以下、本発明の実施形態に係るランプ及び照明装置について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態に係るランプ1について、図1を用いて説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係るランプの外観斜視図である。
図1に示すように、本発明の第1の実施形態に係るランプ1は、電極コイルを用いた従来の一般直管蛍光灯と略同形の直管型LEDランプであって、筐体としての長尺筒状の直管10と、LEDモジュール20と、LEDモジュール20が載置された基台30と、LEDモジュール20を基台30に固定するための第1の板バネ41及び第2の板バネ42とを備える。
さらに、本実施形態に係るランプ1は、直管10の一方の端部に装着されたアース用口金50と、直管10の他方の端部に装着された受電用口金60とを備える。アース用口金50はアースピン51を有し、受電用口金60は、LEDモジュールを発光させるための電力を受電するための一対の口金ピン(受電ピン)61を有する。このように、本実施形態に係るランプ1は、直管10の一方の端部である受電用口金60のみから給電を受ける片側給電である。
なお、ランプ1の内部又は外部には、受電用口金60を介して給電を受けてLEDモジュール20のLEDを発光させるための点灯回路(不図示)が設置される。点灯回路は、例えば、4個のツェナーダイオードを用いたダイオードブリッジからなる整流回路等で構成することができる。
次に、図1に示すランプの各構成要素の詳細構成について、以下説明する。
まず、本実施形態に係る直管10について説明する。直管10は、図1に示すように、LEDモジュール20及び基台30を収納するための筐体(外囲器)である。直管10は、両端部に開口を有する長尺筒体であり、その横断面形状は円環状である。直管10としては、ガラス管又はプラスチック管等の透光性材料で構成することができる。
本実施形態において、直管10は、ガラス管であり、例えば、シリカ(SiO2)が70〜72[%]で構成されたソーダ石灰ガラスで構成される。なお、直管10は、JIS(日本工業規格)に規定されている蛍光灯の製造に用いられる両端封止前の直管と同じ寸法規格のものが用いられる。直管10としては、例えば、長さが1198[mm]、外径が30[mm]、厚みが0.7[mm]のガラス管が用いられる。
また、直管10の外面又は内面に拡散処理を施すことにより、LEDモジュール20からの光を拡散させることができる。拡散処理としては、例えば、ガラス管等の直管10の内面にシリカや炭酸カルシウム等を塗布する方法がある。
次に、本実施形態に係るLEDモジュール20について、図2を用いて説明する。図2は、本発明の第1の実施形態に係るランプにおけるLEDモジュールの平面図である。
図2に示すように、本実施形態に係るLEDモジュール20は、COB型(Chip On Borad)の発光モジュールであって、ライン状(線状)に光を発するライン状光源である。LEDモジュール20は、実装基板21と、実装基板21上に配列された複数のLED22と、LED22を封止する封止部材23とを備える。さらに、LEDモジュール20は、配線24、静電保護素子25、電極端子26及びワイヤ27を備える。
実装基板21は、LED22を実装するためのLED実装用基板であって、本実施形態では、長尺矩形形状の基板である。実装基板21としては、アルミナ又は透光性の窒化アルミニウムからなるセラミックス基板、アルミニウム合金からなるアルミニウム基板、透明なガラス基板又は樹脂からなる可撓性のフレキシブル基板(FPC)等を用いることができる。本実施形態では、実装基板21として、長辺(長手方向の長さ)が140[mm]、短辺(短手方向の長さ)が7[mm]、厚みが1[mm]の長尺状のアルミナからなるセラミック基板(アルミナ基板)を用いた。
複数のLED22は、半導体発光素子の一例であって、実装基板21上に直接実装される。複数のLED22は、実装基板21の長手方向に沿ってライン状(一直線状)に一列に配列されている。各LED22は、単色の可視光を発するベアチップであり、ダイアタッチ材(ダイボンド材)によって実装基板21上にダイボンディングされている。各LED22としては、例えば青色光を発光する青色発光LEDチップが用いられる。青色発光LEDチップとしては、例えばInGaN系の材料によって構成された、中心波長が440nm〜470nmの窒化ガリウム系の半導体発光素子を用いることができる。
封止部材23は、光波長変換体である蛍光体を含む蛍光体含有樹脂であって、LED22からの光を波長変換するとともに、実装基板21上の全てのLED22を一括封止してLED22を保護する。封止部材23は、断面形状が上に凸の略半円状のドーム形状であり、実装基板21上の全てのLED22を覆うようにLED22の配列方向に沿って直線状に形成されている。なお、本実施形態において、直線状(ストライプ状)の封止部材23は、実装基板21の短手方向の中心を通る直線よりも一方の長辺側に寄って形成されている。また、封止部材23は、実装基板21の一方の短辺の端面から対向する他方の短辺の端面まで途切れることなく形成されている。封止部材23としては、例えば、LED22が青色発光LEDである場合、白色光を得るために、YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)系の黄色蛍光体粒子をシリコーン樹脂に分散させた蛍光体含有樹脂を用いることができる。
本実施形態では、LED22として青色発光LEDチップが用いられ、封止部材23として黄色蛍光体粒子が含有された蛍光体含有樹脂が用いられる。これにより、黄色蛍光体粒子は青色発光LEDチップの青色光によって励起されて黄色光を放出するので、封止部材23(発光部)からは、励起された黄色光と青色発光LEDチップの青色光とによって白色光が放出される。
配線24は、タングステン(W)又は銅(Cu)等からなる金属配線であり、複数のLED22同士を電気的に接続するために所定形状にパターン形成されている。さらに、配線24は、複数のLED22と静電保護素子25とを電気的に接続するともに、電極端子26とも電気的に接続されるようにパターン形成されている。
静電保護素子25は、例えば例えばツェナーダイオードであり、逆耐圧が低いLED22が実装基板21上に生じる逆方向極性の静電気によって破壊されることを防止する。
電極端子26は、外部電源から直流電力を受電するとともにLED22に直流電力を給電する受給電部(外部接続端子)であり、配線24に電気的に接続されている。例えば、電極端子26からLED22に直流電流が供給されることにより、LED22が発光し、LED22から所望の光が放出される。なお、本実施形態において、2つの電極端子26は、封止部材23を基準として実装基板21の一方の長辺側に片寄せられている。
ワイヤ27は、LED22と配線24とを電気的に接続するための電線であり、例えば、金ワイヤで構成される。LED22のチップ上面には電流を供給するためのp側電極及びn側電極が形成されており、p側電極及びn側電極のそれぞれと配線24とがワイヤ27によってワイヤボンディングされている。
次に、本実施形態に係る基台30について、図3及び図4を用いて説明する。図3は、図1の破線で囲まれるA部における本発明の第1の実施形態に係るランプの一部拡大斜視図である。また、図4は、図3のX−X’線に沿って切断した本発明の第1の実施形態に係るランプの管軸方向に垂直な断面図である。
図3及び図4に示すように、基台30は、直管10に覆われるように配置される。本実施形態では、基台30は、直管10の内部に配置されるとともに直管10に固定される。基台30は、複数のLEDモジュール20を載置するための長尺状の基板であって、LEDモジュール20の熱を放熱するための放熱体(ヒートシンク)としても機能する。従って、基台30は、金属等の高熱伝導性材料によって構成することが好ましく、本実施形態では、アルミニウムからなる長尺状のアルミニウム基台を用いた。また、基台30は、両端がアース用口金50及び受電用口金60の近傍にまで延びて構成されており、その全長は、直管10の長さと略同等である。
また、図4に示すように、基台30は、LEDモジュール20(実装基板21)を載置するための平面状の載置面31と、実装基板21の側面部に当接する当接部32と、第1の板バネ41を掛止するための第1の凸部33と、第2の板バネ42を掛止するための第2の凸部34とを有する。
本実施形態において、載置面31及び当接部32は、直管10の長手方向に沿って基台30の一方の端部から他方の端部に亘って形成されている。また、基台30において、第1の凸部33及び第2の凸部34も、直管10の長手方向に沿って基台30の一方の端部から他方の端部に亘って形成されている。
基台30の載置面31には、複数のLEDモジュール20が載置され(図1参照)、隣り合うLEDモジュール20は、一方のLEDモジュール20の電極端子26と、これに隣接する他方のLEDモジュール20の電極端子26とが、接続配線(不図示)によって電気的に接続されている。これにより、基台30上の複数のLEDモジュール20のLED22は直列接続される。なお、電極端子26間を接続する接続配線は、例えば、絶縁被膜された導線からなるリード線等の導電部材によって構成することができる。
さらに、基台30は、載置面31から突出するように形成された第1の突出部35及び第2の突出部36を有する。第1の突出部35及び第2の突出部36は、実装基板21側に面する平面部を有し、基台30の長手方向に沿って基台30の全長と同じ長さで構成されている。また、第1の突出部35及び第2の突出部36の上記平面部は、LEDモジュール20から発せられる光を反射するための反射面である。
本実施形態において、第1の突出部35及び第2の突出部36は、アルミニウムからなる基台30の一部として一体成形されているので、第1の突出部35及び第2の突出部36の反射面は、アルミニウムの金属表面で構成することができる。なお、反射面は、第1の突出部35及び第2の突出部36の表面に反射膜材料をコートすることによって構成しても構わない。例えば、基台30のLEDモジュール側の表面全面を白塗装することによって、反射面を構成することができる。また、その他の表面仕上げによって反射面を構成することもできる。
また、一対の第1の突出部35及び第2の突出部36は、LEDモジュール20の光照射側方向に向かって互いの間隔が漸次大きくなるように構成されている。すなわち、第1の突出部35及び第2の突出部36は、基台30の載置面31とのなす角が鈍角となるように構成されている。従って、第1の突出部35(又は第2の突出部36)と載置面31とのなす角を調整することによって、LEDモジュール20が発する光の配光を制御することができる。例えば、第1の突出部35と第2の突出部36との広がり角を小さくすると、LEDモジュール20の光が絞られて配光角が小さくなり、逆に広がり角を大きくすると、配光角が大きくなる。
さらに、基台30は、直管10の内面に向かって開口するように形成された溝部37と、直管10の管軸方向に窪む穴部38とを有する。
溝部37は、直管10の長手方向に沿って形成された溝であり、溝部37には、LEDモジュール20のLED22に電力を供給するための配線70が配されている。配線70は、基台30の両側の端部に載置されたLEDモジュール20同士を電気的に接続するものであり、基台30の一方の端部から他方の端部にまで配される。従って、溝部37には、基台30の一方の端面から他方の端面に亘って、配線70が配される。なお、溝部37は、第2の凸部34と同じ位置に形成されており、溝部37は、第2の凸部34を形成することによって構成されている。
溝部37によって、受電用口金側からアース用口金側に配線70を延設したい場合、本実施形態のように、当該溝部37を利用して配線70を受電用口金側からアース用口金側にまで延設することができる。これにより、配線70が基台30の載置面31側に露出する場合には、配線70によってLEDモジュール20からの光が遮蔽されて配光特性が劣化してしまうことがあるが、本実施形態のように、配線70を溝部37に配することにより配線70を溝部70に隠すことができるので、配線70によってLEDモジュール20からの光が遮蔽されることがなくなる。
穴部38は、基台30とアース用口金50のアースピン51とをアース接続するためのものであり、少なくともアース用口金50側の端面から基台30の内部に窪むように形成されていればよい。本実施形態では、基台30は、アルミニウムの引き出し成形によって成形しているので、穴部38は、基台30のアース用口金50側の端面から受電用口金60側の端面までを貫通するように形成されている。
以上のように構成される基台30は、本実施形態では、上述のように、アルミニウムの引き出し成形によって成形されるので、基台30の任意の断面形状は図4に示す形状となる。
なお、基台30の裏側の面には管軸方向に沿った凹部が形成されており、当該凹部に接着材80が形成されることにより、基台30の裏側の面と直管10の内面とが接着し、直管10と基台30とが固着される。また、基台30の裏側の面における凹部が形成されていない面は直管10の内面と面接触している。このように構成することより、直管10とLEDモジュール20との間に基台30が介在するので、LEDモジュール20の熱を効率的に直管10に導くことができる。これにより、LEDモジュール20の熱を直管10の外側表面から放熱することができる。
また、本実施形態において、基台30は、LED22に対する二次実装基板である。すなわち、LED22は、一次実装基板である実装基板21に直接実装され、実装基板21を介して基台30に実装される。
次に、本実施形態に係る第1の板バネ41について、図5を用いて説明する。図5(a)は、本発明の第1の実施形態に係るランプに用いられる第1の板バネの側面図であり、図5(b)は、同第1の板バネの外観斜視図である。
図5(a)及び図5(b)に示すように、本実施形態に係る第1の板バネ41は、1枚の矩形状の薄板を用いて成形されている。第1の板バネ41は、当該薄板を、長手方向における一端部と他端部とが向かい合うように折り曲げて成形され、折り曲げ部410を中心として第1の挟持部411と第2の挟持部412とが略対向するように構成されている。
このように構成される第1の板バネ41は、外力が付与されることによって弾性変形し、当該外力が開放されることによって復元する。本実施形態において、第1の板バネ41は、外力が付与されることによって上記折り曲げ部410を作用点として第1の挟持部411と第2の挟持部412とが遠ざかるように弾性変形する。その後、外力が開放されると、第1の板バネ41のバネ復元力によって、第1の挟持部411と第2の挟持部412とが近づくように復元する。以下、本実施形態に係る第1の板バネ41について、さらに詳述する。
図5(a)に示すように、第1の板バネ41の折り曲げ部410は、第1の折り曲げ平面部410aと、第2の折り曲げ平面部410bとを有する。第1の折り曲げ平面部410aは第1の挟持部411に連結され、第2の折り曲げ平面部410bは第2の挟持部412に連結されている。また、第1の折り曲げ平面部410aと第2の折り曲げ平面部410bとは、第1の挟持部411と第2の挟持部412とを対向させるように、所定の傾斜角で連結されている。
また、第1の板バネ41の第1の挟持部411は、当該第1の挟持部411の開放端部に形成された屈曲部411Bと、第1の主平面部411Pとを有する。屈曲部411Bは、実装基板21と面接触する平面状の第1の屈曲部平面部411B1と、第1の屈曲部平面部411B1に対して段差を有する平面状の第2の屈曲部平面部411B2とを有する。さらに、屈曲部411Bは、第1の屈曲部平面部411B1と第2の屈曲部平面部411B2との段差を構成するとともに、第1の屈曲部平面部411B1と第2の屈曲部平面部411B2とを連結する段差平面部411B3を有する。また、第1の主平面部411Pは、第1の挟持部411の主平面を構成し、屈曲部411Bと折り曲げ部410とを連結する。なお、屈曲部411Bは、第1の主平面部411Pに対して、外方(第2の挟持部側とは反対側)に向かうようにして折り曲げられている。
また、第1の板バネ41の第2の挟持部412は、当該第2の挟持部412の開放端部に形成された掛止部412Hと、第2の主平面部412Pを有する。掛止部412Hは、断面円弧形状であって、その先端は第1の挟持部411側に向かって折り曲げられている。この掛止部412Hは、図4に示すように、基台30の第1の凸部33と掛合するように構成されている。また、第2の主平面部412Pは、第2の挟持部412の主平面を構成し、掛止部412Hと折り曲げ部410とを連結する。
さらに、第1の板バネ41は、第1の主平面部411Pと第2の主平面部412Pとの間隔が開放端部側(折り曲げ部410側とは反対側)に向かうに従って狭くなるように構成されている。すなわち、第1の挟持部411と第2の挟持部412との間隔は、開放端部に向かうに従って漸次狭くなっている。この構成により、第1の挟持部411と第2の挟持部412との間隔が広がるように外力を付与するとともに、第1の挟持部411と第2の挟持部412との間に挟持すべき対象部材を挿入し、その後、外力を開放することによって、第1の挟持部411及び第2の挟持部412によるバネ復元力によって、対象部材が第1の挟持部411及び第2の挟持部412によって挟持される。なお、このように挟持するためには、挟持される対象部材は、第1の挟持部411から第2の挟持部412に向かう方向の厚みが外力付与前における第1の挟持部411と第2の挟持部412との間隔よりも大きくなるように構成されていなければならない。
以上、第1の板バネ41について詳細に説明したが、第2の板バネ42についても基本的には第1の板バネ41と同様の構成である。第2の板バネ42が第1の板バネ41と異なる点は、基台30の第2の凸部34と掛合する掛止部の構成である。すなわち、第2の板バネ42の上記掛止部は、内方に折り曲げられた部分が第1の板バネ41の掛止部412Hよりも長くなっている。これは、第2の凸部34と同じ位置に形成された溝部37に配された配線70が溝部37からはみ出したり落下したりすることを防止するためである。このように、第2の板バネ42の掛止部は、第2の板バネ42自身を基台30に保持するとともに、基台30の溝部37に配された配線70の落下も防止する。
以上、このように構成される第1の板バネ41と第2の板バネ42は、SUS304又はりん青銅等その他板バネ部材として用いられる材料で構成することができる。
また、第1の板バネ41及び第2の板バネ42は、1つのLEDモジュール20に対して実装基板21の中央部と接続するように配置することが好ましい。
次に、図4に戻り、第1の板バネ41及び第2の板バネ42が基台30に装着されている状態について説明する。
図4に示すように、第1の板バネ41は、基台30と実装基板21とを挟み込むように構成されている。本実施形態では、基台30と実装基板21とは、第1の板バネ41の第1の挟持部411と第2の挟持部412とで挟持されている。より具体的には、第1の板バネ41は、基台30の第1の突出部35を挟むようにして構成されている。
そして、実装基板21は、第1の板バネ41のバネ復元力による屈曲部411Bの押圧によって基台30に固定されている。本実施形態において、実装基板21は、屈曲部411Bを構成する第1の屈曲部平面部411B1及び第2の屈曲部平面部411B2によって基台30に固定されており、第1の屈曲部平面部411Bは実装基板21を基台30側に押さえるように構成されている。
具体的には、第1の板バネ41の構成によって、第1の挟持部411の第1の主平面部411Pは、第1の突出部35の平面部に向かう方向にバネ復元力が作用するように、屈曲部411Bに対して応力を与える。
ここで、屈曲部411Bにおいて、第1の屈曲部平面部411B1は、実装基板21の表面21aに対して面接触しており、また、第2の屈曲部平面部411B2は、基台30及び実装基板21と非接触であり、かつ、第1の屈曲部平面部411B1よりも基台30側に位置するように構成されている。
これにより、第1の主平面部411Pからの応力によって、屈曲部411Bにおける第1の屈曲部平面部411B1が実装基板21を押さえるように作用し、実装基板21に対して押圧を加え続けることができる。
さらに、本実施形態では、屈曲部411Bを構成する段差平面部411B3が、実装基板21の主面水平方向(実装基板21の幅方向)の動きを規制するように構成されている。
具体的には、実装基板21の第1の板バネ41側の側面部である第1の側面部21bは、段差平面部411B3によって押圧されている。本実施形態では、段差平面部411B3は実装基板21の表面21aに対して傾斜しているので、段差平面部411B3と第1の屈曲部平面部411B1との接続部分である角部分によって実装基板21の第1の側面部21bの上端縁が押さえられる。これにより、実装基板21の主面水平方向の動きが規制される。
このとき、本実施形態では、実装基板21の第2の板バネ42側の側面部である第2の側面部21c、すなわち、第1の側面部21bとは反対側の側面部が、基台30の当接部32に当接している。これにより、実装基板21の第1の側面部21b側は段差平面部411B3によって押圧が付与されているので、実装基板21は、主面水平方向の両側から挟みこまれるように押圧される。これにより、実装基板21の主面水平方向の位置が固定される。
このように、実装基板21は、第1の板バネ41によって、上方からの押圧(実装基板21の主面垂直方向における基台30側への押圧)と、水平方向からの押圧(実装基板21の幅方向における押圧)とによって基台30に固定される。すなわち、実装基板21は、実装基板21の幅方向における一方側(第1の板バネ41側)の端部の表面21aに対しては、第1の板バネ41の上方からの押圧によって、また、実装基板21における第1の側面部21bと第2の側面部21cに対しては、第1の板バネ41と基台30の当接部32とによる押圧によって、基台30に固定保持される。
また、図4に示すように、本実施形態における第1の板バネ41は、基台30の第1の突出部35の表面に沿う形状をなしている。具体的には、第1の板バネ41の第2の挟持部412は、第2の主平面部412Pが第1の突出部35の直管10の内面側の表面と面接触するように、かつ、折り曲げ部410における第1の折り曲げ平面部410a及び第2の折り曲げ平面部410bが第1の突出部35の頂部の表面と面接触するように構成されている。なお、第1の突出部35の頂部は、実装基板21の表面21aに対して水平な水平面と、実装基板21の表面21aに対して垂直な垂直面とで構成されている。そして、上記水平面は第1の折り曲げ平面部410aと面接触し、上記垂直面は第2の折り曲げ平面部410bと面接触している。
一方、第1の板バネ41の第1の挟持部411において、第1の主平面部411Pは、第1の突出部35の実装基板21側の表面に対して、第1の折り曲げ平面部410aとの連結部分は接しているが、屈曲部411B側との連結部分は非接触である。すなわち、第1の主平面部411Pと第1の突出部35の実装基板21側の表面との間隔は、第1の突出部35の頂部から底部に向うに従って漸次大きくなっている。
さらに、上述のとおり、本実施形態において、第1の板バネ41の第2の挟持部412の開放端部には掛止部412Hが形成されている。この掛止部412Hは、基台30に設けられた第1の凸部33と掛合されており、図4に示すように、掛止部412Hの先端が基台30の第1の凸部33に引っかかるようにして、第1の板バネ41が基台30に掛止されている。
このように、第1の板バネ41が基台30に掛止されて保持されているので、一旦第1の板バネ41が基台30に装着されると、第1の板バネ41が基台30から脱落することがない。従って、ランプ全体が振動等したとしても、第1の板バネ41が基台30から外れることがないので、第1の板バネ41はLEDモジュール20(実装基板21)を固定し続けることができる。
以上、第1の板バネ41と基台30との関係について詳細に説明したが、第2の板バネ42と基台30との関係についても基本的には同じである。すなわち、第2の板バネ42は、基台30と実装基板21とを挟み込むように構成されており、基台30の第2の突出部36の表面に沿う形状である。また、第2の板バネ42の実装基板側の開放端部の平面部(第2の板バネ42の第1の屈曲部平面部)は、実装基板21と面接触しており、上方から実装基板21を押さえるように作用する。
具体的には、実装基板21は、実装基板21の幅方向における他方側(第2の板バネ42側)の端部の表面21aに対しては、第2の板バネ42によって、上方からの押圧が付与される。従って、第1の板バネ41だけでは、実装基板の21の幅方向における一方側の端部のみを押さえることになるので、ランプの振動等によって実装基板の21の幅方向における他方側(第2の突出部36側)の端部が浮き上がってしまう可能性があるが、第2の板バネ42によって当該他方側の端部を押さえることができる。すなわち、実装基板21の幅方向における両端部を2つの板バネによって挟持することができるので、実装基板21をより確実に固定することができる。
また、第2の板バネ42は、第1の板バネ41と同様に、第2の挟持部の開放端部に掛止部422Hが形成されており、当該掛止部422Hは、基台30に設けられた第2の凸部34と掛合されている。すなわち、図4に示すように、第2の板バネ42の掛止部422Hの先端が基台30の第2の凸部34に引っかかるようにして、第2の板バネ42が基台30に掛止されている。
このように、第2の板バネ42も第1の板バネ41と同様に基台30に掛止されて保持されているので、第2の板バネ42も、一旦基台30に装着されると、基台30から脱落することがない。
このように構成される第2の板バネ42の掛止部422Hは、第1の板バネ41の掛止部412Hと異なり、上述のとおり、内方に折り曲げられた部分が第1の板バネ41の掛止部412Hよりも長くなっており、基台30の溝部37の開口を塞ぐように構成されている。これにより、当該掛止部422Hの折り曲げられた湾曲部分によって、配線70を溝部37にを閉じ込めることができるので、溝部37に配された配線70が溝部37からはみ出したり落下したりすることを防止することができる。
このように、第2の板バネ42の掛止部422Hによって、第2の板バネ42自身が基台30に保持されるとともに、基台30の溝部37に配された配線70が落下等することを防止する。なお、本実施形態においては、掛止部422Hを利用して配線70を溝部37に閉じ込めるようにしたが、第2の板バネ42における掛止部422Hとは別の一部を成形することにより、溝部37の開口を塞ぐように構成しても構わない。また、配線70を挿通させるための溝部37が第1の板バネ41側に設けられるような場合は、第1の板バネ41の一部を利用して配線70を溝部37に閉じ込めるように構成してもよい。
なお、図4に示すように、第2の板バネ42は、第1の板バネ41と異なり、第1の挟持部の屈曲部における段差平面部が実装基板21の第2の側面部21cに接しないように構成されている。これは、本実施形態において、実装基板21の主面水平方向の動きは、第1の板バネ41と基台30の当接部32とによって規制しているからである。すなわち、第2の板バネ42では、実装基板21の主面水平方向の動きを規制する必要がないからである。但し、第2の板バネ42が実装基板21の主面水平方向の動きを規制することを妨げるものではなく、第1の板バネ41及び基台30の当接部32に加えて、第2の板バネ42によっても実装基板21の主面水平方向の動きを規制するように構成しても構わない。
次に、第1の板バネ41を基台30に装着する方法について、図6を用いて説明する。図6(a)〜図6(d)は、本発明の第1の実施形態に係るランプの製造方法において、第1の板バネを基台に装着するときの工程を説明するための図である。
まず、図6(a)に示すように、基台30の載置面31にLEDモジュール20を載置する。このとき、LEDモジュール20の実装基板21の第2の側面部21cが基台30の当接部32に当接するようにしてLEDモジュール20を載置する。
その後、同図に示すように、基台30の第1の突出部35を挟み込むようにして第1の板バネ41を基台30の第1の突出部35に挿入する。このとき、第1の板バネ41における第2の主平面部412Pと第1の突出部35における頂部の垂直面とが面接触しながら挿入される。従って、当該面接触によって第1の板バネ41の挿入方向が規制されるので、第1の板バネ41を容易に第1の突出部35に挿入することができる。
なお、第1の板バネ41の垂直方向の挿入は、第1の板バネ41における第1の主平面部411Pと屈曲部411Bとの連結部分が第1の突出部35の実装基板21側の表面に線接触することにより停止する。
次に、図6(b)に示すように、第1の板バネ41に対して、図中矢印で示す方向の力を加える。具体的には、第1の板バネ41の折り曲げ部410に回転方向の応力を与える。これにより、第1の板バネ41は、第1の挟持部411と第2の挟持部412との間隔が広がるように弾性変形する。このとき、第1の挟持部411及び第2の挟持部412が第1の突出部35に対して線接触しているので、当該線接触部分を支点とするてこの原理によって、容易に第1の板バネ41を弾性変形させることができる。このように、本実施形態では、第1の突出部35を利用して第1の板バネ41を弾性変形させている。
次に、図6(c)に示すように、第1の板バネ41が弾性変形した状態で、第1の板バネ41を、第1の突出部35の形状に沿って押し込むようにして、さらに挿入する。これにより、第1の板バネ41の屈曲部411Bにおける第1の屈曲部平面部411B1の先端部分が、実装基板21の表面21aに当接する。
その後、さらに第1の板バネ41を第1の突出部35に挿入することにより、図6(d)に示すように、第1の板バネ41の掛止部412Hが基台30の第1の凸部33に掛合する。このとき、第1の凸部33によって凹部が形成されているので、第1の板バネ41の掛止部412Hは、掛止部412Hと第1の凸部33とが掛合すると同時に、当該凹部に入り込む。これによって、第1の板バネ41に加えられていた応力が開放し、弾性変形した第1の板バネ41のバネ復元力によって、実装基板21と基台30とが第1の板バネ41によって挟持される。また、上記掛合と同時に、屈曲部411Bの第1の屈曲部平面部411B1が実装基板21の表面21aと面接触し、これにより、第1の板バネ41は、実装基板21を基台30に押さえるように作用する。これにより、実装基板21が基台30に固定される。
次に、本実施形態に係るアース用口金50について、図1及び図7を用いて説明する。図7は、本発明の第1の実施形態に係るランプにおけるアース用口金部分の分解斜視図である。
図1に戻り、本実施形態に係るアース用口金50は、直管10の一方の端部を蓋するように設けられ、底筒状形状の口金本体と、口金本体の底部の外面から外方に延出されるアースピン51とを備える。アース用口金50の口金本体は、樹脂等によって構成することができ、直管蛍光灯に用いられるG型口金と同形状のものを用いることができる。
図7に示すように、本実施形態において、アース用口金50の口金本体は、半分に分解可能に構成されており、第1のアース用口金本体50aと第2のアース用口金本体50b(不図示)とで構成される。また、アースピン51は、第1のアース用口金本体50aに設けられたアースピン受け部52に配置される。
アースピン51は、金属材料で構成されており、金属製の基台30とアース接続されている。本実施形態において、アースピン51と基台30とのアース接続は、アース配線53を用いて行っている。アース配線53は、樹脂被膜された導線であり、一端がアースピン51に電気的に接続されるとともに、他端が基台30に電気的に接続されている。
また、アース配線53の基台30側の端部には、薄リング状の金属材料で構成された取り付け部54が設けられている。アース配線53と基台30との接続は、接続部材としてねじ55を用いることによって行う。具体的には、ねじ55を取り付け部54の穴に挿入した後で、基台30のアース用口金50側の端面に形成された穴部38にねじ55をねじ込むことにより、アース配線53と基台30とをねじ圧着し、アース配線53を基台30に接続固定することができる。このように、アース配線53の基台30側の端部は、基台30の穴部38に嵌入されるねじ55によって、基台30に接続固定される。
これにより、ランプを製造する際に、アース配線53によってアースピン51を基台30に取り付けた状態で、基台30を直管10に挿入して直管10にアース用口金50を取り付け、その後、アースピン51をアース用口金50のアースピン受け部52に配置することができる。
このときの製造工程について図8を用いて説明する。図8(a)及び図8(b)は、本発明の第1の実施形態に係るランプの製造方法において、アース用口金を直管に取り付けるときの工程を説明するための図である。
まず、アース配線53によってアースピン51と基台30とが取り付けられた状態で、基台30を直管10に挿入する。その後、直管10にアース用口金50を取り付ける。具体的には、図8(a)に示すように、アース配線53によってアースピン51が基台30に接続された状態で、直管10のアース用口金50側の端部を、アース用口金50の第1のアース用口金本体50aの所定の位置に配置する。その後、基台30に接続されたアースピン51を、第1のアース用口金本体50aのアースピン受け部52に配置する。
次に、図8(b)に示すように、第2のアース用口金本体50bを第1のアース用口金本体50aに嵌め合わせて、ねじ56によって第1のアース用口金本体50aと第2のアース用口金本体50bとをねじ止めする。これにより、第1のアース用口金本体50aと第2のアース用口金本体50bとが口金本体として一体化される。その後、アース用口金50は、接着剤等によって直管10と固着される。
このように、本実施形態では、直管10をアース用口金50に取り付ける前に、アースピン51と基台30とのアース接続が完了しているので、アースピン51と基台30とのアース接続を容易に行うことができる。すなわち、直管10とアース用口金50とを取り付けた後でアースピン51と基台30とのアース接続を行おうとすると、アースピン51と基台30との間の領域が狭くなっているので、アースピン51と基台30とのアース接続が難しくなる。これに対して、本実施形態では、アースピン51と基台30とのアース接続を行った後で直管10とアース用口金50との取り付けを行っており、直管10とアース用口金50との取り付け前にアースピン51と基台30とのアース接続を行っている。これにより、アースピン51と基台30とをアース接続するときに、狭小スペースに制限されることなく広い作業スペースで行うことができるので、アースピン51と基台30とのアース接続を容易に行うことができる。
次に、本実施形態に係る受電用口金60について、図9を用いて説明する。図9(a)は、本発明の第1の実施形態に係るランプにおける受電用口の分解斜視図であり、図9(b)は、同受電用口の外観斜視図である。
図9(a)及び図9(b)に示すように、本実施形態に係る受電用口金60は、直管10の他方の端部を蓋するように設けられ、底筒状形状の口金本体と、口金本体の底部の外面から外方に延出される一対の受電用ピン61とを備える。受電用口金60の口金本体は、樹脂等によって構成することができ、直管蛍光灯に用いられるG型口金と同形状のものを用いることができる。
図9(a)及び図9(b)に示すように、本実施形態において、受電用口金60の口金本体は、アース用口金50と同様に、半分に分解可能に構成されており、第1の受電用口金本体60aと第2の受電用口金本体60bとで構成される。なお、一対の受電用ピン61は、第1の受電用口金本体60a及び第2の受電用口金本体60bに設けられた受電用ピン受け部に配置される。
一対の受電用ピン61は、LEDモジュール20を点灯させるための電力を受電する。本実施形態では、交流電圧を直流電圧に変換する回路を備える点灯回路がランプ1内に設けられているので、一対の受電用ピン61は、商用の交流電源から交流電圧を受電して、点灯回路へ当該交流電圧を供給する。
点灯回路は、回路基板90と、回路基板90に実装された所定の回路素子群とからなる。点灯回路の回路基板90は、受電用口金60の内部に配置され、本実施形態では、第1の受電用口金本体60a及び第2の受電用口金本体60bの内壁に設けられた2つの凸部によって狭持されている。
回路基板90に実装された回路素子群は、ダイオードブリッジ回路等の整流回路素子91と、プリント配線により整流回路素子91と電気的に接続された一対の入出力部92等とから構成される。整流回路素子91等の背の低い部品は、回路基板90上におけるねじ部62近傍のスペースに配置される。
一対の入出力部92は、一対の受電用ピン61から交流電圧を受ける入力部であるとともに、点灯回路によって変換された直流電圧をLEDモジュール20に供給する出力部である。一対の入出力部92は、溶接、半田及び差し込み等により一対の受電用ピン61と電気的に接続されるとともに、実装基板21に形成された電極端子26(図2)と配線70(図4)によって電気的に接続される。
配線70は、2本の給電リード等によって構成されており、それぞれ、入出力部92と電気的に接続される。一方の入出力部92に接続される配線70は、受電用口金側端に配置されるLEDモジュール20の電極端子26に接続され、他方の入出力部92に接続される配線70は、アース用口金側端に配置されるLEDモジュール20の電極端子26にそれぞれ接続される。なお、これら2本の配線70は、回路基板90に設けられた切り欠き部93を通されて回路基板90から直管10の内部に導かれる。また、アース用口金側端に配置されるLEDモジュール20に接続される配線70は、上述のとおり、基台30の溝部37に配される。
このように構成される受電用口金60と直管10との取り付けは、アース用口金50と直管10との取り付けと同様にして行うことができる。すなわち、図9(a)に示すように、第1の受電用口金本体60aに、一対の受電用ピン61、回路素子群が実装された回路基板90及び直管10を配置する。その後、図9(b)に示すように、第2の受電用口金本体60bを第1の受電用口金本体60aに嵌め合わせて、ねじ63によって第1の受電用口金本体60aと第2の受電用口金本体60bとをねじ止めする。これにより、第1の受電用口金本体60aと第2の受電用口金本体60bとが口金本体として一体化される。その後、受電用口金60は、接着剤等によって直管10と固着される。
以上のようにして、本発明の第1の実施形態に係るランプ1が構成される。なお、上述のとおり、直管10と基台30とは接着材80(図4参照)によって固着されている。接着材80としては、放熱性の観点からは、熱伝導率が1[W/m・K]以上の材料を用いることが好ましく、また、軽量化の観点からは、比重が2以下の材料を用いることが好ましい。接着材80としては、例えばシリコーン樹脂又はセメント等からなる接着剤が用いられる。
以上、本発明の第1の実施形態に係るランプ1によれば、第1の板バネ41によって基台30とLEDモジュール20の実装基板21とが挟持され、実装基板21が第1の板バネ41のバネ復元力によって基台30に固定されている。これにより、簡単な構成で、実装基板21を基台30に固定することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る照明装置2について、図10を用いて説明する。図10は、本発明の第2の実施形態に係る照明装置の構成を示す斜視図である。
図10に示すように、本発明の第2の実施形態に係る照明装置2は、上記第1の実施形態に係るランプ1と、照明器具3とを備える。
照明器具3は、ランプ1と電気的に接続され、かつ、ランプ1を保持する一対のソケット4と、ソケット4が取り付けられる器具本体5と、回路ボックス(図外)とを備える。器具本体5の内面5aは、ランプ1から発せられた光を所定方向(例えば、下方である。)に反射させる反射面となっている。なお、回路ボックスは、その内部に、図外のスイッチがオン状態ではランプ1に給電し、オフ状態では給電しない点灯回路を収納する。本実施形態に係る照明装置2は、例えば、天井等に固定具を介して装着される。
(変形例)
以下、本発明に係るランプの3つの変形例について、図面を用いて説明する。
(変形例1)
まず、本発明の第1の実施形態の変形例1に係るランプ1Aについて、図11を用いて説明する。図11は、本発明の第1の実施形態の変形例1に係るランプの管軸方向に垂直な断面図である。
本変形例に係るランプ1Aが、本発明の第1の実施形態に係るランプ1と異なる点は、第1の板バネ43の構成である。本変形例におけるその他の構成要素は、本発明の第1の実施形態に係るランプ1と基本的には同じである。従って、図11において、図4に示す構成要素と同じ構成要素については、同じ符号を付しており、その詳しい説明は省略化又は簡略化する。
図11に示すように、本変形例に係るランプ1Aにおいて、第1の板バネ43は、屈曲部431Bが、実装基板21の主面に対して傾斜する傾斜平面部431B1を有するように構成されている。傾斜平面部431B1は、実装基板21の第1の側面部21bの上端、すなわち、第1の側面部21bと実装基板21の表面21aとの交線部(角部)に当接するように成形されている。なお、本実施形態では、傾斜平面部431B1は、上記角部と線接触している。
この構成により、第1の板バネ43の復元力によって、屈曲部431B(傾斜平面部431B1)は、実装基板21に対して斜め方向からの押圧を付与する。これにより、実装基板21は、傾斜平面部431B1による斜め方向から押圧によって基台30に固定される。
(変形例2)
次に、本発明の第1の実施形態の変形例2に係るランプ1Bについて、図12を用いて説明する。図12は、本発明の第1の実施形態の変形例1に係るランプの管軸方向に垂直な断面図である。
本変形例に係るランプ1Bが、本発明の第1の実施形態に係るランプ1と異なる点は、第1の板バネ44の構成である。本変形例におけるその他の構成要素は、本発明の第1の実施形態に係るランプ1と基本的には同じである。従って、図12において、図4に示す構成要素と同じ構成要素については、同じ符号を付しており、その詳しい説明は省略化又は簡略化する。
図12に示すように、本変形例に係るランプ1Bにおいて、第1の板バネ44は、第1の屈曲部平面部441B1と第2の屈曲部平面部441B2とからなる屈曲部441Bを有する。本変形例において、屈曲部441Bは、第1の屈曲部平面部441B1と第2の屈曲部平面441B2との連続する2つの平面部によって構成されており、第1の屈曲部平面部441B1と第2の屈曲部平面441B2とによって断面V字状の折曲部が構成されている。
そして、本変形例では、第1の屈曲部平面部441B1と第2の屈曲部平面441B2によって構成される折曲部が、実装基板21の表面21aに当接するように構成されている。なお、本実施形態において、折曲部は、実装基板21の表面21aと線接触している。
この構成により、第1の板バネ44の復元力によって、屈曲部441Bは、実装基板21に対して斜め方向からの押圧を付与する。これにより、実装基板21は、屈曲部441Bによる斜め方向から押圧によって基台30に固定される。
(変形例3)
次に、本発明の第1の実施形態の変形例3に係るランプ1Cについて、図13を用いて説明する。図13は、本発明の第1の実施形態の変形例1に係るランプの管軸方向に垂直な断面図である。
本変形例に係るランプ1Cが、本発明の第1の実施形態に係るランプ1と異なる点は、第1の板バネ45、第2の板バネ46及び基台30Cの構成である。本変形例におけるその他の構成要素は、本発明の第1の実施形態に係るランプ1と基本的には同じである。従って、図11において、図4に示す構成要素と同じ構成要素については、同じ符号を付しており、その詳しい説明は省略化又は簡略化する。
上述の図4に示した本発明の第1の実施形態に係るランプ1では、基台30には、載置面31に対して傾斜するように構成された第1の突出部35及び第2の突出部36が設けられていたが、本変形例では、図13に示すように、基台30Cには、載置面31に対して傾斜するように構成された第1の突出部35及び第2の突出部36が設けられていない。
従って、本変形例では、図13に示すように、第1の板バネ45の第1の挟持部451における屈曲部451Bには、第2の屈曲部平面部に相当する部分がなく、屈曲部451Bは、屈曲部平面部451B1(図4の第1の屈曲部平面部411B1に相当)と段差平面部451B3(図4の段差平面部411B3に相当)とで構成されている。また、第1の主平面部451Pと屈曲部451Bの段差平面部451B3(図4の段差平面部411B3に相当)とが連結するように構成されている。よって、第1の板バネを基台に装着したときに、図4では、屈曲部411Bは第1の主平面部411Pによる応力を受けて実装基板21に対して押圧を付与していたが、本変形例では、図13に示すように、屈曲部451Bは第1の主平面部451Pとともに直接実装基板21に対して押圧を付与している。これにより、第1の板バネ45の屈曲部451Bにおける屈曲部平面部451B1は、実装基板21の表面21aと面接触して、実装基板21を押さえるように作用する。なお、第2の板バネ46についても第1の板バネ45ト同様の構成である。
このように、第1の突出部及び第2の突出部が設けられていない基台30Cであっても、第1の板バネ45及び第2の板バネ46は、それぞれの第1の挟持部と第2の挟持部とによって実装基板21と基台30Cとを挟持するように作用する。これにより、実装基板21を、第1の板バネ45及び第2の板バネ46のバネ復元力によって基台30Cに固定することができる。
以上、本発明に係るランプ及び照明装置について、実施形態及び変形例に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施形態及び変形例に限定されるものではない。
例えば、上記の実施形態では、第1の板バネ及び第2の板バネの2つの板バネを用いて実装基板21を基台に固定したが、第1の板バネのみで実装基板21を固定するように構成しても構わない。
また、上記の実施形態では、断面形状が矩形状の実装基板21を用いたが、断面形状が多角形状の実装基板を用いても構わない。例えば、本実施形態に係る実装基板21の上端の両角部を面取りしたような断面形状が五角形の実装基板、すなわち、基台30の載置面31に底辺を有し、底辺に対して垂直な2つの側辺と、底辺よりも短くかつ底辺と平行な上辺と、上辺と2つの側辺とをそれぞれ結ぶ2つの傾斜辺とで構成される断面五角形の実装基板を用いることができる。この場合、第1の板バネ及び第2の板バネの実装基板側の開放端部に形成された屈曲部は、当該実装基板の傾斜面と面接触するような平面部を有するように構成される。これにより、第1の板バネ又は第2の板バネのバネ復元力による当該屈曲部の押圧によって、断面五角形の実装基板を基台30に固定することができる。
あるいは、断面形状が略半円形の実装基板、すなわち、基台30の載置面31に直線部分を有するとともに載置面31から突出するような円弧を有する略半円形(かまぼこ型)の実装基板を用いることができる。この場合、第1の板バネ及び第2の板バネの実装基板側の開放端部に形成された屈曲部は、当該実装基板の円弧と略同形状として当該円弧と面接触するような曲面部を有するように、又は、当該実装基板の円弧と線接触するような平面部を有するように構成される。これにより、第1の板バネ又は第2の板バネのバネ復元力による当該屈曲部の押圧によって、断面略円形の実装基板を基台30に固定することができる。
また、上記の実施形態において、LEDモジュール20は実装基板21上にLEDチップ(ベアチップ)そのものを直接実装するCOB型(Chip On Borad)であるとしたが、これに限らない。例えば、図14に示すように、樹脂等で成型されたキャビティの中にLEDチップを実装し、当該キャビティ内を蛍光体含有樹脂によって封入したパッケージ型、つまり表面実装型(SMD:Surface Mount Device)のLEDモジュール300であってもよい。
図14に示すSMD型のLEDモジュール300は、実装基板321と、実装基板321上に一列に実装された複数のパッケージ390とを備える。パッケージ390は、樹脂等で構成され、そのキャビティ内にはLED322(LEDチップ)が実装されている。そして、実装されたLED322は蛍光体含有樹脂からなる封止部材323で覆われている。複数のパッケージ390は、配線パターン又はワイヤ等で互いに電気的に接続されると共に、外部接続端子である電極端子326と電気的に接続されている。
また、上記の実施形態において、実装基板21のLED22の周辺に、発光部(LED22及び封止部材23)からの光を反射する反射部材を設けても構わない。反射部材は、LE発光部の光、特に、LED22の側方からの光を、直管10の光取り出し側に反射させる。反射部材は、例えば、白色樹脂等で形成することができる。
また、上記の実施形態では、基台は、筒状の直管10の内部に収納するように構成したが、これに限らない。例えば、基台そのものを筐体の一部として構成し、基台のLEDモジュールが載置される載置面とは反対側の面を外表面となるように構成しても構わない。すなわち、断面が略中実半円形でアルミニウム等の金属によって構成された基台兼筐体である金属筐体と、LEDモジュールを覆うように当該金属筐体に取り付けられ、断面が半円弧状である半キャップ状の透光性カバーとによってランプを構成しても構わない。すなわち、金属筐体と半キャップ状の透光性カバーとでランプ全体の筐体を構成しても構わない。
この場合、例えば、金属筐体の表面に凹状のレールを設け、このレールに透光性カバーの端縁を嵌め込む又は挿通することにより、金属筐体と透光性カバーとを固定することができる。なお、このとき、上記レールは、第1の板バネ及び第2の板バネと掛合する凸部よりも下方に形成し、透光性カバーが第1の板バネ及びを第2の板バネを覆うように構成することが好ましい。
また、上記の実施形態では、直管の一方の端部から給電される片側給電形のLEDランプについて説明したが、直管の両端から給電される両端給電形であってもよい。また、片側給電形のLEDランプであっても、本実施形態のようにアース用口金を用いずに口金部分を構成しても構わない。この場合、アース用口金の箇所には、アース用口金に換えて、照明器具のソケットに装着できるような構造を有するソケット取り付け専用の装着用口金を設けることができる。
また、上記の実施形態では、直管型LEDランプについて説明したが、これに限らない。例えば、電球型LEDランプにも適用することができる。
また、上記の実施形態において、半導体発光素子としてLEDを例示したが、半導体レーザ及び有機EL(Electro Luminescence)であってもよい。
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で当業者が思いつく各種変形を施したものも本発明の範囲内に含まれる。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、複数の実施形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。