一部は、カーボンペーパーの中に埋め込まれた状態となる。なお、前記バー塗布機によるペースト状触媒の塗布量は、塗布後の電極触媒層7中に含まれるパイロクロア型酸化物が1μmol/cm2、パーフルオロカーボンスルホン酸の量が1mg/cm2となるように調整している。
次に、外寸が8cm×8cmの電解質膜6の一方の面に電極触媒層5が接し、電解質膜6の他方の面に電極触媒層7が接するように、一対の反応電極(GDLと電極触媒層とが一体化されたもの)をホットプレスで接合して、MEA40を作製する。
このとき、アノード側には上述のように製造した反応電極を用いた。
カソード側の電極触媒層7としては、Pt/C中のPt量が0.4mg/cm2、パーフルオロカーボンスルホン酸の量が1mg/cm2となるように調整した触媒層を用いた。GDL8には、GDL4と同様のものを用いた。
本実施例では、電解質膜6として、実施例3と同様のものを用いた。
また、ホットプレスでは、150℃にて、10MPaの圧力を120秒かけた。
上記MEA40を一対のセパレータ2、10で挟み、基本セル50を構成した。上記基本セル50の両端に、金メッキされた銅からなる集電板1、11をそれぞれ配し、ボルト及びナット等で2N・m締め付け、本例に係る発電セルを構成した。
(実施例5)パイロクロア型酸化物をカソードに用いた燃料電池システム
本例に係る燃料電池システムは、実施例3に係る基本セルを複数有する。本例に係る燃料電池システムを、図2を参照しつつ説明する。
実施例3で説明した基本セル50を50枚重ね、両端に、金メッキされた銅からなる集電板(エンドプレート)1、11を配し、ボルト及びナット等で締め付け、燃料電池スタック70を構成した。
原燃料21として灯油を用いた。原燃料21を、硫黄分を吸着により除去する脱硫器22、脱硫された灯油から水素を発生させる改質器23、熱交換器28、改質ガス中のCOを水蒸気によりCO2に変換するシフト反応器24、シフト反応器で除去しきれなかったCOを空気を用いて酸化させるCO選択除去器25および70℃に加熱した加湿器26に順に通過させた。こうして得られた改質ガスを燃料電池スタック70のアノード72に供給した。このセルの発電性能については、200mA/cm2での電圧が0.5Vであった。
(実施例6)パイロクロア型酸化物をアノードに用いた燃料電池システム
本例に係る燃料電池システムは、パイロクロア型酸化物をアノードに用いることで、実施例5に係る燃料電池システムと比較して、CO選択酸化触媒出口のCO濃度が変動した際の発電電圧変動をより良好に抑えることができる。
実施例4で説明した基本セル50を50枚重ね、両端に、金メッキされた銅からなる集電板(エンドプレート)1、11を配し、ボルト及びナット等で締め付け、燃料電池スタック70を構成した。
原燃料21として灯油を用いた。原燃料21を、硫黄分を吸着により除去する脱硫器22、脱硫された灯油から水素を発生させる改質器23、熱交換器28、改質ガス中のCOを水蒸気によりCO2に変換するシフト反応器24、シフト反応器で除去しきれなかったCOを空気を用いて酸化させるCO選択除去器25および70℃に加熱した加湿器26に順に通過させた。こうして得られた改質ガスを燃料電池スタック70のアノード72に供給した。
実施例5の燃料電池システムでは、CO選択酸化触媒出口のCO濃度変動により、±30mVの電圧変動が起きた。一方、本例のシステムでは、CO濃度が変動した際も、セルの電圧変動は±10mV以内となり、より安定的に運転を継続することができた。
このように、パイロクロア型酸化物を室温で調製できる方法を見出した。
また、このパイロクロア型酸化物の調製法を用いることで、比表面積が大きいパイロクロア型酸化物が得られる。また、パイロクロア型酸化物を触媒に用いる場合に、担体にカーボンを用いるなど、担体の選択肢が広げることが出来た。
本発明により製造されるパイロクロア型酸化物をアノード側の電極触媒に用いることで、燃料電池システムのCO選択除去器出口のCO濃度変動による信頼性低下を軽減しうる。
1 集電板
2 セパレータ
3 ガスシール材
4 GDL
5 電極触媒層(アノード側)
6 電解質膜
7 電極触媒層(カソード側)
8 GDL
9 ガスシール材
10 セパレータ
11 集電板
22 脱硫器
23 改質器
24 シフト反応器
25 CO選択除去器
26 加湿器
28 熱交換器
29 バーナ
40 MEA
50 基本セル
70 燃料電池スタック
72 アノード
74 カソード

Claims (16)

  1. 227-Z
    (ただし、AおよびBはそれぞれ金属元素を表し、Zは0以上1以下の数を表し、
    AはPb、SnおよびZnからなる群から選ばれる少なくとも一種であるA1を含み、
    BはRu、W、Mo、Ir、Rh、Mn、CrおよびReからなる群から選ばれる少なくとも一種であるB1を含む。)
    で表されるパイロクロア型酸化物を調製する方法であって、
    前記Aのハロゲン化物または硝酸塩と、前記Bの金属酸アルカリとの反応により、パイロクロア型酸化物を生成させるパイロクロア型酸化物の調製方法。
  2. 前記Aのハロゲン化物または硝酸塩の水溶液である第1の水溶液と、前記Bの金属酸アルカリ水溶液である第2の水溶液とを用意する工程;および
    第1の水溶液および第2の水溶液のうちの一方を他方の中に滴下して前記反応を行ない、パイロクロア型酸化物の沈殿物を形成させる工程
    を有する請求項1記載の方法。
  3. 前記反応の反応温度が0℃以上60℃以下である、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記第1の水溶液および第2の水溶液のいずれか一方に、あらかじめ導電性材料を分散させた上で、前記滴下を行うことにより、
    前記パイロクロア型酸化物を導電性材料上に形成させる、
    請求項2または3記載の方法。
  5. 前記Aが前記A1とは異なる金属A2を含み、かつ/又は、前記Bが前記B1とは異なる金属B2を含み、
    ここで、前記A2およびB2がそれぞれ独立して、
    La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、
    Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Y、Sc、Pb、Bi、Mo、Os、Ru、
    W、Ze、Re、Cr、Fe、Mn、Ir、Pt、Pd、Rh、CoおよびNiからなる群から選ばれる少なくとも1種である、
    請求項1から4の何れか一項記載の方法。
  6. 前記Aの前駆体としてA(NO32を用い、
    前記Bの前駆体としてK2BO4またはNa2BO4を用いる、
    請求項1から5の何れか一項記載の方法。
  7. 前記A(NO32が、少なくともPb(NO32またはSn(NO32を含み、
    前記K2BO4がK2RuO4であり、前記Na2BO4がNa2RuO4である、
    請求項6に記載の方法。
  8. 前記A(NO32が、少なくともPb(NO32またはSn(NO32を含み、
    前記K2BO4がK2WO4であり、前記Na2BO4がNa2WO4である、
    請求項6に記載の方法。
  9. 前記A(NO32が、少なくともPb(NO32またはSn(NO32を含み、
    前記K2BO4がK2MoO4であり、前記Na2BO4がNa2MoO4である、
    請求項6に記載の方法。
  10. カソード電極触媒が、請求項1から9のいずれか1項に記載の方法により調製されたパイロクロア型酸化物を含む固体高分子形燃料電池。
  11. アノード電極触媒が、請求項1から9のいずれか1項に記載の方法により調製されたパイロクロア型酸化物を含む固体高分子形燃料電池。
  12. 請求項10に記載の固体高分子形燃料電池を含む燃料電池システム。
  13. 請求項11に記載の固体高分子形燃料電池を含む燃料電池システム。
  14. 227-Z
    (ただし、AおよびBはそれぞれ金属元素を表し、Zは0以上1以下の数を表し、
    AはPb、SnおよびZnから選ばれる少なくとも一種であるA1を含み、BはRu、W、Mo、Ir、Rh、Mn、CrおよびReから選ばれる少なくとも一種であるB1を含む。)
    で表されるパイロクロア型酸化物を含む燃料電池用電極触媒を製造する方法であって、
    前記Aのハロゲン化物または硝酸塩と、前記Bの金属酸アルカリとの反応により、パイロクロア型酸化物を生成させる工程を有する
    燃料電池用電極触媒の製造方法。
  15. 前記Aのハロゲン化物または硝酸塩の水溶液である第1の水溶液と、前記Bの金属酸アルカリ水溶液である第2の水溶液とを用意する工程;および
    第1の水溶液および第2の水溶液のうちの一方を他方の中に滴下して前記反応を行ない、パイロクロア型酸化物の沈殿物を形成させる工程
    を有する請求項14記載の方法。
  16. 前記第1の水溶液および第2の水溶液のいずれか一方に、あらかじめ導電性材料を分散させた上で、前記滴下を行うことにより、
    前記パイロクロア型酸化物を導電性材料上に形成させる、
    請求項15記載の方法。
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